JP4884304B2 - トンネル掘削機の推進方法 - Google Patents
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Description
トンネル掘削機1は、円筒状の胴筒2、胴筒の前端に設けられた地山掘削用のカッタヘッド3、カッタヘッド駆動機構4、推進装置5を備える。
胴筒2は、スキンプレートやテールプレートなどと呼ばれる部分である。
カッタヘッド3は、円盤状の面盤13の前面14に複数のカッタビット15を備えた構成であり、胴筒2の前側に、中心軸16を回転中心として回転可能に設けられる。
カッタヘッド3を回転させるためのカッタヘッド駆動機構4は、胴筒2の前側に中心軸16を回転中心として回転可能に設けられた回転盤17と、回転盤17の周縁部18に沿って後方に突出して設けられたリング体19の内側(あるいは外側)に内歯ギヤ20が形成されたリングギヤ21と、複数の駆動モータ22と、駆動モータ22のモータ軸23に設けられてリングギヤ21の内歯ギヤ20に噛み合う駆動ギヤ24と、回転盤17の前面25とカッタヘッド3の後面26とを連結する複数の連結部材27とで形成される。複数の駆動モータ22のモータ軸23が回転すると、駆動ギヤ24の回転力がリングギヤ21に伝達されて回転盤17及びカッタヘッド3が回転する。尚、回転盤17とリングギヤ21とにより形成される回転体17Aは、胴筒2の前部に形成された回転収容部17Bに前後移動が規制された状態で回転可能に収容される。
推進装置5は、複数の推進ジャッキ7により形成される。推進ジャッキ7はシリンダ6及びピストン8を備える。複数の推進ジャッキ7のシリンダ6は、胴筒2の後端よりも後方に突出する取付枠101の後端部に取付けられる。取付枠101は胴筒2の後端部内面に固定される。取付枠101には、トンネル空洞部31の内壁面30に吹付けコンクリート34を吹付けるための吹付け機102も取り付けられる。
尚、推進ジャッキ7は、反力支持装置10のリング状の受け面12の複数の箇所に対応するように、取付枠101の後端部に、胴筒2の内周面の周方向に沿って所定の間隔を隔てて複数設けられる。
尚、反力支持装置10は、リング体11を半分あるいは3つ以上に分割可能に形成して、リング体11を半分あるいは3つ以上に分割することによって、トンネル空洞部31内の前方で反力を得られる状態に設置された反力支持装置10の複数の弧状部材37で囲まれた内側円形空間48を経由してトンネル空洞部31の後方から前方に移動させることができるようにした構成としてもよい。
尚、反力支持装置10は、トンネル空洞部31内の前後に形成された支保工51と支保工51との間に設置する。これにより、反力支持装置10の外周面33と内面32とを密に接触させることができるので、反力支持装置10の外周面33と内面32との摩擦力を効率的に得ることができる。
また、グリッパ装置と呼ばれる反力支持装置の場合、トンネル空洞部31の径に沿った方向に伸縮するアームの先端に設けられた接触面がトンネル空洞部31の内面32の一部にめり込んでしまって内面32に凹凸が生じやすく、凹凸を補修しなければならなくなるという問題もあったが、最良の形態1によれば、トンネル掘削機1を推進させる際の反力がトンネル空洞部31の内面32の全周面に分散されるので、内面32の凹凸を小さくできるとともに、トンネル掘削機1を推進させる際に大きな反力を得ることができ、大きな推進力を得ることができる。
特に、ジャッキ39により、反力支持装置10を形成するリング体11のリングの弧の弦の延長方向に沿って弧状部材37が互いに離れるように構成されたので、トンネル空洞部31の内面32に加わるせん断力を小さくでき、内面32に凹凸が形成されることを防止できる。
前後の反力支持装置10;10を連結装置52で互いに連結して反力支持構造体53を構築したことによって、トンネル掘削機1を推進させる際に大きな反力を得ることができるようになり、大きな推進力を得ることができる。
反力支持装置10のリング体11を形成する弧状部材37が、分割可能に連結された二つ以上の分割部材42により形成されたり、ヒンジ44により互いに回転可能に連結された二つ以上の分割部材42により形成されたので、反力支持装置10のリング体11の内周で囲まれた内側円形空間48の円の直径49よりも反力支持装置10の径を小さくできるので、反力支持装置10を反力支持構造体53の後方から前方に容易に移動できるようになり、反力支持構造体53の反力支持装置10を後方から前方に盛り替える作業が容易となる。
そして、反力支持構造体53の後端の反力支持装置10をトンネル空洞部31の後方から前方に盛り替えて新しい反力支持構造体53を構築することで、トンネル掘削機1を継続して推進させることができるため、所望の推進力を反力支持装置10の有効活用によって得ることができ、経済的な推進方法を提供できる。
図4(a):図4(b)に示すような反力支持装置10を用いてもよい。尚、図4は図3と対応させた図である。この反力支持装置10は、外周面33が、トンネル空洞部31の内壁面30の下部に形成されたインバート60と、インバート60の形成されていないトンネル空洞部31の下部以外の内面32である弧面62に接触する複数の弧状部材63とにより形成される。弧面62は吹付けコンクリート34により形成される。複数の弧状部材63は、互いに隣り合う弧状部材63の端部64;64同士が伸縮機構としてのジャッキ39により互いに連結されて弧状体65を形成する。さらに、インバート60を挟んで対向する左右の弧状部材63の下端部66;66間を伸縮させるジャッキ67を備える。68はジャッキ67を固定する固定台である。
31 トンネル空洞部、32 トンネル空洞部の内面、33 反力支持装置の外周面、
37 弧状部材、39 ジャッキ(伸縮機構)、42 分割部材、44 ヒンジ、
53 反力支持構造体。
Claims (1)
- トンネル空洞部の内面の全周に沿った外周面を備え、外周面とトンネル空洞部の内面との摩擦力によってトンネル掘削機を推進させる際の反力を得る反力支持装置を複数個用いたトンネル掘削機の推進方法であり、当該複数個の反力支持装置をトンネル掘削機の推進方向に沿ったトンネル空洞部内の前後に並ぶように設置するとともに、前後の反力支持装置を互いに連結して反力支持構造体を構築して、反力支持構造体を形成する複数個の反力支持装置の外周面とトンネル空洞部の内面との摩擦力によってトンネル掘削機を推進させる際の反力を得てトンネル掘削機を推進させた後、反力支持構造体の後端の反力支持装置を連結解除して反力支持構造体の前方に移動し、前方に移動させた反力支持装置と反力支持構造体の前端の反力支持装置とを連結することによって新たな反力支持構造体を構築し、この新たな反力支持構造体を用いて得られた反力でトンネル掘削機を推進させるトンネル掘削機の推進方法であって、
反力支持装置は、外周面が、トンネル空洞部の内壁面の下部に形成されたインバートと、インバートの形成されていないトンネル空洞部の下部以外の内面である弧面に接触する複数の弧状部材とを備え、
複数の弧状部材により形成された弧状体の外周面とトンネル空洞部の弧面との摩擦力及びインバートとトンネル空洞部の内壁面との摩擦力によって、トンネル掘削機を推進させる際の反力を得るようにしたことを特徴とするトンネル掘削機の推進方法。
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JP2007150479A JP4884304B2 (ja) | 2007-06-06 | 2007-06-06 | トンネル掘削機の推進方法 |
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