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JP4982324B2 - Ni基鍛造合金、蒸気タービンプラント用鍛造部品、蒸気タービンプラント用ボイラチューブ、蒸気タービンプラント用ボルト及び蒸気タービンロータ - Google Patents

Ni基鍛造合金、蒸気タービンプラント用鍛造部品、蒸気タービンプラント用ボイラチューブ、蒸気タービンプラント用ボルト及び蒸気タービンロータ Download PDF

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Description

本発明は、Ni基鍛造合金に係り、特に、高温強度および耐酸化性に優れたNi基鍛造合金に関する。
蒸気タービン,ガスタービン等の発電効率を向上させるためには、主蒸気温度あるいは燃焼温度の向上が有効である。
主蒸気温度あるいは燃焼温度の向上に伴い、高温部品の温度が高くなるため、より耐用温度の高い耐熱材料が必要となる。
高温部品は、さらされる温度および部品のサイズにより、精密鋳造材と鍛造材に分類される。小型で使用温度の高いガスタービンの動翼や静翼は、精密鋳造で製作されるのが一般的であるが、大型品を精密鋳造で作製することは困難であることからその他の大型の部材は鍛造で製作されるのが一般的である。
鍛造品は、1000℃〜1200℃の範囲で熱間鍛造を行い成型されるが、この温度域での加工性を確保するためには、1000℃以上での変形抵抗が小さい必要がある。
γ′相(Ni3Al)により析出強化されたNi基超合金は、高温強度に優れるため、鍛造で製作される高温部品に広く用いられている。γ′相は、低温で高温より安定であり、温度を上げると消失する特性を有する。γ′相が、析出した状態では熱間加工性が悪いため、熱間加工はγ′相が消失する温度(固溶温度)以上で行う必要がある。
使用温度での強度は、γ′相の析出量が多いほど強くなるためγ′相の析出量を増やす必要があるが、γ′相の析出量を増やすと固溶温度も上昇するため熱間加工が困難になる。
このため、γ′相強化型鍛造材の高温強度には限界があった。
必要な10万時間破断強度を100MPaとした場合、γ′相の固溶温度を1000℃以下とし、十分な熱間加工性を確保した場合の鍛造材の耐用温度は750℃程度が限界であった。
また、750℃以上では、酸化が顕著となり始めるため、耐用温度を750℃以上に高めるためには耐酸化性の向上も不可欠である。耐酸化性を高めるためには、安定な酸化物を形勢するAlの添加が有効であるが、Alはγ′相の固溶温度を高め、熱間加工性を悪化させるため、従来の鍛造合金では3wt.%以下であり、Al酸化物を安定に形成するためには不十分であった。
なお、γ′相を高温まで安定化し、強度を高めるため従来のNi基鍛造合金ではNb,Ti,Taは不可欠な添加元素とされている(特許文献1参照)。
特開2005−97650号公報
従来の技術を説明したが、これら従来の技術では、熱間加工性と高温強度とを十分に確保することは困難であった。
そこで、本発明は、熱間加工性を維持しつつ、耐用温度を760〜800℃に向上させることを目的とする。
すなわち、本発明は、従来材と同等の熱間加工性を維持しつつ、耐用温度を従来材の限界である750℃から760〜800℃に向上させることである。
また、表面にAl皮膜を形成させることで、この温度域で十分な耐酸化性を確保する。発明者らはこのような目的を達成させるために、高温でγ′相を不安定にし、低温でγ′相を安定化する合金元素の添加バランスについて検討し、熱間加工性を損なうことなく、耐用温度を大幅に向上させることが可能な添加元素のバランスを見出した。
つまり、本発明のNi基鍛造合金は、0.001〜0.1wt.%のC、12〜23wt.%のCr、3.5〜5.0wt.%のAl、および不可避的不純物を含み、残部がNiからなるものであって、WとMoとの和が5〜12wt.%、Moが5wt.%以下、Ti,Ta,Nbの添加量が実質的にゼロであることを特徴とする。
また、WとMoとの和が5〜12wt.%、Moが5wt.%以下、W及びMo以外の耐火元素の総和が1wt.%以下、Ti,Ta,Nbの総和が0.5wt.%以下であることを特徴とする。
そして、固溶温度が1000℃以下であり、750℃における105hクリープ破断強度が100MPa以上、平均粒径が50〜100nmであるNi3Al相が、700℃以下で、体積率で30%以上析出し、Cの含有量が0.001〜0.04wt.%であることが好ましい。
また、これらNi基鍛造合金は、蒸気タービンプラント用鍛造部品として用いられる。
特に、主蒸気温度720℃以上の蒸気タービンプラント用ボイラチューブ、使用温度が750℃以上となる蒸気タービンプラント用ボルト、環境温度が750℃以上となる蒸気タービンロータに使用されることが好ましい。
本発明により、熱間加工性を維持しつつ、耐用温度を760〜800℃に向上させることが可能となる。
まず、本発明の添加元素のバランス、すなわち有効な化学成分範囲およびその根拠を以下に示す。
Crは、耐食性を確保する上で重要な元素であり、15wt.%以上の添加が必要であるが、過剰に添加すると、脆化相としてしられるσ相が析出するため23wt.%以下とする必要がある。
しかし、これらの元素は耐酸化性を悪化させ、特に加工温度付近の高温ではγ′相を安定化し高強度化するが使用温度付近ではγ′相の安定化に寄与しないことから、強度と熱間加工性を両立させることを目指した超合金においては、熱間加工性の観点からも添加しないことが望ましい。この点で本発明は従来の合金設計思想と異なる。
Alは、γ′相を安定化し強度を高め耐酸化性を向上させる。耐酸化性の観点からは3.5wt.%、強度の観点からは4wt.%以上の添加が望ましい。しかし、Alを5wt.%以上添加するとγ′相の固溶温度が上昇し熱間加工が困難となる。
Niと類似した特徴をもつCoはγ′相を不安定にする。すなわち、γ′相の固溶温度を下げるため、熱間加工下限温度を低くして熱間加工を容易にする。より高い耐酸化性を求める場合、Coを15wt.%以上添加することが望ましい。しかし、Coは有害相であるσ相を安定にすることから、23wt.%以下にする必要がある。γ′相が析出するマトリックスについても、固溶強化する必要があり、また、高温でのγ′相の粗大化を押させるためには拡散係数を下げる必要がある。
このためには、Mo,W,Reなどの耐火元素を添加する必要がある。MoおよびReなどW以外の耐火元素は、凝固時に液相または固相に濃化し偏析欠陥の生成を助長することから添加元素としては望ましくなく、Wの添加が好ましい。上記の効果を得るためにはWを5wt.%以上添加することが望ましい。
しかし、Wは有害相であるσ相やμ相を安定化する。また、固溶強化は高温まで維持されγ′相固溶温度以上でも熱間加工性に悪影響を与えることから、Wの添加量は12wt.%以下とする必要がある。
Moは、前記のように偏析元素であるが、強度,相安定性に与える影響はWと類似しており、5wt.%まではWに置き換えて添加することができる。
以上述べた思想により構成される本発明材は、優れたクリープ強度と耐酸化性を示しながらもNimonic263などの従来鍛造合金と同様に熱間加工が可能である。10万時間クリープ破断強度は750℃において100MPa以上を示し、高温酸化処理で酸化保護皮膜であるAl酸化物が自己形成されることが本発明材の特徴である。このような、合金は従来は熱間鍛造が困難であり、精密鋳造にて製造する必要があったが、本発明により鍛造を可能とした。
表1に供試材の化学成分を示す。なお、表中、C又はSで始まる材料名のものは従来材と位置づけた。
Figure 0004982324
供試材高周波溶解により作製し、鍛造可能な合金については鍛造し、不可能な成分については、精密鋳造により試料を作製した。
図1は、これらの合金のγ′相固溶温度と700℃でのγ′相析出量(面積率)の関係を示す。γ′相の固溶温度については、熱示差分析により決定することができる。熱示差分析では、溶体化時効処理によりγ′相を析出させた後、試料を昇温さ、γ′相が固溶する際の反応熱が検知される温度をもとに固溶温度を決定する。
700℃でのγ′相析出量は供試材を700℃において長時間時効した後、SEM観察を行いSEM像について画像解析を行い決定することができる。時効時間は48時間前後が適当である。
図1に示すように従来材では、γ′相固溶温度が高いほど700℃でのγ′相析出量が多くなり、γ′相の析出強化が強くなり、より高強度となる。γ′相は熱間加工性を著しく阻害することから熱間加工温度は、γ′相固溶温度よりも高い必要があるため、高強度な材料ほど熱間加工が困難であり、γ′相固溶温度が1050℃を超えると実質的に鍛造困難となり、鍛造材としてではなく、鋳造材として用いられる。
鋳造材は鋳造欠陥の観点から大型品の製造は困難であり、大型品の製造には鍛造材が適しているが、従来の知見では鍛造材では700℃において析出せることができるγ′相の量の上限は25%程度である。
図1に示すように本発明材では、γ′相の固溶温度が1000℃程度であっても、700℃で35%以上のγ′相を析出させることができ従来の鍛造材より大幅に高温強度を向上させるポテンシャルを有することを示す。
図2に、本発明材および従来材の温度とγ′相析出量の関係を示す。本発明材では従来材と同様にγ′相固溶温度を鍛造材料の加工温度以下としながらも使用温度である700〜800℃において、従来材と比較して多くのγ′相が析出する成分である。
CON222は、γ′相の固溶温度が1000℃以上であるために熱間加工が困難であり、精密鋳造材としてガスタービンの静翼などに用いられる成分であり、800℃における10万時間クリープ破断強度は100MPa程度である。発明材のγ′相固溶温度は従来の鍛造合金と同等であるにも関わらず、700〜800℃では、ガスタービン静翼に用いられる精密鋳造材と同等以上のγ′相が析出する。
次に本発明材について、高温強度評価を行った結果を示す。評価は、発明材AおよびBについて実施した。比較材としては、CON141,CON263,CON750およびCON939を用いた。CON750は、従来の大型鍛造材としては最強強度レベルの合金に相当し、航空機エンジンのタービンディスクに用いられている。
CON222は、前記の通り鍛造が困難であり、精密鋳造材としてガスタービンの静翼などに用いられている。これらの試料は、高周波真空溶解にて20kgずつ溶解した後、熱間鍛造を行い40mmφの丸棒とした。鍛造温度は1050〜1200℃とした。
CON222以外の試料は、問題なく鍛造できたが、CON222では、表面割れが発生し傷をグラインダで除去し鍛造を続行した。
次に、熱間スエージング装置を用いて、40mmφの丸棒を15mmφまで加工した。CON222は30mmφ程度で大きな割れが発生し続行不可能となった。
その他の試料は、問題なく15mmφの丸棒に熱間加工できた。これらの試料は、γ′相の固溶温度以上で溶体化処理を行った後、γ′相の固溶温度以下で時効処理を行い50〜100nmのγ′相を析出させ試料とした。溶体化時効処理を行った15mmφの丸棒から平行部直径6mm,平行部長さ30mmのクリープ試験片を採取し、800〜850℃においてクリープ試験を行った。
図3にクリープ試験の結果を示す。なお、CON222は熱間加工が困難であったため、真空溶解で作製したインゴットを再溶解し15mmφの丸棒形状に精密鋳造を行った。
本発明材は、CON750の3倍以上のクリープ破断寿命を示し、CON750のクリープ耐用温度は750℃であるが、ラルソンミラー法(LMP=〔絶対温度〕×(log(〔クリープ破断時間〕)+20)/1000)により推定される発明材A,B,Cのクリープ耐用温度(10万時間クリープ破断強度が100MPaとなる推定温度)はそれぞれ775℃,780℃,800℃であった。
発明材Dはさらに高いクリープ強度を示した。以上の結果から、本発明材は従来の鍛造合金と比較して極めて高強度でありながら、従来材と同等の熱間加工性を示す優れた鍛造合金であることが示された。
このように、本発明により、蒸気タービン,ガスタービンのさらなる高効率化が可能となり、CO2排出量を大幅に削減できる。
本発明材を用いて作製した鍛造部品の例を以下に示めす。
図4(a)は本発明材を蒸気タービンプラントのボイラチューブに適用した場合の例である。蒸気タービンプラントの主蒸気温度は600〜620℃が最高であり、さらなる高効率化のために主蒸気温度を700℃に高める研究開発が進められている。主蒸気温度が700℃の場合、ボイラの最高温度は750℃になる。従来の鍛造材料の耐用温度は750℃までが限界であったため、主蒸気温度を700℃以上に高めるのは困難である。
本発明材の耐用温度は750℃〜800℃以上であり、本発明材をボイラチューブに用いれば、主蒸気温度を730℃以上に高めることが可能となる。主蒸気はタービンに流れ、仕事をした後、300℃近くまで温度が下がり、再びボイラに戻り再加熱され再熱蒸気となる。再熱温度は、主蒸気温度よりも高いのが一般的であるが、圧力は大きく低下するため、本発明材を用いれば再熱温度はボイラ内で800℃以上、タービンに供給する再熱蒸気の温度は750℃以上に高めることができる。
図4(b)は、本発明材をタービンロータに適用した場合の例を示す。超合金は製造設備の制約から10ton程度の鍛造品の製造が限界であり、ロータが10tonを超える場合には、溶接構造のロータとなり、蒸気入り口側の高温部を超合金、低温部はフェライト鋼とし、本発明材は最も温度の高い部位に用いる。従来の鍛造材の耐用温度の限界は750℃であるため、蒸気温度が750℃以上になるとロータ材の耐用温度を超えるため、再熱蒸気が流入する再熱タービンでは、主蒸気側の低温高圧蒸気を用いて冷却を行う必要がある。
冷却を行う場合、構造が複雑になるとともに熱効率が低下するという問題があるが、本発明材をロータ高温部に用いた場合、耐用温度が750℃以上であるため冷却が不要となる。
図4(c)は本発明材をタービンケーシングのボルトに用いた場合の例である。タービンケーシングは耐圧部品であり、高温高圧に耐える必要があり鋳造材で上下別々に製作されボルト締結で一体化するのが一般的である。温度の上昇に対してはケーシングの肉厚を増やすことで対応可能である。しかし、従来の鍛造材を用いた場合、クリープ変形によりボルトの緩みが大きくなるという問題がある。本発明材をボルトに用いた場合、ボルトの対応温度が大きく向上し、ボルトの緩みが発生しなくなる。
本発明は、ガスタービン,蒸気タービン等の高温部品および高温部品に利用できるものである。
γ′相固溶温度と700℃におけるγ′相析出量の関係図。 γ′相析出量の温度依存性を示す図。 従来材および発明材のクリープ破断試験結果を示す図。 本発明材を用いた鍛造部品の例を示す図。

Claims (6)

  1. 0.001〜0.1wt.%のC、12〜23wt.%のCr、3.5〜5.0wt.%のAl、15〜23wt.%のCo、および不可避的不純物を含み、残部がNiからなるNi基鍛造合金であって、
    WとMoとの和が5〜12wt.%、Moが5wt.%以下、W及びMo以外の耐火元素の総和が1wt.%以下、Ti,Ta,Nbの総和が0.5wt.%以下であることを特徴とするNi基鍛造合金。
  2. 固溶温度が1000℃以下であり、750℃における105hクリープ破断強度が100MPa以上、平均粒径が50〜100nmであるNi3Al相が、700℃以下で、体積率で30%以上析出し、Cの含有量が0.001〜0.04wt.%である請求項1に記載のNi基鍛造合金。
  3. 請求項1または2に記載のNi基鍛造合金を用いることを特徴とする蒸気タービンプラント用鍛造部品。
  4. 請求項1または2に記載のNi基鍛造合金を用いることを特徴とする主蒸気温度720℃以上の蒸気タービンプラント用ボイラチューブ。
  5. 請求項1または2に記載のNi基鍛造合金を用いることを特徴とする使用温度が750℃以上となる蒸気タービンプラント用ボルト。
  6. 請求項1または2に記載のNi基鍛造合金を用いることを特徴とする環境温度が750℃以上となる蒸気タービンロータ。
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