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JP4822198B2 - 空気強制供給用アクチュエータ装置並びに空気強制供給型空気電池 - Google Patents

空気強制供給用アクチュエータ装置並びに空気強制供給型空気電池 Download PDF

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JP4822198B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気強制供給用アクチュエータ装置並びに空気強制供給型空気電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、空気電池は活性炭電極を陽極に、亜鉛を陰極に使用し、空気を陽極活物質とする一次電池として知られている。
【0003】
その空気電池は、携帯電話や電子手帳等の携帯用情報機器でバッテリーとして装備することが図られている。また、この空気電池を装備するには空気強制供給手段を備え付けることも検討されている。
【0004】
その空気強制供給手段としては、既存の小型ファンモータを備え付けることが想定される。然し、既存の小型ファンモータは価格的に高く、また、ファンがボールベアリングや含油メタル等による軸受で作動するところから振動や騒音の問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、価格的に安価なもので振動や騒音を発生せず、空気を効率よく供給可能な空気強制供給用アクチュエータ装置を提供することを目的とする。
【0006】
また、本発明は価格的に安価なもので振動や騒音を発生せず、空気を効率よく供給可能な空気強制供給用アクチュエータ装置を備える空気強制供給型空気電池を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係る空気強制供給用アクチュエータ装置においては、間隔を隔てて相対する二つのダイアフラムと、各ダイアフラムの面上に取り付けられたボイスコイルと、ポールピースを一体に組み付けたマグネットと、磁気ギャップを隔ててポールピースと相対するヨークと、ダイアフラムの相対間隔を気密に保持するハウジングとを備え、各ダイアフラムのボイスコイルをポールピースとヨークとの磁気ギャップに挿置させて磁気回路を形成すると共に、ボイスコイルの通電回路を設けて二つのダイアフラムを反復継続的に振幅動可能に装備し、更に、ダイアフラムの相対間隔に通ずる空気の取込み口並びに空気の吹出し口を設け、その空気の取込み口に合わせて開閉弁を内側に備え付け、且つ、空気の吹出し口に合わせて開閉弁を外側に備え付け、ダイアフラムの反復継続した振幅動による空気ポンプとして構成されている。
【0008】
本発明の請求項2に係る空気強制供給用アクチュエータ装置においては、筒状のハウジングを基枠とし、ポールピースを一体に組み付けたマグネットをハウジングの枠内中央に配置し、磁気ギャップを隔ててポールピースと外側から相対するヨークをハウジングの枠内に備え付け、ボイスコイルを内面側に取り付けた二つのダイアフラムをハウジングの各開放端で枠内に相対させて張設し、各ダイアフラムのボイスコイルをポールピースとヨークとの磁気ギャップに夫々挿置させて磁気回路を形成すると共に、ボイスコイルの通電回路を設けて二つのダイアフラムを反復継続的に振幅動可能に装備し、更に、空気の取込み口並びに吹出し口をハウジングに設け、その空気の取込み口に合わせて開閉弁をハウジングの内側に備え付け、且つ、空気の吹出し口に合わせて開閉弁をハウジングの外側に備え付け、ダイアフラムの反復継続した振幅動による空気ポンプとして構成されている。
【0009】
本発明の請求項3に係る空気強制供給用アクチュエータ装置においては、筒状のハウジングを基枠とし、ポールピースを一体に組み付けたマグネットをハウジングの枠内中央に配置し、磁気ギャップを隔ててポールピースと外側から相対するヨークをハウジングの枠内に備え付け、ボイスコイルを内面側に取り付けた二つのダイアフラムをハウジングの各開放端で枠内に相対させて張設し、各ダイアフラムのボイスコイルをポールピースとヨークとの磁気ギャップに夫々挿置させて磁気回路を形成すると共に、ボイスコイルの通電回路を設けて二つのダイアフラムを反復継続的に振幅動可能に装備し、更に、空気の取込み口並びに吹出し口をダイアフラムの面内中央に設け、その空気の取込み口に合わせて開閉弁をダイアフラムの内側に備え付け、且つ、空気の吹出し口に合わせて開閉弁をダイアフラムの外側に備え付け、ダイアフラムの反復継続した振幅動による空気ポンプとして構成されている。
【0010】
本発明の請求項4に係る空気強制供給用アクチュエータ装置においては、ポールピースを両面に組み付けた一つのマグネットと、各ポールピースと相対する一つのヨークとにより、各ボイスコイルに対する磁気回路を形成することにより構成されている。
【0011】
本発明の請求項5に係る空気強制供給用アクチュエータ装置においては、ポールピースを片面に組み付けた二つのマグネットと、ポールピースと個々に相対する二つのヨークとにより、各ボイスコイルに対する磁気回路を形成することにより構成されている。
【0012】
本発明の請求項6に係る空気強制供給用アクチュエータ装置においては、ボイスコイルを外面側に取り付けた二つのダイアフラムをハウジングの内部に相対させて張設し、ポールピースを片面に組み付けたマグネットと、磁気ギャップを隔ててポールピースと各々相対するヨークとを各ダイアフラムの外側からハウジングの両側に備え付け、各ダイアフラムのボイスコイルをポールピースとヨークとの磁気ギャップに夫々挿置させて磁気回路を形成すると共に、ボイスコイルの通電回路を設けて二つのダイアフラムを反復継続的に振幅動可能に装備し、更に、空気の取込み口並びに吹出し口をハウジングに設け、その空気の取込み口に合わせて開閉弁をハウジングの内側に備え付け、且つ、空気の吹出し口に合わせて開閉弁をハウジングの外側に備え付け、ダイアフラムの反復継続した振幅動による空気ポンプとして構成されている。
【0013】
本発明の請求項7に係る空気強制供給型空気電池においては、請求項1〜6のいずれかに記載の空気強制供給用アクチュエータ装置を備えることにより構成されている。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して説明すると、図示実施の形態は空気を陽極活物質とする空気電池に備えられる電磁誘導型の空気強制供給用アクチュエータ装置として構成されている。その実施の形態は大別すると、図1で示す形態と、図8で示す形態と、図10で示す形態と、図11で示す形態とが挙げられている。このうち、図1,図8,図10で示す形態は磁気回路内蔵型に構成され、図11で示す形態はダイアフラム内蔵型に構成されている。なお、各形態の共通する構成各部は同じ符号を用いて示す。
【0015】
その共通形態は、円筒状のハウジング1(1a,1b)を基枠とし、マグネット2(2a,2b)、ポールピース3,4、ヨーク5(5a,5b)から磁気回路を形成し、ボイスコイル6,7をポールピース3,4とヨーク5(5a,5b)との磁気ギャップGに挿置すると共に、間隔を隔てて相対する二つのダイアフラム8,9をハウジング1で張設保持し、ボイスコイル8,9の通電回路を設けることから、反復継続的に振幅動(膨張離間動,近接復帰動)するダブルダイアフラムによる空気ポンプとして構成されている。
【0016】
図1で示す実施の形態においては、マグネット2として円盤状のものが一つ備えられ、ポールピース3,4は一つのマグネット2を挟んで両側に取付け固定されている。このポールピース3,4を一体に備え、マグネット2はハウジング1の枠内中央に配置されている。ヨーク5としては円筒形の磁性リングが一つ備えられ、各ポールピース3,4と磁気ギャップGを隔て外側から相対するようハウジング1の枠内に備え付けられている。
【0017】
そのマグネット2とヨーク5とは、両者の相対間に亘る樹脂製の橋絡プレート10で一体に連結固定されている。また、ヨーク5はハウジング1との間に亘る樹脂製の支持プレート11を備え、この支持プレート11によりヨーク5を含むポールピース3,4と一体のマグネット2がハウジング1の枠内に保持固定されている。
【0018】
各ダイアフラム8,9は、撓み変形可能な樹脂製薄板状のものとして形成されている。その各面内中央寄りには、ボイスコイル6,7を内面側に取り付けるようリング状の凹陥部8a,9aが設けられている。また、各面内外周寄りには相同期した振幅動を許容する同心円の波打ち部8b,9bが伸縮可能に設けられている。
【0019】
そのダイアフラム8,9は、外周縁をハウジング1の開放端で内周縁に沿って設けられた段部12a,12bにあてがうと共に、嵌込みリング13a,13bで押込み固定することによりハウジング1の枠内で相対するよう気密に張設保持されている。また、各ボイスコイル6,7はダイアフラム8,9より突出させてポールピース3,4とヨーク5との磁気ギャップGに挿置するよう組み付けられている。
【0020】
その各部構成では、マグネット2、ポールピース3,4、ヨーク5から磁気回路が形成されている。また、図2で示すようにボイスコイル6,7(符号6のみのみ図示)のリード線6a,6bをハウジング1の外部に引き出し、ハウジング1の端子台14に取り付けた端子金具15a,15bと各コイル毎に或いは各コイルの+,−極を合わせて接続することにより通電回路が設けられている。
【0021】
その回路構成によっては、各ボイスコイル6,7を介してポールピース3とヨーク5との間、ポールピース4とヨーク5との間が相逆のN,S極を呈する(図1参照)よう回路設計されている。この電磁誘導型アクチュエータの回路構成により、ダイアフラム8,9は相同期して振幅動を反復継続的に行えるよう備え付けられている。
【0022】
そのアクチュエータ機能を空気ポンプとして応用するべく、図1で示す実施の形態においては、空気の取込み口16並びに吹出し口17が枠内外に連通させてハウジング1の側面に設けられている。このうち、空気の取込み口16に合わせては開閉弁18がハウジング1の内側に備え付けられている。また、空気の吹出し口17に合わせては開閉弁19がハウジング1の外側に備え付けられている。
【0023】
その空気の取込み口16は、一つまたは複数個をハウジング1の円周方向定間隔毎に並べて設けられる。空気の吹出し口17は、空気の吹出し方向に合わせて一つまたは複数個を相隣接させて並べることにより設けられる。この空気の吹出し口17を一つ設ける場合は、丸穴でも、縦または横に向かう長穴としても設けられる。なお、図2で示すように空気の取込み口16並びに吹出し口17と相応させて、空気流路となる切欠11a,11bが支持プレート11の円周縁に設けられている。
【0024】
開閉弁18(19)は、図3で示すように空気の取込み口16,空気の吹出し口(17)よりも広い面積の遮蔽部18aを有し、その遮蔽部18aの周回りから外方に伸びる複数の支持アーム18b,18c…を設けた弁体を備え付けられる。この開閉弁18(19)は、各支持アーム18b,18c…の突端部をハウジング1の壁面に固定することにより取り付けられる。
【0025】
その開閉弁18(19)の他に、図4で示すように遮蔽部18aとの付け根から突端部までが遮蔽部18aの円周方向に伸びる支持アーム18b,18c…を設けたものも備えられる。この開閉弁18(19)では、弁体としてコンパクトなものに形成できて開放時のストロークを大きく設定できる。
【0026】
このように構成する空気強制供給用アクチュエータ装置では、電流の印加で作動させると、ダイアフラム8,9が相同期して振幅動を反復継続的に行う。そのダイアフラム8,9が膨張方向に振幅するときは、図5で示すように開閉弁18が開き、開閉弁19が閉じることにより、空気が取込み口16からハウジング1の枠内に流入する。
【0027】
一方、ダイアフラム8,9が近接方向に振幅するときは、図6で示すように開閉弁18が閉じ、開閉弁19が開くから、空気が吹出し口16よりハウジング1の枠外に流出する。このダイアフラム8,9の振幅動が反復継続的に繰り返されることにより空気ポンプとして作動し、その空気の吹出し口16から空気を空気電池に送り込めば、空気電池は空気を陽極活物質として電気エネルギーを発生できる。
【0028】
その空気強制供給用アクチュエータ装置は、電磁誘導型アクチュエータとして構成されているため、ファンモータと比べて低コストで構成できる。また、ボールベアリングや含油メタル等の軸受による回転機構を備えないところから、振動や騒音の問題はない。殊に、ダイアフラム8,9を二つ備えて振幅動させるダブルダイアフラム構造により振動の発生を抑えられる。
【0029】
それに加えて、ダイアフラム8,9を二つ備えても、磁気回路としてはポールピース3,4を両面に組み付けた一つのマグネット2と、各ポールピース3,4と外側から相対する一つのヨーク5とを備えて形成されているため、少ない部品点数で価格的に安価なものに構成できる。
【0030】
図7で示す実施の形態においては、空気の取込み口16並びに吹出し口17が枠内外に連通させてハウジング1の厚み面に設けられている。この形態では、空気の取込み側と吹出し側とをハウジング1の異なる厚み面に設け、また、同じ厚み面に設け、或いは片方をハウジング1の側面に設け、他方をハウジング1の厚み面に設けるよう設計変更できる。
【0031】
図8並びに図9で示す実施の形態においては、空気の取込み口16並びに吹出し口17が各ダイアフラム8,9に分けて面内中央に設けられている。また、空気の取込み口16に合わせては開閉弁18がダイアフラム8の内側に備え付けられ、空気の吹出し口17に合わせては開閉弁19がダイアフラム9の外側に備え付けられている。その構成各部の他は、上述した実施の形態と同様に構成されている。
【0032】
この図8並びに図9で示す実施の形態では、単なる円筒状に形成したハウジング1を備え付けられると共に、空気をダイヤフラム8,9から直接出し入れできることにより空気を速やかに供給できる。また、図1並びに図7で示す実施の形態を含めて、空気電池の設置位置や機器本体の設計等に応じ、空気の取込み側並びに空気の吹出し側からいずれかを適宜選択することにより空気電池や機器本体に組み付けられる。
【0033】
図10で示す実施の形態においては、ポールピース3,4を片面に組み付けた二つのマグネット2a,2bを備え、各マグネット2a,2bを皿状のヨーク5a,5bとポールピース3,4とで挟み込んで一体に接合することにより、磁気回路がダイアフラム8,9の各ボイスコイル6,7に対応させて個別に形成されている。その構成各部の他は、上述した実施の形態と同様に構成されている。
【0034】
図10で示す実施の形態では、磁気回路を各ボイスコイル6,7に個別に作用することから、ダイアフラム8,9を瞬時に大きく振幅動させられるため、空気の供給量を増大できる。
【0035】
図11で示す実施の形態においては、二つに分割形成されたハウジング1a,1bを備え、ボイスコイル6,7を外面側に取り付けた二つのダイアフラム8,9をハウジング1a,1bの内部に相対させて張設し、ポールピース3,4を片面に組み付けたマグネット2a,2bと、磁気ギャップGを隔ててポールピース3,4と各々相対する皿状のヨーク5a,5bとを各ダイアフラムの外側からハウジング1a,1bの両側に備え付けることによりダイアフラム8,9の内蔵型として構成されている。
【0036】
その構成中、ハウジング1a,1bとしては凹部20a,20bを相対させて内側に設け、また、開口部21a,21bを凹部20a,20bの中央位置に設け、更に、凹部20a,20bの内部に連通する複数の空気穴23a,23b、24a,24bを設けたものが備え付けられている。
【0037】
ダイアフラム8,9は、外周縁を凹部20a,20bの内周縁に沿って設けられた段部25a,25bにあてがうと共に、嵌込みリング26a,26bで押込み固定することにより、ハウジング1の凹部20a,20bで相対するよう気密に張設保持されている。また、このダイアフラム8,9は凹部20a,20bの内部に連通する空気穴23a,23b、24a,24bにより振幅動可能に備え付けられている。
【0038】
ポールピース3,4を片面に組み付けたマグネット2a,2bは、マグネット2a,2bをヨーク5a,5bの皿内に取付け固定し、そのヨーク5a,5bを開口部21a,21bの内側に嵌め込むことによりハウジング1a,1bに夫々取付け固定されている。
【0039】
この実施の形態においても、各ダイアフラム8,9のボイスコイル6,7をポールピース3,4とヨーク5a,5bとの磁気ギャップGに夫々挿置させて磁気回路を形成すると共に、ボイスコイル6,7のリード線(図示せず)をハウジング1a,1bの外部に引き出し、端子金具(図示せず)と接続することにより通電回路が設けられている。
【0040】
この実施の形態においては、空気の取込み口16並びに吹出し口17をハウジングに設け、その空気の取込み口16に合わせて開閉弁18をハウジング1aの内側に備え付け、また、空気の吹出し口17に合わせて開閉弁19をハウジング1bの外側に備え付けることにより、上述した実施の形態と同様にダイアフラム8,9の反復継続した振幅動による空気ポンプとして構成されている。
【0041】
図11で示す実施の形態では、磁気回路を各ボイスコイル6,7に個別に作用することから、ダイアフラム8,9を瞬時に大きく振幅動させられると共に、ダイアフラム8,9の相対間隔による空間を大きく取れることにより、多くの空気を一度に供給できる。
【0042】
上述したいずれの実施の形態でも、振動や騒音の問題がなくしかも価格的に安価なものに構成できるため、好適な応用例として空気電池に備え付けられる。この空気電池の場合、空気電池のエネルギー容量をセンサーにより検知し、エネルギー容量が低減した時に、空気強制供給用アクチュエータ装置を空気電池自体で作動させて電気エネルギーを発生させるよう装備できる。
【0043】
但し、空気電池は好適な応用例であり、その他にも、空気の供給を要するものであれば空気強制供給用として広範な用途に適用できる。
【0044】
【発明の効果】
以上の如く、本発明の請求項1に係る空気強制供給用アクチュエータ装置に依れば、間隔を隔てて相対する二つのダイアフラムと、各ダイアフラムの面上に取り付けられたボイスコイルと、ポールピースを一体に組み付けたマグネットと、磁気ギャップを隔ててポールピースと相対するヨークと、ダイアフラムの相対間隔を気密に保持するハウジングとを備え、各ダイアフラムのボイスコイルをポールピースとヨークとの磁気ギャップに挿置させて磁気回路を形成すると共に、ボイスコイルの通電回路を設けて二つのダイアフラムを反復継続的に振幅動可能に装備し、更に、ダイアフラムの相対間隔に通ずる空気の取込み口並びに空気の吹出し口を設け、その空気の取込み口に合わせて開閉弁を内側に備え付け、且つ、空気の吹出し口に合わせて開閉弁を外側に備え付け、二つのダイアフラムによる電磁誘導型アクチュエータとして空気を強制的に供給可能に構成するため、振動や騒音の問題がなくしかも価格的に安価なものに構成できる。
【0045】
本発明の請求項2に係る空気強制供給用アクチュエータ装置に依れば、空気の取込み口並びに吹出し口をハウジングに設け、その空気の取込み口に合わせて開閉弁をハウジングの内側に備え付け、且つ、空気の吹出し口に合わせて開閉弁をハウジングの外側に備え付け、ダイアフラムの反復継続した振幅動による空気ポンプとして空気をハウジングより出し入れ可能に構成することから、振動や騒音の問題がなくしかも価格的に安価なものに構成できる。
【0046】
本発明の請求項3に係る空気強制供給用アクチュエータ装置に依れば、空気の取込み口並びに吹出し口をダイアフラムの面内中央に設け、その空気の取込み口に合わせて開閉弁をダイアフラムの内側に備え付け、且つ、空気の吹出し口に合わせて開閉弁をダイアフラムの外側に備え付け、ダイアフラムの反復継続した振幅動による空気ポンプとして空気をダイアフラムより出し入れ可能に構成することから、空気をダイヤフラムから直接出し入れすることにより空気を速やかに供給できて振動や騒音の問題がなくしかも価格的に安価なものに構成できる。
【0047】
本発明の請求項4に係る空気強制供給用アクチュエータ装置に依れば、ポールピースを両面に組み付けた一つのマグネットと、各ポールピースと相対する一つのヨークとにより、各ボイスコイルに対する磁気回路を形成するため、少ない部品点数で価格的により安価なものに構成できる。
【0048】
本発明の請求項5に係る空気強制供給用アクチュエータ装置に依れば、ポールピースを片面に組み付けた二つのマグネットと、ポールピースと個々に相対する二つのヨークとにより各ボイスコイルに対する磁気回路を形成し、磁気回路を各ボイスコイルに個別に作用することによりダイアフラムを瞬時に大きく振幅動可能に構成できて空気の供給量を増大できる。
【0049】
本発明の請求項6に係る空気強制供給用アクチュエータ装置に依れば、ボイスコイルを外面側に取り付けた二つのダイアフラムをハウジングの内部に相対させて張設し、ポールピースを片面に組み付けたマグネットと、磁気ギャップを隔ててポールピースと各々相対するヨークとを各ダイアフラムの外側からハウジングの両側に備え付け、各ダイアフラムのボイスコイルをポールピースとヨークとの磁気ギャップに夫々挿置させて磁気回路を形成すると共に、ボイスコイルの通電回路を設けて二つのダイアフラムを反復継続的に振幅動可能に装備し、更に、空気の取込み口並びに吹出し口をハウジングに設け、その空気の取込み口に合わせて開閉弁をハウジングの内側に備え付け、且つ、空気の吹出し口に合わせて開閉弁をハウジングの外側に備え付け、ダイアフラムの反復継続した振幅動による空気ポンプとして構成するため、磁気回路を各ボイスコイルに個別に作用できてダイアフラムを瞬時に大きく振幅動可能に構成できると共に、ダイアフラムの相対間隔による空間を大きく取れることにより多くの空気を一度に供給できて振動や騒音の問題がなくしかも価格的に安価なものに構成できる。
【0050】
本発明の請求項7に係る空気強制供給型空気電池に依れば、請求項1〜6のいずれかに記載の空気強制供給用アクチュエータ装置を備えることにより振動や騒音の問題がなくしかも価格的に安価な空気電池として構成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る空気強制供給用アクチュエータ装置の構成を断面で示す説明図である。
【図2】同空気強制供給用アクチュエータ装置の構成を平面で示す説明図である。
【図3】同空気強制供給用アクチュエータ装置に備えられる一例の開閉弁を示す平面図である。
【図4】同空気強制供給用アクチュエータ装置に備えられる別の例の開閉弁を示す平面図である。
【図5】同空気強制供給用アクチュエータ装置に備えられるダイアフラムの膨張離間動を示す説明図である。
【図6】同空気強制供給用アクチュエータ装置に備えられるダイアフラムの近接復帰動を示す説明図である。
【図7】図1の実施の形態と異なる空気経路を設けた空気強制供給用アクチュエータ装置の構成を断面で示す説明図である。
【図8】本発明の図1と別の実施の形態に係る空気強制供給用アクチュエータ装置の構成を断面で示す説明図である。
【図9】図8の空気強制供給用アクチュエータ装置を示す平面図である。
【図10】本発明の図1並びに図8と別の実施の形態に係る空気強制供給用アクチュエータ装置の構成を断面で示す説明図である。
【図11】本発明の図1,図8並びに図10と別の実施の形態に係る空気強制供給用アクチュエータ装置の構成を断面で示す説明図である。
【符号の説明】
1(1a,1b) ハウジング
2(2a,2b) マグネット
3,4 ポールピース
5(5a,5b) ヨーク
6,7 ボイスコイル
8,9 ダイアフラム
16 空気の取込み口
17 空気の吹出し口
18,19 開閉弁
G 磁気ギャップ

Claims (7)

  1. 間隔を隔てて相対する二つのダイアフラムと、各ダイアフラムの面上に取り付けられたボイスコイルと、ポールピースを一体に組み付けたマグネットと、磁気ギャップを隔ててポールピースと相対するヨークと、ダイアフラムの相対間隔を気密に保持するハウジングとを備え、各ダイアフラムのボイスコイルをポールピースとヨークとの磁気ギャップに挿置させて磁気回路を形成すると共に、ボイスコイルの通電回路を設けて二つのダイアフラムを反復継続的に振幅動可能に装備し、更に、ダイアフラムの相対間隔に通ずる空気の取込み口並びに空気の吹出し口を設け、その空気の取込み口に合わせて開閉弁を内側に備え付け、且つ、空気の吹出し口に合わせて開閉弁を外側に備え付け、ダイアフラムの反復継続した振幅動による空気ポンプとして構成したことを特徴とする空気強制供給用アクチュエータ装置。
  2. 筒状のハウジングを基枠とし、ポールピースを一体に組み付けたマグネットをハウジングの枠内中央に配置し、磁気ギャップを隔ててポールピースと外側から相対するヨークをハウジングの枠内に備え付け、ボイスコイルを内面側に取り付けた二つのダイアフラムをハウジングの各開放端で枠内に相対させて張設し、各ダイアフラムのボイスコイルをポールピースとヨークとの磁気ギャップに夫々挿置させて磁気回路を形成すると共に、ボイスコイルの通電回路を設けて二つのダイアフラムを反復継続的に振幅動可能に装備し、更に、空気の取込み口並びに吹出し口をハウジングに設け、その空気の取込み口に合わせて開閉弁をハウジングの内側に備え付け、且つ、空気の吹出し口に合わせて開閉弁をハウジングの外側に備え付け、ダイアフラムの反復継続した振幅動による空気ポンプとして構成したことを特徴とする請求項1に記載の空気強制供給用アクチュエータ装置。
  3. 筒状のハウジングを基枠とし、ポールピースを一体に組み付けたマグネットをハウジングの枠内中央に配置し、磁気ギャップを隔ててポールピースと外側から相対するヨークをハウジングの枠内に備え付け、ボイスコイルを内面側に取り付けた二つのダイアフラムをハウジングの各開放端で枠内に相対させて張設し、各ダイアフラムのボイスコイルをポールピースとヨークとの磁気ギャップに夫々挿置させて磁気回路を形成すると共に、ボイスコイルの通電回路を設けて二つのダイアフラムを反復継続的に振幅動可能に装備し、更に、空気の取込み口並びに吹出し口をダイアフラムの面内中央に設け、その空気の取込み口に合わせて開閉弁をダイアフラムの内側に備え付け、且つ、空気の吹出し口に合わせて開閉弁をダイアフラムの外側に備え付け、ダイアフラムの反復継続した振幅動による空気ポンプとして構成したことを特徴とする請求項1に記載の空気強制供給用アクチュエータ装置。
  4. ポールピースを両面に組み付けた一つのマグネットと、各ポールピースと相対する一つのヨークとにより、各ボイスコイルに対する磁気回路を形成したことを特徴とする請求項2または3に記載の空気強制供給用アクチュエータ装置。
  5. ポールピースを片面に組み付けた二つのマグネットと、ポールピースと個々に相対する二つのヨークとにより、各ボイスコイルに対する磁気回路を形成したことを特徴とする請求項2または3に記載の空気強制供給用アクチュエータ装置。
  6. ボイスコイルを外面側に取り付けた二つのダイアフラムをハウジングの内部に相対させて張設し、ポールピースを片面に組み付けたマグネットと、磁気ギャップを隔ててポールピースと各々相対するヨークとを各ダイアフラムの外側からハウジングの両側に備え付け、各ダイアフラムのボイスコイルをポールピースとヨークとの磁気ギャップに夫々挿置させて磁気回路を形成すると共に、ボイスコイルの通電回路を設けて二つのダイアフラムを反復継続的に振幅動可能に装備し、更に、空気の取込み口並びに吹出し口をハウジングに設け、その空気の取込み口に合わせて開閉弁をハウジングの内側に備え付け、且つ、空気の吹出し口に合わせて開閉弁をハウジングの外側に備え付け、ダイアフラムの反復継続した振幅動による空気ポンプとして構成したことを特徴とする請求項1に記載の空気強制供給用アクチュエータ装置。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の空気強制供給用アクチュエータ装置を備えて構成したことを特徴とする空気強制供給型空気電池。
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