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JP5085810B1 - パーム系分別油脂、それを配合した油脂組成物及び食品 - Google Patents

パーム系分別油脂、それを配合した油脂組成物及び食品 Download PDF

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Abstract

【課題】優れた結晶促進効果に基づいて、揚げドーナツの砂糖の泣き、ベトツキや食感、ショートニングの充填状態や硬さ、コーティングチョコレートの乾き時間といった作業性や加工性に優れた油脂組成物、及び上記油脂組成物を使用した食品を提供する。
【解決手段】パーム系分別油脂は、トリグリセリドに対するトリパルミチン含量が70〜90重量%であり、かつ全脂肪酸に対する不飽和脂肪酸含量が1〜8重量%である。この油脂は、例えばヨウ素価10〜17のパームスーパーステアリンをスラリーSFCが20%以下になるまで晶析し、該スラリーを硬質部収率が26重量%以下になるように分別することにより得られる硬質部からなる。この分別は、上記硬質部収率/上記スラリーSFCの数値が10以下になるようにすることが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、パーム系分別油脂及びその用途に関し、より詳細には、結晶促進性を有するパーム系分別油脂及びその用途に関する。
近年、低トランス脂肪酸又はトランス脂肪酸を含まない油脂を食品製造に使用することが多くなっている。そのような油脂には結晶化挙動が遅くなる傾向がある。その結果、食品製造時の作業性が悪くなり、また、製品の品質が劣化するという問題が生じる。
一方、フライ油、マーガリン、ショートニング、シチュー用油脂、カレー用油脂、チョコレート用油脂等を含む油脂組成物の作業性や品質を改善するために、結晶促進効果を有する油脂が使用されている。例えば、ドーナツ等のフライ油では、揚げたドーナツの砂糖の泣きやベトツキの改善に配合油脂の結晶化が重要である。ショートニング/マーガリン製造時の充填状態の改善には、配合油脂の結晶促進効果が有効である。シチューやカレー用ルーの製造工程には、溶かしたルーを容器に流し込み、冷却しながら固める工程がある。シチューやカレー用の油脂の結晶化が速いと、作業時間の短縮に繋がる。コーティングチョコレートは、溶かしたチョコレート生地の乾きがよくないと、乾きに時間がかかり、あるいは冷却を強めなければいけない等、作業性が悪くなる。乾くまでの時間は短いほど良いが、最初から粘度が上昇しても、作業性が低下する。したがって、コーティングチョコレートの作業性の改善には、配合油脂の結晶化の管理が重要となる。
油脂の結晶促進のために、従来、本明細書の比較例に記載したような乳化剤等が油脂中に配合される。しかし、乳化剤をフライ用油脂組成物に添加する場合、加熱によって結晶促進効果が極端に減少することがある。
特開平11−155483(特許文献1)には、パーム系油脂99〜85重量%とハイエルシン菜種極度硬化油1〜15重量%とをエステル交換反応してなるエステル交換油脂を含有することを特徴とするフライ用油脂組成物が開示されている。このフライ用油脂組成物は、特にドーナツの砂糖泣きを防止することができる。
特開2006−25671(特許文献2)には、油相中のPMP+MPM+PPP含量、PPP含量、PPM/(PMP+MPM)、(MPM+PPP)/PMP、PPP/SSS(S:炭素数16〜18の飽和脂肪酸、M:炭素数16〜18のシス型モノエンの不飽和脂肪酸、P:炭素数16の飽和脂肪酸)の各値が特定条件を満たすロールイン用油脂組成物が開示される。この発明によれば、生地調製時の作業性が良好となる。
特開2010−22310(特許文献3)には、1,3−ジパルミトイル−2−オレオイルグリセリン(POP)の含有量が65質量%以上であり、オレオイルジパルミチン(P2O)に対するPOPの質量比(POP/P2O)が0.90以上である油脂組成物を2〜19質量%含有し、かつ、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルを含有することを特徴とする油分が29〜38質量%であるテンパー型チョコレート類が開示される。このチョコレート類は、コーティングまたはエンローバー(上掛け)用途に適する。
特開平11−155483号公報 特開2006−25671号公報 特開2010−22310号公報
本発明の目的は、結晶促進効果を有する油脂を提供することにある。本発明はまた、上記油脂を配合し、優れた結晶促進効果を有する油脂組成物、例えばフライ油では揚げドーナツの砂糖の泣きやベトツキを解消し、ショートニングでは充填状態や硬さを改善し、コーティングチョコレートで乾き時間や垂れ長さといった作業性や加工性を改善する油脂組成物を提供することにある。本発明はまた、上記油脂組成物を使用した食品を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を鋭意検討した結果、以下の発明により解決できることを見いだした。すなわち、本発明は、トリグリセリドに対するトリパルミチン含量(トリパルミチン重量/トリグリセリド重量×100(重量%))が70〜90重量%であり、全脂肪酸に対する不飽和脂肪酸含量(不飽和脂肪酸重量/全脂肪酸重量×100(重量%))が1〜8重量%であるパーム系分別油脂を提供する。
上記パーム系分別油脂は、トリ飽和脂肪酸トリグリセリドに対するトリパルミチン含量(トリパルミチン重量/トリ飽和脂肪酸トリグリセリド重量×100(重量%))が、84〜95重量%であることが好ましい。
上記パーム系分別油脂は、トリグリセリドに対する不飽和脂肪酸を含むトリグリセリド含量(不飽和脂肪酸を含むトリグリセリドの重量/トリグリセリド重量×100(重量%))が0.5〜18重量%であることが好ましい。
上記パーム系分別油脂は、例えば、原料のパーム分別硬質部の晶析操作を行い、該スラリーを硬質部収率が26重量%以下になるように分別することにより得られる硬質部からなる。硬質部収率とは、硬質部の重量/(硬質部の重量+液状部の重量)×100(重量%)を意味する。
上記パーム分別硬質部は、ヨウ素価10〜17のパームスーパーステアリンであることが好ましい。
上記分別は、スラリーSFCが20重量%以下になるように晶析操作が行われることが好ましい。スラリーSFCとは、晶析後ろ過前のスラリー油脂中の固形分(固形脂重量/スラリー油脂重量×100(重量%))を意味する。
前記分別は、上記硬質部収率/スラリーSFCの数値が10以下になるように行われることが好ましい。
本発明は、また、
(I)上記パーム系分別油脂、及び
(II)融点10℃以上の油脂からなるベース油
を含む油脂組成物であって、(I)成分の含量が油脂組成物に対して0.2〜15重量%であり、(II)成分の含量が油脂組成物に対して85〜99.8重量%である前記油脂組成物を提供する。
(II)成分は、ヨウ素価30〜65のパーム油及び/又はパーム分別油、パーム系油脂とラウリン系油脂とのランダムエステル交換油及び/又はその硬化油、常温で液体である油、パーム核油及びパーム核分別油、並びにパーム核油及びパーム核分別油の硬化油からなる群から選ばれる少なくとも一種であることが好ましい。
(II)成分は、(II)成分に対して40重量%以上のヨウ素価30〜65のパーム油及び/又はパーム分別油を含むことが好ましい。
(II)成分は、また、(II)成分に対して50〜90重量%のヨウ素価30〜65のパーム油及び/又はパーム分別油、並びに10〜50重量%の常温で液体である油を含むことが好ましい。
(II)成分は、また、(II)成分に対して20〜70重量%のヨウ素価30〜65のパーム油及び/又はパーム分別油、並びに10〜60重量%のパーム系油脂とラウリン系油脂とのランダムエステル交換油及び/又はその硬化油を含むことが好ましい。
(II)成分は、また、(II)成分に対して20〜70重量%のヨウ素価30〜65のパーム油及びパーム分別油、10〜60重量%のパーム系油脂とラウリン系油脂とをランダムエステル交換して得られる油及び/又はその硬化油、並びに10〜40重量%の常温で液体である油を含むことが好ましい。
(II)成分は、また、(II)成分に対して30〜80重量%のパーム核極硬油、及び、20〜70重量%のパーム核オレインを含むことが好ましい。
本発明の油脂組成物は、特にフライ油、ショートニング、マーガリン、スプレッド、チョコレート又はシチュー等のルーの添加成分として好適である。
本発明は、また、上記油脂組成物を、組成物に対して5〜100重量%含む食品を提供する。
本発明の食品は、特にフライ油、ショートニング、マーガリン、スプレッド、チョコレート、シチュー等のルー等に好適である。
本発明のパーム系分別油脂は、優れた結晶促進性を有する。これにより、本発明のパーム系分別油脂を配合した油脂組成物は、さまざまな用途に利用可能である。ドーナツのフライ油で結晶するかしないかは、揚げたドーナツの砂糖の泣き、ベトツキや食感の点で重要であるが、本発明の油脂組成物は、これらを改善可能である。
従来、結晶促進することが知られている乳化剤を添加したフライ用油脂組成物は、加熱によって結晶促進効果が極端に減少した。それに対して、本発明の油脂組成物は、フライ条件程度で加熱しても結晶促進の低下が見られない。
本発明の油脂組成物は、結晶促進効果により、ショートニング/マーガリン製造時の充填状態を改善する。また、初期から結晶化が高ければ、攪拌練りの作用が強くなり、均一化される点で品質がさらに向上する。
コーティングチョコレートは、乾きがよくないと、乾きに時間がかかり、冷却を強めなければいけない。乾くまでの時間は短いほど良いが、最初から粘度が上昇すると、作業性が低下する。本発明の油脂組成物をコーティングチョコレート用ベース生地に添加することで、乾きをよくし、かつ作業効率を上げることができる。また、柔らかいチョコレート用生地でも、作業が可能になる。
本発明の実施例1に従って調製したパーム系分別油脂を1重量%配合した油脂組成物(実施例12)の25℃×0〜20分後のSFCの挙動を示す。比較のため、パーム系分別油脂に代えて、無添加(比較例6)、菜種極硬油(比較例7)、トリパルミチン(比較例10)を1重量%添加した油脂組成物のSFCを示す。図1から、本発明のパーム系分別油脂を添加した油脂組成物のSFCは、初期のSFCは他の例と変わらず、一定時間経過後、他の例よりも急激に増加することがわかる。
以下に、本発明のパーム系分別油脂(以下、「本発明の油脂」ということがある)、それを配合した油脂組成物、さらに油脂組成物を用いた食品の実施形態を詳細に説明する。
本発明の油脂は、原料となるパーム系の油脂から得ることができる。上記原料油脂の例としては、パーム油、パーム油を分別して得られるパームステアリンやパームスーパーステアリン等のパーム分別油が挙げられる。好ましい原料油脂は、ヨウ素価10〜17のパームスーパーステアリンである。
本発明の油脂は、さらに、一定範囲のトリパルミチン含量及び不飽和脂肪酸含量により規定される。トリパルミチン含量(以下、PPP含量ともいう)は、トリパルミチン重量/トリグリセリド重量×100(重量%)で表される。油脂中のトリグリセリドの分析は、A.O.C.S.Official Method Ce 5−86に準じて行うことができる。本発明において、トリパルミチン含量は、70〜90重量%であり、好ましくは78〜90重量%である。PPP含量が70重量%未満であると、結晶化を促進する効果が小さくなる場合があり、逆に、90重量%を超えたパーム系分別油脂を工業的に分別で得ることは難しい。
パーム系分別油脂に含まれる不飽和脂肪酸は、オレイン酸(18:1)、リノール酸(18:2)及びリノレン酸(18:3)からなる。これらを含めた構成脂肪酸の分析は、AOCS Official Method Ce 1h−05(2005)に準じて行うことができる。不飽和脂肪酸含量は、不飽和脂肪酸重量/全脂肪酸重量×100(重量%)で表される。本発明において、不飽和脂肪酸含量は、1〜8重量%であり、好ましくは1〜6重量%である。不飽和脂肪酸含量が1重量%未満であると、パーム系分別油脂を工業的に分別で得ることは難しい。8重量%を超えると、結晶化を促進する効果が小さくなる場合がある。
また、トリ飽和脂肪酸トリグリセリドに対するトリパルミチン含量(トリパルミチン重量/トリ飽和脂肪酸トリグリセリド重量×100(重量%))が、好ましくは84〜95重量%、より好ましくは85〜95重量%、さらに好ましくは86〜95重量%、特に好ましくは86〜92重量%であることが好ましい。トリ飽和脂肪酸トリグリセリドは、トリグリセリドに結合している3つの脂肪酸がすべて飽和脂肪酸である。上記含量が84重量%未満であると、結晶化を促進する効果が小さくなる場合がある。逆に、95重量%を超えると、パーム系分別油脂を工業的に分別で得ることは難しい。
また、パーム系分別油脂に含まれる不飽和脂肪酸を含むトリグリセリド含量は、不飽和脂肪酸を含むトリグリセリド重量/トリグリセリド重量×100(重量%)で表される。この含量の下限は、生産性の面から好ましくは0.5重量%であり、より好ましくは1重量%、特に好ましくは4重量%である。この含量の上限は、結晶化を促進する効果の面から好ましくは18重量%であり、より好ましくは16重量%である。上記含量が0.5重量%未満であると、目的のパーム系分別油脂の収率が低下する場合があり、効率が悪くなる。逆に、18重量%を超えた場合、結晶化を促進する効果が小さくなる場合がある。
本発明の油脂に含まれるトリパルミチン及び不飽和脂肪酸以外の成分は、原料油脂に依存する。原料がパームスーパーステアリンの分別前後の組成を表1に記載する。
Figure 0005085810
本発明の油脂は、例えば以下の製法により得られる。まず、原料としてのヨウ素価10〜17のパームスーパーステアリンをその溶解温度以上で溶解後、徐々に温度を下げてスラリーのSFCが20重量%以下、好ましくは0.2〜18重量%、より好ましくは0.2〜10重量%、さらに好ましくは0.2〜5重量%、最も好ましくは0.2〜2重量%になるように晶析する。スラリーSFCが20%を超えると結晶化を促進する効果が小さくなる場合がある。硬質部収率が26重量%以下、好ましくは0.3〜25重量%、さらに好ましくは1.0〜15重量%になるように分別する。分別のために、例えばフィルタープレス、ベルトプレス等の加圧ろ過を行う。ここで硬質部収率が26重量%を超えると、結晶化を促進する効果が小さくなる場合がある。
上記分別の際、硬質部収率/スラリーSFCの数値を、好ましくは10以下、さらに好ましくは1.0〜8.0、特に好ましくは1.2〜7.0にする。硬質部収率/スラリーSFCを10以下にすることにより、安定して結晶促進効果が高いパーム系分別油脂を得ることができる。
上記分別の方法は、公知の乾式分別、溶剤分別のいずれでもよい。溶剤としては、アセトン、n−ヘキサン等が挙げられる。
本発明の油脂1重量%をパーム油に添加したときの25℃×20分のSFCは、通常4.0〜12.0であり、好ましくは5.3〜12.0である。このSFCは、油脂組成物を80℃で完全に溶解させた後、油脂組成物をガラス容器に入れる。そして、100℃で完全に溶解させた後、60℃の恒温水槽で60分保持する。さらに25℃の恒温水槽で20分放置した後、析出した結晶の量をNMRアナライザーで測定することにより得ることができる。
本発明は、(I)本発明のパーム系分別油脂と(II)ベース油とを含む油脂組成物もまた提供する。
(I)成分には、本発明の油脂を単独で使用してもよく、また2種以上を混合した配合油を使用してもよい。
(I)成分の含量は、油脂組成物に対して0.2〜15重量%であり、好ましくは0.4〜12重量%である。(I)成分の割合が0.2重量%未満であると、結晶化を促進する効果が小さくなる場合があり、逆に、15重量%を越えると、口どけが悪い油脂となる可能性がある。
(II)成分のベース油は、油脂組成物の用途に応じて決まる。例えば、油脂組成物の用途が冷凍食品用のフライ油の場合、(II)成分は、融点10℃以上、好ましくは15〜40℃の油脂を含む。融点が10℃未満であると、結晶生成されない、あるいは、非常に遅くなる場合がある。
融点10℃以上の油脂の例には、パーム油、ヤシ油、パーム核油、サル脂、カカオ脂、シア脂及びそれら油脂の分別油や硬化油、牛脂、豚脂、乳脂、魚油及びそれら油脂の硬化油及び大豆油、菜種油、米油、コーン油、綿実油、紅花油、ひまわり油、オリーブ油、ごま油の硬化油、もしくはそれらのエステル交換油が挙げられる。
(II)成分は、また、ヨウ素価(IVともいう)30〜65、特にIV30〜60のパーム油及び/又はパーム分別油、パーム系油脂とラウリン系油脂とのランダムエステル交換油及び/又はその硬化油、常温で液体である油、パーム核油及びパーム核分別油、並びにパーム核油及びパーム核分別油の硬化油からなる群から選ばれる少なくとも一種でもよい。
上記パーム系油脂には、パーム油、パーム油の分別油、エステル交換油、硬化油、パーム油に分別、エステル交換及び水素添加から選択される2以上の処理を施した加工油脂等を含む。パーム分別油には、パームオレイン、パームスーパーオレイン、パームステアリン等が含まれる。
前記エステル交換油の好適な例は、パーム系油脂、パーム系油脂とラウリン系油脂とのランダムエステル交換油脂及び/又はその硬化油である。ラウリン系油脂は、パーム核油やヤシ油のように、炭素数12のラウリン酸を主要構成脂肪酸とする油脂を意味する。パーム系油脂とラウリン系油脂とを好ましくは20:80〜70:30、特に好ましくは30:70〜60:40の重量比でエステル交換したものを使用するとよい。エステル交換反応は、リパーゼを触媒として用いる方法、ナトリウムメチラート等の金属触媒を用いる方法のいずれでもよい。
前記硬化油の好適な例は、パーム極硬油、パーム核極硬油等が挙げられる。前記硬化油の硬化反応は、エステル交換前、エステル交換後のどの時期に行っても良い。
常温で液体である油の例は、大豆油、菜種油、米油、コーン油、綿実油、紅花油、ひまわり油、オリーブ油、ごま油、パームスーパーオレイン(IV65以上)等が挙げられる。これらを一種又は二種以上併用することができる。好ましくは、大豆油、菜種油、コーン油、綿実油、紅花油、パームスーパーオレイン(IV65以上)である。
IV30〜65のパーム油及び/又はパーム分別油の割合は、(II)成分に対して通常、40重量%以上であり、好ましくは50〜100重量%である。
パーム系油脂とラウリン系油脂とのランダムエステル交換油及び/又はその硬化油の割合は、(II)成分に対して通常、10〜80重量%であり、好ましくは10〜60重量%、さらに好ましくは10〜40重量%である。
常温で液体である油の割合は、(II)成分に対して通常、0〜40重量%であり、好ましくは10〜40重量%、さらに好ましくは10〜30重量%である。
(II)成分が、ヨウ素価30〜65のパーム油及び/又はパーム分別油、並びに常温で液体である油を含む配合油の場合、(II)成分は、(II)成分に対して通常、50〜90重量%、好ましくは60〜90重量%のヨウ素価30〜65のパーム油及び/又はパーム分別油、並びに通常、10〜50重量%、好ましくは10〜40重量%の常温で液体である油を含むことが好ましい。
(II)成分が、ヨウ素価30〜65のパーム油及び/又はパーム分別油、並びにパーム系油脂とラウリン系油脂とのランダムエステル交換油及び/又はその硬化油を含む配合油の場合、(II)成分は、(II)成分に対して通常、20〜70重量%、好ましくは30〜70重量%のヨウ素価30〜65のパーム油及び/又はパーム分別油、並びに、通常、10〜60重量%、好ましくは10〜40重量%のパーム系油脂とラウリン系油脂とのランダムエステル交換油及び/又はその硬化油を含むことが好ましい。
(II)成分が、ヨウ素価30〜65のパーム油及び/又はパーム分別油、パーム系油脂とラウリン系油脂とのランダムエステル交換油、並びに常温で液体である油を含む配合油の場合、(II)成分は、(II)成分に対して通常、20〜70重量%、好ましくは30〜70重量%のヨウ素価30〜65のパーム油及び/又はパーム分別油、通常、10〜60重量%、好ましくは10〜40重量%のパーム系油脂とラウリン系油脂とをランダムエステル交換して得られる油及び/又はその硬化油、並びに通常、10〜40重量%、好ましくは10〜40重量%の常温で液体である油を含む。
(II)成分が、パーム核極硬油及びパーム核オレインの配合油の場合、(II)成分は、(II)成分に対して通常、30〜80重量%、好ましくは30〜60重量%のパーム核極硬油、及び、通常、20〜70重量%、好ましくは40〜70重量%のパーム核オレインを含む。
本発明の油脂組成物には、(I)及び(II)成分のほかに、当業分野で公知の添加剤を(III)成分として本発明の効果を阻害しない範囲で添加することができる。(III)成分の例には、その他の食用油脂;レシチン、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリグリセロール脂肪酸エステル等の乳化剤;トコフェロール、ビタミンCパルミテート等の酸化防止剤;ペクチン、カラギナン、キサンタンガム、カルボキシメチルセルロース(CMC)、グアーガム、アラビアガム、ローカストビーンガム、カラヤガム、タマリンドガム、タラガム、キファーセラン、カゼインソーダ、アルギン酸塩、寒天、ガムエレミ、ガムカナダ、ガムダマール等の増粘剤・安定剤;着色料;ミルクフレーバー、バニラフレーバー、バニラエッセンス等のフレーバー;グルコース、マルトース、シュークロース、ラクトース、トレハロース、マルトトリオース、パラチノース、還元パラチノース、キシリトール、エリスリトール、マルチトール、ソルビトール、異性化液糖、水飴等の糖類;食塩;並びに全脂粉乳、バターミルク、発酵乳、脱脂粉乳、全脂加糖練乳、脱脂加糖練乳、生クリーム等の乳製品、乳脂、乳脂調製品等が挙げられる。
本発明の油脂組成物は、(I)及び(II)成分、並びに適宜の(III)成分を所定の割合で混合することにより得られる。これらの成分を同時に混合してもよく、あるいは(I)成分を(II)成分の一部と混合した後、残余の成分と混合してもよい。
本発明の油脂組成物は、結晶促進効果という特性に基づいて、ドーナツ、揚げパン、スナック菓子、即席麺、惣菜等を揚げるときのフライ油脂組成物、マーガリンやショートニング用の油脂組成物、シチュー、カレー用油脂組成物、チョコレート用油脂組成物等、さまざまな油脂組成物への用途が期待される。
本発明は、上記油脂組成物を使用した食品を提供する。食品の例は、ドーナツ、揚げパン、スナック菓子、即席麺、惣菜、マーガリン、ショートニング、シチュー、カレーのルー、チョコレート、チョコレートをコーティングあるいは塗布した菓子等が挙げられる。
以下に、本発明の実施例と比較例を示すことにより、本発明をより詳細に説明する。しかし、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〜11、比較例1〜3〕
以下に示す実施例1〜11で、本発明の油脂を調製し、その物性を測定した。
(実施例1)
1.パーム系分別油脂の調製
De Smet社の分別パイロット設備(Laboratory scale pilot fractionation (10kg batch))で、以下の原料の分別を行った。原料としてIV12のパームスーパーステアリン(MEWAHOLEO INDUSTRIES SDN.BHD.製)を70℃で完全に溶解後、水温を徐々に60℃まで下げていった。晶析中のスラリーをサンプリングしでガラス容器に2mlを入れ、NMRアナライザー(BRUKER社 NMS120 minispec)を用いてスラリーSFCを測定した。スラリーSFCが0.7%になったところで、スラリーをラボフィルターに送油し、15barまで加圧することによりろ過して硬質部を得た。硬質部の重量/(硬質部の重量+液状部の重量)で算出した硬質部収率は、2.5重量%であった(表2)。硬質部の収率/スラリーSFCで算出した分別効率は、3.5であった(表2)。
2.硬質部の組成分析
硬質部に含まれるトリグリセリド組成分析を、A.O.C.S.Official Method Ce 5−86に準じて、以下の手順で測定した。まず、上記で得た硬質部から試料10mgをGC用バイヤル瓶にとり、ヘキサン1mlを入れ、完全に溶解した。そのサンプルを、以下に示す測定条件で、ガスクロマトグラフィ(GC)分析にかけた。
GC測定条件:
GC/FID(flame ionization detector);HP6890(AgilentTechnologies社製)
カラム; CP−TAP CB for Triglycerides
25m×0.25mm,df=0.1
昇温条件;200℃(1min)→(5℃/min)→350℃(10min)
注入口温度;350℃
検出器温度;365℃
キャリヤーガス;Heガス
キャリヤーガス流量;1.7ml/min
メイクアップガス流量;40ml/min
水素ガス流量;30ml/min
空気流量;400ml/min
スプリット比;1:50
インジェクション量;1μl
また、構成脂肪酸である不飽和脂肪酸(18:1+18:2+18:3)の含量を、AOCS Official Method Ce 1h−05(2005)に準じて行った。GC分析の結果、トリパルミチン/トリグリセリドで算出されるトリパルミチン含量は84.6重量%であった(表2)。また、不飽和脂肪酸(18:1+18:2+18:3)/全脂肪酸で算出される不飽和脂肪酸含量は、2.7重量%であった(表2)。また、不飽和脂肪酸を含むトリグリセリド/トリグリセリドで算出される不飽和脂肪酸を含むトリグリセリド含量は4.4重量%であった(表2)。トリ飽和脂肪酸トリグリセリドに対するトリパルミチン含量は88.5重量%であった(表2)。
(実施例2)
IV12のパームスーパーステアリン(MEWAHOLEO INDUSTRIES SDN.BHD.製)を70℃で完全に溶解後、水温を徐々に58℃まで下げてゆき、スラリーのSFCが2.0%になったところで、ラボフィルターに送油しろ過した。10barまで加圧することで硬質部を得た。この硬質部を本発明のパーム系分別油脂とした。実施例1と同様にして、硬質部収率、分別効率、硬質部の組成(トリパルミチン含量、不飽和脂肪酸含量、不飽和脂肪酸を含むトリグリセリド含量、及びトリ飽和脂肪酸トリグリセリドに対するトリパルミチン含量)を求めた。その結果を表2に示す。
(実施例3)
IV15のパームスーパーステアリン(MEWAHOLEO INDUSTRIES SDN.BHD.製)を70℃で完全に溶解後、水温を徐々に58℃まで下げてゆき、スラリーのSFCが1.7%になったところで、ラボフィルターに送油し、ろ過した。10barまで加圧することで、表2に示す硬質部を得た。この硬質部を本発明のパーム系分別油脂とした。実施例1と同様にして、硬質部収率、分別効率、及び硬質部の組成を求めた。その結果を表2に示す。
(実施例4)
IV15のパームスーパーステアリン(MEWAHOLEO INDUSTRIES SDN.BHD.製)を70℃で完全に溶解後、水温を徐々に59℃まで下げてゆき、スラリーSFCが0.2%になったところで、ラボフィルターに送油し、ろ過した。10barまで加圧することで、表2に示す硬質部を得た。この硬質部を本発明のパーム系分別油脂とした。実施例1と同様にして、硬質部収率、分別効率、及び硬質部の組成を求めた。その結果を表2に示す。
(実施例5)
IV12のパームスーパーステアリン(MEWAHOLEO INDUSTRIES SDN.BHD.製)を70℃で完全に溶解後、水温を徐々に60℃まで下げてゆき、スラリーSFCが0.4%になったところで、ラボフィルターに送油し、ろ過した。15barまで加圧することで、表2に示す硬質部を得た。この硬質部を本発明のパーム系分別油脂とした。実施例1と同様にして、硬質部収率、分別効率、及び硬質部の組成を求めた。その結果を表1に示す。
(実施例6)
IV12のパームスーパーステアリン(MEWAHOLEO INDUSTRIES SDN.BHD.製)を70℃で完全に溶解後、水温を徐々に60℃まで下げてゆき、スラリーSFCが0.5%になったところで、ラボフィルターに送油し、ろ過した。6barまで加圧することで、表1に示す硬質部を得た。この硬質部を本発明のパーム系分別油脂とした。実施例1と同様にして、硬質部収率、分別効率、及び硬質部の組成を求めた。その結果を表2に示す。
(実施例7)
IV12のパームスーパーステアリン(MEWAHOLEO INDUSTRIES SDN.BHD.製)を70℃で完全に溶解後、水温を徐々に60℃まで下げてゆき、スラリーSFCが0.7%になったところで、ラボフィルターに送油し、ろ過した。15barまで加圧することで、表2に示す硬質部を得た。この硬質部を本発明のパーム系分別油脂とした。実施例1と同様にして、硬質部収率、分別効率、及び硬質部の組成を求めた。その結果を表2に示す。
(実施例8)
IV12のパームスーパーステアリン(MEWAHOLEO INDUSTRIES SDN.BHD.製)1部にn−ヘキサン6部を混合し、45℃で完全に溶解し、28℃まで冷却し溶剤分別を行った。スラリーSFCは0.8重量%であった。ろ過分離を行い、溶剤を蒸留によって回収した。収率1.5重量%の硬質部を得た。実施例1と同様にして、硬質部収率、分別効率、及び硬質部の組成を求めた。その結果を表2に示す。
(実施例9)
IV11のパームスーパーステアリン(FELDA IFFCO OIL PRODUCTS SDN. BHD.製)1部にn−ヘキサン6部を混合し、45℃で完全に溶解し、28℃まで冷却し溶剤分別を行った。スラリーSFCは3.2重量%であった。ろ過分離を行い、溶剤を蒸留によって回収した。収率4.5重量%の硬質部を得た。実施例1と同様にして、硬質部収率、分別効率、及び硬質部の組成を求めた。その結果を表2に示す。
(実施例10)
IV12のパームスーパーステアリン(MEWAHOLEO INDUSTRIES SDN.BHD.製)1部にアセトン9部を混合し、50℃で完全に溶解し、32℃まで冷却し溶剤分別を行った。スラリーSFCは2.5重量%であった。ろ過分離を行い、溶剤を蒸留によって回収した。収率3.6重量%の硬質部を得た。実施例1と同様にして、硬質部収率、分別効率、及び硬質部の組成を求めた。その結果を表2に示す。
(実施例11)
IV12のパームスーパーステアリン(MEWAHOLEO INDUSTRIES SDN.BHD.製)1部にn−ヘキサン4部を混合し、50℃で完全に溶解し、28℃まで冷却し溶剤分別を行った。スラリーSFCは18重量%であった。ろ過分離を行い、溶剤を蒸留によって回収した。収率25重量%の硬質部を得た。実施例1と同様にして、硬質部収率、分別効率、及び硬質部の組成を求めた。その結果を表2に示す。
(比較例1)
IV12のパームスーパーステアリン(MEWAHOLEO INDUSTRIES SDN.BHD.製)を70℃で完全に溶解後、水温を徐々に59℃まで下げてゆき、スラリーSFCが1.0%になったところで、ラボフィルターに送油し、ろ過した。4barまで加圧することで、表2に示す硬質部を得た。実施例1と同様にして、硬質部収率、分別効率、及び硬質部の組成を求めた。その結果を表2に示す。
(比較例2)
IV32のパームステアリン(株式会社 J−オイルミルズ製)を70℃で完全に溶解後、水温を徐々に53℃まで下げてゆき、スラリーSFCが0.4%になったところで、ラボフィルターに送油し、ろ過した。15barまで加圧することで、硬質部を得た。実施例1と同様にして、硬質部収率、分別効率、及び硬質部の組成を求めた。その結果を表2に示す。
(比較例3)
比較のため、パーム極硬油(横関油脂株式会社製)を用意した。この油脂のトリパルミチン含量、不飽和脂肪酸含量、不飽和脂肪酸を含むトリグリセリド含量、及びトリ飽和脂肪酸トリグリセリドに対するトリパルミチン含量を表2に示す。
Figure 0005085810
1)スラリーSFC=固形脂重量/スラリー油脂重量×100(重量%)
2)硬質部収率=硬質部の重量/(硬質部の重量+液状部の重量)×100(重量%)
3)分別効率=硬質部収率/スラリーSFC
4)トリパルミチン含量=トリパルミチン重量/トリグリセリド重量×100(重量%)
5)不飽和脂肪酸含量=不飽和脂肪酸(18:1+18:2+18:3)重量/全脂肪酸重量×100(重量%)
6)不飽和脂肪酸を含むトリグリセリド含量=不飽和脂肪酸を含むトリグリセリド重量/トリグリセリド重量×100(重量%)
7)トリ飽和脂肪酸トリグリセリドに対するトリパルミチン含量=トリパルミチン重量/トリ飽和脂肪酸トリグリセリド重量×100(重量%)
〔実施例12〜24,比較例4〜10〕(油脂組成物の調製)
本発明のパーム系分別油脂を配合した油脂組成物の結晶促進効果を調べた。具体的には、ベース油となるIV52のパーム油(以下、油脂Aという)に、表3に示すパーム系分別油脂を添加することにより、結晶促進性の油脂組成物を調製した。
得られた油脂組成物の25℃×20分のSFCを以下の手順で測定した。油脂組成物を80℃で完全に溶解させた後、油脂組成物2mlをガラス容器に入れた。そして、100℃で完全に溶解させた後、60℃の恒温水槽で60分保持した。さらに25℃の恒温水槽で20分放置した後、析出した結晶の量をNMRアナライザー(BRUKER社 NMS120 minispec)で測定した。結果を表3に示す。
比較のために、本発明のパーム系分別油脂を添加せずに、あるいは本発明のパーム系分別油脂に代えて、菜種極硬油(横関油脂株式会社製)、ハイエルシン菜種極硬油(横関油脂株式会社製)、パーム極硬油(横関油脂株式会社製)又はトリパルミチン(和光純薬工業株式会社製)を油脂Aに添加して、上記と同様の試験を行った。その結果を表3に示す。
Figure 0005085810
1)油脂A:IV52のパーム油
2)SFC:25℃×20分後の固形分
図1に、実施例12(実施例1で得たパーム系分別油脂を添加した油脂組成物)、比較例6(無添加)、比較例7(菜種極硬油添加)、及び比較例10(トリパルミチン添加)の20℃×4〜20分保持のSFCの挙動を示す。図1から、本発明のパーム系分別油脂を添加した油脂組成物(パーム系油とパーム油(IV52配合品)のSFCは、0〜4分くらいまでは他の例と変わらず、それ以降は他の例よりも急激に増加することがわかる。これより、本発明の油脂組成物は、製造初期のワーキングタイムを確保しつつ、早期に結晶化するという作業性の点で他の例よりも優れる。
〔実施例25〜28、比較例11〜14〕(ドーナツ揚げ油用油脂組成物の製造)
本発明の油脂組成物の結晶促進効果の加熱に対する影響を調べた。具体的には、パーム油(IV52)とパームオレイン(IV56)とを重量基準で70:30に配合したベース油脂(以下、油脂Bという)とパームステアリン(IV32)とパーム油(IV52)と菜種油とを重量基準で20:40:40に配合したベース油(以下油脂C)に、本発明のパーム系分別油脂を表4に示す割合で添加した。得られた油脂組成物250gを磁性皿に190℃に加熱した。
加熱前、加熱24時間後、及び加熱48時間後に、油脂組成物をサンプリングし、25℃20分後SFCを測定した。その結果を表4に示す。
比較のために、本発明のパーム系分別油脂に代えて、表4に示す二種類の乳化剤を油脂Bに配合した油脂組成物について、上記と同様の試験を行った。その結果を表4に示す。
Figure 0005085810
1)油脂B:パーム油(IV52):パームオレイン(IV56)=70:30の配合油
2)油脂C:パームステアリン(IV32):パーム油(IV52):菜種油=20:40:40の配合油
3)SFC:25℃×20分後の固形分
4)ポエムJ−46B:テトラグリセリンヘキサベヘネート(理研ビタミン製)
5)サンファットPS−68:オクタステアリン酸ヘキサグリセリン(太陽化学製)
6)SFCの減少率:(加熱前のSFC−加熱48時間後のSFC)/加熱前のSFC×100
表4からわかるとおり、本発明の油脂組成物は、フライ条件程度で加熱しても、結晶促進低下が見られない。結晶促進効果の知られている乳化剤は加熱によって効果が極端に減少するのと比較して、本発明のパーム系分別油脂及び油脂組成物の優秀性を示している。
〔実施例29〜30、比較例15〜17〕(ショートニング用油脂組成物の製造)
本発明のパーム系分別油脂を配合した油脂組成物を用いてショートニング用油脂組成物を製造した。具体的には、パーム油とパーム核油(重量比4:6)をエステル交換した後、硬化させた油脂:パームオレイン(IV56):大豆油=20:60:20からなるベース油(以下、油脂Dという)に、本発明のパーム系分別油脂を表5に示す割合で添加した。
得られたショートニングの物性を評価した。まず、ショートニングの25℃×20分後のSFCを評価した。結果を表5に示す。
次に、ショートニングの充填状態を、以下の基準:
○ 良好
△ 少し柔らかいか、少し硬い
× 柔らかいか硬い
で評価した。結果を表4に示す。
次に、レオメーター(株式会社レオテック製 FUDOH レオメーター)でショートニングの硬さを測定した。硬さは、直径15mmの円柱状のプローブを速さ60mm/minで10mm押し込んだときの応力値として表される。結果を表5に示す。
比較のために、本発明のパーム系分別油脂に代えて、表4に示す3種類の乳化剤を添加した油脂組成物についても、上記と同様の試験を行った。結果を表5に示す。
Figure 0005085810
1)油脂D:パーム油とパーム核油(4:6)をエステル交換した後、硬化させた油脂:パームオレイン(IV56):大豆油=20:60:20の配合油
2)SFC:25℃×20分後の固形分
3)硬さ:FUDOH レオメーターを使用して、直径15mmの円柱状のプローブを速さ60mm/minで10mm押し込んだときの応力値
表5に示すとおり、本発明のパーム系分別油脂を使用した実施例ショートニングは、結晶化が促進されることで、充填状態が改善された。
〔実施例31、比較例18〜21〕(チョコレートAの製造)
本発明のパーム系分別油脂を配合した油脂組成物を用いてチョコレートを製造した。まず、表6に示す組成のチョコレートベース生地Aを以下の手順で作製した。ココアパウダー、砂糖及び乳糖の全量、油脂E23%分、レシチン0.125%分を、加温式ミキサーで45〜55℃でペースト状になるまで20分程度攪拌した。生地を3本ロールミルで破砕(レファインニング)し、そこに、油脂E5%分、及びレシチン0.125%分を配合し、45〜55℃で3時間程度攪拌コンチングした。さらに、残余の油脂7%分及びレシチン0.25%分を配合して、45〜55℃で30分攪拌して、チョコレートベース生地Aを得た。
Figure 0005085810
1)油脂E: パーム核極硬油:パーム核オレイン=70:30の配合油
油脂E4%分と実施例1で得たパーム系分別油脂1%分とを配合し、そこへ上記で得たチョコレートベース生地A95%分を加えて、80℃で加熱し、よく攪拌した。この溶けた状態のチョコレートAを2g、ステンレスバットに滴下した。
40℃で10分間保持後、20℃の室温でステンレスバットをたてた。そして、チョコレートの垂れ具合と乾き具合を観察した。表7に、チョコレートの垂れ具合を垂れ長さで、そして、乾き具合を手で触わりチョコレートがつかなくなるまでの時間で示した。
また、これらの結果をもとに、以下の基準で総合評価した。
○ 初期の粘度が低く(垂れの長さは十分長い)、乾きが無添加よりはやくなる
△ 初期の粘度は高くなく(垂れの長さは長い)、乾きが無添加に比べ若干速くなる。
× 初期の粘度が高い(垂れの長さが短い)、若しくは、初期の粘度は高くなく(垂れの長さは長い)、乾きの速さは、無添加と同じか遅くなる。
結果を表7に示す。
比較のために、本発明のパーム系分別油脂に代えて、表7に示す乳化剤を用いて上記と同様の試験を行った。結果を表7に示す。
Figure 0005085810
1)油脂E: パーム核極硬油:パーム核オレイン=70:30の配合油
表7に示すとおり、本発明のパーム系分別油脂を使用して得たチョコレートAは、垂れ長さが適度に確保され(初期の粘度が急激に上昇することなく)つつも、乾き時間が短くなり、総合評価が最も高かった。
〔実施例32、比較例22〕(チョコレートBの製造)
本発明のパーム系分別油脂を配合した油脂組成物を用いてチョコレートを製造し、その食感及び口どけを評価した。まず、表8に示す原料を、加温式ミキサーで45〜55℃の温度で約20分間、ペースト状になるまで攪拌した。得られた生地を3本ロールミルで破砕(レファイニング)し、45〜55℃の温度で3時間程度攪拌コンチングして、チョコレートベース生地Bを得た。
Figure 0005085810
1)油脂F:ハードPMF((株)J-オイルミルズ製)
実施例32では、油脂Fと実施例9で得たパーム系分別油脂とを表9に示す割合で混合溶解した後、チョコレートベース生地Bを表9に示す割合で添加して約45℃の温度で均一に混ぜた。得られた溶解生地の温度を30℃に下げた後、テンパリングシード剤(商品名クイックテンパー、日新加工(株)製)を生地に対して0.2重量%添加し、テンパリングを取った。
テンパリングを取った生地を型に流し込み、タッピングにて脱気した。生地を約10℃の温度で15分間放置し、冷却固化させた。固化したチョコレートを型抜きし、20℃のインキュベーターにて10日間熟成させた後、口どけ及びスナップ性を以下の基準で評価した。結果を表9に示す。
口どけ評価
◎ 口どけ非常によい
○ 口どけよい
△ 口どけ普通
× 口どけ悪い
スナップ性の評価
◎ スナップ性非常に有り
○ スナップ性有り
△ スナップ性普通
× スナップ性なし
比較例22では、溶解した油脂F及び溶解したチョコレートベース生地Bを、表9に示す割合で混合した以外は、実施例32と同様の操作を行った。そして、実施例32と同様に官能検査を実施した。結果を表9に示す。
Figure 0005085810
油脂F:ハードPMF((株)J-オイルミルズ製)
表9に示すとおり、本発明の油脂組成物を使用して作製したチョコレートBは、スナップ性及び口どけに優れていた。

Claims (16)

  1. トリグリセリドに対するトリパルミチン含量が70〜90重量%であり、全脂肪酸に対する不飽和脂肪酸含量が1〜8重量%であり、かつトリ飽和脂肪酸トリグリセリドに対するトリパルミチン含量が84〜95重量%であるパーム系分別油脂。
  2. トリグリセリドに対する不飽和脂肪酸を含むトリグリセリド含量が0.5〜18重量%である、請求項1に記載のパーム系分別油脂。
  3. パーム分別硬質部の晶析操作を行い、該スラリーを硬質部収率が26重量%以下になるように分別することにより得られる硬質部からなる、請求項1又は2に記載のパーム系分別油脂。
  4. 前記パーム分別硬質部がヨウ素価10〜17のパームスーパーステアリンである、請求項に記載のパーム系分別油脂。
  5. 前記分別は、スラリーSFCが20重量%以下になるように晶析操作が行われる、請求項3又は4に記載のパーム系分別油脂。
  6. 前記分別は、前記硬質部収率/上記スラリーSFCの数値が10以下になるように行われる、請求項3〜5のいずれかに記載のパーム系分別油脂。
  7. (I)請求項1に記載のパーム系分別油脂、及び
    (II)融点10℃以上の油脂からなるベース油
    を含む油脂組成物であって、(I)成分の含量が油脂組成物に対して0.2〜15重量%であり、(II)成分の含量が油脂組成物に対して85〜99.8重量%である前記油脂組成物。
  8. 前記(II)成分は、ヨウ素価30〜65のパーム油及び/又はパーム分別油、パーム系油脂とラウリン系油脂とのランダムエステル交換油及び/又はその硬化油、常温で液体である油、パーム核油及びパーム核分別油、並びにパーム核油及びパーム核分別油の硬化油からなる群から選ばれる少なくとも一種からなる、請求項に記載の油脂組成物。
  9. 前記(II)成分は、(II)成分に対して40重量%以上のヨウ素価30〜65のパーム油及び/又はパーム分別油を含む、請求項に記載の油脂組成物。
  10. 前記(II)成分は、(II)成分に対して50〜90重量%のヨウ素価30〜65のパーム油及び/又はパーム分別油、並びに10〜50重量%の常温で液体である油を含む、請求項に記載の油脂組成物。
  11. 前記(II)成分は、(II)成分に対して20〜70重量%のヨウ素価30〜65のパーム油及び/又はパーム分別油、並びに10〜60重量%のパーム系油脂とラウリン系油脂とのランダムエステル交換油及び/又はその硬化油を含む、請求項に記載の油脂組成物。
  12. 前記(II)成分は、(II)成分に対して20〜70重量%のヨウ素価30〜65のパーム油及び/又はパーム分別油、10〜60重量%のパーム系油脂とラウリン系油脂とをランダムエステル交換して得られる油及び/又はその硬化油、並びに10〜40重量%の常温で液体である油を含む、請求項に記載の油脂組成物。
  13. 前記(II)成分は、(II)成分に対して30〜80重量%のパーム核極硬油、及び、20〜70重量%のパーム核オレインを含む、請求項に記載の油脂組成物。
  14. フライ油、ショートニング、マーガリン、チョコレート、カレーのルー又はシチューのルー用である、請求項7〜13のいずれかに記載の油脂組成物。
  15. 請求項7〜13のいずれかに記載の油脂組成物を、5〜100重量%含む食品。
  16. フライ油、ショートニング、マーガリン、チョコレート、カレーのルー又はシチューのルーである、請求項15に記載の食品。
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