JP4717265B2 - 有機el装置及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、有機EL(Electroluminescence)装置及びその製造方法に係り、詳しくは、少なくとも有機発光層を含む有機層と陰極との界面に金属酸化物を含有する有機EL装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
情報機器等の表示デバイスに用いられるEL素子の一種として、有機EL装置が開発されている。図12は、従来から一般に知られている有機EL装置の構成を示す断面図である。同有機EL装置は、図12に示すように、ガラス基板等から成る透明絶縁基板51と、透明絶縁基板51上に形成されたITO(Indium Tin Oxide:酸化インジュウム錫)等の透明導電材料から成る陽極(下部電極)52と、陽極52上に形成された正孔輸送層53と、正孔輸送層53上に形成された有機発光層54と、有機発光層54上に形成されたAlLi(アルミニウムリチウム)等から成る陰極(上部電極)55と、陽極52、正孔輸送層53、有機発光層54及び陰極55から成る素子主要部が形成された透明絶縁基板51上に、素子主要部を覆うように封止樹脂56を介して取り付けられたガラス等から成るキャップ57とを備えている。
上述の封止樹脂としては例えばUV(Ultra-Violet:紫外線)硬化性樹脂が用いられて、光源からUVを含んだ光を封止樹脂に照射することにより、硬化させて封止を行なっている。
【0003】
ところで、上述の有機EL装置は、有機発光層54と陰極55との界面が不完全である場合が多いので、もともと不安定な欠陥が存在している。この欠陥とは、界面準位を形成すべき個所に格子欠陥等による不純物準位が形成されることを意味しており、この欠陥の存在によって、本来流れるべきキャリアのパス以外にもパスが発生して、リーク電流が増加するようになる。さらに、陰極55と陽極52とがショートするおそれもある。したがって、有機EL装置の特性が不安定になり、高い整流比が得られなくなる。これらのため、単純マトリックス駆動を行って場合には、画素ショート、クロストークが発生していた。
【0004】
ここで、従来から、特性の安定化を図るために有機発光層と陰極との界面に酸化層を形成するように構成した有機EL装置が知られており、例えば特開平9−245968号公報に開示されている。同有機EL装置は、図13に示すように、ガラス基板61と、ガラス基板61上に形成されたITOから成る陽極62と、陽極62上に形成された有機材料から成るホール輸送材料層63と、ホール輸送材料層63上に形成された有機材料から成る電子輸送材料層64と、電子輸送材料層64上に形成された陰極65とを備え、電子輸送材料層64と陰極65との界面には酸化層66(または水酸化層)が形成されている。
【0005】
陰極65の材料としては、例えばLi(リチウム)、Na(ナトリウム)、Ka(カリウム)等の一価の金属、Mg(マグネシウム)、Ca(カルシウム)等の二価の金属、あるいはAl(アルミニウム)等の三価の金属を用いる。具体的には、陰極65の材料の成膜を行う際に、雰囲気中の酸素分子または水素分子の濃度を通常の成膜の際よりも高くすることによって、酸化層66を形成する。
このような構成により、有機発光層である電子輸送材料層64と陰極65との界面の金属の仕事関数あるいはイオン化ポテンシャルを下げることによって、低電圧駆動を可能にし、結果として安定に動作する有機EL装置を得ることができるとされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平9−245968号公報記載の有機EL装置の構成では、有機発光層と陰極との界面に単に酸化層を形成しているだけなので、高い整流比を得るのが困難である、という問題がある。
すなわち、上記公報においては、有機EL装置の製造時に陰極65の材料の成膜を行う際に、雰囲気中の酸素分子または水素分子の濃度を通常の成膜の際よりも高くすることによって、酸化層66を形成しているので、酸素分子または水素分子の濃度を望ましい範囲に制御するのが困難なため、有機EL装置製造の歩留まりが悪くなって、スループットが低下し、しかも整流比が十分高いレベルが得られなかった。また、酸化層66あるいは水酸化層は絶縁層であるので、これらの層が均一に形成された場合には、駆動電圧が高く、発光効率が低くなる問題点があった。
【0007】
この発明は、上述の事情に鑑みてなされたもので、高い整流比を得ることができ、しかも駆動電圧は低く、発光効率を高くすることができるようにした有機EL装置及びその製造方法を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、透明絶縁基板上に透明電極から成る陽極、少なくとも有機発光層を含む有機層、陰極を順次に積層し、該陰極が上記有機層との界面に金属酸化物を含有する有機EL装置であって、上記金属酸化物が上記有機層との界面側で高濃度となる濃度勾配を有するように形成されていることを特徴としている。
【0009】
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の有機EL装置に係り、上記陰極は第1の陰極及び第2の陰極から成り、上記第1の陰極が上記有機層との界面に金属酸化物を含有することを特徴としている。
【0010】
また、請求項3記載の発明は、請求項1記載の有機EL装置に係り、上記陰極は複数層から成り、該複数層の陰極のうち上記有機層と接する陰極が上記有機層との界面に金属酸化物を含有することを特徴としている。
【0011】
また、請求項4記載の発明は、請求項1、2又は3記載の有機EL装置に係り、上記陰極の膜厚方向に沿って曲線状に変化していることを特徴としている。
【0012】
また、請求項5記載の発明は、請求項1、2又は3記載の有機EL装置に係り、上記金属酸化物の上記濃度勾配は、上記陰極の膜厚方向に沿って直線状に変化していることを特徴としている。
【0013】
また、請求項6記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか1に記載の有機EL装置に係り、上記金属酸化物の濃度は、上記有機層と界面を形成している陰極の膜厚内で0になっていることを特徴としている。
【0014】
また、請求項7記載の発明は、透明絶縁基板上に透明電極から成る陽極、少なくとも有機発光層を含む有機層、陰極を順次に積層し、該陰極が上記有機層との界面に金属酸化物を含有する有機EL装置の製造方法であって、上記陽極及び上記有機層を順次に積層した上記透明絶縁基板を真空装置内に配置し、上記金属酸化物を形成し得る第1の金属及び上記陰極形成用の第2の金属を共蒸着することにより、上記有機層との界面側で高濃度となる濃度勾配を有する上記金属酸化物を形成することを特徴としている。
【0015】
また、請求項8記載の発明は、透明絶縁基板上に透明電極から成る陽極、少なくとも有機発光層を含む有機層、陰極を順次に積層し、該陰極が上記有機層との界面に金属酸化物を含有する有機EL装置の製造方法であって、上記透明絶縁基板上に上記陽極及び上記有機層を順次に積層して形成する工程と、上記透明絶縁基板を、予め上記金属酸化物を形成し得る第1の金属及び上記陰極形成用の第2の金属が供給された真空装置内に配置する工程と、上記第1及び第2の金属を共蒸着することにより、上記有機層との界面側で高濃度となる濃度勾配を有する上記金属酸化物を形成する工程とを含むことを特徴としている。
【0016】
また、請求項9記載の発明は、請求項7又は8記載の有機EL装置の製造方法に係り、上記第1の金属が予め表面酸化されていることを特徴としている。
【0017】
また、請求項10記載の発明は、請求項7、8又は9記載の有機EL装置の製造方法に係り、上記共蒸着を真空装置内に酸素を導入しながら行い、共蒸着開始時から上記真空装置内の上記酸素を徐々に減少するよう制御して行うことを特徴としている。
【0018】
また、請求項11記載の発明は、請求項7乃至10のいずれか1に記載の有機EL装置の製造方法に係り、上記第1の金属がLiあるいはMgから成る一方、上記第2の金属がAlあるいはAgから成ることを特徴としている。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、この発明の実施の形態について説明する。説明は、実施例を用いて具体的に行う。
◇第1実施例
図1は、この発明の第1実施例である有機EL装置の構成を示す断面図、図2は同有機EL装置の有機発光層と陰極との界面の近傍部分を拡大して示す図、図3は同有機EL装置の陰極の膜厚(横軸)と原子濃度(縦軸)との関係をオージェ分析結果で示す図、また、図4は同有機EL装置の製造方法の構成を工程順に示す工程図、図5は同有機EL装置の製造方法の主要工程に用いられる真空蒸着装置の構成を概略的に示す図、図6はガラス基板上に酸素雰囲気下放置したLiを成膜後Alをその上に積層成膜した分析用薄膜サンプルを用いて分析した結果を示す図、図7は同有機EL装置及び比較例の整流特性を示す図、図8は同有機EL装置の参考例における整流特性を示す図である。
この例の有機EL装置10は、図1に示すように、ガラス基板等から成る透明絶縁基板1と、透明絶縁基板1上に形成されたITO等の透明導電材料から成る陽極2と、陽極2上に形成された例えばα−NPD(N、N’−ジフェニル(diphenyl)−N、N’−ビス(bis)(1−ナフチル(naphthyl))−(1、1’−ビフェニル(biphenyl))−(4、4’−ジアミン(diamine))から成る正孔輸送層3と、正孔輸送層3上に形成された例えばAlq3((tris−8−quinolinol)aluminum)から成る有機発光層4と、有機発光層4上に形成された例えばAlLiから成る第1の陰極5Aと、第1の陰極5A上に形成された例えばAlから成る第2の陰極5Bと、陽極2、正孔輸送層3、有機発光層4、第1の陰極5A及び第2の陰極5Bから成る素子主要部が形成された透明絶縁基板1上に、素子主要部を覆うように封止樹脂6を介して取り付けられたガラス等から成るキャップ7とを備えている。ここで、AlLiから成る第1の陰極5A中には、Li2O(酸化リチウム)層から成る金属酸化物8が有機発光層4との界面側で高濃度となる濃度勾配を有するように含有されている。
【0020】
図2は、図1の有機EL装置10の有機発光層4と陰極5(第1及び第2の陰極5A、5Bの積層構造)との界面の近傍部分を拡大して示す図である。
図3は、有機EL装置10の陰極5の膜厚(横軸)と、陰極5に含まれているAl及びO(酸素)の原子濃度(縦軸)との関係をオージェ(Auger)分析結果で示す図である。図2及び図3から明らかなように、第1の陰極5Aにおける酸素の原子濃度(以下、酸素濃度)は、有機発光層4との界面(位置c)で最大となっていて、膜厚方向に沿って界面から離れるにつれて徐々に減少して、膜厚の半分を少し過ぎた位置dで0になる。また、酸素濃度は膜厚方向に沿って曲線状に変化している。以上の説明では酸素濃度について述べたが、これはそのまま金属酸化物であるLi2O層の濃度にも当てはまる。すなわち、前述したように、第1の陰極5Aの有機発光層4との界面に含有されるLi2O層は、有機発光層4の界面側で高濃度となる濃度勾配を有するように形成されている。一方、Alの原子濃度は、界面(位置c)で最小となっていて、膜厚方向に沿って界面から離れるにつれて徐々に増加して、略位置dを過ぎると略100%になる。また、第2の陰極5Bは、略100%のAlで構成されている。Li2O層の具体的な形成方法については、後述する。
【0021】
この例の有機EL装置10によれば、第1の陰極5Aの有機発光層4との界面に金属酸化物であるLi2O層を含有し、Li2O層が有機発光層4との界面側で高濃度となる濃度勾配を有するように形成されているので、このLi2O層により界面に存在している欠陥が埋められるため、不安定な準位が安定になって、完全な界面に形成される。これにより、リーク電流の増加が抑制され、また陰極と陽極とのショートが回避されるので、有機EL装置の特性を安定化することができるようになる。この結果、高い整流比を得ることができる。
また、例えばAlから成る第2の陰極5Bは、陰極5を厚膜化して配線抵抗を小さくするために設けられている。これにより、省力化が図れると同時に発光時の輝度むらを抑えることができるようになる。
【0022】
また、この例の有機EL装置10によれば、図3からも明らかなように、第1の陰極5Aが有機発光層4との界面に含有しているLi2O層の濃度が、第1の陰極5A内の位置dで0になっているので、次のような効果が得られる。
まず、金属酸化物であるLi2O層は絶縁物として機能するので、第1の陰極5A内でLi2O濃度を0にすることにより、陰極5の抵抗値の増大を防止できるため、その分駆動電圧を低くすることができる。また、第1の陰極5A内でLi2O濃度を0にすることにより、電子の注入効率が向上するので、ホールと電子のキャリアバランスが改善されて発光に寄与する電流が増加し、電流に対する発光効率(cd/A)が高くなる。したがって、駆動電圧が低くなるとともに電流効率が向上するので、駆動時の電力に対する発光効率が高くなり、消費電力を抑えることができる。
【0023】
次に、図4を参照して、この例の有機EL装置の製造方法について工程順に説明する。
まず、図4(a)に示すように、十分に洗浄されたガラス基板等から成る透明絶縁基板1上に、スパッタ法により、透明導電膜として膜厚が略150nmのITOを成膜する。次に、周知のフォトリソグラフィ法によりITOを、EL素子の発光面積が2mm□となるようにパターニングして陽極2を形成した。次に、基板1をIPA(Iso-Propyl Alcohol)、純水を用いて洗浄した後、IPAで超音波洗浄を行い、続いてUVオゾン洗浄器を用いて洗浄して、その表面の残留有機物を除去した。
【0024】
次に、図4(b)に示すように、陽極2上に正孔輸送層3及び有機発光層4を順次に形成する。これら正孔輸送層3及び有機発光層4の形成は、次のようにして行った。
まず、正孔輸送材料として、α−NPDを100mg供給したモリブデン製のボート(第1のボート)と、発光材料として、Alq3を100mg供給したモリブデン製のボート(第2のボート)を、それぞれ別々の蒸発源となるように真空蒸着装置内に配置した。次に、基板1を同真空蒸着装置内に収容した後、装置内を2×10-4Pa(Pascal)の真空度になるまで排気し、到達した時点で第1のボートの加熱を開始した。そして、第1のボート内のα−NPDが蒸発速度0.3nm/secの一定速度になるまで加熱温度を制御した後、予め真空蒸着装置内の上部に設けられているシャッターを開放して、α−NPDの成膜を開始し、膜厚が略50nmに到達した時点でシャッターを閉じて、α−NPDの成膜を終了させた。
【0025】
次に、同様にして、第2のボート内のAlq3が蒸発速度0.3nm/secの一定速度になるまで加熱温度を制御した後、予め真空蒸着装置内の上部に設けられているシャッターを開放して、Alq3の成膜を開始し、膜厚が略55nmに到達した時点でシャッターを閉じて、Alq3の成膜を終了させた。
以上により、陽極2上に、α−NPDから成る正孔輸送層3及びAlq3から成る有機発光層4を形成した。
【0026】
次に、真空を維持したままで、上記真空蒸着装置に接続された、図5に示すような別の真空蒸着装置20内に基板1を移動させて、図4(c)に示すように、有機発光層4上に第1の陰極5Aを形成する。
真空蒸着装置20は、図5に示すように、容器(チャンバー)11と、容器11内の底部に設けられたボート支持台12A、12Bと、容器11内の上部に設けられた基板支持体13及びシャッター14と、シャッター14の水平方向の位置を制御するシャッター駆動部15と、容器11の外部に用意された酸素ガス源16と、酸素ガス源16から基板支持体13に支持される透明絶縁基板1表面に延在されたガス導入端子口17に酸素ガスを供給するガス管18と、ガス管18の途中位置に設けられたマスフローコントローラ19とを備えている。このような真空蒸着装置20は、この発明の有機EL装置の異なる製造方法に共通に用いることができる。
【0027】
真空蒸着装置20の容器11内には予め、Liを100g供給したタングステン製のボート(第3のボート)21A、及び、Alを1g供給したタングステン製のボート(第4のボート)21Bがそれぞれ抵抗加熱源(図示せず)に接続されて配置されている。ここで、Liは、直径2mmのLiワイヤを厚み5〜10mmのタブレット形状に切断し、これを酸素含有雰囲気下、一例として大気雰囲気下に予め5分間程度放置したものを使用している。Liは、活性が非常に強い金属であるため、この酸素雰囲気下放置により表面が酸化され、Liタブレット表面にはLi2O層が形成されている。Liタブレットのオージェによる分析を行ったところ、5分間放置で表面から5〜8μmほど酸化層が認められた。また、真空蒸着装置20の容器11内にガス導入端子口17から導入される酸素ガスはマスフローコントローラ19により流量が制御される。そして、この真空蒸着装置20の容器11内を排気し4×10-4Paの真空度以下に到達した時点で、第3のボート21A及び第4のボート21Bを各々抵抗加熱源により加熱して、第3のボート21A内のLiが蒸発速度0.02〜0.03nm/sec、第4のボート21B内のAlが蒸発速度0.4nm/secの一定速度になるまで加熱温度を制御した後、容器11内の上部に設けられているシャッター14をシャッター駆動部15により水平方向に移動させることで開放して、AlとLiの共蒸着を開始し、膜厚が略60nmに到達した時点でシャッター14を閉じて、AlとLiの共蒸着を終了させた。ここで、Liの表面にはLi2Oが形成されているので、蒸着開始時にはLiとLi2Oが同時に蒸着されるが、Li2OはLi表面に薄く形成されているため、蒸着進行に伴い徐々に減少し、Li2Oが完全に蒸着された後はLiのみが蒸着される。これにより、Li2O層から成る金属酸化物8が形成される。
以上により、有機発光層4上に、この有機発光層4との界面にLi2O層を含有するAlLiから成る第1の陰極5Aを形成した。
【0028】
上述したようなAlとLiの共蒸着により、有機発光層4上に陰極を積層した際に発生する欠陥にLi2O層が埋め込まれるので、有機発光層4と陰極との界面は完全な界面に形成される。この場合の、Li2O層の形成は、有機発光層4に予めLi2O層を均一に積層した後に、陰極を積層した状態とは異なっている。 すなわち、図3にも示したように、AlとLiの共蒸着開始時は、Li表面のLi2O層がLi及びAlとともに共蒸着するが、次第にLi2O層は薄膜化して、遂に位置dでLi2O層は消失するようになる。その後、位置dと位置bとの間ではAlとLiのみが共蒸着されることになる。このように、共蒸着の進行に伴ってLi2O層は徐々に薄膜化し、Li2O層の濃度勾配は曲線状になる。
X線光電子分光法を用いて酸素雰囲気下放置したLiをガラス基板上に成膜、その上にAlを成膜した分析用薄膜を分析したところ、Liの増加に従って酸素も増加し、酸化していることが示唆された。図6は、その分析結果を原子濃度(縦軸)と成膜速度(横軸)との関係で示している。同図の中央部左側の破線位置は、Li/ガラス界面に概ね相当する位置を示している。同図では、Li、Alだけでなく、Si、Oについても示しており、Siはガラス基板に由来している。
【0029】
続いて、第3のボート21Aの抵抗加熱源への加熱を停止し、第4のボート21Bのみを抵抗加熱源により加熱して、第4のボート21B内のAlが蒸発速度0.6nm/secの一定速度になるまで加熱温度を制御した後、シャッター14を開放して、Alの成膜を開始し、膜厚が略100nmに到達した時点でシャッター14を閉じて、Alの成膜を終了させた。
以上により、第1の陰極5A上に、図4(c)に示すように、Alから成る第2の陰極5Bを形成した。これによって、透明絶縁基板1上には陽極2、正孔輸送層3、有機発光層4、第1の陰極5A及び第2の陰極5Bから成る素子主要部が形成されたことになる。
【0030】
上述のように表面にLi2O層が形成されたLiを蒸着することにより、第1の陰極5Aの有機発光層4との界面にはLi2O層が含有される。そして、このようなLi2O層は、有機発光層4と第1の陰極5Aとの界面に安定した準位を形成するように作用し、それゆえ、有機発光層4と第1の陰極5Aとの界面は完全な界面に形成される。さらに、第1の陰極5A上には第2の陰極5Bが形成され、第1の陰極5Aとともに陰極5として働く。
【0031】
次に、基板1を封止室に移動した後、図4(d)に示すように、例えばガラス製のキャップ7を用いて、例えばUV硬化性の封止樹脂6を介して透明絶縁基板1に接着することにより封止して、有機EL装置10を完成させた。この封止時において、封止樹脂6を硬化させるときは、UV照射は、陽極2、正孔輸送層3、有機発光層4、第1の陰極5A及び第2の陰極5Bから成る素子主要部を遮光して、封止樹脂6にのみ行うようにした。
【0032】
上述したような有機EL装置の製造方法によれば、素子特性を安定化すべく第1の陰極5Aの有機発光層4との界面に金属酸化物であるLi2O層を含有し、Li2O層が有機発光層4との界面側で高濃度となる濃度勾配を有するように形成されている有機EL装置を製造するにあたり、予め大気雰囲気下で表面酸化によりLi2O層を形成したLi(酸化され易い金属)とAl(低抵抗の陰極材料)を蒸発源に用いて、AlとLiを共蒸着させるようにしたので、上述のような濃度勾配を有するLi2O層を形成することができる。これにより、有機発光層4との界面側で高濃度となる濃度勾配を有する第1の陰極5Aを制御性良く形成することができるので、高歩留まりで有機EL装置を製造できるため、スループットを向上させることができる。
【0033】
次に、半導体パラメータアナライザーを用いて、この例の有機EL装置の製造方法により製造された有機EL装置10の整流特性を測定した結果について説明する。測定は、有機EL装置10の陽極2と第2の陰極5Bとの間に順方向電圧及び逆方向電圧を印加して行った。なお、有機EL装置の発光面積は2mm□であった。
図7は、有機EL装置の整流特性の一例を示す図で、実施例が上述の測定により得られた結果であり、縦軸は電流値を、横軸は印加電圧を示している。ここで、順方向印加電圧8Vにおける順方向電流Ifと、逆方向印加電圧−8Vにおける逆方向電流Irとの比を整流比(If/Ir)とした場合、逆方向電流Irはほとんど流れないので、4.7×108と大きな整流比が得られ、優れた整流特性を示すことを確認した。また、100cd/m2時の駆動電圧は3.5Vと低く、13.1 lm/wと発光効率の改善も認められた。特に、低電圧領域での発光効率が良好であった。
【0034】
また、比較例として、第1の陰極5Aの有機発光層4との界面にLi2O層を含有するがそのLi2O層が濃度勾配を有しない有機EL装置から得られた整流比を、図7の比較例に示す。この比較例では、Li2O層が厚く、閾値が大きくなっていることが確認された。上記と比較して、100cd/m2時の駆動電圧が4.25Vと高く、発光効率も10.0 lm/wと小さかった。特に低電圧領域での発光効率が良好でなかった。また、6.1×106と整流特性がやや悪化していた。
【0035】
図7の実施例と比較例とを比較して明らかなように、この例の有機EL装置によれば、大きな整流比を得ることができる。この理由は、前述したように、有機発光層4との界面側で高濃度となる濃度勾配を有するように形成されているLi2O層により、有機発光層4と第1の陰極5Aとの界面が完全な界面に形成されたためであると思われる。
一方、比較例で整流特性が悪いのは、第1の陰極5Aの有機発光層4との界面にLi2O層を含有するがそのLi2O層が濃度勾配を有しないため、有機発光層4と第1の陰極5Aとの界面に欠陥が残存しているためであると思われる。
なお、参考例として、Li2O層を全く含有させない場合の特性を図8に示す。同図から明らかなように、整流特性は極めて悪いことがわかる。
【0036】
このように、この例の有機EL装置によれば、第1の陰極5Aの有機発光層4との界面に金属酸化物であるLi2O層を含有し、Li2O層が有機発光層4との界面側で高濃度となる濃度勾配を有するように形成されているので、有機発光層4と第1の陰極5Aとの界面に存在している欠陥はLi2O層により埋められて、完全な界面に形成される。
また、この例の有機EL装置の製造方法によれば、上記有機EL装置10を製造するにあたり、予め大気雰囲気下または酸素雰囲気下での表面酸化によりLi2O層を形成したLiとAlを蒸発源に用いて、AlとLiを共蒸着するようにしたので、有機発光層4との界面側で高濃度となる濃度勾配を有するLi2O層を形成することができる。
したがって、高い整流比を得ることができ、しかも駆動電圧は低く、発光効率を高くすることができる。
【0037】
◇第2実施例
図9は、この発明の第2実施例である有機EL装置の陰極の膜厚(横軸)と原子濃度(縦軸)との関係をオージェ分析結果で示す図である。この第2実施例の有機EL装置の構成が、上述の第1実施例のそれと大きく異なるところは、金属酸化物が有する濃度勾配を陰極の膜厚方向に沿って直線状に変化させるようにした点である。
すなわち、この例の有機EL装置は、図9に示すように、第1の陰極5Aにおける酸素濃度は、有機発光層4との界面(位置c)で最大となっていて、膜厚方向に沿って界面から離れるにつれて徐々に減少して、膜厚の半分を少し過ぎた位置d´で0になっているが、その濃度勾配は膜厚方向に沿って直線状に変化している。
これ以外は、上述した第1実施例と略同様である。それゆえ、有機EL装置の構成は図1と略同様であるので、その説明を省略する。
【0038】
次に、この例の有機EL装置の製造方法について工程順に説明する。
第1実施例の図4(c)に示したように、陽極2、正孔輸送層3、有機発光層4を順次に積層した透明絶縁基板1を、図5に示したような真空蒸着装置20内に移動させる。ここで、真空蒸着装置20内の第3のボート21Aには予め大気雰囲気下で表面酸化させていないLiが供給されている。
真空蒸着装置20の容器11内を排気し4×10-4Paの真空度以下に到達した時点で、マスフローコントローラ19により酸素ガス流量を略5SCCM(Standard Cubic Centimeter per Minute)となるように制御し、真空蒸着装置20の容器11内にガス導入端子口17から酸素ガスを基板1表面近傍に導入した。その後、第3のボート21A及び第4のボート21Bを各々抵抗加熱源により加熱して、第3のボート21A内のLiが蒸発速度0.02〜0.03nm/sec、第4のボート21B内のAlが蒸発速度0.4nm/secの一定速度になるまで加熱温度を制御した後、容器11内の上部に設けられているシャッター14をシャッター駆動部15により水平方向に移動させることで開放して、AlとLiの共蒸着を開始した。このとき、容器11内の真空度は2×10-3Paであった。
【0039】
共蒸着開始後、第3のボート21A内のLiの蒸発速度を徐々に低減し、略100秒後に0nm/secとなるように制御した。同時に酸素ガスの供給を停止した。その後、膜厚が略60nmに到達した時点でシャッター14を閉じて、AlとLiの共蒸着を終了させた。酸素ガスが導入されている間は、飛来するLiの一部が酸素ガスと反応してLi2O層を生成し、陰極としてLi、Alとともに共蒸着される。ここで、酸素ガスの導入量が減少するにしたがって、Li2O層の生成量も減少する。酸素ガス導入停止後はAlとLiのみが共蒸着される。
以上により、有機発光層4上に、この有機発光層4との界面にLi2O層を含有するAlとLiから成る第1の陰極5Aを形成した。
【0040】
上述したようなAlとLiの共蒸着により、第1実施例の有機EL装置の製造方法の場合と同様に、有機発光層4上に陰極を積層した際に発生する欠陥にLi2O層が埋め込まれるので、有機発光層4と陰極との界面は完全な界面に形成される。この場合も、Li2O層の形成は、有機発光層4に予めLi2O層を均一に積層した後に、陰極を積層した状態とは異なる。
すなわち、図9に示したように、AlとLiの共蒸着開始時は、Liの一部が酸素ガスと反応してLi2O層が形成されるが、Liの蒸着速度の低減及び酸素ガスの減少に伴って、次第にLi2O層は薄膜化して、遂に位置d´でLi2O層は消失するようになる。その後、位置d´と位置bとの間ではAlとLiのみが共蒸着されることになる。このように、共蒸着の進行に伴ってLi2O層は徐々に薄膜化し、Li2O層の濃度勾配は直線状になる。なお、Li2O層の濃度が0になる点は、酸素ガスの導入を停止した時点より少し遅れるが、これは酸素ガス導入を0にしても容器11内に滞留している酸素ガスの影響と考えられる。
【0041】
続いて、第1実施例と同様に、第3のボート21Aの抵抗加熱源への加熱を停止し、第4のボート21Bのみを抵抗加熱源により加熱して、第4のボート21B内のAlが蒸発速度0.6nm/secの一定速度になるまで加熱温度を制御した後、シャッター14を開放して、Alの成膜を開始し、膜厚が略120nmに到達した時点でシャッター14を閉じて、Alの成膜を終了させた。
以上により、第1の陰極5A上に、第1実施例の図4(c)に示すように、Alから成る第2の陰極5Bを形成した。
これ以降は、第1実施例の図4(d)と略同様な工程を経ることにより、有機EL装置を完成させる。
【0042】
この例の有機EL装置によっても、有機EL装置の特性を安定化することができるようになり、高い整流比を得ることができる。この例では、2.0×108と大きな整流比が得られ、第1実施例と同様に、優れた整流特性を示すことを確認した。
また、この例の有機EL装置の製造方法によっても、上記有機EL装置を製造するにあたり、予め大気雰囲気下で表面酸化させていないLiとAlを蒸発源に用いて、AlとLiを共蒸着するようにしたので、有機発光層4との界面側で高濃度となる濃度勾配を有するLi2O層を自動的に形成することができる。
したがって、装置製造のためのスループットを低下させることなく、高い整流比を得ることができる。
【0043】
このように、この例の構成によっても、第1実施例において述べたのと略同様な効果を得ることができる。
【0044】
以上、この発明の実施例を図面により詳述してきたが、具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更などがあってもこの発明に含まれる。例えば、透明絶縁基板上に形成する陽極はITOを用いた例で説明したが、透明導電材料であればITOに限らずに例えばSnO2(酸化錫)等の他の電極材料を用いることができる。また、陰極についてもAlとLiの共蒸着に限らずに、例えばMgとAgの共蒸着、Al単独等の他の電極材料を用いることもできるが、酸化し易い材料を一部共存させることが好ましい。また、正孔輸送材料についてもα−NPDに限らずに、例えば、ビス(ジ(p−トリル)アミノフェニル)−1、1−シクロヘキサン、N、N’−ジフェニル−N、N’−ビス(3−メチルフェニル)−1、1’−ビフェニル−4、4’−ジアミン、N、N’−ジフェニル−N−N−ビス(1−ナフチル)−(1、1’−ビフェニル)−4、4’−ジアミン、銅フタロシアニン、4、4’、4” トリス(3−メチルフェニルフェニルアミノ)−トリフェニルアミン、4−フェニル−4’、4”−ビス〔ジ(3−メチルフェニル)アミノ〕トリフェニルアミン、N、N’−ジフェニル−N、N’−ビス(3−メチルフェニル)−1、1’−ビフェニル−4、4’−ジアミン、スターバースト型分子等の他の材料を用いることができる。
【0045】
また、実施例では陽極、正孔輸送層、有機発光層、第1の陰極及び第2の陰極から成る構成の素子主要部を形成する例で説明したが、有機層と陰極層との界面が形成されている構成であればこれに限らない。有機発光層と陰極との間に、例えば2−(4−ビフィニル)−5−(4−t−ブチルフェニル)−1、3、4−オキサジアゾールやビス(8−キノリノール)マグネシウム、ビス(2−メチル−8−キノリノール)(1−フェノラート)ガリウム等の電子輸送層を介在させることもできるし、正孔輸送層と電子輸送層を共に含有しない陽極、有機発光層及び陰極から成る構成等の他の構成の素子主要部を形成することもできる。また、陰極が複数層から成る構成では、少なくとも有機発光層を含む有機層と接する陰極と有機層との界面に酸化物が含有されていればよい。
【0046】
また、第1実施例の変形例として、図10に示したように、金属酸化物であるLi2O層の濃度が第1の陰極5Aと第2の陰極5Bの界面(位置b)で0になるような有機EL装置も考えられる。また、第2実施例の変形例として、図10に示したように、Li2O層の濃度が第1の陰極5Aと第2の陰極5Bの界面で0にならない有機EL装置も考えられる。ただし、これらの変形例はいずれも、図3を参照して説明したように、各実施例を越えるような効果は得られない。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明の有機EL装置によれば、陰極の少なくとも有機発光層を含む有機層との界面に金属酸化物を含有し、金属酸化物が有機層との界面側で高濃度となる濃度勾配を有するように形成されているので、有機層と陰極との界面に存在している欠陥は金属酸化物により埋められて、完全な界面に形成される。
また、この発明の有機EL装置の製造方法によれば、上記有機EL装置を製造するにあたり、予め大気雰囲気をはじめとする酸素含有雰囲気下で表面酸化により金属酸化物を形成し得る金属と陰極形成用金属を蒸発源に用いて、両金属を共蒸着するようにしたので、有機層との界面側で高濃度となる濃度勾配を有する金属酸化物を形成することができる。
これにより、素子の逆バイアス印加時のショート防止やリーク電流の抑制により整流比が向上する。また、パッシブマトリックス駆動を行った場合、画素ショートやクロストークが抑制できる。
さらに、濃度勾配を設けることにより、駆動電圧は低く、発光効率を高くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例である有機EL装置の構成を示す断面図である。
【図2】同有機EL装置の有機発光層と陰極との界面の近傍部分を拡大して示す図である。
【図3】同有機EL装置の陰極の膜厚(横軸)と原子濃度(縦軸)との関係をオージェ分析結果で示す図である。
【図4】同有機EL装置の製造方法の構成を工程順に示す工程図である。
【図5】同有機EL装置の製造方法の主要工程に用いられる真空蒸着装置の構成を概略的に示す図である。
【図6】ガラス基板上に酸素雰囲気下放置したLiを成膜後Alをその上に積層成膜した分析用薄膜サンプルを用いて分析した結果を示す図である。
【図7】この発明の第1実施例及び比較例の有機EL装置の整流特性を示す図である。
【図8】同有機EL装置の参考例における整流特性を示す図である。
【図9】この発明の第2実施例である有機EL装置の陰極の膜厚(横軸)と原子濃度(縦軸)との関係をオージェ分析結果で示す図である。
【図10】この発明の第1実施例の有機EL装置の変形例の陰極の膜厚(横軸)と原子濃度(縦軸)との関係をオージェ分析結果で示す図である。
【図11】この発明の第2実施例の有機EL装置の変形例の陰極の膜厚(横軸)と原子濃度(縦軸)との関係をオージェ分析結果で示す図である。
【図12】従来の有機EL装置の構成を示す断面図である。
【図13】従来の有機EL装置の構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1 透明絶縁基板
2 陽極
3 正孔輸送層
4 有機発光層
5A 第1の陰極
5B 第2の陰極
6 封止樹脂
7 キャップ
8 Li2O層(金属酸化物)
10 有機EL装置
11 容器(チャンバー)
12A、12B ボート支持台
13 基板支持体
14 シャッター
15 シャッター駆動部
16 酸素ガス源
17 ガス導入端子口
18 ガス管
19 マスフローコントローラ
20 真空蒸着装置
21A、21B ボート
Claims (9)
- 透明絶縁基板上に透明電極から成る陽極、少なくとも有機発光層を含む有機層、陰極を順次に積層し、該陰極が前記有機層との界面に金属酸化物を含有する有機EL装置であって、
前記陰極は複数層から成り、
前記金属酸化物は、該複数層の陰極のうち前記有機層と接する陰極をなす金属の酸化物であり、
前記金属酸化物が前記有機層との界面側で高濃度となる濃度勾配を有するように形成されていることを特徴とする有機EL装置。 - 前記陰極は第1の陰極及び第2の陰極から成り、前記第1の陰極が前記有機層との界面に金属酸化物を含有することを特徴とする請求項1記載の有機EL装置。
- 前記金属酸化物の前記濃度勾配は、前記陰極の膜厚方向に沿って非線形的に変化していることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の有機EL装置。
- 前記金属酸化物の前記濃度勾配は、前記陰極の膜厚方向に沿って線形的に変化していることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の有機EL装置。
- 前記金属酸化物の濃度は、前記有機層と界面を形成している陰極の膜厚内で0になっていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の有機EL装置。
- 透明絶縁基板上に透明電極から成る陽極、少なくとも有機発光層を含む有機層、陰極を順次に積層し、該陰極が前記有機層との界面に金属酸化物を含有する有機EL装置の製造方法であって、
前記陽極及び前記有機層を順次に積層した前記透明絶縁基板を真空装置内に配置し、第1の金属及び前記陰極形成用の第2の金属を共蒸着することにより、前記有機層との界面側で高濃度となる濃度勾配を有する前記金属酸化物を形成することを含み、前記金属酸化物は前記第1の金属の酸化物であり、
前記金属酸化物の形成は、前記共蒸着を真空装置内に酸素を導入しながら行い、共蒸着開始時から前記真空装置内の前記酸素を徐々に減少するよう制御して行うことを特徴とする有機EL装置の製造方法。 - 透明絶縁基板上に透明電極から成る陽極、少なくとも有機発光層を含む有機層、陰極を順次に積層し、該陰極が前記有機層との界面に金属酸化物を含有する有機EL装置の製造方法であって、
前記透明絶縁基板上に前記陽極及び前記有機層を順次に積層して形成する工程と、
前記透明絶縁基板を、第1の金属及び前記陰極形成用の第2の金属が供給された真空装置内に配置する工程と、
前記第1及び第2の金属を共蒸着することにより、前記有機層との界面側で高濃度となる濃度勾配を有する前記金属酸化物を形成する工程とを含み、前記金属酸化物は前記第1の金属の酸化物であり、
前記金属酸化物の形成は、前記共蒸着を真空装置内に酸素を導入しながら行い、共蒸着開始時から前記真空装置内の前記酸素を徐々に減少するよう制御して行い、
前記共蒸着は前記酸素の導入後前記第1の金属の表面が酸化する時間の経過後に開始することを特徴とする有機EL装置の製造方法。 - 前記第1の金属が予め表面酸化されていることを特徴とする請求項6記載の有機EL装置の製造方法。
- 前記第1の金属がLiあるいはMgから成る一方、前記第2の金属がAlあるいはAgから成ることを特徴とする請求項6乃至8のいずれか1に記載の有機EL装置の製造方法。
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