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JP5163391B2 - グロメット - Google Patents

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Description

本発明は、自動車の車体に設けられた貫通穴に、ワイヤハーネスを挿通した状態で取り付けるグロメットに関し、特に、前記ワイヤハーネスを挿通する主挿通路のほかにケーブル用の挿通路を備えるものにおいて、遮音性向上を図るものである。
自動車のエンジンルームと車室とを仕切る車体パネルに設けた貫通穴にワイヤハーネスを貫通させて配索する場合、ゴムあるいはエストラマー製のグロメットを介在させて、車室への防水、防塵、遮音等を図っている。
前記車体パネルの貫通穴に複数の電線群やケーブルを挿通する場合、1つのグロメットにこれら複数の電線群やケーブルを挿通することが行われている。なかでも、メインとなるワイヤハーネスのほかに、該ワイヤハーネスとは配索経路を異にする少数電線群を挿通する場合や、車両に先に配索接続されているケーブルをカーメーカーの製造ラインにおいて後から挿通する場合は、ワイヤハーネス用の主挿通路のほかに副挿通路を備えたグロメットが用いられている。
本出願人の先の出願に係る特開2002−17026号(特許文献1)は、この種のグロメットの一例を示している。図10(A)に示すように、グロメット1は、多数本の電線群W1を密嵌状態で貫通させる小径筒部1aと、該小径筒部の一端に連続する拡径筒部1bとを備え、該拡径筒部1bには、先端開口側外周面に車体係止用凹部1cを設けると共に、その傾斜壁部に少数電線W2用の貫通穴1dと該貫通穴1dの周縁から突設するガイド筒部1eを設けている。
前記グロメット1は、軸線方向に連続する前記小径筒部1aと拡径筒部1bの内部空間を主挿通路として前記多数電線群W1を挿通し、かつ、前記貫通穴1dおよび前記ガイド筒部1eの内部空間を副挿通路として前記少数電線W2を挿通している。この少数電線W2は、図10(B)に示すように、外周に予め弾性樹脂テープ1fを巻き付けておき、前記貫通穴1dおよびガイド筒部1e内に挿通した後にガイド筒部1eの外周からタイバンド1gで締結することにより、止水性を高めている。
一方、グロメットに関しては、近年さらなる遮音性向上が求められる傾向にあり、前記グロメット1のように主挿通路と副挿通路とを備えたグロメットについても、さらに遮音性に優れたものが求められている。
例えば、図11に示すグロメット5は、フラップからなる遮音部を備えて遮音性の向上を図っている。
具体的には、グロメット5は、車室Y側に遮音材6bが積層された車体パネル6の貫通穴6aに取り付けられるものであり、ワイヤハーネスを密着させて挿通する小径筒部5a、5bを両端に備えると共に、該両端の小径筒部5a、5bを拡径筒部5c、大径筒部5dを介して軸線方向に連続させてなり、拡径筒部5cの外周面から、前記貫通穴6aに対応する遮音材6bの開口部をシールするフラップ5eを突設し、該フラップ5eと前記遮音材6bと拡径筒部5cとの間に遮音用空気層7を形成できる構成としている。
前記グロメット5は、両端の小径筒部5a、5bを貫通する空間を主挿通路5hとする一方、前記拡径筒部5cの周壁にケーブル挿通用の貫通穴5fを設け、該貫通穴5fの周縁から拡径筒部5cおよび大径筒部5dの内部に向けて筒部5gを突設して、これら貫通穴5fおよび筒部5gの内部空間をケーブル挿通用の副挿通路5iとしている。
前記グロメット5は、ケーブル挿通用の前記貫通穴5fを設けた位置ではフラップ5eを該貫通穴5fの外側から突設せざるを得ないため、遮音用空気層7が小さくなり、遮音効果が低くなる点に問題がある。一方、前記グロメット5の遮音性能を向上させために肉厚化することも考えられるが、肉厚化は重量増を招くうえ、グロメット5をハーネスに装着するときにグロメット5を拡げにくくなり、装着性が悪化する点に問題がある。
特開2002−17026号公報
本発明は前記問題に鑑みてなされたもので、主挿通路と副挿通路を備え、かつ、遮音部を備えたグロメットにおいて、ワイヤハーネスへの装着性を損なうことなく遮音性を高めることを課題としている。
前記課題を解決するために、本発明は、車両に配索するワイヤハーネスを密着させて挿通する小径筒部と、該小径筒部の一端と連続する拡径筒部と、該拡径筒部の大径側先端と連続する大径筒部と、該大径筒部の外周面に設けた車体パネルの貫通穴に嵌合する環状の車体係止凹部とを備えた弾性材からなるグロメットであって、
前記小径筒部の外周面に、前記拡径筒部側へ向けて円錐状に突出させた遮音用フラップを備え、前記車体パネルの貫通穴への嵌合時に該車体パネルに取り付けた遮音材に前記遮音用フラップを当接させて遮音空気層を形成するものとし、
かつ、前記拡径筒部の傾斜壁部にケーブル貫通穴を設け、前記遮音用フラップには前記貫通穴と対向する位置にケーブル貫通用のスリットを設けていることを特徴とするグロメットを提供している。
前記構成のグロメットは、遮音用フラップにケーブル貫通用のスリットを設けているため、前記拡径筒部に設けたケーブル貫通穴に挿通したケーブルを前記スリットに挿通して遮音用フラップを貫通させることができる。よって、該遮音用フラップは、前記ケーブル貫通穴と対向する部位においても小径筒部の外周面から突設して該ケーブル貫通穴を覆うように形成することができるため、遮音用フラップをケーブル貫通穴の外側から突設していた従来に比して、遮音用フラップの内部に大きな遮音用空気層を確保することができ、遮音性を高めることができる。
また、前記遮音用空気層により優れた遮音性が得られるため、グロメットの肉厚化が不要となる。これにより、ワイヤハーネスへの装着時に拡げやすいようにグロメットを薄肉に形成することが可能となるため、ワイヤハーネスへの優れた装着性も備えることができる。
さらに、ケーブルを貫通させるために前記遮音用フラップに設ける穴をスリットとすることにより、丸穴よりもケーブル径の個体差を吸収でき、ケーブルの外周面に密着しやすくなるため、スリットとケーブル外周面との間の隙間を小さくでき、遮音性低減を抑えることができる。
前記遮音用フラップに設ける前記スリットは湾曲形状とし、該スリットの分割端面がケーブルの対向する外周面に重なるように密着して拡げられるように設定し、かつ、前記分割端面はケーブルの挿入側から引出側にかけてV形状に切り込んだ形状としている。
このように、円錐状の遮音用フラップに設けるスリットを湾曲形状とすることにより、ケーブルを貫通させた際に発生する隙間を無くすることができ、かつ、金型での成形時も遮音用フラップを円錐形状としているため、直線状のスリットより湾曲させたスリットの方が精度よく形成できる。
また、前記分割端面を、ケーブルの挿入側で開き引出側で閉じた前記V形状とすることにより、分割端面間の隙間を極小化しながらも、ケーブルの挿入性を良好なものとすることができる。
また、本発明は、車両に配索するワイヤハーネスを密着させて挿通する小径筒部と、該小径筒部の一端と連続する拡径筒部と、該拡径筒部の大径側先端と連続する大径筒部と、該大径筒部の外周面に設けた車体パネルの貫通穴に嵌合する環状の車体係止凹部とを備えた弾性材からなるグロメットであって、
前記拡径筒部の傾斜壁部にケーブル挿通用のグロメット本体側貫通穴を設けている一方、前記小径筒部の先端側に連結する後付部材を備え、該後付部材は、前記小径筒部と中空部を連続させてワイヤハーネスを密着させて挿通する小径筒部と、該小径筒部の外周面より円錐状に突出させた遮音用フラップを備え、前記車体パネルの貫通穴への嵌合時に該車体パネルに取り付けた遮音材に前記遮音用フラップを当接させて遮音空気層を形成するものとし、
前記遮音用フラップには前記グロメット本体側貫通穴と対向する位置に該貫通穴の内径以下のフラップ側貫通穴を設け、かつ、該フラップ側貫通穴の周縁から前記グロメット本体側貫通穴に連通するガイド筒部を突設し、該ガイド筒部にケーブルを密着させて挿通する構成としていることを特徴とするグロメットも提供している。
このように、遮音用フラップを前記後付け部材に設ける構成においても、該遮音用フラップにケーブル挿通用の貫通穴を設けているため、該遮音用フラップを小径筒部の外周面から突設してグロメット本体側貫通穴を覆うように形成することができる。よって、該遮音用フラップの内部に大きな遮音空気層を確保でき、優れた遮音性を備えることができる。
また、グロメットの肉厚化が不要となるため、ワイヤハーネスへの装着性も良好なものとすることができる。
さらに、グロメットとは別体からなる前記後付部材に遮音用フラップを設けているため、該遮音用フラップに設けたケーブル挿通用の貫通穴の周縁から、グロメット本体側貫通穴と連通する前記ガイド筒部を突設することが可能となる。そして、このガイド筒部により、ケーブル外周面への密着性をさらに高めることができるため、前記フラップ側貫通穴の内周面とケーブルの外周面との間に生じやすい隙間を完全に遮蔽して、前記遮音空気層の密閉性を高めることができ、グロメットの遮音性能を一層高めることができる。
さらにまた、フラップ側貫通穴の内径を、グロメット本体側貫通穴の内径以下としているため、フラップ側貫通穴からの音に侵入を抑制、阻止できる一方、グロメット本体側貫通穴は大としているため、グロメット本体へのケーブルの貫通作業性を高めることできる。
前記後付部材には、グロメット本体への正常な連結状態において該グロメット本体の拡径筒部の外周面に突き当たるリブを突設することが好ましい。これにより、連結時に後付部材をグロメット本体に対して深く嵌め込みすぎて遮音空気層を潰してしまうことや、浅く嵌めすぎて遮音用フラップが車体パネルに積層した遮音材の表面から浮いてしまうことに因る、遮音空気層の形成不良を防止できる
前記グロメット本体側貫通穴の周縁より拡径筒部および大径筒部の内部にケーブル挿通筒部を突設し、該ケーブル挿通筒部に樹脂保護材を貫通させた前記ケーブルを挿通し、ケーブル挿通筒部の内周面に樹脂保護材の外周面を密着させていることが好ましい。
これにより、グロメット本体側貫通穴の内周面とケーブルの外周面との間の隙間を完全に封鎖でき、遮音性を高めることができる。
なお、遮音用フラップを設けた前記後付部材を用いる場合、前記ケーブル挿通筒部の中空部を、遮音用フラップから突設した前記ガイド筒部の中空部と連通させ、前記樹脂保護材をケーブル挿通筒部とガイド筒部の内部に挿着して、該樹脂保護材の外周面をケーブル挿通筒部の内周面とガイド筒部の内周面の両方に密着させることが好ましい。
これにより、フラップ側貫通穴とグロメット本体側貫通穴の両方で隙間を封鎖できるため、遮音用フラップとグロメット本体との間に形成される前記遮音空気層の密閉度を高めることができ、遮音性を一層高めることができる。
前記グロメットは、自動車のエンジンルームと車室とを仕切る車体パネルに設けた貫通穴に装着されるものであり、前記ケーブルはボンネット開き用のオープナーケーブルであり、前記車体パネルの貫通穴にグロメットを装着した後に挿通されるものである。
上述したように、本発明のグロメットは、遮音用フラップにケーブル挿通用のスリットまたは貫通穴を設けているため、グロメットの拡径筒部に設けたケーブル貫通穴と対向する部位においても、遮音用フラップを小径筒部の外周面から突設して前記ケーブル貫通穴を覆うように形成することができる。よって、遮音用フラップの内部に大きな遮音空気層を形成することが可能となり、優れた遮音性を備えることができる。
また、遮音性不足を補うために従来行われていたグロメットの肉厚化が不要となるため、ワイヤハーネスへの装着時に拡げやすいようにグロメットを薄肉に形成することができ、ワイヤハーネスへの装着性も良好なものとすることができる。
さらに、グロメット本体とは別体の後付部材に遮音用フラップを形成することにより、該遮音用フラップに設けたケーブル挿通用の貫通穴からガイド筒部を突設することが可能となり、該ガイド筒部にケーブルを密着させて挿通することも可能となる。これにより、遮音空気層の密閉度を高めることができ、グロメットの遮音性を一層高めることができる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
いずれの実施形態も、図4に示すように、自動車のエンジンルームXと車室Yとを仕切る車体パネル60(ダッシュパネル)に設けた貫通穴61を挿通するワイヤハーネス70とボンネット開き用のオープナーケーブル71とに装着して前記貫通穴61に取り付けられるグロメットに本発明を適用している。車体パネル60の車室Y側面には遮音材62を積層し、該遮音材62には車体パネル60の貫通穴61と連通する内側貫通穴63を設けている。
図1乃至図5に、本発明の第一実施形態に係るグロメット10を示す。
グロメット10は、ゴム又はエストラマーからなる一体成形品であり、図1に示すように、小径筒部11と、該小径筒部11の一端と連続する拡径筒部12と、該拡径筒部12の大径側先端と連続する大径筒部13と、該大径筒部13の先端内周面から突設する閉鎖壁部14とを備えている。
前記小径筒部11の外周面からは、拡径筒部12に向けて円錐状に突出させた遮音用フラップ21を突設している。また、小径筒部11の開口端からは、テープ巻き舌片26を突設している。前記大径筒部13の外周面には、車体パネル60の前記貫通穴61の周縁部と嵌合する環状の車体係止凹部25を凹設している。
前記閉鎖壁部14の中央には、ワイヤハーネス70を挿通するためのハーネス貫通穴15を設けており、連続して設ける小径筒部11、拡径筒部12、大径筒部13、ハーネス貫通穴15の同一軸線に沿った中空部をワイヤハーネス挿通路16としている。前記小径筒部11とハーネス貫通穴15は、ワイヤハーネス挿通路16に挿通したワイヤハーネス70の両端部外周面にそれぞれ密嵌する構成としている。
前記拡径筒部12と大径筒部13の内面側には、軸線方向をグロメット10の軸線方向と平行とするケーブル挿通筒部17を一体に突設している。該ケーブル挿通筒部17の軸線方向一端は、拡径筒部12の傾斜壁部12aを貫通して車室側ケーブル貫通穴18を形成し、他端は、前記閉鎖壁部14を貫通して室外側ケーブル貫通穴19を形成している。
前記遮音用フラップ21の前記車室側ケーブル貫通穴18と対向する位置には、図2(A)にも示すように、湾曲形状のスリット22を設けている。連続する前記室外側ケーブル貫通穴19、ケーブル挿通筒部17、車室側ケーブル貫通穴18から前記スリット22へと抜ける同一軸線に沿った中空部をケーブル挿通路24としている。
前記スリット22の分割端面22a、22aは、図2(B)に示すように、ケーブル71の挿入側となる内面側から外面側にかけてV形状に切り込んで、ケーブル71を挿通しやすい形状としている。
前記ケーブル挿通筒部17の内周面には、軸線方向に間隔をあけて複数の環状溝20を凹設している。
前記ケーブル71の、ケーブル挿通筒部17内を挿通する部位には樹脂保護材75を外嵌している。樹脂保護材75は、図1に示すように、ケーブル71を密着して挿通する貫通穴76を有する円筒形状の弾性材からなり、外周面には、ケーブル挿通筒部17の環状溝20と嵌合する複数の環状突起77を突設している。該樹脂保護材75の外径D2は、ケーブル挿通筒部17の内径D1との関係がD2≧D1となるように設定している。
次に、前記構成のグロメット10の車体パネル60の貫通穴61への取り付け、およびケーブル71のグロメット10への挿通手順を説明する。
まず、グロメット10のワイヤハーネス挿通路16にワイヤハーネス70を貫通させ、図3(A)に示すように、テープ巻き舌片26とワイヤハーネス70とをテープ72で一体に巻き付けてグロメット10をワイヤハーネス70に位置決め固定する。
次いで、前記状態のグロメット10を貫通穴61へ、エンジンルームX側から車室Y側に小径筒部11側から挿入し、図3(B)に示すように、大径筒部13の車体係止凹部25に貫通穴61の周縁部を落とし込んで、該貫通穴61にグロメット10を係止する。この状態で、遮音用フラップ21の先端周縁部を、車体パネル60に積層した遮音材62の表面に貫通穴63を塞ぐ状態で当接する。この当接により、遮音用フラップ21と拡径筒部12と遮音材62で囲まれた遮音空気層S1が形成される
次いで、図3(C)に示すように、ケーブル71を前記樹脂保護材75の貫通穴76内に挿通して、該ケーブル71の所要部位に樹脂保護材75を外嵌する。この状態のケーブル71をグロメット10の前記室外側ケーブル貫通穴19からケーブル挿通筒部17内へと挿通し、車室側ケーブル貫通穴18を貫通させる。その後、さらに遮音用フラップ21の前記スリット22を貫通させて車室Y側へと引き出し、図4に示すように、前記樹脂保護材75をケーブル挿通筒部17内に挿入し、前記環状突起77とケーブル挿通筒部17の環状溝20とを嵌合させて該樹脂保護材75をケーブル挿通筒部17内に位置決め挿着する。
前記構成のグロメット10は、遮音用フラップ21の、前記拡径筒部12の車室側ケーブル貫通穴18と対向する位置にケーブル71を貫通させるためのスリット22を設けているため、該遮音用フラップ21を、小径筒部11の外周面から前記車室側ケーブル貫通穴18を覆うように突設することができる。よって、前記遮音空気層S1は、ケーブル挿通路24と交差する部位においても、小径筒部11の外周面から遮音用フラップ21の先端周縁部まで広く確保することができるため、遮音性能を高めることができる。
また、遮音用フラップ21にケーブル71の挿通用に設けた穴を湾曲形状のスリット22としているため、図5(A)(B)に示すように、ケーブル71の挿通によりスリット22が押し拡げられると共に、該スリット22の両側部23、23をケーブル71の外周面に重なるように密着させることができる。
さらにまた、ケーブル71に樹脂保護材75を外嵌し、該樹脂保護材75をケーブル挿通筒部17内に挿着することにより、図4に示すように、樹脂保護材75の外周面とケーブル挿通筒部17の内周面とを密着させることができる。
これらにより、前記ケーブル挿通路24の両端開口部、即ち、スリット22側とケーブル挿通筒部17側の両方を遮蔽できるため、該ケーブル挿通路24と連続する前記遮音空気層S1の密閉度も高まり、優れた遮音性を得ることができる。
図6乃至図9に、本発明の第2実施形態に係るグロメット30を示す。
グロメット30は、別体からなるグロメット本体31と後付部材32とからなる。
グロメット本体31は、ゴム又はエストラマーからなる一体成形品であり、図6に示すように、小径筒部33と、該小径筒部33の一端と連続する拡径筒部34と、該拡径筒部34の大径側先端と連続する大径筒部35と、該大径筒部35の先端内周面から突設する閉鎖壁部36とを備えている。大径筒部35の外周面には、車体パネル60の前記貫通穴61の周縁部と嵌合する環状の車体係止凹部42を凹設している。
前記閉鎖壁部36の中央には、ワイヤハーネス70を挿通するためのハーネス貫通穴37を設けており、該ハーネス貫通穴37と前記小径筒部33は、ワイヤハーネス70の両端部外周面にそれぞれ密嵌する構成としている。
前記拡径筒部34と大径筒部35の内面側には、軸線方向をグロメット30の軸線方向と平行とするケーブル挿通筒部38を一体に設けている。ケーブル挿通筒部38の軸線方向一端は、拡径筒部34の傾斜壁部34aを貫通して車室側ケーブル貫通穴39を形成し、他端は、前記閉鎖壁部36を貫通して室外側ケーブル貫通穴40を形成している。ケーブル挿通筒部38の内周面には、軸線方向に間隔をあけて複数の環状溝41aを凹設している。
前記後付部材32は、ゴムまたはエストラマーからなる一体成形品である。図6に示すように、小径筒部43と、該小径筒部43の一端側の外周面から円錐状に突出させた遮音用フラップ44と、遮音用フラップ44の内周面より、前記小径筒部43と同一軸線上に連続する筒状のグロメット本体突き当てリブ45を突設している。
前記後付部材32は、図7に示すように、グロメット本体31の前記小径筒部33と拡径筒部34に前記遮音用フラップ44が被さるように、小径筒部33の先端側に連結する。この連結状態において、グロメット本体突き当てリブ45はグロメット本体31の小径筒部33に外嵌し、かつ、グロメット本体突き当てリブ45の先端はグロメット本体31の拡径筒部34の外周面に当接する構成としている。
前記遮音用フラップ44には、前記連結状態においてグロメット本体31の前記車室側ケーブル貫通穴39と対向する位置にケーブル貫通穴46を設けている。このフラップ側ケーブル貫通穴46の周縁からは、前記車室側ケーブル貫通穴39に向かってガイド筒部47を突設している。ガイド筒部47の内径D3は、グロメット本体31の車室側ケーブル貫通穴39の内径D4に対して、D3≦D4となるように設定している。
前記ガイド筒部47の内周面には、後述する樹脂保護材75の環状突起77と嵌合する環状溝41bを凹設している。
前記構成のグロメット30は、図7に示すように、前記連結状態において、グロメット本体31の連続するハーネス貫通穴37、大径筒部35、拡径筒部34、小径筒部33の中空部と、後付部材32の小径筒部43の中空部とを連通させてワイヤハーネス挿通路48を形成する。また、グロメット本体31のケーブル挿通筒部38の中空部と、後付部材32の前記ガイド筒部47およびフラップ側ケーブル貫通穴46の中空部とを連通させて、ケーブル挿通路49を形成する構成としている。
前記後付部材32の小径筒部43の内径は、ワイヤハーネス70の外周面に密嵌する寸法に設定している。該小径筒部43の開口端からはテープ巻き舌片50を突設している。
前記ケーブル71の、前記ケーブル挿通筒部38内を挿通する部位には樹脂保護材75を外嵌している。樹脂保護材75の外径D2は、ケーブル挿通筒部38の内径D5との関係がD2≧D5となるように設定している。この樹脂保護材75のその他の構成は前記第1実施形態と同一である。
次に、前記構成のグロメット30の車体パネル60の貫通穴61への取り付け、およびケーブル71のグロメット30への挿通手順を説明する。
まず、グロメット本体31にワイヤハーネス70を貫通させ、図8(A)に示すように、小径筒部33とワイヤハーネス70とをテープ73で一体に巻き付けてグロメット本体31をワイヤハーネス70に位置決め固定する。
次に、後付部材32をワイヤハーネス70に通し、図8(B)に示すように、グロメット本体31の小径筒部33に後付部材32の前記グロメット本体突き当てリブ35を外嵌して連結し、該グロメット本体突き当てリブ35の先端をグロメット本体31の拡径筒部34の外周面に突き当て、かつ、グロメット本体31の車室側ケーブル貫通穴39と後付部材32のガイド筒部47の中空部とを連通させた状態で、後付部材32の前記テープ巻き舌片50とワイヤハーネス70とをテープ74で一体に巻き付けて後付部材32をワイヤハーネス70に位置決め固定する。
次いで、前記状態のグロメット30を貫通穴61へ、エンジンルームX側から車室Y側に後付部材32の小径筒部43側から挿入し、図8(C)に示すように、グロメット本体31の大径筒部35の車体係止凹部42に貫通穴61の周縁部を落とし込んで、該貫通穴61にグロメット30を係止する。この状態で、後付部材32の遮音用フラップ44の先端周縁部を、車体パネル60の車室Y側に積層した遮音材62の表面に貫通穴63を塞ぐ状態で当接させる。この当接により、遮音用フラップ44と拡径筒部34と遮音材62で囲まれた遮音空気層S2が形成される
次いで、ケーブル71を前記樹脂保護材75の貫通穴76内に挿通して、該ケーブル71の所要部位に樹脂保護材75を外嵌する。この状態のケーブル71をグロメット本体31の室外側ケーブル貫通穴40からケーブル挿通筒部38内へと挿通し、車室側ケーブル貫通穴39を貫通させた後、さらに遮音用フラップ44より突設した前記ガイド筒部47に挿通してフラップ側ケーブル貫通穴46を貫通させて車室Y側へと引き出し、図9に示すように、樹脂保護材75の前記環状突起77を、ケーブル挿通筒部38の環状溝41aとガイド筒部47の環状溝41bに嵌合させて、樹脂保護材75をケーブル挿通筒部38とガイド筒部47の内部に位置決め挿着する。
前記構成のグロメット30は、遮音用フラップ44にケーブル貫通穴46を設けているため、該遮音用フラップ44を後付け部材32の小径筒部43の外周面からグロメット本体の車室側ケーブル貫通穴39を覆うように突設することができる。従って、ケーブル挿通路49と交差する部位についても、遮音用フラップ44の内側に大きな遮音空気層S2を確保することができるため、優れた遮音性を備えることができる。
また、後付部材32の連結時に、該後付部材32に形成した前記グロメット本体突き当てリブ45をグロメット本体31の拡径筒部34の外周面に突き当てることにより、後付部材32をグロメット本体31に対して深く嵌め込みすぎて遮音空気層S2を潰してしまうことや、浅く嵌め込みすぎて遮音用フラップ44が車体パネル60に積層した遮音材62の表面から浮いてしまうことに因る、遮音空気層S2の形成不良を防止できる。
さらに、遮音用フラップ44を、グロメット本体31とは別体の後付部材32に設けているため、該フラップ44のケーブル貫通穴46の周縁から前記ガイド筒部47を突設することが可能となり、このガイド筒部47の形成により、ケーブル71に外嵌した樹脂保護材75の外周面を該ガイド筒部47の内周面に密着させて、フラップ側ケーブル貫通穴46とケーブル71との間の僅かな隙間も完全に封鎖することが可能となる。
また、ケーブル71に外嵌した前記樹脂保護材75は、グロメット本体31のケーブル挿通筒部38の内周面にも密着する。
これらにより、ケーブル挿通路49の両端開口部を確実に封鎖することができるため、該ケーブル挿通路49と連続する前記遮音空気層S2の密閉性も高まり、遮音性を高めることができる。
本発明の第一実施形態に係るグロメットと、ケーブルに樹脂保護材を外嵌した状態の断面図である。 (A)は図1に示すグロメットの側面図、(B)は(A)のB−B線拡大断面図である。 (A)〜(C)は、図1に示すグロメットをワイヤハーネスとケーブルに装着する作業手順を示す説明図である。 図1に示すグロメットを介してワイヤハーネスとケーブルを車体の貫通穴に挿通した状態を示す断面図である。 遮音用フラップのスリットをケーブルが貫通した状態を示し、(A)は断面図、(B)は平面図である。 本発明の第2実施形態に係るグロメットの分解断面図である。 図6に示すグロメット本体と後付部材とを連結した状態を示す断面図である。 (A)〜(C)は、図6に示すグロメットをワイヤハーネスとケーブルに装着する作業手順を示す説明図である。 図6に示すグロメットを介してワイヤハーネスとケーブルを車体の貫通穴に挿通した状態を示す断面図である。 従来例を示す図である。 他の従来例を示す図である。
符号の説明
10(30) グロメット
11 小径筒部
12 拡径筒部
13 大径筒部
14 閉鎖壁部
16 ワイヤハーネス挿通路
18 車室側ケーブル貫通穴(本体側ケーブル貫通穴)
21 遮音用フラップ
23 スリット
24 ケーブル挿通路
60 車体パネル
61 貫通穴
62 遮音材
70 ワイヤハーネス
71 ケーブル
S1、S2 遮音空気層

Claims (5)

  1. 車両に配索するワイヤハーネスを密着させて挿通する小径筒部と、該小径筒部の一端と連続する拡径筒部と、該拡径筒部の大径側先端と連続する大径筒部と、該大径筒部の外周面に設けた車体パネルの貫通穴に嵌合する環状の車体係止凹部とを備えた弾性材からなるグロメットであって、
    前記小径筒部の外周面に、前記拡径筒部側へ向けて円錐状に突出させた遮音用フラップを備え、前記車体パネルの貫通穴への嵌合時に該車体パネルに取り付けた遮音材に前記遮音用フラップを当接させて遮音空気層を形成するものとし、
    かつ、前記拡径筒部の傾斜壁部にケーブル貫通穴を設け、前記遮音用フラップには前記貫通穴と対向する位置にケーブル貫通用のスリットを設けていることを特徴とするグロメット。
  2. 前記遮音用フラップに設ける前記スリットは湾曲形状とし、該スリットの分割端面がケーブルの外周面に重なるように密着して拡げられるように設定し、かつ、前記分割端面はケーブルの挿入側から引出側にかけてV形状に切り込んだ形状としている請求項1に記載のグロメット。
  3. 車両に配索するワイヤハーネスを密着させて挿通する小径筒部と、該小径筒部の一端と連続する拡径筒部と、該拡径筒部の大径側先端と連続する大径筒部と、該大径筒部の外周面に設けた車体パネルの貫通穴に嵌合する環状の車体係止凹部とを備えた弾性材からなるグロメットであって、
    前記拡径筒部の傾斜壁部にケーブル挿通用のグロメット本体側貫通穴を設けている一方、前記小径筒部の先端側に連結する後付部材を備え、該後付部材は、前記小径筒部と中空部を連続させてワイヤハーネスを密着させて挿通する小径筒部と、該小径筒部の外周面より円錐状に突出させた遮音用フラップを備え、前記車体パネルの貫通穴への嵌合時に該車体パネルに取り付けた遮音材に前記遮音用フラップを当接させて遮音空気層を形成するものとし、
    前記遮音用フラップには前記グロメット本体側貫通穴と対向する位置に該貫通穴の内径以下のフラップ側貫通穴を設け、かつ、該フラップ側貫通穴の周縁から前記グロメット本体側貫通穴に連通するガイド筒部を突設し、該ガイド筒部にケーブルを密着させて挿通する構成としていることを特徴とするグロメット。
  4. 前記グロメット本体側貫通穴の周縁より拡径筒部および大径筒部の内部にケーブル挿通筒部を突設し、該ケーブル挿通筒部に樹脂保護材を貫通させた前記ケーブルを挿通し、ケーブル挿通筒部の内周面に樹脂保護材の外周面を密着させている請求項3に記載のグロメット。
  5. 自動車のエンジンルームと車室とを仕切る車体パネルに設けた貫通穴に装着されるものであり、前記ケーブルはボンネット開き用のオープナーケーブルであり、前記車体パネルの貫通穴に装着した後に挿通されるものである請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のグロメット。
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