JP5377041B2 - 冷凍サイクル装置 - Google Patents
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Description
室内液管と、室内熱交換器と、室内ガス管とを順に接続した複数台の室内ユニットと、
前記各室外ユニットの前記液接続口と、複数台の室内ユニットにおける前記室内液管とを連通させる共通液管とを備えた冷凍サイクル装置において、
前記各室内ユニットの前記室内ガス管を分岐して第一ガス管と第二ガス管とに接続し、
前記第一ガス管を前記第一の室外ユニットと前記第二の室外ユニットとのうち一方の室外ユニットのガス接続口とまた前記第二ガス管を他方の室外ユニットのガス接続口とそれぞれ個別に配管して、前記第一ガス管および前記第二ガス管を前記室外ユニットから前記室内ユニットに向かう方向と前記室内ユニットから前記室外ユニットに向かう方向との双方向に冷媒が流れるように構成することにより、前記第一ガス管における冷媒の流れ方向が前記一方の室外ユニットの流路切換弁で切換わり、前記第二ガス管における冷媒の流れ方向が前記他方の室外ユニットの流路切換弁で切換わるように構成し、
前記各室内ユニットの前記室内ガス管と前記第一ガス管および前記第二ガス管との連通状態を切換える配管切換ユニットを設ける。
<冷暖同時 例1>
次に本実施例における冷暖同時運転(冷房1台、暖房2台)時の例1の動作を示す。図1で矢印は、室内ユニット21cで冷房運転を、21aおよび21bで暖房運転を行う場合の冷媒(図示せず)の流れ方向について一例を示している。四方弁3aは、実線で示す接続状態となっており、室外ユニット20aでは、圧縮機1aの吐出口を室外熱交換器2aに連通させることで、室外熱交換器2aを凝縮器して利用し、凝縮した液冷媒を液接続口6aを介して共通液管10へ供給する放熱サイクルを形成している。一方、室外ユニット20bでは圧縮機1bの吐出口をガス接続口5bへ連通するように四方弁3bで実線の流路を構成している。液接続口6bから室外ユニット20bへ流入した液冷媒は、膨張弁4bで減圧され低温・低圧となり、室外熱交換器2bで蒸発した後、圧縮機1bへと流入する。このように室外ユニット20bは室外空気から熱を奪う吸熱サイクルを形成する。
<冷暖同時 室内暖房⇒冷房>
次に、図1で暖房運転をおこなっていた室内ユニット21bのみを、冷房運転に切換えた場合(冷房2台、暖房1台)の例2の動作を、図2を用いて説明する。室外ユニット20a、20bおよび室内ユニット21a、21cの動作は、図1に示す実施例と同様であり、室内ユニット21bおよび配管切換ユニット22bの動作を、室内ユニット21cおよび配管切換ユニット22cと同様の動作に変更する。
<冷暖同時 配管形態、施工性>
このように本実施例では、冷房と暖房を切換えて運転可能な室外ユニットを2台用いることで、冷房と暖房を同時に、かつ室内ユニット毎に任意に切換えて運転可能な冷凍サイクル装置を構成することが可能となっている。また本実施例では、配管切換ユニット22の切換えにより、各室内熱交換器を第一の室外ユニット20aと第二の室外ユニット20bのいずれか一方とのみ接続(連通)されており、各室外ユニット20a、20bの液接続口6a、6bを液管10で連結する一方、第一ガス管11と第二ガス管12を互いに接続する必要がない。このため配管を接続するための従来技術に示される専用の複雑な配管ユニットが不要となり設置面積の増大を回避できるだけでなく、施工性も向上できる。特に第一ガス管11および第二ガス管12は、液管10に対して配管径が太く作業性が悪いので、これらの配管の接続を不要することで施工性を改善できる。
<冷暖同時 圧縮機容量制御>
図1に示す実施例において、冷房運転をおこなう室内ユニット21cは、放熱運転をおこなう室外ユニット20aと第一ガス管11で連通しているので、冷房能力は第一の室外ユニット20aに備えられた圧縮機1aの運転容量によって制御される。一方、暖房運転をおこなう室内ユニット21a、21bは、吸熱運転をおこなう室外ユニット20bと第二ガス管12で連通しているので、暖房能力は第二の室外ユニット20bに備えられた圧縮機1bの運転容量によって制御される。また図2に示す実施例では、室内ユニット21bが暖房運転から冷房運転に切り替わっているので、冷房運転をおこなう室内ユニット21b、21cの冷房負荷に合わせて圧縮機1aの運転容量を運転周波数で制御し、暖房運転をおこなう室内ユニット21aの暖房負荷に合わせて圧縮機1bの運転容量を運転周波数で制御すれば良い。
<室外動作切換>
ところで、圧縮機は内部に油を保有しており、保有している油の一部が吐出冷媒とともにサイクル中に流出し、その後吸込み冷媒とともに圧縮機へ戻ってくる。しかし本実施例のように複数台の室外ユニットを用いる場合には、各圧縮機1aおよび1bの保有する油が一方に偏る可能性があり、油が不足した場合には圧縮機が損傷するなどの不具合をおこす恐れがあるので、油不足を回避することが重要となる。
<全冷房 室外共用>
次に図4を用いて冷房運転時の動作を示す。本実施例では、3台室内ユニット21全てで冷房運転を実施する場合の冷媒の流れを矢印で示している。室外ユニット20a、20bはともに放熱サイクルを形成しており、それぞれ第一ガス管11と第二ガス管12内のガス冷媒を圧縮機1で吸込んで圧縮し、室外熱交換器2で放熱・液化させた後、共通液管10へ液冷媒を供給する。各室内ユニット21では、各膨張弁31で冷媒を減圧した後、各室内熱交換器30で蒸発・ガス化させる。その後、第一ガス管11に連通する第一制御弁43、および第二ガス管12に連通する第二制御弁42をともに開とすることで、第一ガス管11と第二ガス管12の2本のガス管を使って各室外ユニット20へと冷媒を戻す。2本のガス管を用いるので、ガス管を1本しか用いない場合に比べて圧力損失を低減でき、省エネルギー性が向上するというメリットがある。
<全冷房 室外分離>
ところで、室内ユニットはそれぞれ異なる室温環境で設置され得る。一般に室温の高い環境では蒸発温度も高くてよく、室温の低い環境では蒸発温度を下げる必要がある。蒸発温度は高い方が省エネルギー性は高いが、各室内ユニットの冷媒圧力は、第一ガス管11および第二ガス管12を介して連通しているので、ほぼ同じ圧力すなわち同じ蒸発温度となる。このため異なる室温環境に設置された場合には、蒸発温度は室温の低い環境に合わせた蒸発温度となり、冷凍サイクル装置全体としての省エネルギー性は低下する。
<全暖房 室外共用+分離>
次に図6を用いて暖房運転時の動作を説明する。暖房運転時には室外ユニット20a、20bを吸熱サイクルとし、共通液管10から供給された冷媒を室外熱交換器2で蒸発させ、圧縮機1で圧縮した後、高温・高圧のガス冷媒を第一ガス管11および第二ガス管12を用いて、各室内ユニット20へと供給する。室外ユニットは、暖房負荷に応じて一方のみ運転してもよく、また2台同時に運転するとしても良い。このとき、室内ユニットの第一制御弁43および第二制御弁42を、室外ユニット20の動作に合わせ、動作している室外ユニット20に連通する弁を適宜開閉動作させる。
<室外分離の判断制御>
なお、連通する室外ユニットを一方のみに切換える運転をおこなう場合、一方の室外ユニットに連通する室内ユニットの合計容量が、室外ユニットの定格容量を超えると、冷房能力もしくは暖房能力が不足するという不具合が生じる可能性がある。また各室外ユニットの20圧縮機1は異なる運転容量で運転されることになるので、前述のように圧縮機1間で油の偏りが生じる可能性がある。このため、室外ユニット20間の動作、および各室内ユニット21の接続される室外ユニット20を適宜切換えることが望ましい。
<配管切換ユニットについて>
ところで、本実施例において、第一制御弁43を開とすると、暖房運転時には第一ガス管11から室内ユニット21へ冷媒が流れ、冷房運転時には室内ユニット21から第一ガス管11へと冷媒が流れる。このように冷媒の流れが冷房と暖房で逆になるため、双方向に流すことのできる制御弁が必要となる。一般的な開閉弁は、方向性があり、双方向に流すためには開閉弁を2つ並列配置する必要性が生じる。このため配管切換ユニット22が大きくなるなどの不具合が生じる。そこで、本実施例では、配管切換ユニットの第一制御弁43および第二制御弁42として、膨張弁31や4等に用いられる電動膨張弁と同様の形態の、スペースが小さくて済む電動膨張弁を用いて構成した。このため双方向の開閉動作が可能となっている。
Claims (6)
- 圧縮機と、室外熱交換器と、ガス接続口と、圧縮機の吸込口と吐出口とのうち一方を前記ガス接続口、他方を前記室外熱交換器の一端と連通させるように任意に流路を切換可能な流路切換弁と、前記室外熱交換器の他端に接続された液接続口とを有する第一および第二の室外ユニットと、
室内液管と、室内熱交換器と、室内ガス管とを順に接続した複数台の室内ユニットと、
前記各室外ユニットの前記液接続口と、複数台の室内ユニットにおける前記室内液管とを連通させる共通液管とを備えた冷凍サイクル装置において、
前記各室内ユニットの前記室内ガス管を分岐して第一ガス管と第二ガス管とに接続し、
前記第一ガス管を前記第一の室外ユニットと前記第二の室外ユニットとのうち一方の室外ユニットのガス接続口とまた前記第二ガス管を他方の室外ユニットのガス接続口とそれぞれ個別に配管して、前記第一ガス管および前記第二ガス管を前記室外ユニットから前記室内ユニットに向かう方向と前記室内ユニットから前記室外ユニットに向かう方向との双方向に冷媒が流れるように構成することにより、前記第一ガス管における冷媒の流れ方向が前記一方の室外ユニットの流路切換弁で切換わり、前記第二ガス管における冷媒の流れ方向が前記他方の室外ユニットの流路切換弁で切換わるように構成し、
前記各室内ユニットの前記室内ガス管と前記第一ガス管および前記第二ガス管との連通状態を切換える配管切換ユニットを設け、
冷房運転と暖房運転を同時におこなう場合に、前記室外ユニットの一方を圧縮機の吐出口とガス接続口とが連通するように前記流路切換弁を切換えた吸熱サイクルとし、他方の室外ユニットを圧縮機の吐出口と室外熱交換器とが連通するように前記流路切換弁を切換えた放熱サイクルとし、
暖房運転をおこなう室内ユニットでは、吸熱サイクルの室外ユニットと連通するように、前記配管切換ユニットで切換え、
冷房運転をおこなう室内ユニットでは、放熱サイクルの室外ユニットと連通するように、前記配管切換ユニットで切換え、
前記配管切換ユニットの切換えにより前記各室内熱交換器を前記室外ユニットのいずれか一方とのみ連通するようにし、
吸熱サイクルもしくは、放熱サイクルを形成する室外ユニットを、第一の室外ユニットと第二の室外ユニットとで交互にサイクル切換可能とし、このサイクル切換にあわせて、前記配管切換ユニットを切換えることを特徴とする冷凍サイクル装置。 - 請求項1に記載の冷凍サイクル装置において、前記第一の室外ユニットと第二の室外ユニットとで交互にサイクル切換を行なうことで、吸熱サイクルとなる室外ユニットの室外熱交換器の除霜運転を行うことを特徴とする冷凍サイクル装置。
- 請求項1又は2に記載の冷凍サイクル装置において、冷房運転をおこなう室内ユニットの冷房要求負荷に基づいて放熱サイクルを形成する室外ユニットの圧縮機の容量制御をおこなう一方、暖房運転をおこなう室内ユニットの暖房要求負荷に基づいて吸熱サイクルを形成する室外ユニットの圧縮機の容量制御をおこなうことを特徴とする冷凍サイクル装置。
- 請求項1〜3の何れかに記載の冷凍サイクル装置において、前記配管切換ユニットは、前記各室内ユニットの前記室内ガス管と前記第一ガス管との連通状態を切換える第一制御弁と、前記室内ガス管と前記第二ガス管との連通状態を切換える第二制御弁とを備え、
前記第一制御弁および前記第二制御弁は、電動膨張弁であることを特徴とする冷凍サイクル装置。 - 請求項1に記載の冷凍サイクル装置において、冷房運転もしくは暖房運転時に、前記配管切換ユニットにより、前記各室内ユニットと連通する室外ユニットを切換可能としたことを特徴とする冷凍サイクル装置。
- 請求項5に記載の冷凍サイクル装置おいて、各室内ユニットの容量と吸込空気温度の情報に基づいて、各室外ユニットと連通する室内ユニットを切換える機能を備えたことを特徴とする冷凍サイクル装置。
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