JP4986233B2 - 不審者入館防止システム - Google Patents
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Description
このものは、前述した玄関キーを用いるか暗証番号を入力することで自動ドアのオートロックを解除する場合、集合玄関機を操作していることを後で見ていた人はオートロックが解除されたのを見極めて居住者の後について入館することができてしまい、不審者の入館を十分には防止することができない。
また、正規の入場者が退場する際開扉した瞬間に、屋外に配設された媒体検出手段が携帯媒体の無線を検出する一方、人検出手段は館内にいる退館者を検知しないことが起こり得るが、このときはシステムが正常と判断するので、不審者の入場を防止することが困難となる。
そこでこのシステムは、入居者が、フラッパゲートのテンキー入力等により通過人数を設定したり、フラッパゲート開閉制御を解除するためのボタンを押してフラッパゲートを開いたままにしたりすることにより、入居者自身の認証を条件として、入居者の家族や知人友人等の来訪者を複数人、個別の認証なしに通過させるようにしているが、このような操作は、セキュリティ制御装置により入場者が来訪者であると認証された場合は、無効とする(段落0017)ものである。
また、複数の来訪者が退場中において、何らかの事情で第3のゲートが閉まった場合、第3のゲートと前記第4のゲートとの間の領域に人間が存在する限り、第3のゲートは再度開くことはない。例えば、事情を知らない来訪者が、第3のゲートと前記第4のゲートとの間の領域に立ち止まって仲間の退場を待っている場合、あるいは、第4のゲートが開いている間に、不審者が第3のゲートと前記第4のゲートとの間の領域に入り込んだ場合には、正規の来訪者である退場者は第3のゲートの内側で立ち往生されられる恐れがある。
このようなトラブルに対しては人的対応が不可欠となり、維持管理費用負担が生じコスト高となることを避けられない。
これに対応するため、入場用ゲートと退場用ゲートの間に防災センターを配置することが考えられるが、これは建物のレイアウトの制約要因となり好ましくない。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載された不審者入館防止システムにおいて、前記中央制御装置は、前記入館用ゲート又は入居者用端末装置から送信された入館者数を登録する入館者数登録手段を備えるものとした。
請求項3に係る発明は、請求項2に記載された不審者入館防止システムにおいて、前記中央制御装置1は、前記入居者用端末装置から送信された入館者数を優先して前記入館者数登録手段に登録する入館者数優先登録手段を備えるものとした。
請求項4に係る発明は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載された不審者入館防止システムにおいて、前記建物のエントランスは、入館用エントランスと退館用エントランスに区画されてなり、前記中央制御装置は、制御部と、これにそれぞれ装置内部で結合された、記憶部、複数の前記撮影手段に網結合された画像解析部及び複数の自動扉駆動装置に網結合された自動扉開閉部を備え、前記入館用ゲートは、前記入館用エントランスに配設された少なくとも内外二重の第一、第二の自動扉を備え、前記第一の自動扉の屋外側に受付手段が設けられ、前記第一、第二の自動扉の間に第一の撮影手段を備え、前記退館用ゲートは、前記退館用エントランスに配設された少なくとも内外二重の第三、第四の自動扉の間に第二の撮影手段を備え、前記第三及び第四の自動扉の退館方向手前側及び前記第四の自動扉の屋外側に、順に第一乃至第三の人感センサーを備え、前記受付手段は、来訪者が入居者用端末装置と通信する通信手段と、来訪者が来訪人数を入力するための第一の入力手段と、少なくとも来訪者人数を記録した認証媒体を発行する発券手段と、入居者の許可に基づき前記第一の入力手段又は前記発券手段を有効化する有効化手段と、前記発券手段より発券された認証媒体の記録情報を読み取る読取手段とを備え、前記入居者用端末装置は、通信手段と入居者が入館許可人数を入力するための第二の入力手段と前記第一の自動扉を開駆動制御させる開扉操作手段を備え、前記制御部は、前記受付手段の読取手段が読取った前記認証媒体を認証したとき、又は、前記入居者用端末装置の開扉操作手段が操作されたとき、前記第一の自動扉を開駆動制御し、前記入館者数登録手段に登録された入館者数と前記画像解析部が解析した入館者数が一致すると判断したとき、前記第二の自動扉を開駆動制御し、前記登録された入館者数と前記解析した入館者数が一致しないと判断したとき、前記第二の自動扉の閉駆動制御を継続し、前記第一、第二の人感センサーが退館者を検知したとき、前記第三、第四の自動扉を開駆動制御し、前記画像解析部が逆行入館を認識したとき、前記第三の自動扉を閉駆動制御するとともに、前記第四の自動扉を開駆動制御するものとした。
請求項5に係る発明は、請求項4に記載された不審者入館防止システムにおいて、前記建物は、前記エントランスとエレベーターホールとが、ホールを挟んで配置され、前記エレベーターホールと前記ホールの間に第五の自動扉が備えられ、前記ホールの前記第五の自動扉近傍には、第二の読取手段が備えられ、前記発券手段は、前記来訪者人数と訪問先階を特定する情報を記録した認証媒体を発行するものであり、エレベーター籠は、第三の読取手段を備え、制御部は、前記第二の読取手段が読取った前記認証媒体を認証したとき、前記第五の自動扉を開駆動制御し、前記第三の読取手段が読み取った認証媒体が、前記発券手段により発券されたものであると判断したとき、訪問先階を特定する情報に基づいてエレベーターの停止階を特定して運行制御することとした。
請求項6に係る発明は、請求項5に記載された不審者入館防止システムにおいて、エレベーター籠はさらに、第三の撮影手段を備え、制御部は、前記登録された入館者数と前記画像解析部が解析した入館者数が一致しないと判断したとき、エレベーターの運行を開始しないものとした。
請求項7に係る発明は、請求項4乃至請求項6のいずれかに記載された不審者入館防止システムにおいて、前記読取手段は、顔、虹彩、指紋、静脈、声紋のいずれか一つ以上を読取可能なものが付加されているものとした。
請求項8に係る発明は、請求項4乃至請求項7のいずれかに記載された不審者入館防止システムにおいて、前記記憶部は、入居者ID、入居室、階数及び家族数を含む情報を記憶し、前記制御部は、前記受付装置の読取手段が読み取った前記認証媒体が入居者に保有を許可したものであると判断したとき、前記家族数を前記入館者数登録手段により入館者数として登録し、前記画像解析部を解析した入館者数が、前記登録された入館者数以下であると判断したとき、前記第二の自動扉を開駆動制御し、エレベーターの停止階を自動指定するとともに、任意階を指定可能なものとした。
特に、入館用ゲートは、入館者を撮影する第一の撮影手段を備え、退館用ゲートは、退館者と入館する不審者を撮影する第二の撮影手段を備えて、これらの撮影手段による撮像を解析して、入館者の人数を認識するとともに退館方向と逆行する動きを認識することとしているので、登録されている入館者数と画像解析部により認識した入館者数が、一致すると判断したとき前記入館用ゲートを開駆動し、一致しないと判断したとき閉駆動するとともに、前記画像解析部が逆行入館を認識したとき、前記退館用ゲートを閉駆動することができ、入・退館を精度よく制御することができ、データセンター、オフィス、集合住宅等のハイレベルのセキュリティが求められる建物の不審者入館防止システムを提供することができる。
請求項2に記載された発明によれば、入館用ゲート又は入居者用端末装置から送信された入館者数を登録する入館者数登録手段を備えるから、いずれかから入館者数を登録することができる。
請求項3に記載された発明によれば、中央制御装置1は、入居者用端末装置から送信された入館者数を優先して入館者数登録手段に登録する入館者数優先登録手段を備えるから、入居者の許可した人数のみが入館可能となり、受付段階における訪問先と来訪者の入館者数をめぐるトラブルを防止することができる。
請求項4に記載された発明によれば、建物のエントランスは、入館用エントランスと退館用エントランスに区画され、中央制御装置は、制御部と、これにそれぞれ装置内部で結合された、記憶部、複数の撮影手段に網結合された画像解析部及び複数の自動扉駆動装置に網結合された自動扉開閉部を備え、入館用ゲートは、入館用エントランスに配設された少なくとも内外二重の第一、第二の自動扉を備え、第一の自動扉の屋外側に受付手段が設けられ、第一、第二の自動扉の間に第一の撮影手段を備え、退館用ゲートは、退館用エントランスに配設された少なくとも内外二重の第三、第四の自動扉の間に第二の撮影手段を備え、第三及び第四の自動扉の退館方向手前側及び第四の自動扉の屋外側に、順に第一乃至第三の人感センサーを備えてなるもので、いわゆる、フラッパーゲートを必要としないので、入館者が迅速に、確実に、制限を受けず自由に入館することができる。
また、請求項4に係る受付手段は、来訪者が入居者用端末装置と通信する通信手段と、来訪者が来訪人数を入力するための第一の入力手段と、少なくとも来訪者人数を記録した認証媒体を発行する発券手段と、入居者の許可に基づき第一の入力手段又は発券手段を有効化する有効化手段と、発券手段より発券された認証媒体の記録情報を読み取る読取手段とを備え、前記入居者用端末装置は、通信手段と入居者が入館許可人数を入力するための第二の入力手段と第一の自動扉を開駆動制御させる開扉操作手段を備えており、さらに、請求項4に係る制御部は、受付手段の読取手段が読取った認証媒体を認証したとき、又は、入居者用端末装置の開扉操作手段が操作されたとき、第一の自動扉を開駆動制御し、入館者数登録手段に登録された入館者数と画像解析部が解析した入館者数が一致すると判断したとき、第二の自動扉を開駆動制御し、登録された入館者数と解析した入館者数が一致しないと判断したとき、第二の自動扉の閉駆動制御を継続し、第一、第二の人感センサーが退館者を検知したとき、第三、第四の自動扉を開駆動制御し、画像解析部が逆行入館を認識したとき、第三の自動扉を閉駆動制御するとともに、第四の自動扉を開制御するから、入館時においては、第一の自動扉は少なくとも入居者の許可により開き、第二の自動扉は登録された人数と入館する人数が一致するとき開き、退館時においても、仮令第四の自動扉が開いているときに不審者が入館したとしても、第三の自動扉が閉じて非正規の入館を拒絶するから、いわば、ダブルチェック方式で認証され、システムを自動化して可能な限り省力化を図り、維持管理コストを軽減するものでありながら、不審者の入館を確実に防止することができる。
しかも、入館用エントランスと退館用エントランスとは、相互に独立・分離して区画可能であるので、隣り合って建付ける必要はなく、建物のレイアウトの自由度を確保しつつ、不審者の入館を確実に防止することができる。
請求項5に記載された発明によれば、建物は、エントランスとエレベーターホールとが、ホールを挟んで配置され、エレベーターホールとホールの間に第五の自動扉が備えられ、ホールの第五の自動扉近傍には、第二の読取手段が備えられ、発券手段は、来訪者人数と訪問先階を特定する情報を記録した認証媒体を発行するものであり、エレベーター籠は、第三の読取手段を備え、制御部は、第二の読取手段が読取った認証媒体を認証したとき、第五の自動扉を開駆動制御し、第三の読取手段が読み取った認証媒体が、発券手段により発券されたものであると判断したとき、訪問先階を特定する情報に基づいてエレベーターの停止階を特定して運行制御するから、不審者が第一、第二の自動扉、あるいは、第四、第三の自動扉を突破したとしても、エレベーターホールへ侵入できず、エレベーターの運行はされないから、三重、四重の高度のセキュリティを構築することができる。
請求項6に記載された発明によれば、エレベーター籠はさらに、第三の撮影手段を備え、制御部は、登録された入館者数と画像解析部が解析した入館者数が一致しないと判断したとき、エレベーターの運行を開始しないので、セキュリティをさらにハイレベルのものとすることができる。
請求項7に記載された発明によれば、読取手段は、顔、虹彩、指紋、静脈、声紋のいずれか一つ以上を読取可能なものが付加されているので、特に入居者については認証媒体を所持していなくても、入館可能とすることができる。
請求項8に記載された発明によれば、中央処理装置の記憶部は、入居者ID、入居室、階数及び家族数を含む情報を記憶し、制御部は、受付装置の読取手段が読み取った認証媒体が入居者に保有を許可したものであると判断したとき、家族数を入館者数登録手段により入館者数として登録し、画像解析部を解析した入館者数が、登録された入館者数以下であると判断したとき、第二の自動扉を開駆動制御し、エレベーターの停止階を自動指定するとともに、任意階を指定可能とするものであるから、さらに自動化を進めることができる。
図1は、本発明の不審者入館防止システムの構成を概略的に示すシステム構成概略図である。図2は、本システムを適用した実際の建物の全体図である。図3は、本システムの入館時における作動を示す図であり、(a)は第一の入館エントランス領域における作動を、(b)は第二の入館エントランス領域における作動を、(c)はエレベーターホールにおける作動を、それぞれ示す図である。図4は、本システムの退館時における作動を示す図である。図5は、本システムのメインルーチンを示す図、図6は、入館時のサブルーチンを示す図、図7は、退館時のサブルーチンを示す図である。
本システムの中央制御装置1は内部に、制御部11と、この制御部11にそれぞれ結合された記憶部12と、各所に配備された動画カメラ24とネットワークで結ばれた、画像を解析して入館者数をカウントする画像解析部13と、各所に配備された自動ドア駆動装置25とネットワークで結ばれた、自動ドア開閉部14とを具備している。
前記した制御部11は、さらに中央制御装置1の外部において、受付装置21と、入居者用端末装置22と、人感センサー23と、撮影手段である動画カメラ24と、ホール内に設けられた読取装置32と、各エレベーター内に設けられた読取装置33に網結合されたエレベーター制御装置31と、通信線を介して結合されている。
前記エントランスは、入館用エントランス1、2と退館用エントランス4、5に区画され、入館と退館の動線が明確に区分されている。入館用エントランスと退館用エントランスの区画は、壁にて形成するものの他、植栽やロープ等で形成されていても良く、また、両者は物理的に分離されてレイアウトされていても良い。要は通常の通行態様では両者間を渡ることが不可能に区画されていればよい。
このように本システムによれば、入場用ゲートと退場用ゲートの間に防災センターを配置する必要がないばかりか、入館用エントランスと退館用エントランスを自由にレイアウトすることができる。
図2、図3(a)、(b)を参照して、前記入館用エントランス1、2は、入館用ゲートを構成する少なくとも内外二重の入館用エントランス自動扉A、Bを備え、屋外側の入館用エントランス自動扉Aの屋外側には受付装置が、内側の入館用エントランス自動扉Bの屋外側には入館者人数を確認するために撮影する動画カメラ24Aが、配設されている。
受付装置21は、図1に示すように、来訪者が訪問先と通信する通信手段と、来訪者が訪問先室番号や入館人数等を入力するための入力手段と、少なくとも来訪者人数と訪問先の停止階を示すコード、例えば2次元バーコードが印刷された認証媒体である紙製の券を発行する発券手段と、来訪者に対して発行された券のコードリーダーと入居者が保有を許可されたIC内蔵認証媒体のIDを読み取る非接触リーダーの2種類の認証媒体読取手段と、を備えている。
入居者が保有を許可された認証媒体としては、偽造防止の観点からICチップ内蔵のカードや玄関鍵の形態としている。
この認証媒体には、例えばIDのみが記憶されており、中央制御装置1の記憶部12に、これに対応するデータベースが構築されている。前記の読取手段であるリーダーは、このIDからデータベースを参照して、例えば停止階や家族数等、必要とする情報を読み取るようにしてある。この認証媒体に必要とする全ての情報を記憶させることもできる。
来訪者は、この入力有効化処理の後にテンキー等の入力手段から入館者数を入力すると、制御部11は、この入力値をデータセットして入館者数として登録する。
より安全性を高めるために、入館者数の入力は、入居者用端末装置から行うようにしてもよい。このとき、入居者用端末装置は、該装置から送信された入館者数を優先して入館者数登録手段に登録する入館者数優先登録手段を備える構成とすれば、来訪者の意向にかかわらず、入居者の意向を反映した来訪許可人数を指定でき、さらにセキュリティを向上することが可能である。
なお、来訪者の入館者数の入力手段としては、前記のリーダーで発券された紙の二次元バーコードに印刷・記録された人数を読み取り、読み取った値を制御部11に送信することにより入力・登録することとしてもよい。上記の発券手段は入居者の許可により有効化される。
入館者数が登録されたら、入居者用端末装置の扉開操作部の操作により、前記した第一の自動扉を開放する。図6のステップ108、109に示すように、この操作を省略して、入館者数が登録されたことを条件として、開放することとしてもよい。
また、リーダーが入居者のIDを読み取ったときは、制御部11は、このテンキーからの入力値は随伴者数であると認識し、その後の処理を実行する(ステップ107〜117)。
両者が一致しないときは、入館者には不審者が含まれると判断して、第二の自動扉Bを開放しない。
このように、本システムの制御部11は、第一の自動扉Aを、入居者又はシステムの認証に基づいて開放し、第二の自動扉Bを、入館を許可され登録された人数とシステムが解析・認識した人数とが一致することを条件として開放することとして、いわば二重のバリアを構築しているので、正規の入館者に付随して不審者が入館することを、自動的かつ確実に防止することができる。
本実施例では、退館用エントランス4、5には、3重の自動扉C、D、Eが配設されている。このうち自動扉CとEが、本発明の第三、第四の自動扉であり、退館用ゲートを構成するものである。
自動扉C、D、Eの退館方向手前側及び第四の自動扉Eの屋外側には、順に人感センサーA、B、C、Dが配設されている。人感センサーA、C、Dが、順に本発明の第一乃至第三の人感センサーである。
これらの自動扉C、D、Eは、人感センサーの検知により開放され、所定時間経過後に閉鎖される。
また、退館用エントランスには、動画カメラ24Bが備えられている。
図4の左図に示すように、先ず、屋外に設置されたセンサーDが自動扉Eの屋外側の滞在者を検知して、例えば、「隣の入口にお廻り下さい。」とのアナウンスを行い、入口と間違って退館用エントランスに近付いた入館者を入館用エントランスに誘導するとともに、不正に侵入を試みる不審者を自動扉Eの屋外側に留まることを防ぐ。
このとき、正規の退館者がセンサーAに検知されていたとしても、センサーDが不審者を検知するまで自動扉Cを開放しないでいると、正規の退館者を暫時待機させることとなる。
これを防ぐためには、センサーDの検知を待つまでもなく、画像解析部の解析結果が順方向の退館であると認識された時点で、自動扉Cを開放するとよい。
以上の実施例1の入・退館システムにより、充分確実に不審者の入館を防止することができるが、本実施例2ではさらに、ホールとエレベーターホール3との間に、第五の自動扉Fを設けている。
図1、図2、図3(c)を参照して、入館者は、前述のように第二の自動扉Bが開放されると、ホールに進んでエレベーターホール3に近付く。
ホールとエレベーターホールとの間には、自動扉Fが配設されている。
この自動扉Fを開放するためには、ホールの自動扉F近傍に第二の読取手段32が設けられているから、これに受付装置で発券されたコードが印刷された券又は入居者が保有するIC内蔵のカード、鍵等を読み取らせる。
制御部11がこれらを認証すると、自動扉Fを開放する。
読取手段33から読み取った信号を受信した制御部11は、認証媒体に記憶された情報に基づいて自動的に停止階を設定し、運行を開始して当該階に着床する。
このとき、エレベーター制御装置31は読取手段33が券やカードを読み取らない限り、停止階を設定せず、運行を開始しない。
この構成により、券を所持する正規の来訪者は、訪問先が存在する指定された階にのみ移動することができる。
一方、不審者は、仮に不正にエレベーターに搭乗したとしても、エレベーター籠内の読取手段33に読み取らせるべき券を保持しないから、エレベーターによる垂直方向の移動はできず、不正な入館はエレベーターホールまでに留まる。
勿論、階段は火事等の非常時以外、来訪者の使用は不可とされている。
なお、このシステムでは入居者も来訪者と同じく、停止階を入居階に指定されてしまうので、制御部11が入居者であると認識したときは、エレベーター内の通常の停止階指定ボタンの操作を有効化し、任意の停止階を指定できるようにするとよい。
このメインルーチンは、主として退館用エントランスからの不審者の非正規の入館を防止するための制御フローであり、入館用エントランスからの入館制御フローと退館用エントランスからの退館制御フローについては、このメインルーチンが所定時間実行されたとき、入館処理サブルーチンを実行した後、退館処理サブルーチンを実行するよう構成されている(ステップ100、200)。
そして、ステップ1において屋外に設置されたセンサーDが人を感知すれば、誤解又は悪意に基づく扉Eへの接近であると判断されるので、自動扉C、Eの駆動装置25を閉駆動制御し、前述のアナウンスを行うため、タイマーのカウントアップを始め、所定時間、例えば500ms、無限ループを実行してアナウンスを継続する(ステップ2〜5)。この所定時間が経過したら、タイマーカウンタをリセット(ステップ6)してステップ100にジャンプして順に入館処理と退館処理を実行する。詳細は後述する。そして、このメインプログラムは、5ms毎に割り込み処理を実行するよう構成されているので、センサーDが人を感知している間無限ループを実行し、人が存在しなくなるまでアナウンスを繰り返す。
逆行した人が退館方向の移動を開始すると、退館するまで、5ms毎の割り込み処理を実行し、アナウンスを継続する。
センサーDが不審者を検知するまで自動扉Cを開放しないでいると、センサーAに検知された退館者を待機させることとなる。これを防ぐためこの実施例では、センサーDの検知を待つまでもなく、画像解析部13が退館方向の移動であると認識した(ステップ13)時点において、センサーAが検知していれば(ステップ14)、自動扉Cを開放するようにしている(ステップ15)。
次のステップ16において、センサーDが人を検知したとき(ステップ16)は、逆行した人が退館したと判断できるので、扉Eを閉駆動制御して、再度の不正入館を阻止するとともに、先程のステップ8において立てた侵入フラグを外して、例えば「隣の入口にお廻り下さい。」とのアナウンスを行い(ステップ17、18)、ステップ100に進む。
また、ステップ7において、画像解析部13が逆行する人を認識しなかったときは、ステップ100にジャンプし、入館処理サブルーチンを実行した後、退館処理サブルーチンを実行する(ステップ100、200)。
このルーチンにおいて、センサーDが検知せず、画像解析部13が逆方向の移動を認識せず、かつ、侵入フラグが立っていないときは、何の問題もないのでステップ100にジャンプするが、センサーDが検知せず、かつ、画像解析部13が逆方向の移動を認識しない状態にあっても、侵入フラグが立っているとき(ステップ11)は、退館エントランス4に不審者が滞在している可能性があるから、ステップ12以降を実行して、「こちらは退館専用の区域です。入館される方は隣の入口にお廻り下さい。」とのアナウンス、また、ステップ19の「隣の入口にお廻り下さい。」との上記のアナウンスを継続する。
来訪者が、受付装置21の通信部であるインターフォン等で訪問先を呼び出し、来訪した旨を告げる。インターフォン等がつながったとき、制御部11は前記憶部12から訪問先の停止階を自動的に読み出して、登録する。
受付装置21の入力部は、入居者用端末装置22の入力手段から入力・送信された許可信号によりその操作が有効にされ、入館者数が入力される(ステップ101〜103)。
このシステムに代えて、入居者用端末装置22の入力手段から入館者数を入力可能としてもよい。
このとき、受付装置21の入力部と入居者用端末装置22の両方から入館者数が入力された場合は、入居者用端末装置22からの入力が優先して制御部11が備えている入館者数を登録するステップ108の入館者数登録手段にて登録されるようにする。
このようにして、入居者用端末装置の入力手段から入力・送信された入館者数を優先して登録する入館者数優先登録手段を構成すれば、来訪者が入館を希望する人数を入居者が許可する人数に制限することが可能となる。
なお、このように構成するときは、来訪者が入力した入館者数を入居者用端末装置22の表示部に表示し、入居者は該表示を確認して打合せと異なるときは、自らが入力するとよい。
次に来訪者は、発券された認証媒体を第一の読取手段である受付装置21の読取部に読み取らせて、本システムの認証を受けることとなる(ステップ104、105)。
上記読取部は、少なくとも来訪者の紙製の認証媒体に印刷されたコードを読み取るリーダと、入居者の保持する認証媒体の電気信号を読み取るリーダの2種類の読取手段を備えている。
したがって、入居者は、自らが保持するICカード等の認証媒体を、電気信号を読み取るリーダに読み取らせて認証を受けることとなる。なお、入居者の認証は、認証媒体の電気信号を読み取るリーダに代えて、顔、虹彩、指紋、静脈のいずれか一つ以上を読取可能なものとしてもよい。
なお、自動扉は全て、進行方向手前側のセンサーが感知しなくなって所定時間経過後に閉じられるように構成されている。
入居者が、随伴者数、すなわち自分を除く入館者数を入力する(ステップ113)と、制御部11は、入館者数は入力された人数+1であると定義する(ステップ114)。
所定時間経過してもステップ113の入力がないときは、入館者数は1であると再定義して(ステップ117)、ステップ108に進んで入館者数を記憶部に登録して、ドアAを開く。
なお、入居者は随伴者数ではなく、入館する者全員の人数を入力するものとしてもよい。
このエントランス2に備えてある動画カメラ24Aが上下左右に首を振りながら入館者を撮影し続けており、このビデオ信号はネットワークを介して中央制御装置1の画像解析部13に送信され、この画像解析部13にて画像解析されて、エントランス2内に存在する人数が識別される。
比較の結果両者が一致するときは、不審者の入館はないと推測できるので、ドアBを開放する(ステップ118)。
一方、両者が一致しないときは、不審者の入館があると推測できるので、ドアAを開き、例えば「ご来館された方の数がお手続をされた数と異なります。ご面倒ですが、もう一度、お手続をして下さい。」とのアナウンスが、5ms毎の割り込み処理によりメインルーチンが実行されるまでの間、ステップ109にジャンプする無限ループによって実行され、再度の手続きにおいて両者が一致するまで繰り返される(ステップ110)。
本システムは、本人であることの認証により第一の自動扉を開放し、入館人数の確認により第二の自動扉を開放するものであって、いわばダブルチェック方式で不審者の侵入を防止するものである。
読取手段32に上記の認証媒体を読み取らせることによりドアFが開放されるので、エレベーターホール3内に進んで、停止しているか停止したエレベータ籠に搭乗し、エレベータ籠に備えられている第三の読取手段33に読み取らせる(ステップ119〜122)。
制御部11はステップ123において、搭乗者が入居者であるか否か判断し、来訪者であれば、上記の認証媒体に記録された訪問先階をエレベータ制御装置31の停止階登録手段に登録し、当該階まで運行し、その他の階へは運行しない。このようにすることにより、来訪者が訪問先以外の階に立ち入ることはできなくしてある。
一方、搭乗者が入居者であると判断されたとき(ステップ123)は、エレベータ籠に通常備えられている停止階ボタンを有効化し、所定時間の範囲内で入居階とは異なる階に停止することを指定可能にしてある(ステップ125〜128)。
停止階まで運行したら、停止階データをリセットする(ステップ129〜130)、
退館するときは、上記読取手段33に認証媒体を読み取らせることにより、エレベータホール階まで自動運転される。
当然入居者がエレベータ籠に搭乗したときは、上記のステップ123〜128の処理が実行されることから、館内を自由に上下移動することができる。
このフローチャートは、正規の退館処理の手順を示すもので、非正規の退館処理の手順については、図5に基づいて段落0029乃至段落0030において既述のとおりであるので、ここでは説明を省略する。
人感センサーAの検知信号が制御部11に送信されると、制御部11は退館用ゲートである第三の自動扉Cを開制御する(ステップ201〜202)。
次に、人感センサーCが検知すると退館用ゲートの第四の自動扉Eを開制御し、人感センサーDが検知すれば退館者は完全に退館したと判断できるので、無限ループ(ステップ205)で人感センサーDの検知を待って自動扉Eを閉制御し(ステップ205〜206)、不審者の入館を極力防止している。
なお、自動扉Dの開閉制御は、本フローチャートとは別個の系統で単純なオンオフ制御している。
11 制御部
12 記憶部
13 画像解析部
14 自動扉開閉部
21 受付装置
22 入居者用端末装置
23 人感センサー
24 撮影装置
25 自動扉駆動装置
31 エレベーター制御装置
32 ホール内読取装置
33 エレベーター内読取装置
Claims (8)
- 建物への入館用ゲートと、前記建物からの退館用ゲートと、前記入館用ゲートより、正規の入館者のみが入館するとき該ゲートを開制御し、不審者を含む入館者が入館するとき該ゲートを閉制御するとともに、前記退館用ゲートより、不審者が入館したとき該ゲートを閉制御する中央制御装置と、から構成される不審者入館防止システムであって、
前記入館用ゲートは、入館者を撮影する第一の撮影手段を備え、
前記退館用ゲートは、退館者と入館する不審者を撮影する第二の撮影手段を備え、
前記中央制御装置は、前記第一・第二の撮影手段による撮像を解析して、入館者の人数を認識するとともに退館方向と逆行する動きを認識する画像解析部を備え、登録されている入館者数と前記画像解析部により認識した入館者数が、一致すると判断したとき前記入館用ゲートを開駆動し、一致しないと判断したとき閉駆動するとともに、前記画像解析部が逆行入館を認識したとき、前記退館用ゲートを閉駆動する不審者入館防止システム。
- 前記中央制御装置は、前記入館用ゲート又は入居者用端末装置から送信された入館者数を登録する入館者数登録手段を備えるものであることを特徴とする請求項1に記載された不審者入館防止システム。
- 前記中央制御装置は、前記入居者用端末装置から送信された入館者数を優先して前記入館者数登録手段に登録する入館者数優先登録手段を備えるものであることを特徴とする請求項2に記載された不審者入館防止システム。
- 前記建物のエントランスは、入館用エントランスと退館用エントランスに区画されてなり、
前記中央制御装置は、制御部と、これにそれぞれ装置内部で結合された、記憶部、複数の前記撮影手段に網結合された画像解析部及び複数の自動扉駆動装置に網結合された自動扉開閉部を備え、
前記入館用ゲートは、前記入館用エントランスに配設された少なくとも内外二重の第一、第二の自動扉を備え、前記第一の自動扉の屋外側に受付手段が設けられ、前記第一、第二の自動扉の間に第一の撮影手段を備え、
前記退館用ゲートは、前記退館用エントランスに配設された少なくとも内外二重の第三、第四の自動扉の間に第二の撮影手段を備え、
前記第三及び第四の自動扉の退館方向手前側及び前記第四の自動扉の屋外側に、順に第一乃至第三の人感センサーを備え、
前記受付手段は、来訪者が入居者用端末装置と通信する通信手段と、来訪者が来訪人数を入力するための第一の入力手段と、少なくとも来訪者人数を記録した認証媒体を発行する発券手段と、入居者の許可に基づき前記第一の入力手段又は前記発券手段を有効化する有効化手段と、前記発券手段より発券された認証媒体の記録情報を読み取る読取手段とを備え、
前記入居者用端末装置は、通信手段と入居者が入館許可人数を入力するための第二の入力手段と前記第一の自動扉を開駆動制御させる開扉操作手段を備え、
前記制御部は、
前記受付手段の読取手段が読取った前記認証媒体を認証したとき、又は、前記入居者用端末装置の開扉操作手段が操作されたとき、前記第一の自動扉を開駆動制御し、
前記入館者数登録手段に登録された入館者数と前記画像解析部が解析した入館者数が一致すると判断したとき、前記第二の自動扉を開駆動制御し、前記登録された入館者数と前記解析した入館者数が一致しないと判断したとき、前記第二の自動扉の閉駆動制御を継続し、
前記第一、第二の人感センサーが退館者を検知したとき、前記第三、第四の自動扉を開駆動制御し、前記画像解析部が逆行入館を認識したとき、前記第三の自動扉を閉駆動制御するとともに、前記第四の自動扉を開駆動制御することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載された不審者入館防止システム。 - 前記建物は、前記エントランスとエレベーターホールとが、ホールを挟んで配置され、
前記エレベーターホールと前記ホールの間に第五の自動扉が備えられ、前記ホールの前記第五の自動扉近傍には、第二の読取手段が備えられ、
前記発券手段は、前記来訪者人数と訪問先階を特定する情報を記録した認証媒体を発行するものであり、
エレベーター籠は、第三の読取手段を備え、
制御部は、
前記第二の読取手段が読取った前記認証媒体を認証したとき、前記第五の自動扉を開駆動制御し、
前記第三の読取手段が読み取った認証媒体が、前記発券手段により発券されたものであると判断したとき、訪問先階を特定する情報に基づいてエレベーターの停止階を特定して運行制御することを特徴とする請求項4に記載された不審者入館防止システム。 - エレベーター籠はさらに、第三の撮影手段を備え、
制御部は、前記登録された入館者数と前記画像解析部が解析した入館者数が一致しないと判断したとき、エレベーターの運行を開始しないことを特徴とする請求項5に記載された不審者入館防止システム。 - 前記読取手段は、顔、虹彩、指紋、静脈のいずれか一つ以上を読取可能なものが付加されていることを特徴とする請求項4乃至請求項6のいずれかに記載された不審者入館防止システム。
- 前記記憶部は、入居者ID、入居室、階数及び家族数を含む情報を記憶し、
前記制御部は、前記受付装置の読取手段が読み取った前記認証媒体が入居者に保有を許可したものであると判断したとき、前記家族数を前記入館者数登録手段により入館者数として登録し、前記画像解析部を解析した入館者数が、前記登録された入館者数以下であると判断したとき、前記第二の自動扉を開駆動制御し、エレベーターの停止階を自動指定するとともに、任意階を指定可能とすることを特徴とする請求項4乃至請求項7のいずれかに記載された不審者入館防止システム。
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