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JP5149780B2 - ランフラットタイヤに使用するケースおよび/またはブレーカーのトッピング用ゴム組成物およびそれを用いたランフラットタイヤ - Google Patents

ランフラットタイヤに使用するケースおよび/またはブレーカーのトッピング用ゴム組成物およびそれを用いたランフラットタイヤ Download PDF

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Description

本発明は、ランフラットタイヤに使用するケースおよび/またはブレーカーのトッピング用ゴム組成物およびそれを用いたランフラットタイヤに関する。
ランフラットタイヤにおいては、高速走行時の制動性能などの操縦安定性や乗り心地性能の向上に加えて転がり抵抗、およびデフレート状態での走行能力(サイドウォールのたわみを抑制し、かつ発熱自体や発熱時のセパレーションを抑制する)というランフラット耐久性が求められる。
繊維コードやコード用トッピングゴム配合に変性レゾルシンを用いて、コード周辺を硬化させ、コードとコードのセパレーション性を向上させることが知られている。
変性レゾルシンの他、フェノール樹脂を一部に用いたり、またゴム成分を天然ゴム以外にブタジエンゴムおよびスチレンブタジエンゴムを併用し、リバージョン性と亀裂成長性を向上させることも知られている。
繊維コード被覆用ゴム組成物において、操縦安定性を向上させる方法としては、複素弾性率(E*)を向上させ、剛性を向上させる手法が知られている。具体的には、フェノール樹脂を配合する方法が知られている。しかし、ゴム組成物の転がり抵抗(tanδ)が増大してしまうという問題があった。
*を向上させ、tanδを低減させる手法としては、レゾルシン縮合物や変性レゾルシン縮合物などを、ヘキサメチロールメラミンペンタメチルエーテル(HMMPME)の部分縮合物やヘキサメトキシメチロールメラミン(HMMM)の部分縮合物で架橋する方法が一般的に知られている。しかし、その場合、ゴム組成物の作製工程中、シートやトッピング加工時に架橋が開始してしまい、ゴム粘度が増大するため、加工性が悪化してしまう。
また、E*を向上させ、tanδを低減させる手法としては、他にも、硫黄を高配合する手法や、加硫促進剤を高配合する手法なども知られている。しかし、走行時に自然効果が顕著となり、耐久性が悪化してしまう。
さらに、近年、低燃費性に優れる低燃費タイヤが求められており、トレッドやサイドウォールなどを改良して低燃費化する技術が盛んに開発されている。
しかし、トレッドやサイドウォールなどの大型部材の低燃費化が進行するにともない、結果として、コードトッピングゴムの燃費への寄与率が大きくなっている。
FEM解析などにより、コードトッピングゴムの燃費を低減するためには、tanδを低減するのが有効であることが判明しつつあるが、コードトッピングゴムにおいて、tanδを低減するための有効な技術が存在しない。
tanδを低減する方法としては、カーボンブラックやシリカ等のフィラー(補強用充填剤)の配合量を減らす方法や、オイルの配合量を増やす方法などが存在する。しかし、カーボンブラックの配合量を減らした場合、破断特性の低下を引き起こし、オイルの配合量を増やした場合、破断特性が低下するだけでなく、サイドウォールやインナーライナー、クッションゴムなどの隣接する部材へオイルが移行し、耐久性も悪化する。また、フィラーの配合量を減らした場合、ケーストッピングのHs(E*)が低下し、耐久性、特にランフラット耐久性が低下する傾向がある。
変性レゾルシンやカーボンブラックの配合量を増量して、Hsを高める方法が考えられる。しかしながら、単に変性レゾルシンやカーボンブラックの配合量を増量しただけでは、ランフラット耐久性が充分に向上しない傾向がある。
特許文献1には、メチレン基を供与し得る化合物およびレゾルシン系樹脂を含有し、ブレーカーエッジ部に好適に使用されるゴム組成物が開示されている。しかし、ゴム成分として、天然ゴムおよび/またはイソプレンゴムしか含有しておらず、高硫黄(4〜6重量部)であるため、高温加硫の際に、リバージョンによる物性の低下を引き起こす点で、いまだ改善の余地がある。
特許文献2には、カーカスコードとの接着性を向上させ、さらに亀裂の成長、発熱およびゴム特性低下を抑制したカーカスコード被覆用ゴム組成物およびそれにより被覆されたカーカスコードを提供することを目的として、特定量の天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴムおよびスチレンブタジエンゴムを含有するゴム成分に対して、特定量の酸化亜鉛、レゾルシン縮合物または変性レゾルシン縮合物ならびにヘキサメチロールメラミンペンタメチルエーテルの部分縮合物またはヘキサメトキシメチロールメラミンの部分縮合物を含有するカーカスコード被覆用ゴム組成物が開示されている。しかし、ランフラットタイヤにおけるケーストッピングのHs(硬度)を高め、ランフラット耐久性を高め、さらにtanδを向上させることについてはいまだ改善の余地がある。
特許文献3には、タイヤを提供する目的で、カーカスプライのトッピングゴムは、ゴム成分に対して、特定量の硫黄、クレゾール樹脂、レゾルシン縮合物および変性レゾルシン縮合物からなる群から選ばれる1 種以上の化合物、ならびにヘキサメチロールメラミンペンタメチルエーテルの部分縮合物またはヘキサメトキシメチロールメラミンの部分縮合物を含有する断面三日月状のサイド補強ゴム層をそなえるOKタイヤが開示されている。しかし、ケーストッピングのHs(硬度)を高く、tanδを低くし、ランフラット(RF)耐久と転がり抵抗を向上させることについてはいまだ改善の余地がある。
特開2004−217817号公報 特開2006−328194号公報 特開2007−69774号公報
本発明は、充分な硬度が得られ、低発熱性、破断時伸び、複素弾性率およびランフラット耐久性に優れたランフラットタイヤに使用するケースおよび/またはブレーカーのトッピング用ゴム組成物ならびにそれを用いたタイヤを提供することを目的とする。
本発明者の研究の結果、クレゾール樹脂、レゾルシン縮合物および変性レゾルシン縮合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物の配合量と軟化剤の配合量をある特定の範囲に限定することで、ランフラット耐久性を向上させることを見出した。
本発明は、(A)ゴム成分100重量部に対して、(B)硫黄を2〜3.5重量部、(C)クレゾール樹脂、レゾルシン縮合物および変性レゾルシン縮合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物を2〜10重量部、ならびに(D)軟化剤を4〜15重量部含有するランフラットタイヤに使用するケースおよび/またはブレーカーのトッピング用ゴム組成物に関する。
前記ランフラットタイヤに使用するケースおよび/またはブレーカーのトッピング用ゴム組成物は、さらに、ゴム成分(A)が、天然ゴムおよび/またはイソプレンゴムを含有し、さらに、ブタジエンゴム、変性ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴムおよび変性スチレンブタジエンゴムからなる群から選ばれる少なくとも2種の合成ゴムを含有するゴム成分であることが好ましい。
前記ランフラットタイヤに使用するケースおよび/またはブレーカーのトッピング用ゴム組成物は、さらに、ゴム成分(A)100重量部に対して、(E)ヘキサメチレンテトラミンを1〜3重量部含有することが好ましい。
前記ランフラットタイヤに使用するケースおよび/またはブレーカーのトッピング用ゴム組成物は、さらに、ゴム成分(A)100重量部に対して、(F)ヘキサメチロールメラミンペンタメチルエーテルの部分縮合物またはヘキサメトキシメチロールメラミンの部分縮合物を0.5〜3重量部以下含有することが好ましい。
前記ランフラットタイヤに使用するケースおよび/またはブレーカーのトッピング用ゴム組成物は、前記ゴム成分(A)が合成ゴムとして、変性ブタジエンゴムおよび変性スチレンブタジエンゴムを含有することが好ましい。
前記ランフラットタイヤに使用するケースおよび/またはブレーカーのトッピング用ゴム組成物は、前記ゴム成分(A)が、天然ゴムおよび/またはイソプレンゴムを40〜80重量%、変性ブタジエンゴムを10〜30重量%含有することが好ましい。
前記ランフラットタイヤに使用するケースおよび/またはブレーカーのトッピング用ゴム組成物は、繊維コードを被覆してケースおよび/またはブレーカーとして使用することが好ましい。
また、本発明は前記ランフラットタイヤに使用するケースおよび/またはブレーカーのトッピング用ゴム組成物をケースおよび/またはブレーカーに用いたランフラットタイヤに関する。
本発明によれば、ケースおよび/またはブレーカーのトッピング用ゴム組成物において、ゴム成分(A)に、所定の硫黄(B)、クレゾール樹脂、レゾルシン縮合物および変性レゾルシン縮合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物(C)ならびに軟化剤(D)を所定量含有することで、充分な硬度が得られ、加工性、ロール作業性に優れ、低燃費性、破断時伸び、複素弾性率および耐久性に優れたゴム組成物、ならびにそれを用いたタイヤを提供することができる。
本発明でいうランフラットタイヤに使用するケースおよび/またはブレーカーのトッピング用ゴム組成物とは、ランフラットタイヤにおいて、ケースおよびまたはブレーカーで使用する補強コードを被覆するトッピング用ゴム組成物のことである。
ケースおよびブレーカーについて説明する。
本発明のゴム組成物は、(A)ゴム成分、(B)硫黄、(C)クレゾール樹脂、レゾルシン縮合物および変性レゾルシン縮合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物ならびに(D)軟化剤含有する。
ゴム成分(A)としては、天然ゴム(NR)および/またはイソプレンゴム(IR)および、ブタジエンゴム(BR)、変性ブタジエンゴム(変性BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)および変性スチレンブタジエンゴム(変性SBR)からなる群から選ばれる少なくとも2種の合成ゴムを含有することが好ましい。
NRとしては、とくに制限はなく、通常ゴム工業で使用されるものを使用することができ、具体的には、RSS♯3、TSR20などがあげられる。また、IRとしても、とくに制限はなく、タイヤ工業で従来から使用されるものを使用することができる。
ゴム成分(A)中のNRおよび/またはIRの含有率は40重量%以上が好ましく、50重量%以上がより好ましい。NRおよび/またはIRの含有率が40重量%未満では、引張試験における破断時伸びが低下し、タイヤが走行時に、路面の凹凸や異物と接触することにより、ゴム組成物が破断する傾向がある。また、ゴム成分(A)中のNRおよび/またはIRの含有率は90重量%以下が好ましく、80重量%以下がより好ましく、75重量%以下がさらに好ましい。NRおよび/またはIRの含有率が90重量%をこえると、高温加硫時にリバージョンが生じたり、100%シス構造がトランス構造に転移するなどポリマー構造の弱体化が生じ、破断抗力や破断時伸びなどのゴム特性が低下する傾向がある。
BRとしても、とくに制限はなく、宇部興産(株)製のBR130B、BR150Bなどのハイシス含有量のBR(ハイシスBR)などを好適に使用することができる。耐亀裂成長性に優れるという点で、ゴム成分(A)中のBRの含有率は、10重量%以上であることが好ましく、15重量%以上であることがより好ましい。また、破断伸びに優れ、さらに、それ以上配合しても耐亀裂成長性が飽和し、向上しないという点で、ゴム成分(A)中のBRの含有率は、50重量%以下であることが好ましく、40重量%以下であることがより好ましい。
変性BRとしては、リチウム開始剤により1,3−ブタジエンの重合をおこなったのち、スズ化合物を添加することにより得られ、さらに変性BR分子の末端がスズ−炭素結合で結合されているものが好ましい。
リチウム開始剤としては、アルキルリチウム、アリールリチウム、ビニルリチウム、有機スズリチウムおよび有機窒素リチウム化合物などのリチウム系化合物や、リチウム金属などがあげられる。前記リチウム開始剤を変性BRの開始剤とすることで、高ビニル、低シス含有量の変性BRを作製できる。
スズ化合物としては、四塩化スズ、ブチルスズトリクロライド、ジブチルスズジクロライド、ジオクチルスズジクロライド、トリブチルスズクロライド、トリフェニルスズクロライド、ジフェニルジブチルスズ、トリフェニルスズエトキシド、ジフェニルジメチルスズ、ジトリルスズクロライド、ジフェニルスズジオクタノエート、ジビニルジエチルスズ、テトラベンジルスズ、ジブチルスズジステアレート、テトラアリルスズ、p−トリブチルスズスチレンなどがあげられ、これらのスズ化合物は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
変性BR中のスズ原子の含有率は50ppm以上が好ましく、60ppm以上がより好ましい。スズ原子の含有率が50ppm未満では、変性BR中のカーボンブラックの分散を促進する効果が小さく、tanδが増大してしまう傾向がある。また、スズ原子の含有率は3000ppm以下が好ましく、2500ppm以下がより好ましく、250ppm以下がさらに好ましい。スズ原子の含有率が3000ppmをこえると、混練り物のまとまりが悪く、エッジが整わないため、混練り物の押出し加工性が悪化する傾向がある。
変性BRの分子量分布(Mw/Mn)は2以下が好ましく、1.5以下がより好ましい。変性BRのMw/Mnが2をこえると、カーボンブラックの分散性が悪化し、tanδが増大してする傾向がある。
変性BRのビニル結合量は5重量%以上が好ましく、7重量%以上がより好ましい。変性BRのビニル結合量が5重量%未満では、変性BRを重合(製造)することは困難な傾向がある。また、変性BRのビニル結合量は50重量%以下が好ましく、20重量%以下がより好ましい。変性BRのビニル結合量が50重量%をこえると、カーボンブラックの分散性が悪化し、引張強度が低下する傾向がある。
ゴム成分(A)中の変性BRの含有率は10重量%以上が好ましく、15重量%以上がより好ましい。変性BRの含有率が10重量%未満では、充分な耐亀裂成長性が得られない傾向がある。また、ゴム成分(A)中の変性BRの含有率は50重量%以下が好ましく、40重量%以下がより好ましく、30重量%以下がさらに好ましい。変性BRの含有率が50重量%をこえると、変性BRの含有率を上昇させても、耐亀裂成長性は飽和し、向上しないうえに、破断時伸びが低下する傾向がある。
以上の条件を満たす変性BRとしては、例えば、日本ゼオン(株)製のBR1250Hなどがあげられる。
SBRとしては、とくに制限はなく、乳化重合SBR(E−SBR)または溶液重合SBR(S−SBR)を使用することができる。E−SBRやS−SBRにおいて加工性を改良することを目的に、製造段階でオイル油展してもよい。このオイル分も本発明で用いる軟化剤(D)として含有量にカウントすることができる。
ゴム成分(A)中のSBRの含有率は10重量%以上が好ましく、15重量%以上がより好ましい。SBRの含有率が10重量%未満では、リバージョンを抑制する効果が充分ではない傾向がある。また、ゴム成分(A)中のSBRの含有率は50重量%以下が好ましく、40重量%以下がより好ましい。SBRの含有率が50重量%をこえると、破断強度が低下する傾向がある。
変性SBRは、JSR(株)製のHPR340(スチレン量10重量%)やJSR製のHPR350(スチレン量21重量%)などのように、結合スチレン量は適度なものが好ましい。
変性SBRの結合スチレン量は、ゴム配合でのリバージョン性に優れる点から、5重量%以上が好ましく、7重量%以上がより好ましい。また、変性SBRの結合スチレン量は、低発熱性に優れる点から、30重量%以下が好ましく、20重量%以下がより好ましい。
変性SBRとしては、乳化重合変性SBR(変性E−SBR)と溶液重合変性SBR(変性S−SBR)があげられるが、シリカとポリマー鎖の結合を強め、tanδを低減させることで低燃費性を向上させることができることから、変性S−SBRが好ましい。
変性SBRとしては、スズやケイ素などでカップリングされたものが好ましく用いられる。変性SBRのカップリング方法としては、常法に従って、例えば、変性SBRの分子鎖末端のアルカリ金属(Liなど)やアルカリ土類金属(Mgなど)を、ハロゲン化スズやハロゲン化ケイ素などと反応させる方法などがあげられる。
変性SBRは、共役ジオレフィン単独、または共役ジオレフィンと芳香族ビニル化合物とを(共)重合して得られた(共)重合体であり、第1級アミノ基やアルコキシシリル基を有することが好ましい。
第1級アミノ基は、重合開始末端、重合終了末端、重合体主鎖、側鎖のいずれに結合していてもよいが、重合体末端からエネルギー消失を抑制してヒステリシスロス特性を改良し得る点から、重合開始末端または重合終了末端に導入されていることが好ましい。
変性SBRの重量平均分子量(Mw)は、充分な破断特性が得られる点から、100万以上が好ましく、120万以上がより好ましい。また、変性SBRのMwは、ゴムの粘度を調節し、混練り加工を容易にできる点から、200万以下が好ましく、180万以下がより好ましい。
ゴム成分(A)中の変性SBRの含有率は10重量%以上であることが好ましく、15重量%以上であることがより好ましい。変性SBRの含有率が10重量%未満では、リバージョン性が劣り、tanδが悪化する傾向がある。また、ゴム成分(A)中の変性SBRの含有率は40重量%以下であることが好ましく、35重量%以下であることがより好ましい。変性SBRの含有率が40重量%をこえると、破断強度が低下する傾向がある。
BR、変性BR、SBRおよび変性SBRからなる群から選ばれる合成ゴムのうち、SBRを含有させると、リバージョンが発生しにくく、硬度を維持することができ、BRを含有させると、耐亀裂成長性に優れる。また、変性BRを含有させるとカーボンブラックとの相互作用に優れ、カーボンブラックとポリマー鎖の結合を強めることができ、変性SBRはシリカとの相互作用に優れ、シリカとポリマー鎖の結合を強めることができる。本発明は、ゴム成分(A)として、BR、変性BR、SBRおよび変性SBRからなる群から選ばれる合成ゴムを少なくとも2種類含有するものであり、カーボンブラックやシリカを含む場合に低燃費性に優れる、破断強度が向上する場合もあるという点から、変性BRまたは変性SBRを含有することが好ましく、変性BRおよび変性SBRのいずれも含有することが好ましい。
ゴム成分(A)としては、前記NR、IR、BR、変性BR、SBR、変性SBR、以外にも、タイヤ工業で従来から使用されるアクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、スチレンイソプレンブタジエンゴム(SIBR)などの他のゴム成分を使用することもできる。
ゴム成分(A)中の他のゴム成分の含有率は、亀裂成長性や加工性を維持し、また劣化性に優れる点から、20重量%以下が好ましく、15重量%以下がより好ましい。なお、他のゴム成分を含有しなくてもよい。
硫黄(B)としては、ゴム工業において加硫時に一般的に用いられる硫黄を用いることができるが、とくに不溶性硫黄が好ましい。ここで不溶性硫黄とは、天然硫黄S8を加熱、急冷し、Sx(x=10万〜30万)となるように高分子量化した硫黄のことをいう。不溶性硫黄を用いることで、通常、硫黄をゴム加硫剤として用いた場合に生じるブルーミングを防止することができる。
硫黄(B)の含有量は、ゴム成分(A)100重量部に対して2重量部以上、好ましくは2.4重量部以上である。硫黄(B)の含有量が2重量部未満では、カーカス繊維コードとの接着層に充分な硫黄が供給されず、接着性が劣る。また、硫黄(B)の含有量はゴム成分(A)100重量部に対して、3.5重量部以下、好ましくは3.2重量部以下、より好ましくは2.9重量部以下である。硫黄の含有量が3.5重量部をこえると、硫黄架橋の密度が大きくなり、破断抗力および破断時伸びなどの破断特性、とくに熱酸化劣化後の破断特性が低下する。
本発明のゴム組成物は、クレゾール樹脂、レゾルシン縮合物および変性レゾルシン縮合物からなる群から選ばれる1種以上の化合物(C)(以下、化合物(C)とする)を含有する。
クレゾール樹脂としては、薬品軟化点が100℃付近(92〜107℃)であるため、常温では固体であるが、ゴム混練り時に液体であるため分散しやすく、さらに本発明で用いられるヘキサメチレンテトラミン(HMT)との反応開始温度が130℃付近とタイヤ加硫温度(145〜190℃)以下で適切であるということから、下記式(1)で表されるメタクレゾール樹脂を用いることが最も好ましい。
Figure 0005149780
式(1)中のnは、1以上が好ましく、2以上がより好ましい。また、式(1)中のnは、5以下が好ましい。
このようなクレゾール樹脂としては、例えば、住友化学(株)製のスミカノール610などが例示される。
レゾルシン縮合物とは、下記式(2)で表される化合物をいう。
Figure 0005149780
変性レゾルシン縮合物とは、下記式(3)のように末端がレゾルシンであり、繰り返し単位がレゾルシンまたはアルキルフェノールを有する縮合物である。
Figure 0005149780
式(2)および式(3)中のnは整数である。nは、ゴム中への分散性が良好であるという点から2〜5が好ましい。
式(3)におけるRは、アルキル基であり、炭素数は、9以下が好ましく、8以下がより好ましい。式(3)におけるRのアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、オクチル基などがあげられる。また、前記変性レゾルシン縮合物は、繰り返し単位としてレゾルシンとアルキルフェノールの混合であってよい。
変性レゾルシン縮合物としては、例えば、レゾルシン・アルキルフェノール・ホルマリン共重合体(住友化学(株)製のスミカノール620など)、レゾルシン・ホルマリン反応物ペナコライト樹脂(インドスペック社製の1319Sなど)などがあげられる。
化合物(C)の含有量は、ゴム成分(A)100重量部に対して2重量部以上、好ましくは2.5重量部以上、より好ましくは3重量部以上である、化合物(C)の含有量が2重量部未満では、充分な硬度が得られない。また、化合物(C)の含有量はゴム成分(A)100重量部に対して、10重量部以下、好ましくは8重量部以下である。化合物(C)の含有量が10重量部をこえると、硬度が大きくなりすぎて、耐亀裂成長性および破断時伸びが低下する。
本発明のゴム組成物は、軟化剤(D)を含有する。
ゴム組成物において、クレゾール樹脂、レゾルシン縮合物および変性レゾルシン縮合物からなる群から選ばれる1種以上の化合物を配合することで、カーボンブラックとの混合時に、塊を形成し、ゴム自体のHs(硬度)を向上させることができる。軟化剤は、ゴム組成物中のカーボンブラックにより形成される塊の大きさに寄与していると考えられる。
ランフラットタイヤのサイド補強層(インサート)にはオイルなどの軟化剤が配合されない。ランフラットタイヤにおいて、ケースのトッピング用ゴム組成物に配合される軟化剤(オイル)がサイド補強層(インサート)へ流出し、サイド補強層(インサート)のケース付近のゴムが軟化していると考えられる。軟化剤(オイル)がサイド補強層(インサート)へ流出することで、ケースのトッピング用ゴム組成物が硬化し、デフレート走行時に必要なHs(硬度)が得られると考えられる。結果、特に低内圧時のランフラットタイヤのランフラット耐久性を向上させることができると考えられている。
本発明のゴム組成物に軟化剤(D)を配合することで、カーボン、シリカ等のフィラー分散を促進し、Hs(硬度)向上、tanδ低減、破断強度向上、また、シート加工性向上という効果が得られる。
軟化剤(D)としては、アロマオイル、ミネラルオイル、粘着レジン、植物油(例えば、ココナツ油、大豆油)など、通常ゴム工業で使用されるものを使用することができる。
粘着レジンとは、具体的に、石油系樹脂(C5、C9系)、石油系樹脂(フェノール系)、石油系樹脂(DCPD樹脂)、天然樹脂(テルペン樹脂)、天然樹脂(ロジン樹脂)、食用植物樹脂など、通常ゴム工業で使用されるものを使用することができる。
軟化剤(D)としては、ケースゴムのポリマーからインサートゴムへオイル移行を促進させ、インサートを軟化させ、かつインサート中の硫黄をケースに導入するという理由から、ミネラルオイル、次にアロマティックオイル(オイル中のパラフィン成分が、67%のミネラル、45%のアロマティックオイルが良い。)である軟化剤を用いることが最も好ましい。
軟化剤(D)としては、例えば、ミネラルオイル((株)ジャパンエナジー製のミネラルオイル)、ミネラルオイル(出光興産(株)製のダイアナプロセスPA−32など)、アロマティックオイル((株)ジャパンエナジー製のX−140など)などがあげられる。
軟化剤(D)の含有量は、ケースゴムからインサートへ流出することで、(1)インサートを軟化させ、(2)その後、インサートから硫黄をケースゴムへ逆流出させるという理由から、ゴム成分(A)100重量部に対して4重量部以上、好ましくは5重量部以上、より好ましくは6重量部以上である。また、軟化剤(D)の含有量は、コードトッピング界面とゴムの接着性を阻害しないという理由から、ゴム成分(A)100重量部に対して、15重量部以下、好ましくは13重量部以下、より好ましくは11重量部以上である。
シートやトッピングの加工中に架橋が開始すると、ゴム粘度が増大し、加工性が低下してしまうため、本発明では、加工温度(90〜140℃)で分解しないヘキサメチレンテトラミン(HMT)(E)を含有することが好ましい。
ヘキサメチレンテトラミン(HMT)(E)の含有量は、ゴム成分(A)100重量部に対して0.1重量部以上であることが好ましく、0.5重量部以上であることがより好ましい。ヘキサメチレンテトラミン(HMT)(E)の含有量が0.1重量部未満では、充分な化合物(C)の架橋形成、ひいてはゴム組成物の硬度が得られない傾向がある。また、ヘキサメチレンテトラミン(HMT)(E)の含有量はゴム成分(A)100重量部に対して3重量部以下であることが好ましく、2.5重量部以下であることがより好ましい。ヘキサメチレンテトラミン(HMT)(E)の含有量が3重量部をこえると、熱分解時に生じるアンモニアがコードとゴムの接着層を破壊し、ゴム付きの低下が生じる。
本発明では、ヘキサメチレンテトラミン(HMT)がホルマリンとアンモニアに分解した際のアンモニアを無害化し、コード接着性を向上させることができることから、ヘキサメチロールメラミンペンタメチルエーテル(HMMPME)の部分縮合物またはヘキサメトキシメチロールメラミン(HMMM)の部分縮合物(F)(以下、化合物(F)とする)を含有してもよい。
HMMPMEの部分縮合物とは、下記式(4)で表されるものをいう。
Figure 0005149780
(式中、nは整数であり、nは通常1〜3である)
HMMMの部分縮合物とは、下記式(5)で表されるものをいう。
Figure 0005149780
(式(5)中のnは整数であり、nは通常1〜3である。)
化合物(F)の含有量は、ゴム成分(A)100重量部に対して0.5重量部以上であることが好ましく、0.7重量部以上であることがより好ましい。化合物(F)の含有量が0.5重量部未満では、充分な硬度が得られない傾向がある。また、化合物(F)の含有量は、ゴム成分(A)100重量部に対して3重量部以下が好ましく、2重量部以下がより好ましい。化合物(F)の含有量が3重量部をこえると、ゴム練りやシート加工中に架橋が開始してしまい、配合ゴムの粘度が増大してしまう傾向がある。
本発明のゴム組成物には、カーボンブラック、シリカ、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、クレー、タルク、アルミナなどの補強用充填剤を含むことができる。これらの補強用充填剤は、単独で配合してもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明のゴム組成物には、亜鉛華、ステアリン酸、不飽和脂肪酸エステル、不飽和脂肪酸亜鉛などの加硫促進剤、加工助剤を適宜含むことができる。これらの加硫促進剤、加工助剤は、単独で配合しても良く、2種以上を併用してもよい。
カーボンブラックおよび/またはシリカとしては、とくに制限はなく、タイヤ工業で従来から使用されるSAF、ISAF、HAF、FEFなどのグレードのカーボンブラックやシリカを使用することができる。
カーボンブラックおよび/またはシリカの含有量は、ゴム成分(A)100重量部に対して10重量部以上、好ましくは25重量部以上である。カーボンブラックおよび/またはシリカの含有量が10重量部未満では、硬度や破断強度が充分ではない傾向がある。また、カーボンブラックおよび/またはシリカの含有量は、ゴム成分(A)100重量部に対して、55重量部以下、好ましくは50重量部以下である。カーボンブラックおよび/またはシリカの含有量が55重量部をこえると、発熱性が高くなる傾向がある。
シリカを用いる場合には、シランカップリング剤を併用することが好ましい。
シランカップリング剤としては、とくに制限はなく、タイヤ工業で従来からゴム組成物中にシリカとともに配合されているものであれば使用することができ、具体的には、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)トリスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)トリスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)トリスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)トリスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)ジスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)ジスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2−トリエトキシシリルエチル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2−トリメトキシシリルエチル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾリルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルベンゾチアゾールテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィドなどのスルフィド系、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、2−メルカプトエチルトリメトキシシラン、2−メルカプトエチルトリエトキシシランなどのメルカプト系、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシランなどのビニル系、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシランなどのアミノ系、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシランなどのグリシドキシ系、3−ニトロプロピルトリメトキシシラン、3−ニトロプロピルトリエトキシシランなどのニトロ系、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリエトキシシラン、2−クロロエチルトリメトキシシラン、2−クロロエチルトリエトキシシランなどのクロロ系などがあげられ、これらのシランカップリング剤は単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。なかでも、ビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)−テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィドなどが好適に用いられる。
シランカップリング剤を配合する場合、シランカップリング剤の含有量は、加工性および発熱性に優れる点から、シリカ100重量部に対して6重量部以上が好ましく、8重量部以上がより好ましい。また、シランカップリング剤の含有量は、シランカップリング剤を過剰に配合すると、余剰カップリング剤が硫黄を放出し、ゴムを過剰に架橋するため破断強度が低下し、また、コストも高くなる点から、シリカ100重量部に対して12重量部以下が好ましく、10重量部以下がより好ましい。
カーボンブラックおよびシリカ以外の補強用充填剤の含有量は、ゴム成分(A)100重量部に対して5重量部以上が好ましく、7重量部以上がより好ましい。補強用充填剤の含有量が5重量部未満では、破断強度が向上しない傾向がある。また、カーボンブラックおよびシリカ以外の補強用充填剤の含有量はゴム成分(A)100重量部に対して50重量部以下が好ましく、40重量部以下がより好ましい。補強用充填剤の含有量が50重量部をこえると、硬度が高くなりすぎて、破断時伸びが低下する傾向がある。
本発明のゴム組成物は、前記ゴム成分(A)、硫黄(B)、化合物(C)、軟化剤(D)、ヘキサメチレンテトラミン(HMT)(E)、化合物(F)、ならびにカーボンブラックおよび/またはシリカなどの補強用充填剤以外にも、通常ゴム工業で使用される配合剤、例えば、アロマオイル、各種老化防止剤、酸化亜鉛、ステアリン酸、各種加硫促進剤などを適宜配合することができる。
本発明のゴム組成物は、ケース、ブレーカー、ビードエイペックス、クリンチエイペックス、バンドなど、様々な部材に使用することができ、とくに限定されるわけではないが、高硬度で補強性および耐亀裂成長性に優れるという理由から、ケースまたはブレーカーとして用いられることが好ましい。本発明のゴム組成物をケース、ブレーカーとして使用する場合、繊維コードを該ゴム組成物で被覆してケース、ブレーカーを成形したのち、他のタイヤ部材と貼りあわせて未加硫タイヤを成形し、加硫することによって、タイヤを製造することができる。
繊維コードとは、本発明のゴム組成物をケース、ブレーカーとして用いる際に、本発明のゴム組成物で被覆する繊維コードのことをいう。具体的には、ポリエステル、ナイロン、レーヨン、ポリエチレンテレフタラート、アラミドなどの原料により得られるものである。なかでも、熱安定性に優れ、さらに安価であるという理由から、繊維コードの原料としては、ポリエステルおよびアラミドが好ましい。
以下、本発明の実施の一形態を、図示例とともに説明する。
図1は、本発明のランフラットタイヤの正規内圧状態を示す子午断面図である。
図1において、本実施形態のランフラットタイヤ1は、トレッド部2からサイドウォール部3をへてビード部4のビードコア5に至るカーカス6と、トレッド部2の内方かつ前記カーカス6の半径方向外側に配されるベルト層7と、サイドウォール部3かつ前記カーカス6の内側に配されるサイド補強ゴム層10とをそなえる。
前記カーカス6は、タイヤ周方向に対して例えば70〜90゜の角度で配列するカーカスコードをトッピングゴムで被覆した1枚以上、本例では1枚のカーカスプライ6Aから形成される。カーカスコードとしては、ナイロン、ポリエステル、レーヨン、芳香族ポリアミドなどの有機繊維コードが好適に使用される。また前記カーカスプライ6Aは、前記ビードコア5、5間を跨るプライ本体部6aの両側に、前記ビードコア5の周りをタイヤ軸方向内側から外側に折り返されるプライ折返し部6bを一連にそなえる。
そしてこのプライ本体部6aとプライ折返し部6bとの間には、ゴム硬度が65〜95゜の硬質のゴムからなり、前記ビードコア5から半径方向外側に先細状にのびるビード補強用のビードエーペックスゴム8が配される。このビードエーペックスゴム8のビードベースラインBLからのタイヤ半径方向の高さhaは、特に限定はされないが、小さすぎるとランフラット耐久性が低下しやすく、逆に大きすぎてもタイヤ重量の過度の増加や乗り心地の悪化を招くおそれがある。このような観点より、ビードエーペックスゴム8の前記高さhaは、タイヤ断面高さSHの10〜60%、より好ましくは20〜40%程度が望ましい。
また本例では、前記カーカス6のプライ折返し部6bが、前記ビードエーペックスゴム8を半径方向外側に超えて巻き上がり、その外端部6beが、プライ本体部6aと前記ベルト層7との間に挟まれて終端する超ハイターンアップのカーカス構造をそなえる。これにより、1枚のカーカスプライ6Aを用いて、サイドウォール部3を効果的に補強し得る。また前記プライ折返し部6bの外端部6beが、ランフラット走行時に大きく撓むサイドウォール部3から離れるため、該外端部6beを起点とした損傷を好適に抑制し得る。なおプライ折返し部6bとベルト層7との重なり部のタイヤ軸方向巾EWは、5mm以上、さらには10mm以上が好ましく、その上限は、軽量化の観点から25mm以下が好ましい。なおカーカス6が複数枚のカーカスプライから形成される場合には、少なくとも1枚のカーカスプライがこの態様をなすのが好ましい。
次に、前記ベルト層7は、タイヤ周方向に対して例えば10〜35゜の角度で配列するベルトコードをトッピングゴムで被覆した半径方向内外のベルトプライ7A、7Bから形成され、各ベルトコードがプライ間相互で交差することにより、ベルト剛性を高め、タガ効果を有してトレッド部2を強固に補強する。ここで、前記ベルト層7は、内のベルトプライ7Aが最も幅広であり、このベルトプライ7Aのタイヤ軸方向のプライ巾BWを、タイヤ最大断面巾SWの0.70〜0.95倍の範囲とすることにより、トレッド部2のほぼ全域に亘ってタガ効果を付与し、後述するタイヤ外面の特殊プロファイルを保持する。なおこのベルト層7の半径方向外側には、高速耐久性を高める目的で、例えばナイロン等の有機繊維のバンドコードを周方向に対して5度以下の角度で螺旋状に巻回させたバンド層9を設けることができる。
ここで、前記「タイヤ最大断面巾SW」とは、タイヤ外面の基準輪郭線jにおける最大巾であり、この基準輪郭線jは、タイヤ外面に局部的に形成される例えば文字、図形、記号等を示す装飾用、情報用等の微細なリブや溝、リム外れ防止用のリムプロテクトリブ、カット傷防止用のサイドプロテクトリブなどの局部的凹凸部を除外した滑らかな輪郭線を意味する。
なお本例では、前記ビード部4には、リムプロテクトリブ11が凸設される場合が例示される。このリムプロテクトリブ11は、図2に示すように、リムフランジJFを覆うように基準輪郭線jから突出するリブ体であり、タイヤ軸方向外側に最も突出する突出面部11cと、この突出面部11cからビード外側面に滑らかに連なる半径方向内側の斜面部11iと、前記突出面部11cからタイヤ最大巾点M近傍位置で前記基準輪郭線jに滑らかに連なる半径方向外側の斜面部11oとで囲まれる断面台形状をなす。なお前記内側の斜面部11iは、リムフランジJFの円弧部よりも大きい曲率半径rで形成された凹円弧面で形成され、通常走行時においては、縁石等からリムフランジJFを保護する。またランフラット走行時には、内側の斜面部11iがリムフランジJFの円弧部に寄りかかって接触するため、タイヤの縦たわみ量を軽減でき、ランフラット性能およびランフラット耐久性の向上に役立つ。
次に、前記サイド補強ゴム層10は、最大厚さを有する中央部分10aから、タイヤ半径方向内端10iおよび外端10oに向かってそれぞれ厚さを徐々に減じてのびる断面三日月状をなす。前記内端10iは、ビードエーペックスゴム8の外端よりもタイヤ半径方向内側に位置し、前記外端10oは、ベルト層7の外端7eよりもタイヤ軸方向内側に位置する。このときサイド補強ゴム層10とビードエーペックスゴム8とのタイヤ半径方向の重なり巾Wiを5〜50mm、かつサイド補強ゴム層10とベルト層7とのタイヤ軸方向の重なり巾Woを0〜50mmとするのが好ましく、これにより前記外端10oおよび内端10iでの剛性段差の発生を抑える。
このサイド補強ゴム層10は、カーカス6のプライ本体部6aのタイヤ軸方向内側(タイヤ内腔側)に配されるため、サイドウォール部3の曲げ変形時には、サイド補強ゴム層10には主として圧縮荷重が、またコード材を有するカーカスプライ6Aには主として引張荷重が作用する。ゴムは圧縮荷重に強く、かつコード材は引張荷重に強いため、上記のようなサイド補強ゴム層10の配設構造は、サイドウォール部3の曲げ剛性を効率良く高め、ランフラット走行時のタイヤの縦撓みを効果的に低減し得る。なおサイド補強ゴム層10のゴム硬度は、60゜以上、さらには65゜以上であるのが好ましい。前記ゴム硬度が60゜未満であると、ランフラット走行時の圧縮歪が大きくなって、ランフラット性能が不充分となる。逆にゴム硬度が高すぎても、タイヤの縦バネ定数が過度に上昇し、本発明によっても乗り心地性を改善し得なくなる。このような観点より、前記サイド補強ゴム層10のゴム硬度の上限は80゜以下、さらには75゜以下が好ましい。またサイド補強ゴム層10の最大厚さtは、タイヤサイズや、タイヤのカテゴリ等によって適宜設定されるが、乗用車用タイヤの場合5〜20mmが一般的である。
なお図1中の符号13は、ビード部4の外皮をなすリムズレ防止用のクリンチゴムである。
そして本発明では、ランフラット性能を維持しながら、前記サイド補強ゴム層10のゴムボリュームを最小限に抑え、タイヤの軽量化、および乗り心地性の向上を図るために、タイヤ外面2Aを、特許第2994989号公報で提案するごとき特殊プロファイルで形成している。
詳しくは、タイヤ1を正規リムに装着しかつ正規内圧を充填した正規内圧状態でのタイヤ子午断面におけるタイヤ外面2Aを以下のように定める。
ランフラットタイヤにおいて、ケース(カーカス)は、タイヤ構造(タイヤの骨格)を保持する役割を果たすものである。ケースは、ケースはインフレート状態では、内圧を受け止めリムからトレッドに伝達される動力(歪伝播)を仲介する。デフレート状態では、インサートと協周でたわみ、歪、動力の中介をし、なおかつ、低発熱かつ、高温でもサイドウォールゴムやクリンチゴムやブレーカーゴムとの接着性を損なわないことが要求される。
実施例に基いて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
以下、実施例および比較例で使用した各種薬品について、まとめて説明する。
天然ゴム(NR):RSS♯3
変性ブタジエンゴム(変性BR):日本ゼオン(株)製のNipol BR1250H(リチウム開始剤:リチウム、スズ原子の含有率:250ppm、Mw/Mn:1.5、ビニル結合量:10〜13重量%)
スチレンブタジエンゴム(SBR1502):日本ゼオン(株)製のNipol 1502(スチレン量23.5重量%)
スチレンブタジエンゴム(SBR1723):JSR(株)製の乳化重合SBR1723(スチレン量23.5重量%、オイル(ゴム用軟化剤)含量:ゴム成分(SBR1502)100重量部に対してオイル37.5重量部を油展したもの(ゴム成分72.7重量%、オイル27.3重量%))、油展のオイル分はTDAE(石油精製により得られたもの)が主成分でありアロマオイルと成分が近い、以下の表1では27.5重量部のSBR1723を配合しており、ゴム成分(SBR1502)20重量部およびオイル7.5重量部が含まれる。
変性SBR(HPR350):JSR(株)製のHPR350(スチレン量21重量%)
カーボンブラック:キャボットジャパン(株)製のショウブラックN326
アロマオイル:軟化剤、(株)ジャパンエナジー製のプロセスX−140
ミネラルオイル:軟化剤、(株)ジャパンエナジー製のミネラルオイル
粘着レジン1:軟化剤、丸善石油化学(株)製のマルカレッツT−100A
粘着レジン2:軟化剤、スケネクター社製のR7510P(非反応性フェノール樹脂)
粘着レジン3:軟化剤、日清オイリオグループ(株)製の日清大豆白絞油S
粘着レジン4:軟化剤、荒川化学工業(株)製の中国ロジン140
酸化亜鉛:東邦亜鉛(株)製の銀嶺R
老化防止剤:大内新興化学工業(株)製のノクラック224(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合体)
ステアリン酸:日本油脂(株)製の椿
不溶性硫黄:フレキシス社製のクリステックスHSOT20(硫黄80重量%およびオイル分20重量%含む不溶性硫黄)
加硫促進剤:大内新興化学工業(株)製のノクセラーNS(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルファンアミド)
N−シクロヘキシルチオ−フタルイミド(CTP):大内新興化学工業(株)製のリターダーCTP
変性レゾルシン樹脂:住友化学(株)製のスミカノール620(レゾルシン・アルキルフェノール縮合物)
Figure 0005149780
(式中Rは、p−メチル基(パラ位にCH3−)、p−オクチル基(パラ位にC817−)であり、これらは混在していてもよい。nは2〜5である。)
ヘキサメチレンテトラミン(HMT):大内新興化学工業(株)製のノクセラーH
ヘキサメトキシメチロールメラミンペンタメチルエーテル(HMMPME)の部分縮合物:住友化学(株)製のスミカノール507A(メチレン基を有する物質約65%とシリカおよびオイルの混合物)の有効樹脂分
Figure 0005149780
(式中、nは1〜3の整数である)
実施例1〜15および比較例1〜12
表1に示す配合処方にしたがい、不溶性硫黄および加硫促進剤(HMT、HMMPMEの部分縮合物およびCTPを配合する場合にはこれらも)を除く各種薬品をバンバリーミキサーにて混練りした。得られた混練り物に不溶性硫黄および加硫促進剤、(HMT、HMMPMEの部分縮合物およびCTPを配合する場合にはこれらも)を加え、オープンロールにて混練りし、未加硫ゴム組成物を得た。未加硫ゴム組成物を170℃の条件下で12分間プレス加硫することにより、実施例1〜15および比較例1〜12の加硫ゴム組成物を得た。
(ムーニー粘度)
前記未加硫ゴム組成物から所定のサイズの試験片を作成し、JIS K 6300「未加硫ゴムの試験方法」に準じて、(株)島津製作所製のムーニー粘度試験機を用い、1分間の予熱によって熱せられた130℃の温度条件にて、小ローターを回転させ、4分間経過した時点での未加硫ゴム組成物のムーニー粘度(ML1+4)を測定した。なお、ムーニー粘度が小さいほど、加工性に優れることを示す。
(粘弾性試験)
(株)岩本製作所製の粘弾性スペクトロメーターを用いて、初期歪10%、動歪2%および周波数10Hzの条件下で、70℃における加硫ゴム組成物の複素弾性率E*および損失正接tanδを測定した。なお、E*が大きいほど、剛性が高く、操縦安定性に優れることを示し、tanδが小さいほど低発熱性に優れることを示す。
(引張試験)
JIS K 6251「加硫ゴムおよび熱可塑性ゴム−引張特性の求め方」に準じて、前記加硫ゴム組成物からなる3号ダンベル型試験片を用いて引張試験を実施し、各試験片(新品時)の破断時伸びEB(%)を測定した(新品EB)。なお、新品EBが大きいほど優れることを示す。
(ランフラット耐久性試験(RF耐久性試験))
各供試タイヤ(ランフラットタイヤ)をバルブコアを取り去ったリム(18×8.5J)にリム組みし、デフレート状態でドラム試験機上を速度(80km/h)、縦荷重(4.14kN:正規荷重の65%の荷重)、室温(38±2℃)の条件にて、走行させ、タイヤが破壊するまでの走行距離を測定し、比較例1を100とする指数により評価した。ランフラット(RF)耐久性指数の数値が大きいほどランフラット耐久性が良好である。
(接着試験)
レゾルシンとホルムアルデヒド混合液に繊維コード(帝人(株)製のポリエステル(原料:テレフタル酸およびエチレングリコール)を浸漬することにより、レゾルシンの樹脂膜を形成(ディップ処理)した繊維コードを未加硫ゴム組成物で被覆して未加硫ケースのトッピング用ゴム組成物を成形したのち、170℃の条件下で12分間加硫することによってケースコードおよびケースのトッピング用ゴム組成物からなるケースを作製した。
得られたケースを用いて接着試験を実施し、引張試験機(インストロン社製)により測定したケースのトッピング用ゴム組成物と繊維コード(ケースコード)の剥離抗力(接着力)を測定した。そして、比較例1の接着性指数を100とし、下記計算式により、各配合の剥離抗力(コードとの接着性)を指数表示した。
(接着性指数)=(各配合の剥離抗力)/(実施例1の剥離抗力)×100
前記評価結果を表1および2に示す。
Figure 0005149780
Figure 0005149780
実施例2(アロマオイル)と実施例7(ミネラルオイル)を比較すると、軟化剤としてミネラルオイルを使用した方が、ランフラット耐久性が良好であることがわかる。
実施例4(酸化亜鉛5重量部)と実施例11(酸化亜鉛10重量部)を比較すると、酸化亜鉛の配合量を増加することで、ランフラット耐久性およびコードとの接着性が良好であることがわかる。
本発明のランフラットタイヤの正規内圧状態を示す子午断面図である。
符号の説明
1 ランフラットタイヤ
2 トレッド部
2A タイヤ外面
3 サイドウォール部
4 ビード部
5 ビードコア
6 カーカス(ケース)
6A カーカスプライ
6a プライ本体部
6b プライ折返し部
6be ビードエーペックスゴムを半径方向外側に超えて巻き上がる外端部
7 ベルト層
7A、7B ベルトプライ
8 ビードエーペックスゴム
9 バンド層
10 サイド補強ゴム層
10i サイド補強ゴム層のタイヤ半径方向内端
10o サイド補強ゴム層のタイヤ半径方向外端
11 リムプロテクトリブ
13 クリンチゴム
ha ビードエーペックスゴムのビードベースラインからのタイヤ半径方向の高さ
j 基準輪郭線
t サイド補強ゴム層の最大厚さ
BL ビードベースライン
BW ベルトプライのタイヤ軸方向のプライ巾
EW プライ折返し部とトレッド補強コード層との重なり部のタイヤ軸方向巾
SH タイヤ断面高さ
SW タイヤ赤道面からタイヤ最大断面巾
Wi サイド補強ゴム層とビードエーペックスゴムとのタイヤ半径方向の重なり巾
Wo サイド補強ゴム層とベルト層とのタイヤ軸方向の重なり巾

Claims (9)

  1. (A)ゴム成分100重量部に対して、
    (B)硫黄を2〜3.5重量部、
    (C)クレゾール樹脂、レゾルシン縮合物および変性レゾルシン縮合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物を2〜10重量部
    D)軟化剤を4〜15重量部、ならびに
    カーボンブラックを
    含有するランフラットタイヤに使用するケースおよび/またはブレーカーのトッピング用ゴム組成物であり、
    前記ゴム成分(A)が、末端がスズ−炭素結合で結合されている変性ブタジエンゴム、ならびに
    アルコキシシリル基および/またはアミノ基を有する変性スチレンブタジエンゴムからなる群から選ばれる少なくとも1種の合成ゴムを含有するランフラットタイヤに使用するケースおよび/またはブレーカーのトッピング用ゴム組成物
  2. さらに、ゴム成分(A)が、天然ゴムおよび/またはイソプレンゴムを含有し、さらに、ブタジエンゴムおよび/またはスチレンブタジエンゴムを含有するゴム成分である請求項1記載のランフラットタイヤに使用するケースおよび/またはブレーカーのトッピング用ゴム組成物。
  3. さらに、ゴム成分(A)100重量部に対して、(E)ヘキサメチレンテトラミンを1〜3重量部含有する請求項1または2記載のランフラットタイヤに使用するケースおよび/またはブレーカーのトッピング用ゴム組成物。
  4. さらに、ゴム成分(A)100重量部に対して、(F)ヘキサメチロールメラミンペンタメチルエーテルの部分縮合物またはヘキサメトキシメチロールメラミンの部分縮合物を0.5〜3重量部以下含有する請求項1〜3のいずれかに記載のランフラットタイヤに使用するケースおよび/またはブレーカーのトッピング用ゴム組成物。
  5. 前記ゴム成分(A)が合成ゴムとして、変性ブタジエンゴムおよび変性スチレンブタジエンゴムを含有する請求項1〜4のいずれかに記載のランフラットタイヤに使用するケースおよび/またはブレーカーのトッピング用ゴム組成物。
  6. 前記ゴム成分(A)が、天然ゴムおよび/またはイソプレンゴムを40〜80重量%、変性ブタジエンゴムを10〜30重量%含有する請求項1〜5のいずれかに記載のランフラットタイヤに使用するケースおよび/またはブレーカーのトッピング用ゴム組成物。
  7. 繊維コードを被覆してケースおよび/またはブレーカーとして使用する請求項1〜6のいずれかに記載のランフラットタイヤに使用するケースおよび/またはブレーカーのトッピング用ゴム組成物。
  8. 軟化剤(D)としてミネラルオイルを含有する請求項1〜7のいずれかに記載のランフラットタイヤに使用するケースおよび/またはブレーカーのトッピング用ゴム組成物。
  9. 請求項1〜のいずれかに記載のランフラットタイヤに使用するケースおよび/またはブレーカーのトッピング用ゴム組成物をケースおよび/またはブレーカーに用いたランフラットタイヤ。
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