JP5101440B2 - 作業車 - Google Patents
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Description
この場合には、エンジンブレーキによって走行機体が急減速し、大きな変速ショックが発生することがある。
請求項1に係る発明の特徴構成は、油圧式無段変速装置と前記油圧式無段変速装置の変速出力が入力される副変速装置とを備え、前記副変速装置により後進用の逆転状態が現出されるように構成されている作業車であって、前記油圧式無段変速装置における油圧モータから油圧ポンプへの戻り側回路に戻り側チャージ回路を連結し、前記戻り側チャージ回路に前記戻り側回路から前記戻り側チャージ回路に作動油が流入するのを阻止する逆止弁、前記戻り側回路から前記戻り側チャージ回路に作動油が流入するのを許容するリリーフ弁と絞り弁とを並列に介装し、前記戻り側チャージ回路に前記絞り弁を直接的に連結し、供給側チャージ回路又は供給側回路の少なくとも一方に、回路圧がブレーキ操作に起因して負圧になることを阻止する負圧防止弁を設けてある点にあり、その作用効果は次の通りである。
前記戻り側回路から前記戻り側チャージ回路に作動油が流入するのを許容するリリーフ弁と絞り弁とを並列に介装し、絞り弁によって戻り側回路から戻り側チャージ回路へ作動油の戻りを許容し、戻り側回路が高圧になることを阻止する。
絞り弁で対応できない高圧状態に対しては、リリーフ弁を介して戻り側チャージ回路に高圧油を戻すことにした。
このような構成によって、ブレーキ操作してその後にブレーキを開放した場合にも、戻り側回路での高圧化を未然に回避できるので、走行機体の移動によって油圧モータが逆駆動される事態を回避でき、急激な変速ショックを回避できる。
ただし、戻り側回路にリリーフ弁と絞り弁とを接続して、その戻り側回路が高圧化し過ぎることを阻止する構成を採っているが、リリーフ弁の設定圧を低くし過ぎると、変速ショックの緩和は十分に行えるが、閉回路自体が負圧化する虞もある。
そこで、本願発明においては、供給側回路又は供給側チャージ回路に負圧防止弁を設けることによって、負圧発生を抑制した。
戻り側回路に絞り弁及びリリーフ弁を設けることによって、エンジンブレーキの作動による変速ショックを低減できるとともに、戻り側回路に絞り弁及びリリーフ弁を設けることによって却って回路圧が負圧状態となることを、供給側回路又は供給側チャージ回路に負圧防止弁を設けることによって、未然に防止できる油圧式無段変速装置を装備した作業車を提供することができた。
請求項2に係る発明の特徴構成は、前記負圧防止弁として、前記供給側チャージ回路又は前記供給側回路と油圧タンクとを接続するタンク油路に、前記供給側チャージ回路又は前記供給側回路から前記油圧タンクへの作動油の流入を阻止し前記油圧タンクから前記供給側チャージ回路又は前記供給側回路への作動油の流入を許容する逆止弁を設けてある点にあり、その作用効果は次の通りである。
負圧防止弁を逆止弁で構成した。これによって、前記供給側チャージ回路又は供給側回路が負圧になる状態であれば、一定の圧を維持している油圧タンク側から前記供給側チャージ回路又は供給側回路に作動油が流入して、負圧状態を解消する。
このように、逆止弁という簡単な部品を追加構成するだけで、油圧式無段変速装置の作動を円滑なものにできた。
請求項3に係る発明の特徴構成は、前記供給側チャージ回路に前記供給側回路から前記供給側チャージ回路に作動油が流入するのを阻止する逆止弁、前記供給側回路から前記供給側チャージ回路に作動油が流入するのを許容するリリーフ弁を並列に介装し、前記戻り側チャージ回路の前記リリーフ弁のリリーフ圧を、前記供給側チャージ回路の前記リリーフ弁のリリーフ圧より低く設定してある点にある。
副変速装置13からの出力は、後輪デフ機構14を介して左右の車軸15に伝達されて、後輪駆動に用いられる。
入力軸31には、高速用の大径ギヤ部31A、低速用の小径ギヤ部31B、後進用ギヤ部31Cとを一体形成してある。
具体的には、次のようになる。図4及び図5に示すように、連動操作軸37に取付固定された出力アーム37Bをエンジン3に近づく後進用の操作位置に設定すると、第2シフタ35Bがスライド移動して第2クラッチスリーブ32Eを後進用入力ギヤ32Cに係合させて、後進状態を現出する。
出力アーム37Bをエンジン3から遠ざかる方向に操作する毎に、中立、高速、低速に切り換えることができる。
変速操作具53を操作すると、油圧ポンプPにおける斜板52の角度が大きくなり、斜板角度に応じた量の圧油が主油圧モータM及び副油圧モータSMに供給される。この場合、走行負荷が設定以下の範囲にあって供給側回路a及び制御用油路hの圧が設定以下であると、制御用油路hの圧を受ける制御ピストン59の進出力よりも復帰バネ60の初期バネ力の方が大きいものとなり、副油圧モータSMの斜板62は中立(斜板角度0°)に維持され、油圧ポンプPからの圧油の全量が主油圧モータMに供給され、共通出力軸16は主油圧モータMのみによって駆動されることとなる。
の作動油の流入を阻止する逆止弁65を迂回するバイパス路49を設け、このバイパス路49に絞り弁としてのオリフィス49Aを設けて、静油圧式無段変速装置12のエンジンブレーキ力を緩和し、ショックの無い円滑な減速を実現することができる。
このような構成によって、戻り側回路bの急激な昇圧が抑制でき、エンジンブレーキが急激に作用することを阻止できる。
また、戻り側回路bのリリーフ圧を供給側回路aより低く設定できるのは、本静油圧式無段変速装置12が正転状態でのみ使用されているからであり、逆転状態は副変速装置13で現出するように構成してある。
そうすると、リリーフ圧が低圧であるので、閉回路a、b及びチャージ回路c内の回路圧が低下し過ぎることも考えられる。
そこで、エンジンブレーキ操作時に、負圧になる虞のある供給側回路aに対して、油圧タンクTに連通させるタンク油路63を設け、このタンク油路63に負圧防止弁64を設けることによって、油圧タンクTの作動油をタンク油路63に吸入して、負圧状態を未然に防止することができる。
(1) 図示してはいないが、負圧防止弁64を設ける対象としては、供給側回路aに接続されている供給側チャージ回路cを選定してもよい。つまり、供給側チャージ回路cから油圧タンクTに向けてタンク油路を設け、タンク油路に負圧防止弁64を設けてもよい。
(2) 戻り側チャージ回路cに設ける絞り弁としては、オリフィス以外に小径の絞り路であってもよい。
(3) 前記供給側チャージ回路cを設けなくてもよく、戻り側回路bにのみ、チャージ回路cを連結するだけでもよい。
(4) 油圧モータとしては、容量固定式の油圧モータMか又は容量可変式の油圧モータSMかのいずれか一方だけを採用してもよい。
(5) ブレーキ操作具42としては、ペダル方式以外に操作レバー方式のものでもよい。
(6) 作業車として、多目的作業車を代表させて説明したが、農用トラクタ等の他の作業車であってもよい。
48 リリーフ弁
49A オリフィス(絞り弁)
63 タンク油路
64 逆止弁(負圧防止弁)
65 逆止弁
M 主油圧モータ
SM 副油圧モータ
P 油圧ポンプ
T 油圧タンク
a 供給側回路
b 戻り側回路
c 供給側チャージ回路、戻り側チャージ回路
Claims (3)
- 油圧式無段変速装置と前記油圧式無段変速装置の変速出力が入力される副変速装置とを備え、前記副変速装置により後進用の逆転状態が現出されるように構成されている作業車であって、
前記油圧式無段変速装置における油圧モータから油圧ポンプへの戻り側回路に戻り側チャージ回路を連結し、前記戻り側チャージ回路に前記戻り側回路から前記戻り側チャージ回路に作動油が流入するのを阻止する逆止弁、前記戻り側回路から前記戻り側チャージ回路に作動油が流入するのを許容するリリーフ弁と絞り弁とを並列に介装し、前記戻り側チャージ回路に前記絞り弁を直接的に連結し、供給側チャージ回路又は供給側回路の少なくとも一方に、回路圧がブレーキ操作に起因して負圧になることを阻止する負圧防止弁を設けてある作業車。 - 前記負圧防止弁として、前記供給側チャージ回路又は前記供給側回路と油圧タンクとを接続するタンク油路に、前記供給側チャージ回路又は前記供給側回路から前記油圧タンクへの作動油の流入を阻止し前記油圧タンクから前記供給側チャージ回路又は前記供給側回路への作動油の流入を許容する逆止弁を設けてある請求項1記載の作業車。
- 前記供給側チャージ回路に前記供給側回路から前記供給側チャージ回路に作動油が流入するのを阻止する逆止弁、前記供給側回路から前記供給側チャージ回路に作動油が流入するのを許容するリリーフ弁を並列に介装し、前記戻り側チャージ回路の前記リリーフ弁のリリーフ圧を、前記供給側チャージ回路の前記リリーフ弁のリリーフ圧より低く設定してある請求項1又は請求項2記載の作業車。
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JP2008219444A JP5101440B2 (ja) | 2008-08-28 | 2008-08-28 | 作業車 |
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