JP5287426B2 - 切削工具 - Google Patents
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Description
この種の切削工具は、工具本体の先端側外周に周方向に所定間隔を空けて複数の取付座が形成されており、該取付座のそれぞれに超硬合金等の硬質材料よりなる平板状のインサートが着脱可能に装着されて構成されている。
そして、前記工具本体をその軸線回りに高速回転するとともに軸線と交差する方向に送りを与えられることにより、前記インサートの切刃のうち工具径方向外側に向けられた主切刃によって被切削材に切り込んでいくとともに、前記切刃のうち工具先端側に向けられた副切刃によって被削材の被加工面に平面加工を施していく。
すなわち本発明は、軸線回りに回転される円盤状の工具本体を有し、前記工具本体の先端側外周に切刃を有するインサートが着脱自在に装着されてなる切削工具であって、前記インサートは、工具回転方向の前方側を向くすくい面と、前記すくい面に交差して連なり先端側を向く逃げ面と、前記すくい面及び前記逃げ面の交差稜線部に形成された主切刃を備えた前記切刃と、を有し、前記主切刃の延在する方向と前記軸線に直交する方向とのなす切込み角が、20°以下に設定されているとともに、前記工具本体には、切削油剤を前記逃げ面の径方向内側に供給する供給孔が形成され、前記供給孔が、前記インサートを装着する取付座における径方向外側を向く壁面と工具回転方向の前方側を向く底面との交差する部分に凹状に形成されたぬすみ部に連結されていることを特徴とする。
また本発明は、軸線回りに回転される円盤状の工具本体を有し、前記工具本体の先端側外周に切刃を有するインサートが着脱自在に装着されてなる切削工具であって、前記インサートは、工具回転方向の前方側を向くすくい面と、前記すくい面に交差して連なり先端側を向く逃げ面と、前記すくい面及び前記逃げ面の交差稜線部に形成された主切刃を備えた前記切刃と、を有し、前記主切刃の延在する方向と前記軸線に直交する方向とのなす切込み角が、20°以下に設定されているとともに、前記工具本体には、切削油剤を前記逃げ面の径方向内側に供給する供給孔が形成され、前記供給孔が、前記インサートを装着する取付座の径方向内側に開口していることを特徴とする。
さらに、切削油剤が、すくい面及び逃げ面の交差稜線部に形成された切刃と、切刃が切削する被削材の切削部位とにも充分に供給されることとなるので、切刃及び切削部位の潤滑及び冷却も精度よく行われて、安定した切削加工が行える。
また、例えば、供給孔とぬすみ部とを互いに同径、同軸の直線状に形成した場合には、供給孔及びぬすみ部を同一工程において形成できることから、工具の製造工程が短縮される。
この構成によれば、切削工具の回転に伴う遠心力によって、切削油剤が径方向外側へ向け拡散するとともに、逃げ面に充分に供給されるようになっている。従って、インサートの逃げ面の潤滑及び冷却が精度よく行われるとともに磨耗が抑制され、インサートの寿命が延長される。
さらに、切削油剤が、すくい面8a及び逃げ面8bの交差稜線部に形成された切刃12と、切刃12が切削する被削材の切削部位とにも充分に供給されることとなるので、切刃12及び切削部位の潤滑及び冷却も精度よく行われて、安定した切削加工が行える。
図6は本発明の第2の実施形態に係る切削工具の概略構成を示す側断面図、図7は本発明の第2の実施形態に係る切削工具の概略構成を示す正面図である。
尚、前述の第1の実施形態と同一部材には同一の符号を付し、その説明を省略する。
例えば、第1、第2の実施形態では、インサート8の主切刃12aの延在する方向と軸線Oに直交する方向とのなす切込み角Dを10°として説明したが、切込み角Dは20°以下に設定されていればよく、本実施形態に限定されるものではない。詳しくは、工具本体1が軸線Oに交差する方向に送りを与えられた際に、送りの単位長さ当たりの切り込み量を増大するように調整したい場合は切込み角Dを10°より大きい値に設定し、逆に切り込み量を減少するように調整したい場合は切込み角Dを10°より小さい値に設定すればよい。
また、第2供給孔21の工具先端面に開口する部分の孔数は、本実施形態に限定されるものではなく、例えば一つの逃げ面8bに対して複数形成されていても構わない。
7 取付座
7a 壁面
7b 底面
8,18 インサート
8a すくい面
8b 逃げ面
10,20 切削工具
11,21 第2供給孔(供給孔)
12 切刃
12a 主切刃
15 ぬすみ部
23 ランド
24 ブレーカ
25 段部
D 主切刃の延在する方向と軸線に直交する方向とのなす切込み角
O 軸線
T 工具回転方向
Claims (4)
- 軸線回りに回転される円盤状の工具本体を有し、前記工具本体の先端側外周に切刃を有するインサートが着脱自在に装着されてなる切削工具であって、
前記インサートは、工具回転方向の前方側を向くすくい面と、前記すくい面に交差して連なり先端側を向く逃げ面と、前記すくい面及び前記逃げ面の交差稜線部に形成された主切刃を備えた前記切刃と、を有し、
前記主切刃の延在する方向と前記軸線に直交する方向とのなす切込み角が、20°以下に設定されているとともに、前記工具本体には、切削油剤を前記逃げ面の径方向内側に供給する供給孔が形成され、
前記供給孔が、前記インサートを装着する取付座における径方向外側を向く壁面と工具回転方向の前方側を向く底面との交差する部分に凹状に形成されたぬすみ部に連結されていることを特徴とする切削工具。 - 軸線回りに回転される円盤状の工具本体を有し、前記工具本体の先端側外周に切刃を有するインサートが着脱自在に装着されてなる切削工具であって、
前記インサートは、工具回転方向の前方側を向くすくい面と、前記すくい面に交差して連なり先端側を向く逃げ面と、前記すくい面及び前記逃げ面の交差稜線部に形成された主切刃を備えた前記切刃と、を有し、
前記主切刃の延在する方向と前記軸線に直交する方向とのなす切込み角が、20°以下に設定されているとともに、前記工具本体には、切削油剤を前記逃げ面の径方向内側に供給する供給孔が形成され、
前記供給孔が、前記インサートを装着する取付座の径方向内側に開口していることを特徴とする切削工具。 - 請求項1又は2に記載の切削工具であって、
前記主切刃が、前記すくい面に対向する方向から見て凸曲線状をなしていることを特徴とする切削工具。 - 請求項1から3のいずれか一項に記載の切削工具であって、
前記インサートのすくい面には、該すくい面の外周縁部に配置され前記切刃に連なるランドと、前記ランドより該すくい面の内側かつ工具回転方向の後方側に配置されたブレーカと、前記ランド及び前記ブレーカを繋ぐ段部と、が形成されていることを特徴とする切削工具。
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