JP5097189B2 - 容量劣化蓄電池セル群の検出方法、および蓄電池セル群容量劣化抑制制御装置 - Google Patents
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Description
これらにおいて、重要な技術的要点のひとつは車に搭載する駆動用電池、および、その充電を含めた制御方法である。前記自動車においては数百Vといった高い電圧、かつ大容量での充放電可能な二次電池として蓄電池が必要であり、複数の蓄電池セルを組み合わせた組蓄電池から構成される。数多くの蓄電池セルを搭載することになるので、蓄電池セル間において特性のバラツキが生ずる。複数の蓄電池セルを直列に接続して組み合わせた場合における組蓄電池としての特性は、最も特性の悪い、もしくは劣化した蓄電池セルの特性が支配的となるので、蓄電池セル間の特性のバラツキが重要な問題となる。
また、前記電気自動車の商品性としては航続距離(電費)が重視される。この航続距離を伸ばすためには、蓄電池の様々な特性においても、特に組蓄電池、およびそれを構成する複数の蓄電池セルの蓄電容量特性は勿論のこと、その蓄電容量特性のバラツキを抑制することが重要となる。
この蓄電容量の特性バラツキは、製造時におけるバラツキもあれば、使用による経時変化で生ずる劣化のバラツキもある。さらに、この劣化は過充電や過放電、あるいは温度管理によって、進行する場合もある。したがって、組蓄電池全体と、それを構成する複数の蓄電池セルの蓄電状態であるSOC(State of charge :蓄電量、蓄電容量も表す。)の管理、および、それによる蓄電容量劣化の防止が重要な問題となる。
また、複数の蓄電池セルの蓄電容量バラツキを抑制することは、前記した航続距離(電費)の向上のみならず、早め出力制限の防止、動力性能、寿命向上の観点からも重要な要因である。
この二次電池の劣化状態を検出する従来技術としては特許文献1がある。特許文献1においては充電過程の電池電圧を連続的に計測して記憶する一方、その計測値の特性に基づいて蓄電が100%行われた状態(SOC100%と表すこともある。)を推定する方法をとっていた。
特に、複数の蓄電池セルを組み合わせた組蓄電池において、相対的に劣化している蓄電池セルを検出しようとすると、各々の蓄電池セルに対して電圧推移をサンプリングしなくてはならず、記憶容量が膨大になる。
すなわち、請求項1に係る発明の容量劣化蓄電池セル群の検出方法は、蓄電容量の増加に対して電圧が追従して上昇する電圧特性を持つ複数の蓄電池セルにより構成された組蓄電池の容量劣化蓄電池セル群の検出方法であって、蓄電容量の増加に対して電圧が追従して上昇する電圧領域内で定められた上限電圧に前記組蓄電池のいずれかの蓄電池セルが達するまで充電し、該充電の後に前記上限電圧に達した蓄電池セルが前記上限電圧を維持するように充電を行い、充電電流値が所定の電流値以下となるまで充電を行った後に全蓄電池セルの電圧を検出し、前記蓄電池セルが配置されているエリアごとの電圧平均値を互いに比較して相対的に劣化している蓄電池セル群を検出する。
図1は本発明の実施形態の蓄電池をプラグイン充電するときの制御の仕方を示すフローチャートである。なお、家庭用電源を用いたプラグイン充電とは一般家庭の電源である100Vもしくは200Vの低容量の電流の電源を用いて行う充電である。
このフローチャートにおいては
(1)蓄電池の充電特性とバラツキ
(2)バラツキのある複数個の蓄電池セルの充電方法
(3)組蓄電池の温度バラツキと特性バラツキ
(4)冷却風と蓄電池セルの温度
(5)冷却風の制御方法(2方式)
等が重要な要点となるので、先にこれらを説明して、その後、再びフローチャートに戻り説明する。
図2は蓄電池を充電する際の特性を示す図であり、横軸は電池の蓄電過程における蓄電容量値を示し、縦軸は電池の電池電圧を示している。蓄電池セルを充電すると、蓄電池セルの蓄電容量は増加していくとともに、開放電圧は上昇していく。(なお、蓄電池の充電においては、充電電圧と、蓄電池の開放電圧は一般的には等しくはない。後記する図3の縦軸は充電電圧である。また、電池に蓄積されるのは電荷量であるが、この電荷量を何アンペア(A)で何時間(h)流せるかという蓄電容量(Ah)で表すのが通例である。また、ほぼ同義語として充電容量という用語もあるが、以下では「蓄電容量」という用語を使用する。)
複数個の蓄電池セルは製造時のバラツキや、使用状態、温度の状態によって特性はバラツキがある。記号◎のポイントの連続線による特性線201で表示したものは新品の蓄電池セルで、劣化が殆どないときの特性である。記号○ポイントの連続線による特性線202で表示したものは劣化がある程度進んだ蓄電池セルの特性である。特性線201を有する新品の蓄電池セルも経時変化などで劣化すると、特性線202に特性が移行する。所定の電圧の開放電圧210に達する蓄電容量値は新品蓄電池セルの特性線201に対して、劣化した蓄電池セルの特性線202は少ない蓄電容量値で達している。図2においてはほぼ2目盛りも少ない。
この開放電圧が急に上昇を開始する特性点において蓄電(もしくは充電)が100%なされた(SOC100%)と見なすこともある。前記したように、蓄電池セルの劣化時はこの急峻な立ち上がりは蓄電容量値が少ない特性点で起こる。
ただし、急峻な開放電圧の立ち上がりがあればSOC100%が近づいたことは捉えられるので、中間SOC領域の開放電圧の特性は必ずしも平坦である必要はない。
図3(a)、(b)は複数個のバラツキのある蓄電池セルを一斉に充電する工程における充電電圧、充電電流、蓄電容量および充電時間の関連を示す図である。
図3(a)は各蓄電池セルの充電電圧と蓄電容量、および経過時間の関係を表し、図3(b)は蓄電池セルの充電電流と経過時間の関係を表している。
また、図3(a)、(b)の各特性が得られる充電は、図10に示すように蓄電池セル1011〜1016を直列にして、直列に接続された両端に充電装置1001によって電圧を加えて、一括して行う。なお、図10は図3(a)、(b)の各特性がどのような回路構成において、測定されるかの概略を示すものであって、蓄電池セル1011〜1016の個数や電圧計1021〜1026の配置は本発明の実施形態と必ずしも一致するものではない。また図10における充電装置1001は、本発明の実施形態においては後記する充電器813(図8)と接合ボード814(図8)に相当している。
また、このときにかける電圧は充電器813(図8)と均一化回路を含む接合ボード814(図8)(充電装置1001(図10))によって、ほぼ所定の充電電流値IE(図3(b))となるように適正な電圧が調整されて加えられる。各蓄電池セルがそれぞれの蓄電容量を満たしていない間は、各蓄電池セルの開放電圧よりも充分に高い電圧で、かつ望ましくはほぼ一定の電流値IEで充電されるように調整されながら行われる。なお、充電器813(図8)と接合ボード814(図8)(充電装置1001(図10))は前記したように、各蓄電池セルを直列にして、直列に接続された両端に電圧を加えて一括して行うので高い電圧であるが、図3(a)では各蓄電池セルに加わる1個あたりの充電電圧を表記している。
しかしながら、蓄電池セルの充電電圧は前記したように、開放電圧と、内部抵抗と蓄電電流の積による電圧上昇分との和であるので、所定の充電電圧と開放電圧とは差があり、所定の充電電圧の「定電圧充電」に移行しても、蓄電電流は少なくなるが、電流は流れ続ける。その電流によって、蓄電容量に余裕がある間は充電を続け、蓄電容量を徐々に増やしていく。それにともない、開放電圧がさらに徐々に上昇し、所定の充電電圧との差が少なくなる分だけ蓄電電流はさらに減少していく。以上が図3(b)のIc(t)の時間とともに減少していく状況を表している。なお、図3(a)において、特性線326で表した電圧は充電電圧であって、開放電圧は表していない。
この結果、直列に接続された各蓄電池セルはすべて蓄電電流が流れなくなる。図3(a)の(C)領域における特性線321〜325の各蓄電池セルは蓄電容量に余力を残しているが、「定電圧充電」では、もはや蓄電容量は増加しない。このときの特性線321〜326の特性をそれぞれ有する各蓄電池セルの蓄電容量は、すべて、ほぼ同じ容量である。つまり、最も蓄電容量の小さい、いわば最も劣化した蓄電池セルと同一の蓄電容量しか確保できていない。
なお、組蓄電池とは前記したように複数個の蓄電池セルを直列に接続して構成したものであるが、このように構成した組蓄電池を複数個用いて、さらに組み合わせ、より蓄電池セルの数の多い組蓄電池を構成することもある。このような場合において、どちらも組蓄電池と称することにする。
また、(S)領域の状態において、蓄電容量値が大きく、劣化の進んでいない蓄電池セルは(S)領域にいたっても、蓄電容量に余裕があり、かつ開放電圧も低い。(S)領域において、劣化の進んだ単体セル電池と進んでいない蓄電池セルにおいては、開放電圧において、差が生じている。したがって、劣化の進んだ蓄電池セルを見つけ、対処するために、全蓄電池セル毎の電圧検出を行う。
なお、劣化の進んでいない蓄電池セルは、蓄電容量に余裕を残したまま使用することになるが、蓄電池セルを直列にして用いる際には、最も劣化の進んだ蓄電池セルの特性が支配的になるので、劣化の進んだ蓄電池セルに対して優先的に処置をするのが最も効果的である。
組蓄電池に複数個の蓄電池セルを配置して使用したときに、負荷が多くなるにしたがって蓄電池の温度は上昇する。このとき周囲からファンによって冷却風を送った場合においても、冷却風がよく当たる場所と、当たりにくい場所とが生ずるために、組蓄電池内の各蓄電池セル間に温度のバラツキが生じる。したがって、このような状態で使用していると初期はほぼ同じ特性の蓄電池セルであっても、長い間には劣化の度合いも異なり、蓄電容量値等において、特性のバラツキが生ずる。そして、冷却方法に特に工夫がなされなければ、このバラツキは次第に大きくなる。前記したように、蓄電池セルを直列にして組蓄電池とする場合には最も劣化した蓄電池セルの特性が支配的になるので、前記特性バラツキが大きな影響を及ぼす。なお、蓄電池セルには丸型電池や角型電池等の形状の差異もあるが、前記した温度バラツキや特性バラツキが生じるという状況はいずれの場合でも同じように起こる。
図4は組蓄電池40に複数個の蓄電池セル46A、46Bを配置し、かつ各蓄電池セルのSOCや劣化の状態が異なる状況において、組蓄電池40に冷却風を当てた場合の冷却効果の状況を組蓄電池40の上面から見た模式図として示している。
組蓄電池40はダクト45のなかに配設され、ダクト45の間から冷却風41が複数個の蓄電池セル46A、46Bに供給され、排気42となってダクト45の外部へと換気されている。なお、支持体47によって、各蓄電池セル46A、46Bは固定されている。
複数個の蓄電池セル46A、46Bは電気的に直列に接続され、組蓄電池40を構成していて、各蓄電池セルの特性や劣化の状況がほぼ同じ場合は、充電電流(蓄電電流でもある。)が同一なので、充電の際における各蓄電池セルの発熱の状態はほぼ同じである。
なお、図4は模式図であって、蓄電池セル46A、46Bの個数や、ダクト45の形状は様々にとりうる。
後記するように、蓄電池セル電圧の検出や、冷却風を当てる場合において、エリアに分け、エリア毎に電圧の平均値をだし、高い電圧を示しているエリアを集中的に冷却することが効果的である。
なお、図5は模式図であって、エリアの分け方やエリア数、また温度計の個数や設置位置は様々にとりうる。
図6(a)、(b)は冷却風の第1の制御方法を示す図である。図6(a)、(b)において、組蓄電池40、蓄電池セル46A、46B、ダクト45、支持体47、冷却風41、排気42は図4、図5と同一のものを表しているので、さらなる説明は省略する。
図6(a)、(b)においては組蓄電池40を納めたダクト45内で、整流板69(69A、69B)で冷却風41を制御する方式を示している。
なお、整流板69(69A、69B)の角度により、冷却風が当たりやすい位置は変えることができる。また、整流板69(69A、69B)の枚数や形状、あるいは設置位置は様々にとりうる。
図7は冷却風41の第2の制御方法を示す図である。図7において、組蓄電池40、蓄電池セル46A、46B、ダクト45、支持体47、冷却風41、排気42は図4、図5、図6と同一のものを表しているので、さらなる説明は省略する。
図7において、組蓄電池40の側面に複数個からなるスリット79を設けている。スリット79を開閉するか、もしくはどの位置に移動するかによって、冷却風41の流れ方が変わり、重点的に冷却する蓄電池セルを選択する制御方式となっている。
なお、スリット79の枚数や形状、あるいは設置位置は様々にとりうる。
図1のフローチャートの説明に必要な蓄電池の特性や充電方法あるいは冷却風の制御方法等を前記(1)から(6)で個別に概略を説明したので、再び、図1に戻り、本発明の実施形態の電池を充電するときの制御の仕方を示すフローチャートについて説明する。
このフローチャートにしたがって、家庭用電源を用いたプラグイン充電が行われる。
[0]まず、車の充電口に充電器具が接続されることから開始される(ステップS0)。
なお、前記したように、家庭用電源を用いたプラグイン充電とは一般家庭の電源である100Vもしくは200Vの低容量の電流の電源を用いて行う充電である。これに対して、急速充電とは家庭用電源とは別の専用の機器を用いて行うものである。蓄電池に対しては、家庭用電源を用いたプラグイン充電に比較して、高い電圧をかけ、大きな電流で短時間に充電を完了させるために行う急速な充電方式である。
ステップS1においては、急速充電と判定された場合(No)は以下のプラグイン充電は行わず、フロー処理を終了する。
また、ステップS1においてプラグイン充電のための充電器具が充電口に接続されたと判定された場合(Yes)には、ステップS2に進む。
到達していなければ(No)、前記した充電を続ける。到達したならば(Yes)、ステップS4に進む。
したがって、最も高い充電電圧VMAXの蓄電池セルの充電電圧を、前記所定の充電電圧を維持するような「定電圧充電」に切り替える(ステップS4)。
所定電流値に到達していなければ(No)、前記した「定電圧充電」を続ける。到達したならば(Yes)、SOC100%に達したとして、ステップS6に進む。
TBATMINと所定の温度とを比較して、TBATMINが所定の温度より低くなっていれば(No)、外気の温度が非常に低く、蓄電池セルの内部抵抗が異常に高くなっている可能性が高い。すると、以下のステップS8以降のフロー処理において、誤判定と、それによる誤処理をする可能性が高くなるので、ステップS8以降のフローには進まず、全体のフロー処理を終了する。
また、TBATMINと所定の温度とを比較して、TBATMINが所定の温度より高ければ(Yes)、外気の温度に起因する誤判定の可能性は少ないとして、次のステップS8へと進む。
所定値以上の差がなければ(No)、容量劣化抑制制御を新たに調整する必要がないと判断して、全体のフロー処理を終了する。
所定値以上の差があれば(Yes)、次のステップS12に進む。
以上で、全体のフロー処理を終了する。
以上を行うことにより、劣化した蓄電池セルのさらなる劣化の進行を防ぎつつ、余力のある蓄電池セルの冷却は簡略化することによって、特性、性能の均等化を図る。したがって、電気自動車を使用する過程において、蓄電池セルのSOCバラツキが低減されていくと考えられる。
図8は本実施形態における高圧の組蓄電池811を含む電気系統の機能ブロック図である。高圧の組蓄電池811は、複数の蓄電池セルが直列に接続されていて、高電圧の入出力を行う組蓄電池となっている。プラグ入力器812は100Vもしくは200Vの低蓄電容量の家庭用電源903(図9)から電源プラグ902(図9)を挿入されて100Vもしくは200Vの交流電源を受ける。充電器813はプラグ入力器812から交流電力を受けて、100Vか200Vか、またプラグ入力か急速充電かを判断し、それに応じて、所定の適切な直流電圧(直流電力)に変換する。充電器813から出力される直流電圧(直流電力)は接合ボード(Junction Board)814を経て高圧の組蓄電池811に供給される。なお、接合ボード814には高圧の組蓄電池811を構成する複数の蓄電池セルが同じような特性となるように均等化回路が入っている。高圧の組蓄電池811に蓄えられた高圧の直流電力は電気自動車901(図9)の電気系統の各種の装置のエネルギー源となる。
また、高圧の組蓄電池811からはエアコン用のヒータやコンプレッサ等(不図示)の各種の負荷817に高圧の直流電力が供給される。
電気自動車901の中央から後方部に高圧蓄電池811が備えられ、その周辺に充電器813、接合ボード814、プラグ入力器812、降圧回路818、および蓄電池ファン819が配置されている。また、電気自動車901の車体の前部には走行用モータ816とPDU815が配置されている。以上の各装置は図8で示した電気系統によって接続され、関連づけられている。
このため、SOCのばらついている蓄電池セルによって、車両(電気自動車)で算出したSOCで制限するよりも早く出力制限がかかりはじめることを防止できる。
また、蓄電池セル電圧均等化に要する消費電流(消費エネルギー)を抑制できる。
また、本発明により、容量バラツキ抑制による早め出力制限が防止され、ドライバビリティ(動力性能)、航続距離(電費向上)、寿命向上につながる。
また、相対的に容量劣化している蓄電池セル群に対して集中的な冷却などの対処ができるため、さらなる劣化の進行と拡大が防止でき、電気自動車を使用している間に各蓄電池セル間のバラツキが減少するという均等化の効果がある。
また、相対的にどこが劣化したかを知る方法であるので、過去の履歴を記憶する必要がなく、大容量のメモリは不要となる。
以上の様々な効果がある。
また、自動車のみならず、船舶、航空機、鉄道車両等へも適用可能である。
45 ダクト
46A、46B、1011、1012、1013、1014、1015、1016、 蓄電池セル
47 支持体
51、52、53 エリア
541、542、543 温度計
69A、69B 整流板
79 スリット
811 高圧の組蓄電池(組蓄電池)
812 プラグ入力器
813、1001 充電器、充電装置
814 接合ボード(電圧検出装置を含む)
815 PDU
816 走行用モータ
817 負荷
818 降圧回路
819 蓄電池ファン(容量劣化抑制装置)
820 12V蓄電池
821 蓄電池ECU
822 ECU関連負荷
901 電気自動車
902 電源プラグ
903 家庭用電源
904 側壁
1021、1022、1023、1024、1025、1026 電圧計、(電圧検出装置)
Claims (9)
- 蓄電容量の増加に対して電圧が追従して上昇する電圧特性を持つ複数の蓄電池セルにより構成された組蓄電池の容量劣化蓄電池セル群の検出方法であって、
蓄電容量の増加に対して電圧が追従して上昇する電圧領域内で定められた上限電圧に前記組蓄電池のいずれかの蓄電池セルが達するまで充電し、
該充電の後に前記上限電圧に達した蓄電池セルが前記上限電圧を維持するように充電を行い、
充電電流値が所定の電流値以下となるまで充電を行った後に全蓄電池セルの電圧を検出し、
前記蓄電池セルが配置されているエリアごとの電圧平均値を互いに比較して相対的に劣化している蓄電池セル群を検出する
ことを特徴とする容量劣化蓄電池セル群の検出方法。 - 前記蓄電池セル群に対して、容量劣化蓄電池セル群を優先して冷却風分配する容量劣化抑制制御を行うことを特徴とする請求項1記載の容量劣化蓄電池セル群の検出方法。
- 前記容量劣化蓄電池セル群を優先して冷却風分配する容量劣化抑制制御において、角度が可変の整流板を備えたことを特徴とする請求項2記載の容量劣化蓄電池セル群の検出方法。
- 前記容量劣化蓄電池セル群を優先して冷却風分配する容量劣化抑制制御において、開閉もしくは移動が可変のスリットを備えたことを特徴とする請求項2記載の容量劣化蓄電池セル群の検出方法。
- 前記充電が家庭用電源を用いたプラグイン充電であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の容量劣化蓄電池セル群の検出方法。
- 前記組蓄電池の容量劣化蓄電池セル群の検出方法は急速充電器が接続されたときには行わないことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の容量劣化蓄電池セル群の検出方法。
- 前記組蓄電池の容量劣化蓄電池セル群の検出方法は所定の温度より低いときには行わないことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の容量劣化蓄電池セル群の検出方法。
- 前記組蓄電池の容量劣化セル群の検出方法は所定の時期の時間帯には行わないことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の容量劣化蓄電池セル群の検出方法。
- 家庭用電源を用いたプラグイン充電を行う電気自動車において、
蓄電池セル群からなる組蓄電池に電気を充電する充電装置と、
前記組蓄電池における前記蓄電池セル群の電圧を検出する電圧検出装置と、
冷却風を分配する容量劣化抑制装置と、を備え、
前記充電装置と前記電圧検出装置によって、前記組蓄電池を蓄電容量の増加に対して電圧が追従して上昇する電圧領域内で定められた上限電圧に前記組蓄電池のいずれかの蓄電池セルが達するまで充電し、
該充電の後に前記上限電圧に達した蓄電池セルが前記上限電圧を維持するように充電を行い、
充電電流値が所定の電流値以下となるまで充電を行った後に全蓄電池セルの電圧を検出し、
前記蓄電池セルが配置されているエリアごとの電圧平均値を互いに比較して相対的に劣化している蓄電池セル群を検出し、
前記電圧検出装置と前記容量劣化抑制装置とによって、前記組蓄電池における前記蓄電池セル群に対して、容量劣化蓄電池セル群を優先して冷却風分配する容量劣化抑制制御を行う
ことを特徴とする蓄電池セル群容量劣化抑制制御装置。
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