JP5217015B2 - 電力変換装置及びその製造方法 - Google Patents
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Description
図15は、従来の半導体装置の構造を模式的に示す断面説明図である。図15に示すように、従来の半導体装置1は、下側半導体素子2と上側半導体素子3を有している。下側半導体素子2は、はんだ4aによって接続された、両側に金属パターンを有する絶縁基板5aを介して、冷却器6aに実装されており、上側半導体素子3は、はんだ4bによって接続された、両側に金属パターンを有する絶縁基板5bを介して、冷却器6bに実装されている。
この従来の半導体装置1は、下側半導体素子2と上側半導体素子3の何れも表面側及び裏面側にそれぞれ冷却器6a,6b,6cを有することで、冷却性能を高め温度上昇を抑えようとしている。また、両半導体素子2,3を上下に重ねた積層構造とすることで、平面大きさの縮小化を図っている。
半導体素子2もしくは3の両面を冷却する為には、半導体素子の両面側に熱抵抗を少なく、冷却器や放熱体を接合する必要がある。各部材を固定保持する際、各部材間に応力が発生し易いが、発生する応力を緩和したり応力の発生自体を防ぐための対応が困難である。特に半導体素子の平面に活電位に接続する電極面を形成した場合、電極面と冷却器や放熱体と熱抵抗を少なく接合することは非常に困難となる。
この発明の目的は、電力変換を行なう半導体素子を、熱抵抗増大化、応力集中を招くことなく、効率良く電極面からも冷却することができる電力変換装置及びその製造方法を提供することである。
また、この発明に係る電力変換装置の製造方法により、上記電力変換装置を実現することができる。
(第1実施の形態)
図1は、この発明の第1実施の形態に係る電力変換装置の構成を示す断面説明図である。図2は、図1のA−A線に沿う断面説明図である。図3は、図1の絶縁層及び放熱器を除いた各部断面構造を示し、(a)はB−B線に沿う断面説明図、(b)はC−C線に沿う断面説明図である。
図1から図3に示すように、電力変換装置10は、2個の第1半導体素子11a,11b、2個の第2半導体素子12a,12b、第1基板13、第2基板14、第1電極(上面電極)15、第2電極(上面電極)16、第1放熱器17、第2放熱器18、及びヒートスプレッダ19を有しており、これらを層状に積み重ねて形成されている。
つまり、2個の第1半導体素子11a,11b、第1基板13及び第1放熱器17と、2個の第2半導体素子12a,12b、第2基板14及び第2放熱器18は、ヒートスプレッダ19を挟み、それぞれの主面側が向き合うように対向して(図中、上下に)配置されている。
図2に示すように、第1半導体素子11a,11bの主面側に位置する第1電極15は、裏面(第1放熱器17側面)内側に、第1半導体素子11a,11bを入り込ませる段差状受け部15aを有しており、この段差状受け部15aを、第1半導体素子11a,11bの上面に被せるように、第1電極15が配置されている。また、段差状受け部15aの外側の第1電極15の裏面には、絶縁部材(絶縁物領域)24が配置されており、この絶縁部材24の裏面には、金属箔が装着されている。
更に、第1半導体素子11a,11bの主面電極と第1電極15を、ワイヤボンディング線26で電気的に接続することにより、第1半導体素子主面電極側構造体27が形成される。なお、第1半導体素子11a,11bの主面電極と、第1電極15の代わりに第1電極15上に配置した接続電極(図示せず)を、ワイヤボンディング線26で電気的に接続しても良い。
そして、ヒートスプレッダ19を挟んで第2放熱器18側にも、上述した、第1放熱器17側に位置する第1半導体素子主面電極側構造体27と同様の構成を有する第2半導体素子主面電極側構造体29が、第1半導体素子主面電極側構造体27と対称形状に位置している(図1参照)。
このように、電力変換装置10は、半導体素子主面電極側構造体と、半導体素子主面電極側構造体及び前記絶縁物領域のそれぞれの裏面にはんだ付け実装した基板と、基板を絶縁物を介して実装した放熱器とを有しており、半導体素子主面電極側構造体は、主面電極を有する半導体素子と、半導体素子を入り込ませる受け部と共に裏面側端部に絶縁物領域を有し、受け部に主面電極を位置させて半導体素子を覆って配置され、絶縁性部材を介して半導体素子に接合された上面電極と、主面電極及び上面電極を電気的に接続するワイヤボンディング線に近接配置された伝熱領域を有し、主面電極及び上面電極の上に熱伝導性材料を介して実装されたヒートスプレッダとを有している。
ここで、第1半導体素子主面電極側構造体27は、第1半導体素子11a,11bの一方或いは両方を、第2半導体素子主面電極側構造体29は、第2半導体素子12a,12bの一方或いは両方を、それぞれ有していても良い。
図3に示すように、第1半導体素子11a,11b或いは第2半導体素子12a,12bの各主面電極上において、ヒートスプレッダ19の突起部(伝熱領域)19aが無い部分では、ワイヤボンディング線26がヒートスプレッダ19に近接している((a)参照)が、同じく主面電極上において、ヒートスプレッダ19の突起部(伝熱領域)19aがある部分では、突起部(伝熱領域)19aが主面電極に近接している((b)参照)。
また、この実施の形態に係る電力変換装置10が、インバータ回路となるスイッチ回路を構成する場合は、次のようにすればよい。
電力変換装置10を製造するに際し、先ず、第1工程として、第1半導体素子主面電極側構造体27及び第2半導体素子主面電極側構造体29を形成する。その後、第2工程として、第1半導体素子主面電極側構造体27を第1基板13に、第2半導体素子主面電極側構造体29を第2基板14に、それぞれ実装し、次に、第3工程として、第1半導体素子主面電極側構造体27及び第2半導体素子主面電極側構造体29をヒートスプレッダ19に接合する。
なお、第1半導体素子主面電極側構造体27は、例えば、以下の手順で容易に形成することができる。
次に、第1基板13の主面上にはんだを塗布して、第1半導体素子主面電極側構造体27を載置する。これにより、第1基板13上に、はんだ層21を介して第1半導体素子主面電極側構造体27が積層される((c)参照)。その後、第1半導体素子11a,11b上に、第1半導体素子11a,11bの主面電極と第1電極15を電気的に接続するワイヤボンディング線26を配置する((d)参照)。
なお、ここでは、電力変換装置10の製造工程を、第1半導体素子主面電極側構造体27の側のみについて説明したが、第2半導体素子主面電極側構造体29についても、第1半導体素子主面電極側構造体27の製造工程(a)〜(e)と同様の工程で製造することができる。
なお、第1半導体素子11の主面電極の電気接続は、ワイヤボンディング線26により行なうため、電気接続に支障は出ない。また、ヒートスプレッダ19の突起部(伝熱領域)19a間にワイヤボンディング線26を嵌め込む構造であるため、突起部(伝熱領域)19aがワイヤボンディング線26に悪影響を与えることはない。更に、ワイヤボンディング線26自体も金属であることから、主面電極からの熱流がワイヤボンディング線26を経てヒートスプレッダ19に達することにより、更に、ヒートスプレッダ19への放熱効果が大きくなる。
第3の効果として、第1電極15自体も放熱に寄与することができる。即ち、第2の効果で述べたように、第1電極15にも熱流が流れることにより、熱流の全てがヒートスプレッダ19を流れるのではなく、第1電極15も放熱経路とすることができる。これにより、熱抵抗が下がり、更に、放熱効果が向上する。
第4の効果として、ヒートスプレッダ19を、第1半導体素子11上に高い位置精度を以って配置することが容易に、且つ、広いスペースを必要とせずにできる。
第7の効果として、電力変換装置10は、第1半導体素子11が複数個で構成される場合でも、各第1半導体素子11の放熱効果を上げると共に装置を小型化することができる。例えば、電流容量を大きくするために、第1半導体素子11が複数個で構成されている場合、一方の第1半導体素子11を第1半導体素子主面電極側構造体27に配置し、他方の第1半導体素子11を第2半導体素子主面電極側構造体29に配置することができる。
第8の効果として、第1半導体素子主面電極側構造体27と第2半導体素子主面電極側構造体29のそれぞれの内部において、ヒートスプレッダ19を介して対向している複数の第1半導体素子11の主面電極が同電位であるならば、例えば、電力変換装置10の電流容量を大きくするために、複数の第1半導体素子11を並列接続している場合等は、更に、次の効果も得ることができる。
この場合、第1半導体素子11と第2半導体素子12は、両素子のオン・オフが切り替わる極短時間の遷移状態を除き、両半導体素子11,12に同時に電流が流れることはなく、加えて、両半導体素子11,12の主面電極は、電気的には同電位である。
よって、先ず、第1半導体素子主面電極側構造体27が有する第1半導体素子11の上には、第2半導体素子主面電極側構造体29が有する第2半導体素子12が位置する構成とすると、次の効果が生じる。
なお、第1半導体素子11と第2半導体素子12の各主面電極は同電位であるので、上述した第2の効果にあるように、導電性を有しても熱伝導性の良い熱伝導性部材28を使用することができ、その上、ヒートスプレッダ19への放熱経路にも絶縁材を介在する必要が無いので、更に大きな放熱効果を得ることができる。
第11の効果として、この発明に係る電力変換装置10の製造工程を採用することにより、以下の効果も追加して得ることができる。
また、第2工程でのはんだ付け実装を容易に実施することができ、更に、第1半導体素子11の側面と第1電極15の端部や絶縁部材24の側面の間に位置する絶縁性接着剤25が、はんだ付け時にはんだ21が第1半導体素子11の主面電極側に回り込むのを防いで、はんだ21が回り込んだ場合に起こる電気的短絡の発生を、確実に防止することができる。
その3、複数の第1半導体素子11を第1電極15に固定する場合、各第1半導体素子11に多少の厚さばらつきがあっても、支障が生じない。一般に、半導体素子は、製造上の都合によって厚さに幾ばくかのばらつきが生じることは避け難いが、この発明に係る工程手順では、絶縁性接着剤25の潰れ程度により、これらの厚さばらつきがあったとしても、各第1半導体素子11と絶縁部材24のそれぞれの裏面を容易に同一平面にすることができる。よって、このような場合でも、容易に、即ち、製造コストを抑えて電力変換装置10を形成することができる。
なお、第1半導体素子11の裏面に、第1基板13とはんだ付けした際の熱応力を緩和するために、第1半導体素子11と第1基板13の中間程度の熱膨張率を有する熱応力緩衝板(図示せず)を予めはんだ付け接合してから、上記第1の工程を行なっても、同様の効果を得ることができる。
(第2実施の形態)
その他の構成及び作用は、第1実施の形態に係る電力変換装置10と同様である。
第1の効果として、ヒートスプレッダ41は、加工が容易になって、製造コストの低減が可能になる。即ち、ヒートスプレッダ41は、ヒートスプレッダ19に比べ、突起部(伝熱領域)19aを形成するための微細な凸部加工を施す必要が無く、特に、一面側と他面側の双方に施す必要が無くなる。一方、第2ワイヤボンディング線42は、容易に接続することができる。よって、ヒートスプレッダ41の加工に関するコストを、更に低減することができる。
(第3実施の形態)
図7は、この発明の第3実施の形態に係る電力変換装置の構成を示す断面説明図である。図7に示すように、電力変換装置45は、ヒートスプレッダ41に代えて、ヒートスプレッダ46を有している。このヒートスプレッダ46は、第2ワイヤボンディング線42が接続されているボンディング線接続部分46aが、第1電極15(第2電極16)に接合されている電極接合部分46bよりも厚く(第1放熱器17から第2放熱器18に向かう方向の長さが長く)形成されている。
上記構成を有することにより、第2実施の形態において得られた効果に加え、以下の効果も得ることができる。
第2ワイヤボンディング線42を、第1半導体素子11(第2半導体素子12)の主面電極に一層近づけることができるので、更に、放熱効果が向上する。
なお、ヒートスプレッダ46の端部を適切な治具で固定することにより、ヒートスプレッダ46の一面側と他面側の双方に第2ワイヤボンディング線42を設けることは、容易である。
図8は、この発明の第4実施の形態に係る電力変換装置の構成を示す断面説明図である。図8に示すように、電力変換装置50は、第1基板13(第2基板14)の主面に突設した突起部材51a(51b)、及び絶縁部材24(30)の裏面側の金属箔と第1基板13(第2基板14)の主面側の間に配置したスペーサ52a(52b)を有している。そして、突起部材51a(51b)に絶縁部材24(30)の側面を接触させて、絶縁部材24(30)を位置決め配置すると共に、スペーサ52a(52b)を介して、はんだ付け実装を行なう。
その他の構成及び作用は、第1実施の形態に係る電力変換装置10と同様である。
第1半導体素子主面電極側構造体27(第2半導体素子主面電極側構造体29)を第1基板13(第2基板14)にはんだ付け実装する際に、はんだ付け位置を高精度に合わせることができる。
特に、この発明に係る製造工程によって、予め、第1半導体素子11(第2半導体素子12)と第1電極15(第2電極16)が絶縁性接着剤25により接合固定されているので、絶縁部材24(30)を、突起部材51a(51b)に接触させてはんだ付け実装することにより、第1半導体素子11(第2半導体素子12)のはんだ付け位置を高精度に合わせることが容易にできる。
また、絶縁部材24(31)の裏面側の金属箔と第1基板13(第2基板14)の間にスペーサ52a(52b)を介してはんだ付け実装すれば、はんだ付け厚さを所定の値に容易に制御することができる。特に、この発明に係る製造工程によれば、第1半導体素子11(第2半導体素子12)と第1基板13(第2基板14)の間のはんだ付け厚さを、容易に制御することができる。これにより、はんだ付け部の熱応力耐量が変動してしまう事態を確実に防止することができる。
なお、上記効果は、突起部材51a(51b)及びスペーサ52a(52b)を有する構成を、第2実施の形態に係る電力変換装置40及び第3実施の形態に係る電力変換装置45において適用しても、同様に得ることができる。
(第5実施の形態)
その他の構成及び作用は、第1実施の形態に係る第1電極15(第2電極16)と同様である。
第1電極55を、更に、容易に形成することができる。第1電極55の端部と絶縁物領域56を合わせた高さの必要値は、凡そ数百μmから1mm程度である。よって、第1電極55を略平板状にして、絶縁物領域56を、従来技術により、例えば、表裏面に金属箔を有するセラミックス基板を接合して形成しても、本構成に必要な第1電極55と絶縁物領域56を形成することができる。
これにより、第1電極55を形成する際に、複雑な加工を施すことによる製造コストの増加を防止することができる。また、絶縁物領域56側の面もある程度の厚さを有するので、はんだが第1電極55の端部に接触して電気的短絡が生じる事態を容易に防止することができる。
図10は、この発明の第6実施の形態に係る電力変換装置の構成を示し、(a)は図3の(a)と同様の断面説明図、(b)は図3の(b)と同様の断面説明図である。図10に示すように、電力変換装置60は、第1半導体素子11が制御端子61を有すると共に、第1電極15の上に回路基板62を配置し、制御端子61と回路基板62を導電部材61aにより電気的に接続している((a)参照)。また、ヒートスプレッダ19が、第1半導体素子11に対向する面に配線パターン63を有し、制御端子61と配線パターン63をピン64等によって、電気的に接続している((b)参照)。
その他の構成及び作用は、第1実施の形態に係る電力変換装置10と同様である。
第1の効果として、第1半導体素子11が、例えば、IGBT等であり、ゲートによる制御端子61を有する場合においても、この制御端子61と回路基板62を、容易に、且つ、省スペースで電気的に接続することができる。特に、第1電極15上に回路基板62を配置するので、第1基板13上に回路基板62を配置するための特段のスペースを設ける必要がない。よって、電力変換装置を小型化することができる。
(第7実施の形態)
その他の構成及び作用は、第1実施の形態に係る電力変換装置10と同様である。
電力変換装置65が、電流容量を大きくするために半導体素子を複数個、つまり、第1半導体素子11と第2半導体素子12を並列接続する場合、第1の効果として、第1半導体素子主面電極側構造体27や第2半導体素子主面電極側構造体29の内部において、電気的に同一の動作を行なう第1半導体素子11同士や第2半導体素子12同士を隣接させるレイアウトにする必要が無くなり、この隣接レイアウトにしなくても、電力変換装置の小型化を図ることができる。そして、この構成により、隣接している半導体素子同士の熱干渉、即ち、電気的に同一の動作をする隣接半導体素子によって自らの温度が上昇する事態を、防止することができる。
(第8実施の形態)
その他の構成及び作用は、第1実施の形態に係る電力変換装置10と同様である。
上記構成を有することにより、上記各実施の形態により得られる効果に加えて、以下の効果を得ることができる。
(第9実施の形態)
その他の構成及び作用は、第1実施の形態に係る電力変換装置10と同様である。
上記構成を有することにより、上記各実施の形態により得られる効果に加えて、以下の効果を得ることができる。
なお、上記各実施の形態では、第1半導体素子11の上に第2半導体素子12が、ヒートスプレッダ19(41,46,76)を挟んで対向配置された構造において説明したが、本発明にあっては、両半導体素子11,12の対向配置構造に限るものではない。
ヒートスプレッダ81は、第1半導体素子11a,11b側の面とは反対側の面、即ち、第2半導体素子12a,12b側の面が、伝熱領域となる突起部19aを設けない平坦面からなる他は、ヒートスプレッダ19と同様の構成及び作用を有している。このヒートスプレッダ81の上に、記載順に積層した絶縁物82、第2基板83、絶縁物84を介して、第2放熱器85を実装した構成を有している。なお、ヒートスプレッダ81の上に、絶縁物82を介して第2放熱器85を実装しても良い。
また、ヒートスプレッダ81の上に第2放熱器85を配置せず、第2基板83が第1基板13又は第1放熱器17に接続される構成とし、第2基板83からの熱流を第1放熱器17に流すようにしても、上記各実施の形態で得られた効果を同様に得ることができる。
また、上記各実施の形態及び変形例については、何れも金属からなる基板上に半導体素子を実装する構造において説明したが、本発明はこれに限るものではなく、セラミックス基板若しくは表裏面双方に金属箔を有するセラミックス基板の上に半導体素子を実装した構造においても、また、そのセラミックス基板が裏面にベースプレートを介して放熱器に実装される構造においても、上記各実施の形態及び変形例で得られた効果を同様に得ることができる。
また、この発明において、前記ヒートスプレッダの前記ワイヤボンディング線の間に、前記伝熱領域として機能する第2ワイヤボンディング線を配置したことが好ましい。
また、この発明において、前記ヒートスプレッダは、前記第2ワイヤボンディング線との接続部分が、前記上面電極との接合部分より厚く形成されていることが好ましい。
また、この発明において、前記上面電極を平板状に形成し、前記絶縁物領域を長方形状平板を複数個、枠状に接合して形成することが好ましい。
また、この発明において、前記第1半導体素子が制御端子を有し、前記制御端子を前記上面電極の上に配置した回路基板に電気的に接続することが好ましい。
また、この発明において、前記第1半導体素子主面電極側構造体及び前記第2半導体素子主面電極側構造体は、それぞれが前記第1半導体素子と前記第2半導体素子の何れか一方或いは両方を有すると共に、前記第1半導体素子と前記第2半導体素子が対向しないように積層配置され、前記第1半導体素子及び前記第2半導体素子は、隣接配置されて電気的に異なった動作をすることが好ましい。
また、この発明において、前記上面電極と前記ヒートスプレッダを、電気伝導性及び熱伝導性を有する接着材料により接合することが好ましい。
また、この発明において、前記第1半導体素子が絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(IGBT)又は金属酸化シリコン電界効果トランスミッタ(MOSFET)であり、前記第2半導体素子がダイオードであり、インバータ回路を成すスイッチ回路を構成することが好ましい。
また、この発明において、前記基板の主面に突起部材を突設し、前記半導体素子と前記上面電極を接合固定する絶縁物領域の裏面側と前記基板の間にスペーサを配置し、前記絶縁物領域を前記突起部材に接触させると共に前記スペーサを介して前記半導体素子主面電極側構造体を前記基板にハンダ付け実装することが好ましい。
11a,11b 第1半導体素子
12a,12b 第2半導体素子
13 第1基板
14,83 第2基板
15,55,71 第1電極
15a,16a 段差状受け部
16,72 第2電極
17 第1放熱器
18,85 第2放熱器
19,41,46,76,81 ヒートスプレッダ
19a,19b 突起部
20,22 絶縁層
21,23 はんだ層
24,30 絶縁部材
25,31 絶縁性接着剤
26,32 ワイヤボンディング線
27 第1半導体素子主面電極側構造体
28,33 熱伝導性部材
29 第2半導体素子主面電極側構造体
34 第1接続電極
35 第2接続電極
36 第3接続電極
42 第2ワイヤボンディング線
46a ボンディング線接続部分
46b 電極接合部分
51a,51b 突起部材
52a,52b スペーサ
56 絶縁物領域
61 制御端子
62 回路基板
63 配線パターン
64 ピン
77 接着部材
82,84 絶縁物
Claims (15)
- 主面電極を有する半導体素子と、前記半導体素子を入り込ませる受け部と共に裏面側端部に絶縁物領域を有し、前記受け部に前記主面電極を位置させて前記半導体素子の主面側の一部を覆って配置され、絶縁性部材を介して前記半導体素子に接合された上面電極と、前記主面電極及び前記上面電極を電気的に接続するワイヤボンディング線に近接配置された伝熱領域を有し、前記主面電極及び前記上面電極の上に熱伝導性材料を介して実装されたヒートスプレッダと、を有する半導体素子主面電極側構造体と、前記半導体素子主面電極側構造体及び前記絶縁物領域のそれぞれの裏面にはんだ付け実装した基板と、前記基板を絶縁物を介して実装した放熱器とを有する電力変換装置。
- 前記ヒートスプレッダの一面側に、前記半導体素子主面電極側構造体からなる第1半導体素子主面電極側構造体、前記基板からなる第1基板、及び前記放熱器からなる第1放熱器を、前記ヒートスプレッダの他面側に、前記半導体素子主面電極側構造体からなる第2半導体素子主面電極側構造体、前記基板からなる第2基板、及び前記放熱器からなる第2放熱器を積層し、前記第1半導体素子主面電極側構造体と前記第2半導体素子主面電極側構造体を前記ヒートスプレッダを境に対向配置した請求項1に記載の電力変換装置。
- 前記第1半導体素子主面電極側構造体と前記第2半導体素子主面電極側構造体のそれぞれが、電気的に異なった動作をする第1半導体素子及び第2半導体素子の何れか一方若しくは両方を有し、前記第1半導体素子と前記第2半導体素子を対向することなく配置した請求項2に記載の電力変換装置。
- 前記ヒートスプレッダの前記ワイヤボンディング線の間に、前記伝熱領域として機能する第2ワイヤボンディング線を配置した請求項1から3のいずれか一項に記載の電力変換装置。
- 前記ヒートスプレッダは、前記第2ワイヤボンディング線との接続部分が、前記上面電極との接合部分より厚く形成されている請求項4に記載の電力変換装置。
- 前記基板の主面に突設した、前記絶縁物領域の側面を接触させる突起部材、及び前記絶縁物領域の裏面側と前記基板の間に配置するスペーサの少なくとも一方を有する請求項1から5のいずれか一項に記載の電力変換装置。
- 前記上面電極を平板状に形成し、前記絶縁物領域を長方形状平板を複数個、枠状に接合して形成する請求項1から6のいずれか一項に記載の電力変換装置。
- 前記第1半導体素子が制御端子を有し、前記制御端子を前記上面電極の上に配置した回路基板に電気的に接続する請求項2から7のいずれか一項に記載の電力変換装置。
- 前記第1半導体素子が制御端子を有し、前記ヒートスプレッダの前記第1半導体素子に対向する面に配線パターンを有し、前記制御端子と前記配線パターンを電気的に接続する請求項2から8のいずれか一項に記載の電力変換装置。
- 前記第1半導体素子主面電極側構造体及び前記第2半導体素子主面電極側構造体は、それぞれが前記第1半導体素子と前記第2半導体素子の何れか一方或いは両方を有すると共に、前記第1半導体素子と前記第2半導体素子が対向しないように積層配置され、
前記第1半導体素子及び前記第2半導体素子は、隣接配置されて電気的に異なった動作をする請求項2から9のいずれか一項に記載の電力変換装置。 - 前記上面電極は絶縁物材料と金属配線板を有する請求項1から10のいずれか一項に記載の電力変換装置。
- 前記上面電極と前記ヒートスプレッダを、電気伝導性及び熱伝導性を有する接着材料により接合する請求項1から11のいずれか一項に記載の電力変換装置。
- 前記第1半導体素子が絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(IGBT)又は金属酸化シリコン電界効果トランスミッタ(MOSFET)であり、前記第2半導体素子がダイオードであり、インバータ回路を成すスイッチ回路を構成する請求項2から12のいずれか一項に記載の電力変換装置。
- 請求項1から13のいずれか一項に記載の半導体素子主面電極側構造体を形成する第1の工程と、
前記半導体素子主面電極側構造体を基板に実装する第2の工程と、
前記半導体素子主面電極側構造体をヒートスプレッダに接合する第3の工程とを有し、
前記第1の工程の後に、前記第2の工程と前記第3の工程を行なう電力変換装置の製造方法。 - 前記基板の主面に突起部材を突設し、前記半導体素子と前記上面電極を接合固定する絶縁物領域の裏面側と前記基板の間にスペーサを配置し、
前記絶縁物領域を前記突起部材に接触させると共に前記スペーサを介して前記半導体素子主面電極側構造体を前記基板にハンダ付け実装する請求項14に記載の電力変換装置の製造方法。
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