JP5076285B2 - リチウムイオン二次電池用正極活物質、リチウムイオン二次電池用正極およびリチウムイオン二次電池 - Google Patents
リチウムイオン二次電池用正極活物質、リチウムイオン二次電池用正極およびリチウムイオン二次電池 Download PDFInfo
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Description
Li(1+w) Co(1-x-y) M1x M2y O(2-z)
化1において、M1はマグネシウム,アルミニウム,チタンおよびジルコニウムからなる群のうちの少なくとも1種であり、M2はホウ素,バナジウム,クロム,マンガン,鉄,ニッケル,銅,亜鉛,モリブデン,スズ,タングステン,イットリウム,ニオブ,カルシウムおよびストロンチウムからなる群のうちの少なくとも1種である。
図1は本実施の形態に係る正極活物質を用いた第1の二次電池の断面構造を表すものである。この二次電池は、電極反応物質としてリチウムを用い、負極の容量が、リチウムの吸蔵および放出による容量成分により表されるいわゆるリチウムイオン二次電池である。この二次電池は、いわゆる円筒型といわれるものであり、ほぼ中空円柱状の電池缶11の内部に、一対の帯状の正極21と帯状の負極22とがセパレータ23を介して巻回された巻回電極体20を有している。電池缶11の内部には、液状の電解質である電解液が注入されており、セパレータ23に含浸されている。電池缶11は、例えばニッケルのめっきがされた鉄により構成されており、一端部が閉鎖され他端部が開放されている。電池缶11の内部には、また、巻回電極体20を挟むように巻回周面に対して垂直に一対の絶縁板12,13がそれぞれ配置されている。
図3は本実施の形態に係る正極活物質を用いた第2の二次電池の構成を表すものである。この二次電池は、正極リード31および負極リード32が取り付けられた巻回電極体30をフィルム状の外装部材40の内部に収容したものであり、小型化,軽量化および薄型化が可能となっている。
正極活物質を次のようにして作製した。まず、炭酸リチウム(Li2 CO3 )38.1質量部と、炭酸コバルト(CoCO3 )113.0質量部と、水酸化アルミニウム(Al(OH)3 )23.4質量部と、炭酸マグネシウム(MgCO3 )16.9質量部とを、ボールミルで粉砕しながら混合し、この混合物を空気中において650℃で5時間仮焼したのち、空気中において950℃で20時間焼成し、複合酸化物粒子を作製した。作製した複合酸化物粒子の平均組成を、誘導結合高周波プラズマ分光分析により調べたところ、Li1.03Co0.95Al0.03Mg0.02O2.02であった。次いで、この複合酸化物粒子を粉砕し、粒度を調整した。レーザー散乱法により測定した平均粒子径は11μmであった。
複合酸化物粒子の平均組成を変えたことを除き、他は実施例1−1と同様にして正極活物質および二次電池を作製した。その際、実施例2−1では、炭酸リチウム38.1質量部と、炭酸コバルト116.5質量部と、水酸化アルミニウム7.8質量部と、炭酸マグネシウム8.4質量部とを混合したことを除き、実施例1−1と同様にして複合酸化物粒子を作製した。実施例1−1と同様にして平均組成を調べたところ、Li1.03Co0.98Al0.01Mg0.01O2.02であった。
被覆層の形成方法を変えたことを除き、他は実施例2−1と同様にして正極活物質および二次電池を作製した。実施例3−1では、硝酸ニッケル3.20質量部と硝酸マンガン3.30質量部とを混合し、これに純水を加えて20質量部としたのち、この水溶液20質量部全部を、複合酸化物粒子を分散させた水酸化リチウム水溶液に1時間かけて添加したことを除き、他は実施例2−1と同様にして正極活物質を作製した。すなわち、硝酸ニッケルおよび硝酸マンガンの添加量を実施例2−1の2倍とした。
Claims (12)
- 平均組成がLi(1+w) Co(1-x-y) M1x M2y O(2-z) (但し、M1はマグネシウム(Mg),アルミニウム(Al),チタン(Ti)およびジルコニウム(Zr)からなる群のうちの少なくとも1種、M2はホウ素(B),バナジウム(V),クロム(Cr),マンガン(Mn),鉄(Fe),ニッケル(Ni),銅(Cu),亜鉛(Zn),モリブデン(Mo),スズ(Sn),タングステン(W),イットリウム(Y),ニオブ(Nb),カルシウム(Ca)およびストロンチウム(Sr)からなる群のうちの少なくとも1種であり、w,x,yおよびzは、それぞれ−0.10≦w≦0.10、0.001<x<0.10、0≦y<0.40、−0.10≦z≦0.20の範囲内の値である。)で表される複合酸化物粒子と、
この複合酸化物粒子の少なくとも一部に設けられ、リチウム(Li)と、ニッケルおよびマンガンとを含む酸化物よりなる被覆層とを備え、
前記被覆層におけるニッケルとマンガンとの組成比は、ニッケル:マンガンのモル比で、100:0から30:70の範囲内(ただし、前記範囲内ではニッケル:マンガンのモル比で100:0を除く)であり、
前記リチウムとニッケルおよびマンガンとを含む酸化物は、リチウムと、ニッケルおよびマンガンと、酸素とからなる、または、リチウムと、ニッケルおよびマンガンと、コバルト(Co),マグネシウム,アルミニウム,チタン,ジルコニウム,ホウ素,バナジウム,クロム,鉄,銅,亜鉛,モリブデン,スズ,タングステン,イットリウム,ニオブ,カルシウムおよびストロンチウムからなる群のうちの少なくとも1種の元素とを含み、かつ前記群のうちの少なくとも1種の元素を合計した含有量は、前記被覆層におけるニッケルとマンガンと群のうちの少なくとも1種の元素の合計に対して、40mol%以下のものである、リチウムイオン二次電池用正極活物質。 - 前記被覆層の量は、前記複合酸化物粒子の0.5質量%以上50質量%以下の範囲内である、請求項1記載のリチウムイオン二次電池用正極活物質。
- 平均粒子径が2.0μm以上50μm以下の範囲内である、請求項1記載のリチウムイオン二次電池用正極活物質。
- 前記複合酸化物におけるM1はマグネシウムおよびアルミニウムであり、yは0である、請求項1記載のリチウムイオン二次電池用正極活物質。
- 複合酸化物粒子の少なくとも一部に被覆層が設けられた正極活物質を含有し、
前記複合酸化物粒子は、平均組成がLi(1+w) Co(1-x-y) M1x M2y O(2-z) (但し、M1はマグネシウム(Mg),アルミニウム(Al),チタン(Ti)およびジルコニウム(Zr)からなる群のうちの少なくとも1種、M2はホウ素(B),バナジウム(V),クロム(Cr),マンガン(Mn),鉄(Fe),ニッケル(Ni),銅(Cu),亜鉛(Zn),モリブデン(Mo),スズ(Sn),タングステン(W),イットリウム(Y),ニオブ(Nb),カルシウム(Ca)およびストロンチウム(Sr)からなる群のうちの少なくとも1種であり、w,x,yおよびzは、それぞれ−0.10≦w≦0.10、0.001<x<0.10、0≦y<0.40、−0.10≦z≦0.20の範囲内の値である。)で表され、
前記被覆層は、リチウム(Li)と、ニッケルおよびマンガンとを含む酸化物よりなり、
前記被覆層におけるニッケルとマンガンとの組成比は、ニッケル:マンガンのモル比で、100:0から30:70の範囲内(ただし、前記範囲内ではニッケル:マンガンのモル比で100:0を除く)であり、
前記リチウムとニッケルおよびマンガンとを含む酸化物は、リチウムと、ニッケルおよびマンガンと、酸素とからなる、または、リチウムと、ニッケルおよびマンガンと、コバルト(Co),マグネシウム,アルミニウム,チタン,ジルコニウム,ホウ素,バナジウム,クロム,鉄,銅,亜鉛,モリブデン,スズ,タングステン,イットリウム,ニオブ,カルシウムおよびストロンチウムからなる群のうちの少なくとも1種の元素とを含み、かつ前記群のうちの少なくとも1種の元素を合計した含有量は、前記被覆層におけるニッケルとマンガンと群のうちの少なくとも1種の元素の合計に対して、40mol%以下のものである、リチウムイオン二次電池用正極。 - 前記被覆層の量は、前記複合酸化物粒子の0.5質量%以上50質量%以下の範囲内である、請求項5記載のリチウムイオン二次電池用正極。
- 前記正極活物質の平均粒子径は、2.0μm以上50μm以下の範囲内である、請求項5記載のリチウムイオン二次電池用正極。
- 前記複合酸化物におけるM1はマグネシウムおよびアルミニウムであり、yは0である、請求項5記載のリチウムイオン二次電池用正極。
- 正極および負極と共に、電解質を備え、
前記正極は、複合酸化物粒子の少なくとも一部に被覆層が設けられた正極活物質を含有し、
前記複合酸化物粒子は、平均組成がLi(1+w) Co(1-x-y) M1x M2y O(2-z) (但し、M1はマグネシウム(Mg),アルミニウム(Al),チタン(Ti)およびジルコニウム(Zr)からなる群のうちの少なくとも1種、M2はホウ素(B),バナジウム(V),クロム(Cr),マンガン(Mn),鉄(Fe),ニッケル(Ni),銅(Cu),亜鉛(Zn),モリブデン(Mo),スズ(Sn),タングステン(W),イットリウム(Y),ニオブ(Nb),カルシウム(Ca)およびストロンチウム(Sr)からなる群のうちの少なくとも1種であり、w,x,yおよびzは、それぞれ−0.10≦w≦0.10、0.001<x<0.10、0≦y<0.40、−0.10≦z≦0.20の範囲内の値である。)で表され、
前記被覆層は、リチウム(Li)と、ニッケルおよびマンガンとを含む酸化物よりなり、
前記被覆層におけるニッケルとマンガンとの組成比は、ニッケル:マンガンのモル比で、100:0から30:70の範囲内(ただし、前記範囲内ではニッケル:マンガンのモル比で100:0を除く)であり、
前記リチウムとニッケルおよびマンガンとを含む酸化物は、リチウムと、ニッケルおよびマンガンと、酸素とからなる、または、リチウムと、ニッケルおよびマンガンと、コバルト(Co),マグネシウム,アルミニウム,チタン,ジルコニウム,ホウ素,バナジウム,クロム,鉄,銅,亜鉛,モリブデン,スズ,タングステン,イットリウム,ニオブ,カルシウムおよびストロンチウムからなる群のうちの少なくとも1種の元素とを含み、かつ前記群のうちの少なくとも1種の元素を合計した含有量は、前記被覆層におけるニッケルとマンガンと群のうちの少なくとも1種の元素の合計に対して、40mol%以下のものである、リチウムイオン二次電池。 - 前記被覆層の量は、前記複合酸化物粒子の0.5質量%以上50質量%以下の範囲内である、請求項9記載のリチウムイオン二次電池。
- 前記正極活物質の平均粒子径は、2.0μm以上50μm以下の範囲内である、請求項9記載のリチウムイオン二次電池。
- 前記複合酸化物におけるM1はマグネシウムおよびアルミニウムであり、yは0である、請求項9記載のリチウムイオン二次電池。
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