JP4896299B2 - Glittering paint composition, coating film forming method, and painted product - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光輝性塗料組成物、塗膜形成方法およびこの方法により塗装された塗装物に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車車体に意匠性を発現させる塗料として、鱗片状金属顔料と有色顔料とを混合したもの、表面を二酸化チタンで被覆した干渉マイカ、表面を酸化鉄や有機顔料で被覆した着色マイカ等を用いた光輝性塗料などがある。
【0003】
特開平5−163447号公報には、メタルムラを改善するものとして、メタリック塗料組成物に、硫酸バリウム微粒子および重合体微粒子を含有するメタリック塗料組成物が記載されている。しかしながら、これらの光輝性塗料を用いて光輝性塗膜を形成するとメタルムラに対する改善は認められるものの、光輝性顔料が塗膜中で水平に配向せずに立ってしまい、その結果としてメタルタチといわれる塗膜不具合を生じたりするという問題点に対する改善が十分とは言えない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従って本発明の目的は、光輝性塗膜中の光輝性顔料の配向が均一となり、また光輝性顔料が立つことなくメタルムラおよびメタルタチを生じない高外観光輝感を呈す塗膜を得ることができる光輝性塗料組成物、塗膜形成方法およびこの方法により塗装された塗装物を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は上述の課題に鑑み鋭意研究した結果、本発明に至った。
1.ビヒクル、光輝性顔料、体質顔料および高分子分散剤を含有する光輝性塗料組成物。
2.上記体質顔料を、PWCとして1〜20%含有する上記の光輝性塗料組成物。
3.上記体質顔料が、一次粒子径が10〜100nmの硫酸バリウムである上記の光輝性塗料組成物。
4.上記高分子分散剤を、PHRとして0.1〜5%含有する上記の光輝性塗料組成物。
5.上記高分子分散剤が、高分子アミン系分散剤である上記の光輝性塗料組成物。
6.上記体質顔料と前記高分子分散剤との固形分質量混合比率が、1/5〜20/1である上記の光輝性塗料組成物。
7.基材に、上記の光輝性塗料組成物を用いてベースコート層を形成した後、クリヤー塗料を用いてトップコート層を形成する塗膜形成方法。
8.上記クリヤー塗料が、カルボキシル基含有ポリマーおよびエポキシ基含有ポリマーを含有する上記の塗膜形成方法。
9.上記の塗膜形成方法により塗装された塗装物。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の構成について詳述する。
【0007】
光輝性塗料組成物
本発明の光輝性塗料組成物は、ビヒクル、光輝性顔料、体質顔料および高分子分散剤を含有する塗料である。本明細書におけるPWC(pigment weight content)とは、塗料固形分に対する顔料の固形分質量%をいい、PHR(per hundred resin)とは、ビヒクル固形分に対する含有物の固形分質量%をいう。
【0008】
光輝性顔料
本発明の光輝性塗料組成物に含まれる光輝性顔料としては、例えばアルミニウムフレーク顔料、着色アルミニウムフレーク顔料、マイカ顔料、金属チタンフレーク顔料、アルミナフレーク顔料、シリカフレーク顔料、二酸化チタン被覆ガラスフレーク顔料、グラファイト顔料、ステンレスフレーク顔料、ホログラム顔料、板状酸化鉄顔料およびフタロシアニンフレーク顔料より選ばれた少なくとも一種が挙げられる。また上記光輝性顔料の含有量(PWC%)は、1〜25%が好ましく、1%未満では、光輝感が得られない恐れがあり、25%を超えると塗膜外観が低下する恐れがある。より好ましくは5〜20%である。
【0009】
体質顔料
本発明の光輝性塗料組成物に含まれる体質顔料は、例えばタルク、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、シリカ等より選ばれた少なくとも一種が好ましい。これらのうち透明性の点からより好ましくは、一次粒子径が10〜100nmの硫酸バリウムである。これらの市販品としては堺化学工業社製のバリファイン−1、バリファイン−10、バリファイン−20P、バリファイン−21、バリファイン−30、バリファイン−40(いずれも商品名)が挙げられる。
【0010】
上記体質顔料は、メタルムラの抑制に効果が認められる。特に塗膜形成直後の塗膜中の揮発分が多い段階で、体質顔料が光輝性顔料と光輝性顔料との間にスペーサー的な役割を果たして、光輝性顔料の流動性をコントロールし、光輝性顔料の配向を均一にする働きがある。
【0011】
上記体質顔料の含有量は、PWCとして1〜20%が好ましく、1%では、メタルムラを生じる恐れがあり、20%を超えると光輝感が低下する恐れがある。より好ましくは、1〜15%である。
【0012】
高分子分散剤
本発明の光輝性塗料組成物に含まれる高分子分散剤は、微粒子化および分散安定化の点で塩基性官能基を有する高分子分散剤が好ましく、より好ましくはポリカルボン酸(部分)アミン塩、ポリカルボン酸アルキルアミン塩等の高分子アミン系分散剤を挙げられる。これらの市販品としてはビックケミー社製のBYK−160、BYK−161、BYK−162、BYK−163、BYK−180、BYK−181、BYK−182(いずれも商品名)が挙げられる。
【0013】
上記高分子分散剤は、メタルタチの抑制に効果が認められる。特に塗膜形成し塗膜中の揮発分が揮発し、焼き付け段階での塗膜の溶融粘度を下げる役割を果たして、光輝性顔料の流動性をコントロールし、光輝性顔料のメタルタチを抑制する働きがある。
【0014】
上記高分子分散剤の含有量は、PHRとして0.1〜5%が好ましく、0.1%では、メタルタチを生じる恐れがあり、5%を超えると光輝感が低下する恐れがある。より好ましくは、0.2〜5%である。
【0015】
さらに上記体質顔料と前記高分子分散剤との固形分質量混合比率は、1/5〜20/1が好ましい。1/5未満では、硬化不良の恐れがあり、20/1を超えるとメタルタチによる塗膜外観不良の恐れがある。より好ましくは、1/3〜15/1である。
【0016】
ビヒクル
本発明の光輝性塗料組成物に含まれるビヒクルは、先の二酸化チタン被覆アルミニウムフレーク顔料が分散するものであって、塗膜形成用樹脂と必要に応じて架橋剤とから構成される。
【0017】
上記ビヒクルを構成する上記塗膜形成用樹脂としては、例えば、(a)アクリル樹脂、(b)ポリエステル樹脂、(c)アルキド樹脂、(d)フッ素樹脂、(e)エポキシ樹脂、(f)ポリウレタン樹脂、(g)ポリエーテル樹脂等が挙げられ、特に、アクリル樹脂およびポリエステル樹脂が好ましく用いられる。これらは、2種以上を組み合わせて使用することができる。また、上記塗膜形成用樹脂には、硬化性を有するタイプとラッカータイプがあるが、通常硬化性を有するタイプのものが使用される。硬化性を有するタイプの場合には、アミノ樹脂、(ブロック)ポリイソシアネート化合物、アミン系、ポリアミド系、多価カルボン酸等の架橋剤と混合して使用に供され、加熱または常温で硬化反応を進行させることができる。また、硬化性を有しないタイプの塗膜形成用樹脂を、硬化性を有するタイプと併用することも可能である。
【0018】
(a)アクリル樹脂
上記アクリル樹脂としては、アクリル系モノマーと他のエチレン性不飽和モノマーとの共重合体を挙げることができる。上記共重合に使用し得るアクリル系モノマーとしては、アクリル酸またはメタクリル酸のメチル、エチル、プロピル、n−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、2−エチルヘキシル、ラウリル、フェニル、ベンジル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル等のエステル化物、アクリル酸またはメタクリル酸2−ヒドロキシエチルのカプロラクトンの開環付加物、アクリルアミド、メタクリルアミドおよびN−メチロールアクリルアミド、多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステルなどがある。これらと共重合可能な上記他のエチレン性不飽和モノマーとしては、スチレン、α−メチルスチレン、イタコン酸、マレイン酸、酢酸ビニルなどがある。
【0019】
(b)ポリエステル樹脂
上記ポリエステル樹脂としては、飽和ポリエステル樹脂や不飽和ポリエステル樹脂等が挙げられ、例えば、多塩基酸と多価アルコールを加熱縮合して得られた縮合物が挙げられる。多塩基酸としては、例えば、飽和多塩基酸、不飽和多塩基酸等が挙げられ、飽和多塩基酸としては、例えば、無水フタル酸、テレフタル酸、コハク酸等が挙げられ、不飽和多塩基酸としては、例えば、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸等が挙げられる。多価アルコールとしては、例えば、二価アルコール、三価アルコール等が挙げられ、二価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール等が挙げられ、三価アルコールとしては、例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン等が挙げられる。
【0020】
(c)アルキド樹脂
上記アルキド樹脂としては、前記多塩基酸と多価アルコールにさらに油脂・油脂脂肪酸(大豆油、アマニ油、ヤシ油、ステアリン酸等)、天然樹脂(ロジン、コハク等)等の変性剤を反応させて変性させて得られたアルキド樹脂を挙げることができる。
【0021】
(d)フッ素樹脂
上記フッ素樹脂としては、フッ化ビニリデン樹脂、四フッ化エチレン樹脂のいずれかまたはこれらの混合体、フルオロオレフィンとヒドロキシ基含有の重合性化合およびその他の共重合可能なビニル系化合物からなる単量体を共重合させて得られる各種フッ素系共重合体からなる樹脂を挙げることができる。
【0022】
(e)エポキシ樹脂
上記エポキシ樹脂としては、ビスフェノールとエピクロルヒドリンの反応によって得られる樹脂等を挙げることができる。ビスフェノールとしては、例えば、ビスフェノールA、F等が挙げられる。上記ビスフェノール型エポキシ樹脂としては、例えば、エピコート828、エピコート1001、エピコート1004、エピコート1007、エピコート1009(いずれも商品名、シェルケミカル社製)等が挙げられ、またこれらを適当な鎖延長剤を用いて鎖延長したものも用いることができる。これらのビスフェノール型エポキシ樹脂の中では、水性タイプの樹脂として用いる場合は、水分散性および乾燥性に優れる点から、エピコート1001およびエピコート1004(いずれも商品名、シェルケミカル社製)が好ましい。エポキシ樹脂は、単独でまたは2種類以上を組み合わせて使用され、また、これらのエポキシ樹脂のエポキシ当量は特に制限されるものではない。
【0023】
(f)ポリウレタン樹脂
上記ポリウレタン樹脂としては、アクリル、ポリエステル、ポリエーテル、ポリカーボネート等の各種ポリオール成分とポリイソシアネート化合物とによって得られるウレタン結合を形成する樹脂を挙げることができる。上記ポリイソシアネート化合物としては、2,4−トリレンジイソシアネート(2,4−TDI)、2,6−トリレンジイソシアネート(2,6−TDI)、およびその混合物(TDI)、ジフェニルメタン−4,4'−ジイソシアネート(4,4'−MDI)、ジフェニルメタン−2,4'−ジイソシアネート(2,4'−MDI)、およびその混合物(MDI)、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート(NDI)、3,3'−ジメチル−4,4'−ビフェニレンジイソシアネート(TODI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、ジシクロへキシルメタン・ジイソシアネート(水素化HDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、へキサメチレンジイソシアネート(HDI)、水素化キシリレンジイソシアネート(HXDI)等を挙げることができる。
【0024】
(g)ポリエーテル樹脂
上記ポリエーテル樹脂としては、エーテル結合を有する重合体または共重合体であり、ポリオキシエチレン系ポリエーテル、ポリオキシプロピレン系ポリエーテル、ポリオキシブチレン系ポリエーテルもしくはビスフェノールAあるいはビスフェノールFなどの芳香族ポリヒドロキシ化合物から誘導されるポリエーテル等の1分子当たりに少なくとも2個の水酸基を有するポリエーテル樹脂を、または上記ポリエーテル樹脂とコハク酸、アジピン酸、セバシン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸等の多価カルボン酸類、あるいは、これらの酸無水物等の反応性誘導体とを反応させて得られるカルボキシル基含有ポリエーテル樹脂を挙げることができる。
上記ビヒクルが架橋剤を含む場合、塗膜形成用樹脂と架橋剤との割合としては、固形分換算で塗膜形成用樹脂が90〜50質量%、架橋剤が10〜50質量%であり、好ましくは塗膜形成用樹脂が85〜60質量%であり、架橋剤が15〜40質量%である。架橋剤が10質量%未満では(塗膜形成用樹脂が90質量%を超えると)、塗膜中の架橋が十分でない。一方、架橋剤が50質量%を超えると(塗膜形成用樹脂が50質量%未満では)、塗料組成物の貯蔵安定性が低下するとともに硬化速度が大きくなるため、塗膜外観が悪くなる。
【0025】
上記以外の成分
本発明の光輝性塗料組成物は、上記成分の他に、着色顔料を含有することができる。上記着色顔料として、従来から塗料用として常用されているものが用いられ、例えば、アゾレーキ系顔料、フタロシアニン系顔料、インジゴ系顔料、ペリレン系顔料、キノフタロン系顔料、ジオキサジン系顔料、キナクリドン系顔料、イソインドリノン系顔料、金属錯体顔料、黄色酸化鉄顔料、ベンガラ顔料、二酸化チタン顔料、カーボンブラック顔料等が挙げられる。着色顔料を含む場合の添加量は、光輝性顔料の効果を妨げない限り、色相に合わせて任意に設定できる。着色顔料を用いる場合の顔料の総含有量(PWC%)は、50%未満が好ましく、30%未満がより好ましい。50%を超えると塗膜外観が低下する。
【0026】
本発明の光輝性塗料組成物は、さらに脂肪族アミドの潤滑分散体であるポリアミドワックスや酸化ポリエチレンを主体としたコロイド状分散体であるポリエチレンワックスである沈降防止剤、硬化触媒、紫外線吸収剤、酸化防止剤、レベリング剤、シリコーンや有機高分子等の表面調整剤、タレ止め剤、増粘剤、消泡剤、滑剤、架橋性重合体粒子(ミクロゲル)等の添加剤を適宜添加して含有することができる。これらの添加剤は、通常、上記ビヒクル100質量部(固形分基準)に対して例えば、それぞれ15質量部以下の割合で配合することにより、塗料や塗膜の性能を改善することができる。
【0027】
本発明の光輝性塗料組成物は、上記構成成分を、通常、溶剤に溶解または分散した態様で提供される。溶剤としては、ビヒクルを溶解または分散するものであればよく、有機溶剤および/または水を使用し得る。有機溶剤としては、塗料分野において通常用いられるものを挙げることができる。例えば、トルエン、キシレン等の炭化水素類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、酢酸エチル、セロソルブアセテート、ブチルセロソルブ等のエステル類、アルコール類等を例示できる。環境面の観点から有機溶剤の使用が規制されている場合には、水を用いることが好ましい。この場合、適量の親水性有機溶剤を含有させてもよい。
【0028】
塗膜形成方法
本発明の塗膜形成方法は、上記光輝性塗料組成物を基材上に塗布して、ベースコート層としての光輝性塗膜を形成した後、このようにして得られた光輝性塗膜上にトップコート層として少なくとも一層のクリヤー塗料を形成するものである。
【0029】
上記基材としては、限定されるものではなく、鉄、アルミニウム、銅またはこれらの合金等の金属類;ガラス、セメント、コンクリート等の無機材料;ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂類や各種のFRP等のプラスチック材料;木材、繊維材料(紙、布等)等の天然または合成材料等が挙げられる。
【0030】
本発明の塗膜形成方法においては、上記基材に直接または下地塗膜を介して本発明の光輝性塗料組成物を塗装するが、本発明の塗膜形成方法により塗装された塗装物が自動車車体および部品の場合は、予め上記基材に化成処理、電着塗装等による下塗り塗装、中塗り塗装等による下地塗装を施しておくのが好ましい。
【0031】
本発明の塗膜形成方法においては、まず上記基材に上記光輝性塗料組成物をベースコート層として塗装する。上記基材が下塗り、中塗り塗料等により下地塗装をした物である場合には、下地塗膜の上にウェットオンウェット(W/W)法、またはウェットオンドライ(W/D)法により光輝性塗料組成物を塗装することができる。上記W/W法とは下地塗装をした後、風乾等により乾燥し、未硬化状態または半硬化状態の下地塗膜に塗装する方法であり、これに対して、上記W/D法とは下地塗膜を焼き付けて硬化させた、その下地塗膜に塗装する方法である。
【0032】
光輝性塗料組成物を基材上に塗装する方法は特に限定されないが、スプレー法、ロールコーター法等が好ましく、また、複数回塗装することも可能である。上記光輝性塗料組成物を塗装したベースコート層の乾燥膜厚は、1コートにつき5〜50μmが好ましく、10〜30μmがより好ましい。
【0033】
このようにして形成されたベースコート層上にトップコート層として、クリヤー塗膜を少なくとも一層形成する。上記ベースコート層中に光輝性顔料が多く含まれる場合に、クリヤー塗料を2層以上塗装すると、表面の光輝感を向上させることができる。
【0034】
本発明の塗膜形成方法で用いられる上記クリヤー塗料としては、上塗り用として一般に使用されているものを用いることができ、例えば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエーテル樹脂およびこれらの変性樹脂から選ばれた少なくとも一種の熱硬化性樹脂と前述の架橋剤とを混合したものを用いることができるが、特公平8−19315号公報に記載されたカルボキシル基含有ポリマーおよびエポキシ基含有ポリマーを含有するクリヤー塗料が、耐酸性雨対策およびW/W法でベースコート層に塗装した際にベースコート層との溶解性の差を大きくし、ベースコート層における光輝剤の配向を乱さないという観点から好ましく用いられる。また、これらのクリヤー塗料は、必要に応じて、その透明性を損なわない範囲で、着色顔料、体質顔料、改質剤、紫外線吸収剤、レベリング剤、分散剤、消泡剤等の添加剤を配合することが可能である。
【0035】
本発明の塗膜形成方法におけるクリヤー塗料の塗装は、上記ベースコート層を硬化させてから行うことができるが、未硬化状態または半硬化状態の上記ベースコート層に対して行う、先のW/W方式法を用いることが好ましい。また、クリヤー塗料を複数回塗装する場合には、最終のクリヤー塗料を塗装した後で同時に焼き付ければよく、初期にクリヤー塗料を塗装した段階では完全に硬化させなくてもよい。このようにクリヤー塗料を用いてW/W法により形成したトップコート層は、ベースコート層、および必要に応じて形成された下地塗膜とともに120〜160℃で所定時間焼き付けられ、塗膜を得ることができる。クリヤー塗料の塗装は、硬化状態の上記ベースコート層に対して、先のW/D方式で行ってもよい。なお、トップコート層の乾燥膜厚は1コートにつき10〜80μmが好ましく、20〜50μmより好ましい。
【0036】
塗装物
本発明の塗装物は、上記塗膜形成方法により塗装されたものであり、上記光輝性塗料組成物によるベースコート層の上に、トップコート層として少なくとも一層のクリヤー塗膜が形成されている。
【0037】
【実施例】
次に、本発明を実施例および比較例を挙げてさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例にのみ限定されるものではない。なお、配合量は特に断りのないかぎり質量部を表す。また原材料、塗料、機器の名称は、特に断らない限り商品名を表す。
【0038】
実施例1〜20、比較例1〜5
基材の調製
ダル鋼板(長さ300mm、幅100mmおよび厚さ0.8mm)を燐酸亜鉛処理剤(「サーフダインSD2000」、日本ペイント社製)を使用して化成処理した後、カチオン電着塗料(「パワートップU−50」、日本ペイント社製)を乾燥膜厚が25μmとなるように電着塗装した。次いで、160℃で30分間焼き付けた後、中塗塗料(「オルガS−90シーラーグレー」、日本ペイント社製)を乾燥膜厚が40μmとなるようにエアースプレー塗装し、140℃で30分間焼き付けて中塗塗膜を形成し、これを基材とした。
【0039】
光輝性塗料組成物の調製
アクリル樹脂(スチレン/メチルメタクリレート/エチルメタクリレート/ヒドロキシエチルメタクリレート/メタクリル酸の共重合体、数平均分子量約20000、水酸基価45、酸価15、固形分50質量%)と、メラミン樹脂(「ユーバン20SE」、三井化学社製、固形分60質量%)とを80:20の固形分質量比で配合して得たビヒクルに対し、以下の光輝性顔料、体質顔料、高分子分散剤、必要により着色顔料を表1に示す割合で配合した。次いで、有機溶剤(トルエン/キシレン/酢酸エチル/酢酸ブチルの質量比=70/15/10/5)とともに攪拌機により塗装適正粘度になるように攪拌混合し、光輝性塗料組成物を調製した。
【0040】
<光輝性顔料>
光輝性顔料…アルミペースト(アルペーストAL−60−600:旭化成メタルス社製)
<体質顔料>
体質顔料1…硫酸バリウム(一次粒子径30nm、バリファイン−20P:堺化学工業社製)
体質顔料2…硫酸バリウム(一次粒子径10nm、バリファイン−40:堺化学工業社製)
<高分子分散剤>
高分子分散剤1…高分子アミン系分散剤(BYK−160:ビックケミー社製)
高分子分散剤2…高分子アミン系分散剤(BYK−180:ビックケミー社製)
【0041】
光輝性塗膜の形成
基材の被塗面に、先に得た光輝性塗料組成物を乾燥膜厚が15μmになるように塗装した。塗装は静電塗装機(「AUTO REA」、ABBインダストリー社製)を用い、霧化圧2.8kg/cm2で行った。塗装中のブースの雰囲気は温度25℃、湿度75%に保持した。塗装後3分間セッティングし、クリヤー塗料を乾燥膜厚が35μmになるように塗装し、室温で10分間セッティングし、140℃の温度で30分間焼き付けた。得られた塗膜のメタルムラおよびメタルタチを下記評価方法で評価した。結果を表1に示す。なお、使用したクリヤー塗料は、アクリル/メラミン樹脂系クリヤー塗料1(「スーパーラックO−130クリヤー」、日本ペイント社製)または、カルボキシル基含有ポリマーおよびエポキシ基含有ポリマーを含有するクリヤー塗料2(「マックフローO−520クリヤー」、日本ペイント社製)の2種類である。評価結果を表1に示す。
【0042】
評価方法
メタルムラ:塗装形成後の試験片における光輝性顔料の配向性の程度に起因するムラの程度を目視で評価した。
3…ムラがなし
2…ムラが僅かにあり
1…ムラが顕著にあり
メタルタチ:塗装形成後の試験片における光輝性顔料のタチ具合に起因するメタルタチの程度を目視で評価した。
3…メタルタチがなし
2…メタルタチが僅かにあり
1…メタルタチが顕著にあり
【0043】
【表1】
【0044】
表1の結果から明らかのように、本実施例は、本発明の塗膜形成方法により塗膜を形成したもので、メタルムラおよびメタルタチがなく、塗膜外観が良好であった。
【0045】
一方、比較例では、本発明の塗膜形成方法により塗膜を形成しなかったため、メタルムラおよび/またはメタルタチが発生し、塗膜外観が十分ではなかった。
【0046】
【発明の効果】
本発明は、ビヒクル、光輝性顔料、体質顔料および高分子分散剤を含有する光輝性塗料組成物を用いた塗膜形成方法により、上記体質顔料が、塗膜形成直後の塗膜中に揮発分が多い段階で、上記体質顔料が光輝性顔料と光輝性顔料との間にスペーサー的な役割を果たして、光輝性顔料の流動性をコントロールすることにより、光輝性顔料の配向を均一にし、メタルムラの抑制に効果を発揮し、高分子分散剤が、形成した塗膜中の揮発分が揮発し、焼き付け段階での塗膜の溶融粘度を下げることにより、光輝性顔料の流動性をコントロールし、光輝性顔料のメタルタチの抑制に効果を発揮し塗膜外観が良好な塗装物を提供可能にした。
【0047】
また、本発明により得られる塗膜は、メタルムラおよびメタルタチがないため、自動車、二輪車等の乗物外板、容器外面、コイルコーティング、家電業界等の高外観の光輝性が要求される塗装物において好ましく使用される。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a glittering coating composition, a method for forming a coating film, and a coated product coated by this method.
[0002]
[Prior art]
As a paint that expresses the design of an automobile body, a mixture of scaly metal pigment and colored pigment, interference mica whose surface is coated with titanium dioxide, colored mica whose surface is coated with iron oxide or organic pigment, etc. were used. There are glitter paints.
[0003]
JP-A-5-163447 discloses a metallic coating composition containing barium sulfate fine particles and polymer fine particles in the metallic coating composition as a measure for improving metal unevenness. However, when a glitter coating is formed using these glitter paints, although improvement against metal unevenness is recognized, the glitter pigment stands without being oriented horizontally in the coating, and as a result, a coating called metal tachi is applied. It cannot be said that the improvement of the problem of causing film defects is sufficient.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
Accordingly, an object of the present invention is to provide a lustrous film capable of obtaining a coating film exhibiting a high outdoor tourism radiance in which the orientation of the brilliant pigment in the brilliant paint film is uniform, and the brilliant pigment does not stand up and does not cause metal unevenness and metal tatiness. It is providing the coating material coated by this property coating composition, the coating-film formation method, and this method.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies in view of the above problems, the present inventors have arrived at the present invention.
1. A glittering paint composition comprising a vehicle, a glitter pigment, an extender pigment, and a polymer dispersant.
2. The above-mentioned glittering paint composition containing 1 to 20% of the above extender pigment as PWC.
3. The glittering paint composition as described above, wherein the extender pigment is barium sulfate having a primary particle diameter of 10 to 100 nm.
4). The above-mentioned glittering coating composition containing 0.1 to 5% of the above polymer dispersant as PHR.
5). The glittering paint composition as described above, wherein the polymer dispersant is a polymer amine dispersant.
6). The above-mentioned glittering paint composition, wherein a solid mass mixing ratio of the extender pigment and the polymer dispersant is 1/5 to 20/1.
7). A coating film forming method in which a base coat layer is formed on a substrate using the above-described glittering paint composition, and then a top coat layer is formed using a clear paint.
8). The coating film forming method as described above, wherein the clear paint contains a carboxyl group-containing polymer and an epoxy group-containing polymer.
9. Painted material painted by the coating film forming method described above.
[0006]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the configuration of the present invention will be described in detail.
[0007]
Bright paint composition The bright paint composition of the present invention is a paint containing a vehicle, a bright pigment, an extender pigment and a polymer dispersant. In this specification, PWC (pigment weight content) refers to the solid content mass% of the pigment relative to the solid content of the paint, and PHR (per hindered resin) refers to the solid content mass% of the content relative to the vehicle solid content.
[0008]
Brilliant pigment As the bright pigment contained in the bright paint composition of the present invention, for example, aluminum flake pigment, colored aluminum flake pigment, mica pigment, metal titanium flake pigment, alumina flake pigment, silica flake pigment, Examples thereof include at least one selected from a titanium dioxide-coated glass flake pigment, a graphite pigment, a stainless steel flake pigment, a hologram pigment, a plate-like iron oxide pigment, and a phthalocyanine flake pigment. Further, the content (PWC%) of the glitter pigment is preferably 1 to 25%, and if it is less than 1%, there is a possibility that glitter feeling cannot be obtained, and if it exceeds 25%, the appearance of the coating film may be deteriorated. . More preferably, it is 5 to 20%.
[0009]
Extender Pigment The extender pigment contained in the glittering paint composition of the present invention is preferably at least one selected from talc, calcium carbonate, barium sulfate, silica and the like. Of these, barium sulfate having a primary particle diameter of 10 to 100 nm is more preferable from the viewpoint of transparency. Examples of these commercially available products include Varifine-1, Varifine-10, Varifine-20P, Varifine-21, Varifine-30 and Varifine-40 (all trade names) manufactured by Sakai Chemical Industry. .
[0010]
The extender is effective in suppressing metal unevenness. The extender pigment plays a role as a spacer between the glittering pigment and the glittering pigment, especially at the stage where the volatile matter in the coating film is high immediately after the coating is formed, and controls the fluidity of the glittering pigment. It works to make the orientation of the pigment uniform.
[0011]
The content of the extender is preferably 1 to 20% as PWC, and if 1%, metal unevenness may occur, and if it exceeds 20%, the glitter may be lowered. More preferably, it is 1 to 15%.
[0012]
Polymer dispersant The polymer dispersant contained in the glittering paint composition of the present invention is preferably a polymer dispersant having a basic functional group, more preferably from the viewpoint of micronization and dispersion stabilization. Examples thereof include polymer amine dispersants such as polycarboxylic acid (partial) amine salts and polycarboxylic acid alkylamine salts. Examples of these commercially available products include BYK-160, BYK-161, BYK-162, BYK-163, BYK-180, BYK-181, and BYK-182 (all trade names) manufactured by BYK Chemie.
[0013]
The polymer dispersant is recognized to be effective in suppressing metal touch. In particular, the volatile matter in the coating film is volatilized and plays a role in lowering the melt viscosity of the coating film at the baking stage, controlling the fluidity of the glitter pigment, and suppressing the metal tachi of the glitter pigment. is there.
[0014]
The content of the polymer dispersant is preferably 0.1 to 5% in terms of PHR. If the content is 0.1%, there is a risk of causing metal touch, and if it exceeds 5%, the glitter may be lowered. More preferably, it is 0.2 to 5%.
[0015]
Furthermore, the solid content mass mixing ratio of the extender pigment and the polymer dispersant is preferably 1/5 to 20/1. If it is less than 1/5, there is a risk of curing failure, and if it exceeds 20/1, there is a risk of coating film appearance failure due to metal tapping. More preferably, it is 1/3 to 15/1.
[0016]
Vehicle The vehicle contained in the glittering paint composition of the present invention comprises the above-described titanium dioxide-coated aluminum flake pigment dispersed therein, and comprises a coating film-forming resin and, if necessary, a crosslinking agent. Is done.
[0017]
Examples of the coating film-forming resin constituting the vehicle include (a) acrylic resin, (b) polyester resin, (c) alkyd resin, (d) fluororesin, (e) epoxy resin, and (f) polyurethane. Examples thereof include resins and (g) polyether resins, and acrylic resins and polyester resins are particularly preferably used. These can be used in combination of two or more. In addition, the coating film forming resin includes a curable type and a lacquer type, and a normal curable type is used. In the case of a curable type, it is used by mixing with a crosslinking agent such as an amino resin, (block) polyisocyanate compound, amine-based, polyamide-based, polyvalent carboxylic acid, etc., and is heated or cured at room temperature. Can be advanced. Moreover, it is also possible to use together the resin for film-formation which does not have curability with the type which has curability.
[0018]
(A) Acrylic resin As said acrylic resin, the copolymer of an acryl-type monomer and another ethylenically unsaturated monomer can be mentioned. Acrylic monomers that can be used for the copolymerization include methyl, ethyl, propyl, n-butyl, i-butyl, t-butyl, 2-ethylhexyl, lauryl, phenyl, benzyl, 2-hydroxy of acrylic acid or methacrylic acid. Esterified products such as ethyl and 2-hydroxypropyl, ring-opening adducts of caprolactone of acrylic acid or 2-hydroxyethyl methacrylate, acrylamide, methacrylamide and N-methylolacrylamide, (meth) acrylic acid ester of polyhydric alcohol, etc. is there. Examples of the other ethylenically unsaturated monomers copolymerizable with these include styrene, α-methylstyrene, itaconic acid, maleic acid, and vinyl acetate.
[0019]
(B) Polyester resin Examples of the polyester resin include saturated polyester resins and unsaturated polyester resins. Examples thereof include condensates obtained by heat condensation of a polybasic acid and a polyhydric alcohol. Examples of the polybasic acid include saturated polybasic acids and unsaturated polybasic acids. Examples of the saturated polybasic acid include phthalic anhydride, terephthalic acid, succinic acid, and the like. Examples of the acid include maleic acid, maleic anhydride, fumaric acid and the like. Examples of the polyhydric alcohol include dihydric alcohol and trihydric alcohol. Examples of the dihydric alcohol include ethylene glycol and diethylene glycol. Examples of the trihydric alcohol include glycerin and trimethylolpropane. Etc.
[0020]
(C) Alkyd Resin The alkyd resin includes the polybasic acid and the polyhydric alcohol, oils and fats and fatty acids (soybean oil, linseed oil, coconut oil, stearic acid, etc.), natural resins (rosin, succinic acid, etc.), etc. The alkyd resin obtained by making it modify | denaturate by making a modifier react can be mentioned.
[0021]
(D) Fluororesin The fluororesin includes any of vinylidene fluoride resin, tetrafluoroethylene resin or a mixture thereof, a fluoroolefin-hydroxy group-containing polymerizable compound and other copolymerizable vinyl compounds. Examples thereof include resins made of various fluorine-based copolymers obtained by copolymerizing monomers comprising
[0022]
(E) Epoxy resin Examples of the epoxy resin include a resin obtained by a reaction of bisphenol and epichlorohydrin. Examples of bisphenol include bisphenol A and F. Examples of the bisphenol type epoxy resin include Epicoat 828, Epicoat 1001, Epicoat 1004, Epicoat 1007, Epicoat 1009 (all trade names, manufactured by Shell Chemical Co., Ltd.), and the like, and these are used with an appropriate chain extender. A chain-extended one can also be used. Among these bisphenol type epoxy resins, when used as an aqueous type resin, Epicoat 1001 and Epicoat 1004 (both trade names, manufactured by Shell Chemical Co., Ltd.) are preferable from the viewpoint of excellent water dispersibility and drying properties. Epoxy resins are used alone or in combination of two or more, and the epoxy equivalent of these epoxy resins is not particularly limited.
[0023]
(F) Polyurethane resin Examples of the polyurethane resin include resins that form urethane bonds obtained from various polyol components such as acrylic, polyester, polyether, and polycarbonate and a polyisocyanate compound. Examples of the polyisocyanate compound include 2,4-tolylene diisocyanate (2,4-TDI), 2,6-tolylene diisocyanate (2,6-TDI), and mixtures thereof (TDI), diphenylmethane-4,4 ′. Diisocyanate (4,4′-MDI), diphenylmethane-2,4′-diisocyanate (2,4′-MDI), and mixtures thereof (MDI), naphthalene-1,5-diisocyanate (NDI), 3,3 ′ -Dimethyl-4,4'-biphenylene diisocyanate (TODI), xylylene diisocyanate (XDI), dicyclohexylmethane diisocyanate (hydrogenated HDI), isophorone diisocyanate (IPDI), hexamethylene diisocyanate (HDI), hydrogenated xylylene diene Isocyanate (HXDI) etc. It can be mentioned.
[0024]
(G) Polyether resin The polyether resin is a polymer or copolymer having an ether bond, such as a polyoxyethylene polyether, polyoxypropylene polyether, polyoxybutylene polyether or bisphenol A, or A polyether resin having at least two hydroxyl groups per molecule such as a polyether derived from an aromatic polyhydroxy compound such as bisphenol F, or the polyether resin and succinic acid, adipic acid, sebacic acid, phthalic acid And carboxyl group-containing polyether resins obtained by reacting polycarboxylic acids such as isophthalic acid, terephthalic acid and trimellitic acid, or reactive derivatives such as these acid anhydrides.
When the vehicle includes a cross-linking agent, the ratio of the resin for forming a coating film and the cross-linking agent is 90 to 50% by mass of the resin for forming a film in terms of solid content, and 10 to 50% by mass of the cross-linking agent. Preferably, the film-forming resin is 85 to 60% by mass, and the crosslinking agent is 15 to 40% by mass. When the crosslinking agent is less than 10% by mass (when the coating film forming resin exceeds 90% by mass), crosslinking in the coating film is not sufficient. On the other hand, if the crosslinking agent exceeds 50% by mass (if the coating film forming resin is less than 50% by mass), the storage stability of the coating composition decreases and the curing rate increases, resulting in poor coating appearance.
[0025]
Components other than the above The glittering paint composition of the present invention may contain a color pigment in addition to the above components. As the colored pigment, those conventionally used for paints are used. For example, azo lake pigments, phthalocyanine pigments, indigo pigments, perylene pigments, quinophthalone pigments, dioxazine pigments, quinacridone pigments, Indolinone pigments, metal complex pigments, yellow iron oxide pigments, bengara pigments, titanium dioxide pigments, carbon black pigments and the like can be mentioned. The addition amount in the case of containing a color pigment can be arbitrarily set according to the hue as long as the effect of the glitter pigment is not hindered. The total pigment content (PWC%) when using a colored pigment is preferably less than 50%, more preferably less than 30%. When it exceeds 50%, the appearance of the coating film is deteriorated.
[0026]
The glittering paint composition of the present invention further includes an antisettling agent, a curing catalyst, an ultraviolet absorber, which is a polyamide wax which is a lubricating dispersion of an aliphatic amide and a polyethylene wax which is a colloidal dispersion mainly composed of polyethylene oxide, Antioxidants, leveling agents, surface conditioners such as silicone and organic polymers, anti-sagging agents, thickeners, antifoaming agents, lubricants, crosslinkable polymer particles (microgels) and other additives are added as appropriate. can do. These additives can improve the performance of paints and coating films by blending, for example, at a ratio of 15 parts by mass or less with respect to 100 parts by mass (based on solid content) of the vehicle.
[0027]
The glittering paint composition of the present invention is provided in a form in which the above-mentioned constituents are usually dissolved or dispersed in a solvent. Any solvent can be used as long as it dissolves or disperses the vehicle, and an organic solvent and / or water can be used. Examples of the organic solvent include those usually used in the paint field. Examples thereof include hydrocarbons such as toluene and xylene, ketones such as acetone and methyl ethyl ketone, esters such as ethyl acetate, cellosolve acetate and butyl cellosolve, alcohols and the like. Water is preferably used when the use of organic solvents is restricted from an environmental point of view. In this case, an appropriate amount of a hydrophilic organic solvent may be contained.
[0028]
Coating film forming method The coating film forming method of the present invention is obtained by coating the above-mentioned glitter coating composition on a base material to form a glitter coating film as a base coat layer, and then obtaining the coating composition. On the resulting glittering coating film, at least one clear coating is formed as a topcoat layer.
[0029]
The base material is not limited, and metals such as iron, aluminum, copper or alloys thereof; inorganic materials such as glass, cement, concrete; polyethylene resin, polypropylene resin, ethylene-vinyl acetate copolymer Resins, polyamide resins, acrylic resins, vinylidene chloride resins, polycarbonate resins, polyurethane resins, epoxy resins and other plastic materials such as various FRPs; natural or synthetic materials such as wood and fiber materials (paper, cloth, etc.) Is mentioned.
[0030]
In the coating film forming method of the present invention, the glittering paint composition of the present invention is applied to the substrate directly or through a base coating film, but the coated material coated by the coating film forming method of the present invention is an automobile. In the case of the vehicle body and parts, it is preferable that the base material is preliminarily coated with a base coating such as chemical conversion treatment, electrodeposition coating, or undercoating or intermediate coating.
[0031]
In the coating film forming method of the present invention, first, the glitter coating composition is applied as a base coat layer to the substrate. When the above-mentioned base material is a base coating with an undercoat or intermediate coating, etc., the substrate is brightened by a wet on wet (W / W) method or a wet on dry (W / D) method. The paint composition can be applied. The W / W method is a method in which a base coat is applied and then dried by air drying or the like, and is applied to an uncured or semi-cured base coat, whereas the W / D method is a base coat. It is a method of painting on the underlying coating film which has been baked and cured.
[0032]
The method for coating the glitter coating composition on the substrate is not particularly limited, but a spray method, a roll coater method or the like is preferable, and the coating can be performed a plurality of times. The dry film thickness of the base coat layer coated with the glittering paint composition is preferably 5 to 50 μm, more preferably 10 to 30 μm per coat.
[0033]
On the base coat layer thus formed, at least one clear coating film is formed as a top coat layer. When a lot of glitter pigment is contained in the base coat layer, the surface glitter can be improved by applying two or more clear paints.
[0034]
As the clear coating used in the coating film forming method of the present invention, those generally used for top coating can be used. For example, acrylic resin, polyester resin, fluororesin, epoxy resin, polyurethane resin, polyether A resin and a mixture of at least one thermosetting resin selected from these modified resins and the above-mentioned crosslinking agent can be used, and the carboxyl group-containing polymer described in JP-B-8-19315 and Clear paint containing an epoxy group-containing polymer increases the difference in solubility with the base coat layer when applied to the base coat layer with acid rain resistance and the W / W method, and does not disturb the orientation of the brightening agent in the base coat layer It is preferably used from the viewpoint. In addition, these clear paints may contain additives such as coloring pigments, extender pigments, modifiers, ultraviolet absorbers, leveling agents, dispersants, antifoaming agents, etc., as long as the transparency is not impaired. It is possible to mix.
[0035]
The clear paint in the coating film forming method of the present invention can be applied after the base coat layer is cured, but the previous W / W method is applied to the base coat layer in an uncured or semi-cured state. The method is preferably used. When the clear paint is applied a plurality of times, it may be baked at the same time after the final clear paint is applied, and it may not be completely cured at the initial application stage of the clear paint. Thus, the topcoat layer formed by the W / W method using the clear coating is baked at 120 to 160 ° C. for a predetermined time together with the basecoat layer and the base coating film formed as necessary to obtain a coating film. Can do. The clear paint may be applied to the cured base coat layer by the previous W / D method. In addition, 10-80 micrometers is preferable per coat and the dry film thickness of a topcoat layer is more preferable than 20-50 micrometers.
[0036]
Coated product The coated product of the present invention is coated by the above-mentioned coating film forming method, and at least one clear coating film is formed as a top coat layer on the base coat layer made of the above-mentioned glittering paint composition. Is formed.
[0037]
【Example】
EXAMPLES Next, although an Example and a comparative example are given and this invention is demonstrated more concretely, this invention is not limited only to these Examples. In addition, unless otherwise indicated, a compounding quantity represents a mass part. The names of raw materials, paints, and equipment represent product names unless otherwise specified.
[0038]
Examples 1-20, Comparative Examples 1-5
Preparation of substrate After chemical conversion treatment of a dull steel plate (length 300 mm, width 100 mm and thickness 0.8 mm) using a zinc phosphate treating agent ("Surfdyne SD2000", manufactured by Nippon Paint Co., Ltd.) Cationic electrodeposition paint (“Power Top U-50”, manufactured by Nippon Paint Co., Ltd.) was electrodeposited so that the dry film thickness was 25 μm. Next, after baking at 160 ° C. for 30 minutes, an intermediate coating (“Olga S-90 Sealer Gray”, manufactured by Nippon Paint Co., Ltd.) is applied by air spray so that the dry film thickness is 40 μm, and baked at 140 ° C. for 30 minutes. An intermediate coating film was formed and used as a base material.
[0039]
Preparation of glitter coating composition Acrylic resin (styrene / methyl methacrylate / ethyl methacrylate / hydroxyethyl methacrylate / methacrylic acid copolymer, number average molecular weight about 20,000, hydroxyl value 45, acid value 15, solid content 50 Mass pigment) and a melamine resin (“Uban 20SE”, manufactured by Mitsui Chemicals, solid content 60 mass%) at a solid content mass ratio of 80:20, An extender pigment, a polymer dispersant, and, if necessary, a color pigment were blended in the proportions shown in Table 1. Next, the mixture was stirred and mixed with an organic solvent (toluene / xylene / ethyl acetate / butyl acetate mass ratio = 70/15/10/5) so as to obtain an appropriate coating viscosity by a stirrer to prepare a glittering coating composition.
[0040]
<Brightness pigment>
Bright pigment ... Aluminum paste (Alpaste AL-60-600: Asahi Kasei Metals)
<External pigment>
Extender pigment 1 ... Barium sulfate (primary particle diameter 30 nm, Varifine-20P: manufactured by Sakai Chemical Industry Co., Ltd.)
Extender pigment 2 ... Barium sulfate (primary particle size 10 nm, Varifine-40: manufactured by Sakai Chemical Industry Co., Ltd.)
<Polymer dispersant>
Polymer Dispersant 1 ... Polymer Amine Dispersant (BYK-160: manufactured by Big Chemie)
Polymer dispersing agent 2 ... Polymer amine dispersing agent (BYK-180: manufactured by Big Chemie)
[0041]
Formation of glitter coating film The glitter coating composition obtained previously was applied to the coated surface of the substrate so that the dry film thickness was 15 μm. The coating was performed using an electrostatic coating machine (“AUTO REA”, manufactured by ABB Industry) at an atomization pressure of 2.8 kg / cm 2 . The booth atmosphere during painting was maintained at a temperature of 25 ° C. and a humidity of 75%. After coating, setting was performed for 3 minutes, the clear coating was applied so that the dry film thickness was 35 μm, setting was performed at room temperature for 10 minutes, and baking was performed at a temperature of 140 ° C. for 30 minutes. The obtained coating film was evaluated for metal unevenness and metal tachi by the following evaluation methods. The results are shown in Table 1. The clear paint used was acrylic / melamine resin-based clear paint 1 (“Superlac O-130 Clear”, manufactured by Nippon Paint Co., Ltd.) or clear paint 2 containing a carboxyl group-containing polymer and an epoxy group-containing polymer (“ Two types, “Mach Flow O-520 Clear” (manufactured by Nippon Paint Co., Ltd.). The evaluation results are shown in Table 1.
[0042]
Evaluation method Metal unevenness: The degree of unevenness caused by the degree of orientation of the glitter pigment in the test piece after coating was visually evaluated.
3 ... No unevenness 2 ... Slightly unevenness 1 ... Conspicuous unevenness Metal Tati: The degree of metal tapping caused by the glossiness of the glitter pigment in the test piece after coating was visually evaluated.
3 ... No metal touch 2 ... Slight metal touch 1 ... Significant metal touch [0043]
[Table 1]
[0044]
As is apparent from the results in Table 1, in this example, a coating film was formed by the coating film forming method of the present invention, and there was no metal unevenness and metal tack, and the coating film appearance was good.
[0045]
On the other hand, in the comparative example, since the coating film was not formed by the coating film forming method of the present invention, metal unevenness and / or metal tapping occurred, and the coating film appearance was not sufficient.
[0046]
【Effect of the invention】
The present invention provides a coating film forming method using a glittering paint composition containing a vehicle, a glittering pigment, an extender pigment, and a polymer dispersant. In many stages, the extender pigment acts as a spacer between the glitter pigment and the glitter pigment, and by controlling the fluidity of the glitter pigment, the orientation of the glitter pigment is made uniform, and metal unevenness The polymer dispersant is effective in suppressing the volatile matter in the formed coating film, and the fluidity of the bright pigment is controlled by lowering the melt viscosity of the coating film at the baking stage. This product is effective in suppressing metallic tactile pigments and can provide a coated product with a good coating appearance.
[0047]
In addition, since the coating film obtained by the present invention is free from metal unevenness and metal tapping, it is preferable for paints that require high appearance luster such as automobile outer plates, container outer surfaces, coil coatings, home appliance industries, etc. used.
Claims (5)
該アクリル樹脂およびメラミン樹脂の割合は、アクリル樹脂が85〜60質量%であり、メラミン樹脂が15〜40質量%であり、
該体質顔料が、一次粒子径が10〜100nmの硫酸バリウムであって、該体質顔料はPWCとして1〜20%含有され、
該光輝性顔料はPWCとして1〜25%含有され、および
該高分子アミン系分散剤はPHRとして0.1〜5%含有される、
光輝性塗料組成物。A glittering paint composition comprising an acrylic resin, a melamine resin, a glitter pigment, an extender pigment, and a polymeric amine dispersant,
The ratio of the acrylic resin and the melamine resin is 85 to 60% by mass of the acrylic resin, and 15 to 40% by mass of the melamine resin.
The extender is barium sulfate having a primary particle diameter of 10 to 100 nm, and the extender is contained in an amount of 1 to 20% as PWC.
The glitter pigment is contained in an amount of 1 to 25% as PWC, and the polymeric amine dispersant is contained in an amount of 0.1 to 5% as PHR.
Bright paint composition.
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