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JP5189312B2 - テーブルシステム特定方法および医療用イメージング装置 - Google Patents

テーブルシステム特定方法および医療用イメージング装置 Download PDF

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JP5189312B2 JP2007100376A JP2007100376A JP5189312B2 JP 5189312 B2 JP5189312 B2 JP 5189312B2 JP 2007100376 A JP2007100376 A JP 2007100376A JP 2007100376 A JP2007100376 A JP 2007100376A JP 5189312 B2 JP5189312 B2 JP 5189312B2
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Description

本発明は、テーブルシステム(table system)特定方法および医療用イメージング(imaging)装置に関し、さらに詳しくは、それぞれの軸方向において独立に移動可能な複数の可動部を有するテーブルシステムの特定方法、および、そのようなテーブルシステムを有する医療用イメージング装置に関する。
PET(Positron Emission Tomography)装置とX線CT(Computed Tomography)装置とを複合化したPET−CT装置では、独立に移動可能な複数の可動部を有するテーブルシステムが用いられる(例えば、特許文献1参照)。
複数の可動部としては、例えば、被検体を支持して水平方向に移動するクレードル(cradle)、クレードルを支持して水平方向に移動するインターメディエイト・サポート(intermediate support: IMS)、IMSを支持して垂直方向に移動するエレベーション(elevation)、エレベーションを支持して水平方向に移動するトランスポータ(transporter)等がある。
テーブルシステムについては、稼働前にシステムの特定が行われる。システムの特定は、システムについてのキャラクタライゼーション(characterization)とコンフィギュレーション(configuration)確認とによって行われる。
キャラクタライゼーションは、各軸の可動部について距離計測系の測定値を校正することによって行われる。測定値の校正は、移動軸に沿って所定の2箇所に設けられた穴に手作業でそれぞれピン(pin)を差し込み、それらピンによって可動部の移動が阻止されたときのエンコーダ(encoder)出力をそれぞれ読み取り、それら読取値と予めわかっているピン穴間距離とを用いて行われる。
コンフィギュレーション確認は、インターフェースボード(interface board)に差し込まれたコンフィギュレーションピンの種類を電気的に読み取ることによって行われる。コンフィギュレーションピンは、コンフィギュレーションの種類ごとに用意され、該当のものがインターフェースボードに差し込まれる。
特開2002−330960号公報
上記のような方法によるテーブルシステム特定は、手作業を要するので時間と労力がかかり、しかも、システム特定の信頼性は作業者のスキル(skill)によって左右される。
そこで、本発明の課題は、テーブルシステムの特定を自動的に行う方法および医療用イメージング装置を実現することである。
上記各観点での発明によれば、前記軸のおのおのについて、軸上の前記可動部の絶対位置を検出し、軸に沿って予め定められた距離を隔てて設定された2つの位置における前記可動部の通過をそれぞれ光学的に検知してそのときの可動部の各絶対位置をキャラクタライゼーション情報として記憶し、軸の両端における2つの阻止位置への前記可動部の到達をそれぞれ検知してそのときの可動部の各絶対位置をコンフィギュレーション情報として記憶するので、テーブルシステムの特定を自動的に行うことができる。
上記の課題を解決するための第1の観点での本発明は、それぞれの軸方向において独立に移動可能な複数の可動部を有するテーブルシステムを特定するに当たり、前記軸のおのおのについて、軸上の前記可動部の絶対位置を検出し、軸に沿って予め定められた距離を隔てて設定された2つの位置における前記可動部の通過をそれぞれ光学的に検知してそのときの可動部の各絶対位置をキャラクタライゼーション情報として記憶し、軸の両端における2つの阻止位置への前記可動部の到達をそれぞれ検知してそのときの可動部の各絶対位置をコンフィギュレーション情報として記憶する、ことを特徴とするテーブルシステム特定方法である。
上記の課題を解決するための第2の観点での本発明は、被検体に投与された医薬品が発生する放射線による投影データを収集する第1のデータ収集装置と、被検体をX線でスキャンして投影データを収集する第2のデータ収集装置と、前記第1のデータ収集装置および前記第2のデータ収集装置によってそれぞれ収集された投影データに基づいてそれぞれ画像を再構成する画像再構成装置と、それぞれの軸方向において独立に移動可能な複数の可動部を有し、被検体を前記第1のデータ収集装置のデータ収集位置または前記第2のデータ収集装置のデータ収集位置に選択的に搬送するテーブルシステムと、前記テーブルシステムを特定するテーブルシステム特定装置と、を有する医療用イメージング装置であって、前記テーブルシステム特定装置は、前記テーブルシステムの各軸について、軸上の前記可動部の絶対位置を検出する絶対位置検出手段と、前記テーブルシステムの各軸について、軸に沿って予め定められた距離を隔てて設定された2つの位置における前記可動部の通過をそれぞれ光学的に検知する第1の検知手段と、前記第1の検知手段が前記可動部の通過を検知したときの可動部の各絶対位置をキャラクタライゼーション情報として記憶する第1の記憶手段と、前記テーブルシステムの各軸について、軸の両端における2つの阻止位置への前記可動部の到達をそれぞれ検知する第2の検知手段と、前記第2の検知手段が前記可動部の到達を検知したときの可動部の各絶対位置をコンフィギュレーション情報として記憶する第2の記憶手段と、を有する、ことを特徴とする医療用イメージング装置である。
前記2つの位置における前記可動部の通過をそれぞれの位置に設けられた光学的センサで検知することが、非接触で検知する点で好ましい。
前記光学的センサは受光タイプのセンサであることが、受光方式で検知する点で好ましい。
前記光学的センサは遮光タイプのセンサであることが、遮光方式で検知する点で好ましい。
前記キャラクタライゼーション情報および前記コンフィギュレーション情報を全軸について記憶した後にフラグを設定することが、テーブルシステム特定の有無を明確にする点で好ましい。
前記フラグの有無に基づいてテーブルシステム特定の要否を判定することが、テーブルシステム特定の重複を回避する点で好ましい。
前記コンフィギュレーション情報に基づいてテーブルシステムのコンフィギュレーションをユーザーインターフェースで表示することが、コンフィグレーションの確認が容易なで好ましい。
以下、図面を参照して発明を実施するための最良の形態を説明する。なお、本発明は、発明を実施するための最良の形態に限定されるものではない。図1にPET−CT装置の模式的構成を示す。本装置は本発明を実施するための最良の形態の一例である。本装置の
構成によって、医療用イメージング装置に関する発明を実施するための最良の形態の一例が示される。本装置の動作によって、テーブルシステム特定方法に関する発明を実施するための最良の形態の一例が示される。
本装置は、PETガントリ(gantry)100、CTガントリ200、テーブルシステム300およびオペレータコンソール(operator console)400を有する。PETガントリ100は、テーブルシステム300によって搬入される被検体10が発生する放射線を放射線検出装置110で検出し、放射線による投影データを収集して、オペレータコンソール400に入力する。被検体10には、予め放射線発生用の医薬品が投与されている。PETガントリ100は、本発明における第1のデータ収集装置の一例である。
CTガントリ200は、テーブルシステム300によって搬入される被検体10を、X線照射・検出装置210でスキャン(scan)し、X線による投影データを収集して、オペレータコンソール400に入力する。CTガントリ200は、本発明における第2のデータ収集装置の一例である。
オペレータコンソール400は、内蔵のコンピュータ(computer)により、PETガントリ100およびCTガントリ200から入力された投影データに基づいてそれぞれ画像再構成を行い、再構成した画像をディスプレイ(display)402に表示する。オペレータコンソール400は、本発明における画像再構成装置の一例である。
オペレータコンソール400は、PETガントリ100、CTガントリ200およびテーブルシステム300を制御する。オペレータコンソール400による制御の下で、PETガントリ100およびCTガントリ200はそれぞれデータ収集を行い、テーブルシステム300は、データ収集が所定の部位について行われるように、被検体10の位置決めを行う。テーブルシステム300は、本発明におけるテーブルシステムの一例である。
位置決めは、内蔵する位置調節機構により、クレードル302の水平移動距離、および、クレードル302を支持するテーブルトップ(table top)304の高さを調節することによって行われる。テーブルトップ304の高さ調節は、支柱306をベース(base)308への取り付け部を中心としてスイング(swing)させることによって行われる。
なお、テーブルシステム300は、図2に示すように、テーブルトップ304がベース308に対して垂直に昇降する方式のものであってよい。テーブルトップ304の昇降は内蔵の昇降機構によって行われる。
図3に、放射線検出装置110の構成を模式的に示す。図3に示すように、放射線検出装置110は、撮影中心Oと同心の円環または円筒を形成するに配列された複数の検出セル(cell)112を有し、個々の検出セル112によってそれぞれ放射線を検出するようになっている。
図4に、X線照射・検出装置210の構成を模式的に示す。X線照射・検出装置210は、X線管220の焦点222から放射されたX線224をX線検出器230で検出するようになっている。
X線224は、図示しないコリメータ(collimator)で成形されてコーンビーム(cone beam)またはファンビーム(fan beam)のX線となっている。X線検出器230は、X線の広がりに対応して2次元的に広がるX線入射面232を有する。X線入射面232は円筒の一部を構成するように湾曲している。円筒の中心軸は焦点222を通る。
X線照射・検出装置210は、撮影中心Oを通る中心軸の周りを回転する。中心軸は、X線検出器230が形成する部分円筒の中心軸に平行である。回転の中心軸の方向をz方向とし、撮影中心Oと焦点222を結ぶ方向をy方向とし、z方向およびy方向に垂直な方向をx方向とする。これらx,y,z軸はz軸を中心軸とする回転座標系の3軸となる。
図5に、X線検出器230のX線入射面232の平面図を模式的に示す。X線入射面232は検出セル234がx方向とz方向に2次元的に配置されたものとなっている。すなわち、X線入射面232は検出セル234の2次元アレイ(array)となっている。なお、ファンビームX線を用いる場合は、X線入射面232は検出セル234の1次元アレイとしてよい。
図6に、テーブルシステム300のさらに詳細な構成を模式的に示す。図6に示すように、クレードル302は、可動板322と支持部324で構成される。可動板322は、被検体を載せて支持部324の上を、矢印326で示すように、水平方向に進退可能になっている。可動板322は、本発明における可動部の一例である。矢印326は、テーブルシステム300の複数軸の1つを表す。
ここでは、矢印の右向き方向をイン(in)方向、左向き方向をアウト(out)方向とする。イン方向とは、PETガントリ100またはCTガントリ200に対して被検体を搬入する方向であり、アウト方向とは搬出する方向である。
支持部324は、可動板322を移動させるための駆動機構を内蔵している。支持部324は、また、支持部324上での可動板322の絶対位置を検出するための検出器を内蔵している。そのような検出器としては、例えばエンコーダ(encoder)等が用いられる。エンコーダは、本発明における絶対位置検出手段の一例である。
支持部324は、さらに、2つの光学的センサ(sensor)332,334を有する。2つの光学的センサ332,334は、可動板322の移動軸に沿って所定の間隔で配置される。光学的センサ332,334は、本発明における第1の検知手段の一例である。光学的センサ332,334については後にあらためて説明する。
支持部324は、さらに、可動板322用のストッパ(stopper)を内蔵している。ストッパは支持部324の両端部にそれぞれ設けられ、イン方向およびアウト方向の可動板322の最大到達位置を規定するようになっている。
クレードル302はテーブルトップ304で支持される。テーブルトップ304は、可動板342と支持部344で構成される。可動板342は、クレードル302を載せて、矢印346で示すように支持部344の上を水平方向に進退可能になっている。可動板342にはクレードル302の支持部324が固定されている。可動板342は、本発明における可動部の一例である。矢印346は、テーブルシステム300の複数軸の1つを表す。ここでは、右方向をイン方向、左方向をアウト方向とする。
支持部344は、可動板342を移動させるための駆動機構を内蔵している。支持部344は、また、支持部344上での可動板342の絶対位置を検出するための検出器を内蔵している。そのような検出器としては、例えばエンコーダ等が用いられる。エンコーダは、本発明における絶対位置検出手段の一例である。
支持部344は、さらに、2つの光学的センサ352,354を有する。2つの光学的センサ352,354は、可動板342の移動軸に沿って所定の間隔で配置される。光学
的センサ352,354は、本発明における第1の検知手段の一例である。光学的センサ352,354については後にあらためて説明する。
支持部344は、さらに、可動板342用のストッパを内蔵している。ストッパは支持部344の両端部にそれぞれ設けられ、イン方向およびアウト方向の可動板342の最大到達位置を規定するようになっている。以下、テーブルトップ304をインターメディエイト・サポート(IMS)ともいう。
テーブルトップ304は支柱306で支持される。テーブルトップ304の支持部344が支柱306の頂部に固定されている。テーブルトップ304は、支柱306のスイングによって、矢印366で示すように垂直方向に昇降する。支柱306の角度がポテンショメータ(potentiometer)等によって検出され、その角度がテーブルトップ304の高さに換算される。矢印366は、テーブルシステム300の複数軸の1つを表す。以下、支柱306をエレベーションともいう。なお、エレベーションは、図2に示したように上下に伸縮するものであってよい。
支柱306はベース308で支持される。ベース308は、可動板382と支持部384で構成される。可動板382は、支柱306を載せて、矢印386で示すように支持部384の上を水平方向に進退可能になっている。支柱306の基部は可動板382に固定されている。可動板382は、本発明における可動部の一例である。矢印386は、テーブルシステム300の複数軸の1つを表す。ここでは、右方向をイン方向、左方向をアウト方向とする。
支持部384は、可動板382を移動させるための駆動機構を内蔵している。支持部384は、また、支持部384上での可動板382の絶対位置を検出するための検出器を内蔵している。そのような検出器としては、例えばエンコーダ等が用いられる。エンコーダは、本発明における絶対位置検出手段の一例である。
支持部384は、さらに、2つの光学的センサ392,394を有する。2つの光学的センサ392,394は、可動板382の移動軸に沿って所定の間隔で配置される。光学的センサ392,394は、本発明における第1の検知手段の一例である。光学的センサ392,394については後にあらためて説明する。
支持部384は、さらに、可動板382用のストッパを内蔵している。ストッパは支持部384の両端部にそれぞれ設けられ、イン方向およびアウト方向の可動板382の最大到達位置を規定するようになっている。以下、ベース308をトランスポータともいう。
トランスポータ308は、エレベーション306から上の構造物を水平方向に進退させる。エレベーション306は、IMS304から上の構造物を垂直方向に昇降させる。IMS304は、クレードル302全体を水平方向に進退させる。クレードル302は、可動板322を水平方向に進退させる。
トランスポータ308、IMS304およびクレードル302からなる機構の3段階の水平移動により、可動板322の総合的な移動範囲は大きなものとなる。このため、PETガントリ100およびCTガントリ200のどちらによっても、被検体を頭頂から足先まで切れ目なく撮像することが可能となる。
なお、IMS304または(および)トランスポータ308の移動を2段階以上とし、4段階以上の水平移動を可能にしてもよい。あるいは、IMS304または(および)トランスポータ308を省略して、水平移動の段階を2段階以下としてもよい。以下、水平
移動が3段階である例で説明するが、4段階以上または2段階以下の場合も同様である。
図7に、光学的センサ332の構成例を示す。光学的センサ334,352,354,392,394も同様になっている。図7の(a)は受光タイプ(type)のセンサ、(b)は遮光タイプのセンサである。これら光学的センサは、それぞれ、本発明における光学的センサの一例である。受光タイプのセンサは、本発明における受光タイプのセンサの一例である。遮光タイプのセンサは、本発明における遮光タイプのセンサの一例である。
(a)の受光タイプのセンサは、相対的に移動する2つの物体502,504の一方と他方に発光素子512と受光素子514をそれぞれ配置して構成される。一方の物体502は例えば可動板322,342,382であり、他方の物体504は例えば支持部324,344,384である。なお、発光素子512と受光素子514を相互に入れ替えてもよい。
発光素子512の光が受光素子514に入射するのは、発光素子512と受光素子514とが正対する関係となったときだけである。このことを利用して、2つの物体502,504が特定の位置関係になったか否かを検知することができる。
(b)の遮光タイプのセンサは、相対的に移動する2つの物体502,504の一方と他方に、遮光素子612とスロット(slot)素子614をそれぞれ配置して構成される。一方の物体502は例えば可動板322,342,382であり、他方の物体504は例えば支持部324,344,384である。なお、遮光素子612とスロット素子614を相互に入れ替えてもよい。
遮光素子612は、2つの物体502,504の相対移動に伴ってスロット素子614のスロットを通過する。なお、2つの物体502,504の相対移動の方向は紙面に垂直な方向である。スロット素子614は、スロットを挟んで互いに対抗する発光素子642と受光素子644を有する。
受光素子644に入射する発光素子の642の光が遮られるのは、遮光素子612がスロット素子614のスロットに入ったときだけである。このことを利用して、2つの物体502,504が特定の位置関係になったか否かを検知することができる。
このような光学的センサを用いることにより、2つの物体502,504が特定の位置関係になったか否かを非接触で検知することができる。光学的センサを受光タイプのセンサとすることにより、受光方式で検知することができ、遮光タイプのセンサとすることにより、遮光方式で検知することができる。
受光タイプのセンサでは、発光素子512と受光素子514のいずれか一方は、2つの物体502,504のいずれか一方に1つだけ設けられ、発光素子512と受光素子514のいずれか他方が、2つの物体502,504のいずれか他方に2つ設けられる。
すなわち、発光素子512を物体502に1つ設けるときは、受光素子514を物体504に2つ設ける。発光素子512を物体502に2つ設けるときは、受光素子514を物体504に1つ設ける。
発光素子512を物体504に1つ設けるときは、受光素子514を物体502に2つ設ける。発光素子512を物体504に2つ設けるときは、受光素子514を物体502に1つ設ける。発光素子にせよ受光素子にせよ、2つ設けられる素子の間隔は、予め定められた一定間隔である。
遮光タイプのセンサでは、遮光素子612とスロット素子614のいずれか一方は、2つの物体502,504のいずれか一方に1つだけ設けられ、遮光素子612とスロット素子614のいずれか他方が、2つの物体502,504のいずれか他方に2つ設けられる。
すなわち、遮光素子612を物体502に1つ設けるときは、スロット素子614を物体504に2つ設ける。遮光素子612を物体502に2つ設けるときは、スロット素子614を物体504に1つ設ける。
遮光素子612を物体504に1つ設けるときは、スロット素子614を物体502に2つ設ける。遮光素子612を物体504に2つ設けるときは、スロット素子614を物体502に1つ設ける。遮光素子にせよスロット素子にせよ、2つ設けられる素子の間隔は、予め定められた一定間隔である。
このような光学的センサを用いることにより、それぞれの軸に沿って予め設定された2つの位置における可動板322,342,382の通過をそれぞれ検知することができる。そして、そのときのエンコード信号を記憶することにより、2箇所における可動板322,342,382の位置データをそれぞれ得ることができる。
その際、位置データの精度を高めるには、例えば図8の(a)に示すように、検知信号が複数サンプリング(sampling)にわたって安定なときのエンコード信号を記憶するようにすればよい。あるいは、(b)に示すように、検知信号の立ち上がり後数サンプリングにわたって安定しているときの記憶値と、立ち下がり前数サンプリングにわたって安定しているときの記憶値との平均値を求めるようにしてもよい。
このようなテーブルシステム300を特定するプロセスについて説明する。図9および図10に、プロセスのフローチャート(flow chart)を示す。このプロセスは、オペレータコンソール400による制御の下で自動的に遂行される。オペレータコンソール400は、テーブルコントロール・ファームウェア(table control firmware)、TGP(table gantry board)ファームウェア、ホストコンピュータ(host computer)等によって、このプロセスを制御する。オペレータコンソール400は、本発明におけるテーブルシステム特定装置の一例である。
オペレータまたはホストからの指令によってプロセスがスタート(start)すると、ステップ701で、1つの軸を選択するとともに、エレベーションをISO(isocenter)相当の高さとし、クレードル、IMSおよびトランスポータをホームポジション(home position)に移動させる。最初に選択される1つの軸は、例えばクレードルである。
ステップ703で、可動部をイン方向に低速で移動させる。これによって、例えばクレードル302がイン方向に低速で移動する。
ステップ705で、可動部の位置変化が十分に小さいか否かを判定する。可動部の位置変化が十分に小さくないときは、ステップ703に戻って可動部のイン方向への低速移動を継続する。可動部の位置変化が十分に小さくない間は、ステップ703,705の動作が繰り返される。
可動部がイン方向のストッパに突き当たると、可動部の移動が阻止される。このとき可動部の位置変化が十分に小さくなるので、その旨がステップ705で判定され、ステップ707で、そのときの可動部の位置データabs 3を記憶する。ステップ705における判定は、オペレータコンソール400内のコンピュータ等によって行われる。このコンピュ
ータ等は、本発明における第2の検知手段の一例である。
次に、ステップ709で、可動部をアウト方向に低速で移動させ、ステップ711で、光学的センサの検知信号が発生したか否か判定する。光学的センサの検知信号が発生しないと判定したときは、ステップ709に戻って、アウト方向への可動部の移動を継続する。光学的センサの検知信号が発生しない間は、ステップ709,711の動作が繰り返される。
アウト方向に移動する過程で、可動部は2つの光学的センサのうちイン側の光学的センサ(例えば、光学的センサ334)が設置されている位置を通過する。このとき光学的センサの検知信号が発生するので、その旨がステップ711で判定される。そこで、ステップ713で、そのときの可動部の位置データabs 2を記憶し、ステップ715で、アウト方向への可動部の移動を継続する。
ステップ717で、光学的センサの検知信号が発生したか否かを判定する。光学的センサの検知信号が発生しないと判定したときは、ステップ715に戻ってアウト方向への可動部の移動を継続する。光学的センサの検知信号が発生しない間は、ステップ715,717の動作が繰り返される。
アウト方向に移動する過程で、可動部は2つの光学的センサのうちアウト側の光学的センサ(例えば、光学的センサ332)が設置されている位置を通過する。このとき光学的センサの検知信号が発生するので、その旨がステップ717で判定される。そこで、ステップ719で、そのときの可動部の位置データabs 1を記憶し、ステップ721で、アウト方向への可動部の移動を継続する。
ステップ723で、可動部の位置変化が十分に小さいか否かを判定する。可動部の位置変化が十分に小さくないときは、ステップ721に戻って可動部のアウト方向への低速移動を継続する。可動部の位置変化が十分に小さくない間は、ステップ721,523の動作が繰り返される。
アウト方向において可動部がストッパに突き当たると、可動部の移動が阻止される。このとき可動部の位置変化が十分に小さくなるので、その旨がステップ723で判定され、ステップ725で、そのときの可動部の位置データabs 0を記憶する。ステップ723における判定は、オペレータコンソール400内のコンピュータ等によって行われる。このコンピュータ等は、本発明における第2の検知手段の一例である。
このようにして得られた可動部位置abs0, abs 1, abs 2, abs 3のうち、可動部位置abs
1, abs 2を、ステップ727で、キャラクタライゼーション情報として記憶し、可動部位置abs , abs 3を、ステップ729で、コンフィギュレーション情報として記憶する。そして、ステップ731で、可動部をホームポジションに戻す。これで、1つの軸についてのキャラクタライゼーション情報とコンフィギュレーション情報の獲得が終わる。
キャラクタライゼーション情報の記憶は、例えばフラッシュメモリ(flash memory)等適宜の記憶媒体を用いて行われる。そのような記憶媒体は、本発明における第1の記憶手段の一例である。コンフィギュレーション情報の記憶は、例えばフラッシュメモリ等適宜の記憶媒体を用いて行われる。そのような記憶媒体は、本発明における第2の記憶手段の一例である。
ステップ733で、全ての軸について完了か否かを判定し、全軸完了でないときは、ステップ701に戻る。そして、ステップ701以降の動作によって、2番目の軸(例えば
、IMS)について上記と同様な処理を行い、その軸に関するキャラクタライゼーション情報およびコンフィギュレーション情報を記憶する。トランスポータについても、同様にしてキャラクタライゼーション情報およびコンフィギュレーション情報を記憶する。
図11に、可動部位置abs 0, abs 1, abs 2, abs 3の関係を示す。これらはいずれもエンコーダによるハードウェアポジション(hardware position)すなわちエンコーダバリュー(encoder value)を表す。エンコーダの0位置がアウト側ストッパよりもアウト側にあるので、エンコーダバリューはオフセット(offset)を有する。
キャラクタライゼーション情報abs 1, abs 2を用いて、エンコーダのゲインバリュー(gain value)が次式によって求められる。
Figure 0005189312
ここで、Lは2つの光学的センサ間の距離であり、予め設定された既知の値である。距離Lの単位は例えばmmである。
(1)式によるゲインバリュー計算がキャラクタライゼーションの内容である。キャラクタライゼーションは、クレードル、IMSおよびトランスポータについてそれぞれ行われる。
このゲインバリューを用いて、アウト側ストッパを基準とする可動部の位置が次式によって求められる。
Figure 0005189312
可動部の位置は例えばmm単位で求められる。(2)式によってアウト側ストッパからイン側ストッパまでの可動部の移動距離を計算することが、コンフィギュレーション確認の内容である。コンフィギュレーション確認は、クレードル、IMSおよびトランスポータについてそれぞれ行われる。
なお、エレベーションについてのコンフィギュレーション確認は、最も降下させたときのポテンショメータの出力値および最も上昇させたときのポテンショメータの出力値をそれぞれ高さに換算することによって行われる。
ファームウェアポジション(firmware position)すなわちアウト側センサを基準とする可動部の位置は次式によって求められる。
Figure 0005189312
なお、ファームウェアポジションのインリミット(in limit)は、テーブルシステムがPET−CTガントリとの干渉しない範囲で、オペレータにより適宜に設定される。
全軸のキャラクタライゼーション情報およびコンフィギュレーション情報を記憶したら、ステップ735で、フラグ(flag)を設定する。このフラグは、テーブルシステム特定が完了したことを表す。ステップ735におけるフラグ設定は、オペレータコンソール400内のコンピュータ等によって行われる。このコンピュータ等は、本発明におけるフラグ設定手段の一例である。このようなフラグを設定することにより、テーブルシステム特定の有無を明確にすることができる。
ステップ737で、コンフィギュレーションを表示する。表示はディスプレイ402を用いて行われる。コンフィギュレーション表示は、コンフィギュレーション情報から計算された値を用いて行われる。
図12に、コンフィギュレーション表示用のユーザーインターフェース(user interface)の一例を示す。このユーザーインターフェースは、本発明におけるユーザーインターフェースの一例である。
図12に示すように、テーブルシステムの外観図と並べて、クレードル移動範囲、IMS移動範囲、エレベーション移動範囲およびトランスポータ移動範囲がそれぞれ水平なバー(bar)によって示される。各バーの両端には移動範囲の最小値と最大値がそれぞれ数字で示される。クレードルの移動範囲にオペレータによりインリミットが設定されているときは、その値も表示され、クレードルの現在位置からインリミットまでが色違い等により表示される。このように、テーブルシステムのコンフィギュレーションをユーザーインターフェースで表示することにより、コンフィグレーションの確認が容易になる。
コンフィギュレーション情報は、ホストやTGP等の上位機器あるいはユーザー(user)の求めに応じて提供できるようになっている。コンフィギュレーション情報提供プロセスを図13に示す。
図13に示すように、ステップ801で、コンフィギュレーション情報の問い合わせを受け取ると、ステップ803で、コンフィギュレーション情報とフラグを記憶部から読み出す。そして、ステップ805で、フラグが有効か否かを判定し、フラグが有効であるときは、ステップ807で、コンフィギュレーション情報を上位機器やユーザーに提供する。
フラグが有効でないと判定したときは、ステップ809で、コンフィギュレーション情報獲得を行う。コンフィギュレーション情報獲得は、図9および図10に示したプロセスによって行う。獲得したコンフィギュレーション情報がステップ807で上位機器等に提供される。
ステップ805における判定は、オペレータコンソール400内のコンピュータ等によって行われる。このコンピュータ等は、本発明における判定手段の一例である。このように、フラグの有無に基づいてテーブルシステム特定の要否を判定するので、テーブルシス
テム特定の重複を回避することができる。
本発明を実施するための最良の形態の一例のPET−CT装置の構成を示す図である。 本発明を実施するための最良の形態の一例のPET−CT装置の構成を示す図である。 放射線検出装置の構成を示す図である。 X線照射・検出装置の構成を示す図である。 X線検出器のX線入射面の構成を示す図である。 テーブルシステムの構成を示す図である。 光学的センサ構成を示す図である。 位置データを求めるタイミングを示す図である。 テーブルシステムを特定するプロセスのフローチャートである。 テーブルシステムを特定するプロセスのフローチャートの続きである。 エンコーダバリューとファームウェアポジションの関係を示す図である。 ユーザーインターフェースを示す図である。 コンフィギュレーション情報提供プロセスのフローチャートである。
符号の説明
100 : PETガントリ
200 : CTガントリ
300 : テーブルシステム
400 : オペレータコンソール
402 : ディスプレイ
110 : 放射線検出装置
112 : 検出セル
210 : X線照射・検出装置
220 : X線管
222 : 焦点
224 : X線
230 : X線検出器
232 : X線入射面
234 : 検出セル
302 : クレードル
304 : テーブルトップ
306 : 支柱
308 : ベース
322,342,382 : 可動板
324,344,384 : 支持部
332,334,352,354,392,394 : 光学的センサ
502,504 : 物体
512,642 : 発光素子
514,644 : 受光素子
612 : 遮光素子
614 : スロット素子

Claims (14)

  1. それぞれが一つの軸方向において独立に移動可能な複数の可動部を有するテーブルシステムを特定するに当たり、
    前記軸のおのおのについて、
    軸上の前記可動部の絶対位置を検出し、
    軸に沿って予め定められた距離を隔てて設定された2つの位置における前記可動部の通過をそれぞれ光学的に検知してそのときの可動部の各絶対位置をキャラクタライゼーション情報として記憶し、
    軸の両端における2つの阻止位置への前記可動部の到達をそれぞれ検知してそのときの可動部の各絶対位置をコンフィギュレーション情報として記憶する、
    ことを特徴とするテーブルシステム特定方法。
  2. 前記2つの位置における前記可動部の通過をそれぞれの位置に設けられた光学的センサで検知する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のテーブルシステム特定方法。
  3. 前記光学的センサは受光タイプのセンサである、
    ことを特徴とする請求項2に記載のテーブルシステム特定方法。
  4. 前記光学的センサは遮光タイプのセンサである、
    ことを特徴とする請求項2に記載のテーブルシステム特定方法。
  5. 前記キャラクタライゼーション情報および前記コンフィギュレーション情報を全軸について記憶した後にフラグを設定する、
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項4のうちのいずれか1つに記載のテーブルシステム特定方法。
  6. 前記フラグの有無に基づいてテーブルシステム特定の要否を判定する、
    ことを特徴とする請求項5に記載のテーブルシステム特定方法。
  7. 前記コンフィギュレーション情報に基づいてテーブルシステムのコンフィギュレーションをユーザーインターフェースで表示する、
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項6のうちのいずれか1つに記載のテーブルシステム特定方法。
  8. 被検体に投与された医薬品が発生する放射線による投影データを収集する第1のデータ収集装置と、
    被検体をX線でスキャンして投影データを収集する第2のデータ収集装置と、
    前記第1のデータ収集装置および前記第2のデータ収集装置によってそれぞれ収集された投影データに基づいてそれぞれ画像を再構成する画像再構成装置と、
    それぞれが一つ軸方向において独立に移動可能な複数の可動部を有し、被検体を前記第1のデータ収集装置のデータ収集位置または前記第2のデータ収集装置のデータ収集位置に選択的に搬送するテーブルシステムと、
    前記テーブルシステムを特定するテーブルシステム特定装置と、
    を有する医療用イメージング装置であって、
    前記テーブルシステム特定装置は、
    前記テーブルシステムの各軸について、軸上の前記可動部の絶対位置を検出する絶対位置検出手段と、
    前記テーブルシステムの各軸について、軸に沿って予め定められた距離を隔てて設定さ
    れた2つの位置における前記可動部の通過をそれぞれ光学的に検知する第1の検知手段と、
    前記第1の検知手段が前記可動部の通過を検知したときの可動部の各絶対位置をキャラクタライゼーション情報として記憶する第1の記憶手段と、
    前記テーブルシステムの各軸について、軸の両端における2つの阻止位置への前記可動部の到達をそれぞれ検知する第2の検知手段と、
    前記第2の検知手段が前記可動部の到達を検知したときの可動部の各絶対位置をコンフィギュレーション情報として記憶する第2の記憶手段と、
    を有する、
    ことを特徴とする医療用イメージング装置。
  9. 前記第1の検知手段は、前記2つの位置にそれぞれ設けられた光学的センサを有する、ことを特徴とする請求項8に記載の医療用イメージング装置。
  10. 前記光学的センサは受光タイプのセンサである、
    ことを特徴とする請求項9に記載の医療用イメージング装置。
  11. 前記光学的センサは遮光タイプのセンサである、
    ことを特徴とする請求項9に記載の医療用イメージング装置。
  12. 前記テーブルシステム特定装置は、前記第1の記憶手段および前記第2の記憶手段でそれぞれ前記キャラクタライゼーション情報および前記コンフィギュレーション情報を全軸について記憶した後にフラグを設定するフラグ設定手段を有する、
    ことを特徴とする請求項8ないし請求項11のうちのいずれか1つに記載の医療用イメージング装置。
  13. 前記テーブルシステム特定装置は、前記フラグの有無に基づいてテーブルシステム特定の要否を判定する判定手段を有する、
    ことを特徴とする請求項12に記載の医療用イメージング装置。
  14. 前記テーブルシステム特定装置は、前記コンフィギュレーション情報に基づいてテーブルシステムのコンフィギュレーションを表示するユーザーインターフェースを有する、
    ことを特徴とする請求項8ないし請求項13のうちのいずれか1つに記載の医療用イメージング装置。
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