JP5568403B2 - 西ナイルウィルスを検出するための、組成物および方法 - Google Patents
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Description
本出願は、2002年10月16日出願の米国仮特許出願第60/418,891号;2002年11月25日出願の米国仮特許出願第60/429,006号;および2003年2月24日出願の米国仮特許出願第60/449,810号の利益を主張する。これら先行出願の開示全体は、参照として本明細書に組み込まれている。
発明の分野
本発明は、バイオテクノロジーの分野に関する。より具体的には、本発明は、西ナイルウィルスなどのフラビウィルスの核酸検出のための診断アッセイに関する。
発明における政府の権利
本明細書に開示された本発明のある一定の態様は、合衆国国立衛生研究所の国立心肺血液研究所との契約N01−HB−07148下で政府の支持によってなされた。本発明のこれらの態様において、米国政府はある一定の権利を有する。
西ナイルウィルス(WNV)は、第一に鳥類およびアカイエカに感染し、ヒトおよびウマが付随的宿主として働くRNAウィルスである。鳥−蚊−鳥サイクルにおけるウィルスの拡大は、成体蚊が出現する早春に始まり秋まで続く。このタイミングは、晩夏と初秋にピークとなるヒトの疾患発生率と一致する。このウィルスは、1999年ニューヨークで初めて検出されて以来、米国の大部分に急速に拡散した。
本発明の第1の態様は、核酸検出用のハイブリダイゼーションアッセイプローブに関する。このハイブリダイゼーションアッセイプローブは、塩基の標的相補的配列を有するプローブ配列を含み、検出しようとする核酸に相補的でない1つ以上の塩基配列を任意に含む。塩基の標的相補的配列は、配列番号101の配列またはその相補体内に含まれた12〜87個の連続的塩基からなり、RNA等価物、DNA等価物、ヌクレオチドアナログの存在を、および10%まで、またはさらに20%までの塩基の差異を考慮に入れたものである。一般に、本発明のハイブリダイゼーションアッセイプローブは、100塩基までの長さを有することができる。1つの好ましい実施形態において、塩基の標的相補的配列は、配列番号102の配列またはその相補体内に含まれた12〜69個の連続的塩基からなり、RNAおよびDNA等価物、ヌクレオチドアナログの存在、および10%まで、またはさらに20%までの塩基の差異を考慮に入れたものである。さらにより好ましくは、前記ハイブリダイゼーションアッセイプローブは、検出しようとする核酸に相補的でない任意の塩基配列を含む。さらに一層好ましくは、前記ハイブリダイゼーションアッセイプローブは、検出可能な標識を含む。例えば、前記プローブは、発蛍光団部分および消光因子部分を含み得る。そのような一例において、前記ハイブリダイゼーションアッセイプローブは、分子ビーコンであり得る。分子ビーコンの例としては、配列番号179、配列番号180または配列番号181のいずれか1つからなる塩基の標的相補的配列を挙げることができる。本発明のハイブリダイゼーションアッセイプローブの他の好ましい実施形態によると、塩基の標的相補的配列が、配列番号102の配列またはその相補体内に含まれた12〜69個の連続的塩基からなり、RNAおよびDNA等価物、ヌクレオチドアナログの存在、および10%まで、または20%までの塩基の差異を考慮に入れる場合、このプローブ配列は、検出しようとする核酸に相補的でない任意の塩基配列を含まない。さらにより好ましくは、本発明のハイブリダイゼーションアッセイプローブは、69塩基までの長さを有し、さらに一層好ましくは、検出可能な標識を含む。他の好ましい実施形態によれば、塩基の標的相補的性配列は、配列番号103の配列またはその相補体内に含まれた18〜52個の連続的塩基からなり、RNA等価物、DNA等価物、ヌクレオチドアナログの存在、および10%まで、またはさらに20%までの塩基の差異を考慮に入れたものである。さらにより好ましくは、前記プローブ配列は、検出しようとする核酸に相補的でない任意の塩基配列を含まないが、さらに検出可能な標識を含み得る。この検出可能な標識は、化学発光標識か、または蛍光標識であり得る。代替の実施形態によれば、前記ハイブリダイゼーションアッセイプローブは、配列番号103の配列またはその相補体内に含まれた18〜52個の連続的塩基からなり、RNA等価物、DNA等価物、ヌクレオチドアナログの存在、および10%まで、またはさらに20%までの差異を考慮に入れたものであり、52塩基までの長さを有する。この場合、塩基の標的相補的配列は、配列番号103の配列またはその相補体内に含まれた18〜22個の連続的塩基からなり、RNA等価物、DNA等価物、ヌクレオチドアナログの存在、および10%まで、またはさらに20%までの塩基の差異を考慮に入れたものであり、このハイブリダイゼーションアッセイプローブは、22塩基までの長さを有することができる。一実施形態において、本発明のプローブは、配列番号116の配列を有することができる。他の実施形態において、前記プローブ配列は、配列番号114、配列番号111、配列番号110、配列番号109、配列番号108、配列番号107または配列番号106のいずれかであり得る。
、ヌクレオチドアナログの存在、および10%まで、またはさらに20%までの塩基の差異を考慮に入れた場合、プローブ配列は、検出しようとする核酸に相補的でない任意の塩基配列を含まず、ハイブリダイゼーションアッセイプローブは、20塩基までの長さを有する。例えば、プローブ配列は、配列番号98であり得る。一般的に言って、ハイブリダイゼーションアッセイプローブの長さが37塩基までの場合、塩基の標的相補的配列は、例えば、配列番号154、配列番号155、配列番号156、配列番号157、または配列番号158のいずれか1つであり得る。
本発明はまた、以下の項目を提供する。
(項目1)
核酸を検出するためのハイブリダイゼーションアッセイプローブであって、
該プローブは、
標的相補的塩基配列、および必要に応じて、
検出しようとする該核酸に相補的でない1つ以上の塩基配列
を含むプローブ配列
を含み、
ここで、該標的相補的塩基配列が、配列番号101の配列またはその相補体内に含まれた12〜87連続塩基からなり、RNA等価物、DNA等価物、ヌクレオチドアナログおよび10%までの塩基の差違の存在を許容しており、
ここで、該ハイブリダイゼーションアッセイプローブが、100塩基までの長さを有する、ハイブリダイゼーションアッセイプローブ。
(項目2)
項目1に記載のハイブリダイゼーションプローブであって、上記標的相補的塩基配列が、配列番号102の配列またはその相補体内に含まれた12〜69の連続塩基からなり、RNA等価物とDNA等価物、ヌクレオチドアナログおよび10%までの塩基の差違の存在を許容している、ハイブリダイゼーションアッセイプローブ。
(項目3)
上記ハイブリダイゼーションアッセイプローブが、検出すべき上記核酸に相補的でない上記必要に応じた1つ以上の塩基配列を含む、項目2に記載のハイブリダイゼーションアッセイプローブ。
(項目4)
検出可能な標識をさらに含む項目3に記載のハイブリダイゼーションアッセイプローブ。
(項目5)
上記ハイブリダイゼーションアッセイプローブが、発蛍光団部分、消光因子部分をさらに含み、分子ビーコンである項目3に記載のハイブリダイゼーションアッセイプローブ。
(項目6)
上記標的相補的塩基配列が、配列番号179、配列番号180、配列番号181、配列番号182または配列番号183のいずれか1つからなる、
項目5に記載のハイブリダイゼーションアッセイプローブ。
(項目7)
上記プローブ配列が、検出すべき上記核酸に相補的でない上記任意の1つ以上の塩基配列を含まない項目2に記載のハイブリダイゼーションアッセイプローブ。
(項目8)
上記ハイブリダイゼーションアッセイプローブが、69塩基までの長さを有する、項目7に記載のハイブリダイゼーションアッセイプローブ。
(項目9)
検出可能な標識をさらに含む、項目8に記載のハイブリダイゼーションアッセイプローブ。
(項目10)
項目2に記載のハイブリダイゼーションアッセイプローブであって、上記標的相補的塩基配列が、配列番号103の配列またはその相補体内に含まれた18〜52連続塩基からなり、RNA等価物、DNA等価物、ヌクレオチドアナログおよび10%までの塩基の差違の存在を許容する、ハイブリダイゼーションアッセイプローブ。
(項目11)
上記プローブ配列が、検出しようとする上記核酸に相補的でない上記必要に応じた1つ以上の塩基配列を含まない、項目10に記載のハイブリダイゼーションアッセイプローブ。
(項目12)
検出可能な標識をさらに含む、項目11に記載のハイブリダイゼーションアッセイプローブ。
(項目13)
上記検出可能な標識が、化学発光標識および蛍光標識よりなる群から選択される、項目12に記載のハイブリダイゼーションアッセイプローブ。
(項目14)
上記ハイブリダイゼーションアッセイプローブが、52塩基までの長さを有する、項目10に記載のハイブリダイゼーションアッセイプローブ。
(項目15)
項目14に記載のハイブリダイゼーションアッセイプローブであって、
上記標的相補的塩基配列が、配列番号103の配列またはその相補体内に含まれた18〜22連続塩基からなり、RNA等価物、DNA等価物、ヌクレオチドアナログの存在および10%までの塩基の差違を考慮に入れたものであり、上記ハイブリダイゼーションアッセイプローブが、22塩基までの長さを有する、
ハイブリダイゼーションアッセイプローブ。
(項目16)
上記プローブ配列が、配列番号116からなる、項目1に記載のハイブリダイゼーションアッセイプローブ。
(項目17)
上記プローブ配列が、配列番号106、配列番号107、配列番号108、配列番号109、配列番号110、配列番号111および配列番号114よりなる群から選択される、項目15に記載のハイブリダイゼーションアッセイプローブ。
(項目18)
生物学的サンプルに存在し得る標的核酸配列を増幅するためのキットであって、
該キットは、
第1のプライマーおよび
第2のプライマー
を備え、
該第1のプライマーは、3’末端標的相補的配列、および、必要に応じて、増幅される該標的核酸配列に相補的でない第1プライマー上流配列を含み、
該第1プライマーの3’末端標的相補的配列は、配列番号73に含まれた22連続塩基を含み、RNA等価物、DNA等価物、ヌクレオチドアナログおよび10%までの塩基の差違の存在を許容し;そして
該第2のプライマーは、3’末端標的相補的配列、および、必要に応じて、増幅される上記標的核酸配列に相補的でない第2プライマー上流配列を含み、
該第2プライマーの上記3’末端標的相補的配列は、配列番号59に含まれた18連続塩基を含み、RNA等価物、DNA等価物、ヌクレオチドアナログおよび10%までの塩基の差違の存在を許容する、
キット。
(項目19)
上記第1プライマーおよび上記第2プライマーが、各々60塩基までの長さである、項目18に記載のキット。
(項目20)
上記第1プライマーの3’末端標的相補的配列、および第2プライマーの上記3’末端標的相補的配列が、各々35塩基までの長さである、項目18に記載のキット。
(項目21)
上記第1プライマーの3’末端標的相補的配列が、24塩基までの長さである項目20に記載のキット。
(項目22)
上記第2プライマーの上記3’末端標的相補的配列が、22塩基までの長さである項目20に記載のキット。
(項目23)
上記第2プライマーの上記3’末端標的相補的配列が、22塩基までの長さである項目21に記載のキット。
(項目24)
上記第1プライマーが、上記第1プライマー上流配列を含む項目23に記載のキット。
(項目25)
上記第1プライマー上流配列が、T7RNAポリメラーゼに対するプロモーター配列を含む、項目24に記載のキット。
(項目26)
項目23に記載のキットであって、
上記第1プライマーの3’末端標的相補的配列が、配列番号75、配列番号76および配列番号77よりなる群から選択され、
上記第2プライマーの3’末端標的相補的配列が、配列番号60、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68、配列番号69、配列番号70および配列番号71よりなる群から選択される、
キット。
(項目27)
項目21に記載のキットであって、
上記第1プライマーの3’末端標的相補的配列が、配列番号74に含まれた22連続塩基を含み、RNA等価物、DNA等価物、ヌクレオチドアナログおよび10%までの塩基の差違の存在を許容する、
キット。
(項目28)
上記第2プライマーの上記3’末端標的相補的配列が、22塩基までの長さである項目27に記載のキット。
(項目29)
上記第1プライマーが、上記第1プライマー上流配列を含む項目27に記載のキット。
(項目30)
上記第1プライマー上流配列が、T7RNAポリメラーゼに対するプロモーター配列を含む項目29に記載のキット。
(項目31)
核酸を検出するためのハイブリダイゼーションアッセイプローブであって、
該プローブは、標的相補的塩基配列、および、必要に応じて、
検出しようとする核酸に相補的でない1つ以上の塩基配列
を含むプローブ配列を含み、
該標的相補的塩基配列が、配列番号99の配列またはその相補体内に含まれた10〜20連続塩基からなり、RNA等価物、DNA等価物、ヌクレオチドアナログおよび10%までの塩基の差違の存在を許容し、
ここで、該ハイブリダイゼーションアッセイプローブが、100塩基までの長さを有する、
ハイブリダイゼーションアッセイプローブ。
(項目32)
上記ハイブリダイゼーションアッセイプローブの長さが、30塩基までである、
項目31に記載のハイブリダイゼーションアッセイプローブ。
(項目33)
上記プローブ配列が、検出しようとする上記核酸に相補的でない必要に応じた1つ以上の塩基配列を含む、項目32に記載のハイブリダイゼーションアッセイプローブ。
(項目34)
検出可能な標識をさらに含む、項目33に記載のハイブリダイゼーションアッセイプローブ。
(項目35)
上記ハイブリダイゼーションアッセイプローブが、発蛍光団部分、消光因子部分をさらに含み、分子ビーコンである項目33に記載のハイブリダイゼーションアッセイプローブ。
(項目36)
項目31に記載のハイブリダイゼーションアッセイプローブであって、
上記プローブ配列が、配列番号99の配列またはその相補体内に含まれた10〜20連続塩基からなり、RNA等価物、DNA等価物、ヌクレオチドアナログおよび10%までの塩基の差違の存在を許容しており、かつ
上記WNV核酸に相補的でない上記任意の1つ以上の塩基配列を含まない、
ハイブリダイゼーションアッセイプローブ。
(項目37)
上記ハイブリダイゼーションアッセイプローブが、20塩基までの長さを有する、項目36に記載のハイブリダイゼーションアッセイプローブ。
(項目38)
項目32に記載のハイブリダイゼーションアッセイプローブであって、
上記標的相補的塩基配列が、配列番号99の配列内またはその相補体内に含まれた19〜20連続塩基からなり、RNA等価物、DNA等価物、ヌクレオチドアナログおよび10%までの塩基の差違の存在を許容する、
ハイブリダイゼーションアッセイプローブ。
(項目39)
項目38に記載のハイブリダイゼーションアッセイプローブであって、
上記プローブ配列が、配列番号99の配列またはその相補体内に含まれた19〜20連続塩基からなり、RNA等価物、DNA等価物、ヌクレオチドアナログおよび10%までの塩基の差違の存在を許容し、検出すべき核酸に相補的でない必要に応じた1つ以上の塩基配列を含まない、
ハイブリダイゼーションアッセイプローブ。
(項目40)
検出可能な標識をさらに含む、項目38に記載のハイブリダイゼーションアッセイプローブ。
(項目41)
上記検出可能な標識が、化学発光標識および蛍光標識よりなる群から選択される、
項目40に記載のハイブリダイゼーションアッセイプローブ。
(項目42)
項目38に記載のハイブリダイゼーションアッセイプローブであって、
上記標的相補的塩基配列が、配列番号99の配列またはその相補体内に含まれた19〜20連続塩基からなり、RNA等価物、DNA等価物、ヌクレオチドアナログおよび10%までの塩基の差違の存在を許容し、
ここで、該ハイブリダイゼーションアッセイプローブが、20塩基までの長さを有する、ハイブリダイゼーションアッセイプローブ。
(項目43)
上記標的相補的塩基酸配列が、配列番号164、配列番号165、配列番号166、配列番号167、配列番号168、配列番号169および配列番号170よりなる群から選択される、項目33に記載のハイブリダイゼーションアッセイプローブ。
(項目44)
上記プローブ配列が、配列番号100である項目42に記載のハイブリダイゼーションアッセイプローブ。
(項目45)
生物学的サンプルに存在し得る標的核酸配列を増幅するためのキットであって、
該キットは、
第1のプライマーおよび
第2のプライマー
を備え、
該第1のプライマーは、3’末端標的相補的配列、および、必要に応じて、
、増幅される上記標的核酸配列に相補的でない第1プライマー上流配列を含み、
該記第1プライマーの3’末端標的相補的配列が、配列番号52に含まれた22連続塩基を含み、RNA等価物、DNA等価物、ヌクレオチドアナログおよび10%までの塩基の差違の存在を許容し;そして、
該第2のプライマーは、3’末端標的相補的配列、および必要に応じて、増幅される標的核酸配列に相補的でない第2プライマー上流配列を含み
該第2プライマーの3’末端標的相補的配列が、配列番号41に含まれた22連続塩基を含み、RNA等価物、DNA等価物、ヌクレオチドアナログおよび10%までの塩基の差違の存在を許容する、
キット。
(項目46)
上記第1プライマーおよび上記第2プライマーが、各々60塩基までの長さである、項目45に記載のキット。
(項目47)
上記第1プライマーの3’末端標的相補的配列および上記第2プライマーの3’末端標的相補的配列が、各々35塩基までの長さである、項目45に記載のキット。
(項目48)
上記第1プライマーの上記3’末端標的相補的配列が、26塩基までの長さである、項目47に記載のキット。
(項目49)
上記第2プライマーの上記3’末端標的相補的配列が、23塩基まである、項目47に記載のキット。
(項目50)
上記第2プライマーの上記3’末端標的相補的配列が、23塩基までの長さである、項目48に記載のキット。
(項目51)
項目50に記載のキットであって、
上記第1プライマーの上記3’末端標的相補的配列が、配列番号53、配列番号54および配列番号55よりなる群から選択され、
上記第2プライマーの上記3’末端標的相補的配列が、配列番号42、配列番号47、配列番号48、配列番号43、配列番号49、配列番号44、配列番号45、配列番号50、配列番号51、および配列番号46よりなる群から選択される、
キット。
(項目52)
上記第2プライマーの上記3’末端標的相補的配列が、23塩基までの長さである、項目48に記載のキット。
(項目53)
上記第1プライマーが、上記第1プライマー上流配列を含む、項目52に記載のキット。
(項目54)
上記第1プライマー上流配列が、T7RNAポリメラーゼに対するプロモーター配列を含む、項目53に記載のキット。
(項目55)
核酸を検出するためのハイブリダイゼーションアッセイプローブであって、
該ハイブリダイゼーションアッセイプローブは、
標的相補的塩基配列、および必要に応じて、
検出しようとする上記核酸に相補的でない1つ以上の塩基配列
を含むプローブ配列を含み、
該標的相補的塩基配列が、配列番号95の配列またはその相補体内に含まれた13〜37連続塩基からなり、RNA等価物、DNA等価物、ヌクレオチドアナログおよび10%までの塩基の差違の存在を許容し、
ここで、該ハイブリダイゼーションアッセイプローブが、100塩基までの長さを有する、ハイブリダイゼーションアッセイプローブ。
(項目56)
上記ハイブリダイゼーションアッセイプローブの上記長さが、37塩基までである項目55に記載のハイブリダイゼーションアッセイプローブ。
(項目57)
上記ハイブリダイゼーションアッセイプローブが、検出しようとする上記核酸に相補的でない上記任意の1つ以上の塩基配列を含む、項目56に記載のハイブリダイゼーションアッセイプローブ。
(項目58)
検出可能な標識をさらに含む、項目57に記載のハイブリダイゼーションアッセイプローブ。
(項目59)
上記ハイブリダイゼーションアッセイプローブが、発蛍光団部分、消光因子部分をさらに含み、分子ビーコンである、項目57に記載のハイブリダイゼーションアッセイプローブ。
(項目60)
項目55に記載のハイブリダイゼーションアッセイプローブであって、
上記プローブ配列が、配列番号95の配列またはその相補体内に含まれた13〜20連続塩基からなり、RNA等価物、DNA等価物、ヌクレオチドアナログおよび10%までの塩基の相違の存在を許容し、検出しようとする核酸に相補的でない上記任意の1つ以上の塩基配列を含まない、
ハイブリダイゼーションアッセイプローブ。
(項目61)
項目56に記載のハイブリダイゼーションアッセイプローブであって、
上記標的相補的塩基配列が、配列番号95の配列内またはその相補体内に含まれた13〜20連続塩基からなり、RNA等価物、DNA等価物、ヌクレオチドアナログの存在および10%までの塩基の差違を許容し、
ハイブリダイゼーションアッセイプローブ。
(項目62)
項目61に記載のハイブリダイゼーションアッセイプローブであって、
上記プローブ配列が、配列番号95の配列内またはその相補体内に含まれた20連続塩基からなり、RNA等価物、DNA等価物、ヌクレオチドアナログおよび10%までの塩基の差違の存在を許容し、検出すべき核酸に相補的でない上記任意の1つ以上の塩基配列を含まない、
ハイブリダイゼーションアッセイプローブ。
(項目63)
検出可能な標識をさらに含む項目61に記載のハイブリダイゼーションアッセイプローブ。
(項目64)
上記検出可能な標識が、化学発光標識および蛍光標識よりなる群から選択される、項目63に記載のハイブリダイゼーションアッセイプローブ。
(項目65)
項目61に記載のハイブリダイゼーションアッセイプローブであって、
上記標的相補的塩基配列が、配列番号95の配列内またはその相補体内に含まれた13〜20連続塩基からなり、RNA等価物、DNA等価物、ヌクレオチドアナログの存在および10%までの塩基の差違を考慮に入れたものであり、上記プローブ配列は、検出しようとする核酸に相補的でない上記任意の1つ以上の塩基配列を含まず、該ハイブリダイゼーションアッセイプローブは、20塩基までの長さを有する、ハイブリダイゼーションアッセイプローブ。
(項目66)
項目57に記載のハイブリダイゼーションアッセイプローブであって、
上記標的相補的塩基配列が、配列番号154、配列番号155、配列番号156、配列番号157、および配列番号158よりなる群から選択される、
ハイブリダイゼーションアッセイプローブ。
(項目67)
上記プローブ配列が、配列番号98である項目65に記載のハイブリダイゼーションアッセイプローブ。
(項目68)
生物学的サンプルに存在し得る標的核酸配列を増幅するためのキットであって、
該キットは、
第1プライマーおよび
第2プライマー
を備え、
該第1プライマーは、3’末端標的相補的配列、および必要に応じて、増幅される上記標的核酸配列に相補的でない第1プライマー上流配列を含み、
該第1プライマーの3’末端標的相補的配列が、配列番号16に含まれた20連続塩基を含み、RNA等価物、DNA等価物、ヌクレオチドアナログおよび10%までの塩基の差違の存在を許容し;そして
該第2のプライマーは、30塩基までの長さの3’末端標的相補的配列、および必要に応じて、増幅される上記標的核酸配列に相補的でない第2プライマー上流配列を含み、
該第2プライマーの上記3’末端標的相補的配列が、配列番号1内に含まれた20連続塩基を含み、RNA等価物、DNA等価物、ヌクレオチドアナログおよび10%までの塩基の差違の存在を許容する、
を含むキット。
(項目69)
上記第1プライマーおよび上記第2プライマーが、各々60塩基までの長さである、項目68に記載のキット。
(項目70)
上記第1プライマーの上記3’末端標的相補的配列が、35塩基までの長さである、項目68に記載のキット。
(項目71)
上記第1プライマーの上記3’末端標的相補的配列が、24塩基までの長さである、項目70に記載のキット。
(項目72)
上記第2プライマーの上記3’末端標的相補的配列が、24塩基まである、項目70に記載のキット。
(項目73)
上記第2プライマーの上記3’末端標的相補的配列が、24塩基までの長さである、項目71に記載のキット。
(項目74)
上記第2プライマーの上記3’末端標的相補的配列が、26塩基までの長さであり、配列番号2に含まれた20連続塩基を含み、RNA等価物、DNA等価物、ヌクレオチドアナログおよび10%までの塩基の相違の存在を許容する、項目70に記載のキット。
(項目75)
上記第1プライマーの上記3’末端標的相補的配列が、24塩基までの長さである、項目74に記載のキット。
(項目76)
上記第2プライマーの上記3’末端標的相補的配列が、24塩基までの長さである、項目74に記載のキット。
(項目77)
上記第2プライマーの上記3’末端標的相補的配列が、24塩基までの長さである、項目75に記載のキット。
(項目78)
上記第1プライマーの上記3’末端標的相補的配列が、配列番号24、配列番号25、配列番号26および配列番号28よりなる群から選択される項目75に記載のキット。
(項目79)
上記第2プライマーの上記3’末端標的相補的配列が、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号14、配列番号13および配列番号15よりなる群から選択される、項目75に記載のキット。
(項目80)
上記第2プライマーの上記3’末端標的相補的配列が、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号14、配列番号13および配列番号15よりなる群から選択される、項目78に記載のキット。
(項目81)
上記第1プライマーが、上記第1プライマー上流配列を含む、項目80に記載のキット。
(項目82)
上記第1プライマー上流配列が、T7RNAポリメラーゼに対するプロモーター配列を含む項目81に記載のキット。
定義
以下の用語は、特に本明細書に反する言明がなされない限り、本開示のために以下の意味を有する。
本明細書に開示されるのは、血液、血清、血漿または他の体液または組織などの生物学的サンプルにおける西ナイルウィルス(WNV)などのフラビウィルス類の核酸を選択的に検出するための組成物、方法およびキットである。本発明のプローブ、プライマーおよび方法は、診断的適用において、または提供血液および血液製品または感染性粒子を含有し得る他の組織のスクリーニング用に使用することができる。
序論および概論
本発明は、生物学的サンプルにおけるWNV核酸の検出に特に有用な組成物(核酸捕捉オリゴヌクレオチド、増幅オリゴヌクレオチドおよびプローブ類)、方法およびキットを含む。そのような利用にとって適切なオリゴヌクレオチド配列をデザインするために、診断アッセイにおいて試剤として働き得るウィルスゲノムの候補領域を同定するために、公知のWNV核酸配列をまず比較した。これらの比較の結果、図1に概略的に示されている捕捉オリゴヌクレオチドプライマーおよびプローブを用いて、検出のための標的として、WNVゲノムの3つの異なる領域を選択した。捕捉、増幅および増幅した配列の検出における使用に好適な合成オリゴヌクレオチドをデザインするための出発点として、比較された配列間に比較的少ない変異体しか含有しない配列の部分を選択した。
有用な増幅法
本発明に関連する有用な増幅法としては、転写媒介増幅(TMA)、核酸配列に基づく増幅(NASBA)、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、標準置換増幅(SDA)および自己複製ポリヌクレオチド分子とMDV−1 RNAやQ−ベータ酵素などの複製酵素を用いる増幅法が挙げられる。これらの種々の増幅技術を実施するための方法は各々、米国特許第5,399,491号、欧州特許出願公開第0 525 882号、米国特許第4,965,188号、米国特許第5,455,166号、米国特許第5,472,840号およびLizardiら、BioTechnology 6:p.1197(1988)に見ることができる。核酸増幅反応をどのように実施するかを記載しているこれらの文献の開示は、参照として本明細書に組み込まれている。
プライマーの構造的特徴
上記に示したように、「プライマー」とは、核酸増幅反応に寄与することのできる、任意に修飾されたオリゴヌクレオチドを言う。好ましいプライマーは、テンプレート核酸にハイブリダイゼーションすることができ、DNAポリメラーゼ活性によって伸長できる3’末端を有するものである。このプライマーの5’領域は、標的核酸配列に対して非相補的であり得る。この5’非相補的領域が、プロモーター配列を含む場合、それは「プロモーター−プライマー」と称される。プライマーとして機能できる任意のオリゴヌクレオチド(すなわち、標的配列に対して特異的にハイブリダイゼーションし、DNAポリメラーゼ活性によって伸長できる3’末端を有するオリゴヌクレオチド)が、5’プロモーター配列を含むように修飾でき、プロモーター−プライマーとして機能し得ることを、当業者は理解するであろう。同様に、任意のプロモーター−プライマーは、プロモーター配列を除去するかまたはプロモーター配列なしで合成することによって改変され得、そしてなおプライマーとしての機能を有し得る。
特異的核酸ハイブリダイゼーションのために使用できる、本質的に任意の標識および検出システムを、本発明に関連させて使用できる。有用な標識の集合のうちでも、放射標識、酵素、ハプテン類、結合オリゴヌクレオチド類、化学発光分子、蛍光部分(単独でまたは「消光因子」部分と組合わせて)、および電気的検出法に従うことのできるレドックス活性部分が挙げられる。好ましい化学発光分子としては、均一保護アッセイに関連させて使用されるArnoldら、米国特許第5,283,174号によって開示されたタイプおよび単一反応において複数の標的を定量化するアッセイに関連させて使用されるWoodheadら、米国特許第5,656,207号に開示されたタイプのアクリニジウムエステル類が挙げられる。これらの特許文書内に含まれた開示は、参照として本明細書に組み込まれている。好ましい電気的標識と検出法は、米国特許第5,591,578号と米国特許第5,770,369号、および公表された国際特許出願公開第98/57158号に開示されており、それらの開示は、参照として本明細書に組み込まれている。本明細書における標識として有用なレドックス活性部分としては、Cd、Mg、Cu、Co、Pd、Zn、FeおよびRuなどの遷移金属が挙げられる。
プローブの化学組成
本発明によるプローブは、ポリヌクレオチドまたはポリヌクレオチドアナログを含み、それに共有結合した検出可能標識を任意に担持し得る。プローブのヌクレオシドまたはヌクレオシドアナログは、窒素性ヘテロ環式塩基または塩基アナログを含み、ここでヌクレオシドは、例えば、ホスホジエステル結合によって共に結合してポリヌクレオチドを形成する。したがって、プローブは従来のリボ核酸(RNA)および/またはデオキシリボ核酸(DNA)を含み得るが、これらの分子の化学的アナログもまた含み得る。プローブの「骨格」は、1つ以上の糖−ホスホジエステル結合、ペプチド−核酸結合(Hyldig−Nielsenら、国際公開第95/32305号によって記載されるとおり、時には、「ペプチド核酸」と称される)、ホスホロチオエート結合、メチルホスホネート結合、またはそれらの組合わせなど、当業界に知られている種々の結合からなり得る。プローブの糖部分は、リボースまたはデオキシリボースのいずれか、または、例えば、2’−O−メチルリボースと2’ハロゲン化物置換基(例えば、2’−F)などの、公知の置換基を有する類似化合物であり得る。窒素性塩基は、従来の塩基(A、G、C、T、U)、それらの公知のアナログ(例えば、イノシンまたは「I」;The Biochemistry of the Nucleic Acids p.5−36、Adamsら、第11版、1992年を参照)、プリンまたはピリミジン塩基の公知の誘導体(例えば、N4−メチルデオキシガウノシン、デアザ−またはアザ−プリン類、およびデアザ−またはアザ−ピリミジン類、5位または6位に置換基を有するピリミジン塩基、2位、6位または8位に置換基の変更または交替を有するプリン塩基、2−アミノ−6−メチルアミノプリン、O6−メチルグアニン、4−チオ−ピリミジン類、4−アミノ−ピリミジン類、4−ジメチルヒドラジンピリミジン類およびO4−アルキルピリミジン類(Cook、国際公開第93/13121号を参照)ならびに骨格が、ポリマーの1つ以上の残基に関して窒素性塩基を含まない「非塩基性」残基(Arnoldら、米国特許第5,585,481号を参照)であり得る。プローブは、RNAおよびDNAに見られる従来の糖、塩基および結合のみを含み得るか、または従来の構成要素と置換基の双方(例えば、メトキシ骨格を介して結合した従来の塩基、または従来塩基と1つ以上の塩基アナログを含む核酸)を含み得る。
増幅プライマーの選択およびWNVに特異的な検出プローブ
増幅プライマーおよび所望の特徴を有するプローブをデザインするための有用な指針を本明細書に記載している。WNV核酸を増幅し、探査するための最適部位は、各々が約15塩基長よりも長く連続配列が約200塩基以内である2つ、好ましくは3つの保存領域を含む。1組のプライマー類またはプロモーター−プライマー類で見られる増幅の程度は、オリゴヌクレオチドがそれらの相補的配列にハイブリダイゼーションする能力および酵素的に延長されるそれらの能力などの幾つかの要因に依存する。ハイブリダイゼーション反応の程度および特異性は、多くの要因に影響されるため、それらの要因の操作が、特定のオリゴヌクレオチドが、その標的に完全に相補的であっても、なくてもその正確な感度および特異性を決定することになる。アッセイ条件変化による効果は、当業者に公知であり、Hoganら、米国特許第5,840,488号によって記載され、その開示は、参照として本明細書に組み込まれている。
好ましい増幅プライマー
増幅反応を実施する上で有用なプライマーは、標的結合に寄与せず、また、増幅操作または検出操作に実質的に影響しないと考えられる無関係な配列の存在に適合させるために、種々の長さを有し得る。例えば、本発明による増幅反応の実施に有用なプロモーター−プライマーは、WNV標的核酸にハイブリダイゼーションする少なくとも最少の配列およびその最少配列の上流に位置するプロモーター配列を有する。しかし、標的結合配列とプロモーター配列との間の配列挿入により、増幅反応におけるプライマーの有用性を損なうことなく、プライマーの長さが変化し得る。さらに、増幅プライマーと検出プローブの長さは、これらのオリゴヌクレオチドの配列が、所望の相補的配列をハイブリダイゼーションする最少必須条件を満たす限り、選択の問題となる。
好ましい検出プローブ
本発明の他の態様は、WNV核酸を検出するためのハイブリダイゼーションプローブとして使用できるオリゴヌクレオチドに関する。WNVの核酸に存在する標的核酸配列を増幅する方法は、単位複製配列をを検出するためのさらなる任意の工程を含み得る。WNV核酸を検出するためのこの操作は、緊縮ハイブリダイゼーション条件下で、標的核酸配列またはその相補体に優先的にハイブリダイゼーションし、それによって、検出用に安定なプローブ:標的二本鎖を形成するハイブリダイゼーションアッセイプローブに試験サンプルを接触させるための工程を含む。次に、試験サンプル中のWNV核酸の有無を表示するものとして、試験サンプル中に、ハイブリッドが存在しているかどうかを決定する工程がある。これは、プローブ:標的二本鎖の検出を含み、好ましくは均一アッセイシステムを含む。
捕捉オリゴヌクレオチドの選択と利用
好ましい捕捉オリゴヌクレオチドは、固体支持体上に固定するための標的として働く第2の配列(すなわち、「尾部」配列)に共有結合している、WNV配列に相補的な第1の配列(すなわち、「WNV標的配列」)を含む。捕捉オリゴヌクレオチドの塩基配列に結合する任意の骨格が使用できる。一定の好ましい実施形態において、捕捉オリゴヌクレオチドは、骨格内に少なくとも1つのメトキシ結合を含む。捕捉オリゴヌクレオチドの好ましくは3’末端である尾部配列は、相補的塩基配列にハイブリダイゼーションして、ハイブリダイゼーションした標的WNV核酸を、生物学的サンプルにおける他の成分よりも優先的に捕捉するための手段を提供するために使用される。
本発明の好ましい方法は、下記に示される実施例によって記載され、例示されている。図1は、WNVゲノムの標的領域(太い横線によって示されている)に使用され得る1つの系を概略的に示している。この系は、4種のオリゴヌクレオチド(短い実線によって示されている)を含む。すなわち、生物学的サンプル中に存在する標的領域内のWNV配列に特異的にハイブリダイゼーションする配列、および標的領域を捕捉するために、固体支持体上に固定された相補的配列にハイブリダイゼーションする尾部(「T」)を含む1種の捕捉オリゴヌクレオチド;標的領域におけるWNV配列に特異的にハイブリダイゼーションする配列および二本鎖になった場合、T7TNAポリメラーゼに対する機能的プロモーターとして働くT7プロモーター配列(「P」)を含む1種のT7プロモーター−プライマー;T7プロモーター−プライマーを用いて、標的領域配列から作製された第1鎖cDNAに特異的にハイブリダイゼーションする配列を含む1種の非T7プライマー;および前記2種のプライマーを用いて増幅される標的領域の一部に、特異的にハイブリダイゼーションする配列を含む1種の標識プローブである。
WNV核酸検出用キット
本発明は、ウィルス核酸テンプレートを用いて、ポリヌクレオチド増幅反応を実施するためのキットも含む。一定の好ましいキットは、標的相補的塩基配列を含み、検出すべき標的を増幅するためのプライマーまたは他の副次的オリゴマーを任意に含む。他の好ましいキットは、インビトロ増幅反応において、標的核酸を増幅するために使用し得る1対のオリゴヌクレオチドプライマーを含む。典型的キットは、増幅されるWNV核酸配列の反対鎖に相補的な第1および第2増幅オリゴヌクレオチドを含む。前記キットは、1種以上のオリゴヌクレオチド検出プローブをさらに含み得る。本発明によるさらに他のキットは、増幅前に、WNVテンプレート核酸を他の種から精製するための捕捉オリゴヌクレオチドをさらに含む。
実施例1
WNV検出用オリゴヌクレオチドプローブ
表9に示された配列を有する合成WNV標的オリゴヌクレオチドは、RNA構造を模倣するために、2’−OMeヌクレオチドアナログを用い、標準的な実験室操作によって調製した。これらの合成WNV標的をハイブリダイゼーションするためのプローブは、表7に示された配列を有し、やはり2’−OMeヌクレオチドアナログを用いて調製した。
実施例2
増幅プライマーの同定
プライマーの対の組を使用した増幅反応において、ウィルスライセートが、WNVテンプレート配列源として働いた。TMA反応が、本質的にKacianらによる米国特許第5,399,491号に記載されたとおりに実施されたが、この米国特許の開示は、参照として上記本明細書に組み込まれている。各プロモーター−プライマーは、WNV相補的配列の上流に、T7プロモーター配列AATTTAATACGACTCACTATAGGGAGA(配列番号153)を含んだ。増幅反応は、種々のプライマー組合わせに関して、WNVテンプレート源としてNY99WNV株のウィルスライセートの1:10,000希釈液の5μlまたは1.4μlのいずれか(反応液は1PFUウィルス当量未満を含んだ)、および100μlの反応緩衝液中10ピコモルの各プライマーを用いて実施された。ウィルスライセートは、コロラド州フォートコリンズ所在、ベクター−ボーン感染疾患局、感染疾患国立センター、疫病管理センターより入手した。核酸は、テンプレートが、HIV特異的オリゴヌクレオチドではなくて、WNV特異的オリゴヌクレオチドを用いて捕捉されたこと以外は本質的に国際公開特許出願第US2000/18685号に開示された操作に従って、増幅前に標本処理と標的捕捉を受けた。テンプレート核酸源として、5μlのウィルスライセートを用いて実施された試験に関して、各々、2.5ピコモル/反応の濃度で配列番号117、配列番号118および配列番号119の配列または配列番号120、配列番号126および配列番号130の配列を有する捕捉オリゴヌクレオチドの組を組合わせて用いた。標的核酸とプライマーとを60℃に10分間加熱してから、プライマーのアニーリングを促進するために42℃に冷却した。次いで前記化合物に、マロニーマウス白血球ウィルス(MMLV)逆転写酵素(5,600/単位)およびT7RNAポリメラーゼ(3,500単位/反応)を加えた。最終増幅反応液は、50mMトリスHCl(pH8.2から8.5)、35mM KCl、4mM GTP、4mM ATP、4mM UTP、4mM CTP、1mM dATP、1mM dTTP、1mM dCTP、1mM dGTP、20mM MgCl2、20mM N−アセチル−L−システイン、および5%(w/v)グリセロールを含んだ。42℃で1時間の温置後、全体で100μlの増幅反応液を、配列番号98(表10を参照)のプローブを用いて、本質的に実施例1に記載されたとおりのハイブリダイゼーションアッセイに供した。より具体的には、前記プローブをアクリジニウムエステルにより、約2x108RLU/ピコモルの比活性へと標識してから、各ハイブリダイゼーション反応に関して、2x106RLUと等価な量で使用した。試験は、10回の反復試験を用いて行われた。陽性結果として判断されるには、プローブハイブリダイゼーションを示している化学発光シグナルが、アッセイにおいて50,000RLUを超過したことが必要であるか、またはシグナル対ノイズ比(バックグラウンドノイズは、陰性増幅コントロール反応において測定された)が少なくとも10であったことが必要である。
実施例3
増幅プライマーの同定
WNVの3000領域に特異的なプライマー類の対セットを使用する増幅反応は、表4に示されたWNV相補的配列を有するプロモーター−プライマーを、表3に示された配列を有する反対鎖プライマーと組合わせて用いたことを除いて、本質的に実施例2で記載されたとおり実施した。増幅反応は、上記ウィルスのライセートの1:10,000希釈液の5μlまたは1.4μl(各反応は1PFU未満のウィルス当量を含有した)を用いて種々のプライマーの組合わせについて実施した。核酸は、配列番号117、配列番号118および配列番号119の標的相補的配列または配列番号120、配列番号126、および配列番号130の標的相補的配列を含んだ捕捉オリゴヌクレオチドの組合せを用いて、実施例2に従って標本処理を受けた。各捕捉オリゴヌクレオチドを、標的捕捉工程において2〜5ピコモル/反応の濃度で用いた。標的核酸およびプライマーは、60℃で10分間加熱してから、42℃に冷却し、増幅反応を上記のとおり実施した。増幅反応の終結時に、全反応容量を、配列番号100(表10参照)の配列を有するプローブを用いてハイブリダイゼーションアッセイに供した。より具体的には、前記プローブを、アクリジニウムエステルにより約2x108RLU/ピコモルの比活性に標識し、次いで約1x106
から1x107RLUに等しい量で各ハイブリダイゼーション反応に用いた。試験は、10回の反復試験を用いて実施した。陽性結果として判定するためには、プローブハイブリダイゼーションを示す化学発光シグナルが、一アッセイにおいて50,000RLUを超過していなければならない。
実施例4
増幅プライマーの同定
WNVの3’非コード化領域に特異的なプライマーの対セットを使用する増幅反応は、表6に提供されたWNV相補的配列を有するプロモーター−プライマーを、表5に示された配列を有する反対鎖プライマー類と組合わせて用いたことを除いて、本質的に前記実施例で記載されたとおり実施した。増幅反応は、上記ウィルスのライセートの1:10,000希釈液の1.4μlまたは0.14μl(各反応は1PFU未満のウィルス当量を含有した)を用いて種々のプライマーの組合わせについて実施した。核酸は、配列番号118、配列番号119および配列番号120の標的相補的配列を有する捕捉オリゴヌクレオチド類を組合せて用い、各々が2〜5ピコモル/反応の濃度で標本処理を受けた。標的核酸およびプライマーを、60℃で10分間加熱してから、42℃に冷却し、増幅反応を上記のとおり実施した。増幅反応の終結時に、全反応容量を、配列番号104(表10参照)の配列を有するプローブを用いてハイブリダイゼーションアッセイに供した。より具体的には、前記プローブを、アクリジニウムエステルにより約2x108RLU/ピコモルの比活性に標識し、次いで約1x106から1x107RLUに等しい量で各ハイブリダイゼーション反応に用いた。試験は、10回の反復試験を用いて実施した。陽性結果として判定するためには、プローブハイブリダイゼーションを示す化学発光シグナルが、一アッセイにおいて50,000RLUを超過していなければならない。
実施例5
種々の捕捉オリゴヌクレオチドを用いるWNV標的配列の検出
上記操作に使用されたWNVライセートの一定分量を、約4ピコモルの各捕捉オリゴヌクレオチドおよびポリ−(dT14)に共有結合した約40μgの0.7〜1.05μ常磁性粒子(Seradyn、インディアナ州インディアナポリス所在)を含有する400μlの溶解/捕捉試剤に分散した。この操作に使用された捕捉オリゴヌクレオチドは、表8に掲げた配列を有した。溶解/捕捉試剤は、HIV−1内部増幅コントロールテンプレート、HIV−1、HCVならびにHBV特異的捕捉オリゴヌクレオチド類、および294mMラウリル硫酸リチウム、730mM塩化リチウムならびに50mM水酸化リチウムを含有する100mM HEPES緩衝液をさらに含んだ。上記のとおり、5’−TTT−3’スペーサー配列を、表8に示された各捕捉オリゴヌクレオチドに関して、WNV相補的配列とオリゴ−(dA)尾部領域との間に挿入する。この混合物を55〜60℃に約15〜30分間加熱してから、室温に冷却してハイブリダイゼーションさせる。磁場をかけて、Wangによって米国特許第4,895,650号に記載されたものなどの操作を用いて、固定化された捕捉オリゴヌクレオチドおよびWNV DNAを含有する粒子複合体を採取する。この粒子を、1mlの洗浄用緩衝液(10mM HEPES、6.5mM
NaOH、1mM EDTA、0.3%(v/v)エタノール、0.02%(w/v)メチル−パラベン、0.01%(w/v)プロピル−パラベン、150mM NaCl、0.1%(w/v)ラウリル硫酸ナトリウム)で2回洗浄した。次いで洗浄した粒子を、実施例2で記載された75μlの増幅剤に再懸濁した。この試剤は、塩類、ヌクレオチド類、リボヌクレオチド類、WNV特異的プライマー類を含んだ。幾つかの試験ではさらに、HIV−1内部コントロールテンプレートを増幅できるプライマー類を含んだ。次に、WNV標的核酸を増幅して、増幅産物を、配列番号98(表10参照)のハイブリダイゼーションプローブを用いて実施例1で本質的に記載された、均一保護アッセイを用いて検出した。内部コントロール単位複製配列に特異的なプローブ、またはWNV単位複製配列に特異的なプローブとハイブリダイゼーションした場合に陽性シグナルを示した反応を、有効な反応として評価した。WNV単位複製配列の存在が陽性と考えられる有効な操作のためには、プローブハイブリダイゼーションを示す化学発光シグナルは、一アッセイにおいて50,000RLUを超過していなければならない。
実施例6
西ナイルウィルスのウガンダ株の増幅および検出
ヒト血清誘導体の800μlから1,000容量にWNVウガンダ株の既知量を含有するサンプルの熟達度パネルは、Boston Biomedica社(マサチューセッツ州)から入手した。このパネルは、各々がWNVウガンダ株RNAの0、30、100、1,000または10,000コピー/mlを含有する複数のメンバーから構成された。標的捕捉操作、増幅操作および検出操作を、本質的に前述の実施例に記載されたとおり実施した。この実施例において、配列番号120、配列番号130および配列番号126の標的相補性配列を有する捕捉オリゴヌクレオチド類を、互いに組合わせて使用した。予備的方法において、ウィルスRNAの10,000コピー/mlを含有するパネルメンバーのうちの1つが、ウィルス核酸の10、30、100または300コピーのいずれかを含有した一連の希釈液を創製するために使用された。増幅および検出反応を、表17に掲載されたオリゴヌクレオチド試剤を用いて実施した。本例において、配列番号98の配列を有するプローブ上の標識は、11位と12位との間に配置され;配列番号100の配列を有するプローブ上の標識は、9位と10位との間に配置され;配列番号104の配列を有するプローブ上の標識は、6位と7位との間に配置される。パネルメンバーを、予め希釈することなく試験に用いた場合、500μlの一定分量を、標的の3000領域を増幅した反応に用い、パネルメンバーの残りの容量を(500μl未満の量)を、3’非コード化領域を増幅した反応に用いた。希釈していないパネルメンバーの容量に制限があることから、試験は、これら2つの領域に限定された。陽性結果は、シグナル対ノイズ比が少なくとも10である場合に評価された。
実施例7
単位複製配列生成のリアルタイムモニタリング
種々のWNV単位複製配列に結合特異性を有する分子ビーコンを、Perkin−Elmer(カリフォルニア州フォスターシティー所在)EXPEDITEモデル8909自動化シンセサイザ上で3’消光因子結合制御ポアガラス(CPG)および5’発蛍光団標識ホスホラミダイトを用いる標準的固相亜リン酸トリエステル化学により合成した。フルオレセインを蛍光団として用い、DABCYLを、分子ビーコン構築のための消光因子として用いた。全ての分子ビーコンは、2’−メトキシヌクレオチドアナログを用いて構築された。CPGおよびホスホラミダイト試薬は、Glen Research社(バージニア州スターリング所在)から購入した。合成後、プローブを脱保護し、濃水酸化アンモニウム(30%)を用いて60℃で2時間処理することにより固体支持体マトリクスから開裂した。次いで、このプローブを、ポリアクリルアミドゲル電気泳動を用いて精製し、次いで通常レベルの当業技術者に知られている標準的な方法を用いるHPLCにより精製した。
5’非相補的領域における増幅
表21は、5’非コード化領域に相当する単位複製配列の生成をモニタリングするために用いられた分子ビーコンのループ部分に含まれたWNV標的相補的配列を提供している。とりわけ、配列番号158の標的相補的ループ配列の第9位(A残基により占められる)は、西ナイルウィルのスウガンダ株の単位複製配列産物に誤対合された。この方法に使用されたWNV特異的分子ビーコンは全て、RNA等価物およびDNA等価物の存在を考慮に入れたものであり、配列番号93および配列番号95の配列内に含有した13〜15連続ヌクレオチドを含んだ標的相補的配列を有した。表21に示された標的相補的配列は、分子ビーコンのループ領域に独立して取り込まれた。
表26は、3000領域に相当する単位複製配列生成をモニタリングするために用いられた分子ビーコンのループ部分に含まれたWNV標的相補的配列を示している。WNV特異的分子ビーコンは全て、ヌクレオチドアナログおよびRNA等価物とDNA等価物の存在を考慮に入れたものであり、配列番号99に含有した10〜20連続塩基を含んだ標的相補的配列を有した。表26に示された標的相補的配列は、分子ビーコンのループ領域に独立して取り込まれた。
表29は、3’非コード化領域に相当する単位複製配列の生成をモニタリングするために用いられた分子ビーコンのループ部分に含まれたWNV標的相補的配列を示している。この方法で試験された分子ビーコン内に含有した標的相補的配列は、RNA等価物およびDNA等価物の存在を考慮に入れ、配列番号101の配列内、より好ましくは、配列番号102の配列内、またはさらにより好ましくは、配列番号103の配列内もしくはTAGACGGTGCTGCCTGCG(配列番号178)の配列内に含有した12〜18連続ヌクレオチド類を含んだ。
Claims (6)
- 生物学的サンプル中に存在する可能性のある標的核酸配列を増幅するためのキットであって、
第1プライマーであって、該第1プライマーは、3’末端標的相補的配列、および必要に応じて、増幅される該標的核酸配列に相補的でない第1プライマー上流配列からなり、該第1プライマーの該3’末端標的相補的配列は、配列番号76であり、RNA等価物またはDNA等価物の存在を許容する、第1プライマーと、
第2プライマーであって、該第2プライマーは、3’末端標的相補的配列、および必要に応じて、増幅される該標的核酸配列に相補的でない第2プライマー上流配列からなり、該第2プライマーの該3’末端標的相補的配列は、配列番号64であり、RNA等価物またはDNA等価物の存在を許容する、第2プライマーと
を含む、キット。 - 前記第1プライマーおよび前記第2プライマーは、それぞれ60塩基長以下である、請求項1に記載のキット。
- 前記第1プライマーは、前記第1プライマー上流配列を含む、請求項1に記載のキット。
- 前記第1プライマー上流配列は、T7 RNAポリメラーゼのプロモーター配列を含む、請求項1に記載のキット。
- 前記第1プライマーは前記第1プライマー上流配列を含む、請求項1に記載のキット。
- 前記第1プライマー上流配列は、T7 RNAポリメラーゼのプロモーター配列を含む、請求項5に記載のキット。
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