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JP5613475B2 - 発光素子パッケージ及びそれを備えた発光素子パッケージ群 - Google Patents

発光素子パッケージ及びそれを備えた発光素子パッケージ群 Download PDF

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Description

本発明は、LEDなどの発光素子を実装した発光素子パッケージ、及びそれを備えた発光素子パッケージ群に関する。
従来より、この種の発光素子パッケージにおいて、白色光など所望の色の発光を得るため、LED素子が実装された実装基板上に、LED素子からの放射光を波長変換する蛍光体部を備えたLEDパッケージが知られている(例えば、特許文献1及び2参照)。このようなLEDパッケージについては、用途によって様々な使用態様が考えられ、その1つとして、LEDパッケージ同士を互いに並び配置し、これら並び配置された複数パッケージにより1つの発光部を形成するといった使用態様がある。
ところで、上記各特許文献に示されるLEDパッケージでは、LED素子を覆う蛍光体部が基板端面部よりも内側に形設されているため、LEDパッケージ同士を互いの基板端面部が接するように並び配置したとき、各々の蛍光体間に隙間が生じる。そのため、これら複数パッケージにより形成される発光部は、上記の隙間により生ずる非発光の部分を含むことになり、輝度むらが生じたものになってしまう。このような輝度むらが発光部に生じていると、発光部からの放射光を集光用のレンズを用いて配光制御した際、照射面に照射ムラが生じることにもなる。
特開2009−267039号公報 特表2008−541411号公報
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、互いに並び配置される発光素子パッケージ間で各々の蛍光体部間での隙間により生じる非発光部分を無くして、輝度むらの発生を低減するようにした発光素子パッケージ及び発光素子パッケージ群を提供することを目的とする。
本発明の発光素子パッケージは、複数の発光素子パッケージを、その発光部を互いに密集するように配置して構成された発光素子パッケージ群において、前記発光素子パッケージは、発光素子が実装された実装基板と、前記実装基板の実装面に設けられ、前記発光素子からの放射光を波長変換する蛍光体部とを備え、前記実装基板は、他の発光素子パッケージが並び配置されるときに、該他の発光素子パッケージの平面視外形と対面する端面部を有し、前記蛍光体部は、前記端面部と一致又は該端面部から外側に延出するように構成されており、さらに、隣接する2つの発光素子パッケージの蛍光体部が平面視で互いに重なり合う構成を有していることを特徴とする。
本発明の発光素子パッケージ群は、上記の発光素子パッケージを複数有し、これら複数の発光素子パッケージが各々の蛍光体部を互いに接するように配置され、前記複数の発光素子パッケージの全ての蛍光体部を覆うように集光用のレンズ部が配置されて成ることを特徴とする。
この発光素子パッケージ群において、前記レンズ部は、蛍光体部に対面する部位に蛍光体部の集合体の外表面と同形状の凹部を有することが好ましい。
本発明の発光素子パッケージによれば、蛍光体部は、実装基板の端面部と一致又は該端面部から外側に延出されていて、該他の発光素子パッケージの外形と連接される構造となっているので、複数のLEDパッケージを隙間なく並び配置することができる。これにより、互いに並び配置された各パッケージ間で非発光部分が生じることがなくなり、輝度ムラの少ない発光を得ることができる。
本発明の第1の実施形態に係るLEDパッケージが他のLEDパッケージと並び配置された状態を示す平面図。 上記LEDパッケージの斜視図。 (a)は同LEDパッケージの平面図、(b)はその正面図。 同LEDパッケージの蛍光体部の形成方法を示す図。 同蛍光体部の形成方法の他の例を示す図。 同LEDパッケージが複数並び配置されたLEDパッケージ群の配線基板への実装状態を示す斜視図。 上記LEDパッケージ群から出力される光を配光制御する装置の側断面図。 同LEDパッケージ群での照射パターンを示す図。 従来例のLEDパッケージ群での照射パターンを示す図。 同実施形態のLEDパッケージの他の構成を示す斜視図。 (a)は同LEDパッケージのさらに他の構成を示す斜視図、(b)はその側面図。 (a)は同LEDパッケージのさらに他の構成を示す斜視図、(b)はその正面図。 同LEDパッケージのさらに他の構成を示す斜視図。 同LEDパッケージのさらに他の構成を示す図。 同LEDパッケージのさらに他の構成を示す平面図。 本発明の第2の実施形態に係るLEDパッケージ群の平面図。 本発明の第3の実施形態に係るLEDパッケージ群の斜視図。 本発明の第4の実施形態に係るLEDパッケージ群の側面図。 上記LEDパッケージ群の蛍光体部の形成方法を示す図。 同LEDパッケージ群の他の構成を示す側面図。 本発明の第5の実施形態に係るLEDパッケージ群を示す平面図。 本発明の第6の実施形態に係るLEDパッケージ群を示す斜視図。 本発明の第7の実施形態に係るLEDパッケージ群を示す斜視図。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態に係るLEDパッケージ(発光素子パッケージ)について図1乃至図9を参照して説明する。図1に示すように、LEDパッケージ1は、発光素子であるLED素子2と、LED素子2を実装する実装基板3と、LED素子2からの放射光を波長変換する蛍光体部4とを備え、LED素子2と蛍光体部4とにより発光部5を形成している。実装基板3には、LED素子2に給電するための一対の配線パターン6が設けられる。LEDパッケージ1は、他のLEDパッケージ1aと並び配置されて使用されるものとなっており、このとき、パッケージ1の発光部5と他のパッケージ1aの発光部5aとが互いに密集するように配置される。以下、LEDモジュール1を詳細説明する。
図2、図3に示すように、LEDパッケージ1は、実装基板3上に実装されたLED素子2を蛍光体部4により覆って成る。LED素子2は、略方形の発光面を有するLEDチップから成り、実装基板3の実装面上に設けられ、実装面の中央付近から長手方向の一端寄りに配置されている。LED素子2に用いるLEDチップは、例えば、外形1mm×1mm程度のものとする。LED素子2の形状及びサイズについて、特に制約はなく、例えば、略円筒形状(直径1mm程度)のものであってよい。LED素子2の種類については、LED素子2と蛍光体部4との組み合わせにより所望の発光色が得らればよいので、例えば、可視光を発する素子であってもよく、また、可視光以外の光(例えば、近紫外光)を発する素子であってもよい。また、LED素子2は、発光面とは反対側の面(素子裏面)に一対の電極を有し、この電極は、実装基板3上の配線パターンと電気接続される。LED素子2の実装基板3への実装方法としては、例えば、Auバンプを用いたフリップチップ実装や、はんだ又はAgペースト等によるダイボンド・ワイヤボンド実装がある。
実装基板3は、直方形状の基板から成り、他の発光素子パッケージが並び配置されるときに、該他の発光素子パッケージの平面視外形と対面する端面部31を有する。この端面部31は、LED素子2が配置される側の一端にある端面と、この端面に直交する2つの端面から成るものである。実装基板3のサイズは、ここでは、外形1.2mm×2.5mm、厚み0.3mmである。実装基板3には、例えば、アルミナ基板を用いることができるが、AlN基板、SiC基板などであってもよい。実装基板3の母体(基材)を絶縁性材料により形成する場合、この絶縁性材料には複合材料が用いられてもよい。実装基板3は、上記構成に限られず、例えば、絶縁層を有するAl金属基板や、樹脂材料(アルミナフィラー入り熱硬化樹脂など)を用いた樹脂基板で構成されていてもよい。
実装基板3上の配線パターン6は、例えば、チタン(Ti)、金(Au)などの金属膜から成り、LED素子2より前方に延出され、電極パッド6aを形成している。配線パターン6は、Ti及びAuから成る積層膜(実装基板3上にTi、Auを順に積層)により形成されていてよい。配線パターン6の形成には、例えば、蒸着法やメッキ法などを用いることができる。実装基板3上のLED素子2が配置される領域(面)には、光取出し効率を高めるため、AlやAg、TiOなどの高反射層を形成することが好ましい。この高反射層の形成の際には、配線パターン6との絶縁を取るため、配線パターン6に接触しないように留意する必要がある。
蛍光体部4は、実装基板3の実装面上にLED素子2の発光面を取り囲むように配置されており、実装基板3の端面部31から外側に延出するように構成されている。蛍光体部4は、シリコーン製の透光性樹脂に蛍光材料を混合して成り、LED素子2から放射光を受けて励起され、その一部の光の波長変換し光色を変化させる。このような構成により、LED素子2からの放射光のうち、蛍光体部4により光色が変化された光と、その他の光とが混ぜ合わされることになり、所望の色合いの発光を得ることが可能となる。例えば、LED素子2が青色LEDである場合において、蛍光体部4に、青色光を黄色光に波長変換するYAG蛍光材料(YAl12:Ce)が用いられると、白色の発光が得られる。また、蛍光材料としては、青色光を赤色光に波長変換するSCASN蛍光材料((SrCa)AlSiN:Eu)、青色光を深赤色光に波長変換するCASN蛍光材料(CaAlSiN:Eu)、青色光を緑色光に波長変換するCSO蛍光材料(CaSc:Ce)などがある。なお、蛍光材料と透光性樹脂との混成を行う際、拡散材を混入させてもよい。
蛍光体部4の実装基板3上への形成方法を図4を用いて説明する。蛍光体部4の外形と同形状の凹部7aを持つ鋳型7を用いて、この鋳型7の凹部7aに、蛍光材料を混合した透光性流動体(シリコーン樹脂やガラスなど)を適量流し込む。次に、LED素子2が実装された実装基板3を、LED素子2のみが鋳型7の凹部7a内に埋入されるように適切に配置し、LED素子2を透光性流動体中に浸す。最後に、透光性流動体を加熱処理等により硬化させ、これにより、蛍光体部4が実装基板3上に形成される。
蛍光体部4の形成方法の他の例を図5を用いて説明する。蛍光体部4の構成エレメントとして、LED素子2の外形と同形状の凹部を有した蛍光キャップ8を、コンプレッションモールド方式により成型する。次に、成形された蛍光キャップ8の、実装基板3との対向面に、透光性流動体を塗布する。最後に、この蛍光キャップ8をLED素子2に被せた後、塗布した流動体を加熱処理等により硬化させ、実装基板3に接着させる。これにより、実装基板3上に蛍光体部4が形成される。蛍光体部4の形成方法は、上記に限られず、例えば、印刷法やモールド法、電気泳動法などを用いることができる。
次に、上記のように構成されたLEDパッケージ1が複数並び配置され、これら複数のLEDパッケージ1が配線基板に実装された例を説明する。図6に示すように、各LEDパッケージ1は、配線基板9上に、各々の発光部5が密集するように並び配置され、このとき、各々の蛍光体部4が互いに連接状態となる。ここでは、LEDパッケージ1を4つを用いて各発光部5を密集配置した例を示しており、蛍光体部4は、隣り合う2つの蛍光体部4と連接状態となっている。各LEDパッケージ1の配線基板9への実装には、例えば、はんだやAgペースト、樹脂ペーストなどが用いられる。配線基板9は、略円形のAl基材に絶縁層を形成したもので構成される。配線基板9に用いる基材材料は、Al以外の金属でもよく、シリコンや樹脂などであってもよい。配線基板9には、並び配置された各LEDパッケージ1に給電するための配線パターン10が形成され、この配線パターン10は、各LEDパッケージ1の電極パッド6aとリード線11により電気接続される。配線パターン10の一端は、電源装置からの電力供給を受ける給電部10aとなっており、電源線12と接続される。配線パターン10には、例えば、Cu金属膜が用いられる。配線パターン10と電極パッド6aとの接続は、上記に限られず、ワイヤボンド接続により行われてもよい。また、配線パターン10は、リードフレーム型の構造を有したものであってよい。
このように本実施形態のLEDパッケージ1によれば、蛍光体部4は、実装基板3の端面部31外側に延出されていて、該他の発光素子パッケージの外形と連接される構造となっているので、複数のLEDパッケージを隙間なく並び配置することができる。これにより、互いに並び配置された各パッケージ間で非発光部分が生じることがなくなり、輝度ムラの少ない発光を得ることができる。
次に、上記のように互いに並び配置された各LEDパッケージ1(以下、LEDパッケージ群50という)から出力される光をレンズを用いて配光制御したときの照射パターンを説明する。ここでは、図7に示すように、LEDパッケージ群50が実装された配線基板9を、配光制御機能を有した点灯装置13に搭載し、この点灯装置13によりLEDパッケージ群50の点灯を行った。まず、点灯装置13について説明する。
点灯装置13は、LEDパッケージ群50を収容する筐体14と、筐体14の光出射用の開口を覆う配光制御用のレンズ15とを備える。筐体14は、上面が開口された箱形状の部材から成り、その底面部に、LEDパッケージ群50を実装した配線基板9がネジ止めされる。筐体14は、例えば、アルミなどの金属により形成される。なお、筐体14には、放熱フィン16がねじ止めされる。レンズ15は、狭角配光型のレンズから成り、例えば、アクリル製、ポリカーボネイド製の透光部材より形成される。レンズ15は、その上端縁部が筐体14とそれに設けられた枠体17とで挟持される。この枠体17は筐体14にネジ止めされる。レンズ15の焦点は、LEDパッケージ群50の中心表面又はその近傍部に設定される。配線基板9からの電源線12は、筐体14の開口部(図示せず)を通って外部に導出され、電源装置に接続される。なお、配光制御用部材としてレンズ15を用いる必要はなく、レンズ15と同様の位置に焦点を有する反射鏡を用いてもよい。
上記のような構成において、LEDパッケージ群50に電力が供給されると、各LEDパッケージ1のLED素子2が点灯する。LED素子2より出力された光の一部は、蛍光体部4によって波長変換され、これにより、蛍光体部4全体が所定の光色で発光する。各蛍光体部4から出射されレンズ15に入射した光は、レンズ入射面及び出射面での屈折作用とレンズ内面での全反射作用により狭角配光され、照射面に向けて照射される。この照射面での照射パターンを図8に示す。LEDパッケージ群50は輝度ムラの小さい発光を行うため、照射パターン(円形)に照射ムラが低減され、均斉度の高いものとなる。
また、比較例として、従来型のLEDパッケージ群50での照射パターンを図9に示す。このLEDパッケージ群50では、各々の発光部5に生じた隙間により非発光の部分が部分的に存在しているため、照射パターンは照射ムラ18が際立ったものとなる。
次に、図10を用いてLEDパッケージ1の他の構成例を説明する。このLEDパッケージ1においては、実装基板3上には、複数個のLED素子2が設けられている。このとき、各LED素子2間の配線方法は、直列配線、並列配線のいずれであってもよい。
次に、図11乃至図13を用いてLEDパッケージ1のさらに他の構成例を説明する。図11に示すLEDパッケージ1では、実装基板3の端面に給電端子19が設けられており、この給電端子19は、実装基板3内に形成されたビア20及び内部配線パターン21によって、LED素子2の電極と電気接続される構成となっている。また、図12に示すLEDパッケージ1では、給電端子19が実装基板3の実装面とは反対側の面(裏面)に設けられた構成となっている。給電端子19は、上記同様、ビア20及び内部配線パターン21によりLED素子2の電極と接続される。また、図13に示すLEDパッケージ1では、給電端子19を上記同様に実装基板3の裏面に設け、さらに、蛍光体部4を実装基板3の実装面全体に形成し、かつ、蛍光体部4の全ての端面を実装基板3の端面部31から外方に延出させるようにしている。
次に、図14を用いてLEDパッケージ1のさらに他の構成例を説明する。上記では、図14の左図に示されるように、蛍光体部4は端面全体が実装基板3の端面部31から外側に延出する構成であったが、これに限られず、図14の右図に示すように、蛍光体部4の端面の一部だけが実装基板3の端面部31より外方に延びていてもよい。例えば、蛍光体部4の端面が傾斜して周縁部分のみが延出しているものや、蛍光体部4周縁が丸みを帯び、端面中腹部のみが延出しているものが挙げられる。
次に、図15を用いてLEDパッケージ1のさらに他の構成例を説明する。この図に示すように、各LEDパッケージ1は、各々の発光部5が横並びになるように並び配置されるような構成であってもよい。
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態に係るLEDパッケージ群について図16を参照して説明する。このLEDパッケージ群50は、複数のLEDパッケージ1を有し、これらLEDパッケージ1が各々の蛍光体部4を互いに接するように配置される。
LEDパッケージ群50は、これら複数のLEDパッケージ1の各々の蛍光体部4間に蛍光ペースト22が介在される。この蛍光ペースト22は、透光性材料に蛍光材料を混合した流動体から成り、この流動体を蛍光体部4間に充填した後、熱処理によって硬化させることにより形成される。上記の透光性材料には、粘度の高いシリコーン系材料を用いることが好ましい。蛍光材料には、蛍光体部4に使用されている蛍光材料と同じものが使用される。また、蛍光ペースト22は、蛍光材料に代えて、ガラス、アルミナ、TiOなどの光拡散材料が混合されていてもよい。
本実施形態のLEDパッケージ群50によれば、LEDパッケージ1の幾何公差や実装公差によって蛍光体部4間に生じる隙間を蛍光ペースト22により補完し、この蛍光ペースト22の発光又は光拡散作用によって蛍光体部4間で非発光部分が生じないようにしたので、輝度ムラを抑制する効果が一層高くなる。
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態に係るLEDパッケージ群について図17を参照して説明する。LEDパッケージ群50は、複数のLEDパッケージ1を有し、各LEDパッケージ1の蛍光体部4は、全ての端面が実装基板3の端面部31から外方に延出された構成となっている。各LEDパッケージ1は、各々の蛍光体部4が互いに接するように密集配列され、ここでは、縦方向及び横方向にそれぞれ3つずつ配列されたものとなっている。ここに、各LEDパッケージ1において、LED素子2への配線パターンは、実装基板3の裏面に形成される。
本実施形態のLEDパッケージ群50によれば、複数のLEDパッケージ1を蛍光体部4の全てが互いに接するように配列して1つの発光部を形成することができるので、LEDパッケージ群50の設計の自由度が高まる。
(第4の実施形態)
本発明の第4の実施形態に係るLEDパッケージ群について図18及び図19を参照して説明する。図18に示すように、LEDパッケージ群50は、複数のLEDパッケージ1a、1bを有し、これらLEDパッケージ1a、1bが互いに並び配置されるとき、一方のLEDパッケージ1aの蛍光体部4aと、もう一方のLEDパッケージ1bの蛍光体部4bとが平面視で互いに重なり合うように構成される。LEDパッケージ1aの蛍光体部4aは、その端面上部のみが実装基板3の端面部31から外側に延出され、LEDパッケージ1bの蛍光体部4bは、その端面下部のみが実装基板3の端面部31から外側に延出される。
蛍光体部4a、4bの形成方法を説明する。図19に示すように、鋳型7を用いてコンプレッションモールド方式により、蛍光体部4a、4bの構成エレメントをシート状に一括形成し、これを切断して所望の蛍光体部4a、4bを得る。このように形成された蛍光体部4a、4bを、それぞれ、LED素子が実装された実装基板に取り付ける。
本実施形態のLEDパッケージ群50によれば、蛍光体部4a、4b同士が重なり合うことにより、蛍光体部4間に非発光部分が生じることがなくなるので、輝度ムラが低減される。
次に、図20を用いて上記LEDパッケージ群の他の構成例を説明する。ここでは、一方のLEDパッケージ1aの蛍光体部4aは、四角錘形状とされ端面が傾斜しており、他方のLEDパッケージ1bの蛍光体部4bは、蛍光体部4aの形状とは上下反対の四角錘形状とされ、その端面が蛍光体部4aと端面に沿うように傾斜している。このようなLEDパッケージ群50においても、一方のLEDパッケージ1aの蛍光体部4aと、もう一方のLEDパッケージ1bの蛍光体部4bとが平面視で互いに重なりあうように配置できるので、輝度ムラが低減される。
(第5の実施形態)
本発明の第5の実施形態に係るLEDパッケージ群について図21を参照して説明する。このLEDパッケージ群50においては、各LEDパッケージ1の実装基板3は、端面部31の2端面のなす角が60°とされ、蛍光体部4は、この端面部31から外側に延出するように構成されている。このようなLEDパッケージ群50においても、輝度ムラの少ない発光を得ることができる。
(第6の実施形態)
本発明の第6の実施形態に係るLEDパッケージ群について図22を参照して説明する。このLEDパッケージ群50は、複数のLEDパッケージ1と、これらLEDパッケージ1の全ての蛍光体部4を覆うように配置された半球形状の集光用のレンズ部23を有している。レンズ部23は、厚み約0.5mmの半球上の透明外枠内に透光性材料を充填したものを、LEDパッケージ1の蛍光体部4を覆うように設け、加熱硬化することにより形成される。レンズの外枠及びこれに充填される透光性材料には、例えば、シリコーン樹脂を用いる。
このようなLEDパッケージ群50によれば、レンズ部23を設けることで蛍光体部4表面(レンズ部23との界面)の屈折率差が小さくなるため、LED素子2から蛍光体部4に入射した光がレンズ部23を通って高効率で取り出される。そのため、発光部の光取り出し効率が向上し、パッケージ群の光出力量が向上する。また、レンズ部23の形状が球状であるため、レンズ部23表面への入射角度が小さくなり、レンズ部23表面での反射ロスが低減される。実験結果によると、レンズ部23を設けない場合に比べて、光取り出し効率が約10%向上した。
(第7の実施形態)
本発明の第7の実施形態に係るLEDパッケージ群について図23を参照して説明する。このLEDパッケージ群50において、レンズ部23は、半球形状の中実レンズから成り、蛍光体部4に対向する部位に蛍光体部4の集合体の外表面と同形状の凹部23aを有する。レンズ部23の凹部23aは、蛍光体部4の集合体の外表面と同形状である必要はなく、レンズ部23をLEDパッケージ群50に対し気泡が生じないように密着接合できる形状又は大きさであればよい。レンズ部23の形成方法としては、レンズ部23の凹部23aに接合用の透光性材料を充填した後、LEDパッケージ1の蛍光体部4を覆うように取付け、充填した導入し硬化させることで、LEDパッケージ群50に接合される。
このようなLEDパッケージ群50によれば、レンズ部23が、蛍光体部4の集合体の外表面と同形状の凹部23aを有するので、レンズ部23の位置決めが容易となり、光学制御が安定する。また、レンズ部23に充填する透光性材料が微量であり、レンズ部23を搭載する際に、レンズ部23と蛍光体部4間での表面張力で維持されるようになるので、透光性材料の硬化中に樹脂もれが生じにくくなり、LEDパッケージ群50を容易に作製できるようになる。また、樹脂もれによる気泡発生も防止できる。
なお、本発明は、上記各種実施形態の構成に限られず、発明の趣旨を変更しない範囲で種々の変形が可能である。例えば、上記では、蛍光体部4が実装基板3の端面部から外側に延出する構成されたものを示したが、端面部と一致するように構成されていてもよい。この場合、実装基板3の端面部は、隣り合う実装基板の端面部と接するようになる。
1 LEDパッケージ(発光素子パッケージ)
2 LED素子(発光素子)
3 実装基板
31 端面部
4 蛍光体部
50 LEDパッケージ群(発光素子パッケージ群)
23 レンズ部
23a 凹部

Claims (3)

  1. 複数の発光素子パッケージを、その発光部を互いに密集するように配置して構成された発光素子パッケージ群において、
    前記発光素子パッケージは、発光素子が実装された実装基板と、前記実装基板の実装面に設けられ、前記発光素子からの放射光を波長変換する蛍光体部とを備え、
    前記実装基板は、他の発光素子パッケージが並び配置されるときに、該他の発光素子パッケージの平面視外形と対面する端面部を有し、
    前記蛍光体部は、前記端面部と一致又は該端面部から外側に延出するように構成されており、さらに、隣接する2つの発光素子パッケージの蛍光体部が平面視で互いに重なり合う構成を有していることを特徴とする発光素子パッケージ
  2. 請求項1に記載の発光素子パッケージを複数有し、
    これら複数の発光素子パッケージが各々の蛍光体部を互いに接するように配置され、
    前記複数の発光素子パッケージの全ての蛍光体部を覆うように集光用のレンズ部が配置されて成ることを特徴とする発光素子パッケージ群。
  3. 前記レンズ部は、蛍光体部に対向する部位に蛍光体部の集合体の外表面と同形状の凹部を有することを特徴とする請求項2に記載の発光素子パッケージ群。
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