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JP4862310B2 - 画像表示装置 - Google Patents

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JP4862310B2 JP2005215025A JP2005215025A JP4862310B2 JP 4862310 B2 JP4862310 B2 JP 4862310B2 JP 2005215025 A JP2005215025 A JP 2005215025A JP 2005215025 A JP2005215025 A JP 2005215025A JP 4862310 B2 JP4862310 B2 JP 4862310B2
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Description

本発明は、画像表示装置に係り、より詳しくは、画像表示媒体の一対の基板間に印加された電圧により形成される電界に応じて帯電粒子群が移動されることにより表示濃度が変化する画像表示媒体を備えた画像表示装置に関するものである。
従来、繰返し書換え可能な画像表示媒体(表示装置)として、粉体トナーなどの着色粒子を一対の基板間に封入した構成の画像表示媒体(例えば、特許文献1、特許文献2、及び特許文献3参照)が提案されている。
これらは、透明な表示基板と、これと間隙をもって対向する背面基板の間に、色及び帯電特性が異なる2種類の帯電粒子群を封入した構成となっており、2種類の帯電粒子群はそれぞれ相反する極性に帯電している。表示基板と背面基板との間に電界を作用させることで、2種類の帯電粒子群が基板間を移動することにより表示濃度を変化させて表示を行っている。この画像表示媒体では、画像情報に応じて基板間に電圧を印加すれば、コントラストの高い鮮明な画像表示を行うことが可能である。
特開2000―347483号公報 特開2001−3383号公報 特開2000−165138号公報
しかしながら、上記従来技術において、環境温度の上昇によって画像表示媒体の温度が上昇すると、帯電粒子の特性変化、及び画像表示媒体を構成する各種部材から発生するアウトガス、及び繰り返し書き換えが行われる事による帯電粒子同士の衝突等による帯電粒子の表面形状及び表面状態の変化等によって、帯電粒子の帯電量は変化する。特に、帯電粒子の温度が上昇して所定温度以上となると帯電量が極端に低下することが知られている
帯電粒子の帯電量が低下すると、画像表示媒体に画像を表示するための表示駆動電圧を基板間に印加したときに、帯電粒子群が基板間を移動しにくくなり、帯電粒子群の印加電圧に応じた応答性の低下により、表示濃度の低下が発生するという問題があった。
本発明は、上記事実に鑑みて成されたものであり、帯電粒子の帯電量の変化に起因する表示濃度の低下を抑制することが可能な画像表示装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明の請求項1に記載の画像表示装置は、少なくとも一方が透光性を有すると共に間隙をもって対向配置された一対の基板間に、帯電粒子群が封入されて成り、前記一対の基板間に印加された電圧により形成される電界に応じて前記帯電粒子群が前記一対の基板間を移動することにより表示濃度が変化する画像表示媒体と、
前記画像表示媒体の温度を測定する温度測定手段と、前記帯電粒子群の帯電量が低下し始める温度を第1の温度とし、前記第1の温度より高く且つ前記帯電粒子群の帯電量が更に低下して回復不能な状態となる温度を第2の温度として、下記(1)から(3)に規定するように、(1)画像表示媒体の温度が前記第1の温度未満である場合には、前記画像表示媒体の第1の温度に応じて初期設定された電圧印加条件に基づいて駆動電圧を前記基板間に印加する、(2)画像表示媒体の温度が前記第1の温度以上で且つ前記第2の温度未満である場合には、前記画像表示媒体の温度に応じて、前記第1の温度未満である場合に印加する駆動電圧に比べて、高い電圧値、長い電圧印加時間、又は多い電圧印加回数となるように設定された電圧印加条件に基づいて駆動電圧を前記基板間に印加する、(3)画像表示媒体の温度が前記第2の温度以上である場合には、前記画像表示媒体への駆動電圧印加を禁止する、前記画像表示媒体に予め定められた表示濃度の画像を表示するために前記画像表示媒体の温度に応じて予め定められた電圧印加条件に基づいて、前記温度測定手段によって測定された前記画像表示媒体の温度に応じた電圧印加条件に基づいた駆動電圧を前記基板間に印加する電圧印加手段と、を備えている。
請求項1に記載の画像表示装置の画像表示媒体は、一対の基板間に印加された電圧により形成された電界に応じて、帯電粒子群が一対の基板間を移動することにより表示濃度が変化する。電圧印加手段は、画像表示媒体に予め定められた表示濃度の画像を表示するために前記画像表示媒体の温度に応じた電圧印加条件を予め定めている。すなわち、電圧印加手段は、画像表示媒体に予め定められた表示濃度の画像が表示されるように、帯電粒子群が一対の基板間を移動するように、画像表示媒体の温度に応じた電圧印加条件を予め定めている。電圧印加手段は、温度測定手段によって測定された画像表示媒体の温度に応じた電圧印加条件に基づいて、この電圧印加条件に基づいた駆動電圧を一対の基板間に印加する。
このように、画像表示媒体の温度に応じて、画像表示媒体に予め定められた表示濃度の画像を表示するための電圧印加条件に基づいた駆動電圧を基板間に印加するので、帯電粒子群が温度の変化に応じて予め定められた表示濃度を達成することが不可能な帯電量を示す環境温度下にある場合であっても、この帯電粒子群を封入している画像表示媒体の温度に応じた電圧印加条件に基づいた駆動電圧を基板間に印加することができ、環境温度の変化により帯電粒子群の帯電量が低下した場合であっても、表示濃度の低下を抑制することができる。
従って、帯電粒子の帯電量の低下に起因する表示濃度の低下を抑制することができる。
請求項2の画像表示装置は、請求項1に記載の画像表示装置において、前記電圧印加条件は、前記画像表示媒体へ画像表示を行うために前記一対の基板間に印加する表示駆動電圧の電圧値、電圧印加時間、及び電圧印加回数の少なくとも一つとすることができる。
このため、容易に電圧印加条件を調製し、画像表示媒体へ画像を表示するときの表示濃度の低下を抑制することができる。
請求項3の画像表示装置は、請求項1または請求項2に記載の画像表示装置において、前記電圧印加条件は、前記画像表示媒体へ画像表示を行うために前記一対の基板間に印加する表示駆動電圧を印加する前に、前記一対の基板間に印加する初期化駆動電圧の電圧値及び電圧印加時間の何れか一方または双方ですることができる。
電圧印加手段は、画像表示媒体の温度に応じた電圧印加条件として、この温度に応じた電圧値及び電圧印加時間の何れか一方または双方の初期化駆動電圧を一対の基板間に印加することができるので、初期化駆動電圧として帯電粒子群の帯電摩擦により帯電量が回復するように初期化駆動電圧を印加すれば、初期化駆動電圧の印加により帯電量が低下した帯電粒子群を充分に摩擦帯電させることができる。
なお、電圧印加手段は、画像表示媒体の温度に応じた電圧印加条件として、この温度に応じた電圧値の初期化駆動電圧、この温度に応じた電圧印加時間の初期化駆動電圧、この温度に応じた電圧値の表示駆動電圧、及びこの温度に応じた電圧印加時間の少なくとも1つとするようにしてもよい。
上記の画像表示装置において、前記帯電粒子群は、環境温度が第1の温度未満のときには帯電量が予め定められた第1の範囲内であり、第1の温度以上となると帯電量が変化して該第1の範囲外となる。
このため、帯電粒子群を封入している画像表示媒体の温度に応じた電圧印加条件に基づいた駆動電圧を基板間に印加することにより、環境温度が第1の温度以上となることによって、帯電粒子群の帯電量が変化して該第1の範囲外となった場合であっても、表示濃度の低下を抑制することができる。
上記の画像表示装置において、前記電圧印加条件としては、前記第1の温度以上の前記画像表示媒体の温度に応じて、前記第1の温度未満のときに印加する前記表示駆動電圧の電圧値より高い電圧値、前記第1の温度未満のときに印加する前記表示駆動電圧の電圧印加時間より長い電圧印加時間、及び前記第1の温度未満のときに印加する前記表示駆動電圧の繰返し印加回数よりも多い電圧印加回数の少なくとも1つを予め定めることができる。
このように、画像表示媒体の温度が第1の温度以上である場合であっても、第1の温度未満のときと略同一の表示濃度となるように帯電粒子群が基板間を移動するように、基板間へ表示駆動電圧を印加することができるので、帯電粒子群の帯電量が変化した場合であっても、表示濃度の低下を抑制することができる。
上記の画像表示装置において、前記電圧印加条件としては、前記第1の温度以上の前記画像表示媒体の温度に応じて、前記第1の温度未満のときに印加する前記初期化駆動電圧の電圧値より高い電圧値、及び前記第1の温度未満のときに印加する前記初期化駆動電圧の電圧印加時間より長い電圧印加時間の何れか一方または双方を予め定めることができる。
画像表示媒体の温度が第1の温度以上である場合であっても、初期化駆動電圧として帯電粒子群の帯電摩擦により帯電量が回復するように初期化駆動電圧を印加すれば、帯電粒子群の帯電量が回復されるように基板間へ初期化駆動電圧を印加することができるので、帯電粒子群の帯電量が変化した場合であっても、表示濃度の低下を抑制することができる。
また、画像表示媒体の温度が第1の温度以上である場合に、第1の温度未満のときと略同一の表示濃度となるように帯電粒子群が基板間を移動するように表示駆動電圧を印加すると共に、第1の温度未満のときと略同一の表示濃度となるように帯電粒子群の帯電量が回復されるように初期化駆動電圧を印加することができるので、帯電粒子群の帯電量が変化した場合であっても、表示濃度の低下を抑制することができる。
上記の画像表示装置において、前記帯電粒子群は、環境温度が前記第1の温度より所定温度高い第2の温度以上で駆動されたときに前記第1の範囲より所定量小さい帯電量以下となり、前記電圧印加手段は、前記温度測定手段によって測定された前記画像表示媒体の温度が前記第2の温度以上のときに、前記画像表示媒体への駆動電圧印加を禁止することができるので、画像表示媒体の劣化を防止することができる。
請求項4の画像表示装置は、請求項1から請求項3の何れか1項に記載の画像表示装置において、前記温度測定手段は、前記一対の基板の何れか一方の温度を測定するようにすれば、帯電粒子の環境温度をより精度良く測定することができる。
以上説明したように、本発明の画像表示装置によれば、温度測定手段によって測定された画像表示媒体の温度に応じて、画像表示媒体に予め定められた表示濃度の画像を表示するための電圧印加条件に基づいた駆動電圧を基板間に印加するので、帯電粒子群が温度の変化に応じて予め定められた表示濃度を達成することが不可能な帯電量を示す環境温度下にある場合であっても、この帯電粒子群を封入している画像表示媒体の温度に応じた電圧印加条件に基づいた駆動電圧を基板間に印加することができ、環境温度の変化により帯電粒子群の帯電量が変化した場合であっても、表示濃度の低下を抑制することができる、という効果を有する。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明の画像表示装置に係る実施の形態を図面に基づき説明する。
図1に示すように、画像表示装置10は、画像を表示するための画像表示媒体12、画像表示媒体12に駆動電圧を印加するための電圧印加部14、及び画像表示媒体12の温度を測定するための温度測定部40を備えている。
画像表示媒体12は、視認側Xに設けられた透明な表示基板16、表示基板16と間隙をもって対向する透明な背面基板18、これらの基板間を所定間隔に保持するための間隙部材20、及びこれらの基板間に封入された白色帯電粒子22及び黒色帯電粒子24(以下、総称する場合には帯電粒子群25と称する)を含んで構成されている。
表示基板16は、透明な支持基板(あるいは、ガラス基板)26に、ライン状電極28及び絶縁層30が積層されて構成されている。ライン状電極28は、支持基板26上にITO電極膜により複数のライン状となるように形成されている。
ライン状電極28は、画像表示媒体12に表示される表示画像の所定方向の画素列毎に設けられている。なお、ライン状電極28は、表示画像の1画素列に対して複数設けられるようにしてもよい。
背面基板18は、支持基板32に、ライン状電極34、及び絶縁層38が積層されて構成されている。ライン状電極34は、支持基板32上に銅電極などにより複数のライン状となるように形成されている。
ライン状電極34は、表示基板16に形成されたライン状電極28と直交する方向の画素列毎に設けられている。なお、ライン状電極34は、表示画像の1画素列に対して複数設けられるようにしてもよい。
白色帯電粒子22及び黒色帯電粒子24は、互いに帯電特性の異なる粒子群であって、本実施の形態では、互いに逆極性(一方が正、他方が負に帯電)となるように選択されている。なお、本実施の形態では、説明を簡略化するために、黒色帯電粒子24は正に帯電し、白色帯電粒子22は負に帯電しているものとして説明するが、各々逆の極性に帯電(黒色帯電粒子24が負に帯電し、白色帯電粒子22が正に帯電)していてもよい。
温度測定部40は、背面基板18の外表面に接するように設けられており、背面基板18の温度を測定可能に設けられている。なお、温度測定部40は、画像表示媒体12の温度を測定可能な位置に設けられれば良く、表示基板16の外表面、表示基板16の内部、表示基板16の背面基板18との対向面、背面基板18の表示基板16との対向面、または背面基板18の内部に設けられていてもよい。また、温度測定部40は、間隙部材20上に設けられていても良く、また間隙部材20と一体的に設けられていても良い。温度測定部40は、帯電粒子群25の温度を精度良く測定可能な位置に設けられる事が最も好ましく、表示基板16と背面基板18との間で且つ帯電粒子群25の移動を妨げない位置に設けられるようにしてもよい。
なお、温度測定部40を画像表示媒体12に直接取付けられない場合には、温度測定部40を画像表示媒体12のなるべく近接した位置に配置してもよい。また予め環境温度と画像表示媒体12との温度の関係を測定しておき、温度測定部40で測定した環境温度から画像表示媒体12の温度を計算するようにしてもよい。
電圧印加部14は、温度測定部40、ライン状電極28、及びライン状電極34とデータや信号授受可能に接続されている。電圧印加部14は、画像表示媒体12に表示する画像の画像情報を電圧印加部14へ出力するための画像情報入力部42から入力された画像情報に応じて、画像表示媒体12へ駆動電圧を選択的に印加する。なお、本実施の形態では、画像情報に応じた画像を画像表示媒体12へ表示するときに画像表示媒体12へ印加する駆動電圧を表示駆動電圧と称する。
電圧印加部14は、画像情報入力部42から入力された画像情報に応じて画像表示媒体12の各ライン状電極28及びライン状電極34へ駆動電圧を印加する。電圧印加部14は、記憶部14Bと制御部14Aとを含んで構成されている。記憶部14Bは、画像表示媒体12に予め定められた表示濃度の画像を表示するために、画像表示媒体12の温度に応じて予め定められた電圧印加条件、及び詳細を後述する処理ルーチン(図5参照)を予め記憶する共に、各種データを記憶する。制御部14Aは、温度測定部40によって測定された温度に応じた電圧印加条件に基づいた駆動電圧を画像表示媒体12へ印加する、後述する処理ルーチンを実行すると共に、画像表示装置10の装置各部を制御する。
なお、表示基板16及び背面基板18が本発明の基板に相当し、白色帯電粒子22及び黒色帯電粒子24(帯電粒子群25)が本発明の帯電粒子群に相当する。また、画像表示媒体12が本発明の画像表示媒体に相当し、電圧印加部14が本発明の電圧印加手段に相当する。
(画像表示媒体の製造方法)
画像表示媒体12の表示基板16として、本実施例では70mm×50mm×1.1mmの透明な導電性のITO支持基板を使用し、エッチングによってこの支持基板26上に幅0.234mm、間隔0.02mmのライン状のライン状電極28を複数作成した。また、背面基板18も同様に70mm×50mm×1.1mmのITO支持基板を使用し、エッチングによってこの支持基板32上に幅0.234mm、間隔0.02mmのライン状のライン状電極34を複数作成した。そして、表示基板16及び背面基板18各々の対向面各々には、透明なポリカーボネート樹脂を厚さ約5μmとなるように塗布することによって、絶縁層30及び絶縁層38各々を形成した。
表示基板16と背面基板18の間隙は、背面基板18に熱硬化性エポキシ樹脂をスクリーン印刷によって所望のパターン形状に塗布し、これを加熱硬化させ、さらに必要な高さになるまでこの工程を繰返すことによって形成した。画像表示媒体12の表示領域は、20mm×20mm、高さは100μmとした。間隙部材20は、射出圧縮成形やエンボス加工、熱プレス加工等によって所望の表面形状に形成した熱可塑性フィルムを背面基板18に接着することで形成することもできる。また、エンボス加工や熱プレス加工によれば、間隙部材20を背面基板18と一体成形とすることも可能である。もちろん、透明性を損なわなければ表示基板16側に間隙部材20を形成してもよいし、表示基板16と一体成形してもよい。
帯電粒子群25は、アミノプロピルトリメトキシシラン処理したアエロジルA130微粉末を、重量比100対0.2の割合で混合した体積平均一次粒径10μmのカーボン含有架橋ポリメチルメタクリレートの球状の黒色帯電粒子24(積水化成品工業(株)製テクポリマーMBX−ブラック)と、イソプロピルトリメトキシシラン処理したチタニアの微粉末を、重量比100対0.1の割合で混合した体積平均一次粒径10μmの酸化チタン含有架橋ポリメチルメタクリレートの球状白色帯電粒子22(積水化成品工業(株)製テクポリマーMBX−ホワイト)を使用し、これらを重量比3対5の割合で混合した。この際、互いの摩擦によって黒色帯電粒子24は正に、白色帯電粒子22は負に帯電した。
このような黒色帯電粒子24及び白色帯電粒子22の混合粒子約12mgを、背面基板18上の間隙部材20と間隙部材20との間の空間に、スクリーンを通して均一に振るい落とした。そして、この背面基板18に、間隙部材20を介して、表示基板16を背面基板18のライン状のライン状電極34と表示基板16のライン状のライン状電極28とが直交するように重ね、両基板をダブルクリップで加圧保持して、間隙部材20と両基板とを密着させ、画像表示媒体12を形成した。なお、基板間の空隙体積に対する白色帯電粒子22と黒色帯電粒子24との総体積比は、約20%とした。
以上のように作成した画像表示媒体12を、図1に示すように、表示基板16のライン状電極28を電圧印加部14に、背面基板18のライン状電極34を電圧印加部14に、各々データや信号を授受可能に接続することによって、画像表示装置10を作製した。
なお、白色帯電粒子22及び黒色帯電粒子24の混合比、白色帯電粒子22と黒色帯電粒子24の基板間の空隙体積に対する総体積比、及び各粒子の体積平均粒径は、上記値に限られるものではない。
なお、本発明の画像表示装置10で使用可能な帯電粒子群25、及び表示基板16及び背面基板18各々として、下記粒子及び下記基板等を用いることができる。
(帯電粒子)
本実施の形態で使用可能な帯電粒子群25としては、前記した帯電粒子群25の他にもガラスビーズ、アルミナ、酸化チタン等の絶縁性の金属酸化物粒子や、熱可塑性若しくは熱硬化性樹脂粒子、これらの樹脂粒子の表面に着色剤を固定したもの、熱可塑性若しくは熱硬化性樹脂中に絶縁性の着色剤を含有する粒子等が挙げられる。
帯電粒子群25の製造に使用される熱可塑性樹脂としては、スチレン、クロロスチレン等のスチレン類、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソプレン等のモノオレフィン、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルエステル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ドデシル等のα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルブチルエーテル等のビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類の単独重合体あるいは共重合体を例示することができる。
また、帯電粒子群25の製造に使用される熱硬化性樹脂としては、ジビニルベンゼンを主成分とする架橋共重合体や架橋ポリメチルメタクリレート等の架橋樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂等を挙げることができる。特に代表的な結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸アルキル共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド、変性ロジン、パラフィンワックス等を挙げることができる。
着色剤としては、有機若しくは無機の顔料や、油溶性染料等を使用することができ、マグネタイト、フェライト等の磁性紛、カーボンブラック、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、フタロシアニン銅系シアン色材、アゾ系イエロー色材、アゾ系マゼンタ色材、キナクリドン系マゼンタ色材、レッド色材、グリーン色材、ブルー色材等の公知の着色剤を挙げることができる。具体的には、アニリンブルー、カルコイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロリド、フタロシアニンブルー、マラカイトグリーンオキサレート、ランプブラック、ローズベンガル、C.I.ピグメント・レッド48:1、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・レッド57:1、C.I.ピグメント・イエロー97、C.I.ピグメント・ブルー15:1、C.I.ピグメント・ブルー15:3、等を代表的なものとして例示することができる。また、空気を内包した多孔質のスポンジ状粒子や中空粒子は白色帯電粒子22として使用できる。これらは2種類の粒子の色調が異なるように選択される。
また、粒子の帯電を制御するための帯電制御剤を前記した熱可塑性樹脂、あるいは熱硬化性樹脂に含有させてもよい.このような帯電制御剤としては、セチルピリジルクロライド、BONTRON P−51、BONTRON P−53、BONTRON E−84、BONTRON E−81(以上、オリエント化学工業社製)等の第4級アンモニウム塩、サリチル酸系金属錯体、フェノール系縮合物、テトラフェニル系化合物、酸化金属微粒子、各種カップリング剤により表面処理された酸化金属微粒子、ジエチルアミノエチルメタクリレートなどが挙げられる。
帯電粒子群25の形状は特に限定されないが、帯電粒子群25と表示基板16及び背面基板18への物理的な付着力が小さく、粒子の流動性が良好な球状粒子が好ましい。球状の粒子を形成するには、懸濁重合、乳化重合、分散重合等が使用できる。
帯電粒子群25の体積平均一次粒径は、一般的には、1〜1000μmであり、好ましくは5〜50μmであるが、これに限定されない。高いコントラストを得るには、2種類の帯電粒子群25の粒子径をほぼ同じにすることが好ましい。このようにすると、大きい粒子が小さい粒子に囲まれ、大きい粒子本来の色濃度が低下するという事態が回避される。
帯電粒子群25の表面には、必要に応じて外添剤を付着させてもよい。外添剤を付着させることによって、帯電粒子群25の帯電特性を制御したり、流動性を向上させることができる。外添剤の色は、帯電粒子群25の色に影響を与えないように白か透明であることが好ましい。
外添剤としては、酸化ケイ素(シリカ)、酸化チタン、アルミナのような金属酸化物等の無機微粒子が用いられる。微粒子の帯電性、流動性、及び環境依存性等を調整するために、これらをカップリング剤やシリコーンオイルで表面処理することができる。
カップリング剤には、アミノシラン系カップリング剤、アミノチタン系カップリング剤、ニトリル系カップリング剤等の正帯電性のものと、窒素原子を含まない(窒素以外の原子で構成される)シラン系カップリング剤、チタン系カップリング剤、エポキシシランカップリング剤、アクリルシランカップリング剤等の負帯電性のものがある。同様に、シリコーンオイルには、アミノ変性シリコーンオイル等の正帯電性のものと、ジメチルシリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル、α−メチルスルホン変性シリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、クロルフェニルシリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル等の負帯電性のものが挙げられる。これらは、外添剤の所望の抵抗に応じて選択される。
このような外添剤の中で、よく知られている疎水性シリカや疎水性酸化チタンが好ましく、特に特開平10−3177記載のTiO(OH)2と、シランカップリング剤のようなシラン化合物との反応で得られるチタン化合物が好適である。シラン化合物としてはクロロシラン、アルコキシシラン、シラザン、特殊シリル化剤のいずれのタイプを使用することも可能である。このチタン化合物は、湿式工程の中で作製されるTiO(OH)2にシラン化合物あるいはシリコーンオイルを反応、乾燥させて作製される。数百度という焼成工程を通らないため、Ti同士の強い結合が形成されず、凝集が全くなく、微粒子はほぼ一次粒子の状態である。さらに、TiO(OH)2にシラン化合物あるいはシリコーンオイルを直接反応させるため、シラン化合物やシリコーンオイルの処理量を多くすることができて、シラン化合物の処理量等を調整することにより帯電特性を制御でき、且つ付与できる帯電能も従来の酸化チタンのそれより顕著に改善することができる。
外添剤の体積平均一次粒径は、一般的には5〜100nmであり、好ましくは10〜50nmであるが、これに限定されない。
外添剤と帯電粒子群25の配合比は粒子の粒径と外添剤の粒径の兼ね合いから適宜調整される。外添剤の添加量が多すぎると帯電粒子群25表面から外添剤の一部が遊離し、これが他方の粒子の表面に付着して、所望の帯電特性が得られなくなることがある。一般的には、外添剤の量は、帯電粒子100質量部に対して、0.01〜3質量部、より好ましくは0.05〜1質量部である。
所望の帯電特性が得られるように、組み合わせる帯電粒子群25の組成、粒子の混合比率、外添剤の有無、外添剤の組成等を選択する。
外添剤は、2種類の粒子の一方にのみ添加してもよいし、両方の帯電粒子群25に添加してもよい。両方の粒子に外添剤を添加する場合は異なる極性の外添剤を使用することが好ましい。また、両方の粒子の表面に外添剤を添加する場合は、帯電粒子群25表面に外添剤を衝撃力で打ち込んだり、帯電粒子群25表面を加熱して外添剤を粒子表面に強固に固着することが望ましい。これにより、外添剤が帯電粒子群25から遊離し、異極性の外添剤が強固に凝集して、電界で解離させることが困難な外添剤の凝集体を形成することが防止され、ひいては画質劣化が防止される。
コントラストは、2種類の帯電粒子群25の一次平均体積粒径に依存する他、これらの帯電粒子群25の混合比にも依存する。高いコントラストを得るには、2種類の帯電粒子群25の表面積が同じくらいになるように混合比率を決定することが望ましい。このような比率から大きくずれると比率の多い粒子の色が強調される。但し、2種類の帯電粒子群25の色調を同系色の濃い色調と淡い色調にする場合や、2種類の帯電粒子群25が混合して作り出す色を画像に利用する場合はこの限りではない。
(表示基板・背面基板)
本実施の形態の表示基板16及び背面基板18各々として使用可能な基板としては、一般的な支持基板及び電極から構成することができる。支持基板26、支持基板32としては、ガラスや、プラスチック、例えば、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。また、電極には、インジウム、スズ、カドミウム、アンチモン等の酸化物、ITO等の複合酸化物、金、銀、銅、ニッケル等の金属、ポリピロールやポリチオフェン等の有機導電性材料等を使用することができる。これらは単層膜、混合膜あるいは複合膜として使用でき、蒸着法、スパッタリング法、塗布法等で形成できる。また、その厚さは、蒸着法、スパッタリング法によれば、通常100〜2000オングストロームである。ライン状電極34及びライン状電極28は、従来の液晶表示素子あるいはプリント基板のエッチング等、従来公知の手段により、所望のパターン、例えば、マトリックス状等に形成することができる。
ライン状電極34及びライン状電極28は、各々表示基板16及び背面基板18各々内に埋め込んでもよく、この場合、表示基板16及び背面基板18各々の材料が誘電体層の役割を兼ね、帯電粒子群25の帯電特性や流動性に影響を及ぼすことがあるので、帯電粒子群25の組成等に応じて適宜選択する必要がある。
さらに、ライン状電極28及びライン状電極34各々を、各々表示基板16及び背面基板18各々と分離させて画像表示媒体12の外部に配置してもよい。
ライン状電極28及びライン状電極34が、各々表示基板16及び背面基板18上に形成されている場合には、電極の破損や帯電粒子群25の固着を招く電極間のリークの発生を防止するため、必要に応じて電極(ライン状電極28及びライン状電極34)上に、絶縁層30、絶縁層38として、誘電体膜を形成してもよい。誘電体膜としてはポリカーボネート、ポリエステル、ポリスチレン、ポリイミド、エポキシ、ポリイソシアネート、ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリブタジエン、ポリメチルメタクリレート、共重合ナイロン、紫外線硬化アクリル樹脂、フッ素樹脂等を用いることができる。
また、上記した絶縁材料の他に、絶縁性材料中に電荷輸送物質を含有させたものも使用できる。電荷輸送物質を含有させることにより、帯電粒子群25への電荷注入による粒子帯電性の向上や、帯電粒子群25の帯電量が極度に大きくなった場合に帯電粒子群25の電荷を漏洩させ、帯電粒子群25の帯電量を安定させるなどの効果を得ることができる。電荷輸送物質としては、例えば、正孔輸送物質であるヒドラゾン化合物、スチルベン化合物、ピラゾリン化合物、アリールアミン化合物等が挙げられる。また、電子輸送物質であるフルオレノン化合物、ジフェノキノン誘導体、ピラン化合物、酸化亜鉛等も使用できる。さらに、電荷輸送性を有する自己支持性の樹脂を用いることもできる。具体的には、ポリビニルカルバゾール、米国特許第4806443号に記載の特定のジヒドロキシアリールアミンとビスクロロホルメートとの重合によるポリカーボネート等が挙げられる。
誘電体膜は、帯電粒子群25の帯電特性や流動性に影響を及ぼすので、帯電粒子群25の組成等に応じて適宜選択する。基板の一方である表示基板16は光を透過する必要があるので、上記各材料のうち透明のものを使用することが好ましい。
(粒子帯電量)
画像表示媒体12に封入されている帯電粒子群25は、環境温度に応じて帯電量が変化することが確認された。具体的には、図2に示すように、帯電粒子群25の環境温度を除々に上昇させると、ある温度T1より低い温度では、帯電粒子群25の帯電量(μC/g)は略一定であるが、T1以上の温度となると、帯電粒子群25の帯電量は低下しはじめる。更に、環境温度が上昇すると、ついには帯電が失われる事が確認された。
画像表示媒体12の温度変化によって生じる帯電粒子群25の帯電量の低下の要因としては、下記のような仮説が考えられる。
画像表示媒体12に封入される帯電粒子群25は、所定温度以上の高温環境下においては、帯電粒子群25に含まれる樹脂、帯電制御剤、色材、顔料、及びその他の含有物のモノマー成分のブリードや変質等が発生する。このため、帯電粒子群25の帯電量が変化すると考えられる。
また、画像表示媒体12を構成する間隙部材20、表示基板16及び背面基板18各々の各構成材料を積層させる時等に用いられる接着剤、表示基板16、背面基板18、絶縁層38、及び絶縁層30等に含まれる各種誘起物質は、アウトガスを発生する。このアウトガスの濃度は、高温となる程上昇し、この高濃度のアウトガスの影響によって帯電粒子群25の帯電量が低下すると考えられる。
更に、画像表示媒体12に用いられる帯電粒子群25は、母材として樹脂を用いる事が多いため、高温になるほど帯電粒子群25は軟化する傾向にあるといえる。このため、画像表示媒体12が高温下に置かれているときに、表示基板16と背面基板18との間へ電界が形成されて帯電粒子群25の移動が発生すると、帯電粒子群25同士の衝突、または帯電粒子群25の表示基板16または背面基板18との衝突によって、帯電粒子群25の表面形状が変化または表面状態が変化し、帯電粒子群25の帯電量の変化を引き起こすと考えられる。
現在、前記したような各種の材料を使用した帯電粒子を使用して、画像表示媒体12に封入される帯電粒子群25と、環境温度が上昇した場合の粒子帯電量を測定した結果、略一定の帯電量を保持可能な帯電粒子群25は見つからなかった。また、アウトガスの排出を顕著に低減可能な材料も、実現されていないというのが現状である。
図3には、画像表示媒体12のライン状電極28及びライン状電極34へ印加する駆動電圧と、反射濃度(本発明の表示濃度に相当する)との関係を示した。
なお、図3は、図1の構成で且つ上述の画像表示媒体の製造方法によって製造され、内部に黒色帯電粒子24(積水化成品工業(株)製テクポリマーMBX−ブラック)、及び白色帯電粒子22(積水化成品工業(株)製テクポリマーMBX−ホワイト)が帯電粒子群25として封入された画像表示媒体12を測定対象の画像表示媒体として用いた。なお、図3には、異なる3種類の環境温度下における画像表示媒体12の駆動電圧と反射濃度の関係を示した。
詳細には、この画像表示媒体12を、画像表示媒体12の温度がT1となるように温度T1の環境下に24時間放置した後に、この温度T1の環境下において画像表示媒体12へ印加する駆動電圧を除々に上昇させたときの反射濃度の推移(線図50)と、画像表示媒体12の温度が、温度T1以上且つ温度T2未満の環境温度となるように、このような環境温度下に24時間放置した後に、この温度(温度T1以上且つ温度T2未満)の環境下において画像表示媒体12へ印加する駆動電圧を除々に上昇させたときの反射濃度の推移(線図52)と、画像表示媒体12の温度がT2となるように温度T2の環境下に24時間放置した後に、この温度T2の環境下において画像表示媒体12へ印加する駆動電圧を除々に上昇させたときの反射濃度の推移(線図54)と、を示した。
なお、温度T1は、画像表示媒体12の温度を上昇させたときに帯電粒子群25の帯電量が所定範囲内にある略一定な状態から帯電量が低下し始める臨界温度である。温度T2は、温度T1より所定温度高い温度であり、温度T2以上となると、帯電粒子群25は非駆動状態では(電界により移動しない状態)では帯電しているが、電界形成により駆動されると上記所定範囲より所定量小さい帯電量以下となる。
反射濃度は、濃度計(X−Rite社製、X−Rite404A)により測定した。
図3に示すように、画像表示媒体12の温度がT1未満の場合には、線図50に示されるように、印加電圧の電圧値がV1のときに画像表示媒体12の反射濃度の変化が始まり、その後印加電圧の上昇に伴って反射濃度が除々に上昇した後に、電圧値がV2以上となると反射濃度は高濃度の状態で飽和する。
画像表示媒体12の温度がT1以上且つT2未満である場合には、線図52に示されるように、画像表示媒体12の温度がT1未満のときの反射濃度の変化開始に対応する電圧値(V1)では反射濃度は変化せず、電圧値V1より高い電圧値V3が印加されたときに、反射濃度に変化がみられ、その後印加電圧の上昇に伴って反射濃度が上昇した後に、上記電圧値V2より高い電圧値V4以上となると、反射濃度は高濃度の状態で飽和する。
また、画像表示媒体12の温度がT2である場合には、線図54に示すように、画像表示媒体12の温度が上記電圧値V1及び電圧値V3のときには反射濃度は変化せず、電圧値V3より高い電圧値V5が印加されたときに反射濃度に変化が現れ、その後印加電圧の上昇に伴って反射濃度が上昇した後に、電圧値V4より高い電圧値V6以上となると反射濃度は高濃度の状態で飽和する。
上記図2及び図3に示すように、帯電電粒子25は、温度T1以上となると、帯電粒子群25各々の帯電量の低下によって、同一の電圧値の印加電圧から受けるクーロン力が低下するため、帯電量が略一定であるときの温度(温度T1未満)下における駆動電圧の電圧値と同一の電圧値の駆動電圧を画像表示媒体12の基板間へ印加しても、温度T1未満の環境下にある帯電粒子群25と同一の反射濃度、すなわち表示濃度を得ることは困難であることがわかる。
しかし、上記図3に示すように、画像表示媒体12の温度が温度T1以上となると、帯電粒子群25の帯電量が低下し始めるが、帯電量が低下した場合には、帯電量の低下前の駆動電圧の電圧値よりも高い電圧値の駆動電圧を画像表示媒体12へ印加すれば、帯電量の低下前における反射濃度と同様なコントラストを得ることができる。
<表示特性評価>
図4には、画像表示媒体12の温度と表示特性との関係を示した。
図4には、異なる組成の帯電粒子(帯電粒子A、帯電粒子B)各々が封入された画像表示媒体A及び画像表示媒体B各々の温度を、−20℃から150℃まで段階的に上昇させ、画像表示媒体A及び画像表示媒体Bを各温度(−20℃、0℃、20℃、40℃、60℃、70℃、80℃、100℃、120℃、及び150℃)下に24時間放置した後に、画像表示媒体の全面に黒色を表示するように駆動電圧を印加した後に、画像表示媒体の全面に白色を表示するように駆動電圧を印加する一連の処理を1サイクルとする表示駆動処理を1万サイクル行い、1サイクル終了毎に画像濃度計(X−Rite404A:X−Rite社製)を用いて画像表示媒体の濃度を測定した。
なお、白色表示を行う場合には、画像情報として、画像表示媒体の全面に白色を表示するための画像情報を用い、黒色表示を行う場合には、画像情報として、画像表示媒体の全面に黒色を表示するための画像情報を用いて、各画像情報に応じて電圧印加部14から画像表示媒体12へ駆動電圧を印加した。
<帯電粒子Aの調整>
アミノプロピルトリメトキシシラン処理したアエロジルA130微粉末を、重量比100対0.2の割合で混合した体積平均粒径10μmのカーボン含有架橋ポリメチルメタクリレートの球状の黒色帯電粒子24(積水化成品工業(株)製テクポリマーMBX−ブラック)と、イソプロピルトリメトキシシラン処理したチタニアの微粉末を、重量比100対0.1の割合で混合した体積平均粒径10μmの酸化チタン含有架橋ポリメチルメタクリレートの球状白色帯電粒子22(積水化成品工業(株)製テクポリマーMBX−ホワイト)を使用し、これらを重量比3対5の割合で混合した。
(上述の帯電粒子25の製造方法と同一)。なお、帯電粒子Aの温度T1は70℃であり、温度T2は、100℃であった。
<帯電粒子Bの調整>
帯電制御剤を含有した帯電粒子Bとしては、ジエチルアミノエチルメタクリレートを重量比100対1の割合で含有した体積平均粒径10μmのカーボン含有架橋ポリメチルメタクリレートの球状の黒色帯電粒子24と、体積平均粒径10μmの酸化チタン含有架橋ポリメチルメタクリレートの球状白色帯電粒子22を使用し、これらを重量比3対5の割合で混合した。なお、帯電粒子Bの温度T1は60℃であり、温度T2は、80℃であった。
<帯電粒子Aが封入された画像表示媒体Aの作製>
上述の(画像表示媒体の製造方法)と同様にして、画像表示媒体Aを作製した。
<帯電粒子Bが封入された画像表示媒体Bの作製>
帯電粒子Aを帯電粒子Bに変更した以外は、上述の(画像表示媒体の製造方法)と同様にして画像表示媒体Bを作製した。
〔表示特性評価基準〕
・◎:濃度測定結果の全てにおいて、白色表示の場合には反射濃度0.4以下であり、且つ黒色表示の場合に反射濃度1.5以上である場合(以下、良好な表示特性という)。
・○:駆動電圧の変更前には良好な表示特性が得られず(白色表示の場合に反射濃度0.4より大、且つ黒色表示の場合に反射濃度1.5未満)、駆動電圧の電圧印加条件を画像表示媒体の温度に応じて変更することにより、良好な表示特性が得られた場合。
・△:駆動電圧の印加前には良好な表示特性が得られず、且つ駆動電圧を印加すると更に帯電量が低下する場合。
・×:駆動電圧を印加しても濃度に変化が見られない場合。(帯電粒子が駆動しない場合)
図4に示すように、帯電粒子Aを封入した画像表示媒体A、及び帯電粒子Bを封入した画像表示媒体Bの何れにおいても、T1未満の温度では、良好な表示特性が得られ、T1以上T2未満の温度では、駆動電圧を調整することによって良好な表示特性が得られ、T2以上の温度では、駆動電圧を印加すると表示特性が劣化または表示特性が得られない(帯電粒子群25が基板間を移動しない)ということが分かる。
上記図2、図3、及び図4から、画像表示媒体12の温度が温度T1未満の場合には、所定の表示濃度を達成可能な駆動電圧を画像表示媒体12へ印加し、画像表示媒体12の温度が温度T1以上且つT2未満では、帯電量の低下前の駆動電圧の電圧値よりも高い、または帯電量低下前の駆動電圧の電圧印加時間よりも長時間駆動電圧を画像表示媒体12へ印加すれば、帯電量の低下前における表示濃度と同様な表示濃度を得ることができるといえる。また、画像表示媒体12の温度がT2以上となると、駆動電圧を調整しても帯電量の低下前における表示濃度と同様な表示濃度を得ることは困難であると言える。
そこで、本発明の画像表示装置10の電圧印加部14は、画像表示媒体12の温度に応じた駆動電圧の電圧印加条件を予め定め、温度測定部40によって測定された画像表示媒体12の温度に対応する電圧印加条件に基づいた駆動電圧を画像表示媒体12へ印加する。
画像表示装置10の電圧印加部14の制御部14Aでは、温度に応じた電圧印加条件に基づいた駆動電圧を画像表示媒体12へ印加するために、所定時間毎に図5に示す処理ルーチンを実行する。
なお、記憶部14Bには、画像表示媒体12の温度と、画像表示媒体12へ印加する駆動電圧の電圧印加条件と、が予め対応づけて記憶されている。
画像表示媒体12へ印加する駆動電圧としては、画像情報に応じた画像を画像表示媒体12に表示するときに画像表示媒体12に印可する表示駆動電圧と、表示駆動電圧の印加前に画像表示媒体12へ印加する初期化駆動電圧と、がある。
初期化駆動電圧としては、画像表示媒体12全面に白色表示がなされるように印加するための電圧や、画像表示媒体12内の帯電粒子群25を画像表示媒体12内で均一に分散させるために印加する電圧や、帯電粒子群25を摩擦帯電させるために印加する電圧等があるが、本発明では、初期化駆動電圧は、帯電粒子群25を摩擦帯電させるために画像表示媒体12へ印加する電圧であるものとして説明する。
画像表示媒体12の温度に対応する電圧印加条件は、画像表示媒体12に封入されている帯電粒子群25が所定の表示濃度を達成可能となるように基板間を移動できるような条件であればよく、表示駆動電圧の電圧値、表示駆動電圧の電圧印加時間、表示駆動電圧の繰返し印加回数、初期化駆動電圧の電圧値、及び初期化駆動電圧の電圧印加時間の内の少なくとも1つまたは複数が定められていればよい。
本実施の形態では、画像表示媒体12の温度がT1未満であるときの電圧印加条件としての表示駆動電圧の電圧値、表示駆動電圧の電圧印加時間、表示駆動電圧の繰返し印加回数、初期化駆動電圧の電圧値、及び初期化駆動電圧の電圧印加時間各々の全てを初期設定値として予め記憶部14Bに記憶する。また、T1以上であるときの電圧印加条件として、初期設定値に対応する電圧印加条件の駆動電圧を画像表示媒体12に印加したときに得られる表示濃度と同一の濃度が得られるように、T1以上温度が高くなるほど、帯電粒子群25の帯電量の低下率に応じて初期設定値より大きい値となるように、表示駆動電圧の電圧値、表示駆動電圧の電圧印加時間、表示駆動電圧の繰返し印加回数、初期化駆動電圧の電圧値、及び初期化駆動電圧の電圧印加時間各々を予め定めている。
この初期設定値は、本実施の形態では、所定の表示濃度として、画像表示媒体12に白色を表示させるように駆動電圧を印加したときに、0.4以下の反射濃度が得られ、且つ画像表示媒体12に黒色を表示させるように駆動電圧を印加したときに、1.5以上の反射濃度が得られるような値であるものとするが、このような値に限られるものではない。
また、記憶部14Bには、画像表示媒体12に封入されている帯電粒子群25の温度T1及び温度T2が予め記憶されているものとする。
電圧印加部14の制御部14Aでは、所定時間毎に図5に示す処理ルーチンが実行されてステップ100へ進み、画像情報入力部42から入力された画像情報に応じた画像を画像表示媒体12に表示するか否かを判別する。ステップ100の判断は、例えば、画像表示装置10に設けられた図示を省略した画像表示指示を行うため指示ボタンがユーザによって押圧操作されることによって入力される画像表示指示信号が入力されたか否かを判別するようにすればよい。また、画像情報入力部42から画像情報が入力されたときに、画像表示指示を行うことを判別するようにしてもよい。
ステップ100で否定されると、本ルーチンを終了し、肯定されるとステップ101へ進み、温度測定部40によって測定された画像表示媒体12の温度を読み取る。
次のステップ102では、上記ステップ101で読み取った画像表示媒体12の温度が温度T1未満であるか、T1以上であるかを判別する。
ステップ102において、上記ステップ101で読み取った画像表示媒体12の温度が温度T1未満であるときには、ステップ103へ進む。
ステップ103では、記憶部14B内に記憶されている初期化駆動電圧及び表示駆動電圧の各々の初期設定値を、記憶部14B内の実行用電圧設定値メモリ領域へとコピーする。
次のステップ104では、記憶部14B内の実行用電圧設定値メモリ領域から初期化駆動電圧の電圧値及び印加時間を読取り、次のステップ106において、ステップ104で読み取った電圧値及び印加時間の初期化駆動電圧を画像表示媒体12へ印加する。
次のステップ108では、記憶部14B内の実行用電圧設定値メモリ領域から表示駆動電圧の電圧値、表示駆動電圧の印加時間、及び表示駆動電圧の繰返し印加回数を読取り、次のステップ110では、上記ステップ108で読み取った電圧値、印加時間、及び繰返し印加回数の表示駆動電圧を画像表示媒体12へ印加する。
上記ステップ106の処理によって、画像表示媒体12へ初期化駆動電圧が印加されて、印加された初期化駆動電圧により生成された電界によって画像表示媒体12内に封入されている帯電粒子群25が摩擦帯電され、更に上記ステップ110の処理が実行されることによって、画像表示媒体12に表示する画像に応じた表示駆動電圧が画像表示媒体12に印加されると、印加された表示駆動電圧によって生成された電界によって帯電粒子群25が画像表示媒体12の表示基板16と背面基板1との間を移動して、入力された画像情報に応じた画像が画像表示媒体12へ表示される。
次のステップ112では、記憶部14B内の実行用電圧値記憶領域に記憶されている情報をクリアした後に、本ルーチンを終了する。
一方、上記ステップ102において、上記ステップ101で読み取った画像表示媒体12に温度Tが温度T1以上である場合には、ステップ114へ進み、上記ステップ102で読み取った画像表示媒体12の温度Tが温度T2未満であるか否かを判別する。
上記ステップ114で否定され、上記ステップ102で読み取った画像表示媒体12の温度Tが温度T2以上である場合には、本ルーチンを終了する。
すなわち、本発明の画像表示装置10では、画像表示媒体12の温度が、画像表示媒体12内に封入されている帯電粒子群25の帯電特性が駆動することによりさらに低下するような温度T2以上である場合には、画像表示を行わないように制御することができる。
一方、上記ステップ114で肯定されて、画像表示媒体12の温度がT1以上で且つT2未満である場合には、ステップ116へ進む。
ステップ116では、記憶部14Bに記憶されている初期化駆動電圧の電圧値及び印加時間の何れか一方または双方を、上記ステップ101で読み取った画像表示媒体12の温度に応じて初期設定値より所定値高くなるように変更する。
ステップ116の処理は、具体的には、記憶部14Bに格納されている温度と初期設定値との対応に基づいて、上記ステップ101で読み取った画像表示媒体12の温度に応じた電圧値及び印加時間の初期化駆動電圧となるように、初期化駆動電圧を変更する。
次のステップ118では、記憶部14Bに記憶されている表示駆動電圧の電圧値、表示駆動電圧の印加時間、及び表示駆動電圧の繰返し印加回数を、上記ステップ102で読み取った画像表示媒体12の温度に応じて初期設定値より所定値高くなるように変更する。
ステップ118の処理は、具体的には、記憶部14Bに格納されている温度と初期設定値との対応に基づいて、上記ステップ101で読み取った画像表示媒体12の温度に応じた電圧値、印加時間、及び繰返し印加回数の表示駆動電圧となるように、表示駆動電圧を変更する。
なお、上記ステップ116の初期化駆動は、温度T1以下のときと同一とし、上記ステップ118の表示駆動電圧のみを変えるようにしてもよい。また、ステップ116の初期化駆動によって粒子の帯電量を回復(T1以下の温度の粒子帯電量と同等にする)すれば、ステップ118の表示駆動電圧はT1以下の温度のときと変えなくてもよい.この場合、あらかじめ温度に応じた初期化駆動条件をテーブルに記憶させ、その中から温度に応じた初期化駆動条件を選択,実行する.
但しいずれも高い駆動電圧が必要となったり,表示するためのトータル時間が長くなってしまうため,図5に記載されているようにステップ116の初期化駆動とステップ118の表示駆動の両方で対応する方が好ましい,)
次のステップ120では、上記ステップ116及び上記ステップ118で電圧値及び印加時間が変更された初期化駆動電圧の変更後の電圧値、及び印加時間、及び表示駆動電圧の変更後の電圧値、印加時間、及び繰返し印加回数の各々を、記憶部14Bの実行用電圧設定値記憶領域へ記憶した後へ、上記ステップ104へ進む。
ステップ104では、記憶部14Bの実行用電圧設定値記憶領域に記憶されている、画像表示媒体12の温度に応じて初期設定値が変更された初期化駆動電圧を読取り、次のステップ106において読み取った電圧値及び電圧印加時間の初期化駆動電圧を画像表示媒体12へ印加する。
次のステップ108では、記憶部14Bの実行用電圧設定値記憶領域に記憶されている、画像表示媒体12の温度に応じて初期設定値が変更された表示駆動電圧を読取り、次のステップ110において読み取った電圧値、電圧印加時間、及び繰返し印加回数の表示駆動電圧を画像表示媒体12へ印加した後に、ステップ112において実行用電圧設定値記憶領域をクリアした後に本ルーチンを終了する。
以上説明したように、本発明の画像表示装置によれば、画像表示媒体12の温度に応じて初期化駆動電圧の電圧値及び電圧印加時間を制御する、及び画像表示媒体12の温度に応じて表示駆動電圧の電圧値、電圧印加時間、及び繰返し印加回数を制御することができるので、温度の上昇によって帯電粒子群25の帯電量が低下した場合であっても、表示濃度の低下を抑制することができる。
詳細には、画像表示媒体12の温度が、温度の上昇に応じて帯電粒子の帯電量が一定の状態から低下しはじめる臨界温度としての温度T1未満であるときには、所定の表示濃度を達成可能となるように帯電粒子群25を駆動するための初期化駆動電圧の電圧値及び電圧印加時間(初期設定値)、及び所定の表示濃度を達成可能となるように帯電粒子群25を駆動するための表示駆動電圧の電圧値、電圧印加時間、及び繰返し印加回数を制御する。
画像表示媒体12の温度がT1以上で、且つ非駆動状態では帯電しているが駆動されるとさらに帯電量が低下する臨界温度としての温度T2未満であるときには、初期設定値よりも帯電粒子群25の帯電量の低下率に応じた値大きい電圧値及び電圧印加時間となるように初期化駆動電圧を制御、及び帯電量の低下率に応じた値温度T1未満のときより大きい電圧値、電圧印加時間、及び繰返し印加回数となるように表示駆動電圧を制御する。
このように、画像表示媒体12の温度が温度T1以上のときには、初期化駆動電圧の電圧値及び電圧印加時間の何れか一方または双方を、温度T1未満の時に比べて高く(長く)するように制御するので、温度上昇により帯電量が低下している帯電粒子を充分に摩擦帯電させることができる。従って、帯電粒子の変化に起因する表示濃度の低下を抑制することができる。
また、画像表示媒体12の温度が温度T1以上のときには、表示駆動電圧の電圧値、電圧印加時間、及び繰返し印加回数を、温度T1未満の時に比べて高く(長く)するように制御するので、温度上昇により帯電量が低下している帯電粒子であっても、表示基板16と背面基板18との間を所定の表示濃度を達成可能に駆動させることができる。従って、帯電粒子の変化に起因する表示濃度の低下を抑制することができる。
更に、画像表示媒体12の温度が温度T2以上である場合には、帯電粒子群25は温度T2以上のときに駆動されると帯電が更に低下して回復不能な状態となることから、画像表示を行わないように初期化駆動電圧及び表示駆動電圧の画像表示媒体12への印加を行わないように制御することができるので、帯電粒子群25の帯電量が更に低下するような高温(T2以上)下におかれた画像表示媒体12の劣化を抑制することができる。従って、帯電粒子の変化に起因する表示濃度の低下を抑制することができる。
なお、本実施の形態では、記憶部14Bに初期化駆動電圧の電圧値及び印加時間各々の初期設定値、及び表示駆動電圧の電圧値、印加時間、及び繰返し印加回数を予め記憶すると共に、画像表示媒体12の温度に応じて、これらの電圧値、印加時間、及び繰返し印加回数を変更する場合を説明したが、初期化駆動電圧の電圧値、初期化駆動電圧の印加時間、表示駆動電圧各々の電圧値、表示駆動電圧の印加時間、及び表示駆動電圧の繰返し印加回数の内の何れか1つまたは複数を選択的に変更するようにしてもよい。
また、本実施の形態では、初期化駆動電圧及び表示駆動電圧の電圧値及び印加時間、及び表示駆動電圧の繰返し印加回数各々を変更する場合を説明したが、初期化駆動電圧及び表示駆動電圧各々の電圧値、パルス幅、及びパルス数各々を変更するようにしてもよい。具体的には、画像表示媒体12の温度が温度T1以上のときには、温度T1未満の時に比べて、帯電量の低下に応じて、電圧値、パルス幅、及びパルス数の何れか1つまたは複数が高く(長く、または多く)なるように制御するようにしてもよい。
本発明の画像表示装置を示す模式図である。 帯電粒子の環境温度と帯電量との関係を示す線図である。 画像表示媒体の温度がT1より低いとき、画像表示媒体の温度がT1以上且つT2より低いとき、及び画像表示媒体の温度がT2のときの各々について、画像表示媒体へ電圧を印加したときの印加電圧と反射濃度との関係を示す線図である。 画像表示媒体の温度と表示特性との関係を、組成の異なる2種類の帯電粒子各々について示した表である。 画像表示装置の電圧印加部で実行される処理を示すフローチャートである。
符号の説明
10 画像表示装置
12 画像表示媒体
14 電圧印加手段
16 表示基板
18 背面基板
22 白色帯電粒子
22 白色粒子
24 黒色粒子
25 帯電粒子
22 白色粒子
40 温度測定部

Claims (4)

  1. 少なくとも一方が透光性を有すると共に間隙をもって対向配置された一対の基板間に、帯電粒子群が封入されて成り、前記一対の基板間に印加された電圧により形成される電界に応じて前記帯電粒子群が前記一対の基板間を移動することにより表示濃度が変化する画像表示媒体と、
    前記画像表示媒体の温度を測定する温度測定手段と、
    前記帯電粒子群の帯電量が低下し始める温度を第1の温度とし、前記第1の温度より高く且つ前記帯電粒子群の帯電量が更に低下して回復不能な状態となる温度を第2の温度として、下記(1)から(3)に規定するように、
    (1)画像表示媒体の温度が前記第1の温度未満である場合には、前記画像表示媒体の第1の温度に応じて初期設定された電圧印加条件に基づいて駆動電圧を前記基板間に印加する、
    (2)画像表示媒体の温度が前記第1の温度以上で且つ前記第2の温度未満である場合には、前記画像表示媒体の温度に応じて、前記第1の温度未満である場合に印加する駆動電圧に比べて、高い電圧値、長い電圧印加時間、又は多い電圧印加回数となるように設定された電圧印加条件に基づいて駆動電圧を前記基板間に印加する、
    (3)画像表示媒体の温度が前記第2の温度以上である場合には、前記画像表示媒体への駆動電圧印加を禁止する、
    前記画像表示媒体に予め定められた表示濃度の画像を表示するために前記画像表示媒体の温度に応じて予め定められた電圧印加条件に基づいて、前記温度測定手段によって測定された前記画像表示媒体の温度に応じた電圧印加条件に基づいた駆動電圧を前記基板間に印加する電圧印加手段と、
    を備えた画像表示装置。
  2. 前記電圧印加条件は、前記画像表示媒体へ画像表示を行うために前記一対の基板間に印加する表示駆動電圧の電圧値、電圧印加時間、及び電圧印加回数の少なくとも一種類である請求項1に記載の画像表示装置。
  3. 前記電圧印加条件は、前記画像表示媒体へ画像表示を行うために前記一対の基板間に印加する表示駆動電圧を印加する前に、前記一対の基板間に印加する初期化駆動電圧の電圧値及び電圧印加時間の何れか一方または双方である請求項1または請求項2に記載の画像表示装置。
  4. 前記温度測定手段は、前記一対の基板の何れか一方の温度を測定する請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の画像表示装置。
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