JP4993440B2 - ろう付け性に優れた熱交換器用高強度アルミニウム合金クラッド材 - Google Patents
ろう付け性に優れた熱交換器用高強度アルミニウム合金クラッド材 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4993440B2 JP4993440B2 JP2006158686A JP2006158686A JP4993440B2 JP 4993440 B2 JP4993440 B2 JP 4993440B2 JP 2006158686 A JP2006158686 A JP 2006158686A JP 2006158686 A JP2006158686 A JP 2006158686A JP 4993440 B2 JP4993440 B2 JP 4993440B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sacrificial anode
- brazing
- aluminum alloy
- core material
- clad
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Prevention Of Electric Corrosion (AREA)
Description
(心材)
Si:Siは、固溶硬化とAl−Mn−Si系の化合物の微細析出硬化により、心材の強度を向上させる機能を有する。好ましい含有範囲は0.3〜1.2%であり、0.3%未満ではその効果が十分でなく、1.2%を超えて含有すると耐食性を低下させるとともに、心材の融点を下げ、ろう付け時に局部溶融が生じ易くなる。Siのさらに好ましい含有範囲は0.7〜1.2%である。
Si:Siは、犠牲陽極材の強度を向上させる。さらに、ろう付け加熱中に心材に拡散し、心材中にAl−Si−Mn系化合物の微細析出が生成して心材の強度を向上させる。好ましい含有範囲は1.0〜1.5%の範囲であり、1.0%未満ではその効果が小さく、1.5%を超えて含有すると、ろう付け加熱中の心材への拡散量が多くなり、心材に局部溶融が生じ易くなる。Siのさらに好ましい含有範囲は1.1〜1.4%である。
Si:ろう材としてはAl−Si系合金が適用され、通常7〜13%のSiを含む合金が用いられる。含有量が7%未満では流動性が低下しろうとして有効に作用せず、13%を超えると健全な材料の製造が難しくなる。心材にMgを含む材料のろう付けをより確実にするためには、Siの含有範囲を9.5〜12.0%とするのが好ましい。Siが9.5%未満ではろう材量が不足する場合があり、12.0%を超えるとろう材中にSiの粗大な晶出物が生じて、ろうの溶融が不均一になり、ろう付け欠陥が生じ易くなる。
連続鋳造により表1に示す組成を有する心材用合金、表2に示す組成を有する犠牲陽極材用合金、および表3に示す組成を有するろう材用合金を造塊し、得られた鋳塊のうち、心材用合金と犠牲陽極材用合金については均質化処理を行い、犠牲陽極材用合金およびろう材用合金を熱間圧延して所定の厚さとし、これらと心材用合金の鋳塊とを組み合わせて熱間圧延してクラッド材を得た。
連続鋳造により表6に示す組成を有する心材用合金、表7に示す組成を有する犠牲陽極材用合金を造塊した後、均質化処理を行い、犠牲陽極材用合金を熱間圧延して所定の厚さとし、前記心材用合金の鋳塊と実施例1で造塊後所定厚さまで熱間圧延した犠牲陽極用合金B1、前記犠牲陽極用合金と実施例1で造塊した心材用合金A1の鋳塊とを組み合わせ、さらに実施例1で造塊後所定厚さまで熱間圧延したろう材用合金C1を組み合わせて熱間圧延しクラッド材を得た。また、実施例1で造塊した心材用合金A1の鋳塊と実施例1で造塊後所定厚さまで熱間圧延した犠牲陽極用合金B1と実施例1で造塊後所定厚さまで熱間圧延したろう材用合金C1とを組み合わせて熱間圧延してクラッド材を得た。
2 チューブ形状
3 心材
4 ろう材
5 犠牲陽極材
Claims (7)
- 少なくとも心材の一方の面に犠牲陽極材をクラッドしてなるアルミニウム合金クラッド材であって、心材が、Si:0.7〜1.2%(質量%、以下同じ)、Cu:0.2%を超え1.0%以下、Mn:1.0〜1.8%、Ti:0.05〜0.35%を含有し、残部Alおよび不可避不純物からなるアルミニウム合金で構成され、犠牲陽極材が、Si:1.0〜1.5%、Zn:1.0〜7.0%を含有し、残部Alおよび不可避不純物からなるアルミニウム合金で構成され、犠牲陽極材のSi含有量が心材のSi含有量以上であることを特徴とするろう付け性に優れた熱交換器用高強度アルミニウム合金クラッド材。
- 前記心材の一方の面に犠牲陽極材がクラッドされ、他方の面にAl−Si系ろう材がクラッドされていることを特徴とする請求項1記載のろう付け性に優れた熱交換器用高強度アルミニウム合金クラッド材。
- 前記心材の両面に犠牲陽極材がクラッドされていることを特徴とする請求項1記載のろう付け性に優れた熱交換器用高強度アルミニウム合金クラッド材。
- 前記心材がさらに、Cr:0.02〜0.3 %、Zr:0.02〜0.3%のうちの1種または2種を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のろう付け性に優れた熱交換器用高強度アルミニウム合金クラッド材。
- 前記心材がさらに、V:0.01〜0.3%、B:0.01〜0.3%のうちの1種または2種を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のろう付け性に優れた熱交換器用高強度アルミニウム合金クラッド材。
- 前記犠牲陽極材がさらに、In:0.05%以下、Sn:0.05%以下のうちの1種または2種を含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のろう付け性に優れた熱交換器用高強度アルミニウム合金クラッド材。
- 400℃までの昇温速度を50℃/分とし、595℃までの到達時間を30分以内とする条件で加熱した場合において、犠牲陽極材表面の平均結晶粒度が0.13mm以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のろう付け性に優れた熱交換器用高強度アルミニウム合金クラッド材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006158686A JP4993440B2 (ja) | 2006-06-07 | 2006-06-07 | ろう付け性に優れた熱交換器用高強度アルミニウム合金クラッド材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006158686A JP4993440B2 (ja) | 2006-06-07 | 2006-06-07 | ろう付け性に優れた熱交換器用高強度アルミニウム合金クラッド材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007327094A JP2007327094A (ja) | 2007-12-20 |
JP4993440B2 true JP4993440B2 (ja) | 2012-08-08 |
Family
ID=38927751
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006158686A Active JP4993440B2 (ja) | 2006-06-07 | 2006-06-07 | ろう付け性に優れた熱交換器用高強度アルミニウム合金クラッド材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4993440B2 (ja) |
Families Citing this family (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5184112B2 (ja) * | 2008-01-21 | 2013-04-17 | 古河スカイ株式会社 | アルミニウム合金クラッド材 |
JP5704835B2 (ja) * | 2009-05-27 | 2015-04-22 | 株式会社神戸製鋼所 | 熱交換器用アルミニウム合金製ブレージングシート |
JP5576666B2 (ja) * | 2010-02-08 | 2014-08-20 | 株式会社神戸製鋼所 | 熱交換器に用いられるアルミニウム合金クラッド材およびそれに用いるアルミニウム合金クラッド材用芯材 |
JP2011241448A (ja) * | 2010-05-18 | 2011-12-01 | Furukawa-Sky Aluminum Corp | 耐アルカリ性に優れたアルミニウム合金クラッド材 |
JP5873343B2 (ja) * | 2012-01-29 | 2016-03-01 | 株式会社デンソー | 高耐食性アルミニウム合金ブレージングシート、ならびに、これを用いた自動車用熱交換器の流路形成部品 |
CN105378126B (zh) * | 2013-07-29 | 2018-02-06 | 株式会社Uacj | 铝合金包层材料及其制造方法、以及使用该铝合金包层材料的热交换器 |
US9976201B2 (en) | 2014-01-07 | 2018-05-22 | Uacj Corporation | Aluminum-alloy clad material and production method therefor, and heat exchanger using said aluminum-alloy clad material and production method therefor |
JP6452627B2 (ja) * | 2014-01-10 | 2019-01-16 | 株式会社Uacj | アルミニウム合金クラッド材及びその製造方法、ならびに、当該アルミニウム合金クラッド材を用いた熱交換器及びその製造方法 |
JP5809720B2 (ja) * | 2014-02-20 | 2015-11-11 | 株式会社神戸製鋼所 | 熱交換器に用いられるアルミニウム合金クラッド材およびそれに用いるアルミニウム合金クラッド材用芯材 |
JP2016186096A (ja) * | 2015-03-27 | 2016-10-27 | 株式会社神戸製鋼所 | アルミニウム合金製ブレージングシート |
JP7053140B2 (ja) * | 2016-11-08 | 2022-04-12 | 三菱アルミニウム株式会社 | 熱交換器用アルミニウム合金クラッド材およびその製造方法ならびに熱交換器用アルミニウム合金チューブの製造方法 |
CN112725661A (zh) * | 2020-12-24 | 2021-04-30 | 亚太轻合金(南通)科技有限公司 | 强耐腐蚀性铝合金及其制备方法 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07188822A (ja) * | 1993-12-24 | 1995-07-25 | Mitsubishi Alum Co Ltd | 耐孔食性のすぐれた自動車熱交換器の構造部材用Al合金複合材 |
JP4023760B2 (ja) * | 1999-01-11 | 2007-12-19 | 住友軽金属工業株式会社 | ろう付け性および耐食性に優れた熱交換器用アルミニウム合金クラッド材 |
JP3752154B2 (ja) * | 2001-03-23 | 2006-03-08 | 株式会社神戸製鋼所 | アルミニウム合金クラッド材 |
-
2006
- 2006-06-07 JP JP2006158686A patent/JP4993440B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2007327094A (ja) | 2007-12-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4993440B2 (ja) | ろう付け性に優れた熱交換器用高強度アルミニウム合金クラッド材 | |
JP4702797B2 (ja) | 犠牲陽極材面のろう付けによる面接合性に優れたアルミニウム合金クラッド材の製造方法 | |
JP5057439B2 (ja) | 耐久性に優れた高強度、高融点熱交換器用アルミニウム合金クラッド材とその製造方法、およびアルミニウム合金製熱交換器 | |
JP4111456B1 (ja) | 熱交換器用アルミニウム合金ブレージングシート | |
JP4832354B2 (ja) | 耐久性に優れた高強度、高融点熱交換器用アルミニウム合金クラッド材とその製造方法、およびアルミニウム合金製熱交換器 | |
JP5893450B2 (ja) | 熱交換器のヘッダ用アルミニウム合金製ブレージングシート、その製造方法及び熱交換器の製造方法 | |
JP4916334B2 (ja) | 強度とろう付け性に優れた熱交換器用アルミニウム合金クラッド材 | |
JP4916333B2 (ja) | 強度とろう付け性に優れた熱交換器用アルミニウム合金クラッド材 | |
JP3910506B2 (ja) | アルミニウム合金クラッド材およびその製造方法 | |
JP4993439B2 (ja) | ろう付け性に優れた熱交換器用高強度アルミニウム合金クラッド材 | |
JP2017145463A (ja) | アルミニウム合金ブレージングシート及びその製造方法、ならびに、当該ブレージングシートを用いた自動車用熱交換器 | |
JP5836695B2 (ja) | ろう付け後の強度及び耐食性に優れた熱交換器用アルミニウム合金フィン材 | |
JP4623729B2 (ja) | 犠牲陽極材面のろう付けによる面接合性に優れたアルミニウム合金クラッド材および熱交換器 | |
JP2005232506A (ja) | 熱交換器用アルミニウム合金クラッド材 | |
JP4030006B2 (ja) | アルミニウム合金クラッド材およびその製造方法 | |
JP4220411B2 (ja) | 熱交換器用アルミニウム合金クラッド材 | |
JP5498213B2 (ja) | ろう付け性に優れた高強度熱交換器用アルミニウム合金クラッド材 | |
JP4807826B2 (ja) | 犠牲陽極材面のろう付けによる面接合性に優れたアルミニウム合金クラッド材 | |
JP2017179548A (ja) | アルミニウム合金製ブレージングシート | |
JP5632175B2 (ja) | ろう付け性に優れた高強度熱交換器用アルミニウム合金クラッド材および熱交換器 | |
JP5498214B2 (ja) | ろう付け性に優れた高強度熱交換器用アルミニウム合金クラッド材 | |
JP4954551B2 (ja) | ろう付時のエロージョンが抑制されたアルミニウムろう合金及びそれを用いたブレージングシート、熱交換器用ヘッダーパイプ並びに熱交換器 | |
JP4263160B2 (ja) | アルミニウム合金クラッド材並びにそれを用いた熱交換器用チューブ及び熱交換器 | |
JPH07179971A (ja) | 電縫加工用アルミニウム合金ブレージングシート条 | |
JP2017179547A (ja) | アルミニウム合金製ブレージングシート |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20090327 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20110615 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110628 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110826 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20120501 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120501 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150518 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4993440 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |