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JP5613871B1 - 温調庫 - Google Patents

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JP5613871B1
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Abstract

【課題】収納室内の温度管理を容易に行うことが可能な温調庫を提供することを目的とする。【解決手段】温調庫は、被温調対象を収納可能な収納室2と、収納室2から供給された空気を温調する温調ユニットと、床24と床仕切り31との間に設けられ、複数に分割された第1空気流路17と、流路断面積よりも狭い開口面積を有する第1開口部13と、第1空気流路17の他端側の床仕切り31にて収納室2の側壁の下部に沿って形成され、流路断面積よりも狭い開口面積を有する第1スリット19と、床24側と同様に天井26側に設けられる第2空気流路18と、第2開口部14と、第2スリット20とを備え、温調ユニットで温調された空気は、第1開口部13の開口面積に応じて分配され、第1空気流路17を流れて、第1スリット19から吹き出した後、第2スリット20から吸い込まれ、第2空気流路18を流れて温調ユニットに向かう。【選択図】図4

Description

本発明は、物品が収納される収納室の温度を調節することが可能な温調コンテナや温調倉庫等の温調庫に関するものである。
温調倉庫や温調コンテナ等の温調庫に適用される温調システムにおいて、物品(貨物)が収納される収納室(貨物室)内部の温度は、目標温度(目標値)とのずれが少なく、かつ、所定の温度範囲で均一に保たれることが望ましい。
収納室内に所定温度の空気を供給するため、空調装置が使用されている。周囲の環境温度よりも低温にする場合、冷凍機が空気を冷却(除熱)して、冷却された空気を収納室へ供給する。反対に、周囲の環境温度よりも高温にする場合、ヒーター又はヒートポンプ装置が空気を加熱して、加熱された空気を収納室へ供給する。
下記特許文献1では、航空機用の保冷コンテナの発明であって、冷媒箱の表面と接触して冷却された空気が積荷許容空間へ供給され、その後、積荷許容空間の空気が冷媒箱近傍へ戻って循環することが記載されている。
特開平9−124094号公報 特開2003−302144号公報 特開2004−150735号公報 特開2011−7472号公報 特表2003−522687号公報
温調倉庫や温調コンテナ等に適用される温調システムにおける従来の温度制御方法は、収納室内の適当な位置(1点又は複数点)を測定点として決めて、その測定点の温度に基づいて室内温度を制御している。
しかし、積荷高さ、物品間の間隔又は数量等の積荷の状態や、外部からの侵入熱に応じて、収納室内の環境が変化する。そのため、収納室内の1点の測定点の温度を一定に制御できたとしても、収納室内の複数の物品を所定の温度範囲で均一に保たせているとは限らない。また、収納室内の測定点が多点であっても、その他の位置の温度が不明であるため、全ての積荷が所定の温度範囲内にあることを必ずしも保証できない。
また、従来の空調装置では、収納室内の測定点の温度に基づいて、吹出し風量を変化させて、収納室内の空気を攪拌させている。この方法は、収納室内の空気が有している熱を対象として、室内空気全体を混ぜながら除熱又は加熱するものである。しかし、上述したとおり、測定点として予め決めた位置が必ずしも収納室を代表する温度とは限らないため、目標どおり温度調整できない場合も生じる。
保冷コンテナの冷熱源としては、例えば特許文献2で記載されているように電動式冷凍機が用いられたり、特許文献3〜5で記載されているようにドライアイスが用いられたりする。電動式冷凍機の場合、特に航空機用保冷コンテナでは重量が重いこと、メンテナンスが必要であることが問題となる。これに対して、ドライアイスの場合、重量は軽く、メンテナンスも軽微で済む。
しかし、従来の保冷コンテナでは、ドライアイスが内部に収容されたドライアイスボックスの外表面と外表面近傍の空気とが熱交換することによって、ドライアイスボックスの外表面近傍の空気を冷却している。そのため、収納室へ空気を供給する空気循環ファンを停止したとしても、内部のドライアイス(昇華温度:−79℃)によってドライアイスボックスの外表面の空気は冷却され続けている。その結果、強制対流伝熱によらずとも、自然対流伝熱によって、収納室を冷却してしまい、物品を管理温度以下に冷却しすぎる過冷却の問題が生じる。特に、管理温度と外気温度との差が小さく、外部から侵入する熱が少ないとき、過冷却が生じやすい。空気循環ファンは、収納室内への空気を循環させることはできるが、過冷却を防止することはできない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、収納室内の温度管理を容易に行うことが可能な温調庫を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の温調庫は以下の手段を採用する。
本発明に係る温調庫は、被温調対象を収納可能な収納室と、前記収納室から供給された空気を冷却又は加熱する温調部と、前記収納室の床と前記床の上方に設置された床仕切りとの間に設けられ、前記収納室の側壁に対応して隔壁によって複数に分割された第1空気流路と、前記温調部側である前記複数の第1空気流路の一端側にてそれぞれ形成され、流路断面積よりも狭い開口面積を有する第1開口部と、前記複数の第1空気流路の他端側の前記床仕切りにて前記収納室の側壁の下部に沿って形成され、流路断面積よりも狭い開口面積を有する第1スリットと、前記収納室の天井と前記天井の下方に設置された天井仕切りとの間に設けられ、前記収納室の側壁に対応して隔壁によって複数に分割された第2空気流路と、前記温調部側である前記複数の第2空気流路の一端側にてそれぞれ形成され、流路断面積よりも狭い開口面積を有する第2開口部と、前記複数の第2空気流路の他端側の前記天井仕切りにて前記収納室の前記側壁の上部に沿って形成され、流路断面積よりも狭い開口面積を有する第2スリットとを備え、前記温調部で冷却又は加熱された後、前記第1空気流路又は前記第2空気流路それぞれを流れる空気は、対応する前記第1開口部の開口面積又は対応する前記第2開口部の開口面積に応じて分配され、分配された空気は、前記第1空気流路又は前記第2空気流路を流れて、前記第1スリット又は前記第2スリットから吹き出した後、前記第2スリット又は前記第1スリットから吸い込まれ、前記第2スリット又は前記第1スリットから吸い込まれた空気が前記第2空気流路又は前記第1空気流路を流れて前記温調部に向かって流れる。
この構成によれば、冷却時、温調部で生成された冷却空気は、第1開口部を通過して第1空気流路へ吹き出し、第1空気流路において床に沿って流れ、その後、側壁下部に沿って形成された第1スリットから吹き出す。第1スリットから吹き出した冷却空気は、外部からの入熱によって温度が上昇して密度が下がり、上昇流となって壁面に沿って移動する。天井仕切りまで到達した空気は、側壁上部に沿って形成された第2スリットから吸い込まれる。第2スリットから吸い込まれた空気は、第2空気流路において天井に沿って流れ第2開口部を通過して温調部へ流れる。第1スリットと第2スリットが対向して形成されることから、壁面に沿って空気が流れやすい。収納室内部に発熱体が無い場合、収納室に侵入する熱は外部からの熱である。本発明では、温調部で生成された冷却空気が、床、壁及び天井に沿って流れることから、外部から侵入する熱を除去でき、収納室内の温度上昇を防止できる。
一方、加熱時、温調部で生成された加熱空気は、第2開口部を通過して第2空気流路へ吹き出し、第2空気流路において天井に沿って流れ、その後、側壁上部に沿って形成された第2スリットから吹き出す。第2スリットから吹き出した加熱空気は、外部からの入熱によって温度が低下して密度が上がり、下降流となって壁面に沿って移動する。床仕切りまで到達した空気は、側壁下部に沿って形成された第1スリットから吸い込まれる。第1スリットから吸い込まれた空気は、第1空気流路において床に沿って温調部へ流れる。第1スリットと第2スリットが対向して形成されることから、壁面に沿って空気が流れやすい。収納室から流出する熱は天井、壁及び床からである。本発明では、温調部で生成された加熱空気が、天井、壁及び床に沿って流れることから、外部へ流出する熱を補給でき、収納室内の温度低下を防止できる。
なお、冷却時、温調部で生成された冷却空気は、上述した記載と反対に、第2開口部、第2空気流路、第2スリット、第1スリット、第1空気流路の順に流れてもよく、加熱時、温調部で生成された加熱空気は、上述した記載と反対に、第1開口部、第1空気流路、第1スリット、第2スリット、第2空気流路の順に流れてもよい。
また、第1空気流路及び第2空気流路が分割されていることによって、複数の側壁に対し側壁の面積に応じて空気を流すことができ、冷却時に、側壁からの熱の侵入に対し収納室内の温度上昇を均一に防止したり、加熱時に、側壁からの熱の流出に対し収納室の温度下降を均一に防止できる。
なお、分割された第1空気流路又は第2空気流路は、一の側壁を複数に分割した領域に対応するように細かく分割されてもよい。また、側壁からの熱の侵入が不均一となることが予想される場合は、各第1開口部の開口面積及び各第2開口部の開口面積の大きさを変えて、空気量を変化させてもよい。
上記発明において、被温調対象を収納可能な収納室から供給された空気を冷却又は加熱する温調部の空気出口温度と空気入口温度の平均値を前記収納室の温度の平均値として、前記温調部の冷却能力又は加熱能力を調整することによって前記収納室の温度の平均値を制御し、かつ、前記温調部の空気出口温度と空気入口温度の差を前記収納室の温度幅として、前記収納室と前記温調部間の循環空気量を調整することによって前記収納室の温度幅を制御してもよい。
この構成によれば、収納室の温度は、温調部によって温度の平均値を変化させる制御と、収納室及び温調部間を循環する循環空気量によって収納室の温度幅を変化させる制御に基づいて、管理される。収納室の温度及び温度範囲を調整するためには、この二つの条件を管理すればよい。これにより、収納室のある位置(1点又は複数点)の温度を代表点として収納室の温度を制御する場合に比べて、本発明に係る温調システムは、収納室内の物品の搭載状況や外部の温度条件に左右されず、正確に収納室の温度を管理できる。
本発明の参考例に係る温調コンテナは、被温調対象を収納可能な収納室と、前記収納室から供給された空気を冷却する温調部と、前記収納室から前記温調部へ前記収納室内の空気を供給し、前記温調部から前記収納室へ前記温調部で冷却された空気を供給する第1循環流路とを備え、前記温調部は、ドライアイス又は氷が収容され、周囲が保温材によって被覆された第1熱交換部と、内部を前記第1熱交換部から供給される二酸化炭素ガス又は水が通過し、前記収納室内から供給される空気と熱交換する第2熱交換部と、前記第1熱交換部から前記第2熱交換部へ前記二酸化炭素ガス又は水を供給し、前記第2熱交換部から前記第1熱交換部へ前記二酸化炭素ガス又は水を戻す第2循環流路とを備える。
この構成によれば、第1熱交換部において、二酸化炭素ガス又は水が、第1熱交換部に収容されたドライアイス又は氷によって冷却され、第2循環流路を通過して第2熱交換部へ供給される。そして、第1循環流路を通過して収納室から供給される空気は、第2熱交換部において、二酸化炭素ガス又は水と熱交換して冷却される。第2熱交換部で冷却された空気は、第1循環流路を通過して収納室へ供給される。収納室内の空気は、収納室外部からの入熱によって温度上昇し、第1循環流路を通過して第2熱交換部へ再び戻る。空気は、これを繰り返して第2熱交換部と収納室との間を循環する。その結果、収納室内が低温に保たれる。
一方、第2熱交換部で空気と熱交換した二酸化炭素ガス又は水は、第2循環流路を通過して第1熱交換部へ戻される。第1熱交換部は、周囲が保温材によって被覆されていることから、第1熱交換部の表面の空気が内部に収容されたドライアイス又は氷と熱交換されにくい。したがって、第2熱循環流路を流れる二酸化炭素ガス又は水の流れを停止すれば、収納室内の空気の過冷却を防止できる。また、従来の表面が保温されていない収容箱内にドライアイス又は氷を収容して、収容箱表面と収納室内の空気とを熱交換させる場合に比べて、ドライアイス又は氷の消費速度を低減できる。
本発明によれば、収納室内の温度管理を容易に行うことができる。
本発明の一実施形態に係る温調コンテナを示すシステム構成図である。 本発明の一実施形態に係る温調コンテナを示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る温調コンテナを示す縦断面図である。 本発明の一実施形態に係る温調コンテナの収納室を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る温調コンテナの温調室を示す斜視図である。 図4のA−A線で切断した温調コンテナの吹出口を示す縦断面図である。 図4のB−B線で切断した温調コンテナの吸込口を示す縦断面図である。
以下に、本発明に係る実施形態について、図面を参照して説明する。
<温調システム>
まず、本発明の一実施形態に係る温調システムについて説明する。
本実施形態に係る温調システムは、例えば温調コンテナ又は温調倉庫等の温調庫に適用可能である。温調システムが適用される温調倉庫又は温調コンテナ等の温調庫は、被温調対象の物品(例えば荷物や貨物等)を収納可能な収納室2と、収納室2に隣接して設けられる温調室3などを備える。図1及び図2では、航空機による貨物輸送に用いられる温調コンテナ1の例を示している。本実施形態に係る温調システムは、コンテナの場合、航空機用、船舶用等いずれにも適用可能である。
収納室2は、例えば床24、3面の側壁25、天井26及び仕切壁12に囲まれた直方体状の空間を有する。仕切壁12は、収納室2と温調室3を隔てる。仕切壁12には、第1開口部13と、第2開口部14が設けられる。冷却時、温調室3で冷却された空気は、第1開口部13を介して収納室2内へ吹き出し、収納室2内の空気は、第2開口部14を介して温調室3へ戻る。加熱時、温調室3で加熱された空気は、第2開口部14を介して収納室2内へ吹き出し、収納室2内の空気は、第1開口部13を介して温調室3へ戻る。
温調室3の内部には、温調ユニット5が設置される。温調ユニット5は、収納室2内から供給された空気を冷却又は加熱して温度調整する。温調ユニット5は、冷凍機、ドライアイス、氷又は蓄冷材等を備えて、空気を冷却する。また、温調ユニット5は、ヒータ又はヒートポンプ装置等を備えて、空気を加熱する。冷却時、温調ユニット5の入口には、第2開口部14を介して収納室2内の空気が供給され、温調ユニット5で冷却された空気は、温調ユニット5の出口及び第1開口部13を介して収納室2内へ供給される。加熱時、温調ユニット5の入口には、第1開口部13を介して収納室2内の空気が供給され、温調ユニット5で加熱された空気は、温調ユニット5の出口及び第2開口部14を介して収納室2内へ供給される。
次に、収納室2の温度の制御方法について説明する。ここでは、まず、収納室2の温度を周囲温度よりも低下させる冷却時の温度制御方法について説明する。冷却時、上述した温調コンテナ1の収納室2内の空気は、温調室3に設置された温調ユニット5によって、外部からの侵入熱が除去される。
収納室2内が定常状態にあるとき、温調ユニット5の出口温度が、温調システム内で最も低い温度であり、温調ユニット5の入口温度が、温調システム内で最も高い温度である。そして、収納室2内の温度は、温調ユニット5の出口温度と入口温度のほぼ中間になる。そこで、収納室2内の温度の平均値として、温調ユニット5の出口温度と入口温度を平均した温度を採用する。また、分散(収納室の温度幅)を代表する値として、温調ユニット5の出口温度と入口温度の温度差を採用する。
そして、本実施形態に係る温調システムの最適な温度管理では、算出される温度の平均値が収納室2の管理温度となるように維持し、かつ、算出される分散が管理される温度幅となるように維持する。これを実現するため、二つの独立した制御方法を採用する。
すなわち、温調ユニット5の冷却能力(例えば冷凍機を循環する冷媒量)を増減することによって、温調ユニット5の出口温度と入口温度を増減させて、温度の平均値の増減を調整する。また、収納室2と温調ユニット5を循環する循環空気量を増減することによって、温調ユニット5の出口温度と入口温度の温度差を調整して、分散を調整する。これらの調整は、二つの目的値(温度の平均値、分散)に対して、二つの独立した制御(冷媒量、循環空気量)で行うので、正確に温度を管理できる。なお、冷媒量、循環空気量の調整は、温度計や温調ユニット5との制御信号の送受信に基づいて、制御装置(図示せず。)によって実行される。
収納室2の管理温度を維持できるようにするため、温調ユニット5の出口温度と入口温度の平均値を調整する。すなわち、温度の平均値が管理温度範囲の上限値を超えた場合、冷却能力を高めて、空気を冷却させる。一方、温度の平均値が管理温度範囲の下限値よりも下回ると、冷却を停止させることによって、空気の冷却を停止させる。
入口温度と出口温度の温度差は、循環空気量によって決まる。収納室2内に外部から侵入する熱量は、外気の条件と管理温度や温調コンテナ1の断熱特性によって決まり、外部から侵入する熱のほとんどは、収納室2から温調ユニット5に供給される空気によって温調ユニット5へ搬送される。したがって、収納室2の分散(温度幅)は、侵入熱量を循環空気量とその熱容量で除したものとなる。
したがって、収納室2の温度は、温調ユニット5による温度の平均値の制御と、収納室2及び温調ユニット5を循環する循環空気量による分散の制御により管理されることになる。収納室2の温度及び温度範囲を調整するためには、この二つの条件を管理すればよい。これにより、収納室2のある位置(1点又は複数点)の温度を代表点として収納室2の温度を制御する場合に比べて、本実施形態に係る温度制御方法は、物品の搭載状況や外部の温度条件に左右されず、正確に温度を管理できる。
なお、収納室2の温度を周囲温度よりも低下させる冷却時の温度制御方法について説明したが、収納室2の温度を周囲温度よりも加熱させる場合は、ヒータ又はヒートポンプ装置等の加熱能力を制御する。加熱能力の増減によって、温調ユニット5の出口温度と入口温度を増減させて、温度の平均値を調整することができる。
温調ユニット5の出口温度と入口温度を測定する温度計は、温調ユニット5の出口及び入口に設けられてもよいし、仕切壁12に設けられた第1開口部13や第2開口部14に設けられてもよい。
<温調コンテナ>
次に、本実施形態に係る温調システムが適用される温調倉庫や温調コンテナ等の温調庫の一例として、温調コンテナ1について説明する。
温調コンテナ1は、図1及び図2に示すように、被温調対象の物品を収納可能な収納室2と、収納室2に隣接して設けられる温調室3などを備える。温調コンテナ1は、例えば航空機による貨物輸送に用いられる。
なお、以下では、温調コンテナ1について説明するが、本発明は、温調コンテナ1に限定されず、温調倉庫や温調コンテナ等の温調庫にも適用可能である。
[収納室]
冷却時、温調コンテナ1の収納室2の内部には発熱体は少なく、かつ、物品の出し入れ回数もさほど頻繁ではない。すなわち、収納室2に侵入する熱の大部分は、床24、側壁25及び天井26を介して外部から侵入する熱であり、収納室2の温度の変化はこれによって支配されている。他方、加熱時、物品の出し入れ回数もさほど頻繁ではないとき、収納室2から流出する熱の大部分は、床24、側壁25及び天井26を介して外部へ流出する熱であり、収納室2の温度の変化はこれによって支配されている。
本実施形態では、室内空気全体を除熱又は加熱するのではなく、外部から侵入する熱又は外部へ流出する熱に着目して、床24の全面、側壁25の全面及び天井26の全面に沿って空気を流して、収納室2に侵入する熱を除去、又は外部へ流出する熱を補給する。
本実施形態に係る収納室2を流れる循環空気の流路は、特定の場所に限定される。収納室2には、図4に示すように、循環空気用の第1空気流路17と第2空気流路18が設置される。
第1開口部13は、温調室3側である第1空気流路17の一端側に形成され、第1空気流路17A,17B,17C又はダクト4Aの流路断面積よりも狭い開口面積を有する。
第1空気流路17は、床仕切り31の下方、すなわち床仕切り31と床24との間に形成される。第1空気流路17の高さは、例えば30mmである。
第1空気流路17は、外部と面する側壁25の数に応じて複数に分割される。第1空気流路17は、図4の例では、3面の側壁25に対応して三つの第1空気流路17A,17B,17Cからなる。第1空気流路17A,17B,17Cは、隔壁21によって仕切られている。
第1空気流路17A,17B,17Cは、上面が床仕切り31であって、床仕切り31を介して収納室2に面しており、下面が床24であって、床24を介して外部に面している。第1空気流路17A,17B,17Cを流れる空気は、床仕切り31の全面と床24の全面と接触する。
第1空気流路17A,17B,17Cの一端は温調室3側にあり、他端は側壁25側にある。第1空気流路17A,17B,17Cのそれぞれ側壁25側の端部は、複数の側壁25のうち一の側壁25の下辺に沿って位置している。また、第1空気流路17A,17B,17Cのそれぞれ側壁25側の端部の幅は、一の側壁25の下辺の長さとほぼ一致している。
第1空気流路17A,17B,17Cの他端側の収納室2の床仕切り31には、第1スリット19が側壁25の下部に沿って形成される。第1スリット19は、第1空気流路17A,17B,17Cの流路断面積よりも狭い開口面積を有する。第1スリット19の幅は、第1空気流路17の高さが30mmであるとき、例えば10mmである。一の側壁25に沿って形成される第1スリット19の長さは、一の側壁25の下辺の長さとほぼ一致している。図6に示すように、第1スリット19は、側壁25と床仕切り31の間に、空気が側壁25に沿って均一に流れるよう一定の隙間で形成される。
第2開口部14は、温調室3側である第2空気流路18の一端側に形成され、第2空気流路18A,18B,18C又はダクト4Bの流路断面積よりも狭い開口面積を有する。
第2空気流路18は、床24側に形成された第1空気流路17とほぼ同様の構成で、天井仕切り32の上方、すなわち天井仕切り32と天井26との間に側に形成される。
第2空気流路18は、外部と面する側壁25の数に応じて複数に分割される。第2空気流路18は、図4の例では、3面の側壁25に対応して、隔壁22によって仕切られた三つの第2空気流路18A,18B,18Cからなる。
第2空気流路18A,18B,18Cは、天井仕切り32を介して収納室2に面しており、天井26を介して外部に面している。第2空気流路18A,18B,18Cを流れる空気は、天井仕切り32の全面と天井26の全面と接触する。
第2空気流路18A,18B,18Cの両端部の構成も、第1空気流路17A,17B,17Cと同様である。
第2空気流路18A,18B,18Cの他端側の収納室2の天井仕切り32には、第1スリット19に対応して、第2スリット20が側壁25の上部に沿って形成される。第2スリット20は、第2空気流路18A,18B,18Cの流路断面積よりも狭い開口面積を有する。一の側壁25に沿って形成される第2スリット20の長さは、一の側壁25の上辺の長さとほぼ一致している。図7に示すように、第2スリット20は、側壁25と天井仕切り32の間に、空気が側壁25に沿って均一に流れるよう一定の隙間で形成される。
側壁25には、高さ10mm以上のスペーサー(図示せず。)が側壁25の壁面から例えば垂直方向に設置される。その結果、物品は、スペーサーによって側壁25に直接接触できなくなるため、側壁25に沿った空気の流路が確保される。
次に、収納室2における循環空気の流通方法について説明する。ここでは、まず、冷却時について説明する。
冷却時、温調室3で冷却された空気は、まず、例えば流量配分オリフィスとして設けられた三つの第1開口部13によって、約3倍の流速に加速される。このとき、三つの第1開口部13の開口面積に応じて、空気が三つの第1空気流路17A,17B,17Cに分配される。三つの第1空気流路17A,17B,17Cを流れる空気は、床24を冷却しつつ、床24によって加熱されながら、3面の側壁25それぞれの下部に向かって流れる。すなわち、第1空気流路17A,17B,17Cを流れる空気は、床24から侵入する熱を吸収し除去する。
第1空気流路17A,17B,17Cを流れた空気は、第1スリット19において流路断面積が絞られて、第1スリット19から均一に吹き出される。第1スリット19から吹き出された空気は、側壁25を冷却しつつ、側壁25によって加熱されて、密度が下がることから、側壁25に沿って上昇する。すなわち、側壁25に沿って流れる空気は、側壁25から侵入する熱を吸収し除去する。侵入熱が大きい場合は温度上昇が大きく、このため自然対流による上昇流が発生する。自然対流によって、循環流量は多少変化するが、これは温度差を小さくする方向で作用する。
第1スリット19と第2スリット20が互いに対向して形成されることから、冷却時、第1スリット19から吹き出された空気は、側壁25に沿って上昇した後、収納室2の室内側へ流れることなく、第2スリット20において流路断面積が絞られて、第2スリット20から吸い込まれる。
第2スリット20から吸い込まれた空気は、天井26を冷却しつつ、天井26によって加熱されながら、第2スリット20から温調室3に向かって第2空気流路18A,18B,18Cを流れる。すなわち、第2空気流路18A,18B,18Cを流れる空気は、天井26から侵入する熱を吸収し除去する。そして、三つの第2開口部14を介して、温調室3へ空気が流れる。温調室3に戻った空気は、温調室3にて再び冷却されて、また温調室3の下部から収納室2に供給される。
三つの第1空気流路17A,17B,17Cのそれぞれの流量、及び、三つの第2空気流路18A,18B,18Cのそれぞれの流量は、例えば側壁25の表面積に対応して決定される。この場合、広い表面積を有する側壁25に向かう空気が流れる第1空気流路17及び第2空気流路18(図4の例では、17A,17C,18A,18C)は、他の第1空気流路17及び第2空気流路18(図4の例では、17B,18B)よりも流量が多くなるように決定される。すなわち、三つの第1空気流路17A,17B,17Cそれぞれに対応する側壁25の面積、又は三つの第2空気流路18A,18B,18Cそれぞれに対応する側壁25の面積に応じて、第1開口部13の開口面積又は第2開口部14の開口面積が決定される。
各側壁25からの熱の侵入が不均一となることが予想される場合は、三つの第1開口部13の開口面積及び三つの第2開口部14の開口面積の大きさを変えて、三つの第1空気流路17A,17B,17Cのそれぞれの流量、及び、三つの第2空気流路18A,18B,18Cのそれぞれの流量を変化させてもよい。第1空気流路17A,17B,17C、第2空気流路18A,18B,18Cそれぞれを流れる空気は、各側壁25における入熱量に応じて配分される。例えば、入熱量が大きい側壁25に沿って流れる空気の流量を相対的に増やし、入熱量が小さい側壁25について相対的に流量を減らす。この場合、日照による側壁25の入熱を算出可能な温調倉庫などにおいて、温度の均一化をより適切に図ることができる。
なお、分割された第1空気流路17A,17B,17C又は第2空気流路18A,18B,18Cは、一の側壁25を複数に分割した領域に対応するように細かく分割してもよい。これにより、各側壁25がさらに複数の領域に分けられる。この場合、空気の流れが側壁25でも分割されて、循環空気量を更に細かく配分できることから、より正確な温度調節を行うことができる。例えば、日照や平均的な風向を考慮して、循環空気量の配分を決定することができる。
側壁25を除く収納室2内は、管理温度と等しいことが前提であるが、厳密に同じでない場合もあり得る。したがって、収納室2の床仕切り31には、吹出孔が形成され、凹凸が繰り返し形成された波状の板部材(図示せず。)を設置してもよい。そして、波状の板部材と床仕切り31の間に空気の一部を通過させ、吹出孔から収納室2の室内へ空気を吹き出させる。吹出孔から吹き出された空気は、自然対流によって流れ、収納室2の温度を均一化させる。この収納室2内の空気は、物品の平均温度が設定温度より高い場合、上方に向かって流れ、物品からの熱を吸収して、天井仕切り32で側壁25に沿った流れと合流し、第2スリット20から吸い込まれる。
以上、冷却時の空気の流れについて説明したが、反対に、加熱時、温調室3で加熱された空気は、まず、流量配分オリフィスとして設けられた三つの第2開口部14によって、約3倍の流速に加速される。このとき、三つの第1開口部14の開口面積に応じて、空気が三つの第2空気流路18A,18B,18Cに分配される。三つの第2空気流路18A,18B,18Cを流れる空気は、天井26を加熱しつつ、天井26によって冷却されながら、3面の側壁25それぞれの上部に向かって流れる。すなわち、第2空気流路18A,18B,18Cを流れる空気は、天井26から流出する熱を補給する。
そして、第2空気流路18A,18B,18Cをを流れた空気は、第2スリット20において流路断面積が絞られて、第2スリット20から均一に吹き出される。第2スリット20から吹き出された空気は、側壁25を加熱しつつ、側壁25によって冷却されて、密度が上がることから、側壁25に沿って下降する。
第1スリット19と第2スリット20が互いに対向して形成されることから、加熱時、第2スリット20から吹き出された空気は、側壁25に沿って下降した後、収納室2の室内側へ流れることなく、第1スリット19において流路断面積が絞られて、そのまま第1スリット19から吸い込まれる。
第1スリット19から吸い込まれた空気は、床24を加熱しつつ、床24によって冷却されながら、第1スリット19から温調室3に向かって第1空気流路17を流れる。そして、三つの第1開口部13を介して、温調室3へ空気が流れる。
以上、本実施形態によれば、冷却時、収納室2の内部には発熱体は少なく、かつ、物品(被温調対象)の出し入りの回数もさほど頻繁ではない。したがって、このような条件の収納室2では、収納室2に侵入する熱の大部分は、床24、側壁25及び天井26を介して外部から侵入する熱であり、収納室2の温度の変化はこれによって支配される。また、加熱時、物品の出し入れ回数もさほど頻繁ではないとき、収納室2から流出する熱の大部分は、床24、側壁25及び天井26を介して外部へ流出する熱であり、収納室2の温度の変化はこれによって支配される。したがって、上述した構成によって、外部から侵入する熱を除去、又は外部へ流出する熱を補給することで、収納室2内の熱の出入りがなくなるため、収納室2の内部温度は、初期の状態どおり均一で一定に保持することができる。
なお、冷却時、温調ユニット5で生成された冷却空気は、上述した記載と反対に、第2開口部14、第2空気流路18A,18B,18C、第2スリット20、第1スリット19、第1空気流路17A,17B,17Cの順に流れてもよく、加熱時、温調ユニット5で生成された加熱空気は、上述した記載と反対に、第1開口部13、第1空気流路17A,17B,17C、第1スリット19、第2スリット20、第2空気流路18A,18B,18Cの順に流れてもよい。
[温調室]
温調室3の内部には、図1及び図5に示すように、収納室2内から供給された空気を冷却又は加熱する温調ユニット5が設置される。温調ユニット5は、ドライアイス収容部6と、熱交換器7と、ヒータ11と、ダクト(第1循環流路)4A,4Bと、CO循環流路(第2循環流路)8A,8Bなどから構成される。なお、図5ではヒータ11が設置されない温調コンテナ1の例(保冷コンテナ)を示している。
ダクト4Aは、熱交換器7の下部及びヒータ11の下部と第1開口部13とに接続される。ダクト4Bは、熱交換器7の上部及びヒータ11の上部と第2開口部14とに接続される。
冷却時、熱交換器7で冷却された空気は、空気循環ファン16Aによって、熱交換器7の下部から第1開口部13を介して、収納室2へ供給される。また、空気循環ファン16Aによって、収納室2内の空気は、第2開口部14を介して、熱交換器7の上部へ供給される。空気循環ファン16Aは、例えば、ダクト4Bにて熱交換器7の入口側に設けられる。
加熱時、収納室2内の空気は、空気循環ファン16Bによって、第1開口部13を介して、ヒータ11の下部へ供給される。また、ヒータ11で加熱された空気は、空気循環ファン16Bによって、ヒータ11の上部から第2開口部14を介して、収納室2へ供給される。空気循環ファン16Bは、例えば、ダクト4Bにてヒータ11の出口側に設けられる。
CO循環流路8Aは、ドライアイス収容部6の下部と熱交換器7の下部とに接続され、ドライアイス収容部6から熱交換器7へ二酸化炭素ガス(COガス)が流通する。CO循環流路8Bは、ドライアイス収容部6の上部と熱交換器7の上部とに接続され、熱交換器7からドライアイス収容部6へCOガスが流通する。
ドライアイス収容部6は、直方体の箱状であり、内部に粒状のドライアイス9が収容される。ドライアイス収容部6の外表面は、図3に示すように、保温材10によって被覆される。これにより、ドライアイス収容部6の外表面と外表面近傍の空気との間では熱交換が行われない。ドライアイス収容部6の内部では、空気やドライアイス9に由来するCOガス(以下、総称して「循環COガス」という。)が流通する。このとき、循環COガスは、ドライアイス収容部6内部のドライアイス9と熱交換して冷却される。なお、保温材10は、ドライアイス収容部6の内表面に被覆されてもよい。
熱交換器7は、循環COガスが内部を流通する。熱交換器7は、収納室2から供給される空気が外部を流れ、循環COガスと熱交換する。これにより、収納室2から供給された空気が冷却され、熱交換器7内を流通する循環COガスが加熱される。
ヒータ11は、収納室2から供給される空気を加熱する。収納室2内部から温調ユニット5へ供給される空気は、例えばダンパー23(図1参照)によって、熱交換器7に供給されるか、又は、ヒータ11に供給されるかが切り替わる。空気の冷却時は、熱交換器7へ空気が導かれ、空気の加熱時は、ヒータ11へ空気が導かれる。
ドライアイス収容部6、熱交換器7及びヒータ11は、例えば縦型であって、平行に設置される。なお、熱交換器7は、1台のドライアイス収容部6に対して1台だけでなく、2台以上並列に接続されてもよい。また、ヒータ11も1台ではなく、2台以上設置されてもよい。循環COガスは、ドライアイス収容部6の内部では下降流であり、熱交換器7の内部では上昇流である。循環COガスは、ドライアイス収容部6の上方から流入し、粒状のドライアイス9によって冷却されつつ下降し、ドライアイス9の下部付近では昇華温度近くまで冷却される。循環COガスは、CO循環流路8Aを介して、ドライアイス収容部6の下部から熱交換器7の下部へ供給される。
循環COガスは、熱交換器7の下方から流入し、収納室2から供給される空気と熱交換して加熱されつつ上昇する。循環COガスは、CO循環流路8Bを介して、熱交換器7の上部からドライアイス収容部6の上部へ供給される。
温調ユニット5における循環COガスの駆動力は、自然対流と、COガス循環ファン15を用いた強制対流の両者を併用することが望ましい。自然対流は、ドライアイス収容部6内の循環COガスと、熱交換器7内の循環COガスとの密度差によって生じる。図5に示すように、COガス循環ファン15は、例えばドライアイス収容部6と熱交換器7の上部のCO循環流路8Bに設けられる。循環COガスの循環流量を調整することによって、熱交換器7における交換熱量を増減することができる。その結果、収納室2から供給される空気の温度が上下する。
CO循環流路8A,8Bには、流量制御弁(図示せず。)や遮断弁(図示せず。)が設けられる。循環COガスの循環流量の調整は、流量制御弁による自動制御、COガス循環ファン15の発停又は遮断弁の開閉による間欠制御によって行われる。温調コンテナ1の収納室2内部は、物品の熱容量が大きいため、温度変化が緩やかであることから、間欠制御で管理温度を十分に維持できる。
空気を冷却する必要がない間は、循環COガスの流通が遮断される。循環COガスの流通が遮断されると、熱交換器7において循環COガスと収納室2から供給される空気との熱交換が行われない。したがって、従来の表面が保温されていないドライアイスボックスでは自然対流伝熱によって、収納室2から供給される空気を冷却し続けてしまうが、本実施形態によれば、物品の過冷却を防止できる。また、本実施形態では、従来の表面が保温されていないドライアイスボックスに比べて、ドライアイス9の消費速度を低減できる。
収納室2の管理温度を維持できるようにするため、温調ユニット5の出口温度と入口温度の平均値を調整する。すなわち、温度の平均値が管理温度範囲の上限値を超えた場合、CO循環流路8Bに設けられたCOガス循環ファン15を起動し、ドライアイス収容部6で冷却したCOガスを熱交換器7に送ることによって、空気を冷却させる。温度の平均値が管理温度範囲の下限値よりも下回ると、COガス循環ファン15を停止させることによって、空気の冷却を停止させる。
なお、COガス循環ファン15のOFFタイマーを設置し、一定時間後に切断して、1回で冷却する熱量を減少させてもよい。これにより、過冷却し、温度の変動が大きくなることを防止できる。
実際に、市販のPLCを用いて制御を行うことによって、温度の平均値と管理温度の差を0.5℃以下とすることができた。
なお、上記実施形態では、ヒータ11を備えた加熱可能な温調コンテナ1について説明したが、本発明はこの例に限定されない。本発明は、例えば、ヒータ11を備えず、ドライアイス収容部6と熱交換器7を備えて冷却のみ可能な保冷コンテナにも適用可能である。
1 温調コンテナ(温調庫)
2 収納室
3 温調室
4A,4B ダクト(第1循環流路)
5 温調ユニット(温調部)
6 ドライアイス収容部(第1熱交換部)
7 熱交換器(第2熱交換部)
8A,8B CO循環流路(第2循環流路)
9 ドライアイス
10 保温材
11 ヒータ
12 仕切壁
13 第1開口部
14 第2開口部
15 COガス循環ファン
16A,16B 空気循環ファン
17 第1空気流路
18 第2空気流路
19 第1スリット
20 第2スリット
21,22 隔壁
24 床
25 側壁
26 天井
31 床仕切り
32 天井仕切り

Claims (2)

  1. 被温調対象を収納可能な収納室と、
    前記収納室から供給された空気を冷却又は加熱する温調部と、
    前記収納室の床と前記床の上方に設置された床仕切りとの間に設けられ、前記収納室の側壁に対応して隔壁によって複数に分割された第1空気流路と、
    前記温調部側である前記複数の第1空気流路の一端側にてそれぞれ形成され、流路断面積よりも狭い開口面積を有する第1開口部と、
    前記複数の第1空気流路の他端側の前記床仕切りにて前記収納室の側壁の下部に沿って形成され、流路断面積よりも狭い開口面積を有する第1スリットと、
    前記収納室の天井と前記天井の下方に設置された天井仕切りとの間に設けられ、前記収納室の側壁に対応して隔壁によって複数に分割された第2空気流路と、
    前記温調部側である前記複数の第2空気流路の一端側にてそれぞれ形成され、流路断面積よりも狭い開口面積を有する第2開口部と、
    前記複数の第2空気流路の他端側の前記天井仕切りにて前記収納室の前記側壁の上部に沿って形成され、流路断面積よりも狭い開口面積を有する第2スリットと、
    を備え、
    前記温調部で冷却又は加熱された後、前記第1空気流路又は前記第2空気流路それぞれを流れる空気は、対応する前記第1開口部の開口面積又は対応する前記第2開口部の開口面積に応じて分配され、
    分配された空気は、前記第1空気流路又は前記第2空気流路を流れて、前記第1スリット又は前記第2スリットから吹き出した後、前記第2スリット又は前記第1スリットから吸い込まれ、前記第2スリット又は前記第1スリットから吸い込まれた空気が前記第2空気流路又は前記第1空気流路を流れて前記温調部に向かって流れる温調庫。
  2. 被温調対象を収納可能な収納室から供給された空気を冷却又は加熱する温調部の空気出口温度と空気入口温度の平均値を前記収納室の温度の平均値として、前記温調部の冷却能力又は加熱能力を調整することによって前記収納室の温度の平均値を制御し、かつ、前記温調部の空気出口温度と空気入口温度の差を前記収納室の温度幅として、前記収納室と前記温調部間の循環空気量を調整することによって前記収納室の温度幅を制御する請求項1に記載の温調庫。
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