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JP5388758B2 - 燃料電池コージェネレーションシステム - Google Patents

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Description

本発明は、発電を行なう発電ユニットと、発電ユニットの運転により生じる排熱を利用して熱交換した水(お湯)を貯水する貯湯タンクを備える貯湯ユニットとを備える燃料電池コージェネレーションシステムに関する。
近年、次世代エネルギーとして、水素含有ガス(燃料ガス)と空気(酸素含有ガス)とを用いて電力を得ることができる燃料電池セルや、運転に伴い生じる排ガスと水とで熱交換を行なうための熱交換器を備える発電ユニット(燃料電池装置)と、熱交換器に水を供給するとともに、熱交換器での熱交換により生成されたお湯を貯湯するための貯湯タンクを備える貯湯ユニットとを備える燃料電池コージェネレーションシステムが種々提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
このような燃料電池コージェネレーションシステムにおいては、発電ユニットの発電により生じる電力を負荷に供給するとともに、発電ユニットの運転により生じる排熱を利用してお湯を生成することにより高い総合効率を得ることができる。
ところで、このような燃料電池コージェネレーションシステムにおいては、熱交換器において排ガスと水とでの熱交換を行なうことで生じる凝縮水を燃料電池セルに供給する燃料ガスを生成するための改質反応に用いることが知られている。ここで、熱交換器に供給される水(貯湯タンクに貯水されている水)の温度が上昇すると、凝縮水の生成量が低下して効率の良い運転を行なうことが困難となることから、貯湯タンクのお湯を排水することが知られている。そのため、貯湯タンクに貯水されたお湯を効率よく利用することが好ましい。
ここで、上記特許文献1においては、発電ユニットの運転により生じる排熱と水との熱交により生じたお湯を効率よく利用するにあたり、貯湯タンクから供給される温水の現在の給湯温度や、貯湯タンクが温水で満水状態か否かの情報を操作盤に表示して操作者に知らせるように構成する例が示されている。
特開2005−78977号公報
ところで、このような燃料電池コージェネレーションシステムにおいては、使用者が電力やお湯を使用する負荷機器の運転開始の指示を行なってはじめて、お湯の使用が開始されることから、使用者が負荷機器の運転開始の指示を行なわなければ、貯湯タンクに貯水されたお湯が継続して排水されることとなり、燃料電池コージェネレーションシステムの運転効率が低下することとなる。
それゆえ、本発明は、貯湯タンクに貯水された水(お湯)の外部に排水される水の量を減らすことで、運転効率を向上した燃料電池コージェネレーションシステムを提供することを目的とする。
本発明の燃料電池コージェネレーションシステムは、燃料電池セルと該燃料電池セルからの排ガスと水とで熱交換するための熱交換器とを備える燃料電池装置と、熱交換後の水を貯水するための貯湯タンクと、前記熱交換器と前記貯湯タンクとの間で水を循環させるための循環配管と、前記貯湯タンクの水を蓄水するための蓄水装置と、前記貯湯タンクに貯水された水を外部または前記蓄水装置に排水するための排水装置と、記貯湯タンクに貯水された水の温度を測定するための温度センサと、前記温度センサにより測定される水の温度が所定時間継続して第1の所定温度以上で測定された場合に、前記貯湯タンクに貯水された水を前記蓄水装置に供給するように前記排水装置の動作を制御する制御装置と、を備えることを特徴とする。
このような燃料電池コージェネレーションシステムにおいては、温度センサにより測定される水の温度が所定時間継続して第1の所定温度以上で測定された場合に、従来であればそのまま外部に排水されていた水(お湯)を、蓄水装置に自動的に供給するように排水装置の動作を制御することにより、熱交換により生成されたお湯を効率よく利用することができ、運転効率(総合効率)の向上した燃料電池コージェネレーションシステムとすることができる。
また、本発明の燃料電池コージェネレーションシステムは、報知装置を備えてなり、前記制御装置は、前記温度センサにより測定される水の温度が所定時間継続して第1の所定温度以上で測定された場合に、前記報知装置を作動させるとともに、該報知装置を作動させてから所定時間経過後に、前記温度センサにより測定される水の温度が継続して第1の所定温度以上で測定された場合に、前記貯湯タンクに貯水された水を、前記蓄水装置に供給するように前記排水装置の動作を制御することが好ましい。
このような燃料電池コージェネレーションシステムにおいては、貯湯タンクに貯水された水を蓄水装置に供給する前に、報知装置を作動させることにより、燃料電池コージェネレーションシステムの使用者に、貯湯タンクに貯水された水の使用を促すことができ、熱交換により生成されたお湯を効率よく使用することができる。
また、この場合において、報知装置を作動させてから所定時間経過後に、温度センサにより測定される水の温度が継続して第1の所定温度以上で測定された場合に、貯湯タンクに貯水された水を、蓄水装置に自動的に供給するように排水装置の動作を制御することにより、熱交換により生成されたお湯を効率よく利用することができ、運転効率(総合効率)の向上した燃料電池コージェネレーションシステムとすることができる。
また、本発明の燃料電池コージェネレーションシステムは、前記制御装置は、前記貯湯タンクに貯水された水を前記蓄水装置に供給するように前記排水装置の動作を制御する際に、前記報知装置を作動させる制御を行なうことが好ましい。
このような燃料電池コージェネレーションシステムにおいては、貯湯タンクに貯水された水を蓄水装置に供給するように排水装置の動作を制御する際に、報知装置を作動させることで、使用者が蓄水装置に貯湯タンクに貯水された水の供給が開始されたことを容易に認識することができる。
また、本発明の燃料電池コージェネレーションシステムは、前記排水装置は、前記貯湯タンクの水を外部に排水するための弁を備える外部排水管と、前記貯湯タンクの水を前記蓄水装置に供給するための弁を備える蓄水装置供給管とを備えてなることが好ましい。
このような燃料電池コージェネレーションシステムにおいては、貯湯タンクの水を外部に排水するための弁を備える外部排水管と、貯湯タンクの水を蓄水装置に供給するための弁を備える蓄水装置供給管とを備えることから、貯湯タンクの水を外部に排水するか、蓄水装置に供給するかを容易に制御することができる。
また、本発明の燃料電池コージェネレーションシステムは、前記排水装置は、前記貯湯タンクの水を排水するための弁を備える排水管と、前記貯湯タンクの水を外部に排水するための外部排水管と、前記貯湯タンクの水を前記蓄水装置に供給するための蓄水装置供給管とを備えてなるとともに、前記排水管と前記外部排水管と前記蓄水装置供給管とが三方弁により接続されていることが好ましい。
このような燃料電池コージェネレーションシステムにおいては、貯湯タンクの水を排水するための弁を備える排水管と、貯湯タンクの水を外部に排水するための外部排水管と、貯湯タンクの水を蓄水装置に供給するための蓄水装置供給管とが三方弁により接続されていることから、貯湯タンクの水を外部に排水するか、蓄水装置に供給するかを容易に制御することができる。
また、本発明の燃料電池コージェネレーションシステムは、前記蓄水装置の水位を測定するための蓄水装置水位センサを備えるとともに、前記制御装置は、前記蓄水装置水位センサからの情報に基づき、前記蓄水装置の水位が所定の水位以上となった場合に、前記貯湯タンクから前記蓄水装置への水の供給を停止するとともに、前記貯湯タンクに貯水された水を外部に排水するように前記排水装置の動作を制御することが好ましい。
このような燃料電池コージェネレーションシステムにおいては、蓄水装置の水位が所定の水位以上となった場合に、貯湯タンクに貯水された水の蓄水装置への供給を停止するとともに、外部に排水するように排水装置の動作を制御することで、蓄水装置より水があふれることを抑制できる。
また、本発明の燃料電池コージェネレーションシステムは、前記蓄水装置に貯水された水の温度を測定するための蓄水装置温度センサを備えるとともに、前記制御装置は、前記蓄水装置温度センサにより測定される蓄水装置に貯水された水の温度が所定の温度以上となった場合に、前記貯湯タンクに貯水された水を外部に排水するように前記排水装置の動作を制御することが好ましい。
このような燃料電池コージェネレーションシステムにおいては、蓄水装置に貯水された水の温度が所定の温度以上となった場合に、貯湯タンクに貯水された水を外部に排水するように排水装置の動作を制御することにより、蓄水装置に貯水される水の温度を所定の温度範囲内とすることができる。
また、本発明の燃料電池コージェネレーションシステムは、前記貯湯タンクに水を供給するための水供給装置と、前記貯湯タンクの水位を測定するための貯湯タンク水位センサとを備え、前記制御装置は、前記貯湯タンク水位センサにより測定される前記貯湯タンクの水位が所定の範囲内となるように、前記排水装置および前記水供給装置の動作を制御するとともに、前記温度センサにより測定される水の温度が、前記第1の所定温度よりも低く設定された第2の所定温度未満となった場合に、前記貯湯タンクからの水の排水を停止するように前記排水装置の動作を制御することが好ましい。
このような燃料電池コージェネレーションシステムにおいては、貯湯タンクの水位が所定の範囲内となるように、排水装置および貯湯タンクに水を供給するための水供給装置の動作を制御するとともに、温度センサにより測定される水の温度が、第1の所定温度よりも低く設定された第2の所定温度未満となった場合に、貯湯タンクからの水の排水を停止するように排水装置の動作を制御することにより、貯湯タンクに貯水された水の温度が低下しすぎることを抑制でき、燃料電池コージェネレーションシステムの使用者が使用するお湯を効率よく生成することができる。
本発明の燃料電池コージェネレーションシステムは、貯湯タンクに貯水された水(お湯)を蓄水装置に自動的に供給することにより、外部に排水される水の量を減らすことができ、運転効率(総合効率)を向上することができる。
本発明の燃料電池コージェネレーションシステムの構成の一例を示す構成図である。 本発明の燃料電池コージェネレーションシステムの制御の流れの一例を示すフローチャートである。 図2に示すフローチャートの続きを示す、本発明の燃料電池コージェネレーションシステムの制御の流れの一例を示すフローチャートである。 本発明の燃料電池コージェネレーションシステムの構成の他の一例を示す構成図である。 本発明の燃料電池コージェネレーションシステムの構成のさらに他の一例を示す構成図である。
図1は、本発明の燃料電池コージェネレーションシステム(以下、コージェネシステムと略す場合がある。)の一例を示した構成図である。なお、以降の図において同一の部材については同一の番号を付するものとする。
図1に示すコージェネシステムは、発電を行なう発電ユニット(燃料電池装置)と、熱交換後の湯水を貯湯する貯湯ユニットと、これらのユニット間に水を循環させるための循環配管とを具備して構成されている。
図1に示す発電ユニット(燃料電池装置)は、複数個の燃料電池セル(図示せず)を組み合わせてなる燃料電池セルスタック1(以下、セルスタックと略す場合がある。)、セルスタック1からの排ガスと水とで熱交換するための熱交換器5とを備えている。まず、以下に、発電ユニット(燃料電池装置)を構成する各部材について説明する。
発電ユニット(燃料電池装置)は、天然ガス等の原燃料を供給する原燃料供給装置2、セルスタック1を構成する燃料電池セルに酸素含有ガスを供給するための酸素含有ガス供給装置3、原燃料と水蒸気により水蒸気改質する改質器4を具備している。なお、改質器4は、後述する水ポンプ11により供給される水(純水、以下適宜水と略す場合がある)を気化し、原燃料供給装置2から供給された原燃料と水蒸気とを混合するための気化部と、内部に改質触媒を備え、混合された原燃料と水蒸気とを反応させて燃料ガス(水素含有ガス)を生成するための改質部とを備えている。
なお、セルスタック1や改質器4を収納容器内に収納することで、発電ユニットを構成する燃料電池モジュールが構成される。なお図1においては、燃料電池モジュールを構成する各装置類を二点鎖線により囲って示している(図1においてMで示している)。
また、熱交換器5でのセルスタック1からの排ガスとで熱交換するための水を循環するための循環配管16の一部、熱交換器5で生成された凝縮水を改質器4に向けて供給するための凝縮水供給管6が設けられており、熱交換器5で生成された凝縮水は、凝縮水処理装置7にて純水に処理された後、水タンク8に貯水されて、水ポンプ11により改質器4(気化部、図示せず)に供給される。なお、凝縮水処理装置7と水タンク8とがタンク連結管9により接続され、水タンク8と改質器4とが改質水供給管10により接続されている。
さらに図1に示す発電ユニット(燃料電池装置)は、燃料電池セルにて発電された直流電力を交流電力に変換し、変換された電流の外部負荷への供給量を調整するための供給電力調整部(パワーコンディショナ)12、熱交換器5の出口に設けられ熱交換器5の出口を流れる水(循環水流)の水温を測定するための出口水温センサ14のほか、制御装置13が設けられており、循環配管16内で水を循環させる循環ポンプ15とあわせて発電ユニットが構成されている。なお、循環ポンプ15は貯湯ユニット側に配置することも可能である。そして、これら発電ユニットを構成する各装置を、外装ケース内に収納することで、設置や持ち運び等が容易な発電ユニット(燃料電池装置)とすることができる(図示せず)。
なお、セルスタック1と熱交換器6との間には、燃料電池セル(セルスタック1)の運転に伴い生じる排ガスを処理するための排ガス処理装置が設けられている(図示せず)。なお、排ガス処理装置は、収納容器内に排ガス処理部材を収納してなり、排ガス処理部材としては、一般的に公知の燃焼触媒を用いることができる。
貯湯ユニットは、熱交換後の湯水を貯水するための貯湯タンク17を備えている。なお、図1に示す貯湯タンク17は、貯湯タンク17と熱交換器5との間で循環される水である貯湯タンク17に貯水された水の温度を測定する貯湯タンク温度センサ19、貯湯タンク17に貯水された水の水位を測定するための貯湯タンク水位センサ30を備えているとともに、貯湯タンク温度センサ19の測定する温度(水温)に基づいて、貯湯タンク17内の水(お湯)を外部に排水するための弁22を備える外部排水管21と、貯湯タンク17の水(お湯)を後述する蓄水装置25に供給するための弁24を備える蓄水装置供給管23と、貯湯タンク17内に外部からの水(例えば、水道水等)を供給するための水供給装置28と、が接続されている。なお、貯湯タンク温度センサ19は、貯湯タンク19における温度の低い部位を測定するように配置することが好ましく、図1に示す貯湯タンク19においては、水供給装置28が接続された部位の近傍に配置している。なお、図1に示すコージェネシステムにおいては、弁22を備える外部排水管21と弁24を備える蓄水装置供給管23とが排水装置に該当する。
さらに、図1に示す貯湯タンク17は、報知装置20、これら各装置や各弁の動作を制御するための制御装置18を備えている。なお、制御装置18は発電ユニットに設けられた制御装置13と共用することも可能であるが、コージェネシステムの組立を考慮して、それぞれ別に設けることが好ましい。
なお、貯湯タンク17と熱交換器5との間で循環される水の温度を測定するための温度センサとして、循環配管16を流れる水の温度を測定するための循環配管温度センサを用いることも可能である。この場合、循環配管温度センサは、循環ポンプ15の上流側や、貯湯タンク17に供給される水の温度を低減するためのラジエーターを備える場合には、ラジエーターの下流側等に配置することができる。さらに出口水温センサ14を共用することも可能である。以下の説明においては、貯湯タンク17と熱交換器5との間で循環される水の温度を測定する温度センサとして、貯湯タンク17内に貯水された水の温度を測定する貯湯タンク温度センサ19を用いて説明する。
図中の矢印は、原燃料、酸素含有ガス、水の流れ方向を示したものであり、また破線は制御装置18に伝送される主な信号経路、または制御装置18より伝送(発信)される主な信号経路を示している。
以下に、図1に示したコージェネシステムの運転方法について説明する。
燃料電池セルの発電に用いられる燃料ガスを生成するために水蒸気改質を行なうにあたり、改質器4で使用される水は、熱交換器5において燃料電池セル(セルスタック1)の運転に伴って生じた排ガスと循環配管16を流れる水との熱交換により生成される凝縮水が用いられる。熱交換器5にて生成された凝縮水は、凝縮水供給管6を流れて凝縮水処理装置7に供給される。凝縮水処理装置7にて凝縮水を処理して純水が生成され、生成された純水は水タンク8に供給される。水タンク8に貯水された水は、水ポンプ11により改質器4に供給され、原燃料供給装置2より供給される原燃料とで水蒸気改質が行われ、生成された燃料ガスが燃料電池セルに供給される。燃料電池セルにおいては、燃料ガスと酸素含有ガス供給装置3より供給される酸素含有ガスとを用いて発電が行われる。このように凝縮水を有効に利用することにより、水自立運転を行なうことができる。
貯湯タンク17においては、貯湯タンク水温センサ19により貯湯タンク17に貯水された水の温度を測定する。ここで、貯湯タンク17に貯水された水の温度が所定の温度以上となると、熱交換器5での凝縮水の生成量が低減し、改質器4に十分な水(純水)を供給することが困難となり、発電ユニットを効率よく運転することが困難となる。
それゆえ、貯湯タンク17に貯水された水の温度が所定の温度以上となった場合には、貯湯タンク17に貯水された水を排水するとともに、貯湯タンク17に貯水された水の水位を測定する貯湯タンク水位センサ30が測定する水位が所定の範囲内となるように、水供給装置28が外部からの水(例えば、水道水等)を供給することにより、貯湯タンク17に貯水された水の温度を低減する。それにより、熱交換器5で生成される凝縮水の量が低減することを抑制し、発電ユニットの運転を効率よく行なうことができる。
しかしながら、この場合において、熱交換器5において生成されたお湯を無駄に排水することとなり、コージェネシステムとしての運転効率(総合効率)が低下することとなる。
そこで、本発明のコージェネシステムにおいては、貯湯タンク17より排水される水(お湯)を、蓄水装置25に自動的に供給することにより、運転効率(総合効率)が向上したコージェネシステムとすることができる。
なお、蓄水装置25としては、例えばコージェネシステムが戸建住宅に設置される場合には、風呂等とすることができ、コージェネシステムが集合住宅に設置される場合には、各部屋における風呂等のほか、各部屋にお湯を供給するための集合貯湯槽とすることができる。なお、蓄水装置25を風呂とする場合には、貯湯タンク17と蓄水装置25との間で水を循環させるための循環配管を設けることが好ましく、図1に示すコージェネシステムにおいては、貯湯タンク17と蓄水装置25とで水を循環させるための循環配管29が設けられている。なお、貯湯タンク17と蓄水装置25との間に、湯沸かし器や給湯器を設けることもでき、この場合はそれぞれの装置が循環配管29により接続される。
なお、蓄水装置25においては、蓄水装置25に貯水される水の水位を測定するための蓄水装置水位センサ26や、蓄水装置25に貯水される水の温度を測定するための蓄水装置温度センサ27を備えることが好ましい。これらのセンサに基づく制御については後述する。
図2および図3は、図1に示すコージェネシステムにおける制御の流れの一例を示すフローチャートである。なお、図2および図3に示すフローチャートは本発明における一連の制御のみを示している。
コージェネシステムの運転時において、貯湯タンク温度センサ19により測定された貯湯タンク17に貯水された水の温度情報が制御装置18に伝送される。ここで、制御装置18は、貯湯タンク17の水温が第1の所定温度以上を所定時間以上継続する場合には、貯湯タンク17の水を蓄水装置25に供給するように、排水装置の動作を制御する(ステップS1)。具体的には、図1に示すコージェネシステムにおいては、外部排水管21に備える弁22を閉じる制御を行なうとともに、蓄水装置供給管23に備える弁24を開く制御を行なう。なお、弁22および弁24としては、一般的に使用される電磁弁を用いることができる。
一方、貯湯タンク17に貯水された水の温度(以下、貯湯タンク17の水温という場合がある。)が第1の所定温度以上を所定時間以上継続していない場合には、貯湯タンク17に貯水された水を排水する必要がないと判断し、貯湯タンク17の水が排水されないように排水装置を制御する(ステップS2)。具体的には、具体的には、図1に示すコージェネシステムにおいては、外部排水管21に備える弁22を閉じる制御を行なうとともに、蓄水装置供給管23に備える弁24を閉じる制御を行なう。
ここで、貯湯タンク17の水温が第1の所定温度以上を所定時間以上継続するとは、コージェネシステム全体の定格規模等に基づいて適宜設定することができ、例えば発電ユニットの定格出力が700wの場合においては、第1の所定温度を40〜85℃の範囲で適宜設定することができ、所定時間は1〜60分の間で適宜設定することができる。
ここで、貯湯タンクの水温が第1の所定温度以上を所定時間以上継続する場合に、制御装置18は貯湯タンク17の水を蓄水装置25に供給するように、排水装置の動作を制御するが、蓄水装置25に水を供給する前に、コージェネシステムの使用者に、所定時間経過後に貯湯タンク17の水の蓄水装置25への供給を開始することを知らせることが好ましい。それにより、コージェネシステムの使用者が、貯湯タンク17中のお湯を効率よく使用することができる。
それゆえ、制御装置18は、貯湯タンク17の水を蓄水装置25に供給するように排水装置の動作を制御する前に、報知装置20の動作を制御する(ステップS3)。なお、報知装置20としては、例えばコージェネシステムの操作パネルに使用を促す表示をする他、アラーム音を発信する、使用者が登録したメールアドレスに使用を促すメールを送信する等、コージェネシステムの構成にあわせて適宜設定することができる。
ただし、報知装置20を作動させて所定時間が経過した場合に、使用者が貯湯タンク17に貯水された水を使用しない場合には、熱交換器5と循環配管16を流れる水とでの熱交換が低減し、凝縮水の生成量が低減して、発電ユニット(燃料電池装置)の発電効率が低下するおそれがある。それゆえ、制御装置18は、続いて報知装置20を作動させてから所定時間が経過したかどうかを判断する(ステップS4)。
報知装置20を作動させてから所定時間が経過していないと判断される場合には、継続して報知装置20を作動させる。一方で、報知装置20を作動させてから所定時間が経過したと判断される場合には、続いて貯湯タンク17に貯水された水の温度を、貯湯タンク水温センサ19により測定する(ステップS5)。
ここで、貯湯タンク17に貯水された水の温度が、第1の所定温度を下回った場合には(すなわち、コージェネシステムの使用者がお湯を使用した場合)、貯湯タンク17中の水を排水する必要がないと判断し、制御装置18は、貯湯タンク17の水が排水されないように排水装置を制御する(ステップS2)。
一方、報知装置20を作動させてから所定時間が経過した後、貯湯タンク17に貯水された水の温度が継続して第1の所定温度を超える場合には(すなわち、コージェネシステムの使用者がお湯を使用していない場合)、貯湯タンク17中の水を排水する必要があると判断し、制御装置18は貯湯タンク17中の水を蓄水装置25に供給するように、排水装置を作動させる(ステップS6)。具体的には、図1に示すコージェネシステムにおいては、外部排水管21に備える弁22を閉じる制御を行なうとともに、蓄水装置供給管23に備える弁24を開く制御を行なう。
それにより、貯湯タンク17に貯水された水を排水するにあたり、貯湯タンク17中の水を、蓄水装置25に自動的に供給することから、熱交換により生成されたお湯を効率よく利用することができ、運転効率(総合効率)の向上した燃料電池コージェネレーションシステムとすることができる。
この場合に、制御装置18は、貯湯タンク17に貯水された水の蓄水装置25への供給を知らせるように報知装置20を作動させる制御を行なう(ステップS7)。それにより、コージェネシステムの使用者が、蓄水装置25に貯湯タンク17に貯水された水の供給が開始されたことを容易に認識することができる。
ここで、貯湯タンク17においては、コージェネシステムの使用者が使用する水の量が不足することを避けるべく、貯湯タンク17に貯湯タンク水位センサ30が設けられており、貯湯タンク水位センサ30により測定される貯湯タンク17の水位が所定の範囲内となるように制御される。
すなわち、制御装置18は、排水装置21の動作を制御して貯湯タンク17より排出された水と同量の水が、貯湯タンク17に外部より供給されるように水供給装置28の動作を制御する。そのため、貯湯タンク17に貯水された水を排出することに伴って、温度の低い水が貯湯タンク17に供給されることから、貯湯タンク17の水の温度が低下する。
それゆえ、制御装置18は、貯湯タンク温度センサ19により測定される貯湯タンク17に貯水された水の温度が、第1の所定温度よりも低く設定された第2の所定温度未満となっているか否かを判定する(ステップS8)。
ここで、貯湯タンク17に貯水された水の温度が、第2の所定温度未満である場合には、貯湯タンク17からの水の排水を停止するように排水装置動作を制御する(ステップS9)。具体的には、図1に示すコージェネシステムにおいては、外部排水管21に備える弁22を閉じる制御を行なうとともに、蓄水装置供給管23に備える弁24を閉じる制御を行なう。それにより、コージェネシステムの使用者が使用するお湯を効率よく生成することができ、所定の温度範囲の水(お湯)をコージェネシステムの使用者に供給できる。
一方、貯湯タンク17に貯水された水の温度が、第2の所定温度未満である場合には、貯湯タンク17に貯水された水を蓄水装置25に継続して供給する。
ここで、第2の所定温度とは、コージェネシステム全体の定格規模等に基づいて適宜設定することができ、例えば発電ユニットの定格出力が700wの場合においては、第2の所定温度を35〜45℃の範囲で適宜設定することができる。
上述のような制御により、貯湯タンク17に貯水された水を蓄水装置25に供給することにより、コージェネシステムの運転効率(総合効率)を向上することができるが、蓄水装置25に貯水された水の水位が所定の水位以上となった場合には、蓄水装置25より水があふれるおそれがある。また、貯湯タンク17と蓄水装置25との間で循環配管29を介して水を循環させることにより、貯湯タンクへ17の外部からの水の供給を行うことなく、貯湯タンク17に貯水された水の温度を低下させることができる。しかしながら、蓄水装置25に貯水された水の温度が所定の温度以上となった場合には、安全性の点で問題が生じるおそれがある。
ここで図1に示すコージェネシステムにおいては、蓄水装置25に、蓄水装置25に貯水される水の水位を測定するための蓄水装置水位センサ26と、蓄水装置25に貯水される水の温度を測定するための蓄水装置温度センサ27とを備えている。
制御装置18は、蓄水装置水位センサ26により測定される貯湯タンク17に貯水された水の水位が所定の水位以上となっているか、もしくは蓄水装置温度センサ27により測定される蓄水装置25に貯水される水の温度が所定の温度以上となっているかを判断する(ステップS10)。
ここで、蓄水装置水位センサ26により測定される蓄水装置25に貯水される水の水位が所定の水位未満の場合や、蓄水装置温度センサ27により測定される蓄水装置25に貯水される水の温度が所定の温度未満の場合には、制御装置18は、蓄水装置25に供給される水を停止する必要がないと判断し、継続して蓄水装置25に水が供給されるように排水装置の動作を制御する。
一方、蓄水装置水位センサ26により測定される蓄水装置25に貯水される水の水位が所定の水位以上の場合や、蓄水装置温度センサ27により測定される蓄水装置25に貯水される水の温度が所定の温度以上の場合には、制御装置18は、蓄水装置25に供給される水を停止する必要があると判断し、貯湯タンク17より排水される水を外部に排水するように排水装置の動作を制御する(ステップS11)。具体的には、図1に示すコージェネシステムにおいては、外部排水管21に備える弁22を開く制御を行なうとともに、蓄水装置供給管23に備える弁24を閉じる制御を行なう。
それにより、運転効率(総合効率)を向上するとともに、蓄水装置25より水があふれることを抑制できるほか、蓄水装置25に貯水される水の温度を所定の温度範囲内とすることができ、安全性を向上することができる。
なお、蓄水装置25における所定の水位とは、蓄水装置25より水があふれることがない水位とすることができ、蓄水装置25における所定の温度とは、蓄水装置25における安全性を考慮して、例えば35℃〜45℃の範囲で適宜設定することができる。
ここで、制御装置18は、貯湯タンク17に貯水された水を外部に排水するように排水装置を制御する場合にも、貯湯タンク温度センサ19により測定される貯湯タンク17に貯水された水の温度が、第2の所定温度未満となっているか否かを判定する(ステップS12)。
ここで、貯湯タンク17に貯水された水の温度が、第2の所定温度未満である場合には、貯湯タンク17からの水の排水を停止するように排水装置の動作を制御する(ステップS9)。それにより、コージェネシステムの使用者が使用するお湯を効率よく生成することができ、所定の温度範囲の水(お湯)をコージェネシステムの使用者に供給できる。
一方、貯湯タンク17に貯水された水の温度が、第2の所定温度未満である場合には、貯湯タンク17に貯水された水を外部に継続して排水する。
図4は、本発明の燃料電池コージェネレーションシステムの構成の他の一例を示す構成図である。
図4に示すコージェネシステムにおいては、貯湯タンク17の水を外部に排水するための弁22を備える外部排水管21と、貯湯タンク17の水を蓄水装置25に供給するための弁24を備える蓄水装置供給管23との一部が共用されている以外は、図1に示す燃料電池コージェネレーションシステムと同じである。図4に示す燃料電池コージェネレーションシステムにおいては、配管の一部を削減することができ、設置工事や設置コストの低減を図ることができる。
図5は、本発明の燃料電池コージェネレーションシステムの構成のさらに他の一例を示す構成図である。
図5に示すコージェネシステムにおいては、図1および図4で示した、貯湯タンク17の水を外部に排水するための弁22を備える外部排水管21と、貯湯タンク17の水を蓄水装置25に供給するための弁24を備える蓄水装置供給管23とに変わって、貯湯タンク17の水を排水するための弁32を備える排水管31と、貯湯タンク17の水を外部に排水するための外部排水管34と、貯湯タンク17の水を蓄水装置25に供給するための蓄水装置供給管33とが、三方弁35により接続されている。なお、図5に示すコージェネシステムにおいては、弁32を備える排水管31と、外部排水管34と、蓄水装置供給管33と、三方弁35とが排水装置に該当する。
このような構成のコージェネシステムにおいても、貯湯タンク17の水を外部に排水するか、蓄水装置25に供給するか、貯湯タンク17からの排水を停止するかを容易に制御することができる。
具体的には、例えば貯湯タンク17に貯水された水を外部に排水する場合には、制御装置18は、弁32を開く制御を行なうとともに、排水管31を流れる水が外部排水管34に流れるように三方弁35を制御する。また、貯湯タンク17に貯水された水を蓄水装置25に供給する場合には、弁32を開く制御を行なうとともに、排水管31を流れる水が蓄水装置供給管33に流れるように三方弁35を制御する。また、貯湯タンク17からの排水を停止する場合には、弁32を閉じる制御を行なう。
以上のような構成により、運転効率(総合効率)を向上した燃料電池コージェネレーションシステムとすることができる。
以上、本発明について詳細に説明したが、本発明は上述の実施の形態の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更、改良等が可能である。
上述の説明においては、1つの蓄水装置25に水を供給する場合を例示して説明したが、貯湯タンク17の水を排水するにあたり複数の蓄水装置25に水を供給するように構成することもできる。この場合は、適宜各種センサを配置し、それらの各種センサが測定する値に基づいて排水装置を制御することができる。
また、貯湯タンク17と熱交換器5との間で循環される水の温度を測定するための温度センサとして、循環配管16を流れる水の温度を測定するための循環配管温度センサを用いる場合には、図2および図3に示すフローチャートのうち、「貯湯タンク17の水温が」を「循環配管温度センサにより測定される水温が」に変更することがよい。
1:燃料電池セルスタック
5:熱交換器
16、29:循環配管
17:貯湯タンク
18:制御装置
19:貯湯タンク水温センサ
20:報知装置
25:蓄水装置
26:蓄水装置水位センサ
27:蓄水装置水温センサ


Claims (8)

  1. 燃料電池セルと該燃料電池セルからの排ガスと水とで熱交換するための熱交換器とを備える燃料電池装置と、
    熱交換後の水を貯水するための貯湯タンクと、
    前記熱交換器と前記貯湯タンクとの間で水を循環させるための循環配管と、
    前記貯湯タンクの水を蓄水するための蓄水装置と、
    前記貯湯タンクに貯水された水を外部または前記蓄水装置に排水するための排水装置と、記貯湯タンクに貯水された水の温度を測定するための温度センサと
    記温度センサにより測定される水の温度が所定時間継続して第1の所定温度以上で測定された場合に、前記貯湯タンクに貯水された水を前記蓄水装置に供給するように前記排水装置の動作を制御する制御装置と、
    を備えることを特徴とする燃料電池コージェネレーションシステム。
  2. 報知装置を備えてなり、前記制御装置は、前記温度センサにより測定される水の温度が所定時間継続して第1の所定温度以上で測定された場合に、前記報知装置を作動させるとともに、該報知装置を作動させてから所定時間経過後に、前記温度センサにより測定される水の温度が継続して第1の所定温度以上で測定された場合に、前記貯湯タンクに貯水された水を、前記蓄水装置に供給するように前記排水装置の動作を制御することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池コージェネレーションシステム。
  3. 前記制御装置は、前記貯湯タンクに貯水された水を前記蓄水装置に供給するように前記排水装置の動作を制御する際に、前記報知装置を作動させる制御を行なうことを特徴とする請求項2に記載の燃料電池コージェネレーションシステム。
  4. 前記排水装置は、前記貯湯タンクの水を外部に排水するための弁を備える外部排水管と、前記貯湯タンクの水を前記蓄水装置に供給するための弁を備える蓄水装置供給管とを備えてなることを特徴とする請求項1乃至請求項3のうちいずれかに記載の燃料電池コージェネレーションシステム。
  5. 前記排水装置は、前記貯湯タンクの水を排水するための弁を備える排水管と、前記貯湯タンクの水を外部に排水するための外部排水管と、前記貯湯タンクの水を前記蓄水装置に供給するための蓄水装置供給管とを備えてなるとともに、前記排水管と前記外部排水管と前記蓄水装置供給管とが三方弁により接続されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のうちいずれかに記載の燃料電池コージェネレーションシステム。
  6. 前記蓄水装置の水位を測定するための蓄水装置水位センサを備えるとともに、前記制御装置は、前記蓄水装置水位センサからの情報に基づき、前記蓄水装置の水位が所定の水位以上となった場合に、前記貯湯タンクから前記蓄水装置への水の供給を停止するとともに、前記貯湯タンクに貯水された水を外部に排水するように前記排水装置の動作を制御することを特徴とする請求項4または請求項5に記載の燃料電池コージェネレーションシステム。
  7. 前記蓄水装置に貯水された水の温度を測定するための蓄水装置温度センサを備えるとともに、前記制御装置は、前記蓄水装置温度センサにより測定される蓄水装置に貯水された水の温度が所定の温度以上となった場合に、前記貯湯タンクに貯水された水を外部に排水するように前記排水装置の動作を制御することを特徴とする請求項4または請求項5に記載の燃料電池コージェネレーションシステム。
  8. 前記貯湯タンクに水を供給するための水供給装置と、前記貯湯タンクの水位を測定するための貯湯タンク水位センサとを備え、前記制御装置は、前記貯湯タンク水位センサにより測定される前記貯湯タンクの水位が所定の範囲内となるように、前記排水装置および前記水供給装置の動作を制御するとともに、前記温度センサにより測定される水の温度が、前記第1の所定温度よりも低く設定された第2の所定温度未満となった場合に、前記貯湯タンクからの水の排水を停止するように前記排水装置の動作を制御することを特徴とする請求項1乃至請求項7のうちいずれかに記載の燃料電池コージェネレーションシステム。
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