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JP5082905B2 - 駐車支援装置、駐車支援方法及びコンピュータプログラム - Google Patents

駐車支援装置、駐車支援方法及びコンピュータプログラム Download PDF

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JP5082905B2 JP2008029825A JP2008029825A JP5082905B2 JP 5082905 B2 JP5082905 B2 JP 5082905B2 JP 2008029825 A JP2008029825 A JP 2008029825A JP 2008029825 A JP2008029825 A JP 2008029825A JP 5082905 B2 JP5082905 B2 JP 5082905B2
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Description

本発明は、車両の縦列駐車を支援する駐車支援装置、駐車支援方法及びコンピュータプログラムに関する。
従来より、駐車時に車両の後方環境を撮像したカメラ画像を表示して、車両に対する運転者の駐車操作を支援する駐車支援装置がある。そのような駐車支援装置では、車両に対して後進方向側の状況を画像表示することによって、車両に対する運転者の駐車操作を支援するものや、ステアリング舵角センサからの信号に基づいて車両の進行予測曲線を算出し、算出した進行予測曲線を、上述したように撮像したカメラ画像に重畳して表示することによって、車両に対する運転者の駐車操作を支援するものが知られている。更に、上記駐車支援装置では、単に後方環境の画像を表示するのみでなく、目標とする駐車スペースに対して駐車を完了するまでの車両の走行経路を算出し、算出した走行経路に沿って車両が走行するよう操舵支援を行う技術が知られている。
しかしながら、上記運転支援装置を用いたとしても、運転者が終始正確な車両操作を行うことは難しく、目標とする走行経路と実際の走行経路との間にずれが生じる場合がある。そこで、例えば特開2000−72019号公報では、目標とする走行経路と車両の現在位置との間にずれがある場合に、目標の走行経路に復帰させる為の操舵角の修正案内を行う駐車支援装置について記載されている。
特開2000−72019号公報(第7頁、第8頁、図4、図33、図34)
しかしながら、前記した特許文献1に記載された駐車支援装置によれば、一の目標経路と車両の位置との間にずれが生じた場合には、そのずれが微小な場合であったとしても、その度に操舵角の修正案内が行われる。ここで、前記したように運転者が目標経路に沿った正確な車両操作を終始行うことは難しく、目標とする走行経路と実際の走行経路との間に微小なずれが生じるのは必然である。
しかし、駐車スペースに余裕がある場合には、駐車スペースへと駐車を行う為の経路として複数の経路を設定することが可能である。従って、特許文献1のように目標の走行経路を一の経路に限定して、その経路に沿って強制的に走行させる必要はない。
本発明は前記従来における問題点を解消するためになされたものであり、駐車を行う際の目標とする走行経路に幅を持たせることによって、ユーザの駐車操作を容易にすることを可能とした駐車支援装置、駐車支援方法及びコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
前記目的を達成するため本願の請求項1に係る駐車支援装置(1)は、駐車スペースを検出する駐車スペース検出手段(3)と、前記駐車スペース検出手段で検出された駐車スペースへと車両(2)を進入させる第1目標走行経路を算出する第1目標走行経路算出手段(3)と、前記第1目標走行経路と開始点及び終了点が同一で且つ異なる経路により前記駐車スペース検出手段で検出された駐車スペースへと前記車両を進入させる第2目標走行経路を算出する第2目標走行経路算出手段(3)と、前記第1目標走行経路(35)と第2目標走行経路(45)とで囲まれた走行経路領域(55)を特定する走行経路領域特定手段(3)と、前記走行経路領域特定手段によって特定された前記走行経路領域に基づいて駐車を支援する駐車支援手段(3)と、前記車両の推奨操舵方向を取得する推奨操舵方向取得手段(3)と、前記推奨操舵方向取得手段によって取得された前記推奨操舵方向へ最大舵角で走行した場合における前記車両の走行経路を予測する走行経路予測手段(3)と、前記走行経路領域を縮小した縮小経路領域(56)を設定する縮小経路領域設定手段(3)と、前記走行経路予測手段によって予測された前記走行経路が前記走行経路領域及び前記縮小経路領域から逸脱するか否か判定する逸脱判定手段(3)と、を有し、前記駐車支援手段は、前記走行経路予測手段によって予測された前記走行経路が前記走行経路領域に含まれるとともに前記縮小経路領域から逸脱すると判定された場合に、前記走行経路領域内に前記車両を留める案内又は車両制御を行うことを特徴とする。
また、請求項に係る駐車支援装置(1)は、請求項に記載の駐車支援装置において、前記駐車支援手段(3)は、前記走行経路予測手段(3)によって予測された前記走行経路が前記走行経路領域(55)から逸脱すると判定された場合に、駐車のやり直しの案内を行うことを特徴とする。
また、請求項に係る駐車支援装置(1)は、請求項に記載の駐車支援装置において、前記逸脱判定手段(3)は、前記走行経路領域(55)又は前記縮小経路領域(56)を構成する2本の経路の内、前記推奨操舵方向と異なる方向にある経路と前記走行経路予測手段(3)によって予測された前記走行経路とが交わる場合に、前記走行経路が前記走行経路領域又は前記縮小経路領域を逸脱すると判定することを特徴とする。
また、請求項に係る駐車支援装置(1)は、請求項1乃至請求項のいずれかに記載の駐車支援装置において、前記第1目標走行経路(35)及び第2目標走行経路(45)は、後退開始位置から転舵位置までに行う第1旋回及び転舵位置から目標駐車位置までに行う第2旋回をそれぞれ最大舵角で走行する縦列駐車の走行経路であって、前記第1目標走行経路は後退開始位置から最も遅いタイミングで第1旋回を行う経路であり、前記第2目標走行経路は後退開始位置から最も早いタイミングで第1旋回を行う経路であることを特徴とする。
また、請求項に係る駐車支援方法は、駐車スペースを検出する駐車スペース検出ステップ(S2)と、前記駐車スペース検出ステップで検出された駐車スペースへと車両を進入させる第1目標走行経路を算出する第1目標走行経路算出ステップ(S3)と、前記第1目標走行経路と開始点及び終了点が同一で且つ異なる経路により前記駐車スペース検出手段で検出された駐車スペースへと前記車両を進入させる第2目標走行経路を算出する第2目標走行経路算出ステップ(S3)と、前記第1目標走行経路と第2目標走行経路とで囲まれた走行経路領域を特定する走行経路領域特定ステップ(S4)と、前記走行経路領域特定ステップによって特定された前記走行経路領域に基づいて駐車を支援する駐車支援ステップ(S10)と、前記車両の推奨操舵方向を取得する推奨操舵方向取得ステップと、前記推奨操舵方向取得ステップによって取得された前記推奨操舵方向へ最大舵角で走行した場合における前記車両の走行経路を予測する走行経路予測ステップと、前記走行経路領域を縮小した縮小経路領域を設定する縮小経路領域設定ステップと、前記走行経路予測ステップによって予測された前記走行経路が前記走行経路領域及び前記縮小経路領域から逸脱するか否か判定する逸脱判定ステップと、を有し、前記駐車支援ステップは、前記走行経路予測ステップによって予測された前記走行経路が前記走行経路領域に含まれるとともに前記縮小経路領域から逸脱すると判定された場合に、前記走行経路領域内に前記車両を留める案内又は車両制御を行うことを特徴とする。
更に、請求項に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、駐車スペースを検出する駐車スペース検出機能(S2)と、前記駐車スペース検出機能で検出された駐車スペースへと車両を進入させる第1目標走行経路を算出する第1目標走行経路算出機能(S3)と、前記第1目標走行経路と開始点及び終了点が同一で且つ異なる経路により前記駐車スペース検出手段で検出された駐車スペースへと前記車両を進入させる第2目標走行経路を算出する第2目標走行経路算出機能(S3)と、前記第1目標走行経路と第2目標走行経路とで囲まれた走行経路領域を特定する走行経路領域特定機能(S4)と、前記走行経路領域特定機能によって特定された前記走行経路領域に基づいて駐車を支援する駐車支援機能(S10)と、前記車両の推奨操舵方向を取得する推奨操舵方向取得機能と、前記推奨操舵方向取得機能によって取得された前記推奨操舵方向へ最大舵角で走行した場合における前記車両の走行経路を予測する走行経路予測機能と、前記走行経路領域を縮小した縮小経路領域を設定する縮小経路領域設定機能と、前記走行経路予測機能によって予測された前記走行経路が前記走行経路領域及び前記縮小経路領域から逸脱するか否か判定する逸脱判定機能と、を実行させ、前記駐車支援機能は、前記走行経路予測機能によって予測された前記走行経路が前記走行経路領域に含まれるとともに前記縮小経路領域から逸脱すると判定された場合に、前記走行経路領域内に前記車両を留める案内又は車両制御を行うことを特徴とする。
前記構成を有する請求項1に記載の駐車支援装置によれば、駐車を行う際の目標とする走行経路に幅を持たせることによって、ユーザに余裕を持たせた駐車操作を行わせることができ、ユーザの駐車操作を容易にすることが可能となる。
また、請求項に記載の駐車支援装置によれば、走行経路領域を縮小した縮小経路領域を更に設定し、縮小経路領域を最大舵角で走行しても逸脱する時点で走行経路領域内に車両を留める案内又は車両制御を行うので、走行経路領域を逸脱しない為の案内又は車両制御を行うことが可能となる。
また、請求項に記載の駐車支援装置によれば、走行経路領域を逸脱するのが避けられない場合には、駐車のやり直しの案内を行うので、車両を障害物と接触させること無く、より安全に駐車を行わせることが可能となる。
また、請求項に記載の駐車支援装置によれば、車両が走行経路領域又は縮小経路領域から逸脱するか否かの判定をより正確に行うことが可能となる。
また、請求項に記載の駐車支援装置によれば、特定される走行経路領域が駐車スペースへと切り返しを行うことなく駐車をする為の全走行経路を含む最大の領域となるので、ユーザの駐車操作をより容易にすることが可能となる。
また、請求項に記載の駐車支援方法によれば、駐車を行う際の目標とする走行経路に幅を持たせることによって、ユーザに余裕を持たせた駐車操作を行わせることができ、ユーザの駐車操作を容易にすることが可能となる。
また、走行経路領域を縮小した縮小経路領域を更に設定し、縮小経路領域を最大舵角で走行しても逸脱する時点で走行経路領域内に車両を留める案内又は車両制御を行うので、走行経路領域を逸脱しない為の案内又は車両制御を行うことが可能となる。
更に、請求項に記載のコンピュータプログラムによれば、駐車を行う際の目標とする走行経路に幅を持たせることによって、ユーザに余裕を持たせた駐車操作を行わせることができ、ユーザの駐車操作を容易にすることが可能となる。
また、走行経路領域を縮小した縮小経路領域を更に設定し、縮小経路領域を最大舵角で走行しても逸脱する時点で走行経路領域内に車両を留める案内又は車両制御を行うので、走行経路領域を逸脱しない為の案内又は車両制御を行うことが可能となる。
以下、本発明に係る駐車支援装置について具体化した一実施形態に基づき図面を参照しつつ詳細に説明する。先ず、本実施形態に係る駐車支援装置1の概略構成について図1及び図2を用いて説明する。図1は本実施形態に係る駐車支援装置1の概略構成図、図2は本実施形態に係る駐車支援装置1の制御系を模式的に示すブロック図である。
図1及び図2に示すように、本実施形態に係る駐車支援装置1は、車両2に対して設置された駐車支援ECU(駐車スペース検出手段、第1目標走行経路算出手段、第2目標走行経路算出手段、走行経路領域特定手段、駐車支援手段、推奨操舵方向取得手段、走行経路予測手段、縮小経路領域設定手段、逸脱判定手段)3と、後方カメラ4と、測距センサ5A,5Bと、液晶ディスプレイ6と、スピーカ7と、車両DB8と、駐車支援ECU3に接続された車速センサ11、ステアリングセンサ12、ジャイロセンサ13、シフトレバーセンサ14等の各種センサで構成されている。
駐車支援ECU(エレクトロニック・コントロール・ユニット)3は、検出した駐車スペースに車両を駐車する際の走行経路領域を特定するとともに、特定した走行経路領域に基づいて車両2の駐車を支援する駐車支援処理(図3〜図6参照)等を行う電子制御ユニットである。尚、駐車支援ECU3はナビゲーション装置の制御に使用するECUと兼用してもよい。また、駐車支援ECU3の詳細な構成については後述する。
後方カメラ4は、例えばCCD等の固体撮像素子を用いたものであり、車両2の後方に装着されたナンバープレートの上中央付近に取り付けられ、視線方向を水平より45度下方に向けて設置される。そして、後退時に車両2の進行方向となる車両後方を撮像し、その撮像した画像に基づいて生成された車両周辺の俯瞰画像が液晶ディスプレイ6に表示される。
また、測距センサ5A,5Bは、車両2の前方に左右一対に設置されており、音波送信部と音波受信部とから基本的に構成されている。そして、音波送信部から車両2の左右方向に対して超音波を放射するとともに障害物(具体的には駐車車両、ブロック塀等)によって反射された反射波を音波受信部で受信する。その結果、駐車支援ECU3は超音波の放射から反射波を受信するまでの時間に基づいて車両2の周囲に位置する障害物までの距離を検出することが可能となる。そして、本実施形態では、駐車支援ECU3は更に測距センサ5A,5Bの検出結果に基づいて、車両周辺に位置する駐車スペースの検出、並びに検出した駐車スペースの形状等を特定する。
尚、測距センサ5A,5Bとしては、超音波センサの代わりにレーザ距離センサを用いても良い。また、駐車スペースの検出、並びに検出した駐車スペースの形状の特定には後方カメラ4を用いても良い。
液晶ディスプレイ6は、車両2の室内のセンターコンソール又はパネル面に備え付けられ、駐車中において後方カメラ4で撮像された車両後方画像に基づいて生成した自車周辺の俯瞰画像や走行経路領域を表示する。また、本実施形態に係る駐車支援装置1では、駐車支援中において車両の進行方向と現在の操舵角を示す進行方向矢印についても表示する。尚、液晶ディスプレイ6はナビゲーション装置に使用するものと兼用してもよい。
また、スピーカ7は、車両2の室内のセンターコンソール又はパネル面に備え付けられ、運転支援に関する案内音声や警告音等を出力する。特に、本実施形態に係る駐車支援装置1では、車両の駐車時においてステアリングの旋回タイミングや旋回角度の案内音声を出力する。
また、車両DB8は、車両2の形状設計値やカメラ設計値等の車両に関する各種パラメータ情報が記憶された記憶手段である。例えば車両DB8には、車両2の車輪半径、車長、車幅、車高、ホイールベース、最小旋回半径、後方カメラ4の光軸方向や車両2に対する後方カメラ4の設置位置等について記憶されている。
そして、駐車支援ECU3は後述するように車両DB8に記憶された各種パラメータ情報を用いることによって、後述する駐車支援処理(図3〜図6参照)で駐車スペースへの走行経路領域の算出を行う。また、同じく車両DB8に記憶された各種パラメータ情報を用いることによって、算出された走行経路に基づく車両2の駐車支援(案内や自動操舵)を行う。
また、車速センサ11は、車両の移動距離や車速を検出する為のセンサであり、車両2の車輪の回転に応じてパルスを発生させ、パルス信号を駐車支援ECU3に出力する。そして、駐車支援ECU3は発生するパルスを計数することにより車輪の回転速度や移動距離を算出する。
また、ステアリングセンサ12は、ステアリング装置の内部に取り付けられており、ステアリングの回動角を検出可能とするセンサである。
ジャイロセンサ13は、車両2の旋回角を検出可能とするセンサである。また、ジャイロセンサ13によって検出された旋回角を積分することにより、自車方位を検出することができる。
シフトレバーセンサ14は、シフトレバー(図示せず)に内蔵され、シフト位置が「P(パーキング)」、「N(ニュートラル)」、「R(リバース)」、「D(ドライブ)」、「2(セカンド)」、「L(ロー)」のいずれの位置となっているかを検出可能とする。
次に、駐車支援ECU3の詳細について図2を用いて説明すると、駐車支援ECU3はCPU21を核として構成されており、CPU21には記憶手段であるROM22及びRAM23が接続されている。そして、ROM22には後方カメラ4や測距センサ5A,5B等の制御上必要な各種のプログラム等が格納されている。また、RAM23は後述の駐車支援処理プログラム(図3〜図6)の他、CPU21で演算された各種データを一時的に記憶しておくメモリである。
続いて、前記構成を有する本実施形態に係る駐車支援装置1の駐車支援ECU3が実行する駐車支援処理プログラムについて図3に基づき説明する。図3は本実施形態に係る駐車支援装置1における駐車支援処理プログラムのフローチャートである。ここで、駐車支援処理プログラムは、イグニションがONされた場合又はユーザによって所定の操作が行われた場合に実行され、車両を駐車対象となる駐車スペースへと進入させる為の走行経路領域を算出し、算出した走行経路領域に基づく車両の駐車支援を行うプログラムである。尚、以下の図3〜図6にフローチャートで示されるプログラムは駐車支援ECU3が備えているROM22やRAM23に記憶されており、CPU21により実行される。また、以下に示す実施形態では、特に縦列駐車を行う場合の駐車支援について説明することとする。
先ず、駐車支援処理プログラムではステップ(以下、Sと略記する)1において、CPU21は、駐車支援システムを起動する。尚、駐車支援システムが起動されると、自車周辺の俯瞰画像が液晶ディスプレイ6に表示される(図18参照)とともに、後述のように算出された走行経路領域に基づいた走行支援が行われる。
次に、S2においてCPU21は、測距センサ5A,5Bの検出結果に基づいて、自車周囲にある駐車スペースの検出を行う。また、検出した駐車スペースの形状について検出結果から特定する。
具体的には、車両の移動に伴い、測距センサ5A,5Bで駐車場内又は道路脇にある空きスペースの横幅を検出する。また、空きスペースの縦幅については、空きスペースを通過した後の横幅の検出結果に基づいて検出される。そして、車両DB8に記憶された自車の形状に基づいて自車が駐車可能な広さの空きスペース(例えば、車幅+30cm以上の横幅で、且つ車長+1m以上の縦幅)であると判定した場合に、その空きスペースを駐車スペースとして検出する。また、検出した横幅と縦幅に基づいて駐車スペースの形状を特定する。その後、S3へと移行する。
尚、後方カメラ4で自車の周囲環境を撮像し、撮像画像に画像認識処理を施すことによって、駐車スペースの検出並びに駐車スペースの形状の取得を行うこととしても良い。また、駐車スペース形状はDBやセンタから取得するようにしても良い。尚、上記S2が駐車スペース検出手段の処理に相当する。
S3においてCPU21は、第1目標走行経路及び第2目標走行経路の算出処理(図4)を行う。尚、第1目標走行経路は、後述のように後退開始位置から転舵位置までに行う第1旋回及び転舵位置から目標駐車位置までに行う第2旋回をそれぞれ最大舵角で走行する縦列駐車の走行経路であって、後退開始位置から最も遅いタイミングで第1旋回を行う経路である。
また、第2目標走行経路は、後述のように後退開始位置から転舵位置までに行う第1旋回及び転舵位置から目標駐車位置までに行う第2旋回をそれぞれ最大舵角で走行する縦列駐車の走行経路であって、後退開始位置から最も早いタイミングで第1旋回を行う経路である。
ここで、前記S3で駐車支援ECU3が実行する第1目標走行経路及び第2目標走行経路の算出処理のサブ処理について図4に基づき説明する。図4は本実施形態に係る第1目標走行経路及び第2目標走行経路算出処理のサブ処理プログラムのフローチャートである。
先ず、S21でCPU21は、前記S2で検出した駐車スペースに自車を駐車する際の目標駐車位置(即ち、駐車完了時の自車の位置)を設定する。尚、目標駐車位置については検出した駐車スペースの形状と予め規定された固定値(図7のA、B)に基づいて設定される。
次に、S22でCPU21は、第1目標走行経路及び第2目標走行経路に従って前記S2で検出した駐車スペースに自車を駐車する際の後退開始位置(即ち、駐車を行う為に後退を開始する自車の位置)を設定する。尚、後退開始位置については現在の自車位置と予め規定された固定値(図7のC)に基づいて設定される。
以下に、図7を用いて前記S21及びS22で実行される目標駐車位置及び後退開始位置の設定処理の一例について説明する。尚、図7では、車両2が駐車スペース31を検出した場合に設定される目標駐車位置32及び後退開始位置33について説明する。
図7に示すように目標駐車位置32は、駐車スペース31の左縁部からAだけ離間し、後縁部からBだけ離間した位置に設定する。尚、A、Bは予め規定された固定値(例えば、A=30cm、B=30cm)である。
一方、図7に示すように後退開始位置33は、自車の現在位置の進行方向前方であって、駐車スペース31の前縁部からCだけ前方の位置に設定する。尚、Cは予め規定された固定値(例えば、C=2m)である。
続いて、S23においてCPU21は、第1目標走行経路及び第2目標走行経路のそれぞれにおいて運転者が転舵を行う転舵位置から目標駐車位置までの後半経路を算出する。
更に、S24においてCPU21は、第1目標走行経路及び第2目標走行経路のそれぞれにおいて運転者がステアリング操作を開始する旋回開始点から転舵位置までの前半経路を算出する。
その後、S25においてCPU21は、第1目標走行経路及び第2目標走行経路のそれぞれにおいて直線状に後退する後退経路を算出する。そして、後半経路と前半経路と後退経路とを組合せたものが、それぞれ第1目標走行経路及び第2目標走行経路となる。
以下に、図8を用いて前記S23〜S25で実行される第1目標走行経路の算出処理の一例について説明する。尚、図8では、車両2が駐車スペース31を検出した場合に設定される第1目標走行経路35について説明する。また、以下では前半経路で行う旋回を第1旋回、後半経路で行う旋回を第2旋回という。
図8に示すように第1目標走行経路35は、後半経路36と前半経路37と後退経路38とから構成される。
ここで、後半経路36を構成する第2旋回は、最大舵角で駐車スペース31へと最も遅いタイミングで進入する為に行う旋回である。従って、後半経路36は、第2旋回半径R2を半径として目標駐車位置32を通る円弧39により規定される。尚、第1目標走行経路の第2旋回半径R2は、車両が最大舵角により旋回する際に、後輪車軸の中心が描く円の半径であり、車両DB8に記憶される。
一方、前半経路37を構成する第1旋回は転舵位置まで最大舵角により旋回する経路である。従って、前半経路37は、第1旋回半径R1を半径として、後退開始位置33を通り道路と平行に描かれる平行線40と円弧39とに接する円弧41により規定される。尚、第1目標走行経路の第1旋回半径R1は、第2旋回半径R2と同じく車両が最大舵角により旋回する際に、後輪車軸の中心が描く円の半径であり、車両DB8に記憶される。
また、円弧39と円弧41との接する点が第1目標走行経路の転舵位置Pとなる。更に、平行線40と円弧41との接する点が第1目標走行経路の旋回開始位置Sとなる。
そして、円弧39の内、転舵位置Pから目標駐車位置32までの経路が後半経路36となる。円弧41の内、旋回開始位置Sから転舵位置Pまでの経路が前半経路37となる。更に、後退開始位置33から旋回開始位置Sまでの直線経路が後退経路38となる。
次に、図9を用いて前記S23〜S25で実行される第2目標走行経路の算出処理の一例について説明する。尚、図9では、車両2が駐車スペース31を検出した場合に設定される第2目標走行経路45について説明する。
図9に示すように第2目標走行経路45は、後半経路46と前半経路47と後退経路48、49とから構成される。
ここで、後半経路46を構成する第2旋回は、最大舵角で駐車スペース31へと最も早いタイミングで進入する為に行う旋回である。そこで、後半経路46を算出する為に、先ず、接触旋回半径R3を半径として、車両の左前角Jと駐車スペース31の端点Kとを通る円弧50を描く。接触旋回半径R3は、車両が最大舵角により旋回する際に、車両の左前角Jが描く円の半径であり、車両DB8に記憶される。その後、円弧50の中心Iを通り道路と垂直方向をなす線と、目標駐車位置32を通り道路と平行をなす線との交点を車両左前が接触しない最前方の車両位置51とする。そして、後半経路46は、第2旋回半径R2を半径として車両位置51における後輪車軸中央を通る円弧52により規定される。尚、第2目標走行経路の第2旋回半径R2は、第1目標走行経路と同じく車両が最大舵角により旋回する際に、後輪車軸の中心が描く円の半径であり、車両DB8に記憶される。
一方、前半経路47を構成する第1旋回は転舵位置まで最大舵角により旋回する経路である。従って、前半経路47は、第1旋回半径R1を半径として、後退開始位置33を通り道路と平行に描かれる平行線53と円弧52とに接する円弧54により規定される。尚、第2目標走行経路の第1旋回半径R1は、第1目標走行経路と同じく車両が最大舵角により旋回する際に、後輪車軸の中心が描く円の半径であり、車両DB8に記憶される。
また、円弧52と円弧54との接する点が第2目標走行経路の転舵位置Pとなる。更に、平行線53と円弧54との接する点が第2目標走行経路の旋回開始位置Sとなる。
そして、円弧52の内、転舵位置Pから車両位置51までの経路が後半経路46となる。円弧54の内、旋回開始位置Sから転舵位置Pまでの経路が前半経路47となる。更に、後退開始位置33から旋回開始位置Sまでの直線経路が第1の後退経路48となり、車両位置51から目標駐車位置32までの直線経路が第2の後退経路49となる。
尚、図10は上記例により算出された図8に示す第1目標走行経路35と図9に示す第2目標走行経路45をそれぞれ示した図である。
また、上記S3が第1目標走行経路算出手段及び第2目標走行経路算出手段の処理に相当する。
次に、図3に戻って駐車支援処理プログラムの説明を続けて行うと、S4でCPU21は、前記S3で算出した第1目標走行経路と第2目標走行経路とで囲まれた領域を走行経路領域として特定する。
ここで、図11は前記S4で特定される走行経路領域の一例を示した図である。尚、図11は図10に示す第1目標走行経路35と第2目標走行経路45とによって特定される走行経路領域55を示す。また、上記S4が走行経路領域特定手段の処理に相当する。
続いて、S5でCPU21は、前記S4で特定した走行経路領域を所定量だけ縮小した縮小経路領域を設定する。尚、縮小する量は、一般的な駐車時の予想平均車速やステアリングの操作速度等を考慮して設定され、例えば、駐車時の予想平均車速が速いほど、縮小量を大きくする。また、駐車を行う際の車速やステアリングの操作速度等をDBに記憶し、DBに記憶した車速やステアリングの操作速度等に基づいて縮小経路領域を設定するようにしても良い。
尚、前記S3で算出した第1走行経路を後退開始位置側に平行移動させるとともに、前記S3で算出した第2走行経路を目標駐車位置側に平行移動させ、平行移動させた第1目標走行経路と第2目標走行経路とで囲まれた領域を縮小経路領域としても良い。
ここで、図12は前記S5で設定される縮小経路領域の一例を示した図である。尚、図12は図11に示す走行経路領域55が縮小された縮小経路領域56を示す。図12に示すように、縮小経路領域56は走行経路領域55と比較して領域の幅が狭くなる。具体的には、後退開始位置33から目標駐車位置32へと到る経路であって、第1目標走行経路35より旋回舵角の緩い第1緩和経路57と、第2目標走行経路45より旋回舵角の緩い第2緩和経路58によって囲まれた領域となる。尚、上記S5が縮小経路領域設定手段の処理に相当する。
また、S6でCPU21は、前記S22で設定した後退開始位置を案内する。具体的には、液晶ディスプレイ6に表示された自車周辺の俯瞰画像に対して後退開始位置を示すマークを表示したり、「前方○○mだけ直進してください。」との音声案内をスピーカ7から出力する。
その後、S7でCPU21は、後方カメラ4で撮像した画像に対する画像認識や車速センサ11の検出結果等に基づいて、自車が前記S22で設定した後退開始位置に到達したか否かを判定する。
その結果、自車が前記S22で設定した後退開始位置に到達したと判定された場合(S7:YES)には、S8へと移行する。一方、自車が後退開始位置に到達していないと判定された場合(S7:NO)にはS6へと戻り、継続して後退開始位置の案内を行う。
S8においてCPU21は、シフト位置が「R」へと変更されたか否か判定する。その結果、シフト位置が「R」へと変更されたと判定された場合(S8:YES)には、S9へと移行する。一方、シフト位置が「R」以外のポジションであると判定された場合(S8:NO)には、シフト位置が「R」に変更されるまで待機する。
S9においてCPU21は、前記S3で算出した第1目標走行経路及び第2目標走行経路と、前記S4で特定された走行経路領域とを液晶ディスプレイ6に表示された自車周辺の俯瞰画像に重畳して表示する(図18参照)。
次に、S10においてCPU21は、後述の駐車支援制御処理(図5)を行う。尚、駐車支援制御処理は後述のように前記S4で特定された走行経路領域及びS5で設定された縮小経路領域に基づいて自車両の駐車を支援する処理を行う。具体的には、走行経路領域内に車両を留めるように操舵支援や自動操舵、並びに駐車のやり直しの案内を行う。尚、上記S10が駐車支援手段の処理に相当する。
続いて、S11でCPU21は、駐車支援システムの終了トリガが成立したか否かを判定する。尚、本実施形態では、シフト位置が「P」へと変更された場合、イグニションがOFFされた場合、或いはユーザによって所定の操作が行われた場合に、CPU21は駐車支援システムの終了トリガが成立したと判定する。
そして、駐車支援システムの終了トリガが成立したと判定された場合(S11:YES)には、当該駐車支援処理プログラムを終了する。一方、終了トリガが成立していないと判定された場合(S11:NO)にはS10へと戻り、継続して駐車支援を行う。
次に、前記S10で駐車支援ECU3が実行する駐車支援制御処理のサブ処理について図5に基づき説明する。図5は本実施形態に係る駐車支援制御処理のサブ処理プログラムのフローチャートである。
駐車支援制御処理において、先ずS31でCPU21は、車速センサ11やステアリングセンサ12等の検出結果に基づいて自車の現在位置と自車方位をそれぞれ検出する。
次に、S32においてCPU21は、前記S31の検出結果に基づいて自車の現在位置と方位を示すマークを、液晶ディスプレイ6に表示された自車周辺の俯瞰画像に重畳して表示する(図18参照)。それによって、ユーザは自車の現在位置と方位をそれぞれ把握することが可能となる。
その後、S33においてCPU21は、後述の進行方向矢印表示処理(図6)を実行する。尚、進行方向矢印表示処理では後述のように自車の現在の操舵角(ステアリング角)を示す矢印を液晶ディスプレイ6に対して描画する。
続いて、S34でCPU21は、前記S31で検出した自車の現在位置及び方位と、前記S4で特定した走行経路領域とに基づいて、自車が走行経路領域内に留まる為にステアリングを操舵すべき方向(以下、推奨操舵方向)を判定する。
ここで、図13及び図14を用いて前記S34の推奨操舵方向判定処理についてより詳細に説明する。先ず、S34においてCPU21は、自車の中心線61を進行方向側へ延長した線と第1目標走行経路35又は第2目標走行経路45との交点Xを特定する。次に、交点Xが第1目標走行経路35と第2目標走行経路45のいずれに位置するかを判定する。その結果、交点Xが図13に示すように第1目標走行経路35にある場合には、推奨操舵方向は左方向(左旋回)であると判定する。一方、交点Xが図14に示すように第2目標走行経路45にある場合には、推奨操舵方向は右方向(右旋回)であると判定する。尚、上記S34が推奨操舵方向取得手段の処理に相当する。
次に、S35でCPU21は、前記S34で判定した推奨操舵方向に基づいて、自車が推奨操舵方向に最大舵角で旋回した場合であっても前記S5で設定した縮小経路領域から逸脱するか否かの判定処理を行う。そして、自車が推奨操舵方向に最大舵角で旋回した場合であっても縮小経路領域から逸脱すると判定された場合(S36:YES)には、S37へと移行する。一方、自車が推奨操舵方向に最大舵角で旋回した場合に縮小経路領域から逸脱しないと判定された場合(S36:NO)には、現在の状況のままで駐車スペースへの駐車が可能であると判定し、運転支援を行うことなくS11へと移行する。
更に、S37でCPU21は、前記S34で判定した推奨操舵方向に基づいて、自車が推奨操舵方向に最大舵角で旋回した場合であっても前記S4で特定した走行経路領域から逸脱するか否かの判定処理を行う。そして、自車が推奨操舵方向に最大舵角で旋回した場合であっても走行経路領域から逸脱すると判定された場合(S38:YES)には、S39へと移行する。一方、自車が推奨操舵方向に最大舵角で旋回した場合に走行経路領域から逸脱しないと判定された場合(S38:NO)には、S40へと移行する。
ここで、図15〜図17を用いて前記S35及びS37の逸脱判定処理についてより詳細に説明する。先ず、S35及びS37においてCPU21は、現在位置から前記S34で判定した推奨操舵方向へと最大舵角で旋回したと仮定した場合における車両2の予想走行経路62を予測する。そして、CPU21は予測された予想走行経路62が走行経路領域55及び縮小経路領域56を逸脱するか否かを判定する。
尚、走行経路領域55を逸脱するか否かの判定は、走行経路領域55を形成する第1目標走行経路35及び第2目標走行経路45の内、推奨操舵方向(図15〜図17では左方向)と異なる方向にある経路(図15〜図17では車両2に対して右方向にある第1目標走行経路35)と予想走行経路62が交わる場合に走行経路領域55を逸脱すると判定する。
同様に、縮小経路領域56を逸脱するか否かの判定は、縮小経路領域56を形成する第1緩和経路57及び第2緩和経路58の内、推奨操舵方向(図15〜図17では左方向)と異なる方向にある経路(図15〜図17では車両2に対して右方向にある第1目標走行経路35)と予想走行経路62が交わる場合に縮小経路領域56を逸脱すると判定する。
そして、図15は予想走行経路62が走行経路領域55及び縮小経路領域56を共に逸脱しない場合(S36:NO)を示した図である。また、図16は予想走行経路62が走行経路領域55及び縮小経路領域56をともに逸脱する場合(S38:YES)を示した図である。また、図17は予想走行経路62が走行経路領域55は逸脱せず、縮小経路領域56のみ逸脱する場合(S38:NO)を示した図である。尚、上記S35及びS37が走行経路予測手段及び逸脱判定手段の処理に相当する。
そして、S39でCPU21は、推奨操舵方向へと最大舵角で旋回した場合でも走行経路領域から逸脱してしまう(図16参照)ので、目標駐車位置への駐車をすることができないと判定し、駐車のやり直しを案内する。具体的には、「駐車をやり直して下さい。」との文字を液晶ディスプレイ6に表示したり、「駐車をやり直して下さい。」との音声や警告音をスピーカ7から出力する。また、車両ECU(図示せず)に指示信号を送信することによって、ブレーキ圧、エンジンに吸入する空気量、変速比等を変化させ、自車が停止するように制御しても良い。
また、S40でCPU21は、推奨操舵方向へと最大舵角で旋回することによって走行経路領域からの逸脱は回避できる(図17参照)ので、走行経路領域55へと車両を留める案内、即ち、推奨操舵方向へハンドルを操作する案内を行う。「ハンドルを左(右)に切って下さい。」との文字や左(右)へ操作するハンドルのイラストを液晶ディスプレイ6に表示したり、「ハンドルを左(右)に切って下さい。」との音声や警告音をスピーカ7から出力する。また、車両ECU(図示せず)に指示信号を送信することによって、ステアリング角、ブレーキ圧、エンジンに吸入する空気量、変速比等を変化させ、自車が推奨操舵方向へと最大舵角で旋回するように制御しても良い。
ここで、図18は前記S40において行われる駐車支援の一例を示した図である。図18に示すように液晶ディスプレイ6に表示された自車周辺の俯瞰画像71には、自車の現在位置と方位を示す自車マーク72と、後述の進行方向矢印73と、走行経路領域74と、ハンドルのイラスト75とが表示される。
そして、ユーザは自車マーク72を参照することによって駐車スペースに対する自車の現在位置と方位を把握することが可能となる。また、進行方向矢印73を参照することによって自車の現在の操舵角を把握することが可能となる。また、俯瞰画像71に表示された走行経路領域74を参照することによって駐車スペースへ駐車する為の概ねの走行経路を把握することが可能となる。また、ハンドルのイラスト75は推奨操舵方向へ旋回操作を行っているハンドルの図から構成され、ユーザはイラスト75を参照することによってハンドルを操舵すべき方向を把握することが可能となる。
次に、前記S33で駐車支援ECU3が実行する進行方向矢印表示処理のサブ処理について図6に基づき説明する。図6は本実施形態に係る進行方向矢印表示処理のサブ処理プログラムのフローチャートである。
進行方向矢印表示処理において、先ずS41でCPU21は、ステアリングセンサ12の検出結果に基づいて自車の現在の操舵角を検出する。
次に、S42においてCPU21は、前記S41で検出した自車の現在の操舵角に基づいてオフセット量を設定する。その後、前記S42で設定されたオフセット量に基づいて、進行方向矢印の角度と長さを算出する(S43)。そして、S44では前記S43で算出された進行方向矢印の角度と長さに基づいて、自車の現在の操舵方向を示す進行方向矢印を液晶ディスプレイ6に表示された自車周辺の俯瞰画像に描画する(図18参照)。
例えば、図19は現在の操舵角が0°の場合に描画される進行方向矢印73を示した図である。操舵角が0°の場合にはオフセット量は「0」に設定される。従って、進行方向矢印73の角度θは「0°(即ち、自車の中心線に対して平行)」となり、進行方向矢印73の長さbは「基準線76までの距離L」となる。
また、図20は現在の操舵角が180°の場合に描画される進行方向矢印73を示した図である。操舵角が180°の場合にはオフセット量は「a」に設定される。従って、進行方向矢印73の角度θは「tan−1(a/L)」となり、進行方向矢印73の長さbは「L/cosθ」となる。
また、図21は現在の操舵角が−540°の場合に描画される進行方向矢印73を示した図である。操舵角が−540°の場合にはオフセット量は「−c」に設定される。従って、進行方向矢印73の角度θは「−tan−1(c/L)」となり、進行方向矢印73の長さdは「L/cosθ」となる。
尚、オフセット量は自車の中心線と基準線76との交点から自車の予想走行経路と基準線76との交点までの距離に基づいて算出しても良い。
そして、ユーザは液晶ディスプレイ6に表示された進行方向矢印73の角度と長さに基づいて、自車の現在の操舵方向を視覚的に容易に把握することが可能となる。
以上詳細に説明した通り、本実施形態に係る駐車支援装置1、駐車支援装置1による駐車支援方法及び駐車支援装置1で実行されるコンピュータプログラムでは、測距センサ5A,5Bにより自車周囲にある駐車スペースを検出し(S1)、検出された駐車スペースに対して駐車を行う為の走行経路に一定の幅を持たせた走行経路領域を設定し(S4)、更に走行経路領域を縮小した縮小経路領域を設定し(S5)、自車の推奨走行経路が走行経路処理から逸脱する場合には駐車のやり直しの案内を行う(S39)とともに、縮小経路領域のみから逸脱する場合には走行経路領域内へと車両を留める為のステアリング操作の案内を行う(S40)ので、駐車を行う際の目標とする走行経路に幅を持たせることによって、ユーザに余裕を持たせた駐車操作を行わせることができ、ユーザの駐車操作を容易にすることが可能となる。
また、縮小経路領域を最大舵角で走行しても逸脱する時点で走行経路領域内に車両を留める案内又は車両制御を行うので、走行経路領域を逸脱しない為の案内又は車両制御を行うことが可能となる。
また、走行経路領域を逸脱するのが避けられない場合には、駐車のやり直しの案内を行うので、車両を障害物と接触させること無く、より安全に駐車を行わせることが可能となる。
また、走行経路領域及び縮小経路領域の逸脱判定(S35、S37)では、各領域を構成する2本の経路の内、推奨操舵方向と異なる方向にある経路と予想走行経路62とが交わる場合に、予想走行経路が走行経路領域又は縮小経路領域を逸脱すると判定するので、車両が走行経路領域又は縮小経路領域から逸脱するか否かの判定をより正確に行うことが可能となる。
更に、走行経路領域は、駐車スペースへと切り返しを行うことなく駐車をする為の全走行経路を含む最大の領域となるので、様々な運転者の広い運転指向に対応した運転支援を行うことが可能となる。
尚、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。
例えば、本実施形態では測距センサ5A,5Bによって駐車スペースや障害物の位置を検出することとしているが、カメラやミリ波レーダを用いたレーダ装置を用いて検出するようにしても良い。更に、駐車スペースはデータベースに予め記憶させておいても良い。
また、本実施形態では縦列駐車を行う際の車両の走行経路を算出することとしているが、縦列駐車以外の駐車を行う際の走行経路領域や縮小経路領域を算出し、算出した走行経路領域や縮小経路領域に基づいて駐車支援を行うこととしても良い。
本実施形態に係る駐車支援装置の概略構成図である。 本実施形態に係る駐車支援装置の制御系を模式的に示すブロック図である。 本実施形態に係る駐車支援案内処理プログラムのフローチャートである。 本実施形態に係る第1目標走行経路及び第2目標走行経路算出処理のサブ処理プログラムのフローチャートである。 本実施形態に係る駐車支援制御処理のサブ処理プログラムのフローチャートである。 本実施形態に係る進行方向矢印表示処理のサブ処理プログラムのフローチャートである。 ステップ21及びステップ22で実行される目標駐車位置及び後退開始位置の設定処理の一例について説明した説明図である。 ステップ23〜ステップ25で実行される第1目標走行経路の算出処理について説明した図である。 ステップ23〜ステップ25で実行される第2目標走行経路の算出処理について説明した図である。 第1目標走行経路及び第2目標走行経路を示した図である。 図10に示す第1目標走行経路と第2目標走行経路とによって特定される走行経路領域55を示した図である。 ステップ5で設定される縮小経路領域の一例を示した図である。 推奨操舵方向が左方向(左旋回)と判定される例を示した図である。 推奨操舵方向が右方向(右旋回)と判定される例を示した図である。 予想走行経路が走行経路領域及び縮小経路領域を共に逸脱しない場合を示した図である。 予想走行経路が走行経路領域及び縮小経路領域をともに逸脱する場合を示した図である。 予想走行経路が走行経路領域は逸脱せず、縮小経路領域のみ逸脱する場合を示した図である。 駐車支援の一例を示した図である。 現在の操舵角が0°の場合に描画される進行方向矢印を示した図である。 現在の操舵角が180°の場合に描画される進行方向矢印を示した図である。 現在の操舵角が−540°の場合に描画される進行方向矢印を示した図である。
符号の説明
1 駐車支援装置
2 車両
3 駐車支援ECU
5A,5B 測距センサ
6 液晶ディスプレイ
7 スピーカ
21 CPU
22 RAM
23 ROM
35 第1目標走行経路
45 第2目標走行経路
55 走行経路領域
56 縮小経路領域

Claims (6)

  1. 駐車スペースを検出する駐車スペース検出手段と、
    前記駐車スペース検出手段で検出された駐車スペースへと車両を進入させる第1目標走行経路を算出する第1目標走行経路算出手段と、
    前記第1目標走行経路と開始点及び終了点が同一で且つ異なる経路により前記駐車スペース検出手段で検出された駐車スペースへと前記車両を進入させる第2目標走行経路を算出する第2目標走行経路算出手段と、
    前記第1目標走行経路と第2目標走行経路とで囲まれた走行経路領域を特定する走行経路領域特定手段と、
    前記走行経路領域特定手段によって特定された前記走行経路領域に基づいて駐車を支援する駐車支援手段と、
    前記車両の推奨操舵方向を取得する推奨操舵方向取得手段と、
    前記推奨操舵方向取得手段によって取得された前記推奨操舵方向へ最大舵角で走行した場合における前記車両の走行経路を予測する走行経路予測手段と、
    前記走行経路領域を縮小した縮小経路領域を設定する縮小経路領域設定手段と、
    前記走行経路予測手段によって予測された前記走行経路が前記走行経路領域及び前記縮小経路領域から逸脱するか否か判定する逸脱判定手段と、を有し、
    前記駐車支援手段は、前記走行経路予測手段によって予測された前記走行経路が前記走行経路領域に含まれるとともに前記縮小経路領域から逸脱すると判定された場合に、前記走行経路領域内に前記車両を留める案内又は車両制御を行うことを特徴とする駐車支援装置。
  2. 前記駐車支援手段は、前記走行経路予測手段によって予測された前記走行経路が前記走行経路領域から逸脱すると判定された場合に、駐車のやり直しの案内を行うことを特徴とする請求項に記載の駐車支援装置。
  3. 前記逸脱判定手段は、前記走行経路領域又は前記縮小経路領域を構成する2本の経路の内、前記推奨操舵方向と異なる方向にある経路と前記走行経路予測手段によって予測された前記走行経路とが交わる場合に、前記走行経路が前記走行経路領域又は前記縮小経路領域を逸脱すると判定することを特徴とする請求項に記載の駐車支援装置。
  4. 前記第1目標走行経路及び第2目標走行経路は、後退開始位置から転舵位置までに行う第1旋回及び転舵位置から目標駐車位置までに行う第2旋回をそれぞれ最大舵角で走行する縦列駐車の走行経路であって、
    前記第1目標走行経路は後退開始位置から最も遅いタイミングで第1旋回を行う経路であり、
    前記第2目標走行経路は後退開始位置から最も早いタイミングで第1旋回を行う経路であることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれかに記載の駐車支援装置。
  5. 駐車スペースを検出する駐車スペース検出ステップと、
    前記駐車スペース検出ステップで検出された駐車スペースへと車両を進入させる第1目標走行経路を算出する第1目標走行経路算出ステップと、
    前記第1目標走行経路と開始点及び終了点が同一で且つ異なる経路により前記駐車スペース検出手段で検出された駐車スペースへと前記車両を進入させる第2目標走行経路を算出する第2目標走行経路算出ステップと、
    前記第1目標走行経路と第2目標走行経路とで囲まれた走行経路領域を特定する走行経路領域特定ステップと、
    前記走行経路領域特定ステップによって特定された前記走行経路領域に基づいて駐車を支援する駐車支援ステップと、
    前記車両の推奨操舵方向を取得する推奨操舵方向取得ステップと、
    前記推奨操舵方向取得ステップによって取得された前記推奨操舵方向へ最大舵角で走行した場合における前記車両の走行経路を予測する走行経路予測ステップと、
    前記走行経路領域を縮小した縮小経路領域を設定する縮小経路領域設定ステップと、
    前記走行経路予測ステップによって予測された前記走行経路が前記走行経路領域及び前記縮小経路領域から逸脱するか否か判定する逸脱判定ステップと、を有し、
    前記駐車支援ステップは、前記走行経路予測ステップによって予測された前記走行経路が前記走行経路領域に含まれるとともに前記縮小経路領域から逸脱すると判定された場合に、前記走行経路領域内に前記車両を留める案内又は車両制御を行うことを特徴とする駐車支援方法。
  6. コンピュータに、
    駐車スペースを検出する駐車スペース検出機能と、
    前記駐車スペース検出機能で検出された駐車スペースへと車両を進入させる第1目標走行経路を算出する第1目標走行経路算出機能と、
    前記第1目標走行経路と開始点及び終了点が同一で且つ異なる経路により前記駐車スペース検出手段で検出された駐車スペースへと車両を進入させる第2目標走行経路を算出する第2目標走行経路算出機能と、
    前記第1目標走行経路と第2目標走行経路とで囲まれた走行経路領域を特定する走行経路領域特定機能と、
    前記走行経路領域特定機能によって特定された前記走行経路領域に基づいて駐車を支援する駐車支援機能と、
    前記車両の推奨操舵方向を取得する推奨操舵方向取得機能と、
    前記推奨操舵方向取得機能によって取得された前記推奨操舵方向へ最大舵角で走行した場合における前記車両の走行経路を予測する走行経路予測機能と、
    前記走行経路領域を縮小した縮小経路領域を設定する縮小経路領域設定機能と、
    前記走行経路予測機能によって予測された前記走行経路が前記走行経路領域及び前記縮小経路領域から逸脱するか否か判定する逸脱判定機能と、を実行させ、
    前記駐車支援機能は、前記走行経路予測機能によって予測された前記走行経路が前記走行経路領域に含まれるとともに前記縮小経路領域から逸脱すると判定された場合に、前記走行経路領域内に前記車両を留める案内又は車両制御を行うことを特徴とするコンピュータプログラム。
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