JP5748489B2 - 樹脂組成物の製造方法 - Google Patents
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Description
特にはサイレージフィルム用の樹脂組成物の製造方法に関するものである。
このため、目的に応じて各種の樹脂および添加剤を配合し、ガスバリア性、香気保持性、食品の変色防止性などのEVOHの特性を維持しながら、耐屈曲疲労性、熱成形性、ヒートシール性、防湿性などのEVOHの欠点を補い各種包装用途に利用されることがある。
かかるエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物としてエチレン含有量が20〜60モル%のものが記載されており、オレフィン−カルボン酸ビニルエステル共重合体及び/又はそのケン化物としてエチレン含有量が70モル%以上のエチレン−酢酸ビニル系共重合体ケン化物が記載されている。
従って、機械的に樹脂同士がよく混練される小型の押出機(低吐出量の押出機)を用いた場合には問題が発見され難いが、大型の工業的押出機(大吐出量の押出機)で大量生産した場合、機械的に樹脂同士が混練され難いためかサージングが発生し、ストランドが切れるなどして、生産性が低下することが問題であった。押出機を使用して押し出しを行う際に、系内の溶融樹脂の流れに脈動が生じ、押出機の運転が不安定になる事がある。この様な挙動は、一般的にサージングと呼ばれている。
はじめに本発明で用いられる樹脂組成物について説明する。
本発明の樹脂組成物は、エチレン含有量20〜60モル%のエチレン−酢酸ビニル系共重合体ケン化物(A)およびエチレン含有量70モル%以上のエチレン−酢酸ビニル系共重合体ケン化物(B)とカルボキシル基含有エチレン−酢酸ビニル系共重合体(C)を含有し、上記(A)100重量部に対して(C)を2〜5重量部含有する樹脂組成物である。
以下、各成分について、順に説明する。
樹脂組成物の主成分となるEVOH樹脂(A)は、非水溶性の樹脂であり、エチレンと酢酸ビニルとの共重合体を、ケン化することによって得られる。エチレン−酢酸ビニル共重合体は、公知の任意の重合法、例えば、溶液重合、懸濁重合、エマルジョン重合などにより製造され、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化も公知の方法で行い得る。
また、本発明に用いられるEVOH樹脂としては、共重合体中に更に少量のプロピレン、イソブテン、α−オクテン、α−ドデセン、α−オクタデセン等のα−オレフィン、3−ブテン−1−オール、4−ペンテン−1−オール、3―ブテン―1,2―ジオール等のヒドロキシ基含有α−オレフィン類やそのエステル化物、アシル化物などのヒドロキシ基含有α−オレフィン誘導体、不飽和カルボン酸又はその塩・部分アルキルエステル・完全アルキルエステル・ニトリル・アミド・無水物、不飽和スルホン酸又はその塩、ビニルシラン化合物、塩化ビニル、スチレン等のコモノマーを共重合したものであっても差し支えない。さらに、ウレタン化、アセタール化、シアノエチル化、オキシアルキレン化、エポキシ化等「後変性」されていても差し支えない。
特にヒドロキシ基含有α−オレフィン類を共重合したEVOH樹脂は、成形性や延伸性が良好になる点で好ましく、中でも1,2−ジオールを側鎖に有するEVOH樹脂が好ましい。
本発明の効果をより顕著に得るためには、添加物の分散性に優れるi)、ii)の方法、有機酸およびその塩を含有させる場合はiv)の方法が好ましい。
本発明の樹脂組成物の2つ目の必須成分は、エチレン含有量70モル%以上のエチレン−酢酸ビニル系共重合体のケン化物(B)である。
かかるEVAケン化物(B)は、エチレン含有量70モル%以上のエチレン−酢酸ビニル系共重合体の酢酸ビニル成分をケン化することによって得られるものであり、エチレン含有量においてEVOH樹脂(A)とは異なるものである。
本発明の樹脂組成物の3つ目の必須成分は、カルボキシル基含有エチレン−酢酸ビニル系共重合体(C)である。
かかる変性EVA(C)は、エチレン含有量が70モル%以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体に不飽和カルボン酸またはその無水物を化学的に結合させて得られるものであり、ケン化をしないため、水酸基を有さず、高度なガスバリア性はなく、EVOH樹脂(A)ともEVAケン化物(B)とも全く異なる樹脂である。
本発明の樹脂組成物の各成分の配合比は、上記EVOH樹脂(A)100重量部に対して酸変性EVA(C)が2〜5重量部である。
EVAケン化物(B)は、EVOH樹脂(A)100重量部に対し、通常10〜40重量部配合するのが好ましく、更に好ましくは15重量部超30重量部、特に好ましくは15超25重量部未満である。
EVAケン化物(B)と酸変性EVA(C)の配合比率(重量基準)、EVAケン化物(B)/酸変性EVA(C)は通常1〜400であり、好ましくは2〜100、より好ましくは3〜50、特に好ましくは4〜20である。
3成分を配合比率(重量基準)で表すと、通常、EVOH樹脂(A)/EVAケン化物(B)/酸変性EVA(C)=90.8/9.11/0.09〜67/27/6であり、好ましくはEVOH樹脂(A)/EVAケン化物(B)/酸変性EVA(C)=80/19.5/0.5〜80/16/4である。
上記樹脂組成物には、本発明の効果を阻害しない範囲(例えば通常樹脂組成物の20重量%未満、好ましくは10重量%未満)にて、上記EVOH樹脂(A)、EVAケン化物(B)、酸変性EVA(C)の他に、必要に応じて、EVOH樹脂(A)、EVAケン化物(B)、酸変性EVA(C)以外の熱可塑性樹脂や添加剤を含有していても良い。
上記EVAケン化物(B)以外の熱可塑性樹脂としては、例えばポリオレフィン系樹脂;エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂;ビニルエステル系樹脂;ポリエステル系樹脂;ポリアミド系樹脂;ポリスチレン系樹脂;ポリ塩化ビニル系樹脂;ポリオレフィン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、ビニルエステル系樹脂にマレイン酸等の不飽和カルボン酸を付加反応またはグラフト反応することによって得られるカルボキシル基含有樹脂などが挙げられる。
上記添加剤としては、例えば酸化防止剤、滑剤、帯電防止剤、着色剤、紫外線吸収剤、可塑剤、熱安定剤、光安定剤、界面活性剤、抗菌剤、乾燥剤、アンチブロッキング剤、難燃剤、架橋剤、硬化剤、発泡剤、結晶核剤、防曇剤、生分解用添加剤、シランカップリング剤、酸素吸収剤等が挙げられる。これらの添加剤はあらかじめ(A)〜(C)成分に配合させておいても良い。
すなわち、上記樹脂組成物において(A)成分と(B)成分と(C)成分の総量は、通常80〜100重量%であり、好ましくは90〜100重量%である。
上記樹脂組成物は、各成分を混合することによって調製する。かかる混合方法としては、溶融混合法、溶液混合法、機械的混合法(例えばペレットドライブレンド)等が挙げられる。
溶融混合方法としては、各成分を溶融状態で混合する方法であり、例えば、ニーダールーダー、押出機、ミキシングロール、バンバリーミキサー、プラストミルなどの公知の溶融混練装置を使用して行うことができるが、通常は単軸又は二軸の押出機を用いることが工業上好ましく、特に混練効果に優れる二軸押出機が好ましく、また、必要に応じて、ベント吸引装置、ギヤポンプ装置、スクリーン装置等を設けることも好ましい。また、樹脂の熱酸化劣化を抑制する目的で、ホッパー内を窒素などの不活性ガスでシールすることも好ましい。
溶液混合方法としては、例えば各成分を共通の良溶媒に溶解して混合し、共通の貧溶媒中で析出させる方法等が挙げられる。
溶融混合法、溶液混合法で混合した樹脂は、例えば粉末状、球形や円柱形のペレット状、フレーク状等の形状にて用いることができる。
機械的混合法としては、樹脂をフィルム等の製品製造用押出機に供給する前に予めドライブレンドし、一括して製品製造用押出機に供給する方法である。
<1>(A)〜(C)成分を一括で混合した後に溶融混練する方法
<2>一部の成分を予め溶融混練した後に、残りの成分を添加して更に溶融混練する方法
<3>(A)〜(C)成分を溶解可能な溶剤中で均一に溶解して混合した後に該溶剤を除去する方法
<4>(A)〜(C)成分を溶解可能な溶剤中で、一部の成分を溶解した後に残りの成分を添加して溶解し、該溶剤を除去する方法
<5>共通の良溶媒を用いて一部の成分を予め溶液混合した後に溶剤を除去し、得られた組成物と残りの成分を溶融混合する方法などが挙げられる。
中でも、<1>の方法が、装置の簡便さ、コスト面等でも実用的で好ましい。
押出機の設定温度は、通常100〜300℃であり、好ましくは150〜270℃である。
またスクリューの直径は通常、35mm〜75mmであり、長さは直径の20〜60倍のものが一般的である。
使用するスクリューの形状としては、二軸押出機の場合、数箇所のニーディングブロックを設けることが好ましい。
本発明のフィルムは、上記樹脂組成物層を少なくとも1層有することを特徴とする。つまり、上記樹脂組成物のみの単層フィルムとして用いてもよいし、樹脂組成物層を少なくとも1層有する多層構造体として用いても良い。なお、上記したように、本発明の樹脂組成物中には通常20重量%未満にて他の熱可塑性樹脂や添加剤を含むことが可能であるものである。
本発明においては、ガスバリア層である樹脂組成物層を水分や機械的衝撃から保護し、さらに突き刺し強度や引っ張り破断伸び性に優れたフィルムが得られる点から、上記樹脂組成物からなる層を少なくとも1層有する多層構造体であることが好ましい。
例えば具体的には、ポリオレフィン系樹脂:直鎖状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、超低密度直鎖状ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン等のポリエチレン類(各々メタロセン触媒製を含む)、およびエチレン−αオレフィン共重合体等のポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン(ブロックおよびランダム)共重合体、プロピレン−α−オレフィン(炭素数4〜20のα−オレフィン)共重合体等のポリプロピレン系樹脂、ポリブテン、ポリペンテン等;これらポリオレフィン類を不飽和カルボン酸又はそのエステルでグラフト変性したグラフト化ポリオレフィン類、環状ポリオレフィン系樹脂;アイオノマー、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂(共重合ポリアミドも含む)、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、アクリル系樹脂、ポリスチレン、ビニルエステル系樹脂、ポリエステルエラストマー、ポリウレタンエラストマー、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン等のハロゲン化ポリオレフィン、芳香族または脂肪族ポリケトン等が挙げられる。
中でも機械的強度や成形加工性の点で、好ましくはポリオレフィン系樹脂であり、特に好ましくはポリエチレン、ポリプロピレンである。
上記疎水性熱可塑性樹脂層の融点は、通常100〜300℃である。
具体的には、例えば、EVOH樹脂組成物の成形品(例えばフィルムやシート)に疎水性熱可塑性樹脂を溶融押出する方法、疎水性熱可塑性樹脂等の基材に樹脂組成物層を溶融押出する方法、樹脂組成物層と疎水性熱可塑性樹脂層とを共押出する方法が挙げられ、詳細にはT−ダイ押出、インフレーション押出、ブロー成形、異型押出等が採用される。特に、インフレーション押出法を採用する場合、サイレージフィルムの機械強度の点からそのブローアップ比は、通常1〜10であり、好ましくは2〜8である。
なお、かかる溶融成形に用いる押出機についても、上記と同様にして、押出機の吐出量としては、100〜500kg/hrであり、好ましくは110〜400kg/hrで、更に好ましくは120〜300kg/hrである。大きすぎるとサージングが発生してフィルムの厚みや外観が不均一になる傾向があり、少ないと生産性が落ちるため好ましくない。
押出機の設定温度は、通常100〜300℃であり、好ましくは150〜280℃である。
使用するスクリューの形状としては、フルフライトタイプが好ましい。またスクリューの直径は40mm〜65mm、長さは直径の20〜45倍のものが一般的である。
また、通常かかる押出機は、上記と同様に、単軸又は二軸押出機を用いることが工業上好ましいが、製膜する場合は単軸押出機を用いることが一般的である。
また、該多層構造体を製造する過程で発生する端部や不良品等を再溶融成形して得られる、樹脂組成物とEVOH以外の疎水性熱可塑性樹脂の混合物を含むリサイクル層をRとするとき、b/a/R、R/b/a、b/R/a/b、b/R/a/R/b、b/a/R/a/b、b/R/a/R/a/R/b等とすることも可能である。
さらに上記した多層構造体の層間には上記したような公知の接着性樹脂を用いても良い。
上記の中でも、疎水性熱可塑性樹脂層/疎水性熱可塑性樹脂層/接着性樹脂層/樹脂組成物層/接着性樹脂層/疎水性熱可塑性樹脂層/疎水性熱可塑性樹脂層を構成単位とする多層構造体が最も好ましい。
また、多層構造体中の疎水性熱可塑性樹脂層の厚みは、特に限定しないが、通常0.5〜200μm、好ましくは1〜100μm、特に好ましくは1〜10μmである。樹脂組成物層の厚みは、特に限定しないが、通常0.1〜100μm、好ましくは0.5〜50μm、特に好ましくは0.5〜5μmである。接着性樹脂層の厚みは、特に限定しないが、通常0.5〜50μm、好ましくは1〜30μm、特に好ましくは1〜5μmである。
なお、それぞれの層において、層が複数ある場合には、その各層の厚みが上記厚みとなることを意味している。
本発明の樹脂組成物を後述するサイレージフィルムとして用いる場合は、サイレージ密封時に常温にてフィルムを延伸する場合があるため、本延伸工程においては、延伸倍率を、後ほど常温延伸する余地が残る程度にとどめるほうがよい。
本発明のフィルムはサイレージフィルムとして用いるのが好ましい。本発明のサイレージフィルムを用いたサイレージの作成方法は特に限定するものではない。
サイレージ原料としては、常用される原料が適宜用いられ、通常は牧草である。例えば具体的には、オーチャードグラス、チモシー、ペレニアンライグラス、イタリアンライグラス、ケンタッキーブルーグラス、トールフェスク、スーダングラス、ワラ等のイネ科植物;シロクローバー、アカクローバー、アルファルファ等のマメ科植物;トウモロコシ類;その他あぜ草、野草、野菜屑等が挙げられる。これらは単独でも、2種以上を併用してもよい。
また、オールインサイレージのように、上記の牧草に、0.1〜30重量%にて穀類、ぬか類、大豆、大豆粕、ビール粕、などの濃厚飼料や未利用・低利用飼料資源などの副資材を一緒に混ぜてサイレージ化することも可能である。
本発明のサイレージフィルムは、牧草サイレージ用として用いることが好ましく、特には牧草を70〜99.9重量%にて含有するサイレージを包装するフィルムとして用いることが好ましい。
このとき、サイレージ原料を細断したり、踏圧したりしてサイレージ原料密度を上げ、フィルム内の酸素残存量を少なくするようにした場合、好気性細菌の活動やカビの発生が抑制され、良いサイレージが得られる傾向がある。
上記のようにサイレージを各種サイロに密封し、嫌気性条件下で貯蔵し、発酵させればよい。かかる貯蔵期間は、通常1〜36ヶ月、さらには2〜24ヶ月である。
そして、整形した牧草に通常のラップ巻きつけ機を使用して本発明のサイレージフィルムを巻きつけ、サイレージを密封する。かかるフィルムの巻きつけ時には、サイレージ中に残存する空気を可能な限り減少させることが好ましいため、フィルムに張力をかけて延伸しながら巻きつけ、サイレージに対してフィルムを密着させることが好ましい。
かかる延伸倍率は通常1.1〜5倍であり、好ましくは1.3〜3倍であり、特に好ましくは1.5〜2倍である。
尚、実施例中「部」とあるのは、断りのない限り重量基準を意味する。
(樹脂組成物ペレットの製造)
EVOH樹脂(A)として、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物[日本合成化学工業(株)製“ソアノールAT4403”、エチレン含有量44モル%、ケン化度99.7モル%、MFR(210℃、2160g)3.5g/10分]、EVAケン化物(B)として、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物[東ソー(株)製“メルセンH0051K”、エチレン含有量89モル%、ケン化度99モル%、MFR(190℃、2160g)6.5g/10分]、酸変性EVA(C)として、無水マレイン酸変性エチレン−酢酸ビニル共重合体[DuPont(株)製“Fusabond C MC190D”、エチレン含有量89モル%、MFR(190℃、2160g)16g/10分、密度950kg/m3]を重量比にして(A)/(B)/(C)=80/17/3として用いた。すなわち、上記EVOH樹脂(A)100重量部に対して、EVAケン化物(B)21重量部、酸変性EVA(C)4重量部である。
押出機:直径(D)44mm、二軸押出機、L/D=52、JSW社製TEX44
スクリュー形状:ニーディングブロック2箇所 C10とC13の箇所
スクリーンパック:50メッシュの2枚重ね
スクリュー回転数:550rpm
C6から窒素ガスシール、C14から真空引きを実施
設定温度:C2/C3/C4/C5/C6/C7/C8/C9/C10/C11/C12/C13/C14/C15/D=50/80/100/100/100/100/150/180/220/220/220/220/220/220/240℃
吐出量:250kg/hr
(1)ストランドの観察
上記溶融混練後に押し出されたストランドを観察し、サージングの状態を観察した結果を表1に示す。なお、ストランドが切れた場合は、切れたストランドの端を鋏でカッティングしてから再びペレタイザーまで導入するという操作をしてペレット化作業を継続した。
(2)MFR
210℃、荷重2160g条件下でのMFRを測定した結果を表1に示す。
実施例1において、樹脂組成物の配合比を重量比にして(A)/(B)/(C)=80/19/1として用いた以外は同様に円柱形ペレット状の樹脂組成物を得、評価した。すなわち、EVOH樹脂(A)100重量部に対して、EVAケン化物(B)24重量部、酸変性EVA(C)1重量部である。
実施例1において、樹脂組成物の配合比を重量比にして(A)/(B)/(C)=80
/15/5として用いた。すなわち、EVOH樹脂(A)100重量部に対して、EVA
ケン化物(B)19重量部、酸変性EVA(C)6重量部である。
上記樹脂をドライブレンドし、下記条件で溶融混練してストランド状に押し出した。か
かるストランドをペレタイザーでカットして、円柱形ペレット状の樹脂組成物を得、MF
Rを評価した。
押出機:直径(D)30mm、二軸押出機、L/D=44、プラスチック工学研究所社製
スクリュー形状:ニーディングブロック2箇所
スクリーンパック:90メッシュの2枚重ね
スクリュー回転数:150rpm
設定温度:C1/C2/C3/C4/C5/C6/C7/D=150/170/190
/200/200/200/200/200℃
吐出量:20kg/hr
参考例1において、樹脂組成物の配合比を重量比にして(A)/(B)/(C)=80/12/8として用いた以外は同様にペレット状の樹脂組成物を得、MFRを評価した。
すなわち、EVOH樹脂(A)100重量部に対して、EVAケン化物(B)15重量部、酸変性EVA(C)10重量部である。
実施例1において、樹脂組成物の配合比を重量比にして(A)/(B)/(C)=80/20/0として用いた以外は同様に円柱形ペレット状の樹脂組成物を得、評価した。すなわち、EVOH樹脂(A)100重量部に対して、EVAケン化物(B)25重量部、酸変性EVA(C)0重量部である。
参考例1において、樹脂組成物の配合比を重量比にして(A)/(B)/(C)=80/9/11として用いた以外は同様にペレット状の樹脂組成物を得、MFRを評価した。
すなわち、EVOH樹脂(A)100重量部に対して、EVAケン化物(B)11重量部、酸変性EVA(C)14重量部である。
これに対して、EVOH樹脂(A)とEVAケン化物(B)の存在下で、酸変性EVA(C)をEVOH樹脂(A)100重量部に対して4重量部配合した実施例1においては、サージングの発生が抑えられ形状が均一なペレットが得られ、かつストランド切れが抑制されたため、生産効率が非常に良い結果となった。
従って、本発明の樹脂組成物の製造方法および樹脂組成物を用いた場合、形状が良好なペレットやフィルム等の溶融成形品を生産性良く得ることができ、特にサイレージフィルムとして好適に用いることができる。
Claims (2)
- エチレン含有量20〜60モル%のエチレン−酢酸ビニル系共重合体ケン化物(A)とエチレン含有量70モル%以上のエチレン−酢酸ビニル系共重合体ケン化物(B)を、吐出量100〜500kg/hrの押出機で溶融混練するにあたり、上記(A)100重量部に対して、カルボキシル基含有エチレン−酢酸ビニル系共重合体(C)を2〜5重量部含有することを特徴とする樹脂組成物の製造方法。
- エチレン含有量20〜60モル%のエチレン−酢酸ビニル系共重合体ケン化物(A)100重量部に対してエチレン含有量70モル%以上のエチレン−酢酸ビニル系共重合体ケン化物(B)を10〜40重量部含有する請求項1記載の樹脂組成物の製造方法。
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