まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9では、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄(飾り図柄)の可変表示(変動)が行われる。よって、演出表示装置9は、識別情報としての演出図柄(飾り図柄)の可変表示を行う可変表示装置に相当する。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
遊技盤6における演出表示装置9の上部の左側には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示手段)8aが設けられている。この実施例では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。遊技盤6における演出表示装置9の上部の右側には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示手段)8bが設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
この実施例では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器と総称することがある。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に入賞したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技や小当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、入賞とは、入賞口などのあらかじめ入賞領域として定められている領域に遊技球が入ったことである。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の可変表示時間中、および第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄(飾り図柄ともいう)の可変表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であって、可変表示の期間がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組み合わせが停止表示される。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を、遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aの下部には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器(例えば、LED)からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
第2特別図柄表示器8bの下部には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器(例えば、LED)からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面には、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶表示部18cと、第2保留記憶数を表示する第2保留記憶表示部18dとが設けられている。なお、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(合算保留記憶表示部)が設けられるようにしてもよい。そのように、合計数を表示する合算保留記憶表示部が設けられているようにすれば、可変表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。
なお、この実施例では、図1に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたとき、および第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
遊技盤6の右側方下部には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を可変表示する。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施例では、上下のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に下側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つの表示器(例えば、LED)を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯する表示器を1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯する表示器を1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間が長くなり、かつ、開放回数が増加される。すなわち、遊技球が始動入賞しやすくなる(つまり、特別図柄表示器8a,8bや演出表示装置9における可変表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である高ベース状態に移行する。また、この実施例では、時短状態(特別図柄の可変表示時間が短縮される遊技状態)においても、可変入賞球装置15の開放時間が長くなり、かつ、開放回数が増加される。
なお、可変入賞球装置15が開状態となる時間を延長する(開放延長状態ともいう)のでなく、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる普通図柄確変状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)となると、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。この場合、普通図柄確変状態に移行制御することによって、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高まる。従って、普通図柄確変状態に移行すれば、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められ、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。すなわち、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(始動入賞しやすい状態)に変化する。なお、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
また、普通図柄表示器10における普通図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される普通図柄時短状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄時短状態では、普通図柄の変動時間が短縮されるので、普通図柄の変動が開始される頻度が高くなり、結果として普通図柄が当りとなる頻度が高くなる。従って、普通図柄が当りとなる頻度が高くなることによって、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高くなり、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。
また、特別図柄や演出図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、有効な始動入賞が発生しやすくなり大当り遊技が行われる可能性が高まる。
さらに、上記に示した全ての状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか複数の状態に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。
遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾LED25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27R,27Lが設けられている。遊技領域7の外周上部、外周左部および外周右部には、前面枠に設けられた天枠LED28a、左枠LED28bおよび右枠LED28cが設けられている。また、左枠LED28bの近傍には賞球残数があるときに点灯する賞球LED51が設けられ、右枠LED28cの近傍には補給球が切れたときに点灯する球切れLED52が設けられている。天枠LED28a、左枠LED28bおよび右枠LED28cおよび装飾用LED25は、パチンコ遊技機1に設けられている演出用の発光体の一例である。なお、上述した演出用(装飾用)の各種LEDの他にも演出のためのLEDやランプが設置されている。
また、打球供給皿3を構成する部材に、遊技者が操作可能な操作手段としての操作部50が設けられている。図1(b)に示すように、操作部50には、遊技者が押圧操作することが可能とされ、内部にLED50bを内在することで点灯可能な透明樹脂部材から成る押圧操作部49が設けられている。なお、押圧操作部49の下方には、押圧操作部49の押圧操作を検出するための操作スイッチ50aが設けられている(図3参照)。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄(飾り図柄)の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の可変表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄(飾り図柄)の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の可変表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2には、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施例では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1始動口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aへの始動入賞が生じたときに乱数回路503から数値データをランダムRとして読み出し、特別図柄および演出図柄の変動開始時にランダムRにもとづいて特定の表示結果としての大当り表示結果にするか否か、すなわち、大当りとするか否かを決定する。そして、大当りとすると決定したときに、遊技状態を遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に移行させる。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグや合算保留記憶数カウンタの値など)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施例では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
遊技制御用マイクロコンピュータ560のリセット端子には、電源基板からのリセット信号(図示せず)が入力される。電源基板には、遊技制御用マイクロコンピュータ560等に供給されるリセット信号を生成するリセット回路が搭載されている。なお、リセット信号がハイレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ560等は動作可能状態になり、リセット信号がローレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ560等は動作停止状態になる。従って、リセット信号がハイレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560等の動作を許容する許容信号が出力されていることになり、リセット信号がローレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560等の動作を停止させる動作停止信号が出力されていることになる。なお、リセット回路をそれぞれの電気部品制御基板(電気部品を制御するためのマイクロコンピュータが搭載されている基板)に搭載してもよい。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ560の入力ポートには、電源基板からの電源電圧が所定値以下に低下したことを示す電源断信号が入力される。すなわち、電源基板には、遊技機において使用される所定電圧(例えば、DC30VやDC5Vなど)の電圧値を監視して、電圧値があらかじめ定められた所定値にまで低下すると(電源電圧の低下を検出すると)、その旨を示す電源断信号を出力する電源監視回路が搭載されている。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560の入力ポートには、RAMの内容をクリアすることを指示するためのクリアスイッチが操作されたことを示すクリア信号(図示せず)が入力される。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。さらに、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。
この実施例では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を可変表示する演出表示装置9との表示制御を行う。
図3は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図3に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101およびRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
この実施例では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、VDPによって生成された画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データを演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってキャラクタROM(図示せず)から必要なデータを読み出す。キャラクタROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データ、具体的には、人物、文字、図形または記号等(演出図柄を含む)をあらかじめ格納しておくためのものである。演出制御用CPU101は、キャラクタROMから読み出したデータをVDP109に出力する。VDP109は、演出制御用CPU101から入力されたデータにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図3には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図2に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、駆動信号を天枠LED28a、左枠LED28b、右枠LED28cなどの枠側に設けられている各LEDに供給する。また、遊技盤側に設けられている装飾LED25に駆動信号を供給する。なお、LED以外の発光体が設けられている場合には、それを駆動する駆動回路(ドライバ)がランプドライバ基板35に搭載される。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27R,27Lに出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
また、演出制御用CPU101は、入出力ポート106を介して操作部50に接続されており、該入出力ポート106を介して操作部50内のLED50bを駆動する信号を出力するとともに、操作部50内の操作スイッチ50aから遊技者の押圧操作に応じて出力される操作信号が入力される。
次に、遊技機の動作について説明する。図4は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS4)、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号(クリア信号)の状態を確認する(ステップS6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理(ステップS10〜S15)を実行する。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS8)。この実施例では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、ステップS8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(ステップS41〜S43の処理)を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを送信する(ステップS43)。そして、ステップS14に移行する。なお、この実施例では、CPU56は、ステップS43の処理において、バックアップRAMに保存されていた合算保留記憶数カウンタの値を設定した合算保留記憶数指定コマンドも演出制御基板80に対して送信する。
なお、この実施例では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、例えば、普通図柄当り判定用乱数カウンタ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)をサブ基板に送信する(ステップS13)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。
また、CPU56は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS14)。CPU56は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路503にランダムRの値を更新させるための設定を行う。
そして、ステップS15において、CPU56は、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう。すなわち、初期値として例えば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施例では、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。この実施例では、表示用乱数とは、大当りとしない場合の特別図柄の停止図柄を決定するための乱数や大当りとしない場合にリーチとするか否かを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施例では、初期値用乱数とは、普通図柄に関して当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている演出表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用乱数のカウント値が1周(普通図柄当り判定用乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
なお、この実施例では、リーチ演出は、演出表示装置9において可変表示される演出図柄(飾り図柄)を用いて実行される。また、特別図柄の表示結果を大当り図柄にする場合には、リーチ演出は常に実行される。特別図柄の表示結果を大当り図柄にしない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数を用いた抽選によって、リーチ演出を実行するか否か決定する。ただし、実際にリーチ演出の制御を実行するのは、演出制御用マイクロコンピュータ100である。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図5に示すステップS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電源監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、ステップS32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS24,S25)。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS28)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23のいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施例では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS32)。CPU56は、例えば、特別図柄プロセス処理でセットされる開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値を+1する。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bにおける第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示を実行する。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。CPU56は、例えば、普通図柄の変動に関する開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切り替える。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS34)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施例では、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S33(ステップS29を除く。)の処理に相当する。また、この実施例では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示態様を、可変表示結果がはずれ図柄になる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」ともいう)の可変表示態様という。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当り図柄とはならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示結果を、可変表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の可変表示態様という。
この実施例では、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態になった後にリーチ演出が実行され、最終的に演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rに、演出図柄が揃って停止表示される。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当りである「5」が停止表示される場合には、演出表示装置9において、演出図柄の可変表示態様が「突然確変大当り」である場合と同様に演出図柄の可変表示が行われた後、所定の小当り図柄(突然確変大当り図柄と同じ図柄。例えば「135」)が停止表示されることがある。第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当り図柄である「5」が停止表示されることに対応する演出表示装置9における表示演出を「小当り」の可変表示態様という。
ここで、小当りとは、大当りと比較して大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施例では0.1秒間の開放を2回)まで許容される当りである。なお、小当り遊技が終了した場合、遊技状態は変化しない。すなわち、確変状態から通常状態に移行したり通常状態から確変状態に移行したりすることはない。また、突然確変大当りとは、大当り遊技状態において大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施例では0.1秒間の開放を2回)まで許容されるが大入賞口の開放時間が極めて短い大当りであり、かつ、大当り遊技後の遊技状態を確変状態に移行させるような大当りである(すなわち、そのようにすることにより、遊技者に対して突然に確変状態となったかのように見せるものである)。つまり、この実施例では、突然確変大当りと小当りとは、大入賞口の開放パターンが同じである。そのように制御することによって、大入賞口の0.1秒間の開放が2回行われると、突然確変大当りであるか小当りであるかまでは認識できないので、遊技者に対して高確率状態(確変状態)を期待させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
図6は、あらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを示す説明図である。図6に示すように、この実施例では、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、非リーチPA1−1〜非リーチPA1−4の変動パターンが用意されている。また、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−2、ノーマルPB2−1〜ノーマルPB2−2、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−2、スーパーPB3−1〜スーパーPB3−2の変動パターンが用意されている。なお、図6に示すように、リーチしない場合に使用され擬似連の演出を伴う非リーチPA1−4の変動パターンについては、再変動が2回行われる。リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−1を用いる場合には、再変動が2回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−2を用いる場合には、再変動が3回行われる。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−2を用いる場合にも、再変動が3回行われる。
また、図6に示すように、この実施例では、特別図柄の可変表示結果が大当り図柄または小当り図柄になる場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−3〜ノーマルPA2−4、ノーマルPB2−3〜ノーマルPB2−4、スーパーPA3−3〜スーパーPA3−4、スーパーPB3−3〜スーパーPB3−4、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−2の変動パターンが用意されている。なお、図6において、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−2の変動パターンは、突然確変大当りまたは小当りとなる場合に使用される変動パターンである。また、図6に示すように、突然確変大当りまたは小当りでない場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−3を用いる場合には、再変動が2回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−4を用いる場合には、再変動が3回行われる。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、スーパーPA3−3〜スーパーPA3−4を用いる場合にも、再変動が3回行われる。また、突然確変大当りまたは小当りの場合に使用され擬似連の演出を伴う特殊PG1−3の変動パターンについては、再変動が2回行われる。
この実施例では、後述するように、時短中や保留記憶数が3以上であるときに、リーチとならずにハズレとなる際には、1.50秒という非常に短い変動時間で変動が終了する非リーチPA1−2が発生される確率が高くなるようになっているが、これら非リーチPA1−2では、変動時間が短く、後述する操作部50の操作による予告演出(5秒)を行うことができないので、これら操作部50の操作による予告演出が実施される場合には、非リーチPA1−2が選択されず、変動時間が6.75秒である非リーチPA1−1等の他の変動パターンが実施されるようになっている。
なお、この実施例では、図6に示すように、変動パターンの種類に応じて変動時間が固定的に定められている場合(例えば、非リーチ短縮なしの場合は6.75秒で固定であり、擬似連ありのスーパーリーチAの場合には変動時間が32.75秒で固定であり、擬似連なしのスーパーリーチAの場合には変動時間が22.75秒で固定である)を示しているが、例えば、同じ種類のスーパーリーチの場合であっても、合算保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよい。例えば、同じ種類のスーパーリーチを伴う場合であっても、合算保留記憶数が多くなるに従って、変動時間が短くなるようにしてもよい。また、例えば、同じ種類のスーパーリーチの場合であっても、第1特別図柄の変動表示を行う場合には、第1保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよく、第2特別図柄の変動表示を行う場合には、第2保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよい。この場合、第1保留記憶数や第2保留記憶数の値ごとに別々の判定テーブルを用意しておき(例えば、保留記憶数0〜2用の変動パターン種別判定テーブルと保留記憶数3,4用の変動パターン種別判定テーブルとを用意しておき)、第1保留記憶数または第2保留記憶数の値に応じて判定テーブルを選択して、変動時間を異ならせるようにしてもよい。
図7は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1(MR1):大当りの種類(後述する通常大当り、確変大当り、突然確変大当り)を決定する(大当り種別判定用)
(2)ランダム2(MR2):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)
(3)ランダム3(MR3):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)
(4)ランダム4(MR4):普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(5)ランダム5(MR5):ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)
なお、この実施例では、変動パターンは、まず、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を用いて変動パターン種別を決定し、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用いて、決定した変動パターン種別に含まれるいずれかの変動パターンに決定する。そのように、この実施例では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。
なお、変動パターン種別とは、複数の変動パターンをその変動態様の特徴に従ってグループ化したものである。例えば、複数の変動パターンをリーチの種類でグループ化して、ノーマルリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチAを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチBを伴う変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連の再変動の回数でグループ化して、擬似連を伴わない変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動2回未満の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動3回の変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連や滑り演出などの特定演出の有無でグループ化してもよい。
なお、この実施例では、後述するように、確変大当りである場合には、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−1と、ノーマルリーチおよび擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−2と、スーパーリーチを伴う変動パターン種別であるスーパーCA3−3およびスーパーCA3−4とに種別分けされている。また、通常大当りである場合には、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−1と、ノーマルリーチおよび擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−2と、スーパーリーチを伴う変動パターン種別であるスーパーCA3−4とに種別分けされている。また、突然確変大当りである場合には、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−1と、リーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−2とに種別分けされている。また、小当りである場合には、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−1に種別分けされている。また、はずれである場合には、リーチも特定演出も伴わない変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−1と、リーチを伴わないが特定演出を伴う変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−2と、リーチも特定演出も伴わない短縮変動の変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−3と、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−4と、ノーマルリーチおよび再変動3回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−5と、ノーマルリーチおよび再変動2回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−6と、スーパーリーチを伴う変動パターン種別であるスーパーCA2−7とに種別分けされている。
図5に示された遊技制御処理におけるステップS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(1)の大当り種別判定用乱数、および(4)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数(ランダム2、ランダム3)または初期値用乱数(ランダム5)である。なお、遊技効果を高めるために、上記の乱数以外の乱数も用いてもよい。また、この実施例では、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部のハードウェアでもよい。)が生成する乱数を用いる。
図8(a)は、大当り判定テーブル130aを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態)において用いられる通常時大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。通常時大当り判定テーブルには、図8(a)の左欄に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図8(a)の右欄に記載されている各数値が設定されている。図8(a)に記載されている数値が大当り判定値である。
図8(b),(c)は、小当り判定テーブル130b,130cを示す説明図である。小当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される小当り判定値が設定されているテーブルである。小当り判定テーブルには、第1特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第1特別図柄用)130bと、第2特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第2特別図柄用)130cとがある。小当り判定テーブル(第1特別図柄用)130bには、図8(b)に記載されている各数値が設定され、小当り判定テーブル(第2特別図柄用)130cには、図8(c)に記載されている各数値が設定されている。また、図8(b),(c)に記載されている数値が小当り判定値である。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図8(a)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(後述する通常大当り、確変大当り、突然確変大当り)にすることに決定する。また、大当り判定用乱数値が図8(b),(c)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りにすることに決定する。なお、図8(a)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、図8(b),(c)に示す「確率」は、小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
なお、この実施例では、図8(b),(c)に示すように、小当り判定テーブル(第1特別図柄用)130bを用いる場合には300分の1の割合で小当りと決定されるのに対して、小当り判定テーブル(第2特別図柄)130cを用いる場合には3000分の1の割合で小当りと決定される場合を説明する。従って、この実施例では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「小当り」と決定される割合が高い。
図8(d),(e)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブル131a,131bを示す説明図である。このうち、図8(d)は、遊技球が第1始動入賞口13に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)131aである。また、図8(e)は、遊技球が第2始動入賞口14に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)131bである。
大当り種別判定テーブル131a,131bは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム1)にもとづいて、大当りの種別を「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、この実施例では、図8(d),(e)に示すように、大当り種別判定テーブル131aには「突然確変大当り」に対して10個の判定値が割り当てられている(40分の10の割合で突然確変大当りと決定される)のに対して、大当り種別判定テーブル131bには「突然確変大当り」に対して3個の判定値が割り当てられている(40分の3の割合で突然確変大当りと決定される)場合を説明する。従って、この実施例では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「突然確変大当り」と決定される割合が高い。なお、第1特別図柄用の大当り種別判定テーブル131aにのみ「突然確変大当り」を振り分けるようにし、第2特別図柄用の大当り種別判定テーブル131bには「突然確変大当り」の振り分けを行わない(すなわち、第1特別図柄の変動表示を行う場合にのみ、「突然確変大当り」と決定される場合がある)ようにしてもよい。
なお、この実施例では、図8(d),(e)に示すように、所定量の遊技価値を付与する第1特定遊技状態として2ラウンドの突然確変大当りと、該遊技価値よりも多い量の遊技価値を付与する第2特定遊技状態として15ラウンドの大当り(確変大当りまたは通常大当り)と決定する場合を説明するが、第1特別図柄の変動表示が実行される場合に高い割合で第1特定遊技状態とすることに決定する場合を示しているが、付与される遊技価値は、この実施例で示したようなラウンド数に限られない。例えば、第1特定遊技状態と比較して、遊技価値として1ラウンドあたりの大入賞口への遊技球の入賞数(カウント数)の許容量を多くした第2特定遊技状態を決定するようにしてもよい。また、例えば、第1特定遊技状態と比較して、遊技価値として大当り中の1回あたりの大入賞口の開放時間を長くした第2特定遊技状態を決定するようにしてもよい。また、例えば、同じ15ラウンドの大当りであっても、1ラウンドあたり大入賞口を1回開放する第1特定遊技状態と、1ラウンドあたり大入賞口を複数回開放する第2特定遊技状態とを用意し、大入賞口の開放回数が実質的に多くなるようにして第2特定遊技状態の遊技価値を高めるようにしてもよい。この場合、例えば、第1特定遊技状態または第2特定遊技状態いずれの場合であっても、大入賞口を15回開放したときに(この場合、第1特定遊技状態の場合には15ラウンド全てを終了し、第2特定遊技状態の場合には未消化のラウンドが残っていることになる)、大当りがさらに継続するか否かを煽るような態様の演出(いわゆるランクアップボーナスの演出)を実行するようにしてもよい。そして、第1特定遊技状態の場合には内部的に15ラウンド全てを終了していることから大当り遊技を終了し、第2特定遊技状態の場合には内部的に未消化のラウンドが残っていることから、大当り遊技が継続する(恰も15回開放の大当りを終了した後にさらにボーナスで大入賞口の開放が追加で始まったような演出)ようにしてもよい。
「確変大当り」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行させる大当りである。また、「通常大当り」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行されない(この実施例では、時短状態にのみ移行される)大当りである。
大当り種別判定テーブル131a,131bには、ランダム1の値と比較される数値であって、「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。CPU56は、ランダム1の値が大当り種別判定値のいずれかに一致した場合に、大当りの種別を、一致した大当り種別判定値に対応する種別に決定する。
図9(a)〜(c)は、大当り用変動パターン種別判定テーブル132a〜132cを示す説明図である。大当り用変動パターン種別判定テーブル132a〜132cは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別の判定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
各大当り用変動パターン種別判定テーブル132a〜132cには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、ノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3〜スーパーCA3−4、特殊CA4−1、特殊CA4−2の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
例えば、大当り種別が「通常大当り」である場合に用いられる図9(a)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132aと、大当り種別が「確変大当り」である場合に用いられる図9(b)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132bとで、ノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−4の変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。また、大当り用変動パターン種別判定テーブル132bにはスーパーCA3−3に対して判定値が割り当てられているのに対して、大当り用変動パターン種別判定テーブル132aにはスーパーCA3−3に対して判定値が割り当てられていない。
このように、大当り種別に応じて選択される大当り用変動パターン種別判定テーブル132a〜132cを比較すると、大当り種別に応じて各変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。また、大当り種別に応じて異なる変動パターン種別に対して判定値が割り当てられている。よって、大当り種別を複数種類のうちのいずれにするかの決定結果に応じて、異なる変動パターン種別に決定することができ、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
なお、図9(a),(b)に示すように、この実施例では、通常大当りまたは確変大当りである場合には、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が150〜251であれば、少なくともスーパーリーチ(スーパーリーチA、スーパーリーチB)を伴う変動表示が実行されることがわかる。
また、大当り種別が「突然確変大当り」である場合に用いられる大当り用変動パターン種別判定テーブル132cでは、例えば、特殊CA4−1、特殊CA4−2といった大当り種別が「突然確変大当り」以外である場合には判定値が割り当てられない変動パターン種別に対して、判定値が割り当てられている。よって、可変表示結果が「大当り」となり大当り種別が「突然確変大当り」となることに応じて2ラウンド大当り状態に制御する場合には、15ラウンド大当り状態に制御する場合とは異なる変動パターン種別に決定することができる。
また、図9(d)は、小当り用変動パターン種別判定テーブル132dを示す説明図である。小当り用変動パターン種別判定テーブル132dは、可変表示結果を小当り図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、この実施例では、図9(d)に示すように、小当りとすることに決定されている場合には、変動パターン種別として特殊CA4−1が決定される場合が示されている。
図10(a),(b)は、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135a〜135bを示す説明図である。このうち、図10(a)は、遊技状態が通常状態であるとともに合算保留記憶数が3未満である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135aを示している。また、図10(b)は、遊技状態が確変状態または時短状態であるか、または合算保留記憶数が3以上である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135bを示している。はずれ用変動パターン種別判定テーブル135a〜135bは、可変表示結果をはずれ図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
なお、図10に示す例では、遊技状態が時短状態である場合と合算保留記憶数が3以上である場合とで共通のはずれ用変動パターン種別判定テーブル135bを用いる場合を示しているが、時短状態である場合と合算保留記憶数が3以上である場合とで、別々に用意されたはずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いるように構成してもよい。また、さらに、時短状態用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルとして合算保留記憶数に応じた複数のはずれ用変動パターン判定テーブル(判定値の割合を異ならせたテーブル)を用いるようにしてもよい。
なお、この実施例では、合算保留記憶数が3未満である場合に用いるはずれ変動パターン種別判定テーブル135aと、合算保留記憶数が3以上である場合に用いるはずれ変動パターン種別判定テーブル135bとの2種類のテーブルのみを用いる場合を示しているが、はずれ変動パターン種別判定テーブルの分け方は、この実施例で示したものにかぎられない。例えば、合算保留記憶数の値ごとに別々のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ備えてもよい(すなわち、合算保留記憶数0個用、合算保留記憶数1個用、合算保留記憶数2個用、合算保留記憶数3個用、合算保留記憶数4個用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ別々に用いるようにしてもよい)。また、例えば、合算保留記憶数の他の複数の値の組合せに対応したはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。例えば、合算保留記憶数0〜2用、合算保留記憶数3用、合算保留記憶数4用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。
また、この実施例では、合算保留記憶数に応じてはずれ変動パターン種別判定テーブルを複数備える場合を示しているが、第1保留記憶数や第2保留記憶数に応じてはずれ変動パターン種別判定テーブルを複数備えるようにしてもよい。例えば、第1特別図柄の変動表示を行う場合には、第1保留記憶数の値ごとに別々に用意されたはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい(すなわち、第1保留記憶数0個用、第1保留記憶数1個用、第1保留記憶数2個用、第1保留記憶数3個用、第1保留記憶数4個用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ別々に用いるようにしてもよい)。また、例えば、第1保留記憶数の他の複数の値の組合せに対応したはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。例えば、第1保留記憶数0〜2用、第1保留記憶数3用、第1保留記憶数4用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。この場合であっても、第1保留記憶数や第2保留記憶数が多い場合(例えば3以上)には、変動時間が短い変動パターンを含む変動パターン種別が選択されやすいように構成すればよい。
各はずれ用変動パターン種別判定テーブル135a〜135bには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、非リーチCA2−1〜非リーチCA2−3、ノーマルCA2−4〜ノーマルCA2−6、スーパーCA2−7の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
なお、図10(a),(b)に示すように、この実施例では、はずれである場合には、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が230〜251であれば、遊技状態や合算保留記憶数にかかわらず、少なくともスーパーリーチ(スーパーリーチA、スーパーリーチB)を伴う変動表示が実行されることがわかる。
なお、この実施例では、図10に示すように、現在の遊技状態にかかわらず、共通のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いる場合を示したが、現在の遊技状態が確変状態であるか時短状態であるか通常状態であるかに応じて、それぞれ別々に用意された大当り用変動パターン種別判定テーブルやはずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。また、この実施例では、合算保留記憶数が3以上である場合に、図10(b)に示す短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるように構成する場合を示しているが、現在の遊技状態に応じて短縮変動の変動パターンが選択されうる場合の合算保留記憶数(第1保留記憶数や第2保留記憶数でもよい)の閾値を異ならせてもよい。例えば、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数が3である場合に(または、例えば、第1保留記憶数や第2保留記憶数が2である場合に)、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるようにし、遊技状態が時短状態や確変状態である場合には、合算保留記憶数がより少ない1や2の場合でも(または、例えば、第1保留記憶数や第2保留記憶数がより少ない0や1の場合でも)、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるようにしてもよい。
図11(a),(b)は、ROM54に記憶されている当り変動パターン判定テーブル137a〜137bを示す説明図である。当り変動パターン判定テーブル137a〜137bは、可変表示結果を「大当り」や「小当り」にする旨の判定がなされたときに、大当り種別や変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各当り変動パターン判定テーブル137a〜137bは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別をノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3〜スーパーCA3−4のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137aが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別を特殊CA4−1、特殊CA4−2のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137bが使用テーブルとして選択される。各当り変動パターン判定テーブル137a〜137bは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、演出図柄の可変表示結果が「大当り」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに対応するデータ(判定値)を含む。
なお、図11(a)に示す例では、変動パターン種別として、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−1と、ノーマルリーチおよび擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−2と、スーパーリーチを伴う(スーパーリーチとともに擬似連を伴う場合もある)変動パターンを含む変動パターン種別であるスーパーCA3−3、スーパーCA3−4とに種別分けされている場合が示されている。また、図11(b)に示す例では、変動パターン種別として、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−1と、リーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−2とに種別分けされている場合が示されている。なお、図11(b)において、リーチの有無によって変動パターン種別を分けるのではなく、擬似連や滑り演出などの特定演出の有無によって変動パターン種別を分けてもよい。この場合、例えば、特殊CA4−1は、特定演出を伴わない変動パターンである特殊PG1−1と特殊PG2−1を含むようにし、特殊CA4−2は、特定演出を伴う特殊PG1−2、特殊PG1−3および特殊PG2−2を含むように構成してもよい。
図12は、ROM54に記憶されているはずれ変動パターン判定テーブル138aを示す説明図である。はずれ変動パターン判定テーブル138aは、可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別の決定結果に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。はずれ変動パターン判定テーブル138aは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。
図13および図14は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図13および図14に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9において可変表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、図6に示された使用されうる変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置9において演出図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C05(H)は、大当りとするか否か、小当りとするか否か、および大当り種別を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8C01(H)〜8C05(H)の受信に応じて演出図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C05(H)を表示結果指定コマンドという。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定コマンド)である。第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとを特別図柄特定コマンド(または図柄変動指定コマンド)と総称することがある。なお、第1特別図柄の可変表示を開始するのか第2特別図柄の可変表示を開始するのかを示す情報を、変動パターンコマンドに含めるようにしてもよい。
コマンド8F00(H)は、演出図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、演出図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド95XX(H)は、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。この実施例では、後述する入賞時演出処理(図19参照)において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞時にいずれの変動パターン種別となるかを判定する。そして、入賞時判定結果指定結果コマンドのEXTデータに判定結果としての変動パターン種別を指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する制御を行う。例えば、この実施例では、第1始動入賞口13への始動入賞時に変動パターン種別が非リーチCA2−1となる(非リーチはずれとなる)と判定した場合には、EXTデータに「00(H)」を設定した入賞時判定結果1指定コマンドが送信される。また、例えば、第1始動入賞口13への始動入賞時に変動パターン種別がスーパーCA2−7となる(スーパーリーチはずれとなる)と判定した場合には、EXTデータに「01(H)」を設定した入賞時判定結果2指定コマンドが送信される。また、例えば、第1始動入賞口13への始動入賞時に変動パターン種別がスーパーCA3−4となる(スーパーリーチ大当りとなる)と判定した場合には、EXTデータに「02(H)」を設定した入賞時判定結果3指定コマンドが送信される。また、例えば、第2始動入賞口14への始動入賞時に変動パターン種別が非リーチCA2−1となる(非リーチはずれとなる)と判定した場合には、EXTデータに「03(H)」を設定した入賞時判定結果4指定コマンドが送信される。また、例えば、第2始動入賞口14への始動入賞時に変動パターン種別がスーパーCA2−7となる(スーパーリーチはずれとなる)と判定した場合には、EXTデータに「04(H)」を設定した入賞時判定結果5指定コマンドが送信される。また、例えば、第2始動入賞口14への始動入賞時に変動パターン種別がスーパーCA3−4となる(スーパーリーチ大当りとなる)と判定した場合には、EXTデータに「05(H)」を設定した入賞時判定結果6指定コマンドが送信される。さらに、その他、判定した変動パターン種別に応じてEXTデータの値が設定され、入賞判定結果指定コマンドが送信される。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001〜A003(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。大当り開始指定コマンドには、大当りの種類に応じた大当り開始1指定コマンド、大当り開始指定2指定コマンドおよび小当り/突然確変大当り開始指定コマンドがある。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然大当りである場合に突然確変大当り開始指定用のファンファーレ指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはファンファーレ指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。
コマンドA301(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、通常大当りであったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了1指定コマンド:エンディング1指定コマンド)である。コマンドA302(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、確変大当りであったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了2指定コマンド:エンディング2指定コマンド)である。コマンドA303(H)は、小当りの遊技の終了または突然確変大当りの遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り/突然確変大当り終了指定コマンド:エンディング3指定コマンド)である。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然大当りである場合に突然確変大当り終了指定用のエンディング指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはエンディング指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドB000(H)は、遊技状態が通常状態であることを指定する演出制御コマンド(通常状態指定コマンド)である。コマンドB001(H)は、遊技状態が時短状態(確変状態を含まない)であることを指定する演出制御コマンド(時短状態指定コマンド)である。コマンドB002(H)は、遊技状態が確変状態であることを指定する演出制御コマンド(確変状態指定コマンド)である。
コマンドB1XX(H)は、時短状態の残り回数(あと何回変動表示を終了するまで時短状態が継続するか)を指定する演出制御コマンド(時短回数指定コマンド)である。コマンドB1XX(H)における「XX」が、時短状態の残り回数を示す。
コマンドC0XX(H)は、第1保留記憶数を指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数指定コマンド)である。コマンドC0XX(H)における「XX」が、第1保留記憶数を示す。コマンドC1XX(H)は、第2保留記憶数を指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数指定コマンド)である。コマンドC1XX(H)における「XX」が、第2保留記憶数を示す。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図13および図14に示された内容に応じて演出表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞があり第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおいて特別図柄の可変表示が開始される度に、演出図柄の変動パターンを指定する変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
この実施例では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい
なお、演出制御コマンドの送出方式として、演出制御信号CD0〜CD7の8本のパラレル信号線で1バイトずつ主基板31から中継基板77を介して演出制御基板80に演出制御コマンドデータを出力し、演出制御コマンドデータの他に、演出制御コマンドデータの取込を指示するパルス状(矩形波状)の取込信号(演出制御INT信号)を出力する方式を用いる。演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
図13および図14に示す例では、変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)と第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)とで共通に使用でき、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示に伴って演出を行う演出表示装置9などの演出用部品を制御する際に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるコマンドの種類を増大させないようにすることができる。
図15および図16は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13aがオンしていたら、すなわち、第1始動入賞口13への始動入賞が発生していたら、第1始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS311,S312)。また、CPU56は、第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち第2始動入賞口14への始動入賞が発生していたら、第2始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS313,S314)。そして、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。第1始動入賞口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aがオンしていなければ、内部状態に応じて、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS300〜S310の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数(合算保留記憶数)を確認する。保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数は合算保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合算保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。
特別図柄停止処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける可変表示を停止して停止図柄を導出表示させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う。そして、大当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、小当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において演出図柄が停止されるように制御する。
大入賞口開放前処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。
大入賞口開放中処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、確変フラグや時短フラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
小当り開放前処理(ステップS308):特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。小当り開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS309に対応した値(この例では9)に更新する。なお、小当り開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
小当り開放中処理(ステップS309):特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS310に対応した値(この例では10(10進数))に更新する。
小当り終了処理(ステップS310):特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図17は、ステップS312,S314の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。このうち、図17(A)は、ステップS312の第1始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。また、図17(B)は、ステップS314の第2始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。
まず、図17(A)を参照して第1始動口スイッチ通過処理について説明する。第1始動口スイッチ13aがオン状態の場合に実行される第1始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、第1保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)を確認する(ステップS211A)。第1保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。
第1保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS212A)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS213A)。次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファ(図18参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS214A)。なお、ステップS214Aの処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を第1始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第1特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
図18は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留バッファ)の構成例を示す説明図である。図18に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。この実施例では、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)、および後述するスーパーリーチフラグが記憶される。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。
次いで、CPU56は、遊技状態が時短状態(確変状態を含む)であることを示す時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS215A)。セットされていれば、そのままステップS218Aに移行する。時短フラグがセットされていなければ、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が5以上であるか否かを確認する(ステップS216A)。特別図柄プロセスフラグの値が5以上であれば(すなわち、大当り遊技状態または小当り遊技状態であれば)、CPU56は、そのままステップS218Aに移行する。
特別図柄プロセスフラグの値が5未満であれば、CPU56は、検出した始動入賞にもとづく変動がその後実行されたときの変動表示結果を始動入賞時にあらかじめ判定する入賞時演出処理を実行する(ステップS217A)。そして、CPU56は、入賞時演出処理の判定結果にもとづいて入賞時判定結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行うとともに、入賞時判定結果指定コマンドに次いで第1保留記憶数カウンタの値にもとづいて第1保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS218A)。
なお、ステップS215AまたはステップS216AでYesと判定したことによりステップS217Aの入賞時演出処理を実行しなかった場合には、CPU56は、ステップS218Aにおいて、第1保留記憶数指定コマンドのみを送信する制御を行い、入賞時判定結果指定コマンドを送信する制御は行わない。なお、ステップS217Aの入賞時演出処理を実行しなかった場合に、入賞判定結果を特定不能であることを示す値をEXTデータとして設定した入賞時判定結果指定コマンドを送信するようにしてもよい。
なお、この実施例では、ステップS215Aの処理が実行されることによって、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合には、遊技状態が通常状態である場合(確変状態でも時短状態でもない場合)にのみステップS217Aの入賞時演出処理が実行される。また、この実施例では、ステップS216Aの処理が実行されることによって、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合には、大当り遊技状態や小当り遊技状態でない場合にのみステップS217Aの入賞時演出処理が実行される。なお、大当り遊技状態である場合にのみステップS217Aに移行しないようにし、小当り遊技状態である場合にはステップS217Aに移行して入賞時演出処理が実行されるようにしてもよい。
次に、図17(B)を参照して第2始動口スイッチ通過処理について説明する。第2始動口スイッチ14aがオン状態の場合に実行される第2始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、第2保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)を確認する(ステップS211B)。第2保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。
第2保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS212B)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS213B)。次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファ(図18参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS214B)。なお、ステップS214Bの処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を第2始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第2特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、入賞時演出処理を実行する(ステップS217B)。そして、CPU56は、入賞時演出処理の判定結果にもとづいて入賞時判定結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行うとともに、入賞時判定結果指定コマンドに次いで第2保留記憶数カウンタの値にもとづいて第2保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS218B)。
図19は、ステップS217A,S217Bの入賞時演出処理を示すフローチャートである。入賞時演出処理では、CPU56は、まず、ステップS214A,S214Bで抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図8(a)の左欄に示す通常時の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップS220)。この実施例では、特別図柄および演出図柄の変動を開始するタイミングで、後述する特別図柄通常処理において大当りや小当りとするか否か、大当り種別を決定したり、変動パターン設定処理において変動パターンを決定したりするのであるが、それとは別に、遊技球が第1始動入賞口13や第2始動入賞口14に始動入賞したタイミングで、その始動入賞にもとづく変動表示が開始される前に、入賞時演出処理を実行することによって、あらかじめいずれの変動パターン種別となるか否かを確認する。そのようにすることによって、演出図柄の変動表示が実行されるより前にあらかじめ変動パターン種別を予測し、後述するように、入賞時の判定結果にもとづいて、演出制御用マイクロコンピュータ100によって、遊技者の操作に応じてスーパーリーチとなることを予告する予告演出を実行する。
大当り判定用乱数(ランダムR)が通常時の大当り判定値と一致しなければ(ステップS220のNo)、CPU56は、遊技状態が確変状態であることを示す確変フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS221)。確変フラグがセットされていれば、CPU56は、ステップS214A,S214Bで抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図8(a)の右欄に示す確変時の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップS222)。
大当り判定用乱数(ランダムR)が確変時の大当り判定値とも一致しなければ(ステップS222のN)、CPU56は、ステップS214A,S214Bで抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図8(b),(c)に示す小当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップS223)。この場合、CPU56は、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合(図17(A)に示す第1始動口スイッチ通過処理で入賞時演出処理(ステップS217A参照)を実行する場合)には、図8(b)に示す小当り判定テーブル(第1特別図柄用)130bに設定されている小当り判定値と一致するか否かを判定する。また、第2始動入賞口14への始動入賞があった場合(図17(B)に示す第2始動口スイッチ通過処理で入賞時演出処理(ステップS217B参照)を実行する場合)には、図8(c)に示す小当り判定テーブル(第2特別図柄用)130cに設定されている小当り判定値と一致するか否かを判定する。
大当り判定用乱数(ランダムR)が小当り判定値とも一致しなければ(ステップS223のNo)、CPU56は、現在の遊技状態を判定する処理を行う(ステップS224)。この実施例では、CPU56は、ステップS224において、遊技状態が確変状態または時短状態であるか否か(具体的には、時短フラグがセットされているか否か)を判定する。また、CPU56は、合算保留記憶数が3以上であるか否か(具体的には、合算保留記憶数カウンタの値が3以上であるか否か)を判定する。
そして、CPU56は、ステップS224の判定結果に応じて、はずれ用変動パターン種別判定テーブルを設定する(ステップS225)。具体的には、CPU56は、遊技状態が確変状態もしくは時短状態であると判定した場合、または合算保留記憶数が3以上であると判定した場合には、図10(b)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブル(短縮用)135bを設定する。また、遊技状態が通常状態であるとともに合算保留記憶数が3未満であると判定した場合には、図10(a)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブル(通常用)135aを設定する。なお、遊技状態や合算保留記憶数に応じていずれのはずれ用変動パターン種別判定テーブル135a,135bを用いるかを区別するのではなく、遊技状態や合算保留記憶数に関係なく、いずれか一方のはずれ用変動パターン種別判定テーブル135a,135bを選択して設定するようにしてもよい。また、はずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いるのではなく、あらかじめ閾値判定を行う閾値判定プログラムを組み込んでおき、閾値より大きいか否かを判定することにより、後述するステップS229で変動パターン種別を判定するようにしてもよい。例えば、この実施例では、図9(a),(b)に示すように、スーパーリーチ大当りとなるスーパーCA3−4の変動パターン種別に対して150〜251の共通の範囲に判定値が割り当てられているのであるから、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値が閾値150以上であるか否かを判定し、150以上であればスーパーCA3−4の変動パターン種別となると判定してもよい。また、例えば、この実施例では、図10(a),(b)に示すように、スーパーリーチはずれとなるスーパーCA2−7の変動パターン種別に対して230〜251の共通の範囲に判定値が割り当てられているのであるから、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値が閾値230以上であるか否かを判定し、230以上であればスーパーCA2−7の変動パターン種別となると判定してもよい。さらに、例えば、この実施例では、図10(a),(b)に示すように、非リーチはずれとなる非リーチCA2−1の変動パターン種別に対して1〜79の共通の範囲に判定値が割り当てられているのであるから、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値が閾値79以下であるか否かを判定し、79以下であれば非リーチCA2−1の変動パターン種別となると判定してもよい。
大当り判定用乱数(ランダムR)が小当り判定値と一致した場合には(ステップS223のYes)、CPU56は、図9(d)に示す小当り用変動パターン種別判定テーブル132dを設定する(ステップS226)。
ステップS220またはステップS222で大当り判定用乱数(ランダムR)が大当り判定値と一致した場合には、CPU56は、ステップS214A,S214Bで抽出した大当り種別判定用乱数(ランダム1)にもとづいて大当りの種別を判定する(ステップS227)。この場合、CPU56は、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合(図17(A)に示す第1始動口スイッチ通過処理で入賞時演出処理(ステップS217A参照)を実行する場合)には、図8(d)に示す大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)131aを用いて大当り種別が「通常大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」のいずれとなるかを判定する。また、第2始動入賞口14への始動入賞があった場合(図17(B)に示す第2始動口スイッチ通過処理で入賞時演出処理(ステップS217B参照)を実行する場合)には、図8(e)に示す大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)131bを用いて大当り種別が「通常大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」のいずれとなるかを判定する。
そして、CPU56は、ステップS227で判定した大当り種別に応じて、大当り用変動パターン種別判定テーブルを設定する(ステップS228)。具体的には、CPU56は、通常大当りと判定した場合には、図9(a)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132aを設定する。また、確変大当りと判定した場合には、図9(b)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132bを設定する。また、突然確変大当りと判定した場合には、図9(c)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132cを設定する。
次いで、CPU56は、ステップS225,S226,S228で設定した変動パターン種別判定テーブルと、ステップS214A,S214Bで抽出した変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)とを用いて、変動パターン種別を判定する(ステップS229)。
なお、前述したように、この実施例では、図9(a),(b)に示すように、15ラウンドの大当り(確変大当りまたは通常大当り)となる場合には、大当り種別が通常大当りであるか確変大当りであるかにかかわらず、スーパーCA3−4の変動パターン種別に対して共通の範囲の判定値(150〜251)が割り当てられている。従って、確変大当りまたは通常大当りとなる場合には、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)が150〜251であれば、少なくとも変動パターン種別がスーパーCA3−4になる(すなわち、スーパーリーチ大当りとなる)と判定することができる。
また、例えば、この実施例では、図10(a),(b)に示すように、はずれとなる場合には、遊技状態や合算保留記憶数にかかわらず、非リーチCA2−1の変動パターン種別に対して共通の範囲の判定値(1〜79)が割り当てられている。従って、はずれとなる場合には、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)が1〜79であれば、少なくとも変動パターン種別が非リーチCA2−1になる(すなわち、非リーチはずれとなる)と判定することができる。また、図10(a),(b)に示すように、この実施例では、はずれとなる場合には、遊技状態や合算保留記憶数にかかわらず、スーパーCA2−7の変動パターン種別に対して共通の範囲の判定値(230〜251)が割り当てられている。従って、はずれとなる場合には、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)が230〜251であれば、少なくとも変動パターン種別がスーパーCA2−7になる(すなわち、スーパーリーチはずれとなる)と判定することができる。
そして、CPU56は、判定した変動パターン種別を入賞時判定結果指定コマンドに設定する処理を行う(ステップS230)。例えば、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合(図17(A)に示す第1始動口スイッチ通過処理で入賞時演出処理(ステップS217A参照)を実行する場合)には、ステップS229で「非リーチはずれ」と判定した場合には、MODEデータ「95(H)」で構成される入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータに「00(H)」を設定する処理を行う。また、ステップS229で「スーパーリーチはずれ」と判定した場合には、MODEデータ「95(H)」で構成される入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータに「01(H)」を設定する処理を行う。また、ステップS229で「スーパーリーチ大当り」と判定した場合には、MODEデータ「95(H)」で構成される入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータに「02(H)」を設定する処理を行う。また、第2始動入賞口14への始動入賞があった場合(図17(B)に示す第2始動口スイッチ通過処理で入賞時演出処理(ステップS217B参照)を実行する場合)には、ステップS229で「非リーチはずれ」と判定した場合には、MODEデータ「95(H)」で構成される入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータに「03(H)」を設定する処理を行う。また、ステップS229で「スーパーリーチはずれ」と判定した場合には、MODEデータ「95(H)」で構成される入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータに「04(H)」を設定する処理を行う。また、ステップS229で「スーパーリーチ大当り」と判定した場合には、MODEデータ「95(H)」で構成される入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータに「05(H)」を設定する処理を行う。その他、CPU56は、判定した変動パターン種別に応じた値を入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータに設定する処理を行う。
次いで、CPU56は、ステップS229で判定した変動パターン種別が、スーパーリーチであるか否かを判定し(ステップ231)、スーパーリーチでない場合には入賞時演出処理を終了する。
一方、スーパーリーチである場合には、第1始動入賞口13への始動入賞があった際の入賞時演出処理(ステップS217A)であるときには、第1保留記憶バッファの最も多い保留記憶数の保存領域にスーパーリーチフラグを格納し、第2始動入賞口14への始動入賞があった際の入賞時演出処理(ステップS217B)であるときには、第2保留記憶バッファの最も多い保留記憶数の保存領域にスーパーリーチフラグを格納した後(ステップ232)、入賞時演出処理を終了することで、どの保留記憶数に対応する演出図柄変動においてスーパーリーチとなるかを特定できるようにする。
図20および図21は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、合算保留記憶数の値を確認する(ステップS51)。具体的には、合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0であれば処理を終了する。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU56は、第2保留記憶数が0であるか否かを確認する(ステップS52)。具体的には、第1保留記憶数カウンタの値が0であるか否かを確認する。第2保留記憶数が0でなければ、CPU56は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(ステップS53)。第2保留記憶数が0であれば(すなわち、第1保留記憶数のみが溜まっている場合)には、CPU56は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(ステップS54)。
この実施例では、ステップS52〜S54の処理が実行されることによって、第1特別図柄の変動表示に対して、第2特別図柄の変動表示が優先して実行される。
次いで、CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS55)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶数バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS56)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM55の第1保留記憶数バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM55の第2保留記憶数バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
そして、CPU56は、合算保留記憶数カウンタのカウント値をRAM55の所定の領域に保存した後(ステップS57)、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップS58)。なお、CPU56は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM55の所定の領域に保存する。
また、CPU56は、減算後の特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタの値にもとづいて、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS59)。この場合、特別図柄ポインタに「第1」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第1保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行う。また、特別図柄ポインタに「第2」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第2保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行う。
特別図柄通常処理では、最初に、第1始動入賞口13を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータすなわち第1特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口14を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータすなわち第2特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータが、特別図柄ポインタに設定される。そして、特別図柄プロセス処理における以降の処理では、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行される。よって、ステップS300〜S310の処理を、第1特別図柄を対象とする場合と第2特別図柄を対象とする場合とで共通化することができる。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域からランダムR(大当り判定用乱数)を読み出し、大当り判定モジュールを実行する。なお、この場合、CPU56は、第1始動口スイッチ通過処理のステップS214Aや第2始動口スイッチ通過処理のステップS214Bで抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り判定用乱数を読み出し、大当り判定を行う。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値や小当り判定値(図8参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りや小当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定や小当り判定の処理を実行するプログラムである。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態(高確率状態)の場合は、遊技状態が非確変状態(通常遊技状態および時短状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、あらかじめ大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(ROM54における図8(a)の右側の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(ROM54における図8(a)の左側の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU56は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行い、遊技状態が通常遊技状態や時短状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図8(a)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(ステップS61)、ステップS71に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされているか否かにより行われる。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的には、確変大当りまたは突然確変大当りとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、大当りと決定されたときに特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミングでリセットされる。
大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(ステップS61のNo)、CPU56は、小当り判定テーブル(図8(b),(c)参照)を使用して小当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図8(b),(c)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることに決定する。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示すデータを確認し、特別図柄ポインタが示すデータが「第1」である場合には、図8(b)に示す小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。また、特別図柄ポインタが示すデータが「第2」である場合には、図8(c)に示す小当り判定テーブル(第2特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。そして、小当りとすることに決定した場合には(ステップS62)、CPU56は、小当りであることを示す小当りフラグをセットし(ステップS63)、ステップS75に移行する。
なお、ランダムRの値が大当り判定値および小当り判定値のいずれにも一致しない場合には(ステップS62のNo)、すなわち、はずれである場合には、そのままステップS75に移行する。
ステップS71では、CPU56は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、特別図柄ポインタが示す方の大当り種別判定テーブルを選択する(ステップS72)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、図8(d)に示す第1特別図柄用の大当り種別判定用テーブル131aを選択する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、図8(e)に示す第2特別図柄用の大当り種別判定用テーブル131bを選択する。
次いで、CPU56は、選択した大当り種別判定テーブルを用いて、乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム1)の値と一致する値に対応した種別(「通常大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」)を大当りの種別に決定する(ステップS73)。なお、この場合、CPU56は、第1始動口スイッチ通過処理のステップS214Aや第2始動口スイッチ通過処理のステップS214Bで抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り種別判定用乱数を読み出し、大当り種別の決定を行う。また、この場合に、図8(d),(e)に示すように、第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、突然確変大当りが選択される割合が高い。
また、CPU56は、決定した大当りの種別を示すデータをRAM55における大当り種別バッファに設定する(ステップS74)。例えば、大当り種別が「通常大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種別が「確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定され、大当り種別が「突然確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「03」が設定される。
次いで、CPU56は、特別図柄の停止図柄を決定する(ステップS75)。具体的には、大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。すなわち、大当り種別を「突然確変大当り」に決定した場合には「1」を特別図柄の停止図柄に決定し、「通常大当り」に決定した場合には「3」を特別図柄の停止図柄に決定し、「確変大当り」に決定した場合には「7」を特別図柄の停止図柄に決定する。また、小当りフラグがセットされている場合には、小当り図柄となる「5」を特別図柄の停止図柄に決定する。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS76)。
図22は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS91)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、大当り用変動パターン種別判定テーブル132a〜132c(図9(a)〜(c)参照)のいずれかを選択する(ステップS92)。そして、ステップS102に移行する。
大当りフラグがセットされていない場合には、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS93)。小当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、小当り用変動パターン種別判定テーブル132d(図9(d)参照)を選択する(ステップS94)。そして、ステップS102に移行する。
小当りフラグもセットされていない場合には、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS95)。なお、時短フラグは、遊技状態を時短状態に移行するとき(確変状態に移行するときを含む)にセットされ、時短状態を終了するときにリセットされる。具体的には、通常大当り、確変大当りまたは突然確変大当りとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、時短回数を消化したタイミングや、大当りと決定されたときに特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミングでリセットされる。時短フラグがセットされていれば(ステップS95のYes)、CPU56は、ステップS98に移行する。
時短フラグがセットされていなければ(ステップS95のNo)、CPU56は、合算保留記憶数が3以上であるか否かを確認する(ステップS96)。合算保留記憶数が3未満であれば(ステップS96のNo)、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135a(図10(a)参照)を選択する(ステップS97)。そして、ステップS102に移行する。
時短フラグがセットされている場合(ステップS95のYes)または合算保留記憶数が3以上である場合(ステップS96のYes)には、CPU56は、次の特図変動の対象となる保留記憶を特定する。具体的には、第2の保留記憶数が存在している場合には、第2保留記憶バッファの最も少ない保留記憶数を次の特図変動の対象となる保留記憶(次の変動対象保留記憶)として特定し、第2の保留記憶数が存在していない場合には、第1保留記憶バッファの最も少ない保留記憶数を次の変動対象保留記憶として特定する(ステップS98)。
そして、次の変動対象保留記憶として特定した保留記憶数に対応する保存領域にスーパーリーチフラグが格納(セット)されているか否かを判定し、格納(セット)されていなければ、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135b(図10(b)参照)を選択した後(ステップS100)、ステップS102に移行する一方、格納(セット)されている場合、つまり、次の特図変動においてスーパーリーチとなる場合には、ステップS97へ進み、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135a(図10(a)参照)を選択した後、ステップS102に移行する。
つまり、時短状態や合計保留記憶数が3以上である場合には、非リーチPA1−2を含むはずれ用変動パターン種別判定テーブル135b(図10(b)参照)が選択されるが、これら非リーチPA1−2は、前述したように、1.50秒という非常に短い変動時間で変動が終了するので、操作部50の操作による予告演出(5秒)行うと、予告演出(5秒)中に特別図柄の変動が終了してしまうことになってしまうが、これら遊技者による操作部50の操作に応じた予告演出が実施されるスーパーリーチが発生する前の特別図柄の変動パターンを決定する際には、時短状態や合計保留記憶数が3以上であっても、非リーチPA1−2を選択対象の変動パターンとして含まないはずれ用変動パターン種別判定テーブル135a(図10(a)参照)を選択するようにすることで、これらスーパーリーチが発生する前の特別図柄の変動においては、非リーチPA1−2の変動パターン以外の変動パターン(いずれも変動時間が5秒以上)が選択されることになり、予告演出(5秒)中に特別図柄の変動が終了してしまうことはない。
この実施例では、ステップS95〜S100の処理が実行されることによって、次のスーパーリーチが発生する前の特別図柄の変動パターンを除いては、原則的に、遊技状態が時短状態である場合(確変状態である場合を含む)または合算保留記憶数が3以上である場合には、図10(b)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブル135bが選択される。この場合、後述するステップS102の処理で変動パターン種別として非リーチCA2−3が決定される場合があり、非リーチCA2−3の変動パターン種別が決定された場合には、ステップS105の処理で変動パターンとして短縮変動の非リーチPA1−2が決定される(図12参照)。従って、この実施例では、遊技状態が時短状態である場合(確変状態である場合を含む)または合算保留記憶数が3以上である場合には、短縮変動の変動表示が行われる場合がある。
なお、この実施例では、遊技状態が時短状態である場合であっても、合算保留記憶数がほぼ0である場合(例えば、0であるか、0または1である場合)には、短縮変動の変動表示を行わないようにしてもよい。この場合、例えば、CPU56は、ステップS95でYと判定したときに、合算保留記憶数がほぼ0であるか否かを確認し、合算保留記憶数がほぼ0であれば、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135a(図10(a)参照)を選択するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム2(変動パターン種別判定用乱数)を読み出し、ステップS92、S94、S97またはS100の処理で選択したテーブルを参照することによって、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS102)。
次いで、CPU56は、ステップS102の変動パターン種別の決定結果にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、当り変動パターン判定テーブル137a、137b(図11参照)、はずれ変動パターン判定テーブル138a(図12参照)のうちのいずれかを選択する(ステップS103)。また、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム3(変動パターン判定用乱数)を読み出し、ステップS103の処理で選択した変動パターン判定テーブルを参照することによって、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS105)。なお、始動入賞のタイミングでランダム3(変動パターン判定用乱数)を抽出しないように構成する場合には、CPU56は、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出し、抽出した乱数値にもとづいて変動パターンを決定するようにしてもよい。
次いで、決定した変動パターンに対応する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS106)。
また、特別図柄の変動を開始する(ステップS107)。例えば、ステップS33の特別図柄表示制御処理で参照される特別図柄に対応した開始フラグをセットする。また、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(ステップS108)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS109)。
なお、はずれと決定されている場合において、いきなり変動パターン種別を決定するのではなく、まず、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定するようにしてもよい。そして、リーチとするか否かの判定結果にもとづいて、ステップS95〜S100,S102の処理を実行し、変動パターン種別を決定するようにしてもよい。この場合、あらかじめ非リーチ用の変動パターン種別判定テーブル(図10に示す非リーチCA2−1〜非リーチCA2−3の変動パターン種別を含むもの)と、リーチ用の変動パターン種別判定テーブル(図10に示すノーマルCA2−4〜ノーマルCA2−6、スーパーCA2−7の変動パターン種別を含むもの)とを用意しておき、リーチ判定結果にもとづいて、いずれかの変動パターン種別判定テーブルを選択して、変動パターン種別を決定するようにしてもよい。
また、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定する場合にも、合算保留記憶数(第1保留記憶数や第2保留記憶数でもよい)に応じて、リーチの選択割合が異なるリーチ判定テーブルを選択して、保留記憶数が多くなるに従ってリーチ確率が低くなるようにリーチとするか否かを決定するようにしてもよい。この場合、CPU56は、例えば、入賞時演出処理における「スーパーリーチはずれ」や「非リーチはずれ」となるか否かの判定において、リーチ判定テーブルの共通の範囲に割り当てられた判定値に合致するか否かを判定することによって、リーチとなるか否かをあらかじめ判定するようにしてもよい。なお、予告演出の実行割合が低下してしまうことを考慮すると、この実施例で示したように、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理を行うことなく、変動パターン種別によって「スーパーリーチはずれ」や「非リーチはずれ」となるか否かを事前判定して連続予告演出を行うように構成することが好ましい。
図23は、表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)を示すフローチャートである。表示結果指定コマンド送信処理において、CPU56は、決定されている大当りの種類、小当り、はずれに応じて、表示結果1指定〜表示結果5指定のいずれかの演出制御コマンド(図13参照)を送信する制御を行う。具体的には、CPU56は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS110)。セットされていない場合には、ステップS116に移行する。大当りフラグがセットされている場合、大当りの種別が確変大当りであるときには、表示結果3指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS111,S112)。なお、確変大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「02」であるか否かを確認することによって判定できる。また、CPU56は、大当りの種別が突然確変大当りであるときには、表示結果4指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS113,S114)。なお、突然確変大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「03」であるか否かを確認することによって判定できる。そして、確変大当りおよび突然確変大当りのいずれでもないときには(すなわち、通常大当りであるときには)、CPU56は、表示結果2指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS115)。
一方、CPU56は、大当りフラグがセットされていないときには(ステップS110のN)、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS116)。小当りフラグがセットされていれば、CPU56は、表示結果5指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS117)。小当りフラグもセットされていないときは(ステップS116のN)、すなわち、はずれである場合には、CPU56は、表示結果1指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS118)。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(ステップS303)に対応した値に更新する(ステップS119)。
図24は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(ステップS303)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、CPU56は、変動時間タイマを1減算し(ステップS125)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS126)、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS127)。変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、そのまま処理を終了する。
図25は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、ステップS32の特別図柄表示制御処理で参照される終了フラグをセットして特別図柄の変動を終了させ、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに停止図柄を導出表示する制御を行う(ステップS131)。なお、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されている場合には第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動を終了させ、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータが設定されている場合には第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動を終了させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS132)。そして、大当りフラグがセットされていない場合には、ステップS140に移行する(ステップS133)。
大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、セットされていれば、確変状態であることを示す確変フラグ、および時短状態であることを示す時短フラグをリセットし(ステップS134)、演出制御用マイクロコンピュータ100に大当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS135)。具体的には、大当りの種別が通常大当りである場合には大当り開始1指定コマンドを送信する。大当りの種別が確変大当りである場合には大当り開始2指定コマンドを送信する。大当りの種別が突然確変大当りである場合には小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを送信する。なお、大当りの種別が通常大当り、確変大当りまたは突然確変大当りのいずれであるかは、RAM55に記憶されている大当り種別を示すデータ(大当り種別バッファに記憶されているデータ)にもとづいて判定される。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に通常状態指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS136)。
また、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS137)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば、通常大当りまたは確変大当りの場合には15回。突然確変大当りの場合には2回。)をセットする(ステップS138)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS139)。
ステップS140では、CPU56は、確変状態であることを示す確変フラグがセットされているか否かを確認する。確変フラグがセットされていなければ、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否か確認する(ステップS141)。時短フラグがセットされている場合には(すなわち、確変状態をともなわず、時短状態にのみ制御されている場合には)、時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタの値を−1する(ステップS142)。そして、CPU56は、減算後の時短回数カウンタの値にもとづいて時短回数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS143)。
なお、CPU56は、時短回数指定コマンドを送信しないようにしてもよい。その場合、例えば、時短状態に移行した後、演出制御用マイクロコンピュータ100側で時短回数を管理するようにしてもよい。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、時短状態指定コマンドを受信すると、時短回数カウンタに所定値(例えば100)をセットし、演出図柄の変動表示を実行するごとに時短回数カウンタの値を1減算して、時短回数の残り回数を管理するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、減算後の時短回数カウンタの値が0になった場合には(ステップS144)、時短フラグをリセットする(ステップS145)。また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して通常状態指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS146)。
次いで、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS147)。小当りフラグがセットされていれば、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを送信する(ステップS148)。また、小当り表示時間タイマに小当り表示時間(小当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS149)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば2回)をセットする(ステップS150)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開始前処理(ステップS308)に対応した値に更新する(ステップS151)。
小当りフラグもセットされていなければ(ステップS147のN)、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS152)。
図26は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS160)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS164に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、大当りフラグをリセットし(ステップS161)、大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS162)。ここで、通常大当りであった場合には大当り終了1指定コマンドを送信し、確変大当りであった場合には大当り終了2指定コマンドを送信し、突然確変大当りであった場合には小当り/突然確変大当り終了指定コマンドを送信する。そして、大当り終了表示タイマに、演出表示装置9において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS163)、処理を終了する。
ステップS164では、大当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS165)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップS165のY)、CPU56は、大当りの種別が確変大当りまたは突然確変大当りであるか否かを確認する(ステップS166)。なお、確変大当りまたは突然確変大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「02」〜「03」であるか否かを確認することによって判定できる。確変大当りおよび突然確変大当りのいずれでもなければ(すなわち、通常大当りであれば)、CPU56は、時短フラグをセットして遊技状態を時短状態に移行させる(ステップS167)。また、CPU56は、時短回数をカウントするための時短回数カウンタに所定回数(例えば100回)をセットする(ステップS168)。また、CPU56は、時短状態指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS169)。そして、ステップS173に移行する。
確変大当りまたは突然確変大当りであれば、CPU56は、確変フラグをセットして遊技状態を確変状態に移行させる(ステップS170)。また、CPU56は、時短フラグをセットする(ステップS171)。また、CPU56は、確変状態指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS172)。そして、ステップS173に移行する。
なお、この実施例では、ステップS167,S171でセットした時短フラグは、可変入賞球装置15の開放時間を長くしたり開放回数を増加させたりするか否かを判定するためにも用いられる。この場合、具体的には、CPU56は、普通図柄プロセス処理(ステップS27参照)において、普通図柄の変動表示結果が当りとなったときに、時短フラグがセットされているか否かを確認し、セットされていれば、開放時間を長くしたり開放回数を増加させたりして可変入賞球装置15を開放する制御を行う。また、ステップS167,S171でセットした時短フラグは、特別図柄の変動時間を短縮するか否かを判定するために用いられる。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS173)。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図27は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:ステップS704)。次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。
次いで、大当り図柄決定用乱数などの乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS706)。その後、ステップS702に移行する。
図28は、主基板31の遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した演出制御コマンドを格納するためのコマンド受信バッファの一構成例を示す説明図である。この例では、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図13および図14参照)であるのか解析する。
図29は、演出制御用マイクロコンピュータ100が用いる乱数を示す説明図である。図29に示すように、この実施例では、予告演出決定用乱数SR1、予告種別決定用乱数SR3、表示態様変化決定用乱数SR7、第3予告演出のパターン決定用乱数SR8、第5予告演出のパターン決定用乱数SR9、第4予告演出の表示態様変化決定用乱数SR10を用いる。なお、演出効果を高めるために、これら以外の乱数を用いてもよい。
予告演出決定用乱数SR1は、スーパーリーチが実施されるか否かに係わらずに予告演出を実施するか否かを決定する、つまり、スーパーリーチが次の特別図柄変動において発生しない場合において予告演出を実施することを決定する(いわゆるがせ)ための乱数である。
予告種別決定用乱数SR3は、予告演出の種別(第1〜第5予告演出のいずれか、またはステップアップ予告演出)を決定するために用いられる乱数である。
表示態様変化決定用乱数SR7は、第2予告演出の実行中に、操作部50の押下に応じて予告演出の態様を変化させるか否か決定するために用いられる乱数である。
第3予告演出のパターン決定用乱数SR8は、第3予告演出を実行するときにいずれのパターンを使用するのか決定するために用いられる乱数である。
第5予告演出のパターン決定用乱数SR9は、第5予告演出を実行するときにいずれのパターンを使用するのか決定するために用いられる乱数である。
第4予告演出の表示態様変化決定用乱数SR10は、第4予告演出の実行中に、操作部50の押下に応じて予告演出の態様を変化させるか否か決定するために用いられる乱数である。
各乱数を生成するためのカウンタがRAMに形成されている。そして、各カウンタの数値は、図27に示す乱数更新処理(ステップS706)で更新される。すなわち、値が+1される。そして、カウンタのカウント値が乱数の上限値(図29に示された範囲における最大値)を越えると下限値(図29に示された範囲における最小値)に戻される。乱数を生成するためのカウンタのカウント値を読み出すことを、乱数を抽出するという。
なお、予告演出は、遊技者による操作部の操作に応じて保留表示を段階的に変化させることで、次の特別図柄の変動においてスーパーリーチとなる可能性やスーパーリーチにおいて大当りとなる可能性を報知するための演出である。この実施例では、予告演出はスーパーリーチとなる可能性や大当りになる可能性を報知するために実行されるが、予告演出は、確変大当り、特定の態様のリーチ等を予告するものであってもよい。
演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMには、図30に示す図柄変動制御パターンテーブル180、図31に示す予告演出制御パターンテーブル181、図32に示す各種演出制御パターンテーブル182が記憶されている。図30に示す図柄変動制御パターンテーブル180には、演出図柄の変動が開始されてから最終停止図柄となる確定演出図柄が停止表示されるまでの期間における、リーチ演出における演出表示動作等の演出動作の制御内容を示すデータが、変動パターンに応じて格納されている。各図柄変動制御パターンには、例えば、プロセスタイマ設定値、表示制御実行データやランプ制御実行データといった演出図柄の可変表示に応じた各種の演出動作を制御するための複数の制御データが時系列的に設定されている。
図31に示す予告演出制御パターンテーブル181には、複数種類の予告パターンのそれぞれに対応して、予告演出に対応した演出動作の制御内容を示すデータが格納されている。各予告演出制御パターンは、例えば、プロセスタイマ設定値、表示制御実行データやランプ制御実行データといった予告演出に応じた各種の演出動作を制御するための複数の制御データが時系列的に設定されている。
なお、この実施例では、予告演出制御パターンテーブル181には、予告演出の種類(第1予告演出(予告1)〜第5予告演出(予告5))毎に、第1画像の表示に関する制御データ、第2画像の表示に関する制御データ、第3画像の表示に関する制御データを始めとする「変化後の画像」毎に制御データが設定されている。この実施例では、予告演出は、操作部50に対する押下操作に応じて、演出表示装置9に表示される予告演出のための画像の表示態様を変化させる(変更する)ことによって実現される。「変化後の画像」とは、操作部50に対する押下操作がなされたときに変更される画像のことである。そして、予告演出制御パターンテーブル181には、「変化後の画像」のそれぞれに応じて、プロセスタイマ設定値、表示制御実行データやランプ制御実行データといった予告演出に応じた各種の演出動作を制御するための制御データが設定されている。
図32に示す各種演出制御パターンテーブル182には、大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間における、各種の演出制御の内容を示すデータが、ラウンド等に応じて格納されている。各演出制御パターンには、プロセスタイマ設定値、表示制御実行データやランプ制御実行データといった各種の演出動作を制御するための複数の制御データが時系列的に設定されている。
なお、図柄変動制御パターン、予告演出制御パターン、各種演出制御パターンの各々の制御データの集まりを、プロセステーブルという。
演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMには、図33に示す予告種別決定テーブル171a,171bが記憶されている。予告種別決定テーブル171a,171bには、予告種別決定用乱数SR3と比較される判定値が、第1〜第5の各予告種別(予告種類)に対応して設定されている。
尚、この実施例においては、図33に示すように、第1特別図柄の変動表示に対応する第1の保留記憶についての演出図柄の変動における予告の種別を決定するための予告種別決定テーブル(第1保留記憶用)171aと、第2特別図柄の変動表示に対応する第2の保留記憶についての演出図柄の変動における予告の種別を決定するための予告種別決定テーブル(第2保留記憶用)171bとが個別に設けられており、第1特別図柄の変動に連動した演出図柄の変動と、第2特別図柄の変動に連動した演出図柄の変動とで、決定される予告演出の種別が異なるように設定されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら第1の保留記憶と第2の保留記憶とで共通の予告種別決定テーブルを設けるようにしても良い。
また、この実施例では、図33に示すように、主に通常遊技状態において入賞がなされる第1の保留記憶においては、後述するように、操作部50の操作により%の数値変動をするかしないかを抽選にて決定する第2予告演出が多く決定されるように、第2予告演出に対応する判定値数が多く設定されている一方、主に時短遊技状態において入賞がなされる第2の保留記憶においては、後述するように、操作部50の操作により抽選することなく%の数値変動を実施する第1予告演出が多く決定されるように、第1予告演出に対応する判定値数が多く設定されている。
図34は、演出図柄の変動と予告演出とのタイミングの一例を示すタイミング図である。図34には、リーチの発生しない変動パターンである非リーチ時と、リーチが発生する変動パターンであるリーチ時のそれぞれについての演出図柄の変動と予告演出とのタイミングとの関係を示している。この実施例では、上述したように、予告演出は、スーパーリーチとなる演出図柄変動の1つ前の演出図柄変動において、リーチの発生の有無に係わらず必ず実施されるとともに、ノーマルリーチはずれが発生する演出図柄変動において抽選にて実施されるように設定されており、リーチが発生しない場合及びリーチが発生する場合にも予告演出が実施される。そのため、これら予告演出が実施される場合における演出図柄の変動期間としては、最も短い非リーチPA1−1の変動時間である6.75秒よりも短い時間とする必要があるため、遊技者の操作部50の操作時間を考慮して5秒が設定されており、これら変動期間内の変動開始直後から予告演出が開始されることで、変動期間内に予告演出が完了されるようになっている(図34(a)参照)。
また、リーチが発生する場合においては、図34(b)に示すように、この実施例では、いずれのリーチについても、リーチが開始されるまでに6秒の変動期間が予め設定されており、変動開始直後から予告演出が開始されることで、これらリーチが開始されるまでの6秒の変動期間内において予告演出が完了するようになっている。
図35〜図38は、コマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS614)、演出制御用CPU101は、その変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(ステップS617)、演出制御用CPU101は、その表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果5指定コマンド)を、RAMに形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップS618)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップS619)、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS620)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始1指定コマンドまたは大当り開始2指定コマンドであれば(ステップS621)、演出制御用CPU101は、大当り開始1指定コマンド受信フラグまたは大当り開始2指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS622)。
受信した演出制御コマンドが小当り/突然確変大当り開始指定コマンドであれば(ステップS623)、演出制御用CPU101は、小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS624)。
受信した演出制御コマンドが第1図柄変動指定コマンドであれば(ステップS625)、第1図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS626)。受信した演出制御コマンドが第2図柄変動指定コマンドであれば(ステップS627)、第2図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS628)。
受信した演出制御コマンドが電源投入指定コマンド(初期化指定コマンド)であれば(ステップS631)、演出制御用CPU101は、初期化処理が実行されたことを示す初期画面を演出表示装置9に表示する制御を行う(ステップS632)。初期画面には、あらかじめ決められている演出図柄の初期表示が含まれる。
また、受信した演出制御コマンドが停電復旧指定コマンドであれば(ステップS633)、あらかじめ決められている停電復旧画面(遊技状態が継続していることを遊技者に報知する情報を表示する画面)を表示する制御を行い(ステップS634)、停電復旧フラグをセットする(ステップS635)。
受信した演出制御コマンドが大当り終了1指定コマンドであれば(ステップS641)、演出制御用CPU101は、大当り終了1指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS642)。受信した演出制御コマンドが大当り終了2指定コマンドであれば(ステップS643)、演出制御用CPU101は、大当り終了2指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS644)。受信した演出制御コマンドが小当り/突然確変大当り終了指定コマンドであれば(ステップS645)、演出制御用CPU101は、小当り/突然確変大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS646)。
受信した演出制御コマンドが第1保留記憶数指定コマンドであれば(ステップS651)、演出制御用CPU101は、その第1保留記憶数指定コマンドの2バイト目のデータ(EXTデータ)を第1保留記憶数保存領域に格納する(ステップS652)。また、演出制御用CPU101は、受信した第1保留記憶数指定コマンドで示される第1保留記憶数(具体的には、EXTデータの値)に従って、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を更新する、図39に示す第1保留記憶数表示更新処理を実施する(ステップS653)。
受信した演出制御コマンドが第2保留記憶数指定コマンドであれば(ステップS654)、演出制御用CPU101は、その第2保留記憶数指定コマンドの2バイト目のデータ(EXTデータ)を第2保留記憶数保存領域に格納する(ステップS655)。また、演出制御用CPU101は、受信した第2保留記憶数指定コマンドで示される第2保留記憶数(具体的には、EXTデータの値)に従って、第2保留記憶表示部18dにおける第2保留記憶数の表示を更新する、図39に示す第2保留記憶数表示更新処理を実施する(ステップS656)。
受信した演出制御コマンドが通常状態指定コマンドであれば(ステップS657)、演出制御用CPU101は、セットされていれば、遊技状態が確変状態であることを示す確変状態フラグや、遊技状態が時短状態であることを示す時短状態フラグをリセットする(ステップS658)。また、受信した演出制御コマンドが時短状態指定コマンドであれば(ステップS659)、演出制御用CPU101は、時短状態フラグをセットする(ステップS660)。また、受信した演出制御コマンドが確変状態指定コマンドであれば(ステップS661)、演出制御用CPU101は、確変状態フラグをセットする(ステップS662)。
受信した演出制御コマンドが時短回数指定コマンドであれば(ステップS663)、演出制御用CPU101は、その時短回数指定コマンドの2バイト目のデータ(EXTデータ)を時短回数保存領域に格納する(ステップS664)。すなわち、演出制御用CPU101は、時短回数指定コマンドで示される時短状態の残り回数を保存する。
次いで、受信した演出制御コマンドが入賞時判定結果指定コマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した入賞時判定結果指定コマンドに応じたフラグをセットする。
例えば、受信した演出制御コマンドが入賞時判定結果1指定コマンドであれば(ステップS665)、具体的には、入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータで「00(H)」が指定されている場合には、演出制御用CPU101は、第1始動入賞口13への始動入賞時に「非リーチはずれ」となると判定したことを示す入賞判定結果1フラグをセットする(ステップS666)。
また、例えば、受信した演出制御コマンドが入賞時判定結果2指定コマンドであれば(ステップS667)、具体的には、入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータで「01(H)」が指定されている場合には、演出制御用CPU101は、第1始動入賞口13への始動入賞時に「スーパーリーチはずれ」となると判定したことを示す入賞判定結果2フラグをセットする(ステップS668)。
また、例えば、受信した演出制御コマンドが入賞時判定結果3指定コマンドであれば(ステップS669)、具体的には、入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータで「02(H)」が指定されている場合には、演出制御用CPU101は、第1始動入賞口13への始動入賞時に「スーパーリーチ大当り」となると判定したことを示す入賞判定結果3フラグをセットする(ステップS670)。
また、例えば、受信した演出制御コマンドが入賞時判定結果4指定コマンドであれば(ステップS671)、具体的には、入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータで「03(H)」が指定されている場合には、演出制御用CPU101は、第2始動入賞口14への始動入賞時に「非リーチはずれ」となると判定したことを示す入賞判定結果4フラグをセットする(ステップS672)。
また、例えば、受信した演出制御コマンドが入賞時判定結果5指定コマンドであれば(ステップS673)、具体的には、入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータで「04(H)」が指定されている場合には、演出制御用CPU101は、第2始動入賞口14への始動入賞時に「スーパーリーチはずれ」となると判定したことを示す入賞判定結果5フラグをセットする(ステップS674)。
また、例えば、受信した演出制御コマンドが入賞時判定結果6指定コマンドであれば(ステップS675)、具体的には、入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータで「05(H)」が指定されている場合には、演出制御用CPU101は、第2始動入賞口14への始動入賞時に「スーパーリーチ大当り」となると判定したことを示す入賞判定結果6フラグをセットする(ステップS676)。
その他、演出制御用CPU101は、受信した入賞時判定結果指定コマンドに応じた入賞判定結果フラグをセットする。なお、この実施例では、入賞時の判定結果が「非リーチはずれ」、「スーパーリーチはずれ」、「スーパーリーチ大当り」である場合に、連続予告演出を実行するように構成しているので、上記に示した入賞時判定結果1指定コマンド〜入賞時判定結果6指定コマンドについてのみ受信したか否かを確認し、フラグをセットするようにしてもよい。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップS677)。そして、ステップS611に移行する。
ここで、ステップS653およびステップS656で実施される第1保留記憶数表示更新処理および第2保留記憶数表示更新処理について以下に説明する。尚、処理の内容は、図39に示すように、第1保留記憶と第2保留記憶で同様であるので、第2についての内容を括弧書きにて記載することで省略する。
尚、この実施例では、演出制御用マイクロコンピュータ100のRAMには、図40に示す、第1保留記憶表示部18c並びに第2保留記憶表示部18dの表示を行うための第1保留表示バッファと第2保留表示バッファとが設けられている。図40に示すように、第1保留表示バッファと第2保留表示バッファには、各第1(第2)保留記憶数の順位(表示の向かって左が上位に対応し、表示の向かって右が下位に対応する)に対応した保存領域が確保されており、入賞の有無や予告演出の対象となるスーパーリーチとなる演出が実施されるか否かや、スーパーリーチで大当りとなるか否かを特定可能な数値データが格納できるように構成されている。
第1(第2)保留記憶数表示更新処理において演出制御用CPU101は、まず、受信した第1(第2)保留記憶数指定コマンドで示される第1(第2)保留記憶数が増加であるか否かを判定する(ステップS901)。
第1(第2)保留記憶数が増加である場合(ステップS901でYes)には、図40に示す第1(第2)保留表示バッファに、既に予告対象データ(後述するステップS907またはステップS908でセットされる)がセットされているか否かを判定する(ステップS902)。尚、この際、第1保留記憶数表示更新処理では、第1保留表示バッファのみを判定の対象として第2保留表示バッファは判定の対象としない。同様に、第2保留記憶数表示更新処理では、第2保留表示バッファのみを判定の対象として第1保留表示バッファは判定の対象としない。
既に予告対象データがセットされている場合、つまり、予告対象が既に存在している場合には、ステップS909に進み、第1(第2)保留表示バッファの最下位(入賞なしを示す「0」が記憶されている順位の内の最も上位の順位)のデータとして入賞したことを示す入賞データ「1」を格納した後、ステップS910に進む。
既に予告対象データがセットされていない場合、つまり、予告対象が存在していない場合には、スーパーリーチはずれを示す入賞時判定結果2(5)指定コマンドの受信による入賞時判定結果2(5)フラグや、スーパーリーチ当りを示す入賞時判定結果3(6)指定コマンドの受信による入賞時判定結果3(6)フラグがセットされているか否か、つまり、新たに加算された保留記憶数が該当する保留記憶に対応する演出図柄変動においてスーパーリーチが発生するか否かを判定する(ステップS903)。
入賞時判定結果2、3(5、6)フラグがセットされていない場合には(ステップS903でNo)、ステップS909に進み、第1(第2)保留表示バッファの最下位(入賞なしを示す「0」が記憶されている順位の内の最も上位の順位)のデータとして入賞したことを示す入賞データ「1」を格納した後、ステップS910に進む。
入賞時判定結果2、3(5、6)フラグがセットされている場合には(ステップS903でYes)、第1(第2)連続予告フラグをセットするとともに(ステップS904)、その時点の合計保留記憶数(第2保留記憶数)を事前決定保留数1(2)として記憶する(ステップS905)。尚、第1(第2)連続予告フラグをセットされることにより、連続予告演出が実施されるようになるとともに、これら事前決定保留数1(2)は、予告演出において第2予告演出が実施される際における表示態様変化決定用テーブル(図72参照)を選択する際に使用される。
次いで、スーパーリーチ当りを示す入賞時判定結果3(6)指定コマンドの受信による入賞時判定結果3(6)フラグがセットされているか否か、つまり、当該スーパーリーチで当りとなるか否かを判定する(ステップS906)。そして、入賞時判定結果3(6)フラグがセットされていれば、ステップS907に進んで、第1(第2)保留表示バッファの最下位(入賞なしを示す「0」が記憶されている順位の内の最も上位の順位)のデータとして予告対象であることとともに、当該対象のスーパーリーチで当りとなることを示す予告対象当りデータ「3」を格納した後、ステップS910に進む。一方、入賞時判定結果3(6)フラグがセットされていなければ、ステップS908に進んで、第1(第2)保留表示バッファの最下位(入賞なしを示す「0」が記憶されている順位の内の最も上位の順位)のデータとして予告対象であることとともに、当該対象のスーパーリーチではずれとなることを示す予告対象はずれデータ「2」を格納した後、ステップS910に進む。
ステップS910では、セットされている全ての入賞時判定結果フラグをクリアする。そして、第1(第2)保留表示バッファに基づいて、第1(第2)保留記憶表示部18c(18d)の表示を更新する。
具体的には、第1(第2)保留表示バッファに入賞ありを示す「1」、予告対象はずれデータ「2」、予告対象当りデータ「3」が格納されている順位に対応する保留表示については、保留有りを示す「●」の表示を行う一方、入賞なしを示す「0」が格納されている順位については、保留有りを示す「●」の表示を行なわないことで、図40に示すように、第1特別図柄保留記憶表示器18a(第2特別図柄保留記憶表示器18b)の点灯態様と同じように表示される。
尚、この実施例では、第1(第2)保留表示バッファに予告対象はずれデータ「2」、予告対象当りデータ「3」が格納されている順位の表示を、他の入賞有りデータ「1」の表示と同一としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら第1(第2)保留表示バッファに予告対象はずれデータ「2」、予告対象当りデータ「3」が格納されている順位の表示を、例えば「★」状としたり、色を変化させたりすることで、他の入賞有りデータ「1」の表示と異なるようにして、遊技者に特定の演出であるスーパーリーチが当該保留記憶に対応する演出図柄変動において実施されることを遊技者に報知するようにしても良い。
また、第1(第2)保留記憶数が増加でない場合(ステップS901でNo)、つまり、第1(第2)保留記憶数が減少した場合にはステップS912に進み、第1(第2)保留表示バッファにおける最上位(1位)の保存領域のデータをクリアするとともに、各保存領域の内容を1つ上位の順位にシフトして更新する。つまり、第1(第2)保留表示バッファにおいて順位1のデータを削除するとともに、順位2,3,4に対応する保存領域に格納されているデータを、順位1,2,3に対応する保存領域に格納し、順位4には、入賞なしを示す「0」を格納する。
そして、更新後の第1(第2)保留表示バッファにおける最上位の保存領域のデータが予告対象データであるか否か、具体的には「2」または「3」であるか否か、つまり、次の演出図柄変動が予告対象であるスーパーリーチとなる変動であるか否かを判定する(ステップS913)。
最上位の保存領域のデータが予告対象データではない場合(ステップS913でNo)には、ステップS911に進んで、減算された保留記憶数に応じて保留表示が更新される(最下位の保留表示が削除される)一方、最上位の保存領域のデータが予告対象データである場合(ステップS913でYes)には、予告実行フラグがセットされた後(ステップS914)、ステップS911に進んで保留表示が更新されることにより、スーパーリーチとなる演出図柄変動の1つ前の演出図柄変動、つまり、予告対象の保留表示が、最上位の保留表示(向かって一番左の位置)として表示されているときに予告演出が実施されるようになる。
図41は、図27に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S806のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。なお、演出制御プロセス処理では、演出表示装置9の表示状態が制御され、演出図柄(飾り図柄)の可変表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄(飾り図柄)の可変表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄(飾り図柄)の可変表示に関する制御も、一つの演出制御プロセス処理において実行される。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(ステップS801):演出図柄(飾り図柄)の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(ステップS803):全図柄停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)を受信したことにもとづいて、演出図柄(飾り図柄)の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)または変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS804):変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り遊技中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
大当り遊技中処理(ステップS805):大当り遊技中の制御を行う。例えば、大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドを受信したら、演出表示装置9におけるラウンド数の表示制御等を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(ステップS806)に対応した値に更新する。
大当り終了演出処理(ステップS806):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図42は、図27に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS811)。変動パターンコマンド受信フラグがセットされていれば、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(ステップS812)。
そして、第1保留表示バッファ並びに第2保留表示バッファに予告対象データ(「2」、「3」)が記憶されているか否かを判定する(ステップS813)とともに、記憶されていない場合には、更に、受信した変動パターンコマンドから特定される変動パターンがノーマルリーチか否かを判定する(ステップS814)。
そして、変動パターンがノーマルリーチである場合には、ステップS815に進み、予告演出を実施するか否かを決定するための予告演出決定用乱数SR1を抽出し、該抽出した予告演出決定用乱数SR1の値が「1」であるか否かを判定し(ステップS816)、「1」である場合にのみ予告実行フラグをセットして(ステップS818)、ステップS817に進む。
つまり、予告対象データが第1保留表示バッファ並びに第2保留表示バッファに記憶されていないとき、すなわち、保留記憶数の上限である4回の演出図柄変動の内に、スーパーリーチとなることで予告演出が実施されることがない状況であって、且つ、ノーマルリーチとなる場合において、1〜10の範囲をとる予告演出決定用乱数SR1が「1」となった場合において、予告実行フラグがセットされることで予告演出が実施されるようになる。すなわち、ノーマルリーチとなる当該演出図柄変動の次の演出図柄変動においてスーパーリーチとならないときに予告演出が実施されるようになるので、これら予告が実施されても必ずしもスーパーリーチとならないという遊戯性を付与することができ、予告演出が本当であるか否かの期待感を遊技者に持たせることができ、遊技の興趣を向上することができる。尚、本実施例では、リーチ種別として疑似連を設けているので、これら疑似連の演出が発生した後に予告演出が実施されることが存在するようになる、つまり、スーパーリーチとならない場合でも、スーパーリーチとなる場合と同様の演出が実施されるようになるので、これら予告演出決定用乱数SR1によって予告実行フラグがセットする場合には、連続予告を実施しないようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら予告実行フラグをセットする保留記憶を、第1(第2)保留記憶数表示更新処理において予め決定し、該決定した保留記憶の順位に疑似対象データを記憶するとともに、第1(第2)連続予告フラグをセットすることで、連続予告演出を実施するようにしても良い。
尚、第1保留表示バッファ並びに第2保留表示バッファに予告対象データ(「2」、「3」)が記憶されている場合(ステップS813でYes)、変動パターンがノーマルリーチでない場合(ステップS814でNo)もステップS817に進む。
そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に更新する(ステップS817)。
図43および図44は、図41に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、まず、予告実行フラグがセットされているか否かを判定し(ステップS1800)、予告実行フラグがセットされている場合にはステップS1830に進み、予告実行フラグがセットされていなければ、第1(第2)連続予告フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS1801)。
第1(第2)連続予告フラグがセットされていなければステップS1807に進み、第1(第2)連続予告フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、連続予告演出の実行の有無および連続予告演出の演出態様を決定する連続予告決定処理を実行する(ステップS1802)。
なお、ステップS1802の連続予告決定処理は、連続予告演出を最初に開始するときの変動表示を行う際に実行される。すなわち、連続予告演出を最初に開始するときには、ステップS1801で第1(第2)連続予告フラグがセットされていることにもとづいてステップS1802に移行し連続予告決定処理が実行される。また、第1(第2)連続予告フラグがセットされていることに基づいて第1(第2)連続予告実行中フラグがセットされ(後述するステップS1805参照)、連続予告演出の実行が開始されるとともに、第1(第2)連続予告フラグがリセットされる(後述するステップS1806参照)。そして、連続予告演出を開始した後、2回目以降の変動表示が実行される場合には、既に第1(第2)連続予告フラグがリセットされていることから、連続予告決定処理を再度実行することなく(ステップS1801でNoと判定)、1回目の変動表示の際に決定した演出態様で連続予告演出が実行される。
なお、「スーパーリーチはずれ」の入賞時判定結果にもとづき連続予告演出を実行しているときにスーパーリーチ当りとなる始動入賞が発生した場合には、実行中の連続予告演出から切り替えてスーパーリーチ当りの特別な演出(例えば、大当りを暗示するような画像表示等)を実行するようにしてもよい。
図45は、連続予告演出の振り分けを示す連続予告振分テーブルの具体例を示す説明図である。ステップS1802の連続予告決定処理では、演出制御用CPU101は、現在の遊技状態を確認する。具体的には、演出制御用CPU101は、確変状態フラグ(ステップS662参照)がセットされていれば現在の遊技状態が確変状態であると判定し、時短状態フラグ(ステップS660参照)がセットされていれば現在の遊技状態が時短状態であると判定し、確変状態フラグおよび時短状態フラグのいずれもセットされていなければ現在の遊技状態が通常状態であると判定する。
現在の遊技状態が通常状態であると判定した場合には、演出制御用CPU101は、図45(A)に示す通常状態時の連続予告振分テーブルを用いて、いずれの(第1か第2か)連続予告フラグがセットされているか、並びに対象のスーパーリーチがはずれか当りか(第1保留表示バッファまたは第2保留表示バッファの予告対象のデータにて特定)にもとづいて、連続予告演出の実行の有無および連続予告演出の演出態様を決定する。例えば、通常遊技状態において第1連続予告フラグがセットされている場合には、スーパーリーチがはずれか当りにかかわらず、図45(A)に示すように、「図柄変動時の変動形態の変化」、「モード移行」、「カウントダウン」のいずれかの演出態様の連続予告演出を実行することに決定する。一方、通常遊技状態において第2連続予告フラグがセットされている場合には、スーパーリーチがはずれか当りにかかわらず、図45(A)に示すように、いずれの演出態様の連続予告演出に対しても割り振りがなく、連続予告を実行しないことに決定する。
現在の遊技状態が確変状態或いは時短状態であると判定した場合には、演出制御用CPU101は、図45(B)に示す確変状態、時短状態時の連続予告振分テーブルを用いて、いずれの(第1か第2か)連続予告フラグがセットされているか、並びに対象のスーパーリーチがはずれか当りか(第1保留表示バッファまたは第2保留表示バッファの予告対象のデータにて特定)にもとづいて、連続予告演出の実行の有無および連続予告演出の演出態様を決定する。例えば、確変状態或いは時短状態において第1連続予告フラグがセットされている場合には、スーパーリーチがはずれか当りにかかわらず、図45(B)に示すように、いずれの演出態様の連続予告演出に対しても割り振りがなく、連続予告を実行しないことに決定する。一方、確変状態或いは時短状態において第2連続予告フラグがセットされている場合には、「図柄変動時の変動形態の変化」または「カウントダウン」のいずれかの演出態様の連続予告演出を実行することに決定する。
尚、本実施例では、スーパーリーチがはずれか当りかにより、異なる演出態様を決定するように連続予告振分テーブルを設定していないが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、通常遊技状態において第1連続予告フラグがセットされている場合には、スーパーリーチがはずれである場合には、「カウントダウン」に対応する割り振りが無いように設定することで、「カウントダウン」の連続演出が決定されたときには、かならずスーパーリーチで大当りとなるようにしても良い。
以上のように、この実施例では、通常遊技状態では、第1連続予告フラグのみが有効とされて第1特図の変動表示に連動して連続予告が実施される一方、可変入賞球装置15が開放制御される確変状態および時短状態では、第2連続予告フラグのみが有効とされて第2特図の変動表示に連動して連続予告が実施される。
なお、「図柄変動時の変動形態の変化」、「モード移行」、「カウントダウン」の各連続予告演出の演出態様の具体的な内容については後述する。
次いで、演出制御用CPU101は、ステップS1802で連続予告演出を実行することに決定した場合には(ステップS1803でYes)、現在の保留記憶数(第1連続予告フラグの場合には第1保留記憶数、第2連続予告フラグの場合には第2保留記憶数)から1を減算した値を変動回数カウンタ(第1または第2)にセットするとともに(ステップS1804)、連続予告実行中フラグ(第1または第2)をセットしてステップS1806に進む。なお、変動回数カウンタは、スーパーリーチとなる1つ前の演出図柄変動における予告演出が開始されるまでに実行される変動表示の回数をカウントするためのカウンタである。
なお、ステップS1802,S1803において、連続予告演出を行うか否かの決定を乱数を用いた抽選処理を実行することにより決定してもよい。そして、抽選処理により連続予告演出を決定すると決定した場合に、連続予告振分テーブルで振り分けられている演出態様の中から実行する演出態様を決定するようにしてもよい。また、図45に示す連続予告振分テーブルにおいて、大当りとなる信頼度に応じて、各演出態様の選択割合が異なるように割り振りを行ってもよい。例えば、「図柄変動時の変動形態の変化」、「モード移行」、「カウントダウン」の順に大当りとなる信頼度が高くなるように、各演出態様の割り振りを行ってもよい。なお、大当りとなる信頼度が高くなるような各演出態様の割り振り方法は、このような順序にかぎらず、例えば、逆順に「カウントダウン」、「モード移行」、「図柄変動時の変動形態の変化」の順に大当りとなる信頼度が高くなるように割り振りを行ってもよい。さらに、これらの並び順にかぎらず、例えば、「モード移行」や「カウントダウン」の演出態様が最も大当りとなる信頼度が高くなったり、逆に最も大当りとなる信頼度が低くなるような並び順に割り振りを行ってもよく、様々な各演出態様の割り振りの仕方が可能である。
また、演出制御用CPU101は、ステップS1802で連続予告演出を実行しないことに決定した場合には(ステップS1803でNo)、または、ステップ1805の処理で第1(第2)連続予告実行中フラグをセットした後、セットされている連続予告フラグ(第1または第2)をリセットした後(ステップS1806)、ステップS1807に進む。
次いで、演出制御用CPU101は、連続予告演出の中断中であることを示す連続予告中断中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1807)。なお、連続予告中断中フラグは、後述するステップS1812でセットされる。連続予告中断中フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、第2連続予告実行中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1808)。いずれかの第2連続予告実行中フラグがセットされていれば(ステップS1808でYes)、ステップS1816に移行して第2図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する。
第2連続予告実行中フラグがセットされていなければ(ステップS1808のNo)、演出制御用CPU101は、第1連続予告実行中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1809)。第1連続予告実行中フラグがセットされていれば(ステップS1809でYes)、演出制御用CPU101は、第1図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1810)。第1図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされていなければ(ステップS1810でNo)、第2図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1811)。第2図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされていなければ、ステップS1821(図44)に移行する。第2図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、連続予告中断中フラグをセットした後(ステップS1812)、ステップS1821(図44)に移行する。
また、第1連続予告実行中フラグがセットされていない場合(ステップS1809でNo)、ステップS1833に移行する(図44)。
このように、本実施例では、ステップS1807〜S1812の処理が実行されることによって、第1連続予告演出を実行中であるときに、第2特別図柄の変動表示の実行が割り込まれる場合には、その第1連続予告演出を中断するように制御する。
第1図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされている場合(ステップS1810でYes)、並びに第2図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされている場合(ステップS1816でYes)には、演出制御用CPU101は、変動回数カウンタ(第1または第2)の値を1減算する(ステップS1813)。また、演出制御用CPU101は、減算後の変動回数カウンタの値が0であるか否かを確認する(ステップS1814)。そして、変動回数カウンタの値が0になっていれば、演出制御用CPU101は、セットされている連続予告実行中フラグ(第1連続予告実行中フラグまたは第2連続予告実行中フラグ)をリセットする(ステップS1815)。そのような処理が実行されることによって、この実施例では、予告演出が実施されるスーパーリーチの1つ前までの変動表示まで連続予告演出が実行されて連続予告実行中フラグがリセットされる。なお、予告演出を行う変動表示中においても、連続予告演出を実行するようにしてもよい。
ステップS1807で連続予告中断中フラグがセットされていた場合には、演出制御用CPU101は、第2図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1817)。第2図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされていなければ(すなわち、第2特別図柄の変動表示を終わり、第1特別図柄の変動表示に戻った場合には)、連続予告中断中フラグをリセットする(ステップS1818)。
以上のように、ステップS1817〜S1818の処理が実行されることによって、第2特別図柄の変動表示が割り込んで連続予告演出を中断した後に、第1特別図柄の変動表示に復帰したときに、残りの連続予告演出が継続して実行される。
図46は、第1始動入賞口13への始動入賞に対する入賞時判定結果にもとづいて連続予告演出を実行しているときに第2特別図柄の変動表示が割り込んだ場合の取り扱いを示す説明図である。
この実施例では、第1始動入賞口13への始動入賞に対する入賞時判定結果にもとづいて連続予告演出を実行しているときに第2特別図柄の変動表示が割り込んだ場合、その連続予告演出の実行が中断される(ステップS1812参照)。この場合、その第2特別図柄の変動表示を終了して第1特別図柄の変動表示に復帰すると、図46に示すように、残りの連続予告演出を再開して実行する。ただし、連続予告演出に割り込んで実行される第2特別図柄の変動表示の表示結果が大当りとなる場合には、図46に示すように、その中断した連続予告演出の実行理由にかかわらず、中断中の連続予告演出を再開することなく、そのまま連続予告演出を終了する(後述するステップS887参照)。
また、この実施例では、図46に示すように、連続予告演出の実行中に第2特別図柄の変動表示が割り込む場合には、その第2特別図柄の変動表示中には予告演出(当該第2特別図柄の変動表示に対する予告を行う演出)を実行しないように制御される(後述するステップS1823のYes参照)。
なお、この実施例では、図46に示す連続予告演出の禁則処理の他に以下に示すような禁則処理が行われる。
(1)遊技機への電源投入時や停電復旧時に大当りであった場合には、大当り遊技終了後の遊技状態が不確定である。そのため、そのような場合には、現在の保留記憶数の情報を全てクリアするように制御する。
(2)大当り遊技状態中に第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への新たな始動入賞があった場合には、大当り遊技終了後の遊技状態が不確定である。そのため、そのような始動入賞に対しては連続予告演出の実行の処理を行わないように制御する(ステップS216A参照)。また、保留記憶数の変動情報のスタックも行わないように制御する。
(3)高確率状態(確変状態)、時短状態、または突然確変大当りによる高確率状態である場合には、第1始動入賞口13に始動入賞したことに対する入賞時判定の入賞時判定結果指定コマンドが送信されないように制御する(ステップS215A参照)。
(4)また、変動表示を開始してから極短い所定期間(例えば30ms)以内に始動入賞があったときには、その始動入賞に対して連続予告演出を行わないように制御する。
次いで、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを読み出す(ステップS1821)。次いで、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)、および連続予告演出を実行する場合には連続予告演出の演出態様に応じて演出図柄(飾り図柄)の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップS1822)。この場合、演出制御用CPU101は、「図柄変動時の変動形態の変化」以外の演出態様の連続演出を実行する場合には、表示結果指定コマンドで指定される表示結果に応じた演出図柄の停止図柄を決定する。また、演出制御用CPU101は、「図柄変動時の変動形態の変化」の演出態様の連続演出を実行する場合には、演出図柄の停止図柄として、いわゆるチャンス目図柄(例えば、「223」や「445」のように、リーチとならないものの大当り図柄と1つ図柄がずれている図柄の組み合わせ)を決定する。なお、演出制御用CPU101は、決定した演出図柄の停止図柄を示すデータを演出図柄表示結果格納領域に格納する。
図47は、演出表示装置9における演出図柄(飾り図柄)の停止図柄の一例を示す説明図である。図47に示す例では、受信した表示結果指定コマンドが通常大当りを示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果2指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が偶数図柄(通常大当りの発生を想起させるような停止図柄)で揃った演出図柄の組合せを決定する。受信した表示結果指定コマンドが確変大当りを示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果3指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が奇数図柄(確変大当りの発生を想起させるような停止図柄)で揃った演出図柄の組合せを決定する。そして、はずれの場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果1指定コマンドである場合)、上記以外の演出図柄の組み合わせを決定する。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左右の2図柄が揃った演出図柄の組み合わせを決定する。なお、受信した表示結果指定コマンドが突然確変大当りや小当りを示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果4指定コマンドや表示結果5指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として「135」などの演出図柄の組合せを決定する。また、演出表示装置9に導出表示される3図柄の組合せが演出図柄(飾り図柄)の「停止図柄」である。
演出制御用CPU101は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、演出図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、演出図柄の停止図柄を決定する。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する演出図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。
なお、演出図柄についても、大当りを想起させるような停止図柄を大当り図柄という。また、確変大当りを想起させるような停止図柄を確変大当り図柄といい、通常大当りを想起させるような停止図柄を通常大当り図柄という。そして、はずれを想起させるような停止図柄をはずれ図柄という。
次いで、演出制御用CPU101は、連続予告中断中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1823)。連続予告中断中フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、演出図柄の変動表示中に演出表示装置9において連続予告演出の演出態様を設定する連続予告演出設定処理を実行する(ステップS1824)。連続予告中断中フラグがセットされていれば(ステップS1823のYes)、演出制御用CPU101は、ステップS1824を実行することなく、ステップS1825に移行する。
この実施例では、連続予告中断中フラグがセットされているのは、第1始動入賞口13への始動入賞に対する入賞時判定結果にもとづく連続予告演出の実行中に第2特別図柄の変動表示が割り込んで連続予告演出が中断されたときである。従って、ステップS1823の処理が実行されることによって、連続予告演出の途中に割り込んで第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、その第2特別図柄の変動表示中に演出表示装置9において連続予告演出が実行されないように制御される。
次いで、演出制御用CPU101は、変動パターンおよび連続予告演出を実行する場合にはその連続予告演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS1825)。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS1826)。
図48は、プロセステーブルの構成例を示す説明図である。プロセステーブルとは、演出制御用CPU101が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、演出図柄(飾り図柄)の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動の態様での変動時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動の態様で演出図柄を表示させる制御を行う。
図48に示すプロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンに応じて用意されている。
なお、リーチ演出を伴う変動パターンについて演出制御を実行する場合に用いられるプロセステーブルには、変動開始から所定時間(例えば6秒)が経過したときに左図柄を停止表示させ、さらに所定時間が経過すると右図柄を停止表示させることを示すプロセスデータが設定されている。なお、停止表示させる図柄をプロセステーブルに設定するのではなく、決定された停止図柄、擬似連や滑り演出における仮停止図柄に応じて、図柄を表示するための画像を合成して生成するようにしてもよい。
また、演出制御用CPU101は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27R,27L)の制御を実行する(ステップS1827)。例えば、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27R,27Lからの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
なお、この実施例では、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに1対1に対応する変動パターンによる演出図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
そして、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定し(ステップS1828)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にする(ステップS1829)。
一方、予告実行フラグ(第1または第2)がセットされている場合(ステップS1800でYes)には、ステップS1830〜S1834の処理を実施した後、ステップS1825に進む。また、第2連続予告実行中フラグも第1連続予告実行中フラグもセットされていない場合(ステップS1809でNo)には、ステップS1833とS1834の処理を経てからステップS1825に進む。
ステップS1830において演出制御用CPU101は、予告種別決定用乱数SR3を抽出し、予告種別決定用乱数SR3にもとづいて予告演出の種別(種類)を決定する(ステップS1831)。具体的には、第1予告実行フラグが設定されているときには、予告種別決定用乱数SR3の値と一致する予告種別決定テーブル(第1保留記憶用)171aと、(図33参照)に設定されている判定値に対応する予告種類を選択し、第2予告実行フラグが設定されているときには、予告種別決定用乱数SR3の値と一致する予告種別決定テーブル(第2保留記憶用)171bと、(図33参照)に設定されている判定値に対応する予告種類を選択する。そして、決定した予告演出の種別を示すデータを、RAMの保存領域に記憶する(ステップS1832)。
次いで、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを読み出す(ステップS1833)。そして、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて演出図柄(飾り図柄)の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップS1834)。この場合、演出制御用CPU101は、連続予告演出を実行しないので、表示結果指定コマンドで指定される表示結果に応じた演出図柄の停止図柄を決定し、決定した演出図柄の停止図柄を示すデータを演出図柄表示結果格納領域に格納する。
図49は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、プロセスタイマ、変動時間タイマ、変動制御タイマのそれぞれの値を−1する(ステップS1840A,S1840B,S1840C)。また、演出制御用CPU101は、予告演出を行うことに決定されているか、または予告演出の実行中である場合には(ステップS1841)、予告演出処理を実行する(ステップS1842)。予告演出を行うことに決定されているか否かは、予告実行フラグ(第1または第2)がセットされているか否かによって判定される。予告演出の実行中であるか否かは、予告演出を開始するときにセットされる予告実行中フラグによって判定される。予告実行フラグも予告実行中フラグもセットされていない場合には処理を終了する。
また、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしたか否か確認する(ステップS1843)。プロセスタイマがタイムアウトしていたら、プロセスデータの切替を行う(ステップS1844)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(ステップS1845)。また、その次に設定されている表示制御実行データおよびランプ制御実行データにもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更する(ステップS1846)。
また、変動制御タイマがタイムアウトしている場合には(ステップS1847)、演出制御用CPU101は、左中右の演出図柄の次表示画面(前回の演出図柄の表示切替時点から30ms経過後に表示されるべき画面)の画像データを作成し、VRAMの所定領域に書き込む(ステップS1848)。そのようにして、演出表示装置9において、演出図柄の変動制御が実現される。VDP109は、所定領域の画像データと、プロセステーブルに設定されている表示制御実行データにもとづく画像データとを重畳したデータに基づく信号を演出表示装置9に出力する。そのようにして、演出表示装置9において、演出図柄の変動における背景画像、保留表示、キャラクタ画像および演出図柄が表示される。また、変動制御タイマに所定値を再セットする(ステップS1849)。
また、演出制御用CPU101は、連続予告実行中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1850)。いずれかの連続予告実行中フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、連続予告中断中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1851)。連続予告中断中フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、ステップS1802の連続予告決定処理で決定した演出態様に従って、「図柄変動時の変動形態の変化」、「モード移行」、「カウントダウン」のいずれかの演出態様で連続予告演出を実行する制御を行う(ステップ1852)。一方、ステップS1851で連続予告中断中フラグがセットされていた場合には(すなわち、連続予告演出の中断中である場合には)、ステップS1852を実行することなく、そのままステップS1853に移行する。
また、演出制御用CPU101は、変動時間タイマがタイムアウトしているか否か確認する(ステップS1853)。変動時間タイマがタイムアウトしていれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS1855)。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても、図柄確定指定コマンドを受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされていたら(ステップS1854)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS1855)。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても図柄確定指定コマンドを受信したら変動を停止させる制御に移行するので、例えば、基板間でのノイズ等に起因して長い変動時間を示す変動パターンコマンドを受信したような場合でも、正規の変動時間経過時(特別図柄の変動終了時)に、演出図柄の変動を終了させることができる。なお、演出図柄の変動制御に用いられているプロセステーブルには、演出図柄の変動表示中のプロセスデータが設定されている。つまり、図48に例示されたプロセステーブルにおけるプロセスデータ1〜nのプロセスタイマ設定値の和は演出図柄の変動時間に相当する。よって、ステップS1843の処理において最後のプロセスデータnのプロセスタイマがタイムアウトしたときには、切り替えるべきプロセスデータ(表示制御実行データおよびランプ制御実行データ)はなく、プロセステーブルにもとづく演出図柄の演出制御は終了する。演出図柄の変動制御(演出図柄の変動に関連するキャラクタ画像や背景を表示させる制御を含む。)は、あくまでも変動期間経過時(最後のプロセスデータnのプロセスタイマがタイムアウトした時点に相当)に終了するのであるが、予告演出の制御は、図52に示されたステップS533,S534の処理によって終了する。尚、本実施例では、前述したように、ステップS533,S534の処理が終了する時点(予告演出タイマがタイムアウトする時点)は演出図柄の変動期間が経過する時点よりも前であるが、予告演出タイマがタイムアウトする時点を演出図柄の変動期間が経過する時点と同じにしてもよい。
図50〜図54は、予告演出処理を示すフローチャートである。予告演出処理において、演出制御用CPU101は、予告演出が開始されている場合には(ステップS501でYes)、ステップS530に移行する。予告演出が開始されているか否かは、予告演出の開始時にセットされる予告実行中フラグによって確認される。
予告演出が開始されていない場合には、予告演出開始待ちタイマの値を−1する(ステップS502)。なお、予告演出開始待ちタイマは、演出図柄変動開始処理において、予告演出を行うことに決定されたときにセットされる(図44におけるステップS1830,S1831参照)。予告演出開始待ちタイマがタイムアウトしていなければ(ステップS503)、処理を終了する。予告演出開始待ちタイマがタイムアウトしている場合には、予告実行フラグ(第1または第2)をリセットして(ステップS504)、ステップS511に移行する。
ステップS511では、演出制御用CPU101は、予告演出の実行中であることを示す予告実行中フラグ(第1または第2)をセットする。また、予告期間タイマに予告演出期間に相当する値をセットする(ステップS512)。なお、予告演出期間は、演出制御用CPU101が操作部50からの押下信号を受け付ける操作ボタン有効期間でもある。
次いで、演出制御用CPU101は、保存領域に記憶されている予告種別を判定する(ステップS513)。予告種別が第1予告演出、第2予告演出である場合には、第1区間タイマに第1の区間(図65、図67参照)に相当する値を設定する(ステップS515)。また、第1区間中フラグをセットする(ステップS516)。そして、ステップS522に移行する。
予告種別が第4予告演出である場合には(ステップS517でYes)、第1閾値区間中フラグをセットした後(ステップS518)、ステップS522に移行する。
予告種別が第3予告演出、第5予告演出またはステップアップ予告演出である場合(ステップS517でNo)には、予告演出のパターン決定用乱数(予告種別が第3予告演出の場合には第3予告演出のパターン決定用乱数SR8、予告種別が第5予告演出の場合には第5予告演出のパターン決定用乱数SR9)を抽出する(ステップS519)。そして、抽出した予告演出のパターン決定用乱数にもとづいて予告演出のパターンを決定する(ステップS520)。
ステップS520の処理では、予告種別が第3予告演出の場合には、第3予告演出のパターン決定用乱数SR8と、図74に示す第3予告演出のパターン決定テーブルに設定されている判定値とを比較し、一致した判定値に対応するパターン(パターン1、パターン2またはパターン3)を選択する。予告種別が第5予告演出の場合には、第5予告演出のパターン決定用乱数SR9と、図77に示す第5予告演出のパターン決定テーブルに設定されている判定値とを比較し、一致した判定値に対応するパターン(パターン1〜パターン6のいずれか)を選択する。なお、予告種別が第3予告演出の場合でも予告種別が第5予告演出の場合でも、大当りにすることに決定されている場合と大当りにしないことに決定されている場合とで、異なるテーブルを使用する(図74および図77参照)。
そして、演出制御用CPU101は、決定したパターンを示すデータを、RAMの保存領域に記憶した後(ステップ521)、ステップS522に移行する。
ステップS522では、演出制御用CPU101は、操作部50の押下を促す画像(図64(b)、図66(b)、図68(b1)、図68(b2)、図69(b)参照)を演出表示装置9に表示するとともに、操作部50の内蔵されているLED50bの点灯を開始させる制御を行う。
ステップS530では、演出制御用CPU101は、予告演出期間の終了を計時するための予告期間タイマの値を−1する。予告期間タイマがタイムアウト(値が0になる)した場合には(ステップS531)、演出表示装置9に表示されている予告演出に関する画像を消去する制御を行い(ステップS532)、予告実行中フラグ(第1または第2)をリセットする(ステップS533)。
また、存在する場合には、第1予告演出や第2予告演出にてセットされる区間中フラグや第4予告演出において設定される各閾値区間中フラグをリセットするとともに(ステップS534)、第3予告演出や第5予告演出にて決定した決定パターンや、事前決定保留数をクリアする(ステップS535)。
予告期間タイマがタイムアウトしていない場合には、第1区間中フラグがセットされている場合には(ステップS536)、第1区間タイマの値を−1する(ステップS537)。そして、第1区間タイマがタイムアウトした場合(値が0になった場合)には(ステップS538)、第1区間中フラグをリセットするとともに、第2区間タイマに第2の区間に相当する時間をセットして第2区間中フラグをセットする(ステップS539)。なお、第1区間中フラグがセットされているのは、予告種別が第1予告演出、第2予告演出であって、予告演出期間における第1の区間であるときである。
また、第1区間中フラグがセットされていない場合に、第2区間中フラグがセットされている場合には(ステップS536B)、第2区間タイマの値を−1し(ステップS537B)、第2区間タイマがタイムアウトした場合(値が0になった場合)には(ステップS538B)、第2区間中フラグをリセットする(ステップS539B)。なお、第2区間中フラグがセットされているのは、予告種別が第1予告演出、第2予告演出であって、予告演出期間における第2の区間であるときである。
また、演出制御用CPU101は、操作部50から押下信号が出力されたか否か確認する(ステップS540)。操作部50から押下信号が出力された場合には、操作回数カウンタの値を+1し(ステップS541)、ステップS542に移行する。
ステップS542では、演出制御用CPU101は、実行している予告演出の予告種別が第2予告演出であるか否か確認する。予告種別が第2予告演出である場合には、ステップS551に移行する。
予告種別が第2予告演出でない場合には、さらに、実行している予告演出の予告種別が第4予告演出であるか否か判定し、第4予告演出である場合には、図54のS560のステップに移行する。
予告種別が第4予告演出でない場合、つまり、第1予告演出、第3予告演出または第5予行演出である場合には、予告種別、第1の区間であるか第2の区間であるか、および予告演出のパターンに応じた次段階の演出(演出表示装置9に表示される拡大保留表示に対応する%表示の表示態様であって、現在表示されている表示態様の次に表示されることに決められている表示態様など)に対応するプロセステーブルを選択する(ステップS543)。
そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS544)。また、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ)の制御を実行する(ステップS545,S546)。すなわち、表示制御実行データに従って、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像(演出図柄を含む。)を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。
また、演出制御用CPU101は、予告演出のパターンに応じた次段階の演出に応じた音番号データを音声出力基板70に出力する(ステップS547)。
なお、ステップS543の処理では、第1予告演出を例にすると、図70に示された「表示」として示されている数値(図64における%表示の数値に相当)のそれぞれの表示態様(図70に示す例では%表示)の表示演出およびランプ演出を実現するためのプロセステーブルがROMに格納されている。演出制御用CPU101は、第1の区間であれば、第1の区間における操作回数(操作部50の累積押下回数)に応じたプロセステーブルを選択する。また、第2の区間であれば、第2の区間における操作回数(操作部50の累積押下回数)に応じたプロセステーブルを選択する。なお、図70に示す例では、第2の区間における操作回数=1は、操作回数xに相当する。また、演出制御用CPU101は、第1区間中フラグがセットされているときに第1の区間であると判定し、第2区間中フラグがセットされているときに第2の区間であると判定する。
第3予告演出を例にすると、図73に示された「表示」として示されている数値(図68における%表示の数値に相当)のそれぞれの表示態様(図73に示す例では%表示)の表示演出およびランプ演出を実現するためのプロセステーブルがROMに格納されている。演出制御用CPU101は、パターン1で予告演出が実行されているときには、パターン1における操作回数(操作部50の累積押下回数)に応じたプロセステーブルを選択する。また、パターン2で予告演出が実行されているときには、パターン2における操作回数(操作部50の累積押下回数)に応じたプロセステーブルを選択する。また、パターン3で予告演出が実行されているときには、パターン3における操作回数(操作部50の累積押下回数)に応じたプロセステーブルを選択する。
第4予告演出が実行されている場合には、第1の閾値区間であるか第2の閾値区間であるか第3の閾値区間であるかに応じて、操作に応じた抽選結果に対応したプロセステーブルを選択する。また、第5予告演出が実行されている場合には、第3予告演出の場合と同様に、パターンに応じて、操作回数に対応するプロセステーブルを選択する。
ステップS551では、演出制御用CPU101は、表示態様変化決定用乱数SR7を抽出する。そして、第1の区間であれば(ステップS552)、表示態様変化決定用乱数SR7の値と、図72(a)〜(c)に示す、第1区間における各事前決定保留記憶数(JH)に応じた表示態様変化決定用テーブル172a〜174aの内、記憶されている事前決定保留記憶数に該当する表示態様変化決定用テーブルに設定されている判定値とを比較し、一致した判定値に応じて演出表示装置9における予告演出の表示態様を変化させるか変化させないかを決定する(ステップS553)。変化させることに決定した場合には(ステップS554でYes)、ステップS543に移行する。
第1の区間でなければ(第2の区間であれば)、表示態様変化決定用乱数SR7の値と、図72(a)〜(c)に示す、第2区間における各事前決定保留記憶数(JH)に応じた表示態様変化決定用テーブル172b〜174bの内、記憶されている事前決定保留記憶数に該当する表示態様変化決定用テーブルに設定されている判定値とを比較し、一致した判定値に応じて演出表示装置9における予告演出の表示態様を変化させるか変化させないかを決定する(ステップS555)。変化させることに決定した場合には(ステップS556でYes)、ステップS543に移行する。
第4予告演出が実行されている場合には、図54に示すステップS560〜ステップS574の処理が実施されることで、図75に示すように、第1閾値(例えば10)までは、確率1/4にて操作により%表示が変化し、第2閾値(例えば25)までは、確率1/3にて操作により%表示が変化し、第2閾値を超えた場合は、確率1/2にて操作により%表示が変化する。
具体的に、演出制御用CPU101は、ステップS560並びにステップS561を実施することで、第1閾値区間中フラグがセットされているか、第2閾値区間中フラグがセットされているか、第3閾値区間中フラグがセットされているか否かを判定する。
第1閾値区間中フラグがセットされている場合、つまり、第1閾値未満の数値範囲である場合には、表示%が第1閾値である10%に到達しているか否かを判定する(ステップS562)。
第1閾値である10%に到達していない場合には、第4予告演出用の表示態様変化決定用乱数値SR10を抽出し(ステップS564)、該抽出した表示態様変化決定用乱数値SR10と、第1閾値区間の表示態様変化決定用テーブル177a(図75(b)参照)に設定されている判定値とを比較し、一致した判定値に応じて演出表示装置9における予告演出の表示態様を変化させるか変化させないかを決定する(ステップS565)。変化させることに決定した場合には(ステップS566でYes)、ステップS543に移行する。
一方、第1閾値である10%に到達している場合には、ステップS563に進んで、第1閾値区間中フラグをリセットして第2閾値区間中フラグをセットした後、後述するステップS569に進む。
第2閾値区間中フラグがセットされている場合、つまり、第2閾値未満の数値範囲である場合には、表示%が第2閾値である25%に到達しているか否かを判定する(ステップS567)。
第1閾値である25%に到達していない場合には、第4予告演出用の表示態様変化決定用乱数値SR10を抽出し(ステップS569)、該抽出した表示態様変化決定用乱数値SR10と、第2閾値区間の表示態様変化決定用テーブル177b(図75(b)参照)に設定されている判定値とを比較し、一致した判定値に応じて演出表示装置9における予告演出の表示態様を変化させるか変化させないかを決定する(ステップS570)。変化させることに決定した場合には(ステップS571でYes)、ステップS543に移行する。
一方、第2閾値である25%に到達している場合には、ステップS568に進んで、第2閾値区間中フラグをリセットして第3閾値区間中フラグをセットした後、後述するステップS572に進む。
第3閾値区間中フラグがセットされている場合、つまり、第2閾値以上の数値範囲である場合には、第4予告演出用の表示態様変化決定用乱数値SR10を抽出し(ステップS572)、該抽出した表示態様変化決定用乱数値SR10と、第3閾値区間の表示態様変化決定用テーブル177c(図75(b)参照)に設定されている判定値とを比較し、一致した判定値に応じて演出表示装置9における予告演出の表示態様を変化させるか変化させないかを決定する(ステップS573)。変化させることに決定した場合には(ステップS574でYes)、ステップS543に移行する。
これら第1閾値区間〜第3閾値区間の表示態様変化決定用テーブル177a〜177cには、図75(b)に示すように、第1閾値区間の表示態様変化決定用テーブル177aでは、変化させるに対応して格納されている判定値の数が15に対して、変化させないに対応して格納されている判定値の数が45と、4分の1の確率で変化させると判定され、第2閾値区間の表示態様変化決定用テーブル177bでは、変化させるに対応して格納されている判定値の数が20に対して、変化させないに対応して格納されている判定値の数が40と、3分の1の確率で変化させると判定され、第3閾値区間の表示態様変化決定用テーブル177cでは、変化させるに対応して格納されている判定値の数が30に対して、変化させないに対応して格納されている判定値の数が30と、2分の1の確率で変化させると判定されるように設定されている。
図55は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。演出図柄変動停止処理において、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS851)、確定コマンド受信フラグがセットされている場合には、確定コマンド受信フラグをリセットし(ステップS852)、演出図柄表示結果格納領域に格納されているデータ(停止図柄を示すデータ)に従って停止図柄を導出表示する制御を行う(ステップS853)。次いで、演出制御用CPU101は、大当りまたは小当りとすることに決定されているか否か確認する(ステップS855)。大当りまたは小当りとすることに決定されているか否かは、例えば、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果指定コマンドによって確認される。なお、この実施例では、決定されている停止図柄によって、大当りまたは小当りとすることに決定されているか否か確認することもできる。
大当りまたは小当りとすることに決定されている場合には、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に応じた値に更新する(ステップS856)。
大当りおよび小当りのいずれともしないことに決定されている場合には、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS857)。
なお、この実施例では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信したことを条件に、演出図柄(飾り図柄)の変動(可変表示)を終了させる(ステップS851,S853参照)。しかし、受信した変動パターンコマンドにもとづく変動時間タイマがタイムアウトしたら、図柄確定指定コマンドを受信しなくても、演出図柄(飾り図柄)の変動を終了させるように制御してもよい。その場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、可変表示の終了を指定する図柄確定指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
図56は、演出制御プロセス処理における大当り表示処理(ステップS804)を示すフローチャートである。大当り表示処理において、演出制御用CPU101は、いずれかの大当り開始指定コマンド受信フラグ(大当り開始1指定コマンドを受信したことを示す大当り開始1指定コマンド受信フラグ、大当り開始2指定コマンドを受信したことを示す大当り開始2指定コマンド受信フラグ、または小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを受信したことを示す小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグ)がセットされているか否か確認する(ステップS871)。いずれかの大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされていた場合には、セットされているフラグに応じた遊技開始画面を演出表示装置9に表示する制御を行う(ステップS872)。また、セットされているフラグ(大当り開始1指定コマンド受信フラグ、大当り開始2指定コマンド受信フラグ、または小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグ)をリセットする(ステップS873)。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り遊技中処理(ステップS805)に応じた値に更新する(ステップS874)。
なお、大当り表示用のプロセス処理とは別に小当り表示用のプロセス処理を設けるようにし、小当りである場合には、例えば、所定期間(大入賞口が0.1秒間2回開放するのに十分な時間。例えば0.5秒間)、突然確変大当り時と同様の態様の演出を行うようにしてもよい。
また、小当りや突然確変大当りである場合に、小当り/突然確変大当り開始指定コマンドの受信にもとづいて演出を実行するのではなく、演出制御用CPU101は、例えば、小当り/突然確変大当り用の変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて、小当りまたは突然確変大当りであることを示唆するような演出を所定期間実行するようにしてもよい。この場合、演出制御用CPU101は、小当りまたは突然確変大当りであることを示唆するような演出を行うためのプロセスデータをプロセス時間ごとに切り替え、切り替えたプロセスデータに従って演出を行う。
なお、ステップS872では、演出制御用CPU101は、大当り遊技の開始を報知する画面を演出表示装置9に表示する制御を行う。
図57は、演出制御プロセス処理における大当り終了演出処理(ステップS806)を示すフローチャートである。大当り終了演出処理において、演出制御用CPU101は、大当り終了演出タイマが設定されているか否か確認する(ステップS880)。大当り終了演出タイマが設定されている場合には、ステップS885に移行する。大当り終了演出タイマが設定されていない場合には、大当り終了指定コマンドを受信したことを示す大当り終了指定コマンド受信フラグ(大当り終了1指定コマンド受信フラグ、大当り終了2指定コマンド受信フラグ、小当り/突然確変大当り終了指定コマンド受信フラグ)がセットされているか否か確認する(ステップS881)。
大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、大当り終了指定コマンド受信フラグ(大当り終了1指定コマンド受信フラグ、大当り終了2指定コマンド受信フラグ、または小当り/突然確変大当り終了指定コマンド受信フラグ)をリセットし(ステップS882)、大当り終了演出タイマに大当り終了表示時間に相当する値を設定して(ステップS883)、演出表示装置9に、大当り終了画面(大当り遊技の終了を報知する画面)を表示する制御を行う(ステップS884)。具体的には、VDP109に、大当り終了画面を表示させるための指示を与える。
ステップS885では、大当り終了演出タイマの値を1減算する。そして、演出制御用CPU101は、大当り終了演出タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了演出時間が経過したか否か確認する(ステップS886)。経過していなければ処理を終了する。大当り終了演出時間が経過している場合には、演出制御用CPU101は、セットされていれば、連続予告実行中フラグ(第1または第2)および連続予告中断中フラグをリセットする(ステップS887)。ステップS887の処理が実行されることによって、連続予告演出の途中で第2特別図柄の変動表示が割り込んで実行される場合であって、その第2特別図柄の変動表示結果が大当りとなる場合には、その中断された残りの連続予告演出を継続することなく、そのまま連続予告演出を終了するように制御される。
そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS892)。
次に、連続予告演出の演出態様の具体例について説明する。図58〜図60は、連続予告演出の演出態様の具体例を示す説明図である。このうち、図58は、「図柄変動時の変動形態の変化」の連続予告演出の演出態様の具体例を示す。また、図59は、「モード移行」の連続予告演出の演出態様の具体例を示す。また、図60は、「カウントダウン」の連続予告演出の演出態様の具体例を示す。なお、図58〜図60において、(a)(b)(c)・・・の順に演出画面の態様が遷移する。また、図58〜図60に示す例では、第1始動入賞口13への始動入賞に対して入賞時判定を行い、第1特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を実行しているときに連続予告演出を行う場合を示しているが、第2始動入賞口14への始動入賞に対して入賞時判定を行い、第2特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を実行しているときに連続予告演出を行う場合も同様の演出態様で連続予告演出が実行される。
まず、図58を参照して「図柄変動時の変動形態の変化」の連続予告演出の演出態様の具体例を説明する。図58に示す例では、まず、図58(a)に示すように第1特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を実行しているときに、図58(b)に示すように第1始動入賞口13に始動入賞があったものとする。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、新たに始動入賞があったことにもとづいて入賞時演出処理を実行する(ステップS217A参照)。そして、入賞時判定結果に応じた入賞時判定結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS218A参照)。また、更新後の第1保留記憶数指定コマンドを送信し(ステップS218A参照)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図58(b)に示すように、受信した第1保留記憶数指定コマンドにもとづいて、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を1増やす(ステップS653参照)。そして、図58(c)に示すように、変動時間が終了して図柄確定指定コマンドを受信し、はずれ図柄を停止表示したものとする(ステップS853参照)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドや表示結果指定コマンド、第1保留記憶数指定コマンドを受信して、図58(d)に示すように、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を1減らし(ステップS653参照)、次の演出図柄の変動表示を開始する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1連続予告フラグがセットされていることにもとづいて連続予告決定処理(ステップS1802参照)で連続予告演出の演出態様として「図柄変動時の変動形態の変化」を決定したことに応じて演出図柄の変動開始時に演出表示装置9の表示画面の上方においてフラッシュが光るような態様の表示を行うなど所定演出を行う(ステップS1852参照)。更に、演出図柄の停止図柄としてチャンス目図柄を決定したものとする(ステップS1822参照)。そして、図58(e)に示すように、変動時間が終了して図柄確定指定コマンドを受信し、チャンス目図柄を停止表示する(ステップS853参照)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドや表示結果指定コマンド、第1保留記憶数指定コマンドを受信して、図58(f)に示すように、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を1減らし(ステップS653参照)、次の演出図柄の変動表示を開始する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、連続予告演出の演出態様として「図柄変動時の変動形態の変化」が決定されていることにもとづいて、演出図柄の停止図柄としてチャンス目図柄を決定する(ステップS1822参照)。また、図58(f)に示すように、演出図柄の変動開始時に演出表示装置9の表示画面の上方においてフラッシュが光るような態様の表示を行うなど所定演出を行う(ステップS1852参照)。なお、演出図柄の変動開始時に行う所定演出は、図58に示す態様のものにかぎらず、例えば、演出表示装置9の上方、下方または側方に設けられた可動部材(例えば、キャラクタなどを模した形状の可動物)を変動開始時に可動させたり、変動開始時に所定のランプの点灯または点滅表示を行ったりしてもよい。また、例えば、演出図柄の変動開始時に図柄の変動の開始のさせ方を通常と異ならせてもよい。例えば、左中右の演出図柄を通常は同時に変動開始させているものを左中右の演出図柄の変動をそれぞれ異なるタイミングで開始させたり、一度上方向(または下方向)に変動を開始するように見せて下方向(または上方向)に変動を開始するようにしてもよい。また、逆に、図58(e)において図柄の変動の停止のさせ方を通常と異ならせてもよい。例えば、通常は左、右、中の順に図柄を停止させているのを左、中、右の順に図柄を停止させるなど図柄の停止順などを通常と異ならせてもよい。
そして、図58(g)に示すように、演出図柄の変動表示を実行し、図58(h)に示すように、変動時間が終了して図柄確定指定コマンドを受信すると、チャンス目図柄を停止表示する(ステップS853参照)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドや表示結果指定コマンド、第1保留記憶数指定コマンドを受信して、図58(i)に示すように、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を1減らし(ステップS653参照)、次の演出図柄の変動表示を開始する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、次の変動がスーパーリーチとなることから、図58(j)に示すように、第1予告実行フラグがセットされることにより、第1から第5の内のいずれかの予告演出に移行する。
次に、図59を参照して「モード移行」の連続予告演出の演出態様の具体例を説明する。図59に示す例では、まず、図59(a)に示すように第1特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を実行しているときに、図59(b)に示すように第1始動入賞口13に始動入賞があったものとする。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、新たに始動入賞があったことにもとづいて入賞時演出処理を実行する(ステップS217A参照)。そして、入賞時判定結果に応じた入賞時判定結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS218A参照)。また、更新後の第1保留記憶数指定コマンドを送信し(ステップS218A参照)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図59(b)に示すように、受信した第1保留記憶数指定コマンドにもとづいて、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を1増やす(ステップS653参照)。そして、図59(c)に示すように、変動時間が終了して図柄確定指定コマンドを受信し、はずれ図柄を停止表示したものとする(ステップS853参照)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドや表示結果指定コマンド、第1保留記憶数指定コマンドを受信して、図59(d)に示すように、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を1減らし(ステップS653参照)、次の演出図柄の変動表示を開始する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、入賞時判定結果フラグがセットされていることにもとづいて連続予告決定処理(ステップS1802参照)で連続予告演出の演出態様として「モード移行」を決定したものとする。すると、演出態様として「モード移行」が決定されたことにもとづいて、図59(d)に示すように、演出図柄の変動表示中に、演出表示装置9の表示画面において現在表示されている背景画面の側方から別の背景画面が割り込んできて2つの背景画面がせめぎあうような態様の演出(例えば、海の背景画面と山の背景画面とがせめぎあうような態様の演出)が実行される(ステップS1848参照)。そして、変動時間が終了して図柄確定指定コマンドを受信すると、図59(e)に示すように、最終的に元の背景画面に押し戻されるような態様の演出が実行され(ステップS1848参照)、最終停止図柄(図59(e)でははずれ図柄)を停止表示する(ステップS853参照)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドや表示結果指定コマンド、第1保留記憶数指定コマンドを受信して、図59(f)に示すように、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を1減らし(ステップS653参照)、次の演出図柄の変動表示を開始する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出態様として「モード移行」が決定されていることにもとづいて、図59(f)に示すように、演出図柄の変動表示中に、演出表示装置9の表示画面において現在表示されている背景画面の側方から別の背景画面が割り込んできて2つの背景画面がせめぎあうような態様の演出(例えば、海の背景画面と山の背景画面とがせめぎあうような態様の演出)が実行される(ステップS1848参照)。そして、変動時間が終了して図柄確定指定コマンドを受信すると、図59(g)に示すように、最終的に元の背景画面に押し戻されるような態様の演出が実行され(ステップS1848参照)、最終停止図柄(図59(g)でははずれ図柄)を停止表示する(ステップS853参照)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドや表示結果指定コマンド、第1保留記憶数指定コマンドを受信して、図59(h)に示すように、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を1減らし(ステップS653参照)、次の演出図柄の変動表示を開始する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、次の変動がスーパーリーチとなることから、図59(i)に示すように、第1予告実行フラグがセットされることにより、第1から第5の内のいずれかの予告演出に移行する。
以上の態様で、入賞時判定の対象となった始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまで、同様の演出態様で連続予告演出が実行される。なお、さらに、入賞時判定の対象となった始動入賞にもとづく変動表示を実行する際にも同様の演出態様の予告演出を実行するようにしてもよい。この場合、入賞時判定の対象となった始動入賞にもとづく変動表示の表示結果が「大当り」となる場合には、例えば、2つの背景画面がせめぎあうような態様の演出を行った後に、最終的に側方から割り込んできた方の背景画面が勝って背景画面が切り替わるとともに、最終停止図柄として大当り図柄を停止表示するようにしてもよい。また、「モード移行」の連続予告演出の態様は、この実施例で示したものにかぎらず、例えば、変動表示ごとに変動終了時に元の背景画面に押し戻されるようにするのではなく、変動表示ごとに背景画面が変化していく態様の演出を実行するようにしてもよい。
次に、図60を参照して「カウントダウン」の連続予告演出の演出態様の具体例を説明する。図60に示す例では、まず、図60(a)に示すように第1特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を実行しているときに、図60(b)に示すように第1始動入賞口13に始動入賞があったものとする。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、新たに始動入賞があったことにもとづいて入賞時演出処理を実行する(ステップS217A参照)。そして、入賞時判定結果に応じた入賞時判定結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS218A参照)。また、更新後の第1保留記憶数指定コマンドを送信し(ステップS218A参照)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図60(b)に示すように、受信した第1保留記憶数指定コマンドにもとづいて、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を1増やす(ステップS653参照)。そして、図60(c)に示すように、変動時間が終了して図柄確定指定コマンドを受信し、はずれ図柄を停止表示したものとする(ステップS853参照)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドや表示結果指定コマンド、第1保留記憶数指定コマンドを受信して、図60(d)に示すように、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を1減らし(ステップS653参照)、次の演出図柄の変動表示を開始する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、入賞時判定結果フラグがセットされていることにもとづいて連続予告決定処理(ステップS1802参照)で連続予告演出の演出態様として「カウントダウン」を決定したものとする。すると、演出態様として「カウントダウン」が決定されたことにもとづいて、図60(d)に示すように、演出図柄の変動表示中に、演出表示装置9の表示画面において「カウント2!」などの文字列を表示してカウントダウンを開始したかのような態様の演出が実行される(ステップS1848参照)。そして、変動時間が終了して図柄確定指定コマンドを受信すると、図60(e)に示すように、最終停止図柄(図60(e)でははずれ図柄)を停止表示する(ステップS853参照)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドや表示結果指定コマンド、第1保留記憶数指定コマンドを受信して、図60(f)に示すように、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を1減らし(ステップS653参照)、次の演出図柄の変動表示を開始する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出態様として「カウントダウン」が決定されていることにもとづいて、図60(f)に示すように、演出図柄の変動表示中に、演出表示装置9の表示画面において「カウント1!」などの文字列を表示して継続してカウントダウンしているような態様の演出が実行される(ステップS1848参照)。そして、変動時間が終了して図柄確定指定コマンドを受信すると、図60(g)に示すように、最終停止図柄(図60(g)でははずれ図柄)を停止表示する(ステップS853参照)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドや表示結果指定コマンド、第1保留記憶数指定コマンドを受信して、図60(h)に示すように、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を1減らし(ステップS653参照)、次の演出図柄の変動表示を開始する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、次の変動がスーパーリーチとなることから、図60(i)に示すように、第1予告実行フラグがセットされることにより、第1から第5の内のいずれかの予告演出に移行する。
また、この実施例では、変動パターンとして擬似連を伴う変動パターン(図6に示す非リーチPA1−4、ノーマルPB2−1、ノーマルPB2−2、スーパーPA3−1、スーパーPA3−2、ノーマルPB2−3、ノーマルPB2−4、スーパーPA3−3、スーパーPA3−4、特殊PG1−3)が決定された場合には、演出図柄の変動表示中に擬似連の演出が実行される場合がある。図61は、擬似連の演出態様の具体例を示す説明図である。なお、図61において、(a)(b)(c)・・・の順に演出画面の態様が遷移する。また、図61に示す例では、第1特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を実行しているときに擬似連を行う場合を示しているが、第2特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を実行しているときに擬似連を行う場合も同様の演出態様で擬似連が実行される。
図61に示す例では、まず、図61(a)に示すように第1特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を実行しているときに、図60(b)に示すように第1始動入賞口13に始動入賞があったものとする。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、新たに始動入賞があったことにもとづいて、更新後の第1保留記憶数指定コマンドを送信する(ステップS218A参照)。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図61(b)に示すように、受信した第1保留記憶数指定コマンドにもとづいて、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を1増やす(ステップS653参照)。そして、図61(c)に示すように、変動時間が終了して図柄確定指定コマンドを受信し、はずれ図柄を停止表示したものとする(ステップS853参照)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドや表示結果指定コマンド、第1保留記憶数指定コマンドを受信して、図61(d)に示すように、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を1減らし(ステップS653参照)、次の演出図柄の変動表示を開始する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、擬似連を伴う変動パターンを指定する変動パターンコマンドを受信したものとする。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、擬似連を伴う変動パターンを指定する変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて、演出図柄の仮停止図柄としてチャンス目図柄を決定する。そして、図61(e)に示すように、仮停止図柄の仮停止タイミングとなると、チャンス目図柄を仮停止表示する。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図61(f)に示すように、演出図柄の再変動を開始する。この場合、図61(f)に示すように、演出図柄の再変動の開始時に演出表示装置9の表示画面の上方においてフラッシュが光るような態様の表示を行うなど所定演出を行う。なお、再変動の開始時に行う所定演出は、図61に示す態様のものにかぎらず、例えば、演出表示装置9の上方、下方または側方に設けられた可動部材(例えば、キャラクタなどを模した形状の可動物)を再変動の開始時に可動させたり、再変動の開始時に所定のランプの点灯または点滅表示を行ったりしてもよい。また、例えば、再変動の開始時に図柄の変動の開始のさせ方を通常と異ならせてもよい。例えば、左中右の演出図柄を通常は同時に変動開始させているものを左中右の演出図柄の変動をそれぞれ異なるタイミングで開始させたり、一度上方向(または下方向)に変動を開始するように見せて下方向(または上方向)に変動を開始するようにしてもよい。また、逆に、図61(e)において図柄の変動の仮停止のさせ方を通常と異ならせてもよい。例えば、通常は左、右、中の順に図柄を停止させているのを左、中、右の順に図柄を仮停止させるなど図柄の仮停止順などを通常と異ならせてもよい。なお、新たな変動を開始する場合ではないので、図61(f)に示すように、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示は変化しない。
そして、図61(g)に示すように、演出図柄の変動表示を実行し、図61(h)に示すように、次の仮停止図柄の仮停止タイミングとなると、チャンス目図柄を仮停止表示する。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図61(i)に示すように、演出図柄の再変動を開始する。この場合、図61(i)に示すように、演出図柄の再変動の開始時に演出表示装置9の表示画面の上方においてフラッシュが光るような態様の表示を行うなど所定演出を行う。
以上の態様でチャンス目図柄の仮停止表示と再変動とが繰り返し実行されることによって擬似連の演出が実行される。このように、この実施例では、図58に示す「図柄変動時の変動形態の変化」の連続予告演出と図61に示す擬似連の演出とがほぼ共通の演出態様で実行される。従って、同じ態様の演出が実行される場合であっても、遊技者に対して連続予告演出かもしれないし擬似連かもしれないとの期待感を与えることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
次に、連続予告演出の実行タイミングについて説明する。図62は、連続予告演出の実行タイミングを示す説明図である。図62に示す例では、特別図柄および演出図柄の変動表示中にスーパーリーチが発生する新たな始動入賞が発生した場合を示している。なお、図62に示す例では、一例として、「図柄変動時の変動形態の変化」の連続予告演出を実行する場合を示しているが、他の演出態様の連続予告演出を実行する場合の実行タイミングも同様である。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への新たな始動入賞を検出すると(ステップS311,S313参照)、入賞時演出処理(ステップS217A,S217B参照)を実行し入賞時判定を行う。なお、第1始動入賞口13への新たな始動入賞を検出した場合には、高ベース状態(確変状態や時短状態)でなく、大当り遊技状態でもないことを条件に(ステップS215A,S216A参照)、入賞時演出処理を実行し入賞時判定を行う。そして、入賞時判定の判定結果にもとづいて入賞時判定結果指定コマンドを送信する(ステップS218A,S218B参照)。
次いで、変動パターンコマンドや表示結果指定コマンド、保留記憶数指定コマンド(第1保留記憶数指定コマンドまたは第2保留記憶数指定コマンド)を受信して、次の変動表示を開始する。この際、演出制御用マイクロコンピュータ100は、スーパーリーチ当り、或いはスーパーリーチはずれの入賞時判定結果フラグがセットされていることにより第1連続予告フラグがセットされていることにもとづいて連続予告決定処理(ステップS1802参照)で連続予告演出の演出態様として「図柄変動時の変動形態の変化」を決定したことに応じて演出図柄の変動開始時に演出表示装置9の表示画面の上方においてフラッシュが光るような態様の表示を行うなど所定演出を行うともに、演出図柄の停止図柄としてチャンス目図柄を決定したものとする(ステップS1822参照)。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した保留記憶数指定コマンドにもとづいて、現在の保留記憶数から1を減じた値(図62に示す例では「2」)を変動回数カウンタにセットする。そして、変動時間が終了して図柄確定指定コマンドを受信し、図62に示すように、チャンス目図柄を停止表示する。
さらに次の変動表示を開始するときに、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動回数カウンタの値を1減算する(ステップS1811参照)。そして、変動回数カウンタの値が1であることにもとづいて、図62に示すように、演出図柄の変動開始時に演出表示装置9の表示画面の上方においてフラッシュが光るような態様の表示を行うなど所定演出を行う(ステップS1848参照)ことによって、連続予告演出を継続して実行する。そして、変動時間が終了して図柄確定指定コマンドを受信し、図62に示すように、チャンス目図柄を停止表示する(ステップS853参照)。
さらに次の変動表示を開始するときに、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動回数カウンタの値を1減算する(ステップS1811参照)。そして、変動回数カウンタの値が0であることにもとづいて、連続演出を終了するともに、演出図柄の変動開始後に予告演出を実行する。
なお、この実施例では、予告演出においては、連続演出を実施しないようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら予告演出が実施される変動開始時においても、連続演出におけるフラッシュが光るような態様の表示を行うとともに、停止図柄としてチャンス目図柄を停止表示するようにしても良い。
また、この実施例では、遊技状態が通常状態(低ベース状態)である場合には可変入賞球装置15が開放状態となる頻度が極めて低く、遊技状態が確変状態や時短状態(高ベース状態)である場合には可変入賞球装置が開放状態となる頻度が高められる。そのため、遊技状態が通常状態である場合には、第2始動入賞口14に遊技球が始動入賞することは希であり、主として第1特別図柄の変動表示が連続して実行される。また、遊技状態が確変状態や時短状態である場合には、第2始動入賞口14に遊技球が始動入賞する頻度が高くなるとともに、第2特別図柄の変動表示が優先実行されることから、主として第2特別図柄の変動表示が連続して実行される。しかし、遊技状態が通常状態である場合であっても、低い頻度であるものの第2始動入賞口14に遊技球が始動入賞し、第2特別図柄の変動表示が実行される場合がある。この場合、第1始動入賞口13への始動入賞に対する入賞時判定結果にもとづいて連続予告演出を実行している途中に第2始動入賞口14への始動入賞があると、連続予告演出の途中で第2特別図柄の変動表示が割り込んでくることになる。そこで、この実施例では、連続予告演出の途中で第2特別図柄の変動表示が割り込む場合には連続予告演出を中断するように制御する。
以下、連続予告演出を中断する場合の演出タイミングについて説明する。図63は、連続予告演出を中断する場合の演出タイミングを示す説明図である。このうち、図63は、第1始動入賞口13への始動入賞に対して入賞時判定で「スーパーリーチはずれ」または「スーパーリーチ大当り」と判定したことにもとづいて実行している連続予告演出を中断する場合の演出タイミングを示す。
なお、図63に示す例では、一例として、「図柄変動時の変動形態の変化」の連続予告演出を実行する場合を示しているが、他の演出態様の連続予告演出を実行する場合の演出タイミングも同様である。また、図63に示す例において、連続予告演出の実行中における第2始動入賞口14への始動入賞は、変動表示結果として非リーチはずれまたはリーチはずれと決定されるものとする。
まず、図63を参照して、第1始動入賞口13への始動入賞に対して入賞時判定で「スーパーリーチはずれ」または「スーパーリーチ大当り」と判定したことにもとづいて実行している連続予告演出を中断する場合の演出タイミングを説明する。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1始動入賞口13への新たな始動入賞を検出すると(ステップS311参照)、入賞時演出処理(ステップS217A参照)を実行し入賞時判定を行う。そして、「スーパーリーチはずれ」または「スーパーリーチ大当り」になると判定すると、入賞時判定結果指定コマンドを送信する(ステップS218A参照)。
次いで、変動パターンコマンドや表示結果指定コマンド、第1保留記憶数指定コマンドを受信して、次の変動表示を開始する。この際、演出制御用マイクロコンピュータ100は、「スーパーリーチはずれ」または「スーパーリーチ大当り」の入賞時判定結果フラグがセットされていることにより第1連続予告フラグがセットされていることにもとづいて連続予告決定処理(ステップS1802参照)で連続予告演出の演出態様として「図柄変動時の変動形態の変化」を決定したことに応じて演出図柄の変動開始時に演出表示装置9の表示画面の上方においてフラッシュが光るような態様の表示を行うなど所定演出を行うともに、演出図柄の停止図柄としてチャンス目図柄を決定したものとする(ステップS1822参照)。そして、変動時間が終了して図柄確定指定コマンドを受信し、図52に示すように、チャンス目図柄を停止表示する(ステップS853参照)。
ここで、図63に示すように、連続予告演出の実行中に第2始動入賞口14への始動入賞が発生したとする。このような場合、この実施例では、図63に示すように、第2特別図柄の変動表示が優先して実行されてしまう。そこで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、連続予告演出の実行中であっても第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、図63に示すように、連続予告中断中フラグをセットし連続予告演出を中断するように制御する(ステップS1811,S1812参照)。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、連続予告演出の中断中に、第2特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を行う場合には、その変動表示中には他の予告演出を実行しないように制御する(ステップS1823のYes参照)。
そして、第2特別図柄の変動表示を終了して、第1特別図柄の変動表示が実行される状態に復帰すると、連続予告中断中フラグをリセットし(ステップS1818参照)、図63に示すように、残りの連続予告演出を再開する。具体的には、図63に示すように、次の第1特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を開始するときに、変動回数カウンタの値を1減算し、演出表示装置9の表示画面の上方においてフラッシュが光るような態様の表示を行うなど所定演出を行う(ステップS1848参照)ことによって、連続予告演出を再開する。そして、変動時間が終了して図柄確定指定コマンドを受信し、図63に示すように、チャンス目図柄を停止表示する(ステップS853参照)。
さらに次の変動表示を開始するときに、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動回数カウンタの値を1減算する(ステップS1811参照)。そして、変動回数カウンタの値が0であることにもとづいて、連続演出を終了するともに、演出図柄の変動開始後に予告演出を実行する。
図64及び図65は、第1予告演出の演出の一例を示す説明図である。図64及び図65に示す例では、表示態様として%表示が用いられている。%表示における数値は、大当りの期待度(大当りになる可能性の程度:ただし、%表示は演出のための表示であって、実際には、%表示の数値と大当りになる可能性とは相関しない場合がある。)。図64及び図65に示す例では、左中右の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて演出図柄の変動が開始された後(図64(a)参照)、予告演出期間(ボタン操作有効期間)の開始時に、操作部50の押下を促す画像9Dが演出表示装置9に表示されるとともに、LED50bが点滅して押圧操作部49の押圧操作が促される(図64(b)参照)。その後、操作部50が押下される毎に、%表示の数値が変化する。具体的には増加する(図64(c)〜(i)参照)。なお、図64において、操作部50に向かう矢印は、操作部50が押下されたことを示す。予告演出期間における前半の期間(図65の第1の区間T2に相当)では、%表示の数値の増加の程度は相対的に小さい(1%〜3%まで:図64(c)〜(e)参照)。予告演出期間における後半の期間(図65の第2の区間T3に相当)では、%表示の数値の増加の程度は相対的に大きい(10%以降:図64(f)〜(i)参照)。
第1予告演出では、操作対応予告報知を開始してから終了するまでの予告演出期間内の特定期間(図65の第2の区間T3に相当)では、表示態様の変化の程度を、予告演出期間内の他の期間(図65の第1の区間T2に相当)における表示態様の変化の程度と異ならせるように構成したので、操作にもとづく表示態様の変化は画一的ではなく、遊技者の操作手段の操作に対する興味を高めて遊技の興趣を向上させることができる。また、予告演出期間における最終期間において演出態様の変化の程度が大きくなり、操作対応予告報知を終了する時点まで、操作対応予告報知による遊技の興趣を持続させることができる。
図66及び図67は、第2予告演出の演出の一例を示す説明図である。図66及び図67に示す例でも、表示態様として%表示が用いられている。図66及び図67に示す例では、左中右の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて演出図柄の変動が開始された後(図66(a)参照)、予告演出期間(ボタン操作有効期間)の開始時に、操作部50の押下を促す画像9Dが演出表示装置9に表示されるとともに、LED50bが点滅して押圧操作部49の押圧操作が促される(図66(b)参照)。その後、演出制御用CPU101は、演出表示装置9の予告演出に関する表示態様を変更するか否かの抽選を行う。抽選の結果、表示態様を変更することに決定された場合には、%表示の数値を変化させる(図66(c)〜(l)参照)。具体的には増加させる。表示態様を変更しないことに決定された場合には、%表示の数値を変化させない(図66(e),(f),(i),(j),(k)参照。そして、予告演出期間における前半の期間T2(図66(c)〜(h)参照)における%表示の数値を変化させる確率と、予告演出期間における後半の期間T3(図66(i)〜(l)参照)における%表示の数値を変化させる確率とを変える。図66及び図67に示す例では、予告演出期間における前半の期間T2(第1の区間)では、1/3〜2/3の確率で%表示の数値を変化させることに決定し、後半の期間T3(第2の区間)では、1/6〜1/2の確率で%表示の数値を変化させることに決定する。
また、前半の期間T2(第1の区間)及び後半の期間T3(第2の区間)それぞれにおいて、事前報知保留数が多い場合は確率が高く、事前報知保留数が少ない場合は確率が低くなる。
第2予告演出では、操作部50に対する操作にもとづく表示態様の変化は画一的ではなく、遊技者の操作部50の操作に対する興味を高めて遊技の興趣を向上させることができる。
図68は、第3予告演出の演出の一例を示す説明図である。図68に示す例でも、表示態様として%表示が用いられている。図68に示す例では、左中右の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて演出図柄の変動が開始された後(図68(a1),(a2)参照)、予告演出期間(ボタン操作有効期間)の開始時に、操作部50の押下を促す画像9Dが演出表示装置9に表示されるとともに、LED50bが点滅して押圧操作部49の押圧操作が促される(図68(b1),(b2)参照)。第3予告演出の演出では、演出制御用CPU101は、予告演出期間における%表示の数値の最大値(最終演出可能態様)を所定値にするが、最初の%表示の数値から最大値に至る間で、操作部50の押下に応じた変化のさせ方は一律ではなく、複数種類の変化のさせ方のうちのいずれかで、%表示の数値を変化させる。図68における右側(図68(a2)〜(h2))に示す例では、左側(図68(a1)〜(i1))に示す例に比べて、急激に変化する箇所(30%から50%)がある(図68(e2),(f2)参照)。演出制御用CPU101は、例えば、大当りとすることに決定されている場合には、急激に変化する箇所がある変化のさせ方による演出を実行する割合を、大当りとしないことに決定されている場合に比べて多くする。
第3予告演出では、最終表示可能態様(この例では、%表示の数値の最大値)が同じであっても、有利状態(この例では、大当り遊技状態)になる可能性の高低に応じた操作対応予告報知を行うことができ、遊技者の操作部50の操作に対する興味を高めて遊技の興趣を向上させることができる。また、操作部50の押下に応じた表示態様の変化の仕方が異なることによって、有利状態(この例では、大当り遊技状態)になる可能性の高低を異ならせることができる。
図69は、第4予告演出の演出の一例を示す説明図である。第4予告演出では、表示されている%表示が、第1の閾値である10%となるまでの第1閾値区間と、第1の閾値以上で第2の閾値未満の第2閾値区間と、第2の閾値以上の第3閾値区間からなる。
各閾値区間において操作部50が押下されると、すなわち、操作部50から押下信号が出力されると、演出制御用CPU101は、演出表示装置9の予告演出に関する表示態様を変更するのであるが、第1閾値区間では、操作に応じて%表示を変化させると決定する確率が1/4と小さく、第2閾値区間では、操作に応じて%表示を変化させると決定する確率が1/3と第1閾値区間よりもやや大きく、第3閾値区間では、操作に応じて%表示を変化させると決定する確率が1/2と第2閾値区間よりもさらに大きくなることで、表示されている内容により、操作により変化すると決定される割合が異なる(徐々に大きくなる)ようになっている。
図69に示す例でも、表示態様として%表示が用いられている。図69に示す例では、左中右の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて演出図柄の変動が開始された後(図69(a)参照)、予告演出期間(ボタン操作有効期間)の開始時に、操作部50の押下を促す画像が演出表示装置9に表示されるとともに、LED50bが点滅して押圧操作部49の押圧操作が促される(図69(b)参照)。
第4予告演出の演出では、操作部50が押下される毎に、その%表示が該当する各閾値区間毎に設定されている表示態様変化決定用テーブル177a〜177c(図75(b)参照)と、抽出した第4予告演出用の表示態様変化決定用乱数値SR10とを比較して、変化させるか否かを判定し、変化させると判定されることにより%表示の数値が増加する。第1閾値(10%)までの第1閾値区間では、%表示の数値が変化する割合は、4回の操作により1回変化する程度(確率4分の1)であり、第2閾値(25%)までの第2閾値区間(10〜25%)では、%表示の数値が変化する割合は、3回の操作により1回変化する程度(確率3分の1)であり、第3閾値(25%)以上の第3閾値区間では、%表示の数値が変化する割合は、2回の操作により1回変化する程度(確率2分の1)であり、%表示の数値が変化する割合は、第1閾値区間よりも第2閾値区間が大きく、第2閾値区間よりも第3閾値区間が大きい。
つまり、第4予告演出では、%表示が大きくなるにつれて変化する割合が大きくなり、操作の後半においても、遊技者は、操作部50の操作を積極的に実施するようになる。
第5予告演出(図示せず)では、やはり、例えば、操作部50が押下される毎に、演出表示装置9に表示される%表示の数値が変化する。具体的には増加する。最初の%表示の数値から最大値に至る間で、操作部50の押下に応じた変化のさせ方は一律ではなく、複数種類の変化のさせ方のうちのいずれかで、%表示の数値を変化させる。そして、複数種類の変化のさせ方のうちには、予告演出期間中に、操作部50が押下されても%表示の数値を変化させない期間を含むものがある。
第5予告演出では、予告演出期間における表示態様を変化させない特定期間(%表示の数値を変化させない期間)の存在によって操作対応予告報知の演出を豊富にすることができる。また、特定期間では、演出制御用CPU101は、操作部50が押下されても予告演出の表示態様を変化させないので、遊技者は、そのときの表示態様が最終演出可能態様(この例では、%表示の数値が最大値)か否か判断できない。すなわち、実際には最終演出可能態様が表示された場合に、遊技者は、その表示態様が、第5予告演出における特定期間での表示態様であると捉える可能性がある。その場合、遊技者は、表示態様がさらに変化することを期待して、操作部50の押下を継続する可能性が高い。従って、特定期間を設けることによって、遊技者に、操作部50の押下を継続させることができ、操作対応予告報知の効果を増進させることができる。
図70は、第1予告演出の流れを示すタイミング図である。図70には、第1予告演出において、操作部50が押下される毎の(図70では「操作回数」として示されている。)表示内容が示されている。図70において、「表示」として示されている数値は、図64における%表示の数値に相当する。
図71は、第2予告演出の流れを示すタイミング図である。図71には、第2予告演出において、操作部50が押下される毎の(図71では「操作回数」として示されている。)表示内容が示されている。図71において、「表示」として示されている数値は、図66における%表示の数値に相当する。ただし、図71には、操作部50が押下されたときの抽選の結果、表示態様を変更することに決定された場合の例(毎回数値が変化している例)が示されている。
図72は、演出制御用マイクロコンピュータ100のROMに記憶されている表示態様変化決定用テーブル174a,174bを示す説明図である。表示態様変化決定用テーブル174a,174bには、表示態様変化決定用乱数SR7と比較される数値(判定値)が、表示態様を変化させる/させないに応じて設定されている。表示態様変化決定用テーブル174aは、変化確率を1/2にするときに使用され、表示態様変化決定用テーブル174bは、変化確率を1/3にするときに使用される。
このように第2予告演出では、操作部50の操作に応じて保留表示態様が変化しないことがあるため、遊技者の操作意欲を向上させることができるばかりか、保留記憶されたときから変動表示するまでの経過時間に応じて、つまり事前決定保留記憶数に応じて変化する確率が異なるため、保留表示態様の変化にメリハリを持たせることができる。
図73は、第3予告演出の流れを示すタイミング図である。図73には、第3予告演出において、操作部50が押下される毎の(図73では「操作回数」として示されている。)表示内容が示されている。図73において、「表示」として示されている数値は、図68における%表示の数値に相当する。ただし、図73には、表示態様の変化のさせ方の違いを理解しやすいように、図68に示された数値とは異なる数値が示されている。また、図73には、複数種類の表示態様の変化のさせ方として、パターン1〜3の3種類がある場合の例が示されている。
図74は、演出制御用マイクロコンピュータ100のROMに記憶されている第3予告演出のパターン決定用テーブル175a〜175cを示す説明図である。第3予告演出のパターン決定用テーブル175a〜175cには、第3予告演出のパターン決定用乱数SR8と比較される数値(判定値)が、パターン1〜3のそれぞれに応じて設定されている。
図74に示すように、大当り遊技状態に制御されることに決定されている場合には、表示態様の変化の度合いが高いパターン3(%表示の数値が3ずつ変化するパターン)が選択されやすい。また、大当り遊技状態に制御されないことに決定されている場合には、表示態様の変化の度合いが低いパターン1(%表示の数値が1ずつ変化するパターン)が選択されやすい。すなわち、最終演出可能態様までの表示態様の変化のさせ方に応じて、大当りの期待度(大当りのなり易さ)が異なっている。このように第3予告演出では、操作部50を操作したときの保留表示態様の変化状況に応じて、大当り表示結果が導出されることに対する遊技者の期待感が変わるので、遊技の興趣が向上する。
なお、大当り遊技状態に制御されることに決定されている場合には、常に表示態様の変化の度合いが高いパターンを使用し、大当り遊技状態に制御されないことに決定されている場合には、常に、表示態様の変化の度合いが低いパターンを使用するように構成してもよい。その場合には、大当り遊技状態に制御されることに決定されている場合と大当り遊技状態に制御されないことに決定されている場合とで最終演出可能態様を同じであっても、変化開始時の演出態様から最終演出可能態様までの演出態様の変化の過程が異なることによって、最終表示可能態様が同じであっても、有利状態になる可能性の高低に応じた操作対応予告報知を行うことができ、遊技者の操作部50の操作に対する興味を高めて遊技の興趣を向上させることができる。
図75は、第4予告演出の流れを示すタイミング図である。図75には、第4予告演出において、操作部50が押下される毎の(図75(a)では「操作回数」として示されている。)表示内容が示されている。図75において、「表示」として示されている数値は、図69における%表示の数値に相当する。
図75(a)は、第1閾値区間、第2閾値区間、第3閾値区間それぞれにおける変化確率を示す図であり、図75(b)は、演出制御用マイクロコンピュータ100のROMに記憶されている第4予告演出のパターン決定用テーブル177a〜177cを示す説明図である。第4予告演出のパターン決定用テーブル177a〜177cには、第4予告演出のパターン決定用乱数SR10と比較される数値(判定値)が、第1〜3閾値区間のそれぞれに応じて設定されている。
図75に示すように、第1閾値(10%)までの第1閾値区間及び第2閾値(25%)までの第2閾値区間では、1回の操作により変化させる場合よりも変化させない場合の方が判定値数の割り当てが多く、第1閾値区間では、第2閾値区間よりも1回の操作により変化させない確率が高い。また、第3閾値(25%)以上の第3閾値区間では、1回の操作により変化させる場合と変化させない場合とで同じ判定値数が割り当てられており、第3閾値区間では、第1閾値区間及び第2閾値区間よりも1回の操作により変化させる確率が高い。
このように第4予告演出では、%表示が大きくなるにつれて変化する割合が大きくなり、操作の後半においても、遊技者は、操作部50の操作を積極的に実施するようになる。そして%表示の変化状況が、第1〜3閾値区間それぞれにおいて段階的に変わることで、遊技者は閾値区間(変化段階)の移行により%表示が急激に変化することを期待して操作できるようになるばかりか、閾値区間と%表示の変化状況とが対応するため、保留表示態様の変化状況を遊技者が認識しやすい。
図76は、第5予告演出の流れを示すタイミング図である。図76には、第5予告演出において、操作部50が押下される毎の(図76では「操作回数」として示されている。)表示内容が示されている。図76において、「表示」として示されている数値は、%表示の数値である。
第5予告演出でも、操作部50が押下される毎に、演出表示装置9に表示される%表示の数値が変化するのであるが、最初の%表示の数値から最大値(図76における各行において最右の数値)に至る間で、操作部50が押下されても%表示の数値を変化させない期間を含むものがある。具体的には、図76に示す例において、パターン2,4,6は、予告演出期間に%表示の数値を変化させない期間を含むパターンである。なお、パターン1,3,5でも、予告演出期間の終わりの期間において%表示の数値を変化させないが、それらの期間は、演出表示装置9に表示されている%表示の数値が最大値(最終演出可能態様)に達して、以後、操作部50が押下されても、表示態様が変わらないことを意味している。
なお、この実施例では、パターン2,4,6において、%表示の数値が所定値(パターン2では10%、パターン4では40%、パターン6では50%)になると、操作部50に対する操作が行われても演出態様を変化させない演出態様維持期間が開始され、演出態様維持期間においてあらかじめ決められている回数の操作部50に対する操作がなされると、演出態様維持期間が終了することになる。しかし、演出態様維持期間を、予告演出開始時からあらかじめ決められている所定時間(例えば、4秒)が経過すると開始し、演出態様維持期間が開始されてから所定時間(例えば、5秒)が経過すると終了するようにしてもよい。
図77は、演出制御用マイクロコンピュータ100のROMに記憶されている第5予告演出のパターン決定用テーブル176を示す説明図である。第5予告演出のパターン決定用テーブル176には、第5予告演出のパターン決定用乱数SR9と比較される数値(判定値)が、図76に示すパターン1〜6のそれぞれに応じて設定されている。
このように第5予告演出では、最終演出可能態様及び最終演出可能態様となるまでに要する操作回数が同じ20回でも、変化の過程の違いにより大当り表示結果が導出される期待度が変わるため、変化パターンの種別を多様化することなく、大当り表示結果が導出されることに対する期待感を高めることができる。なお、図77に示すように、大当りにすることに決定されている場合には、はずれにすることに決定されている場合に比べて、最終演出可能態が大きいな数値になるパターンが選択されやすくなっている。
以上説明したように、本発明の実施例としてのパチンコ遊技機1にあっては、先読み予告としての第1〜5予告演出では、操作部50を連続操作(連打)することにより保留表示態様を変化させることが可能となり、操作部50を1回操作(押下)することで結果が判明する、つまり最終演出可能態様が表示されることがないため、大当り結果が導出されることに対する遊技者の期待感を持続させることができる。
尚、本実施例では、入賞時の判定結果にもとづいて、演出制御用マイクロコンピュータ100によって、遊技者の操作部50の連続操作に応じてスーパーリーチとなることを予告する予告演出を実行するが、該予告演出は、遊技者による操作部50の連続操作に応じて、保留表示態様を段階的に変化させることで、次の特別図柄の変動においてスーパーリーチとなる可能性やスーパーリーチにおいて大当りとなる可能性を報知するための演出であった、すなわち、予告対象の保留表示が最上位の保留表示(向かって一番左の位置)として表示されているときに予告演出が実施されるようになっていたが、2回後、3回後、4回後の変動においてスーパーリーチや大当りとなる可能性を報知する、すなわち、予告対象の保留表示が2〜4番目の保留表示として表示されているときに予告演出を実施するようにしてもよい。
また、本実施利では、予告演出において、操作部50の連続操作に応じて、スーパーリーチや大当りとなる可能性がある保留表示(予告報知の対象となる保留表示)のみが変化するようになっていたが、予告報知の対象となる保留表示以外の保留表示を変化させてもよいし、予告報知の対象となる保留表示及び予告報知の対象となる保留表示以外の保留表示全ての保留表示態様を変化させてもよい。
また、本実施例では、第1保留記憶数及び第2保留記憶数を4つの表示部にてそれぞれ個別に表示することにより、それぞれの保留記憶数を特定可能としていたが、例えば第1保留記憶数及び第2保留記憶数それぞれの保留記憶数をそれぞれ1つの表示部にて特定可能に表示(例えば「4」「3」「2」「1」の数字表示とする等)してもよい。
また、本実施例では、第1保留記憶数及び第2保留記憶数を表示する保留記憶表示手段は、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄(飾り図柄)を可変表示(変動)する演出表示装置9にて構成されていたが、このような演出図柄(第1特別図柄や第2特別図柄)を可変表示する表示装置とは別個の表示装置にて構成されていてもよい。
尚、本実施例では、保留表示態様の変化に同期して、発光体の演出態様や音演出態様が変化するが、すなわち、第1〜5予告演出は、表示態様による演出、ランプやLED等の発光体による演出、およびスピーカ27による音演出を含むが、操作対応予告報知演出として、表示態様による演出と、発光体による演出と、音演出とのうちのいずれか1つまたは2つを含む演出にしてもよい。
また、第1〜第5予告演出では、保留表示態様として%表示の演出を例にし、演出態様の変化として%表示の数値の変化を例にし、変化の程度として%表示の数値の変化の度合いを例にしたが、例えば%表示の数値だけでなく、保留表示の形態(例えば○型の外形の直径を段階的に大きくしたり、三角や四角等に段階的に変化させる等)を変化させてもよい。あるいは、保留表示の発光態様の変化(明るさの変化や点灯する発光体数の変化や発光色の変化)や、それに伴う音演出態様の変化(音量の変化や音色の変化)の度合いとしてもよい。
演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像、演出表示装置9に表示されるレベルゲージ、遊技機に設けられた可動部材等を用い、保留表示態様の変化を、キャラクタ画像の動きなど、レベルゲージに表示されるレベル、可動部材の動きや動き方向(回転)等にし、変化の程度を、キャラクタ画像の動き量など、レベルゲージに表示されるレベルの増加の度合い、可動部材の動き量や回転量等にしてもよい。
また、上記の各実施例では、操作部50の連続操作に応じて予告演出を実行するようにしたが、例えば操作部50に、遊技者が押圧操作することが可能な押圧操作部49だけでなく、遊技者による回転操作が可能な回転操作部等が設けられている場合、該回転操作部に対する回転操作に応じて予告演出を実行するようにしてもよい。
その場合、例えば、回転操作部の回転量が所定量を越えると、演出制御用CPU101は、操作部50が押下された状態と同じ状態になったとみなして、上記の各実施例における操作対応予告報知演出を実行する。また、操作についての所定量(例えば、1/2回転、1回転、2回転)を選択し、遊技者による回転量が所定量になったときに所定の演出を行うようにしてもよい。その場合には、操作部50に対する操作回数が操作段階に相当し所定回数が操作段階のレベルに相当していたのと同様に、遊技者による回転量(または回転回数)が操作段階に相当し、操作についての所定量(または所定回転回数)が操作段階のレベルに相当する。なお、操作部50に対する操作回数や回転量を操作段階とし、操作部50の押下の所定回数や回転についての所定量を操作段階のレベルとすることに代えて、他の操作に関する値を、操作段階および操作段階のレベルにしてもよい。例えば、操作部50に対する操作(押下)の間隔の時間や、所定時間内の押下回数や回転量に関する値を、操作段階および操作段階のレベルにしてもよい。
さらに、演出制御用CPU101は、操作部50が押下された場合と、回転操作部が回転された場合とで、異なる演出を実行するようにしてもよい。一例として、第1予告演出を実行しているときに、操作部50が押下されたときにも回転操作部が回転されたときにも演出表示装置9における表示態様を変更するが、操作部50が押下されたときの表示態様の変化の度合い(例えば、%表示の数値を1増加)と、回転操作部が回転されたときの表示態様の変化の度合い(例えば、%表示の数値を2増加)とを異ならせたり、第2予告演出を実行しているときに、操作部50が押下されたときにも回転操作部が回転されたときにも演出表示装置9における表示態様を変化させるか否かの抽選処理を実行するが、操作部50が押下されたときと回転操作部が回転されたときとで抽選確率を異ならせればよい。
また、第1始動入賞口13に遊技球が始動入賞したときに、第1保留記憶に対して行われる第1特別図柄の可変表示の表示結果が大当りとなるか否かを判定し、第2始動入賞口14に遊技球が始動入賞したときに、第2保留記憶に対して行われる第2特別図柄の可変表示の表示結果が大当りとなるか否かを判定する。また、第1保留記憶または第2保留記憶として1の保留記憶が記憶された後、該1の保留記憶に対して行われる可変表示が開始されるまでに、該1の保留記憶についての入賞時判定の判定結果にもとづいて、遊技機に設けられた所定の演出手段(例えば、演出表示装置9)を用いて該1の保留記憶についての先読み予告(連続予告演出や第1〜5予告演出)を実行する。この場合に、この実施例では、大当り遊技状態である場合には、第1始動入賞口13に始動入賞したことにもとづく入賞時判定の実行を制限するように制御する。また、高ベース状態(確変状態や時短状態)である場合にも、第1始動入賞口13に始動入賞したことにもとづく入賞時判定の実行を制限するように制御する。そのため、大当り遊技状態中や高ベース状態中に第1特別図柄の可変表示の表示結果が大当りとなる可能性を認識できないようにすることによって、遊技者の技術介入により大当りを連続して発生させて想定数以上の賞球を故意に狙われることを防止することができる。
例えば、この実施例で示したように複数の特別図柄表示器8a,8bを備え、大当り遊技終了後に高ベース状態(確変状態や時短状態)に移行し、第2特別図柄の変動表示を優先実行する場合には、先読み予告(連続予告演出)を実行可能に構成すると、大当り遊技中や高ベース状態中に第1始動入賞口13に遊技球が始動入賞したことにもとづき先読み予告を実行してしまうと、大当り遊技終了後や有利遊技状態中に実行される第1特別図柄の変動表示結果が大当りとなる可能性が高いことを遊技者に認識されてしまう。この実施例では、大当り遊技終了後に高ベース状態に移行した場合には第2始動入賞口14への始動入賞がしやすくなるとともに第2特別図柄の変動表示が優先して実行されるのであるから、第2始動入賞口14への始動入賞が途切れないようにして第2特別図柄の変動表示を連続して実行させて、第1特別図柄の変動表示結果として期待される大当りを保留したまま第2特別図柄の変動表示にもとづく大当りを狙うことが可能となってしまう。すると、第1特別図柄の変動表示にもとづく大当りと第2特別図柄の変動表示にもとづく大当りとの2回の大当りが連続して発生する状態を遊技者の技術介入により狙われやすく、想定数以上の賞球を故意に狙われて射幸性が高くなりすぎる事態が生じてしまう恐れがある。そこで、この実施例では、大当り遊技状態中や高ベース状態中に第1特別図柄の可変表示の表示結果が大当りとなる可能性を認識できないようにすることによって、遊技者の技術介入により大当りを連続して発生させて想定数以上の賞球を故意に狙われることを防止している。
なお、この実施例では、大当り遊技状態中や高ベース状態中である場合に入賞時判定を行わないようにする(ステップS215A,S216Aことによって、大当り遊技状態中や高ベース状態中である場合には先読み予告(連続予告演出)を行わないようにして、大当りとなる可能性を認識できないようにする場合を示したが、大当り遊技状態中や高ベース状態中である場合であっても入賞時判定を行って入賞時判定結果指定コマンドを送信するようにしてもよい。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100側で大当り遊技状態中や高ベース状態中であるか否かを判断するようにし、大当り遊技状態中や高ベース状態中である場合には、入賞時判定結果指定コマンドを受信した場合であっても先読み予告(連続予告演出)を行わないように制御してもよい。
また、この実施例によれば、リーチ状態とならない第1特別図柄の可変表示を対象とした連続演出(連続予告演出)の実行中に第2特別図柄の可変表示が開始されたときには、当該第2特別図柄の可変表示および当該第2特別図柄の可変表示の終了後に実行される連続演出(連続予告演出)の対象となった第1特別図柄の可変表示以前に開始される第1保留記憶の第1特別図柄の可変表示において、連続演出(連続予告演出)の実行を禁止する。そのため、連続演出(連続予告演出)の途中で他方の第2特別図柄の可変表示が割り込んで連続演出(連続予告演出)の連続性が損なわれる事態を防止することができ、連続演出(連続予告演出)の演出態様のつじつまが合わなくなる事態を防止することができる。従って、複数の特別図柄表示器8a,8bを備えた遊技機において、連続演出(連続予告演出)を行う場合の処理負担を増大させることなく、演出内容が不自然になることを防止することができる。また、リーチ状態とならない第1特別図柄の可変表示を対象とした連続演出(連続予告演出)の実行中に第2特別図柄の可変表示が開始されたときには、そのまま連続演出(連続予告演出)を終了させることによって、遊技者にリーチ状態とならないことを早期に報知することができる。
また、この実施例によれば、リーチ状態となる第1特別図柄の可変表示を対象とした連続演出(連続予告演出)の実行中に大当りとならない第2特別図柄の可変表示が開始されたときには、当該第2特別図柄の可変表示では連続演出(連続予告演出)の実行を禁止する一方、当該第2特別図柄の可変表示の終了後に実行される連続演出(連続予告演出)の対象となった第1特別図柄の可変表示以前に開始される第1保留記憶の第1特別図柄の可変表示において、連続演出(連続予告演出)の実行を再開する。また、リーチ状態となる第1特別図柄の可変表示を対象とした連続演出(連続予告演出)の実行中に大当りとなる第2特別図柄の可変表示が開始されたときには、当該第2特別図柄の可変表示および当該第2特別図柄の可変表示の終了後に実行される連続演出(連続予告演出)の対象となった第1特別図柄の可変表示以前に開始される第1保留記憶の第1特別図柄の可変表示において、連続演出(連続予告演出)の実行を禁止する。そのため、連続演出(連続予告演出)の途中で他方の第2特別図柄の可変表示が割り込んで連続演出(連続予告演出)の連続性が損なわれる事態を防止することができ、連続演出(連続予告演出)の演出態様のつじつまが合わなくなる事態を防止することができる。従って、複数の特別図柄表示器8a,8bを備えた遊技機において、連続演出(連続予告演出)を行う場合の処理負担を増大させることなく、演出内容が不自然になることを防止することができる。また、第2特別図柄の可変表示の終了後に連続演出(連続予告演出)が再開されれば、リーチ状態となることが確定することになり、遊技に対する興趣を向上させることができる。また、大当りとなった後に不必要に連続演出(連続予告演出)が継続されて遊技者に対して不快感を与えることを防止することができる。
また、この実施例によれば、大当りとなる第1特別図柄の可変表示を対象とした連続演出(連続予告演出)の実行中に大当りとならない第2特別図柄の可変表示が開始されたときには、当該第2特別図柄の可変表示では連続演出(連続予告演出)の実行を禁止する一方、当該第2特別図柄の可変表示の終了後に実行される連続演出(連続予告演出)の対象となった第1特別図柄の可変表示以前に開始される第1保留記憶の第1特別図柄の可変表示において、連続演出(連続予告演出)の実行を再開する。また、大当りとなる第1特別図柄の可変表示を対象とした連続演出(連続予告演出)の実行中に大当りとなる第2特別図柄の可変表示が開始されたときには、当該第2特別図柄の可変表示および当該第2特別図柄の可変表示の終了後に実行される連続演出(連続予告演出)の対象となった第1特別図柄の可変表示以前に開始される第1保留記憶の第1特別図柄の可変表示において、連続演出(連続予告演出)の実行を禁止する。そのため、連続演出(連続予告演出)の途中で他方の第2特別図柄の可変表示が割り込んで連続演出(連続予告演出)の連続性が損なわれる事態を防止することができ、連続演出(連続予告演出)の演出態様のつじつまが合わなくなる事態を防止することができる。従って、複数の特別図柄表示器8a,8bを備えた遊技機において、連続演出(連続予告演出)を行う場合の処理負担を増大させることなく、演出内容が不自然になることを防止することができる。また、第2特別図柄の可変表示の終了後に連続演出(連続予告演出)が再開されれば、大当りとなる期待が高まるので、遊技に対する興趣を向上させることができる。また、大当りとなった後に不必要に連続演出(連続予告演出)が継続されて遊技者に対して不快感を与えることを防止することができる。
また、この実施例によれば、第1特別図柄の可変表示を対象とした連続演出(連続予告演出)の実行中に第2特別図柄の可変表示が開始されたときには、予告演出の実行を禁止する。そのため、連続演出(連続予告演出)と他の予告演出とが混在して実行されて遊技者を混乱させる事態を防止することができる。
また、この実施例によれば、第1始動入賞口13への始動入賞にもとづき第1特別図柄の変動表示を実行する場合には、第2始動入賞口14への始動入賞にもとづき第2特別図柄の変動表示を実行する場合と比較して、高い割合で小当りとすることに決定する。そのため、第2始動入賞口14への始動入賞にもとづく小当り遊技の発生頻度を抑えることによって、高ベース状態において突然確変大当り遊技を期待したにもかかわらず小当り遊技であったことが分かって遊技者を落胆させる状況が必要以上に発生する事態を抑制することができ、遊技者が必要以上に不利益を受ける事態を防止することができる。
また、本実施例では、大当り遊技状態である場合及び高ベース状態(確変状態や時短状態)である場合に、第1始動入賞口13に始動入賞したことにもとづく入賞時判定の実行を制限するように制御するようにしていたが、大当り遊技状態である場合にのみ、第1始動入賞口13に始動入賞したことにもとづく入賞時判定の実行を制限するように制御してもよい。または、高ベース状態(確変状態や時短状態)である場合にのみ、第1始動入賞口13に始動入賞したことにもとづく入賞時判定の実行を制限するように制御するようにしてもよい。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、はずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いて変動パターン種別を決定して変動パターンを決定する。この場合、はずれ用変動パターン種別判定テーブルは、スーパーリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別に対しては、合算保留記憶数にかかわらず、共通の判定値(230〜251)が割り当てられている。また、はずれ用変動パターン種別判定テーブルは、スーパーリーチ以外の変動パターン(ノーマルリーチや非リーチ)を含む変動パターン種別に対しては、合算保留記憶数に応じて異なる判定値が割り当てられている。そのため、合算保留記憶数が多くなるに従って可変表示時間の短い変動パターンを含む変動パターン種別に対する判定値の割合が多くなるように割り当てを行うことによって、可変表示の作動率が低下してしまう事態を極力防止することができる。
図78は、はずれ用変動パターン種別判定テーブルにおける判定値の割り当て状態を示す説明図である。この実施例では、合算保留記憶数が3以上である場合には、図10(b)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Bが用いられ、合算保留記憶数が0〜2(3以下)である場合には、図10(a)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Aが用いられる(ステップS96〜S98参照)。図78に示すように、合算保留記憶数が3以上である場合には、合算保留記憶数が0〜2である場合に比較して、リーチ(ノーマルリーチ、スーパーリーチ)となる割合が少ない。また、合算保留記憶数が3以上である場合には、図10(b)に示すように、非リーチCA2−2の変動パターン種別が選択されて短縮変動の変動パターンである非リーチPA1−2が選択されうるので、合算保留記憶数が多くなるに従って平均的な変動時間を短くすることによって、可変表示の作動率が低下してしまう事態を極力防止することができる。
また、この実施例では、図78に示すように、合算保留記憶数にかかわらず、スーパーリーチ(スーパーリーチA、スーパーリーチB)を伴う変動パターン種別に対して、共通の判定値(230〜251)が割り当てられている。そのため、始動入賞時において、抽出した変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値さえ確認すれば、スーパーリーチとなるか否かをあらかじめ容易に判定することができる。従って、その始動入賞に対応した可変表示よりも以前に、スーパーリーチとなることを報知することができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、この実施例では、合算保留記憶数が0〜2であるか3以上であるかの2種類について、はずれ用変動パターン種別判定テーブルの判定値の振り分けを異ならせる場合を示したが、はずれ用変動パターン種別判定テーブルの判定値の振り分けの異ならせ方は、この実施例で示したものにかぎられない。例えば、合算保留記憶数に応じてさらに細かく段階的に振り分けを異ならせてもよい。この場合、例えば、合算保留記憶数が0,1用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルと、合算保留記憶数2個用、合算保留記憶数3個用および合算保留記憶数4個用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルとをあらかじめ用意しておき、リーチを伴う変動パターン種別や短縮変動の変動パターン種別の振り分けをさらに段階的に異ならせるようにしてもよい。また、このような例にかぎらず、あらかじめ用意しておくはずれ用変動パターン種別判定テーブルの組合せは、様々なものが考えられる。例えば、合算保留記憶数の値ごとに別々のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ備えてもよい(すなわち、合算保留記憶数0個用、合算保留記憶数1個用、合算保留記憶数2個用、合算保留記憶数3個用、合算保留記憶数4個用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ別々に用いるようにしてもよい)。また、例えば、合算保留記憶数0〜2用、合算保留記憶数3用、合算保留記憶数4用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。
また、この実施例では、合算保留記憶数にかかわらず、スーパーリーチ(スーパーリーチA、スーパーリーチB)を伴う変動パターン種別に対して、全く共通の判定値(230〜251)が割り当てられている場合を示したが、一方のはずれ用変動パターン種別判定テーブルにおけるスーパーリーチに対する判定値が、他方のはずれ用変動パターン種別判定テーブルにおけるスーパーリーチに対する判定値を包含しているものであってもよい。図79は、はずれ用変動パターン種別判定テーブルにおける判定値の割り当て状態の他の例を示す説明図である。
図79に示す変形例では、合算保留記憶数3以上の場合には、スーパーリーチを伴う変動パターン種別に対して判定値230〜251が割り当てられているのに対して、合算保留記憶数0〜2の場合には、スーパーリーチを伴う変動パターン種別に対して判定値200〜251が割り当てられている。しかし、このような場合であっても、始動入賞時において、抽出した変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値が少なくとも230〜251の範囲であれば、スーパーリーチとなることをあらかじめ容易に判定することができる。従って、その始動入賞に対応した可変表示よりも以前に、スーパーリーチとなることを報知することができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
具体的には、図79に示すように、合算保留記憶数が3以上である場合における非リーチの変動パターン種別に割り当てられている判定値0〜199のうち、判定値100〜199の範囲については、合算保留記憶数が0〜2である場合における非リーチの変動パターン種別に割り当てられている判定値の範囲0〜99には含まれていない。これに対して、合算保留記憶数が3以上である場合におけるスーパーリーチを伴う変動パターン種別に割り当てられている判定値の範囲230〜251は、合算保留記憶数が0〜2である場合におけるスーパーリーチを伴う変動パターン種別に割り当てられている判定値の範囲200〜251にすべて含まれている。そのため、始動入賞時において、抽出した変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値が少なくとも230〜251の範囲であれば、スーパーリーチとなることをあらかじめ容易に判定することができる。
なお、図79に示す変形例では、合算保留記憶数0〜2の場合には、ノーマルリーチを伴う変動パターン種別に対して判定値100〜199が割り当てられ、合算保留記憶数3以上の場合には、ノーマルリーチを伴う変動パターン種別に対して判定値200〜229が割り当てられ、ノーマルリーチを伴う変動パターンに対して判定値が割り当てられている範囲が重複していないが、合算保留記憶数0〜2の場合と3以上の場合とで、ノーマルリーチを伴う変動パターン種別に対して割り当てられている判定値の範囲が重複するようにしてもよい。例えば、合算保留記憶数0〜2の場合には、ノーマルリーチを伴う変動パターン種別に対して判定値100〜199が割り当てられ、合算保留記憶数3以上の場合には、ノーマルリーチを伴う変動パターン種別に対して判定値180〜229が割り当てられるように構成してもよい。なお、このように構成した場合であっても、合算保留記憶数が3以上である場合におけるノーマルリーチを伴う変動パターン種別に割り当てられている判定値180〜229のうちの一部の判定値180〜199の範囲のみが、合算保留記憶数が0〜2である場合におけるノーマルリーチを伴う変動パターン種別に割り当てられている判定値の範囲100〜199に含まれていることになる。
また、この実施例では、スーパーリーチを伴う変動パターンを一括りの変動パターン種別としてはずれ用変動パターン種別判定テーブルを構成する場合を示したが、スーパーリーチの種類ごと(例えば、スーパーリーチAとスーパーリーチB)に変動パターン種別を分けてもよい。図80は、はずれ用変動パターン種別判定テーブルにおける判定値の割り当て状態のさらに他の例を示す説明図である。
図80に示す変形例では、合算保留記憶数にかかわらず、スーパーリーチAを伴う変動パターン種別に対して判定値230〜237が割り当てられているとともに、スーパーリーチBを伴う変動パターン種別に対して判定値237〜251が割り当てられている。しかし、このような場合であっても、始動入賞時において、抽出した変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値が230〜251の範囲であれば、スーパーリーチとなることをあらかじめ容易に判定することができる。従って、その始動入賞に対応した可変表示よりも以前に、スーパーリーチとなることを報知することができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、はずれ用変動パターン種別判定テーブルを図80に示すように構成する場合であっても、スーパーリーチAとスーパーリーチBとの判定値の振り分けはテーブルごとに異なるようにしてもよく、図79に示した変形例と同様に、例えば、一方のはずれ用変動パターン種別判定テーブルにおけるスーパーリーチA,Bに対する判定値が、他方のはずれ用変動パターン種別判定テーブルにおけるスーパーリーチA,Bに対する判定値を包含しているものであってもよい。また、テーブル間でスーパーリーチAとスーパーリーチBに対する判定値の振り分けが一部重複するように構成してもよい。このことは、この実施例およびこの実施例で示す各変形例のいずれにおいても、同様に当てはめて考えることができる。
また、この実施例によれば、スーパーリーチを伴う変動パターン以外の変動パターンとして、擬似連を伴う変動パターンを含む。そのため、スーパーリーチとなることを報知する演出が実行されない場合であっても、擬似連を伴う可変表示が行われることによって、大当り遊技状態となることに対する期待感を高めることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この実施例によれば、スーパーリーチを伴う変動パターン以外の変動パターンとして擬似連を伴う変動パターンを決定するときには、合算保留記憶数が少ない場合には、合算保留記憶数が多い場合と比較して、擬似連の再変動の実行回数が多い変動パターンを決定する。そのため、合算保留記憶数が多いとき(保留記憶が溜まっているとき)に再変動の実行回数が多い擬似連を伴う可変表示が頻繁に行われる事態を防止することができ、可変表示の作動率が低下してしまう事態をより防止することができる。
図81は、スーパーリーチを伴う変動パターン以外の変動パターンとして、擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別にも着目して見た場合のはずれ用変動パターン種別判定テーブルにおける判定値の割り当て状態を示す説明図である。この実施例では、合算保留記憶数が3以上である場合には、スーパーリーチを伴う変動パターン以外の変動パターンを含む変動パターン種別として、判定値が215〜229の範囲であることにもとづいて、ノーマルCA2−6の変動パターン種別が選択される(図10(b)参照)。そして、図81に示すように、再変動回数2回の擬似連を伴うノーマルPB2−1の変動パターンが選択される(図12、図6参照)。一方、合算保留記憶数が0〜2である場合には、スーパーリーチを伴う変動パターン以外の変動パターンを含む変動パターン種別として、判定値が170〜229の範囲であることにもとづいて、ノーマルCA2−5の変動パターン種別が選択される(図10(a)参照)。そして、図81に示すように、再変動回数3回の擬似連を伴うノーマルPB2−2の変動パターンが選択される(図12、図6参照)。
図81に示すように、スーパーリーチとなることを報知する演出が実行されない場合であっても、擬似連を伴う可変表示が行われる場合があるので、大当り遊技状態となることに対する期待感を高めることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。また、図81に示すように、擬似連を伴う可変表示が行われる場合には、合算保留記憶数が0〜2と少ないときには、再変動3回の擬似連を伴う可変表示が実行され、合算保留記憶数が3以上と多い場合には、再変動回数が2回と少ない擬似連を伴う可変表示が実行される。そのようにすることによって、合算保留記憶数が多いとき(保留記憶が溜まっているとき)に再変動の実行回数が多い擬似連を伴う可変表示が頻繁に行われる事態を防止することができ、可変表示の作動率が低下してしまう事態をより防止することができる。
なお、この実施例では、判定値230〜251の範囲に割り当てられているスーパーリーチを伴う変動パターン種別には、特定の可変表示パターンとして、擬似連を伴う変動パターンと擬似連を伴わない変動パターンとが含まれているのであるが(図6および図12のスーパーCA2−7参照)、判定値230〜251の範囲に割り当てられているスーパーリーチを伴う変動パターン種別は、スーパーリーチを伴うのみで擬似連を伴わない変動パターンが含まれるものであってもよい。さらに、スーパーリーチとともに擬似連を伴う変動パターンが用いられる場合であっても、判定値230〜251の範囲には、特定の可変表示パターンとして、スーパーリーチを伴うのみで擬似連を伴わない変動パターンのみを含む変動パターン種別が割り当てられるようにし、スーパーリーチとともに擬似連も伴う変動パターンを含む変動パターン種別や、ノーマルリーチで擬似連を伴う変動パターン種別や、非リーチで擬似連を伴う変動パターン種別については、判定値230〜251以外の範囲に、特定の可変表示パターン以外の可変表示パターンを含む変動パターン種別として割り当てられるようにしてもよい。
また、この実施例によれば、スーパーリーチを伴う変動パターンとして擬似連を伴う変動パターンを決定する場合には、再変動の実行回数が所定回数以上(この実施例では3回)である擬似連を伴う変動パターンを決定可能である。 尚、これらスーパーリーチを伴う変動パターンとして、再変動の実行回数を4回としても良い。この場合には、スーパーリーチを伴う変動パターン以外の変動パターンとして擬似連を伴う変動パターンを決定する場合には、再変動の実行回数が所定回数未満(この実施例では2回または3回)である擬似連を伴う変動パターンを決定可能であるため、再変動回数が所定回数(例えば4回)以上である擬似連が実行されることによって、スーパーリーチになるかもしれないとの期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
図82は、擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別にも着目して見た場合のはずれ用変動パターン種別判定テーブルにおける判定値の割り当て状態を示す説明図である。この場合においては、スーパーリーチを伴うスーパーCA2−7の変動パターンにおけるスーパーPA3−1〜スーパーPA3−2における再変動回数を上述したように4回の擬似連とする。そして、合算保留記憶数にかかわらず、判定値が230〜251の範囲であることにもとづいて、スーパーリーチを伴うスーパーCA2−7の変動パターン種別が選択される(図10参照)。そして、図82に示すように、再変動回数4回の擬似連を伴う変動パターンであるスーパーPA3−1〜スーパーPA3−2が選択されることがある(図12、図6参照)。一方、合算保留記憶数が3以上である場合には、判定値が215〜229の範囲であることにもとづいて、スーパーリーチとならないノーマルCA2−6の変動パターン種別が選択される(図10(b)参照)。そして、図82に示すように、再変動回数2回の擬似連を伴う変動パターンであるノーマルPB2−1が選択されることがある(図12、図6参照)。また、合算保留記憶数が0〜2である場合には、判定値が170〜229の範囲であることにもとづいて、スーパーリーチとならないノーマルCA2−5の変動パターン種別が選択される(図10(a)参照)。そして、図82に示すように、再変動回数3回の擬似連を伴う変動パターンであるノーマルPB2−2が選択されることがある(図12、図6参照)。
図82に示すように、再変動回数が4回以上である擬似連が実行されることによって、スーパーリーチになるかもしれないとの期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例では、パチンコ遊技機などの遊技機に適用可能であり、特に、可変表示装置における識別情報の表示結果があらかじめ定められた特定表示結果となったときに、遊技者にとって有利な有利状態に制御する遊技機に好適に適用される。