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JP5568159B1 - 水中油型乳化化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】水中油型乳化化粧料としての優れた使用感と保存安定性を有するとともに、肌へ塗布したときに耐水性が高く、メイク落としの際の洗い流し性にも優れた日焼け止め効果の大きな水中油型乳化化粧料を提供する。
【解決手段】(A)液状高級脂肪酸の塩を0.5〜12質量%および(B)油溶性紫外線吸収剤を2〜30質量%の割合で含有し、(A)液状高級脂肪酸の塩以外の親水性界面活性剤を実質的に含有せず、且つpHが7.1〜9.5の日焼け止め化粧料として好適な水中油型乳化化粧料とする。この化粧料は、(A)成分と多価アルコールおよび水を含むD相を予め形成した後、撹拌下に(B)成分を含む油相を徐々に加えてゲル状エマルション(O/D相)とし、さらに必要に応じて水で薄めて水中油型乳化物とするD相乳化法により効率よく調製することができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、日焼け防止効果に加えて肌へ塗布したときに耐水性が高く、洗い流し性にも優れた水中油型乳化化粧料に関する。
近年、紫外線の有害性が注目されており、様々な日焼け止め化粧料が開発されている。たとえば、水中油型、油中水型および溶剤型などの剤型の日焼け止め化粧料が知られている。このうち、油中水型や溶剤型の日焼け止め化粧料は、連続相が油剤や溶剤になるため、肌上に形成される化粧膜が疎水性になり、概して良好な耐水性を有している。しかし、このタイプの日焼け止め化粧料は、肌への塗布時に油っぽさを強く感じたり、また、伸びや広がりの悪さを感じる場合があり、特に使用頻度が高い高温多湿の盛夏時に使用するには好ましい剤型とはいえなかった。しかも、化粧膜が疎水性であるため、専用のメイク落しを使用しないと完全には落としにくいという不便さもあった。
これに対して、水が連続相となる水中油型の日焼け止め化粧料は、肌への塗布時にみずみずしい感触で、伸びや広がりの点で優れているが、油性の紫外線吸収剤を使用する系では、多量の親水性界面活性剤を用いて分散させる必要があり、汗や水になじみやすく化粧膜の持続性に劣るという欠点を有していた。このため、水中油型乳化組成物であって、その好ましい使用感触を維持ながらも、化粧膜の持続性に優れる化粧料の開発が課題となっており、従来から種々の提案がなされている。
たとえば、特許文献1では、両性界面活性剤および/または半極性界面活性剤と、高級脂肪酸とを混合して得られる複合体、粉末、水および液状の不揮発性油分を含有する水中油型乳化組成物が提案されている。この水中油型乳化組成物では、ジメチルポリシロキサンなどの不揮発性油分を配合することにより耐水性の向上を図っているが、紫外線防御効果を高めるために極性の高い油溶性紫外線吸収剤を多量に配合すると、乳化系が不安定になるという問題があるうえ、耐水性の点でも未だ十分ではなかった。
また、特許文献2では、カルボキシル基を有する特定モノマーを構成モノマーとして含有するポリマーが被覆された表面処理粉体と塩基性化合物とが水相中に分散している水中油型乳化化粧料が提案されている。この化粧料は、紫外線散乱剤として使用する金属酸化物を水相中に安定に分散させると共に耐水性の向上を図ったものであり、油溶性紫外線吸収剤を配合する系とは組成が異なるうえに、この特許文献においては、高級脂肪酸を加えると塩基性化合物を中和して高級脂肪酸塩を形成し、それが耐水性を著しく低下させるので好ましくないと記載されている(段落0038参照)。
さらに、特許文献3では、(A)高級脂肪酸、(B)高級アルコール、(C)グリセリン誘導体および(D)紫外線吸収剤を含有し、親水性界面活性剤を含有せず、且つpHが5.0〜7.0である日焼け止め用水中油型乳化化粧料が提案されており、この発明においては、親水性の界面活性剤を用いなくても安定で良好な水中油型乳化化粧料が得られること、また、この化粧料は弱酸性であり、皮膚に対する刺激性も極めて低く、耐水性が高く、汗や水に対して良好な抵抗性を示し、高温多湿となる夏季や運動時においても良好な化粧持続性を示すことが記載されている(段落0034参照)。しかし、この系では、(A)高級脂肪酸、(B)高級アルコールおよび(C)グリセリン誘導体を特定比率で配合する必要があり、(B)高級アルコールまたは(C)グリセリン誘導体を含まない系では乳化力が十分でなく、安定な乳化化粧料が得られないと記載されている(比較例1、2参照)。また、(A)高級脂肪酸の塩と非イオン性界面活性剤により乳化した系は、ややアルカリ性で弱い刺激性を示すこと、および耐水性が十分でないことが記載されている(比較例7参照)。
特開2004−231530号公報 特開2008−150299号公報 特許第3614511号公報
本発明は、このような事情を背景になされたものであり、その目的は、水中油型乳化化粧料としての優れた使用感触と保存安定性を有しながら、肌へ塗布したときに耐水性が高く、洗い流し性にも優れた水中油型乳化化粧料を提供することにある。
本発明者らは、油溶性紫外線吸収剤を含む水中油型乳化化粧料の耐水性の向上について鋭意研究努力を重ねた結果、界面活性剤として液状高級脂肪酸を含む高級脂肪酸成分の塩のみを使用し、系のpHを特定範囲に制御すると、皮膚に塗布したときに刺激性がなく、高い耐水性を有し、使用感触と保存安定性に優れ、セッケンによる洗い落しが容易な化粧料が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
かくして本発明によれば、(A)液状高級脂肪酸を含む高級脂肪酸成分の塩0.5〜12質量%および(B)油溶性紫外線吸収剤2〜30質量%を含有し、(A)高級脂肪酸成分の塩以外の親水性界面活性剤を実質的に含有せず、pHが7.1〜9.5の乳化物である水中油型乳化化粧料が提供される。
本発明の水中油型乳化化粧料は、みずみずしい使用感触を持つ化粧料でありながら、皮膚に塗布したときに耐水性が高く、紫外線防御効果の持続性に優れ、保存安定性にも優れ、またセッケンにより簡単に落とすことができるという性能を有する。
本発明の水中油型乳化化粧料は、(A)液状高級脂肪酸を含む高級脂肪酸成分の塩を0.5〜12質量%および(B)油溶性紫外線吸収剤を2〜30質量%の割合で含有し、(A)高級脂肪酸成分の塩以外の親水性界面活性剤を実質的に含有せず、pHが7.1〜9.5の乳化物で形成される水中油型乳化化粧料である。なかでも、pHが5.1の人肌に化粧料を2mg/cmの割合で塗布したとき、30分後の塗布面のpHが7.0以下、さらには6.7以下となるものが好ましい。
本発明において、(A)成分の液状高級脂肪酸を含む高級脂肪酸成分の塩は、乳化剤として用いられる。塩の形成に用いられる高級脂肪酸成分は、液状高級脂肪酸だけで構成しても、また、液状高級脂肪酸と固体状高級脂肪酸の混合系として構成してもよいが、液状高級脂肪酸を含むことが必要であり、固体状高級脂肪酸のみの場合には、伸びや広がりが十分でなくなり、また、セッケンによる洗い落とし性が低下する。液状高級脂肪酸の含有率は、高級脂肪酸の全量中、少なくとも30質量%以上、好ましくは50質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上であり、その比率が高いほど伸びや広がりがよくなり、セッケンでの洗い落としが容易になる。また、高級脂肪酸成分が液状高級脂肪酸のみであると、乳化物の調製に当たって加熱工程を設ける必要がなくなるため、経済的に有利であり、品質面でも安定するという利点を有する。
用いられる液状高級脂肪酸は、通常、炭素数9〜25のものであり、とくに炭素数11〜22のものが好ましく、その具体例として、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、ヘキシルデカン酸、イソステアリン酸等が挙げられる。これらは、単独で使用しても、また二種以上を併用してもよい。これらの中でも、乳化剤としての機能、酸化安定性および使用感の観点から、イソステアリン酸、ヘキシルデカン酸およびオレイン酸が好ましく、中でもイソステアリン酸がより好ましい。
本発明において、イソステアリン酸とは、分岐したステアリン酸の1種、又は2種以上の混合物を意味する。例えば、5,7,7−トリメチル−2−(1,3,3−トリメチルブチル)−オクタン酸は、イソブチレン2量体のオキソ反応により炭素数9の分岐アルデヒドとし、次いでこのアルデヒドのアルドール縮合により炭素数18の分岐不飽和アルデヒドとし、次いで水素添加反応および酸化反応を行うことにより製造することができる( 以下、「アルドール縮合型」と略す)。アルドール縮合型のイソステアリン酸は、例えば、日産化学工業社より市販されている。また、2−ヘプチルウンデカン酸は、ノニルアルコールをガーベット反応(Guerbet反応、ゲルベ反応ともいう)により二量化し、次いで酸化することにより製造することができる。2−ヘプチルウンデカン酸は、例えば、三菱化学社より市販されており、分岐位置の若干異なる類似化合物は、日産化学工業社より市販されている。さらに、出発アルコールが直鎖アルコールではなく2箇所で分岐したタイプも、日産化学工業社より市販されている(以下総じて「ガーベット反応型」と略す)。
さらに、エメリー型と称されているイソステアリン酸を使用することができる。エメリー型イソステアリン酸とは、オレイン酸からダイマー酸を合成する際に副生する不飽和脂肪酸に水素添加して得られる、炭素数18であってメチル基を側鎖に有し、構造が不確定のイソステアリン酸を指し〔例えばJ.Amer.Oil Chem.Soc.51,522(1974)参照〕、その具体例として、米国エメリー社などから市販されていたものや、高級アルコール工業社製のイソステアリン酸EXを挙げることができる。エメリー型イソステアリン酸の出発物質であるダイマー酸のさらに出発物質は、オレイン酸だけでなく、リノール酸、リノレン酸等が含まれる場合もある。本発明においては、特にこのエメリー型が好ましく用いられる。
本発明において、液状高級脂肪酸と併用可能な固体状高級脂肪酸は、通常、炭素数10〜25のものであり、とくに炭素数11〜22のものが好ましく、その具体例として、ステアリン酸、べへニン酸、ヒドロキシステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸などが挙げられる。
一方、上記(A)成分を構成する塩基性物質は、化粧品の調製に使用可能なものであればとくに限定されるものではなく、その具体例として、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、トリエタノールアミン等が挙げられる。
上記(A)成分は、予め塩基によって中和された高級脂肪酸塩として用いてもよいが、化粧料の製造工程に高級脂肪酸成分と塩基性物質を個別に添加し、製造工程内で両成分を中和して高級脂肪酸塩を形成してもよい。両成分を個別に添加する場合、高級脂肪酸成分と塩基性物質は、通常、同等量となるように添加するが、調製される乳化物のpHが7.1〜9.5の範囲になるのであれば、必ずしも同等量である必要はなく、高級脂肪酸/塩基(モル比)が1/0.5〜1/1.5の範囲で適宜選択することができる。
本発明の水中油型乳化化粧料において、(A)成分の配合量は、0.5〜12質量%、好ましくは0.8〜8質量%、さらに好ましくは1〜5質量%である。0.5質量%未満では安定な乳化物が得られず、12質量%を越えると皮膚に塗布したとき十分な耐水性が得られない。また、本発明においては、上記(A)成分以外の親水性界面活性剤を実質的に含有させないことが重要である。(A)成分以外の親水性界面活性剤の具体例は、高級脂肪酸の塩以外のアニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤およびHLB7以上の非イオン性界面活性剤であり、「実質的に含有しない」とは、これらの親水性界面活性剤が、その活性剤としての効力を発揮し、皮膚に塗布した化粧膜の耐水性を損ない得る程度の配合量で含まれることを排除することを意味する。具体的には、それらが含まれる場合には、化粧料全体の中で0.2質量%以下、とくに0.1質量%以下にすることが好ましい。また、HLB7以下の非イオン性界面活性剤であっても、耐水性の低下を招きやすいので、配合しないことが好ましい。
本発明の水中油型乳化化粧料のpHは、7.1〜9.5、好ましくは7.2〜8.5である。pHが7.1未満では良好な乳化物が得られず、保存安定性が悪く、乳化直後または保存後に油相と水相が分離しやすくなる。pHが9.5を越えると、皮膚に塗布したときに皮膚表面のpHが7.0以上になり、十分な耐水性が得られない。化粧料のpHは、主に高級脂肪酸と塩基のモル比で決まり、本発明の必須成分以外でpHに影響を与える成分がある場合は、塩基の量または必要に応じてpH緩衝剤により、化粧料のpHを7.1〜9.5に調整する。
本発明の水中油型乳化化粧料を皮膚に塗布したときに耐水性が発現する機構は定かではないが、以下のように考えられる。すなわち、皮膚表面のpHはおよそ4.0〜6.4の弱酸性であることが知られている(出口勝彦他、化粧品技術者会誌第15巻第2号121−127頁1981年および野中正夫、油脂化学協会誌第1巻第2号67−70頁1952年)。その皮膚表面に本発明の水中油型乳化化粧料を塗布すると、皮膚表面に存在する酸性物質等に緩衝され、化粧膜のpHは7以下、好ましくは6.7以下に低下する。pHが7.0を下回ると、配合されている高級脂肪酸の塩は脂肪酸イオンから遊離の脂肪酸に変化し、界面活性剤としての機能を失い、再乳化されにくい油膜を皮膚表面に形成し、耐水性が発現すると考えられる。従って、化粧料のpHが9.5を超える場合および高級脂肪酸の塩の配合量が12質量%を超える場合は、化粧料を皮膚に塗布しても塗布面のpHが7.0以下になりにくく、耐水性が得られない。また、この油膜は、塩基性の環境では高級脂肪酸が高級脂肪酸塩に変化するため、再乳化され易く、そのためセッケンで容易に洗い流すことができるようになる。
なお、皮膚表面(塗布面)のpHは、化粧料を前腕部に2mg/cmの量で塗布し、塗布30分後にpHメーター(皮膚用pH計スキンチェッカーMJ‐120、佐藤商事社製)により測定することができる。
本発明に用いられる(B)成分の油溶性紫外線吸収剤は、通常、化粧料や皮膚外用剤に使用されるものであれば特に制限されず、例えば、以下のようなものが挙げられる。油溶性紫外線吸収剤は、単独で、または二種以上混合して用いることができる。
パラメトキシケイ皮酸ベンジル、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、ジパラメトキシケイ皮酸モノ−2−エチルヘキサン酸グリセリル等のケイ皮酸系紫外線吸収剤;
ヒドロキシメトキシベンゾフェノン、ジヒドロキシメトキシベンゾフェノン、ジヒドロキシベンゾフェノン、テトラヒドロキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤;
パラアミノ安息香酸、パラアミノ安息香酸エチル、パラアミノ安息香酸グリセリル、パラジメチルアミノ安息香酸アミル、パラジメチルアミノ安息香酸オクチル、4−[N,N−ジ(2−ヒドロキシプロピル)アミノ]安息香酸エチル、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル等の安息香酸エステル系紫外線吸収剤;
サリチル酸エチレングリコール、サリチル酸フェニル、サリチル酸オクチル、サリチル酸ベンジル、サリチル酸パラ−ターシャリーブチルフェニル、サリチル酸ホモメンチル等のサリチル酸系紫外線吸収剤;
エチルヘキシルトリアゾン(2,4,6−トリス[4−(2−エチルヘキシルオキシカルボニル)アニリノ]1,3,5−トリアジン)、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン等のトリアジン系紫外線吸収剤;
4−ターシャリーブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、アントラニル酸メンチル、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、ジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリジンプロピオン酸2−エチルヘキシル、オクトクリレン、ジメチコジエチルベンザルマロネート等のその他の紫外線吸収剤
これらの中でも、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、ジパラメトキシケイ皮酸モノ−2−エチルヘキサン酸グリセリル、サリチル酸オクチル、サリチル酸ホモメンチル、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、ジヒドロキシベンゾフェノン、オクトクリレン、4−ターシャリーブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル等の紫外線吸収剤を選択すると、とくに高い紫外線防御効果が得られる。
(B)成分の油溶性紫外線吸収剤の配合量は2〜30質量%で、好ましくは5〜25質量%、さらに好ましくは8〜22質量%である。2質量%未満では、紫外線防御効果に乏しく、30質量%を越えると使用感触が低下し、皮膚刺激も懸念される。
本発明の水中油型乳化化粧料は、上記(A)成分および(B)成分に加えて、(C)水溶性増粘剤を含むことが好ましい。(C)水溶性増粘剤の配合割合は、化粧料全体に対して、通常、0.01〜3質量%、好ましくは0.05〜2質量%であり、(C)水溶性増粘剤を配合することにより、所望の粘度、使用感に調整することができるうえ、保存安定性がさらに向上する。
用いられる水溶性増粘剤としては、例えば、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチレングリコール、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメチルエーテル、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カチオン化セルロース、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、グアーガム、ローカストビーンガム、カラギーナン、キサンタンガム、デキストラン、ベントナイトなどが挙げられ、好ましくはカルボキシビニルポリマー、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロースである。これらの水溶性増粘剤は、単独で、または2 種以上を組み合わせて使用できる。
本発明の水中油型乳化化粧料は、上記(A)成分および(B)成分に加えて、(D)多価アルコールを含むことが好ましい。(D)多価アルコールの配合割合は、化粧料全体に対して、通常、0.3〜30質量%、好ましくは1〜25質量%であり、(D)多価アルコールを配合することにより、所望の保湿感、使用感に調整することができる。また、本発明の水中油型乳化化粧料を後記するD相乳化法により調製する場合は、(A)成分/(D)成分の質量比を1/0.2〜1/10としてD相を形成すると、保存安定性がさらに向上する。
用いられる多価アルコールとしては、例えば、ソルビトール、キシリトール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1 , 3 − ブチレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、ポリエチレングリコール等を挙げることができ、これらの多価アルコールは、単独で、または2 種以上を組み合わせて使用できる。中でも1 , 3 − ブチレングリコールおよびグリセリンが好ましく、D相乳化法を用いて製造する際にはグリセリンが最も好ましく使用される。
本発明の水中油型乳化化粧料には、通常の化粧料に配合されるその他の成分、たとえば、水溶性紫外線吸収剤、粉体、油剤、(C)成分以外の水溶性高分子、皮膜形成剤、アルコール類、粘土鉱物、樹脂、(D)成分以外の保湿剤、防腐剤、抗菌剤、香料、塩類、酸化防止剤、pH 調整剤、キレート剤、清涼剤、抗炎症剤、美肌用成分、ビタミン類、アミノ酸類、核酸、包接化合物等を配合することができる。
配合可能な水溶性紫外線吸収剤の具体例としては、ヒドロキシメトキシベンゾフェノンスルホン酸、ヒドロキシメトキシベンゾフェノンスルホン酸ナトリウム、ジヒドロキシメトキシベンゾフェノンジスルホン酸ナトリウム、2−フェニルベンズイミダゾール−5−スルホン酸が挙げられる。
配合可能な粉体は、感触調整やメーキャップ効果の付与等を目的として配合されるものであり、通常の化粧料に配合されるものであれば、板状、紡錘状、針状等の形状、粒子径、多孔質、無孔質等の粒子構造等により特に限定されず、また、無機粉体類、光輝性粉体類、有機粉体類、色素類、複合粉体類のいずれであってもよい。
用いられる粉体の具体例としては、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化鉄、コンジョウ、群青、無水ケイ酸、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化クロム、カーボンブラック、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、雲母、スメクタイト、ベントナイト、カオリン、合成雲母、合成セリサイト、セリサイト、タルク、炭化珪素、硫酸バリウム、窒化硼素等の無機粉体類;
オキシ塩化ビスマス、雲母チタン、酸化鉄被覆雲母、酸化鉄被覆雲母チタン、有機顔料被覆雲母チタン、アルミニウムパウダー等の光輝性粉体類;
ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、N − アシルリジン、ポリスチレン、ナイロン、ポリメチルメタクリレート、ポリメチルシルセスキオキサンパウダー、オルガノポリシロキサンエラストマーパウダー等の有機粉体類; 等が挙げられる。
これら粉体は、必要に応じて、通常公知の表面処理剤であるアルミナ、シリカ、酸化鉄等の無機化合物、フッ素化合物、シリコーン化合物、リン脂質、リン脂質誘導体、金属石鹸、ロウ、界面活性剤、油脂、炭化水素等により表面処理して用いることもできる。また、これらは、単独で、または 二種以上を組み合わせて用いることができる。
配合可能な油剤は、通常の化粧料に配合される油剤であれば特に限定されず、動物油、植物油、合成油等の起源や、固形油、半固形油、液体油、揮発性油等の性状を問わず、いずれも使用可能である。具体例としては、炭化水素類、油脂類、ロウ類、硬化油類、エステル油類、高級アルコール類、シリコーン油類、フッ素系油類、ラノリン誘導体類等の油剤が挙げられる。
より具体的には、流動パラフィン、α − オレフィンオリゴマー、スクワラン、ワセリン等の炭化水素類、オリーブ油、ヒマシ油、ミンク油、マカデミアンナッツ油等の油脂類;
ミツロウ、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、ゲイロウ等のロウ類;
ホホバ油、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、モノイソステアリン酸アルキルグリコール、イソステアリン酸イソセチル、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、2−エチルヘキサン酸セチル、ジ−2−エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、オクタン酸セチル、オクチルドデシルガムエステル、オレイン酸オレイル、オレイン酸オクチルドデシル、オレイン酸デシル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ステアリン酸イソセチル、ステアリン酸ブチル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジ−2− エチルヘキシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、1 2−ヒドロキシステアリル酸コレステリル、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸2−オクチルドデシル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、ミリスチン酸ミリスチル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、ラウリン酸エチル、ラウリン酸ヘキシル、N−ラウロイル−L− グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステル、リンゴ酸ジイソステアリル、ロジン酸ペンタエリトリットエステル、トリイソオクタン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、トリイソパルミチン酸グリセリル、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル、モノステアリン酸グリセリル、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリル、トリミリスチン酸グリセリル、ミリスチン酸イソステアリン酸ジグリセリル等のエステル類;
N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(フィトステリル・2−オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル) 、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル・オクチルドデシル)等のアミノ酸系油剤;
ステアリルアルコール、セチルアルコール、ベヘニルアルコール、ラウリルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール等の高級アルコール類;
低重合度ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、アルコキシ変性ポリシロキサン、フッ素変性シリコーン等のシリコーン類;
パーフルオロポリエーテル等のフッ素系油類;
ラノリン、酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラノリンアルコール等のラノリン誘導体;デキストリン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、デンプン脂肪酸エステル、ステアリン酸カルシウム等の油性ゲル化剤類; 等が挙げられる。
これらは、単独で、または二種以上を組み合わせて用いることができる。油剤を配合する場合の配合量は、(B)成分の油溶性紫外線吸収剤と合せて、通常、3〜50質量%、好ましくは6〜30質量%、さらに好ましくは10〜25質量%である。油剤を配合することによって、保湿性が改善され、また、使用感が改良されることがある。
本発明の水中油型乳化化粧料は、界面活性剤として上記(A)成分を使用することにより、上記(B)成分を水に分散させることによって調製される。化粧料の調製法は、特に限定されるものではなく、たとえば、以下のような方法を採用することができる。
(1)(A)成分を含む水相と(B)成分を含む油相を予め調製した後、(B)成分を含む油相を(A)成分を含む水相に撹拌しながら徐々に添加して水中油型乳化物とする方法。
(2)(A)成分を構成する高級脂肪酸成分と塩基性物質を別々に配合する場合であって、高級脂肪酸成分を(B)成分とともに油相に配合し、塩基性物質を配合した水相を、攪拌下に油相に徐々に添加して水中油型乳化物とする方法。因みに、この方法はセッケン乳化法または反応乳化法と呼ばれ、油/水界面で乳化剤であるセッケンが生成するため、少ないエネルギーで微細なエマルションができるといわれている。
(3)(A)成分と多価アルコールおよび水を含むD相(界面活性剤相)と称される混合物を予め形成した後、撹拌下に(B)成分を含む油相を徐々に加えてゲル状エマルション(O/D相)とし、さらに必要に応じて水で薄めて水中油型乳化物とする方法(以下、D相乳化法という)。
なかでも、D相乳化法で製造すると、粒子径の小さい安定な乳化物とすることができ、肌上での伸びや広がり易さ、みずみずしい感触の点から好ましい。D相乳化法では、多価アルコールとしてグリセリンが好ましく使用される。また、(A)成分/多価アルコールの質量比は1/0.2〜1/10であることが好ましく、(A)成分/水の質量比は1/0.2〜1/10であることが好ましい。
化粧料の調製に当たっては、(A)成分の原料となる高級脂肪酸成分と塩基性物質を別々に添加し、化粧料の製造過程で高級脂肪酸成分の塩を生成させることが操作性および品質の安定性の上で好ましい。また、(A)成分の原料として液状高級脂肪酸のみを使用する場合には、固体高級脂肪酸を用いる場合に必要となる加熱工程を省略することが可能となり、経済的に有利であるとともに品質の安定化にも寄与する。
本発明の水中油型乳化化粧料は、クリーム状、ゲル状、乳液状、液状(希薄な乳液)の何れの形態であってもよい。この化粧料は、日焼け止め化粧料として用いられるだけでなく、紫外線遮蔽効果を付与した他の化粧料として使用することができる。他の化粧料の具体例としては、ファンデーション、下地等のメイクアップ化粧料や、乳液、クリーム、美容液等のスキンケア化粧料および頭髪化粧料等が挙げられる。
以下、本発明を実施例に基づいて更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によってなんら限定されるものではない。各成分の配合量は、特記しない限り「質量%」を表す。
実施例1
下記表1に示す組成の日焼け止め化粧料を下記の製造手順によって調製した。得られた日焼け止め化粧料のpHは7.9であった。次いで、この化粧料を評価パネルの肌(肌のpHは5.1)および評価用のバイオスキンプレート(Beaulax社製)に2mg/cmとなるように指サックを装着した指で塗布し、30分後に塗布面のpHおよび接触角を下記の評価法にしたがって測定した。結果を表2に示す。
Figure 0005568159
<製造手順> D相乳化法による調製
(1)成分1〜5を混合してD相(a)を調製する。
(2)成分6〜8を混合して油相(b)を調製する。
(3)成分9〜10を混合して水相(c)を調製する。
(4)常温にて、D相(a)に油相(b)を少量ずつ混合し、ゲル状エマルションであるO/D相(d)を調製する。
(5)O/D相(d)に水相(c)を混合して化粧料を調製する。
<pHの測定法>
皮膚用pH計スキンチェッカーMJ‐120(佐藤商事社製)を用いて測定した。
<接触角の測定法>
塗布面に水滴を静かに落とし、表面に形成された水滴の状態を写真撮影して、その形状に基づいて接触角を測定した。
Figure 0005568159
この結果から、本発明の日焼け止め化粧料は、人肌に塗布30分後には弱酸性を示しており、接触角が大きく撥水性の機能を持つことがわかる。これに対して、バイオスキンプレートに塗布する場合には、弱アルカリ性のままであり、接触角が小さく撥水性に劣っている。
実施例2〜6および比較例1〜3
下記表3に示す組成の日焼け止め化粧料を下記の製造手順1または2に従って調製し、塗布後の肌のpH、撥水性、使用感(みずみずしさ、さっぱり感)、洗浄性および保存安定性を下記の評価方法に従って評価した。なお、実施例3では<製造手順2>に従い、実施例3以外の実施例および比較例では<製造手順1>に従って調製した。結果を表3に示す。
<製造手順1> D相乳化法による調製
(1)成分1〜5を混合してD相(a)を調製する。
(2)成分6〜10を混合して油相(b)を調製する。
(3)成分12〜16を混合して水相(c)を調製する。
(4)成分17〜20を混合して水相(d)を調製する。
(5)常温にて、D相(a)に油相(b)を少量ずつ混合し、ゲル状エマルションのO/D相(e)を調製する。
(6)O/D相(e)に成分11を少量ずつ混合し、次いで水相(c)および水相(d)の順に混合して化粧料を調製する。
<製造手順2> セッケン乳化法による調製
(1)成分1〜4および11〜16を混合して水相(a)を調製する。
(2)成分5〜10を混合して油相(b)を調製する。
(3)成分17〜20を混合して水相(c)を調製する。
(4)常温にて、油相(b)に水相(a)を少量ずつ混合し、乳化相(e)を調製する。
(5)乳化相(e)に水相(c)を少量ずつ混合し、化粧料を調製する。
<評価方法1:撥水性の評価>
女子評価パネル(20名)の前腕内側に試料を2mg/cmとなるように指サック装着の指で塗布し、塗布30分後に水滴を静かに落とし、その接触角を測定して、以下の基準で評価した。
◎:接触角が75°以上
○:接触角が60°以上75°未満
△:接触角が20°以上60°未満
×:接触角が20°未満
<評価方法2:使用感(みずみずしさ、さっぱり感)>
女子評価パネルの顔面に試料を塗布し、塗布時の使用感(みずみずしさ、さっぱり感)について、下記の評価基準に従って官能評価した。
◎:20名中16名以上が、みずみずしい、さっぱりしていると回答
○:20名中11〜15名が、みずみずしい、さっぱりしていると回答
△:20名中6〜10名が、みずみずしい、さっぱりしていると回答
×:20名中5名以下が、みずみずしい、さっぱりしていると回答
<評価方法3:洗浄性の評価>
前記評価方法2における試料の塗布後、市販のアルカリ性固形セッケン(花王ホワイト:花王社製)を用いて洗浄し、化粧膜の洗い流し易さを下記の評価基準に従って官能評価した。
◎:20名中16名以上が、洗い流しやすいと回答
○:20名中11〜15名が、洗い流しやすいと回答
△:20名中6〜10名が、洗い流しやすいと回答
×:20名中5名以下が、洗い流しやすいと回答
<評価方法4:保存安定性の評価>
試料を50℃の恒温槽中で30日間保管し、油相と水相の分離の有無を目視で観察し、以下の基準に従って保存安定性を評価した。
○:30日間保管しても油相と水相の分離を生じない
△:30日経過後には油相と水相の分離が見られる
×:日焼け止め化粧料の調製直後に、油相と水相の分離が生じる
Figure 0005568159
表3の結果から、本発明の日焼け止め化粧料は、撥水性、使用感(みずみずしさ、さっぱり感)、洗浄性および保存安定性のいずれにおいても良好な結果を示すこと、化粧料のpHが高くなるにつれて撥水性が低下することがわかる。とくに、D相乳化法によって調製した化粧料(実施例2)は、同じ組成のものをセッケン乳化法によって調製した化粧料(実施例3)に比較して使用感(みずみずしさ、さっぱり感)がより優れており、乳化状態のキメもより細かいものであった。また、(A)成分として使用するイソステアリン酸および水酸化カリウムの配合量が過度に少ない場合(比較例2)には、化粧料の調製直後に分離が生じたため、評価をすることができなかった。逆に、イソステアリン酸および水酸化カリウムの配合量が過度に多い場合(比較例3)には、肌に塗布したときのpHが上がって撥水性が悪くなるうえに、使用感(みずみずしさ、さっぱり感)においてもD相乳化法によって調製した化粧料(実施例2、4〜6)のレベルには至らないものであった。
実施例7および比較例4
下記表4に示す組成の日焼け止め化粧料を下記の製造手順によって調製し、実施例2と同様にしてその性能を評価した。結果を表4に示す。
<製造手順> D相乳化法による調製
(1)成分1〜7を混合してD相(a)を調製する。
(2)成分8〜12を混合して油相(b)を調製する。
(3)成分14〜18を混合して水相(c)を調製する。
(4)成分19〜22を混合して水相(d)を調製する。
(5)常温にて、D相(a)に油相(b)を少量ずつ混合し、ゲル状エマルションのO/D相(e)を調製する。
(6)O/D相(e)に成分13を少量ずつ混合し、次いで水相(c)および水相(d)の順で混合して化粧料を調製する。
Figure 0005568159
表4の結果から、高級脂肪酸としてオレイン酸を使用する場合(実施例7)は、同量のイソステアリン酸を使用する場合(実施例2)と同等の性能を示すことが分かる。これに対して、イソステアリン酸にイソステアリン酸PEG‐20グリセリル(非イオン性界面活性剤、HLB=12)を併用する場合(比較例4)には、乳化物のpHが7.9であるにも拘わらず、撥水性に劣ることが分かる。
比較例7
下記表5に示す組成の日焼け止め化粧料を下記の製造手順によって調製した。この化粧料は、油中水型(W/O型)であるため、撥水性および保存安定性には優れているが、使用感(みずみずしさ、さっぱり感)が悪く、また、メイク落としに際しての洗浄性が悪いものであった。
<製造手順>
(1)成分1〜7を混合して油相(a)を調製する。
(2)成分8〜11を混合して水相(b)を調製する。
(3)常温にて、油相(a)に水相(b)を少量ずつ混合して化粧料を調製する。
Figure 0005568159
実施例8
下記表6に示す組成の日焼け止め化粧料を下記の製造手順によって調製し、実施例2と同様にしてその性能を評価した。この化粧料では、液状高級脂肪酸であるイソステアリン酸とともに、固体高級脂肪酸であるステアリン酸を併用している。結果を表6に示す。
<製造手順> セッケン乳化法による調製
(1)成分1〜9を混合し、80℃に加熱溶解して水相(a)を調製する。
(2)成分10〜18を混合し、80℃に加熱溶解して油相(b)を調製する。
(3)油相(b)に水相(a)を少量ずつ混合して乳化相(c)を調製する。
(4)乳化相(c)を冷却し、35℃で成分19を混合して化粧料を調製する。
Figure 0005568159
表6の結果から、イソステアリン酸カリウムとともに、ステアリン酸カリウムを含む場合であっても良好な性能を示すことがわかる。
実施例9
下記表7に示す組成の日焼け止め機能を有する下地化粧料を下記の製造手順によって調製し、実施例2と同様にしてその性能を評価した。結果を表7に示す。
<製造手順> D相乳化法による調製
(1)成分1〜5を混合してD相(a)を調製する。
(2)成分6〜10を混合して油相(b)を調製する。
(3)成分12〜19を混合して水相(c)を調製する。
(4)成分20〜23を混合して水相(d)を調製する。
(5)常温にて、D相(a)に油相(b)を少量ずつ混合し、ゲル状エマルションのO/D相(e)を調製する。
(6)O/D相(e)に成分11を少量ずつ混合し、次いで水相(c)および水相(d)の順で混合して化粧料を調製する。
Figure 0005568159
表7の結果から、本発明の水中油型乳化化粧料は、下地化粧料として用いる場合であっても、撥水性、使用感(みずみずしさ、さっぱり感)、洗浄性および保存安定性に優れていることがわかる。
本発明の水中油型乳化化粧料は、みずみずしい使用感触を持ちながら皮膚に塗布したときに耐水性が高いという特性を有する上に、紫外線防御効果の持続性および保存安定性に優れ、且つメイク落としに当たってはセッケンにより簡単に落とすことができるという性能を有しており、日焼け止め化粧料に好適である他、ファンデーション、下地化粧料などのメイクアップ化粧料や、乳液、クリーム、美容液等のスキンケア化粧料および頭髪化粧料などとしても有用である。

Claims (9)

  1. (A)液状高級脂肪酸を含む高級脂肪酸成分の塩を0.5〜12質量%および(B)油溶性紫外線吸収剤を2〜30質量%の割合で含有し、(A)高級脂肪酸成分の塩以外の親水性界面活性剤を実質的に含有せず、pHが7.1〜9.5の乳化物(但し、エチルヘキシルトリアジンの割合が2.5質量%、メトキシケイ皮酸オクチルの割合が8質量%およびオクトクリレンの割合が8質量%である乳化物を除く)であることを特徴とする水中油型乳化化粧料。
  2. さらに、(C)水溶性増粘剤を0.01〜3質量%の割合で含有する請求項1記載の水中油型乳化化粧料。
  3. さらに、(D)多価アルコールを0.3〜30質量%の割合で含有する請求項1または2記載の水中油型乳化化粧料。
  4. 液状高級脂肪酸が、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、ヘキシルデカン酸およびイソステアリン酸から選ばれる1種または2種以上である請求項1〜3のいずれかに記載の水中油型乳化化粧料。
  5. 乳化物が、D相乳化法により調製されたものである請求項1〜4のいずれかに記載の水中油型乳化化粧料。
  6. 乳化物が、人肌に塗布したときに塗布面のpHが7.0以下になるものである請求項1〜5のいずれかに記載の水中油型乳化化粧料。
  7. 前記高級脂肪酸成分が、30質量%以上の液状高級脂肪酸を含むものである請求項1〜6のいずれかに記載の水中油型乳化化粧料。
  8. 前記(A)高級脂肪酸成分の塩以外の親水性界面活性剤を含む場合には、その割合は0.2質量%以下である請求項1〜7のいずれかに記載の水中油型乳化化粧料。
  9. 日焼け止め化粧料である請求項1〜8のいずれかに記載の水中油型乳化化粧料。
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