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JP4813886B2 - 皮膚バリア機能を向上させる皮膚外用剤 - Google Patents

皮膚バリア機能を向上させる皮膚外用剤 Download PDF

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Description

本発明は、皮膚外用剤に関し、更に詳細には、化粧料に好適な皮膚外用剤に関する。
経皮的水分散逸量(TEWL)の著しい亢進を伴う皮膚の不調は近年急激に増加しつつある現象の一つであり、TEWLの著しい亢進に伴い、皮膚バリア機能が著しく低下し、
これにより皮膚自体が更に過敏さを増すという現象である。近年増加している敏感肌、化学物質過敏症中には、前記のバリア機能の低下を発端に、これが悪循環を繰り返して症状が重篤になったものが少なくないと言われている。又、この発端となる皮膚バリア機能の低下の原因の一つに過剰に負荷されたストレスに対する生体側の交感神経の著しい亢進があるとも言われている。TEWLの亢進は、更なる交感神経の亢進も招くので、この悪循環を絶ちきることが皮膚改善に肝要であり、この様な技術の開発が望まれていた。この様な要請を受けて、種々の検討がなされ、ウルソール酸などの投与により、微小血流を改善し、以て、ストレス性の皮膚バリア機能の改善し、TEWLの亢進を改善する試みが為されている(例えば、特許文献1を参照)ウルソール酸の効果は確かに注目すべきものであるが、最大の問題は、TEWLが亢進した皮膚では、通常の化粧料の構成成分すら炎症を誘起する可能性のあることであり、水溶性の低いウルソール酸類においては、TEWL抑制を旨とする投与に際して、これを担持すべき適切なベヒクルが存しない問題が存している。又、皮膚バリア機能を向上させるためには、例えば、ポリメタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンのような水分保持能力に優れる親水性高分子を用いて抱水保護層を皮膚上に構築することが有用であることが知られている(例えば、特許文献2を参照)しかしながら、この様な親水性高分子の抱水保護膜は膜の長時間の維持に課題が存した。即ち、TEWLの亢進した肌において、投与によりTEWLを抑制する皮膚外用剤が望まれていたが、得られていないのが現状であった。
一方、アルギン酸は水溶性高分子であり、保湿剤として化粧料で汎用されているし、アルギン酸の多価アルコールエステルは、乳化力の存する親水性高分子で、乳化化粧料に使用できることが既に知られている(例えば、特許文献3を参照)更に、イソステアリン酸等の分岐脂肪酸はアルキル変性カルボキシビニルポリマーとともに乳化化粧料に使用することが知られている(例えば、特許文献4を参照)しかしながら、1)アルギン酸、アルギン酸の多価アルコールエステル及びそれらの塩から選択される1種乃至2種以上と、2)分岐脂肪酸及び/又はその塩とを含有する皮膚外用剤は全く知られていないし、この様な構成を取ることにより、経皮的水分散逸(TEWL)が亢進した人に投与してそのTEWLを改善する作用を有することも全く知られていなかった。
特開2002−97135号公報 特開平9−315949号公報 特開2004−196728号公報 特開2004−231620号公報
本発明は、この様な状況下為されたものであり、経皮的水分散逸(TEWL)が亢進した人に投与してそのTEWLを改善する手段を提供することを課題とする。
この様な状況に鑑みて、本発明者らは、経皮的水分散逸(TEWL)が亢進した人に投与してそのTEWLを改善する手段を求めて、鋭意研究努力を重ねた結果、1)アルギン酸、アルギン酸の多価アルコールエステル及びそれらの塩から選択される1種乃至2種以上と、2)分岐脂肪酸及び/又はその塩とを含有する皮膚外用剤が、その様な特性を備えていることを見出し、発明を完成させるに至った。即ち、本発明は、以下に示すとおりである。
(1)1)アルギン酸及び/又はその塩と、2)アルギン酸プロピレングリコールエステルと、3)イソステアリン酸及び/又はその塩1〜5質量%とを含有することを特徴とする、皮膚外用剤。
(2)水中油乳化剤形である、(1)に記載の皮膚外用剤。
(3)経皮的水分散逸(TEWL)の改善用である、(1)又は(2)に記載の皮膚外用剤。
(4)更に、バクモンドウエキス、ツボクサエキス、チョウジエキス、大豆蛋白、トウニンエキス、チョウレイエキス、クジンエキス、トウニンエキス、チョレイエキス、オトギリソウエキス、オウレンエキス、アサガオカラクサエキス、ニンジンエキス、ブクリョウエキス、マージョラムエキス、セイヨウノコギリソウエキス、ローズマリーエキス、セージエキス、ミントエキス、硫酸化アルギン酸及びその塩、硫酸化されていても良いトレハロース及びその塩、メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンを構成モノマーとするポリマー乃至はコポリマー、パーフルオロアルキル変性メタクリル酸を構成要素とするポリマー乃至はコポリマー、メタクリロイルリジンを構成モノマーとする、ポリマー乃至はコポリマー、グルコシルエチルメタクリレートを構成モノマーとするポリマー乃至はコポリマー、レゾルシノール誘導体、アスコルビン酸乃至はその誘導体、セイヨウトチノキエキス、ゲンノショウコエキス、ローヤルゼリー乃至はその抽出物、コウキエキス、フコイダン、マカデミアナッツ抽出物、ラベンダー抽出物、トラネキサム酸及びその誘導体、マルメロエキス、ヒアルロン酸及びその塩、グリチルレチン酸及びその誘導体、サポニン、シムノール誘導体及びその塩、多硫酸化多糖類、グルタミルリジン並びにエスクレチン及びその配糖体から選択される一種乃至は二種以上を含有することを特徴とする(1)〜(3)何れかに記載の皮膚外用剤。
本発明によれば、経皮的水分散逸(TEWL)が亢進した人に投与してそのTEWLを改善する手段を提供することができる。
(1)本発明の皮膚外用剤の必須成分であるアルギン酸類
本発明の皮膚外用剤は、アルギン酸、アルギン酸の多価アルコールエステル及びそれらの塩から選択される1種乃至2種以上を必須成分として含有する。アルギン酸は既に化粧料原料として汎用されている水溶性高分子であり、この様な化粧品グレードのものを使用することが出来る。又、アルギン酸の多価アルコールのエステルを構成する多価アルコールとしては、皮膚外用剤などで使用されているものであれば特段の限定なく使用することが出来、炭素数2〜4のものが好ましく、エーテル結合を持たないものが好ましい。具体的には、プロピレングリコール、グリセリン、1,3−ブタンジオール、エチレングリコール等が好ましく例示でき、中でも親水性と親油性のバランスから、プロピレングリコールが特に好ましく例示できる。これらのアルギン酸の多価アルコールのエステルは何れも既知化合物であり、その製造方法は既に知られている。かかるアルギン酸の多価アルコールのエステルの製造法としては、アルギン酸ナトリウム等のアルギン酸の塩と、対応する多価アルコールのモノハロゲン化物を、アルカリ存在下反応させることが例示できる。例えば、アルギン酸プロピレングリコールエステルであれば、アルギン酸ナトリウムと1−クロル−2−プロパノールを含水アルコール中で炭酸カリウムなどを存在させて反応させればよいし、アルギン酸グリセリルエステルであれば、前記の反応の1−クロル−2−プロパノールを1−クロル−2,3−プロパンジオールに代えて同様に処理すれば製造することが出来る。又、この様なエステル類に既に市販されているものも存在し、その様な市販品を購入して利用することも出来る。好適な市販品としては、例えば、アルギン酸プロピレングリコールエステルであれば、株式会社キミカから販売されている、「キミロイドLLV」、「キミロイドLV」、「キミロイドMV」、「キミロイドHV」、「キミロイドBF」、「キミロイドNLSK」等が挙げられる。これらは、粘度とエステル化度が
ことなる。本発明の乳化組成物として使用する上で、特に好ましいものは、「キミロイドNLSK」である。本発明の乳化組成物に於いて、かかるアルギン酸の多価アルコールのエステルは、油性成分を安定に乳化分散させる作用を有する。これらのアルギン酸の多価アルコールのエステルは唯一種を含有させることも出来るし、二種以上組み合わせて含有させることも出来る。本発明の皮膚外用剤に於ける、かかるアルギン酸の多価アルコールエステルの好ましい含有量は、皮膚外用剤全量に対して、総量で、0.05〜5重量%であり、更に好ましくは0.1〜2重量%である。又、アルギン酸の多価アルコールエステルを含有させる場合には、アルギン酸及び/又はその塩を併用して含有させることがより好ましい。この様な場合におけるアルギン酸及び/又はその塩の好ましい含有量は、皮膚外用剤全量に対して、総量で、0.1〜5質量%であり、より好ましくは0.2〜1質量%である。かかる成分は、所望により塩化カルシウム、塩化マグネシウムなどの塩を加えて、架橋構造を部分的に構築させて使用することも出来る。これらを含有させることにより、乳化物や可溶化物のミセルを安定化させて皮膚に存在させることも出来る。又、これらの成分は後記分岐脂肪酸と緩やかな架橋構造を構築し、該架橋構造中に水分を担持するため、皮膚上に保湿防護バリア層を構築する。この様な構造の構築により、刺激物質の皮膚への侵入を防ぐことが出来る。更に、油性成分もかかる防護バリア層に包含されるので、皮膚外用剤との接触により、TEWLが亢進した皮膚に炎症を誘起する蓋然性が極めて少ない。
(2)本発明の皮膚外用剤の必須成分である分岐脂肪酸
本発明の皮膚外用剤は分岐脂肪酸及び/又はその塩を必須成分として含有する。該分岐脂肪酸はアルギン酸乃至はアルギン酸の多価アルコールエステルのカルボキシル基と、アルカリを介して複合塩の架橋構造を構築し、この構造中に水分、油脂分を包含する。この様な構造の膜を皮膚上に構築することにより、保湿性の膜を形成しながら、TEWLが亢進した皮膚に対しても、炎症を誘起する蓋然性が極めて少ない特性を発揮する。この様な効果を発現するためには、前記分岐脂肪酸のアルキル鎖はある程度の長さを有することが好ましく、炭素鎖が10〜30であることが好ましい。又、直鎖状であると柔軟性が存しないため、膜内に架橋構造が形成されにくく、前記の効果は得られない。好ましい分岐脂肪酸を具体的に例示すれば、イソオクタン酸、イソパルミチン酸、イソステアリン酸、オクチルドデカン酸などが例示でき、イソステアリン酸乃至はイソパルミチン酸が特に好適に例示できる。本発明の皮膚外用剤においては、かかる分岐脂肪酸は唯一種を含有することも出来るし、二種以上を組み合わせて含有させることも出来る。本発明の皮膚外用剤における、分岐脂肪酸の好ましい含有量は、総量で、皮膚外用剤全量に対して、0.1〜10質量%であり、より好ましくは1〜5質量%である。量が少なすぎると前記効果を奏さない場合が存し、量が多すぎると膜内に止まらず、刺激を与える場合が存する。
(3)本発明の皮膚外用剤
本発明の皮膚外用剤は、前記の必須成分を含有することを特徴とする。更に、本発明の皮膚外用剤は、経皮的水分散逸(TEWL)が亢進した人に好適に投与される。この為、本発明の皮膚外用剤には、例えば、ウルソール酸類のようなTEWLの亢進を抑制する作用を有する成分を含有させることが出来、この様な成分を含有する形態が好ましい。
前記ウルソール酸類としては、ウルソール酸、ウルソール酸の塩、ウルソール酸のエステルが例示でき、ウルソール酸の塩としては、通常化粧料で知られているアルカリ塩であれば特段の限定無く使用することが出来、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、トリエタノールアミン塩、トリエチルアミン塩等の有機アミン塩類、リジン塩、アルギニン塩等の塩基性アミノ酸塩等が好ましく例示できる。又、ウルソール酸のエステルとしては、炭素数1〜30の脂肪族乃至は芳香族のエステルが好ましく例示でき、例えば、脂肪族のエステルであれば、メチルエステル、エチルエステル、ヘキシルエステル、2−エチルヘキシルエステル、ラウリルエステル、ステアリルエステル、ベヘニルエステル、イソステアリルエステル、オレイルエステルなどが好ましく例示でき、芳香族エステルであれば、ベンジルエステル、フェネチルエステル、シンナミルエステルなどが好適に例示できる。かかるエステルは、エステルを形成するアルコールに塩化チオニルなどのハロゲン化試薬を反応させ、ハライドに変換し、しかる後にアルカリ存在下ウルソール酸と縮合することにより製造することが出来る。以下に、製造例を示す。かかる成分は、一種乃至は二種以上を0.01〜0.5質量%含有することが好ましい。
<製造例1>
ウルソール酸4.5gをジメチルホルムアミド100mlに溶解させ、これに炭酸カリウム1gを加え、80℃に昇温し、これにメチルアイオダイド1mlを滴下し、80℃で3時間反応させ、しかる後、減圧溜去し、残差をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒;クロロホルム)で精製し、2.7gのウルソール酸メチルエステルを得た。
<製造例2>
ウルソール酸4.5gと、ステアリルアルコール3gと塩化チオニル2mlを反応させて得たステアリルクロリドとを製造例1と同様の手技で処理し、3.9gのウルソール酸ステアリルエステルを得た。
<製造例3>
ウルソール酸4.5gと、オレイルアルコール3gと塩化チオニル2mlを反応させて得たオレイルクロリドとを製造例1と同様の手技で処理し、3.2gのウルソール酸オレイルエステルを得た。
<製造例4>
ウルソール酸4.5gと、ベンジルクロリド1.5mlとを製造例1と同様の手技で処理し、2.4gのウルソール酸ベンジルエステルを得た。
本発明の皮膚外用剤は、皮膚に外用で使用されるものであれば特段の限定無く適用でき、例えば、医薬部外品を含む化粧料、皮膚外用医薬、皮膚外用雑貨などが例示できる。これらの内では化粧料が好ましく、炎症を抑制することから、抗炎症効果を訴求した医薬部外品が特に好ましい。又、その剤形も、乳化剤形、可溶化剤形、マイクロエマルション剤形等皮膚外用剤で知られているものであれば、特段の限定無く適用できる。特に好ましい剤形は乳化剤形であり、中でも水中油乳化剤形が特に好ましい。
本発明の皮膚外用剤においては、前記の成分以外に、通常化粧料や皮膚外用医薬で使用される任意成分を含有することが出来る。この様な任意成分としては、例えば、マカデミアナッツ油、アボド油、トウモロコシ油、オリーブ油、ナタネ油、ゴマ油、ヒマシ油、サフラワー油、綿実油、ホホバ油、ヤシ油、パーム油、液状ラノリン、硬化ヤシ油、硬化油、モクロウ、硬化ヒマシ油、ミツロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、イボタロウ、ラノリン、還元ラノリン、硬質ラノリン、ホホバロウ等のオイル、ワックス類;流動パラフィン、スクワラン、プリスタン、オゾケライト、パラフィン、セレシン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等の炭化水素類;オレイン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸等の高級脂肪酸類;セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オクチルドデカノール、ミリスチルアルコール、セトステアリルアルコール等の高級アルコール等;イソオクタン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、イソステアリン酸ヘキシルデシル、アジピン酸ジイソプロピル、セバチン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタンエリトリット等の合成エステル油類;ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等の鎖状ポリシロキサン;オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサンシロキサン等の環状ポリシロキサン;アミノ変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等の変性ポリシロキサン等のシリコーン油等の油剤類;脂肪酸セッケン(ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等)、ラウリル硫酸カリウム、アルキル硫酸トリエタノールアミンエーテル等のアニオン界面活性剤類;塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、ラウリルアミンオキサイド等のカチオン界面活性剤類;イミダゾリン系両性界面活性剤(2−
ココイル−2−イミダゾリニウムヒドロキサイド−1−カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等)、ベタイン系界面活性剤(アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等)、アシルメチルタウリン等の両性界面活性剤類;ソルビタン脂肪酸エステル類(ソルビタンモノステアレート、セスキオレイン酸ソルビタン等)、グリセリン脂肪酸類(モノステアリン酸グリセリン等)、プロピレングリコール脂肪酸エステル類(モノステアリン酸プロピレングリコール等)、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル、POEソルビタン脂肪酸エステル類(POEソルビタンモノオレエート、モノステアリン酸ポリオキエチレンソルビタン等)、POEソルビット脂肪酸エステル類(POE−ソルビットモノラウレート等)、POEグリセリン脂肪酸エステル類(POE−グリセリンモノイソステアレート等)、POE脂肪酸エステル類(ポリエチレングリコールモノオレート、POEジステアレート等)、POEアルキルエーテル類(POE2−オクチルドデシルエーテル等)、POEアルキルフェニルエーテル類(POEノニルフェニルエーテル等)、プルロニック型類、POE・POPアルキルエーテル類(POE・POP2−デシルテトラデシルエーテル等)、テトロニック類、POEヒマシ油・硬化ヒマシ油誘導体(POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油等)、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグルコシド等の非イオン界面活性剤類;ポリエチレングリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、エリスリトール、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ジグリセリン、イソプレングリコール、1,2−ペンタンジオール、2,4−ヘキサンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール等の多価アルコール類;ピロリドンカルボン酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム等の保湿成分類;表面を処理されていても良い、マイカ、タルク、カオリン、合成雲母、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、無水ケイ酸(シリカ)、酸化アルミニウム、硫酸バリウム等の粉体類表面を処理されていても良い、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化コバルト、群青、紺青、酸化チタン、酸化亜鉛の無機顔料類;表面を処理されていても良い、雲母チタン、魚燐箔、オキシ塩化ビスマス等のパール剤類;レーキ化されていても良い赤色202号、赤色228号、赤色226号、黄色4号、青色404号、黄色5号、赤色505号、赤色230号、赤色223号、橙色201号、赤色213号、黄色204号、黄色203号、青色1号、緑色201号、紫色201号、赤色204号等の有機色素類;ポリエチレン末、ポリメタクリル酸メチル、ナイロン粉末、オルガノポリシロキサンエラストマー等の有機粉体類;パラアミノ安息香酸系紫外線吸収剤;アントラニル酸系紫外線吸収剤;サリチル酸系紫外線吸収剤桂皮酸系紫外線吸収剤ベンゾフェノン系紫外線吸収剤;糖系紫外線吸収剤;2−(2'−ヒドロキシ−5'−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、4−メトキシ−4'−t−ブチルジベンゾイルメタン等の紫外線吸収剤類;エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール類;ビタミンA又はその誘導体、ビタミンB6塩酸塩、ビタミンB6トリパルミテート、ビタミンB6ジオクタノエート、ビタミンB2又はその誘導体、ビタミンB12、ビタミンB15又はその誘導体等のビタミンB類;α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、ビタミンEアセテート等のビタミンE類、ビタミンD類、ビタミンH、パントテン酸、パンテチン、ピロロキノリンキノン等のビタミン類等;フェノキシエタノール等の抗菌剤などが好ましく例示できる。特に、微量添加成分で好ましいものとしては、次に挙げるものが例示できる。(但し、括弧内の数値は好ましい含有量を示す。)
(好ましい微量成分)
バクモンドウエキス(0.001〜0.1質量%)、ツボクサエキス(0.001〜0.1質量%)、チョウジエキス(0.001〜0.1質量%)、大豆蛋白(0.001〜0.1質量%)、トウニンエキス(0.001〜0.1質量%)、チョウレイエキス(0.001〜0.1質量%)、クジンエキス(0.001〜0.1質量%)、トウニンエキス(0.001〜0.1質量%)、チョレイエキス(0.001〜0.1質量%)、オトギリソウエキス(0.001〜0.1質量%)、オウレンエキス(0.001〜0.1質量%)、アサガオカラクサエキス(0.001〜0.1質量%)、ニンジンエキス(0.001〜0.1質量%)、ブクリョウエキス(0.001〜0.1質量%)、マージョラムエキス(0.001〜0.1質量%)、セイヨウノコギリソウエキス(0.001〜0.1質量%)、ローズマリーエキス(0.001〜0.1質量%)、セージエキス(0.001〜0.1質量%)、ミントエキス(0.001〜0.1質量%)、硫酸化アルギン酸及びその塩(0.001〜0.1質量%)、硫酸化されていても良いトレハロース及びその塩(0.001〜0.1質量%)、メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンを構成モノマーとするポリマー乃至はコポリマー(0.001〜0.1質量%)、パーフルオロアルキル変性メタクリル酸を構成要素とするポリマー乃至はコポリマー(0.001〜0.1質量%)、メタクリロイルリジンを構成モノマーとする、ポリマー乃至はコポリマー(0.001〜0.1質量%)、グルコシルエチルメタクリレートを構成モノマーとするポリマー乃至はコポリマー(0.001〜0.1質量%)、レゾルシノール誘導体(0.001〜0.5質量%)、アスコルビン酸乃至はその誘導体(0.001〜0.1質量%)、セイヨウトチノキエキス(0.001〜0.1質量%)、ゲンノショウコエキス(0.001〜0.1質量%)、ローヤルゼリー乃至はその抽出物(0.001〜0.1質量%)、コウキエキス(0.001〜0.1質量%)、フコイダン(0.001〜0.1質量%)、マカデミアナッツ抽出物(0.001〜0.1質量%)、ラベンダー抽出物(0.001〜0.1質量%)、トラネキサム酸及びその誘導体(0.001〜0.1質量%)、マルメロエキス(0.001〜0.1質量%)、ヒアルロン酸及びその塩(0.001〜0.1質量%)、グリチルレチン酸及びその誘導体(0.001〜0.1質量%)、サポニン、シムノール誘導体及びその塩(0.001〜0.1質量%)、多硫酸化多糖類(0.001〜0.1質量%)、グルタミルリジン並びにエスクレチン及びその配糖体(0.001〜0.1質量%)
本発明の皮膚外用剤は、これらの成分を常法に従って処理することにより、製造することが出来る。
以下に、実施例を挙げて、本発明について、更に詳細に説明を加えるが、かかる実施例にのみ、本発明が限定されないことは言うまでもない。
以下に示す処方に従って、本発明の皮膚外用剤である、水中油乳化剤形の化粧料1を製造した。即ち、イ、ロ、ハの成分を80℃に加熱して、イに徐々にロを攪拌下加え、しかる後に、ハも加えて架橋を形成させ、攪拌冷却して化粧料1を得た。
Figure 0004813886
<試験例1>
ボランティアのパネラー(n=5)の前腕内側部に2cm×4cmの部位を4つ作成し、これらの部位を粘着テープで10回ストリッピングし、しかる後に2質量%ラウリル硫
酸ナトリウム水溶液を24時間貼付し、肌荒れ悪循環モデルを作成した。即ち、このモデルは皮膚のバリア層を除去した状態で、化学刺激物質に長時間曝露させて、皮膚に炎症ストレスを与えることにより、回復性の悪い肌荒れを作るモデルである。これは、肌荒れ作成後のTEWL値によって確認することが出来る。斯くの如く、テヴァメータ(インテグラル社製)でTEWLを計測し、部位差のないことを確認した上、しかる後に、1部位には化粧料1を塗布し、1部位には化粧料1のイソステアリン酸をステアリン酸に置換した比較例1の化粧料を塗布し、1部位には化粧料1のアルギン酸ナトリウムとアルギン酸プロピレングリコールエステルとをアルキル変性カルボキシビニルポリマーに置換した比較例2の化粧料を塗布した。残る1部位は何の処置も行わなかった。この処置を1日1回続けた後に、テヴァメータにて再度各部位のTEWLを計測した。結果を表1に示す。これより、化粧料1はアルギン酸、アルギン酸の多価アルコールエステル及びその塩とイソステアリン酸及びその塩の相乗作用により、優れた皮膚バリア機能再構築作用を発現していることが判る。
Figure 0004813886
実施例1の化粧料1と同様に、下記の表3に示す処方に従って、本発明の皮膚外用剤である、化粧料2を製造した。このものは試験例1の方法の評価では、当初34.8であったTEWLが試験終了後19.8に変化し、本発明の効果が確認できた。
Figure 0004813886
実施例1の化粧料1と同様に、下記の表4に示す処方に従って、本発明の皮膚外用剤である、化粧料3を製造した。このものは試験例1の方法の評価では、当初35.1であったTEWLが試験終了後19.7に変化し、本発明の効果が確認できた。
Figure 0004813886
実施例1の化粧料1と同様に、下記の表5に示す処方に従って、本発明の皮膚外用剤である、化粧料4を製造した。このものは試験例1の方法の評価では、当初35.1であったTEWLが試験終了後21.1に変化し、本発明の効果が確認できた。
Figure 0004813886
本発明は、化粧料などの皮膚外用剤に応用できる。

Claims (4)

  1. 1)アルギン酸及び/又はその塩と、2)アルギン酸プロピレングリコールエステルと、3)イソステアリン酸及び/又はその塩1〜5質量%とを含有することを特徴とする、皮膚外用剤。
  2. 水中油乳化剤形である、請求項1に記載の皮膚外用剤。
  3. 経皮的水分散逸(TEWL)の改善用である、請求項1又は2に記載の皮膚外用剤。
  4. 更に、バクモンドウエキス、ツボクサエキス、チョウジエキス、大豆蛋白、トウニンエキス、チョウレイエキス、クジンエキス、トウニンエキス、チョレイエキス、オトギリソウエキス、オウレンエキス、アサガオカラクサエキス、ニンジンエキス、ブクリョウエキス、マージョラムエキス、セイヨウノコギリソウエキス、ローズマリーエキス、セージエキス、ミントエキス、硫酸化アルギン酸及びその塩、硫酸化されていても良いトレハロース及びその塩、メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンを構成モノマーとするポリマー乃至はコポリマー、パーフルオロアルキル変性メタクリル酸を構成要素とするポリマー乃至はコポリマー、メタクリロイルリジンを構成モノマーとする、ポリマー乃至はコポリマー、グルコシルエチルメタクリレートを構成モノマーとするポリマー乃至はコポリマー、レゾルシノール誘導体、アスコルビン酸乃至はその誘導体、セイヨウトチノキエキス、ゲンノショウコエキス、ローヤルゼリー乃至はその抽出物、コウキエキス、フコイダン、マカデミアナッツ抽出物、ラベンダー抽出物、トラネキサム酸及びその誘導体、マルメロエキス、ヒアルロン酸及びその塩、グリチルレチン酸及びその誘導体、サポニン、シムノール誘導体及びその塩、多硫酸化多糖類、グルタミルリジン並びにエスクレチン及びその配糖体から選択される一種乃至は二種以上を含有することを特徴とする請求項1〜何れか1項に記載の皮膚外用剤。
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