JP5596635B2 - 光コネクタ - Google Patents
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Description
第1の発明は、内蔵ファイバを内挿固定したフェルールと、前記フェルールの後方に設けられ、前記内蔵ファイバと突き合わせるための後方から挿入された挿入ファイバの被覆を除去する樹脂により一体成形された被覆除去部材とを備え、前記被覆除去部材は、ボディ板厚方向に貫通する窓孔を有する板状のボディと、前記窓孔内に該窓孔の前側の内壁面に形成された被覆除去部と、前記ボディの前記窓孔から後側の部分をコネクタ前後方向に貫通し、前記挿入ファイバをボディ後側から前記窓孔に導く被覆付き光ファイバ挿通孔と、前記被覆除去部および前記ボディの被覆除去部より前側に位置する部分を前記被覆付き光ファイバ挿通孔と同一軸線上に貫通する、前記被覆除去部によって被覆の除去された裸光ファイバが挿入される微細孔である裸光ファイバ挿通孔とを備え、前記ボディは、前記窓孔を介して前後方向に直交する両側に位置する壁部である横壁部を有し、前記被覆除去部は、前記窓孔内に該窓孔の前側の内壁面から後側に行くに従って先細りに突出するテーパ円筒状の環状刃部と、前記環状刃部の外周の周方向において、前記環状刃部を介して前後方向に直交する両側の2箇所に突設されており、前記横壁部のそれぞれと一体化され、前記横壁部と前記環状刃部とを橋絡している板状刃部とを有する光コネクタを提供する。
第2の発明は、前記板状刃部は、前記環状刃部の径方向に突出して前記環状刃部の前後方向に延在し、かつその前端から後側へ行くに従って板厚が次第に縮小するテーパ板状に形成されている第1の発明の光コネクタを提供する。
第3の発明は、前記板状刃部の板厚方向両側の面間の刃先角度θは、20〜40度に設定されている第2の発明の光コネクタを提供する。
第4の発明は、前記板状刃部の後端の刃先の稜線の位置が、コネクタ前後方向において、前記環状刃部の後端の刃先の稜線と同じかあるいは僅かに前側にずらして形成され、前記板状刃部の後端の刃先の稜線が前記環状刃部の軸線に垂直な方向に延在形成されている第1乃至第3のいずれか一つの発明の光コネクタを提供する。
したがって、挿入ファイバ先端部に光コネクタを組み立てる作業において、光コネクタに挿入する被覆付き光ファイバ先端の被覆を除去して裸光ファイバを予め口出しする必要が無く、光コネクタの組み立てを簡単に行える。
まず、図30(a)〜(d)を参照して本発明に係る1実施例の概要を説明し、その後、図1〜27を参照してより詳細な実施例を説明する。
なお、図30(a)〜(d)において、左側を前、右側を後として説明する。
前記光コネクタ100は、光ファイバ12が内挿固定されたフェルール10を有している。フェルール10に内挿固定された光ファイバ12を、以下、内蔵ファイバとも言う。
前記光コネクタ100は、前記フェルール10先端(前端)の突き合わせ接合用の接合端面11とは反対の後側に、単心の光ファイバ心線、光ファイバ素線といった被覆付き光ファイバ1の被覆2を除去する被覆除去部材30を有する。前記被覆除去部材30は、被覆付き光ファイバ1の被覆2を除去する被覆除去部31(被覆除去刃)を有する。また、被覆除去部材30は、フェルール10の後端部から後側へ延出する後側延出片27に固定して、フェルール10後端から後側に離隔させて設けられている。
また、この光コネクタ1は、フェルール10の後側に、前記被覆除去部材30により被覆2が除去された裸光ファイバ3を内蔵ファイバ12後端に突き合わせた突き合わせ接続部(図30(c)、(d)の符号P。突き合わせ部分。以下、単に接続部とも言う)を把持固定するためのクランプ部20を有する。
クランプばね24としては、特に限定は無いが、例えば図2、図4に示すようなスリーブ状のものを採用できる。スリーブ状のクランプばね24としては、例えば、その断面形状(中心軸線に垂直の断面形状)がC字形のもの(図2、図4参照)であるが、これに限定されず、断面形状がコ字形のもの等も採用できる。本実施例のクランプ部20は、1つのクランプばね24の内側に、後側延出片27と、コネクタ前後方向に配列設置した2つの蓋部材22、23とを収納した構成となっている。
後側延出片27と蓋部材22,23との間には、被覆付き光ファイバ1やその裸光ファイバ3を挿入する隙間22a,23aを確保する介挿部材(図示略)が抜き去り可能に介挿されている。
なお、光コネクタとしては、互いに別体のクランプばねを用いて第1クランプ部(クランプ部)、第2クランプ部をそれぞれ組み立てた構成も採用可能である。
また、可動ガイド62の貫通孔63を介して前記収容溝26に挿入する被覆付き光ファイバ1を、以下、挿入ファイバとも言う。
また、開放ガイド50は、挿入ファイバ1をファイバ収容溝26に押さえ込むことで、挿入ファイバ1を、被覆除去部31を貫通する裸光ファイバ挿通孔33の中心軸線上に位置決めする機能を果たす。
図30(a)に示すように、図示例の開放ガイド50の、収容溝26に対向する部分には、収容溝26に沿って延在する延在凹所50aが形成されている。本実施例の光コネクタ100のファイバ収容領域FSは、後側延出片27の収容溝26(ベース部材の案内部)と前記開放ガイド50の延在凹所50a(開放ガイドの案内部)とによって構成されている。
本実施例の被覆除去部材30の被覆除去部31は、その後側から挿入ファイバ1が押圧されることで、挿入ファイバ1の被覆2を除去して裸光ファイバ3を口出しする被覆除去刃である。以下、この被覆除去部31を被覆除去刃とも言う。
図30(a)〜(d)に例示した被覆除去刃31は、裸光ファイバ挿通孔33が貫通する筒状に形成され、該裸光ファイバ挿通孔33の後端開口の縁が刃先とされた環状刃部31aの外周に、板状刃部(例えば図6(a)〜(c)参照)を突設したものである。
図30(a)〜(d)に例示した環状刃部31aは、その前端側から後側に行くに従って先細りのテーパ円筒状に形成されている。
板状刃部は、環状刃部31a外周面からその半径方向に突出する板状に形成され、その後端が刃先とされたものであり、裸光ファイバ3の周囲の被覆2を切り裂いて裸光ファイバ3からの被覆除去を円滑にする。なお、板状刃部を含む被覆除去刃については、後で詳述する。
また、この光コネクタ100は、開放ガイド50が挿入ファイバ1の被覆除去中のたわみ変形を規制するため、被覆除去部31後端に対する挿入ファイバ1の押圧による被覆除去作業を安定に行える。
光ファイバケーブル5端末には、光ファイバケーブル5先端の外被6を除去して露出させた(口出しした)挿入ファイバ1が突出されている。挿入ファイバ1は、光ファイバケーブル5端末に固定されている前記押圧用固定部材120から突出されている。
このとき、挿入ファイバ1は、突出部先端の被覆除去による裸光ファイバ3の口出しを行うことなく、突出部全長が被覆2によって覆われた被覆付き光ファイバの状態のまま、可動ガイド62の貫通孔63から挿入されていく。
図30(b)に示すように、光コネクタ100の可動ガイド62は、収容溝26後端(より具体的にはファイバ収容領域FS後端)から後側に挿入ファイバ1が被覆除去中に座屈しない距離L1で離隔する初期位置から前進可能とされている。収容溝26、ファイバ収容領域FSの後端とは、後部ガイド部110後面から先細りのテーパ状に窪むテーパ状凹部111の前端(奥端)を意味する。
可動ガイド62の貫通孔63後端は、可動ガイド62の後面から先細りのテーパ状に窪むテーパ状凹部64の前端(奥端)に開口している。可動ガイド62の貫通孔63後端とは、可動ガイド62の後面から先細りのテーパ状に窪むテーパ状凹部64の前端(奥端)を意味する。
また、閉じ位置にある開放ガイド50のコネクタ前後方向における配置位置は、例えば、クランプ部20の後蓋部材23からその後方へ、挿入ファイバ1が被覆除去中に座屈しない範囲(長さ)の距離で離隔する位置とする。
コネクタ前後方向における開放ガイド50の配置位置は、蓋部材移動機構の構成に依っては、閉じ位置にあるときにクランプ部20の後蓋部材23に当接する位置とすることも可能である。すなわち、閉じ位置から開放位置への開放ガイド50の移動が案内ベース部51に対する前進動を伴わない場合は、閉じ位置にある開放ガイド50がクランプ部20の後蓋部材23にその後側から当接する構成を採り得る。
挿入ファイバ1先端に口出しされて被覆除去部材30の裸光ファイバ挿通孔34に挿入された裸光ファイバ3は、被覆除去の進行に伴い被覆除去部材30から前側に突出され、クランプベース部21の被覆除去部材30前側に位置する部分に形成された調心溝25に挿入される。調心溝25に挿入された裸光ファイバ3は、調心溝25によって内蔵ファイバ12後端に対して突き合わせ接続可能に位置決め、調心される。調心溝25としては例えばV溝であるが、これに限定されずU溝、半円溝なども採用可能である。
挿入ファイバ1の突出部の押圧用固定部材120からの突出長は、内蔵ファイバ12後端から、前進限界位置に位置する可動ガイド62に当接する押圧用固定部材120までの離隔距離よりも若干長く設定する。したがって、図30(c)に示すように、押圧用固定部材120によって後側から押圧されながら前進する可動ガイド62が前進限界位置に達する前に、被覆除去部31によって被覆2が除去された裸光ファイバ3の内蔵ファイバ12後端に対する突き合わせ接続が達成される。挿入ファイバ1先端の裸光ファイバ3が内蔵ファイバ12に突き当たると、内蔵ファイバ12によって裸光ファイバ3の前進が規制され、被覆除去部31による挿入ファイバ1の被覆除去が停止(完了)する。
押圧用固定部材120は、例えば、可動ガイド62を前進限界位置に到達させたときの位置を保ったまま、引き留め作業によって後退を規制する。但し、押圧用固定部材120のフェルール10、後側延出片27に対する引き留め位置はこれに限定されず、例えば、挿入ファイバ1のたわみ変形4を縮小あるいは解消するべく、可動ガイド62を前進限界位置に到達させたときの位置から若干後側にずれた位置に引き留めても良い。
また、開放ガイド50の存在により、挿入ファイバ1のたわみ幅が2.5mm以下あるいは2.1mm以下となり、被覆2の除去に必要な押圧力を発生することができる。
なお、上記たわみ幅とは、挿入ファイバにおける押圧力の付与されて撓む可能性がある部分の長さをいう。
もし両光ファイバ3,12の間に「軸ズレ」等の突き合わせ不良が生じていた場合には、クランプばね24の付勢力によって、両光ファイバ3,12の光軸が一致するように裸光ファイバ3を変位させることが望ましい。
これにより、端面間の荷重を適正にしてクランプ部20の前蓋部材22を閉じることができ、クランプ部20で挟み込んだ後の裸光ファイバ3と内蔵ファイバ12との突き合わせ接続状態を良好にすることができる。その結果、光学特性の良好な光コネクタの組立が容易になる。
図1に、本実施例に係る光コネクタ100の斜視図を示す。図2に、前記光コネクタ100の分解斜視図を示す。
なお、光コネクタ100について、図8、図9、図14、図15、図18、図19、図21、図23、図24、図25において、左側を前、右側を後として説明する。
図1に示すように、この光コネクタ100は、フェルール10の後側に被覆除去部材30(後述)等を設けて組み立てたコネクタ本体101をスリーブ状のハウジング100Hに収納した概略構成となっている。
本実施例では、一例として、フェルール10、カップリング13及び前側ハウジング14の基本構造は、SC形光コネクタ(SC:Single fiber Coupling、JIS C 5973に規定されるもの等)に従っている。前側ハウジング14はSC形光コネクタのプラグフレームである。
但し、ハウジングとしては、上述の構成に限定されない。ハウジングとしては、例えば上述のハウジングからカップリング13を省略した構成のもの等も採用できる。
本実施例のコネクタ本体101のフェルール10は、例えば、ジルコニアなどのセラミックスやガラス等の硬質の材料によってキャピラリ状に形成された単心用フェルールである。このフェルール10としては、例えば、SC形光コネクタに用いられるものや、MU形光コネクタ(JIS C 5983に制定されるF14形光コネクタ。MU:Miniature-Unit coupling optical fiber connector)に用いられるものを採用できる。
また、フェルール10としては、その一部又は全部を合成樹脂で成形したものを採用することもできる。
前記内蔵ファイバ12は、キャピラリ状の前記フェルール10をその軸方向に貫通する微細孔に内挿され、接着剤による接着固定等によってフェルール10に固定されている。
内蔵ファイバ12は、その先端(前端)の端面を、前記フェルール10先端(前端)の突き合わせ接合用の接合端面11に揃えて設けられている。また、内蔵ファイバ12は、フェルール10から後側に突出された後側突出部12aを有する。内蔵ファイバ12の後端(後側突出部12a後端)は、フェルール10とその後側に配置された被覆除去部材30との間に位置する。
また、このコネクタ本体101は、図4、図9に示すように、フェルール10先端(前端)の突き合わせ接合用の接合端面11とは反対の後端部から後側へ延出する後側延出片27を有する。この後側延出片27は、フェルール10の中心軸線(及びその延長)に沿う前後方向を長手方向とする細長形状に形成されている。前記被覆除去部材30は、前記後側延出片27に設けられている。
クランプばね24としては、特に限定は無いが、例えば図2、図4に示すようなスリーブ状のものを採用できる。スリーブ状のクランプばね24としては、例えば、その断面形状(中心軸線に垂直の断面形状)がC字形のもの(図2、図4参照)であるが、これに限定されず、断面形状がコ字形のもの等も採用できる。本実施例のクランプ部20は、1つのクランプばね24の内側に、後側延出片27と、コネクタ前後方向に配列設置した2つの蓋部材22、23とを収納した構成となっている。
後側延出片27と蓋部材22,23との間には、挿入ファイバ1やその裸光ファイバ3を挿入する隙間22a,23a(図30(a)参照)を確保する、介挿片41が抜き去り可能に介挿されている。前記介挿片41は組立部材40に突設された板状突片(第1突起部)である。
なお、コネクタ本体101としては、互いに別体のクランプばねを用いて第1クランプ部(クランプ部)、第2クランプ部をそれぞれ組み立てた構成も採用可能である。
この第1蓋部材58は、被覆除去部30により挿入ファイバ1の被覆2を除去する間、挿入ファイバ1がたわみ変形しないように、クランプ部20の後方において挿入ファイバ1の上方へのたわみ変形を規制する開放ガイド50と、開放ガイド50が閉じ位置から開放位置へ退避したときに挿入ファイバ1の第1たわみ幅4a(図19参照)のたわみ変形4が可能なように、所定の距離G(図19参照。以下、間隔とも言う)を介して前後方向に互いに離隔して配される第1蓋部材58の案内構造の他部である光ファイバ押さえ部59を有して構成されている。
この開放ガイド50は、被覆除去部材30の被覆除去部31により被覆2を除去する間は、図16(b)に示す閉じ位置に配置されて、挿入ファイバ1のたわみ変形を規制する。
図8、図9に示すように、拘束部付き可動ガイド60は、後側ハウジング15の内側に前後にスライド可能に設けられている。また、拘束部付き可動ガイド60は、前記可動ガイド62が前記後部ガイド部110から後側へ離隔して配置される初期位置(図8、図9に示す位置)に配置されており、該初期位置からフェルール10に向かって前進可能とされている。
可動ガイド62のガイド本体65には、その後側から貫通孔63への挿入ファイバ1の挿入を容易にするために、テーパ状凹部64が形成されている。可動ガイド62の貫通孔63は、テーパ状凹部64の前端(奥端)に開口する後端から前側に延在形成され、ガイド本体65前面に開口している。前記拘束スリーブ部61は、ガイド本体65前面から前側へ突出されている。
図26、図27に示すように、押圧用固定部材120は、光ファイバケーブル5端末を把持して光ファイバケーブル5に固定して取り付けられる外被把持部材である。この押圧用固定部材120は、光ファイバケーブル5を嵌め込むケーブル嵌合溝122が形成された断面コ字形の把持ベース123と、前記把持ベース123のケーブル嵌合溝122の溝幅方向両側の側壁部125の一方に枢着された押さえ蓋127とを有する。
そして、この押圧用固定部材120は、前記押さえ蓋127が他方の側壁部125から離隔する開放状態にて把持ベース123を光ファイバケーブル5端末に外嵌めして固定し、押さえ蓋127を把持ベース123の一対の側壁部125の底壁部126とは反対側の端部間におけるケーブル嵌合溝122の開口部を閉じる閉位置に回動し、該押さえ蓋127を他方の側壁部125に係止して、光ファイバケーブル5端末に取り付けられる。
図11(a)、(b)、図12に示すように、押圧部材受け部16は、底板部16aの片面側に一対の側板部16bが立設された断面コ字形に形成されている。押圧部材受け部16の一対の側板部16bの互いに対向する面には、前記押圧用固定部材120の一対の弾性係止片124が挿入される係止片案内溝16cが前後方向に延在形成されている。
図9、図11(a)、(b)、図12に示すように、前記押圧用固定部材120は、一対の弾性係止片124を、前記可動ガイド62のガイド本体65の後側から前記係止片案内溝16cに挿入して押圧部材受け部16の両側の側板部16bと可動ガイド62との間に通し、各弾性係止片124の先端を可動ガイド62の前側まで送り込むことができる。そして、押圧用固定部材120は、図15に示すように、一対の弾性係止片124先端の互いに対向する相手側の弾性係止片124に臨む側に突設された係止爪128を、可動ガイド62のガイド本体65前面に係合させることで可動ガイド62に連結される。
前進規制手段は、押圧用固定部材120によって後側から押圧されることで、拘束部付き可動ガイド60の初期位置からの前進を規制した状態から前進の規制を解除した状態となる。
前進規制用突片67は、前側に行くにしたがって、ガイド本体65から離隔し、突片先端挿入溝16dの溝底に接近するように、貫通孔63の軸線に対して傾斜されている。
拘束部付き可動ガイド60は、突片先端挿入溝16dの前端16eに前進規制用突片67先端が突き当てられて前進が規制された位置が初期位置となっている。
図9に示すように、初期位置の拘束部付き可動ガイド60は、拘束スリーブ部61の前記係止用窓孔61b前側に位置する部分が、係止突起27a前端のコネクタ前後方向に垂直に形成された前端面に当接することで初期位置から後側への移動が規制されている。
前記係止突起27aは、拘束部付き可動ガイド60の初期位置から後側への移動を規制するガイド後退規制手段として機能する。
前記可動ガイド62はプラスチック製の一体成形品である。前進規制用突片67は、押圧用固定部材120の弾性係止片124先端によって後側から押圧されたときに、該前進規制用突片67とガイド本体65との境界部の弾性変形により、該境界部をヒンジ部として、その先端がガイド本体65の側面68に接近するように貫通孔63の軸線に対する向きが変わる。なお、図示例の可動ガイド62の前進規制用突片67とガイド本体65とは、板状の前進規制用突片67の板厚に比べて薄肉に形成された薄肉部69をヒンジ部(境界部)としており、該薄肉部69を介して繋がっている。
拘束部付き可動ガイド60は、突片先端挿入溝16dの前端16eに対する前進規制用突片67先端の突き当てが解除されることで、初期位置から前進可能となる。
なお、光コネクタとしては、可動ガイド62のガイド本体65の係止片案内溝66を省略した構成も採用可能である。
拘束部付き可動ガイド60の前記係止用窓孔61bの後側には前後方向に延在する長孔61cが形成されている。
図15に示すように、拘束部付き可動ガイド60は、突片先端挿入溝16dの前端16eに対する前進規制用突片67先端の突き当てが解除された状態で、初期位置から前方に押圧されると、拘束スリーブ部61における前記係止用窓孔61bと長孔61cとの間の部分である孔間壁部61dが、拘束スリーブ部61の若干の弾性変形によって前記係止突起27aを乗り越え、図19に示すように係止突起27aを長孔61cに収納できる。
拘束部付き可動ガイド60は、係止突起27aが長孔61cに入り込むと、孔間壁部61dが係止突起27aに当接する位置から後側延出片27に対する後側への相対的な移動が規制される。また、この光コネクタ100では、可動ガイド62が前進限界位置に到達したときに、係止突起27aが長孔61cに入り込み、拘束部付き可動ガイド60の後側延出片27に対するコネクタ前後方向の変位が規制される。
この拘束部付き可動ガイド60は、前記拘束スリーブ部61の内側に案内ベース部51と開放ガイド50とを収納した状態を維持したまま、前記初期位置から前進可能である。拘束部付き可動ガイド60は、前記初期位置から前進するとき、拘束スリーブ部61が後側延出片27に対してスライド移動する。
図4、図5、図8、図9に示すように、開放ガイド50がスライド移動する案内ベース部51のスライド面51aには、開放ガイド50の斜め前方への移動を案内するレール部52が突設されている。このレール部52は、収容溝26側の端部から前側にいくにしたがって収容溝26から離隔するように、収容溝26に対して傾斜してスライド面51a上に突設された突条である。
また、図示例の光コネクタにおいて、前記レール部52は、スライド面51a上に前後方向に互いに間隔を開けて複数突設されている。複数のレール部52は、全て、収容溝26に対する傾斜方向及び傾斜角度が同じに揃えられている。
なお、図4に示すように、図示例の光コネクタの後側延出片27の前記スライド面51aは、後側延出片27の調心溝25及び収容溝26が形成された溝形成面51bの一部であり、収容溝26を介して該収容溝26の溝幅方向片側のみに形成されている。収容溝26を介してスライド面51aとは反対の側には、ファイバ収容溝26の横に突出した突条部54と切欠部55(後述)とが形成されている。
図4、図5、図8に示すように、前記レール収納溝50cは、収容溝26に対して、案内ベース部51のレール部52の収容溝26に対する傾斜角度と同じ角度で傾斜して形成されている。
これにより、図20に示すように、突条部54と開放ガイド50との間にたわみ変形4を形成する隙間53(空間)が形成される。図16(b)に示すように、可動ガイド62が初期位置にあるとき、開放ガイド50は前記突条部54に対して閉じ合わされ(重ね合わされ)ている。本実施例においては、開放ガイド50が突条部54に当接する位置が、開放ガイド50の閉じ位置である。
図4等に示すように、前記拘束用突部50dは、開放ガイド50の前記突条部54に対面する端部とは反対の側の端部に突設されている。
拘束部付き可動ガイド60は、初期位置から前進させたとき、開放ガイド50を案内ベース部51に対して閉じ位置に拘束した状態を保ったまま、後側延出片27及び開放ガイド50に対してスライド移動した後、拘束スリーブ部61に形成されている開放用開口部61eに開放ガイド50の拘束用突部50dを収納(図18参照)する。これにより、開放ガイド50の案内ベース部51に対する閉じ位置への拘束が解除される。また、拘束部付き可動ガイド60は、開放用開口部61eに開放ガイド50の拘束用突部50dを収納する位置に達したとき、あるいは該位置に達した後に、可動ガイド62が開放ガイド50後端の前方向への押圧を開始して前進限界位置に至る。
そして、この光コネクタは、可動ガイド62が後側延出片27後端に当接すると、開放ガイド50が挿入ファイバ1のたわみ変形を許容する位置に配置される。その結果、図20に示すように、突条部54と開放ガイド50との間にたわみ変形4を形成する隙間53が形成される。
前記レール部52は、光ファイバ把持部の前進に基づき前記開放ガイドが前進した際に前記開放ガイドを前記ベース部材から離間させる離間構造として機能する。
なお、前記離間構造としては、レール部とレール収納溝の配置を逆にした構成、すなわち開放ガイドに突設したレール部を、案内ベース部に形成したレール収納溝に収納し、光ファイバ把持部の前進に基づき前記開放ガイドが前進した際に前記開放ガイドの斜め前方への移動を案内する構成としても良い。
複数の光ファイバ押さえ片42,42は、前記開放ガイド50が閉じ位置から開放位置に移動(退避)されたときに、裸光ファイバ3と内蔵ファイバ12との端面同士の間に突き合わせが維持される程度の荷重を残して、挿入ファイバ1のたわみ変形が可能なように、前後方向に所定の間隔G(図19参照)を介して配される。
また、図17、図22、図25に示すように、ハウジング100Hには、スリーブ状のカップリング13の肉厚及びスリーブ状の前側ハウジング14の肉厚を貫通して、前記前側ハウジング14に内挿嵌合されている前記筒状部15aの窓15bに連通し、前記介挿片41が挿入される連通孔15dが形成されている。
なお、後側ハウジング15の筒状部15aの、光ファイバ押さえ片42が挿入される窓15cは、カップリング13及び前側ハウジング14の後側に位置しており、カップリング13及び前側ハウジング14によって覆われることなく、筒状部15aの周面に開口している。
このスプリング18は、具体的にはコイルスプリングであり、フェルール10後端部の外周に突設されたフランジ部10bの後側にてコネクタ本体101に外挿され、前記フランジ部10bと後側ハウジング15前端との間に介挿されている。
フェルール10は、このスプリング18によってコネクタ前側に弾性付勢されて、前記フランジ部10bが、ハウジング100H(具体的には前側ハウジング14内側)の前端部内側に突設されているストッパ壁部14aにその後側から当接する前側移動限界位置に配置されている。コネクタ本体101は、フェルール10にその前方から後方への押圧力(押し込み力)を作用させたときに、スプリング18を押し縮めながら、ハウジング100Hに対してコネクタ後側へ押し込み可能である。
挿入ファイバ1をファイバ収容溝26に沿ってクランプ部20に挿入すると、ファイバ収容溝26を経て被覆除去部材30に誘導される。図30(b)に示すように、被覆除去部材30の被覆除去部31により被覆2を除去して、裸光ファイバ3を内蔵ファイバ12と突き合わせることができる。
図6(a)〜(c)に示すように、被覆除去部材30は、前方側に裸光ファイバ挿通孔33を、後方側に被覆付き光ファイバ挿通孔34を有する。裸光ファイバ挿通孔33及び被覆付き光ファイバ挿通孔34は、コネクタ前後方向に沿って同軸上に形成された円形孔である。裸光ファイバ挿通孔33と被覆付き光ファイバ挿通孔34との間には、裸光ファイバ挿通孔33及び被覆付き光ファイバ挿通孔34の軸線に交差する方向に被覆除去部材30を貫通する窓孔32が形成されている。被覆除去部31(被覆除去刃)は、被覆除去部材30の窓孔32を形成する前後方向の壁部のうちの裸光ファイバ挿通孔33の形成されている側の壁部に形成されている。
前記窓孔32は前記ボディ30aの板厚を貫通する貫通孔となっている。裸光ファイバ挿通孔33及び被覆付き光ファイバ挿通孔34は、窓孔32の軸線に直交する方向の軸線を以て形成されている。前記ボディ30aは、前記裸光ファイバ挿通孔33の前端が開口する前端面35aと、被覆付き光ファイバ挿通孔34の後端が開口する後端面35bとを有する。前記前端面35aは前記ボディ30aの4面の外周面のうちの1面である。前記後端面35bは前記ボディ30aの4面の外周面のうち、前記前端面35aとは反対側に位置する1面である。
環状刃部31aは、被覆除去部材30の前後方向において、裸光ファイバ挿通孔33が形成されている側の壁部(前壁部)から後側に向かって窓孔32内に突出する筒形の突起状に形成されている。環状刃部31aは、前記前壁部の前記窓孔32に臨む面(窓孔前側内壁面32a)から後側に突出している。この環状刃部31aは、その外周面が、前端側から後側に行くに従って先細りのテーパ円筒状に形成されている。裸光ファイバ挿通孔33は、環状刃部31a及び前壁部を貫通しており、その前端が被覆除去部材30のボディ30a前端面35aに開口している。この裸光ファイバ挿通孔33には、被覆除去によって挿入ファイバ1先端に口出しされた裸光ファイバ3が挿入される。また、裸光ファイバ挿通孔33は、前記裸光ファイバ3をクランプ部20の調心溝25へ案内する微細孔である。
なお、被覆除去部材30のボディ30aは必ずしも一体成形品である必要は無く、複数部材によって組み立てた構成のものであっても良い。
板状刃部31bの板厚方向両側の面間の刃先角度θは、例えば20〜40度に設定できる。但し、この刃先角度θは、被覆付き光ファイバ挿通孔34から被覆除去部材30に対して前方へ向かって押し込む挿入ファイバ1の押し込み力(作業者の手作業による押し込み力)等に鑑みて、被覆除去を実現できる角度であれば良く、20〜40度の範囲に限定されるものでは無い。
このとき、被覆除去刃31は、裸光ファイバ3と被覆2との間に環状刃部31aが差し込まれることにより、被覆2を裸光ファイバ3から容易に剥離することができる。また、被覆除去刃31は、裸光ファイバ3の周囲の被覆2を板状刃部31bで2つに分断することにより、裸光ファイバ3から分離された不要な被覆2の、環状刃部31aから両側への分離を円滑に進行させることができる。
板状刃部31bを有する被覆除去刃31は、板状刃部31bによって裸光ファイバ3の周囲の被覆2を分断することで、環状刃部31aのみからなる被覆除去刃に比べて、裸光ファイバ3から分離され環状刃部31a外周面に沿って押し拡げられた被覆2の収縮力が、挿入ファイバ1に光コネクタに対する前進方向とは反対方向の力(押し込み抵抗)として作用しにくくする。板状刃部31bを有する被覆除去刃31を採用した光コネクタは、環状刃部31aのみからなる被覆除去刃を採用した構成に比べて、被覆除去に要する挿入ファイバ1の被覆除去刃に対する押圧力を低く抑えることが可能である。
また、裸光ファイバ挿通孔33後端部の入口(ファイバ入口)を、後側に行くほど径(内径)が大きくなる末広がりのテーパ状に形成し、環状刃部31a後端の円形の刃先の径を、前記ファイバ入口の前側の内径に比べて僅かに径大としても良い。
また、裸光ファイバ挿通孔33の前端の出口には、内から外へ向けて径が拡大するテーパ穴33aが設けられている。裸光ファイバ3が裸光ファイバ挿通孔33から出る方向に若干の余裕があることにより、裸光ファイバ挿通孔33から調心溝25へ裸光ファイバ3を円滑に誘導することができる。
また、板状刃部31bは、環状刃部31a後端からコネクタ前後方向前側へ行くにしたがって、その刃先の環状刃部31a外周面からの距離が増大する形状としても良い。
なお、光ファイバ押さえ片42,42を組立部材40とは別体で構成できることは言うまでもない。
なお、光コネクタ100は、組立部材40の介挿片41をクランプ部20に予め挿入しておくことにより、組立部材40をコネクタ本体101に取り付けた状態(組立部材付き光コネクタの状態)で、販売、携帯等を行うことが可能である。この場合、配線現場における作業時に、光コネクタに合った楔を用意したり、介挿片41をクランプ部20に割り入れたりする手間が省略できる。
そして、図14及び図15に示すように、挿入ファイバ1に取り付けた押圧用固定部材120を、光コネクタ100のハウジング100Hの後側ハウジング15後端の押圧部材受け部16に向かってその後側から前進させる。これにより、図1に示すように押圧用固定部材120の前側(弾性係止片124が突出している側)に突出させた挿入ファイバ1の突出部を、可動ガイド62の貫通孔63から収容溝26に挿入していく。そして、押圧用固定部材120の前進の継続によって、挿入ファイバ1の先端が被覆除去部材30に到達して被覆2を除去(除去を開始)し、裸光ファイバ3を内蔵ファイバ12に突き合わせることができる。
また、押圧用固定部材120は、前進によって、後側ハウジング15後端の押圧部材受け部16に押し込むことで、コネクタ本体101後部の拘束部付き可動ガイド60後端の可動ガイド62に連結できる。
開放ガイド50は、挿入ファイバ1をファイバ収容溝26に強く押し付けて案内ベース部51に固定するのではなく、挿入ファイバ1の案内ベース部51に対するコネクタ前後方向への円滑な相対移動を可能として押さえ込み挿入ファイバ1のたわみ変形を規制する。
また、開放ガイド50は、挿入ファイバ1をファイバ収容溝26に押さえ込むことで、挿入ファイバ1を、被覆除去部31の裸光ファイバ挿通孔33の中心軸線上に位置決めする機能を果たす。
案内レール130は、細長形状のレール部131の長手方向片端の取付部132を、光コネクタ100のハウジング100Hの後端部(具体的には押圧部材受け部16)に取り付けることで、レール部131を押圧部材受け部16の底板部16aの後側に該底板部16aを延長する如く配置した状態に取り付けられる。図1、図2に示すように、図示例の案内レール130の前記取付部132は、光コネクタ100の押圧部材受け部16の底板部16aにその下側から当接される当接板133に突設された一対の弾性係合爪134の突端の突爪135を、押圧部材受け部16における一対の側板部16bの互いに対面する内面側とは反対の外面側に突設されたレール係合壁16f(図2、図11(a)、(b)参照)の上端に係合させることで、前記当接板133を押圧部材受け部16の底板部16aに押し付けて押圧部材受け部16にしっかりと固定して取り付けられる。
なお、取付部132としては、光コネクタ100のハウジング100H後端部に案内レール130を着脱可能に取り付け可能な構成であれば良く、図示例の構造に限定されない。
このとき、押圧用固定部材120は、挿入ファイバ1自体の剛性によって該押圧用固定部材120からその前側に真っ直ぐに突出する突出部が光コネクタ100の可動ガイド62の貫通孔63の中心軸線に沿う向きで該貫通孔63の後方延長上にある状態のまま、案内レール130のレール部131上を前進させることができる。その結果、押圧用固定部材120の前進によって、挿入ファイバ1の突出部を可動ガイド62の貫通孔63から収容溝26に挿入していく作業を円滑に行うことができ、挿入途中での突出部の座屈を防止に有効に寄与する。
また、光コネクタ100の押圧部材受け部16への押圧用固定部材120の押し込みは、必ずしも案内レール130を使用して行う必要は無く、案内レール130を使用しないで行っても良い。
また、挿入ファイバ1の突出部の長さは、押圧用固定部材120によって押圧されながら前進する可動ガイド62が開放ガイド50後端(後端突出部50a)にその後側から当接したときの、押圧用固定部材120から内蔵ファイバ12後端までの距離(詳細には光ファイバ支持部129から内蔵ファイバ12後端までの距離)に比べて若干長く設定することも可能である。この場合は、被覆2が除去された裸光ファイバ3が内蔵ファイバ12後端に突き当たった後に、押圧用固定部材120によって押圧されながら前進する可動ガイド62が開放ガイド50後端(後端突出部50a)にその後側から当接する。
前記前側ファイバ支持部129は、可動ガイド62後側のテーパ状凹部64内面に面接触可能なテーパ状の外周面を有する。押圧用固定部材120は、可動ガイド62に連結したとき、可動ガイド62のテーパ状凹部64に収納された前側ファイバ支持部129外周面がテーパ状凹部64に面接触する。
図20に示すように、本実施例においては、開放ガイド50がファイバ収容溝26の横へ移動することにより、ファイバ収容溝26の上方(後側延出片27の溝形成面51bに対して垂直に収容溝26から離間する方向)に挿入ファイバ1がたわみ変形4を形成する隙間53が確保される。
図4に示すように、開放ガイド50に対する案内ベース部51は、挿入ファイバ1の長手方向において光ファイバ押さえ片42を有しない範囲では、ファイバ収容溝26の横に突出した突条部54を有し、たわみ変形4を形成する隙間53は、突条部54と開放ガイド50との間に形成される。
複数の光ファイバ押さえ片42,42の間隔G(第1たわみ幅)は、挿入ファイバ1の材質や外径等にも依存するが、一般的な樹脂被覆径が0.25mmの石英系光ファイバの場合、5〜10mm程度が挙げられる。挿入ファイバ1の端面に加わる押圧力に対して、どの程度の間隔Gでたわみ変形4が発生するかは、挿入ファイバ1の材質や外径等に依存して決まる弾性率などのパラメータに応じて推定することもできる。また、実験的に好適な間隔Gを決定することもできる。
収容溝26を有する案内ベース部51は、クランプ部20のクランプベース部21と一体化されていると、収容溝26が途切れることなく形成することができるので、好ましい。
また、前記主ユニット部40Aは、前記ベース部材45から延出され前記突起支持部43の両側に配置された一対の弾性操作片44,44を有する。そして、この組立部材40は、図22に示すように、弾性操作片44,44を互いに接近させる方向に操作することにより、突起支持部43のベース部材45側の端部に形成された薄肉部46が弾性変形して、可動ユニット部40Bをクランプ部20から遠ざかる方向へと変位させることができる。これにより、別の工具を用意することなく、組立部材40に一体に設けられた弾性操作片44の操作によって介挿片41の抜き出しを実施することができる。
また、図示例の組立部材40の弾性操作片44は、突起支持部43の傾斜面43aに対面する部分が、該傾斜面43aに平行に延在する傾斜面44aとされており、突起支持部43を押圧するときに、傾斜面43a、44a同士の当接によって、可動ユニット部40Bをクランプ部20から遠ざかる方向へと確実に変位させることができる。
突起支持部43は、細長板状の前記ベース部材45の長手方向片端から該ベース部材45の長手方向の仮想延長に沿って延出している。介挿片41及び光ファイバ押さえ片42は、突起支持部43とベース部材45とが構成する細長形状の部材本体の長手方向の複数箇所から互いに同じ方向に突出している。
その結果、この組立部材40は、裸光ファイバ3及び内蔵ファイバ12を挟み込む前蓋部材22が閉じた後、若干の時間差を経て、被覆光ファイバ1を挟み込む後蓋部材23を閉じることができる。これにより、裸光ファイバ3及び内蔵ファイバ12の突き合わせ接続をより良好にすることができる。
弾性操作片44の操作は、片手で「つまむ」といった簡単な操作であり、作業性に優れる。
以上の手順により、本実施例の光コネクタ100を組み立てることができる。
図19、図24等の図示例では、第1たわみ幅4aは間隔Gと同じであり、第2たわみ幅7aは、クランプ部20の後蓋部材23と可動ガイド62(詳細には貫通孔63前端)との間の離隔距離と同じである。
後退規制片17bは、押圧用固定部材120から後方に延出する光ファイバケーブル5を避けて、押圧部材受け部16の左右方向に一致する押圧用固定部材120の左右両側の壁部の後側に配置される。また、この後退規制片17bは、図3に示すようにコネクタ本体101のフェルール10後端部のフランジ部10bがハウジング100H前端部内側のストッパ壁部14aにその後側から当接しているとき(すなわち、コネクタ本体101がハウジング100Hに対する前側移動限界位置にあるとき)に、押圧用固定部材120から後方に離隔した位置に配置される。
コネクタ本体101がハウジング100Hに対する前側移動限界位置にあるときの後退規制片17bの押圧用固定部材120から後方への離隔距離は、例えば、コネクタ本体101のハウジング100Hに対する前側移動限界位置から後側への可動距離(ハウジング100H後側への押し込み可能量)と同じか、それよりも短く設定する。これにより、押圧用固定部材120が後退規制片17bに当接する位置を、ハウジング100Hに対するコネクタ本体101の後側移動限界位置とする。
被覆除去部材としては、図6(a)〜(c)に例示した構成のものに限定されない。
例えば図28(a)〜(c)に示す被覆除去部材30(図中符号30Aを付記する)は、図6(a)〜(c)に例示した被覆除去部材30について板状刃部の構成を変更したものである。この被覆除去部材30Aの被覆除去刃31(図中符号31Aを付記する)の板状刃部に図中31cを付記する。この被覆除去部材30Aの被覆除去刃31Aの板状刃部31cは、図6(a)〜(c)に例示した被覆除去部材30の板状刃部31bの環状刃部31a外周からの突出寸法を小さくし、その延在方向(前後方向)ほぼ全長にわたって横壁部36から離隔させた構成となっている。環状刃部31a外周面から突出する板状刃部31cの突端と横壁部36との間にはクリアランスが確保されている。
前記板状刃部31cは、環状刃部31a外周に該環状刃部31aの軸線方向(前後方向)全長にわたって、環状刃部31a外周面からの突出寸法一定で延在突出するリブ状の突片とされている。
なお、被覆除去刃31Aとしては、板状刃部31cの延在方向全長が横壁部36から離隔する構成としても良い。
この板状刃部31bは、かかる構成により、被覆除去刃31にその後方から押圧される挿入ファイバ1の押圧力に対する機械的強度を容易に確保できるといった利点がある。このように、板状刃部31bの機械的強度を確保しやすい構成は、特に、板状刃部31bの板厚の縮小、換言すれば図6(c)に示す刃先角度θの縮小に有利である。
被覆除去刃としては、例えば図29(a)に示すように、環状刃部31a外周の3箇所に板状刃部31cを突設した構成や、図29(b)に示すように、環状刃部31a外周の4箇所に板状刃部31cを突設した構成も採用可能である。
なお、図示例では、環状刃部31aの軸線方向全長にわたって該環状刃部31a外周からリブ状に突出する板状刃部31cを採用した構成を例示したが、この板状刃部31cを、適宜、横壁部36と環状刃部31aとを橋絡する構成の板状刃部31bに変更しても良い。
板状刃部が2つの場合は、既述のように、板状刃部を環状刃部31aの径方向両側にひとつづつ配置する。3以上の板状刃部は、環状刃部31a外周の周方向に均等配置する。複数の板状刃部を環状刃部31a外周の周方向に均等配置した構成であれば、被覆除去部材の被覆除去刃に向かって挿入ファイバ1を前進、押圧して挿入ファイバ1先端の被覆除去を行う際に、挿入ファイバ1周方向(外周方向)において被覆除去を均等に進行させることができる。
例えば光コネクタの具体的構成は、本発明の技術的思想に適合する限り、なんら限定されるものではない。光コネクタを組み立てる具体的手順も、光コネクタの具体的構成に応じて改変可能である。
被覆除去部材としては、後側に行くに従って先細りに突出するテーパ円筒状の環状刃部と、前記環状刃部の外周の周方向の複数箇所に突設した板状刃部とを被覆除去部として設け、前記被覆除去部によって被覆の除去された前記裸光ファイバが挿入される微細孔である裸光ファイバ挿通孔が設けられているものであれば良く、その具体的構成は上述の実施の形態に限定されるものではない。被覆除去部材としては、例えば、被覆除去部及び裸光ファイバ挿通孔(例えば環状刃部内側を貫通する裸光ファイバ挿通孔)のみを有する構成や、被覆除去部の前側に裸光ファイバ挿通孔が貫通する壁部をさらに有する構成としても良い。
本発明は、フェルールに複数の内蔵ファイバが内挿固定された光コネクタに適用することもできる。この場合、クランプ部に設けられる位置決め溝などの調心機構は、少なくとも、内蔵ファイバの本数分設ければ、該光コネクタによってコネクタ成端される光ファイバのそれぞれを、調心機構によって内蔵ファイバと光接続させることができる。
挿入ファイバに固定する押圧用固定部材としては、光ファイバケーブル端末を把持して該光ファイバケーブル端末に取り付けられる外被把持部材に限定されない。押圧用固定部材としては、挿入ファイバとして用いる被覆付き光ファイバを直接把持して該被覆付き光ファイバに取り付けることができる構成のものも採用可能である。
光コネクタとしては、フェルールを収納するハウジングを有していないものも採用可能である。例えば、上述の実施形態の光コネクタ100のコネクタ本体101自体を光コネクタとして用いることも可能である。
すなわち、本発明に係る組立方法を適用する光コネクタとしては、被覆除去部によって被覆除去された裸光ファイバと内蔵ファイバとが突き合わされた状態で、開放ガイドを、例えばベース部材(上記実施形態では案内ベース部)に対するスライド移動、ベース部材からの離間等によって、ベース部材の案内部上に空間を形成するように移動させることが可能な構成のものであれば良い。
そして、光コネクタは、かかる構成により、ベース部材からの離間前は閉じ位置に開放ガイドが配置された状態で被覆除去を円滑に行った後に、挿入ファイバのたわみ変形を許容して、挿入ファイバ先端の裸光ファイバと内蔵ファイバとの突き合わせ接続をより良好にすることができる。
また、挿入ファイバは、必ずしも光ファイバ把持部を固定したものである必要は無く、光ファイバ把持部を取り付けていない挿入ファイバを使用しても良い。
光ファイバ把持部としては、光ファイバに着脱可能に固定できる構成のものも採用可能である。この点、挿入ファイバの先端部に組み立てた光コネクタとしては、光ファイバ把持部を具備する構成のものの他、光ファイバ把持部を具備していない構成も採り得る。すなわち、光ファイバ把持部は、挿入ファイバの先端部に組み立てた光コネクタの構成要件に含まれる場合と、含まれない場合とがある。
挿入ファイバ1先端部への光コネクタ100の組立作業にあっては、挿入ファイバのたわみ変形を規制する閉じ位置から移動された開放ガイドが開放位置に配置されるのが、被覆除去部によって被覆を除去した裸光ファイバ3先端の内蔵ファイバ後端に対する突き当て(突き合わせ)の実現後であれば良く、光ファイバ把持部の前進に基づく開放ガイドの前進開始は、内蔵ファイバに対する裸光ファイバの突き当て前であっても良い。
この場合は、例えば、光コネクタにその後側から挿入する挿入ファイバの押圧用固定部材からの突出寸法の調整によって、第2たわみ幅でたわみ変形させた挿入ファイバ先端の裸光ファイバと内蔵ファイバとの端面同士の間に作用する荷重(突き当て力)を例えば0.3N〜1Nの範囲内としても良い。
押圧用固定部材(光ファイバ把持部)としては、挿入ファイバに対して、光ファイバケーブルの外被を介することなく、挿入ファイバである被覆付き光ファイバに、直接、固定できる構成のものも採用可能である。
挿入ファイバに対して脱着可能な構成の押圧用固定部材は、先端に口出しした裸光ファイバを内蔵ファイバに突き合わせ接続(例えば0.3N〜1Nの範囲の突き当て力を以て突き合わせ接続する)した挿入ファイバを第1たわみ幅でたわみ変形させた後に第2たわみ幅で変形させる場合のみならず、一対の光ファイバ押さえ片42、42を用いず、挿入ファイバを第1たわみ幅でのたわみ変形を経ることなく第2たわみ幅で変形させる場合にも好適に適用可能である。
Claims (4)
- 内蔵ファイバを内挿固定したフェルールと、前記フェルールの後方に設けられ、前記内蔵ファイバと突き合わせるための後方から挿入された挿入ファイバの被覆を除去する樹脂により一体成形された被覆除去部材とを備え、
前記被覆除去部材は、ボディ板厚方向に貫通する窓孔を有する板状のボディと、前記窓孔内に該窓孔の前側の内壁面に形成された被覆除去部と、前記ボディの前記窓孔から後側の部分をコネクタ前後方向に貫通し、前記挿入ファイバをボディ後側から前記窓孔に導く被覆付き光ファイバ挿通孔と、前記被覆除去部および前記ボディの被覆除去部より前側に位置する部分を前記被覆付き光ファイバ挿通孔と同一軸線上に貫通する、前記被覆除去部によって被覆の除去された裸光ファイバが挿入される微細孔である裸光ファイバ挿通孔とを備え、
前記ボディは、前記窓孔を介して前後方向に直交する両側に位置する壁部である横壁部を有し、
前記被覆除去部は、前記窓孔内に該窓孔の前側の内壁面から後側に行くに従って先細りに突出するテーパ円筒状の環状刃部と、前記環状刃部の外周の周方向において、前記環状刃部を介して前後方向に直交する両側の2箇所に突設されており、前記横壁部のそれぞれと一体化され、前記横壁部と前記環状刃部とを橋絡している板状刃部とを有する光コネクタ。 - 前記板状刃部は、前記環状刃部の径方向に突出して前記環状刃部の前後方向に延在し、かつその前端から後側へ行くに従って板厚が次第に縮小するテーパ板状に形成されている請求項1に記載の光コネクタ。
- 前記板状刃部の板厚方向両側の面間の刃先角度θは、20〜40度に設定されている請求項2に記載の光コネクタ。
- 前記板状刃部の後端の刃先の稜線の位置が、コネクタ前後方向において、前記環状刃部の後端の刃先の稜線と同じかあるいは僅かに前側にずらして形成され、前記板状刃部の後端の刃先の稜線が前記環状刃部の軸線に垂直な方向に延在形成されている請求項1乃至3のいずれか一項に記載の光コネクタ。
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