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JP4884993B2 - 液体柔軟剤組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、液体柔軟剤組成物及び液体柔軟剤組成物の変退色防止方法に関する。
近年、吸水性改善の目的から、ヨウ素価の高い4級アンモニウム化合物などを柔軟基剤とする柔軟剤が提案されている。また、審美的な観点から、柔軟剤組成物に染料を用いて着色したり、半透明又は透明の容器に充填することが行われている。しかしながら、上記エステル基を有するヨウ素価の高い4級アンモニウム化合物に染料で着色した場合、貯蔵中に染料が変褪色するという問題があり、特に透明または半透明の容器に充填した場合に、顕著に起こるという問題が生じ、この解決を強く求められている。
一方、特許文献1〜5には過酸化水素を含有する柔軟剤組成物が開示されており、特に特許文献5にはヨウ素価の高い柔軟基剤を用いる技術が開示されている。しかしながら、これらの特許文献において、過酸化水素は、洗剤及び漂白剤残留物の除去(特許文献1)、脱水処理布、及び乾燥布の匂い悪化防止(特許文献2)、布地/織物柔軟化用原料としての過酸素漂白剤(特許文献3)、洗浄性能を高める柔軟洗浄剤組成物(特許文献4)、洗濯された布地が入っているリンス溶液の色及び/又は透明度改善(特許文献5)を目的として用いられており、該公報の具体的例示には過酸化水素を多量に含有する組成が開示されているのみである。このような過酸化水素が多い組成物では、液体柔軟剤組成物の安定性を損なうばかりでなく、着色染料の褪色を逆に促進するという問題があり、液体柔軟剤組成物の貯蔵時や光に対する変退色の問題を解決することについては何ら示唆されていない。
特開昭61−138770号公報 特開平10−183468号公報 特表2002−531715号公報 特開2005−187998号公報 特表2005−524787号公報
本発明の課題は、長時間の貯蔵や、太陽光を浴びたあとの屋内放置による変退色を防止することができ、貯蔵安定性及び耐光性が良好な液体柔軟剤組成物、及び液体柔軟剤組成物の変退色防止方法を提供することにある。
本発明は、下記(a)成分、(b)成分及び(c)成分を含有し、(a)成分の含有量が5〜30重量%、(b)成分の含有量が過酸化水素として5mg/kg以上、1000mg/kg未満である液体柔軟剤組成物、並びに下記(a)成分、(b)成分、及び(c)成分を配合してなり、組成物中の(a)成分の配合量が5〜30重量%、(b)成分の配合量が組成物中の過酸化水素の含有量として5mg/kg以上、1000mg/kg未満である液体柔軟剤組成物を提供する。
(a)成分:窒素原子に結合する基のうち1〜3個がエステル基又はアミド基で分断されていてもよい炭素数12〜26の炭化水素基、残りが炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基である3級アミン、又はその塩もしくはその4級化物からなり、ヨウ素価が15〜120gI2/100gである柔軟基剤
(b)成分:過酸化水素又は水溶液中で過酸化水素を生成しうる無機過酸化物
(c)成分:染料
また、本発明は、上記(a)成分及び(c)成分を含有する液体柔軟剤組成物に、上記(b)成分を添加する、液体柔軟剤組成物の変退色防止方法を提供する。
本発明の液体柔軟剤組成物は、長期間の貯蔵や、ある一定量の太陽光を浴びたあと屋内で放置しても変退色が起こらず、貯蔵安定性や耐光性に優れている。また、本発明の方法によると、液体柔軟剤組成物の変退色を効果的に防止することができる。
[(a)成分]
本発明の(a)成分の柔軟基剤は、窒素原子に結合する基のうち1〜3個がエステル基又はアミド基で分断されていてもよい炭素数12〜26、好ましくは14〜20の炭化水素基、残りが炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基である3級アミン、又はその塩もしくはその4級化物からなる。
本発明の(a)成分のヨウ素価は、防臭効果の観点から、15〜120gI2/100gであり、20〜100gI2/100gが好ましく、25〜90gI2/100gがより好ましい。
なお、本発明において、ヨウ素価はJIS K0070-1992に記載の方法に従って測定した値である。
(a)成分としては、メチルジエタノールアミン又はトリエタノールアミンと、ヨウ素価が20〜160gI2/100gの脂肪酸、その低級アルキル(アルキル基の炭素数1〜3)エステル又はクロリドとの縮合物からなる3級アミン、又はその塩もしくはその4級化物が好ましい。
ヨウ素価が20〜160gI2/100gの脂肪酸としては、リンデル酸、ツズ酸、フィゼテリン酸、ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、リノレン酸、ペトロセリン酸、バクセン酸、ガドレイン酸、ゴンドレイン酸、セトレイン酸、エルカ酸、ブラシジン酸、セラコレイン酸等の炭素数12〜24の不飽和脂肪酸が挙げられ、これらの単独又は2種以上の混合物を用いることができる。また、動植物油をケン化して得られる混合脂肪酸を用いることも可能であり、例えば牛脂、豚脂、魚油などの動物油、又はパーム油、ヒマワリ油、大豆油、ナタネ油、サフラワー油、綿実油、トウモロコシ油、オリーブ油などの植物油をケン化して得られる脂肪酸を挙げることができる。これら動植物油由来の脂肪酸組成は、新版脂肪酸化学(平野二郎ら編著,昭和56年9月初版、幸書房発行5頁表1.1.3)を参考にすることができる。なお、本明細書中において、2種以上の脂肪酸を用いる場合には、脂肪酸のヨウ素価とは、当該2種以上の混合脂肪酸のヨウ素価をいう。
また、4級化物を得るのに用いられるアルキル化剤としては、ジアルキル硫酸(アルキル基の炭素数1〜3)、ハロゲン化アルキル(アルキル基の炭素数1〜3)等が挙げられる。
[(b)成分]
本発明の(b)成分は過酸化水素又は水溶液中で過酸化水素を生成しうる無機過酸化物である。本発明においては、水溶液中に溶解した時に、過酸化水素を生成しうる無機過酸化物を配合して組成物中に過酸化水素を発生させても差し支えない。水溶液中で過酸化水素を生成しうる無機過酸化物としては、過炭酸塩、過ホウ酸塩等が挙げられる。
[(c)成分]
本発明の(c)成分は染料である。(c)成分の染料としては、特に限定されないが、アゾ染料、アントラキノン染料、インジゴイド染料、フタロシアニン染料、キノンイミン染料、メチン染料、キノリン染料、ニトロ染料、ニトロソ染料、ベンゾキノン染料、ナフトキノン染料、ナフタルイミド染料及びペリノン染料から選ばれる酸性染料又は直接染料であって、スルホン酸基を有する染料とポリオキシアルキレン鎖を少なくとも1つ有する染料から選ばれる1種以上の水溶性染料が好適である。このような水溶性染料としては、例えば、下記の各染料を挙げることができる。
<青色系染料>
C.I.Direct Blue1、C.I.Direct Blue2、C.I.Direct Blue6、C.I.Direct Blue15、C.I.Direct Blue41、C.I.Direct Blue86、C.I.Acid Blue1、C.I.Acid Blue7、C.I.Acid Blue9、C.I.Acid Blue15、C.I.Acid Blue22、C.I.Acid Blue29、C.I.Acid Blue62、C.I.Acid Blue90、C.I.Acid Blue104、C.I.Acid Blue112、C.I.Acid Blue117、C.I.Acid Blue138、C.I.Food Blue1、C.I.Reactive Blue13、C.I.Reactive Blue49、C.I.Reactive Blue78、C.I.Basic Blue75、C.I.Basic Blue129。
<緑色系染料>
C.I.Direct green1、C.I.Direct green6、C.I.Direct green28、C.I.Acidgreen3、C.I.Acid green9、C.I.Acid green16、C.I.Acid green20、C.I.Acid green28、C.I.Food green3。
<赤色系染料>
C.I.Direct Red2、C.I.Direct Red13、C.I.Direct Red17、C.I.Direct Red28、C.I.Direct Red33、C.I.Direct Red46、C.I.Direct Red75、C.I.Direct Red79、C.I.Acid Red32、C.I.Acid Red33、C.I.Acid Red37、C.I.Acid Red42、C.I.Acid Red52、C.I.Acid Red87、C.I.Acid Red138。
<紫色系染料>
C.I.Direct Violet1、C.I.Acid Violet11、C.I.Acid Violet15、C.I.Acid Violet41、C.I.Acid Violet49。
<黄色系染料>
C.I.Acid Yellow3、C.I.Acid Yellow17、C.I.Acid Yellow23、C.I.ReactiveYellow2、C.I.Reactive Yellow102、C.I.Reactive Yellow18、C.I.Reactive Yellow85、C.I.Basic Yellow28、C.I.Basic Yellow36、C.I.BasicYellow51、C.I.Basic Yellow67。
本発明では、トリフェニルメタン構造、フタロシアニン構造、アントラキノン構造を有する染料が好ましく、トリフェニルメタン構造、フタロシアニン構造をもつ染料がより好ましい。特に好適な染料としては、C.I.Acid Blue9、C.I.Direct Blue86、C.I.Acid Blue112、C.I.Direct green1、C.I.Acid Violet49、C.I.Acid Red52 を挙げることができる。
[その他の成分]
本発明の組成物は、その他の成分として、酸化防止剤(以下(d)成分という)、及び金属封鎖剤(以下(e)成分という)から選ばれる少なくとも1種を含有することが好ましい。
(d)成分としては、エリソルビン酸、エリソルビン酸ナトリウム、クエン酸イソプロピル、ジブチルヒドロキシトルエン、dl−α―トコフェロール、ノルジヒドログアヤレチック酸、ブチルヒドロキシアニソール、没食子酸プロピル等が挙げられ、これらの1種以上を用いることができる。
(e)成分としては、以下のI)〜III)に示すものが挙げられ、これらの1種以上を用いることができる。
I)クエン酸、りんご酸、コハク酸などのポリカルボン酸
II)エチレンジアミン4酢酸、ジエチレントリアミン5酢酸、ヒドロキシエチルイミノジ酢酸などのアミノポリカルボン酸
III)1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、エチレンジアミンテトラメチルホスホン酸などのホスホン酸
本発明の組成物は、(f)成分として非イオン界面活性剤を含有することができる。非イオン界面活性剤としては、炭素数8〜20のアルキル基又はアルケニル基を有するポリオキシエチレンアルキルエーテルが好ましい。
本発明の組成物は、(g)成分として無機塩を含有することができる。無機塩としては、硫酸ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、及び塩化マグネシウムが貯蔵安定性の点から好ましい。但し、脂肪酸塩類などの界面活性剤にはナトリウム塩やカリウム塩が含まれているが、これら由来の無機塩も本発明の組成物中に含有し得る。
本発明の組成物は、(h)成分として水を含有し、通常、組成物の残部である。(h)成分は、水中に微量に存在するカルシウム、マグネシウム等の硬度成分や鉄等の重金属を除去した水が好ましく、イオン交換水又は蒸留水を用いることができる。また、水を殺菌又は滅菌する目的から少量の塩素を含有しても差し支えない。
本発明の組成物は、上記成分以外に、直鎖又は分岐鎖の炭素数10〜36のアルキル基又はアルケニル基を少なくとも1個有する、硫酸エステル塩型又はスルホン酸塩型陰イオン界面活性剤、炭素数10〜36のアルキル基で置換されたアリール基を少なくとも1個有する、硫酸エステル塩型又はスルホン酸塩型陰イオン界面活性剤等の陰イオン界面活性剤;エステル基又はアミド基で分断されていてもよい炭素数12〜26の炭化水素基を少なくとも1個有する3級アミン(但し、(a)成分を除く);塩酸、硫酸、トルエンスルホン酸等の中和剤;2−フェノキシエタノール、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、トリエチレングリコールモノフェニルエーテル、ジプロピレングリコールモノ(n−ブチル)エーテル、ポリエチレングリコールモノフェニルエーテル(平均縮合度約3)等のLogP(1−オクタノール/水分配係数)が−0.1〜3の有機溶剤;エタノール、イソプロパノール、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール等の炭素数2〜3のアルコールなどを含有することができる。
本発明の組成物には更に、通常、柔軟剤に用いる香料(特に好ましくは特開平8−113871号公報記載の成分(c)及び(d)にて示された香気成分の組み合わせ)を配合しても差し支えない。
[液体柔軟剤組成物]
本発明の液体柔軟剤組成物は、必須成分として、上記(a)成分、(b)成分及び(c)成分、更に水、必要によりその他の成分を含有する。
本発明の組成物中の(a)成分の含有量は、優れた柔軟性を得る観点から、5〜30重量%であり、8〜25重量%が好ましい。(b)成分の含有量は、柔軟剤組成物の変退色を防止し、また貯蔵中の(a)成分の分解を抑制して優れた柔軟性を得る観点から、組成物中の過酸化水素の含有量として5mg/kg以上、1000mg/kg未満であり、10mg/kg以上、1000mg/kg未満が好ましく、100〜500mg/kgがより好ましい。(c)成分の含有量は、良好な着色性を得る観点から、好ましくは0.1〜100mg/kg、より好ましくは0.1〜30mg/kgである。
通常、過酸化水素は染料などの色素を漂白するため、染料を含有する組成物には応用することが難しいとされていたが、本発明の(a)成分を含有する柔軟剤組成物においては、極少量の(b)成分と併用することで、逆に着色された柔軟剤組成物の変退色を抑制することができるのである。
前記特許文献5においては、過酸化水素耐性を有する染料を選択することで、変退色を防止しているが、この技術では極限られた染料しか使用できないため色のバリエーションが非常に狭いものになる点と、貯蔵中に(a)成分の分解を引き起こすため本発明の効果を得ることができない。
本発明の組成物が(d)成分を含有する場合、(d)成分の含有量は、変退色を抑制する観点から5〜1000mg/kgが好ましく、100〜500mg/kgがより好ましい。(e)成分を含有する場合、(e)成分の含有量は、変退色を抑制する観点から5〜1000mg/kgが好ましく、100〜300mg/kgがより好ましい。
本発明の組成物が(f)成分を含有する場合、(f)成分の含有量は、貯蔵安定性の観点から、0.5〜10重量%が好ましく、0.8〜8重量%がより好ましい。(g)成分を含有する場合、(g)成分の含有量は、0.01〜5重量%が好ましく、0.02〜3重量%がより好ましい。(h)成分である水の含有量は上記成分の残部となる。
本発明の液体柔軟剤組成物は、上記(a)成分、(b)成分、(c)成分及び水、更に必要によりその他の成分を混合することにより得られる。
本発明の組成物は、貯蔵安定性の観点から、組成物の25℃におけるpHを1〜8.5、更に1〜8、特に2〜8に調整することが好ましい。pHは、冷却後(25℃)のpHを、(株)堀場製作所製pHメータD−52S、pH電極6367−10Dを用いて測定した値である。
pHを調整するためのpH調整剤としては塩酸、硫酸などの無機酸、もしくは炭素数1〜8の有機カルボン酸、トルエンスルホン酸などのスルホン酸から選ばれる1種以上、又は水酸化ナトリウムや水酸化カリウム、アンモニア及びその誘導体、アミン塩(モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなど)、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどのアルカリ剤を、単独もしくは複合して用いることが好ましい。尚、(e)成分として用いるクエン酸などのポリカルボン酸は金属封鎖効果と同時にpH調整を目的としてpH調整剤としても用いる事ができる。
本発明の柔軟剤組成物には、柔軟効果の観点から、パルミトレイン酸、オレイン酸及びこれらの塩から選ばれる1種以上の成分を配合しても差し支えない。
本発明の柔軟剤組成物は少量の過酸化水素又は水溶液中で過酸化水素を生成しうる無機過酸化物を含有することを特徴とするが、過酸化水素は貯蔵中に分解・消失する。しかしながら、消失したとしても本発明の効果が得られる。これは、詳細は不明であるが、不純物として変褪色促進物質が存在し、過酸化水素がこの変褪色促進物質を分解除去することで、本発明の効果が得られると推察される。従って、本発明の柔軟剤組成物の製造時に過酸化水素又は水溶液中で過酸化水素を生成しうる無機過酸化物を本発明の好適な含有量に調製することが重要である。
本発明の柔軟剤組成物の調製方法は、具体的には(a)成分の融点以上の温度、好ましくは20〜70℃、特に50〜70℃に加熱された水(h)に、(a)成分、(c)成分、及び所望により(d)成分、(e)成分、(f)成分、(g)成分を加え、攪拌混合した後、30℃以下に冷却後(b)成分を添加する方法が好ましい。
本発明の液体柔軟剤組成物を充填する容器は、特に限定しないが、審美的観点から、透明又は半透明のプラスチック容器に充填した液体柔軟剤物品として用いることが好ましい。ここで透明又は半透明とは、660nmの光透過率が5%以上を意味する。
光透過率は、島津製作所製のUV−2500PC型測定器を用い、660nmの波長の光透過率により求めることができる。
[液体柔軟剤組成物の変退色防止方法]
本発明の変退色防止方法は、上記(a)成分及び(c)成分を含有する液体柔軟剤組成物に、上記(b)成分を添加する方法である。
(b)成分の添加量は、柔軟剤組成物の変退色を防止し、また柔軟性能を損なわない観点から、組成物中の過酸化水素の含有量が5mg/kg以上1000mg/kg未満となる量が好ましく、10mg/kg以上1000mg/kg未満となる量がより好ましく、100〜500mg/kgとなる量が更に好ましい。
以下に、(a)成分の合成例、容器1の製造例、及び本発明の実施例を示す。
合成例1:(a−1)の合成例
ヒマワリ油を原料としたヨウ素価90gI2/100g、酸価201mgKOH/gの脂肪酸とトリエタノールアミンを反応モル比1.95/1(脂肪酸/トリエタノールアミン)で定法に従って脱水縮合反応を行い、N,N−ジオレオイルオキシエチル−N−ヒドロキシエチルアミンを主成分とする縮合物を得た。次に、この縮合物に対してジメチル硫酸を0.95当量用い、エタノール溶媒存在下、定法に従って4級化を行い、N,N−ジオレオイルオキシエチル−N−ヒドロキシエチル−N−メチルアンモニウム メチルサルフェートを主成分とし、エタノールを10%含有する第4級アンモニウム塩混合物を得た。得られた第4級アンモニウム塩のヨウ素価は、60gI2/100gであった。
容器1の製造例
ポリエチレンテレフタレート樹脂100重量部を溶融状態にして、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−p−クレゾール0.1重量部を添加した。これらの混練には2軸押出機を利用した。2軸押出機により押出された溶融樹脂を乾燥することで、ポリエステル樹脂組成物を作成した。このポリエステル樹脂組成物を用いて、延伸ブロー成形により、平均肉厚0.9mm 、内容量1000mlの延伸ブローボトルを成形した。
実施例1〜4及び比較例1〜6
下記に示す配合成分を用い、下記方法により、表1に示す組成の液体柔軟剤組成物を調製した。得られた液体柔軟剤組成物について、下記方法により(a)成分の残存率、柔軟性、変退色防止効果及び(c)成分の残存率を評価した。結果を表1に示す。
<配合成分>
(a−1):合成例1で得たN,N−ジオレオイルオキシエチル−N−ヒドロキエチル−N−メチルアンモニウム メチルサルフェートを主成分とする反応物。
(b−1):過酸化水素(35%水溶液)
(c−1):染料( アシッド レッド 52 )
(d−1):ジブチルヒドロキシトルエン
(e−1):エチレンジアミン4酢酸
(f−1):ポリエチレングリコールモノラウリルエーテル(平均縮合度19)
(g−1):硫酸ナトリウム
(h−1):イオン交換水
(i−1):2−デシル−1−テトラデシル硫酸エステルナトリウム
(j−1):N−アルカノイルアミノプロピル−N,N−ジメチルアミン
(N,N−ジメチル−1,3−プロパンジアミンと、パルミチン酸/ステアリン酸を40/60(重量比)の混合脂肪酸との脱水アミド化反応により得られたもの)
(k−1):トルエンスルホン酸
(l−1): 2−フェノキシエタノール(LogP 1.10)
(m−1): エタノール
<液体柔軟剤組成物の調製方法>
3000mLビーカーに、組成物の出来あがり重量が2500gになるのに必要な量の95%相当量のイオン交換水を入れ、ウォーターバスで60℃に昇温した。一つの羽根の長さが2cmの攪拌羽根が3枚ついたタービン型の攪拌羽根で攪拌しながら(300r/min)、所要量の(a)成分、(i)成分、(j)成分を溶解させた。そのまま5分攪拌後、順次、(c)、(d)、(e)、(f)、(g)、(l)、(m)成分を添加し、5分攪拌後、(k)成分で目標のpHに調整し、5℃の水を入れたウォーターバスにビーカーを移し、攪拌しながら25℃に冷却した。その後、(b)成分を適宜添加し、出来あがり重量にするのに必要な量のイオン交換水を添加し、全てが溶解するまで攪拌した。なお、表1に示すpHは冷却後(25℃)のpHを記載した。
<(a)成分の残存率>
液体柔軟剤組成物35gを、容量50mLの規格ビン(PS-No.6)に入れ、大気圧下で密閉する。これを70℃の恒温槽に栓口を上方にして立てて7日間保存した後、定法によって保存前後の組成物の酸価、ケン化価(JIS K0070-1992に記載の方法)を測定し、下記式によって(a)成分の残存率を算出した。(a)成分の残存率が80%以上を問題ない(合格)と判断する。
(a)成分の残存率(%)=100−{((保存後の酸価)−(初期の酸価))/((ケン化価)−(初期の酸価))×100}
<柔軟性の評価法>
(1)柔軟処理
バスタオル(木綿100% )5枚を市販の弱アルカリ性洗剤(花王(株)アタック)を用いて洗濯機で洗浄した(東芝製2槽式洗濯機VH−360S1、洗剤濃度0.0667重量% 、水道水30L使用、水温20℃ 、10分間)。その後、洗浄液を排出し、3分間脱水後、30Lの水道水を注水して5分間すすぎを行い、排水後3分間脱水を行った。その後、再度30Lの水道水を注水後、表1の液体柔軟剤組成物の保存前と70℃7日保存後のものそれぞれ7mlを添加し、5分間攪拌した。その後、脱水し、室内で自然乾燥させた。
(2)柔軟性評価
保存前と70℃7日保存後の液体柔軟剤組成物を処理した上記のバスタオルを比較判定した。10人のパネラー(30代男性10人)により各組成物の70℃7日保存後の柔軟性を保存前に比べ下記の基準で官能評価し、10人の平均を取り判定した。柔軟性評価合格基準は2点以下とする。
0点…保存前に比べ非常に柔らかく仕上がった。
1点…保存前と同等の仕上がり。
2点…保存前に比べやや柔らかに仕上がらない。
3点…保存前に比べ柔らかに仕上がらない。
<変退色防止効果の評価法>
(1)貯蔵による外観変化(外観変化1という)
液体柔軟剤組成物35gを、容量50mLの規格ビン(PS-No.6)に入れ、大気圧下で密閉したものを6個用意する。1個を5℃、残りの5個を40℃のそれぞれの恒温槽に栓口を上方にして立てて90日間保存した。10人のパネラー(30代男性10人)により、5℃保存品の外観を基準として40℃/90日間保存品を目視で下記の基準で判定し、10人の平均を取り判定した。2点以下が問題ない外観と判断する。
0点…5℃保存品と同等の色調である。
1点…5℃保存品とやや異なる色調である。
2点…5℃保存品と異なる色調であるが、使用可能なレベルである。
3点…5℃保存品とは全く異なる色調である。
(2)光による外観変化(外観変化2という)
液体柔軟剤組成物900gを、容器1に入れ、大気圧下で密閉したものを2個用意する。1個を5℃保管し、1個を屋外にて太陽光に栓口を上方にして立てて紫外線積算量10MJ/m2(スガ試験機株式会社製 紫外線積算照度計PH−11UTにて測定)照射し、その後屋内に90日保存した。10人のパネラー(30代男性10人)により、5℃保存品の外観を基準として、上記(1)と同様の基準で判定した。2点以下が問題ない外観と判断する。
<(c)成分の残存率>
上記(2)の太陽光照射前後の液体柔軟剤組成物について、分光光度計(島津製作所製のUV−2500PC型測定器)で波長300〜700nm間のスペクトルを測定し、下記式によって(c)成分の残存率を算出した。(c)成分の残存率が70%以上で問題のない外観と判断する。
(c)成分残存率(%)=(太陽光照射後の波長565nm吸光度)/(太陽光照射前の565nm吸光度)×100
Figure 0004884993

Claims (6)

  1. 下記(a)成分、(b)成分、(c)成分、及び水を含有し、(a)成分の含有量が5〜30重量%、(b)成分の含有量が過酸化水素として5mg/kg以上、1000mg/kg未満である液体柔軟剤組成物。
    (a)成分:窒素原子に結合する基のうち1〜3個がエステル基又はアミド基で分断されていてもよい炭素数12〜26の炭化水素基、残りが炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基である3級アミン、又はその塩もしくはその4級化物からなり、ヨウ素価が15〜120gI2/100gである柔軟基剤。
    (b)成分:過酸化水素又は水溶液中で過酸化水素を生成しうる無機過酸化物
    (c)成分:染料
  2. 請求項1記載の(a)成分、(b)成分、及び(c)成分を配合してなり、組成物中の(a)成分の配合量が5〜30重量%、(b)成分の配合量が組成物中の過酸化水素の含有量として5mg/kg以上、1000mg/kg未満である液体柔軟剤組成物。
  3. (a)成分が、メチルジエタノールアミン又はトリエタノールアミンと、ヨウ素価が20〜160gI2/100gの脂肪酸、その低級アルキル(アルキル基の炭素数1〜3)エステル又はクロリドとの縮合物からなる3級アミン、又はその塩もしくはその4級化物である請求項1又は2記載の液体柔軟剤組成物。
  4. 更に金属封鎖剤を含有する請求項1〜3いずれかに記載の液体柔軟剤組成物。
  5. 更に酸化防止剤を含有する請求項1〜4いずれかに記載の液体柔軟剤組成物。
  6. 請求項1記載の(a)成分、及び請求項1記載の(c)成分を含有する液体柔軟剤組成物に、請求項1記載(b)成分を添加する、液体柔軟剤組成物の変退色防止方法。
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