JP5415087B2 - 接着剤材料用ポリエステル樹脂、およびそれを用いた接着剤の製造方法 - Google Patents
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Description
B)からなるポリエステルブロック共重合体であって、
(a);芳香族ポリエステルセグメント(A)が80モル%以上のテレフタル酸であるジ
カルボン酸単位、および50モル%以上のブタンジオールおよび/またはヘキサンジオー
ルであるジオール単位からなり、
(b);芳香族ポリエステルセグメント(B)が30モル%以上のイソフタル酸、20モ
ル%以上の直鎖脂肪族ジカルボン酸からなるジカルボン酸単位、および50モル%以上の
ブタンジオールからなるジオール単位からなり、
JIS−K7121に従い測定されるガラス転移温度が−10℃未満であり、かつ、下記一般式(I)を満足することを特徴とする接着剤材料用ポリエステル樹脂。
(2)あらかじめ、芳香族ポリエステルセグメント(A)を構成成分とする重合体を製
造した後、前記芳香族ポリエステルセグメント(A)を構成成分とする重合体に対し、芳
香族ポリエステルセグメント(B)を構成するモノマー成分を混合し、釜内温度180℃
以上で3時間以上攪拌し、芳香族ポリエステルセグメント(A)を構成成分とする重合体
と、芳香族ポリエステルセグメント(B)を構成するモノマー成分を重縮合することを特
徴とする(1)の接着剤材料用ポリエステル樹脂の製造方法。
(3)(1)の接着剤材料用ポリエステル樹脂を、沸点100℃以下の脂肪族有機溶剤
に溶解させることを特徴とするポリエステル系接着剤の製造方法。
(4)沸点100℃以下の脂肪族有機溶剤がメチルエチルケトンである(3)のポリエ
ステル系接着剤の製造方法。
(5)(3)または(4)のポリエステル系接着剤の製造方法より得られるポリエステ
ル系接着剤。
(a);芳香族ポリエステルセグメント(A)が20モル%以上のテレフタル酸であるジカルボン酸単位、および80モル%以上のブタンジオールおよび/またはヘキサンジオールであるジオール単位からなり、
(b);芳香族ポリエステルセグメント(B)が20モル%以上のイソフタル酸、20モル%以上の直鎖脂肪族ジカルボン酸からなるジカルボン酸単位、および50モル%以上のブタンジオールからなる。
ン酸単位、および50モル%以上のブタンジオールおよび/またはヘキサンジオールであ
るジオール単位からなる。
耐熱性やPETへの接着性が低下し、ジオール成分として、ブタンジオールおよび/またはヘキサンジオールの配合が50モル%未満の場合は、結晶性が低下し、接着材料用ポリエステル樹脂とした場合の耐熱性やPETへの接着性が低下する。
ナフタレンジカルボン酸、イソフタル酸、セバシン酸、アジピン酸、アゼライン酸、コハ
ク酸、ヘキサヒドロテレフタル酸を用いることができる。中でも、耐熱性維持の観点から
、セバシン酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸を用いることが好ましく、その場
合の配合は、1〜20モル%が好ましい。
上の直鎖脂肪族ジカルボン酸からなるジカルボン酸単位、および50モル%以上のブタン
ジオールからなるジオール単位からなる。イソフタル酸は30モル%以上が必要であるが
、好ましくは40モル%以上である。直鎖脂肪族ジカルボン酸は20モル%以上が必要であるが、好ましくは30モル%以上、さらに好ましくは40モル%以上である。また、ブタンジオールは50モル%以上が必要であるが、好ましくは60モル%以上、さらに好ましくは70モル%、もっとも好ましくは80モル%以上である。
1) 0.016≦Tr<0.16の範囲でQ1が出現する。
2) 0.16≦Tr<1の範囲でQ2が出現する。
3) 1≦Tr≦10の範囲でQ3が出現する。
Q/Tr≦1 (I)
NMR測定装置(日本電子社製JNM-LA400型)を用いて、1H-NMR測定を行い、それぞれの共重合成分のピーク強度から組成を求めた。共重合ポリエステルの組成を測定するための測定溶媒としては、重水素化トリフルオロ酢酸を用いた。
紫外可視分光光度計(島津製作所製SPD−6AV型)および送液ユニット(島津製作所製LC−10ADvp型)を用いて、GPC分析(検出波長:254nm、溶媒:テトラヒドロフラン、ポリスチレン換算)により求めた。
共重合ポリエステル10mgをサンプルとし、示差走査熱量計[DSC](パーキンエルマー社製ダイヤモンドDSC型)を用いて、昇温速度10℃/分の条件で測定を行った。2ndスキャンの昇温曲線中のガラス転移温度(補外ガラス転移開始温度)をTgとした。
共重合ポリエステル10mgをサンプルとし、示差走査熱量計[DSC](パーキンエルマー社製ダイヤモンドDSC型)を用いて、昇温速度10℃/分の条件で測定を行った。2ndスキャンにおいての吸熱ピークの融解熱量をQとした。測定は、常温より昇温を開始し、150℃で3分保持した後、25℃まで急冷し、25℃で最大10時間保持した際の、2ndスキャンの吸熱ピーク面積を融解熱量Qとして求めた。単位はJ/gである。
共重合ポリエステルを巾2mm、長さ30mmに切り出し、熱機械分析装置(TAインスツルメンツ社製TMA2940型)のプローブに挟み込み、窒素雰囲気下で177mNの力をかけて-50℃から2℃/minの昇温速度で昇温させ測定を行った。現れた変曲点について接線を引いた交点の温度を軟化点Tsとして求めた。
樹脂9gにメチルエチルケトンを投入して全体を30gとし、55℃で暖めつつ攪拌溶解させた後、B型粘度計のセルに液を移し、雰囲気温度を25℃の中でセルをB型粘度計にセットし、ローターを回転させ、20〜40分後の1mPa・s/分以下の変動に落ち着いた時点での溶液粘度を読み取った。5000mPa・s以下を合格とした。
樹脂が20wt%濃度になるようにメチルエチルケトンに溶解させ、その溶解液を100μmのPETシートの非コロナ面にバーコーターを用いて塗布したのち、100℃で2分間熱処理し、厚さ約30μmの接着剤が付着したラミネート用シートを作製した。このラミネート用シートを折り曲げ、ラミネーター(フジプラ社製ラミパッカーLPD330型)を用いて、150℃でコート面同士をラミネートした。得られたラミネートシートを25cm巾にし、室温で24h以上放置した後、5Nの力でT字剥離試験を行い、剥離すれば不合格、剥離しなければ合格とした。
重合釜に、重合後の組成がテレフタル酸100モル%、1,4−ブタンジオール80モル%、ポリトリメチレングリコール20モル%になるように、テレフタル酸ジメチル、1,4−ブタンジオール80モル%、ポリトリメチレングリコール1000(分子量1000)を仕込み、常法によりエステル交換反応、ついで重縮合反応を行い、数平均分子量が20000のポリトリメチレングリコールが20モル%共重合されたポリブチレンテレフタレート(P−1)を得た。その結果を表1に示す。
重合釜に、テレフタル酸100モル%、1,6−ヘキサンジオール100モル%になるように、テレフタル酸と1,6−ヘキサンジオールを仕込み、常法によりエステル化反応、ついで重縮合反応を行い、数平均分子量が8000のポリヘキサメチレンテレフタレート(P−2)を得た。その結果を表1に示す。
重合釜に、テレフタル酸100モル%、1,4−ブタンジオール100モル%になるようにテレフタル酸ジメチルと1,4−ブタンジオールを仕込み、常法によりエステル交換反応を行い、数平均分子量が1800のポリブチレンテレフタレート(P−3)を得た。その結果を表1に示す。
セグメント(B)の組成比が酸成分として、テレフタル酸23.5モル%、イソフタル酸40モル%、セバシン酸24モル%、アルコール成分として、ブタンジオール87.5モル%となるようにエステル化反応缶に投入し、さらに参考例1で得た(P−1)を12.5モル%をエステル化反応缶に投入し、アンカー翼の攪拌機で100rpmの回転数で攪拌しながら、0.25MPaの制圧下で250℃で5時間エステル化を行った後、重縮合缶へ移送して、重合触媒としてテトラブチルチタネートを、0.04モル%添加して240℃で重縮合反応を行い、所定の粘度で攪拌を止めて、共重合ポリエステル樹脂を払い出した。
った。得られた共重合ポリエステル樹脂の数平均分子量は25000、軟化点は85℃、ガラス転移点は−25℃、Q/Trは0.8であった。NMRで分析したところ、共重合ポリエステル樹脂の樹脂組成は表2に示すとおりであり、また、仕込みモノマーと(P−1)は、ブロック共重合体を生成しており、メチルエチルケトンに溶解後、PETシートに塗布し、接着性の評価を行なった。その結果を表2に示す。
使用モノマー、仕込みモル比を変更し、実施例1と同様の操作を行って、共重合ポリエ
ステルを得た。得られたポリエステルの樹脂組成と特性を表2に示す。
使用モノマー、仕込みモル比を変更し、実施例1と同様の操作を行って、共重合ポリエステルを得た。得られたポリエステルの樹脂組成と特性を表3に示す。
溶解性、接着性に優れた接着剤が得られた。
Claims (5)
- 芳香族ポリエステルセグメント(A)、および芳香族ポリエステルセグメント(B)からなるポリエステルブロック共重合体であって、
(a);芳香族ポリエステルセグメント(A)が80モル%以上のテレフタル酸であるジ
カルボン酸単位、および50モル%以上のブタンジオールおよび/またはヘキサンジオー
ルであるジオール単位からなり、
(b);芳香族ポリエステルセグメント(B)が30モル%以上のイソフタル酸、20モ
ル%以上の直鎖脂肪族ジカルボン酸からなるジカルボン酸単位、および50モル%以上の
ブタンジオールからなるジオール単位からなり、
JIS−K7121に従い測定されるガラス転移温度が−10℃未満であり、かつ、下記一般式(I)を満足することを特徴とする接着剤材料用ポリエステル樹脂。
- あらかじめ、芳香族ポリエステルセグメント(A)を構成成分とする重合体を製造した後、前記芳香族ポリエステルセグメント(A)を構成成分とする重合体に対し、芳香族ポリエステルセグメント(B)を構成するモノマー成分を混合し、釜内温度180℃以上で4時間以上攪拌し、芳香族ポリエステルセグメント(A)を構成成分とする重合体と、芳香族ポリエステルセグメント(B)を構成するモノマー成分を重縮合することを特徴とする請求項1に記載の接着剤材料用ポリエステル樹脂の製造方法。
- 請求項1に記載の接着剤材料用ポリエステル樹脂を、沸点100℃以下の脂肪族有機溶剤に溶解させることを特徴とするポリエステル系接着剤の製造方法。
- 沸点100℃以下の脂肪族有機溶剤がメチルエチルケトンである請求項3に記載のポリエステル系接着剤の製造方法。
- 請求項3または4に記載のポリエステル系接着剤の製造方法より得られるポリエステル系接着剤。
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JP2009001625A JP5415087B2 (ja) | 2009-01-07 | 2009-01-07 | 接着剤材料用ポリエステル樹脂、およびそれを用いた接着剤の製造方法 |
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