JP5474029B2 - レンジフード - Google Patents
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排気手段と、
左右の側面部と、該左右の側面部の間で前記排気手段の前側に設けられた案内部と、で下方が開口した開放空間を形成し、前記開放空間の煙等の加熱調理時に発生する物質を含む空気を前記排気手段に吸引させるための開口部を形成したフード本体と、を備え、
前記案内部の後部は、後部案内板が後縁部を中心に回動可能に設けられて前記排気手段の前側を開放可能とされ、
前記排気手段の前側を閉じる位置で前記後部案内板を保持可能な閉位置保持手段と、前記後部案内板を回動させて前記排気手段の前側を開くとき途中で前記後部案内板を解除可能に保持する途中位置保持手段と、が設けられていることを特徴とする。
上記煙等を含む空気は、加熱調理時に発生しレンジフードで排出されることが望ましい物質を含む空気を意味する。煙には物が燃える時に出る気体の他、霧や水蒸気など、けむって、けむりのように見えるものが含まれるが、煙は例示に過ぎない。むろん、蒸気を含む空気や、霧状の油滴を含む空気等も、煙等を含む空気に含まれる。
上記開放空間で捕集した煙等を含む空気は、旋回流とされてもよいし、旋回流とされなくてもよい。
上記後部案内板は、案内部の最も後側に設けられてもよいし、後側に案内部を構成する部位が設けられてもよい。また、後部案内板の回動の中心は、回動位置に応じて移動してもよい。
上記フード本体には、油受け部等の部位が設けられてもよい。
上記開口部は、側面部に設けられてもよいが、後部案内板に設けられてもよい。また、上記開口部には、油捕捉用のフィルタが設けられてもよい。
請求項2に係る発明では、簡易な構成で案内部後部の案内板が勢いよく開いてしまうことを抑制することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係るレンジフード1を設けたシステムキッチン100の要部を前後方向D1に沿った垂直断面図で示している。図1は、左側が前側で、右側が後側となっている。システムキッチン100は、煮炊き等の加熱調理を行うための加熱調理器91や図示しないシンク等がキッチンカウンタ90に組み込まれ、この加熱調理器91の上方にレンジフード1が設けられている。図1に示すレンジフード1は、背面がキッチンの壁W1に取り付けられている。
レンジフード1は、下方が開口した開放空間SP1を形成したフード本体10、該フード本体10の開放空間SP1から煙等を含む空気を吸引し排気するための排気手段60、を備えている。
下カバー12の左右両側には、それぞれオイルトレイ13が設けられている。
ボタン32から前側の前部案内板31は、前方に向かって下側へ縦断面略円弧状に湾曲している。前部案内板31の先端部は、下向きの範囲内で後向きとなるまで湾曲した後に斜め上方へ折れ曲がって僅かに延出したフラップ31bとされている。この前部案内板31の湾曲した内側面31aに沿って、開放空間SP1に流入した煙等を含む空気が旋回流S2とされる。幅方向D2に沿って縦断面略V字状の溝とされたフラップ31bは、内側面31aを流れ落ちる油を受ける機能を有する。
ボタン32から後側の前部案内板31は、後方に向かって略水平に延出し、収容空間SP2の前側空間SP3の上面を構成している。
各開口部34は、内側面31a,33aで案内された煙等を含む空気を排気手段60に吸引させる部位であり、油捕捉用のフィルタ35が着脱可能に取り付けられ、開放空間SP1で捕集された煙等を含む空気を開放空間SP1から収容空間SP2へ通す。開口部を側面パネル20でなく後部案内板33に設けることにより、煙等を含む空気が左右の側面パネル20の外側を通らないので、レンジフード内部で煙等を含む空気の通過経路が短くて済み、油等の付着箇所が少なくなる。また、開口部34が中央部でなく左右にあることにより、開口部34からファン61が見えにくくなる。
図6(a)は、ベルマウス50を外した仕切板40の前面40a側を後部案内板引掛部48が取り付けられた状態で示している。図6(b)は、ベルマウス50の前面側を示している。図6(c)は、ベルマウス50を外した仕切板40の右側面側を実際にフード本体10に組み付けられたときの位置関係で示している。図6(d)は、ベルマウス50を取り付けた仕切板40の前面40a側を後部案内板引掛部48が取り付けられた状態で示している。
仕切板下部40dに設けられた各後部案内板引掛部48の一番下側となる基部48aは、仕切板下部40dの斜め上方へ折れ曲がった先端近傍の後側に固定されている。この基部48aの上縁部からは、上側に折れ曲がった後に前側へ湾曲した中間部48bが延出されている。この中間部48bの前縁部から上側に折れ曲がった先端部48cは、斜め上方へ延出している。後部案内板33は、挿入穴33eに挿入した後部案内板引掛部48により、落下防止と左右方向への移動規制がなされる。後部案内板33は、仕切板下部40dの先端部で支持され、その支持部を中心に回動可能とされる。後部案内板33が閉位置L1及び掛止位置L2にあるとき、後部案内板引掛部48は中間部48bの下縁部付近において挿入穴33eの上側を貫通している。後部案内板33が掛止位置L2から乗り越え位置L21へ持ち上げられると、挿入穴33eに対する後部案内板引掛部48の貫通位置は、挿入穴33eの下側となる。後部案内板33の回動中心は、後部案内板33が閉位置L1及び掛止位置L2にあるときに基部48aと中間部48bとの境界近傍とされ、後部案内板33が乗り越え位置L21にあるときに若干上方へずれる。
図1に示す排気筒64は、ファンケース63の空気排出口から屋外へ至る空気経路とされている。
電装ボックス71は、図5に示すように、ファンケース63の右側において仕切板40の背面40bに取り付けられている。電装ボックス71は、ファンモータ62、操作パネル72、及び、光源73への電気配線が接続され、操作パネル72への操作に応じてファンモータ62及び光源73の動作を制御する。
光源73は、図2等に示すように、ボタン32から前側の前部案内板31に設けられ、レンジフード1の下方を照射する。光源73と電装ボックス71との配線は、アウターケース11と前部案内板31との隙間CL1に設けられている。光源73に白色等の発光ダイオードを用いると光源の交換頻度を少なくさせることができるので好適であるものの、ハロゲンランプ等を用いてもよい。
次に、図1〜3のように組み付けられたレンジフード1がどのようにして煙等を含む空気を排出するかを説明する。
加熱調理により発生した煙、蒸気、霧状の油滴等を含む空気は、上昇流S1となって開放空間SP1に流入し、案内部30の内側面31a,33aに案内されて図2の左回りの旋回流S2となる。旋回流S2の回転軸は、左右を向いている。ここで、後部案内板33の左右に設けられた開口部34,34から排気手段60が空気を吸引しているので、図5に示すように、旋回流S2となった煙等を含む空気は、フィルタ35,35を通過し、収容空間の前側空間SP3内で幅方向D2内側へ向かう方向(図5に示す排気方向S3)へ進む。吸い込み口51から吸引された煙等を含む空気は、ファンケース63内部から排気筒64へ向かい(図2に示す排気方向S4)、屋外へ排出される。
煙等を含む空気の通過経路となる収容空間の前側空間SP3を清掃する場合、前部案内板の内側面31aにあるボタン32を押すと、閉位置L1にある後部案内板33の前縁部33bがボタン32から解放され、後部案内板33が後縁部33cを中心として手前に回動する。すると、図7(a)に示すように、切欠き部36bに対して相対的に突出部21が入って掛止部36が突出部21に引っ掛かる。これにより、ボタン32の保持から解放された後部案内板33が開く途中の掛止位置L2で保持され、前側空間SP3が僅かに開放される。このように後部案内板33が掛止位置L2で一旦保持されるので、ボタン32を押すときに後部案内板33を手で支えていなくても後部案内板33がいきなり開位置L3まで回動しない。
また、後部案内板33を掛止位置L2から開位置L3へ回動させる際に一旦、手で乗り越え位置L21まで持ち上げるため、自然と後部案内板33を手で持って開位置L3まで回動させることとなる。このことからも、後部案内板33が開位置L3まで勢いよく回動してしまうことを抑制することができる。
なお、ファン61を清掃する場合には、仕切板40からベルマウス50を外し、仕切板の貫通穴41を通してファン61を取り出せばよい。清掃終了後には、ファン61を元に戻してベルマウス50を仕切板40に取り付ければよい。
本発明は、種々の変形例が考えられる。
例えば、後部案内板や前部案内板は、二以上に分割されてもよい。また、前部案内板は、縦断面が円からずれた楕円の円周の一部のような形状等、縦断面円弧状からずれた形状でもよい。案内部は、フラップが設けられなくても、旋回流を発生させることができる。
煙等を含む空気を開放空間から収容空間へ通す開口部は、後部案内板に設けられると好適であるものの、側面パネル20に設けられてもよい。当該開口部は、左右の両方にあると好適であるものの、一つのみとされてもよい。また、開放空間で捕集した煙等を含む空気は、旋回流とされると好適であるものの、旋回流とされなくてもよい。
開口部を介して収容空間に繋がる開放空間は、二以上に分割されてもよい。
ベルマウスの吸い込み口や仕切板の貫通穴は、円形以外にも、楕円形や多角形など非円形でもよい。
掛止部36及び突出部21は、レンジフードの左側に設ける以外にも、レンジフードの右側に設けてもよく、左右両側に設けてもよい。
突出部21に例示される回動規制部は、側面パネル20に設ける以外にも、前部案内板等、フード本体の後部案内板及び側面パネルを除いた箇所に設けてもよい。また、回動規制部を鉤状に形成し、掛止部を突起状に形成してもよい。
掛止部36及び突出部21に例示される途中位置保持手段は、フード本体の後部案内板を除いた箇所に設けられて後部案内板側縁部を直接掛止する回動規制部のみにより構成してもよいし、後部案内板側縁部に設けられてフード本体の後部案内板を除いた箇所に直接引っ掛かる掛止部のみにより構成してもよい。
上述した仕切板40の無いレンジフードも、後部案内板の後側にあるファンケースの外側面等を清掃すること等があるため、本発明を適用可能である。
後部案内板引掛部148は、中間部148bが側面視コ字状に形成されている。すなわち、中間部148bは、まず、基部48aの上縁部から後側へ折れ曲がって斜め上方へ延出し、その後、前側へ折れ曲がって斜め上方へ延出し、さらにその後、下側へ折れ曲がって斜め下方へ延出している。この中間部148bの前縁部から上側に折れ曲がった先端部48cは、斜め上方へ延出している。後部案内板33が閉位置L1及び掛止位置L2にあるとき、後部案内板引掛部48は中間部148bの下縁部付近において挿入穴33eの上側を貫通している。後部案内板33が掛止位置L2から乗り越え位置L21へ持ち上げられると、挿入穴33eに対する中間部148bの貫通位置は、挿入穴33eの下側となる。
本変形例も、排気手段60の前側を開くときに後部案内板33が一旦、途中の掛止位置L2で保持される。従って、後部案内板33が閉位置L1から開位置L3まで勢いよく回動してしまうことを抑制することができる。
また、上述した実施形態及び変形例の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりした構成、公知技術並びに上述した実施形態及び変形例の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりした構成、等も実施可能である。本発明は、これらの構成等も含まれる。
20…側面パネル(側面部)、
21…突出部(回動規制部、途中位置保持手段の一部)、
30…案内部、
31…前部案内板、31a…内側面、32…ボタン(閉位置保持手段)、
33…後部案内板、33a…内側面、33b…前縁部、33c…後縁部、
33d…掛止部、33e…挿入穴、
34…開口部、35…フィルタ、
36…掛止部(途中位置保持手段の一部)、36a…先端部、36b…切欠き部、
40…仕切板、40a…前面、40d…下部、41…貫通穴、
48,148…後部案内板引掛部、
48a…基部、48b,148b…中間部、48c…先端部、
50…ベルマウス、51…吸い込み口、
60…排気手段、61…ファン、62…ファンモータ、63…ファンケース、
90…キッチンカウンタ、91…加熱調理器、
100…システムキッチン、
D1…前後方向、D2…幅方向、
L1…閉位置、L2…掛止位置、L3…開位置、L21…乗り越え位置、
OP1…開口部、
S1…上昇流、S2…旋回流、S3,S4…排気方向、
SP1…開放空間、SP2…収容空間、SP3…前側空間、SP4…後側空間。
Claims (2)
- 加熱調理器の上方に設けるレンジフードであって、
排気手段と、
左右の側面部と、該左右の側面部の間で前記排気手段の前側に設けられた案内部と、で下方が開口した開放空間を形成し、前記開放空間の煙等の加熱調理時に発生する物質を含む空気を前記排気手段に吸引させるための開口部を形成したフード本体と、を備え、
前記案内部の後部は、後部案内板が後縁部を中心に回動可能に設けられて前記排気手段の前側を開放可能とされ、
前記排気手段の前側を閉じる位置で前記後部案内板を保持可能な閉位置保持手段と、前記後部案内板を回動させて前記排気手段の前側を開くとき途中で前記後部案内板を解除可能に保持する途中位置保持手段と、が設けられていることを特徴とするレンジフード。 - 前記途中位置保持手段は、前記後部案内板における左右の縁部の少なくとも一方に設けられた掛止部と、前記フード本体の前記後部案内板を除いた箇所に設けられた回動規制部とを備え、前記後部案内板を回動させて前記排気手段の前側を開く途中で前記掛止部が前記回動規制部に引っ掛かることにより前記後部案内板を保持し、前記後部案内板が持ち上げられて前記掛止部が前記回動規制部から外れることにより前記後部案内板の保持を解除することを特徴とする請求項1に記載のレンジフード。
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