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JP5280276B2 - 使い捨ておむつ - Google Patents

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Description

本発明は、使い捨ておむつ、特に、ウエスト域が伸縮性を有し、操作性とフィット性とに優れた使い捨ておむつに関する。
従来、ウエスト域が伸縮性を有する使い捨ておむつは公知である。例えば、特許文献1には、肌当接面に位置する伸縮性シートと、非肌当接面側に位置する非伸縮性シートとが、おむつの縦方向に延びる複数条の接着ラインで接合されており、縦方向へ延びる複数のチャンネルが形成された使い捨ておむつが開示されている。
特許3667353号公報
特許文献1に開示された発明では、ウエスト域全体が伸縮性を有し、着用者の身体にフィットするとともに、縦軸の方向へ延びる接着ラインによって、伸縮性シートと非伸縮性シートとが接合されていることによって、複数のチャンネルが形成されている。
しかし、縦方向に延びる複数条の接着ラインによって、ウエスト域全体が均一の剛性を有しているが、ウエスト域の上方側と下方側とでは、求める剛性及び伸縮性が異なる。
すなわち、前後ウエスト域の下側域及びクロッチ域では、着用者の動きによって皺になり易く、上側域に比べて高い伸縮性を有することが好ましく、一方、上側域は、おむつを引き上げる際に、指で押さえて引っ張り上げるので、ある程度の剛性を有することが好ましい。
そこで、本発明は、接着ラインによって剛性差を持たせ、それにより、ウエスト域の上下側域において異なる伸縮性を備える使い捨ておむつの提供を課題としている。
前記課題を解決するために、本発明の前提とするところは、縦軸及び横軸と、肌当接面側及びそれに対向する非肌当接面側と、前ウエスト域と、後ウエスト域と、前記前後ウエスト域間に位置するクロッチ域と、ウエスト開口及び一対のレッグ開口とを含み、前記前後ウエスト域のうちの少なくとも一方のウエスト域が伸縮可能である使い捨ておむつである。
本発明の特徴とするところは、前記第1ウエスト域が、前記非肌当接面側に位置する非伸縮性シートと、前記肌当接面側に位置する伸縮性シートとを含み、前記非伸縮性シートと前記伸縮性シートとが、前記縦軸の方向へ延び、かつ、互いに前記横軸の方向へ所与寸法離間している複数条の接着ラインによって接合されており、前記接着ラインによる接合域が、前記ウエスト開口の縁部から前記クロッチ域の側へ延びる第1接着ラインを有する第1接合域と、前記第1接着ラインから前記クロッチ域の側へ延びる第2接着ラインを有する第2接合域とから構成されており、前記第1接着ラインと前記第2接着ラインとが前記縦軸の方向において不連続であることによって、おむつの着用時において、前記第1接合域と前記第2接合域との境界付近が内方へ折れ曲がっていることにある。
本発明は、前記特徴とする構成のほかに、以下の好ましい実施の態様を含む。
(1)前記第1接着ラインの横軸の方向における幅寸法が、前記第2接着ラインのそれよりも大きく、前記第1接合域の前記縦軸の方向における剛性値が、前記第2接合域のそれよりも高くなっている。
(2)前記伸縮性シートが透湿性を有し、隣り合う前記接着ラインどうしの間には、前記縦軸の方向へ延びる複数の管状のチャンネルが形成されており、前記第1接着ラインの離間寸法が、前記第2接着ラインのそれよりも大きく、前記第1接合域におけるチャンネルが、前記第2接合域におけるチャンネルよりも大きい。
(3)前記第1接合域と前記第2接合域とが、前記縦軸の方向において所与寸法離間しており、前記離間する領域に、前記横軸方向へ延びる非接合域が形成されている。
(4)前記接着ラインがホットメルト接着剤から形成されている。
本発明に係る使い捨ておむつによれば、第1接着ラインと第2接着ラインとが縦軸の方向において不連続であることによって、おむつの着用時において、第1接合域と第2接合域との境界付近が内方へ折れ曲がっているので、該境界付近が着用者の腹部の中央部と当接する場合には、着用者は比較的に容易に前屈等の動作をすることができる。
第1実施形態のおむつの一部破断斜視図。 おむつの展開平面図。 接着ラインの塗布パターンを示す図。 図3の一部拡大図。 図1のV−V線断面図。 図1のVI−VI線断面図。 第2実施形態における図3と同様の図。 第2実施形態のおむつの着用状態を示す図。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1形態におけるおむつ10の斜視図、図2は、サイドシーム部16の連結を解除し、おむつ10を横軸Q方向と縦軸P方向とに伸展したときの展開平面図、図3は接着ラインの塗工パターンを示す図、図4は、図3の一部拡大図である。なお、おむつ10の縦軸はP、横軸はQで示されており、おむつ10は、縦軸P及び横軸Qに関して対称である。
図1に示すとおり、おむつ10は、縦軸P及びそれに対向する横軸Qと、肌当接面及びそれに対向する非肌当接面と、前ウエスト域11と、後ウエスト域12と、前後ウエスト域11,12間に位置するクロッチ域13とを有するアウター部材14と、アウター部材14の内面において、縦軸Pの方向に延びる縦長矩形状の吸収性シャーシ15とを含む。
アウター部材14は、互いに縦軸Pの方向において対向し、横軸Qの方向に延びる前後端縁部14a,14bと、互いに横軸Qの方向において対向し、前後端縁部14a,14b間において縦軸Pの方向へ延びる両側縁部14c,14dとを有する。両側縁部14c,14dは、クロッチ域13において、縦軸Pに向かって凹曲状に形成されている。
前ウエスト域11の側縁部14c,14dと後ウエスト域12の側縁部14c,14dとは、それぞれ互いに重ね合わせられて、縦軸Pの方向へ間欠的に並ぶサイドシーム部16において、公知の手段、例えば、熱エンボス加工、ソニックなどの各種の熱溶着手段で接合されることによって連結されており、ウエスト開口17及び一対のレッグ開口18が画成されている(図1参照)。
アウター部材14は、肌当接面側に位置し、伸縮性の繊維不織布、伸縮性の多孔プラスチックシート、それらのラミネート等から形成された、好ましくは透湿性を有する、伸縮性のトップシート19と、非肌当接面側に位置し、非伸縮性の繊維不織布、非伸縮性のプラスチックシート、それらのラミネート等から形成された非伸縮性のバックシート20とから形成されている。
吸収性シャーシ15は、肌当接面側に位置する透液性の内面シート22と、肌非当接面側に位置する不透液性の外面シート23と、両シート間22,23に介在された、高吸収性ポリマー粒子とパルプ繊維との混合からなる吸液性コア24とを含む。吸収性シャーシ21の外面、すなわち、外面シート23の非肌当接面側は、その全部又は一部が、アウター部材14の内面にホットメルト接着剤を介して接合されている。
内外面シート22,23は、吸液性コア24の周縁から外方において互いに重ね合わされており、ホットメルト接着剤を介して接合されている。なお、図示されてはないが、排泄物の横漏れを防止するために、吸液性コア24の外側縁から横軸Qの方向の外方(サイドフラップ)において、縦軸Pの方向へ延びる複数条のストランド状の弾性要素を配設してもよいし、サイドフラップに不透液性のシート部材からなるバリアカフを設けてもよい。
図2及び3に示すとおり、アウター部材14のトップシート19とバックシート20とは、バックシート20の内面に塗布されたホットメルト接着剤からなる複数条の接着ライン25,26を介して接合されている。
接着ライン25,26は、前後端縁部14a,14bから横軸Qへ向かって延びる第1接着ライン25と、前後ウエスト域11,12の第1接着ライン25,25間に位置し、クロッチ域13を中心として縦軸Pの方向へ延びる第2接着ライン26とから構成されている。
第1接着ライン25は、それぞれ独立したストライプ状であって、互いに横軸Qの方向へ所与寸法離間し、縦軸Pの方向へ延びる複数条の接着ライン25a,25b,25c・・・から形成されている。また、第2接着ライン26も、第1接着ライン25と同様に、それぞれ独立したストライプ状であって、互いに横軸Qの方向へ所与寸法離間し、縦軸Pの方向へ延びる複数条の接着ライン26a,26b,26c・・・から形成されている。
第1接着ライン25の端部は、前後端縁部14a,14bから僅かに内方に位置しており、また、第2接着ラン26の端部は、両側縁部14c,14dから僅かに内方に位置している。このように、第1及び第2接着ライン25,26の端部が、それぞれ前後端縁部14a,14bと両側縁部14c,14dとから僅かに内方に位置していることによって、ホットメルト接着剤によって硬化した部位が肌に接触して、刺激を与えるおそれはない。
前後ウエスト域11,12は、トップシート19とバックシート20との接合領域が、第1接着ライン25が塗布された第1接合域27と、第2接着ライン26が塗布された第2接合域28とに区分されている。
図3及び4に示すとおり、第1接着ライン25の横軸Qの方向における幅寸法T1が、第2接着ライン26の横軸Qの方向における幅寸法T2よりも大きくなっている。
一般に、ホットメルト接着剤の塗布領域では、シート部材が硬化して、剛性が高くなるので、伸縮性シートを他のシート部材と接合した場合には、その塗布領域において伸縮性が阻害される。特に、ホットメルト接着剤が連続的に塗布されている方向の剛性値は高くなり、また、塗布されるホットメルト接着剤の量が多いほどに、すなわち、接合領域の剛性が高くなればなるほどに、その伸縮性は低くなる。
よって、前記のとおり、第1接着ライン25には、第2接着ライン26よりも多量のホットメルト接着剤が塗布されて幅広となっているので、第1接合域27の縦軸Pの方向における剛性値は、第2接合域28の縦軸Pの方向における剛性値よりも高く、また、第1接合域27の伸縮性は、第2接合域28のそれよりも低くなっている。
このように、前後ウエスト域11,12の上方側に位置する第1接合域27の縦軸Pの方向における剛性が比較的に高く、その伸縮性が抑えられているので、おむつ10を着用する際に、該領域を手で掴み、上方へ引っ張り上げ易くなる。また、前後ウエスト域11,12の下方側及びクロッチ域13に位置する第2接合域28の剛性が比較的に低く、その伸縮性が大きく阻害されていないので、大腿部や鼠径部の動きに追従することができ、大きな皺が形成されることはない。
具体的には、上記効果を奏するために、第1接合域27の縦軸Pの方向における剛性値は1.0〜1.3×10−4N・m/mであることが好ましく、第2接合域28の縦軸Pの方向における剛性値は0.4〜0.7×10−4N・m/mであることが好ましい。
また、第1接着ライン25の隣り合う接着ライン25a,25bどうしの間における離間寸法W1は、第2接着ライン26の隣り合う接着ライン26a,26bどうしの離間寸法W2よりも大きくなっている。
上記効果を奏するために、具体的には、第1接着ライン25の幅寸法T1が2.0〜3.5mm、第2接着ライン26の幅寸法T2が0.5〜2.0mmの場合には、横軸Qの方向において隣り合う第1接着ライン25どうしの離間寸法W1は約5.5〜7.5mm、横軸Qの方向において隣り合う第2接着ライン26どうしの離間寸法W2は約3.5〜5.5mmであることが好ましい。第1及び第2接着ライン25,26の幅寸法T1,T2及び離間寸法W1,W2が、この範囲内の大きさであれば、たとえ、第2接着ライン26の本数が、第1接着ライン25のそれよりも多い場合であっても、第1接合域27と第2接合域28とにおける剛性値及び伸縮性の相関関係に変わりはないからである。
また、たとえ第1及び第2接着ライン25,26の離間寸法T1,T2と幅寸法W1,W2とがほぼ同じ大きさであっても、第1接合域27と第2接合域28との境界L付近は、おむつ10の着用時において、着用者の肌に向って内方へ折れ曲がる。これは、第1接着ライン25と第2接着ライン26とが一連に縦軸Pの方向へ連続的に延びていないことによって、ホットメルト接着剤による剛性が一時的に遮断されるからである。さらに、第1接合域27と第2接合域28とにおいて、前記のように剛性差があれば、その境界L付近は、より内方へ折れ曲がり易くなるといえる。
図5は、図1のV−V線断面図、図6は、図1のVI−VI線断面図である。
図5に示すとおり、第1接合域27において、横軸Qの方向に隣り合う第1接着ライン間25a,25b,25cのバックシート20には、外方へ凸となる第1凸状部30が形成されており、第1凸状部30とトップシート19との間には、縦軸Pの方向へ延びる管状の第1チャンネル31が形成されている。前後ウエスト域11,12の前後端縁部14a,14bには、第1チャンネル31の開口部が形成されている。
第1接合域27には、複数の第1チャンネル31が形成されていることによって、クッション性が向上するとともに、トップシート19が透湿性を有している場合には、おむつ10内部に発生した蒸気が第1チャンネル31を通って外部に放出されるので、おむつ10内部の蒸れを効果的に防止することできる。
図6に示すとおり、第2接合域28において、横軸の方向において隣り合う第2接着ライン26a,26b,26c間のバックシート20には、外方へ凸となる第2凸状部32が形成されており(図1参照)、第2凸状部32とバックシート22との間には、縦軸Pの方向へ延びる管状の第2チャンネル33が形成されている。
前後ウエスト域11,12のクロッチ両側縁部14c,14dには、第2チャンネル33の開口部が形成されている。このように、第2接合域28には、複数の第2チャンネル33が形成されていることによって、クッション性が向上するとともに、トップシート19が透湿性を有する場合には、おむつ10内部に発生した蒸気が第2チャンネル33の開口部から、または/および、第2チャンネル33と第1チャンネル31とを通って第1チャンネルの開口部から外部に放出されるので、おむつ10内部の蒸れを効果的に防止することができる。
前記のとおり、第1接着ライン25の横軸Qの方向における離間寸法W1は、第2接着ライン26の離間寸法W2よりも大きいので、第1チャンネル31は、第2チャンネル33よりも内径又は内面積が大きくなっている。したがって、おむつ10内部で発生して上昇する、より多くの蒸気をその開口部から外部へ放出することができる。
なお、このように、トップシート19とバックシート20との間に複数のチャンネル31,33を形成するために、トップシート19の横軸Qの方向における幅寸法は、バックシート20のそれよりも小さくされている。アウター部材14を形成するときに、トップシート19をバックシート20の幅寸法まで伸長させた後に第1及び第2接着ライン25,26で接合することによって、トップシート19は収縮し、それにより、バックシート20には、外方へ凸となる第1及び第2凸状部30,32が形成される。
本実施形態では、第2接合域28がクロッチ域13を中心として前後ウエスト域11,12に形成されているが、前後ウエスト域11,12にのみ、若しくは、前後ウエスト域11,12のいずれか一方のウエスト域にのみ形成されていてもよい。
<第2実施形態>
図7は、第2実施形態のおむつ10における図3と同様の図、図8は、第2実施形態のおむつ10の着用状態を表す図である。
図7に示すとおり、第1接合域27と第2接合域28とは、縦軸Pの方向において、所与寸法離間しており、その離間する領域には、横軸Qの方向へ延びる、ホットメルト接着剤が塗布されていない非接合域35が形成されている。
非接合域35には、ホットメルト接着剤が塗布されていないので、第1及び第2接合域27,28と、非接合域35との単位面積当たりの剛性値の相関関係は、前記の第1接合域27と第2接合域28との関係を勘案すれば、第1接合域27>第2接合域28>非接合域35となり、また、これらの伸縮性の相関関係は、非接合域35>第2接合域28>第1接合域27となる。
図7に示すとおり、非接合域35は、着用者の腹部の略中央域(臍のある位置)とウエスト周り方向に当接している。非接合域35は、既述のとおり、その上下方に位置する第1接合域27及び第2接合域28に比して剛性が低いので、着用者の身体へ向かって折曲した状態となっている。
非接合域35が当接する腹部の略中央域は、着用者が前屈したり、腹這いになって移動するときに、前方へ折れ曲がる部位である。よって、比較的に剛性の低い非接合域35が当接していることによって、着用者は比較的に容易に前屈等の動作をすることができる。なお、程度の差はあるが、非接合域35が形成されていない場合であっても、第1実施形態のように、前記第1接合域27と第2接合域28との境界L付近が該部位に当接することによっても、このような効果を奏することができる。
また、第1及び第2接着ライン25,26が縦軸Pの方向へ延びていることによって、おむつ10の全体には、縦軸Pの方向へ延びる大小の複数の皺が形成されているが、非接合域35には、そのような皺が形成されることはなく、第1接合域27と第2接合域28とが重なるように、着用者の上体が折曲されることによって形成された、横軸Qの方向へ延びる複数の皺36が形成されている。
上記の効果を奏するために、非接合域35の縦軸Pの方向の寸法(縦寸法)W3が2〜5mm、その縦軸Pの方向における剛性値が、0.2〜0.4×10−4N・m/mであることが好ましい。非接合域35が5mm以上の場合には、横軸Qの方向へ延びる複数皺36によって、おむつ10が縦軸Pの方向へ縮んでしまい、着用者の胴回りの所要の位置に保持できなくなるおそれがあるからである。
第1及び第2接合域27,28と、非接合域35との剛性値の測定方法は以下のとおりである。
<剛性値の測定方法>
不織布の曲げ特性試験機(KES FB−2 カトーテック(株)社製)に、製品から取り出した、幅100mm、長さ100mmの試験片をMD方向と垂直(縦軸Pの方向)に曲がるようにセットし、曲げ剛性を測定した。
試験片は、非伸縮性のスパンボンド不織布(重量:17g/m)からなるバックシート20と、ポリプロピレンとポリウレタンの混合からなる伸縮性のスパンバンド不織布(重量:30g/m)からなるトップシート19とを、トップシート19を2.4倍に伸長させた状態でバックシート20に貼り付けたものであって、以下の条件の下、ホットメルト接着剤を介して貼り合わされた、第1及び第2接合域27,28と非接合域35とを含むものである。
第1接合域27では、第1接着ライン25の幅寸法T1が3mm、第1接着ライン25の離間寸法W1が7mm、第2接合域28では、第2接着ライン26の幅寸法T2が約1mm、離間寸法W2が5mm、非接合域35の縦寸法W3が5mmにそれぞれ設定されている。
本測定では、試験片を測定試験の取り付け位置において、自動的に第1及び第2接合域27,28と非接合域35のそれぞれについて、クランプ(第1及び第2接合域27,28では、隣り合う離間寸法W1,W2の中央近傍を押さえて締め付ける)の間隔を1cmとし、一定曲率を与え、縦軸Pの方向における曲げモーメント(剛性値)を計測した。曲率は、試験片の曲がり始めである、0.1〜0.3cm−1のときの曲げモーメントを求めた。
以下、表1に試験結果を示す。なお、測定結果1は第1接合域27の剛性値、測定結果2は第2接合域28の剛性値、測定結果3は非接合域35の剛性値をそれぞれ示している。
Figure 0005280276
上記測定結果が示すとおり、曲げモーメント(剛性値)は、第1接合域27が最も高く、次いで、第2接合域28、非接合域35の順となった。
アウター部材14や吸収性シャーシ15等のおむつ10を構成する各構成部材には、本明細書中に記載されている材料のほかに、各種の公知の材料を制限なく用いることができる。また、おむつ10は、パンツ型の使い捨ておむつに限らず、前後ウエスト域11,12のサイドシーム部16が予め連結されていない、いわゆるオープン型の使い捨ておむつであってもよい。さらに、前ウエスト域11と、後ウエスト域12及びクロッチ域13とが別体からなる構造のものであってもよい。
10 使い捨ておむつ
11 前ウエスト域(第1ウエスト域)
12 後ウエスト域(第2ウエスト域)
13 クロッチ域
17 ウエスト開口
18 レッグ開口
21 伸縮性シート
22 非伸縮性シート
25 第1接着ライン
26 第2接着ライン
27 第1接合域
28 第2接合域
35 非接合域
31 第1チャンネル
33 第2チャンネル
L 第1接合域と第2接合域との境界
P 縦軸
Q 横軸

Claims (5)

  1. 縦軸及び横軸と、肌当接面側及びそれに対向する非肌当接面側と、第1ウエスト域と、第2ウエスト域と、前記第1及び第2ウエスト域間に位置するクロッチ域と、ウエスト開口及び一対のレッグ開口とを含み、前記第1及び第2ウエスト域のうちの少なくとも第1ウエスト域が伸縮可能である使い捨ておむつにおいて、
    前記第1ウエスト域が、前記非肌当接面側に位置する非伸縮性シートと、前記肌当接面側に位置する伸縮性シートとを含み、
    前記非伸縮性シートと前記伸縮性シートとが、前記縦軸の方向へ延び、かつ、互いに前記横軸の方向へ所与寸法離間している複数条の接着ラインによって接合されており、
    前記接着ラインによる接合域が、前記ウエスト開口の縁部から前記クロッチ域の側へ延びる第1接着ラインを有する第1接合域と、前記第1接着ラインから前記クロッチ域の側へ延びる第2接着ラインを有する第2接合域とから構成されており、
    前記第1接着ラインと前記第2接着ラインとが前記縦軸の方向において不連続であることによって、
    おむつの着用時において、前記第1接合域と前記第2接合域との境界付近が内方へ折れ曲がっていることを特徴とする前記おむつ。
  2. 前記第1接着ラインの横軸の方向における幅寸法が、前記第2接着ラインのそれよりも大きく、前記第1接合域の前記縦軸の方向における剛性値が、前記第2接合域のそれよりも高くなっている請求項1記載のおむつ。
  3. 前記伸縮性シートが透湿性を有し、隣り合う前記接着ラインどうしの間には、前記縦軸の方向へ延びる複数の管状のチャンネルが形成されており、前記第1接着ラインの離間寸法が、前記第2接着ラインのそれよりも大きく、前記第1接合域におけるチャンネルが、前記第2接合域におけるチャンネルよりも大きい請求項1又は2記載のおむつ。
  4. 前記第1接合域と前記第2接合域とが、前記縦軸の方向において所与寸法離間しており、前記離間する領域に、前記横軸方向へ延びる非接合域が形成されている請求項1〜3のいずれかに記載のおむつ。
  5. 前記接着ラインがホットメルト接着剤から形成されている請求項1〜4のいずれかに記載のおむつ。
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