JP4863505B2 - 画像処理装置 - Google Patents
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Description
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明の実施の形態にかかる画像撮像装置1のブロック図である。画像撮像装置1は、たとえばデジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラ、イメージスキャナなどに適用可能である。画像撮像装置1は、撮像素子10と信号処理部20と画像処理部30とを備えている。
次に、相関判定部32における相関値算定処理の内容について説明する。図3は、図2で示した画素配列に対して相関値を算出する4つの方向を示している。本実施の形態においては、垂直方向、水平方向、斜めA方向、斜めB方向の4方向の相関値が算出される。斜めA方向は、垂直方向から左(反時計回り)に45度傾いた方向であり、斜めB方向は、垂直方向から右(時計回り)に45度傾いた方向である。
以上説明した方法により4方向の相関値を算出すると、相関判定部32は、最も相関値の小さい方向が、注目画素の相関方向と判定する。あるいは、最も相関値の小さい方向について、相関値が所定の閾値よりも小さい場合に、注目画素の相関方向と判定する。また、相関値が所定の閾値よりも小さい方向が存在しない場合には、いずれの方向にも相関がないと判定する。逆に、相関値が所定の閾値よりも小さい方向が複数存在した場合(あるいは、全方向について相関値が所定の閾値よりも小さいような場合)には、複数の方向について相関が高いと判定する。
次に、相関判定部32は、周辺25画素について決定された相関方向を集計して、注目画素における修正相関方向を決定する。つまり、図4、図5で説明した方法により、各画素について相関方向を判定するが、さらに、周辺25画素の相関方向を集計することで、注目画素に関する相関方向を修正するのである。修正相関方向の決定方法について、以下に3パターンの方法を説明する。
以上説明した方法により各注目画素における修正相関方向が決定すると、フィルタ部33において、修正相関方向に応じたフィルタ処理が実行される。フィルタ部33は、各画素における相関方向の判定結果と、各画素における修正相関方向の判定結果に応じてフィルタ係数を決定し、そのフィルタ係数を各タップに設定する。すなわち、本実施の形態におけるフィルタ部33は、単一のフィルタ回路で構成されており、フィルタ係数をリアルタイムで書き換えることにより、異なる特性を有するフィルタとして、切り替えて動作する。また、以下説明するフィルタリング処理は、画素補間後の画素信号に対して実行されるものである。つまり、各画素は、R,G,Bの色成分を持つ完全な信号である。したがって、以下で説明するフィルタリング処理は、R,G,Bの各画素信号に対して共通に実行される処理である。あるいは、R,G,Bの全成分でなく、いくつかの成分について以下に示すフィルタリング処理を実行するようにしてもよい。
注目画素についての修正相関方向が垂直方向であり、かつ、他の方向についての相関が小さい場合、注目画素は、垂直方向のエッジ上の画素であると判定される。注目画素について、他の方向の相関が小さい場合とは、水平方向、斜めA方向、斜めB方向についての相関値が所定の閾値よりも大きい場合である。つまり、垂直方向については、相関が高く、その他の方向については相関が小さい場合、注目画素は、垂直方向のエッジ上に存在すると判定される。たとえば注目画素が、垂直方向のラインの境界上にある場合などが想定される。
注目画素についての修正相関方向が斜めA方向であり、かつ、他の方向について相関が小さい場合、注目画素は、斜めA方向のエッジ上に画素であると判定される。注目画素について、他の方向の相関が小さい場合とは、垂直方向、水平方向、斜めB方向についての相関値が所定の閾値よりも大きい場合である。つまり、斜めA方向については、相関が高く、その他の方向については相関が小さい場合、注目画素は、斜めA方向のエッジ上に存在すると判定される。たとえば、注目画素が斜めA方向のラインの境界上にある場合などが想定される。
第2の実施の形態に係る画像撮像装置1の構成などは第1の実施の形態と同様である。また、相関値の計算方法、相関方向の判定、修正相関方向の判定の方法なども第1の実施の形態と同様である。第2の実施の形態は、フィルタ処理の内容が異なる。
注目画素についての修正相関方向が垂直方向であり、かつ、他の方向について相関が小さい場合、注目画素は、垂直方向のエッジ上に存在すると判定される。さらに、この実施の形態においては、垂直方向と直交する水平方向の相関が最も小さいか否かも判定される。水平方向の相関が最も小さい場合とは、水平方向に関して算出した相関値が最も大きい場合である。
注目画素についての修正相関方向が斜めA方向であり、かつ、他の方向について相関が小さい場合、注目画素は、斜めA方向のエッジ上の画素であると判定される。さらに、この実施の形態においては、斜めA方向と直交する斜めB方向の相関が最も小さいか否かも判定される。斜めB方向の相関が最も小さい場合とは、斜めB方向に関して算出した相関値が最も大きい場合である。
第1あるいは第2の実施の形態においては、いずれかの方向に強い相関があり、注目画素がエッジ上の画素である場合に適用されるフィルタ処理について説明した。これに対して、注目画素が複数の方向あるいは全ての方向について相関が高い場合がある。つまり、垂直方向、水平方向、斜めA方向、斜めB方向について、複数の方向あるいは全ての方向の相関値が所定の閾値を下回るような場合である。このような場合には、図15で示すように、注目画素周辺の3×3の正方領域を利用し、数26式で示されるような平均値フィルタを適用する。あるいは、その他のLPFを用いて、平滑化を行う。
10 撮像素子
11 色フィルタ
31 補間処理部
32 相関判定部
33 フィルタ部
Claims (10)
- 画素信号を入力する入力手段と、
注目画素周辺の所定領域内の画素信号を用いて、前記注目画素と第1の方向との相関、及び前記注目画素と第2方向との相関を求め、前記第1方向の相関及び前記第2方向の相関に基づいて、前記注目画素がエッジ上の画素であるか否かを判定し、前記注目画素がエッジ上の画素であると判定された場合、エッジの方向を判定するエッジ判定手段と、
前記注目画素がエッジ上の画素である場合、エッジの方向と関連した特性を持つフィルタリング処理を実行するフィルタリング手段と、
を備えることを特徴とする画像処理装置。 - 請求項1に記載の画像処理装置において、
前記第2の方向は、前記第1の方向と直交し、
前記フィルタリング手段は、所定の基準に基づいて相関が高いと判定された前記第1の方向については前記第1の方向の画素を用いたノイズ除去フィルタリング処理を実行し、前記第2の方向については前記第2の方向の画素を用いたエッジ強調処理を実行することを特徴とする画像処理装置。 - 請求項1に記載の画像処理装置において、
前記第2の方向は、前記第1の方向と直交し、
前記エッジ判定手段は、前記注目画素と第3の方向との相関、及び前記注目画素と前記第3の方向に直交する第4の方向との相関を求め、
前記フィルタリング手段は、前記第1の方向ないし前記第4の方向のうち、前記第1の方向の相関が最も高いと判定され、かつ、前記第2の方向の相関が最も小さいと判定された場合、前記第1の方向については前記第1の方向の画素を用いたノイズ除去フィルタリング処理を実行し、前記第2の方向については前記第2の方向の画素を用いたエッジ強調処理を実行することを特徴とする画像処理装置。 - 請求項1に記載の画像処理装置において、
前記第2の方向は、前記第1の方向と直交し、
前記エッジ判定手段は、前記注目画素と第3の方向との相関、及び前記注目画素と前記第3の方向に直交する第4の方向との相関を求め、
前記フィルタリング手段は、前記第1の方向ないし前記第4の方向のうち、前記第1の方向の相関が最も高いと判定され、かつ、前記第2の方向の相関が最も小さいと判定された場合、前記第1の方向については前記第1の方向の画素を用いた第1のノイズ除去フィルタリング処理を実行し、前記第2の方向については前記第2の方向の画素を用いた第1のエッジ強調処理を実行し、
前記フィルタリング手段は、前記第1の方向ないし前記第4の方向のうち、前記第1の方向の相関が最も高いと判定され、かつ、前記第2の方向の相関が最も小さいとは判定されなかった場合、前記第1の方向については前記第1の方向の画素を用いた第2のノイズ除去フィルタリング処理を実行し、前記第2の方向については前記第2の方向の画素を用いた第2のエッジ強調処理を実行し、
前記第1のノイズ除去フィルタリング処理と前記第2のノイズ除去フィルタリング処理とは、ノイズ除去の度合いが異なり、
前記第1のエッジ強調処理と前記第2のエッジ強調処理とは、エッジ強調の度合いが異なることを特徴とする画像処理装置。 - 請求項1に記載の画像処理装置において、
前記フィルタリング手段は、
前記注目画素がエッジ上の画素でない場合には、特定の方向とは関連しない特性を持つフィルタリング処理を実行する手段、
を含むことを特徴とする画像処理装置。 - 請求項5に記載の画像処理装置において、
前記フィルタリング手段は、前記注目画素が所定の基準に基づいて複数の方向について相関が大きいと判定された場合、特定の方向とは関連しない特性を持つフィルタリング処理を実行することを特徴とする画像処理装置。 - 請求項5に記載の画像処理装置において、
前記フィルタリング手段は、前記注目画素が所定の基準に基づいていずれの方向についても相関が小さいと判定された場合、特定の方向とは関連しない特性を持つフィルタリング処理を実行することを特徴とする画像処理装置。 - 請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の画像処理装置において、
前記フィルタリング手段は、フィルタ係数をリアルタイムで書き換えることにより、要求される特性に応じたフィルタとして動作することを特徴とする画像処理装置。 - 請求項3または請求項4に記載の画像処理装置において、
前記エッジ判定手段は、垂直方向、水平方向、垂直方向と反時計周りで45度の傾きを持つ第1斜め方向、および垂直方向と時計回りで45度の傾きを持つ第2斜め方向を含む4方向について、前記注目画素とそれぞれの方向との相関を求めることにより、前記注目画素がエッジ上の画素であるかを判定するとともに、エッジの方向を判定することを特徴とする画像処理装置。 - 請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の画像処理装置において、
前記入力手段により入力される画素信号は、所定の色空間の一部の色成分のみを持つ信号であり、
前記画像処理装置は、さらに、
画素信号に色補間処理を施す補間処理手段、
を備え、
前記フィルタリング手段は、補間処理後の画素信号に対して、エッジの方向と関連した特性を持つフィルタリング処理を実行することを特徴とする画像処理装置。
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