JP5332395B2 - 燃料電池 - Google Patents
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Description
燃料電池であって、電解質膜の両面に電極が配置された膜電極接合体と、前記膜電極接合体を挟持するセパレータとを備え、前記膜電極接合体の外周には、流体の漏洩を防止するためのシール部が設けられ、前記セパレータは、前記燃料電池を挟持方向に沿って見たときに前記電極と重なる発電領域と、前記シール部を挟持する非発電領域とを有し、前記発電領域は、第1と第2のプレートによって構成され、前記第1のプレートは、前記電極側に突起した複数の電極側凸部と、前記第2のプレート側に突起した複数のプレート側凸部とを有し、前記複数の電極側凸部は、前記非発電領域における前記セパレータと前記シール部との接触面よりも突出して、前記発電領域における反応ガスのためのガス流路を構成し、前記複数のプレート側凸部は、前記発電領域において前記第1と第2のプレートの間に流入する冷媒のための冷媒流路を構成する、燃料電池。
この燃料電池によれば、簡易な構成のセパレータによって発電領域における反応ガスの配流性を向上させつつ、発電電気の集電効率及び発電領域における冷却効率を向上させることができる。
適用例1記載の燃料電池であって、前記電極側凸部と前記電極とが直接的に接触する、燃料電池。
この燃料電池によれば、電極側凸部と電極との間に他の部材を介さないため、発電電気の集電効率を向上させることができる。
適用例2記載の燃料電池であって、さらに、前記電極に反応ガスを供給するためのガス流路部材を備え、前記電極はアノードとカソードとを含み、前記第1のプレートは、前記アノード側に配置され、前記第2のプレートは、前記カソード側に配置され、前記ガス流路部材は、前記第2のプレートと前記カソードとの間に配置される、燃料電池。
この燃料電池によれば、アノード側の電極面には、電極側凸部によってガス流路が形成され、カソード側の電極面には、ガス流路部材によってガス流路が形成される。従って、カソード側の排水性やガス配流性をガス流路部材によって実現しつつ、カソード側より簡易な構成によって、アノード側のガス配流性を向上できる。
適用例1ないし適用例3のいずれかに記載の燃料電池であって、前記非発電領域は、前記第1と第2のプレートによって構成されており、前記シール部は、前記第1と第2のプレートによって挟持され、前記非発電領域の前記第1と第2のプレートの間には、前記反応ガス及び前記冷媒を前記ガス流路及び前記冷媒流路に誘導するための連通流路が形成されている、燃料電池。
適用例1ないし適用例3のいずれかに記載の燃料電池であって、前記非発電領域は、前記第1と第2のプレートによって構成されており、前記シール部は、前記第1と第2のプレートによって挟持され、前記シール部には、前記反応ガス及び前記冷媒を前記ガス流路及び前記冷媒流路に誘導するための連通流路が形成されている、燃料電池。
適用例4または適用例5の燃料電池によれば、セパレータを2枚のプレートでのみ構成できるため、燃料電池は、より簡易な構成となる。
図1は本発明の一実施例としての燃料電池の構成を示す概略図である。この燃料電池1000は、反応ガスとして水素と酸素との供給を受けて発電を行う固体高分子型燃料電池である。なお、燃料電池1000としては、固体高分子型燃料電池でなくとも良く、任意の種々のタイプの燃料電池に本発明を適用することが可能である。
図10は、本発明の第2実施例としての燃料電池1000Aの構成を示す概略図である。図10は、流路枠部材250が省略され、膜電極接合体100及びセパレータ200に換えて膜電極接合体100A及びセパレータ200Aが用いられている点以外は図10と同じである。この燃料電池1000Aでは、流路枠部材250を用いることなく、セパレータ200Aを構成する2つのプレート210A,220Aにおいて、各マニホールド孔M1〜M6と発電領域EAとを連通する流体流路が形成されている。
図16(A),(B)は、本発明の第3実施例としての燃料電池に用いられる膜電極接合体100Bの構成を示す概略図である。図16(A)は、膜電極接合体100Bのカソード側の面を示しており、図16(B)は、アノード側の面を示している。なお、この膜電極接合体100Bは、シールガスケット120Bの構成が異なる点以外は、第1実施例の膜電極接合体100(図2)とほぼ同じである。また、この膜電極接合体100Bは、第1実施例と同じカソードプレート210(図3)とアノードプレート220(図4)とが積層されたセパレータ200Bによって挟持される。なお、セパレータ200Bには、流路枠部材250(図5)は用いられない。
図19(A),(B)は、本発明の第4実施例として、セパレータを構成するアノードプレートの他の構成例を示す概略図である。図19(A),(B)はそれぞれ、ディンプル226,227の形状が異なる点以外は、図4(A)とほぼ同じである。図19(A)に示すアノードプレート220Cでは、紙面に対して垂直な方向に沿って見たときのディンプル226C,227Cの形状は略楕円形である。また、図19(B)に示すアノードプレート220Dでは、紙面に対して垂直な方向に沿って見たときのディンプル226D,227Dの形状は略長方形である。
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
上記実施例において、ディンプル226,227は、アノードプレート220に設けられていたが、カソードプレート210に設けられるものとしても良い。この場合には、カソード側のガス流路部材500を省略することができる。なお、カソード側には、燃料電池反応により多量の水分が発生するため、カソード21とディンプルとを接触させた場合に、その接触部位に水分が滞留してしまい、カソードガスの流れを阻害する可能性がある。一方、アノード側にはカソード側に比較して水分量が少なく、また、水素は酸素に比較してガスの拡散性が高い。そのため、上記実施例のようにアノード側にディンプルによって流路を形成すれば、水素の配流性を十分に向上させることが可能である。従って、ディンプル226,227によるガス流路は、少なくともアノード側に設けられることが好ましい。
上記実施例において、凸ディンプル226は、アノード22と直接的に接触していたが、凸ディンプル226とアノード22との間にガス流路部材などの他の部材を介するものとしても良い。ただし、上述したように、発電電気の集電効率を向上させるためにも、アノード22と凸ディンプル226とを直接的に接触させる方がより好ましい。
上記実施例において、電極21,22には、電解質膜10と接しない面側にガス拡散層が設けられていたが、ガス拡散層は省略されるものとしても良い。但し、アノードプレート220の凸ディンプル226と触媒層との間にガス拡散層が設けられていると、ガス拡散層がクッション材として機能して、凸ディンプル226による触媒電極面への押圧力を分散させることができる。膜電極接合体100の電極面における発電分布を均一化するためには、電極面に加えられる押圧力も略均一であることが好ましく、電極21,22にはガス拡散層が設けられいることが好ましい。
上記実施例において、アノードプレート220のディンプル226,227は、他の形状の凸部や凹部として形成されていても良い。例えば、流体の流れる方向に並列に設けられた流路壁(流路溝)として形成されるものとしても良い。
10e…外周端部
21,22…電極
21e,22e…電極端部
100,100A,100B…膜電極接合体
1000,1000A,1000B…燃料電池
110…発電部
120,120B…シールガスケット
121…突起部
122a,122b…酸素用流路溝
200,200A,200B…セパレータ
210,210A…カソードプレート
211a,211b…酸素用連通流路溝
213a,213b…水素用連通流路溝
215a,215b…冷媒用流路溝
220,220A,220D,220E…アノードプレート
225,225A…発電部流路形成部
226,226C,226D…凸ディンプル
227,227C,227D…凹ディンプル
227t…底面
228a,228b…冷媒連通流路
250…流路枠部材
251…貫通窓部
252a,252b…酸素用連通流路
253a,253b…水素連通流路
254a,254b…水素櫛歯流路
258a,258b…薄肉部位
401,402…エンドプレート
403…締結部材
500…ガス流路部材
AH1,AH2…水素用連通孔
CH1,CH2…酸素用連通孔
EA…発電領域
M1〜M6…マニホールド孔
P1,P2…貫通孔列
SL…シールライン
Claims (6)
- 燃料電池であって、
電解質膜の両面に電極が配置された膜電極接合体と、
前記膜電極接合体を挟持するセパレータと、
を備え、
前記膜電極接合体の外周には、流体の漏洩を防止するためのシール部が設けられ、
前記セパレータは、前記燃料電池を挟持方向に沿って見たときに前記電極と重なる発電領域と、前記シール部を挟持する非発電領域とを有し、
前記発電領域は、第1と第2のプレートによって構成され、
前記第1のプレートは、前記電極側に突起し、分散して点在しているディンプル状の複数の電極側凸部と、前記第2のプレート側に突起し、分散して点在しているディンプル状の複数のプレート側凸部とを有し、
前記複数の電極側凸部は、前記非発電領域における前記セパレータと前記シール部との接触面よりも突出して、前記発電領域における反応ガスのためのガス流路を構成し、
前記複数のプレート側凸部は、前記発電領域において前記第1と第2のプレートの間に流入する冷媒のための冷媒流路を構成し、
前記発電領域を構成する前記第2のプレートは、平板状である、燃料電池。 - 請求項1記載の燃料電池であって、
前記電極はアノードとカソードとを含み、
前記第1のプレートは前記アノード側に配置され、
前記第2のプレートは前記カソード側に配置されている、燃料電池。 - 請求項2記載の燃料電池であって、さらに、
前記電極に反応ガスを供給するためのガス流路部材を備え、
前記ガス流路部材は、前記第2のプレートと前記カソードとの間に配置される、燃料電池。 - 請求項2または3に記載の燃料電池であって、
前記電極側凸部と前記電極とが直接的に接触する、燃料電池。 - 請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の燃料電池であって、
前記非発電領域は、前記第1と第2のプレートによって構成されており、
前記シール部は、前記第1と第2のプレートによって挟持され、
前記非発電領域の前記第1と第2のプレートの間には、前記反応ガス及び前記冷媒を前記ガス流路及び前記冷媒流路に誘導するための連通流路が形成されている、燃料電池。 - 請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の燃料電池であって、
前記非発電領域は、前記第1と第2のプレートによって構成されており、
前記シール部は、前記第1と第2のプレートによって挟持され、
前記非発電領域の前記第1と第2のプレートの間には、前記冷媒を前記冷媒流路に誘導するための冷媒連通流路が形成されており、
前記シール部には、前記反応ガスを前記ガス流路に誘導するための反応ガス連通流路が形成されている、燃料電池。
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