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JP4848584B2 - 永久磁石ロータ、永久磁石ロータの製造方法、モータ - Google Patents

永久磁石ロータ、永久磁石ロータの製造方法、モータ Download PDF

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JP4848584B2
JP4848584B2 JP2000388314A JP2000388314A JP4848584B2 JP 4848584 B2 JP4848584 B2 JP 4848584B2 JP 2000388314 A JP2000388314 A JP 2000388314A JP 2000388314 A JP2000388314 A JP 2000388314A JP 4848584 B2 JP4848584 B2 JP 4848584B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、モータに用いる永久磁石ロータ、特に、樹脂製の永久磁石をロータコア外周部に成形し、または、焼結の永久磁石をロータコア外周部に密着させた状態で樹脂でモールドし固定してなる永久磁石ロータの構造及び製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、樹脂製の永久磁石をロータコア外周部に成形してなる永久磁石において、樹脂とロータコア材(通常鉄)との熱膨張係数の違いから、260℃から300℃程度の高温にて樹脂製の磁石を成形した後、金型から取りだし、常温の雰囲気中に放置することにより温度が低下するにつれ、ロータコアの収縮より樹脂の収縮が勝り、樹脂の内部に応力が集中し、ロータコアは剛性を有するため、樹脂が割れることがあった。この樹脂の収縮による圧力は、5kgf/mm程度にも及び、この圧力によってロータコアがロータコアと樹脂の収縮の差より、十分に小さい変位しか発生させない時、樹脂側に応力が集中していた。
【0003】
代表的な樹脂の熱膨張係数は、樹脂製の磁石が4×10−5(/℃)程度、ナイロン(登録商標)が12×10−5(/℃)程度であり、鉄の熱膨張係数は1.1×10−5(/℃)程度である。かりに、ロータコアをアルミで成形した場合、アルミの熱膨張係数は2.3×10−5(/℃)程度であり、また、真鍮の熱膨張係数は1.8×10−5(/℃)程度であり、また、銅の熱膨張係数は1.7×10−5(/℃)程度である。このいずれの場合も樹脂の熱膨張係数より、ロータコア材の熱膨張係数の方が、小さい。
【0004】
また、特開平292689号公報には、永久磁石部で発生したトルク脈動を、シャフトに伝えないため、図13に示すように、回転子鉄心を永久磁石5に固着結合させる外周部1と、軸に締結する中心部2とで構成し、外周部1と中心部2の間に空隙4を設け、外周部1と中心部2を複数の締結材3で連結している。本構成は、締結材3の幅を十分に小さくすることで、円周方向に弾性を持たせることができ、トルク脈動を吸収しているが、同様に、半径方向の応力に対しても、ロータコアが弾性変形することにより、樹脂の収縮による応力を吸収することが可能である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記構成においては、半径方向にあまりに剛性が小さいため、樹脂の収縮による応力により、塑性変形をしてしまい、回転中心がずれる等の不具合が生じる可能性がある。また、締結材3を太くすれば、半径方向の剛性が向上するが、逆に、締結材3に対向した樹脂に応力が集中し、かえって、樹脂の割れを発生しやすくしていた。
【0006】
本発明の目的は、永久磁石の割れを防止することができる、信頼性の高い永久磁石ロータ、及びそれを用いたモータを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するものであり、成形後のロータコアと永久磁石の熱収縮率の違いによる応力を半径方向に吸収するための手段をロータコアの外周付近の全周に渡って設けた。前記応力を吸収するための手段がロータコアの外周付近に設けられた貫通孔であり、かつ、ロータコアの最外周に設けられた外周側貫通孔と、前記外周側貫通孔の内周部にわずかな距離をおいて設けられた内周側貫通孔との、少なくとも半径方向に2段に設けられている。具体的には、つぎのとおりである。
【0008】
本件出願の第1の発明は、鉄などの金属からなる略円筒形のロータコアの外周に樹脂製の永久磁石を前記ロータコアの外周にリング状に一体成形してなる永久磁石ロータにおいて、成形後の前記ロータコアと永久磁石の熱収縮率の違いによる応力を前記ロータコアの半径方向に吸収するための手段を前記ロータコアの外周付近の全周に渡って設けた構成を有する永久磁石ロータであり、さらに前記応力を前記ロータコアの半径方向に吸収するための手段が前記ロータコアの外周付近に設けられた貫通孔であり、前記貫通孔が、前記ロータコアの最外周に設けられた外周側貫通孔と、前記外周側貫通孔の内周部にわずかな距離をおいて設けられた内周側貫通孔との、少なくとも半径方向に2段に設けられる構成であり、前記外周側貫通孔及び前記内周側貫通孔とも、略等間隔にそれぞれ3個以上設けられ、かつ前記外周側貫通孔及び前記内周側貫通孔の数をどちらもn個としたとき、それぞれの外周側貫通孔の円周方向の中心と、互いに隣接する内周側貫通孔の中間とが、半径方向に同一の線上にある構成を具備する永久磁石ロータである。本発明によれば、ロータコアが弾性変形して応力を吸収するため、成形後に永久磁石が割れることがない。
【0009】
また、本発明によれば、ロータコア外周付近が弾性変形して応力を吸収するため、成形後に永久磁石が割れることがない。
【0010】
また、本発明によれば、ロータコア形状の工夫のみによって、ロータコアが弾性変形して応力を吸収するため、成形後に永久磁石が割れることがない。
【0011】
また、本発明によれば、全周に渡ってロータコアが弾性変形して応力を吸収するため、成形後に永久磁石が割れることがない。
【0012】
また、本発明によれば、全周に渡ってほぼ均一にロータコアが弾性変形して応力を吸収するため、特定の箇所への応力集中を緩和でき、成形後に永久磁石が割れることがない。
【0013】
本件出願の第2の発明は、上記第1の発明において外周側貫通孔の数をn個とした時、1個の外周側貫通孔の永久磁石ロータ回転中心からの角度が、(360/2n)°を超え永久磁石ロータであ、全周に渡ってロータコアがしなやかに弾性変形して応力を吸収するため、成形後に永久磁石が割れることがない。
【0014】
本件出願の第3の発明は、上記第1、第2の発明において外周側貫通孔と内周側貫通孔は、円周方向にオーバーラップした部分を有す永久磁石ロータであ、全周に渡ってロータコアがしなやかに弾性変形して応力を吸収するため、成形後に永久磁石が割れることがない。
【0015】
本件出願の第4の発明は、上記第1乃至第3の発明において外周側貫通孔とロータコア外周との間に、略等幅の薄肉部を有す永久磁石ロータであ、ロータコアの外周付近がしなやかに弾性変形して応力を吸収するため、成形後に永久磁石が割れることがない。
【0016】
本件出願の第5の発明は、上記第4の発明において永久磁石の配向が極異方であ永久磁石ロータであ、ロータコアがバックヨークとして働かないため、磁路を妨げず、孔を設けることができる。
【0017】
本件出願の第6の発明は、上記第1乃至第3の発明において外周側貫通孔の長手方向の両端が、ロータコア外周部に近接する位置まで伸び、外周側貫通孔の長手方向の中央部が、ロータコア外周部から離れてい永久磁石ロータであ、ロータコアがバックヨークとして働く場合においても、孔によって磁路を妨げることを最小限に抑えることができる。
【0018】
本件出願の第7の発明は、上記第6の発明において内周側貫通孔の長手方向両端部が、外周側貫通孔の長手方向の中心部付近に近接する位置まで伸びてい永久磁石ロータであ、全周に渡ってほぼ均一にロータコアが弾性変形して応力を吸収するため、成形後に永久磁石が割れることがない。
【0019】
本件出願の第8の発明は、上記第6、第7の発明において永久磁石ロータの極数が2mであるとき、外周側貫通孔及び内周側貫通孔の数がともに2mであり、かつ、永久磁石の極中心付近において、外周側貫通孔の長手方向の両端がロータコア外周部に近接してい永久磁石ロータであ、ロータコアがバックヨークとして働く場合であっても、磁路を妨げることなく、従って、磁束量を最大限に利用することができる。
【0020】
本件出願の第9の発明は、上記第8の発明において永久磁石の配向がラジアル異方または平行異方であ永久磁石ロータであ、孔がロータコアを通る磁路を妨げないため、空隙の無い十分に広いバックヨークを提供できる。
【0021】
本件出願の第10の発明は、上記第1乃至第9の発明においてロータコアは、打ち抜かれた電磁鋼板を積層してなり、互いに隣接する外周側貫通孔の中間、または、互いに隣接する内周側貫通孔の中間、または、その両方に、打ち抜かれた電磁鋼板間を固着させるカラマセ部を設け永久磁石ロータであ、電磁鋼板間の固着が強固であり、ロータコアのバラケ等が防止できる。
【0022】
本件出願の第11の発明は、鉄などの金属からなる略円筒形のロータコアの外周に複数の略円弧状の焼結の永久磁石を配置し、その外周部の一部または全てを樹脂でモールドすることにより、前記ロータコアと前記磁石を固定してなる永久磁石ロータにおいて、成形後の前記ロータコアと永久磁石の熱収縮率の違いによる応力を前記ロータコアの半径方向に吸収するための手段を前記ロータコアの外周付近の全周に渡って設けた構成を有する永久磁石ロータであり、さらに前記応力を前記ロータコアの半径方向に吸収するための手段が前記ロータコアの外周付近に設けられた貫通孔であり、前記貫通孔が、前記ロータコアの最外周に設けられた外周側貫通孔と、前記外周側貫通孔の内周部にわずかな距離をおいて設けられた内周側貫通孔との、少なくとも半径方向に2段に設けられる構成であり、前記外周側貫通孔及び前記内周側貫通孔とも、略等間隔にそれぞれ3個以上設けられ、かつ前記外周側貫通孔及び前記内周側貫通孔の数をどちらもn個としたとき、それぞれの外周側貫通孔の円周方向の中心と、互いに隣接する内周側貫通孔の中間とが、半径方向に同一の線上にある構成を具備する永久磁石ロータである。本発明によれば、ロータコアが弾性変形して応力を吸収するため、成形後に樹脂が割れることがない。
【0023】
また、本発明によれば、ロータコアが弾性変形して応力を吸収するため、成形後に樹脂が割れることがない。
【0024】
また、本発明によれば、ロータコア形状の工夫のみによって、ロータコアが弾性変形して応力を吸収するため、成形後に樹脂が割れることがない。
【0025】
また、本発明によれば、全周に渡ってロータコアが弾性変形して応力を吸収するため、成形後に樹脂が割れることがない。
【0026】
また、本発明によれば、全周に渡ってロータコアがほぼ均一に弾性変形して応力を吸収するため、成形後に樹脂が割れることがない。
【0027】
本件出願の第12の発明は、上記第11の発明において外周側貫通孔の数をn個とした時、1個の外周側貫通孔の永久磁石ロータ回転中心からの角度が、(360/2n)°を超え永久磁石ロータであ、全周に渡ってロータコアがしなやかに弾性変形して応力を吸収するため、成形後に樹脂が割れることがない。
【0028】
本件出願の第13の発明は、上記第11、第12の発明において外周側貫通孔と内周側貫通孔は、円周方向にオーバーラップした部分を有す、永久磁石ロータであ、全周に渡ってロータコアがしなやかに弾性変形して応力を吸収するため、成形後に樹脂が割れることがない。
【0029】
本件出願の第14の発明は、上記第11の発明において外周側貫通孔とロータコア外周との間に、略等幅の薄肉部を有す永久磁石ロータであ、ロータコアの外周付近がしなやかに弾性変形して応力を吸収するため、成形後に樹脂が割れることがない。
【0030】
本件出願の第15の発明は、上記第11乃至第13の発明において外周側貫通孔の長手方向の両端が、ロータコア外周部に近接する位置まで伸び、外周側貫通孔の長手方向の中央部が、ロータコア外周部から離れてい永久磁石ロータであ、ロータコアがバックヨークとして働く場合であっても、磁路を妨げることなく、従って、磁束量を最大限に利用することができる。
【0031】
本件出願の第16の発明は、上記第15の発明において内周側貫通孔の長手方向両端部が、外周側貫通孔の長手方向の中心部付近に近接する位置まで伸びてい永久磁石ロータであ、全周に渡ってほぼ均一にロータコアが弾性変形して応力を吸収するため、成形後に樹脂が割れることがない。
【0032】
本件出願の第17の発明は、上記第15、第16の発明において永久磁石ロータの極数が2mであるとき、外周側貫通孔及び内周側貫通孔の数がともに2mであり、かつ、永久磁石の極中心付近において、外周側貫通孔の長手方向の両端がロータコア外周部に近接してい永久磁石ロータであ、ロータコアがバックヨークとして働く場合であっても、磁路を妨げることなく、従って、磁束量を最大限に利用することができる。
【0033】
本件出願の第18の発明は、上記第17の発明において永久磁石の配向がラジアル異方または平行異方であ永久磁石ロータであ、孔がロータコアを通る磁路を妨げないため、空隙の無い十分に広いバックヨークを提供できる。
【0034】
本件出願の第19の発明は、上記第11乃至第18の発明においてロータコアは、打ち抜かれた電磁鋼板を積層してなり、互いに隣接する外周側貫通孔の中間、または、互いに隣接する内周側貫通孔の中間、または、その両方に、打ち抜かれた電磁鋼板間を固着させるカラマセ部を設け永久磁石ロータであ、電磁鋼板間の固着が強固であり、ロータコアのバラケ等が防止できる。
【0035】
本件出願の第20の発明は、上記第11乃至第19の発明において外周側貫通孔の長手方向中心と、隣接する永久磁石の中間が、半径方向に同一の線上にあ永久磁石ロータであ、孔がロータコアを通る磁路を妨げないため、空隙の無い十分に広いバックヨークを提供できる。
【0036】
本件出願の第21の発明は、上記第20の発明において永久磁石の厚みが、円周方向の中心部付近において最も大きく、両端部において、小さくな永久磁石ロータであ、誘起電圧を正弦波に近づけ、コギングトルクを低減するのに効果的であり、さらに、樹脂の厚みが永久磁石の円周方向の両端部に近づくほど大きくなるため、樹脂の厚い部分ほど収縮が大きいため、応力の大きい部分において、ロータコアの変形がしやすく、成形後に樹脂が割れることがない。
【0037】
本件出願の第22の発明は、上記第20の発明において隣接する永久磁石同士が密着しておらず、それらの間に、樹脂が入りこむ隙間を有す永久磁石ロータであ、樹脂の厚い部分ほど収縮が大きいため、応力の大きい部分において、ロータコアの変形がしやすく、成形後に樹脂が割れることがない。
【0038】
本件出願の第23の発明は、上記第1乃至第22の発明において樹脂製の磁石または樹脂の成形時におけるゲートが、円周方向に略等間隔に、3箇所以上設け永久磁石ロータであ、樹脂圧がほぼ均一になり、樹脂の密度もほぼ均一にできる。
【0039】
本件出願の第24の発明は、上記第23の発明において樹脂製の磁石または樹脂の成形時におけるゲートが、外周側貫通孔の円周方向中心と半径方向に同一の線上にあ永久磁石ロータであ、最も樹脂圧が大きく密度も高いゲート部付近の応力が最も大きくなるため、応力の最も大きい部分が、最もロータコアが変形しやすいようにすることにより、成形後に樹脂が割れることがない。
【0040】
本件出願の第25の発明は、上記第11の発明において樹脂製の磁石または樹脂の成形時に、少なくとも外周側貫通孔に、成形時の応力によってロータコアが変形しないようなサポートを挿入す永久磁石ロータの製造方法であ、成形圧によって、ロータコアが変形することを防止できる。
【0041】
本件出願の第26の発明は、上記第1乃至第24の発明において、サポートは、外周側貫通孔内部において半径方向に自由度を有し、成形時には、外周側貫通孔の外周部に密着し、成形後は、外周側貫通孔の外周部から離して取り外永久磁石ロータの製造方法であって、成形時のロータコアの剛性を保ちつつ、成形後に、ロータコアからサポートを取り外しやすくできる。
【0042】
本件出願の第27の発明は、上記第1乃至第24の発明の永久磁石ロータを用いモータであり、ロータを構成する永久磁石の割れを防止できるモータを得ることができる。
【0043】
【発明の実施の形態】
以下、発明の実施の形態について、実施例を示し、説明する。
【0044】
【実施例】
(実施例1)
第一の実施例について、図1から図6を用いて説明する。
【0045】
図1は、本発明の第一の実施例における永久磁石ロータの平面図である。図2は、本発明の第一の実施例における永久磁石ロータのA−A’断面図である。
【0046】
略円筒形のロータコア11の外周に、樹脂製の永久磁石12をロータコアと一体としてリング状に成形している。永久磁石12は、通常、樹脂製の磁石を260℃から300℃程度の高温の金型内部で成形してなる。永久磁石の成形時に、磁場配向を行うための強力な永久磁石を金型に組み込んであり、成形された永久磁石12は、極異方配向を有する。この時、永久磁石の内部磁化が極異方であるため、永久磁石内周部からロータコア11に磁束が流れることはなく、バックヨークを必要としない。
【0047】
ロータコア11は、中心に設けられた軸孔13に軸14を通し、軸を回転自在に保持し、ロータの外周部に対向するステータ(図示せず)にほどこされた3相巻線に、電気的スイッチング素子によって整流された電流が流れ発生する回転磁界によって、軸14を中心に回転している。
【0048】
永久磁石の成形時は高温であり、永久磁石12もロータコア11も膨張するが、成形後、金型から取り出すと、永久磁石12もロータコア11も収縮する。このとき、従来の技術にて述べたように、永久磁石を構成する樹脂の熱膨張係数は、ロータコア材の熱膨張係数より小さいため、ロータコア11外周部には、応力がかかる。この応力は反作用としてロータコア材より脆い永久磁石を構成する樹脂に働くが、ロータコア11には、その応力を半径方向に緩和するための孔が設けられている。従って、応力によりロータコア11が弾性変形するため、樹脂にかかる応力が小さくなり、樹脂の割れを防止できる。
【0049】
応力を半径方向に緩和する孔は、ロータコアの最外周に設けられた外周側貫通孔15と、その外周側貫通孔15の内周側にわずかな距離をおいて設けられた内周側貫通孔16とからなる。外周側貫通孔15及び内周側貫通孔16は、ともに3個ずつあり、それらは同一形状であり、等間隔に設けられている。また、外周側貫通孔15とロータコア外周との間には、略等間隔の薄肉部19があり、これにより、外圧に対するしなやかさを保つことができる。これにより、隣接する孔の相互間にあるスポーク17、18が等間隔に並び、それぞれの孔の数を3個以上とすることにより、スポーク17、18がそれぞれ3個以上となるので、ほぼ全周に渡って安定して均一に応力がかかることになる。仮に、スポーク17、18がそれぞれ2本しかなかったとすると、仮にロータコア11の外周に働く応力にわずかなアンバランスが生じた場合、容易に一方向に曲げられてしまい、軸心がずれてしまう。
【0050】
さらに、外周側貫通孔15の円周方向中心と、隣接する内周側貫通孔16間のスポーク18とは、半径方向に同一の線上にあり、かつ、内周側貫通孔16の円周方向中心と、隣接する外周側貫通孔15間のスポーク17とは、半径方向に同一の線上にある。また、少なくとも外周側貫通孔15のロータ回転中心からの角度は、60°(=360/6)以上であり、1周のうち、半分以上が孔となっている。さらに、外周側貫通孔15と内周側貫通孔16は、円周方向にオーバーラップした部分を有する。これにより、ロータコア11の外周に均一に応力が働いた場合、外周側貫通孔15の中央付近の薄肉部19cが大きく変形し、スポーク17部は剛性があるため、変形しにくく応力が集中する。このときの変形図を図3に示す。このとき、スポーク17のある部分にのみ応力が集中するが、その応力が、外周側貫通孔15と内周側貫通孔16の円周方向にオーバーラップした部分の間にある薄肉部20が変形し、応力を緩和する。この時の変形図を図4に示す。この双方の変形状態がバランスが取れれば、ロータコア11の全周に渡って同一量の変位により、均一な応力緩和効果が得られる。特に、外周側貫通孔15の間にあるスポーク17が内周側貫通孔16に向かって変位する場合、スポーク17に対して、外周側貫通孔15と内周側貫通孔16の円周方向にオーバーラップした部分の間にある薄肉部20の長さが、両側で同一の長さであれば、半径方向にのみ力がかかるため、アンバランスによる偏芯を最小限に抑えることが可能である。
【0051】
また、ロータコアは電磁鋼板を金型で打ち抜いたロータコアシートを積層してなるが、ロータコアシート同士の固着に、コアシートの半抜き部分により行うカラマセが用いられる。カラマセ穴は、外周側カラマセ21と内周側カラマセ22からなる。外周側カラマセ21は、隣接する外周側貫通孔15の間のスポーク17上にあり、内周側カラマセ22は、隣接する内周側貫通孔16の間のスポーク18上にある。これにより、ロータコアシートが強固にカラマセにより一体化される。なお、ロータコアは、鋳物やアルミダイカスト等でもよく、その場合は、カラマセは不要である。特に、極異方配向なので、ロータコアは磁性体である必要がなく、アルミダイカスト等を用いれば、形状の自由度が高く、生産性も高くできるという利点もある。
【0052】
また、樹脂製の永久磁石12を成形する際の金型のゲート位置は、円周方向に等間隔に設ければ、樹脂圧が均等となり、軸芯がアンバランスになることがなく、好適である。この時、最も樹脂圧に対して剛性の低くなる、外周側貫通孔15の中央部の半径方向に延長した部分には、ゲート23を設けるとよい。ゲート位置付近は、樹脂の充填密度が他より高くなるため、樹脂圧も大きくなる可能性があるためである。場合によっては、上記ゲート23の間に、補助的にゲート24を設けてもよい。
【0053】
図3は、ロータコア全周に均一に樹脂圧がかかったときのロータコア11の変形図を示している。図中の矢印は、圧力の方向である。図より、外周側貫通孔15の部分は大きく変形しているが、外周側スポーク17付近は変形が少ない。従って、外周側貫通孔15の部分は結果的に圧力が小さくなり、外周側スポーク17付近に圧力が集中する。図4は、外周側スポーク17付近にのみ圧力がかかったときのロータコア11の変形図である。この時、外周側貫通孔15と内周側貫通孔16との間の薄肉部20が変形することにより、ロータコア11の外周が変形し、圧力を低減可能であることがわかる。この時、外周側貫通孔15の外周側の角部15A及び内周側貫通孔16の外周側の角部16Aは、特に応力が集中しやすく、ここのフィレットを、それぞれの内周側の角部に比べて大きくとるとよい。また、特に外周側貫通孔15の円周方向の幅は、少なくとも60°以上とすることによって、円周方向の半分を超える部分が孔となる。
【0054】
金型内で樹脂製の磁石を成形するとき、成形圧がロータコア外周部にかかり、これは、樹脂の収縮による圧力より大きいため、この時の変形を防止するため、図5に示すように、サポート25を外周側貫通孔15に挿入するとよい。このとき、サポート25は、外周側貫通孔15の外周部の壁にのみ密着するよう、半径方向の外側に向かって(図中の矢印の方向に)圧力をかけるとよい。また、樹脂製の磁石を成形した後は、図6に示すように、サポート25を半径方向の内側に向かって移動させることで外周側貫通孔15からサポート25を容易にはずすことが可能である。サポートの形状は、必ずしも図に示す形状である必要はない。
【0055】
(実施例2)
第二の実施例について、図7から図8を用いて説明する。
【0056】
図7は、本発明の第二の実施例における永久磁石ロータの平面図である。図8は、本発明の第二の実施例における永久磁石ロータのB−B’断面図である。
【0057】
略円筒形のロータコア31の外周に、樹脂製の永久磁石32をロータコアと一体としてリング状に成形している。永久磁石32は、通常、樹脂製の磁石を260℃から300℃程度の高温の金型内部で成形してなる。永久磁石の成形時に、略平行異方に磁場配向するか、特に磁場配向をさせない。磁場配向をさせない場合は、成形後、着磁器により着磁を行う。このとき、磁化方向は、略平行異方または、ラジアル異方となり、永久磁石32の内周側に磁束が流れ出るため、バックヨークを必要とする。
【0058】
ロータコア31は、中心に設けられた軸孔33に軸34を通し、軸を回転自在に保持し、ロータの外周部に対向するステータ(図示せず)にほどこされた3相巻線に、電気的スイッチング素子によって整流された電流が流れ発生する回転磁界によって、軸34を中心に回転している。
【0059】
樹脂製の磁石の成形及び成形後の収縮による振る舞いは、実施例1と同様であるので省略する。外周側貫通孔35と内周側貫通孔36の形状が異なる。外周側貫通孔35及び内周側貫通孔36は、ともに4個ずつあり、それらは同一形状であり、等間隔に設けられている。また、外周側貫通孔35とロータコア外周との間には、略等間隔の薄肉部39があり、これにより、外圧に対するしなやかさを保つことができる。これにより、隣接する孔の相互間にあるスポーク37、38が等間隔に並び、それぞれの孔の数を極数と同一の4個とすることにより、スポーク37、38がそれぞれ4個となるので、ほぼ全周に渡って安定して均一に応力がかかることになる。
【0060】
さらに、外周側貫通孔35の円周方向中心と、隣接する内周側貫通孔36間のスポーク38とは、半径方向に同一の線上にあり、かつ、内周側貫通孔36の円周方向中心と、隣接する外周側貫通孔35間のスポーク37とは、半径方向に同一の線上にある。
【0061】
この時、外周側貫通孔35の長手方向両端部は、ロータコア31の外周部付近まで近接しているため、磁路を妨害するが、外周側貫通孔35の長手方向両端部を永久磁石の磁極中心付近に位置させることにより、外周側貫通孔35の外周側にバックヨークを確保することができる。
【0062】
また、ロータコアは電磁鋼板を金型で打ち抜いたロータコアシートを積層してなるが、ロータコアシート同士の固着に、コアシートの半抜き部分により行うカラマセが用いられる。カラマセ穴は、外周側カラマセ41と内周側カラマセ42からなる。外周側カラマセ41は、隣接する外周側貫通孔35とロータコア外周部との間にあり、内周側カラマセ42は、外周側貫通孔35と内周側貫通孔36の間にある。これにより、ロータコアシートが強固にカラマセにより一体化される。
【0063】
また、樹脂製の永久磁石32を成形する際の金型のゲート位置は、円周方向に等間隔に設ければ、樹脂圧が均等となり、軸芯がアンバランスになることがなく、好適である。この時、最も樹脂圧に対して剛性の低くなる、外周側貫通孔35の中央部の半径方向に延長した部分には、ゲート43を設けるとよい。ゲート位置付近は、樹脂の充填密度が他より高くなるため、樹脂圧も大きくなる可能性があるためである。場合によっては、上記ゲート43の間に、補助的にゲート44を設けてもよい。
【0064】
この際、ゲートは、永久磁石の磁極中心または磁極境界、またはそれらの両方に設けると、磁気的アンバランスも防止できる。
【0065】
(実施例3)
第三の実施例について、図9から図11を用いて説明する。
【0066】
図9は、本発明の第三の実施例における永久磁石ロータの平面図である。図10は、本発明の第三の実施例における永久磁石ロータの横断面図である。図11は、本発明の第三の実施例における永久磁石ロータのC−C’断面図である。
【0067】
略円筒形のロータコア51の外周に、複数の略円弧状の焼結の永久磁石52をロータコア51の外周部に密着させ、永久磁石52とロータコア51を樹脂66で一体モールドして固定している。永久磁石52は、内周部がロータコア外周部と密着するような円弧であり、円周方向の中央部付近で最も厚く、端部に行くに従って薄くなる。本形状により、コギングトルクを低減でき、騒音の低減が図れる。また、永久磁石52の円周方向端部の外側に樹脂を流しても、永久磁石52の円周方向中央部は樹脂に覆われないようにし、それより外周側に樹脂が流れないようにすれば、ステータとロータの間のエアギャップを最小にすることが可能であり、効率面でも有利である。また、隣接する永久磁石52間に隙間ができ、その間に樹脂が流れるようにすれば、モールドによる永久磁石の固定が強固になる。
【0068】
ロータコア51には、樹脂の収縮による応力を半径方向に緩和するための孔が設けられている。従って、応力によりロータコア51が弾性変形するため、樹脂にかかる応力が小さくなり、樹脂の割れを防止できる。
【0069】
応力を半径方向に緩和する孔の配置は、実施例1と同一の思想によっている。すなわち、ロータコアの最外周に設けられた外周側貫通孔55と、その外周側貫通孔55の内周側にわずかな距離をおいて設けられた内周側貫通孔56とからなる。外周側貫通孔55及び内周側貫通孔56は、ともに8個ずつあり、それらは同一形状であり、等間隔に設けられている。また、外周側貫通孔55とロータコア外周との間には、略等間隔の薄肉部59があり、これにより、外圧に対するしなやかさを保つことができる。これにより、隣接する孔の相互間にあるスポーク57、58が等間隔に並び、それぞれの孔の数を8個とすることにより、スポーク57、58がそれぞれ8個となるので、ほぼ全周に渡って安定して均一に応力がかかることになる。
【0070】
さらに、外周側貫通孔55の円周方向中心と、隣接する内周側貫通孔56間のスポーク18とは、半径方向に同一の線上にあり、かつ、内周側貫通孔56の円周方向中心と、隣接する外周側貫通孔55間のスポーク57とは、半径方向に同一の線上にある。また、少なくとも外周側貫通孔55のロータ回転中心からの角度は、22.5°(=360/16)以上であり、1周のうち、半分以上が孔となっている。さらに、外周側貫通孔55と内周側貫通孔は、円周方向にオーバーラップした部分を有する。
【0071】
樹脂が収縮した時のロータコア51に設けられた外周側貫通孔55及び内周側貫通孔56の働きについては、実施例1と同様である。
【0072】
特に、外周側貫通孔55の間にあるスポーク57が内周側貫通孔56に向かって変位する場合、スポーク57に対して、外周側貫通孔55と内周側貫通孔56の円周方向にオーバーラップした部分の間にある薄肉部60の長さが、両側で同一の長さであれば、半径方向にのみ力がかかるため、アンバランスによる偏芯を最小限に抑えることが可能である。
【0073】
この時、樹脂量の多い、隣接する永久磁石52間の隙間が、樹脂の収縮による圧力が最も大きくなるため、隣接する永久磁石52間の隙間と、外周側貫通孔55の円周方向中心とは半径方向に同一の線上に設けるとよい。また、ゲート位置付近は樹脂の充填密度が大きくなるため、樹脂の収縮の際の圧力も大きくなるため、ゲート位置と、外周側貫通孔55の円周方向中心とは半径方向に同一の線上に設けるとよい。
【0074】
また、ロータコアは電磁鋼板を金型で打ち抜いたロータコアシートを積層してなるが、ロータコアシート同士の固着に、コアシートの半抜き部分により行うカラマセが用いられる。カラマセ穴は、外周側カラマセ61と内周側カラマセ62からなる。外周側カラマセ61は、隣接する外周側貫通孔55の間のスポーク57上にあり、内周側カラマセ62は、隣接する内周側貫通孔56の間のスポーク58上にある。なお、全スポーク状にカラマセを設ける必要もなく、必要に応じてカラマセを設ければよい。本実施例では、外周側カラマセ61、内周側カラマセ62とも、それぞれ4個ずつ設けている。
【0075】
(実施例4)
第四の実施例について、図12を用いて説明する。
【0076】
図12は、本発明の第四の実施例における永久磁石ロータの平面図である。
【0077】
ロータコア71と永久磁石72、樹脂86との関係は実施例3と同様であり、省略する。
【0078】
外周側貫通孔75は、長手方向の両端が、永久磁石72の極中心付近に近接した、内周側に対して凸の円弧形状である。これにより、永久磁石72の内周側からでた磁束を通すバックヨークとしての磁路を確保することができる。また、内周側貫通孔76は、長手方向の両端が、外周側貫通孔75の長手方向中心付近に近接した、内周側に対して凸の円弧形状である。
【0079】
作用については、実施例2と同様であるので省略する。
【0080】
また、ロータコアは電磁鋼板を金型で打ち抜いたロータコアシートを積層してなるが、ロータコアシート同士の固着に、コアシートの半抜き部分により行うカラマセが用いられる。カラマセ穴は、外周側貫通孔81と内周側カラマセ82からなる。外周側カラマセ81は、外周側貫通孔75とロータコア外周との間にあり、内周側カラマセ82は、隣接する内周側貫通孔86の間のスポーク88上にある。外周側カラマセ61、内周側カラマセ62とも、それぞれ4個ずつ設けている。また、外周側カラマセ61と内周側カラマセ62は、半径方向に同一の線上にあるため、機械的、また、磁気的なアンバランスも解消できる。
【0081】
【発明の効果】
第1の発明によれば、ロータコアが弾性変形して応力を吸収するため、成形後に永久磁石が割れることがなく、ロータの信頼性を高めることができる。
【0082】
また、第1の発明によれば、ロータコア外周付近が弾性変形して応力を吸収するため、成形後に永久磁石が割れることがない。
【0083】
また、第1の発明によれば、ロータコア形状の工夫のみによって、ロータコアが弾性変形して応力を吸収するため、成形後に永久磁石が割れることがない。
【0084】
また、第1の発明によれば、全周に渡ってロータコアが弾性変形して応力を吸収するため、成形後に永久磁石が割れることがない。
【0085】
また、第1の発明によれば、全周に渡ってほぼ均一にロータコアが弾性変形して応力を吸収するため、特定の箇所への応力集中を緩和でき、成形後に永久磁石が割れることがない。
【0086】
第2の発明によれば、全周に渡ってロータコアがしなやかに弾性変形して応力を吸収するため、成形後に永久磁石が割れることがない。
【0087】
第3の発明によれば、全周に渡ってロータコアがしなやかに弾性変形して応力を吸収するため、成形後に永久磁石が割れることがない。
【0088】
第4の発明によれば、ロータコアの外周付近がしなやかに弾性変形して応力を吸収するため、成形後に永久磁石が割れることがない。
【0089】
第5の発明によれば、ロータコアがバックヨークとして働かないため、磁路を妨げず、孔を設けることができる。
【0090】
第6の発明によれば、ロータコアがバックヨークとして働く場合においても、孔によって磁路を妨げることを最小限に抑えることができる。
【0091】
第7の発明によれば、全周に渡ってほぼ均一にロータコアが弾性変形して応力を吸収するため、成形後に永久磁石が割れることがない。
【0092】
第8の発明によれば、ロータコアがバックヨークとして働く場合であっても、磁路を妨げることなく、従って、磁束量を最大限に利用することができる。
【0093】
第9の発明によれば、孔がロータコアを通る磁路を妨げないため、空隙の無い十分に広いバックヨークを提供できる。
【0094】
第10の発明によれば、電磁鋼板間の固着が強固であり、ロータコアのバラケ等が防止できる。
【0095】
第11の発明によれば、ロータコアが弾性変形して応力を吸収するため、成形後に樹脂が割れることがない。
【0096】
また、第11の発明によれば、ロータコアが弾性変形して応力を吸収するため、成形後に樹脂が割れることがない。
【0097】
また、第11の発明によれば、ロータコア形状の工夫のみによって、ロータコアが弾性変形して応力を吸収するため、成形後に樹脂が割れることがない。
【0098】
また、第11の発明によれば、全周に渡ってロータコアが弾性変形して応力を吸収するため、成形後に樹脂が割れることがない。
【0099】
また、第11の発明によれば、全周に渡ってロータコアがほぼ均一に弾性変形して応力を吸収するため、成形後に樹脂が割れることがない。
【0100】
第12の発明によれば、全周に渡ってロータコアがしなやかに弾性変形して応力を吸収するため、成形後に樹脂が割れることがない。
【0101】
第13の発明によれば、全周に渡ってロータコアがしなやかに弾性変形して応力を吸収するため、成形後に樹脂が割れることがない。
【0102】
第14の発明によれば、ロータコアの外周付近がしなやかに弾性変形して応力を吸収するため、成形後に樹脂が割れることがない。
【0103】
第15の発明によれば、ロータコアがバックヨークとして働く場合であっても、磁路を妨げることなく、従って、磁束量を最大限に利用することができる。
【0104】
第16の発明によれば、全周に渡ってほぼ均一にロータコアが弾性変形して応力を吸収するため、成形後に樹脂が割れることがない。
【0105】
第17の発明によれば、ロータコアがバックヨークとして働く場合であっても、磁路を妨げることなく、従って、磁束量を最大限に利用することができる。
【0106】
第18の本発明の請求項26に記載の発明によれば、孔がロータコアを通る磁路を妨げないため、空隙の無い十分に広いバックヨークを提供できる。
【0107】
第19の発明によれば、電磁鋼板間の固着が強固であり、ロータコアのバラケ等が防止できる。
【0108】
第20の発明によれば、孔がロータコアを通る磁路を妨げないため、空隙の無い十分に広いバックヨークを提供できる。
【0109】
第21の発明によれば、誘起電圧を正弦波に近づけ、コギングトルクを低減するのに効果的であり、さらに、樹脂の厚みが永久磁石の円周方向の両端部に近づくほど大きくなるため、樹脂の厚い部分ほど収縮が大きいため、応力の大きい部分において、ロータコアの変形がしやすく、成形後に樹脂が割れることがない。
【0110】
第22の発明によれば、樹脂の厚い部分ほど収縮が大きいため、応力の大きい部分において、ロータコアの変形がしやすく、成形後に樹脂が割れることがない。
【0111】
第23の発明によれば、樹脂圧がほぼ均一になり、樹脂の密度もほぼ均一にできる。
【0112】
第24の発明によれば、最も樹脂圧が大きく密度も高いゲート部付近の応力が最も大きくなるため、応力の最も大きい部分が、最もロータコアが変形しやすいようにすることにより、成形後に樹脂が割れることがない。
【0113】
第25の発明によれば、成形圧によって、ロータコアが変形することを防止できる。
【0114】
第26の発明によれば、成形時のロータコアの剛性を保ちつつ、成形後に、ロータコアからサポートを取り外しやすくできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一の実施例における永久磁石ロータの平面図
【図2】 本発明の第一の実施例における永久磁石ロータのA−A’断面図
【図3】 ロータコア全周に均一に樹脂圧がかかったときのロータコアの変形図
【図4】 外周側スポーク付近にのみ圧力がかかったときのロータコアの変形図
【図5】 樹脂製の磁石を成形する際のサポートを挿入した状態を示す平面図
【図6】 樹脂製の磁石を成形した後のサポートを移動した状態を示す平面図
【図7】 本発明の第二の実施例における永久磁石ロータの平面図
【図8】 本発明の第二の実施例における永久磁石ロータのB−B’断面図
【図9】 本発明の第三の実施例における永久磁石ロータの平面図
【図10】 本発明の第三の実施例における永久磁石ロータの横断面図
【図11】 本発明の第三の実施例における永久磁石ロータのC−C’断面図
【図12】 本発明の第四の実施例における永久磁石ロータの平面図
【図13】 (a)従来の永久磁石ロータの平面図
(b)従来の永久磁石ロータのA−A断面図
【符号の説明】
11 ロータコア
12 永久磁石
13 軸孔
14 軸
15 外周側貫通孔
16 内周側貫通孔
17 外周側スポーク
18 内周側スポーク
19 薄肉部
20 薄肉部
21 外周側カラマセ
22 内周側カラマセ
23、24 ゲート
25 サポート

Claims (27)

  1. 鉄などの金属からなる略円筒形のロータコアの外周に樹脂製の永久磁石を前記ロータコアの外周にリング状に一体成形してなる永久磁石ロータにおいて、成形後の前記ロータコアと永久磁石の熱収縮率の違いによる応力を前記ロータコアの半径方向に吸収するための手段を前記ロータコアの外周付近の全周に渡って設けた構成を有する永久磁石ロータであり、さらに前記応力を前記ロータコアの半径方向に吸収するための手段が前記ロータコアの外周付近に設けられた貫通孔であり、前記貫通孔が、前記ロータコアの最外周に設けられた外周側貫通孔と、前記外周側貫通孔の内周部にわずかな距離をおいて設けられた内周側貫通孔との、少なくとも半径方向に2段に設けられる構成であり、前記外周側貫通孔及び前記内周側貫通孔とも、略等間隔にそれぞれ3個以上設けられ、かつ前記外周側貫通孔及び前記内周側貫通孔の数をどちらもn個としたとき、それぞれの外周側貫通孔の円周方向の中心と、互いに隣接する内周側貫通孔の中間とが、半径方向に同一の線上にある構成を具備する永久磁石ロータ。
  2. 外周側貫通孔の数をn個とした時、1個の外周側貫通孔の永久磁石ロータ回転中心からの角度が、(360/2n)°を超える、請求項記載の永久磁石ロータ。
  3. 外周側貫通孔と内周側貫通孔は、円周方向にオーバーラップした部分を有する、請求項1又は請求項のいずれか1項記載の永久磁石ロータ。
  4. 外周側貫通孔とロータコア外周との間に、略等幅の薄肉部を有する、請求項から請求項のいずれか1項記載の永久磁石ロータ。
  5. 永久磁石の配向が極異方である、請求項記載の永久磁石ロータ。
  6. 外周側貫通孔の長手方向の両端が、ロータコア外周部に近接する位置まで伸び、外周側貫通孔の長手方向の中央部が、ロータコア外周部から離れている請求項から請求項のいずれか1項記載の永久磁石ロータ。
  7. 内周側貫通孔の長手方向両端部が、外周側貫通孔の長手方向の中心部付近に近接する位置まで伸びている、請求項記載の永久磁石ロータ。
  8. 永久磁石ロータの極数が2mであるとき、外周側貫通孔及び内周側貫通孔の数がともに2mであり、かつ、永久磁石の極中心付近において、外周側貫通孔の長手方向の両端がロータコア外周部に近接している、請求項または請求項記載の永久磁石ロータ。
  9. 永久磁石の配向がラジアル異方または平行異方である請求項記載の永久磁石ロータ。
  10. ロータコアは、打ち抜かれた電磁鋼板を積層してなり、互いに隣接する外周側貫通孔の中間、または、互いに隣接する内周側貫通孔の中間、または、その両方に、打ち抜かれた電磁鋼板間を固着させるカラマセ部を設けたことを特徴とする請求項から請求項のいずれか1項記載の永久磁石ロータ。
  11. 鉄などの金属からなる略円筒形のロータコアの外周に複数の略円弧状の焼結の永久磁石を配置し、その外周部の一部または全てを樹脂でモールドすることにより、前記ロータコアと前記磁石を固定してなる永久磁石ロータにおいて、成形後の前記ロータコアと永久磁石の熱収縮率の違いによる応力を前記ロータコアの半径方向に吸収するための手段を前記ロータコアの外周付近の全周に渡って設けた構成を有する永久磁石ロータであり、さらに前記応力を前記ロータコアの半径方向に吸収するための手段が前記ロータコアの外周付近に設けられた貫通孔であり、前記貫通孔が、前記ロータコアの最外周に設けられた外周側貫通孔と、前記外周側貫通孔の内周部にわずかな距離をおいて設けられた内周側貫通孔との、少なくとも半径方向に2段に設けられる構成であり、前記外周側貫通孔及び前記内周側貫通孔とも、略等間隔にそれぞれ3個以上設けられ、かつ前記外周側貫通孔及び前記内周側貫通孔の数をどちらもn個としたとき、それぞれの外周側貫通孔の円周方向の中心と、互いに隣接する内周側貫通孔の中間とが、半径方向に同一の線上にある構成を具備する永久磁石ロータ。
  12. 外周側貫通孔の数をn個とした時、1個の外周側貫通孔の永久磁石ロータ回転中心からの角度が、(360/2n)°を超える、請求項11記載の永久磁石ロータ。
  13. 外周側貫通孔と内周側貫通孔は、円周方向にオーバーラップした部分を有する、請求項11又はから請求項12のいずれか1項記載の永久磁石ロータ。
  14. 外周側貫通孔とロータコア外周との間に、略等幅の薄肉部を有する、請求項11から請求項13のいずれか1項記載の永久磁石ロータ。
  15. 外周側貫通孔の長手方向の両端が、ロータコア外周部に近接する位置まで伸び、外周側貫通孔の長手方向の中央部が、ロータコア外周部から離れている請求項11から請求項13のいずれか1項記載の永久磁石ロータ。
  16. 内周側貫通孔の長手方向両端部が、外周側貫通孔の長手方向の中心部付近に近接する位置まで伸びている、請求項15記載の永久磁石ロータ。
  17. 永久磁石ロータの極数が2mであるとき、外周側貫通孔及び内周側貫通孔の数がともに2mであり、かつ、永久磁石の極中心付近において、外周側貫通孔の長手方向の両端がロータコア外周部に近接している、請求項15または請求項16記載の永久磁石ロータ。
  18. 永久磁石の配向がラジアル異方または平行異方である請求項17記載の永久磁石ロータ。
  19. ロータコアは、打ち抜かれた電磁鋼板を積層してなり、互いに隣接する外周側貫通孔の中間、または、互いに隣接する内周側貫通孔の中間、または、その両方に、打ち抜かれた電磁鋼板間を固着させるカラマセ部を設けたことを特徴とする請求項11から請求項18のいずれか1項記載の永久磁石ロータ。
  20. 外周側貫通孔の長手方向中心と、隣接する永久磁石の中間が、半径方向に同一の線上にある、請求項11から請求項19のいずれか1項記載の永久磁石ロータ。
  21. 永久磁石の厚みが、円周方向の中心部付近において最も大きく、両端部において、小さくなる、請求項20記載の永久磁石ロータ。
  22. 隣接する永久磁石同士が密着しておらず、それらの間に、樹脂が入りこむ隙間を有する請求項20記載の永久磁石ロータ。
  23. 樹脂製の磁石または樹脂の成形時におけるゲートが、円周方向に略等間隔に、3箇所以上設けた、請求項1から請求項22のいずれか1項記載の永久磁石ロータ。
  24. 樹脂製の磁石または樹脂の成形時におけるゲートが、外周側貫通孔の円周方向中心と半径方向に同一の線上にある、請求項23記載の永久磁石ロータ。
  25. 樹脂製の磁石または樹脂の成形時に、少なくとも外周側貫通孔に、成形時の応力によってロータコアが変形しないようなサポートを挿入することを特徴とした、請求項から請求項24のいずれか1項記載の永久磁石ロータの製造方法。
  26. サポートは、外周側貫通孔内部において半径方向に自由度を有し、成形時には、外周側貫通孔の外周部に密着し、成形後は、外周側貫通孔の外周部から離して取り外す、請求項25記載の永久磁石ロータの製造方法。
  27. 請求項1から請求項24記載のいずれか1項記載の永久磁石ロータを用いたことを特徴とするモータ。
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