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JP4808870B2 - 非接触型icカード用リーダライタの制御方法 - Google Patents

非接触型icカード用リーダライタの制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、非接触型ICカード用リーダライタに関し、さらに詳しくは、1種類のリーダライタで、変復調方式の異なる複数のICカードを同時に読み書きするリーダライタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、ICカードと呼ばれる新しい情報記録媒体が、市場に広く出回っている。ICカードは、クレジットカード、銀行カード、ポイントカード等のカード状あるいはシート状の形状を備え、カード内にIC(Integrated Circuit)が組み込まれているものを総称した名称である。ICカードは大きく分けて接触型、非接触型の2種類に分けられる。接触型とは、カード表面に端子が設けられており、その端子とリーダライタ側の端子とを接触させつつ、該端子を通じて信号のやり取りを行うものである。現在、使い捨てタイプのICカードはヨーロッパ等の国々ではテレホンカードとして広く流通している。また、情報の書き換え可能なタイプを、マネーカードとして使用する実験が各国で行われており、金融関係で使用されるカードとして注目されている。
また、非接触型ICカードは、鉄道の乗降時に使用される定期券として、現在の磁気カード方式に代わり採用することが検討されている。さらに、官公庁では、省資源ならびに環境問題に鑑み、ペーパーレス化を推進する意味と、省力化を実現する一環として、IT(Information Technology)化が強力に推し進められており、特に、福祉や公共施設の利用、各種証明書交付など、国、地方自治体の幅広い行政サービスに効率的に使えるカードとして、ICカード化の動きが出てきている。
特に、前記した非接触ICカードは、データのやり取りを電波で行うため、改札口通過の際に、一々定期券を取り出す必要がなく、定期入れや鞄等の中からでも情報交換できるため、利便性が大きく向上するものと期待され、従来の記録媒体に代わるものとして注目されている。しかし、利便性やメーカの都合だけでICカードやリーダライタの仕様を決めてはならない。なぜならば、現実として現システムが稼動し、それを使用するお客が多数いるからである。従って、新しいシステムの仕様を決定する場合、必ず、現システムとの互換性を考えなければならない。例えば、定期代の削減のために、定期区間を分割して購入する、分割定期券があり、同タイプの定期券を複数枚同時にかざすことがある。
【0003】
図7は、従来例におけるICカードとリーダライタ間のプロトコルを説明する図である。図7(a)は、異種タイプのICカードを識別するプロトコルを説明する図であり、図7(b)は、同種タイプのICカードが複数枚同時にかざされた時のプロトコルを説明する図である。図7を参照してその動作を説明する。図7(a)において、タイムスロット▲1▼では、ポーリング信号BがB方式カードとC方式カードに送信される。もしここで、C方式カードがかざされると、方式が異なるため応答はない。次に、ポーリング信号CがB方式カードとC方式カードに送信されると、C方式カードから応答信号が発せられ、C方式カードであることが認知される。タイムスロット▲2▼では、まず、ポーリング信号BがB方式カードとC方式カードに送信され、B方式カードがかざされると、B方式カードから応答信号が発せられ、B方式カードであることが認知される。以下、同様にしてBとCのポーリング信号が交互に送信され、それに合致した方式のICカードが応答を返す方式である。
図7(b)は、前述した分割定期券の例であり、例えば、1タイムスロット内の時間t0で、ポーリング信号を送信すると、時間t1でB方式カード#1(1枚目の定期券)が応答信号#1を返す。次に、時間t3でB方式カード#2(2枚目の定期券)が応答信号#2を返す。このタイミングは実際には、信号が衝突しないようにカード側で発生した乱数のある桁が、リーダライタが指定したスロット番号に一致したものだけが応答する権利が与えられる、所謂、スロットマーカ方式等で行われる場合について説明した。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
現在、リーダライタとICカードとのインタフェースおよび制御は、ISO7816の規格に基づいて行われており、また、非接触ICカードで使用される電波の周波数と変復調方式は、ISO14443により規定されている。しかしながら、民間、特に交通系で使用されようとしている非接触ICカードの規格は、ISO14443タイプCであり、官公庁で使用される規格は、ISO14443タイプBが予定され、その変復調方式が異なるものである。そのため、システムを利用する使用者は、自己が有する特定種類のICカードに合致した専用のリーダライタ以外を利用することが出来ず、利便性に欠けるといった問題が発生する。
また、図7(a)では、異種タイプのカードを1枚ずつかざされた場合、それを識別する方式であり、同時に複数枚の場合はその識別は困難である。さらに、図7(b)は、同種タイプの複数枚の識別は可能であるが、異種タイプの複数枚の識別は困難であった。
本発明は、かかる課題に鑑み、変復調方式が異なるICカードを、同じリーダライタに通しても、その変復調方式を判別し、さらに、異種タイプの複数枚のカードを判別して、それに合致した読み書きが可能なリーダライタを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明はかかる課題を解決するために、請求項1の発明は、ICカードのループアンテナを介して、所定の変復調方式に基づく搬送電力の送信とデータの授受を非接触にて行う非接触型ICカード用リーダライタの制御方法において、複数のコマンド信号を交互に送信するポーリング送信ステップと、該ポーリング送信ステップにより送信されたコマンドに対する応答信号を検出する応答信号検出ステップと、複数の前記非接触型ICカード間の通信の衝突防止のために乱数を発生する乱数発生ステップと、を備え、前記ポーリング送信ステップは、複数の異なる変復調方式のコマンドを順次送信し、前記応答信号検出ステップが前記乱数発生ステップから発生される乱数と一致した特定のコマンドに対応する応答信号を受信した場合、該特定のコマンドに対応する変復調方式に基づき、前記非接触型ICカードとのデータの授受を行うことを特徴とする。
かかる発明によれば、リーダライタ側に複数の変復調方式を用意して、それを順次ポーリング送信し、カード間の通信の衝突を防止するために乱数により照合するため、カード間の通信の衝突を確率的に減少させ、必ず所望の複数の変復調方式がみつかり、確実にICカードとの通信を成立させることができる。
【0008】
また、請求項の発明は、前記ポーリング送信ステップは、複数の異なる変復調方式のコマンドをポーリングの最大時間間隔単位で順次送信すると共に、前記異なる変復調方式の最後のポーリングが終了した場合、最初に送信した変復調方式に戻り、該動作を繰り返すことも本発明の有効な手段である。
ここで、最後のポーリングとは、例えば、AB、Cの3種類のタイプのカードがあった場合、ポーリングも3種類順次送信する必要がある。このとき、各タイムスロット毎にAから順次Cまでポーリングをした場合、Cが最後のポーリングとなる。そして、最初の変復調方式Aに戻り、同じ順番でポーリングを繰り返す。かかる技術手段によれば、異なるタイプのポーリングをサイクリックに行うため、制御が簡単となり、均一の頻度で平等にポーリングが可能となる。
また、請求項の発明は、前記ポーリング送信ステップは、複数の異なる変復調方式のコマンドをポーリングの最大時間間隔単位で順次送信し、前記応答信号検出手段が前記ポーリングの最大時間間隔内で前記特定のコマンドに対応する複数の応答信号を受信した場合、次のポーリングを前記最大時間間隔を待たずに開始することも本発明の有効な手段である。
前記請求項では、ポーリングの間隔が必ず最大時間間隔毎に行われていた。この場合は、制御は単純化されるが、プロトコルの時間は最大となる。そこで、規定枚数(予め1タイムスロット間でプロトコルする枚数)を決めておき、あるタイムスロットで複数の応答信号を受信した場合、その規定枚数分の応答信号を受信すると、次のポーリングを開始する。かかる技術手段によれば、1タイムスロット間の最後の応答信号を受信すると、次のポーリングを開始するので、全体のプロトコル時間を短縮することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載される構成要素、種類、組み合わせ、形状、その相対配置などは特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する主旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
図1は、本発明の一実施形態のICカード用リーダライタの構成を示すブロック図である。このICカード用リーダライタ100の構成は、外部にありリーダライタ100に対してデータの授受を行ってシステム全体を制御するコンピュータ50と、外部のコンピュータ50とのデータの通信プロトコルを司る送受信装置1と、リーダライタ100全体の動作を制御する制御装置2と、制御装置2を動作させる手順を記録したファームウェアと複数の変復調方式を格納するメモリ装置3と、制御装置2からのデータを搬送波に乗せて変調する変調器4と、操作コマンドを入力する入力装置5と、制御装置2からの情報を表示する表示装置6と、制御装置2からの交流信号である電力供給用信号と変調器4からの書き込みコマンドを電力増幅する電力増幅器7と、ループアンテナ9から受信した搬送波から2値化データに変換する検波復調器8と、図示しないICカードとの電力用搬送波とデータの授受をするループアンテナ9と、複数のICカード間の通信の衝突防止のために乱数を発生する乱数発生装置10から構成されている。
なお、制御装置2、メモリ装置3、変調器4、電力増幅器7が主としてポーリング送信手段及び算出手段を構成している。また、検波復調器8、制御装置2、メモリ装置3が主として応答信号検出手段と応答信号計数手段を構成している。
【0010】
次に、本構成によるリーダライタ100の動作を説明する前に、対を成すICカードの構成を先に説明しておく。図6は、本発明の実施形態の非接触型ICカードの構成を示すブロック図である。実施形態の非接触型ICカード200の構成は、前記リーダライタ100からの電力用搬送波によりデータの授受をするループアンテナ20と、書き込みコマンド読み出しコマンドを生成する送受信回路21と、ループアンテナ20からの電力用搬送波を受け、それを整流して直流電力に変換する電力生成回路22と、制御用ファームウェアとデータの一時記憶を司るメモリ装置23と、搬送波に制御回路26からの送信コマンドを乗せて変調する変調器24と、送受信回路21からの搬送波データから2値化データに変換する復調器25と、ICカード200の全体の動作を制御する制御回路26から構成されている。
次に、図1と図6を併せて参照してそれぞれの動作について説明する。リーダライタ100は、図示しない電源が入れられると制御装置2のイニシャル動作後、メモリ装置3に記憶されたプログラムに従い動作を開始する。まず、制御装置2は、ICカード200に供給する電力供給用信号と、ポーリング信号を交互に電力増幅器7から送信する。その信号は、ループアンテナ9から電磁波として外部に放射される。例えば、ISO14443タイプBでは、中心搬送周波数13.56MHz±7KHz、AM変調度10%、変調方式ASK(Amplitude Shift Keying)、符号化方式はNRZ−L、通信速度が106kb/sで行われる。次に、ICカード200がリーダライタ100に近接すると、ループアンテナ20が電力供給用信号を受信し、電力生成回路22によりその搬送波を整流して直流電力に変換して、カード内の全ての回路に供給する。電力を供給されて制御回路26が駆動すると、メモリ装置23に格納されたプログラムに従って、制御を開始する。ICカード200は前記と同じ規格に従えば、通信方式は、負荷変動方式、リーダライタとの通信関係は、リーダライタ100からの固有の呼び出しコードを認識して初めて返信する、また、副搬送波は中心搬送波の1/16の847.5KHz、変調方式は位相変調、符号化方式はNRZ−L方式、通信速度は106kb/sである。
【0011】
次に、図6の制御回路26は、まず送受信回路21からコマンドを復調器25で復調して2値化信号に変換し、そのコマンドを解析する。その結果自分が呼び出されていることを認識すると、レスポンスを変調器24により変調して送受信回路21を介してループアンテナ20から送信する。このレスポンスをリーダライタ100がループアンテナ9で受信して、検波復調器8で2値化コードに変換し、制御回路2により解析してICカード200が規格に合致したカードであると認識する。それにより、以後リーダライタ100とICカード200の間で通信が行われる。
次に、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する前に、ポーリングの基本的な動作について、図4を参照して説明する。図4は、本発明の実施形態の共通動作であるポーリング送信にについて説明するフローチャートである。図1と図6を併せて参照しながら説明する。以下、全ての実施例では方式がB、Cの2種類の場合について説明する。
まず、リーダライタ100から方式Bのポーリングを送信する(ポーリング送信手段)(ステップS1)。次に、ICカード200からのレスポンスがあるか否かをチェックする(応答信号検出手段)(ステップS2)。これは前記で説明した通り、制御回路26は、まず送受信回路21からコマンドを復調器25で復調して2値化信号に変換し、そのコマンドを解析する。その結果、方式Bの自分が呼び出されていることを認識すると、レスポンスを変調器24により変調して送受信回路21を介してループアンテナ20から送信する。このレスポンスをリーダライタ100がループアンテナ9で受信して、検波復調器8で2値化コードに変換し、制御装置2により解析してICカード200が方式Bのカードであると認識する。それにより、以後リーダライタ100とICカード200の間で通信が行われる(ステップS3)。
もし、レスポンスがこない場合、次の方式Cのポーリング送出に進む(ステップS4)。これ以降は前記と同様に、ICカード200からのレスポンスがあるか否かをチェックし(ステップS5)、あれば方式Cの処理をし(ステップS6)、レスポンスがなければ、ステップS1に戻る。これにより、リーダライタ100側に複数の変復調方式を用意して、それを順次ポーリング送信するため、必ず所望の複数の変復調方式がみつかり、確実にICカード200との通信を成立させることができる。
【0012】
図2は、本発明の第1の実施形態の動作を説明する図である。図1、6と併せて参照しながら説明する。非接触型ICカードの無電池型は、リーダライタにこのカードを近接させたときに非接触状態でリーダライタからの搬送波を内部のループアンテナで受信し、それを整流して自らの電力として駆動するタイプである。ここで、1種類の変復調方式であれば、決められた変復調方式でポーリング送信を行えばよいが、複数の異なる変復調方式を持った非接触型ICカードが存在する場合は、その種類に対応した変復調方式を用意すると共に、ICカード間の通信の衝突防止の対策をとらなければならない。一般的には、信号が衝突しないようにカード側で発生した乱数のある桁が、リーダライタが指定したスロット番号に一致したものだけが応答する権利が与えられる、所謂、スロットマーカ方式が利用される。そして、順次ポーリング信号送信時に送信して、そのレスポンスの有無により変復調方式を認識する方法が考えられる。
図2のT1は、最大時間間隔のタイムスロットを表している。そのT1内はさらにt0,t1,t2,t3の4つに分割されている。本実施形態では、例えば、t0でポーリングBを送信すると、t2でB方式カード#1からB#1応答信号が返ってくる。そして、t3まで時間が経過すると、タイムスロットT1が終了して、次のタイムスロットT1が始まり、t0でポーリングCを送信する。ここで、ICカード間の通信の衝突防止の対策をとりながら、応答信号を待ち、t1でC方式カード#1からC#1応答信号が返ってくる。次にt3でC方式カード#2からC#2応答信号が返ってくる。ここで、タイムスロットT1が終了して、次のタイムスロットT1が始まり、前記と同様にポーリングBを送信する。
そして、この動作が繰り返される。
このように、ポーリングの間隔は、最大5msとISOで規定されている。つまり、この時間がポーリングの最大時間間隔である。従って、最大でもこの時間内に一つのタイプのポーリングに対する応答信号がこなければならない。そして、この時間を経過すると次のタイムスロットに移行し、タイプの異なるポーリングが行われる。そして、タイムスロット内で、1若しくは複数の応答信号を受信した場合、それぞれのコマンドに対応する変復調方式で通信が行われる。
これにより、異なるタイプのポーリングを一定の時間間隔で行うので、制御が容易となり、ハードウェアのコストダウンとソフトウェアの簡略化が可能となる。さらに、ポーリングをB,Cと繰り返し行われるため、制御が簡単となり、均一の頻度で平等にポーリングが可能となる。
【0013】
図3は、本発明の第2の実施形態の動作を説明する図である。図1、6と併せて参照しながら説明する。同じ構成要素には同じ参照番号が付せられているので、重複する説明は省略する。本実施形態では、例えば、C方式カードが規定枚数(予め1タイムスロット間でプロトコルする枚数)を2枚と決めておくとする。t0でポーリングBを送信すると、t2でB方式カード#1からB#1応答信号が返ってくる。そして、t3まで時間が経過すると、タイムスロットT1が終了して、次のタイムスロットT2が始まり、t0でポーリングCを送信する。ここで、ICカード間の通信の衝突防止の対策をとりながら、応答信号を待ち、t1でC方式カード#1からC#1応答信号が返ってくる。次にt2でC方式カード#2からC#2応答信号が返ってきたとすると、規定枚数に達したのでt3を待たずに、次のタイムスロットT1が始まり、前記と同様にポーリングBを送信する。このとき、図2であれば、本来(B)の位置で次のタイムスロットが始まるが、1タイム早く次のタイムスロットがはじまり、この動作が繰り返される。
従って、このときはT1>T2の関係になる。また、このような関係が常にあるわけではなく、確率的にT1のタイムスロット分時間がかかる場合もある。
これにより、1タイムスロット間の規定枚数の最後の応答信号を受信すると、次のポーリングを開始するので、全体のプロトコル時間を短縮することができる。
【0014】
図5は、本発明の第3の実施形態の動作を説明するフローチャートである。図1、6と併せて参照しながら説明する。同じ構成要素には同じ参照番号が付せられているので、重複する説明は省略する。人為的に使用頻度を調査してその結果から、優先度を決定する方法もあるが、実際には困難である。そこで、本実施形態ではリーダライタ100自らが学習機能を持ち、日々の蓄積データからどの方式が最も使用頻度が高いかを統計的に計算し、その結果からポーリング回数を計算する方法である。また、使用頻度は一定ではなく、時間、日、曜日、月により変動する要素を含んでいる。例えば、時間でいえば、朝夕のラッシュアワーとそれ以外の時間では大きく異なるし、また、曜日でいえば、ウイークデイとウイークエンドでは人の動き方が全く異なる。これらの変動要因を人為的に解析するのには限界がある。また、リアルタイムに変動要因を捉えることも困難である。そこでまず、リーダライタ100がICカード200からのレスポンスを、各方式毎にカウントしておく(応答信号計数手段)(ステップS60)。次に、B方式のレスポンスの回数からポーリングの送信回数(NB)を計算する(算出手段)(ステップS61)。この計算方法はいろいろあるが、最も単純な方法として、レスポンス回数の1/5とか1/10にする方法があり、または、上限を設けてそれ以上は一定の回数にする方法がある。
次に、その算出された回数(この場合は、NB=n1)になったかを検出する(ステップS62)。n1に満たなければ、B方式の処理を実行し(ステップS63)、ステップS62に戻る。n1になれば、次のステップS64に進む。
次に、前記と同様に、C方式のレスポンスの回数からポーリングの送信回数(NC)を計算する(ステップS64)。次に、その算出された回数(この場合は、NC=n2)になったかを検出する(ステップS65)。n2に満たなければ、C方式の処理を実行し(ステップS66)、ステップS65に戻る。n2になれば、最初のステップS60に戻る。これにより、リーダライタ100が自ら学習して変復調方式の使用頻度を計算するため、人の手を煩わすことなく、正確でしかもリアルタイムに実情に合ったポーリング送信を行うことができる。
尚、前記実施形態の説明において、本発明のリーダライタは、ICカードに対してスロットの数のみを指定し、ICカード側は、乱数を発生して前記スロットの任意の位置でポーリングをやりとりする方法でも、本発明の主旨を逸脱するものではない。
【0015】
【発明の効果】
以上記載のごとく本発明によれば、請求項は、リーダライタ自ら学習して変復調方式の使用頻度を計算するため、人の手を煩わすことなく、正確でしかもリアルタイムに実情に合ったポーリング送信を行うことができる。
請求項は、異なるタイプのポーリングをサイクリックに行うため、制御が簡単となり、均一の頻度で平等にポーリングが可能となる。
請求項は、1タイムスロット間の最後の応答信号を受信すると、次のポーリングを即座に開始するので、全体のプロトコル時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態のICカード用リーダライタの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施形態の動作を説明する図である。
【図3】本発明の第2の実施形態の動作を説明する図である。
【図4】本発明の実施形態の共通動作であるポーリング送信にについて説明するフローチャートである。
【図5】本発明の第3の実施形態の動作を説明するフローチャートである。
【図6】本発明の実施形態の非接触型ICカードの構成を示すブロック図である。
【図7】従来例におけるICカードとリーダライタ間のプロトコルを説明する図である。
【符号の説明】
1 送受信装置、2 制御装置、3 メモリ装置、4 変調器、5 入力装置、6 表示装置、7 電力増幅器、8 検波復調器、9 ループアンテナ、10乱数発生装置、50 コンピュータ、100 リーダライタ。

Claims (3)

  1. ICカードのループアンテナを介して、所定の変復調方式に基づく搬送電力の送信とデータの授受を非接触にて行う非接触型ICカード用リーダライタの制御方法において、
    複数のコマンド信号を交互に送信するポーリング送信ステップと、該ポーリング送信ステップにより送信されたコマンドに対する応答信号を検出する応答信号検出ステップと、複数の前記非接触型ICカード間の通信の衝突防止のために乱数を発生する乱数発生ステップと、を備え、
    前記ポーリング送信ステップは、複数の異なる変復調方式のコマンドを順次送信し、前記応答信号検出ステップが前記乱数発生ステップから発生される乱数と一致した特定のコマンドに対応する応答信号を受信した場合、該特定のコマンドに対応する変復調方式に基づき、前記非接触型ICカードとのデータの授受を行い、前記ポーリングの最大時間間隔内で前記特定のコマンドに対応する1若しくは複数の応答信号を受信した場合、該特定のコマンドに対応する変復調方式に基づき、前記非接触型ICカードとのデータの授受を行うことを特徴とする非接触型ICカード用リーダライタの制御方法。
  2. 前記ポーリング送信ステップは、複数の異なる変復調方式のコマンドをポーリングの最大時間間隔単位で順次送信すると共に、前記異なる変復調方式の最後のポーリングが終了した場合、最初に送信した変復調方式に戻り、該動作を繰り返すことを特徴とする請求項記載の非接触型ICカード用リーダライタの制御方法。
  3. 前記ポーリング送信ステップは、複数の異なる変復調方式のコマンドをポーリングの最大時間間隔単位で順次送信し、前記応答信号検出手段が前記ポーリングの最大時間間隔内で前記特定のコマンドに対応する複数の応答信号を受信した場合、次のポーリングを前記最大時間間隔を待たずに開始することを特徴とする請求項記載の非接触型ICカード用リーダライタの制御方法。
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