JP5265039B2 - 冷凍空調装置 - Google Patents
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Description
また、メイン室外ユニットが故障、部品交換、ヒューズ切れ等により電源投入できない状態で他の室外ユニットを電源投入しなければならない場合には、他の室外ユニットの機能設定を変更してメイン室外ユニットに設定しなければ正常に運転できないという問題があった。また、このような応急運転の際には、他の冷媒回路系の室外ユニットコントローラおよび集中管理用コントローラと接続される伝送線を新たに設定したメイン室外ユニットに接続変更しなければ、集中管理用コントローラとデータ送受信ができないという問題があった。
また、通常の電源投入時においても、各室外ユニットの電源投入のタイミングがずれた場合に、後から電源投入された室外ユニットが他の室外ユニットに認識されなければ、システムが正常に立ち上がらないという問題がある。これを防ぐために、各室外ユニットにマイコン電源の受電回路を備え、電源投入が遅れた場合にも他のユニットからの受電によりマイコンに電源供給され、通信可能とする方法があるが、受電回路の追加によるコストアップという問題点があった。
また、第2の目的は、熱源側ユニットの故障時またはメンテナンス実施時に、1台でも正常な熱源側ユニットがあれば、機能設定の変更を実施せずに運転可能とする事である。
また、第3の目的は、熱源側ユニットの故障時またはメンテナンス実施時に、1台でも正常な熱源側ユニットがあれば、伝送線接続の変更を実施せずに集中管理用コントローラとのデータ送受信可能とする事である。
以下に、本発明の実施の形態について説明する。図1はこの発明の実施の形態1における冷凍空調装置の構成を示し、図2はこの発明の実施の形態2における冷凍空調装置の構成を示し、図3はこの発明の実施の形態3における冷凍空調装置の構成を示している。
図1に示した冷凍空調装置において、複数の室外ユニット(熱源側ユニット)A1,A2,A3と複数の室内ユニット(利用側ユニット)B1,B2,B3が冷媒配管1で接続されてひとつの冷媒回路系(同一の冷媒回路)を構成している。室外ユニットA1,A2,A3は室外ユニットコントローラa1,a2,a3で制御され、室内ユニットB1,B2,B3は室内ユニットコントローラb1,b2,b3で制御される。室外ユニットコントローラa1,a2,a3と室内ユニットコントローラb1,b2,b3は伝送線2〜6で相互に情報伝達可能に直接接続されている。また、室外ユニットコントローラa1,a2,a3は、スイッチ11〜13を介して伝送線7〜10で他の冷媒回路系の室外ユニットコントローラおよび集中管理用コントローラC1と断続可能に接続されている。
例えば図2の冷凍空調装置では、室外ユニットA1〜A3、室内ユニットB1〜B3を同時に電源投入した場合には、スイッチ11〜13が全てOFFであるため、室外ユニットA1の室外ユニットコントローラa1は自冷媒回路系に室外ユニットA2、室内ユニットB1,B2が存在することを把握することができる。
これらの処理によって、システム立ち上げを完了し、かつ、メイン室外ユニットである室外ユニットのみがスイッチをONし(後で詳述するステップS34〜S37)、その後は全ての室外ユニットと集中管理用コントローラC1とのデータ送受信が可能となる。すなわち、制御部15の正常判定手段22の機能が室外ユニットA1,A2,A3の正常を判定する。そして、データ送受信手段23の機能が、前記正常と判定された室外ユニットと集中管理用コントローラC1とのデータ送受信を通信部17に実行させるのである。
例えば図2の冷凍空調装置では、室外ユニットA2の電源のみOFFのままで他の全ての室外ユニットの電源を投入した場合、室外ユニットA1の室外ユニットコントローラa1は自冷媒回路系に室内ユニットB1,B2のみが存在すると判定してシステム立ち上げを完了し、スイッチ11をONする。また、室外ユニットA3の室外ユニットコントローラa3は室内ユニットB3が存在すると判定してシステム立ち上げ完了後にスイッチ13をONする。この状態で室外ユニットA2の電源を投入すると、スイッチ12をOFFしている状態でも、伝送線2,8,9,5の経路により、室外ユニットコントローラa3、室内ユニットコントローラb3との通信が成立するため、室外ユニットコントローラa2は室外ユニットA1,A3、室内ユニットB1,B2,B3が自冷媒回路系に存在すると判定してしまう事になる。
ステップS34では、スイッチOFF要求受信判定処理を行う。スイッチOFF要求を受信している場合は、ステップS35にてタイマーTを0にクリアした後にステップS36に進む。スイッチOFF要求を受信していない場合は、そのままステップS36に進む。
ステップS36では、タイマーTの値とスイッチOFF時間との比較を行う。タイマーTの値がスイッチOFF時間以下の場合は、ステップS38に進む。タイマーTの値がスイッチOFF時間より大きくなった場合は、ステップS37に進む。ステップS37では、スイッチをON状態にしてステップS32に戻る。
なお、スイッチOFF時間は、或る室外ユニットコントローラが自冷媒回路系または他冷媒回路系に存在する別の室外ユニットを検索するために要する時間よりも十分に長い時間とし、かつ、各室外ユニットコントローラが集中管理用コントローラC1との通信途絶によって異常を検出する時間よりも十分に短い時間に設定しておく。
その後、室外ユニットコントローラa2が再度ユニット検索をする。すると、室外ユニットA3,室内ユニットB3との通信が成立しないため、室外ユニットコントローラa2は自冷媒回路系に室外ユニットA1、室内ユニットB1,B2だけが存在することを把握することができる。
その後、室外ユニットコントローラa2が再度ユニット検索をすると、室外ユニットコントローラa1、室内ユニットコントローラb1との通信が成立しないため、室外ユニットコントローラa2は自冷媒回路系に室外ユニットA3、室内ユニットB2,B3が存在することを把握することができる。
ステップS2では、室外ユニットA1、A2、A3の室外ユニットコントローラa1,a2,a3は、それぞれ自冷媒回路系に存在する他の室外ユニットのユニットアドレスと、予め設定されている自分自身のユニットアドレスとの比較によりユニット番号を設定する。このユニット番号はメイン室外ユニット(メイン熱源側ユニット)の選定に係る優先順位データである。ユニット番号設定の方法は、例えば存在する室外ユニットの中でアドレスの若い順に1から連番で設定するという方法である。ユニット番号の設定完了後、ステップS3に進む。
ここでは、各室外ユニットが保有する前記優先順位データの設定をユニットアドレスの比較によって行ったが、優先順位データを設定するその他の方法としては、ユニット機能の比較、またはユニット能力の比較、またはこれらの組合せ等による方法がある。
前記の外部信号入出力に関しては、運転状態の出力、運転操作信号の入力を行うため、それらの情報はメイン室外ユニットにて管理する必要がある。よって、外部信号入出力の対応が可能な室外ユニットをメイン室外ユニットとした場合には、メイン室外ユニット〜サブ室外ユニット間において情報伝達の遅延を生じさせず、円滑な制御を実現できるという効果が得られる。
また、高調波対策機器に関しては、複数の室外ユニットの内の一部の室外ユニットのみに高調波対策機を接続する場合が多いが、最も多く運転する室外ユニットに接続する場合が最も効果的である。よって、高調波対策機器を接続した室外ユニットをメイン室外ユニットとする場合は、高調波対策の高い効果が得られる。
一般的に能力の大きい室外ユニットの方が電磁弁、膨張弁、センサ等を多く備えているため、能力の大きい室外ユニットがサブ室外ユニットとなった場合には、多くの制御データをメイン室外ユニットとの間で送受信しなければならなくなる。よって、最も大きい能力の室外ユニットをメイン室外ユニットとした場合には、メイン室外ユニット〜サブ室外ユニット間において情報伝達の遅延を生じさせず、円滑な制御を実現できるという効果が得られる。
ステップS5において、室外ユニットコントローラa1はメイン室外ユニットとしての制御を行う。メイン室外ユニットとしての制御とは、室内ユニットコントローラb1,b2,b3との通信、制御、サブ室外ユニットA2,A3に対する出力の指令等である。通常制御完了後、ステップS6に進む。
ステップS6では、ユニット設定要求受信判定処理を行う。ユニット設定要求を受信していない場合は、ステップS5に戻りメイン室外ユニット制御を実行する。ユニット設定要求を受信していた場合は、ステップS1に戻り、室外ユニット検索処理を実行する。これは、後から電源投入された室外ユニットを認識し、正常なシステムを立ち上げるための再立ち上げ処理である。
一方で、ステップS7において、サブ室外ユニットである室外ユニットA2,A3は、メイン室外ユニットA1に対しユニット設定要求を送信する。送信処理完了後、ステップS8に進む。
ステップS8において、室外ユニットA2,A3の室外ユニットコントローラa2,a3はサブ室外ユニットとしての制御を行う。サブ室外ユニットとしての制御とは、メイン室外ユニットコントローラa1からの指令により出力を行う事等である。サブ室外ユニットコントローラa2,a3は室内ユニットB1,B2,B3の室内ユニットコントローラb1,b2,b3との通信、制御を行わない。また、サブ室外ユニットコントローラa2,a3は通常制御を実施後に、ステップS9〜S11のバックアップ運転判定制御を行うため、ステップS9に進む。
ステップS10ではタイマーTを0にクリアした後にステップS11に進む。
ステップS11において、室外ユニットコントローラa2,a3は、タイマーTの値と、メイン室外ユニットコントローラa1との通信途絶判定時間との比較を行う。タイマーTの値が通信途絶判定時間以下の場合は、ステップS8に戻りサブ室外ユニットとしての制御を行う。タイマーTの値が通信途絶判定時間より大きくなった場合は、メイン室外ユニットA1が故障/停電等により運転不可能になったと判断し、ステップS12に進み異常発報を行う。その後、ステップS1に戻り室外ユニット検索を行う。なお、通信途絶判定時間は定時通信間隔よりも十分に長い時間とし、ユニット番号の関数とする。これは、サブ室外ユニットが複数存在する場合に、サブ室外ユニットの中で最も若いユニット番号を持つものが次のメイン室外ユニットに選定されるようにする為である。
そして、本来はサブ室外ユニットとなるべき室外ユニットの電源投入の遅れがあった場合に、メイン室外ユニットは前記サブ室外ユニットとなるべき室外ユニット以外の室外ユニットを含むシステムにて正常に立ち上げを完了しているが、遅れて電源投入された室外ユニットの室外ユニットコントローラからユニット設定要求を受信することにより、再立ち上げ処理を行うことにより正常なシステムの立ち上げを完了する。
また、本来はメイン室外ユニットとなるべき室外ユニットが電源投入されなかった場合に、それ以外の正常な室外ユニットの1台がメイン室外ユニットとなり正常に立ち上げを完了し運転可能となる。さらに、本来はメイン室外ユニットとなるべき室外ユニットが遅れて電源投入された場合、その時点でメイン室外ユニットとなっている室外ユニットはユニット設定要求を受信することにより、再立ち上げ処理を行うことによりサブ室外ユニットとなる。同時に遅れて電源投入された室外ユニットがメイン室外ユニットとなり、再立ち上げ処理を行うことにより正常なシステムの立ち上げを完了する。
したがって、一部の室外ユニットの電源投入の遅れがあった場合に、室外ユニットが受電回路を保有していなくても正常に運転可能とすることができる。
Claims (8)
- 同一冷媒回路中に利用側ユニットと複数の熱源側ユニットとを擁し、前記複数の熱源側ユニットが、前記利用側ユニットを運転制御する1台のメイン熱源側ユニットと、残りの熱源側ユニットであって前記メイン熱源側ユニットからの指令により運転制御されるサブ熱源側ユニットとに切替可能に設定される冷凍空調装置において、
各熱源側ユニットは、
他の熱源側ユニットとの通信に基づいて、各熱源側ユニットに設定されているユニットアドレスデータ及び各熱源側ユニットのユニット能力に係るデータを、前記メイン熱源側ユニット選定に係る優先順位データとして検出する優先順位データ検出手段と、
前記優先順位データ検出手段により検出された優先順位データに基づいて、前記複数の熱源側ユニットの中から前記メイン熱源側ユニットを選定するメイン熱源側ユニット選定手段と、
他の熱源側ユニットの電源投入を検知する入電検知手段と、
前記入電検知手段により或る熱源側ユニットの電源投入の遅れが検知されたとき、前記優先順位データ検出手段および前記メイン熱源側ユニット選定手段を働かせて、電源投入を検知した全ての熱源側ユニットからメイン熱源側ユニットを再選定させる再選定手段と
を備えていることを特徴とする冷凍空調装置。 - 前記熱源側ユニットは、電源投入されるとユニット設定要求を送信し、
前記入電検知手段は、ユニット設定要求により他の熱源側ユニットの電源投入を検知し、前記入電検知手段の検知に基づき、前記再選定手段は前記メイン熱源側ユニットを再選定させる処理を行うことを特徴とする請求項1記載の冷凍空調装置。 - 前記再選定手段は、所定の時間内に再選定させることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の冷凍空調装置。
- 前記熱源側ユニットは、電源投入されるとスイッチOFF要求を送信し、前記スイッチOFF要求を受信した前記熱源側ユニットは、スイッチOFFにより自冷媒回路系のユニットと通信可能として前記自冷媒回路系に存在する熱源側ユニットを少なくとも把握して、前記再選定手段は、スイッチOFFによる他冷媒回路系との通信途絶による異常検出時間よりも短い時間で、前記自冷媒回路系に存在する熱源側ユニットの中からメイン熱源側ユニットを再選定させることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の冷凍空調装置。
- 前記メイン熱源側ユニット選定手段は、前記ユニット能力が最も大きい前記熱源側ユニットを前記メイン熱源側ユニットに選定することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の冷凍空調装置。
- 前記ユニット能力が最も大きい前記熱源側ユニットが複数あると判断すると、前記ユニット能力が最も大きい複数の熱源側ユニットの中から、ユニットアドレスの小さい前記熱源側ユニットを前記メイン熱源側ユニットに選定することを特徴とする請求項5記載の冷凍空調装置。
- 同一冷媒回路中に利用側ユニットと複数の熱源側ユニットとを擁し、複数の熱源側ユニットの全てと他の冷媒回路が擁する熱源側ユニットとを伝送線で接続したことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の冷凍空調装置。
- 同一冷媒回路内の熱源側ユニットの正常を判定する正常判定手段を備え、
メイン熱源側ユニット選定手段は、前記正常判定手段により正常と判定された熱源側ユニットから前記メイン熱源側ユニットを選定することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の冷凍空調装置。
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