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Description
本発明は、例えば自動車のハーネス回路に使用する接続部材に関するものである。 The present invention relates to a connecting member used for a harness circuit of an automobile, for example.
自動車のハーネス回路においては、幹線から複数の枝線を分岐する必要が屡々ある。そのために従来では、幹線の一部の被覆を剥ぎ取り、露出した導体に枝線を圧着加工し分岐するスプライスジョイント方式と、幹線の端末部に回路分岐用コネクタを配し、幹線、枝線共に汎用コネクタ及び圧着端子を使用して分岐加工する例えば特許文献1に記載の接続部材方式との2通りの方式が多く用いられている。
In an automobile harness circuit, it is often necessary to branch a plurality of branch lines from a trunk line. Therefore, conventionally, a part of the trunk line is stripped, a splice joint method that branches by crimping the branch line to the exposed conductor, and a circuit branch connector is arranged at the terminal part of the trunk line. For example, two types of methods, that is, a connection member method described in
前者のスプライスジョイント方式では、電線を1本毎に圧着加工しなければならず、作業性が非常に悪いという問題があり、また製造ライン上で圧着加工することが困難なので、ライン生産には不向きである。 In the former splice joint method, each wire must be crimped, and there is a problem that workability is very bad, and it is difficult to crimp on the production line, so it is not suitable for line production. It is.
そこで、このスプライスジョイント方式の問題点を解決するものとして、後者の接続部材方式が開発されている。この接続部材方式では、ハーネス製造ライン上でのジョイント加工が可能となるため、スプライスジョイント方式と比較して生産効率が向上し、ハーネス回路の修正にも対応可能である。しかし、コネクタ及び嵌合する相手側汎用コネクタ、バスバー、端子などの部品点数が多くなることから、ハーネス回路の組立には、時間がかかるのが実状である。 Therefore, the latter connecting member method has been developed as a solution to the problems of the splice joint method. With this connection member method, joint processing on the harness production line is possible, so that the production efficiency is improved compared to the splice joint method, and it is possible to cope with the modification of the harness circuit. However, since the number of parts such as the connector and the mating general-purpose connector, bus bar, and terminal to be fitted increases, it takes a long time to assemble the harness circuit.
特に、特許文献1に開示されているジョイントコネクタを使用したワイヤハーネスでは、ジョイントコネクタが大きいので、分岐したい個所で分岐することができず、ジョイントコネクタを収容できるスペースがある個所まで電線を延線しなければならず、ワイヤハーネスの小型化に反する。
In particular, in the wire harness using the joint connector disclosed in
つまり、ジョイントコネクタ方式でも、省スペース化、更なる作業性の向上、部品点数の削減など、解決しなければならない課題が多々ある。 That is, even with the joint connector system, there are many problems that need to be solved, such as space saving, further improvement in workability, and reduction in the number of parts.
本発明の目的は、上述の課題を解決し、簡易で信頼性が高く、ワイヤハーネスの組立性に優れた接続部材を提供することにある。 An object of the present invention is to solve the above-described problems, and to provide a connecting member that is simple, highly reliable, and excellent in wire harness assembly.
上記目的を達成するための本発明に係る接続部材は、端部から軸方向にピン端子挿入孔を有し、外周面に軸方向と平行に全長に沿って電線端子に接続した電線を収容するための単数又は複数の溝を有し、該溝の底部に前記ピン端子挿入孔に挿通する前記電線端子を挿入する複数個の電線端子挿入孔を有する柱状の保持体と、前記ピン端子挿入孔に挿入することで前記電線端子に接触し導通させ、後端に把持部を備えたピン端子とから成ることを特徴とする。 The connecting member according to the present invention for achieving the above object has a pin terminal insertion hole in the axial direction from the end, and accommodates the electric wire connected to the electric wire terminal along the entire length in parallel with the axial direction on the outer peripheral surface. A columnar holding body having a plurality of wire terminal insertion holes for inserting the wire terminal inserted into the pin terminal insertion hole at the bottom of the groove, and the pin terminal insertion hole And a pin terminal provided with a gripping portion at the rear end.
本発明に係る接続部材によれば、ピン端子を挿入することで電線端子に接触させる構造を採用したことにより、構造的にも簡素となり、電気的接続の信頼性が向上し、従来例と比較して部品点数が減少し、スペースファクタ、作業性、コスト低減が可能となる。特に、自動車のハーネス回路に使用すれば、従来のジョイント構造よりも格段に接続構造がコンパクトになり、ワイヤハーネス作業時間が短縮化される。 According to the connection member according to the present invention, by adopting a structure in which the pin terminal is inserted and brought into contact with the electric wire terminal, the structure is simplified, the reliability of the electrical connection is improved, and compared with the conventional example. As a result, the number of parts is reduced, and the space factor, workability, and cost can be reduced. In particular, when used in a harness circuit of an automobile, the connection structure becomes much more compact than the conventional joint structure, and the wire harness working time is shortened.
また、保持体の外周面に長手方向に電線収納用の溝を設けると、全体の径が更に小さくなり、小型化できる。 Moreover, if the groove | channel for electrical wire accommodation is provided in the longitudinal direction in the outer peripheral surface of a holding body, the whole diameter will become still smaller and it can reduce in size.
更に、小型化によりワイヤハーネス中での設置個所が限定されず、任意の個所に配置することができ、電線を延長しなくとも回路配線を行うことができる。 Furthermore, the installation location in the wire harness is not limited due to the miniaturization, and the wiring harness can be arranged at an arbitrary location, and circuit wiring can be performed without extending the electric wire.
本発明を図示の実施例に基づいて詳細に説明する。
本実施例においては、主として、図1に示すピン端子挿入孔1a、電線端子挿入孔1bを有する円柱状の保持体1と、前端に受接続端2aを設け後端に電線3を接続した圧着部2bを有する複数の電線端子2と、ピン端子挿入孔1aに挿入するピン端子4a、把持部4bから成るスルーピン4とにより構成されている。
The present invention will be described in detail based on the embodiments shown in the drawings.
In this embodiment, mainly a
保持体1の表面には、複数個の電線端子挿入孔1bが形成され、これらの電線端子挿入孔1bは保持体1内において中心のピン端子挿入孔1aと連通するようにされ、各電線端子挿入孔1bには電線端子2の受接続端2aが挿入し得るようにされている。
A plurality of wire
ピン端子挿入孔1aは保持体1の端部から軸方向に設けられていればよく、例えばピン端子挿入孔1aの軸が、保持体1の中心軸と同じであっても、或いはずれていてもよく、その位置は製造するハーネス回路や接続する電線の種類などにより適宜決定される。
The pin
保持体1の形状は円柱形のみならず、楕円柱或いは角柱であってもよい。保持体1に使用する材料としては、熱可塑性樹脂が適用され、中でも熱変形温度が高く、高剛性、電気絶縁特性、機械的特性の点で、ポリブチレンテレフタレート(PBT)やポリプロピレン(PP)などが好適である。また、その大きさは使用する電線3の径などにもよるが、直径は5〜30mm、長さは20〜150mm程度である。
The shape of the
保持体1の製造は、所定の金型に熱可塑性樹脂(PBT又はPP)を射出成形させて製作する方法が一般的であるが、予め柱状体を作製した後に、ピン端子挿入孔1a、電線端子挿入孔1bなどを切削して作製してもよい。
The
また、ピン端子挿入孔1aの断面形状は、円形、楕円形、三角形、四角形、多角形などが適用されるが、成形し易さの点で円形が好適である。更に、ピン端子挿入孔1aは貫通孔である必要はなく、保持体1の他端においては閉塞していてもよい。
Further, the cross-sectional shape of the pin
電線端子挿入孔1bは電線端子2の受接続端2aが所定の個所まで挿入でき、ピン端子挿入孔1aに連通できればよい。電線端子挿入孔1bの形状は適宜決定すればよいが、例えば図1に示した電線端子挿入孔1bは、受接続端2aの外縁と相似形の孔形状とすれば、形状が異なった受接続端2aを挿入してしまうという誤りを防止することができる点で好適である。また、受接続端2aの挿入向きを限定しない場合は、図1の電線端子挿入孔1b’に示すような孔形状とし、何れの方向からでも受接続端2aを挿入し得る。
The wire
電線端子挿入孔1bは保持体1の内部においてピン端子挿入孔1aに連通していればよいが、更にピン端子挿入孔1aを通過して、反対側に通過する電線端子挿入孔1bを設けてもよい。反対側まで通過させると、目視による電線端子2の挿入確認ができるようになるので好ましく、また受接続端2aを挿入する個所も増え、ハーネス回路の組立の自由度が大きくなる。
The wire
電線端子2は1枚の導電金属板を打ち抜いて形成されており、図2に示すように前端の受接続端2aには円筒状に絞り加工された筒状接点2cが設けられ、後端に圧着部2bが設けられているが、この圧着部2bには電線3を接続していない状態を示している。受接続端2aが電線端子挿入孔1bを介してピン端子挿入孔1a内に挿入された場合に、図3に示すように筒状接点2cの中心軸がピン端子挿入孔1aの中心軸と合致するようにされている。
The
受接続端2aの先端縁部2dは、筒状接点2cの中心軸と曲率中心を一致する半円状とされ、先端縁部2dの筒状接点2cの半径は保持体1のピン端子挿入孔1aの半径とほぼ一致している。また、筒状接点2cの出入口となる両側にはピン端子4aを挿入し易いように、テーパ状のガイド部2eが設けられている。
The
この電線端子2は銅板又は銅合金板から所定の形状に打抜き成形したものに、Sn鍍金をしたもの、又はSn鍍金した銅板又は銅合金板を所定の形状に打抜き成形したものを適用すればよい。材質は強度と導電性の点で黄銅が好ましく、更にはSn鍍金することで耐食性を向上させ、かつピン端子4aとの接点との導電性を得易くなる点で好適である。
The
受接続端2aはピン端子4aと接触することで導通する形状であればよい。具体的には、図2に示す円筒状でなくとも、図4に示すような(a)半円状、(b)U字状、(c)凹状、(d)V字状、(e)円孔状であってもよい。しかし、ピン端子4aと良好でかつ確実な導通が得られる点で、筒形状、円孔状の受接続端2aが好ましく、更には大きな接触面積が得られる点で、筒形状が最も好ましい。
The
電線3は導体の外周に絶縁層を被覆した絶縁電線が適用され、公知の電線径が適用できる。導体は従来から自動車ハーネス回路に使用される軟銅線や硬銅線の撚線、又は引張強度を維持し、線径を小さくした例えばCu−Sn合金線などの銅合金線の撚線や単線が適用される。また、絶縁層には従来から公知の絶縁材料が適用され、中でも環境対策としてノンハロゲンの絶縁材料を絶縁層に適用することが環境対策の面で好適である。
As the
また、電線3の導体と電線端子2との接続は、公知のかしめ、溶接、ハンダ付け、圧着などが適用されるが、接続に要する時間、得られる接続強度の点で、実施例のような圧着部2bによる圧着による接続が好適である。
In addition, the connection between the conductor of the
スルーピン4のピン端子4aは複数の電線端子2の受接続端2a同士を導通させるための棒状部材であり、断面形状としては円形、三角形、四角形、多角形などが挙げられる。しかし、安定した接触を得て、かつピン端子4aを挿入するときに大きな力が必要としない点、かつ確実な導通が得易いということで、実施例のような断面四角形が好適であり、この場合の電線端子2の受接続端2aの形状は、円孔状又は筒状が好適である。
The
また、ピン端子4aの硬さを受接続端2aよりも硬くすることで、電線端子2の受接続端2aの方を変形させながら挿入することが好ましい。このピン端子4aの硬さ及び受接続端2aの硬さは、加工、熱処理や材料の選択で適宜に調整することもできる。また、受接続端2aに確実に挿入させる点で、先端部を円錐形、角錐形又は截頭円錐形、截頭角錐形などの截頭錐形のものが好適である。
Moreover, it is preferable to insert while deforming the receiving / connecting
図5は変形例のスルーピン4’と、このスルーピン4’に対応した電線端子2’の斜視図である。スルーピン4’のピン端子4a’は横断面が円形とされ、電線端子2’の受接続端2a’には四角形の孔が接点として設けられている。
FIG. 5 is a perspective view of a modified through
受接続端2aの接点が円状又は筒状であって、その内径がd1で、ピン端子4aの横断面形状を略四角形とし、その対角線の長さをxとすると、d1<xであることが好ましい。また、ピン端子4aの断面形状が円形で、その外径をd2とした場合には、d1<d2であることが好ましい。
When the contact point of the receiving
具体的な横断面が円形又は略四角形のピン端子4aの作製方法の1つは、例えば銅、銅合金、好ましくは強度と導電率の点で黄銅から成る母材をダイス伸線、ロール圧延により横断面の形状を円形又は略四角状に冷間加工し、得られた線材の表面にSn鍍金した後に、所望の長さに切断し、先端部を錐状又は錐状台形に加工する方法が挙げられる。
One method for producing a
或いは、図6に示すように、銅又は銅合金、好ましくは黄銅から成る表面にSn鍍金が施された金属板41を断裁し、その後に金属板41を曲げながら鍛造することにより強度を持たせる。つまり、金属板41を(a)に示すように金属板41の両端部42、43を基部44に対して上方に立ち上げると共に、(b)に示すように両端部42、43を内側に曲げ、更に(c)に示すように基部44上に折り畳む。続いて、(d)に示すように折り畳んだ両端部42、43を基部44と共に立ち上げて、両端部42、43同士を密着させ、四方から機械的に圧縮する。
Alternatively, as shown in FIG. 6, the
これにより、図7に示すような断面略四角形が得られるので、その後に先端部をプレス又は切削などで錐状とする。このような方法で作製することで、断面積の小さなピン端子4aでも、加工硬化により、湾曲したり折損することが少なくなる。
As a result, a substantially quadrangular cross section as shown in FIG. 7 is obtained, and then the tip is made conical by pressing or cutting. By producing in this way, even the
スルーピン4のピン端子4aを電線端子2の受接続端2aに圧入するためには、或る程度の荷重を必要とするので、ピン端子4aには円柱状の把持部4bを取り付けることが好ましい。この把持部4bの外形をピン端子挿入孔1aの内径よりも大きくすることで、ピン端子4aのピン端子挿入孔1aへの挿入深さを規制することができる。
In order to press-fit the
これにより、所定の長さを有するピン端子4aが、所定の位置までに挿入できているか否かを確認することができるようになる点で好適である。把持部4bの材料は電気絶縁性を有している材料であれば、特に限定する必要はないが、上記した通り或る程度の荷重がかかっても破損しないものが好適である。例えば、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレンなどの合成樹脂材が挙げられる。
This is preferable in that it is possible to confirm whether or not the
図8は変形例の保持体1’を示し、保持体1’の外周面には電線3を収容するために長手方向の全長に沿って例えば4本の溝1cが形成されている。そして、溝1cの底部に、1個又は2個の電線端子挿入孔1bが設けられている。また、必要に応じて、電線端子2の圧着部2bの合わせ目を支持する突起部1dが設けられている。なお、この突起部1dは図1に示す保持体1にも設けることができる。この変形例においては、保持体1’の表面に設けた溝1cに電線3を収納できるので、全体の径を小さくすることが可能となる。
FIG. 8 shows a modified holding
図9は保持体1と電線端子2とスルーピン4の組立体の斜視図、図10は断面図を示している。必要個数の電線3付きの電線端子2の受接続端2aを保持体1の電線端子挿入孔1bに挿入してから、ピン端子4aをピン端子挿入孔1aに挿入すると、ピン端子4aはピン端子挿入孔1a中に並列された電線端子2の受接続端2aを順次に挿通し、ピン端子4aと複数の受接続端2aは接続し、受接続端2a同士は導通される。
FIG. 9 is a perspective view of an assembly of the holding
このように、電線3を保持体1に沿わせた状態で、全体を絶縁テープで巻回して固定したり、図11に示すような保護カバー5により全体を覆う。この保護カバー5は電線端子2等を保護し、絶縁性を保持し、損傷を防止するためのものである。保護カバー5は2つの半部5a、5bから成る筒体であり、2つの半部5a、5bはヒンジ5cにより連結され、筒体とした場合には錠止部材5d、5eにより錠止するようにされている。また、半部5a、5bの端部にはスルーピン4の抜け出しを、把持部4bを固定することで防止する突起5fが設けられている。図12は保護カバー5に組立体を収容した状態の斜視図である。
In this way, with the
また、2個のピン端子4aをピン端子挿入孔1aの両端から挿入するようにすることもでき、この場合にはピン端子挿入孔1a内で2個のピン端子4aが接触しない長さとしておけば、一方のピン端子4aによる電線端子2の導通と、他方のピン端子4aによる電線端子2の導通とを別回路とすることができる。
Also, the two
なお上述の説明では、ピン端子挿入孔1aを1個として、ここにピン端子4aを挿入したが、複数個のピン端子挿入孔1aを設けて回路を設計したり、ピン端子4aに絶縁部分を設けて回路を設計することも可能である。更に、ピン端子4aに電線を接続させることにより、電線端子2との接続回路を増加することもできる。
In the above description, the pin
1 保持体
1a ピン端子挿入孔
1b 電線端子挿入孔
1c 溝
1d 突起部
2 電線端子
2a 受接続端
2b 圧着部
2c 筒状接点
3 電線
4 スルーピン
4a ピン端子
4b 把持部
5 保護カバー
5a、5b 半部
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