JP5156066B2 - ガスタービン燃焼器 - Google Patents
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Description
これら複数個の燃焼器はタービンロータの周方向に沿った円上に配置されていて、周方向で隣接する燃焼器同士は連結パイプによって結合され、該連結パイプの内部に火炎伝播管が設置されている。火炎伝播管は管状となっており、接続された燃焼器の圧力差によって、火炎伝播管の中を燃焼ガスが通過する。
一方、ガスタービン始動時の点火特性や火炎伝播特性は、混合気の燃料濃度が濃い(すなわち、燃空比が大きい)ほど、良好な特性を示すが、予混合燃焼では、混合室での混合気の燃料濃度は均一化される傾向にあるため、ガスタービン始動時の点火特性や火炎伝播特性が低下することがある。
これによれば、点火栓および火炎伝播管に指向させる混合気を噴出する空気導入通路が、第1,第2列にそれぞれ振り分けられて設けられるので、混合室壁における空気導入通路の配置や形状の自由度が大きくなって、点火特性および火炎伝播特性向上の観点で好適な空気導入通路の設計が容易になる。
さらに、空気導入通路が、第1,第2列にそれぞれ振り分けられて設けられるので、混合室壁における空気導入通路の配置や形状の自由度が大きくなって、点火特性または火炎伝播特性向上、メインバーナからの混合気の燃焼開始の容易化の観点で好適な空気導入通路の設計が容易になる。
これによれば、空気導入通路の個数が、外周バーナの個数の整数倍であることで、外周バーナに指向して流れる混合気を噴出する空気導入通路を、外周バーナ毎に均等に割り当てることができ、しかもそのための複数の空気導入通路の配置や形状の均等化が容易になるので、バーナの構造を簡単化しながら、燃焼安定性の向上が可能になる。
これによれば、下流側列には、上流側列よりも多くの空気導入通路があるので、下流に向かって流れる混合気をより確実に指向させることができる。また、下流側列の空気導入通路の個数が、外周バーナの個数の整数倍になるので、請求項4記載の発明と同様の効果が奏される。
本発明の実施例1に係るガスタービン燃焼器4について,図1〜図5を参照しつつ説明する。
図1を参照すると、ガスタービン1を備えるガスタービンプラントは、該ガスタービン1により駆動される駆動対象としての発電機2を備える発電用ガスタービンプラントである。
圧縮機3および発電機2は、タービン5に連結されて、該タービン5により回転駆動される。車室9にはトランジションピース6が収容される。
そして、圧縮機3で圧縮された空気は、圧縮機3から車室9内に流入し、その一部が燃焼用空気として燃焼器10に供給される。
また、上流および下流は、それぞれ、バーナ30での燃焼用空気またはバーナ30および燃焼室20での燃焼ガスの、軸線方向における流れに関してのものであるとする。
また、周方向で互いに隣接する燃焼器10同士は,その外筒22同士を連結する連結パイプ14により連結される。そして、これら燃焼器10の燃焼室20同士または内筒21同士は、火炎伝播管15により連通している。火炎伝播管15の両端開口は、燃焼室20に開放している出入口15aを構成する。ここで、各出入口15aは、隣接する燃焼器10への火炎の入口、および該隣接する燃焼器10からの火炎の出口になり得ることを意味する。
なお、図の煩雑さを避けるために、図4では、図3に図示されている構造の一部が省略されている。
また、燃焼器12(図1参照)では、第2特定空気導入孔35bから噴出した燃焼用空気および燃料の混合気が、2個の火炎伝播管15の出入口15aに指向して流れる。
本実施例では、第1列R1に属する空気導入孔35のうちの特定空気導入孔35a,35bから噴出した混合気m1,m2が点火栓13や火炎伝播管15に指向して流れるように空気導入孔35を形成すべく、混合室31を形成する混合室壁32の頂角αと、空気導入孔35の形成角度β2と、前記バーナ中心線(または、燃焼器軸線C2)からのオフセット距離sによって混合気の流れ方向が決定される。
このため、燃焼器11においては、点火栓13の点火部13aおよびその近傍には、燃料濃度の濃い(すなわち、燃空比が大きい)混合気が存在するため、点火しやすくなり点火特性が向上する。
一方、燃焼器11からの火炎が伝播する隣接する燃焼器12では、特定空気導入孔35bからの燃料濃度の濃い混合気が,火炎伝播管15の出入口15a(この場合、入口として機能する。)に指向して噴出しているため、燃焼器11から火炎伝播管15を通って流入した燃焼ガスによって火炎伝播がしやすくなって燃焼の開始が容易になり、火炎伝播特性が向上する。
さらに,混合室壁32が中空円錐形状であることにより、混合室壁32における空気導入孔35〜37の形成領域が、混合室壁32が例えば環状形状の平板である場合に比べて増加するので、空気導入孔35〜37の個数や空気導入孔35〜37の径などの空気導入孔仕様を決めるときの自由度が増加する利点があり、また空気導入孔35〜37の形成が容易になる。
また、点火栓13は,内筒21に挿入する径方向位置を調整することで,点火特性を改善できるため,点火栓13と火炎伝播管15の軸方向位置が著しく異なる場合は,火炎伝播管15の出入口15aの形成位置に指向して混合気m2が噴出するよう特定空気導入孔35bを形成するのが望ましい。
これにより、実施例1と同様に、点火特性や火炎伝播特性が向上して、ガスタービン1の始動性が向上すると共に燃焼安定性に優れたバーナ30を提供することが可能となる。
また、点火部13aおよび出入口15aに指向させる混合気m1,m2を噴出する特定空気導入孔35a、35bが、第1,第2列R1,R2にそれぞれ振り分けられて設けられるので、混合室壁32における空気導入通路35,36の配置や形状の自由度が大きくなって、点火特性および火炎伝播特性向上の観点で好適な空気導入孔35,36の設計が容易になる。
燃焼器10は、前述した第1燃料としての気体燃料を供給する第1燃料ノズルとしての燃料ノズル38を備えるバーナ30の混合室31の上流側に配置されて第2燃料としての液体燃料を噴射する第2燃料ノズルとしての液体燃料ノズル39を備える。液体燃料ノズル39には、燃料供給系統7が備える燃料供給装置44から液体燃料が供給される。
実施例1と同様に、空気導入孔35からの燃焼用空気は、内筒21に設置した点火栓13の点火部13aと火炎伝播管15の出入口15aに指向して噴出するように空気導入孔35が軸線方向および周方向に偏向して形成されているため、点火部13aや出入口15aの設置位置には、空気導入孔35からの混合気と液体燃料ノズル39からの微粒化した液体燃料の混合気が供給されるので、燃料濃度の濃い混合気によって、点火特性や火炎伝播特性を向上することが可能となる。
本発明の実施例2について、図7〜図9を参照しつつ以下に説明する。実施例2は、バーナ30の外周側に複数個のメインバーナ50,60が配置されたもので、その他は、実施例1と基本的に同一の構成を有する。
さらに、実施例2〜4において、混合室壁、混合室31および燃料ノズルは、それぞれ中央混合壁、中央混合室および中央燃料ノズルであり、混合室壁、混合室および燃料ノズルは、それぞれ外周混合壁、外周混合室および外周燃料ノズルである。また、バーナおよびパイロットバーナは、中央バーナであり、メインバーナは外周バーナである。
さらに、実施例2〜4に関する図では、図の煩雑さを避けるために、例えば一部のメインバーナに指向する後記混合気m3,m4のみが図示されている。
バーナ30に対して外周側に(すなわち、径方向外方に)配置された1個以上の、ここでは複数個としての6個のメインバーナ50,60は、同数である3個ずつの第1メインバーナ50および第2メインバーナ60から構成される。
上流壁部52a,62aには、混合室51,61内に、燃焼用空気、または燃焼用空気を燃料と共に導入する複数の空気導入孔55〜57,65〜67が形成される。空気導入孔55〜57,65〜67は、軸線方向に複数列としての3列に並ぶように配置される。また、第2列R2は、軸線方向で第1列R1よりもバーナ30の出口およびメインバーナ50,60の出口に近い。
燃料供給系統7が備える燃料供給装置45,46から燃料マニホールド部59a,69aに供給された燃料は、燃料噴孔59b,69bから空気導入孔55〜57,65〜67内に噴出されて供給される。
空気導入孔55〜57,65〜67に供給された燃料は,空気導入孔55〜57,65〜67の内部や混合室51,61の内部で燃焼用空気と混合し、メインバーナ50,60の下流の燃焼室20で予混合火炎を形成し,予混合燃焼を開始する。
ガスタービン1の運転状態の指標としての負荷が、負荷a(無負荷である。)から負荷b未満までの負荷状態では、バーナ30に燃料が供給され、バーナ30単独でガスタービン1が運転される。負荷bから負荷c未満までの負荷状態では、負荷bでバーナ30の燃料流量が低下させられる一方、メインバーナ50に燃料が供給されて、バーナ30とメインバーナ50とでガスタービン1が運転される。負荷cから定格負荷dまでの負荷状態では、負荷cでバーナ30とメインバーナ50の燃料流量が低下させられる一方、メインバーナ60に燃料が供給されて、バーナ30およびメインバーナ50,60の全バーナでガスタービン1が運転される。
このように、実施例2では、燃焼器10の燃焼器軸線C2上の中央部にバーナ30が配置され、その外周側にメインバーナ50,60が6個配置されて、定格運転状態において、拡散燃焼するバーナ30と予混合燃焼するメインバーナ50,60との燃料流量割合を調整することで、低NOx運転と燃焼安定性を両立することが可能である。
さらに、点火栓13および火炎伝播管15は、周方向でメインバーナ50,60のほぼ中間に配置されているため、混合気m1,m2はメインバーナ50,60から噴出する燃焼用空気または混合気の影響を受けにくくなり、この点でも点火特性および火炎伝播特性が向上する。
本発明の実施例3について,図10〜図12を参照しつつ以下に説明する。
図10,図11を参照すると、実施例3に係るガスタービン燃焼器4が備える燃焼器10のバーナ70,80は、実施例2のバーナ30に相当するパイロットバーナ70と、メインバーナ80とから構成される。
パイロットバーナ70は、軸線方向で下流に向かって開放する円錐形状の混合室71を形成する混合室壁72と、燃料を供給する中央ノズルとしての燃料ノズル79とを有する。混合室壁72の混合室壁面73は円錐面形状に形成されて、円錐形状の混合室71が形成される。
また、混合室壁72には、混合室71に燃焼用空気、または燃焼用空気を燃料と共に導入する複数の空気導入通路を形成する複数の空気導入孔75,76が軸線方向に第1,第2列R1,R2の2列に並ぶように配置されており,その上流側に、各空気導入孔75,76内に燃料を噴出して供給する燃料ノズル79が配置されている。
また、空気導入孔75,76は、直線部75c,76cと、直線部75c,76cに下流側で連なる偏向部75d,76dとを有する。空気導入孔75,76の出口部である偏向部75d,76dは、空気導入孔75,76から噴出する燃焼用空気または混合気により混合室71内に旋回流が生成されるように、軸線方向および周方向に偏向して形成されている。空気導入孔75,76の入口部を含む直線部75c,76cは、偏向部75d,76dから上流に向かって軸線方向にほぼ平行に延びていて、軸線方向での長さが、軸線方向での偏向部75d,76dの長さよりも2倍以上長くなるように形成されている。
また、燃料供給装置41からの燃料が燃料マニホールド部79aを有する燃料ノズル79に供給され、燃料ノズル79からの燃料が各空気導入孔75内に供給されるように噴出する。
軸線方向長さが混合室71の軸線方向長さよりも長い混合室81は、軸線方向に延びていると共に環状形状をしており、混合室81の上流側には燃料ノズル89が設置され,混合室81の出口には円環状形状の保炎器84が設置されている。
このため、メインバーナ80は、各混合室81a〜81dを形成する混合室壁82の各部分および仕切壁87により構成される混合室壁と、燃料ノズル89a〜89dとを備える4つの分割メインバーナであるメインバーナ80a〜80dにより構成される。そして、4つの燃料ノズル89a〜89dに供給される燃料は個別に制御可能である。
具体的には、実施例3によれば、燃料ノズル79から噴出した燃料は、各空気導入孔75,76内で燃焼用空気と混合し、混合室71内に噴出する。そして、空気導入孔75,76は軸線方向および周方向に偏向されているため、混合室71内には旋回流が生成される。また、空気導入孔75,76の偏向角を調整することで、空気導入孔75,76から噴出する混合気の噴出方向を制御することが可能となる。
そして、図11に示すように,空気導入孔75の特定空気導入孔75a,75bからは、混合気m1,m2が点火栓13の点火部13aおよび火炎伝播管15の出入口15aに指向して噴出するため、燃料濃度の濃い混合気が点火部13aおよび出入口15aおよびその近傍に形成され、ガスタービン1(図1参照)の始動時に、点火特性や火炎伝播特性が向上する。
ガスタービン1(図1参照)の始動後、ガスタービン1は無負荷定格回転速度状態の図12に示される負荷eに到達し、パイロットバーナ70のみに燃料が供給された状態で、ガスタービン1の負荷が上昇する。
ガスタービン1の負荷が負荷fに到達すると、パイロットバーナ70への燃料流量が低下させられ、メインバーナ80aに燃料が供給され、保炎器84において、混合室81aに対応する部分の下流側に、予混合火炎が形成される。このとき,パイロットバーナ70とメインバーナ80aの燃料流量はほぼ等しく、混合室71から噴出した混合気は、保炎器84の下流側においてパイロットバーナ70からの高温の燃焼ガスの高い熱エネルギーを得ることができるので、混合室81aの下流に形成される予混合火炎の切替特性は良好となる。
ここで、切替裕度とは、切替時における燃焼安定性を確保するための燃空比の許容範囲の広さの指標であり、切替裕度が高い(または、大きい)ほど、燃空比の広い範囲で所要の燃焼安定性が確保された切替ができ、切替特性が向上する。
しかしながら,本実施例3では、第1列R1の空気導入孔75から、混合気m5が各混合室81a〜81dの下流側に噴出すること、さらに第2列R2の空気導入孔76から、混合気m3が各混合室81a〜81dの下流側に噴出することから、高温の燃焼ガスを各混合室81a〜81dに対応する位置で、保炎器84の下流に集中させることが可能となり、負荷iにおける切替特性を向上することが可能となる。
本発明の実施例4について,図13,図14を参照しつつ以下に説明する。
実施例4に係るガスタービン燃焼器4が備える燃焼器10のバーナ90,100は、実施例2のバーナ30に相当するパイロットバーナ90と、メインバーナ100とから構成される。
パイロットバーナ90は、軸線方向で燃焼室20に向かって開放する混合室91を形成する混合室壁92と、燃料を供給する燃料ノズル98,99とを有する。混合室壁92の混合室壁面93は円錐面形状に形成され、円錐形状の混合室91を形成する。混合室壁92には、燃焼用空気と燃料との混合気を噴出する複数の空気導入孔95,96が軸線方向に第1,第2列R1,R2の2列に並ぶように配置されており、軸線方向でその上流側の対向する位置に各空気導入孔95,96内に燃料を噴出して供給する燃料ノズル98が配置されている。各空気導入孔95,96は、空気導入孔95,96から噴出する燃焼用空気または混合気により混合室91内に旋回流が生成されるように、軸線方向および周方向に偏向して形成されている。
燃料供給系統7が備える燃料供給装置41からの気体燃料である燃料は、燃料マニホールド部98aを有する燃料ノズル98から空気導入孔95,96内に噴出して供給される。
また、燃料供給系統7が備える燃料供給装置47からの液体燃料である燃料は、燃焼器軸線C2上で燃焼室20の上流側に設置された液体燃料ノズル99から混合室91内に噴出される。このように、各燃料ノズル98,99の燃料は個別に供給されることから、パイロットバーナ90では、気体燃料単独燃焼,液体燃料単独燃焼,気体燃料と液体燃料の混合燃焼が可能である。
燃料供給系統7(図1参照)が備える燃料供給装置48からの気体燃料としての燃料は、燃料マニホールド部109aを有する燃料ノズル109に供給され、燃料ノズル109からの燃料が各空気導入孔105〜107内に噴出して供給される。
一般に、混合室91の軸線方向長さが長い場合、混合室91の内部に火炎が逆流する危険性があるが、実施例4のメインバーナ100は燃焼室20で燃料と燃焼用空気とを混合させるため、火炎がメインバーナ100に逆流する危険性を回避することができる。
しかし、パイロットバーナ90によって形成される火炎から、熱エネルギーを受けて予混合燃焼を開始する際、メインバーナ100から噴出した混合気に燃料濃度が均一で濃度の濃い部分が存在しないため、混合気が点火しにくくなり点火特性が低下することが考えられる。このため、ガスタービン1(図1参照)の負荷が高くならないと全てのバーナ90,100での燃焼ができなくなり、その結果、ガスタービン1を運転する負荷範囲が狭くなる可能性があった。
これに対して、本実施例4では、パイロットバーナ90は気体燃料用の燃料ノズル98および液体燃料用の燃料ノズル99の両方を備え,液体燃料での単独燃焼、液体燃料および気体燃料での混合燃焼、気体燃料での単独燃焼を行うことができ、しかも液体燃料時の点火特性および火炎伝播特性にも優れている。このため、実施例4に係るガスタービン燃焼器4は、水素含有燃料を燃料とするガスタービン燃焼器に対して有効となる。
実施例1のバーナ11および実施例2〜4のパイロットバーナの混合室は、燃焼器の下流に向かって拡開した円錐形状とされたが、パイロットバーナの下流側形状は平板や下流側に中心部が突出した凸型でも良く、空気導入孔からの燃焼用空気や燃料と燃焼用空気の混合気を、点火栓の点火部、火炎伝播管の出入口または予混合燃焼するメインバーナの出口に、指向して噴出するように形成し、パイロットバーナ火炎の熱エネルギーを有効に利用できるように、パイロットバーナの空気導入孔の噴出方向を調整すればよい。
空気導入通路は、管部材により形成されてもよい。
特定空気導入孔以外の空気導入孔には、該空気導入孔内に燃料が供給されないものがあってもよく、その場合には、該空気導入孔は、燃焼用空気のみが混合室内に噴出することになる。
特定空気導入孔から噴出した燃焼用空気および燃料を含む混合気が、点火部13aまたは出入口15aおよびその近傍に達する前に、偏向手段(例えば、偏向板や偏向用空気流)により、点火部13aまたは出入口15aおよびその近傍に指向するように偏向されてもよい。
第1列R1が下流側列であり、第2列R2が上流側列であってもよい。
複数の空気導入通路は、径方向に複数列を形成してもよく、その場合にも、列が軸線方向に形成される場合と同様の作用効果が奏される。また、複数の空気導入通路が、軸線方向または径方向に3以上の複数列を形成する場合、該複数列の任意の2つの列に対して請求項2の第1,第2列が適用される。
本発明は、発電用のガスタービンだけでなく、熱と電力を併給可能なコジェネレーションシステムを構成するガスタービン、あるいはポンプ・圧縮機などの機械駆動用のガスタービン、その他様々なガスタービンのガスタービン燃焼器に適用可能である。
10 燃焼器
13 点火栓
15 火炎伝播管
30,50,60,70,80,90,100 バーナ
31,51,61,71,81,91 混合室
32,72,92 混合室壁
35,36,55,56,65,66,75,76,95,96 空気導入孔
38,59,69,79,89,98,99,109 燃料ノズル
m1,m2,m3,m4,m5 混合気
Claims (5)
- 燃料と圧縮機から導入された燃焼用空気との混合気が燃焼して生成した燃焼ガスをガスタービンに供給する複数個の燃焼器と、前記混合気に点火する点火栓と、前記燃焼器同士の間で前記混合気の燃焼による火炎を伝播させる火炎伝播管とを備えるガスタービン燃焼器において、
前記燃焼器は、前記燃焼器の軸線方向で下流に向かって開放する混合室を形成する混合室壁と、燃料を供給する燃料ノズルとを有するバーナを備え、
前記混合室壁には、燃焼用空気を、前記燃料ノズルからの燃料と共に前記混合室に導入する複数の空気導入通路が設けられ、
前記空気導入通路から前記混合室に噴出した燃焼用空気および燃料が、前記点火栓および前記火炎伝播管の少なくとも一方に指向して流れることを特徴とするガスタービン燃焼器。 - 請求項1記載のガスタービン燃焼器において、
前記混合室壁には、複数の前記空気導入通路が、前記軸線方向または径方向に第1列および第2列に並んで配置され、
前記点火栓に指向して流れる燃焼用空気が噴出する前記空気導入通路は、前記第1列に属し、
前記火炎伝播管に指向して流れる燃焼用空気が噴出する前記空気導入通路は、前記第2列に属することを特徴とするガスタービン燃焼器。 - 前記バーナである中央バーナと、前記中央バーナに対して外周側に配置された複数の外周バーナとを備える請求項1記載のガスタービン燃焼器において、
前記中央バーナは、前記混合室である中央混合室を形成する前記混合室壁である中央混合室壁と、前記燃料ノズルである中央燃料ノズルとを有し、
前記外周バーナは、前記軸線方向で下流に向かって開放する外周混合室を形成する外周混合室壁と、前記外周混合室に燃料を供給する外周燃料ノズルとを有し、
前記中央混合室壁には、複数の前記燃焼用空気導入通路が、前記軸線方向に第1列および第2列に並んで設けられ、
前記点火栓および前記火炎伝播管の少なくとも一方を指向して流れる燃焼用空気が噴出する前記空気導入通路は、前記第1列に属し、
前記第2列に属する前記空気導入通路から噴出する燃焼用空気は、前記外周混合室の出口に指向して流れることを特徴とするガスタービン燃焼器。 - 請求項3記載のガスタービン燃焼器において、
前記中央バーナの前記第2列を構成する前記空気導入通路の個数が、前記外周バーナの個数の整数倍であることを特徴とするガスタービン燃焼器。 - 請求項3または4記載のガスタービン燃焼器において、
前記第1列および前記第2列のうちで、前記軸線方向で上流側の列を構成する前記空気導入通路は6個であり、下流側の列を構成する前記空気導入通路は12個であり、
前記外周バーナは、4個または6個であることを特徴とするガスタービン燃焼器。
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