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JP4945938B2 - 燃料電池システム - Google Patents

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Description

本発明は、燃料極及び酸化剤極にそれぞれ燃料ガス及び酸化剤ガスの供給を受けて発電する燃料電池が複数積層された燃料電池スタックを有する燃料電池システムに関する。
一般に、氷点下環境において燃料電池システムを起動した場合、発電に伴って生成された水が凍結し、氷によって酸化剤極への酸化剤ガスの供給が妨げられてしまうために、燃料電池スタックの発電継続可能時間は酸化剤ガスの供給が完全に遮断されるまでの間に限られる。このような背景から、発電に伴って発生する反応熱によって燃料電池スタックを昇温させることが時間的及びエネルギー的に良いとされる車両向けの燃料電池システムを氷点下環境において発電を継続可能なように起動するために、燃料電池スタックの温度を0[℃]以上等の水を排出可能な温度まで昇温させるまでの間、発電によって生成された水を保持する機構を有する燃料電池システムが提案されている(特許文献1を参照)。また、運転停止時、次回起動時の燃料電池スタックの温度を予測し、予測された温度に基づいて燃料電池スタックを起動可能な生成水保持量を算出し、算出された生成水保持量まで燃料電池スタックを乾燥させる燃料電池システムも提案されている(特許文献2を参照)。
特開2004−158387号公報 特開2004−192852号公報
しかしながら、上記燃料電池システムが自動車等の車両の駆動動力源として利用される場合、燃料電池システムの使用状況や周囲の天候を精度よく予測することは困難であるために、次回起動時の燃料電池スタックの温度を精度よく予測することは難しい。このため、起動時の燃料電池スタックの温度が予測された温度以上に冷えることによって、燃料電池スタックの温度が水を排出可能な温度まで昇温する前に生成水によってガス供給が阻害され、燃料電池スタックが発電を継続できなくなることがある。
なお、このような問題を解決するために、温度の予測精度を考慮して上述のような生成水保持機構を複数設ける方法も考えられるが、この方法を用いた場合には、燃料電池スタックを乾燥させるために運転停止に要する時間が長くなると共に、コンプレッサの動作や昇温のために多くのエネルギーを使用するために燃料電池システムの燃費性能が低下する。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、起動時の燃料電池スタックの温度が運転停止時に予測された温度以上に冷えた場合においても発電を継続することが可能な燃料電池システムを提供することにある。
上述の課題を解決するために、本発明に係る燃料電池システムは、起動時、燃料電池スタックの温度と起動可能温度とに基づいて、起動時に燃料電池スタックを加熱昇温するか否か、及び燃料電池スタックを加熱昇温する場合において、燃料電池スタックの加熱昇温を燃料電池スタックの発電開始よりも前に完了させるか或いは略同時に開始するか、を含む運転条件を決定し、決定した運転条件で燃料電池スタックを起動する。
本発明に係る燃料電池システムによれば、起動時、燃料電池スタックの温度と起動可能温度とに基づいて燃料電池スタックの運転条件を決定するので、起動時の燃料電池スタックの温度が運転停止時に予測された温度以上に冷えた場合においても発電を継続することができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態となる燃料電池システムの構成と動作について説明する。
〔燃料電池システムの構成〕
本発明の実施形態となる燃料電池システムは、自動車等の車両の駆動動力源として使用され、図1に示すように、アノード及びカソードにそれぞれ燃料ガス及び酸化剤ガスとしての水素及び空気の供給を受けて発電する燃料電池1が複数積層された燃料電池スタック2を備える。なお、この実施形態では、燃料電池スタック2の端部はエンドプレート3により挟持され、エンドプレート3を介して燃料電池スタック2の発電電力を取り出すことができる。そして、エンドプレート3を介して取り出された発電電力は外部回路4に供給される。また、アノード及びカソードにおける電気化学反応及び燃料電池スタック2全体としての電気化学反応は以下に示す式(1)〜(3)による。
〔アノード〕 H2 → 2H+ +2e- …(1)
〔カソード〕 1/2 O2 +2H+ +2e- → H2O …(2)
〔全体〕 H2 +1/2 O2 → H2O …(3)
〔水素系の構成〕
上記燃料電池システムは、水素供給装置5及び三方弁6を備え、水素供給装置5から供給された水素は三方弁6を介して燃料電池スタック2のアノードに供給される。また、燃料電池スタック2から排出された水素は、排出流路7から系外に排出される、又は、水素循環ポンプ8によって三方弁6を介して燃料電池スタック2のアノードに循環される。このように燃料電池スタック2から排出された水素を系外に排出することにより、カソード側から透過してきた不純物ガスが水素に混入することにより発電効率が低下することを防止できる。また、燃料電池スタック2から排出された未利用の水素をアノードに循環させることにより、燃料電池システムの燃費性能を向上させることができる。なお、水素供給装置5は、高圧ガスタンク,液化水素タンク,水素吸蔵合金タンク等の図示しない水素貯蔵装置から直接水素を供給してもよいし、天然ガス,メタノール,ガソリン等の水素を含有する水素含有ガスを改質した後に水素を供給するようにしてもよい。
〔空気系の構成〕
上記燃料電池システムは、エアフィルタ9,エアコンプレッサ10,加湿器11を備え、系外から取り込まれた空気は、エアフィルタ9によって浄化された後、エアコンプレッサ10によって加湿器11に圧送される。そして、エアコンプレッサ10から圧送された空気は、加湿器11により加湿された後、燃料電池スタック2のカソードに供給され、燃料電池スタック2から排出された空気は排出経路7から系外に排出される。なお、この燃料電池システムでは、加湿器11によって加湿されていない空気を燃料電池スタック2のカソードに供給可能なように、加湿器11を迂回してエアコンプレッサ10から空気を供給するバイパス空気流路12が設けられている。
〔冷却系の構成〕
上記燃料電池システムは、燃料電池スタック2に冷媒を圧送する冷媒循環ポンプ13と、ラジエータファン14から供給される外気を利用して冷媒を冷却するラジエータ15を経由して冷媒循環ポンプ13に戻るラジエータ側流路16と、冷媒を加熱する加熱装置17を介して冷媒循環ポンプ13に戻るバイパス流路18と、ラジエータ側流路16とバイパス流路18との間で燃料電池スタック2から排出された冷媒の流路を切り替える三方弁19と、ラジエータ側流路16及びバイパス流路18それぞれから冷媒循環ポンプ13に供給する冷媒流量を制御する三方弁20とを備える。
〔制御系の構成〕
上記燃料電池システムは、燃料電池スタック2の内部温度を検出する温度センサ21と、燃料電池スタック2に供給される冷媒の温度を検出する温度センサ22と、燃料電池スタック2から排出される冷媒の温度を検出する温度センサ23と、燃料電池スタック2に供給される空気中の水蒸気分圧を検出する水分センサ24と、燃料電池スタック2から排出されるガス中の水蒸気分圧を検出する水分センサ25と、燃料電池システム全体の動作を制御するコントローラ26とを備える。なお、この実施形態では、コントローラ26は、CPUと、プログラムROMと、作業用RAMと、入出力インタフェースとを備えたマイクロプロセッサにより構成され、CPUがプログラムROM内に記憶された制御プログラムを実行することにより各種機能を実現する。
〔燃料電池の構成〕
上記燃料電池1は、図2に示すように、固体高分子型電解質膜等の電解質膜31をアノード32とカソード33により挟持した構成を有し、アノード32及びカソード33は、カーボン担持白金触媒とナフィオン溶液を混合したペーストを塗布することにより形成された触媒層34とガス拡散層(GDL)35とを有する。また、各燃料電池1は反応ガスの供給流路となる溝が形成されたカーボングラファイト製のセパレータ36によって互いに仕切られている。
そして、このような構成を有する燃料電池システムでは、コントローラ26が以下に示す停止処理及び起動処理を実行することにより、起動時の燃料電池スタックの温度が運転停止時に予測された温度以上に冷えた場合においても発電を継続可能にする。以下、図3及び図5に示すフローチャートを参照して、この停止処理及び起動処理を実行する際のコントローラ26の動作について説明する。
〔停止処理〕
始めに、図3に示すフローチャートを参照して、停止処理を実行する際のコントローラ26の動作について説明する。
図3に示すフローチャートは、コントローラ26に停止指令が入力されるのに応じて開始となり、停止処理はステップS1の処理に進む。
ステップS1の処理では、コントローラ26が、エアコンプレッサ10から圧送された空気をバイパス流路12を介して燃料電池スタック2に供給することにより、所定の水蒸気分圧以下の乾燥した空気を燃料電池スタック2に供給し、燃料電池スタック2内に残留している水を除去するパージ処理を開始する。なお、コントローラ26は、所定水蒸気分圧以下のガスをアノードに供給することにより燃料電池スタック2の内部に残留している水を除去するようにしてもよい。これにより、ステップS1の処理は完了し、停止処理はステップS2の処理に進む。
ステップS2の処理では、コントローラ26が、燃料電池スタック2内を流れる空気の温度,流量,及び圧力と燃料電池スタック2の入口側及び出口側の空気中の水蒸気分圧を検出し、検出されたデータをパージ条件として記録する。なお、燃料電池スタック2内を流れる空気の温度は、温度センサ21により検出される燃料電池スタック2の温度としてもよいし、温度センサ22,23により検出される冷媒温度から推定するようにしてもよい。また、燃料電池スタック2内を流れる空気の流量及び圧力はエアコンプレッサ10の回転数から推定することができる。また、空気中の水蒸気分圧は水分センサ24,25により検出することができる。これにより、ステップS2の処理は完了し、停止処理はステップS3の処理に進む。
ステップS3の処理では、コントローラ26が、燃料電池スタック2の出口側の空気中の水蒸気分圧が所定分圧以下になるのに応じて、燃料電池スタック2内に残留している水が除去されたと判断し、パージ処理を終了する。これにより、ステップS3の処理は完了し、停止処理はステップS4の処理に進む。
ステップS4の処理では、コントローラ26が、ステップS2の処理により記録されたパージ条件に基づいて次回の起動可能温度Tpを算出し、算出された起動可能温度Tpのデータを不揮発性メモリに記録する。具体的には、パージ処理により除去される水除去量Δmは以下の数式1,2により算出することができる。なお、数式1中におけるパラメータΔh(t),V(t),tはそれぞれ、燃料電池スタック2の入口側と出口側の絶対湿度差[g/m],ガス流量[m/s],及びパージ時間[s]を示す。また、数式2中におけるパラメータρ,α,θ,p,pはそれぞれ水蒸気密度,膨張係数,ガス温度,水蒸気分圧,湿り空気全圧を示す。
Figure 0004945938
Figure 0004945938
また、燃料電池スタック2の熱容量Cは既知であるとして、起動時の燃料電池スタック2の温度と発電継続可能温度をそれぞれθ,θとすると、燃料電池スタック2の出力電流と温度の経時変化は図4に示すようになるので、以下の数式3により積算電流値(図4に示す斜線部分)から燃料電池スタック2内の生成水量mを算出することができると共に、以下の数式4により燃料電池スタック2の出力電圧及び出力電流から発電による発熱量Qを算出することができる。なお、数式3中におけるパラメータi,F,MH20はそれぞれ電流,ファラデー定数,及び水の分子量を示す。また、数式4中におけるパラメータEcell,EHHVはそれぞれ燃料電池スタック2の出力電圧及び高位発熱量ベースの理論起電力を示す。
Figure 0004945938
Figure 0004945938
そこで、コントローラ26は、燃料電池スタック2の熱容量Cと全発熱量Qを以下の数式(5)に代入することにより、次回の起動可能温度Tpを算出し、算出された起動可能温度Tpのデータを不揮発性メモリに記録する。これにより、ステップS4の処理は完了し、一連の停止処理は終了する。
Figure 0004945938
[起動処理]
次に、図5に示すフローチャートを参照して、起動処理を実行する際のコントローラ26の動作について説明する。
図5に示すフローチャートは、コントローラ26に起動指令が入力されるのに応じて開始となり、起動処理はステップS11の処理に進む。
ステップS11の処理では、コントローラ26が、温度センサ21により検出された燃料電池スタック2の温度Tcellが0℃以下であるか否かを判別する。そして、判別の結果、燃料電池スタック2の温度Tcellが0℃以下でない場合、コントローラ26は、通常の起動シーケンスによりシステムを起動し、一連の起動処理を終了する。一方、燃料電池スタック2の温度Tcellが0℃以下である場合には、コントローラ26は起動処理をステップS12の処理に進める。
ステップS12の処理では、コントローラ26が、温度センサ21により検出された燃料電池スタック2の温度Tcellが不揮発性メモリ内に記録されている起動可能温度Tp以下であるか否かを判別する。そして、判別の結果、燃料電池スタック2の温度Tcellが起動可能温度Tp以下でない場合、コントローラ26は起動処理をステップS16の処理に進める。一方、燃料電池スタック2の温度Tcellが起動可能温度Tp以下である場合には、コントローラ26は起動処理をステップS13の処理に進める。
ステップS13の処理では、コントローラ26が、燃料電池スタック2の温度Tcellと起動可能温度Tpの差分値の絶対値を算出する。また、コントローラ26は、パージ処理によって燃料電池スタック2内部から除去された水の量Δmと所定の起動電流密度から燃料電池スタック2の発電継続可能時間を算出し、算出された発電継続可能時間内に加熱装置17によって昇温できる燃料電池スタック2の温度を昇温可能温度Tupとして算出する。
そして、コントローラ26は、算出された絶対値が昇温可能温度Tup以下であるか否かを判別し、絶対値が昇温可能温度Tup以下である場合、起動処理をステップS14の処理に進める。一方、絶対値が昇温可能温度Tup以下でない場合には、コントローラ26は起動処理をステップS15の処理に進める。
ステップS14の処理では、コントローラ26が、冷媒の流路をバイパス流路18側に切り替えることにより加熱装置17により加熱された冷媒を燃料電池スタック2に供給して燃料電池スタック2を昇温するのと同時に、燃料電池スタック2に水素と空気を供給することにより燃料電池スタック2の発電を開始する。これにより、ステップS14の処理は完了し、一連の起動処理は終了する。
ステップS15の処理では、コントローラ26が、冷媒の流路をバイパス流路18側に切り替えることにより加熱装置17により加熱された冷媒を燃料電池スタック2に供給して燃料電池スタック2を昇温する。これにより、ステップS15の処理は完了し、起動処理はステップS16の処理に進む。
ステップS16の処理では、コントローラ26が、燃料電池スタック2に水素と空気を供給することにより燃料電池スタック2の発電を開始する。これにより、ステップS16の処理は完了し、一連の起動処理は終了する。
以上の説明から明らかなように、本発明の実施形態となる燃料電池システムによれば、起動時、コントローラ26が、燃料電池スタック2の温度Tcellと起動可能温度Tpとに基づいて起動時の運転条件を決定し、決定した運転条件で燃料電池スタック2を起動するので、起動時の燃料電池スタックの温度Tcellが起動可能温度Tp温度以上に冷えた場合においても発電を継続させることができる。
また、本発明の実施形態となる燃料電池システムによれば、コントローラ26は、パージ処理によって燃料電池スタック2内部から除去された水の量Δmを算出し、燃料電池スタック2の温度Tcellが氷点温度未満の温度から発電継続可能温度まで昇温する間に発電によって生成される水の量mを算出し、算出結果に基づいて起動可能温度Tpを推定するので、起動可能温度Tpを正確に推定することができる。
また、本発明の実施形態となる燃料電池システムによれば、コントローラ26は、燃料電池スタック2の温度Tcellが起動可能温度Tpより低い場合、燃料電池スタック2を起動可能温度Tpまで昇温させた後に燃料電池スタック2の発電を開始するので、加熱に要するエネルギーを節約し、燃料電池スタック2の昇温に要する時間を短縮することができる。また、燃料電池スタック2の保持生成水量を増やすことができると共に、燃料電池スタック2の劣化を抑制できる。また、電流密度を高くすることができるため燃料電池スタック2を短時間で昇温させることができる。
また、本発明の実施形態となる燃料電池システムによれば、コントローラ26は、パージ処理によって燃料電池スタック2内部から除去された水の量Δmと所定の起動電流密度から燃料電池スタック2の発電継続可能時間を算出し、算出された発電継続可能時間内に加熱装置17によって昇温できる燃料電池スタック2の温度Tupを算出し、燃料電池スタック2の温度Tcellが起動可能温度Tpより低く、且つ、発電継続時間内に加熱装置17によって昇温できる燃料電池スタック2の温度Tupが燃料電池スタック2の温度Tcellと起動可能温度Tpの差よりも大きい場合、加熱装置17により燃料電池スタック2を昇温するのと略同時に燃料電池スタック2の発電を開始するので、起動時間を短縮することができる。
また、本発明の実施形態となる燃料電池システムによれば、コントローラ26は、所定の水蒸気分圧以下の空気をカソードに供給することにより燃料電池スタック2の内部に残留している水を除去するので、燃料電池スタック2のカソード側に残留している水を効果的に除去することができる。また、本発明の実施形態となる燃料電池システムによれば、コントローラ26は、所定水蒸気分圧以下の水素をアノードに供給することにより燃料電池スタック2の内部に残留している水を除去するので、電解質膜31を介してカソード側に残留している水をアノード側に引き寄せ、燃料電池スタック2のカソード側に残留している水を効果的に除去することができる。また、水素流路と空気流路が対向している場合には、アノード及びカソードの両極の乾燥分布を打ち消すことにより均一な乾燥状態が得られ、起動時の発電電流密度分布を小さくすることができる。
また、本発明の実施形態となる燃料電池システムによれば、コントローラ26は、燃料電池スタック2の冷媒流路中に加熱された冷媒を循環させることにより燃料電池スタック2を加熱昇温し、燃料電池スタック2の構成を変化させることなく燃料電池スタック2を昇温するので、既存の燃料電池スタックを利用して燃料電池システムのコストを抑えることができる。
また、本発明の実施形態となる燃料電池システムによれば、燃料電池スタック2の冷媒流路中に冷媒を循環させる際、コントローラ26は、冷媒の流路をラジエータ15を迂回するバイパス流路18に切り替えるので、加熱する冷媒量を減らし、昇温時間を短縮することができる。また、バイパス流路18の流路長は短いので、放熱による損失を小さくし、冷媒の加熱に要するエネルギーを節約することができる。また、冷媒を加熱する加熱装置17はバイパス流路18中に設けられているので、バイパス流路18を使用しない通常の常温運転中の圧力損失を増大させることなく、また冷却性能を下げることもない。また、冷媒循環ポンプ13の駆動に要する電力を増大させることがない。
以上、本発明者によってなされた発明を適用した実施の形態について説明したが、この実施の形態による本発明の開示の一部をなす論述及び図面により本発明は限定されることはない。例えば、上記実施形態において、燃料電池システムが外部電源に接続されている場合、コントローラ26は、外部電源から電力を利用して起動可能温度Tp以上に燃料電池スタック1を保温することが望ましい。これにより、多くのエネルギーを用いることなく起動時間を短縮することができる。このように、上記実施の形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施の形態、実施例及び運用技術等は全て本発明の範疇に含まれることは勿論であることを付け加えておく。
本発明の実施形態となる燃料電池システムの構成を示すブロック図である。 図1に示す燃料電池の内部構成を示す断面図である。 本発明の実施形態となる停止処理の流れを示すフローチャート図である。 燃料電池スタックの出力電流と温度の経時変化を示す図である。 本発明の実施形態となる起動処理の流れを示すフローチャート図である。
符号の説明
1:燃料電池
2:燃料電池スタック
3:エンドプレート
4:外部回路
5:水素供給装置
6,19,20:三方弁
7:排出流路
8:水素循環ポンプ
9:エアフィルタ
10:エアコンプレッサ
11:加湿器
12:バイパス空気流路
13:冷媒循環ポンプ
14:ラジエータファン
15:ラジエータ
16:ラジエータ側流路
17:加熱装置
18:バイパス流路
21,22,23:温度センサ
24,25:水分センサ
26:コントローラ

Claims (7)

  1. 燃料極及び酸化剤極にそれぞれ燃料ガス及び酸化剤ガスの供給を受けて発電する燃料電池が複数積層された燃料電池スタックを有する燃料電池システムであって、
    前記燃料電池スタックを加熱昇温する加熱手段と、
    前記燃料電池スタックの温度を検出する温度検出手段と、
    運転停止時に前記燃料電池スタックの内部に残留している水を除去する水除去手段と、
    前記燃料電池スタックの内部に残留している水を除去した後に、前記燃料電池スタックの次回起動時の起動可能温度を推定する起動可能温度推定手段と、
    起動時、前記温度検出手段により検出された燃料電池スタックの温度と前記起動可能温度推定手段により推定された起動可能温度とに基づいて、起動時に前記加熱手段により燃料電池スタックを加熱昇温するか否か、及び燃料電池スタックを加熱昇温する場合において、燃料電池スタックの加熱昇温を燃料電池スタックの発電開始よりも前に完了させるか或いは略同時に開始するか、を含む運転条件を決定し、決定した運転条件で燃料電池スタックを起動する制御手段と
    を備えることを特徴とする燃料電池システム。
  2. 請求項1に記載の燃料電池システムであって、
    前記制御手段は、燃料電池スタックの温度が起動可能温度より低い場合、前記加熱手段により燃料電池スタックを起動可能温度まで昇温させた後に燃料電池スタックの発電を開始することを特徴とする燃料電池システム。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の燃料電池システムであって、
    前記水除去手段は、所定の水蒸気分圧以下の酸化剤ガスを酸化剤極に供給することにより燃料電池スタックの内部に残留している水を除去することを特徴とする燃料電池システム。
  4. 請求項1乃至請求項のうち、いずれか1項に記載の燃料電池システムであって、
    前記水除去手段は、所定水蒸気分圧以下の燃料ガスを燃料極に供給することにより燃料電池スタックの内部に残留している水を除去することを特徴とする燃料電池システム。
  5. 請求項1乃至請求項のうち、いずれか1項に記載の燃料電池システムであって、
    前記加熱手段は、燃料電池スタックの冷媒流路中に発熱体により加熱された冷媒を循環させることにより燃料電池スタックを加熱昇温することを特徴とする燃料電池システム。
  6. 請求項に記載の燃料電池システムであって、
    前記加熱手段は、燃料電池スタックの冷媒流路中に冷媒を循環させる際、冷媒の流路を冷媒を冷却する熱交換器から迂回させることを特徴とする燃料電池システム。
  7. 請求項1乃至請求項のうち、いずれか1項に記載の燃料電池システムであって、
    前記加熱手段は、燃料電池システムが外部電源に接続されている場合、当該外部電源からの電力を利用して燃料電池スタックを起動可能温度以上に保温することを特徴とする燃料電池システム。
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