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JP5034590B2 - 表示装置 - Google Patents

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JP5034590B2
JP5034590B2 JP2007075312A JP2007075312A JP5034590B2 JP 5034590 B2 JP5034590 B2 JP 5034590B2 JP 2007075312 A JP2007075312 A JP 2007075312A JP 2007075312 A JP2007075312 A JP 2007075312A JP 5034590 B2 JP5034590 B2 JP 5034590B2
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Description

この発明は、2つの画像を互いに異なる方向に表示する2画像表示と、1つの画像を正面方向に表示する1画像表示とを行うことができる表示装置に関する。
2つの画像を互いに異なる方向に表示する表示装置としては、例えば、ナビゲーション画像とビデオ画像等とを運転席方向と助手席方向とに表示するカーナビゲーション用表示装置がある(特許文献1参照)。
この表示装置は、液晶表示素子等の表示素子の1列または複数列の画素からなる複数の領域のうち、1つ置きの領域の各画素により例えばナビゲーション画像等の第1の画像を表示し、他の1つ置きの領域の各画素より例えばビデオ画像等の第2の画像を表示し、前記表示素子の前記1つ置きの領域からの出射光と、他の1つ置きの領域からの出射光とを、複数の透過部と遮光部が交互に並べてストライプ状に形成されたパララックスバリアの複数の透過部にカラーフィルタを設けた視差光学素子により、前記表示素子の法線方向に対して左方向と右方向に傾いた2つの方向に振り分けて出射する構成となっている。
特開2005−078092号公報
この発明は、従来とは異なる新規な方式で、2つの画像を互いに異なる方向に表示する2画像表示と、1つの画像を正面方向に表示する1画像表示とを行うことができる表示装置を提供することを目的としたものである。
この発明の請求項1に記載の表示装置は、
表示の観察側に対向する前面とその反対側の後面とのうちの少なくとも前記後面に偏光板が配置され、光の透過を制御する複数の画素が行及び列方向に配列させて形成された画面エリアを有し、前記複数の画素に画像データが書込まれ、その画像データに応じた画像を表示する表示素子と、
前記表示素子の後側に配置され、前記表示素子の画面エリアに向けて、前記表示素子の後面の偏光板の透過軸に対して一方の方向に実質的に45°傾いた偏光面をもった直線偏光からなり、前記表示素子の法線方向に対して前記画素行の一端方向に予め定めた角度傾いた方向に光強度のピークをもった指向性を有する第1の照明光と、前記第1の照明光の偏光面に対して実質的に直交する偏光面をもった直線偏光からなり、前記表示素子の法線方向に対して前記画素行の他端方向に予め定めた角度傾いた方向に光強度のピークをもった指向性を有する第2の照明光と、非偏光の光からなり、前記表示素子の法線方向に光強度のピークをもった指向性を有する第3の照明光とを照射する面光源と、
前記面光源と前記表示素子との間に配置され、前記表示素子の複数の画素行のうちの奇数番の各画素行にそれぞれ対応する複数の領域に、前記面光源から照射された前記第1と第2の照明光のうちの前記第1の照明光の偏光面を前記表示素子の後面の偏光板の透過軸と実質的に平行な方向に回転させ、前記第2の照明光の偏光面を前記表示素子の後面の偏光板の透過軸と実質的に直交する方向に回転させる第1の偏光制御部がそれぞれ形成され、前記表示素子の偶数番の各画素行にそれぞれ対応する複数の領域に、前記面光源から照射された前記第1と第2の照明光のうちの前記第1の照明光の偏光面を前記表示素子の後面の偏光板の透過軸と実質的に直交する方向に回転させ、前記第2の照明光の偏光面を前記表示素子の後面の偏光板の透過軸と実質的に平行な方向に回転させる第2の偏光制御部がそれぞれ形成された偏光制御素子と、
前記面光源から前記第1と第2の照明光を照射させ、前記表示素子の前記奇数番の各画素行の複数の画素に、前記表示素子の法線方向に対して前記画素行の一端方向に傾いた方向から観察させる第1の画像を表示するための第1の画像データを書込み、前記偶数番の各画素行の複数の画素に、前記表示素子の法線方向に対して前記画素行の他端方向に傾いた方向から観察させる第2の画像を表示するための第2の画像データを書込む2画像表示駆動と、前記面光源から前記第3の照明光を照射させ、前記表示素子の全ての画素行の複数の画素に、前記表示素子の法線方向から観察させる第3の画像を表示するための第3の画像データを書込む1画像表示駆動とを行う駆動手段と、
を備えることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、前記請求項1に記載の表示装置において、前記駆動手段は、前記1画像表示駆動時に、前記面光源から前記第3の照明光と前記第1と第2の照明光とを照射させる手段をさらに備えていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、前記請求項1に記載の表示装置において、前記偏光制御素子の第1の偏光制御部は、前記面光源から照射された前記第1の照明光の偏光面に対して一方の方向に実質的に22.5°の角度方向に遅相軸を有し、透過光の常光と異常光との間に1/2波長の位相差を与える第1のλ/2位相差膜からなり、第2の偏光制御部は、前記第1の照明光の偏光面に対して前記一方の方向とは反対方向に実質的に22.5°の角度方向に遅相軸を有し、透過光の常光と異常光との間に1/2波長の位相差を与える第2のλ/2位相差膜からなっていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、前記請求項1に記載の表示装置において、前記面光源は、前記表示素子の画面エリアに対応する領域の周囲のうちの前記画素行の一端方向及び他端方向の2つの端部と、前記画素行に対して直交する方向の2つの端部の少なくとも一方とにそれぞれ、前記表示素子の法線方向に対して実質的に直交する方向から光を入射させるための入射部を有し、前記表示素子の画面エリアに対応する領域に、前記各入射部から入射した光を前記表示素子に向けて反射する反射面が形成された導光手段と、前記導光手段の各入射部にそれぞれ対向させて配置され、前記導光手段に向けて光を発する第1、第2、第3の発光素子と、前記導光手段の各入射部のうちの前記画素行の一端方向の第1の入射部とこの第1の入射部に対向する前記第1の発光素子との間に配置された第1の偏光素子と、前記導光手段の前記画素行の他端方向の第2の入射部とこの第2の入射部に対向する前記第2の発光素子との間に配置された第2の偏光素子と、前記導光手段の前記表示素子に対向する側に配置され、前記第1の入射部から入射し、前記反射面により反射された光を、前記表示素子の法線方向に対して前記画素行の一端方向に傾いた方向に出射させ、前記第2の入射部から入射し、前記反射面により反射された光を、前記表示素子の法線方向に対して前記画素行の他端方向に傾いた方向に出射させ、前記画素行に対して直交する方向の第3の入射部から入射し、前記反射面により反射された光を、前記表示素子の法線方向に出射させる出射方向制御手段とからなっていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、前記請求項4に記載の表示装置において、前記1の偏光素子は、その透過軸を、前記導光手段の光が出射する出射面の法線方向と平行な方向に向けて配置され、前記第2の偏光素子は、その透過軸を、前記第1の偏光素子の透過軸に対して実質的に直交する方向に向けて配置されていることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、前記請求項4に記載の表示装置において、前記面光源の出射方向制御手段は、透明フィルムの前記導光手段に対向する面に、前記導光手段に向かって突出し、且つ、前記導光手段の第1の入射部の方向に向いた第1の入射面と、前記導光手段の第2の入射部の方向に向いた第2の入射面と、前記導光手段の第3の入射部の方向に向いた第3の入射面とを有し、前記第1の入射部から入射し、前記反射面により反射されて前記第1の入射面から入射した光を、前記第1の入射面により屈折させて前記透明フィルムの他方の面から前記表示素子の法線方向に対して前記画素行の一端方向に傾いた方向に出射させ、前記第2の入射部から入射し、前記反射面により反射されて前記第2の入射面から入射した光を、前記第2の入射面により屈折させて前記透明フィルムの他方の面から前記表示素子の法線方向に対して前記画素行の他端方向に傾いた方向に出射させ、前記第3の入射部から入射し、前記反射面により反射されて前記第3の入射面から入射した光を、前記第3の入射面により屈折させて前記透明フィルムの他方の面から前記表示素子の法線方向に出射させる複数のプリズム部が密なピッチで配列させて形成されたプリズムシートからなっていることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、前記請求項6に記載の表示装置において、前記プリズムシートの複数のプリズム部の第1、第2、第3の各入射面は、前記透明フィルム側から前記導光手段側に向かって前記プリズム部の中心方向に傾いた傾斜面からなっており、これらの入射面の前記透明フィルム面に対する傾斜角が、前記第1の入射面の傾斜角をθ1、前記第2の入射面の傾斜角をθ2、前記第3の入射面の傾斜角をθ3としたとき、θ1=θ2<θ3の関係に設定されていることを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、前記請求項7に記載の表示装置において、前記プリズムシートの複数のプリズム部は、前記透明フィルム側の基部の断面形状が、前記第1と第2の入射面にそれぞれ対応する2つの辺の長さが前記第3の入射面に対応する辺の長さよりも短い長方形状に形成され、前記導光手段側の頂部の断面形状が、前記第1と第2と第3の各入射面にそれぞれ対応する各辺の長さが前記長方形状の短辺の長さよりも短い正方形状に形成された実質的に四角錐状の凸部からなっていることを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、前記請求項7に記載の表示装置において、前記プリズムシートの複数のプリズム部は、前記透明フィルム側の基部の断面形状が、前記第1と第2の入射面にそれぞれ対応する2つの辺の長さが前記第3の入射面に対応する辺の長さよりも短い長方形状で、且つその4つの角部がそれぞれ円弧状に面取りされた形状に形成され、前記導光手段側の頂部の断面形状が、前記第1と第2と第3の各入射面にそれぞれ対応する各辺の長さが前記長方形状の短辺の長さよりも短い正方形状で、且つその4つの角部がそれぞれ前記基部の断面形状の円弧状部よりも小さい半径で円弧状に面取りされた形状に形成された実質的に錐状の凸部からなっていることを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、前記請求8または9に記載の表示装置において、前記プリズム部の頂部の断面形状の中心は、前記透明フィルムの法線方向と平行で且つ前記プリズム部の基部の断面形状の中心を通る線上に位置していることを特徴とする。
請求項11に記載の発明は、前記請求8または9に記載の表示装置において、前記プリズム部は、その頂部が前記透明フィルム面と平行な平坦面に形成された実質的に裁頭錐状の凸部からなっていることを特徴とする。
請求項12に記載の発明は、前記請求8または9に記載の表示装置において、前記プリズムシートの複数のプリズム部は、前記表示素子の画素行と平行な方向と前記画素行と直交する方向とに実質的に同じピッチで配列させて形成されていることを特徴とする。
請求項13に記載の発明は、前記請求8または9に記載の表示装置において、前記表示素子の画素行と平行な方向に配列された複数のプリズム部は連続的に形成され、前記画素行と直交する方向に配列された複数のプリズム部は、隣合うプリズム部の間に間隔を設けて形成されていることを特徴とする。
この発明の表示装置によれば、2つの画像を互いに異なる方向に表示する2画像表示と、1つの画像を正面方向に表示する1画像表示とを行うことができる。
以下、この発明の一実施例を図1〜図14を参照して説明する。この実施例の表示装置は、画像を表示するための表示素子として液晶表示素子を備えた液晶表示装置である。
図1は前記液晶表示装置の斜視図であり、この液晶表示装置は、図1のように、表示の観察側に対向する前面とその反対側の後面にそれぞれ偏光板9,10が配置され、光の透過を制御する複数の画素12(図2参照)が複数行に配列させて形成された画面エリア11を有し、前記複数の画素12の各配列行からなる各画素行13a,13bの複数の画素12に画像データが書込まれ、その画像データに応じた画像を表示する液晶表示素子1と、前記液晶表示素子1の後側に配置された面光源15と、前記面光源15と液晶表示素子1との間に配置された偏光制御素子38と、前記液晶表示素子1と面光源15の駆動手段42とにより構成されている。
図2は前記液晶表示素子1の一部分の断面図であり、この液晶表示素子1は、予め定めた間隙を設けて対向配置された一対の透明基板2,3間の間隙に液晶層4が封入され、前記一対の基板2,3の互いに対向する内面のいずれか一方、例えば観察側とは反対側の基板(以下、後基板という)3の内面に、行方向(画面の左右方向)及び列方向(画面の上下方向)に配列させて形成された複数の画素電極5が設けられ、他方の基板、つまり観察側の基板(以下、前基板という)2の内面に、前記複数の画素電極5とそれぞれ対向する領域により複数の画素12を形成する一枚膜状の透明な対向電極7が設けられた構成となっている。
なお、図1では前記画素行13a,13bの幅を大きく誇張しているが、前記画素電極5と対向電極7とが互いに対向する領域からなる画素12は、一辺の長さが45〜90μmの矩形形状または正方形状に形成されており、前記各画素行13a,13bの幅は、前記画素12の列方向の長さと実質的に同じである。また、前記画素12は、例えば240行×320列に配列されている。
この液晶表示素子1は、前記後基板3の内面に、前記複数の画素電極5にそれぞれ接続された複数のTFT6と、各行のTFT6にゲート信号を供給する複数の走査線(図示せず)と、各列のTFT6にデータ信号を供給する複数の信号線(図示せず)が設けられている。
なお、図2では前記TFT6を簡略化しているが、このTFT6は、後基板3の板面上に形成されたゲート電極と、前記後基板3の板面上の略全域に前記ゲート電極を覆って形成された透明なゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜の上に前記ゲート電極と対向させて形成されたi型半導体膜と、前記i型半導体膜の両側部の上にn型半導体膜を介して形成されたドレイン電極及びソース電極とからなっている。
そして、前記TFT6のゲート電極は前記走査線に接続され、ドレイン電極は前記信号線に接続されており、前記画素電極5は、前記ゲート絶縁膜の上に形成され、その一端部において前記TFT6のソース電極に接続されている。
さらに、前記前基板2の内面には、前記複数の画素12にそれぞれ対応させて、赤、緑、青の3色のカラーフィルタ8R,8G,8Bが形成されており、その上に前記対向電極7が形成されている。
前記一対の基板2,3は、図示しない枠状のシール材を介して接合されており、これらの基板2,3間の間隙の前記シール材により囲まれた領域に、液晶層4が封入されている。なお、図2では省略しているが、前記一対の基板2,3の内面にはそれぞれ、前記電極5,7を覆って配向膜が形成されており、前記液晶層4の液晶分子は、各基板2,3の近傍における配向方向を前記配向膜により規定され、一対の基板2,3間において予め定めた配向状態に配向している。
この液晶表示素子1は、前記液晶層4の液晶分子をツイスト配向させたTNまたはSTN型、液晶分子を基板2,3面に対して実質的に垂直に配向させた垂直配向型、液晶分子をツイストさせることなく基板2,3面に対して実質的に平行に配向させた水平配向型、液晶分子をベンド配向させるベンド配向型のいずれか、あるいは強誘電性または反強誘電性液晶表示素子であり、前記偏光板9,10は、それぞれの透過軸9a,10a(図1参照)を予め定めた方向に向けて、前記一対の基板2,3の外面にそれぞれ貼り付けられている。
また、前記後基板3には、図1のように、その一側縁部、例えば前記列方向の一端側の縁部に、前記前基板2の外方に張出すドライバ搭載部3aが形成されており、このドライバ搭載部3aに、前記複数の走査線に順次ゲート信号を印加し、複数の信号線にデータ信号を印加するドライバ素子14が搭載されている。
そして、前記複数の走査線と複数の信号線は、前記ドライバ搭載部3aに導出されて前記ドライバ素子14のゲート信号出力端子及びデータ信号出力端子にそれぞれ接続され、前記対向電極7は、前記シール材による基板接合部に設けられたクロス接続部(図示せず)を介して前記ドライバ素子14の対向電極用端子に接続されている。
なお、この実施例の液晶表示素子1は、一対の基板2,3の内面それぞれに設けられた電極5,7間に電界を生じさせて液晶分子の配向状態を変化させるものであるが、それに限らず、一対の基板のいずれか一方の内面に複数の画素を形成する例えば櫛状の第1と第2の電極を設け、これらの電極間に横電界(基板面に沿う方向の電界)を生じさせて液晶分子の配向状態を変化させる横電界制御型のものでもよい。
前記液晶表示素子1の後側に配置された面光源15は、前記液晶表示素子1の画面エリア11の全域に向けて、前記液晶表示素子1の後面の偏光板10の透過軸10aに対して一方の方向に実質的に45°傾いた偏光面をもった直線偏光からなり、前記液晶表示素子1の法線方向に対して前記画素行13a,13bの一端方向に予め定めた角度傾いた方向に光強度のピークをもった指向性を有する第1の照明光35(図4参照)と、前記第1の照明光35の偏光面に対して実質的に直交する偏光面をもった直線偏光からなり、前記液晶表示素子1の法線方向に対して前記画素行13a,13bの他端方向に予め定めた角度傾いた方向に光強度のピークをもった指向性を有する第2の照明光36(図4参照)と、非偏光の光からなり、前記液晶表示素子1の法線方向に光強度のピークをもった指向性を有する第3の照明光37(図5参照)とを照射する。
図3は前記面光源15の分解斜視図、図4及び図5は前記面光源15の図1におけるIV−IV線及びV−V線に沿うハッチングを省略した断面図であり、この面光源15は、前記液晶表示素子1の画面エリア11に対応する領域の周囲のうちの前記画素行13a,13bの一端方向及び他端方向の2つの端部と、前記画素行13a,13bに対して直交する方向の2つの端部の一方とにそれぞれ、前記液晶表示素子1の法線方向に対して実質的に直交する方向から光を入射させるための入射部17,18,19を有し、前記液晶表示素子1の画面エリア11に対応する領域に、前記各入射部17,18,19から入射した光を前記液晶表示素子1に向けて反射する反射面21が形成された導光手段16と、前記導光手段16の各入射部17,18,19にそれぞれ対向させて配置され、前記導光手段16に向けて光を発する第1、第2、第3の発光素子23,24,25と、前記導光手段16の各入射部17,18,19のうちの前記画素行13a,13bの一端方向の第1の入射部17とこの第1の入射部17に対向する前記第1の発光素子23との間に配置された第1の偏光素子26と、前記導光手段16の前記画素行13a,13bの他端方向の第2の入射部18とこの第2の入射部18に対向する前記第2の発光素子24との間に配置された第2の偏光素子27と、前記導光手段16の前記液晶表示素子1に対向する側に配置され、前記第1の入射部17から入射し、前記反射面21により反射された光を、前記液晶表示素子1の法線方向に対して前記画素行13a,13bの一端方向に傾いた方向に出射させ、前記第2の入射部18から入射し、前記反射面21により反射された光を、前記液晶表示素子1の法線方向に対して前記画素行13a,13bの他端方向に傾いた方向に出射させ、前記画素行13a,13bに対して直交する方向の第3の入射部19から入射し、前記反射面21により反射された光を、前記液晶表示素子1の法線方向に出射させる出射方向制御手段28とからなっている。
前記導光手段16は、例えば、前記液晶表示素子1の画面エリア11の全域に対応する面積を有する矩形板状の透明部材からなり、その周囲の端面のうちの前記液晶表示素子1の画素行13a,13bの一端方向の端面、例えば図1及び図3において右方向の端面に第1の入射部(以下、第1の入射端面という)17が形成され、前記画素行13a,13bの他端方向の端面、つまり図1及び図3において左方向の端面に第2の入射部(以下、第2の入射端面という)18が形成され、前記画素行13a,13bに対して直交する方向の2つの端部の一方、例えば図1及び図3において上方向の端面に第3の入射部(以下、第3の入射端面という)19が形成され、前記液晶表示素子1と対向する板面に、前記各入射端面17,18,19から入射した光の出射面20が形成され、反対側の板面に、前記各入射端面17,18,19から入射した光を前記液晶表示素子1に向けて反射して前記出射面20から出射させる反射面21が形成された導光板からなっている。以下、この導光手段16を導光板という。
なお、前記導光板16の反射面21は、前記各入射端面17,18,19から入射した光を、前記反射面21と外気である空気層との界面で全反射する内面反射面であり、この反射面21の背後には、前記導光板16に前記各入射端面17,18,19から入射した光のうちの前記反射面21を透過した漏れ光を導光板16に戻すための反射板22が配置されている。
前記第1、第2、第3の発光素子23,24,25はそれぞれ、例えば複数のLED(発光ダイオード)を配列させて設けたLEDアレイからなっており、赤、青、緑の各色の光を発するLEDからの各色の光の混合による実質的な白色光を、或いは複数のLEDからの出射光(例えば青色光)を蛍光体層により実質的に白色の光に変えた白色光を、前記導光板16の入射端面17,18,19に向けて出射する。
また、前記第1と第2の偏光素子26,27はそれぞれ一方の方向に透過軸26a,27aを有する偏光板からなっており、前記導光板16の第1の入射端面17と前記第1の発光素子23との間の第1の偏光素子26は、その第1の偏光素子26を透過して入射面17から前記導光板に入射し、前記反射面21によって反射されて前記出射面20から出射した直線偏光の偏光面が、前記液晶表示素子1の後面の偏光板10の透過軸10aに対して一方の方向に実質的に45°回転させた方向と平行になるようにその透過軸26aを向けて配置され、前記導光板16の第2の入射端面18と前記第2の発光素子24との間の第2の偏光素子27は、その透過軸27aを、前記第1の偏光素子26の透過軸26aに対して実質的に直交する方向に向けて配置されている。
なお、この実施例の液晶表示装置は、前記液晶表示素子1の前面の偏光板9を、その透過軸9aを画面の左右方向に対して観察側から見て右回り方向に実質的に45°の角度方向に向けて配置し、後面の偏光板10を、その透過軸10aを前記前面の偏光板9の透過軸9aと実質的に直交する方向、つまり前記画面の左右方向に対して観察側から見て左回り方向に実質的に45°の角度方向に向けて配置したものであり、前記第1の偏光素子26は、その透過軸26aを、前記液晶表示素子1の法線方向、つまり前記導光板16の第1の入射端面17の幅方向(導光板16の板厚方向、すなわち導光板の出射面の法線方向)と平行な方向に向けて配置され、前記第2の偏光素子27は、その透過軸27aを、前記液晶表示素子1の画面の上下方向、つまり前記導光板16の第2の入射端面18の長さ方向と平行な方向に向けて配置されている。
また、前記出射方向制御手段28は、透明フィルム29の前記導光板16の出射面20に対向する面に、前記導光板16に向かって突出し、且つ、前記導光板16の第1の入射端面17の方向に向いた第1の入射面31と、前記導光板16の第2の入射端面18の方向に向いた第2の入射面32と、前記導光板16の第3の入射端面19の方向に向いた第3の入射面33とを有し、前記第1の入射部から入射し、前記反射面21により反射されて前記第1の入射面31から入射した光を、前記第1の入射面31により屈折させて前記透明フィルム29の他方の面から前記液晶表示素子1の法線方向に対して前記画素行13a,13bの一端方向に傾いた方向に出射させ、前記第2の入射端面18から入射し、前記反射面21により反射されて前記第2の入射面32から入射した光を、前記第2の入射面32により屈折させて前記透明フィルム29の他方の面から前記液晶表示素子1の法線方向に対して前記画素行13a,13bの他端方向に傾いた方向に出射させ、前記第3の入射端面19から入射し、前記反射面21により反射されて前記第3の入射面33から入射した光を、前記第3の入射面33により屈折させて前記透明フィルム29の他方の面から前記液晶表示素子1の法線方向に出射させる複数のプリズム部30が密なピッチで配列させて形成されたプリズムシートからなっている。以下、この出射方向制御手段28をプリズムシートという。
なお、図1では前記プリズムシート28の複数のプリズム部30を大きく誇張しているが、前記プリズム部30は、前記液晶表示素子1の1つの画素12の面積と同程度か、或いはそれよりも小さい平面積を有する形状に形成され、前記液晶表示素子1の画素ピッチと同程度か、或いはそれよりも小さいピッチで配列されている。
図6は前記プリズムシート28の一部分の拡大斜視図、図7及び図8は図6のVII−VII線及びVIII−VIII線に沿うハッチングを省略した断面図であり、このプリズムシート28の複数のプリズム部30は、前記透明フィルム29側の基部の断面形状が、前記導光板16の第1と第2の入射端面17,18にそれぞれ対応する2つの辺の長さが前記導光板16の第3の入射端面19に対応する辺の長さよりも短い長方形状に形成され、前記導光板16側の頂部の断面形状が、前記第1と第2と第3の各入射端面17,18,19にそれぞれ対応する各辺の長さが前記長方形状の短辺の長さよりも短い正方形状に形成され、さらに、前記頂部の断面形状の中心が、前記透明フィルム29の法線方向と平行で且つ前記基部の断面形状の中心を通る線上に位置し、さらに、前記頂部が、前記透明フィルム29面と平行な平坦面34に形成された、実質的に裁頭四角錐状の凸部からなっている。
すなわち、前記プリズムシート28の複数のプリズム部30の第1、第2、第3の各入射面31,32,33は、前記透明フィルム29側から前記導光板16側に向かって前記プリズム部30の中心方向に傾いた傾斜面からなっており、これらの入射面31,32,33の前記透明フィルム29面に対する傾斜角は、前記第1の入射面31の傾斜角をθ1、前記第2の入射面32の傾斜角をθ2、前記第3の入射面33の傾斜角をθ3としたとき、θ1=θ2<θ3の関係に設定されている。
そして、前記プリズムシート28の複数のプリズム部30は、前記液晶表示素子1の画素行13a,13bと平行な方向に、前記液晶表示素子1の行方向の画素ピッチと同程度か、或いはそれよりも小さいピッチL1で配列され、前記画素行13a,13bと直交する方向に、前記画素行13a,13bと平行な方向の配列ピッチL1と実質的に同じピッチ(液晶表示素子1の列方向の画素ピッチと同程度か、或いはそれよりも小さいピッチ)L2で配列させて形成されている。
つまり、前記液晶表示素子1の画素行13a,13bと平行な方向に配列された複数のプリズム部30は連続的に形成され、前記画素行13a,13bと直交する方向に配列された複数のプリズム部30は、隣合うプリズム部30,30の間に間隔を設けて形成されている。
そして、前記プリズムシート28は、前記導光板16の出射側(液晶表示素子1に対向する側)に、前記複数のプリズム部30の頂部の平坦面34を前記導光板16の出射面20に当接させるか、或いは近接させて配置されている。
前記面光源15は、前記第1と第2の発光素子23,24の点灯により、前記液晶表示素子1の画面エリア11に向けて、前記液晶表示素子1の後面の偏光板10の透過軸10aに対して一方の方向に実質的に45°傾いた偏光面をもった直線偏光からなり、前記画素行13a,13bと平行で且つ前記液晶表示素子1の法線を含む面上の前記液晶表示素子1の法線方向に対して前記画素行13a,13bの一端方向に予め定めた角度傾いた方向に光強度のピークが存在する指向性をもった第1の照明光35と、前記第1の照明光35の偏光面に対して実質的に直交する偏光面をもった直線偏光からなり、前記画素行13a,13bと平行で、前記液晶表示素子1の法線を含む面上の前記液晶表示素子1の法線方向に対して前記画素行13a,13bの他端方向に予め定めた角度傾いた方向に光強度のピークをもった指向性を有する第2の照明光36とを照射する。
すなわち、前記第1と第2の発光素子23,24の点灯時は、前記第1の発光素子23から出射して前記第1の偏光素子26を透過した光、つまり前記第1の偏光素子26の透過軸26aと実質的に平行な偏光面をもった直線偏光からなる第1の照明光35が、前記導光板16に前記第1の入射端面17から入射し、前記第2の発光素子24から出射して前記第2の偏光素子27を透過した光、つまり前記第2の偏光素子27の透過軸27aと実質的に平行な偏光面をもった直線偏光からなる第2の照明光36が、前記導光板16に前記第2の入射端面18から入射する。
前記導光板16に前記第1と第2の入射端面17,18から入射した第1と第2の照明光35,36はそれぞれ、図4に矢線で示したように、前記導光板16内を、この導光板16の出射面20及び反射面21で内面反射されながら前記液晶表示素子1の画素行13a,13bと平行な方向に導かれ、前記反射面21により前記出射面20の内面反射角よりも小さい角度方向に反射された光が前記出射面20から出射する。
この第1と第2の照明光35,36のうち、前記導光板16に図4において右側の第1の入射端面17から入射して前記出射面20から出射した第1の照明光35は、前記液晶表示素子1の法線方向に対して前記第1の入射端面17とは反対方向、つまり図4において左方向に傾いた方向に出射し、前記導光板16に図4において左側の入射端面18から入射して前記出射面20から出射した第2の照明光36は、前記液晶表示素子1の法線方向に対して前記第2の入射端面18とは反対方向、つまり図4において右方向に傾いた方向に出射する。
そして、前記導光板16の出射面20から出射した前記第1の照明光35は、前記プリズムシート28の複数のプリズム部30に、これらのプリズム部30の第1の入射面31から、前記液晶表示素子1の法線方向に対する角度が小さくなる方向に屈折されて入射し、前記プリズムシート28の反対面(透明フィルム29の他方の面)から、前記液晶表示素子1の法線方向に対して前記画素行13a,13bの左端方向に傾いた方向に出射し、前記導光板16の出射面20から出射した前記第2の照明光36は、前記プリズムシート28の複数のプリズム部30に、これらのプリズム部30の第2の入射面32から、前記液晶表示素子1の法線方向に対する角度が小さくなる方向に屈折されて入射し、前記プリズムシート28の反対面から、前記液晶表示素子1の法線方向に対して前記画素行13a,13bの右端方向に傾いた方向に出射する。
なお、前記プリズムシート28の複数のプリズム部30の第1と第2の入射面31,32の傾斜角θ1,θ2はそれぞれ、前記第1及び第2の照明光35,36を、前記プリズムシート28の反対面から前記液晶表示素子1の法線方向に対して例えば50°傾いた方向を中心とする方向に出射させるように設定されている。
図9及び図10は前記面光源15から前記液晶表示素子1に向けて照射される前記第1及び第2の照明光35,36の偏光分布図であり、各図において、複数の同心円は、前記照明光35,36の中心からの傾き角度線である。
図9のように、前記第1の照明光35は、前記第1の偏光素子26の透過軸26aを前記導光板16の出射面20に展開した方向、つまり前記液晶表示素子1の画素行13a,13bと実質的に平行な偏光面をもった直線偏光Xであり、図10のように、第2の照明光36は、前記第2の偏光素子27の透過軸27aを前記液晶表示素子1の画素行13a,13bと実質的に直交する偏光面をもった直線偏光Yである。
また、図11は、前記面光源15から前記液晶表示素子1に向けて照射される前記第1及び第2の照明光35,36の前記画素行13a,13bと平行な方向における強度分布図である。なお、図11において、正の角度は、前記液晶表示素子1の法線方向(0°の方向)に対して画面右方向の角度、負の角度は、前記法線方向に対して前記画面の左方向の角度である。
図11のように、前記直線偏光Xからなる第1の照明光35は、前記液晶表示素子1の画素行13a,13bと平行で且つ前記液晶表示素子1の法線を含む面上の前記液晶表示素子1の法線方向(図11において0°の方向)に対して前記画素行13a,13bの左端方向に予め定めた角度傾いた方向に光強度のピークをもち、前記画素行13a,13bと平行な方向における光の広がり角が約−30°〜−65°の範囲の指向性を有しており、前記直線偏光Yからなる第2の照明光35は、図11を90°回転させた指向性、つまり、前記画素行13a,13bと平行で且つ前記液晶表示素子1の法線を含む面上の前記液晶表示素子1の法線方向に対して前記画素行13a,13bの右端方向に実質的に50°傾いた方向に光強度のピークをもち、前記画素行13a,13bと平行な方向における光の広がり角が約30°〜65°の範囲の指向性を有している。
また、前記面光源15は、前記第3の発光素子25の点灯により、前記液晶表示素子1の画面エリア11に向けて、非偏光の光からなり、前記液晶表示素子1の法線方向に光強度のピークをもった指向性を有する第3の照明光37を照射する。
すなわち、前記第3の発光素子25の点灯時は、この第3の発光素子25から出射した第3の照明光37が、偏光されること無く前記導光板16に前記第3の入射端面19から入射し、図5に矢線で示したように、前記導光板16内を、この導光板16の出射面20及び反射面21で内面反射されながら前記液晶表示素子1の画素行13a,13bと直交する方向に導かれ、前記反射面21により前記出射面20の内面反射角よりも小さい角度方向に反射された光が前記出射面20から出射する。
そして、前記導光板16の出射面20から出射した前記第3の照明光37は、前記プリズムシート28の複数のプリズム部30に、これらのプリズム部30の第3の入射面33から、前記液晶表示素子1の法線方向に対する角度が小さくなる方向に屈折されて入射し、前記プリズムシート28の反対面(透明フィルム29の他方の面)から出射する。
前記プリズムシート28の複数のプリズム部30の第3の入射面33の傾斜角θ3は、前記第3の照明光37を、前記プリズムシート28の反対面から前記液晶表示素子1の法線方向を中心とする方向に出射させるように設定されており、したがって、前記面光源15から液晶表示素子1に向けて照射される非偏光の光からなる第3の照明光37は、前記液晶表示素子1の法線方向に光強度のピークをもった指向性を有する光である。
なお、この第3の照明光37の強度分布は図示しないが、この第3の照明光37は、前記画素行13a,13bと直交する方向における光の広がり角が、例えば前記液晶表示素子1の法線方向を中心として±30°〜40°の範囲の指向性を有している。
このように、前記面光源15は、前記液晶表示素子1の画素行13a,13bの一端方向及び他端方向の2つの端面と、前記画素行13a,13bに対して直交する方向の2つの端面の一方とにそれぞれ、前記液晶表示素子1の法線方向に対して実質的に直交する方向から光を入射させるための入射端面17,18,19が形成され、前記液晶表示素子1の画面エリア11に対応する領域に、前記各入射部17,18,19から入射した光を前記液晶表示素子1に向けて反射する反射面21が形成された導光板16と、前記導光板16の各入射端面17,18,19にそれぞれ対向させて配置され、前記導光板16に向けて非偏光の光を発する第1、第2、第3の発光素子23,24,25と、前記導光板16の各入射端面17,18,19のうちの前記画素行13a,13bの一端方向の第1の入射端面17とこの第1の入射端面17に対向する前記第1の発光素子23との間に、透過軸26aを、その第1の偏光素子26を透過して入射面17から前記導光板に入射し、前記反射面21によって反射されて前記出射面20から出射した直線偏光の偏光面が、前記液晶表示素子1の後面の偏光板10の透過軸10aに対して一方の方向に実質的に45°回転させた方向と平行になるように配置された第1の偏光素子26と、前記導光板16の前記画素行13a,13bの他端方向の第2の入射端面18とこの第2の入射端面18に対向する前記第2の発光素子24との間に、透過軸27aを、前記第1の偏光素子26の透過軸26aに対して実質的に直交する方向に向けて配置された第2の偏光素子27と、前記導光板16の前記液晶表示素子1に対向する側に配置され、前記第1の入射端面17から入射し、前記反射面21により反射された光を、前記液晶表示素子1の法線方向に対して前記画素行13a,13bの一端方向に傾いた方向に出射させ、前記第2の入射端面18から入射し、前記反射面21により反射された光を、前記液晶表示素子1の法線方向に対して前記画素行13a,13bの他端方向に傾いた方向に出射させ、前記画素行13a,13bに対して直交する方向の第3の入射端面19から入射し、前記反射面21により反射された光を、前記液晶表示示素子1の法線方向に出射させるプリズムシート28とからなっているため、前記液晶表示素子1の画面エリア11に向けて、前記液晶表示素子1の後面の偏光板10の透過軸10aに対して一方の方向に実質的に45°傾いた偏光面をもった直線偏光からなり、前記液晶表示素子1の法線方向に対して前記画素行13a,13bの一端方向に予め定めた角度傾いた方向に光強度のピークをもった指向性を有する第1の照明光35と、前記第1の照明光35の偏光面に対して実質的に直交する偏光面をもった直線偏光からなり、前記液晶表示素子1の法線方向に対して前記画素行13a,13bの他端方向に予め定めた角度傾いた方向に光強度のピークをもった指向性を有する第2の照明光36と、非偏光の光からなり、前記液晶表示素子1の法線方向に光強度のピークをもった指向性を有する第3の照明光37とを照射することができる。
また、この面光源15は、前記プリズムシート28として、透明フィルム29の前記導光板16に対向する面に、前記導光板16に向かって突出し、且つ、前記導光板16の第1の入射端面17の方向に向いた第1の入射面31と、前記導光板16の第2の入射端面18の方向に向いた第2の入射面32と、前記導光板16の第3の入射端面19の方向に向いた第3の入射面33とを有し、前記第1の入射端面17から入射し、前記反射面21により反射されて前記第1の入射面31から入射した光を、前記第1の入射面31により屈折させて前記透明フィルム29の他方の面から前記液晶表示素子1の法線方向に対して前記画素行13a,13bの一端方向に傾いた方向に出射させ、前記第2の入射端面18から入射し、前記反射面21により反射されて前記第2の入射面32から入射した光を、前記第2の入射面32により屈折させて前記透明フィルム29の他方の面から前記液晶表示素子1の法線方向に対して前記画素行13a,13bの他端方向に傾いた方向に出射させ、前記第3の入射端面19から入射し、前記反射面21により反射されて前記第3の入射面33から入射した光を、前記第3の入射面33により屈折させて前記透明フィルム29の他方の面から前記液晶表示素子1の法線方向に出射させる複数のプリズム部30が密なピッチで配列させて形成された構成のものを備えているため、前記液晶表示素子1の画面エリア11に向けて、前記第1の照明光35と、前記第2の照明光36と、前記第3の照明光37とを効率良く照射することができる。
さらに、前記プリズムシート28は、その複数のプリズム部30の第1、第2、第3の各入射面31,32,33を、前記透明フィルム29側から前記導光板16側に向かって前記プリズム部30の中心方向に傾いた傾斜面に形成し、これらの入射面31,32,33の前記透明フィルム29面に対する傾斜角を、前記第1の入射面31の傾斜角をθ1、前記第2の入射面32の傾斜角をθ2、前記第3の入射面33の傾斜角をθ3としたとき、θ1=θ2<θ3の関係に設定したものであるため、前記液晶表示素子1の法線方向に対して前記画素行13a,13bの一端方向に予め定めた角度傾いた方向に光強度のピークをもった指向性を有する第1の照明光35と、前記液晶表示素子1の法線方向に対して前記画素行13a,13bの他端方向に予め定めた角度傾いた方向に光強度のピークをもった指向性を有する第2の照明光36と、前記液晶表示素子1の法線方向に光強度のピークをもった指向性を有する第3の照明光37とを照射することができる。
さらにまた、前記プリズムシート28は、その複数のプリズム部30を、前記透明フィルム29側の基部の断面形状が、前記第1と第2の入射面31,32にそれぞれ対応する2つの辺の長さが前記第3の入射面33に対応する辺の長さよりも短い長方形状に形成され、前記導光板16側の頂部の断面形状が、前記第1と第2と第3の各入射面31,32,33にそれぞれ対応する各辺の長さが前記長方形状の短辺の長さよりも短い正方形状に形成された実質的に四角錐状の凸部に形成したものであるため、前記導光板16の第1の入射端面17から入射して前記反射面21により反射された光を、前記液晶表示素子1の法線方向に対して前記画素行13a,13bの一端方向に傾いた方向に出射させ、前記導光板16の第2の入射端面18から入射して前記反射面21により反射された光を、前記液晶表示素子1の法線方向に対して前記画素行13a,13bの他端方向に傾いた方向に出射させ、前記導光板16の第3の入射端面19から入射して前記反射面21により反射された光を、前記液晶表示素子1の法線方向に出射させることができる。
次に、前記面光源15と液晶表示素子1との間に配置された偏光制御素子38について説明すると、この偏光制御素子38は、前記液晶表示素子1の複数の画素行13a,13bのうちの1行置きの各画素行、つまり奇数番の各画素行13aにそれぞれ対応する複数の領域に、前記面光源15から照射された直線偏光からなる前記第1と第2の照明光35,36のうちの前記第1の照明光36の偏光面を前記液晶表示素子1の後面の偏光板10の透過軸10aと実質的に平行な方向に回転させ、前記第2の照明光36の偏光面を前記液晶表示素子1の後面の偏光板10の透過軸10aと実質的に直交する方向に回転させる第1の偏光制御部40がそれぞれ形成され、前記液晶表示素子1の偶数番の各画素行13bにそれぞれ対応する複数の領域に、前記面光源15から照射された前記第1と第2の照明光35,36のうちの前記第1の照明光35の偏光面を前記液晶表示素子1の後面の偏光板10の透過軸10aと実質的に直交する方向に回転させ、前記第2の照明光36の偏光面を前記液晶表示素子1の後面の偏光板10の透過軸10aと実質的に平行な方向に回転させる第2の偏光制御部41がそれぞれ形成された光学素子からなっている。
この偏光制御素子38は、光学的に等方性な透明フィルム39の一方の面に、透過光の常光と異常光との間に1/2波長の位相差を与える(入射した偏光を遅相軸に対する角度の2倍の角度で回転させる)λ/2位相差膜からなる複数の第1の偏光制御部40と複数の第2の偏光制御部41とを交互に並べて形成したものであり、前記第1の偏光制御部(以下、第1のλ/2位相差膜という)40は、前記面光源15から照射された前記第1と第2の照明光35,36のうちの前記第1の照明光35の偏光面に対して、一方の方向、例えば図1において左回り方向に実質的に22.5°、前記第2の照明光36の偏光面に対して前記一方の方向とは反対方向、つまり図1において右回り方向に実質的に67.5°の角度方向に遅相軸40aを有し、前記第2の偏光制御部(以下、第2のλ/2位相差膜という)41は、前記面光源15から照射された前記第1と第2の照明光35,36のうちの前記第1の照明光35の偏光面に対して前記一方の方向とは反対方向(図1において右回り方向)に実質的に22.5°、前記第2の照明光36の偏光面に対して前記一方の方向(図1において左回り方向)に実質的に67.5°の角度方向に遅相軸41aを有している。
また、前記液晶表示素子1と面光源15の駆動手段42は、前記面光源15から前記第1と第2の照明光35,36を照射させ、前記液晶表示素子1の前記奇数番の各画素行13aの複数の画素12に、前記液晶表示素子1の法線方向に対して前記画素行13aの一端方向(この実施例では左端方向)に傾いた方向から観察させる第1の画像を表示するための第1の画像データを書込み、前記偶数番の各画素行13bの複数の画素12に、前記液晶表示素子1の法線方向に対して前記画素行13bの他端方向(この実施例では右端方向)に傾いた方向から観察させる第2の画像を表示するための第2の画像データを書込む2画像表示駆動と、前記面光源15から前記第3の照明光37を照射させ、前記液晶表示素子1の全ての画素行13a,13bの複数の画素12に、前記液晶表示素子1の法線方向から観察させる第3の画像を表示するための第3の画像データを書込む1画像表示駆動とを行う駆動回路からなっている。
図12は前記駆動手段42のブロック回路図であり、この駆動手段42は、図示しない外部回路から供給された画像データを前記液晶表示素子1に搭載されたドライバ素子14に供給するデータ出力部43と、前記面光源15の第1、第2、第3の各発光素子23,24,25を点灯させる光源駆動部44と、外部から供給される表示選択信号に応じて前記データ出力部43とドライバ素子14と光源駆動部44を制御する駆動制御部45とからなっている。
この液晶表示装置は、例えば、ナビゲーション画像とビデオ画像とを運転席方向と助手席方向とに表示するカーナビゲーション用表示装置であり、前記データ出力部43には、図示しない外部回路から、ナビゲーション画像とビデオ画像の一方の前記液晶表示素子1の奇数番の各画素行13aに表示させるための第1の画像データと、前記ナビゲーション画像とビデオ画像の他方を前記液晶表示素子1の偶数番の各画素行13bに表示させるための第2の画像データと、ナビゲーション画像またはビデオ画像のいずれか一方、或いは他の画像を前記液晶表示素子1の全ての画素行13a,13bに表示させるための第3の画像データとが供給される。
また、前記駆動制御部45に供給される表示選択信号は、前記ナビゲーション画像とビデオ画像とを運転席方向と助手席方向とに表示する2画像表示と、前記第3の画像データに対応した1つの画像を表示する1画像表示との選択信号である。
そして、前記駆動制御部45は、前記2画像表示が選択されたときに、前記光源駆動部44に、前記面光源15の第1と第2の発光素子23,24を点灯させる信号を出力し、前記データ出力部43から、前記第1の画像データと第2の画像データとを前記ドライバ素子14に出力させ、前記ドライバ素子14に、前記液晶表示素子1の奇数番の各画素行13aの複数の画素12に前記第1の画像データを書込み、偶数数番の各画素行13bの複数の画素12に前記第2の画像データを書込む表示駆動を行わせ、前記1画像表示が選択されたときに、前記光源駆動部44に、前記面光源15の第3の発光素子25を点灯させる信号を出力し、前記データ出力部43から、前記第3の画像データを前記ドライバ素子14に出力させ、前記ドライバ素子14に、前記液晶表示素子1の全ての各画素行13a、13bの複数の画素12に前記第3の画像データを書込む表示駆動を行わせる。
また、前記駆動手段42は、前記1画像表示駆動時に、外部から前記駆動制御部45に供給される広視野選択信号(図示せず)に応じて、前記面光源15から前記第3の照明光37と前記第1と第2の照明光35,36とを照射させる手段をさらに備えている。
すなわち、この液晶表示装置は、前記面光源15から前記第1と第2の照明光35,36を照射させ、前記液晶表示素子1の奇数番の各画素行13aの複数の画素12に前記第1の画像データを書込み、前記偶数番の各画素行13bの複数の画素12に前記第2の画像データを書込むことにより、前記液晶表示素子1の法線方向に対して前記画素行13a,13bの一端方向に傾いた方向に前記第1の画像データに対応した第1の画像を表示し、前記画素行13a,13bの他端方向に傾いた方向に前記第2の画像データに対応した第2の画像を表示する2画像表示を行い、前記面光源15から前記第3の照明光37を照射させ、前記液晶表示素子1の全ての画素行13a,13bの複数の画素12に、前記第3の画像データを書込むことにより、前記表示素子の法線方向に前記第3の画像データに対応した第3の画像を表示する1画像表示を行う。
なお、前記2画像表示において、前記液晶表示素子1の各画素行13a,13bの複数の画素12への第1と第2の画像データの書込みは、前記液晶表示素子1の奇数番と偶数番の画素行13a,13bを1行ずつ交互に選択して各行の第1の画像データと第2の画像データを交互に書込む方法で行っても、前記液晶表示素子1の奇数番の各画素行13aを順次選択して奇数番の全ての行の第1の画像データを書込み、次いで偶数番の各画素行13bを順次選択して偶数番の全ての行の第2の画像データを書込む方法で行ってもよい。
図13は前記液晶表示装置の前記2画像表示のときの出射光線図であり、このときは、前記面光源15の第1と第2の発光素子23,24が点灯され、前記面光源15から、前記液晶表示素子1の画素行13a,13bと実質的に平行な偏光面をもった直線偏光Xからなり、前記液晶表示素子1の法線方向に対して前記画素行13a,13bの左端方向に予め定めた角度傾いた方向に光強度のピークをもった指向性を有する第1の照明光35と、前記第1の照明光35の偏光面に対して実質的に直交する偏光面、つまり前記画素行13a,13bと実質的に直交する偏光面をもった直線偏光Yからなり、前記液晶表示素子1の法線方向に対して前記画素行13a,13bの右端方向に予め定めた角度傾いた方向に光強度のピークをもった指向性を有する第2の照明光36とが照射される。
前記面光源15から照射された前記第1と第2の照明光35,36は、前記面光源15と前記液晶表示素子1との間に配置された前記偏光制御素子38に入射する。
そして、前記面光源15から照射された前記第1の照明光35は、前記液晶表示素子1の画素行13a,13bと実質的に平行な偏光面をもった直線偏光Xであるため、この第1の照明光35のうちの前記偏光制御素子38の第1のλ/2位相差膜40に入射した光が、前記第1のλ/2位相差膜40により図13において左回り方向に実質的に45°回転され、前記液晶表示素子1の後面の偏光板10の透過軸10aと実質的に平行な偏光面をもった直線偏光Pからなる照明光35aとなって前記液晶表示素子1に照射され、前記第1の照明光35のうちの前記偏光制御素子38の第2のλ/2位相差膜41に入射した光が、この第2のλ/2位相差膜41により図13において右回り方向に実質的に45°回転され、前記液晶表示素子1の後面の偏光板10の透過軸10aと実質的に直交する偏光面をもった直線偏光Sからなる照明光35bとなって前記液晶表示素子1に照射される。
そのため、前記第1の照明光35のうちの前記偏光制御素子38の第1のλ/2位相差膜40により偏光面を回転されて前記直線偏光Pとなった照明光35aが、前記液晶表示素子1の後面の偏光板10を透過して、前記液晶表示素子1の複数の画素行13a,13bのうちの前記偏光制御素子38の第1のλ/2位相差膜40に対応する奇数番の画素行13aの複数の画素12に入射し、前記偏光制御素子38の第2のλ/2位相差膜40により偏光面を回転されて前記直線偏光Sとなった照明光35bが、前記液晶表示素子1の後面の偏光板10により吸収される。
一方、前記面光源15から照射された前記第2の照明光36は、前記液晶表示素子1の画素行13a,13bと実質的に直交する偏光面をもった直線偏光Yであるため、この第2の照明光36のうちの前記偏光制御素子38の第1のλ/2位相差膜40に入射した光が、この第1のλ/2位相差膜40により図13において右回り方向に実質的に135°回転され、前記液晶表示素子1の後面の偏光板10の透過軸10aと実質的に直交する偏光面をもった直線偏光Sからなる照明光36aとなって前記液晶表示素子1に照射され、前記第2の照明光36のうちの前記偏光制御素子38の第2のλ/2位相差膜41に入射した光が、この第2のλ/2位相差膜41により図13において左回り方向に実質的に45°回転され、前記液晶表示素子1の後面の偏光板10の透過軸10aと実質的に平行な偏光面をもった直線偏光Pからなる照明光35bとなって前記液晶表示素子1に照射される。
そのため、前記第2の照明光36のうちの前記偏光制御素子38の第2のλ/2位相差膜41により偏光面を回転されて前記直線偏光Pとなった照明光36bが、前記液晶表示素子1の後面の偏光板10を透過して、前記液晶表示素子1の複数の画素行13a,13bのうちの前記偏光制御素子38の第2のλ/2位相差膜41に対応する偶数番の画素行13bの複数の画素12に入射し、前記偏光制御素子38の第2のλ/2位相差膜41により偏光面を回転されて前記直線偏光Sとなった照明光36aが、前記液晶表示素子1の後面の偏光板10により吸収される。
すなわち、前記偏光制御素子38の複数の第1のλ/2位相差膜40は前記液晶表示素子1の奇数番の各画素行13aにそれぞれ対応し、前記偏光制御素子38の複数の第2のλ/2位相差膜41は前記液晶表示素子1の偶数番の画素行13bにそれぞれ対応しており、また、前記面光源15から照射された前記第1と第2の照明光35,36はそれぞれ、前記液晶表示素子1の画素行13a,13bと平行で且つ前記表示素子の法線を含む面上に光強度のピークをもった指向性光であるため、前記液晶表示素子1の奇数番の各画素行13aの複数の画素12には、前記第1の照明光35のうちの前記偏光制御素子38の第1のλ/2位相差膜40により偏光面を回転されて前記直線偏光Pとなった照明光35aだけが入射し、前記液晶表示素子1の偶数番の各画素行13bの複数の画素12には、前記第2の照明光36のうちの前記偏光制御素子38の第2のλ/2位相差膜41により偏光面を回転されて前記直線偏光Pとなった照明光35aだけが入射する。
そして、前記液晶表示素子1の奇数番の各画素行13aの複数の画素12に入射した前記直線偏光Pからなる第1の照明光35aは、前記液晶表示素子1の法線方向に対して前記画素行13a,13bの左端方向に予め定めた角度傾いた方向に光強度のピークをもった指向性を有し、前記液晶表示素子1の偶数番の各画素行13bの複数の画素12に入射した前記直線偏光Pからなる第2の照明光36bは、前記液晶表示素子1の法線方向に対して前記画素行13a,13bの右端方向に予め定めた角度傾いた方向に光強度のピークをもった指向性を有しているため、前記液晶表示素子1の奇数番の各画素行13aから、これらの各画素行13aの複数の画素12に書込まれた第1の画像データに対応した第1の画像光(各画素12に入射した第1の照明光35aのうちの前記画素12を透過した光)35cが、前記液晶表示素子1の法線方向に対して前記画素行13a,13bの左端方向に傾いた方向に出射し、前記液晶表示素子1の偶数番の各画素行13bから、これらの各画素行13bの複数の画素12に書込まれた第2の画像データに対応した第2の画像光(各画素12に入射した第2の照明光36bのうちの前記画素12を透過した光)36cが、前記液晶表示素子1の法線方向に対して前記画素行13a,13bの右端方向に傾いた方向に出射する。
また、図14は前記液晶表示装置の前記1画像表示のときの出射光線図であり、このときは、前記面光源15の第3の発光素子25が点灯され、前記面光源15から、非偏光の光からなり、前記液晶表示素子1の法線方向に光強度のピークをもった指向性を有する第3の照明光37が照射される。
この第3の照明光37は、非偏光の光であるため、前記偏光制御素子38の第1及び第1のλ/2位相差膜40,41の作用を受けることなく透過して前記液晶表示素子1に照射され、この第3の照明光37のうちの前記液晶表示素子1の後面の偏光板10の透過軸10aと平行な直線偏光成分の光が前記後面の偏光板10を透過して前記液晶表示素子1の全ての画素行13a,13bの複数の画素12に入射する。
そして、前記第3の照明光37は、前記液晶表示素子1の法線方向に光強度のピークをもった指向性を有しているため、前記液晶表示素子1の全ての画素行13a,13bから、これらの各画素行13a,13bの複数の画素12に書込まれた第3の画像データに対応した第3の画像光(各画素12に入射した第3の照明光37のうちの前記画素12を透過した光)37aが、前記液晶表示素子1の正面方向(液晶表示素子1の法線付近の方向)に出射する。
したがって、この液晶表示装置によれば、第1と第2の画像からなる2つの画像を前記液晶表示素子1の法線方向に対して前記画素行13a,13bの左端方向に傾いた第1の方向と前記画素行13a,13bの右端方向に傾いた第2の方向との2つの方向にそれぞれ表示する2画像表示と、前記第3の画像からなる1つの画像を正面方向に表示する1画像表示とを行うことができる。
なお、前記2画像表示は、ナビゲーション画像とビデオ画像とを運転席方向と助手席方向とに表示するカーナビゲーション表示に限らず、例えば、立体画像を表示するための左眼用と右眼用の2つの画像を前記観察者の左眼方向と右眼方向とにそれぞれ表示する立体画像表示でもよい。
また、この液晶表示装置は、上述したように、前記駆動手段42に、前記1画像表示駆動時に前記面光源15から前記第3の照明光37と前記第1と第2の照明光35,36とを照射させる手段をさらに備えさせているため、前記第3の画像を、前記正面方向からだけでなく、前記液晶表示素子1の法線方向に対して前記画素行13a,13bの左端方向及び右端方向に傾いた方向からも観察させる1画像の広視野表示を行うこともできる。
なお、この1画像の広視野表示において前記液晶表示素子1の法線方向に対して前記画素行13a,13bの左端方向及び右端方向に傾いた方向から観察される画像はそれぞれ、前記液晶表示素子1の1行置きの複数の画素行により表示される画像、つまり前記第3の画像のうちの奇数番の画素行13aによる表示画像と、前記第3の画像のうちの偶数番の画素行13aによる表示画像であるが、前記各画素行13a,13bの幅は、前記画素12の列方向の長さ(45〜90μm)と実質的に同じであるため、1行置きの画素行に表示される画像も充分に認識することができる。
なお、上記実施例の面光源15は、前記導光板16の液晶表示素子1に対向する側に、図6〜図8に示した構成のプリズムシート28を配置したものであるが、前記導光板16の液晶表示素子1に対向する側に配置するプリズムシートは、他の構成のものでもよい。
図15〜図17は前記導光板16の液晶表示素子1に対向する側に配置するプリズムシートの変形例を示しており、図15は前記プリズムシートの一部分の拡大斜視図、図16及び図17は図15のXVI−XVI線及びXVII−XVII線に沿うハッチングを省略した断面図である。
このプリズムシート46は、透明フィルム47の前記導光板16に対向する面に、前記導光板16に向かって突出する複数のプリズム部48を、図6〜図8に示したプリズムシート28のプリズム部30と同じピッチL1,L2で配列させて形成したものであり、これらのプリズム部48は、前記導光板16の第1の入射端面17の方向に向いた第1の入射面49と、前記導光板16の第2の入射部18の方向に向いた第2の入射面50と、前記導光板16の第3の入射部19の方向に向いた第3の入射面51とを有し、前記透明フィルム47側の基部の断面形状が、前記第1と第2の入射端面17,18にそれぞれ対応する2つの辺の長さが前記第3の入射端面19に対応する辺の長さよりも短い長方形状で、且つその4つの角部がそれぞれ円弧状に面取りされた形状に形成され、前記導光板16側の頂部の断面形状が、前記第1と第2と第3の各入射端面17,18,19にそれぞれ対応する各辺の長さが前記長方形状の短辺の長さよりも短い正方形状で、且つその4つの角部がそれぞれ前記基部の断面形状の円弧状部よりも小さい半径で円弧状に面取りされ、前記プリズム部48の頂部の断面形状の中心が、前記透明フィルムの法線方向と平行で且つ前記プリズム部48の基部の断面形状の中心を通る線上に位置し、さらに前記頂部が前記透明フィルム47面と平行な平坦面52に形成された実質的に裁頭錐状の凸部からなっている。
そして、これらのプリズム部48の第1、第2、第3の各入射面49,50,51は、前記透明フィルム47側から前記導光板16側に向かって前記プリズム部48の中心方向に傾いた傾斜面からなっており、これらの入射面49,50,51の前記透明フィルム47面に対する傾斜角は、前記第1の入射面49の傾斜角をθ1、前記第2の入射面50の傾斜角をθ2、前記第3の入射面51の傾斜角をθ3としたとき、θ1=θ2<θ3の関係に設定されている。
このプリズムシート46は、上記のような構成であるため、前記導光板16に第1の入射端面17から入射して前記反射面21により反射された第1の照明光35を、図16に矢線で示したように、前記第1の入射面49により屈折させて前記透明フィルム47の他方の面から前記液晶表示素子1の法線方向に対して前記画素行13a,13bの一端方向に傾いた方向に出射させ、前記導光板16に第2の入射端面18から入射して前記反射面21により反射された第2の照明光36を、図16に矢線で示したように、前記第2の入射面50により屈折させて前記透明フィルム47の他方の面から前記液晶表示素子1の法線方向に対して前記画素行13a,13bの他端方向に傾いた方向に出射させ、前記導光板16の第3の入射端面19から入射して前記反射面21により反射された第3の照明光37を、図17に矢線で示したように、前記第3の入射面51により屈折させて前記透明フィルム47の他方の面から前記液晶表示素子1の法線方向に出射させることができる。
なお、前記面光源15の出射方向制御手段は、上述したプリズムシート28または46に限らず、前記導光板16に前記第1の入射端面17から入射して前記反射面21により反射された光を、前記液晶表示素子1の法線方向に対して前記画素行13a,13bの一端方向に傾いた方向に出射させ、前記導光板16に前記第2の入射端面18から入射して前記反射面21により反射された光を、前記液晶表示素子1の法線方向に対して前記画素行13a,13bの他端方向に傾いた方向に出射させ、前記導光板16の前記液晶表示素子1の画素行13a,13bに対して直交する方向の第3の入射端面19から入射して前記反射面21により反射された光を、前記液晶表示素子1の法線方向に出射させるものであれば、他の構成のものでもよい。
また、前記面光源15の導光手段は、前記導光板16に限らず、例えば、上記実施例において導光板16の背後に配置された反射板22と前記プリズムシート28との間に導光空間を形成し、その導光空間の周囲のうちの前記画素行13a,13bの一端方向及び他端方向の2つの端部と、前記画素行13a,13bに対して直交する方向の2つの端部の少なくとも一方とをそれぞれ、前記液晶表示素子1の法線方向に対して実質的に直交する方向から光を入射させるための入射部とした構成とし、前記導光空間に前記入射部から入射した光を、前記反射板22からなる反射面により液晶表示素子1に向けて反射するようにしてもよい。
さらに、前記面光源15と液晶表示素子1との間に配置する偏光制御素子28の第1の偏光制御部40と第2の偏光制御部41は、λ/2位相差膜に限らず、直線偏光の偏光面を回転させる光学特性を有するものであれば、例えば液晶分子を予め定めた方向に配列させた液晶ポリマーフィルム等でもよい。
また、上記実施例の表示装置は、液晶表示素子1を備えたものであるが、画像を表示するための表示素子は、表示の観察側に対向する前面とその反対側の後面とのうちの少なくとも前記後面に偏光板が配置され、光の透過を制御する複数の画素が複数行に配列させて形成された画面エリアを有し、前記複数の画素の各配列行からなる各画素行の複数の画素に画像データが書込まれ、その画像データに応じた画像を表示するものであれば、前記液晶表示素子1に限らない。
この発明の一実施例を示す液晶表示装置の斜視図。 前記液晶表示装置の液晶表示素子の一部分の断面図。 前記液晶表示装置の面光源の分解斜視図。 前記面光源の図1におけるIV−IV線に沿うハッチングを省略した断面図。 前記面光源の図1におけるV−V線に沿うハッチングを省略した断面図。 前記面光源のプリズムシートの一部分の拡大斜視図。 図6のVII−VII線に沿うハッチングを省略した断面図。 図6のVIII−VIII線に沿うハッチングを省略した断面図。 前記面光源から照射される第1の照明光の偏光分布図。 前記面光源から照射される第2の照明光の偏光分布図。 前記面光源から照射される第1及び第2の照明光の画素行と平行な方向における強度分布図。 前記液晶表示装置の駆動手段のブロック回路図。 前記液晶表示装置の画像表示のときの出射光線図。 前記液晶表示装置の画像表示のときの出射光線図。 前記面光源のプリズムシートの変形例を示す一部分の拡大斜視図。 図15のXVI−XVI線に沿うハッチングを省略した断面図。 図15のXVII−XVII線に沿うハッチングを省略した断面図。
符号の説明
1…液晶表示素子、9,10…偏光板、9a,10a…透過軸、11…画面エリア、12…画素、13a,13b…画素行、15…面光源、16…導光板(導光手段)、17,18,19…入射端面(入射部)、20…出射面、21…反射面、22…反射板、23,24,25…発光素子、26,27…偏光素子、26a,27a…透過軸、28,46…プリズムシート(出射方向制御手段)、29,47…透明フィルム、30,48…プリズム部、31,49…第1の入射面、32,50…第2の入射面、33,51…第3の入射面、34,52…平坦面、35…第1の照明光、36…第2の照明光、37…第3の照明光、38…偏光制御素子、39…透明フィルム、40,41…λ/2位相差膜(偏光制御部)、42…駆動手段。

Claims (13)

  1. 表示の観察側に対向する前面とその反対側の後面とのうちの少なくとも前記後面に偏光板が配置され、光の透過を制御する複数の画素が行及び列方向に配列させて形成された画面エリアを有し、前記複数の画素に画像データが書込まれ、その画像データに応じた画像を表示する表示素子と、
    前記表示素子の後側に配置され、前記表示素子の画面エリアに向けて、前記表示素子の後面の偏光板の透過軸に対して一方の方向に実質的に45°傾いた偏光面をもった直線偏光からなり、前記表示素子の法線方向に対して前記画素行の一端方向に予め定めた角度傾いた方向に光強度のピークをもった指向性を有する第1の照明光と、前記第1の照明光の偏光面に対して実質的に直交する偏光面をもった直線偏光からなり、前記表示素子の法線方向に対して前記画素行の他端方向に予め定めた角度傾いた方向に光強度のピークをもった指向性を有する第2の照明光と、非偏光の光からなり、前記表示素子の法線方向に光強度のピークをもった指向性を有する第3の照明光とを照射する面光源と、
    前記面光源と前記表示素子との間に配置され、前記表示素子の複数の画素行のうちの奇数番の各画素行にそれぞれ対応する複数の領域に、前記面光源から照射された前記第1と第2の照明光のうちの前記第1の照明光の偏光面を前記表示素子の後面の偏光板の透過軸と実質的に平行な方向に回転させ、前記第2の照明光の偏光面を前記表示素子の後面の偏光板の透過軸と実質的に直交する方向に回転させる第1の偏光制御部がそれぞれ形成され、前記表示素子の偶数番の各画素行にそれぞれ対応する複数の領域に、前記面光源から照射された前記第1と第2の照明光のうちの前記第1の照明光の偏光面を前記表示素子の後面の偏光板の透過軸と実質的に直交する方向に回転させ、前記第2の照明光の偏光面を前記表示素子の後面の偏光板の透過軸と実質的に平行な方向に回転させる第2の偏光制御部がそれぞれ形成された偏光制御素子と、
    前記面光源から前記第1と第2の照明光を照射させ、前記表示素子の前記奇数番の各画素行の複数の画素に、前記表示素子の法線方向に対して前記画素行の一端方向に傾いた方向から観察させる第1の画像を表示するための第1の画像データを書込み、前記偶数番の各画素行の複数の画素に、前記表示素子の法線方向に対して前記画素行の他端方向に傾いた方向から観察させる第2の画像を表示するための第2の画像データを書込む2画像表示駆動と、前記面光源から前記第3の照明光を照射させ、前記表示素子の全ての画素行の複数の画素に、前記表示素子の法線方向から観察させる第3の画像を表示するための第3の画像データを書込む1画像表示駆動とを行う駆動手段と、
    を備えることを特徴とする表示装置。
  2. 前記駆動手段は、前記1画像表示駆動時に、前記面光源から前記第3の照明光と前記第1と第2の照明光とを照射させる手段をさらに備えていることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  3. 前記偏光制御素子の第1の偏光制御部は、前記面光源から照射された前記第1の照明光の偏光面に対して一方の方向に実質的に22.5°の角度方向に遅相軸を有し、透過光の常光と異常光との間に1/2波長の位相差を与える第1のλ/2位相差膜からなり、第2の偏光制御部は、前記第1の照明光の偏光面に対して前記一方の方向とは反対方向に実質的に22.5°の角度方向に遅相軸を有し、透過光の常光と異常光との間に1/2波長の位相差を与える第2のλ/2位相差膜からなっていることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  4. 前記面光源は、前記表示素子の画面エリアに対応する領域の周囲のうちの前記画素行の一端方向及び他端方向の2つの端部と、前記画素行に対して直交する方向の2つの端部の少なくとも一方とにそれぞれ、前記表示素子の法線方向に対して実質的に直交する方向から光を入射させるための入射部を有し、前記表示素子の画面エリアに対応する領域に、前記各入射部から入射した光を前記表示素子に向けて反射する反射面が形成された導光手段と、前記導光手段の各入射部にそれぞれ対向させて配置され、前記導光手段に向けて光を発する第1、第2、第3の発光素子と、前記導光手段の各入射部のうちの前記画素行の一端方向の第1の入射部とこの第1の入射部に対向する前記第1の発光素子との間に配置された第1の偏光素子と、前記導光手段の前記画素行の他端方向の第2の入射部とこの第2の入射部に対向する前記第2の発光素子との間に配置された第2の偏光素子と、前記導光手段の前記表示素子に対向する側に配置され、前記第1の入射部から入射し、前記反射面により反射された光を、前記表示素子の法線方向に対して前記画素行の一端方向に傾いた方向に出射させ、前記第2の入射部から入射し、前記反射面により反射された光を、前記表示素子の法線方向に対して前記画素行の他端方向に傾いた方向に出射させ、前記画素行に対して直交する方向の第3の入射部から入射し、前記反射面により反射された光を、前記表示素子の法線方向に出射させる出射方向制御手段とからなっていることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  5. 前記1の偏光素子は、その透過軸を、前記導光手段の光が出射する出射面の法線方向と平行な方向に向けて配置され、前記第2の偏光素子は、その透過軸を、前記第1の偏光素子の透過軸に対して実質的に直交する方向に向けて配置されていることを特徴とする請求項4に記載の表示装置。
  6. 前記面光源の出射方向制御手段は、透明フィルムの前記導光手段に対向する面に、前記導光手段に向かって突出し、且つ、前記導光手段の第1の入射部の方向に向いた第1の入射面と、前記導光手段の第2の入射部の方向に向いた第2の入射面と、前記導光手段の第3の入射部の方向に向いた第3の入射面とを有し、前記第1の入射部から入射し、前記反射面により反射されて前記第1の入射面から入射した光を、前記第1の入射面により屈折させて前記透明フィルムの他方の面から前記表示素子の法線方向に対して前記画素行の一端方向に傾いた方向に出射させ、前記第2の入射部から入射し、前記反射面により反射されて前記第2の入射面から入射した光を、前記第2の入射面により屈折させて前記透明フィルムの他方の面から前記表示素子の法線方向に対して前記画素行の他端方向に傾いた方向に出射させ、前記第3の入射部から入射し、前記反射面により反射されて前記第3の入射面から入射した光を、前記第3の入射面により屈折させて前記透明フィルムの他方の面から前記表示素子の法線方向に出射させる複数のプリズム部が密なピッチで配列させて形成されたプリズムシートからなっていることを特徴とする請求項4に記載の表示装置。
  7. 前記プリズムシートの複数のプリズム部の第1、第2、第3の各入射面は、前記透明フィルム側から前記導光手段側に向かって前記プリズム部の中心方向に傾いた傾斜面からなっており、これらの入射面の前記透明フィルム面に対する傾斜角が、前記第1の入射面の傾斜角をθ1、前記第2の入射面の傾斜角をθ2、前記第3の入射面の傾斜角をθ3としたとき、θ1=θ2<θ3の関係に設定されていることを特徴とする請求項6に記載の表示装置。
  8. 前記プリズムシートの複数のプリズム部は、前記透明フィルム側の基部の断面形状が、前記第1と第2の入射面にそれぞれ対応する2つの辺の長さが前記第3の入射面に対応する辺の長さよりも短い長方形状に形成され、前記導光手段側の頂部の断面形状が、前記第1と第2と第3の各入射面にそれぞれ対応する各辺の長さが前記長方形状の短辺の長さよりも短い正方形状に形成された実質的に四角錐状の凸部からなっていることを特徴とする請求項7に記載の表示装置。
  9. 前記プリズムシートの複数のプリズム部は、前記透明フィルム側の基部の断面形状が、前記第1と第2の入射面にそれぞれ対応する2つの辺の長さが前記第3の入射面に対応する辺の長さよりも短い長方形状で、且つその4つの角部がそれぞれ円弧状に面取りされた形状に形成され、前記導光手段側の頂部の断面形状が、前記第1と第2と第3の各入射面にそれぞれ対応する各辺の長さが前記長方形状の短辺の長さよりも短い正方形状で、且つその4つの角部がそれぞれ前記基部の断面形状の円弧状部よりも小さい半径で円弧状に面取りされた形状に形成された実質的に錐状の凸部からなっていることを特徴とする請求項7に記載の表示装置。
  10. 前記プリズム部の頂部の断面形状の中心は、前記透明フィルムの法線方向と平行で且つ前記プリズム部の基部の断面形状の中心を通る線上に位置していることを特徴とする請求項8または9に記載の表示装置。
  11. 前記プリズム部は、その頂部が前記透明フィルム面と平行な平坦面に形成された実質的に裁頭錐状の凸部からなっていることを特徴とする請求項8または9に記載の表示装置。
  12. 前記プリズムシートの複数のプリズム部は、前記表示素子の画素行と平行な方向と前記画素行と直交する方向とに実質的に同じピッチで配列させて形成されていることを特徴とする請求項8または9に記載の表示装置。
  13. 前記表示素子の画素行と平行な方向に配列された複数のプリズム部は連続的に形成され、前記画素行と直交する方向に配列された複数のプリズム部は、隣合うプリズム部の間に間隔を設けて形成されていることを特徴とする請求項8または9に記載の表示装置。
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