JP4742113B2 - 無線通信システムにおいてｍｂｍｓの受信方法及び装置 - Google Patents

Description

本発明は無線通信システムにおいてＭＢＭＳ（マルチメディアブロードキャスト・マルチキャストサービス）の受信方法及び装置に関し、特に無線通信システムにおいてＵＥのシステム資源の浪費を回避して電力消費を節減する方法及び装置に関する。

第三世代移動通信技術はＷＣＤＭＡ（広帯域符号分割多元接続）方式で高いスペクトル利用効率、カバー率、通話品質及び高速伝送を実現するとともに、ＱｏＳ（サービス品質）の確保、柔軟性のある双方向通信の実現、通話中断率の低減を可能にする。第三世代移動通信システムのマルチメディア機能を増強するために、３ＧＰＰ（第三世代パートナーシッププロジェクト）が制定した通信プロトコルではＭＢＭＳ（マルチメディアブロードキャスト・マルチキャストサービス）が規定されている。ＭＢＭＳは従来のＵＭＴＳ（汎用移動通信システム）ネットワーク構造の上で構築されたものであって、ＩＰ（インターネットプロトコル）パケットを媒介としてデータソースから同じサービスを複数のユーザーに同時に送信することを可能にする。

ＭＢＭＳの受信効率を改善するために、３ＧＰＰによるＲＲＣ（無線資源制御）プロトコル規格３ＧＰＰ ＴＳ ２５．３３１ Ｖ７．３．０（２００６−１２）Ｒａｄｉｏ Ｒｅｓｏｕｒｃｅ Ｃｏｎｔｒｏｌ （ＲＲＣ） Ｐｒｏｔｏｃｏｌ Ｓｐｅｃｉｆｉｃａｔｉｏｎの改善要求書Ｒ２−０７１３３４では、ＭＢＭＳの送信過程で周波数切替によるサービスの中断を減少するために、単一周波数ネットワーク（ＳＦＮ）の搬送波でＭＢＭＳを送信する概念が導入された。また、改善要求書Ｒ２−０７１３３１では下記３種類のＭＢＳＦＮ（ＭＢＭＳ ｏｖｅｒ ＳＦＮ）配置方式が提供されている。

１．時分割二重（ＴＤＤ）搬送波はユニキャストサービスとＭＢＭＳからなった混合サービスをサポートする。一部または全部のＭＢＭＳのブロードキャストサービスはＳＦＮにより提供される。言い換えれば、ある期間においてＳＦＮでＭＢＭＳのブロードキャストサービスを提供する。

２．ダウリンクのＴＤＤ搬送波のみＭＢＭＳのブロードキャストサービスをサポートする。

３．ダウンリンクの周波数分割二重（ＦＤＤ）搬送波のみＭＢＭＳのブロードキャストサービスをサポートする。

また、通信プロトコルの制定は、新設の通信プロトコル機能が通信プロトコル規格の従来バージョンに影響しないことを前提としている。したがって、改善要求書Ｒ２−０７１３３４では、何の無線周波数でＭＢＳＦＮを提供するかをＵＥ（ユーザー端末）に通報するために、非ＳＦＮの搬送波のＳＩＢ１１（システム情報ブロックタイプ１１）にＭＢＳＦＮ ｆｒｅｑｕｅｎｃｙ ｌｉｓｔという情報要素（ＩＥ）を増設する。したがって、ＵＥには２つのレシーバーが必要である。ＵＥがＭＢＳＦＮのブロードキャストサービスのダウンリンク搬送波のみでＭＢＭＳを受信しようとするとき、ＳＦＮの搬送波で送信されるMBMS通知を受信するために、ＵＥの他レシーバーを起動しなければならない。この場合、従来の技術には以下の問題がある。

まず、改善要求書Ｒ２−０７１３３４とＲ２−０７１３３１では、ＭＢＭＳがＳＦＮの搬送波で送信されるか、または非ＳＦＮの搬送波で送信されるかを区別するための方法について何も掲示されていない。したがって、上位層プロトコルエンティティーでＭＢＭＳを起動するとき、ＭＢＭＳが非ＳＦＮの搬送波で送信された場合でも、ＵＥで非ＳＦＮとＳＦＮの搬送波で送信されるMBMS通知を同時にモニターしなければならない。この場合、ＭＢＭＳは非ＳＦＮの搬送波で送信されるので、ＳＦＮの搬送波で送信されるMBMS通知をモニターすることは無意味となり、不必要な電力消費をもたらし、受信効率を低下させることとなる。この状況は、ＳＦＮ搬送波の増加につれて悪化する。

また、改善要求書Ｒ２−０７１３３４とＲ２−０７１３３１によれば、ＵＥでＳＦＮの搬送波で送信されるＭＢＭＳを受信しようとするとき、すべてのＭＢＭＳサービス通報が同じＳＦＮの搬送波で送信されるものではない可能性もあるので、ＵＥは複数のＳＦＮ搬送波で送信されるMBMS通知を同時にモニターしなければならない。この場合、最新のMBMS通知を取得するために、ＵＥは複数のＳＦＮ搬送波のモニタリングを定期的に切り替えなければならず、不必要な電力消費をもたらし、受信効率を低下させることとなる。この状況は、ＳＦＮ搬送波の増加につれて悪化する。

本発明の主な目的は無線通信システムにおいてＭＢＭＳの受信機能を向上させる方法及び装置を提供することである。

本発明では、無線通信システムにおいてＭＢＭＳ（マルチメディアブロードキャスト・マルチキャストサービス）の受信効率を向上させる方法を掲示する。該方法は、ＭＢＭＳがＳＦＮ（単一周波数ネットワーク）の搬送波で送信されるかどうかを示す指標を設定する段階と、前記指標を無線通信システムのＵＥ（ユーザー端末）に出力する段階とを含む。

本発明では更に、無線通信システムにおいてＭＢＭＳの受信効率を向上させるための通信装置を掲示する。該通信装置は、通信装置の機能を実現する制御回路と、制御回路の中に設けられ、プログラムコードを実行して制御回路を制御する中央処理装置（ＣＰＵ）と、制御回路の中でＣＰＵに結合するように設けられ、プログラムコードを記憶する記憶装置とを含む。前記プログラムコードは、ＭＢＭＳがＳＦＮの搬送波で送信されるかどうかを示す指標を設定するコードと、前記指標を無線通信システムのＵＥに出力するコードとを含む。

本発明では更に、無線通信システムにおいてＭＢＭＳの受信効率を向上させる方法を掲示する。該方法は、ＭＢＭＳの送信に用いられるＳＦＮの搬送波周波数を設定する段階と、前記ＳＦＮの搬送波周波数の情報をＵＥに送信する段階とを含む。

本発明では更に、無線通信システムにおいてＭＢＭＳの受信効率を向上させるための通信装置を掲示する。該通信装置は、通信装置の機能を実現する制御回路と、制御回路の中に設けられ、プログラムコードを実行して制御回路を制御するＣＰＵと、制御回路の中でＣＰＵに結合するように設けられ、プログラムコードを記憶する記憶装置とを含む。前記プログラムコードは、ＭＢＭＳの送信に用いられるＳＦＮの搬送波周波数を設定するコードと、前記ＳＦＮの搬送波周波数の情報をＵＥに送信するコードとを含む。

かかる方法及び装置の特徴を詳述するために、具体的な実施例を挙げ、図示を参照して以下に説明する。

図１を参照する。図１は無線通信システムの無線通信装置１００のブロック図である。説明を簡素化するために、図１では無線通信装置１００の入力装置１０２、出力装置１０４、制御回路１０６、ＣＰＵ（中央処理装置）１０８、記憶装置１１０、プログラムコード１１２及びトランシーバー１１４のみ示している。無線通信装置１００では、ＣＰＵ１０８は制御回路１０６の内部に設けられ、記憶装置１１０はＣＰＵ１０８に結合されている。制御回路１０６はＣＰＵ１０８を通して記憶装置１１０に記憶されたプログラムコード１１２を実行して無線通信装置１００の動作を制御することで、入力装置１０２（例えばキーボード）を通してユーザーが入力した信号を受信し、または出力装置１０４（スクリーン、スピーカーなど）を通して映像、音声などの信号を出力する。無線信号を受発信するトランシーバー１１４は受信した信号を制御回路１０６に送信し、または制御回路１０６からの信号を無線で出力する。言い換えれば、通信プロトコルの構造に当てはめれば、トランシーバー１１４は第一層の一部とみなされ、制御回路１０６は第二層と第三層の機能を実現する。

図２を参照する。図２は図１に示すプログラムコード１１２を表す説明図である。プログラムコード１１２はアプリケーション層２００と、第三層２０２と、第二層２０６と、第二層２０６に接続される第一層２１８とを含む。第三層２０２は、ＲＲＣ（無線資源制御）メッセージ２０８を保存し、それに基づいてＲＲＣ ＰＤＵ（プロトコルデータユニット）２１４を生成するバッファー２１２を含む。第二層２０６と第一層２１８のプロトコルエンティティーを設定・変更・解放してデータ交換チャネルを確立・調整・取り消すために、アプリケーション層２００で所要プロセスを実行するに用いられる制御信号はＲＲＣ ＰＤＵ２１４に入れて出力する。

無線通信装置１００はＭＢＭＳを提供する。ＭＢＭＳの受信効率を改善するために、第三層２０２はＳＦＮの搬送波でＭＢＭＳを送信することで、送信過程において周波数の切替によるサービス中断を減少することができる。それに鑑みて、本発明ではＳＦＮでＭＢＭＳを送信するかどうかを示すＳＦＮ指示プログラムコード２２０を提供し、ＵＥのＭＢＭＳ受信効率を向上させる。

図３を参照する。図３は本発明の実施例による方法３０のフローチャートである。下記方法３０は、無線通信システムにおいてＭＢＭＳの受信効率を向上させるに用いられ、ＳＦＮ指示プログラムコード２２０としてコンパイルすることができる。

ステップ３００：開始。
ステップ３０２：ＭＢＭＳがＳＦＮの搬送波で送信されるかどうかを示す指標を設定する。
ステップ３０４：上記指標を無線通信システムのＵＥに出力する。
ステップ３０６：終了。

以上のとおり、本発明の実施例では指標を設定することで、ＭＢＭＳがＳＦＮの搬送波で送信されるかを示す。したがって、ＭＢＭＳがＳＦＮの搬送波で送信される場合、本発明の実施例では設定された指標を通して、ＭＢＭＳがＳＦＮの搬送波で送信されることをＵＥに通報する。そうすると、ＵＥは同指標に基づいて、ＳＦＮの搬送波に対してMBMS通知をモニターすることができる。それに反して、ＭＢＭＳが非ＳＦＮの搬送波で送信された場合、本発明の実施例では設定された指標を通して、ＭＢＭＳが非ＳＦＮの搬送波で送信されることをＵＥに通報する。そうすると、ＵＥは同指標に基づいて、非ＳＦＮの搬送波に対してMBMS通知をモニターすることができる。

従来の技術では、ＭＢＭＳがＳＦＮの搬送波で送信されるか、または非ＳＦＮの搬送波で送信されるかを区別するための方法について何も掲示されていない。したがって、上位層プロトコルエンティティーでＭＢＭＳを起動するとき、ＭＢＭＳが非ＳＦＮの搬送波で送信された場合でも、ＵＥで非ＳＦＮとＳＦＮの搬送波で送信されるMBMS通知を同時にモニターしなければならない。この場合、ＭＢＭＳは非ＳＦＮの搬送波で送信されるので、ＳＦＮの搬送波で送信されるMBMS通知をモニターすることは無意味となり、不必要な電力消費をもたらし、受信効率を低下させることとなる。この状況は、ＳＦＮ搬送波の増加につれて悪化する。それと比べて、本発明の実施例では、ネットワークは指標を設定することでＭＢＭＳがＳＦＮの搬送波で送信されるかを示すので、ＵＥは同指標に基づいてＭＢＭＳが非ＳＦＮの搬送波で送信されることを把握し、非ＳＦＮの搬送波のみに対してMBMS通知をモニターすればよい。

上記方法３０では、ネットワークはＭＢＭＳユーザーサービスアナウンスメント／ディスカバリーメカニズムで指標をＵＥに出力し、ＵＥは同指標を変数ＭＢＭＳ＿ＡＣＴＩＶＡＴＥＤ＿ＳＥＲＶＩＣＥＳに反映することが望ましい。ＵＥは２つの異なった変数で非ＳＦＮの搬送波で送信されるＭＢＭＳと、ＳＦＮの搬送波で送信されるＭＢＭＳをそれぞれ保存することができる。

したがって、上記方法３０を通して、本発明の実施例ではＵＥで不必要なモニタリングを実行することを避け、無線資源の浪費と電力消費の増加を防ぎ、ＭＢＭＳの受信効率を向上させることができる。

図４を参照する。図４は本発明の実施例による方法４０のフローチャートである。下記方法４０は、無線通信システムにおいてＭＢＭＳの受信効率を向上させるに用いられ、ＳＦＮ指示プログラムコード２２０としてコンパイルすることができる。

ステップ４００：開始。
ステップ４０２：ＭＢＭＳの送信に用いられるＳＦＮの搬送波周波数を設定する。
ステップ４０４：上記ＳＦＮの搬送波周波数の情報をＵＥに送信する。
ステップ４０６：終了。

以上のとおり、本発明ではまずＭＢＭＳの送信に用いられるＳＦＮの搬送波周波数を設定し、更にＳＦＮの搬送波周波数の情報をＵＥに送信する。そうすると、ＵＥはＳＦＮの搬送波周波数の情報に基づいて、正確な搬送波に対してMBMS通知をモニターし、不必要なモニタリングを回避し、無線資源の浪費と電力消費の増加を防ぎ、ＭＢＭＳの受信効率を向上させることができる。

上記方法４０では、ネットワークはＭＢＭＳユーザーサービスアナウンスメント／ディスカバリーメカニズムでＳＦＮの搬送波周波数の情報をＵＥに出力し、ＵＥはＳＦＮの搬送波周波数の情報を変数ＭＢＭＳ＿ＡＣＴＩＶＡＴＥＤ＿ＳＥＲＶＩＣＥＳに保存することができる。

従来の技術では、ＵＥでＳＦＮの搬送波で送信されるＭＢＭＳを受信しようとするとき、すべてのＭＢＭＳサービス通報が同じＳＦＮの搬送波で送信されるものではない可能性もあるので、ＵＥは複数のＳＦＮ搬送波で送信されるMBMS通知を同時にモニターしなければならず、不必要な電力消費をもたらし、受信効率を低下させることとなる。それと比べて、本発明の実施例では、ＭＢＭＳの送信に用いられるＳＦＮの搬送波周波数の情報を設定してＵＥに送信し、ＵＥで正確な搬送波に対してMBMS通知をモニターすることを可能にする。

まとめていえば、本発明はＳＦＮの搬送波周波数の関連情報をＵＥに提供する。ＵＥはそれに基づいて正確な搬送波に対してMBMS通知をモニターし、不必要なモニタリングを回避し、無線資源の浪費と電力消費の増加を防ぎ、ＭＢＭＳの受信効率を向上させることができる。

以上は本発明に好ましい実施例であって、本発明の実施の範囲を限定するものではない。よって、当業者のなし得る修正、もしくは変更であって、本発明の精神の下においてなされ、本発明に対して均等の効果を有するものは、いずれも本発明の特許請求の範囲に属するものとする。

無線通信システムの無線通信装置のブロック図である。 図１に示すプログラムコードを表す説明図である。 本発明の実施例による方法のフローチャートである。 本発明の他実施例による方法のフローチャートである。

１００ 無線通信装置
１０２ 入力装置
１０４ 出力装置
１０６ 制御回路
１０８ ＣＰＵ
１１０ 記憶装置
１１２ プログラムコード
１１４ トランシーバー
２００ アプリケーション層
２０２ 第三層
２０６ 第二層
２０８ ＲＲＣメッセージ
２１２ バッファー
２１４ ＲＲＣ ＰＤＵ
２１８ 第一層
２２０ ＳＦＮ指示プログラムコード

Claims (10)

1. 無線通信システムにおいてＭＢＭＳ（マルチメディアブロードキャスト・マルチキャストサービス）の受信方法であって、
   所定のMBMSを提供する段階と、
   前記所定のＭＢＭＳがＳＦＮ（単一周波数ネットワーク）の搬送波で送信されるか非ＳＦＮの搬送波で送信されることを示す指標を設定する段階と、
   ＭＢＭＳユーザーサービスアナウンスメント／ディスカバリーメカニズムを用いて、前記指標を無線通信システムのＵＥ（ユーザー端末）に出力する段階と、
   を含むＭＢＭＳの受信方法。
2. 前記方法は更に、ＵＥで前記指標に基づいてＳＦＮの搬送波に対してＭＢＭＳ通知をモニターするかどうかを決める段階を含む請求項１に記載のＭＢＭＳの受信方法。
3. 前記指標は変数ＭＢＭＳ＿ＡＣＴＩＶＡＴＥＤ＿ＳＥＲＶＩＣＥＳに反映される請求項１に記載のＭＢＭＳの受信方法。
4. 前記指標を変数ＭＢＭＳ＿ＡＣＴＩＶＡＴＥＤ＿ＳＥＲＶＩＣＥＳに反映することは、複数の変数を用いて非ＳＦＮの搬送波で送信されるＭＢＭＳと、ＳＦＮの搬送波で送信されるＭＢＭＳを保存することを含む請求項３に記載のＭＢＭＳの受信方法。
5. 前記無線通信システムは第三世代移動通信システムである請求項１に記載のＭＢＭＳの受信方法。
6. 無線通信システムにおいてＭＢＭＳを受信する通信装置であって、
   通信装置の機能を実現する制御回路と、
   制御回路の中に設けられ、プログラムコードを実行して制御回路を制御する中央処理装置（ＣＰＵ）と、
   制御回路の中でＣＰＵに結合するように設けられ、プログラムコードを記憶する記憶装置と、を含み、前記プログラムコードは、
   所定のMBMSを提供するコードと、
   前記所定のＭＢＭＳがＳＦＮの搬送波で送信されるか非ＳＦＮの搬送波で送信されることを示す指標を設定するコードと、
   ＭＢＭＳユーザーサービスアナウンスメント／ディスカバリーメカニズムを用いて、前記指標を無線通信システムのＵＥに出力するコードと、を含む通信装置。
7. 前記ＵＥは前記指標に基づいてＳＦＮの搬送波に対してＭＢＭＳ通知をモニターするかどうかを決める請求項６に記載の通信装置。
8. 前記指標は変数ＭＢＭＳ＿ＡＣＴＩＶＡＴＥＤ＿ＳＥＲＶＩＣＥＳに反映される請求項６に記載の通信装置。
9. 前記指標を変数ＭＢＭＳ＿ＡＣＴＩＶＡＴＥＤ＿ＳＥＲＶＩＣＥＳに反映することは、複数の変数を用いて非ＳＦＮの搬送波で送信されるＭＢＭＳと、ＳＦＮの搬送波で送信されるＭＢＭＳを保存することを含む請求項８に記載の通信装置。
10. 前記無線通信システムは第三世代移動通信システムである請求項６に記載の通信装置。

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