JP4765015B2 - 電力変換装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、交流電力を直流電力に変換する電力変換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図16にダイオード整流回路,昇圧型のチョッパ回路および電流共振型DC/DCコンバータを組み合わせて構成される電力変換装置の従来例を示す。
これは、ダイオードD1,D2,D7,D8からなるダイオード整流回路により交流入力を整流し、リアクトルL1,スイッチQ4,ダイオードD9およびコンデンサC1からなる昇圧チョッパ回路により直流電圧Edを所望の直流電圧に昇圧し、スイッチQ2(ダイオードD3),スイッチQ3(ダイオードD4),変圧器Tr1,コンデンサC2,リアクトルL2,ダイオードD5,ダイオードD6およびコンデンサC3からなる電流共振型DC/DCコンバータにより、所望の出力直流電圧Voutを得るものである。
【0003】
Q1〜Q4の制御は図示のような構成により、以下のように行なわれる。
直流電圧指令値Ed*と直流電圧検出値Edとの偏差を調節器R2に入力し、三角波発生回路G2から発生される三角波と調節器R2からの出力とを比較器H2で比較し、ゲート駆動回路GDUによりスイッチQ4を駆動し、直流電圧を所望の電圧となるようにする。また、出力電圧指令値Vout*と出力電圧検出値Voutとの偏差を調節器R1に入力し、三角波発生回路G1で調節器R1の出力に応じて発生する三角波の周波数を変化させる。さらに、一般的には三角波のピーク値の半分となるような基準信号と、三角波発生回路G1から発生される三角波とを比較器H1で比較し、ゲート駆動回路GDUによりスイッチQ1とQ2のオン,オフ比を0.5:0.5の一定比率で交互にオン,オフさせ、出力電圧Voutを所望の電圧となるようにする。
【0004】
この場合の回路入力電流波形は、図17に示すような三角波状のパルス列状となり、各三角波の大きさは入力電圧の瞬時電圧にほぼ比例した大きさとなることから、例えば、回路の入力部に図18に示すような、リアクトルLとコンデンサCからなる高周波フィルタ回路を、交流電源VSと電源回路との間に挿入することにより、電源電流は連続した正弦波状の電流波形となり、高入力力率化されることになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような構成では部品点数が多いことから、装置が高価格となるだけでなく、使用半導体数も多く、電流径路の通過素子数も多いため、装置の効率が低下すると言う問題がある。
したがって、この発明の課題は、部品点数を少なくして低コスト化を図るとともに、装置の高効率化を図ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
このような課題を解決するため、請求項1の発明では、単相交流電源からの交流電力を直流電力に変換する電力変換装置において、
自己消弧型半導体素子とダイオードとを逆並列に接続してなる第1スイッチ,第2スイッチの直列回路と、第1ダイオード,第2ダイオードの直列回路と、第1コンデンサとを互いに並列に、前記第1ダイオードと第2ダイオードとの接続点を第1リアクトルを介して交流電源の一方の端子に、交流電源の他方の端子を前記第1スイッチ,第2スイッチの接続点に、変圧器の第1巻線と第2リアクトルと第2コンデンサとの直列回路を前記第1スイッチまたは第2スイッチと並列に、前記変圧器の第2巻線の一方の端子を第3ダイオードを介して第3コンデンサの一方の端子に、前記変圧器の第2巻線の他方の端子を前記第3コンデンサの他方の端子と前記変圧器の第3巻線の一方の端子に、この変圧器の第3巻線の他方の端子を第4ダイオードを介して前記第3コンデンサの一方の端子にそれぞれ接続することを特徴とする。
【0007】
請求項2の発明では、単相交流電源からの交流電力を直流電力に変換する電力変換装置において、
自己消弧型半導体素子とダイオードとを逆並列に接続してなる第1スイッチ,第2スイッチ,第3スイッチの直列回路と、第1コンデンサとを互いに並列に、第1ダイオード,第2ダイオードの直列回路を、前記第1スイッチと第2スイッチとの直列回路または前記第2スイッチと第3スイッチとの直列回路と並列に、前記第1ダイオードと第2ダイオードとの接続点を第1リアクトルを介して交流電源の一方の端子に、交流電源の他方の端子を前記第1スイッチと第2スイッチとの接続点、または、前記第2スイッチと第3スイッチとの接続点に、変圧器の第1巻線と第2リアクトルと第2コンデンサとの直列回路を前記第1スイッチと第2スイッチとの直列回路、または前記第2スイッチと第3スイッチとの直列回路と並列に、前記変圧器の第2巻線の一方の端子を第3ダイオードを介して第3コンデンサの一方の端子に、前記変圧器の第2巻線の他方の端子を前記第3コンデンサの他方の端子と前記変圧器の第3巻線の一方の端子に、この変圧器の第3巻線の他方の端子を第4ダイオードを介して前記第3コンデンサの一方の端子にそれぞれ接続することを特徴とする。
【0008】
上記請求項1または2の発明においては、前記スイッチをオン,オフ周期を変化させながら一定の比率でオン,オフさせ、前記第3コンデンサの電圧を設定値となるように制御することができ(請求項3の発明)、または、前記スイッチをオン,オフ周期およびオン,オフ比率を変化させながらオン,オフさせ、前記第3コンデンサの電圧を設定値となるように制御することができ(請求項4の発明)、もしくは、前記スイッチをオン,オフ比率を変化させることで前記第1コンデンサの電圧を設定値となるように制御し、前記スイッチをオン,オフ周期を変化させることで前記第3コンデンサの電圧を設定値となるように制御することができる(請求項5の発明)。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1はこの発明の第1の実施の形態を示す構成図である。
図示のように、自己消弧機能を持つ半導体スイッチQ1,Q2(ここでは、半導体スイッチを金属酸化膜型電界効果トランジスタMOSFETとしているが、その場合はスイッチと並列に接続されているダイオードD3,D4はMOSFET中の寄生ダイオードで良い。また、半導体スイッチとして例えば絶縁ゲート型バイポーラトランジスタIGBTを用いる場合は、スイッチと並列にダイオードD3,D4を接続する必要がある。)の直列回路と並列にコンデンサC1、およびダイオードD1とD2との直列回路を接続し、ダイオードD1とD2との直列接続点をリアクトルL1を介して交流電源VSの一方の端子に、また、スイッチQ1とQ2との直列接続点を交流電源VSの他方の端子にそれぞれ接続する。
【0010】
さらに、リアクトルL2と変圧器(トランス)Tr1の第1巻線N1とコンデンサC2との直列回路を、スイッチQ2と並列に接続する。なお、リアクトルL2をトランスTr1の漏れインダクタンスで代用できる場合は、これを省略することができる。
また、トランスTr1の第2巻線N2の一方の端子を、ダイオードD5を介してコンデンサC3の一方の端子に、巻線N2の他方の端子をコンデンサC3の他方の端子と、トランスTr1の第3巻線N3の一方の端子に、さらにトランスTr1の第3巻線N3の他方の端子を、ダイオードD6を介してコンデンサC3の一方の端子に接続する。
【0011】
図1の回路につき交流電源の極性が正の場合(図1の矢印の向きを正とする)について、図14,15も参照して説明する。図14はモード1,2の場合、図15はモード3,4の場合を示す。
モード1
スイッチQ1がオンすると電源がリアクトルL1を介して短絡され、交流電源VS→リアクトルL1→ダイオードD1→スイッチQ1→交流電源VSの径路で電流が流れ、リアクトルL1にエネルギーが蓄積される。それと同時に、コンデンサC1→スイッチQ1→リアクトルL2→トランスTr1の第1巻線N1→コンデンサC2→コンデンサC1の径路で電流が流れ、この期間にトランスTr1の第2巻線N2よりダイオードD5を介して負荷RLに電流が流れる。なお、コンデンサC2に流れる電流は、トランスの漏れインダクタンスを無視すれば、リアクトルL2とコンデンサC2での共振動作となる。
【0012】
モード2
スイッチQ2がオフすると、リアクトルL1に蓄積されたエネルギーは、交流電源VS→リアクトルL1→ダイオードD1→コンデンサC1→ダイオードD4→交流電源VSの径路で放出され、コンデンサC1にエネルギーが蓄積される。
また、この期間にはリアクトルL2→トランスTr1の第1巻線N1→コンデンサC2→ダイオードD4の径路で電流が流れ続け、負荷RLにはトランスTr1の第2巻線N2→ダイオードD5→コンデンサC3→トランスTr1の第2巻線N2の径路で負荷RLに電流が流れる。なお、ダイオードD4を介して電流が流れている期間にスイッチQ2をオンすると、スイッチQ2はゼロ電圧,ゼロ電流でターンオンすることになる。
【0013】
モード3
コンデンサC2に流れている電流は、リアクトルL2とコンデンサC2で共振動作を続け、コンデンサC2に流れる電流の極性がモード1,モード2とは逆向きになり、コンデンサC2→トランスTr1の第1巻線N1→リアクトルL2→スイッチQ2→コンデンサC2の径路で電流が流れ、トランスTr1の第3巻線N3→ダイオードD6→コンデンサC3→トランスTr1の第3巻線N3の径路で負荷RLに電流が流れる。
【0014】
モード4
スイッチQ2がオフすると、コンデンサC2に流れていた電流は、コンデンサC2→トランスTr1の第1巻線N1→リアクトルL2→ダイオードD3→コンデンサC1→コンデンサC2の径路で電流が流れ、また、この期間に、トランスTr1の第3巻線N3→ダイオードD6→コンデンサC3→トランスTr1の第3巻線N3の径路で負荷RLに電流が流れる。なお、ダイオードD3に電流が流れている期間にスイッチQ1をオンすると、スイッチQ1はゼロ電圧,ゼロ電流でターンオンすることになる。
電源極性が負の場合については、スイッチQ2がオンすると交流電源VSがリアクトルL1を介して短絡され、交流電源VS→スイッチQ2→ダイオードD2→リアクトルL1→交流電源VSの径路で電流が流れ、リアクトルL1にエネルギーが蓄積される点が異なるだけで、他は電源極性が正の場合と同様なので、説明は省略する。
【0015】
スイッチQ1,Q2の制御に当たり図1では、出力電圧指令値Vout*と出力電圧検出値Voutとの偏差を調節器R1に入力し、三角波発生回路Gで調節器R1の出力に応じて発生する三角波の周波数を変化させる。また、三角波のピーク値の半分となるような基準信号と、三角波発生回路Gから発生される三角波とを比較器H1で比較し、ゲート駆動回路GDUによりスイッチQ1とQ2を駆動する。このとき、スイッチQ1とQ2のオン,オフ比を0.5:0.5の一定比率で交互にオン,オフさせ、出力電圧指令値Vout*と出力電圧検出値Voutとの偏差に応じてスイッチング周波数変化させることで、出力電圧Voutを所望の電圧となるようにする。入力電流波形は図17に示したように、スイッチQ1,Q2のオン,オフに伴い、電源電圧の瞬時電圧にほぼ比例した三角波状のパルス列となるため、例えば図18に示したようなリアクトルとコンデンサからなるフィルタを交流電源と電力変換装置との間に挿入することで、入力電流を連続した正弦波状の電流とすることができるのは、図16の場合と同様である。
【0016】
図2に図1の変形例を示す。
リアクトルL2とトランスTr1の第1巻線N1とコンデンサC2との直列回路を、図1ではスイッチQ2と並列に接続したが、ここではスイッチQ1と並列に接続した点が異なるだけで、基本的な機能,動作は図1の場合と同様なので説明は省略する。
【0017】
図3は図1の他の変形例を示す構成図である。
これは図1に示すものに対し、電圧検出器K2,K3、調節器R2、極性判別回路DP、オンオフ比反転回路IO等を付加した点が特徴である。すなわち、直流電圧指令値Ed*と直流電圧検出値Edとの偏差を調節器R2に、調節器R2の出力を比較器H1に、比較器H1の出力をオンオフ比反転回路IOにそれぞれ入力する。また、電圧検出器K3と極性判別回路DPによって交流電源VSの極性を判別し、その出力をオンオフ比反転回路IOに入力する。オンオフ比反転回路IOの出力はゲート駆動回路GDUに入力され、スイッチQ1とQ2を駆動する。
【0018】
図3のような構成とすることにより、直流電圧指令値Ed*と直流電圧検出値Edとの偏差に応じてスイッチQ1,Q2のオン,オフ比を変化させ、また、出力電圧指令値Vout*と出力電圧検出値Voutとの偏差に応じてスイッチング周波数を変化させ、さらに、電源の極性に応じてスイッチQ1,Q2のオン,オフ比を反転させることで、直流電圧Edと出力電圧Voutを所望の値となるように制御することができる。
なお、このような制御は、主回路が図2のものについても適用できるのは勿論である。
【0019】
図4は図1の応用例を示す構成図である。
これは、ダイオードD1とD2の直列回路とダイオードD7とD8の直列回路とスイッチQ2とを並列接続し、ダイオードD1とD2との接続点をリアクトルL1を介して交流電源VSの一方に、ダイオードD7とD8との接続点を交流電源VSの他方に接続した点が特徴である。なお、スイッチQ1,Q2のオン,オフ比も、ここでは任意としている。上記リアクトルL1はダイオードD1とD7との接続点とスイッチQ1とQ2との接続点間、または、ダイオードD2とD8との接続点とコンデンサC1とスイッチQ2との接続点間に接続しても良い。
図4の場合の動作は、交流電源VSの極性が正負いずれの場合も、スイッチQ2がオンした際にリアクトルL1を介して電源が短絡され、リアクトルL1にエネルギーが蓄えられる点が図1の場合と異なるだけで、その他は同様なので説明は省略する。
【0020】
図5は図4の第1の変形例を示す構成図である。
リアクトルL2とトランスTr1の第1巻線N1とコンデンサC2との直列回路を、図4ではスイッチQ2と並列に接続したが、ここではスイッチQ1と並列に接続した点が異なるだけで、基本的な機能,動作は図4の場合と同様なので説明は省略する。
【0021】
図6は図4の第2の変形例を示す構成図である。
図4では、ダイオードD1とD2の直列回路とダイオードD7とD8の直列回路のそれぞれに対しスイッチQ2を並列接続したが、ここでは、スイッチQ1を並列接続した点が特徴である。このとき、リアクトルL1はダイオードD1とD7との接続点とコンデンサC1とスイッチQ1との接続点間、または、ダイオードD2とD8との接続点とスイッチQ1とQ2との接続点間に接続しても良い。
この場合の動作は、スイッチQ1がオンした際にリアクトルL1を介して電源が短絡され、リアクトルL1にエネルギーが蓄えられる点が図4の場合と異なるだけで、その他は同様なので説明は省略する。
【0022】
図7は図4の第3の変形例を示す構成図である。
図4では、ダイオードD1とD2の直列回路とダイオードD7とD8の直列回路のそれぞれに対しスイッチQ2を並列接続したが、ここでは、スイッチQ1を並列接続した点、および、リアクトルL2とトランスTr1の第1巻線N1とコンデンサC2との直列回路を、図4ではスイッチQ2と並列に接続したが、ここではスイッチQ1と並列に接続した点が特徴である。なお、リアクトルL1はダイオードD1とD7との接続点とコンデンサC1とスイッチQ1との接続点間、または、ダイオードD2とD8との接続点とスイッチQ1とQ2との接続点間に接続しても良い。
【0023】
図8は図4の第4の変形例を示す構成図である。
これは、図4に示すものに対し、電圧検出器K2で直流電圧Edを検出し、これと直流電圧指令値Ed*との偏差を調節器R2に入力し、三角波発生器Gから出力される三角波を比較器H1で調節器R2からの出力と比較し、スイッチQ1,Q2を駆動するようにした点にある。
こうすることにより、直流電圧指令値Ed*と直流電圧検出値Edとの偏差に応じてスイッチQ1,Q2のオン,オフ比を、また、出力電圧指令値Vout*と出力電圧検出値Voutとの偏差に応じてスイッチング周波数を変化させることで、直流電圧Edと出力電圧Voutを所望の値となるように制御するものである。
主回路の動作は図4の場合と同様なので、説明は省略する。また、このような制御は図5,図6および図7の場合も同様に適用できることは勿論である。
【0024】
図9はこの発明の第2の実施例を示す構成図である。
これは、スイッチQ1,Q2,Q3の直列回路をコンデンサC1と並列に、スイッチQ2とQ3との直列回路をダイオードD1とD2との直列回路と並列に、ダイオードD1とD2との接続点をリアクトルL1と交流電源VSを介してスイッチQ2とQ3との接続点に、リアクトルL2とトランスTr1の第1巻線N1とコンデンサC2との直列回路をスイッチQ2とQ3との直列回路と並列にそれぞれ接続するとともに、スイッチQ2,Q3を同時に、かつスイッチQ1とは交互にオン,オフさせ、比較器H1の基準信号を任意とした点にある。
【0025】
図9の構成において、電源極性が正のとき(電源の図示矢印の向きを正とする)には、スイッチQ2,Q3がオンした際に、交流電源VS→リアクトルL1→ダイオードD1→スイッチQ2→交流電源VSの径路で電流が流れ、リアクトルL1にエネルギーを蓄積する。また、電源極性が負のときは、スイッチQ2,Q3がオンした際に、交流電源VS→スイッチQ3→ダイオードD2→リアクトルL1→交流電源VSの径路で電流が流れ、リアクトルL1にエネルギーを蓄積する。また、スイッチQ1とダイオードD3がオフ、スイッチQ2,Q3がオンの時の電流径路は、リアクトルL2→トランスTr1の第1巻線N1→コンデンサC2→ダイオードD7→ダイオードD4→リアクトルL2、または、リアクトルL2→スイッチQ2→スイッチQ3→コンデンサC2→トランスTr1の第1巻線N1→リアクトルL2となり、2つの半導体スイッチを通過する。その他は、図1の場合と同様なので説明は省略する。
【0026】
図10に図9の第1の変形例を示す。
同図からも明らかなように、リアクトルL2とトランスTr1の第1巻線N1とコンデンサC2との直列回路を、図9ではスイッチQ2,Q3と並列に接続したが、ここではスイッチQ1と並列に接続した点が特徴である。
この場合、スイッチQ1とダイオードD3がオフ、スイッチQ2,Q3がオンの時の電流径路は、コンデンサC1→リアクトルL2→トランスTr1の第1巻線N1→コンデンサC2→スイッチQ2→スイッチQ3→コンデンサC1、または、コンデンサC1→ダイオードD7→ダイオードD4→コンデンサC2→トランスTr1の第1巻線N1→リアクトルL2→コンデンサC1となり、2つの半導体スイッチを通過する。その他の基本的な機能,動作は図9の場合と同様なので説明は省略する。
【0027】
図11に図9の第2の変形例を示す。
スイッチQ1,Q2,Q3の直列回路をコンデンサC1と並列に接続する点は図9と同じであるが、スイッチQ1とQ2との直列回路をダイオードD1とD2との直列回路と並列に、ダイオードD1とD2との接続点をリアクトルL1と交流電源VSを介してスイッチQ1とQ2との接続点に、リアクトルL2とトランスTr1の第1巻線N1とコンデンサC2との直列回路をスイッチQ3と並列にそれぞれ接続するとともに、スイッチQ2,Q3を同時に、かつスイッチQ1とは交互にオン,オフさせる点で異なっている。
【0028】
図11の構成において、電源極性が正のとき(電源の図示矢印の向きを正とする)には、スイッチQ1,Q2がオンした際に、交流電源VS→リアクトルL1→ダイオードD1→スイッチQ1→交流電源VSの径路で電流が流れ、リアクトルL1にエネルギーを蓄積する。また、電源極性が負のときは、スイッチQ1,Q2がオンした際に、交流電源VS→スイッチQ2→ダイオードD2→リアクトルL1→交流電源VSの径路で電流が流れ、リアクトルL1にエネルギーを蓄積する。また、スイッチQ3とダイオードD7がオフ、スイッチQ1,Q2がオンの時の電流径路は、コンデンサC1→スイッチQ1→スイッチQ2→リアクトルL2→トランスTr1の第1巻線N1→コンデンサC2→コンデンサC1、または、コンデンサC1→コンデンサC2→トランスTr1の第1巻線N1→リアクトルL2→ダイオードD4→ダイオードD3→コンデンサC1となり、2つの半導体スイッチを通過する。その他は、図9の場合と同様なので説明は省略する。
【0029】
図12に図9の第3の変形例を示す。
スイッチQ1,Q2,Q3の直列回路をコンデンサC1と並列に接続する点は図9と同じであるが、スイッチQ1とQ2との直列回路をダイオードD1とD2との直列回路と並列に、ダイオードD1とD2との接続点をリアクトルL1と交流電源VSを介してスイッチQ1とQ2との接続点に、リアクトルL2とトランスTr1の第1巻線N1とコンデンサC2との直列回路をスイッチQ1とQ2との直列回路に並列にそれぞれ接続するとともに、スイッチQ1,Q2を同時に、かつスイッチQ3とは交互にオン,オフさせる点で異なっている。
【0030】
図12の構成において、電源極性が正のとき(電源の図示矢印の向きを正とする)には、スイッチQ1,Q2がオンした際に、交流電源VS→リアクトルL1→ダイオードD1→スイッチQ1→交流電源VSの径路で電流が流れ、リアクトルL1にエネルギーを蓄積する。また、電源極性が負のときは、スイッチQ1,Q2がオンした際に、交流電源VS→スイッチQ2→ダイオードD2→リアクトルL1→交流電源VSの径路で電流が流れ、リアクトルL1にエネルギーを蓄積する。また、スイッチQ3とダイオードD7がオフ、スイッチQ1,Q2がオンの時の電流径路は、リアクトルL2→トランスTr1の第1巻線N1→コンデンサC2→ダイオードD4→ダイオードD3→リアクトルL2、または、リアクトルL2→スイッチQ1→スイッチQ2→コンデンサC2→トランスTr1の第1巻線N1→リアクトルL2となり、2つの半導体スイッチを通過する。その他は、図9の場合と同様なので説明は省略する。
【0031】
図13に図9の第4の変形例を示す。
これは、図9に示すものに対し、電圧検出器K2で直流電圧Edを検出し、これと直流電圧指令値Ed*との偏差を調節器R2に入力し、三角波発生器Gから出力される三角波を比較器H1で調節器R2からの出力と比較し、スイッチQ1とQ2およびQ3を駆動するようにした点にある。
こうすることにより、直流電圧指令値Ed*と直流電圧検出値Edとの偏差に応じてスイッチQ1とQ2およびQ3のオン,オフ比を変化させ、また、出力電圧指令値Vout*と出力電圧検出値Voutとの偏差に応じてスイッチング周波数を変化させることで、直流電圧Edと出力電圧Voutを所望の値となるように制御するものである。
主回路の動作は図9の場合と同様なので、説明は省略する。また、このような制御は図10,図11および図12の場合も同様に適用できることは勿論である。
【0032】
【発明の効果】
この発明によれば、少ない部品点数で入力高周波電流を低減でき、かつ、直流中間電圧と出力電圧を制御することが可能となる利点が得られる。また、従来例比べ、電流の通過半導体素子数を低減できるから、高効率化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の第1の実施の形態を示す構成図である。
【図2】 図1の第1の変形例を示す構成図である。
【図3】 図1の第2の変形例を示す構成図である。
【図4】 図1の応用例を示す構成図である。
【図5】 図4の第1の変形例を示す構成図である。
【図6】 図4の第2の変形例を示す構成図である。
【図7】 図4の第3の変形例を示す構成図である。
【図8】 図4の第4の変形例を示す構成図である。
【図9】 この発明の第2の実施の形態を示す構成図である。
【図10】 図9の第1の変形例を示す構成図である。
【図11】 図9の第2の変形例を示す構成図である。
【図12】 図9の第3の変形例を示す構成図である。
【図13】 図9の第4の変形例を示す構成図である。
【図14】 モード1,2の説明図である。
【図15】 モード3,4の説明図である。
【図16】 従来例を示す構成図である。
【図17】 図16の回路入力電流を示す波形図である。
【図18】 高調波フィルタ回路例を示す回路図である。
【符号の説明】
VS…交流電源、D1〜D9…ダイオード、GDU…ゲート駆動回路、Ed…直流電圧、C1〜C3…コンデンサ、Tr1…変圧器(トランス)、N1〜N3…トランス巻線、L1,L2…リアクトル、Q1〜Q4…スイッチ素子、RL…負荷、R1,R2…調節器、G,G1,G2…三角波発生器、K1,K2,K3…電圧検出器、H1,H2…比較器、DP…極性判別回路、IO…オンオフ比反転回路。
Claims (5)
- 単相交流電源からの交流電力を直流電力に変換する電力変換装置において、
自己消弧型半導体素子とダイオードとを逆並列に接続してなる第1スイッチ,第2スイッチの直列回路と、第1ダイオード,第2ダイオードの直列回路と、第1コンデンサとを互いに並列に、前記第1ダイオードと第2ダイオードとの接続点を第1リアクトルを介して交流電源の一方の端子に、交流電源の他方の端子を前記第1スイッチ,第2スイッチの接続点に、変圧器の第1巻線と第2リアクトルと第2コンデンサとの直列回路を前記第1スイッチまたは第2スイッチと並列に、前記変圧器の第2巻線の一方の端子を第3ダイオードを介して第3コンデンサの一方の端子に、前記変圧器の第2巻線の他方の端子を前記第3コンデンサの他方の端子と前記変圧器の第3巻線の一方の端子に、この変圧器の第3巻線の他方の端子を第4ダイオードを介して前記第3コンデンサの一方の端子にそれぞれ接続することを特徴とする電力変換装置。 - 単相交流電源からの交流電力を直流電力に変換する電力変換装置において、
自己消弧型半導体素子とダイオードとを逆並列に接続してなる第1スイッチ,第2スイッチ,第3スイッチの直列回路と、第1コンデンサとを互いに並列に、第1ダイオード,第2ダイオードの直列回路を、前記第1スイッチと第2スイッチとの直列回路または前記第2スイッチと第3スイッチとの直列回路と並列に、前記第1ダイオードと第2ダイオードとの接続点を第1リアクトルを介して交流電源の一方の端子に、交流電源の他方の端子を前記第1スイッチと第2スイッチとの接続点、または、前記第2スイッチと第3スイッチとの接続点に、変圧器の第1巻線と第2リアクトルと第2コンデンサとの直列回路を前記第1スイッチと第2スイッチとの直列回路、または前記第2スイッチと第3スイッチとの直列回路と並列に、前記変圧器の第2巻線の一方の端子を第3ダイオードを介して第3コンデンサの一方の端子に、前記変圧器の第2巻線の他方の端子を前記第3コンデンサの他方の端子と前記変圧器の第3巻線の一方の端子に、この変圧器の第3巻線の他方の端子を第4ダイオードを介して前記第3コンデンサの一方の端子にそれぞれ接続することを特徴とする電力変換装置。 - 前記スイッチをオン,オフ周期を変化させながら一定の比率でオン,オフさせ、前記第3コンデンサの電圧を設定値となるように制御することを特徴とする請求項1または2に記載の電力変換装置。
- 前記スイッチをオン,オフ周期およびオン,オフ比率を変化させながらオン,オフさせ、前記第3コンデンサの電圧を設定値となるように制御することを特徴とする請求項1または2に記載の電力変換装置。
- 前記スイッチをオン,オフ比率を変化させることで前記第1コンデンサの電圧を設定値となるように制御し、前記スイッチをオン,オフ周期を変化させることで前記第3コンデンサの電圧を設定値となるように制御することを特徴とする請求項1または2に記載の電力変換装置。
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