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JP4890362B2 - 半導体レーザ素子の製造方法 - Google Patents

半導体レーザ素子の製造方法 Download PDF

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Description

この発明は半導体レーザ素子の製造方法に関し、より詳しくは、半導体レーザ素子のリッジ部を形成する方法に関する。
半導体レーザ素子を高出力化する際の大きな課題の一つに、キンク(半導体レーザ素子の光出力−動作電流特性における非直線性のこと)の発生がある。キンクは、半導体レーザの導波路の幅(クラッド層をストライプ状に加工して形成されるリッジ部の幅を指す。)に対し導波路内外の屈折率差Δnが大きい場合に基本導波モード以外の高次導波モードが発生することによって生じる。また、光出力を大きくするにつれて、導波路内で発生する熱により屈折率差Δnが増大し、そのことによってもキンクが発生する。キンクを抑制するためには、導波路内の特に水平方向における高次導波モードの発生を抑制することが必要であり、そのためには、リッジ部の幅をより狭くすることが効果的である。
リッジ部の幅を微細化しようとする場合、ドライエッチング法を用いてリッジ部を形成することによって、ウェットエッチング法を用いる場合に比して、リッジ部の幅をより狭く形成することができる。この理由は、ドライエッチング法の利点として異方性エッチングが実現できるため、幅・形状の加工制御性が向上するからである。しかし一方で、ドライエッチング法を用いてリッジ部を形成する場合、ウェットエッチング法では一般的となっている選択エッチングの手法が使いづらいという不利な点がある。したがって、ドライエッチング法ではエッチング量(深さ)を制御することがウェットエッチング法に比べて困難になる。そこで、ドライエッチング法によるリッジ部の加工の際は、条件だしを行って事前にエッチングレートを求めておき、所望の深さだけエッチングするのに必要なエッチング時間を算出して、エッチングを開始してからその時間が経過したところでエッチングを停止させるということが一般的に行われてきた。
このリッジ部の加工の際には、深さ方向に関して少なくとも1μm〜2μmエッチングしたいのに対し、例えば±10nm〜数10nmの精度でエッチングを制御すること要求される。しかしながら、前述の一般的な方法では、被エッチング半導体層の厚さばらつきやドライエッチングのエッチング量自体のばらつきなどにより、エッチング量を十分に制御できないという問題がある。その結果、キンクの抑制に重要なもう一つの観点であるリッジ導波路脇のクラッド層厚の制御が不安定になり、結果としてキンクが発生することがあった。
そこで、例えば特許文献1(特開平3−6877号公報)や特許文献2(特許第2601229号明細書)には、クラッド層成長段階でリッジ部の下部に相当する深さに終点検出層(クラッド層とは組成が異なる層)を介挿しておき、この終点検出層を用いてドライエッチングによるリッジ部の加工の際のエッチング量(深さ)制御精度を向上させる方法が提案されている。
特開平3−6877号公報 特許公報2601229号
しかし、上述の提案された方法では、終点検出層が存在することによって、最終的なリッジ部の側面の垂直性を阻害する要因となることがあった。すなわち、これらの提案された方法では、図8(A),(B)に示すように、リッジ部920の側面にクラッド層(リッジ部の大部分を構成する層)とは組成の異なる終点検出層950が露出して、その終点検出層950が部分的に出っ張ったり(図8(A)参照)、あるいは引っ込んだりする(図8(B)参照)という問題があった。この原因は、ドライエッチングによる加工後に、化学エッチャントを用いてドライエッチング時の反応生成物とダメージの除去を行う際、終点検出層950のエッチング特性がクラッド層のエッチング特性とは異なるからである。このようにリッジ部の側面の垂直性が阻害されると、結局、キンクの発生を抑制できなくなってしまうという問題がある。さらには、リッジ部を被覆する絶縁膜や電極の段切れ(リッジ部の側面の凹凸によって絶縁膜や電極が不連続となる現象を指す。)の原因になることもある。
また、上述の終点検出層は、クラッド層の内部に配されることから、光学的に影響の少ない薄膜として構成せざるを得ない。このため、終点検出層の検出自体が不安定であり、実際には、エッチングの制御精度の向上が困難であった。
そこで、この発明課題は、エッチング深さの制御性を向上させてリッジ部の加工精度を改善でき、したがってキンクの発生を十分に抑制できる半導体レーザ素子の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の半導体レーザ素子の製造方法は、
半導体基板上にストライプ状のリッジ部を含む導波路を形成する半導体レーザ素子の製造方法において、
上記半導体基板上に、バッファ層と、このバッファ層とは組成が異なる第一下クラッド層と、エッチング停止層と、このエッチング停止層とは組成が異なる第二下クラッド層と、活性層と、単一の組成をもつ上クラッド層とを少なくとも順に含む半導体層を積層する積層工程と、
上記半導体基板上で上記半導体レーザ素子を形成すべき領域とは異なるモニタ領域に、第一エッチングモニタ用開口部を有する第一フォトマスクを形成する工程と、
上記第一フォトマスクを用いてエッチング液によって上記半導体層のウェットエッチングを行って、上記モニタ領域で上記エッチング停止層を露出させる第一エッチング工程とを含み、
上記エッチング停止層の組成は、上記エッチング液による上記エッチング停止層に対するエッチングレートが上記第二下クラッド層に対するエッチングレートに比して遅くなるように設定されており、
上記第一フォトマスクを除去した後、上記半導体層の表面のうち上記リッジ部を形成すべき領域の両側に沿って一対のストライプ状開口部を有するとともに、上記モニタ領域に第二エッチングモニタ用開口部を有する第二フォトマスクを形成する工程と、
上記第二フォトマスクを用いて上記半導体層のドライエッチングを、上記第二エッチングモニタ用開口部を通して上記ドライエッチングの進行を観測しながら行い、上記モニタ領域での上記第一下クラッド層の消失に応じた所定のタイミングで上記ドライエッチングを停止させて、上記各ストライプ状開口部の直下にそれぞれ上記上クラッド層の途中で止まる深さをもつ凹部を形成することで、上記上クラッド層のうち上記凹部の間に残された部分によって上記リッジ部を形成する第二エッチング工程を含むことを特徴とする。
ここで、「上記エッチング停止層に対するエッチングレートが遅い」とは、上記エッチング停止層に対するエッチングレートが実質的にゼロ(無視可能)である場合を含む。
また、「上記第一下クラッド層の消失に応じた所定のタイミング」とは、例えば上記ドライエッチングの進行により上記第一下クラッド層が消失したタイミング、またはそのタイミングから所定の時間だけずらして設定されたタイミングを指す。
上記各フォトマスクとしては、例えばフォトリソグラフィ法を用いて形成されたレジストマスクのほか、無機材料であるSiOやSiNなどを用いたマスクも使用可能である。
この発明の半導体レーザ素子の製造方法では、ドライエッチングを行ってリッジ部を形成するので、ウェットエッチング法を用いる場合に比して、リッジ部の幅をより狭く形成することができる。しかも、この発明では、上記第二エッチング工程で、上記半導体層のドライエッチングを、上記第二エッチングモニタ用開口部を通して上記ドライエッチングの進行を観測しながら行う。上記第一エッチングモニタ用開口部や上記第二エッチングモニタ用開口部の寸法をその観測に十分な寸法に設定しておくことで、上記ドライエッチングの進行は容易に観測される。例えば、上記ドライエッチングの進行は、外部から上記第二エッチングモニタ用開口部に光を照射し、その反射光の干渉波形を観測する手法によって、容易に観測される。そして、上記モニタ領域での上記第一下クラッド層の消失に応じた所定のタイミングで上記ドライエッチングを停止させる。これにより、上記各ストライプ状開口部の直下にそれぞれ上記上クラッド層の途中で止まる深さをもつ凹部を形成することで、上記上クラッド層のうち上記凹部の間に残された部分によって上記リッジ部を形成する。したがって、上記ドライエッチングの開始からの経過時間によってエッチング量を制御するような方法に比して、この発明では、深さ方向に関してエッチング量を精度良く制御できる。したがって、この発明では、リッジ部の側面の垂直性を確保しながらエッチング深さの制御性を向上でき、リッジ部の加工精度を改善できる。この結果、この発明により作製された半導体レーザ素子では、キンクの発生を十分に抑制でき、高出力動作が可能となる。
また、この半導体レーザ素子の製造方法では、上記第一エッチング工程で上記エッチング停止層を露出させる時、上記第二下クラッド層に対するエッチングレートに比して上記エッチング停止層に対するエッチングレートが遅いエッチング液を用いているので、上記第一エッチング工程を、上記エッチング停止層が露出し、かつ実質的に殆どエッチングされていない状態で終了できる。
一実施形態の半導体レーザ素子の製造方法は、上記積層工程で、上記エッチング停止層の層厚と上記第一下クラッド層の層厚との合計層厚を、形成すべき上記リッジ部の高さと実質的に同一となるように設定することを特徴とする。
この一実施形態の半導体レーザ素子の製造方法によれば、上記リッジ部を形成するために、上記第二エッチング工程で、上記ドライエッチングの進行により上記第一下クラッド層が消失したタイミングで上記ドライエッチングを停止すれば良い。これにより、リッジ部の加工精度をさらに改善できる。
一実施形態の半導体レーザ素子の製造方法は、上記第二エッチング工程で上記第二エッチングモニタ用開口部を通して上記ドライエッチングの進行を観測する方法は、外部から上記第二エッチングモニタ用開口部を通して上記半導体層に光を照射して、上記半導体基板上の層によって反射された反射光の干渉波形を観測する方法であることを特徴とする。
この一実施形態の半導体レーザ素子の製造方法では、上記第二エッチング工程で、上記第二エッチングモニタ用開口部よりも幅の狭い上記ストライプ状開口部におけるエッチングの進行とは独立して上記モニタ領域におけるドライエッチングの進行だけが観測される。そして、上記半導体基板上の層によって反射された反射光の干渉波形を観測するので、上記第二エッチングモニタ用開口部を通して上記ドライエッチングの進行を容易に観測できる。
なお、上記エッチングモニタ用開口部を通して上記半導体層に照射する光は、特定の波長を有する単色光であってもよいが、ブロードな波長スペクトルを有する、いわゆる白色光であってもよい。白色光を照射する場合には、その反射光を分光して単色光に変換した後、干渉波形を観察することによって、上記ドライエッチングの進行を観測することができる。
一実施形態の半導体レーザ素子の製造方法では、上記第二下クラッド層がAlGaInPからなり、上記エッチング停止層がGaInPからなることを特徴とする。
なお、簡単のため、各層の組成における混晶比を省略して記載しているが、表記された元素の混晶比はゼロではない(以下同様。)。
この一実施形態の半導体レーザ素子の製造方法では、上記第一エッチング工程を、上記エッチング停止層が露出し、かつ殆どエッチングされていない状態で終了できる。したがって、上記第二エッチング工程で、上記エッチング停止層のドライエッチング開始から上記第一下クラッド層の消失までの時間が一定になる。この結果、リッジ部の加工精度をさらに改善できる。
一実施形態の半導体レーザ素子の製造方法では、上記第一下クラッド層がAlGaInPからなり、上記バッファ層がGaAsからなることを特徴とする。
この一実施形態の半導体レーザ素子の製造方法では、上記第一下クラッド層の屈折率と上記バッファ層の屈折率との間の差(屈折率差)を大きくすることができる。したがって、上記第二エッチング工程で、上記第二エッチングモニタ用開口部を通して上記反射光の干渉波形をより容易に観察でき、上記ドライエッチングの進行をより容易に観測できる。
一実施形態の半導体レーザ素子の製造方法では、上記干渉波形を観測するための反射光の波長が400nm以上650nm以下であることを特徴とする。
この一実施形態の半導体レーザ素子の製造方法では、上記第二エッチング工程で、上記第二エッチングモニタ用開口部において、波長が650nm以下の反射光について、その干渉波形を観測することによって、上記第一下クラッド層と上記バッファ層との境界を識別する明瞭な干渉波形を観察することができるようになる。また、上記第二エッチングモニタ用開口部において、波長が400nm以上の反射光について、その干渉波形を観測しているので、エッチング状態を観測するためのドライエッチング装置の窓部の汚れ(ドライエッチングを行うことによって窓の内側に付着物が発生する)の影響を受けずに、エッチング状態を観察することができるようになる。
以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
以下、この発明の半導体レーザ素子の製造方法を図示の実施の形態により詳細に説明する。
なお、以下の説明では、「n−」、「p−」はそれぞれn型、p型を表す。また、本明細書を通じて、「上」とは、基板から離れる方向を意味し、「下」とは、基板へ近づく方向を意味する。結晶成長は「下」から「上」の方向へ向かって進行する。
〔第一実施形態〕
図1は、この発明の一実施形態の製造方法により作製された半導体レーザ素子の構造を示している。
この半導体レーザ素子は、出射光の波長が650nmである赤色の半導体レーザ素子であり、n−GaAs基板101上に、順に積層されたn−GaAsバッファ層102、n−(Al0.7Ga0.30.5In0.5P第一下クラッド層103、n−Ga0.51In0.49Pエッチング停止層104、n−(Al0.7Ga0.30.5In0.5P第二下クラッド層105、(Al0.545Ga0.4550.5In0.5P下ガイド層106、多重歪量子井戸活性層107、(Al0.545Ga0.4550.5In0.5P上ガイド層108、p−(Al0.7Ga0.30.5In0.5P上クラッド層109、p−Ga0.51In0.49P中間層110、およびp−GaAsコンタクト層111を備えている。
基板101上に積層された半導体層のうち、コンタクト層111の表面から上クラッド層109の途中に至る深さをもつ一対のストライプ状凹部128,128がエッチングにより形成されている。この一対のストライプ状凹部128,128の間の半導体層からなるリッジ部120と、一対のストライプ状凹部128,128の外側の半導体層からなるリッジテラス部121,121とで導波路130が構成されている。
上クラッド層109のうち、コンタクト層111、中間層110とともにストライプ状のリッジ部120およびリッジテラス部121を形成する部分を「上クラッド上部層109a」と呼び、ストライプ状凹部128の底面よりも下に相当する部分を「上クラッド下部層109b」と呼ぶ。本実施形態において、上クラッド下部層109bの厚さは、0.303μmである。また、各ストライプ状凹部128の幅寸法、つまりリッジ部120とリッジテラス部121の横方向の間隔は10μmである。
一対のストライプ状凹部128,128の内面およびリッジテラス部121の上面を覆うように、SiOからなる絶縁層112が形成されている。絶縁層112およびリッジ部120をなすp−GaAsコンタクト層111の上面を覆うように、p側電極113が形成されている。また、n−GaAs基板101の上記半導体層が積層されている側と反対側の面(裏面)には、n側電極114が形成されている。p側電極113、n側電極114は、それぞれリッジ部120をなすコンタクト層111の上面、基板101の裏面とオーミック接触している。
次に、図2から図5を参照しながら、図1の半導体レーザ素子の製造方法を説明する。
まず図2に示すように、3インチ径のn−GaAs基板(ウエハ)101の(100)面上に、n−GaAsバッファ層102(層厚:500nm)、n−(Al0.7Ga0.30.5In0.5P第一下クラッド層103(層厚:1.65μm)、n−Ga0.51In0.49Pエッチング停止層104(層厚:13nm)、n−(Al0.7Ga0.30.5In0.5P第二下クラッド層105(層厚:1.137μm)、(Al0.545Ga0.4550.5In0.5P下ガイド層106(層厚:35nm)、多重歪量子井戸活性層107、(Al0.545Ga0.4550.5In0.5P上ガイド層108(層厚:35nm)、p−(Al0.7Ga0.30.5In0.5P上クラッド層109(層厚:1.453μm)、p−Ga0.51In0.49P中間層110(層厚:35nm)、p−GaAsコンタクト層111(層厚:500nm)を順次、MOCVD(有機金属気相成長法)にて結晶成長させて積層する。
この積層工程では、エッチング停止層104の層厚と第一下クラッド層103の層厚との合計層厚を、形成すべきリッジ部120の高さ(光学的に最適な高さ)と実質的に同一になるように設定している。
上記多重歪量子井戸活性層107は、Ga0.445In0.555P量子井戸層(層厚:5nm、4層)と(Al0.545Ga0.4550.5In0.5P障壁層(基板側から層厚:20nm、6.3nm×3層、20nm)を交互に積層して形成されている。なお、多重歪量子井戸活性層107の構造は、この発明の本質とは直接関係ないため、多重歪量子井戸活性層107の詳細な断面構造は図示していない。
次に、図3に示すように、フォトリソグラフィを行って、この状態の基板101の表面に第一フォトマスクとしてのレジストマスク119を形成する。図3の上半分には基板101の全体を斜め上方から見たところが示され、図3の下半分には基板101の中央部付近の断面が模式的に示されている(後述の図4でも同様。)。
図3から分かるように、このレジストマスク119は、基板101(半導体層を含む。)の表面のうち、半導体レーザ素子を形成すべき領域とは異なるモニタ領域(基板101の略中央部)に、第一エッチングモニタ用開口部117を有する。この第一エッチングモニタ用開口部117の寸法は、後述する第二エッチング工程でドライエッチングの進行を観測するのに十分な寸法、この例では2mm角に設定しておく。
次に、このレジストマスク119を用いて第一エッチング工程としてのウェットエッチング工程を行って、図2中に示したGaAsコンタクト層111からn−(Al0.7Ga0.30.5In0.5P第二下クラッド層105までを除去し、第一エッチングモニタ用開口部117内にエッチング停止層104を露出させる。
具体的には、このウェットエッチング工程では、まず硫酸と過酸化水素水の混合水溶液にてGaAsコンタクト層111をエッチングして除去する。次に、硫酸と飽和臭素水の混合水溶液を用い、p−Ga0.51In0.49P中間層110と、p−(Al0.7Ga0.30.5In0.5P上クラッド層109の途中までをエッチングして除去する。続いてリン酸を用いて、p−(Al0.7Ga0.30.5In0.5P上クラッド層109の残りと、(Al0.545Ga0.4550.5In0.5P上ガイド層108とをエッチングして除去する。そしてさらに、上述と同様の硫酸と飽和臭素水の混合水溶液を用いて、多重歪量子井戸活性層107と、(Al0.545Ga0.4550.5In0.5P下ガイド層106と、n−(Al0.7Ga0.30.5In0.5P第二下クラッド層105の途中までをエッチングして除去する。最後に、上述と同様のリン酸を用いて、残りのn−(Al0.7Ga0.30.5In0.5P第二下クラッド層105をエッチングして除去する。これにより、第一エッチングモニタ用開口部117内にn−Ga0.51In0.49Pエッチング停止層104を露出させる。その後、レジストマスク119を除去する。
このように、第二下クラッド層105をエッチングしてその下層のエッチング停止層104を露出させる時、第二下クラッド層105に対するエッチングレートに比してエッチング停止層104に対するエッチングレートが遅いエッチング液を用いる。これにより、第一エッチング工程を、エッチング停止層104が露出し、かつ実質的に殆どエッチングされていない状態で終了できる。
次に、図4に示すように、フォトリソグラフィを行って、この状態の基板101の表面に第二フォトマスクとしてのレジストマスク116を形成する。
図4から分かるように、このレジストマスク116は、基板101の表面のうち、各半導体レーザ素子を形成すべき領域内で各ストライプ状凹部128を形成すべき領域にストライプ状開口部115を有するとともに、基板101の略中央部に設けられたモニタ領域(図3中の第一エッチングモニタ用開口部117に対応した領域)に第二エッチングモニタ用開口部118を有する。
レジストマスク116のうち、リッジ部120を形成すべき領域を覆う部分116aの幅寸法は1.2μmであり、リッジテラス部121を形成すべき領域を覆う部分116bの幅寸法は178.8μmに設定されている。また、これらの二つの部分116a、116bの間隔は、ストライプ状凹部128の幅寸法に一致して、10μmに設定されている。
第二エッチングモニタ用開口部118は、この第二エッチングモニタ用開口部118を通して、次工程でドライエッチングの進行を観測するために設けられている。第二エッチングモニタ用開口部118の寸法は、ドライエッチングの進行を容易に観測できるように、第一エッチングモニタ用開口部117の寸法と同様に、ストライプ状開口部115の幅よりも大きい2mm角に設定されている。
次に、図5に示すように、第二エッチング工程として、レジストマスク116を用いて上記基板101上に積層された半導体層のドライエッチングを、第二エッチングモニタ用開口部118を通してドライエッチングの進行を観測しながら行う。
このドライエッチングを行うには、ICP(誘導結合プラズマ)ドライエッチング装置を使用し、エッチングガスはArおよびSiClの混合ガス、ガス圧は1.6mTorrとする。
上記基板101上に積層された半導体層のうち実際にドライエッチングされるのは、各ストライプ状開口部115の直下の領域と、第二エッチングモニタ用開口部118の直下の領域である。なお、上記半導体層のうち、第二エッチングモニタ用開口部118の直下の領域を「モニタ領域118M」と呼ぶものとする。
上記第二エッチングモニタ用開口部118を通してドライエッチングの進行を観測する方法としては、外部から上記第二エッチングモニタ用開口部118を通してモニタ領域118Mに可視光VLを照射して、モニタ領域118Mの半導体層に含まれた各層104、103、102によって反射された反射光VL′の干渉波形を観測する方法を採用する。
ドライエッチングが進行して、モニタ領域118Mで第一下クラッド層103が消失した時、それに応じて上述の干渉波形が変化する。既述のように、上記積層工程では、エッチング停止層104の層厚と第一下クラッド層103の層厚との合計層厚を、形成すべきリッジ部120の高さ(光学的に最適な高さ)と実質的に同一になるように設定している。その設定に対応して、この第二エッチング工程では、上記干渉波形が変化したのと同じタイミングで、つまり第一下クラッド層103が消失したのと同じタイミングで上記ドライエッチングを停止させる。
その後、バッファードHF(ふっ酸)を用いて上クラッド層109の表面側の一部をウェットエッチングすることによって、ドライエッチングによる反応生成物とダメージ層の除去を行う。
その結果、最終的にモニタ領域118Mにおいてはバッファ層102の表面までエッチングが進行する一方、各ストライプ状開口部115の直下にそれぞれストライプ状凹部128が形成される。一対のストライプ状開口部115,115の間のリッジ部120と、一対のストライプ状開口部115,115の外側のリッジテラス部121とで導波路130が構成される。各ストライプ状凹部128の直下に残存する上クラッド下部層109bの厚さは0.325μmになる。
続いて、図6に示すように、この上にプラズマCVD法を用いて厚さ150nmのSiOを成膜し、フォトリソグラフィおよびエッチングにより、そのSiO膜をリッジ部120上部のコンタクト層111が露出するように加工して、絶縁膜112として残す。さらに、この上に、Ti、Pt、Auの順に金属薄膜を蒸着して、コンタクト層111の上面とオーミック接触するp側電極113を形成する。
p側電極113の形成後、図1に示したように、基板101を裏面側から所望の厚み(ここでは、約110μm)にまで、ラッピング法により研削する。そして、裏面側から抵抗加熱蒸着法を用いて、n側電極材料としてAuGe合金(Au88%とGe12%との合金)、Ni、Auを積層形成し、N雰囲気中で390℃で1分間加熱し、n側電極材料のアロイ処理を行う。こうして、基板101の裏面にn側電極114を形成する。
上記工程を経て得られたウエハを、所望の共振器長(ここでは、1500μm)を有する複数のバーに分割した後、上記バーのへき開面に端面コーティングを行い、さらに上記バーをチップ(1500μm×200μm)に分割する。分割後のチップをサブマウントに実装した後、サブマウントごとステムにダイボンドし、更にワイヤーボンディングを実施して半導体レーザ素子が完成する。
このように、この半導体レーザ素子の製造方法では、上記積層工程で、エッチング停止層104の層厚と第一下クラッド層103の層厚との合計層厚を、形成すべきリッジ部120の高さ(光学的に最適な高さ)と実質的に同一になるように設定し、その設定に対応して、上記第二エッチング工程で、モニタ領域118Mで第一下クラッド層103が消失したのと同じタイミングで上記ドライエッチングを停止させる。これにより、各ストライプ状開口部115の直下にそれぞれストライプ状凹部128を形成することで、上記リッジ部120を形成する。したがって、上記ドライエッチングの開始からの経過時間によってエッチング量を制御するような方法に比して、この製造方法では、深さ方向に関してエッチング量を精度良く制御できる。したがって、この製造方法では、リッジ部120の側面の垂直性を確保しながらエッチング深さの制御性を向上でき、リッジ部120の加工精度を改善できる。この結果、作製された半導体レーザ素子では、キンクの発生を十分に抑制でき、高出力動作が可能となる。
また、本実施形態では、上記第二エッチング工程における上記ドライエッチングの停止直前に、モニタ領域118M内で薄膜化していく第一下クラッド層103とバッファ層102とが引き起こしていた反射光VL′の干渉波形が、第一下クラッド層103の消失とともに消える。したがって、エッチングの終点の検出が容易である。さらに、本実施形態では、第一下クラッド層103がn−(Al0.7Ga0.30.5In0.5Pで構成され、バッファ層102がGaAsで構成されている。したがって、第一下クラッド層103の屈折率とバッファ層102の屈折率との間の差(屈折率差)を大きくすることができる。したがって、上記第二エッチング工程で、第二エッチングモニタ用開口部118を通して上記反射光VL′の干渉波形をより容易に観察でき、上記ドライエッチングの進行をより容易に観測できる。それらの結果、リッジ部120の高さ(言い換えれば、第二クラッド層下部層190bの層厚)の加工精度が大幅に向上する。この結果、作製された半導体レーザ素子では、キンクの発生をさらに抑制できる。
また、本実施形態では、上記反射光VL′の干渉波形を観測するために設けた半導体層は、実質的にはエッチング停止層104と第一下クラッド層103のみであり、エッチング停止層104は層厚が薄いことから、ほとんど単一の組成の第一下クラッド層103が占める。したがって、上記積層工程における各半導体層の層厚のばらつきの影響を少なくでき、上記第二エッチング工程におけるエッチング量のばらつきも抑えることが可能となる。その結果、リッジ部120の高さの加工精度が大幅に向上する。この結果、作製された半導体レーザ素子では、キンクの発生をさらに抑制できる。
さらに、本実施形態の半導体レーザ素子の製造方法によれば、リッジ部120を構成する半導体層内に、従来の終点検出層(図8参照)のような、エッチング特性が他の半導体層(クラッド層など)と極端に異なる層が含まれていない。したがって、上記ドライエッチングによる加工後に、化学エッチャントを用いてドライエッチング時の反応生成物とダメージの除去を行う際、終点検出層のエッチング特性がリッジ部120の側面の垂直性を阻害するような事態が根本的に生じない。したがって、リッジ部120の側面の垂直性を保つことが可能になった。
なお、上述の説明では、上記エッチング停止層104の層厚および第一下クラッド層103の層厚との合計層厚は、形成すべきリッジ部120の高さと実質的に同一になるように設定した。より好ましくは、上記ドライエッチングによる加工後に、化学エッチャントを用いてドライエッチング時の反応生成物とダメージの除去を行うときの上クラッド下部層109bの厚みの減り分を勘案して設定する。つまり、上記ダメージの除去後に最終的に形成すべきリッジ部120の高さと同一になるように設定する。
これらのことによって、リッジ部120の側面の垂直性とエッチング深さの制御性とを高い次元で両立することができるようになり、従来の半導体レーザ素子に比べて、キンクの発生レベルが向上した半導体レーザ素子を製造することが可能になった。また、リッジ部120の側面の垂直性が良くなったことで、SiO絶縁膜112によってリッジ部120を良好に被覆でき、絶縁膜112やその上に形成される電極113の段切れも抑制できるようなった。
なお、本実施形態においては、上記モニタ領域118M(第一、第二エッチングモニタ用開口部117、118の寸法)は2mm×2mmの正方形としたが、もちろんこれに限られるものではなく、矩形、多角形、円形など任意に選択することが可能である。ただし、半導体レーザ素子がストライプ状のリッジ導波路を有していることを考慮すると、ストライプ状開口部115に対して平行に細長い矩形とすることによって、ウエハ上で素子化できない無駄な領域を最も減らすことができるようになる。
また、エッチングの進行を観測するために照射する光は、実際には、被エッチングサンプル上で直径数10μmから数100μm程度のスポットになるようにレンズなどの光学系を用いて集光する。少なくともこのスポット径と同じサイズ以上の平坦な開口部がないと、観測する干渉波形が乱れてしまう(ノイズが乗ってしまう)ことになる。
前述した第一下クラッド層103の材料とバッファ層102の材料との組合せに対しては、モニタ領域118Mに照射する光VLの波長としては、400nm以上650nm以下が好ましい。
ここで、波長が650nm以下の反射光について、その干渉波形を観察することによって、上記第一下クラッド層103とバッファ層102との間の境界を識別する明瞭な干渉波形を観察することができるようになる。また、400nm以上の波長の反射光を使用することによって、エッチング状態を観測するためのドライエッチング装置の窓部の汚れ(ドライエッチングを行うことによって窓の内側に付着物が発生する)の影響を受けずに、エッチング状態を観察することができるようになる。波長400nm未満の反射光を用いてエッチング状態を観察した場合、上記窓部が汚れてくると、たちまち検出される信号強度が低下してしまうので好ましくない。
なお、モニタ領域118Mに照射する光VLは前述したように特定の波長を有する単色光であってもよいが、ブロードな波長スペクトルを有する、いわゆる白色光であってもよい。白色光を照射する場合には、その反射光VL′を分光して400nm以上650nm以下のいずれかの単色光に変換した後、干渉波形を観察することによって、上記ドライエッチングの進行を容易に観測することができる。このようにすることによって、特定の波長のみを発する光源(例えばレーザやLED)のみならず、様々な波長成分を含む光を発する光源であるハロゲンランプや水銀灯などの白熱灯と呼ばれるものや蛍光灯も照射光源として使用できる。
また、ドライエッチングの条件などが本実施形態と異なる場合、モニタ領域118Mとリッジ導波路が形成されるストライプ状開口部115内との間でマイクロローディング効果によってエッチングレートの差がつく場合がある。このマイクロローディング効果は、基本的に、エッチングされる領域が広いほどエッチングレートが速く、エッチングされる領域が狭いほど遅くなって、エッチングされる領域の広さに応じてエッチングレートの差が生じる現象である。このマイクロローディング効果が見られるような場合には、そのエッチングレートの差を勘案して、モニタ領域118M内で第一下クラッド層103が消失する時に、ストライプ状開口部115の直下でストライプ状凹部128の深さが所望の深さになり、ひいてはリッジ部120の高さが所望の高さになるように、上記積層工程で第一下クラッド層103の層厚を調整しておけばよい。この層厚の調整は、多重歪量子井戸活性層107から離れた位置で行える。したがって、作製されるべき半導体レーザ素子に光学的影響を与えることなく、調整を行うことができる。また、このマイクロローディング効果を積極的に利用する場合は、第二エッチングモニタ用開口部118の幅が1mm以上で、かつストライプ状開口部115の幅が20μm以下であれば、各々の開口部の間で十分なエッチングレートの差を生じさせることができるようになる。
〔第二実施形態〕
図7は、図1の半導体レーザ素子を備えた光ディスク装置200の構造の一例を示している。この光ディスク装置200は、光ディスク201にデータを書き込んだり、書き込まれたデータを再生したりするために用いられるものである。
この光ディスク装置200は、図1に示した波長650nm帯で発振する半導体レーザ素子202と、コリメートレンズ203と、ビームスプリッタ204と、λ/4偏光板205と、レーザ光照射用対物レンズ206と、受光素子用対物レンズ207と、信号検出用受光素子208と、信号光再生回路209とを備えている。
この光ディスク装置では、書き込みの際は、半導体レーザ素子202から出射された信号光Lがコリメートレンズ203により平行光とされ、ビームスプリッタ204を透過しλ/4偏光板205で偏光状態が調節された後、対物レンズ206で集光されて光ディスク201に照射される。読み出し時には、データ信号がのっていないレーザ光が書き込み時と同じ経路をたどって光ディスク201に照射される。このレーザ光がデータの記録された光ディスク201の表面で反射され、レーザ光照射用対物レンズ206、λ/4偏光板205を経た後、ビームスプリッタ204で反射されて90°角度を変えた後、受光素子用対物レンズ207で集光され、信号検出用受光素子208に入射する。信号検出用受光素子208内で入射したレーザ光の強弱によって記録されたデータ信号が電気信号に変換され、信号光再生回路209において元の信号に再生される。
この光ディスク装置200では、より高出力までキンクの発生が抑制できる半導体レーザ素子202を用いているため、従来の光ディスク装置に比べてより高速書き込みが可能となった。
なお、ここでは波長650nmで発振する半導体レーザ素子202を記録再生型の光ディスク装置に適用した例について説明したが、第一実施形態の製造方法を適用して作製した他の波長帯(例えば780nm帯)の半導体レーザ素子を備えた光ディスク装置にも適用可能であることはいうまでもない。
なお、本発明は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、例えば半導体レーザ素子の発振波長や電極の極性など、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
この発明の一実施形態の製造方法により作製された半導体レーザ素子の断面構造を示す図である。 図1の半導体レーザ素子の製造方法を説明するための工程図であり、結晶成長後の状態を表す。 図1の半導体レーザ素子の製造方法を説明するための工程図であり、ウェットエッチングのためのレジストマスクを形成した状態を表す。 図1の半導体レーザ素子の製造方法を説明するための工程図であり、ドライエッチングのためのレジストマスクを形成した状態を表す。 図1の半導体レーザ素子の製造方法を説明するための工程図であり、ドライエッチング工程後の状態を表す。 図1の半導体レーザ素子の製造方法を説明するための工程図であり、p側電極形成工程後の状態を表す。 図1の半導体レーザ素子を備えた光ディスク装置の構成を示す図である。 終点検出層を用いてドライエッチングを行ってリッジ部を形成した従来の方法の問題点を説明する図である。
101 n−GaAs基板
102 n−GaAsバッファ層
103 n−AlGaInP第一下クラッド層
104 n−GaInPエッチング停止
105 n−AlGaInP第二下クラッド層
107 多重歪量子井戸活性層
109 p−AlGaInP上クラッド層
111 p−GaAsコンタクト層
112 絶縁層
113 p側電極
114 n側電極
115 ストライプ状開口部
116、119 レジストマスク
117 第一エッチングモニタ用開口部
118 第二エッチングモニタ用開口部
118M モニタ領域
120 リッジ部
121 リッジテラス部

Claims (6)

  1. 半導体基板上にストライプ状のリッジ部を含む導波路を形成する半導体レーザ素子の製造方法において、
    上記半導体基板上に、バッファ層と、このバッファ層とは組成が異なる第一下クラッド層と、エッチング停止層と、このエッチング停止層とは組成が異なる第二下クラッド層と、活性層と、単一の組成をもつ上クラッド層とを少なくとも順に含む半導体層を積層する積層工程と、
    上記半導体基板上で上記半導体レーザ素子を形成すべき領域とは異なるモニタ領域に、第一エッチングモニタ用開口部を有する第一フォトマスクを形成する工程と、
    上記第一フォトマスクを用いてエッチング液によって上記半導体層のウェットエッチングを行って、上記モニタ領域で上記エッチング停止層を露出させる第一エッチング工程とを含み、
    上記エッチング停止層の組成は、上記エッチング液による上記エッチング停止層に対するエッチングレートが上記第二下クラッド層に対するエッチングレートに比して遅くなるように設定されており、
    上記第一フォトマスクを除去した後、上記半導体層の表面のうち上記リッジ部を形成すべき領域の両側に沿って一対のストライプ状開口部を有するとともに、上記モニタ領域に第二エッチングモニタ用開口部を有する第二フォトマスクを形成する工程と、
    上記第二フォトマスクを用いて上記半導体層のドライエッチングを、上記第二エッチングモニタ用開口部を通して上記ドライエッチングの進行を観測しながら行い、上記モニタ領域での上記第一下クラッド層の消失に応じた所定のタイミングで上記ドライエッチングを停止させて、上記各ストライプ状開口部の直下にそれぞれ上記上クラッド層の途中で止まる深さをもつ凹部を形成することで、上記上クラッド層のうち上記凹部の間に残された部分によって上記リッジ部を形成する第二エッチング工程を含むことを特徴とする半導体レーザ素子の製造方法。
  2. 請求項1に記載の半導体レーザ素子の製造方法において、
    上記積層工程で、上記エッチング停止層の層厚と上記第一下クラッド層の層厚との合計層厚を、形成すべき上記リッジ部の高さと実質的に同一となるように設定することを特徴とする半導体レーザ素子の製造方法。
  3. 請求項1に記載の半導体レーザ素子の製造方法において、
    上記第二エッチング工程で上記第二エッチングモニタ用開口部を通して上記ドライエッチングの進行を観測する方法は、外部から上記第二エッチングモニタ用開口部を通して上記半導体層に光を照射して、上記半導体基板上の層によって反射された反射光の干渉波形を観測する方法であることを特徴とする半導体レーザ素子の製造方法。
  4. 請求項1に記載の半導体レーザ素子の製造方法において、
    上記第二下クラッド層がAlGaInPからなり、上記エッチング停止層がGaInPからなることを特徴とする半導体レーザ素子の製造方法。
  5. 請求項1に記載の半導体レーザ素子の製造方法において、
    上記第一下クラッド層がAlGaInPからなり、上記バッファ層がGaAsからなることを特徴とする半導体レーザ素子の製造方法。
  6. 請求項に記載の半導体レーザ素子の製造方法において、
    上記干渉波形を観測するための反射光の波長が400nm以上650nm以下であることを特徴とする半導体レーザ素子の製造方法。
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