JP4966810B2 - 素子搭載基板、電子部品、発光装置、液晶バックライト装置、電子部品の実装方法 - Google Patents
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以下、本発明の種々の実施形態について説明する。
また、第2ホールは、前記基板の一方の側面に開口を有してもよい。この場合、ろう材が第2ホールに吸い込まれた場合でもろう材と実装基板が接触するので、素子搭載基板が安定して実装基板に実装される。
また、第2ホールは、円柱を中心からずれた位置で前記基板の側面に平行な平面で二分割したときの小さい方の形状であってもよい。この場合、実装面と第2ホールの壁面の距離を近くできるので、ろう材を第2ホールに吸い込ませた時、第2ホールの壁面へのろう材の接触面積を大きくでき、固定が安定化する。また、第2ホールと実装面で囲まれた空間が小さくできるため、ろう材が少なくでき、さらに、毛細官現象も手伝って、ろう材が第2ホールに吸い込まれやすくなる。
また、第2ホールは、円柱を中心からずれた位置で前記基板の側面に平行な平面で二分割したときの小さい方の形状であってもよい。
また、第2ホールの周囲には、第2ホール電極よりもろう材の濡れ性が悪い材料からなる被覆層が設けられていることが望ましい。
第2ホールにろう材を吸い込ませる際に、ろう材に対して濡れ性のあるベース基板9Aの裏面上の第2ホール電極にろう材が這い上がり、ろう材の吸い込みが低下して実装強度が低下するのを防止するために、第2ホールの周囲にも第2ホール電極よりもろう材の濡れ性が悪い材料からなる被覆層を設ける。
前記基板の一方の側面に対向する他方の側面にはホールが形成されていないことが好ましい。この場合、コレット等を用いて素子搭載基板(又はこの素子搭載基板を備えた電子部品若しくは発光装置)をピックアップすることが容易になる。
また、被覆層は、第1ホールの開口を密閉するように塞がない。被覆層が第1ホールを塞ぐと、第1Aホール内の空気が膨張したときに被覆層が圧力を受けて被覆層の形状が破壊される場合があるからである。
1−1.発光装置の構造
図1(a)〜(e)を用いて本発明の一実施形態の発光装置10の構造について説明する。図1(a)〜(e)は、本実施形態の発光装置10の構造を示す。図1(a)は、平面図である。図1(b)は、図1(a)中のI−I断面図である。図1(c)及び(d)は、それぞれ、図1(b)中のII−II断面図、III−III断面図である。図1(e)は、裏面図である。
被覆層13A及び13Kは、それぞれ、第1Aホール電極8A及び第1Kホール電極8K上に設けられ、第1Aホール電極8A、第1Kホール電極8Kよりもろう材の濡れ性が悪い材料からなる。ろう材としては、錫、銀、銅などの混合される一般的なハンダ、(鉛、インジウム等の含有の場合もある)が挙げられる。これらのろう材の何れに対しても、銀、金や銅、ニッケル等の電極材料は、比較的濡れ性がよい。一方、これらのろう材の何れに対しても、ドライフィルムレジスト、スピンコートタイプのレジスト等の材料は、比較的濡れ性が悪い。従って、被覆層13A及び13Kは、後者の材料で形成することができる。また、被覆層のパターンは、第1Aホール7A及び第1Kホール7Kの開口の周囲をドーナツ状に覆うだけではなく、ろう材が、第1Aホール電極8A及び第1Kホール電極8Kの所定箇所にのみ接続されるように、所定箇所を除いて形成してもよい。
また、その場合、被覆層のパターンは、ホールにろう材が侵入しなければよいので、各ホールを囲む周囲に設けられている必要はなく、所定箇所と各ホールの間にろう材の侵入を防ぐように被覆層のパターンが形成されていればよい。
なお、発光装置10を、コレットなどでピックアップして、実装基板の所定位置に搭載する際、コレット径が小さすぎると第3ホール7Cの箇所でリークして真空吸着しにくくなり、ピックアップ作業がやりにくくなるため、適宜、コレット径を選定する必要がある。そこで、第2ホール7Bが形成されている一方の側面に対向する他方の側面に第3ホール7Cを設けないようにすることで、ピックアップ作業が容易になる。
また、第2導電部11Bは金属等の熱導電性が高い材料からなるので、第2ホール電極8Bは、発光素子3に熱的に接続されている。従って、第2ホール電極8Bは、発光素子3の放熱を促進する放熱用電極として機能する。
発光装置10は、以下の工程で製造することができる。以下に示す工程は、一例であり、本実施形態の発光装置10は、別の方法で製造してもよい。
次に、図2(a)〜(d)を用いて、互いに電気的に分離された3つの外部電極(第1A外部電極19A、第1K外部電極19K及び第2外部電極19B)を有する実装基板17上に発光装置10を実装する方法について説明する。図2(a)は、図1(e)に対応した裏面図であり、図2(b)〜(d)は、それぞれ、図2(a)中のI−I断面図、II−II断面図、III−III断面図である。まず図2(b)、(c)は、それぞれ、図1(c)、(d)に対応した断面図である。
また、第2外部電極19Bは、図示しないが、凸状のパターンであり、それに合わせて、実装基板17の表面側から見て、逆凸状である柱状形状のろう材(第2ろう材21)が形成されている。
凸の部分は、第1A外部電極19A、第1K外部電極19K及び第2外部電極19Bの並びの方向に対して垂直な方向を向いており、第2ホール7Bに凸の下側部分及び上側の一部分が入りこむような位置に形成されている。凸の下側は第2ホール7Bの直径より大きく、凸の上側は第2ホール7Bの直径より小さい幅をもつ形状とする。
次に、加熱をして、第1A外部電極19Aと第1Aホール電極8A、第1K外部電極19Kと第1Kホール電極8K、及び第2外部電極19Bと第2ホール電極8Bをそれぞれ電気的に接続させるように、外部電極とホール電極が近接している各部分で第1Aろう材21A,第1Kろう材21K、第2ろう材21を溶かし、各ホール形状およびホール電極の被覆層パターンに応じてフィレットが形成される。
上記実施形態の発光装置10は、第1A外部電極19Aと第1Aホール電極8A、第1K外部電極19Kと第1Kホール電極8K、及び第2外部電極19Bと第2ホール電極8Bの3つの接続点において、第1Aろう材21A,第1Kろう材21K、第2ろう材21と実装基板17との接触面積が大きくなるように構成されているが、上記3つの接続点のうち少なくとも1つにおいて第1Aろう材21A,第1Kろう材21K、第2ろう材21と実装基板17との接触面積が大きければ発光装置10は、安定して実装基板17に実装可能である。従って、例えば、図3(a)〜(e)に示すように、第3ホール7Cを省略し、第2ホール7Bを基板9の短手方向の中央に円柱状に形成してもよい。また、第2ホール7B及び第3ホール7Cは、省略してもよい。この場合でも、第1A外部電極19Aと第1Aホール電極8A、及び第1K外部電極19Kと第1Kホール電極8Kの2つの接続点において、第1Aろう材21A,第1Kろう材21Kと実装基板17との接触面積が大きくなる。
また、図4(a)〜(e)及び図5(a)〜(d)に示すように、第2ホール7Bは、円柱を中心からずれた位置で基板9の側面に平行な平面で二分割したときの小さい方の形状であって側面の開口が長方形であるようにしてもよい。この場合、図5(b)に示すように、第2ろう材21が第2ホール7B内にさらに吸い込まれやすくなり、第2外部電極19Bと第2ホール電極8Bの接続点での接続がより強固になる。また、第2ホール7B内部の体積が減少するので、第2ろう材21の使用量を減らすことができる。
第2ろう材21の量は、ろう材塗布の設備や実装電極面積などに、下限が規定される場合もあるので、第2ホールの断面形状を必ずしも半円より小さくする必要はない。もし、第2ホールの断面形状のサイズに対してろう材の量が多すぎると、第2ホールに吸い込まれないろう材の量が多すぎて、発光装置の実装面とは反対の側面側に突出したり、加熱固化したろう材の形状が大型化してしまい、実装エリアを越えて他の部材にろう材が接触してしまう虞がある。従って、第2ホールの断面形状は、ろう材の量に応じて調整すればよい。
調整をする方法としては、1−2.発光装置の製造方法で述べたドリル加工の工程において、第2ホール7B及び第3ホール7Cを穴あけ位置を調整し、所定位置での切断により形成される。
図6(a)〜(e)及び図7(a)〜(d)に示すように、被覆層13A、13Kのうちの一方又は両方を省略してもよい。この場合、第1Aろう材21Aが第1Aホール7A内に入り込み、第1A外部電極19Aと第1Aホール電極8Aの接続点では、第1Aろう材21Aと実装基板17との接触面積が小さくなってしまうが、この場合でも、第2外部電極19Bと第2ホール電極8Bの接続点において、第2ろう材21と実装基板17との接触面積が大きくなるので、発光装置10は、安定して実装基板17に実装可能である。
図9(a)〜(b)を用いて、本発明の一実施形態の液晶バックライト装置30について説明する。図9(a)は、本実施形態の液晶バックライト装置30の構成を示す分解斜視図であり、図9(b)は、図9(a)中のI−I断面図である。図9(b)は、また、図2(b)に対応した断面図である。
Claims (23)
- 前面側に素子を搭載可能な素子搭載基板であって、
裏面から前面に向かって延びる貫通又は非貫通の第1ホールを有する基板と、第1ホールの内壁から前記基板の裏面に渡って繋がって形成された第1ホール電極と、第1ホール電極上であって第1ホールの裏面側の開口の周囲に設けられた被覆層とを備え、
前記被覆層は、第1ホール電極よりもろう材の濡れ性が悪い材料からなり、前記基板は、裏面から前面に向かって延びる貫通又は非貫通の第2ホールをさらに備え、第2ホールの内壁から前記基板の裏面に渡って繋がって形成された第2ホール電極をさらに備えることを特徴とする素子搭載基板。 - 第2ホールは、前記基板の一方の側面に開口を有することを特徴とする請求項1に記載の素子搭載基板。
- 第2ホールは、前記基板の裏面の開口が半円であって側面の開口が長方形である半円柱状である請求項2に記載の素子搭載基板。
- 第2ホールは、円柱を中心からずれた位置で前記基板の側面に平行な平面で二分割したときの一方の形状であって側面の開口が長方形である請求項2に記載の素子搭載基板。
- 第2ホールは、円柱を中心からずれた位置で前記基板の側面に平行な平面で二分割したときの小さい方の形状であって側面の開口が長方形である請求項2に記載の素子搭載基板。
- 裏面から前面に向かって延びる貫通又は非貫通の第1及び第2ホールを有する基板と、第1ホールの内壁から前記基板の裏面に渡って繋がって形成された第1ホール電極と、第2ホールの内壁から前記基板の裏面に渡って繋がって形成された第2ホール電極とを備え、第2ホールは、前記基板の一方の側面に開口を有することを特徴とする素子搭載基板。
- 第2ホールは、前記基板の裏面の開口が半円であって側面の開口が長方形である半円柱状である請求項6に記載の素子搭載基板。
- 第2ホールは、円柱を中心からずれた位置で前記基板の側面に平行な平面で二分割したときの一方の形状であって側面の開口が長方形である請求項6に記載の素子搭載基板。
- 第2ホールは、円柱を中心からずれた位置で前記基板の側面に平行な平面で二分割したときの小さい方の形状であって側面の開口が長方形である請求項6に記載の素子搭載基板。
- 前記第2ホールの周囲には、被覆層が形成され、前記被覆層は、第2ホール電極よりもろう材の濡れ性が悪い材料からなることを特徴とする請求項6に記載の素子搭載基板。
- 前記基板の一方の側面に対向する他方の側面にはホールが形成されていないことを特徴とする請求項2又は6に記載の素子搭載基板。
- 請求項1〜11の何れか1つに記載の素子搭載基板と、
前記基板の前面側に搭載され且つアノード電極及びカソード電極を有する素子を備え、第1ホール電極は、前記アノード電極又は前記カソード電極に電気的に接続されている電子部品。 - 前記電子部品の素子搭載基板は、請求項1〜11の何れか1つの素子搭載基板であり、
第2ホール電極は、前記アノード電極と前記カソード電極の何れとも電気的に接続されていない請求項12に記載の電子部品。 - 前記素子は、素子搭載面電極をさらに備え、
前記電子部品の素子搭載基板は、請求項1〜11の何れか1つの素子搭載基板であり、
第2ホール電極は、前記素子搭載面電極に電気的に接続されている請求項12又は13に記載の電子部品。 - 前記電子部品の素子搭載基板は、請求項1〜11の何れか1つの素子搭載基板であり、
第2ホール電極は、前記素子に熱的に接続されている請求項12又は13に記載の電子部品。 - 前記素子は、素子搭載面電極をさらに備え、
前記電子部品の素子搭載基板は、請求項1〜11の何れか1つの素子搭載基板であり、
第2ホール電極は、前記素子搭載面電極に電気的に非接続であり且つ前記素子に熱的に非接続である請求項12又は13に記載の電子部品。 - 請求項12〜16の何れか1つに記載の電子部品を備え、
前記素子は、発光素子である発光装置。 - 請求項17に記載の発光装置が光源部に実装された液晶バックライト装置。
- 請求項12〜16の何れか1つに記載の電子部品の実装方法であって、
前記電子部品の素子搭載基板は、請求項1〜5の何れか1つに記載の素子搭載基板であり、
前記電子部品を実装基板上に前記基板の側面が前記実装基板に接触するように配置する工程と、第1ホール内にろう材が吸い込まれないように第1ホール電極と前記実装基板とをろう材で固定する工程を備える電子部品の実装方法。 - 前記電子部品の素子搭載基板は、請求項1〜5の何れか1つに記載の素子搭載基板であり、
第2ホール内にろう材が吸い込まれるように第2ホール電極と前記実装基板とをろう材で固定する工程をさらに備える請求項19に記載の電子部品の実装方法。 - 前記電子部品の素子搭載基板は、請求項2〜5の何れか1つに記載の素子搭載基板であり、
前記電子部品は、第2ホールの内壁と前記実装基板表面とが対向し且つ前記基板の側面が前記実装基板表面に接触するように配置し、
第2ホール内壁と前記実装基板との間の隙間を埋めるようにろう材を入り込ませて、第2ホール電極と前記実装基板とをろう材で固定する工程をさらに備える請求項19に記載の電子部品の実装方法。 - 請求項12〜16の何れか1つに記載の電子部品の実装方法であって、
前記電子部品の素子搭載基板は、請求項6〜11の何れか1つに記載の素子搭載基板であり、
前記電子部品を実装基板上に、第2ホールの内壁と前記実装基板表面とが対向し且つ前記基板の側面が前記実装基板に接触するように配置する工程と、第1ホール電極と前記実装基板とをろう材で固定する工程と、第2ホール内壁と前記実装基板との間の隙間を埋めるようにろう材を入り込ませて、第2ホール電極と前記実装基板とをろう材で固定する工程を備える電子部品の実装方法。 - 前記ろう材は、第1ホールの開口を密閉するように塞がない請求項19〜22の何れか1つに記載の電子部品の実装方法。
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