JP4623583B2 - チョコレート入り冷菓ミックス - Google Patents
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Description
(1)チョコレート添加量を少なめに調製する(従来技術では、チョコレート生地として5〜6%程度);
(2)ココアパウダー主体で風味付けを行う(ココアパウダーとして3〜7%程度が多い)、
などの方法をとり、熟成工程でのミックス液増粘を避けてきた。
カカオバターおよびリン酸塩を含むアイスミックスを得る工程;
該アイスミックスを濾過し、均質化し、殺菌および冷却してエージングミックスを得る工程;
該エージングミックスを0℃〜5℃でエージングする工程;および
該エージング後のミックスをフリージングし、充填して冷菓を得る工程
を包含し、該リン酸塩が、メタリン酸塩またはポリリン酸塩である。
本発明の冷菓は、カカオバターおよびリン酸塩を含む。
(1)リン酸塩
本発明の冷菓の製造においては、リン酸塩を用いる。本発明において用いられるリン酸塩は、メタリン酸塩またはポリリン酸塩である。リン酸塩は好ましくは金属塩である。リン酸塩は好ましくはナトリウム塩またはカリウム塩である。リン酸塩は、好ましくは、食品添加物として認められているリン酸塩である。食品添加物として認められているメタリン酸塩およびポリリン酸塩は、ポリリン酸カリウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸カリウムおよびメタリン酸ナトリウムである。
本発明の冷菓の製造においては、カカオ系原料を用い得る。カカオ系原料としては、カカオバター、ココアパウダー、カカオマス、チョコレート生地、準チョコレート生地などが挙げられる。
カカオバターは、原料のカカオ豆を選別し、焙焼し、種皮と胚乳(ニブ)とを分離し、ニブを磨砕機によってすりつぶしてカカオマスを得て、このカカオマスを脱脂することによって得られる。カカオバターは、カカオビーンズから調製される油脂分である。当業者に公知のように、カカオバターは、カカオマス中に油脂分として約55%含まれる。カカオバターとして、通常使用されたカカオバターを使用し得る。カカオバターは、精製されたものを用いてもよく、カカオバターの少なくとも一部を与えるものとしてカカオマス、チョコレート生地、準チョコレート生地などを用いてもよい。カカオバターは種々の脂肪酸エステルの混合物である。カカオバターは、人の体温(約37℃)付近で固体から液体へと変化するという特性を有する。
ココアパウダーは、カカオマスからカカオバターを搾取した後に得られる粉末である。ココアパウダーとしては、通常使用されるココアパウダーを用い得る。ココアパウダーの少なくとも一部を与えるものとしてカカオマス、チョコレート生地、準チョコレート生地などを用いてもよい。
チョコレート生地は、「チョコレート類の表示に関する公正競争規約」によるチョコレート生地の基準に従う製品を含む。
準チョコレート生地は、「チョコレート類の表示に関する公正競争規約」による準チョコレート生地の基準に従う製品を含む。
本発明の冷菓は、リン酸塩の効果を損なわない限り、カカオバターおよびリン酸塩に加えて、通常冷菓のアイスミックスに用いられ得る任意の冷菓原料を含み得る。このような原料およびその使用量は、当業者によって容易に決定され得る。アイスミックスとは、当業者に周知の意味で使用される。例えば、アイスミックスとは、冷菓の主な原料を混合して溶解することによって得られるものをいう。
本発明において用いられ得る乳系原料の例としては、当該分野で公知の任意の乳および乳製品が挙げられる。
本発明の冷菓は、カカオバターおよび乳系原料の脂肪以外に他の食用油脂を含み得る。このような油脂の例としては、天然の油脂、半合成油脂、合成油脂が挙げられる。本発明で使用される油脂は、天然の油脂のみからなっていてもよいし、半合成油脂のみからなっていてもよいし、合成油脂のみからなっていてもよい。あるいは、本発明で使用される油脂は、天然の油脂と半合成油脂との混合物、天然の油脂と合成油脂との混合物、半合成油脂と合成油脂との混合物または天然の油脂と半合成油脂と合成油脂との混合物であり得る。本発明で使用される油脂は、物質として純粋な油脂であってもよいし、複数種の油脂の混合物であってもよい。
本発明において用いられ得る糖類としては、当該分野で公知の任意の糖類であり得る。糖類の例としては、砂糖(グラニュー糖など)、異性化糖、ブドウ糖、果糖、水あめなどが挙げられる。糖類は、1種類のみで用いられてもよいし、2種類以上が組み合わされて用いられてもよい。
本発明の冷菓は、全卵を含み得る。全卵とは、卵殻以外の部分をいう。本発明において用いられ得る全卵としては、当該分野で公知の任意の全卵であり得る。全卵は、代表的には鶏卵から採取されるが、他の卵から採取した全卵であってもよい。コストの面から、鶏卵から採取することが好ましい。全卵の例としては、液状全卵、加糖全卵、凍結全卵、乾燥全卵などが挙げられる。液状全卵は、卵殻から分離したのみであって、濃縮、乾燥などの処理を行っていないものである。液状全卵は、全卵タンパク質の物性が保たれやすいという利点を有する。加糖全卵は、液状全卵に約20重量%〜約50重量%の糖類を加えて低温殺菌したものである。凍結全卵は、液状全卵を凍結することにより得られるものである。凍結全卵の中には、加糖凍結全卵がある。加糖凍結全卵は、液状全卵に約20重量%〜約50重量%の糖類を加えて低温殺菌後冷凍したものである。加糖全卵および凍結全卵は、殻付き卵よりも起泡性および乳化性が劣る場合があるという一方で、コストが低いという利点を有する。乾燥全卵は、液状全卵をスプレードライ法、フリーズドライ法などによって乾燥したものである。乾燥全卵は、乾燥によってリポタンパク質が変性して溶解度が低下し脂肪が遊離するため、起泡しにくい場合がある一方で、貯蔵運搬に便利であるという利点を有する。
本発明の冷菓は、卵黄を含み得る。卵黄とは、卵の黄色の部分をいう。本発明において用いられ得る卵黄としては、当該分野で公知の任意の卵黄であり得る。卵黄は、代表的には鶏卵から採取されるが、他の卵から採取した卵黄であってもよい。コストの面から、鶏卵から採取することが好ましい。卵黄の例としては、液状卵黄、加糖卵黄、凍結卵黄、乾燥卵黄などが挙げられる。液状卵黄は、卵から分離したのみであって、濃縮、乾燥などの処理を行っていないものである。液状卵黄は、卵黄タンパク質の物性が保たれやすいという利点を有する。加糖卵黄は、液状卵黄に約10重量%〜約50重量%の糖類を加えて低温殺菌したものである。凍結卵黄は、液状卵黄を凍結することにより得られるものである。凍結卵黄の中には、加糖凍結卵黄がある。加糖凍結卵黄は、液状卵黄に約10重量%〜約50重量%の糖類を加えて低温殺菌後冷凍したものである。加糖卵黄および凍結卵黄は、殻付き卵よりも起泡性および乳化性が劣る場合があるという一方で、コストが低いという利点を有する。乾燥卵黄は、液状卵黄をスプレードライ法、フリーズドライ法などによって乾燥したものである。乾燥卵黄は、乾燥によってリポタンパク質が変性して溶解度が低下し脂肪が遊離するため、起泡しにくい場合がある一方で、貯蔵運搬に便利であるという利点を有する。
果汁または果肉としては、当該分野で用いられ得る任意の果汁または果肉が用いられ得る。果汁または果肉の例としては、イチゴ、キイチゴ、クランベリー、ブルーベリーなどのベリー類;オレンジ、レモン、グレープフルーツなどの柑橘類;ブドウ;ナシ;リンゴ;メロン;スイカなどの果汁または果肉が挙げられる。これらの果汁または果肉は、1種類のみで用いられてもよいし、2種類以上が組み合わされて用いられてもよい。
安定剤としては、当該分野で用いられ得る任意の安定剤が用いられ得る。安定剤の例としては、ゼラチン、寒天、ペクチン、セルロース、タマリンドシードガム、グアガム、ローカストビーンガム、カラギナン、アラビアガム、カラヤガム、キサンタンガム、ジェランガム、タラガム、大豆多糖類、アルギン酸ナトリウム、繊維素グルコール酸ナトリウム(カルボキシメチルセルロース)などが挙げられる。これらの安定剤は、1種類のみで用いられてもよいし、2種類以上が組み合わされて用いられてもよい。
乳化剤としては、当該分野で用いられ得る任意の乳化剤が用いられ得る。乳化剤とは、分子内に親水基および親油基の両方を含み、従って水と油との界面に吸着層を作りやすい物質をいう。例えば、公知の各種界面活性剤が挙げられる。乳化剤の例としては、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステルなどの非イオン界面活性剤;レシチン、アラビアゴム、アルギン酸、ゼラチンなどの天然物が挙げられる。ソルビタン脂肪酸エステルの例としては、ソルビタンモノオレイン酸エステル、ソルビタンモノラウリン酸エステルなどが挙げられる。ショ糖脂肪酸エステルの例としては、パルミチン酸またはステアリン酸を脂肪酸として含むショ糖脂肪酸エステルが挙げられる。レシチンとしては、大豆レシチンまたは卵黄レシチンなどが挙げられる。レシチンは、酵素分解レシチンであってもよい。これらの乳化剤は、1種類のみで用いられてもよいし、2種類以上が組み合わされて用いられてもよい。
香料としては、当該分野で用いられ得る任意の香料が用いられ得る。本発明の冷菓は、約0.001重量%〜約1.0重量%の香料を含み得る。
着色料としては、当該分野で用いられ得る任意の着色料が用いられ得る。本発明の冷菓は、好ましくは約0.001重量%〜約1.0重量%の着色料を含み得る。
調味料としては、当該分野で用いられ得る任意の調味料が用いられ得る。調味料の例としては、L−グルタミン酸ナトリウムが挙げられる。本発明の冷菓は、好ましくは約0.001重量%〜約5.0重量%、より好ましくは約0.001重量%〜約1重量%の調味料を含み得る。
水は、硬水、中間水、軟水の任意の水が用いられ得る。水は、好ましくは軟水または中間水であり、より好ましくは軟水である。水は、水道水であってもよい。水は、濾過、イオン交換樹脂への適用、蒸留などの処理が施されていてもよい。本発明の冷菓は、好ましくは約30重量%〜約90重量%、より好ましくは約40重量%〜約85重量%の水を含み得る。
甘味料としては、当該分野で用いられ得る任意の甘味料が用いられる。甘味料とは、甘味を与える物質であって、糖類以外の物質をいう。甘味料の例としては、糖アルコール、還元水飴、ステビア、アスパルテーム、スクラロース、アセスルファムカリウムなどが挙げられる。これらの甘味料は、1種類のみで用いられてもよいし、2種類以上が組み合わされて用いられてもよい。本発明の冷菓は、好ましくは約0.001重量%〜約20重量%、より好ましくは約5重量%〜約10重量%の甘味料を含み得る。
酸味料としては、当該分野で用いられ得る任意の酸味料が用いられ得る。酸味料の例としては、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸などが挙げられる。これらの酸味料は、1種類のみで用いられてもよいし、2種類以上が組み合わされて用いられてもよい。本発明の冷菓は、好ましくは約0.001重量%〜約1.0重量%、より好ましくは約0.01重量%〜約0.5重量%の酸味料を含み得る。
食物繊維としては、当該分野で用いられ得る任意の食物繊維が用いられ得る。食物繊維の例としては、ポリデキストロース、サツマイモファイバーなどが挙げられる。本発明の冷菓は、好ましくは約0.01重量%〜約20重量%、より好ましくは約0.1重量%〜約10重量%の食物繊維を含み得る。
本発明の冷菓は、チョコチップのような粒状の原料を含み得る。このような原料は、均質化後のアイスミックスに添加される。均質化後のアイスミックスに添加され得る原料としては、果肉、種実類および豆類;香料;あん、ジャム、チョコレート塊などが挙げられる。
本発明の冷菓は、カカオバター、リン酸塩などの冷菓材料を用いて、当該分野で公知の冷菓の製造方法に従って製造され得る。
メタリン酸ナトリウム:三栄源エフ・エフ・アイ(株)社製サンポリマーNo.143;
メタリン酸カリウム:太平化学産業(株)社製メタリン酸カリウム;
ポリリン酸ナトリウム:太平化学産業(株)社製トリポリリン酸ナトリウム;
ポリリン酸カリウム:太平化学産業(株)社製トリポリリン酸カリウム;
チョコレート生地:カカオバター含有量23重量%のチョコレート;
ココアパウダー:カカオバター含有量23重量%のココアパウダー;
脱脂粉乳:市販品;
生クリーム:市販品;
砂糖:市販品;
グラニュー糖:市販品;
ヤシ油:市販品;
パーム油:市販品;
ヤシ油・パーム油:ヤシ油80%とパーム油20%との混合物;
水あめ:市販品;
濃縮ホエイ:市販品;
加糖卵黄:ショ糖20%と卵黄80%との混合物を低温殺菌後凍結した、市販品;
安定剤:三栄源エフ・エフ・アイ(株)社製増粘多糖類(ローカストビーンガムを主成分とし、グアガム、タマリンドシードガム、タラガム、ジェランガムが配合された増粘多糖類混合物);
乳化剤:花王(株)社製E−800(グリセリン脂肪酸エステル99.95%含有);
清水:水道水を浄水器にかけて得た水。
以下の表1に記載の重量比の原料を混合し、約75℃で溶解してアイスミックスを得た。このアイスミックスを60メッシュフィルターを通して濾過し、約60℃の品温でホモジナイザー(イズミフードマシナリ社製;HV−0A−1−0.75S)に圧力150kg/cm2で1回通して均質化し、75℃にて15分間殺菌し、そして約4℃まで冷却してエージングミックスを得た。このエージングミックスを冷蔵庫内(約4℃)で1時間攪拌後引き続き4℃の冷蔵庫内に静置した。なお、この条件は、工場での条件を想定して設定した。1時間攪拌直後、静置2日後および静置3日後の時点で、デジタル粘度計を用いてミックスの粘度を測定した。ここでは、いずれの測定時点のアイスミックスの品温も4℃であった。このアイスミックスの成分値を表2に示す。
以下の表3に記載の重量比の原料を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてエージングミックスを得た。このエージングミックスを冷蔵庫内(約4℃)で1時間攪拌後引き続き4℃の冷蔵庫内に静置した。なお、この条件は、工場での条件を想定して設定した。1時間攪拌直後、静置2日後および静置3日後の時点で、デジタル粘度計を用いてミックスの粘度を測定した。ここでは、いずれの測定時点のアイスミックスの品温も4℃であった。このアイスミックスの成分値を表4に示す。
以下の表5に記載の重量比の原料を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてエージングミックスを得た。このエージングミックスを冷蔵庫内(約4℃)で1時間攪拌後引き続き4℃の冷蔵庫内に静置した。なお、この条件は、工場での条件を想定して設定した。1時間攪拌直後、静置2日後および静置3日後の時点で、デジタル粘度計を用いてミックスの粘度を測定した。ここでは、いずれの測定時点のアイスミックスの品温も4℃であった。このアイスミックスの成分値を表6に示す。
以下の表7に記載の重量比の原料を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてエージングミックスを得た。このエージングミックスを冷蔵庫内(約4℃)で1時間攪拌後引き続き4℃の冷蔵庫内に静置した。なお、この条件は、工場での条件を想定して設定した。1時間攪拌直後、静置2日後および静置3日後の時点で、デジタル粘度計を用いてミックスの粘度を測定した。ここでは、いずれの測定時点のアイスミックスの品温も4℃であった。このアイスミックスの成分値を表8に示す。
以下の表9に記載の重量比の原料を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてエージングミックスを得た。このエージングミックスを冷蔵庫内(約4℃)で1時間攪拌後引き続き4℃の冷蔵庫内に静置した。なお、この条件は、工場での条件を想定して設定した。1時間攪拌直後、静置2日後および静置3日後の時点で、デジタル粘度計を用いてミックスの粘度を測定した。ここでは、いずれの測定時点のアイスミックスの品温も4℃であった。このアイスミックスの成分値を表10に示す。
以下の表11に記載の重量比の原料を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてエージングミックスを得た。このエージングミックスを冷蔵庫内(約4℃)で1時間攪拌後引き続き4℃の冷蔵庫内に静置した。なお、この条件は、工場での条件を想定して設定した。1時間攪拌直後、静置2日後および静置3日後の時点で、デジタル粘度計を用いてミックスの粘度を測定した。静置前の、1時間攪拌直前のアイスミックスの品温は8〜9℃であり、品温は攪拌中から徐々に低下し、少なくとも静置2日後には品温は4℃となった。このアイスミックスの成分値を表12に示す。なお、本実施例および比較例においては、チョコレート生地として、カカオバター3%およびココアパウダー3%を配合したラクトアイス規格のチョコレートミックスを用いた。
前回の確認結果、メタリン酸ナトリウムは添加量が多いほど、ミックス増粘には効果があるような結果を得た。再度確認することにより、メタリン酸ナトリウムの効果を再確認する。
上記実施例において、ラクトアイス規格のチョコミックスの増粘に対し、メタリン酸ナトリウムが抑制効果を発揮することが確認できた。従来技術と比較するために、カゼインナトリウムについてのミックス粘度抑制効果が確認される。
以下の表17に記載の重量比の原料を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてエージングミックスを得た。このエージングミックスを冷蔵庫内(約4℃)で1時間攪拌後引き続き4℃の冷蔵庫内に静置した。なお、この条件は、工場での条件を想定して設定した。1時間攪拌直後、静置2日後および静置3日後の時点で、デジタル粘度計を用いてミックスの粘度を測定した。ここでは、いずれの測定時点のアイスミックスの品温も4℃であった。このアイスミックスの成分値を表18に示す。
以下の表19に記載の重量比の原料を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてエージングミックスを得た。このエージングミックスを冷蔵庫内(約4℃)で1時間攪拌後引き続き4℃の冷蔵庫内に静置した。なお、この条件は、工場での条件を想定して設定した。1時間攪拌直後、静置2日後および静置3日後の時点で、デジタル粘度計を用いてミックスの粘度を測定した。ここでは、いずれの測定時点のアイスミックスの品温も4℃であった。このアイスミックスの成分値を表20に示す。
以下の表22に記載の重量比の原料を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてエージングミックスを得た。このエージングミックスを冷蔵庫内(約4℃)で1時間攪拌後引き続き4℃の冷蔵庫内に静置した。なお、この条件は、工場での条件を想定して設定した。1時間攪拌直後、静置2日後および静置3日後の時点で、デジタル粘度計を用いてミックスの粘度を測定した。ここでは、いずれの測定時点のアイスミックスの品温も4℃であった。
従来技術であるカゼインナトリウムによる増粘抑制効果およびそのカカオバター添加量の限界を確認するとともに、メタリン酸ナトリウムの有用性を確認するために以下の実施例および比較例を行った。カゼインナトリウムの添加量は、特許文献2に記載されるカゼインナトリウム添加量の最大値である2.0%で実施した。メタリン酸ナトリウムの添加量は、0.2%で実施した。
以下の表24に記載の重量比の原料を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてエージングミックスを得た。このエージングミックスを冷蔵庫内(約4℃)で1時間攪拌後引き続き4℃の冷蔵庫内に静置した。なお、この条件は、工場での条件を想定して設定した。1時間攪拌直後、静置2日後および静置3日後の時点で、デジタル粘度計を用いてミックスの粘度を測定した。ここでは、いずれの測定時点のアイスミックスの品温も4℃であった。このアイスミックスの成分値を表25に示す。
以下の表26に記載の重量比の原料を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてエージングミックスを得た。このエージングミックスを冷蔵庫内(約4℃)で1時間攪拌後引き続き4℃の冷蔵庫内に静置した。なお、この条件は、工場での条件を想定して設定した。1時間攪拌直後、静置2日後および静置3日後の時点で、デジタル粘度計を用いてミックスの粘度を測定した。ここでは、いずれの測定時点のアイスミックスの品温も4℃であった。
以下の表27に記載の重量比の原料を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてエージングミックスを得た。このエージングミックスを冷蔵庫内(約4℃)で1時間攪拌後引き続き4℃の冷蔵庫内に静置した。なお、この条件は、工場での条件を想定して設定した。1時間攪拌直後、静置2日後および静置3日後の時点で、デジタル粘度計を用いてミックスの粘度を測定した。ここでは、いずれの測定時点のアイスミックスの品温も4℃であった。
以下の表28に記載の重量比の原料を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてエージングミックスを得た。このエージングミックスを冷蔵庫内(約4℃)で1時間攪拌後引き続き4℃の冷蔵庫内に静置した。なお、この条件は、工場での条件を想定して設定した。1時間攪拌直後、静置2日後および静置3日後の時点で、デジタル粘度計を用いてミックスの粘度を測定した。ここでは、いずれの測定時点のアイスミックスの品温も4℃であった。このアイスミックスの成分値を表29に示す。
Claims (7)
- カカオバターおよびリン酸塩を含む冷菓であって、該リン酸塩が、メタリン酸塩またはポリリン酸塩であり、カカオバターの含有量が8重量%以上11重量%以下であり、該リン酸塩の含有量が、0.1重量%〜1.0重量%である、冷菓。
- 前記リン酸塩が、メタリン酸ナトリウム、メタリン酸カリウム、ポリリン酸ナトリウムおよびメタリン酸カリウムからなる群より選択される、請求項1に記載の冷菓。
- ラクトアイス、アイスミルクまたはアイスクリームである、請求項1に記載の冷菓。
- カカオバターを含む冷菓の製造方法であって、該方法が、以下の工程:
カカオバターおよびリン酸塩を含むアイスミックスを得る工程;
該アイスミックスを濾過し、均質化し、殺菌および冷却してエージングミックスを得る工程;
該エージングミックスを0℃〜5℃でエージングする工程;および
該エージング後のミックスをフリージングし、充填して冷菓を得る工程
を包含し、該リン酸塩が、メタリン酸塩またはポリリン酸塩であり、該冷菓のカカオバターの含有量が8重量%以上11重量%以下であり、該冷菓の該リン酸塩の含有量が、0.1重量%〜1.0重量%である、製造方法。 - 前記エージングが、1日間〜5日間行われる、請求項4に記載の方法。
- 前記エージング後のミックスの粘度が、1000cP未満である、請求項4に記載の方法。
- 前記リン酸塩が、メタリン酸ナトリウム、メタリン酸カリウム、ポリリン酸ナトリウムおよびメタリン酸カリウムからなる群より選択される、請求項4に記載の方法。
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