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JP5651692B2 - 縮合アミノジヒドロ−オキサジン誘導体 - Google Patents

縮合アミノジヒドロ−オキサジン誘導体 Download PDF

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JP5651692B2
JP5651692B2 JP2012521035A JP2012521035A JP5651692B2 JP 5651692 B2 JP5651692 B2 JP 5651692B2 JP 2012521035 A JP2012521035 A JP 2012521035A JP 2012521035 A JP2012521035 A JP 2012521035A JP 5651692 B2 JP5651692 B2 JP 5651692B2
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Description

本発明は、縮合アミノジヒドロ−オキサジン誘導体及びその医薬的用途に関する。より詳細には、本発明は、アミロイドβ(以下、Aβと称する)タンパク質産生阻害効果又はベータ部位アミロイドβ前駆体タンパク質開裂酵素1(以下、BACE1又はベータセクレターゼと称する)阻害効果を有し、Aβタンパク質、特に、アルツハイマー型認知症又はダウン症候群などに起因する神経変性疾患を治療するのに有効である縮合アミノジヒドロ−オキサジン誘導体、及び縮合アミノジヒドロ−オキサジン誘導体を活性成分として含む医薬組成物に関する。
アルツハイマー病は、ニューロンの変性及び損失、並びに老人斑の形成及び神経原線維の変性を特徴とする疾患である。現在、アルツハイマー病は、アセチルコリンエステラーゼ阻害剤に代表される症状改善剤を使用する対症療法のみで治療され、疾患の進行を阻害する根本的治療法は未だ開発されていない。アルツハイマー病の根本的治療法をもたらすために病状の発症の原因を制御するための方法を開発することが必要である。
アミロイド前駆体タンパク質(以下、APPと称する)の代謝物としてのAβタンパク質は、ニューロンの変性及び損失並びに認知症の症状の発症に大いに関与していると想定される。Aβタンパク質は、主成分として、40種のアミノ酸からなるAβ40、及び2種のアミノ酸がC末端に付加されているAβ42を有する。Aβ40及びAβ42は高い凝集性を有し、老人斑の主成分であることが知られている。さらに、Aβ40及びAβ42は、家族性アルツハイマー病において認められるAPP及びプレセニリン遺伝子の突然変異によって増加されることが知られている。すなわち、Aβ40及びAβ42の産生を低減する化合物は、アルツハイマー病の進行阻害剤又は予防薬であると予想される。
Aβは、ベータセクレターゼ(BACE1)及び引き続いてガンマセクレターゼによる開裂APPによって産生される。この理由により、ガンマセクレターゼ及びベータセクレターゼの阻害剤を作製することでAβ産生を阻害する試みがなされてきた。すでに知られているベータセクレターゼ阻害剤は、下記に示されている特許文献1及び2などで報告されている。特に、国際特許出願第WO2007/049532号及び同第WO2008/133273号(両方ともに塩野義製薬株式会社)には、BACE1阻害活性を有するアミノジヒドロ−チアジン誘導体が記載されている。
本発明の目的は、Aβ産生阻害効果又はBACE1阻害効果を有し、Aβに起因し、アルツハイマー型認知症に代表される神経変性疾患のための予防薬又は治療剤として有用である縮合アミノジヒドロ−オキサジン化合物、及びその医薬的使用を提供することである。
本発明は、
[1]式(I)で表される化合物又はその薬学的に許容される塩又はその溶媒和物
Figure 0005651692

[式中、
環Aは、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC6〜14アリール基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有する5員から6員のヘテロアリール基、又は置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有する9員から10員のベンゾ縮合ヘテロ環式基であり、
Lは、単結合、酸素原子、式−NRCO−(式中、Rは、水素原子、又は置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキル基である)、式−NRSO−(式中、Rは、水素原子、又は置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキル基である)、式−NR−(式中、Rは、水素原子、又は置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキル基である)、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキレン基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC2〜6アルケニレン基、又は置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC2〜6アルキニレン基であり、
環Bは、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC3〜8シクロアルキル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC6〜14アリール基、又は置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有する5員から10員のヘテロ環式基であり、
Xは、単結合、又は置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜3アルキレン基であり、
Yは、単結合、−NR−(式中、Rは、水素原子、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキルカルボニル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC6〜14アリールカルボニル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキルスルホニル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC6〜14アリールスルホニル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC6〜14アリール基、又は置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有する5員から10員のヘテロ環式基である)、酸素原子、硫黄原子、スルホキシド又はスルホンであり、
Zは、単結合、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜3アルキレン基、又は置換基群αから選択される1個から3個の置換基を有してよいC2〜3アルケニレン基であり、
及びRはそれぞれ独立して、水素原子、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキルカルボニル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC6〜14アリールカルボニル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキルスルホニル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC6〜14アリールスルホニル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有する3員から10員の炭素環式基、又は置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有する5員から10員のヘテロ環式基であり、
、R、R及びRは独立して、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルコキシ基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有する3員から10員の炭素環式基、又は置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有する5員から10員のヘテロ環式基であり、又は
及びRは一緒に、式(II)
Figure 0005651692

(式中、Y、Z、R及びRは上記で定義されているのと同じであり、Qは酸素原子、メチレン基又はエチレン基である)
で表される環を形成し、
[置換基群α:水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、ニトロ基、C1〜6アルキルチオ基、C6〜14アリール基、C6〜14アリールオキシカルボニル基、C6〜14アリールカルボニル基、シアノ基、C3〜8シクロアルコキシ基、C3〜8シクロアルキル基、C3〜8シクロアルキルチオ基、スルホニルアミノ基(ここで、スルホニルアミノ基は、C1〜6アルキル基で任意選択により置換されている)、置換基群βから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC2〜6アルケニル基、置換基群βから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC2〜6アルキニル基、1個又は2個のC1〜6アルキル基で任意選択により置換されているカルバモイル基、置換基群βから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルコキシ基、置換基群βから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキル基、及び置換基群βから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有する5員から10員のヘテロ環式基、
置換基群β:ハロゲン原子、シアノ基、ヒドロキシ基、C1〜6アルコキシ基、C1〜6アルキル基、C3〜8シクロアルキル基及びオキソ基]]。
[2]Xが置換基群αから選択される1個から2個の置換基を任意選択により有するメチレンである、上記[1]に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩又はその溶媒和物。
[3]Yが酸素原子である、上記[1]又は[2]に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩又はその溶媒和物。
[4]Zが単結合である、上記[1]から[3]までのいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩又はその溶媒和物。
[5]Lが単結合、式−NRCO−(式中、Rは、水素原子、又は置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキル基である)、又は式−NRSO−(式中、Rは、水素原子、又は置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキル基である)である、上記[1]から[4]までのいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩又はその溶媒和物。
[6]Lが式−NRCO−(式中、Rは、水素原子、又は置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキル基である)である、上記[5]に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩又はその溶媒和物。
[7]環Aが置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC6〜14アリール基である、上記[1]から[6]までのいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩又はその溶媒和物。
[8]環Bが置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有する5員から10員のヘテロ環式基である、上記[1]から[6]までのいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩又はその溶媒和物。
[9]
N−(3−((4a,5,7a)−2−アミノ−5−(フルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)ピラジン−2−カルボキサミド:
Figure 0005651692

N−(3−(2−アミノ−5−(フルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4Η−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−メトキシピラジン−2−カルボキサミド:
Figure 0005651692

N−(3−(2−アミノ−5−(フルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−(ジフルオロメトキシ)ピラジン−2−カルボキサミド:
Figure 0005651692

N−(3−(2−アミノ−5−(フルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−(フルオロメトキシ)ピラジン−2−カルボキサミド:
Figure 0005651692

N−(3−(2−アミノ−5−(フルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−エトキシピラジン−2−カルボキサミド:
Figure 0005651692

N−(3−(2−アミノ−5−(フルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−フルオロピコリンアミド:
Figure 0005651692

N−(3−(2−アミノ−5−(フルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−シアノピコリンアミド:
Figure 0005651692

N−(3−(2−アミノ−5−(フルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−クロロピコリンアミド:
Figure 0005651692

N−(3−(2−アミノ−5−(フルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)ピコリンアミド:
Figure 0005651692

N−(3−(2−アミノ−5−(フルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)ピコリンアミド:
Figure 0005651692

N−(3−(2−アミノ−5−(フルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−(フルオロメチル)ピコリンアミド:
Figure 0005651692

N−(3−(2−アミノ−5−(フルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−メトキシピコリンアミド:
Figure 0005651692

N−(3−(2−アミノ−5−(フルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−(ジフルオロメトキシ)ピコリンアミド:
Figure 0005651692

N−(3−((4aR,5S,7aS)−2−アミノ−5−(トリフルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−シアノピコリンアミド:
Figure 0005651692

N−(3−((4aR,5S,7aS)−2−アミノ−5−(トリフルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)ピラジン−2−カルボキサミド:
Figure 0005651692

N−(3−((4aR,5S,7aS)−2−アミノ−5−(トリフルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−メトキシピラジン−2−カルボキサミド:
Figure 0005651692

N−(3−((4aR,5S,7aS)−2−アミノ−5−(トリフルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−メチルピラジン−2−カルボキサミド:
Figure 0005651692

N−(3−((4aR,5S,7aS)−2−アミノ−5−(トリフルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)ピコリンアミド:
Figure 0005651692

N−(3−((4aR,5S,7aS)−2−アミノ−5−(トリフルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−(フルオロメチル)ピラジン−2−カルボキサミド:
Figure 0005651692

N−(3−((4aR,5S,7aS)−2−アミノ−5−(トリフルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−メチルピコリンアミド:
Figure 0005651692

N−(3−((4aR,5S,7aS)−2−アミノ−5−(トリフルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−エチルピコリンアミド:
Figure 0005651692

N−(3−((4aR,5S,7aS)−2−アミノ−5−(トリフルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−エトキシピラジン−2−カルボキサミド:
Figure 0005651692

N−(3−((4aR,5S,7aS)−2−アミノ−5−(トリフルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−(1,1−ジフルオロエチル)ピラジン−2−カルボキサミド:
Figure 0005651692

;及び
5−ジフルオロメチル−ピラジン−2−カルボン酸[3−((1S,4aS,5R,7aS)−2−アミノ−5−メチル−4−トリフルオロメチル−4a,5−ジヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロ−フェニル]−アミド:
Figure 0005651692

から選択される、上記[1]から[8]のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩又はその溶媒和物。
[10]化合物が以下の立体化学を有する、上記[1]から[9]までのいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩又はその溶媒和物。
Figure 0005651692

[11]活性成分として上記[1]から[10]までのいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩又はその溶媒和物を含む医薬組成物。
[12]アミロイドβタンパク質の産生を阻害するための、上記[1]から[10]までのいずれか一項に記載の化合物若しくはその薬学的に許容される塩若しくはその溶媒和物又は上記[11]に記載の医薬組成物。
[13]ベータ部位アミロイドβ前駆体タンパク質開裂酵素1(BACE1)を阻害するための、上記[1]から[10]までのいずれか一項に記載の化合物若しくはその薬学的に許容される塩若しくはその溶媒和物、又は上記[11]に記載の医薬組成物。
[14]神経変性疾患を治療するための、上記[1]から[10]までのいずれか一項に記載の化合物若しくはその薬学的に許容される塩若しくはその溶媒和物、又は上記[11]から[13]までのいずれか一項に記載の医薬組成物。
[15]神経変性疾患がアルツハイマー型認知症又はダウン症候群である、上記[14]に記載の化合物若しくはその薬学的に許容される塩若しくはその溶媒和物又は医薬組成物。
[16]アミロイドβタンパク質の産生を阻害、及び/又はアルツハイマー型の認知症及びダウン症候群などの神経変性疾患を治療若しくは予防する方法であって、前記状態を患うヒト対象に、上記[1]から[10]までのいずれか一項に記載の化合物若しくはその薬学的に許容される塩又は上記[11]に記載の医薬組成物の治療的又は予防的有効量を投与することを含む上記方法。
[17]神経変性疾患の治療又は予防用薬物の製造のための、上記[1]から[10]までのいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩の使用に関する。
本発明の詳細な記載
本明細書において使用されている記号及び用語などの意味を説明し、本発明を下記にて詳細に記載する。
本明細書において、化合物の構造式は、便宜上特定の異性体を表すことがある。しかし、本発明は、化合物の構造から生じ得る幾何異性体、不斉炭素に基づく光学異性体、立体異性体及び互変異性体など、全ての異性体及び異性体混合物を含める。本発明は、便宜上の化学式の記載に限定されず、異性体又はそれらの混合物のいずれも含めることができる。すなわち、本発明の化合物は、分子中に不斉炭素原子を有し、光学活性化合物又はラセミ体として存在することができ、本発明は、光学活性化合物及びラセミ体のそれぞれを限定することなく含める。該化合物の結晶多形体が存在し得るが、該化合物は同様にそれらに限定されることなく、単結晶形態又は単結晶形態の混合物として存在することができる。該化合物は酸無水物又は水和物であってよい。これらの形態のいずれも、本明細書の特許請求の範囲に含まれる。
本発明は、1つ又は複数の原子が本来通常認められる原子質量又は質量数と異なる原子質量又は質量数を有する原子によって置き換えられている場合を除いて、式(I)の化合物と同一である同位体標識化合物も含める。本発明の化合物に組み込むことができる同位体の例として、H、H、11C、14C、18F、35S、123I及び125Iなど、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素、ヨウ素及び塩素の同位体が挙げられる。
本発明の化合物、並びに前述の同位体及び/又は他の原子の他の同位体を含有する前記化合物の薬学的に許容される誘導体(例えば塩)は、本発明の範囲内である。本発明の同位体標識化合物、例えばH及び/又は14Cなどの放射性同位元素が組み込まれているものは、薬物組織分布アッセイ及び/又は基質組織分布アッセイに有用である。H及び14Cは、調製の簡便性及び検出性により有用であると考えられる。11C及び18F同位体はPET(陽電子放射断層撮影)に有用であると考えられ、125I同位体はSPECT(単一光子放射型コンピュータ断層撮影)に有用であると考えられ、全てが脳画像診断に有用であると考えられる。Hなどのより重い同位体での置換は、より大きな代謝的安定性、例えばインビボ半減期の増加又は投与量要求の低減からもたらされる特定の治療利点を提供することができ、したがって、一部の状況で有用であると考えられる。本発明の式(I)の同位体標識化合物は、スキームに開示されている手順を実施することによって、及び/又は下記実施例において非同位体標識試薬に代わりに容易に利用可能な同位体標識試薬を用いることによって一般に調製することができる。
「ハロゲン原子」は、本明細書において、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素などを指し、好ましくはフッ素又は塩素である。
「C1〜6アルキル基」は、1個から6個の炭素原子を有するアルキル基を指す。該基の好ましい例として、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、1−メチルプロピル、1,2−ジメチルプロピル、1−エチルプロピル、1−メチル−2−エチルプロピル、1−エチル−2−メチルプロピル、1,1,2−トリメチルプロピル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、1,1−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、2−エチルブチル、1,3−ジメチルブチル、2−メチルペンチル及び3−メチルペンチルなどの直鎖又は分枝のアルキル基が挙げられる。該基は、より好ましくはメチル、エチル又はn−プロピルである。
「C2〜6アルケニル基」は、2個から6個の炭素原子を有するアルケニル基を指す。該基の好ましい例として、ビニル、アリル、1−プロペニル、イソプロペニル、1−ブテン−1−イル、1−ブテン−2−イル、1−ブテン−3−イル、2−ブテン−1−イル及び2−ブテン−2−イルなどの直鎖又は分枝のアルケニル基が挙げられる。
「C2〜6アルキニル基」は、2個から6個の炭素原子を有するアルキニル基を指す。該基の好ましい例として、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、ブチニル、ペンチニル及びヘキシニルなどの直鎖又は分枝のアルキニル基が挙げられる。
「C1〜6アルコキシ基」は、1個のメチレン基が酸素原子によって置き換えられている、1個から6個の炭素原子を有するアルキル基を指す。該基の例として、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、t−ブトキシ、n−ペントキシ、イソペントキシ、sec−ペントキシ、t−ペントキシ、n−ヘキシルオキシ、イソヘキシルオキシ、1,2−ジメチルプロポキシ、2−エチルプロポキシ、1−メチル−2−エチルプロポキシ、1−エチル−2−メチルプロポキシ、1,1,2−トリメチルプロポキシ、1,1−ジメチルブトキシ、2,2−ジメチルブトキシ、2−エチルブトキシ、1,3−ジメチルブトキシ、2−メチルペントキシ、3−メチルペントキシ及びヘキシルオキシが挙げられる。
「C1〜6アルキルチオ基」は、1個のメチレン基が硫黄原子によって置き換えられている、1個から6個の炭素原子を有するアルキル基を指す。該基の例として、メチルチオ、エチルチオ、n−プロピルチオ、イソプロピルチオ、n−ブチルチオ、イソブチルチオ、t−ブチルチオ、n−ペンチルチオ、イソペンチルチオ、ネオペンチルチオ、n−ヘキシルチオ及び1−メチルプロピルチオが挙げられる。
「C1〜6アルキルスルホニル基」は、1個のメチレン基がスルホニル基によって置き換えられている、1個から6個の炭素原子を有するアルキル基を指す。該基の例として、メチルスルホニル、エチルスルホニル、n−プロピルスルホニル、イソプロピルスルホニル、n−ブチルスルホニル、イソブチルスルホニル、t−ブチルスルホニル、n−ペンチルスルホニル、イソペンチルスルホニル、ネオペンチルスルホニル、n−ヘキシルスルホニル及び1−メチルプロピルスルホニルが挙げられる。
「C1〜6アルキルカルボニル基」は、1個のメチレン基がカルボニル基によって置き換えられている、1個から6個の炭素原子を有するアルキル基を指す。該基の好ましい例として、アセチル、プロピオニル及びブチリルが挙げられる。
「C6〜14アリール基」は、6個から14個の炭素原子を有する芳香族炭化水素環基を指す。該基の例として、フェニル、ナフチル及びアントリルが挙げられる。フェニルが特に好ましい。
「C7〜12アラルキル基」は、フェニル基又はナフチル基などの芳香族炭化水素環がC1〜6アルキル基で置換されている、7個から12個の炭素原子を有する基を指す。該基の例として、ベンジル、フェネチル、フェニルプロピル及びナフチルメチルが挙げられる。ベンジルが特に好ましい。
「C6〜14アリールオキシカルボニル基」は、オキシカルボニルが6個から14個の炭素原子を有する芳香族炭化水素環基に結合している基を指す。該基の好ましい例として、フェニルオキシカルボニル、ナフチルオキシカルボニル及びアントリルオキシカルボニルが挙げられる。フェニルオキシカルボニルが好ましい。
「C6〜14アリールカルボニル基」は、カルボニル基が6個から14個の炭素原子を有する芳香族炭化水素環基に結合している基を指す。該基の好ましい例として、ベンゾイル及びナフトイルが挙げられる。ベンゾイルが、より好ましい。
「C6〜14アリールスルホニル基」は、スルホニル基が6個から14個の炭素原子を有する芳香族炭化水素環基に結合している基を指す。該基の好ましい例として、ベンゼンスルホニル及びナフチルスルホニルが挙げられる。ベンゼンスルホニルが、より好ましい。
「C3〜8シクロアルキル基」は、3個から8個の炭素原子を有する環状アルキル基を指す。該基の好ましい例として、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル及びシクロオクチルが挙げられる。
「C3〜8シクロアルコキシ基」は、1個の水素原子が酸素原子によって置き換えられている、3個から8個の炭素原子を有する環状アルキル基を指す。該基の例として、シクロプロポキシ、シクロブトキシ、シクロペントキシ、シクロヘキシルオキシ、シクロヘプチルオキシ及びシクロオクチルオキシが挙げられる。
「C3〜8シクロアルキルチオ基」は、1個の水素原子が硫黄原子によって置き換えられている、3個から8個の炭素原子を有する環状アルキル基を指す。該基の例として、シクロプロピルチオ、シクロブチルチオ、シクロペンチルチオ、シクロヘキシルチオ、シクロヘプチルチオ及びシクロオクチルチオが挙げられる。
「5員から10員のヘテロ環式基」は、合計で5員から10員を有するヘテロ原子含有環式基を指す。該基の好ましい例として、ピペリジニル、ピロリジニル、アゼピニル、アゾカニル、ピペラジニル、1,4−ジアゼパニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアゾリル、トリアジニル、テトラゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、イソチアゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、フリル、チエニル、キノリニル、イソキノリニル、ベンゾフリル、ベンゾピラニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾイソチアゾリル、インドリニル、イソインドリニル、クロマニル、イソクロマニル、1,3−ジオキサインダニル及び1,4−ジオキサテトラリニルが挙げられる。
「5員から6員のヘテロアリール基」は、合計で5員から6員を有するヘテロ原子含有芳香族環式基である「5員から10員のヘテロ環式基」を指す。該基の例として、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアゾリル、トリアジニル、テトラゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、イソチアゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、フリル及びチエニルが挙げられる。
「9員から10員のベンゾ縮合ヘテロ環式基」は、ベンゼン環と縮合した合計で9員から10員を有するヘテロ原子含有環式基である「5員から10員のヘテロ環式基」を指す。該基の好ましい例として、インドリニル、イソインドリニル、クロマニル、イソクロマニル、1,3−ジオキサインダニル及び1,4−ジオキサテトラリニルが挙げられる。
「3員から10員の炭素環式基」は、合計で3員から10員を有する炭素環式基を指す。該基の好ましい例として、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、スピロ[3.4]オクタニル、デカニル、インダニル、1−アセナフテニル、シクロペンタシクロオクテニル、ベンゾシクロオクテニル、インデニル、テトラヒドロナフチル、6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテニル及び1,4−ジヒドロナフタレニルが挙げられる。
「C1〜6アルキレン基」は、上記で定義されている通りの「C1〜6アルキル基」から任意の1個の水素原子を排除することによって誘導される2価の基を指す。該基の例として、メチレン、1,2−エチレン、1,1−エチレン、1,3−プロピレン、テトラメチレン、ペンタメチレン及びヘキサメチレンが挙げられる。
「C2〜6アルケニレン基」は、上記で定義されている通りの「C2〜6アルケニル基」から任意の1個の水素原子を排除することによって誘導される2価の基を指す。該基の例として、1,2−ビニレン(エテニレン)、プロペニレン、ブテニレン、ペンテニレン及びヘキセニレンが挙げられる。
「C2〜6アルキニレン基」は、上記で定義されている通りの「C2〜6アルキニル基」から任意の1個の水素原子を排除することによって誘導される2価の基を指す。該基の例として、エチニレン、プロピニレン、ブチニレン、ペンチニレン及びヘキシニレンが挙げられる。
「C1〜3アルキレン基」の例として、メチレン、エチレン及びプロピレンが挙げられる。
「C2〜3アルケニレン基」の例として、1,2−ビニレン(エテニレン)及びプロペニレンが挙げられる。
「C2〜3アルキニレン基」の例として、エチニレン及びプロピニレンが挙げられる。
「スルホニルアミノ基(ここで、スルホニルアミノ基はC1〜6アルキル基で置換されていてよい)」においてC1〜6アルキル基で置換されていてよいスルホニルアミノ基の例として、メチルスルホニルメチルアミノ、エチルスルホニルメチルアミノ及びエチルスルホニルエチルアミノが挙げられる。
「置換基群α」は、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、ニトロ基、C1〜6アルキルチオ基、C6〜14アリール基、C6〜14アリールオキシカルボニル基、C6〜14アリールカルボニル基、シアノ基、C3〜8シクロアルコキシ基、C3〜8シクロアルキル基、C3〜8シクロアルキルチオ基、スルホニルアミノ基(ここで、スルホニルアミノ基はC1〜6アルキル基で置換されていてよい)、置換基群βから選択される1個から3個の置換基を有してよいC2〜6アルケニル基、置換基群βから選択される1個から3個の置換基を有してよいC2〜6アルキニル基、1個又は2個のC1〜6アルキル基で置換されていてよいカルバモイル基、置換基群βから選択される1個から3個の置換基を有してよいC1〜6アルコキシ基、置換基群βから選択される1個から3個の置換基を有してよいC1〜6アルキル基、及び置換基群βから選択される1個から3個の置換基を有してよい5員から10員のヘテロ環式基を指す。
「置換基群β」は、ハロゲン原子、シアノ基、ヒドロキシ基、C1〜6アルコキシ基、C1〜6アルキル基、C3〜8シクロアルキル基及びオキソ基を指す。
本発明による式(I)の縮合アミノジヒドロ−オキサジン誘導体は、薬学的に許容される塩であってよい。薬学的に許容される塩として、Berge、Bighley及びMonkhouse、J.Pharm.Sci.、1977、766、1〜19によって記載されているものが挙げられる。薬学的に許容される塩の具体例として、無機酸性塩(硫酸塩、硝酸塩、過塩素酸塩、リン酸塩、炭酸塩、重炭酸塩、フッ化水素酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩及びヨウ化水素酸塩など)、有機カルボン酸塩(酢酸塩、シュウ酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、フマル酸塩及びクエン酸塩など)、有機スルホン酸塩(メタンスルホン酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩及び樟脳スルホン酸塩など)、アミノ酸塩(アスパラギン酸塩及びグルタミン酸塩など)、4級アミン塩、アルカリ金属塩(ナトリウム塩及びカリウム塩など)及びアルカリ土類金属塩(マグネシウム塩及びカルシウム塩など)が挙げられる。
本発明による式(I)の縮合アミノジヒドロ−オキサジン誘導体又は薬学的に許容される塩は、その溶媒和物であってよい。溶媒和物の例として、水和物が挙げられる。
化合物(I)は特定の異性体に限定されず、全ての可能な異性体(ケト−エノール異性体、イミン−エナミン異性体、ジアステレオ異性体、光学異性体及び回転異性体など)及びラセミ体を含める。例えば、Rが水素である化合物(I)は、以下の互変異性体を含める。
Figure 0005651692
本発明による式(I)の縮合アミノジヒドロ−オキサジン誘導体は、好ましくは、Xが置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜3アルキレン基である式(I)の化合物である。より好ましくは、Xは置換基群αから選択される1個から2個の置換基を任意選択により有するメチレンである。最も好ましくは、Xはメチレン基である。
本発明による式(I)の縮合アミノジヒドロ−オキサジン誘導体は、好ましくは、Yが−NR−(式中、Rは、水素原子、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキルカルボニル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC6〜14アリールカルボニル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキルスルホニル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC6〜14アリールスルホニル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC6〜14アリール基、又は置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有する5員から10員のヘテロ環式基である)、酸素原子又は硫黄原子である式(I)の化合物である。より好ましくは、Yは酸素原子又は硫黄原子である。最も好ましくは、Yは酸素原子である。
本発明による式(I)の縮合アミノジヒドロ−オキサジン誘導体は、好ましくは、Zが単結合である式(I)の化合物である。
本発明による式(I)の縮合アミノジヒドロ−オキサジン誘導体は、好ましくは、Lが単結合、式−NRCO−(式中、Rは、水素原子、又は置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキル基である)若しくは式−NRSO−(式中、Rは、水素原子、又は置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキル基である)であるか;又はLが単結合、酸素原子、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキレン基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC2〜6アルケニレン基、又は置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC2〜6アルキニレン基である式(I)の化合物である。より好ましくは、Lは、式−NRCO−(式中、Rは、水素原子、又は置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキル基である)である。最も好ましくは、Lは、NH−CO−である。特に、Lは、窒素原子が環Aに結合し、炭素原子が環Bに結合しているNH−COである。
本発明による式(I)の縮合アミノジヒドロ−オキサジン誘導体は、好ましくは、環Aが置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC6〜14アリール基である式(I)の化合物である。より好ましくは、環Aは、置換基群αから選択される1個から2個の置換基を任意選択により有するC6〜1Oアリール基である。最も好ましくは、環Aは、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、ニトロ基又はシアノ基から選択される1個又は2個の置換基を任意選択により有するフェニル基である。特に、環Aは、ハロゲン原子によって任意選択により置換されているフェニル基である。さらに特に、環Aは、フッ素又は塩素によって任意選択により置換されているフェニル基である。最も特に、環Aは、フッ素によって置換されているフェニル基である。
本発明による式(I)の縮合アミノジヒドロ−オキサジン誘導体は、好ましくは、環Bが置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有する5員から10員のヘテロ環式基である式(I)の化合物である。より好ましくは、環Bは、置換基群αから選択される1個から2個の置換基を任意選択により有する5員から8員のヘテロ環式基である。最も好ましくは、環Bは、ハロゲン原子、ヒドロキシ原子、ニトロ基、C1〜6アルキルチオ基、シアノ基、C3〜8シクロアルコキシ基、C3〜8シクロアルキル基、C3〜8シクロアルキルチオ基、スルホニルアミノ基(ここで、スルホニルアミノ基は、C1〜6アルキル基で任意選択により置換されている)、置換基群βから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC2〜6アルケニル基、置換基群βから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC2〜6アルキニル基、置換基群βから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルコキシ基、及び置換基群βから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキル基から選択される1個又は2個の置換基を任意選択により有する5員又は6員のヘテロ環式基である。特に、環Bは、ハロゲン原子、シアノ基、置換基群βから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキル基、又は置換基群βから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルコキシ基によって任意選択により置換されている6員のヘテロ環式基である。さらに特に、環Bは、ハロゲン原子、シアノ基、ヒドロキシ基、及びC1〜6アルコキシ基から選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキル基によって任意選択により置換されているピリジン又はピラジンである。最も特に、環Bは、1個から2個のハロゲン原子置換基を任意選択により有するC1〜3アルキル基によって任意選択により置換されているピラジンである。特に、環Bは、1個又は2個のフッ素又は塩素原子置換基を任意選択により有するメチル基によって任意選択により置換されているピラジンである。さらに特に、環Bは、ジフルオロメチル基によって置換されているピラジンである。適当な置換環B基の例は、5−フルオロピリジン−2−イル、5−シアノピリジン−2−イル、5−クロロピリジン−2−イル、5−トリフルオロメチルピリジン−2−イル、5−ジフルオロメチルピリジン−2−イル、5−フルオロメチルピリジン−2−イル、5−メトキシピリジン−2−イル、5−ジフルオロメトキシピリジン−2−イル、5−メトキシピラジン−2−イル、5−ジフルオロメチルピラジン−2−イル、5−ジフルオロメトキシピラジン−2−イル、5−フルオロメトキシピラジン−2−イル及び5−エトキシピラジン−2−イルである。適当な置換環B基のさらなる例は、5−メチルピラジン−2−イル、5−フルオロメチルピラジン−2−イル、5−メチルピリジン−2−イル、5−エチルピリジン−2−イル及び5−(1,1−ジフルオロエチル)ピラジン−2−イルである。
本発明による式(I)の縮合アミノジヒドロ−オキサジン誘導体は、好ましくは、R及びRがそれぞれ独立して水素原子、又は置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキル基である式(I)の化合物である。より好ましくは、R及びRは、それぞれ独立して水素原子、又はハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基及びシアノ基から選択される1個から2個の置換基を任意選択により有するC1〜3アルキル基である。最も好ましくは、R及びRは、それぞれ独立して水素原子、又はフッ素、塩素、臭素、ヒドロキシル基、ニトロ基及びシアノ基から選択される1個又は2個の置換基を任意選択により有するC1〜2アルキル基である。特に、R及びRは、両方ともに水素である。
本発明による式(I)の縮合アミノジヒドロ−オキサジン誘導体は、好ましくは、R及びRがそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキル基、又は置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルコキシ基である式(I)の化合物である。より好ましくは、R及びRは、独立して水素原子、又は置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキル基である。最も好ましくは、R及びRは、独立して水素原子、又はハロゲン原子、ヒドロキシ原子、ニトロ基及びシアノ基から選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜3アルキル基である。特に、R及びRは、独立して水素原子、又はハロゲン原子、ヒドロキシ原子、メトキシ基、ニトロ基又はシアノ基によって任意選択により置換されているC1〜2アルキル基である。さらに特に、R及びRは、独立して水素原子、又はハロゲン原子によって任意選択により置換されているメチル基である。最も特に、特に、R及びRは、独立して水素原子、又はフッ素原子によって任意選択により置換されているメチル基である。特に、R及びRは、独立して水素原子、又はモノフルオロメチル基である。特に、Rはモノフルオロメチルであり、Rは水素である。適当なR基の例は、水素原子、メチル基、モノフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基及びメトキシメチル基である。
本発明による式(I)の縮合アミノジヒドロ−オキサジン誘導体は、好ましくは、R及びRがそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキル基、又は置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルコキシ基である式(I)の化合物である。より好ましくは、R及びRは、独立して水素原子、又は置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキル基である。最も好ましくは、R及びRは、独立して水素原子、又はハロゲン原子、ヒドロキシ原子、ニトロ基及びシアノ基から選択される1個から2個の置換基を任意選択により有するC1〜3アルキル基である。特に、R及びRは、独立して水素原子、又はハロゲン原子、ヒドロキシ原子、ニトロ基又はシアノ基によって任意選択により置換されているC1〜2アルキル基である。さらに特に、R及びRは、独立して水素原子、又はハロゲン原子によって任意選択により置換されているメチル基である。最も特に、特に、R及びRは、独立して水素原子又はメチル基である。特に、R及びRは、独立して水素原子又はメチル基である。特に、R及びRは、両方ともに水素である。
本発明の化合物の1つの好ましい群は、式(Ii)の化合物及びその薬学的に許容される塩である。
Figure 0005651692

(式中、環A、環B、R、R、R及びRは、上文で定義されている通りである。)
好ましい本発明の化合物は以下のものである。
N−(3−((4a,5,7a)−2−アミノ−5−(フルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)ピラジン−2−カルボキサミド:
Figure 0005651692

N−(3−(2−アミノ−5−(フルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−メトキシピラジン−2−カルボキサミド:
Figure 0005651692

N−(3−(2−アミノ−5−(フルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−(ジフルオロメトキシ)ピラジン−2−カルボキサミド:
Figure 0005651692

N−(3−(2−アミノ−5−(フルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−(フルオロメトキシ)ピラジン−2−カルボキサミド:
Figure 0005651692

N−(3−(2−アミノ−5−(フルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−エトキシピラジン−2−カルボキサミド:
Figure 0005651692

N−(3−(2−アミノ−5−(フルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−フルオロピコリンアミド:
Figure 0005651692

N−(3−(2−アミノ−5−(フルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−シアノピコリンアミド:
Figure 0005651692

N−(3−(2−アミノ−5−(フルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−クロロピコリンアミド:
Figure 0005651692

N−(3−(2−アミノ−5−(フルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)ピコリンアミド:
Figure 0005651692

N−(3−(2−アミノ−5−(フルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)ピコリンアミド:
Figure 0005651692

N−(3−(2−アミノ−5−(フルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−(フルオロメチル)ピコリンアミド:
Figure 0005651692

N−(3−(2−アミノ−5−(フルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−メトキシピコリンアミド:
Figure 0005651692

N−(3−(2−アミノ−5−(フルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−(ジフルオロメトキシ)ピコリンアミド:
Figure 0005651692

さらに好ましい本発明の化合物は以下のものである。
N−(3−((4aR,5S,7aS)−2−アミノ−5−(トリフルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−シアノピコリンアミド:
Figure 0005651692

N−(3−((4aR,5S,7aS)−2−アミノ−5−(トリフルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)ピラジン−2−カルボキサミド:
Figure 0005651692

N−(3−((4aR,5S,7aS)−2−アミノ−5−(トリフルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−メトキシピラジン−2−カルボキサミド:
Figure 0005651692

N−(3−((4aR,5S,7aS)−2−アミノ−5−(トリフルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−メチルピラジン−2−カルボキサミド:
Figure 0005651692

N−(3−((4aR,5S,7aS)−2−アミノ−5−(トリフルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)ピコリンアミド:
Figure 0005651692

N−(3−((4aR,5S,7aS)−2−アミノ−5−(トリフルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−(フルオロメチル)ピラジン−2−カルボキサミド:
Figure 0005651692

N−(3−((4aR,5S,7aS)−2−アミノ−5−(トリフルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−メチルピコリンアミド:
Figure 0005651692

N−(3−((4aR,5S,7aS)−2−アミノ−5−(トリフルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−エチルピコリンアミド:
Figure 0005651692

N−(3−((4aR,5S,7aS)−2−アミノ−5−(トリフルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−エトキシピラジン−2−カルボキサミド:
Figure 0005651692

N−(3−((4aR,5S,7aS)−2−アミノ−5−(トリフルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−(1,1−ジフルオロエチル)ピラジン−2−カルボキサミド:
Figure 0005651692

;及び
5−ジフルオロメチル−ピラジン−2−カルボン酸[3−((1S,4aS,5R,7aS)−2−アミノ−5−メチル−4−トリフルオロメチル−4a,5−ジヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロ−フェニル]−アミド:
Figure 0005651692
式(I)の化合物の好ましいエナンチオマーは以下の通りである。
Figure 0005651692
次に、本発明による式(I)の化合物[以下、化合物(I)と称する;別の式で表される化合物が同様に記載されている]又はその薬学的に許容される塩を調製するための方法を記載する。
式(I)
Figure 0005651692

(式中、環A、環B、R、R、R、R、R、R、L、X、Y及びZは、上記で定義されている通りである)で表される化合物又はその中間体は、例えば下に記載されている一般的調製方法1から15によって合成される。
本発明による化合物(I)の調製に使用される原料化合物における「脱離基」は、求核置換反応のために使用される任意の脱離基であってよい。脱離基の好ましい例として、ハロゲン原子、上記置換基群αで置換されていてよいC1〜6アルキルスルホニルオキシ基、及び上記置換基群αで置換されていてよいアリールスルホニルオキシ基が挙げられる。脱離基の具体例として、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、メタンスルホニルオキシ基、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基及びp−トルエンスルホニルオキシ基が挙げられる。
1.一般的調製方法1
Figure 0005651692
式中、Rは、メチル基又はエチル基などのC1〜6アルキル基、又はベンジル基などのC7〜12アラルキル基などを表し、LVは脱離基であり、例えばハロゲン原子(塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子など)、又は例えばメタンスルホニルオキシ基、p−トルエンスルホニルオキシ基若しくはトリフルオロメタンスルホニルオキシ基などのスルホニルオキシ基(該式においてTfOで表される)を表し、環A、R、R、R、R、Y及びZは上記で定義されている通りである。
一般的調製方法1は、ステップ1−1からステップ1−6の複数のステップを介して、原料として化合物(1−1)から、本発明による化合物(I)の合成中間体である化合物(1−7)を調製するための方法である。
化合物(1−1)は、そのまま使用される市販生成物であってよく、当業者に知られている方法によって市販生成物から調製することもでき、実施例の中の調製実施例に記載されている方法によって調製することがさらに可能である。
ステップ1−1
このステップは、化合物(1−1)のトリフルオロメタンスルホニル化によって化合物(1−2)を得るステップである。
このステップにおける反応は、カルボニル化合物のトリフルオロメタンスルホニル化反応に通常使用されるのと同じ条件下で行うことができる(J.Org.Chem.、57、6972〜6975(1992)、Tetrahedron Letters.、40、8133〜8136(1999)及びTetrahedron.、61、4128〜4140(2005)に記載されている条件など)。
具体的には、化合物(1−2)は、例えば、塩基を化合物(1−1)に作用させ、次いで、該化合物とN−フェニルトリフルオロメタンスルホンイミド又はトリフルオロメタンスルホン酸無水物とを反応させることによって得ることができる。この反応は、例えば、1当量又は複数当量の塩基を化合物(1−1)に、エーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、ベンゼン又はトルエンなどの有機溶媒中で作用させることによって行うことができる。使用される塩基の例として、水素化ナトリウム、LDA(リチウムジイソプロピルアミド)、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン及び2,6−ルチジンが挙げられる。反応時間は特に限定されず、通常5分から24時間、及び好ましくは5分から12時間である。反応温度は、通常−100℃から室温、及びより好ましくは−78℃から室温である。
ステップ1−2
このステップは、遷移金属を使用する化合物(1−2)のカップリング反応によって化合物(1−3)を得るステップである。
この反応は、遷移金属を使用するカップリング反応(鈴木−宮浦反応又はStille反応など)で通常使用される条件下で行うことができる。
有機金属化合物として有機ホウ素試薬を使用する反応の例として、Tetrahedron:Asymmetry 16(2005)2、528〜539及びOrg.Lett.6(2004)2、277〜279などの文献における反応が挙げられる。有機スズ試薬を使用する反応の例として、Tetrahedron 61(2005)16、4128〜4140などの文献における反応が挙げられる。有機金属化合物として有機亜鉛試薬を使用する反応の例として、Tetrahedron 61(2005)16、4128〜4140などの文献における反応が挙げられる。この反応に使用される有機金属触媒は特に限定されない。有機金属触媒の好ましい例は、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド、ビス(tert−ブチルホスフィン)パラジウム(0)、酢酸パラジウム(II)及び[1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン]ニッケル(II)が挙げられる。使用される有機金属触媒の量は、原料に対して約0.001当量から0.1当量である。有機金属化合物は特に限定されない。有機金属化合物の好ましい例として、アリールトリ−n−ブチルスズなどの有機スズ試薬、及びアリールボロン酸などの有機ホウ素試薬が挙げられる。使用される有機金属化合物の量は、原料に対して1当量から5当量である。この反応で使用される溶媒は、反応を阻害しない限り特に限定されない。溶媒の好ましい例として、ベンゼン、トルエン、キシレン、N,N−ジメチルホルムアミド、1−メチル−2−ピロリドン、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、アセトニトリル及びプロピオニトリルが挙げられる。反応温度は特に限定されず、例えば、通常氷冷温度から溶媒還流温度、及び好ましくは室温から溶媒還流温度である。反応時間は特に限定されず、通常0.5時間から48時間、及び好ましくは0.5時間から24時間である。
収率改善などのより好ましい結果が、塩基の存在下でこの反応を実施することによって達成され得る。こうした塩基は特に限定されない。塩基の好ましい例として、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、リン酸カリウム及びその溶液、並びにトリエチルアミンなどの塩基が挙げられる。
ステップ1−3
このステップは、エステル化合物(1−3)を還元反応にかけることによってアルコール化合物(1−4)を得るステップである。アルコール化合物(1−4)は、エステル化合物(1−3)から、当業者に知られている方法によって得ることができる。
該反応で使用される還元剤の例として、水素化アルミニウムリチウム、水素化ホウ素リチウム及び水素化ジイソブチルアルミニウムが挙げられる。反応温度は特に限定されず、通常−78℃から溶媒還流温度、及び好ましくは−78℃から室温である。該反応で使用される溶媒は、反応を阻害せず、出発原料をある程度までその中に溶解させることができる限り、特に限定されない。溶媒の好ましい例として、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、トルエン及びジクロロメタンが挙げられる。
ステップ1−4
このステップは、化合物(1−4)のヒドロキシル基を脱離基に変換することによって化合物(1−5)を得るステップである。
脱離基の例として、ハロゲン原子(塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子など)、並びにメタンスルホニルオキシ基、p−トルエンスルホニルオキシ基及びトリフルオロメタンスルホニルオキシ基などのスルホニルオキシ基が挙げられる。
該反応は、ヒドロキシル基をこうした脱離基に変換する反応で通常使用されるのと同じ条件下で行うことができる。脱離基が例えばハロゲン原子である場合、化合物(1−5)は、例えば、化合物(1−4)と塩化チオニル、臭化チオニル、三臭化リン又はテトラハロゲノメタン−トリフェニルホスフィンとを反応させることによって調製することができる。該反応で使用される溶媒は、反応を阻害せず、出発原料をある程度までその中に溶解させることができる限り、特に限定されない。溶媒の好ましい例として、ベンゼン、トルエン、キシレン、ジクロロメタン及びクロロホルムが挙げられる。反応温度は、通常−78℃から溶媒還流温度、及び好ましくは氷冷温度から溶媒還流温度である。反応時間は特に限定されず、通常5分から48時間、及び好ましくは5分から12時間である。
脱離基がスルホニルオキシ基である場合、化合物(1−5)は、例えば、化合物(1−4)とメタンスルホニルクロリド、塩化p−トルエンスルホニル又はトリフルオロメタンスルホン酸無水物とを反応させることによって調製することができる。
該反応で使用される溶媒は、反応を阻害せず、出発原料をある程度までその中に溶解させることができる限り、特に限定されない。溶媒の好ましい例として、テトラヒドロフラン、トルエン、キシレン、ジクロロメタン、クロロホルム及びN,N−ジメチルホルムアミドが挙げられる。反応温度は、通常−78℃から溶媒還流温度、及び好ましくは−78℃から室温である。収率の改善などの好ましい結果が、塩基の添加によって達成され得る。使用される塩基は、反応を阻害しない限り特に限定されない。塩基の好ましい例として、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、トリエチルアミン、ピリジン及びジイソプロピルエチルアミンが挙げられる。
ステップ1−5
このステップは、化合物(1−5)から化合物(1−6)を得るステップである。カルバミミデート化合物(1−6)は、化合物(1−5)から、当業者に知られている方法によって得ることができる。
具体的には、化合物(1−6)は、例えば、化合物(1−5)と尿素とを溶媒中で反応させることによって得ることができる。この反応は、例えば、1当量又は複数当量の尿素を化合物(1−5)に、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン又はN,N−ジメチルホルムアミドなどの有機溶媒中で作用させることによって行うことができる。反応時間は特に限定されず、通常5分から24時間、及び好ましくは5分から12時間である。反応温度は、通常0℃から150℃、及びより好ましくは室温から100℃である。
ステップ1−6
このステップは、化合物(1−6)を酸で環化することによって化合物(1−7)を得る方法である。
この反応は、反応を阻害せず、出発原料をある程度までその中に溶解させることができる限り、特に限定されない。例えば、該反応は、1当量から大過剰の適切な酸を化合物(1−6)に、ベンゼン、トルエン又はジクロロメタンなどの溶媒の存在下又は非存在下で作用させることによって行うことができる。さらに、酸は溶媒として使用することもできる。使用される酸の例として、硫酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、及びそれらの混合物が挙げられる。反応時間は特に限定されず、通常1時間から72時間、及び好ましくは1時間から48時間である。反応温度は、通常氷冷温度から溶媒還流温度である。
化合物(1−7)におけるアミノ基は、化合物(1−7)と、ハロゲン化C1〜6アルキル、ハロゲン化C1〜6アルキルカルボニル、ハロゲン化C6〜14アリールカルボニル、ハロゲン化C1〜6アルキルスルホニル、ハロゲン化C6〜14アリールスルホニル、3員から10員の炭素環式ハロゲン化物、又は5員から10員のヘテロ環式ハロゲン化物などの対応するハロゲン化物化合物などとさらに反応させることによって、R及びRが置換されている式(I)の対応する−NRに変換することができる。
2.一般的調製方法2
方法2A
Figure 0005651692
式中、環A、R、R、R、R、Y及びZは上記で定義されている通りである。
一般的調製方法2は、上記の方法2A及び後記の方法2Bからなる。方法2Aは、ステップ2A−1からステップ2A−3の複数のステップを介して、原料として化合物(2−1)から、本発明による化合物(I)の合成中間体である一般式(1−4)の化合物を調製するための方法である。
化合物(2−1)は、そのまま使用される市販生成物であってよく、当業者に知られている方法によって市販生成物から調製することもでき、実施例の中の調製実施例に記載されている方法によって調製することがさらに可能である。
ステップ2A−1
このステップは、化合物(2−1)から化合物(2−2)を得るステップである。この反応は、カルボニル化合物から化合物(2−2)を合成する反応で通常使用されるのと同じ条件下で行うことができる(J.Org.Chem.、47、3597〜3607(1982)に記載されている条件など)。
ステップ2A−2
このステップは、上記の調製方法(ステップ1−2)に記載されている方法を使用して、原料として化合物(2−2)から、化合物(2−3)を合成するステップである。
ステップ2A−3
このステップは、アルデヒド化合物(2−3)を還元反応にかけることによってアルコール化合物(1−4)を得るステップである。
アルコール化合物(1−4)は、当業者に知られている方法によってアルデヒド化合物(2−3)から得ることができる。該反応で使用される還元剤の例として、水素化ホウ素ナトリウム、シアノ水素化ホウ素ナトリウム及び水素化トリアセトキシホウ素ナトリウムが挙げられる。反応温度は特に限定されず、通常−78℃から溶媒還流温度、及び好ましくは−20℃から室温である。該反応で使用される溶媒は、反応を阻害せず、出発原料をある程度までその中に溶解させることができる限り、特に限定されない。溶媒の好ましい例として、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、エーテル、トルエン及びジクロロメタンが挙げられる。
方法2B
Figure 0005651692

式中、環A、R、R、R、R、R、Y及びZは上記で定義されている通りである。
上記の方法2Bに示されている通り、化合物(1−4)は、化合物(1−3)を化合物(2−4)に変換し、該化合物を還元反応にかけることによって調製することもできる。
化合物(1−3)は、一般的調製方法1によって市販生成物から調製することができ、実施例の中の調製実施例に記載されている方法によって調製することも可能である。
ステップ2B−1
このステップは、化合物(1−3)のアルカリ加水分解によって化合物(2−4)を得るステップである。
該反応は、例えば、J.Med.Chem.、33(9)、2621〜2629(1990)に記載されているのと同じ反応条件下で行うことができる。
具体的には、化合物(2−4)は、例えば、水酸化ナトリウムなどの塩基を化合物(1−3)の溶液に添加し、混合物を数時間から1日間撹拌し、次いで、溶液をクエン酸溶液などの酸で処理することによって得ることができる。
該反応で使用される溶媒は、反応を阻害せず、出発原料をある程度までその中に溶解させることができる限り、特に限定されない。溶媒の例として、メタノール、エタノール、2−プロパノール、テトラヒドロフラン及び1,4−ジオキサンが挙げられる。使用される塩基は特に限定されず、例えば、好ましくは水酸化ナトリウム、水酸化カリウム又は水酸化リチウムである。使用される塩基の量は、化合物(1−3)に対して1当量から大過剰、及び好ましくは1当量から20当量である。反応時間は特に限定されず、通常1時間から24時間、及び好ましくは1時間から6時間である。反応温度は特に限定されず、通常室温から溶媒還流温度である。
ステップ2B−2
このステップは、化合物(2−4)を還元反応にかけることによって化合物(1−4)を得るステップである。
化合物(1−4)は、化合物(2−4)を混合酸無水物に変換し、次いで、混合酸無水物と水素化ホウ素ナトリウムとを反応させることによって得ることができる。混合酸無水物は、当業者に知られている方法によって合成することができる。該合成は、例えば、化合物(2−4)とクロロギ酸エチルなどのクロロホルメートとを、トリエチルアミンなどの塩基の存在下で反応させることによって行われる。化合物(2−4)に対して1当量から2当量のクロロホルメート及び塩基を使用する。反応温度は−30℃から室温、及び好ましくは−20℃から室温である。
混合酸無水物と水素化ホウ素ナトリウムなどの還元剤とを反応させるステップは、例えば、テトラヒドロフラン若しくは1,2−ジメトキシエタンなどの溶媒中、又は溶媒及び水の混合溶液中における反応によって行われる。混合酸無水物に対して1当量から大過剰の水素化ホウ素ナトリウムなどの還元剤が使用される。
反応時間は特に限定されず、通常0.5時間から48時間、及び好ましくは0.5時間から24時間である。反応温度は特に限定されず、通常−78℃から溶媒還流温度、及び好ましくは−20℃から室温である。該反応で使用される溶媒は、反応を阻害せず、出発原料をある程度までその中に溶解させることができる限り、特に限定されない。溶媒の好ましい例として、テトラヒドロフラン及びエーテルが挙げられる。
3.一般的調製方法3
Figure 0005651692
式中、環A、R、R、R、R、R、R、X、Y、Z及び環Bは上記で定義されている通りである。
一般的調製方法3は、ステップ3−1からステップ3−4の複数のステップを介して、原料として化合物(3−1)から、Lが−NHCO−であり、R及びRが水素原子である本発明による一般式(I)の化合物を調製するための方法である。
化合物(3−1)は、上記の一般的調製方法1、又は3つの調製方法の一般的調製方法1、一般的調製方法2及び一般的調製方法4の組合せによって市販生成物から調製することができ、実施例の中の調製実施例に記載されている方法によって調製することも可能である。化合物(3−4)及び(3−5)はそれぞれ、そのまま使用される市販生成物であってよく、当業者に知られている方法によって市販生成物から調製することもでき、実施例の中の調製実施例に記載されている方法によって調製することがさらに可能である。
ステップ3−1
このステップは、R及びRが両方ともに水素である場合の化合物(3−1)のアミノ基のt−ブトキシカルボニル化によって、化合物(3−2)を得るステップである。
該反応は、T.W.Green及びP.G.M.Wuts、「有機化学における保護基(Protective Groups in Organic Chemistry)、第2版」、John Wiley&Sons(1991)、327〜330頁などの文献に記載されている条件など、アミノ化合物のt−ブトキシカルボニル化で一般に使用されるのと同じ条件下で行うことができる。化合物(3−2)は、例えば、化合物(3−1)とジ−tert−ブチルジカーボネートとを、塩基としてトリエチルアミンを使用し、テトラヒドロフランなどの溶媒中で反応させることによって得ることができる。
ステップ3−2
このステップは、化合物(3−2)から化合物(3−3)を得るステップである。
化合物(3−3)は、当業者に知られている合成方法によりニトロ化合物(3−2)を還元することによって合成される。該方法の例として、ラネーニッケル、パラジウム、ルテニウム、ロジウム又は白金などの貴金属触媒を使用する接触水素化による還元が挙げられる。この場合、例えば、塩化アンモニウムを使用する中性条件下における鉄との還元反応が好ましい。
ステップ3−3
このステップは、化合物(3−3)と化合物(3−4)とを、縮合剤を使用して縮合することによって、化合物(3−6)を得るステップである。別法として、このステップは、化合物(3−3)と化合物(3−5)とを、アシル化反応により縮合することによって、化合物(3−6)を得るステップである。
縮合剤を使用する化合物(3−3)と化合物(3−4)との縮合反応は、通常使用され、以下の文献に記載されているのと同じ条件下で行うことができる。公知方法の例として、Rosowsky,A.;Forsch,R.A.;Moran,R.G.;Freisheim,J.H.;J.Med.Chem.、34(1)、227〜234(1991)、Brzostwska,M.;Brossi,A.;Flippen−Anderson、J.L.;Heterocycles、32(10)、1968〜1972(1991)、及びRomero,D.L.;Morge,R.A.;Biles,C.;Berrios−Pena,N.;May,P.D.;Palmer,J.R.;Johnson,P.D.;Smith,H.W.;Busso,M.;Tan,C.−K.;Voorman,R.L.;Reusser,F.;Althaus,I.W.;Downey,K.M.;So,A.G.;Resnick,L.;Tarpley,W.G.、Aristoff,P.A.;J.Med.Chem.、37(7)、998〜1014(1994)におけるものが挙げられる。
化合物(3−3)は遊離形態又は塩であってよい。
この反応における溶媒は、反応を阻害しない限り特に限定されない。溶媒の例として、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、酢酸エチル、酢酸メチル、ジクロロメタン、クロロホルム、N,N−ジメチルホルムアミド、トルエン及びキシレンが挙げられる。縮合剤の例として、CDI(N,N’−カルボニルジイミダゾール)、Bop(1H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ(トリ(ジメチルアミノ))ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート)、WSC(1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩)、DCC(N,N−ジシクロヘキシルカルボジイミド)、ジエチルホスホリルシアン化物、PyBOP(ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ピロリジノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート)及びEDC・HCl(1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩)が挙げられる。化合物(3−3)に対して1当量から大過剰の化合物(3−4)が使用される。必要であれば、1当量から大過剰のトリエチルアミンなどの有機塩基を添加することができる。
反応時間は特に限定されず、通常0.5時間から48時間、及び好ましくは0.5時間から24時間である。反応温度は、使用される原料及び溶媒などに従って変動し、特に限定されない。氷冷温度から溶媒還流温度が好ましい。
及びRの少なくとも1つが置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキルカルボニル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC6〜14アリールカルボニル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキルスルホニル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC6〜14アリールスルホニル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有する3員から10員の炭素環式基、又は置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有する5員から10員のヘテロ環式基である本発明による式(I)の化合物は、一般的調製方法3で得られる化合物(I−a)とC1〜6ハロゲン化アルキルなどの対応するハロゲン化物化合物とをさらに反応させることによって得ることができる。
別法として、本発明の化合物(I−a)におけるLの−NHCO−は、一般的調製方法3で得られる化合物(I−a)とC1〜6ハロゲン化アルキルなどの対応するハロゲン化物化合物とをさらに反応させることによって、−NRCO−(式中、Rは、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキル基である)に変換することができる。
Lが−NRSO−である本発明による式(I)の化合物は、一般的調製方法3で使用される化合物(3−4)又は(3−5)の代わりに、対応するスルホニルハロゲン化物化合物を使用して得ることができる。
一般的調製方法3において、化合物(3−6)は、以下の代替方法(1)又は(2)に記載されている方法によって、化合物(3−3)及び化合物(3−4)から調製することも可能である。
代替方法(1)
化合物(3−6)は、化合物(3−4)を混合酸無水物に変換し、次いで、混合酸無水物と化合物(3−3)とを反応させることによって得ることができる。混合酸無水物は、当業者に知られている手段によって合成することができる。該合成は、例えば、化合物(3−4)とクロロギ酸エチルなどのクロロホルメートとを、トリエチルアミンなどの塩基の存在下で反応させることによって行われる。化合物(3−4)に対して1当量から2当量のクロロホルメート及び塩基が使用される。反応温度は−30℃から室温、及び好ましくは−20℃から室温である。
混合酸無水物と化合物(3−3)とを縮合するステップは、例えば、混合酸無水物と化合物(3−3)とを、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン又はN,N−ジメチルホルムアミドなどの溶媒中で反応させることによって行われる。混合酸無水物に対して1当量から大過剰の化合物(3−3)が使用される。
反応時間は特に限定されず、通常0.5時間から48時間、及び好ましくは0.5時間から12時間である。反応温度は−20℃から50℃、及び好ましくは−20℃から室温である。
代替方法(2)
化合物(3−6)は、化合物(3−4)を活性エステルに変換し、次いで、活性エステルと化合物(3−3)とを反応させることによって得ることができる。活性エステルを得るステップは、例えば、化合物(3−4)と活性エステル合成試薬とを、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン又はN,N−ジメチルホルムアミドなどの溶媒中にてDCCなどの縮合剤の存在下で反応させることによって行われる。活性エステル合成試薬の例として、N−ヒドロキシスクシンイミドが挙げられる。化合物(3−4)に対して1当量から1.5当量の活性エステル合成試薬及び縮合剤が使用される。反応時間は特に限定されず、通常0.5時間から48時間、及び好ましくは0.5時間から24時間である。
反応温度は−20℃から50℃、及び好ましくは−20℃から室温である。
活性エステルと化合物(3−3)とを縮合するステップは、例えば、活性エステルと化合物(3−3)とを、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン又はN,N−ジメチルホルムアミドなどの溶媒中で反応させることによって行われる。活性エステルに対して1当量から大過剰の化合物(3−3)が使用される。反応時間は特に限定されず、通常0.5時間から48時間、及び好ましくは0.5時間から24時間である。反応温度は−20℃から50℃、及び好ましくは−20℃から室温である。
このアシル化反応において、化合物(3−6)は、当業者に知られている方法によって、化合物(3−3)及び(3−5)から得ることができる。
該反応で使用される塩基の例として、トリエチルアミン、ピリジン、炭酸カリウム及びジイソプロピルエチルアミンが挙げられる。反応温度は特に限定されず、通常−78℃から溶媒還流温度、及び好ましくは−20℃から室温である。該反応で使用される溶媒は、反応を阻害せず、出発原料をある程度までその中に溶解させることができる限り、特に限定されない。溶媒の好ましい例として、テトラヒドロフラン、エーテル、トルエン及びジクロロメタンが挙げられる。
ステップ3−4
このステップは、化合物(3−6)のt−ブトキシカルボニル基の脱保護反応によって化合物(I−a)を得るステップである。
該反応は、T.W.Green及びP.G.M.Wuts、「有機化学における保護基(Protective Groups in Organic Chemistry)、第2版」、John Wiley&Sons(1991)、327〜330頁などの文献に記載されている条件など、t−ブトキシカルボニル基の脱保護反応で一般に使用されるのと同じ条件下で行うことができる。化合物(I−a)は、例えば、トリフルオロ酢酸と化合物(3−6)とを、ジクロロメタンなどの溶媒中で反応させることによって得ることができる。
4.一般的調製方法4
Figure 0005651692
式中、環A、R、R、R、R、R、R、X、Y及びZは上記で定義されている通りである。
一般的調製方法4は、ステップ4−1を介して、原料として化合物(4−1)から、本発明による化合物の合成中間体であり、一般的調製方法3で使用される一般式(3−1)の化合物を調製するための方法である。
化合物(4−1)は、一般的調製方法1、一般的調製方法5、又は一般的調製方法1及び一般的調製方法2の組合せによって市販生成物から調製することができ、実施例の中の調製実施例に記載されている方法によって調製することも可能である。
ステップ4−1
このステップは、化合物(4−1)のニトロ化反応によって化合物(3−1)を得るステップである。このニトロ化反応において、化合物(3−1)は、当業者に知られている方法によって化合物(4−1)から得ることができる。該反応で使用されるニトロ化剤の例として、硝酸カリウム/濃硫酸、発煙硝酸/無水酢酸、濃硝酸/濃硫酸、濃硝酸、及びTFA中の濃硝酸/濃硫酸が挙げられる。反応温度は特に限定されず、通常−20℃から室温である。
5.一般的調製方法5
Figure 0005651692
式中、Prtは、ベンゾイル基、アセチル基又は8−フルオレンメチルオキシカルボニル基(Fmoc基)などの保護基を表し、環A、R、R、R、R、Y及びZは上記で定義されている通りである。
一般的調製方法5は、ステップ5−1からステップ5−7の複数のステップを介して、原料として化合物(5−1)から、本発明による化合物(I)の合成中間体である化合物(1−7)を調製するための方法である。
化合物(5−1)は、後記の一般的調製方法6又は7によって市販生成物から調製することができ、当業者に知られている方法によって市販生成物から調製することも可能であり、実施例の中の調製実施例に記載されている方法によって調製することもさらに可能である。
ステップ5−1
このステップは、化合物(5−1)のオキシム化によって化合物(5−2)を得るステップである。
このステップにおける反応は、Org.Lett.9(2007)5、753〜756、Tetrahedron:Asymmetry 5(1994)6、1018〜1028及びTetrahedron 54(1998)22、5868〜5882に記載されている条件など、カルボニル化合物のオキシム化反応に通常使用されるのと同じ条件下で行うことができる。
具体的には、化合物(5−2)は、例えば、化合物(5−1)とヒドロキシルアミン又はヒドロキシルアミン塩(ヒドロキシルアミン塩酸塩又は硫酸ヒドロキシルアミンなど)とを、塩基存在下又は塩基の非存在下で反応させることによって得ることができる。
この反応に使用される溶媒は、反応を阻害しない限り特に限定されない。溶媒の好ましい例として、エタノール、メタノール、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン及びジクロロメタン、並びにこれらの溶媒及び水の混合物などの有機溶媒が挙げられる。使用される塩基の例として、酢酸ナトリウム、ピリジン、水酸化ナトリウム、セシウム水酸化物、水酸化バリウム及び2,6−ルチジンが挙げられる。反応時間は特に限定されず、通常5分から24時間、及び好ましくは5分から12時間である。反応温度は通常−20℃から溶媒還流温度、及びより好ましくは0℃から溶媒還流温度である。
ステップ5−2
このステップは、化合物(5−2)をニトリルオキシド誘導体に変換し、同じ分子中のオレフィン部分で1,3−双極性付加環化反応を行うことによって化合物(5−3)を得るステップである。
このステップにおける反応は、Org.Lett.9(2007)5、753〜756、Tetrahedron:Asymmetry 5(1994)6、1018〜1028及びTetrahedron 54(1998)22、5868〜5882などの文献に記載されている条件など、1,3−双極性付加環化反応に通常使用されるのと同じ条件下で行うことができる。オキシム化合物をニトリルオキシドに変換するための試薬の例として、N−クロロコハク酸イミド及び次亜塩素酸ナトリウムが挙げられる。この反応に使用される溶媒は、反応を阻害しない限り特に限定されない。溶媒の好ましい例として、ジクロロメタン、クロロホルム、ベンゼン、トルエン、キシレン、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン及び1,4−ジオキサンが挙げられる。反応温度は特に限定されず、通常氷冷温度から溶媒還流温度である。反応時間は特に限定されず、通常0.5時間から48時間、及び好ましくは0.5時間から24時間である。
収率の改善などのより好ましい結果が、塩基の存在下でこの反応を実施することによって達成され得る。こうした塩基は特に限定されない。塩基の例として、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、リン酸カリウム及びそれらの溶液、並びにトリエチルアミン及びピリジンなどの塩基が挙げられる。
ステップ5−3
このステップは、アリールリチウム試薬(ヘテロ環式を含める)又はグリニャール試薬(ヘテロ環式を含める)と化合物(5−3)との付加反応によって化合物(5−4)を得るステップである。
このステップにおける反応は、例えば、J.Am.Chem.Soc.2005、127、5376〜5383、Bull.Chem.Soc.Jpn.、66、2730〜2737(1993)及びSYNLETT.2004、No.8、1408〜1413頁に記載されているのと同じ条件下で行うことができる。
アリールリチウム試薬(ヘテロ環式を含める)又はグリニャール試薬(ヘテロ環式を含める)は、当業者に知られている方法によって調製することができる。具体的には、対応するアリール(ヘテロ環式を含める)リチウム試薬又はアリール(ヘテロ環式を含める)マグネシウム試薬は、例えば、ハロゲン化アリール化合物と、n−、sec−若しくはtert−ブチルリチウムなどのアルキルリチウム試薬、又はイソプロピルマグネシウムブロミド若しくは金属マグネシウムなどのグリニャール試薬など市販の有機金属試薬との間のハロゲン−金属交換によって調製することができる。
このステップに使用される溶媒は、出発原料及び使用される試薬に従って様々であり、反応を阻害せず、出発原料をある程度までその中に溶解させることができ、反応中において常に不活性である限り、特に限定されない。溶媒の好ましい例として、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ベンゼン及びトルエン、並びにそれらの混合溶媒などの有機溶媒が挙げられる。反応時間は特に限定されず、通常0.1時間から48時間、及び好ましくは0.1時間から12時間である。反応温度は出発原料及び使用される試薬などに従って変動し、好ましくは低く、例えば−78℃に保持することで副生成物の形成を最小限にする。
収率の改善及び反応時間の低減などの好ましい結果が、例えば、添加剤としてTMEDA(テトラメチルエチレンジアミン)、HMPA(ヘキサメチルリン酸アミド)、又は三フッ化ホウ素−ジエチルエーテル錯体(BF−OEt)などのルイス酸の添加によって達成され得る。
ステップ5−4
このステップは、化合物(5−4)をN−O結合の還元的開裂反応にかけることによって化合物(5−5)を得るステップである。
N−O結合の還元的開裂反応は、例えば、亜鉛−酢酸、水素−酸化白金などの金属触媒、又は水素化アルミニウムリチウムを使用する条件下で行うことができる。
亜鉛−酢酸などの亜鉛を使用する反応は、例えば、J.Org.Chem.2003、68、1207〜1215及びOrg.Lett.7(2005)25、5741〜5742に記載されているのと同じ条件下で行うことができる。使用される酸の例として、酢酸、ギ酸及び塩酸が挙げられる。該反応で使用される溶媒は、反応を阻害せず、出発原料をある程度までその中に溶解させることができる限り、特に限定されない。溶媒の例として、メタノール、エタノール、1,4−ジオキサン、THF及び水が挙げられる。上記の酸は溶媒として使用することも可能である。反応温度は通常−20℃から溶媒還流温度、及び好ましくは氷冷温度から溶媒還流温度である。反応時間は特に限定されず、通常5分から48時間、及び好ましくは5分から24時間である。
水素−酸化白金などの金属触媒を使用する反応は、例えば、Tetrahedron:Asymmetry 5(1994)6、1018〜1028及びTetrahedron、53巻、16号、5752〜5746頁、1997に記載されているのと同じ条件下で行うことができる。化合物(5−5)は、例えば、触媒として酸化白金を使用し、メタノールなどの溶媒中で化合物(5−4)を水素化することによって得ることができる。
水素化アルミニウムリチウムを使用する反応は、例えば、Bull.Chem.Soc.Jpn.、66、2730〜2737(1993)に記載されているのと同じ条件下で行うことができる。化合物(5−5)は、例えば、水素化アルミニウムリチウムを使用し、エーテルなどの溶媒中で化合物(5−4)を還元することによって得ることができる。
ステップ5−5
このステップは、化合物(5−5)から化合物(5−6)を得るステップである。尿素/チオ尿素誘導体(5−6)は、当業者に知られている方法によって化合物(5−5)から得ることができる。
保護基がベンゾイル基である場合、化合物(5−6)は、化合物(5−5)とベンゾイルイソシアネート/イソチオシアネートとをジクロロメタン又はトルエンなどの溶媒中で反応させることによって、このステップで得ることができる。この反応は、例えば、J.Med.Chem.1990、33、2393〜2407に記載されているのと同じ条件下で行うことができる。該反応で使用される溶媒は、反応を阻害せず、出発原料をある程度までその中に溶解させることができる限り、特に限定されない。溶媒の例として、ジクロロメタン、クロロホルム、トルエン、メタノール、エタノール、1,4−ジオキサン及びTHFが挙げられる。反応温度は通常−20℃から溶媒還流温度、及び好ましくは氷冷温度から溶媒還流温度である。反応時間は特に限定されず、通常5分から48時間、及び好ましくは5分から24時間である。
保護基が8−フルオレンメチルオキシカルボニル基(Fmoc基)である場合、化合物(5−6)は、化合物(5−5)とフルオレンメチルオキシカルボニルイソシアネート/イソチオシアネート(J.Am.Chem.Soc.2000、122、5401〜5402に従って調製することができる)とをジクロロメタン又はトルエンなどの溶媒中で反応させることによって、このステップで得ることができる。この反応は、J.Am.Chem.Soc.2003、125、15796〜15806に記載されているのと同じ条件下で行うことができる。該反応で使用される溶媒は、反応を阻害せず、出発原料をある程度までその中に溶解させることができる限り、特に限定されない。溶媒の例として、ジクロロメタン、クロロホルム、トルエン、メタノール、エタノール、1,4−ジオキサン及びTHFが挙げられる。反応温度は通常−20℃から溶媒還流温度、及び好ましくは氷冷温度から溶媒還流温度である。反応時間は特に限定されず、通常5分から48時間、及び好ましくは5分から24時間である。
ステップ5−6
このステップは、化合物(5−6)を環化することによって化合物(5−7)を得る方法である。
この反応において、化合物(5−6)は、化合物(5−6)の保護基を選択することによって、化合物(5−7)を得るための様々な条件下で環化することができる。
例えば、保護基がベンゾイルであり、X=Sである場合、化合物(5−7)は、例えば、エタノールなどの溶媒中にてN,N’ジシクロヘキシルカルボジイミドなどの脱水剤の存在下で化合物(5−6)を加熱することによって、この反応で得ることができる。反応時間は特に限定されず、通常2時間から24時間、好ましくは8時間から12時間である。反応温度は通常80℃から還流温度である。例えば、保護基がFmoc基又はベンゾイル基であり、X=Oである場合、化合物(5−7)は、例えば、メタノールなどの溶媒中にて濃塩酸などの酸の存在下で化合物(5−6)を加熱することによって、この反応で得ることができる。該反応で使用される溶媒は、反応を阻害せず、出発原料をある程度までその中に溶解させることができる限り、特に限定されない。溶媒の例として、メタノール、エタノール、1−プロパノール及び水などの溶媒、それらの混合溶媒、並びに溶媒として使用される酸が挙げられる。該反応は、こうした溶媒の存在下又は非存在下で、1当量から大過剰の適切な酸を作用させることによって行うことができる。使用される酸の例として、濃塩酸、臭化水素酸、硫酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、及びそれらの混合物が挙げられる。反応時間は特に限定されず、通常0.5時間から72時間、及び好ましくは0.5時間から24時間である。反応温度は通常氷冷温度から溶媒還流温度である。
保護基がFmoc基又はベンゾイル基である場合、化合物(5−7)は、化合物(5−6)とトリフルオロメタンスルホン酸無水物とを、ジクロロメタンなどの溶媒中にてピリジンなどの塩基の存在下で反応させる代替方法によって得ることができる。該反応で使用される溶媒は、反応を阻害せず、出発原料をある程度までその中に溶解させることができる限り、特に限定されない。溶媒の例として、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、THF、1,2−ジメトキシエタン及びトルエンなどの溶媒、並びにそれらの混合溶媒が挙げられる。該反応は、1当量から20当量の適切な塩基を使用し、こうした溶媒中で行うことができる。使用される塩基の例として、ピリジン、2,6−ルチジン、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、及びそれらの混合物が挙げられる。反応時間は特に限定されず、通常0.5時間から24時間、及び好ましくは0.5時間から12時間である。反応温度は通常−78℃から室温である。別法として、X=Oである場合、該環化は、塩化チオニルを使用し、クロロホルムなどの溶媒中で実施することができる。X=Sである場合、(5−6)から(5−7)の転換は、ある範囲の条件下で、例えば、エタノールなどの溶媒中にて(X=Sである5−6を)N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミドで処理することによって達成することができることは、当業者に理解されるであろう。これらの反応は、例えば、Organic Preparations and Procedures International、1988、20、73〜82に記載されているのと同じ条件下で行うことができる。
保護基がベンゾイル基であり、X=Oである場合、化合物(5−7)は、化合物(5−6)とトリフェニルホスフィン及び四臭化炭素(又は臭素)とをジクロロメタンなどの溶媒中で反応させる代替方法2によって得ることができる。反応条件は、当業者に知られている第一級アルコールの臭素化の反応条件と同じである。
ステップ5−7
このステップは、化合物(5−7)の保護基を脱保護することによって化合物(1−7)を得る方法である。化合物(1−7)は、当業者に知られている脱保護条件下で得ることができる。
保護基がFmoc基である場合、例えば、化合物(1−7)は、アミン化合物の保護基の脱保護で一般に使用されるのと同じ条件下で得ることができる(T.W.Green及びP.G.M.Wuts、「有機化学における保護基(Protective Groups in Organic Chemistry)、第3版」、John Wiley&Sons、506〜507頁、及びJ.Org.Chem.1998、63、196〜200などの文献に記載されている条件など)。この反応において、化合物(1−7)は、例えば、化合物(5−7)とピロリジンなどの過剰なアミンとをアセトニトリルなどの溶媒中で反応させることによって得ることができる。該反応で使用される溶媒は、反応を阻害せず、出発原料をある程度までその中に溶解させることができる限り、特に限定されない。溶媒の例として、ジクロロメタン、THF及びアセトニトリルが挙げられる。該反応は、1当量から大過剰の適切な塩基をこうした溶媒の存在下で作用させることによって行うことができる。使用される塩基の例として、ピペリジン、モルホリン、ピロリジン、TBAF及びDBUが挙げられる。反応時間は特に限定されず、通常0.5時間から72時間、及び好ましくは0.5時間から24時間である。反応温度は通常氷冷温度から溶媒還流温度である。
収率の改善及び反応時間の低減などの好ましい結果が、例えば、添加剤として1−オクタンチオールなどのチオール化合物を添加することによって達成され得る。
保護基がベンゾイル基である場合、化合物(1−7)は、例えば、メタノールなどの溶媒中にてDBUなどの塩基の存在下で化合物(5−7)を加熱することによって、この反応で得ることができる。この反応は、例えば、Synth.Commun.32(2)、265〜272(2002)に記載されているのと同じ条件下で行うことができる。該反応で使用される溶媒は、反応を阻害せず、出発原料をある程度までその中に溶解させることができる限り、特に限定されない。溶媒の例として、メタノール、エタノール及び1−プロパノールなどの溶媒が挙げられる。該反応は、1当量から20当量の適切な塩基を使用し、こうした溶媒中で行うことができる。使用される塩基の例として、DBUが挙げられる。反応時間は特に限定されず、通常0.5時間から24時間、及び好ましくは0.5時間から12時間である。反応温度は通常室温から溶媒還流温度である。
6.一般的調製方法6
Figure 0005651692
式中、Prtは第一級ヒドロキシル保護基を表し、RはC1〜6アルキル基を表し、Z、R、R、R、R、R及びLVは上記で定義されている通りである。
一般的調製方法6は、一般的調製方法5のための出発原料としての化合物(5−1)である化合物(6−4)を調製するための方法であり、ここで、Yは酸素原子である。
化合物(6−1)、(6−2)、(6−5)、(6−7)及び(6−9)はそれぞれ、そのまま使用される市販生成物であってよく、当業者に知られている方法によって市販生成物から調製することもでき、実施例の中の調製実施例に記載されている方法によって調製することもさらに可能である。
ステップ6−1
このステップは、化合物(6−1)と化合物(6−2)との反応によって、化合物(6−3)を得るステップである。
この反応は、アルコール化合物のO−アルキル化反応で通常使用されるのと同じ条件下で行うことができる(Tetrahedron Lett.46(2005)45、7751〜7755に記載されている条件など)。この反応において、化合物(6−3)は、例えば、水素化ナトリウムなどの塩基を化合物(6−1)のTHF溶液に添加することでアルコキシドを調製し、次いで、アルコキシドと化合物(6−2)とを反応させることによって得ることができる。該反応で使用される溶媒は、反応を阻害せず、出発原料をある程度までその中に溶解させることができる限り、特に限定されない。溶媒の例として、THF、DMF及びジメチルスルホキシドなどの溶媒が挙げられる。該反応は、1当量から3当量の適切な塩基をこうした溶媒の存在下で作用させることによって行うことができる。使用される塩基の例として、水素化ナトリウム、水素化カリウム及びt−ブトキシカリウムが挙げられる。反応時間は特に限定されず、通常0.5時間から72時間、及び好ましくは0.5時間から12時間である。反応温度は通常−20℃から50℃である。
収率の改善などのより好ましい結果が、この反応においてヨウ化テトラブチルアンモニウムなどの塩を添加することによって達成され得る。
ステップ6−2
このステップは、アルコール化合物(6−3)を酸化反応にかけることによって、アルデヒド化合物(6−4)を得るステップである。アルデヒド化合物は、当業者に知られている方法によってアルコール化合物から得ることができる。
該反応で使用される既知の酸化方法の例として、Swern酸化、Corey−Kim酸化、Moffatt酸化、PCC酸化、PDC酸化、Dess−Martin酸化、SO−ピリジン酸化及びTEMPO酸化が挙げられる。
該反応で使用される溶媒は、反応を阻害せず、出発原料をある程度までその中に溶解させることができる限り、特に限定されない。溶媒の例として、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフラン、トルエン、ジクロロメタン及びクロロホルムが挙げられる。
反応温度は特に限定されず、通常−78℃から溶媒還流温度、及び好ましくは−78℃から室温である。反応時間は特に限定されず、通常0.5時間から48時間、及び好ましくは0.5時間から24時間である。
ステップ6−3
このステップは、上記の調製方法(ステップ6−1)に記載されている方法を使用し、原料として化合物(6−5)から化合物(6−6)を合成するステップである。
ステップ6−4
このステップは、化合物(6−6)のアセタール基を脱保護することによって化合物(6−4)を得るステップである。
この反応は、T.W.Green及びP.G.M.Wuts、「有機化学における保護基(Protective Groups in Organic Chemistry)、第3版」、John Wiley&Sons、293〜329頁などの文献に記載されている条件など、アルデヒド基の脱保護で一般に使用されているのと同じ条件下で行うことができる。
ステップ6−5
このステップは、上記の調製方法(ステップ6−1)に記載されている方法を使用し、原料として化合物(6−7)から化合物(6−8)を合成するステップである。
ステップ6−6
このステップは、化合物(6−8)のヒドロキシル保護基を脱保護することによって、化合物(6−3)を得るステップである。このステップで使用されるヒドロキシル保護基は特に限定されない。
この反応は、T.W.Green及びP.G.M.Wuts、「有機化学における保護基(Protective Groups in Organic Chemistry)、第3版」、John Wiley&Sons、17〜245頁などの文献に記載されている条件など、アルコール保護基の脱保護で一般に使用されるのと同じ条件下で行うことができる。
ステップ6−7
このステップは、上記の調製方法((ステップ1−3)又は(ステップ2B−1及び2))に記載されている方法を使用し、原料として化合物(6−9)から化合物(6−3)を合成するステップである。
7.一般的調製方法7
Figure 0005651692
式中、RはC1〜6アルキル基を表し、又は2つのRは一緒に環を形成することができ、Prtは2,4−ジメトキシベンジル基などの保護基を表し、Z、R、R、R、R、Z及びLVは上記で定義されている通りである。
一般的調製方法7は、一般的調製方法5のための出発原料としての化合物(5−1)である化合物(7−5)を調製するための方法であり、ここで、Yは窒素原子である。
化合物(7−1)及び(7−3)はそれぞれ、そのまま使用される市販生成物であってよく、当業者に知られている方法によって市販生成物から調製することもでき、実施例の中の調製実施例に記載されている方法によって調製することもさらに可能である。
ステップ7−1
このステップは、化合物(7−1)のアミノ基を保護することによって化合物(7−2)を得るステップである。
この反応は、T.W.Green及びP.G.M.Wuts、「有機化学における保護基(Protective Groups in Organic Chemistry)、第3版」、John Wiley&Sons、494〜572頁、及びJ.Med.Chem.2007、50、5493〜5508などの文献に記載されている条件など、アミノ基の保護で一般に使用されるのと同じ条件下で行うことができる。
ステップ7−2
このステップは、化合物(7−2)と化合物(7−3)とのN−アルキル化反応によって化合物(7−4)を得るステップである。
この反応は、化合物(7−2)のN−アルキル化反応で通常使用されるのと同じ条件下で行うことができる(J.Med.Chem.2007、50、5493〜5508に記載されている条件など)。この反応において、化合物(7−4)は、例えば、粉末状水酸化ナトリウムなどの塩基を化合物(7−2)のトルエン溶液に添加し、次いで、該混合物と化合物(7−3)とを反応させることによって得ることができる。該反応で使用される溶媒は、反応を阻害せず、出発原料をある程度までその中に溶解させることができる限り、特に限定されない。溶媒の例として、トルエン、THF、DMF及びジメチルスルホキシドなどの溶媒が挙げられる。該反応は、1当量から5当量の適切な塩基をこうした溶媒の存在下で作用させることによって行うことができる。使用される塩基の例として、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム及びt−ブトキシカリウムが挙げられる。反応時間は特に限定されず、通常0.5時間から72時間、及び好ましくは0.5時間から24時間である。反応温度は通常−20℃から100℃である。
収率の改善などのより好ましい結果が、この反応においてヨウ化テトラブチルアンモニウムなどの塩を添加することによって達成され得る。
ステップ7−3
このステップは、化合物(7−4)のアセタール基を脱保護することによって化合物(7−5)を得るステップである。
この反応は、T.W.Green及びP.G.M.Wuts、「有機化学における保護基(Protective Groups in Organic Chemistry)、第3版」、John Wiley&Sons、293〜329頁などの文献に記載されている条件など、アルデヒド基の脱保護で一般に使用されるのと同じ条件下で行うことができる。
8.一般的調製方法8
Figure 0005651692
式中、Prtはベンゾイル基、アセチル基又は8−フルオレンメチルオキシカルボニル基(Fmoc基)などの保護基を表し、Prtは2,4−ジメトキシベンジル基などの保護基を表し、環A、R、R、R及びRは上記で定義されている通りである。
一般的調製方法8は、一般的調製方法5における本発明による化合物(I)の合成中間体である一般式(8−7)及び(8−8)の化合物を調製するための方法のステップであり、ここで、Yは窒素原子であり、Zは単結合である。これらの化合物は、上記に示されているステップによって、原料として化合物(8−1)から調製することができる。
化合物(8−1)は、そのまま使用される市販生成物であってよく、当業者に知られている方法によって市販生成物から調製することもでき、実施例の中の調製実施例に記載されている方法によって調製することもさらに可能である。化合物(8−2)は、当業者に知られている方法によって市販生成物から調製することができ、実施例の中の調製実施例に記載されている方法によって調製することもさらに可能である。
ステップ8−1
このステップは、化合物(8−1)と化合物(8−2)との反応によって化合物(8−3)を得るステップである。この反応は、アミノ化合物のN−アルキル化反応で通常使用されるのと同じ条件下で行うことができる(J.Med.Chem.2002、45、3794〜3804及びJ.Med.Chem.2000、43、3808〜3812に記載されている条件など)。この反応において、化合物(8−3)は、例えば、化合物(8−1)と化合物(8−2)とをジクロロメタンなどの溶媒中にてN,N−ジイソプロピルエチルアミンなどの塩基の存在下で反応させることによって得ることができる。該反応で使用される溶媒は、反応を阻害せず、出発原料をある程度までその中に溶解させることができる限り、特に限定されない。溶媒の例として、ジクロロメタン、THF、アセトニトリル及びDMFが挙げられる。該反応は、1当量から10当量の適切な塩基をこうした溶媒中で作用させることによって行うことができる。使用される塩基の例として、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミン、炭酸ナトリウム及び炭酸カリウムが挙げられる。反応時間は特に限定されず、通常0.5時間から72時間、及び好ましくは0.5時間から12時間である。反応温度は通常氷冷温度から50℃である。
ステップ8−2
このステップは、化合物(8−3)のオキシム化によって化合物(8−4)を得るステップである。
このステップにおける反応は、J.Med.Chem.2002、45、3794〜3804及びJ.Med.Chem.2000、43、3808〜3812に記載されている条件など、カルボニル化合物のオキシム化反応で通常使用されるのと同じ条件下で行うことができる。
具体的には、化合物(8−4)は、例えば、化合物(8−3)とヒドロキシルアミン又はヒドロキシルアミン塩(ヒドロキシルアミン塩酸塩又は硫酸ヒドロキシルアミンなど)とを、塩基の存在下又は塩基の非存在下で反応させることによって得ることができる。この反応において使用される溶媒は、反応を阻害しない限り特に限定されない。溶媒の好ましい例として、エタノール、メタノール、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン及びジクロロメタンなどの有機溶媒、並びにこれらの溶媒及び水の混合物が挙げられる。使用される塩基の例として、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、酢酸ナトリウム、ピリジン、水酸化ナトリウム、セシウム水酸化物、水酸化バリウム及び2,6−ルチジンが挙げられる。反応時間は特に限定されず、通常5分から24時間、及び好ましくは5分から12時間である。反応温度は通常0℃から溶媒還流温度、及びより好ましくは室温から溶媒還流温度である。
ステップ8−3
このステップは、オキシム化合物(8−4)を1,3−双極性付加環化反応にかけることによって化合物(8−5)を得るステップである。
このステップにおける反応は、J.Org.Chem.1993、58、4538〜4546及びTetrahedron Letters、29巻、41号、5312〜5316頁に記載されている条件など、1,3−双極性付加環化反応に通常使用されるのと同じ条件下で行うことができる。
具体的には、化合物(8−5)は、例えば、化合物(8−4)を還流下にてトルエン溶媒中で加熱することによって得ることができる。この反応において使用される溶媒は、反応を阻害しない限り特に限定されない。溶媒の好ましい例として、トルエン、キシレン及びクロロベンゼンなどの有機溶媒が挙げられる。反応時間は特に限定されず、通常5分から24時間、及び好ましくは5分から12時間である。反応温度は通常0℃から溶媒還流温度、及びより好ましくは室温から溶媒還流温度である。
収率の改善及び反応時間の低減などの好ましい結果が、例えば、添加剤として塩化亜鉛などのルイス酸の添加によって達成され得る。
反応時間の低減及び収率の改善などの好ましい結果が、マイクロ波反応器を使用してこの反応を行うことによって得られることがある。
ステップ8−4
化合物(8−6)は、上記の調製方法((ステップ5−4)から(ステップ5−6))に記載されている一連の方法を使用し、化合物(8−5)から合成することができる。
ステップ8−5
このステップは、上記の調製方法(ステップ5−7)に記載されている方法を使用し、原料として化合物(8−6)から化合物(8−7)を合成するステップである。
ステップ8−6
このステップは、化合物(8−6)のアミノ基を脱保護することによって化合物(8−8)を得るステップである。このステップで使用されるアミノ保護基は特に限定されない。Prtが2,4−ジメトキシベンジル基である場合、例えば、このステップは、一般に使用されるのと同じ条件下で行うことができる(Tetrahedron 47巻、26号、4591〜4602頁、1991などの文献に記載されている条件など)。このステップにおいてPrtが2,4−ジメトキシベンジル基である場合、このステップで使用される溶媒は、反応を阻害せず、出発原料をある程度までその中に溶解させることができる限り、特に限定されない。例えば、第一段階反応溶媒は塩化メチレン又はクロロホルムであってよく、第二段階反応溶媒はメタノールでよい。このステップにおける反応温度は通常0℃から室温である。このステップにおける反応時間は特に限定されず、通常0.5時間から24時間、及び好ましくは0.5時間から12時間である。
9.一般的調製方法9
Figure 0005651692
式中、Lは、化合物(9−3)及び(9−4)において単結合又はC1〜6アルキレン基を表し、化合物(9−5)及び(9−6)において単結合又はC1〜4アルキレン基を表し、Lは単結合、酸素原子、C1〜6アルキレン基、C2〜6アルケニレン基又はC2〜6アルキニレン基を表し、AlkはC1〜6アルキル基を表し、環A、環B、R、R、R、R、Y、Z及びLVは上記で定義されている通りである。
一般的調製方法9は、上記のステップによって原料として化合物(9−1)から本発明による一般式(I)の化合物(I−b)を調製するための方法であり、ここで、Lは単結合、酸素原子、C1〜6アルキレン基、C2〜6アルケニレン基又はC2〜6アルキニレン基であり、R及びRは水素原子である。
化合物(9−1)は、一般的調製方法1、一般的調製方法5、又は一般的調製方法1及び一般的調製方法2の方法2Bの組合せによって市販生成物から調製することができ、実施例の中の調製実施例に記載されている方法によって調製することも可能である。化合物(9−3)、(9−4)、(9−5)、(9−6)及び(9−7)はそれぞれ、そのまま使用される市販生成物であってよく、当業者に知られている方法によって市販生成物から調製することもでき、実施例の中の調製実施例に記載されている方法によって調製することもさらに可能である。
ステップ9−1
このステップは、化合物(9−1)をジ−t−ブトキシカルボニル化することによって化合物(9−2)を得るステップである。この反応は、T.W.Green及びP.G.M.Wuts、「有機化学における保護基(Protective Groups in Organic Chemistry)、第3版」、John Wiley&Sons、642〜643頁、及びJ.Org.Chem.2005、70、2445〜2454に記載されている条件など、アミド化合物のt−ブトキシカルボニル化で一般に使用されるのと同じ条件下で行うことができる。化合物(9−2)は、例えば、塩基として4−ジメチルアミノピリジンを使用し、THFなどの溶媒中で、化合物(9−1)とジ−tert−ブチルジカーボネートとを反応させることによって得ることができる。
この反応において使用される溶媒は、反応を阻害しない限り特に限定されない。溶媒の好ましい例として、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ジクロロメタン、DMF及びアセトニトリルなどの有機溶媒、並びにそれらの混合溶媒が挙げられる。使用される塩基の例として、トリエチルアミン、4−ジメチルアミノピリジン、DBU及びそれらの混合物が挙げられる。化合物(9−1)に対して触媒量から過剰な塩基、及びより好ましくは0.1当量から5当量の塩基が使用される。化合物(9−1)に対して2当量から過剰なジ−tert−ブチルジカーボネート、及びより好ましくは2当量から10当量のジ−tert−ブチルジカーボネートが使用される。反応時間は特に限定されず、通常5分から24時間、及び好ましくは5分から12時間である。反応温度は通常−20℃から溶媒還流温度、及びより好ましくは0℃から溶媒還流温度である。
ステップ9−2
このステップは、遷移金属を使用する化合物(9−2)と化合物(9−3)、(9−4)、(9−5)、(9−6)又は(9−7)とのカップリング反応によって、化合物(9−8)を得るステップである。この反応は、遷移金属を使用するカップリング反応で通常使用される条件下で行うことができる(鈴木−宮浦反応、Stille反応、薗頭反応、Heck反応、又はBuckwaldらのアリールエーテル合成反応など)。
鈴木−宮浦反応の例として、J.Org.Chem.2007、72、7207〜7213、J.Am.Chem.Soc.2000、122、4020〜4028及びJ.Org.Chem.2007、72、5960〜5967などの文献における反応が挙げられる。Stilleカップリング反応の例として、J.Am.Chem.Soc.1990、112、3093〜3100などの文献における反応が挙げられる。薗頭反応の例として、J.Org.Chem.2007、72、8547〜8550及びJ.Org.Chem.2008、73、234〜240などの文献における反応が挙げられる。Heck反応の例として、J.Am.Chem.Soc.2005、127、16900〜16911などの文献における反応が挙げられる。Buckwaldらのアリールエーテル合成反応の例として、Buckwald、S.L.ら、J Am Chem Soc(1999)121(18)、4369〜4378などの文献における反応が挙げられる。この反応において使用される有機金属触媒は特に限定されない。有機金属触媒の好ましい例として、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド、ビス(tert−ブチルホスフィン)パラジウム(0)、酢酸パラジウム(II)及び[1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン]ニッケル(II)などの金属触媒、並びにこれらの金属触媒の混合物が挙げられる。使用される有機金属触媒の量は、原料に対して約0.001当量から0.5当量である。使用される化合物(9−3)、(9−4)、(9−5)、(9−6)又は(9−7)の量は特に限定されず、化合物(9−2)に対して通常1当量から5当量である。この反応において使用される溶媒は、反応を阻害しない限り特に限定されない。溶媒の好ましい例として、ベンゼン、トルエン、キシレン、N,N−ジメチルホルムアミド、1−メチル−2−ピロリドン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、1,4−ジオキサン、アセトニトリル及びプロピオニトリルが挙げられる。反応温度は特に限定されず、例えば、通常氷冷温度から溶媒還流温度、及び好ましくは室温から溶媒還流温度である。反応時間は特に限定されず、通常0.5時間から48時間、及び好ましくは0.5時間から24時間である。
収率の改善などのより好ましい結果が、塩基又は塩の存在下でこの反応を実施することによって達成され得る。こうした塩基又は塩は特に限定されない。塩基又は塩の好ましい例として、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化バリウム、炭酸セシウム、リン酸カリウム、フッ化カリウム及びそれらの溶液、並びにトリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、塩化リチウム及びヨウ化銅(I)などの塩基又は塩が挙げられる。
ステップ9−3
このステップは、上記の調製方法(ステップ3−4)に記載されている方法を使用し、原料として化合物(9−8)から化合物(I−b)を合成するステップである。
及びRの少なくとも1つが、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキルカルボニル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC6〜14アリールカルボニル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキルスルホニル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC6〜14アリールスルホニル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有する3員から10員の炭素環式基、又は置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有する5員から10員のヘテロ環式基である本発明による式(I)の化合物は、一般的調製方法9で得られる化合物(I−b)と、C1〜6ハロゲン化アルキルなどの対応するハロゲン化物化合物とをさらに反応させることによって得ることができる。
10.一般的調製方法10
Figure 0005651692
式中、環A、環B、R、R、R、R、Z、Y、L、L及びLVは上記で定義されている通りである。
一般的調製方法10は、化合物(10−1)から本発明による一般式(I)の化合物(I−b)を調製するための方法であり、ここで、Lは単結合であり、R及びRは水素原子である。
化合物(10−1)は、一般的調製方法1、一般的調製方法5、又は一般的調製方法1及び一般的調製方法2の方法2Bの組合せによって市販生成物から調製することができ、実施例の中の調製実施例に記載されている方法によって調製することも可能である。
ステップ10−1
このステップは、化合物(10−1)のベンジルオキシカルボニル化によって化合物(10−2)を得るステップである。
該反応は、T.W.Green及びP.G.M.Wuts、「有機化学における保護基(Protective Groups in Organic Chemistry)、第3版」、John Wiley&Sons、531〜537頁などの文献に記載されている条件など、アミノ化合物のベンジルオキシカルボニル化で一般に使用されるのと同じ条件下で行うことができる。化合物(10−2)は、例えば、化合物(10−1)とクロロギ酸ベンジルとを、1,4−ジオキサン及び飽和炭酸水素ナトリウム溶液の混合溶媒中で反応させることによって得ることができる。
ステップ10−2
このステップは、上記の調製方法(ステップ9−2)に記載されている鈴木−宮浦反応と同じ方法を使用し、原料として化合物(10−2)から化合物(I−b)を合成するステップである。
及びRの少なくとも1つが、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を有してよいC1〜6アルキル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキルカルボニル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC6〜14アリールカルボニル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキルスルホニル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC6〜14アリールスルホニル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有する3員から10員の炭素環式基、又は置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有する5員から10員のヘテロ環式基である本発明による式(I)の化合物は、一般的調製方法10で得られる化合物(I−b)と、C1〜6ハロゲン化アルキルなどの対応するハロゲン化物化合物とをさらに反応させることによって得ることができる。
11.一般的調製方法11
Figure 0005651692
式中、環A、環B、R、R、R、R、L、L、LV、Alk及びPrtは上記で定義されている通りである。
一般的調製方法11は、該一般式においてYが窒素原子であり、Zが単結合である場合の一般的調製方法9を示す。該方法は、本発明による化合物(I)の合成中間体である化合物(11−4)を化合物(11−1)から調製するための方法である。
化合物(11−1)は、一般的調製方法5又は一般的調製方法8によって市販生成物から調製することができ、実施例の中の調製実施例に記載されている方法によって調製することも可能である。
ステップ11−1
このステップは、上記の調製方法(ステップ9−1)に記載されている方法を使用し、原料として化合物(11−1)から化合物(11−2)を合成するステップである。
ステップ11−2
このステップは、上記の調製方法(ステップ9−2)に記載されている方法を使用し、原料として化合物(11−2)から化合物(11−3)を合成するステップである。
ステップ11−3
このステップは、化合物(11−3)のアミノ基を脱保護することによって化合物(11−4)を得るステップである。このステップにおいて使用されるアミノ保護基は特に限定されない。Prtが2,4−ジメトキシベンジル基である場合、例えば、このステップは、(Tetrahedron 47巻、26号、4591〜4602頁、1991などの文献に記載されている条件など)、一般に使用されるのと同じ条件下で行うことができる。このステップにおいて、Prtが2,4−ジメトキシベンジル基である場合、1個のBoc基は、2,4−ジメトキシベンジル基の脱保護と同時に脱保護することができる。このステップにおいてPrtが2,4−ジメトキシベンジル基である場合、このステップで使用される溶媒は、反応を阻害せず、出発原料をある程度までその中に溶解させることができる限り、特に限定されない。例えば、第一ステップ反応溶媒は塩化メチレン又はクロロホルムであってよく、第二ステップ反応溶媒はメタノールであってよい。このステップにおける反応温度は、通常0℃から室温である。このステップにおける反応時間は特に限定されず、通常0.5時間から24時間、及び好ましくは0.5時間から12時間である。
12.一般的調製方法12
Figure 0005651692
式中、環A、環B、R、R、R、R、Y、Z、L及びLVは上記で定義されている通りである。
一般的調製方法12は、化合物(9−2)から本発明による一般式(I)の化合物(I−b)を調製するための方法であり、ここで、Lは単結合であり、R及びRは水素原子である。
化合物(9−2)は、一般的調製方法9によって市販生成物から調製することができ、実施例の中の調製実施例に記載されている方法によって調製することも可能である。化合物(12−2)は、そのまま使用される市販生成物であってよく、当業者に知られている方法によって市販生成物から調製することもでき、実施例の中の調製実施例に記載されている方法によって調製することもさらに可能である。
ステップ12−1
このステップは、遷移金属を使用する化合物(9−2)のカップリング反応によって化合物(12−1)を得るステップである。
このステップにおける反応は、Org.Lett.2007、9巻、4号、558〜562及びBioorg.Med.Chem、14(2006)4944〜4957に記載されている条件など、遷移金属を使用するカップリング反応で通常使用されるのと同じ条件下で行うことができる。具体的には、化合物(12−1)は、例えば、化合物(9−2)とビス(ピナコレート)ジボランとを、加熱条件下においてDMFなどの溶媒中にて酢酸カリウム又は[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドなどの触媒の存在下で反応させることによって得ることができる。
この反応において使用される有機金属触媒は特に限定されない。有機金属触媒の好ましい例として、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド、ビス(tert−ブチルホスフィン)パラジウム(0)、酢酸パラジウム(II)及び[1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン]ニッケル(II)などの金属触媒が挙げられる。使用される有機金属触媒の量は、原料に対して約0.001当量から0.5当量である。この反応において使用される溶媒は、反応を阻害しない限り特に限定されない。溶媒の好ましい例として、ベンゼン、トルエン、キシレン、N,N−ジメチルホルムアミド、1−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、1,4−ジオキサン、アセトニトリル及びプロピオニトリルが挙げられる。反応温度は特に限定されず、例えば、通常氷冷温度から溶媒還流温度、及び好ましくは室温から溶媒還流温度である。反応時間は特に限定されず、通常0.5時間から72時間、及び好ましくは0.5時間から24時間である。
収率の改善などのより好ましい結果が、塩基の存在下でこの反応を実施することによって達成され得る。こうした塩基は特に限定されない。塩基の好ましい例として、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、リン酸カリウム、フッ化カリウム、トリエチルアミン及びN,N−ジイソプロピルエチルアミンなどの塩基が挙げられる。
ステップ12−2
このステップは、上記の調製方法(ステップ9−2)に記載されている方法を使用し、原料として化合物(12−1)から化合物(12−3)を合成するステップである。
ステップ12−3
このステップは、上記の調製方法(ステップ3−4)に記載されている方法を使用し、原料として化合物(12−3)から化合物(I−b)を合成するステップである。
及びRの少なくとも1つが、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を有してよいC1〜6アルキル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキルカルボニル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC6〜14アリールカルボニル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキルスルホニル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC6〜14アリールスルホニル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有する3員から10員の炭素環式基、又は置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有する5員から10員のヘテロ環式基である本発明による式(I)の化合物は、一般的調製方法12で得られる化合物(I−b)と、C1〜6ハロゲン化アルキルなどの対応するハロゲン化物化合物とをさらに反応させることによって得ることができる。
13.一般的調製方法13
Figure 0005651692
式中、環A、環B、R、R、R、R、Y及びZは上記で定義されている通りである。
一般的調製方法13は、化合物(12−1)から本発明による一般式(I)の化合物(I−a)を調製するための方法であり、ここで、Lは−NHCO−であり、R及びRは水素原子である。
化合物(12−1)は、一般的調製方法12によって市販生成物から調製することができ、実施例の中の調製実施例に記載されている方法によって調製することも可能である。
ステップ13−1
このステップは、銅触媒の存在下における化合物(12−1)とアジ化ナトリウムとの反応によって化合物(13−1)を得るステップである。
このステップにおける反応は、例えば、Org.Lett.2007、9巻、5号、761〜764及びTetrahedron Lett.2007、48、3525〜3529に記載されているのと同じ条件下で行うことができる。具体的には、化合物(13−1)は、例えば、化合物(12−1)とアジ化ナトリウムとを室温で、メタノールなどの溶媒を使用し、酢酸銅(II)などの触媒の存在下で反応させることによって得ることができる。
この反応において使用される触媒は特に限定されない。触媒の好ましい例として、酢酸銅(II)、硫酸銅(II)、ヨウ化銅(I)及び塩化銅(I)などの金属触媒が挙げられる。使用される触媒の量は特に限定されず、原料に対して通常約0.1当量から0.5当量である。この反応において使用される溶媒は、反応を阻害せず、出発原料をある程度までその中に溶解させることができる限り、特に限定されない。溶媒の好ましい例として、メタノール、N,N−ジメチルホルムアミド、1−メチル−2−ピロリドン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、1,4−ジオキサン、アセトニトリル、プロピオニトリル及びジクロロメタンが挙げられる。反応温度は特に限定されず、例えば、通常氷冷温度から溶媒還流温度、及び好ましくは室温から溶媒還流温度である。反応時間は特に限定されず、通常0.5時間から100時間、及び好ましくは1時間から72時間である。
収率の改善などのより好ましい結果が、酸素雰囲気中でこの反応を実践することによって達成され得る。
ステップ13−2
このステップは、化合物(13−1)のアジ化物の還元反応によって化合物(13−2)を得るステップである。このステップにおける反応は、例えば、J.Org.Chem.2003、68、4693〜4699に記載されているのと同じ条件下で行うことができる。具体的には、化合物(13−2)は、例えば、メタノールなどの溶媒中に化合物(13−1)を溶解し、該溶液と水素化ホウ素ナトリウムとを反応させることによって得ることができる。
ステップ13−3
このステップは、上記の調製方法(ステップ3−3)に記載されている方法を使用し、原料として化合物(13−2)から化合物(13−3)を合成するステップである。
ステップ13−4
このステップは、上記の調製方法(ステップ3−4)に記載されている方法を使用し、原料として化合物(13−3)から化合物(I−a)を合成するステップである。
及びRの少なくとも1つが、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキルカルボニル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC6〜14アリールカルボニル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキルスルホニル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC6〜14アリールスルホニル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有する3員から10員の炭素環式基、又は置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有する5員から10員のヘテロ環式基である本発明による式(I)の化合物は、一般的調製方法13で得られる化合物(I−a)と、C1〜6ハロゲン化アルキルなどの対応するハロゲン化物化合物とをさらに反応させることによって得ることができる。
別法として、本発明の化合物(I−a)におけるLの−NHCO−は、一般的調製方法13で得られる化合物(I−a)と、C1〜6ハロゲン化アルキルなどの対応するハロゲン化物化合物とをさらに反応させることによって、−NRCO−(式中、Rは、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキル基である)に変換することができる。
Lが−NRSO−である本発明による式(I)の化合物は、一般的調製方法13で使用される化合物(3−4)又は(3−5)の代わりに、対応するスルホニルハロゲン化物化合物を使用して得ることができる。
14.一般的調製方法14
Figure 0005651692

Figure 0005651692
式中、環A、環B、R、R、R、R、L、Z、Prt及びLVは上記で定義されている通りであり、環Dは、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC6〜14アリール基、又は置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有する5員から6員のヘテロアリール基を表し、R10は、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC6〜14アリール基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有する5員から10員のヘテロ環式基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC3〜8シクロアルキル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキル基、又は置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有する3員から10員の炭素環式基を表し、R11及びR12はそれぞれ独立して、水素原子、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC6〜14アリール基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有する5員から10員のヘテロ環式基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC3〜8シクロアルキル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキル基、若しくは置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有する3員から10員の炭素環式基であるか、又はR11及びR12は一緒に環を形成することができ、R13は、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC6〜14アリール基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有する5員から10員のヘテロ環式基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC3〜8シクロアルキル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキル基、又は置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有する3員から10員の炭素環式基を表し、R14は、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC7〜12アラルキル基を表す。
一般的調製方法14は、化合物(14−1)から、本発明による一般式(I)の化合物(I−c)から(I−g)を調製するための方法であり、ここで、Yは窒素原子であり、R及びRは水素原子である。
化合物(14−1)は、一般的調製方法5、一般的調製方法8、一般的調製方法9、一般的調製方法10、一般的調製方法11、一般的調製方法12、又はそれらの組合せによって市販生成物から調製することができ、実施例の中の調製実施例に記載されている方法によって調製することも可能である。
化合物(14−3)、(14−4)、(14−5)、(14−6)、(14−7)、(14−8)及び(14−9)はそれぞれ、そのまま使用される市販生成物であってよく、当業者に知られている方法によって市販生成物から調製することもでき、実施例の中の調製実施例に記載されている方法によって調製することもさらに可能である。
ステップ14−1
このステップは、化合物(14−1)のアミノ基を脱保護することによって化合物(14−2)を得るステップである。
該反応は、T.W.Green及びP.G.M.Wuts、「有機化学における保護基(Protective Groups in Organic Chemistry)、第3版」、John Wiley&Sons、494〜572頁などの文献に記載されている条件など、アミノ化合物の保護基の脱保護で一般に使用されるのと同じ条件下で行うことができる。
このステップにおいて使用されるアミノ保護基は特に限定されない。Prtが2,4−ジメトキシベンジル基である場合、例えば、このステップは、一般に使用されるのと同じ条件下で行うことができる(Tetrahedron 47巻、26号、4591〜4602頁、1991などの文献に記載されている条件など)。1個のBoc基は、2,4−ジメトキシベンジル基の脱保護と同時に脱保護することができる。このステップで使用される溶媒は、反応を阻害せず、出発原料をある程度までその中に溶解させることができる限り、特に限定されない。例えば、第一ステップ反応溶媒は塩化メチレン又はクロロホルムであってよく、第二ステップ反応溶媒はメタノールであってよい。このステップにおける反応温度は、通常0℃から室温である。このステップにおける反応時間は特に限定されず、通常0.5時間から24時間、及び好ましくは0.5時間から12時間である。
Prtがベンジルオキシカルボニル基である場合、化合物(14−2)は、例えば、触媒としてパラジウム−炭素を使用し、アルコールなどの溶媒中で水素化することにより化合物(14−1)を脱保護することによって得ることができる。
ステップ14−2
このステップは、上記の調製方法((ステップ3−3)及び(ステップ3−4))に記載されている方法を使用し、原料として化合物(14−2)から化合物(I−c)を合成するステップである。
ステップ14−3
このステップは、化合物(14−2)と化合物(14−5)との還元的アミノ化反応後に上記の調製方法(ステップ3−4)に記載されている方法を使用し、化合物(I−d)を合成するステップである。
還元的アミノ化反応は、カルボニル化合物とアミン化合物との還元的アミノ化反応で通常使用されるのと同じ条件下で行うことができる。このステップにおける還元反応は特に限定されない。還元反応の例として、ボラン又は水素化ホウ素錯体化合物などの還元剤を使用する還元的アミノ化反応が挙げられる。水素化ホウ素錯体化合物を使用する還元的アミノ化反応の例として、J.Org.Chem.1996、61、3849などの文献に記載されている方法が挙げられる。使用することができる水素化ホウ素錯体化合物の例として、水素化ホウ素ナトリウム、シアノ水素化ホウ素ナトリウム及び水素化トリアセトキシホウ素ナトリウムが挙げられる。
水素化ホウ素錯体化合物が還元剤として使用される場合、溶媒は、反応を阻害せず、出発原料をある程度までその中に溶解させることができる限り、特に限定されない。使用することができる溶媒の具体例として、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジクロロメタン及び1,2−ジクロロエタンが挙げられる。収率の改善などのより好ましい結果は、酸の存在下でこの反応を実施することによって達成され得る。こうした酸は特に限定されない。酸の好ましい例として、塩酸などの鉱酸、酢酸などの有機酸、並びに塩化亜鉛、三フッ化ホウ素−ジエチルエーテル錯体及びチタン(IV)テトライソプロポキシドなどのルイス酸が挙げられる。
ステップ14−4
このステップは、化合物(14−2)のアミノ基のスルホニル化後に上記の調製方法(ステップ3−4)に記載されている方法を使用し、化合物(I−e)を合成するステップである。スルホニル化に関し、スルホニルクロリド誘導体を使用する反応が当業者に知られている。
ステップ14−5
このステップは、化合物(14−2)と化合物(14−7)又は(14−8)とのカップリング反応後に上記の調製方法(ステップ3−4)に記載されている方法を使用し、化合物(I−f)を合成するステップである。遷移金属錯体などを使用するカップリング又は求核芳香族置換(SNAr反応)などの反応が、このステップにおいて使用される。
このステップにおけるカップリング反応は、例えば、Org.Lett.2007、9巻、5号、761〜764及びOrg.Lett.2003、5巻、23号、4397〜4400に記載されているのと同じ条件下で行うことができる。具体的には、カップリング反応は、例えば、化合物(14−2)と化合物(14−7)とを室温から50℃で、ジクロロメタンなどの溶媒を使用し、モレキュラーシーブ4A及び酢酸銅(II)などの触媒の存在下で反応させることによって行うことができる。
この反応において使用される触媒は特に限定されない。触媒の好ましい例として、酢酸銅(II)、硫酸銅(II)、ヨウ化銅(I)及び塩化銅(I)などの金属触媒が挙げられる。使用される触媒の量は特に限定されず、原料に対して通常約0.1当量から0.5当量である。この反応において使用される溶媒は、反応を阻害せず、出発原料をある程度までその中に溶解させることができる限り、特に限定されない。溶媒の好ましい例として、N,N−ジメチルホルムアミド、1−メチル−2−ピロリドン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、1,4−ジオキサン、アセトニトリル、プロピオニトリル及びジクロロメタンが挙げられる。反応温度は特に限定されず、例えば、通常氷冷温度から溶媒還流温度、及び好ましくは室温から溶媒還流温度である。反応時間は特に限定されず、通常0.5時間から100時間、及び好ましくは1時間から72時間である。
収率の改善などのより好ましい結果が、酸素雰囲気中でこの反応を実施することによって達成され得る。
このステップが触媒として遷移金属錯体などを使用するカップリングである場合、該反応は、化合物(14−2)、及びハロゲン化アリール誘導体、ヘテロハロゲン化アリール誘導体、アリールオキシトリフルオロメタンスルホネート誘導体又はヘテロアリールオキシトリフルオロメタンスルホネート誘導体である化合物(14−8)を使用し、通常使用されるのと同じ条件下で行うことができる(Org.Lett.2002、4巻、4号、581などの文献に記載されている条件など)。このステップにおいて使用されるハロゲン化アリール誘導体、ヘテロハロゲン化アリール誘導体、アリールオキシトリフルオロメタンスルホネート誘導体又はヘテロアリールオキシトリフルオロメタンスルホネート誘導体は、そのまま使用される市販生成物であってよく、当業者に知られている方法によって市販生成物から調製することもできる。このステップにおいて使用される遷移金属錯体の例として、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、トリス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)及び銅−ジオールリガンド錯体が挙げられる。この反応において、リンリガンド(好ましくはトリフェニルホスフィン、トリ−o−トリルホスフィン、トリ−tert−ブチルホスフィン、2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル又は1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンなど)をさらに添加することで、好ましい結果(反応温度の低減、反応時間の低減及び収率の改善など)を得ることができる。使用される遷移金属錯体がパラジウム錯体である場合、このステップにおける反応は、窒素又はアルゴン雰囲気下で行われるのが好ましい。このステップで使用される溶媒は、反応を阻害せず、出発原料をある程度までその中に溶解させることができる限り、特に限定されない。例えば、使用される遷移金属錯体がパラジウム錯体である場合、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、1,4−ジオキサン、トルエン又はキシレンなどを使用することができる。使用される遷移金属錯体が銅−ジオール錯体である場合、2−プロパノールなどを使用することができる。このステップにおける反応温度は、通常室温から溶媒還流温度である。このステップにおける反応時間は特に限定されず、通常0.5時間から72時間、及び好ましくは0.5時間から24時間である。
このステップが求核芳香族置換(SNAr反応)である場合、該反応は、化合物(14−2)、及びハロゲン化アリール誘導体、ヘテロハロゲン化アリール誘導体、アリールオキシトリフルオロメタンスルホネート誘導体又はヘテロアリールオキシトリフルオロメタンスルホネート誘導体である化合物(14−8)を使用し、塩基の存在下、通常使用されるのと同じ条件下で行うことができる。このステップにおいて使用されるハロゲン化アリール誘導体、ヘテロハロゲン化アリール誘導体、アリールオキシトリフルオロメタンスルホネート誘導体又はヘテロアリールオキシトリフルオロメタンスルホネート誘導体は、そのまま使用される市販生成物であってよく、当業者に知られている方法によって市販生成物から調製することもできる。このステップにおいて使用される求核芳香族置換(SNAr反応)は、一般に使用されるのと同じ条件下で行うことができる(Org.Prep.Proced.int.39(2007)4、399〜402、Bioorg.Med.Chem.Lett.15(2005)9、2409〜2413、及びBioorg.Med.Chem.Lett.15(2005)3、719〜723などの文献に記載されている方法に従った条件など)。このステップで使用される溶媒は、反応を阻害せず、出発原料をある程度までその中に溶解させることができる限り、特に限定されない。使用することができる溶媒の例として、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド及びアセトニトリルが挙げられる。このステップにおいて使用される塩基は特に限定されない。塩基の例として、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水素化ナトリウム及びフッ化テトラブチルアンモニウムが挙げられる。炭酸カリウム、炭酸ナトリウム及びフッ化テトラブチルアンモニウムが好ましく使用される。このステップにおける反応温度は、通常室温から溶媒還流温度である。このステップにおける反応時間は特に限定されず、通常0.5時間から24時間、及び好ましくは0.5時間から12時間である。
ステップ14−6
このステップは、上記の調製方法((ステップ8−1)及び(ステップ3−4))に記載されている方法を使用し、原料として化合物(14−2)から化合物(I−g)を合成するステップである。
及びRの少なくとも1つが、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキルカルボニル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC6〜14アリールカルボニル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキルスルホニル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC6〜14アリールスルホニル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有する3員から10員の炭素環式基、又は置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有する5員から10員のヘテロ環式基である本発明による式(I)の化合物は、一般的調製方法14で得られる化合物(I−c)から(I−g)のいずれかと、C1〜6ハロゲン化アルキルなどの対応するハロゲン化物化合物とをさらに反応させることによって得ることができる。
この方法で得られる本発明による式(I)の化合物は、必要であれば、従来の方法によって薬学的に許容される塩に変換することができる。該塩は、有機合成化学などの分野で通常使用される方法が適当に組み合わされている方法によって調製することができる。該方法の具体例は、酸溶液を用いる本発明の化合物の遊離溶液の中和滴定が挙げられる。本発明による式(I)の化合物は、必要であれば、それ自体知られている溶媒和物形成反応に該化合物をかけることによって、溶媒和物に変換することができる。
本発明による縮合アミノジヒドロ−オキサジン誘導体又はその薬学的に許容される塩又はその溶媒和物は、極めて優れたAβ生成阻害効果又はBACE1阻害効果を有し、Aβに起因し、アルツハイマー型認知症に代表される神経変性疾患のための予防薬又は治療剤として極めて有用である。
本発明は、治療における使用のための式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩をさらに提供する。
別の態様において、本発明は、神経変性疾患の治療又は予防用薬物の製造のための、上記で定義されている通りの式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩の使用を提供する。神経変性疾患の例として、アルツハイマー型認知症及びダウン症候群が挙げられる。
本発明による縮合アミノジヒドロ−オキサジン誘導体又はその薬学的に許容される塩又はその溶媒和物は、従来の方法によって処方することができる。剤形の好ましい例として、錠剤、フィルム錠剤及び糖衣錠などのコーティング錠剤、細顆粒、顆粒、粉末、カプセル、シロップ、トローチ、吸入剤、坐剤、注入、軟膏剤、点眼薬、点鼻薬、点耳薬、パップ剤、並びにローションが挙げられる。
錠剤、カプセル、顆粒及び粉末などのこれらの固体製剤は、活性成分として、一般に0.01wt%から100wt%、及び好ましくは0.1wt%から100wt%の本発明による縮合アミノジヒドロ−オキサジン誘導体又はその薬学的に許容される塩又はその溶媒和物を含有することができる。
活性成分は、例えば従来の方法を使用して、医薬製剤用の材料として一般に使用される成分をブレンドし、賦形剤、崩壊剤、バインダー、潤滑剤、着色剤及び通常使用される矯正剤を添加し、必要であれば、安定剤、乳化剤、吸収剤、界面活性剤、pH調整剤、保存料及び抗酸化剤を添加することによって処方される。こうした成分の例として、大豆油、牛脂及び合成グリセリドなどの動物油及び植物油;流動パラフィン、スクアラン及び固体パラフィンなどの炭化水素;オクチルドデシルミリステート及びミリスチン酸イソプロピルなどのエステル油;セトステアリルアルコール及びベヘニルアルコールなどの高級アルコール;シリコーン樹脂;シリコーン油;ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセロール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン水添ヒマシ油及びポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックコポリマーなどの界面活性剤;ヒドロキシエチルセルロース、ポリアクリル酸、カルボキシビニルポリマー、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン及びメチルセルロースなどの水溶性ポリマー;エタノール及びイソプロパノールなどの低級アルコール;グリセロール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール及びソルビトールなどの多価アルコール;グルコース及びスクロースなどの糖類;無水ケイ酸、ケイ酸アルミニウムマグネシウム及びケイ酸アルミニウムなどの無機粉末;並びに精製水が挙げられる。使用される賦形剤の例として、ラクトース、コーンスターチ、ショ糖、グルコース、マンニトール、ソルビトール、結晶セルロース及び二酸化ケイ素が挙げられる。使用されるバインダーの例として、ポリビニルアルコール、ポリビニルエーテル、メチルセルロース、エチルセルロース、アラビアゴム、トラガカント、ゼラチン、セラック、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリプロピレングリコール−ポリオキシエチレンブロックコポリマー及びメグルミンが挙げられる。使用される崩壊剤の例として、デンプン、寒天、ゼラチン粉末、結晶セルロース、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム、クエン酸カルシウム、デキストリン、ペクチン及びカルボキシメチルセルロースカルシウムが挙げられる。使用される潤滑剤の例として、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ポリエチレングリコール、シリカ及び硬化植物油が挙げられる。使用される着色剤の例として、医薬品に添加するのを許可されているものが挙げられる。使用される矯正剤の例として、ココア粉末、メンソール、化粧粉、ハッカ油、ボルネオール及びシナモン粉末が挙げられる。明らかに、該成分は上記の添加成分に限定されない。
例えば、経口製剤は、活性成分として本発明による縮合アミノジヒドロ−オキサジン誘導体又はその薬学的に許容される塩又はその溶媒和物、賦形剤、並びに必要であればバインダー、崩壊剤、潤滑剤、着色剤及び矯正剤などを添加し、次いで、従来の方法によって該混合物を粉末、細顆粒、顆粒、錠剤、コーティング錠剤又はカプセルなどに形成することによって調製される。明らかに、錠剤又は顆粒は、必要であれば、適当にコーティング、例えば糖でコーティングすることができる。
例えば、シロップ又は注入製剤は、従来の方法によって、pH調整剤、可溶化剤及び等張化剤など、並びに必要であれば可溶化剤及び安定剤などを添加することによって調製される。注入剤は事前に調製された溶液であってよいか、又はそれ自体粉末、若しくは適当な添加剤を含有する粉末であってよく、これは使用前に溶解させる。注入剤は、通常0.01wt%から100wt%、及び好ましくは0.1wt%から100wt%の活性成分を含有することができる。さらに、懸濁液又はシロップなどの経口投与用液体製剤は、通常0.01wt%から100wt%、及び好ましくは0.1wt%から100wt%の活性成分を含有することができる。
例えば、外用製剤は、特に制限されることなく従来の方法によって調製することができる。塩基材料として、医薬品、医薬部外品又は化粧品などのために通常使用される各種材料のいずれかを使用することができる。塩基材料の例として、動物及び植物油、鉱油、エステル油、ワックス、高級アルコール、脂肪酸、シリコーン油、界面活性剤、リン脂質、アルコール、多価アルコール、水溶性ポリマー、粘土鉱物及び精製水などの材料が挙げられる。必要であれば、pH調整剤、抗酸化剤、キレーター、保存料及び殺真菌剤、着色剤、又は香料などを添加することができる。さらに、必要であれば、分化誘導効果を有する成分、血流促進剤、殺菌剤、消炎薬、細胞活性化剤、ビタミン、アミノ酸、湿潤剤及び角質溶解剤などの成分をブレンドすることができる。
本発明による縮合アミノジヒドロ−オキサジン誘導体又はその薬学的に許容される塩又はその溶媒和物の用量は、例えば、症状の程度、年齢、性別、体重、投与方法、塩の型、及び疾患の特異型に従って変動する。通常、活性成分は、成人に1日当たり約30μgから10g、好ましくは100μgから5g、及びより好ましくは100μgから1gで経口投与されるか、又は成人に注入によって、1用量又は数用量でそれぞれ1日当たり約30μgから1g、好ましくは100μgから500mg、及びより好ましくは100μgから300mgで投与される。
式(I)の化合物は、他の治療剤、例えばアルツハイマー病の疾患修飾又は対症療法のいずれかとして有用であると主張されている薬物と組み合わせて使用することができる。こうした他の治療剤の適当な例は、対症薬剤、例えばM1及びM3ムスカリン受容体アゴニスト若しくはアロステリック調節因子、M2ムスカリンアンタゴニスト、アセチルコリンエステラーゼ阻害剤(テトラヒドロアミノアクリジン、ドネペジル塩酸塩及びリバスチグミンなど)、ニコチン受容体アゴニスト若しくはアロステリック調節因子(α7アゴニスト若しくはアロステリック調節因子、又はα4β2アゴニスト若しくはアロステリック調節因子など)、PPARアゴニスト(PPARγアゴニストなど)、5−HT受容体アゴニスト若しくは部分アゴニスト、ヒスタミンH3アンタゴニスト、5−HT受容体アンタゴニスト若しくは5HT1A受容体リガンド、並びにNMDA受容体アンタゴニスト若しくは調節因子などのコリン作動性伝達を修飾することで知られているもの、又はβ−セクレターゼ阻害剤などの疾患修飾剤であり得る。
したがって、さらなる態様において、本発明は、さらなる治療剤又は薬剤と一緒に式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を含む組合せを提供する。
上記で言及されている組合せは、好都合にも、医薬製剤の形態における使用のために存在することができ、したがって、薬学的に許容される担体又は賦形剤と一緒に上記で定義されている通りの組合せを含む医薬製剤は、本発明のさらなる態様を含む。こうした組合せの個々の構成成分は、分離又は組み合わせた医薬製剤において逐次又は同時のいずれかで投与され得る。
式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩が、活性な第二治療剤と組み合わせて使用される場合、各化合物の用量は、化合物が単独で使用される場合と異なることがある。適切な用量は、当業者によって容易に理解されよう。
したがって、本発明の追加の態様は、上記で定義されている通りの式(I)の少なくとも1種の化合物又その薬学的に許容される塩と、1種若しくは複数の薬学的に許容されるアジュバント、希釈剤又は担体、及び/又は1つ若しくは複数の他の治療的若しくは予防的活性薬剤とを添加混合することを伴う、医薬組成物の調製の方法を提供する。
さらなる態様において、本発明は、アミロイドβタンパク質の産生を阻害し、並びに/又はアルツハイマー型の認知症及びダウン症候群などの神経変性疾患を治療若しくは予防する方法を提供し、該方法は、該状態を患うヒト対象に、上に記載されている医薬組成物又は上記で定義されている通りの式(I)の化合物、或いはその薬学的に許容される塩の治療若しくは予防有効量を投与することを伴う。「有効量」は、対象に利益を引き起こすか、又は少なくとも対象の状態に変化を引き起こすのに十分な量を意味する。
本発明を、実施例、調製実施例及び試験実施例を参照として、下記により詳細に記載する。しかし、本発明はこれらに限定されるものではない。実施例において使用される略語は、当業者に知られている従来の略語である。一部の略語を下記に示す。
LCMS、LC/MS&LC−MS(液体クロマトグラフィー/質量分析);MS(質量分析);MDAP(質量指示自動精製);NMR(核磁気共鳴);s、d、t、dd、m、br(一重項、二重項、三重項、二重項の二重項、多重項、ブロード);Ph、Me、Et、Pr、Bu、Bn(フェニル、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ベンジル);THF(テトラヒドロフラン);DCM(ジクロロメタン);DMF(N,N−ジメチルホルムアミド);h、hr、hrs(時間);EDC&EDAC(N−3−(ジメチルアミノプロピル)−N’エチルカルボジイミド塩酸塩);DMAP(4−N,N−ジメチルアミノピリジン);DMSO(ジメチルスルホキシド);UV(紫外線);RT&rt(室温);Rt(保持時間);min&mins(分);EtOAc(酢酸エチル);EtO(ジエチルエーテル);MeCN(アセトニトリル);EtOH(エタノール);MeOH(メタノール);PhCH&PhMe(トルエン);tlc(薄層クロマトグラフィー);TFA(トリフルオロ酢酸);NaOH(水酸化ナトリウム);HCl(塩酸);NMP(N−メチルピロリジノン又は1−メチル−2−ピロリジノン);HPLC(高速液体クロマトグラフィー);TBAF(フッ化テトラブチルアンモニウム);BuLi(n−ブチルリチウム);PyBOP:ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ピロリジノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート;PdDBA:トリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウム;Pd(t−BuP):ビス(トリ−t−ブチルホスフィン)パラジウム;TFA:トリフルオロ酢酸;pTLC:分取薄層クロマトグラフィー。
H NMRスペクトルは、400MHzの(報告)周波数で作動するBruker AMシリーズ分光計で記録された。プロトン核磁気共鳴スペクトルにおける化学シフトは、テトラメチルシランに対してδ単位(ppm)で記録されており、カップリング定数(J)はヘルツ(Hz)で記録されている。パターンは、s:一重項、d:二重項、t;三重項、br;ブロードと表す。
以下の実施例及び調製実施例における「室温」は、通常約10℃から約35℃を指す。「%」は、別段の指定がない限りwt%を示す。
分析
Waters UPLC−MS分析用
Waters方法A:短_5_95:
LCMS(Acquity UPLC C18、2.1×50mm、1.7um、1分当たり0.6mL、40℃、1.50分かけて水(0.1%ギ酸)中勾配5〜95%のMeCN−0.50分間保持)。
Waters方法B:短_20_95:
LCMS(Acquity UPLC C18、2.1×50mm、1.7um、1分当たり0.6mL、40℃、1.50分かけて水(0.1%ギ酸)中勾配20〜95%のMeCN−0.50分間保持)。
Waters方法C:UPLC 長_5_95:
LCMS(Acquity UPLC C18、2.1×50mm、1.7um、1分当たり0.6mL、40℃、3.00分かけて水(0.1%ギ酸)中勾配5〜95%のMeCN−1.00分間保持)。
Waters方法D:UPLC 長_20_95:
LCMS(Acquity UPLC C18、2.1×50mm、1.7um、1分当たり0.6mL、40℃、3.00分かけて水(0.1%ギ酸)中勾配20〜95%のMeCN−1.00分間保持)。
Agilent LCMS分析用
Agilent方法A:FAST ANALYTICAL:
LCMS(Agilent ZORBAX Eclipse XDB−C18、4.6×150mm、5.0um、1分当たり1.5mL、5.00分かけて水(0.1%ギ酸)中勾配5〜95%のMeCN−3.00分間保持)。
Agilent方法B:TLC操作No.2:
LCMS(Agilent ZORBAX Eclipse XDB−C18、4.6×150mm、5.0um、1分当たり1.5mL、2.00分かけて水(0.1%ギ酸)中勾配0〜100%のMeCN−2.00分間保持)。
精製(予備HPLC)
Gilson大規模逆相予備HPLC
MANUAL2.GCT方法:
逆相HPLC(Phenomenex Luna C18、250×50mm、10um、1分当たり80mL、HO[0.1%酢酸]中の勾配20%から95%(25分かける)、次いで95%(10分)MeCN)。
Agilent大規模逆相予備HPLC
PREP4.M方法:
逆相HPLC(Phenomenex Luna C18、250×50mm、10um、1分当たり80mL、HO[0.1%酢酸]中の勾配35%から100%(20分かける)、次いで100%(5分)MeCN)。
Waters逆相予備HPLC
i)緩衝:
逆相HPLC(XBridge Prep C18、19×150mm、5um、1分当たり20mL、水[0.1%ギ酸]中の勾配xx%からxx%(12分かける)、次いで95%(3分)MeCN)。
ii)非緩衝:
逆相HPLC(ACE 5 AQ、21.2×150mm、5um、1分当たり20mL、水中の勾配xx%からxx%(12分かける)、次いで95%(3分)MeCN)。
[調製例1から12は無し]
(調製例13)
5−シアノピリジン−2−カルボン酸の合成
Figure 0005651692
メチル5−シアノピリジン−2−カルボキシレートの合成
NMP(30mL)中のメチル5−ブロモピリジン−2−カルボキシレート(2.8g)及びシアン化銅(3.6g)の混合物を、撹拌しながら170℃で1.5時間加熱した。水を反応溶液にRTで添加し、及び不溶物を濾過によって除去した。濾液をEtOAcで抽出した。抽出物を飽和NaCl溶液で洗浄し、次いで、無水MgSO上で乾燥させた。乾燥剤を濾過によって除去し、濾液を減圧下で濃縮した。生じた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(EtOAc−ヘプタン系)によって精製することで、標題化合物(920mg)を得た。
Figure 0005651692
5−シアノピリジン−2−カルボン酸の合成
エタノール(30mL)中の調製例13−(1)の化合物(920mg)及び5N NaOH溶液(2.26mL)の溶液を、RTで10分間撹拌した。5N塩酸(5.2mL)を反応溶液にRTで添加し、続いてEtOAcで抽出した。抽出物を無水MgSO上で乾燥させた。乾燥剤を濾過によって除去し、濾液を減圧下で濃縮することで、標題化合物(800mg)を得た。
Figure 0005651692
(調製例14)
5−ジフルオロメトキシピラジン−2−カルボン酸の合成
Figure 0005651692
(1)メチル5−ジフルオロメトキシピラジン−2−カルボキシレートの合成
炭酸カリウム(8.82g)及びナトリウムクロロジフルオロアセテート(6.53g)を、DMF(42.8mL)中の化合物(CAS 13924−95−3)(3.3g)の溶液に添加した。反応溶液を100℃で30分間撹拌し、次いで、飽和水性NHClを添加し、続いてEtOAcで抽出した。有機層を飽和NaHCO溶液及び飽和NaCl溶液で洗浄し、次いで、MgSO上で乾燥させた。乾燥剤を濾過によって除去し、次いで、溶媒を減圧下で蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製することで、標題化合物(928mg)を得た。
Figure 0005651692
(2)5−ジフルオロメトキシピラジン−2−カルボン酸の合成
水(1.54mL)及び5N NaOH溶液(492mL)を、THF(4.60mL)中の調製例14−(1)で得られた化合物の溶液(250mg)に添加した。反応溶液をRTで5分間撹拌し、次いで、2N塩酸溶液を添加し、続いてEtOAcで抽出した。有機層を飽和NaCl溶液で洗浄し、次いで、MgSO上で乾燥させた。乾燥剤を濾過によって除去し、次いで、溶媒を減圧下で濃縮することで、標題化合物(200mg)を得た。
Figure 0005651692
(調製例15)
5−フルオロメトキシピラジン−2−カルボン酸の合成
Figure 0005651692
(1)メチル5−フルオロメトキシピラジン−2−カルボキシレートの合成
フルオロメチルトルエン−4−スルホネート(Journal of Labelled Compounds&Radiopharmaceutical、46(6)、555〜566;2003)(344mg)及び炭酸セシウム(824mg)を、DMF(2.0mL)中のメチル5−ヒドロキシピラジン−2−カルボキシレート(130mg)の溶液に添加した。反応溶液を70℃で5時間30分間撹拌し、次いで、RTに冷却した。水を反応溶液に添加し、続いてEtOAcで抽出した。有機層を減圧下で濃縮した。残渣をNH−シリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製することで、標題化合物(18.0mg)を得た。
Figure 0005651692
(2)5−フルオロメトキシピラジン−2−カルボン酸の合成
カリウムトリメチルシラノレート(18.6mg)を、THF(1.0mL)中の調製例15−(1)で得られたメチル5−フルオロメトキシピラジン−2−カルボキシレート(18.0mg)の溶液に添加した。反応溶液をRTで1時間撹拌した。水及びEtOAcを反応溶液に添加し、水層を分離した。水層を1M塩酸で酸性にし、続いてEtOAcで抽出した。有機層を無水MgSO上で乾燥させた。乾燥剤を濾過によって除去し、濾液を減圧下で濃縮することで、標題化合物の粗生成物(10.2mg)を得た。該化合物をさらに精製することなく次の反応に使用した。
Figure 0005651692
(調製例16)
5−フルオロメトキシピリジン−2−カルボン酸の合成
Figure 0005651692
(1)メチル5−フルオロメトキシピリジン−2−カルボキシレートの合成
DMF中にフルオロメチルトルエン−4−スルホネート(233mg)を含有する溶液を、DMF(5mL)中にメチル5−ヒドロキシピリジン−2−カルボキシレート(100mg)及び炭酸セシウム(532mg)を含有する溶液に添加した。反応溶液を70℃で3時間撹拌した。反応溶液をRTに冷却した。EtOAc及び飽和水性NHClを反応溶液に添加し、有機層を分離した。有機層を無水MgSO上で乾燥させ、不溶物を濾過によって分離した。濾液を濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製することで、標題化合物(51mg)を得た。
Figure 0005651692
(2)5−フルオロメトキシピリジン−2−カルボン酸の合成
5N NaOH(81μL)を、THF/水(2mL、3/1)中にメチル5−フルオロメトキシピリジン−2−カルボキシレート(50mg)を含有する溶液に添加し、混合物をRTで10分間撹拌した。水(1mL)を反応溶液に添加し、続いて20分間さらに撹拌した。反応溶液を5N塩酸で酸性にした。EtOAc及び飽和NaCl溶液を反応溶液に添加し、有機層を分離した。有機層を無水MgSO上で乾燥させ、不溶物を濾過によって分離した。濾液を濃縮することで、標題化合物(22.6mg)を得た。
Figure 0005651692
(調製例17)
5−ジフルオロメチルピラジン−2−カルボン酸の合成
Figure 0005651692
(1)t−ブチル5−メチルピラジン−2−カルボキシレートの合成
三フッ化ホウ素−ジエチルエーテル錯体(91.7μL)を、THF(20mL)中の2−メチルピラジン−5−カルボン酸(1g)及びtert−ブチル2,2,2−トリクロロアセトイミデート(4.75g)の懸濁液に、氷冷下で滴下により添加した。反応溶液をRTに温め、続いて2時間撹拌した。飽和NaCl溶液及びEtOAcを反応溶液に添加し、有機層を分離した。有機層を無水MgSO上で乾燥させ、不溶物を濾過によって分離した。濾液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製することで、標題化合物(1.4g)を得た。
Figure 0005651692
(2)t−ブチル5−((E)−2−ジメチルアミノ−ビニル)−ピラジン−2−カルボキシレートの合成
t−ブチル5−メチルピラジン−2−カルボキシレート(1.35g)、DMF(25mL)及びN,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール(25mL)の混合物を、130℃で5時間撹拌した。反応溶液をRTに冷却し、EtOAcで希釈した。混合物を飽和NaCl溶液で3回洗浄した。有機層を無水MgSO上で乾燥させ、不溶物を濾過によって分離した。濾液を濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製することで、標題化合物(648mg)を得た。
Figure 0005651692
(3)t−ブチル5−ホルミルピラジン−2−カルボキシレートの合成
過ヨウ素酸ナトリウム(1.67g)を、50%THF−水(26mL)中のt−ブチル5−((E)−2−ジメチルアミノ−ビニル)−ピラジン−2−カルボキシレート(645mg)の溶液に添加し、混合物をRTで4時間撹拌した。飽和NaHCO溶液及びEtOAcを反応溶液に添加し、有機層を分離した。有機層を飽和NaCl溶液で洗浄し、無水MgSO上で乾燥させた。不溶物を濾過によって分離し、濾液を濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製することで、標題化合物(249mg)を得た。
Figure 0005651692
(4)t−ブチル5−ジフルオロメチルピラジン−2−カルボキシレートの合成
[ビス(2−メトキシエチル)アミノ]硫黄トリフルオリド(662μL)を、CHCl(12mL)中のt−ブチル5−ホルミルピラジン−2−カルボキシレート(249mg)の溶液に、N雰囲気下にて氷冷下で滴下により添加した。反応溶液をRTに徐々に戻しながら2時間撹拌した。飽和NaHCO溶液及びEtOAcを反応溶液に添加し、有機層を分離した。有機層を飽和NaCl溶液で洗浄し、無水MgSO上で乾燥させた。不溶物を濾過によって分離し、濾液を濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製することで、標題化合物(175mg)を得た。
Figure 0005651692
(5)5−ジフルオロメチルピラジン−2−カルボン酸の合成
トリフルオロ酢酸(1mL)を、ジクロロメタン(1mL)中のt−ブチル5−ジフルオロメチルピラジン−2−カルボキシレート(175mg)の溶液に添加し、混合物をRTで5時間撹拌した。エーテル及び5N NaOHを反応溶液に添加した。水層を分離し、5N塩酸で酸性にした。EtOAcを水層に添加し、有機層を分離した。有機層を無水MgSO上で乾燥させ、不溶物を濾過によって分離した。濾液を濃縮することで、標題化合物(100mg)を得た。
Figure 0005651692

[調製例18から24は無し]
(調製例25)
tert−ブチル[(4aS,5S,7aS)−7a−(5−アミノ−2−フルオロフェニル)−5−フルオロメチル−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]カルバメート25−(14)の合成
Figure 0005651692
25−(1)(S)−1−トリチルオキシブタ−3−エン−2−オールの合成
ヘキサン(2.6M;182mL)中のn−BuLiの溶液を、THF(800mL)中のトリメチルスルホニウムヨージド(96.8g)の溶液に、−30℃で滴下により添加した。−20℃で20分間撹拌した後、(S)−トリチルグリシジルエーテル(50.0g)を同温度で添加し、混合物をRTで30分間撹拌した。水を反応溶液に添加し、続いてジエチルエーテルで抽出した。有機層を無水MgSO上で乾燥させた。不溶物を濾過によって分離し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製することで、標題化合物(52.0g)を得た。
Figure 0005651692
25−(2)エチル((S)−1−トリチルオキシメチルアリルオキシ)アセテートの合成
水素化ナトリウム(60%、6.18g)及びブロモ酢酸エチル(17.1mL)を、N−メチル−2−ピロリドン(210mL)中に調製例25−(1)で得られた化合物(25.5g)を含有する溶液に、0℃で添加した。混合物を50℃で18時間撹拌し、100℃で1時間撹拌した。飽和NHCl溶液を反応溶液に0℃で添加し、続いてジエチルエーテルで抽出した。有機層を無水MgSO上で乾燥させた。不溶物を濾過によって分離し、濾液を濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製することで、標題化合物(15.5g)を得た。
Figure 0005651692
25−(3)((S)−1−トリチルオキシメチルアリルオキシ)アセトアルデヒドオキシムの合成
トルエン(1.0M;55.2mL)中の水素化ジイソブチルアルミニウムの溶液を、CHCl(74.0mL)中に調製例25−(2)で得られた化合物(15.5g)を含有する溶液に、−78℃で滴下により添加した。混合物を同温度で30分間撹拌した。2N塩酸溶液を反応溶液に添加し、続いてCHClで抽出した。有機層を飽和NaHCO溶液で洗浄し、無水MgSO上で乾燥させた。不溶物を濾過によって分離し、濾液を濃縮した。メタノール(70.0mL)、酢酸ナトリウム(6.04g)及びヒドロキシルアミン塩酸塩(3.84g)を、残渣にRTで添加し、混合物を同温度で15分間撹拌した。EtOAc及び水を反応溶液に添加し、有機層を分離し、無水MgSO上で乾燥させた。不溶物を濾過によって分離し、濾液を濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製することで、標題化合物(11.3g)を得た。
Figure 0005651692
25−(4)(3aR,4S)−4−トリチルオキシメチル−3a,4−ジヒドロ−3H,6H−フロ[3,4−c]イソキサゾールの合成
5%次亜塩素酸ナトリウム溶液(52.2mL)を、CHCl(100mL)中に調製例25−(3)で得られた化合物(11.3g)を含有する溶液に、0℃で滴下により添加し、混合物を0℃で30分間撹拌した。亜硫酸水素ナトリウム溶液を、反応溶液に同温度で添加した。有機層を分離し、無水MgSO上で乾燥させた。不溶物を濾過によって分離し、濾液を濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製することで、標題化合物(5.20g)を得た。
Figure 0005651692
25−(5)(3aR,4S,6aS)−6a−(2−フルオロフェニル)−4−トリチルオキシメチルテトラヒドロフロ[3,4−c]イソキサゾールの合成
ヘキサン(2.60M;10.4mL)中のn−ブチルリチウムの溶液を、THF/トルエン(10.8mL/108mL)中に2−ブロモフルオロベンゼン(2.93mL)を含有する溶液に、N雰囲気下にて−78℃で滴下により添加した。反応溶液を同温度で10分間撹拌した。三フッ化ホウ素−ジエチルエーテル錯体(3.33mL)、及びトルエン(50mL)中に調製例25−(4)で得られた化合物(5.20g)を含有する溶液を、反応溶液に逐次同温度で滴下により添加した。同温度で40分間撹拌した後、水性NHClを反応溶液に添加し、続いてRTに温めた。水及びEtOAcを反応溶液に添加し、有機層を分離した。有機層を飽和NaCl溶液で洗浄した。有機層を無水MgSO上で乾燥させ、不溶物を濾過によって分離した。濾液を濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製することで、標題化合物(6.23g)を得た。
Figure 0005651692
25−(6)[(2S,3R,4S)−4−アミノ−4−(2−フルオロフェニル)−2−トリチルオキシメチル−テトラヒドロフラン−3−イル]メタノールの合成
亜鉛粉末(8.44g)を、酢酸(50.0mL)中に調製例25−(5)で得られた化合物(6.22g)を含有する溶液に、RTで添加した。反応溶液をRTで18時間撹拌した。不溶物をセライトに通して濾過によって分離し、濾液を濃縮した。EtOAc及びNaHCO溶液を残渣に添加し、有機層を分離した。有機層を飽和水性NaClで洗浄し、無水MgSO上で乾燥させた。不溶物を濾過によって分離し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をカラムシリカゲルクロマトグラフィーによって精製することで、標題化合物(4.10g)を得た。
Figure 0005651692
25−(7)1−ベンゾイル−3−[(3S,4R,5S)−3−(2−フルオロフェニル)−4−ヒドロキシメチル−5−トリチルオキシメチル−テトラヒドロフラン−3−イル]チオ尿素の合成
ベンゾイルイソチオシアネート(1.37mL)を、CHCl(16.0mL)中に調製例25−(6)で得られた化合物(4.10g)を含有する溶液に添加し、混合物をRTで10分間撹拌した。反応溶液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製することで、標題化合物(4.32g)を得た。
Figure 0005651692
25−(8)N−[(4aR,5S,7aS)−7a−(2−フルオロフェニル)−5−トリチルオキシ−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−2−イル]ベンズアミドの合成
N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(1.00g)を、EtOH(35mL)中に調製例25−(7)で得られた化合物(2.20g)を含有する溶液に添加した。反応物を次いで80℃に温め、この温度で6時間撹拌した。反応溶液を次いで減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0%から100%のEtOAc)によって精製することで、標題化合物(1.46g)を得た。
Figure 0005651692
25−(9)N−[(4aR,5S,7aS)−7a−(2−フルオロフェニル)−5−ヒドロキシメチル−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−2−イル]ベンズアミドの合成
調製例25−(8)で得られた化合物(1.29g)をギ酸(13mL)中に溶解し、溶液をRTで終夜撹拌させた。反応混合物を次いで減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中10%から100%のEtOAc)によって精製することで、標題化合物(0.63g)を得た。
Figure 0005651692
25−(10)N−[(4aR,5S,7aS)−5−フルオロメチル−7a−(2−フルオロフェニル)4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−2−イル]ベンズアミドの合成
調製例25−(9)で得られた化合物(600mg)を乾燥THF(13mL)中に、N雰囲気下にて0℃で溶解した。トリエチルアミン(1.35mL、9.76mmol)、トリエチルアミン三フッ化水素酸塩(0.53mL、3.25mmol)及び1,1,2,2,3,3,4,4,4−ノナフルオロブタン−1−スルホニルフルオリド(0.58mL、3.23mmol)を添加し、反応物をRTに温め、2時間撹拌した。反応混合物を、EtOAc(50mL)と飽和炭酸水素ナトリウム(10OmL)との間で分配した。水性相をEtOAc(5OmL)で抽出し、合わせた有機相をMgSO上で乾燥させ、溶媒を真空で除去した。残渣を、ヘキサン中10%EtOAcから100%EtOAcの勾配を使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製することで、標題化合物(474mg)が得られた。
Figure 0005651692
25−(11)(4aR,5S,7aS)−5−フルオロメチル−7a−(2−フルオロフェニル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−2−イルアミンの合成
調製例25−(10)で得られた化合物(465mg)をメタノール(5mL)中に溶解し、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(509mg)を添加し、溶液が穏やかに還流するまで加熱した(加熱ブロック温度65℃)。16時間後、反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中10%から60%のEtOAc)によって精製することで、標題化合物(298mg)が得られた。
Figure 0005651692
25−(12)(4aR,5S,7aS)−5−(フルオロメチル)−7a−(2−フルオロ−5−ニトロフェニル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−2−アミンの合成
調製例25−(11)で得られた化合物(315mg)をTFA(2mL)中に溶解し、溶液を0℃に冷却した。硫酸(濃縮、0.50mL)を添加し、続いて発煙硝酸(56μL)を滴下により添加した。0℃で45分間撹拌した後、反応混合物を氷(25g)に注ぎ、5N NaOH(水性)でpH12に塩基性化した。氷が融解した後、混合物をEtOAc(3×25mL)で抽出し、合わせた有機部分をMgSO上で乾燥させ、蒸発させることで標題化合物(464mg)が得られ、これを精製することなく後続のステップで使用した。
Figure 0005651692
25−(13)tert−ブチル[(4aR,5S,7aS)−5−フルオロメチル−7a−(2−フルオロ−5−ニトロフェニル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−2−イル]カルバメートの合成
調製例25−(12)で得られた化合物(464mg)をDCM(10mL)中に溶解し、トリエチルアミン(355mg)及びジ−tert−ブチルジカーボネート(460mg)を添加した。16時間撹拌した後、さらに数回のトリエチルアミン(100mg)及びジ−tert−ブチルジカーボネート(100mg)を添加した。さらに4時間撹拌した後、反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製することで、標題化合物(169mg)が得られた。
Figure 0005651692
25−(14)tert−ブチル[(4aR,5S,7aS)−7a−(5−アミノ−2−フルオロフェニル)−5−フルオロメチル−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−2−イル]カルバメートの合成
調製例25−(13)で得られた化合物(169mg)をエタノール(5mL)中に溶解し、塩化スズ二水和物(277mg)を添加した。18時間撹拌した後、溶液をNaOH(2N水性、20mL)に注ぎ、生じた混合物をEtOAc(2×40mL)で抽出した。合わせた有機部分をMgSO上で乾燥させ、蒸発させることで、標題化合物(150mg)が得られた。
Figure 0005651692
(調製例26)
tert−ブチル[(4aS,5S,7aS)−7a−(5−アミノ−2−フルオロフェニル)−5−トリフルオロメチル−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]カルバメートの合成
Figure 0005651692
26−(1)tert−ブチル{[(2S)−1,1,1−トリフルオロブタ−3−エン−2−イル]オキシ}アセテートの合成
THF(500mL)中のトリメチルスルホニウムヨージドの溶液(110g)に−30℃で、リチウムヘキサメチルジシラジド(530mL、THF中1N)を少量ずつ45分かけて添加した。−20℃で20分間撹拌した後、(S)−2−トリフルオロメチルオキシラン(37.97g)を同温度で15分かけて添加し、混合物をRTに温まらせ、3時間撹拌した。スラリーを次いで、NMP(200mL)中のtert−ブチルブロモアセテート(105.68g)の氷冷溶液に少量ずつ添加した。生じた混合物をRTに温らせ、2日間撹拌させた後、EtOAc(1L)で希釈した。有機層を炭酸水素ナトリウム(飽和、水性、4×400mL)で洗浄し、MgSO上で乾燥させ、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中5%EtOAc)によって精製することで標題化合物(70.1g)が得られ、これを精製することなく後続のステップで使用した。
Figure 0005651692
26−(2)(S)−N−メトキシ−N−メチル−2−((1,1,1−トリフルオロブタ−3−エン−2−イル)オキシ)アセトアミドの合成
調製例26−(1)で得られた化合物(70.1g、粗製)を氷冷ギ酸(200mL)中に溶解した。混合物をRTに温まるままにし、終夜撹拌するままにした。反応混合物を次いで減圧下で濃縮し、トルエン(200mL)を添加し、混合物を濃縮した後、2回目のトルエン(200mL)添加をし、オイルに濃縮した。残渣をDCM(600mL)中に溶解し、氷浴中で冷却し、及びN,N’−カルボニルジイミダゾール(35g)を20分かけて少量ずつ添加した。45分間撹拌した後、N,O−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(22g)を添加し、反応混合物をRTに温まるままにし、終夜撹拌するままにした。飽和NaHCO(500mL)及びブライン(250mL)を次いで添加し、混合物をEtOAc(3×750mL)で抽出した。合わせた有機部分をMgSO上で乾燥させ、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中1%から30%のEtOAc)によって精製することで、標題化合物(25.17g)を得た。
Figure 0005651692
26−(3)(S)−1−(2−フルオロフェニル)−2−((1,1,1−トリフルオロブタ−3−エン−2−イル)オキシ)エタノンの合成
ヘキサン中のn−ブチルリチウムの溶液(2.50M;90mL)を25分かけて、THF(250mL)中に2−ブロモフルオロベンゼン(40.35g)を含有する溶液にN雰囲気下にて−78℃で滴下により添加した。反応溶液を−60℃に温まるままにし、60分間撹拌するままにした。THF(25mL)中の調製例26−(2)で得られた化合物(40g)を、反応溶液に滴下により添加し、−60℃で2時間撹拌した後、水性NHCl(100mL)を反応溶液に添加し、続いてRTに温めた。ブライン(200mL)を反応溶液に添加し、混合物をEtOAc(3×400mL)で抽出した。合わせた有機部分をMgSO上で乾燥させ、蒸発させ、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中1%から10%のEtOAc)によって精製することで、標題化合物(33.59g)を得た。
Figure 0005651692
26−(4)(S)−1−(2−フルオロフェニル)−2−((1,1,1−トリフルオロブタ−3−エン−2−イル)オキシ)エタノンオキシムの合成
調製例26−(3)で得られた化合物(41.22g)を無水メタノール(400mL)中に溶解し、ヒドロキシルアミン塩酸塩(14.0g)及び酢酸ナトリウム(19.0g)を添加した。反応混合物を50℃に90分間加熱し、次いでRTに冷却し、真空中で濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中2%から15%のEtOAc)によって精製することで、標題化合物が幾何異性体の混合物として得られた。
Figure 0005651692
26−(5)(3aR,4S)−4−(トリフルオロメチル)−3,3a,4,6−テトラヒドロフロ[3,4−c]イソキサゾールの合成
調製例26−(4)で得られた化合物(40.54g)をキシレン(400mL)中に溶解し、ハイドロキノン(4.0g)を添加した。反応混合物を22時間加熱還流し(加熱ブロック温度140℃)、次いで冷却し、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中1%から30%のEtOAc)によって精製することで、標題化合物(28.76g)を得た。
Figure 0005651692
26−(6)((2S,3R,4S)−4−アミノ−4−(2−フルオロフェニル)−2−(トリフルオロメチル)テトラヒドロフラン−3−イル)メタノールの合成
調製例26−(5)で得られた化合物(28.76g)を酢酸(200mL)中に溶解し、反応混合物を0℃に冷却した。亜鉛(50g)を添加し、反応物を温まるままにし、RTで撹拌するままにした。反応混合物を次いでEtOAc(500mL)で希釈し、セライトに通して濾過し、さらに500mLのEtOAcで洗浄した。合わせた有機部分を蒸発させ、クロロホルム(200mL)中に溶解し、アンモニア(28%水性、250mL)をゆっくり添加した。該層を分離し、水性部分をクロロホルム(2×250mL)でさらに抽出した。合わせた有機抽出物を無水MgSO上で乾燥させ、蒸発させることで標題化合物(31.12g)が得られ、これをさらに精製することなく後続のステップで使用した。
Figure 0005651692
26−(7)N−(((3S,4R,5S)−3−(2−フルオロフェニル)−4−(ヒドロキシメチル)−5−(トリフルオロメチル)テトラヒドロフラン−3−イル)カルバモチオイル)ベンズアミドの合成
ベンゾイルイソチオシアネート(19.0mL)を、DCM(150mL)中の調製例26−(6)で得られた化合物(28.72g)を含有する溶液に添加し、混合物をRTで18時間撹拌した。炭酸水素ナトリウム(飽和、水性、200mL)を次いで添加し、混合物をEtOAc(3×300mL)で抽出し、MgSO上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中5%から30%のEtOAc)によって精製することで、標題化合物(37.07g)を得た。
Figure 0005651692
26−(8)N−((4aR,5S,7aS)−7a−(2−フルオロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−2−イル)ベンズアミドの合成
調製例26−(7)で得られた化合物(31.1g)をピリジン(150mL)中に溶解し、混合物を−20℃に冷却した。トリフルオロメタンスルホン酸無水物(14.0mL)を30分かけて滴下により添加し、反応物を0℃に温まるままにした。2時間撹拌した後、反応物を塩化アンモニウム(飽和、水性、400mL)の添加によってクエンチし、EtOAc(3×500mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO上で乾燥させ、真空中で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(2%から30%のEtOAc/hex)によって精製することで、標題化合物(6.88g、純度約50%)を得た。
Figure 0005651692
26−(9)(4aR,5S,7aS)−7a−(2−フルオロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−2−アミンの合成
調製例26−(8)で得られた化合物(8.28g、純度およそ50%の粗物質)をメタノール(30mL)中に溶解し、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(3.38g)を添加し、溶液を加熱還流した(加熱ブロック温度80℃)。16時間後、反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中10%から60%のEtOAc)によって精製することで、標題化合物(3.91g)が得られた。
Figure 0005651692
26−(10)(4aR,5S,7aS)−7a−(2−フルオロ−5−ニトロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−2−アミンの合成
調製例26−(9)で得られた化合物(5.15g)をTFA(40mL)中に溶解し、溶液を0℃に冷却した。硫酸(濃縮、8mL)を添加し、続いて発煙硝酸(824μL)を滴下により添加した。0℃で90分間撹拌した後、反応混合物を氷(200g)に注ぎ、2N NaOH(水性)でpH12に塩基性化した。氷が融解した後、混合物をEtOAc(3×250mL)で抽出し、合わせた有機部分をMgSO上で乾燥させ、蒸発させることで標題化合物(8.12g)が得られ、これを精製することなく後続のステップで使用した。
Figure 0005651692
26−(11)tert−ブチル((4aR,5S,7aS)−7a−(2−フルオロ−5−ニトロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−2−イル)カルバメートの合成
調製例26−(10)で得られた化合物(8.12g、粗製)をTHF(100mL)中に溶解し、ジ−tert−ブチルジカーボネート(6g)を添加し、反応混合物を60℃に加熱した。16時間撹拌した後、反応混合物を冷却し、炭酸水素ナトリウム(飽和、水性、100mL)を添加した。混合物を次いでEtOAc(3×150mL)で抽出し、合わせた有機部分をMgSO上で乾燥させ、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中10%から25%のEtOAc)によって精製し、標題化合物(4.57g)が得られた。
Figure 0005651692
26−(12)tert−ブチル((4aR,5S,7aS)−7a−(5−アミノ−2−フルオロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−2−イル)カルバメートの合成
調製例26−(11)で得られた化合物(4.57g)をエタノール(100mL)中に溶解し、塩化スズ二水和物(7.0g)を添加した。18時間撹拌した後、溶液をNaOH(2N水性、200mL)に注ぎ、生じた混合物をEtOAc(2×250mL)で抽出した。合わせた有機部分をMgSO上で乾燥させ、蒸発させることで、標題化合物(3.16g)が得られた。
Figure 0005651692
(調製例27)
5−エトキシピラジン−2−カルボン酸の合成(27−(2)
Figure 0005651692
エチル5−エトキシピラジン−2−カルボキシレートの合成27−(1)
エタノール(10mL)中のメチル5−クロロピラジン−2−カルボキシレート(0.50g)の撹拌溶液を0℃に冷却し、ナトリウムエトキシド(エタノール中21%w/w溶液、1mL)を10分かけて添加した。RTに温まるままにし、及び2時間撹拌するままにした後、水(100mL)を添加し、混合物をEtOAc(2×150mL)で抽出した。合わせた有機部分をMgSO上で乾燥させ、蒸発させることで、標題化合物が得られた。(0.65g、純度およそ85%)
Figure 0005651692
5−エトキシピラジン−2−カルボン酸の合成27−(2)
エチル5−エトキシピラジン−2−カルボキシレート(0.65g、およそ純度85%)をジオキサン(3mL)中に溶解し、水(3mL)を添加し、続いて水酸化リチウム一水和物を(255mg、少量ずつ10分かけて)添加した。RTで24時間撹拌した後、ジエチルエーテル(25mL)及びNaHCO(飽和、水性、25mL)を添加した。該層を分離し、有機層をNaOH(1N、水性、25mL)で抽出した。合わせた水性部分を6N HClでpH2に酸性化し、混合物をEtOAc(3×40mL)で抽出した。合わせたEtOAc抽出物をMgSO上で乾燥させ、蒸発させることで、標題化合物がオフホワイトの粉末として得られた。
Figure 0005651692
(調製例28)
5−エトキシピラジン−2−カルボン酸の合成(28−(3)
Figure 0005651692
メチル5−アセチルピラジン−2−カルボキシレート28−(1)
5−アセチルピラジン−2−カルボキサミド(3.275g)をメタノールHCl(1.25N、150mL)中に溶解し、反応混合物を加熱還流し、終夜撹拌した。冷却した後、炭酸水素ナトリウムを添加し、混合物をEtOAcで抽出した。EtOAc層をMgSO上で乾燥させ、蒸発させることで、標題化合物が得られた(3.79g、およそ純度90%)。
Figure 0005651692
メチル5−(1,1−ジフルオロエチル)ピラジン−2−カルボキシレート28−(2)
メチル5−アセチルピラジン−2−カルボキシレート(300mg、およそ純度90%)をDCM(15mL)中に溶解し、0℃に窒素下で冷却した。ビス(2−メトキシエチル)三フッ化アミノ硫黄(0.61mL)を滴下により添加し、反応混合物をRTに温まるままにし、終夜撹拌するままにした。炭酸水素ナトリウム(飽和、水性)を慎重に添加し、混合物をDCMで抽出した。有機部分をMgSO上で乾燥させ、蒸発させ、シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中35%EtOAc)によって精製することで、標題化合物(155mg)が白色の固体として得られた。
Figure 0005651692
5−(1,1−ジフルオロエチル)ピラジン−2−カルボン酸28−(3)
メチル5−(1,1−ジフルオロエチル)ピラジン−2−カルボキシレート(0.65g、およそ純度85%)をジオキサン(2mL)中に溶解し、水(2mL)を添加し、続いて水酸化リチウム一水和物(54mg、少量ずつ)を添加した。RTで90分間撹拌した後、混合物を2mLに濃縮し、ジエチルエーテル(20mL)を添加した。混合物を次いでNaOH(1N、水性、20mL)で抽出し、水性部分を6N HClでpH2に酸性化した。水性部分を次いでEtOAcで抽出し、MgSO上で乾燥させ、蒸発させることで、標題化合物が白色の固体として(119mg)得られた。
Figure 0005651692
(調製例29)
5−(フルオロメチル)ピラジン−2−カルボン酸の合成(29−(3)
Figure 0005651692
メチル5−(ヒドロキシメチル)ピラジン−2−カルボキシレート29−(1)
THF(20mL)中のメチル5−ホルミルピラジン−2−カルボキシレート(2.47g)の溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(170mg)を少量ずつ10分かけて添加した。1時間撹拌した後、メタノール(10mL)を添加した。反応混合物をさらに20分間撹拌し、次いでHCl(1N、水性、20mL)及びブライン(20mL)を添加した。混合物をEtOAc(3×40mL)で抽出し、合わせた有機部分をMgSO上で乾燥させ、蒸発させることで、標題化合物(1.31g)が得られた。
Figure 0005651692
メチル5−(フルオロメチル)ピラジン−2−カルボキシレート29−(2)
THF(20mL)中のメチル5−(ヒドロキシメチル)ピラジン−2−カルボキシレート(0.64g)の溶液に、トリエチルアミン(2.30g)を添加し、溶液を0℃に冷却した。トリエチルアミン三フッ化水素酸塩(1.22g)を次いで添加し、続いてノナフルオロブタンスルホニルフルオリド(2.28g)を5分かけて滴下により添加した。RTに温め、2時間撹拌した後、NaHCO(飽和、水性、100mL)を添加し、混合物をEtOAc(2×50mL)で抽出した。合わせた有機部分をMgSO上で乾燥させ、蒸発させ、シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中5%から50%のEtOAc)によって精製することで、標題化合物(94mg)が得られた。
Figure 0005651692
5−(フルオロメチル)ピラジン−2−カルボン酸29−(3)
メチル5−(フルオロメチル)ピラジン−2−カルボキシレート(94mg)をジオキサン(1mL)中に溶解し、水(1mL)を添加し、続いて水酸化リチウム一水和物(60mg)を添加した。RTで18時間撹拌した後、ジエチルエーテル(20mL)を添加し、混合物を次いでNaOH(1N、水性、2×20mL)で抽出した。水性部分を6N HClでpH1に酸性化し、EtOAc(2×40mL)で抽出し、合わせた有機部分をMgSO上で乾燥させ、蒸発させることで、標題化合物が白色の固体(71mg)として得られた。
Figure 0005651692
一般的手順A:調製例25−(14)及び26−(12)で調製したアニリン類とアリールカルボン酸とのカップリング
アニリン(100mg)をDCM(2mL)中に溶解し、アリールカルボン酸(1.2〜1.6当量)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(3当量)及び(1H−ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ)トリピロリジン−1−イル)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(1.2〜1.6当量)を添加した。反応混合物をRTで16時間〜3日間撹拌し、炭酸水素ナトリウム(飽和、水性、25mL)を添加した。混合物をEtOAc(2×40mL)で抽出し、合わせた有機部分をMgSO上で乾燥させ、蒸発させ、シリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサンの勾配)によって精製することで、アミドが白色の固体として得られた。アミドをDCM(2mL)中に溶解し、TFA(1mL)を添加した。RTで1〜3時間撹拌した後、反応混合物を蒸発させ、炭酸水素ナトリウム(飽和、水性、25mL)を添加した。混合物をEtOAc(2×40mL)で抽出し、合わせた有機部分をMgSO上で乾燥させ、蒸発させることで、所望の化合物が白色の固体として得られた。生成物が純粋でない場合、シリカゲルクロマトグラフィー(MeOH/EtOAc/DCMの勾配)によって精製を行った。
(例1)
N−(3−((4aR,5S,7aS)−2−アミノ−5−(フルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)ピラジン−2−カルボキサミド
Figure 0005651692
一般的手順Aに従って、tert−ブチル[(4aR,5S,7aS)−7a−(5−アミノ−2−フルオロフェニル)−5−フルオロメチル−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−2−イル]カルバメート25−(14)及び5−ジフルオロメチル−ピラジン−2−カルボン酸から合成した。
Figure 0005651692
(例2)
N−(3−((4aR,5S,7aS)−2−アミノ−5−(フルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−シアノピコリンアミド
Figure 0005651692
一般的手順Aに従って、tert−ブチル[(4aR,5S,7aS)−7a−(5−アミノ−2−フルオロフェニル)−5−フルオロメチル−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−2−イル]カルバメート25−(14)及び5−シアノピリジン−2−カルボン酸から合成した。
Figure 0005651692
(例3)
N−(3−((4aR,5S,7aS)−2−アミノ−5−(トリフルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−シアノピコリンアミド
Figure 0005651692
一般的手順Aに従って、tert−ブチル[(4aR,5S,7aS)−7a−(5−アミノ−2−フルオロフェニル)−5−トリフルオロメチル−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−2−イル]カルバメート26−(12)及び5−シアノピリジン−2−カルボン酸から合成した。
Figure 0005651692
(例4)
N−(3−((4aR,5S,7aS)−2−アミノ−5−(トリフルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)ピラジン−2−カルボキサミド
Figure 0005651692
一般的手順Aに従って、tert−ブチル[(4aR,5S,7aS)−7a−(5−アミノ−2−フルオロフェニル)−5−トリフルオロメチル−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−2−イル]カルバメート26−(12)及び5−ジフルオロメチル−ピラジン−2−カルボン酸から合成した。
Figure 0005651692
(例5)
N−(3−((4aR,5S,7aS)−2−アミノ−5−(トリフルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−メトキシピラジン−2−カルボキサミド
Figure 0005651692
一般的手順Aに従って、tert−ブチル[(4aR,5S,7aS)−7a−(5−アミノ−2−フルオロフェニル)−5−フルオロメチル−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−2−イル]カルバメート25−(14)及び5−メトキシピラジン−2−カルボン酸から合成した。
Figure 0005651692
(例6)
N−(3−((4aR,5S,7aS)−2−アミノ−5−(トリフルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−メトキシピラジン−2−カルボキサミド
Figure 0005651692
一般的手順Aに従って、tert−ブチル[(4aR,5S,7aS)−7a−(5−アミノ−2−フルオロフェニル)−5−トリフルオロメチル−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−2−イル]カルバメート26−(12)及び5−メトキシピラジン−2−カルボン酸から合成した。
Figure 0005651692
(例7)
N−(3−((4aR,5S,7aS)−2−アミノ−5−(トリフルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−メチルピラジン−2−カルボキサミド
Figure 0005651692
一般的手順Aに従って、tert−ブチル[(4aR,5S,7aS)−7a−(5−アミノ−2−フルオロフェニル)−5−トリフルオロメチル−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−2−イル]カルバメート26−(12)及び5−メチルピラジン−2−カルボン酸から合成した。
Figure 0005651692
(例8)
N−(3−((4aR,5S,7aS)−2−アミノ−5−(トリフルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)ピコリンアミド
Figure 0005651692
一般的手順Aに従って、tert−ブチル[(4aR,5S,7aS)−7a−(5−アミノ−2−フルオロフェニル)−5−トリフルオロメチル−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−2−イル]カルバメート26−(12)及び5−(トリフルオロメチル)ピコリン酸から合成した。
Figure 0005651692
(例9)
N−(3−((4aR,5S,7aS)−2−アミノ−5−(トリフルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−(フルオロメチル)ピラジン−2−カルボキサミド
Figure 0005651692
一般的手順Aに従って、tert−ブチル[(4aR,5S,7aS)−7a−(5−アミノ−2−フルオロフェニル)−5−トリフルオロメチル−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−2−イル]カルバメート26−(12)及び5−フルオロメチル−ピラジン−2−カルボン酸から合成した。
Figure 0005651692
(例10)
N−(3−((4aR,5S,7aS)−2−アミノ−5−(トリフルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−メチルピコリンアミド
Figure 0005651692
一般的手順Aに従って、tert−ブチル[(4aR,5S,7aS)−7a−(5−アミノ−2−フルオロフェニル)−5−トリフルオロメチル−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−2−イル]カルバメート26−(12)及び5−メチル−ピコリン酸から合成した。
Figure 0005651692
(例11)
N−(3−((4aR,5S,7aS)−2−アミノ−5−(トリフルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−エチルピコリンアミド
Figure 0005651692
一般的手順Aに従って、tert−ブチル[(4aR,5S,7aS)−7a−(5−アミノ−2−フルオロフェニル)−5−トリフルオロメチル−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−2−イル]カルバメート26−(12)及び5−エチルピコリン酸から合成した。
Figure 0005651692
(例12)
N−(3−((4aR,5S,7aS)−2−アミノ−5−(トリフルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−エトキシピラジン−2−カルボキサミド
Figure 0005651692
一般的手順Aに従って、tert−ブチル[(4aR,5S,7aS)−7a−(5−アミノ−2−フルオロフェニル)−5−トリフルオロメチル−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−2−イル]カルバメート26−(12)及び5−メトキシピラジン−2−カルボン酸から合成した。
Figure 0005651692
(例13)
N−(3−((4aR,5S,7aS)−2−アミノ−5−(トリフルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−(1,1−ジフルオロエチル)ピラジン−2−カルボキサミド
Figure 0005651692
一般的手順Aに従って、tert−ブチル[(4aR,5S,7aS)−7a−(5−アミノ−2−フルオロフェニル)−5−トリフルオロメチル−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−2−イル]カルバメート26−(12)及び5−(1,1−ジフルオロエチル)ピラジン−2−カルボン酸から合成した。
Figure 0005651692
(調製例30)
Figure 0005651692
30−(1)[(3S,4R,5R)−3−(2−フルオロ−フェニル)−4−ヒドロキシメチル−5−メチル−テトラヒドロ−フラン−3−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステルの合成
Figure 0005651692
[(2R,3R,4S)−4−アミノ−4−(2−フルオロ−フェニル)−2−メチル−テトラヒドロ−フラン−3−イル]−メタノール(2.5g、11.10mmol)をTHF中に溶解した。N,N−ジエチルエタンアミン(1.34g、13.31mmol)を反応混合物に添加し、続いてジ−tert−ブチルジカーボネート(2.66g、12.20mmol)を添加した。反応物をRTで撹拌した。反応物を続いてTLC(ヘキサン/EtOAc50%中Rf0.60)にかけた。18時間後、飽和水性NaHCO(100ml)を添加し、次いで、EtOAc(2×100ml)で抽出し、MgSO上で乾燥させ、濃縮した。混合物を次いでフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc 0〜40%)によって精製した。標題化合物の2.70g(75%の収率)を単離した。
30−(2)[(3S,4S,5R)−3−(2−フルオロ−フェニル)−4−ホルミル−5−メチル−テトラヒドロ−フラン−3−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステルの合成
Figure 0005651692
[(3S,4R,5R)−3−(2−フルオロ−フェニル)−4−ヒドロキシメチル−5−メチル−テトラヒドロ−フラン−3−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(調製例30−(1))(1.2g、3.60mmol)をDCM(26.5g、20mL)中に溶解した。1,1,1−トリス(アセチルオキシ)−,2−ベンズヨードキソール−3(1H)−オン(3.12g、7.3mmol)を添加した。反応混合物をRTで撹拌した。反応物を続いてTLCヘキサン/EtOAc 40%にかけた。生成物のRfは0.52であった。反応は2時間後完了した。後処理:飽和水性NaHCO20ml及び飽和亜硫酸水素ナトリウム20mlを添加した。混合物を次いでエーテル3×50mlで抽出した。合わせた有機相をMgSO上で乾燥させ、濃縮し、フラッシュクロマトグラフィーヘキサン/EtOAc(5%〜30%)によって精製した。標題化合物900mgを単離した(76%の収率)。
30−(3)[(3S,4R,5R)−3−(2−フルオロ−フェニル)−5−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロ−1−ヒドロキシ−エチル)−テトラヒドロ−フラン−3−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステルの合成
Figure 0005651692
[(3S,4S,5R)−3−(2−フルオロ−フェニル)−4−ホルミル−5−メチル−テトラヒドロ−フラン−3−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(調製例30−(2))(2.00g、0.62mmol)をTHF(20mL)中に溶解した。トリメチル(トリフルオロメチル)シラン(175.89mg、1.23mmol)を添加し、続いてTBAF(0.080g、0.30mmol)を添加した。反応混合物をRTで撹拌し、LCMS(Agilent方法A)、保持時間5.61分(MH+294)によってモニタリングした。反応は2時間後に完了した。反応物を次いで濃縮し、飽和水性塩化アンモニウム(10ml)を添加し、DCM(2×20ml)で抽出した。合わせた有機相を合わせ、MgSO上で乾燥させ、濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc 5%〜40%)によって精製した。標題化合物1.20g(49%の収率)を、2種のエピマー(85/15)の混合物として単離した。
30−(4)1−[(2R,3R,4S)−4−アミノ−4−(2−フルオロ−フェニル)−2−メチル−テトラヒドロ−フラン−3−イル]−2,2,2−トリフルオロ−エタノールの合成
Figure 0005651692
[(3S,4R,5R)−3−(2−フルオロ−フェニル)−5−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロ−1−ヒドロキシ−エチル)−テトラヒドロ−フラン−3−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(調製例30−(3))(1.20g、0.23mmol)をDCM(20ml)中に溶解した。TFA(10ml)を添加した。反応混合物を終夜(16時間)撹拌した。反応物を次いで濃縮し、水性飽和炭酸ナトリウム10mlを添加し、次いで、DCM(2×40ml)で抽出した。標題化合物(85%)とCF位置(15%)におけるそのエピマーとの混合物900mg(86%)を単離した。
30−(5)1−ベンゾイル−3−[(3S,4R,5R)−3−(2−フルオロ−フェニル)−5−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロ−1−ヒドロキシ−エチル)−テトラヒドロ−フラン−3−イル]−チオ尿素の合成
Figure 0005651692
1−[(2R,3R,4S)−4−アミノ−4−(2−フルオロ−フェニル)−2−メチル−テトラヒドロ−フラン−3−イル]−2,2,2−トリフルオロ−エタノール(調製例30−(4))(550mg、1.87mmol)をDCM(15mL)中に溶解し、反応槽中に移した。溶液を0℃に冷却した。ベンゾイルイソチオシアネート(1.22g、7.50mmol)をDCM(100mL)中の溶液として20分かけて滴下により添加した。反応混合物をRTに温まるままにし、終夜撹拌するままにした。未希釈EtOAcにおけるTLCは、微弱なSMスポットがRf0.10から消えていることを示した。生成物はRf0.40であった。(EtOAc:Hex 4:6)、生成物を濃縮した。飽和水性炭酸水素ナトリウム(30ml)を添加し、次いで、DCM(3×40ml)で抽出した。合わせた有機相を合わせ、フラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/EtoAc 0%〜50%)を介して精製した。0.75g(87%の収率)の標題化合物(85%)及びCF位置におけるそのエピマー(15%)を褐色の固体として単離した。
Figure 0005651692
30−(6)N−[(4S,4aS,5R,7aS)−7a−(2−フルオロフェニル)−5−メチル−4−(トリフルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−2−イル]ベンズアミドの合成
Figure 0005651692
1−ベンゾイル−3−[(3S,4R,5R)−3−(2−フルオロ−フェニル)−5−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロ−1−ヒドロキシ−エチル)−テトラヒドロ−フラン−3−イル]−チオ尿素(調製例30−(5))(300mg、0.65mmol)をピリジン(1.39g、17.61mmol)中に溶解した。反応混合物を0℃に冷却した。トリフル酸無水物(250mg、0.88mmol)を、温度を10℃未満に保持しながら、30分かけて滴下により添加した。1時間後、反応物を濃縮し、次いで、HCl 1M(50ml)を添加し、続いてDCM(2×50ml)で抽出した。有機相をMgSO上で乾燥させ、濃縮した。生じた混合物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc 10%〜50%)によって精製した。278mg(93%の収率)の標題化合物(85%)及びその異性体(15%)を混合物として単離した。
30−(7)(4S,4aS,5R,7aS)−7a−(2−フルオロフェニル)−5−メチル−4−(トリフルオロメチル)−4a,5,7,7aテトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−2−アミンの合成
Figure 0005651692
N−[(4S,4aS,5R,7aS)−7a−(2−フルオロフェニル)−5−メチル−4−(トリフルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−2−イル]ベンズアミド(調製例30−(6))(300mg、0.71mmol)をメタノール(5mL)中に溶解した。2,3,4,6,7,8,9,10−オクタヒドロピリミド[1,2−a]アゼピン(0.22g、1.45mmol)を添加した。反応混合物を加熱還流した。13時間後、反応は完全な変換を示した:LCMS(Agilent方法A)保持時間3.38分、ES:319[MH]。反応物を濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc 20%〜100%)によって精製した。226mg(99%)の標題化合物(85%)及びその異性体(15%)を混合物として単離した。
30−(8)(4S,4aS,5R,7aS)−7a−(2−フルオロ−5−ニトロフェニル)−5−メチル−4−(トリフルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−2−アミンの合成
Figure 0005651692
(4S,4aS,5R,7aS)−7a−(2−フルオロフェニル)−5−メチル−4−(トリフルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−2−アミン(調製例30−(7))(226mg、0.71mmol)を硝酸(4.80g、76.20mmol)中に溶解した。反応物を次いで、RTで90分間撹拌した。LCMS(Agilent方法A)保持時間3.25分、ES:364[MH]。反応物を濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc 20%〜100%)によって精製した。218mg(84%の収率)の標題化合物(85%)及びその異性体(15%)を混合物として単離した。
30−(9)tert−ブチル[(4S,4aS,5R,7aS)−7a−(2−フルオロ−5−ニトロフェニル)−5−メチル−4−(トリフルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−2−イル)カルバメートの合成
Figure 0005651692
(4S,4aS,5R,7aS)−7a−(2−フルオロ−5−ニトロフェニル)−5−メチル−4−(トリフルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−2−アミン(調製例30−(8))(218mg、0.60mmol)をTHF(5mL)中に溶解した。反応混合物を0℃に冷却した。N,N−ジエチルエタンアミン(0.19g、1.92mmol)を注入した。ジ−tert−ブチルジカーボネート(235.63mg、1.08mmol)を少量ずつ20分かけて反応槽中に移した。反応混合物をRTに温まるままにし、終夜撹拌するままにした。LCMS(Agilent方法A)保持時間6.53分、ES:464[MH]。反応物を濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc 20%〜100%)によって精製した。255mg(89%)の標題化合物(85%)及びその異性体(15%)を混合物として単離した。
30−(10)tert−ブチル((4S,4aS,5R,7aS)−7a−(5−アミノ−2−フルオロフェニル)−5−メチル−4−(トリフルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−2−イル)カルバメートの合成
Figure 0005651692
tert−ブチル[(4S,4aS,5R,7aS)−7a−(2−フルオロ−5−ニトロフェニル)−5−メチル−4−(トリフルオロメチル)−4a,5,7,7aテトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−2−イル]カルバメート(調製例30−(9))(231.88mg、0.50mmol)をエタノール(20ml)中に溶解した。溶液を、Hキューブ(登録商標)(ThalesNano)を介し、10%Pd/C触媒を使用し、RTにてH充填で還元した。217mg(100%)の標題化合物(85%)及びその異性体(15%)を混合物として単離した。
30−(11)((1S,4aS,5R,7aS)−7a−{5−[(5−ジフルオロメチル−ピラジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−フルオロ−フェニル}−5−メチル−4−トリフルオロメチル−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−2−イル)−カルバミン酸tert−ブチルエステルの合成
Figure 0005651692
tert−ブチル((4S,4aS,5R,7aS)−7a−(5−アミノ−2−フルオロフェニル)−5−メチル−4−(トリフルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−2−イル)カルバメート(調製例30−(10))(110.25mg、0.25mmol)をDCM中に溶解した。5−(ジフルオロメチル)ピラジン−2−カルボン酸(66.43mg、0.38mmol)を添加した。続いてN−エチル−N−(プロパン−2−イル)プロパン−2−アミン(65.75mg、0.51mmol)及びN−[(ジメチルアミノ)(3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−3−イルオキシ)メチリデン]−N−メチルメタンアミニウムヘキサフルオロホスフェート(0.14g、0.38mmol)を添加した。反応物をRTで撹拌した。LCMS(Agilent方法A)保持時間5.44分、ES:535[MH]。15分後、反応混合物をHCl 1M(2×5mL)で洗浄し、次いで、飽和NaHCO(2×5mL)で洗浄した。有機相を次いで濃縮し、粗製混合物をフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。140mg(100%)の標題化合物(85%)及びその異性体(15%)を混合物として単離した。
Figure 0005651692
30−(12)5−ジフルオロメチル−ピラジン−2−カルボン酸[3−((1S,4aS,5R,7aS)−2−アミノ−5−メチル−4−トリフルオロメチル−4a,5−ジヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロ−フェニル]−アミドの合成(例14)
Figure 0005651692
DCM中に溶解した((1S,4aS,5R,7aS)−7a−{5−[(5−ジフルオロメチル−ピラジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−フルオロ−フェニル}−5−メチル−4−トリフルオロメチル−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−2−イル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル(調製例30−(11))(140.23mg、0.24mmol)を反応槽中に移した。TFAを反応混合物に添加した。反応混合物を終夜(16時間)撹拌した。反応物を次いで濃縮し、水性炭酸ナトリウム10mlを添加し、次いで、DCM(2×20ml)で抽出することで、所望の化合物(85%)とCF位置におけるそのエピマー(15%)との混合物90mg(87%)を得た。混合物をさらに分取用HPLC(Gilson)によって精製した。所望の化合物標題化合物30mgを単離した。混合エピマー28mgを単離した。
Figure 0005651692
(試験例1)
ラット胎児脳由来のニューロンの培養におけるAβペプチドの定量化
(1)ラット初代ニューロン培養
初代ニューロン培養物を、胎生18日のWistarラット(Charles River Japan、横浜、日本)の大脳皮質から調製した。具体的には、胎仔を妊娠ラットからエーテル麻酔下で無菌的に除去した。脳を胎仔から単離し、氷冷L−15培地(Invitrogen Corp.Cat#11415−064、Carlsbad、CA、USA、又はSIGMA L1518など)の中に浸漬した。大脳皮質を、単離した脳から実体顕微鏡下で回収した。回収した大脳皮質断片を、0.25%トリプシン(Invitrogen Corp.Cat#15050−065、Carlsbad、CA、USA)及び0.01%DNase(Sigma D5025、St.Louis、MO、USA)を含有する酵素溶液中にて37℃で30分間酵素的に処理することで、細胞を分散した。ここで、不活性化ウマ血清を溶液に添加することによって、酵素反応を停止した。酵素的に処理した溶液を1,500rpmで5分間遠心分離することで、上澄みを除去した。5mLから10mLの培地を、生じた細胞塊に添加した。2%のB27サプリメント(Invitrogen Corp.Cat#17504−044、Carlsbad、CA、USA)、25μMの2−メルカプトエタノール(2−ME、和光Cat#139−06861、大阪、日本)、0.5mMのL−グルタミン(Invitrogen Corp.Cat#25030−081、Carlsbad、CA、USA)及び抗生物質−抗糸状菌剤(Invitrogen Corp.Cat#15240−062、Carlsbad、CA、USA)を補充したNeurobasal培地(Invitrogen Corp.Cat#21103−049、Carlsbad、CA、USA)を、培地(Neurobasal/B27/2−ME)として使用した。しかし、2−ME(Neurobasal/B27)を補充していない上記のNeurobasal培地をアッセイに使用した。該培地を添加した細胞塊を穏やかにピペットすることによって、細胞を再分散した。細胞分散液を40μmのナイロンメッシュ(Cell Strainer、Cat#35−2340、Becton Dickinson Labware、Franklin Lakes、NJ、USA)に通して濾過することで、残留細胞塊を除去し、したがって、ニューロン細胞懸濁液を得た。ニューロン細胞懸濁液を該培地で希釈し、次いで、100μL/ウェルの容量にて5×10細胞/cmの当初細胞密度で、ポリ−L又はD−リシンを予備コーティングした96ウェルのポリスチレン培養プレート(下記に示されている方法を使用してポリ−L−リシンをコーティングしたFalcon Cat#35−3075、Becton Dickinson Labware、Franklin Lakes、NJ、USA、又はBIOCOAT(商標)細胞環境ポリ−D−リシン細胞容器96ウェルプレート、Cat#35−6461、Becton Dickinson Labware、Franklin Lakes、NJ、USA)の中で平板培養した。ポリ−L−リシンのコーティングは以下の通りに実施した。100μg/mLのポリ−L−リシン(SIGMA P2636、St.Louis、MO、USA)溶液を、0.15Mのホウ酸緩衝液(pH8.5)で無菌的に調製した。100μg/ウェルの溶液を96ウェルのポリスチレン培養プレートに添加し、室温で1時間以上、又は4℃で終夜若しくはそれ以上インキュベートした。その後、コーティングした96ウェルポリスチレン培養プレートを滅菌水で4回以上洗浄し、次いで、乾燥又は例えば滅菌PBS若しくは培地で濯ぎ、細胞プレーティングに使用した。平板培養した細胞を、培養プレートにおいて37℃にて5%CO−95%空気中で1日間培養した。次いで、培地の全量を新たなNeurobasal(商標)/B27/2−ME培地と交換し、次いで、細胞をさらに3日間培養した。
(2)化合物の添加
該薬物を培養プレートに、培養4日目に以下の通りに添加した。培地の全量をウェルから除去し、2−MEを含有せずに2%B−27(Neurobasal/B27)を含有する180μL/ウェルのNeurobasal培地をそこに添加した。DMSO中の試験化合物の溶液を、最終濃度より10倍高い濃度にNeurobasal/B27で希釈した。20μL/ウェルの該希釈液を培地に添加し、十分混合した。最終DMSO濃度は1%以下であった。DMSOのみを対照群に添加した。
(3)サンプリング
細胞を化合物の添加後3日間培養し、培地の全量を回収した。生じた培地をELISA試料として使用した。該試料は、Aβx−42のELISA測定用には希釈せず、Aβx−40のELISA測定用にはELISAキットを供給した希釈剤で5倍に希釈した。
(4)細胞生存の評価
細胞生存をMTTアッセイによって、以下の手順に従って評価した。培地を回収した後、100μL/ウェルの予熱した培地をウェルに添加した。さらに、D−PBS(−)(ダルベッコのリン酸緩衝生理食塩水、SIGMA D8537、St.Louis、MO、USA)中のMTT(SIGMA M2128、St.Louis、MO、USA)8mg/mLの溶液8μL/ウェルをウェルに添加した。96ウェルのポリスチレン培養プレートを、インキュベーター内において37℃にて5%CO−95%空気中で20分間インキュベートした。100μL/ウェルのMTT溶解緩衝液をそこに添加し、MTTホルマザンの結晶を緩衝液中に、インキュベーター内において37℃にて5%CO−95%空気中で十分溶解した。次いで、各ウェルにおける550nmでの吸光度を測定した。MTT溶解緩衝液を以下の通りに調製した。100gのSDS(ドデシル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム)、和光191−07145、大阪、日本)を、250mLのN,N−ジメチルホルムアミド(和光045−02916、大阪、日本)と250mLの蒸留水との混合溶液中に溶解した。それぞれ350μLの濃塩酸及び酢酸を溶液にさらに添加することで、溶液を最終pH約4.7にした。
測定時に、平板培養した細胞を有せずに培地及びMTT溶液のみを含有するウェルをバックグラウンド(bkg)として設定した。測定値は、bkg値をそれらから引くことを含める以下の式にそれぞれ適用した。したがって、対照群(薬物、CTRLで処理しない群)に対する比率(CTRLの%)を算出することで、細胞生存活性を比較し、評価した。
CTRLの%=(A550_試料−A550_bkg)/(A550_CTRL−bkg)×100
(A550_試料:試料ウェルの550nmでの吸光度、A550_bkg:バックグラウンドウェルの550nmでの吸光度、A550_CTRL:対照群ウェルの550nmでの吸光度)
(5)Aβ ELISA
和光純薬工業株式会社からのヒト/ラットβアミロイド(42)ELISAキット和光(#290−62601)及びヒト/ラットβアミロイド(40)ELISAキット和光(#294−62501)をAβ ELISAに使用した。キットに添付している文書に記載されている製造者によって推奨されているプロトコールに従って、Aβ ELISAを実施した。しかし、Aβ検量線は、ベータ−アミロイドペプチド1−42、ラット及びベータ−アミロイドペプチド1−40、ラット(Calbiochem、#171596[Aβ42]、#171593[Aβ40])を使用して作成した。結果は、対照群の培地中のAβ濃度に対する百分率(CTRLの%)として示した。
本発明の化合物は、Aβ42産生低減効果を有する。
本発明による一般式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩又はその溶媒和物は、Aβ42産生低減効果を有する。したがって、本発明は特に、アルツハイマー型認知症又はダウン症候群などAβに起因する神経変性疾患のための予防薬又は治療剤を提供することができる。
試験例1によって測定された通り、化合物例1から14は、1μM未満のIC50値を示した。

Claims (17)

  1. 式(I)で表される化合物又はその薬学的に許容される塩又はその溶媒和物
    Figure 0005651692

    [式中、
    環Aは、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC6〜14アリール基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有する5員から6員のヘテロアリール基、又は置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有する9員から10員のベンゾ縮合ヘテロ環式基であり、
    Lは、式−NRCO−であり式中、Rは、水素原子、又は置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキル基であり、
    環Bは、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC3〜8シクロアルキル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC6〜14アリール基、又は置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有する5員から10員のヘテロ環式基であり、
    Xは、単結合、又は置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜3アルキレン基であり、
    Yは、単結合、−NR−(式中、Rは、水素原子、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキルカルボニル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC6〜14アリールカルボニル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキルスルホニル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC6〜14アリールスルホニル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC6〜14アリール基、又は置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有する5員から10員のヘテロ環式基である)、酸素原子、硫黄原子、スルホキシド又はスルホンであり、
    Zは、単結合、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜3アルキレン基、又は置換基群αから選択される1個から3個の置換基を有してよいC2〜3アルケニレン基であり、
    及びRはそれぞれ独立して、水素原子、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキルカルボニル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC6〜14アリールカルボニル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキルスルホニル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC6〜14アリールスルホニル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有する3員から10員の炭素環式基、又は置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有する5員から10員のヘテロ環式基であり、
    、R、R及びRは独立して、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルコキシ基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有する3員から10員の炭素環式基、又は置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有する5員から10員のヘテロ環式基であり、又は
    及びRは一緒に、式(II)
    Figure 0005651692

    (式中、Y、Z、R及びRは上記で定義されているのと同じであり、Qは酸素原子、メチレン基又はエチレン基である)
    で表される環を形成し、
    ここで、置換基群αは、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、ニトロ基、C1〜6アルキルチオ基、C6〜14アリール基、C6〜14アリールオキシカルボニル基、C6〜14アリールカルボニル基、シアノ基、C3〜8シクロアルコキシ基、C3〜8シクロアルキル基、C3〜8シクロアルキルチオ基、スルホニルアミノ基(ここで、スルホニルアミノ基は、C1〜6アルキル基で任意選択により置換されている)、置換基群βから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC2〜6アルケニル基、置換基群βから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC2〜6アルキニル基、1個又は2個のC1〜6アルキル基で任意選択により置換されているカルバモイル基、置換基群βから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルコキシ基、置換基群βから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキル基、及び置換基群βから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有する5員から10員のヘテロ環式基からなり、
    ここで、置換基群βは、ハロゲン原子、シアノ基、ヒドロキシ基、C1〜6アルコキシ基、C1〜6アルキル基、C3〜8シクロアルキル基及びオキソ基からなる]。
  2. Xが置換基群αから選択される1個から2個の置換基を任意選択により有するメチレンである、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩又はその溶媒和物。
  3. Yが酸素原子である、請求項1又は請求項2に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩又はその溶媒和物。
  4. Zが単結合である、請求項1から3までのいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩又はその溶媒和物。
  5. 環Aが置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC6〜14アリール基である、請求項1からまでのいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩又はその溶媒和物。
  6. 環Bが置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有する5員から10員のヘテロ環式基である、請求項1からまでのいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩又はその溶媒和物。
  7. 化合物が、
    N−(3−((4a,5,7a)−2−アミノ−5−(フルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)ピラジン−2−カルボキサミド;
    N−(3−(2−アミノ−5−(フルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4Η−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−メトキシピラジン−2−カルボキサミド;
    N−(3−(2−アミノ−5−(フルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−(ジフルオロメトキシ)ピラジン−2−カルボキサミド;
    N−(3−(2−アミノ−5−(フルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−(フルオロメトキシ)ピラジン−2−カルボキサミド;
    N−(3−(2−アミノ−5−(フルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−エトキシピラジン−2−カルボキサミド;
    N−(3−(2−アミノ−5−(フルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−フルオロピコリンアミド;
    N−(3−(2−アミノ−5−(フルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−シアノピコリンアミド;
    N−(3−(2−アミノ−5−(フルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−クロロピコリンアミド;
    N−(3−(2−アミノ−5−(フルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)ピコリンアミド;
    N−(3−(2−アミノ−5−(フルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)ピコリンアミド;
    N−(3−(2−アミノ−5−(フルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−(フルオロメチル)ピコリンアミド;
    N−(3−(2−アミノ−5−(フルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−メトキシピコリンアミド;
    N−(3−(2−アミノ−5−(フルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−(ジフルオロメトキシ)ピコリンアミド;
    N−(3−((4aR,5S,7aS)−2−アミノ−5−(トリフルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−シアノピコリンアミド;
    N−(3−((4aR,5S,7aS)−2−アミノ−5−(トリフルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)ピラジン−2−カルボキサミド;
    N−(3−((4aR,5S,7aS)−2−アミノ−5−(トリフルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−メトキシピラジン−2−カルボキサミド;
    N−(3−((4aR,5S,7aS)−2−アミノ−5−(トリフルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−メチルピラジン−2−カルボキサミド;
    N−(3−((4aR,5S,7aS)−2−アミノ−5−(トリフルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)ピコリンアミド;
    N−(3−((4aR,5S,7aS)−2−アミノ−5−(トリフルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−(フルオロメチル)ピラジン−2−カルボキサミド;
    N−(3−((4aR,5S,7aS)−2−アミノ−5−(トリフルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−メチルピコリンアミド;
    N−(3−((4aR,5S,7aS)−2−アミノ−5−(トリフルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−エチルピコリンアミド;
    N−(3−((4aR,5S,7aS)−2−アミノ−5−(トリフルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−エトキシピラジン−2−カルボキサミド;
    N−(3−((4aR,5S,7aS)−2−アミノ−5−(トリフルオロメチル)−4a,5,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−(1,1−ジフルオロエチル)ピラジン−2−カルボキサミド;及び
    5−ジフルオロメチル−ピラジン−2−カルボン酸[3−((1S,4aS,5R,7aS)−2−アミノ−5−メチル−4−トリフルオロメチル−4a,5−ジヒドロ−4H−フロ[3,4−d][1,3]オキサジン−7a−イル)−4−フルオロ−フェニル]−アミド
    から選択される、請求項1からまでのいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩又はその溶媒和物。
  8. 化合物が以下の立体化学を有する、請求項1からまでのいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩又はその溶媒和物。
    Figure 0005651692
  9. 活性成分として請求項1からまでのいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩又はその溶媒和物を含む医薬組成物。
  10. アミロイドβタンパク質の産生を阻害するための、請求項1からまでのいずれか一項に記載の化合物若しくはその薬学的に許容される塩若しくはその溶媒和物
  11. 神経変性疾患を治療又は予防するための、請求項1からまでのいずれか一項に記載の化合物若しくはその薬学的に許容される塩若しくはその溶媒和物
  12. 神経変性疾患がアルツハイマー型認知症又はダウン症候群である、請求項11に記載の化合物若しくはその薬学的に許容される塩若しくはその溶媒和物。
  13. 神経変性疾患の治療又は予防用薬物の製造のための、請求項1からまでのいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩の使用。
  14. 神経変性疾患がアルツハイマー型認知症又はダウン症候群である、請求項13に記載の化合物又は薬学的に許容される塩の使用。
  15. アミロイドβタンパク質の産生を阻害するための、請求項9に記載の医薬組成物。
  16. 神経変性疾患を治療又は予防するための、請求項9又は15に記載の医薬組成物。
  17. 神経変性疾患がアルツハイマー型認知症又はダウン症候群である、請求項16に記載の医薬組成物。
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