JP5545118B2 - ニトリル化合物、カルボン酸化合物又はカルボン酸エステル化合物の製法 - Google Patents
ニトリル化合物、カルボン酸化合物又はカルボン酸エステル化合物の製法 Download PDFInfo
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Description
で示される酢酸化合物を脱炭酸反応させることを特徴とする、一般式(2):
で示される、ニトリル化合物、カルボン酸化合物又はカルボン酸エステル化合物の製法に関する。
で示される4-置換テトラヒドロピラン-4-カルボン酸を脱炭酸反応させることを特徴とする、一般式(4):
で示される、4-置換テトラヒドロピランの製法に関する。
で示されるビス(2-ハロゲノエチル)エーテルと一般式(6):
で示される2-置換酢酸エステルとを有機溶媒中で反応させて、一般式(7):
で示される4-置換テトラヒドロピラン-4-カルボン酸エステルと一般式(3):
で示される4-置換テトラヒドロピラン-4-カルボン酸との混合物を得る環化反応工程、
(B)次いで、前記の混合物を加水分解して、一般式(3):
で示される4-置換テトラヒドロピラン-4-カルボン酸を得る加水分解工程、
(C)更に、金属触媒の存在下、4-置換テトラヒドロピラン-4-カルボン酸を脱炭酸反応させて、一般式(4):
で示される4-置換テトラヒドロピランを得る脱炭酸工程
を含んでなることを特徴とする、4-置換テトラヒドロピランを製造する方法に関する。
(A)環化反応工程
本発明の環化反応工程は、塩基の存在下、ビス(2-ハロゲノエチル)エーテルと2-置換酢酸エステルとを有機溶媒中で反応させて、4-置換テトラヒドロピラン-4-カルボン酸エステルと4-置換テトラヒドロピラン-4-カルボン酸との混合物を得る工程である。
本発明の環化工程において使用される一般式(5)で示されるビス(2-ハロゲノエチル)エーテルの具体例としては、ビス(2-フルオロエチル)エーテル、ビス(2-クロロエチル)エーテル、ビス(2-ブロモエチル)エーテル、ビス(2-ヨードエチル)エーテル等が挙げられる。
本発明の加水分解工程は、一般式(7)で示される4-置換テトラヒドロピラン-4-カルボン酸エステルと一般式(3)で示される4-置換テトラヒドロピラン-4-カルボン酸との混合物を加水分解して、一般式(3)で示される4-置換テトラヒドロピラン-4-カルボン酸を得る工程である。
本発明の加水分解工程は、金属触媒の存在下、一般式(3)で示される4-置換テトラヒドロピラン-4-カルボン酸を脱炭酸反応させて、一般式(4)で示される4-置換テトラヒドロピランを得る工程であり、前記第1及び第2の実施態様における脱炭酸工程と同様の方法で行われる。一般式(4)で示される4-置換テトラヒドロピラン-4-カルボン酸の具体例としては、前記したものが挙げられる。
本発明の還元反応に使用するラネーニッケルとは、ニッケルとアルミニウムとを主成分とする合金であり、ニッケルの含有量が、好ましくは10〜90重量%、更に好ましくは40〜80重量%のものが使用される。通常は、展開したラネーニッケルが使用されるが、種々の方法によって、前処理されたラネーニッケルや、安定化されたラネーニッケルも使用出来る。更に、ラネーニッケル中に、コバルト、鉄、鉛、クロム、チタン、モリブデン、バナジウム、マンガン、スズ、タングステン等のような金属が含まれているものも使用することが出来る。
(アセトニトリルの合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積50mlのガラス製フラスコに、酸化銅(I)200mg(1.40mmol)、ジメチルスルホキシド25ml及び純度95%のシアノ酢酸5.0g(55.8mmol)を加え、窒素雰囲気下、攪拌させながら110〜120℃で30分間反応させた。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、反応液をガスクロマトグラフィーで分析(内部標準法)したところ、アセトニトリルが2.17g生成していた(反応収率:95.0%)。
(アセトニトリルの合成)
実施例1において、溶媒をN,N-ジメチルホルムアミドに変えたこと以外は、実施例1と同様に反応を行った。その結果、アセトニトリルが2.25g生成していた(反応収率:98.3%)。
(アセトニトリルの合成)
実施例2において、酸化銅(I)を亜鉛粉91mg(1.40mmol)に、反応時間を3時間に変えたこと以外は、実施例2と同様に反応を行った。その結果、アセトニトリルが2.13g生成していた(反応収率:93.1%)。
(アセトニトリルの合成)
実施例2において、酸化銅(I)を塩化鉄(III)226mg(1.40mmol)に、反応時間を5時間に変えたこと以外は、実施例2と同様に反応を行った。その結果、アセトニトリルが2.12g生成していた(反応収率:92.7%)。
(アセトニトリルの合成)
実施例2において、酸化銅(I)をラネーニッケル125mg(シアノ酢酸1gに対して0.025g使用)に、反応時間を3時間に変えたこと以外は、実施例2と同様に反応を行った。その結果、アセトニトリルが2.06g生成していた(反応収率:89.8%)。
(酢酸の合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積50mlのガラス製フラスコに、酸化銅(I)170mg(1.19mmol)、ジメチルスルホキシド25ml及び純度99%のマロン酸5.0g(47.6mmol)を加え、窒素雰囲気下、攪拌させながら110〜120℃で1.5時間反応させた。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、反応液をガスクロマトグラフィーで分析(内部標準法)したところ、酢酸が2.86g生成していた(反応収率:100%)。
(酢酸の合成)
実施例6において、溶媒をN,N-ジメチルホルムアミドに変えたこと以外は、実施例6と同様に反応を行った。その結果、酢酸が2.86g生成していた(反応収率:100%)。
攪拌装置、温度計、滴下漏斗及び還流冷却器を備えた内容積2Lのガラス製フラスコに、窒素雰囲気下、酸化銅(I)4.6g(31.9mmol)及びピリジン200gを加え、攪拌しながら100℃まで昇温させた。次いで、純度99%の4-シアノテトラヒドロピラン-4-カルボン酸200g(1.28mol)をピリジン400gに溶解させた液を、反応液の温度を100〜110℃に保ちながらゆるやかに滴下して、100〜110℃で1時間反応させた。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、攪拌しながら、水500ml、濃塩酸650ml(7.80mol)及びトルエン500mlを順次加えた。水層と有機層(トルエン層)を分離し、水層をトルエン500mlで3回抽出した後、該有機層とトルエン抽出液を合わせて減圧下で濃縮した。得られた濃縮液を減圧蒸留(100〜120℃、2.0〜2.7kPa)して、無色液体として、純度99%(ガスクロマトグラフィーによる面積百分率)の4-シアノテトラヒドロピラン133.5gを得た(単離収率:93%)。
4-シアノテトラヒドロピランの物性値は以下の通りであった。
1H-NMR(CDCl3,δ(ppm));1.63〜1.74(2H,m)、1.80〜1.89(2H,m)、3.04〜3.11(1H,m)、3.43〜3.50(2H,m)、3.67〜3.75(2H,m)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積30mlのガラス製フラスコに、窒素雰囲気下、純度98%の4-シアノテトラヒドロピラン-4-カルボン酸2.0g(12.76mmol)、酸化銅(I)46mg(0.319mmol)及びN,N-ジメチルホルムアミド6.0mlを加え、攪拌しながら110〜120℃で1時間反応させた。反応終了後、反応液を室温まで冷却してガスクロマトグラフィーで分析(内部標準法)したところ、4-シアノテトラヒドロピランが1.41g生成していた(反応収率:100%)。
実施例9において、触媒、溶媒、反応時間を変えたこと以外は、実施例9と同様に反応を行った。その結果を表1に示す。
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積50mlのガラス製フラスコに、窒素雰囲気下、純度100%のテトラヒドロピラン-4,4-ジカルボン酸1.0g(5.74mmol)、酸化銅(I)21mg(0.14mmol)及びピリジン3.0mlを加え、攪拌しながら110〜120℃で1時間反応させた。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、水5ml、濃塩酸5ml(60mmol)及び酢酸エチル10mlを順次加えた。水層と有機層(酢酸エチル層)を分離し、水層を酢酸エチル10mlで3回抽出した後、有機層と酢酸エチル抽出液を合わせて減圧下で濃縮し、白色結晶として、純度100%(示差屈折率による分析値)のテトラヒドロピラン-4-カルボン酸534mgを得た(単離収率:72%)。
テトラヒドロピラン-4-カルボン酸の物性値は以下の通りであった。
CI-MS(m/e);131(M+1)
1H-NMR(DMSO-d6,δ(ppm));1.45〜1.60(2H,m)、1.68〜1.76(2H,m)、2.40〜2.52(1H,m)、3.28〜3.37(2H,m)、3.77〜3.83(2H,m)、12.19(1H,brs)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積50mlのガラス製フラスコに、窒素雰囲気下、テトラヒドロピラン-4,4-ジカルボン酸1.0g(5.74mmol)、還元鉄32mg(0.57mmol)及びピリジン3.0mlを加え、攪拌しながら110〜120℃で1時間反応させた。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、水5ml、濃塩酸5ml(60mmol)及び酢酸エチル10mlを順次加えた。水層と有機層(酢酸エチル層)を分離し、水層を酢酸エチル10mlで3回抽出した後、有機層と酢酸エチル抽出液を合わせて減圧下で濃縮し、白色結晶として、純度100%(示差屈折率による分析値)のテトラヒドロピラン-4-カルボン酸548mgを得た(単離収率:73%)。
攪拌装置、温度計及び滴下漏斗を備えた内容積10Lのガラス製フラスコに、アルゴン雰囲気下、N,N-ジメチルホルムアミド4.72L及びナトリウムメトキシド1486g(27.5mol)を加え、内温を0℃まで冷却した後、攪拌しながら純度99%のシアノ酢酸メチル2753g(27.5mol)をゆるやかに滴下した。滴下終了後、室温にて3時間攪拌させて、シアノ酢酸メチルのナトリウム塩を含む溶液を合成した。
攪拌装置、温度計、還流冷却器及び滴下漏斗を備えた内容積20Lのガラス製フラスコに、純度99%のビス(2-クロロエチル)エーテル1589g(11.0mol)を加え、液温を64℃まで昇温させた後、前記シアノ酢酸メチルのナトリウム塩を含む溶液をゆるやかに滴下した。滴下終了後、窒素雰囲気下、80℃で9時間環化反応させた。
反応終了後、反応液を0℃まで冷却し、50%水酸化ナトリウム水溶液1760g(22.0mol)をゆるやかに滴下した。滴下終了後、室温にて1時間加水分解反応させた。反応終了後、反応液を0℃まで冷却し、35%塩酸2.21L(26.5mol)をゆるやかに滴下した。滴下終了後、室温にて30分間攪拌させた。
次いで、反応液にトルエン4.72Lを加えた後、50℃、減圧下(4.67kPa)にて共沸脱水させた。その後、反応液中に残存するトルエン量を4.72Lした後に50℃まで加熱して濾過した。濾物はトルエン3.15Lで洗浄し、得られた濾液と合わせ、4-シアノテトラヒドロピラン-4-カルボン酸を含む有機溶液を得た。
攪拌装置、Dean-Stark装置、温度計及び滴下漏斗を備えた内容積20Lのガラス製フラスコに、前記の4-シアノテトラヒドロピラン-4-カルボン酸を含む有機溶液、トルエン1.57L及び酸化銅(I)39.5g(275mmol)を加え、アルゴン雰囲気下、低沸点化合物を留去しながら、115℃で1.5時間脱炭酸反応を行った。
反応終了後、室温まで冷却し、反応液を濾過し、濾物をトルエン1.57Lで洗浄した。又、濾液に水1.57L及び35%塩酸64mlを加えて反応液のpHを1.8にした後、水層を分液し、トルエン3.15Lで抽出した。前記の濾液と抽出液を合わせて、60℃、減圧下(10.67kPa)にて濃縮した。濃縮物に酢酸エチル2650mlを加え、飽和塩化ナトリウム水溶液660mlで洗浄した後、有機層を濃縮した。濃縮液を減圧蒸留(120℃、1.33kPa)し、純度99%(ガスクロマトグラフィーによる面積百分率)の4-シアノテトラヒドロピラン529.3gを得た(単離収率:42.9%)。
攪拌装置、温度計及び滴下漏斗を備えた内容積200mlのガラス製フラスコに、窒素雰囲気下、N,N-ジメチルホルムアミド115.6ml及びナトリウムメトキシド13.51g(0.25mol)を加え、内温を5℃まで冷却した後、攪拌しながらマロン酸ジメチル33.02g(0.25mol)をゆるやかに滴下した。滴下終了後、室温にて3時間攪拌させて、マロン酸ジメチルのナトリウム塩を含む溶液を合成した。
攪拌装置、温度計、還流冷却器及び滴下漏斗を備えた内容積200mlのガラス製フラスコに、純度99%のビス(2-クロロエチル)エーテル14.45g(0.10mol)を加え、液温を80℃まで昇温させた後、前記マロン酸ジメチルのナトリウム塩を含む溶液をゆるやかに滴下した。滴下終了後、窒素雰囲気下、85℃で20時間環化反応させた。
反応終了後、反応液を濾過し、濾物をN,N-ジメチルホルムアミド30mlで洗浄した。濾液と洗浄液を合わせ、液温を5℃まで冷却し、50%水酸化ナトリウム水溶液36.0g(0.45mol)をゆるやかに滴下した。滴下終了後、水52mlを加え、室温にて3時間加水分解反応させた。反応終了後、反応液を5℃まで冷却し、35%塩酸44ml(0.45mol)をゆるやかに滴下した。滴下終了後、室温にて30分間攪拌させた後、反応液を減圧下で濃縮した。濃縮液に酢酸エチル200ml及び水100mlを加えた後に分液し、次いで、得られた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液20mlで洗浄した後に減圧下で濃縮した。得られた濃縮物にメチルイソブチルケトン30mlを加えて濾過し、テトラヒドロピラン-4,4-ジカルボン酸の結晶を得た。
攪拌装置、温度計及び滴下漏斗を備えた内容積50mlのガラス製フラスコに、前記のテトラヒドロピラン-4,4-ジカルボン酸、ピリジン17.6ml及び酸化銅(I)123.1mg(0.86mmol)を加え、窒素雰囲気下、110〜120℃で1時間脱炭酸反応を行った。反応終了後、室温まで冷却し、水30ml、濃塩酸30ml(360mmol)及び酢酸エチル60mlを順次加えた後、水層と有機層を分液した。水層を酢酸エチル60mlで3回抽出した後、抽出液と有機層を合わせて減圧下で濃縮し、白色結晶として、純度100%(示差屈折率による分析値)のテトラヒドロピラン-4-カルボン酸3.15を得た(単離収率:24.2%)。
攪拌装置、温度計及び圧力ゲージを備えた内容積200mlのステンレス製オートクレーブに、4-シアノテトラヒドロピラン10.0g(90.0mmol)、22質量%アンモニアメタノール溶液50.0g及び展開ラネーニッケル(日揮化学製;スポンジニッケルN154D)2.0g(ニッケル原子として17.0mmol)を加え、水素雰囲気(0.51〜0.61MPa)にて、攪拌しながら45〜55℃で17時間反応させた。反応終了後、不溶物を濾過し、濾物をメタノール30mlで洗浄した。濾液と洗浄液を合わせて減圧下で濃縮した後、濃縮物を減圧蒸留(73〜74℃、2.67kPa)し、無色液体として、4-アミノメチルテトラヒドロピラン7.94gを得た(単離収率;76.6%)。
4-アミノメチルテトラヒドロピランの物性値は以下の通りであった。
CI-MS(m/e);116(M+1)、99
攪拌装置、温度計及び圧力ゲージを備えた内容積25Lのステンレス製オートクレーブに、65.9質量%4-シアノテトラヒドロピラントルエン溶液1685.8g(4-シアノテトラヒドロピランを15.2mol含む)、5.86質量%アンモニアメタノール溶液8.8kg、展開ラネーニッケル(日揮化学製;スポンジニッケルN154D)337.2g(ニッケル原子として2.86mmol)及びメタノール2.1Lを加え、水素雰囲気(0.51〜0.61MPa)にて、攪拌しながら50〜60℃で7時間反応させた。反応終了後、不溶物を濾過し、濾物をメタノール2.0Lで洗浄した後、濾液と洗浄液を合わせて減圧下で濃縮した。
攪拌装置及び温度計を備えた内容積3Lのガラス製反応容器に、該濃縮液及びテトラエチレンペンタミン833mlを加え、105〜115℃にて2時間攪拌した。攪拌終了後、該溶液を減圧蒸留(70〜80℃、1.73〜4.67kPa)して、4-アミノメチルテトラヒドロピランを含む留出液1430.2gを得た。
攪拌装置、温度計及び滴下漏斗を備えた内容積20Lのガラス製反応容器に、n-ブタノール8.3L及び37質量%塩酸1232ml(15.0mol)を加え、食塩氷浴中、液温を0℃付近に保ちながら該流出液をゆるやかに滴下し、滴下終了後、室温で30分間攪拌させた。得られた溶液を減圧下で濃縮した後、n-ブタノール5.0Lを加えて濃縮するという操作を2回繰り返した。次いで、食塩氷浴中、濃縮物を50分間攪拌すると固体が析出したので濾過した。濾物をトルエン1.7Lで洗浄した後、減圧下、60℃で乾燥させ、白色結晶として、4-アミノメチルテトラヒドロピラン塩酸塩1692.9gを得た(単離収率:73.6%)。
4-アミノメチルテトラヒドロピラン塩酸塩の物性値は以下の通りであった。
1H-NMR(DMSO-d6,δ(ppm));1.13〜1.26(2H,m)、1.63〜1.68(2H,m)、1.78〜1.92(1H,m)、2.67(2H,d,J=7.1Hz)、3.22〜3.30(2H,m)、3.82〜3.87(2H,m)、8.21(3H,brs)
CI-MS(m/e);116(M+1-HCl)、99
攪拌装置、温度計及び圧力ゲージを備えた内容積200mlのステンレス製オートクレーブに、4-シアノテトラヒドロピラン10.0g(90.0mmol)、22質量%アンモニアメタノール溶液100ml及び展開ラネーニッケル(日揮化学製;スポンジニッケルN154D)2.0g(ニッケル原子として17.0mmol)を加え、水素雰囲気(0.51〜0.61MPa)にて、攪拌しながら50〜60℃で5時間反応させた。反応終了後、不溶物を濾過した後、濾物をメタノール30mlで洗浄し、濾液と洗浄液を合わせた。この溶液をガスクロマトグラフィーで分析(内部標準法)したところ、4-アミノメチルテトラヒドロピランが8.84g生成していた(反応収率:85.3%)。なお、副生成物であるビス(4-テトラヒドロピラニルメチル)アミンは生成していなかった。
攪拌装置、温度計及び圧力ゲージを備えた内容積200mlのステンレス製オートクレーブに、4-シアノテトラヒドロピラン10.0g(90.0mmol)、メタノール100ml及び展開ラネーニッケル(日揮化学製;スポンジニッケルN154D)2.0g(ニッケル原子として17.0mmol)を加え、水素雰囲気(0.51〜0.61MPa)にて、攪拌しながら50〜60℃で5時間反応させた。反応終了後、不溶物を濾過した後、濾物をメタノール30mlで洗浄し、濾液と洗浄液を合わせた。この溶液をガスクロマトグラフィーで分析(内部標準法)したところ、4-アミノメチルテトラヒドロピランが7.19g生成していた(反応収率:52.7%)。なお、副生成物であるビス(4-テトラヒドロピラニルメチル)アミンが4.28g生成していた。
本発明により得られるニトリル化合物若しくはカルボン酸化合物又は4-置換テトラヒドロピランは、医薬・農薬等の原料や合成中間体として有用な化合物である。
本発明により得られる4-アミノメチルテトラヒドロピラン及びその酸塩は、医薬・農薬等の原料や合成中間体として有用な化合物である。
Claims (3)
- 銅、鉄、ニッケル、亜鉛からなる群より選ばれる少なくともひとつの金属を含む金属触媒の存在下、一般式(3):
式中、Rは、シアノ基を表す、
で示される4-置換テトラヒドロピラン-4-カルボン酸を脱炭酸反応させ、一般式(4):
式中、Rは、前記と同義である、
で示される、4-置換テトラヒドロピランを得る工程、
ラネーニッケルの存在下、アンモニアを含む溶媒中にて、前記一般式(4)においてRがシアノ基である、次式(8):
で示される4-シアノテトラヒドロピランと水素とを反応させ、式(9):
で示される4-アミノメチルテトラヒドロピランを得る工程、
を含むことを特徴とする、4-アミノメチルテトラヒドロピラン及びその酸塩の製法。 - 溶媒がアルコール類である請求の範囲第1項記載の4-アミノメチルテトラヒドロピラン及びその酸塩の製法。
- 反応終了後、アミン類を使用して反応液の後処理をする請求の範囲第1項記載の4-アミノメチルテトラヒドロピラン及びその酸塩の製法。
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