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JP4620805B2 - 糖原料からのアルコール連続発酵方法及び装置 - Google Patents

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Description

本発明は、糖原料からのアルコール連続発酵方法及び装置に関し、詳しくは培養液から、発酵微生物(酵母)と糖化未反応残渣(未反応固形物)とをそれぞれ選択的に回収し、回収された酵母は発酵工程へ、未反応固形物は糖化工程へ返送することにより、効率的で高収率な糖原料からのアルコール連続発酵方法及び装置に関する。
発酵法によるエタノール生産においては、糖原料を始めとする穀物原料の他に、近年では草本系原料など、幅広い原料の利用が検討されている。これらの原料は、大半の場合、酵素や酸処理などの糖化工程を経て発酵工程に供される。
しかし、原料によっては糖化を完結させることが困難な場合も多く、連続発酵プロセスにおいては、糖化された原料は、糖化未反応残渣(未反応固形物)を含んだまま、発酵工程に供給されているのが実情である。
この様な場合、発酵後に発酵槽から取り出された培養液(発酵液)は、未反応固形分を含むことになる。
しかしながら、従来は、培養液中の酵母が高価であることからその酵母にのみ着目し、酵母の回収、返送再利用する技術が知られている。
特許文献1は、アルコールの連続生産方法を開示し、エタノールと酵母の混ざった培養液を発酵槽から取り出し、静置して酵母菌体を沈殿させて分離し、分離した菌体を発酵槽に戻してアルコール発酵を続ける「菌体リサイクル」を行っている。また特許文献2においても、発酵終了後に膜分離する手法で菌体と有価物を分離している。
特開2008−253154号公報 特開2000−210072号公報
しかるに、糖化未反応残渣を含む培養液に、特許文献1の「菌体リサイクル」の適用を試みた場合、糖化未反応残渣に着目すると、その平均粒径は酵母の平均径より大きいために、自重で沈降する速度が速いという現象がみられる。また酵母に着目すると、酵母には凝集性があるので、凝集してフロックが大きくなると、沈降速度が速くなる現象が見られ、凝集過程で糖化未反応残渣を取り込む性質がある。このようなことから、沈降分離によって糖化未反応残渣と酵母を分離することは困難である。
しかしながら、未分離のまま、酵母と共に発酵槽に戻された糖化未反応残渣は、糖化が不十分であるため、発酵プロセス内を循環し、発酵効率を悪化させる原因に繋がる問題がある。
このため、発酵液から酵母を選択的に回収し、発酵槽に戻す方法が求められている。
また、糖化未反応残渣についても、発酵液から選択的に回収して、糖化工程に返送することが、収率の向上を図る上で望ましい。
そこで、本発明の課題は、発酵液から、酵母と糖化未反応残渣とをそれぞれ選択的に回収できる糖原料からのアルコール連続発酵方法及び装置を提供することにある。
また、本発明の他の課題は、回収された酵母は発酵槽へ、糖化未反応残渣は糖化工程まで返送することにより、効率的で高収率な糖原料からのアルコール連続発酵方法及び装置を提供することにある。
さらに、本発明の他の課題は、以下の記載によって明らかとなる。
本発明の上記課題は、以下の各発明によって解決される。
請求項1記載の発明は、糖原料を糖化する糖化工程と、糖化された液を連続的に供給してアルコール発酵を行う発酵工程と、前記発酵工程の後に、糖原料に由来する糖化未反応残渣と発酵用酵母を主体とする発酵微生物を含む発酵液から、糖化未反応残渣を分離する糖化未反応残渣分離工程と、前記糖化未反応残渣分離工程の後に、発酵液から発酵微生物を分離する発酵微生物分離工程とを有し、前記糖化未反応残渣分離工程で分離された糖化未反応残渣は糖化工程に返送し、前記発酵微生物分離工程で分離された発酵微生物は発酵工程に返送することを特徴とする糖原料からのアルコール連続発酵方法である。
請求項2記載の発明は、糖化未反応残渣分離工程は、目開きの異なる分離器によって構成される複数の分離工程からなり、最初の分離工程では、糖化未反応残渣の平均粒径γより大きい目開きで、γ×1.2〜1.5の範囲の目開きの分離器により糖化未反応残渣の大部分と発酵微生物を通過させると共に糖化未反応残渣の一部の通過を阻止して分離し、最後の分離工程では、糖化未反応残渣の平均粒径γよりも小さく、且つ酵母の平均径γより大きい目開きで、γ×2〜5の範囲の目開きの分離器により前記糖化未反応残渣を阻止し、発酵微生物を通過させることを特徴とする請求項1記載の糖原料からのアルコール連続発酵方法である。
請求項3記載の発明は、糖化未反応残渣分離工程の最初の分離工程と、最後の分離工程の間に、中間分離工程を備え、該中間分離工程では、糖化未反応残渣の平均粒径γよりも小さく、且つ発酵微生物の平均径γより大きい目開きで、γ×0.5〜0.9の範囲の目開きの分離器により、最初の分離工程を通過した糖化未反応残渣と発酵微生物のうち、粒径の小さい糖化未反応残渣と発酵微生物を通過させると共に、平均粒径付近の粒径を有する糖化未反応残渣の通過を阻止して分離することを特徴とする請求項2記載の糖原料からのアルコール連続発酵方法である。
請求項4記載の発明は、糖原料を糖化する糖化処理槽と、糖化された液を連続的に供給してアルコール発酵を行う発酵槽とを有し、発酵槽で発酵後の、糖原料に由来する糖化未反応残渣と発酵用酵母を主体とする発酵微生物を含む発酵液から、糖化未反応残渣を分離する糖化未反応残渣分離装置と、発酵微生物を含む発酵液から発酵微生物を分離する発酵微生物分離装置とを有し、前記糖化未反応残渣分離装置で分離された糖化未反応残渣を糖化処理槽に返送する返送管と、前記発酵微生物分離装置で分離された発酵微生物を発酵槽に返送する返送管を有することを特徴とする糖原料からのアルコール連続発酵装置である。
請求項5記載の発明は、糖化未反応残渣分離装置は、目開きの異なる分離器を多段に備え、最初の段の分離器は、糖化未反応残渣の平均粒径γより大きい目開きで、γ×1.2〜1.5の範囲の目開きであり、最後の段の分離器は、糖化未反応残渣の平均粒径γよりも小さく、且つ酵母の平均径γより大きい目開きで、γ×2〜5の範囲の目開きであり、該分離器により前記糖化未反応残渣を阻止し、発酵微生物を通過させることを特徴とする請求項4記載の糖原料からのアルコール連続発酵装置である。
請求項6記載の発明は、最初の段の分離器、最後の段の分離器の間に、中間段の分離器を備え、該中間段の分離器は、糖化未反応残渣の平均粒径γよりも小さく、且つ発酵微生物の平均径γより大きい目開きで、γ×0.5〜0.9の範囲の目開きであることを特徴とする請求項5記載の糖原料からのアルコール連続発酵装置である。
本発明によれば、発酵液から、酵母と糖化未反応残渣とをそれぞれ選択的に回収できる糖原料からのアルコール連続発酵方法及び装置を提供することができる。
また、本発明によれば、回収された酵母は発酵槽へ、糖化未反応残渣は糖化工程まで返送することにより、効率的で高収率な糖原料からのアルコール連続発酵方法及び装置を提供することができる。
本発明の方法を実施する装置のフロー図 本発明による分離器の一態様のフロー図
1:糖化処理槽
2:発酵槽
3:分離器
31:最初の段
32:中間段
33:最後の段
34:返送管
4:酵母分離槽
41:返送管
本発明の方法は、糖原料を糖化する糖化工程と、糖化された液を連続的に供給してアルコール発酵を行う発酵工程と、前記発酵工程の後に、糖原料に由来する糖化未反応残渣と発酵用酵母を主体とする発酵微生物を含む発酵液から、糖化未反応残渣を分離する糖化未反応残渣分離工程と、前記糖化未反応残渣分離工程の後に、発酵液から発酵微生物を分離する発酵微生物分離工程とを有し、前記糖化未反応残渣分離工程で分離された糖化未反応残渣は糖化工程に返送し、前記発酵微生物分離工程でされた発酵微生物は発酵工程に返送することを特徴とする。
図1は、本発明の方法を実施する装置のフロー図であり、同図において、1は糖化工程に採用される糖化処理槽である。糖化処理槽1に供給された原料は、通常の方法により糖化処理される。
原料は、紙類、木材類、廃木材、廃建材、建材、草、わら、天然繊維、食品、残飯等が挙げられ、中でも米、麦、トウモロコシなどの穀物類、木質系バイオマス、木質系廃棄物、草本系バイオマス、草本系廃棄物などのリグノセルロース系バイオマスが好ましい例として挙げられる。
これらの原料は、切断、粉砕されて適当な大きさの粉末又はチップ状とされることが好ましい。
糖化された液は連続的に発酵工程に採用される発酵槽2に供給され、発酵槽2で酵母を主体とする発酵微生物によってアルコール発酵される。発酵槽2には攪拌機20が設置され、常時あるいは間欠的に攪拌されている。
本発明においては、発酵工程において機能する発酵微生物(酵母)をリサイクルして酵母の有効利用を図るアルコール連続生産方法が採用される。
しかしながら、前述のように、糖化された液には、糖化未反応残渣(未反応固形物ともいう)が含まれる。この糖化未反応残渣は、発酵槽2でアルコール原料として酵母に利用されることはないので、そのまま酵母を含む発酵液と共に、発酵槽2から流出する。本発明では発酵槽2内で間欠的な攪拌を行っていてもこの糖化未反応残渣と酵母は流出するようになっている。
糖化未反応残渣と酵母を含む発酵液は、糖化未反応残渣分離工程に送られる。該糖化未反応残渣分離工程には、糖化未反応残渣分離装置として分離器3が設けられる。
該糖化未反応残渣分離工程は、複数の分離工程からなる。したがって糖化未反応残渣分離工程に採用される分離器3は、多段に設けた目開きの異なるストレーナーで構成される。ストレーナーは、炭素鋼板やステンレス鋼板に所定の目開きの孔を所定ピッチであけた多孔スクリーンを使用したり、あるいは炭素棒線やステンレス線による所定目開きの平織・畳織の金網を使用したり、さらにこの金網に補強用多孔板を取付けた二重構造スクリーンを使用することもできる。またY形ストレーナーと称されるスクリーンを使用することも好ましい。
分離器3によって糖化未反応残渣と酵母は分離され、酵母を含む発酵液は、発酵微生物分離工程に送られる。該発酵微生物分離工程は、発酵微生物分離装置が設けられ、該発酵微生物分離装置の一例として、本態様では、酵母分離槽4を備える。酵母分離槽4では発酵微生物である酵母が沈降分離され、沈降した酵母は、返送管41を介して発酵槽2に返送されて(菌体リサイクル)、再使用される。一方、糖化未反応残渣は、返送管34を介して糖化処理槽1に戻され、糖化処理される。酵母分離槽4の上済み液は、アルコールを含む発酵液であり、その後、たとえば蒸留などの処理工程に送られる。
次に、図2に示した本発明による分離器の一態様のフロー図に基づいて、糖化未反応残渣と酵母の分離のメカニズムについて説明する。
図2において、31は、分離器3の最初の段である。
本発明において、分離器3の最初の段31は、糖化未反応残渣の平均粒径γより大きい目開きで、γ×1.2〜1.5の範囲の目開きのストレーナーが採用される。このストレーナーにより、糖化未反応残渣の大部分と発酵微生物を通過させると共に糖化未反応残渣の一部の通過を阻止して分離する。
たとえば、糖化未反応残渣の平均粒径γが100μmである場合、目開きは120〜150μmの範囲である。
本発明では、最初の段31で、糖化未反応残渣の平均粒径より大きい目開きのストレーナーを設けていることが好ましい態様である。従来の当業者の認識からすれば、糖化未反応残渣の平均粒径より小さい目開きのストレーナーを設置しなければ、糖化未反応残渣が分離できないと考えるはずである。にもかかわらず、最初の段のストレーナーの目開きを、糖化未反応残渣の平均粒径γより大きい目開きであるγ×1.2〜1.5の範囲に設定するのは、糖化未反応残渣の粒度分布を考慮したものである。
平均粒径γが100μmの糖化未反応残渣に対して、最初の段のメッシュを例えば140μmに設定することの意味を考える。
平均粒径100μmの糖化未反応残渣の場合に、最初の段31のメッシュを140μmに設定した場合、140μm以上の糖化未反応残渣の割合あるいは総量は、全量に対して10〜30%程度存在することが確認されている。
これらの140μm以上の糖化未反応残渣を最初の段31で分離して、後段における糖化未反応残渣と酵母の分離を容易にしている。
最初の段31を通過した糖化未反応残渣と発酵微生物は、発酵液と共に、311に示す送液管を介して後段の分離器に送液され、一方、分離した糖化未反応残渣は、312に示す回収口より回収され、返送管34を介して糖化処理槽1へ返送される。
図2において、32は、分離器3の中間段である。
本態様において、分離器3の中間段32は、該分離器の最初の段31と、最後の段33との間に備える。分離器3を3段とすることは、本発明で好ましい態様である。
この中間段では、糖化未反応残渣の平均粒径γよりも小さく、且つ発酵微生物の平均径γより大きい目開きで、γ×0.5〜0.9の範囲の目開きの分離器であるストレーナーが採用される。
このストレーナーにより、前段を通過した糖化未反応残渣と発酵微生物のうち、粒径の小さい糖化未反応残渣と発酵微生物を通過させると共に、平均粒径付近の粒径を有する糖化未反応残渣の通過を阻止して分離する。
たとえば、糖化未反応残渣の平均粒径γが100μmである場合、目開きは50〜90μmの範囲である。
平均粒径γが100μmの糖化未反応残渣に対して、中間段32のメッシュを例えば80μmに設定することの意味を考える。
平均粒径100μmの糖化未反応残渣の場合に、中間段32のメッシュを80μmに設定した場合、80μm以上、且つ、140μm以下の糖化未反応残渣の割合あるいは総量は、全量に対して40〜60%程度存在することが確認されている。
中間段を設けることにより、これらの80μm以上、且つ、140μm以下の糖化未反応残渣を分離することは、後段における糖化未反応残渣と酵母の分離をより容易にするため好ましい。
中間段32を通過した糖化未反応残渣と発酵微生物は、発酵液と共に、321に示す送液管を介して後段の分離器に送液され、一方、分離した糖化未反応残渣は、322に示す回収口より回収され、返送管34を介して糖化処理槽1へ返送される。
図2において、33は、分離器3の最後の段である。
本発明において、分離器3の最後の段33は、糖化未反応残渣の平均粒径γよりも小さく、且つ酵母の平均径γより大きい目開きで、γ×2〜5の範囲の目開きの分離器であるストレーナーが採用される。
このストレーナーにより、前段を通過した粒径の小さい糖化未反応残渣の通過を阻止して分離すると共に、発酵微生物を通過させる。
なお、発酵微生物である酵母の平均粒径は、一般的に10μm前後である。
平均粒径γが100μmの糖化未反応残渣に対して、最後の段33のメッシュを例えば40μmに設定することの意味を考える。
平均粒径100μmの糖化未反応残渣の場合に、最後の段33のメッシュを40μmに設定した場合、80μm以上、且つ、140μm以下の糖化未反応残渣の割合あるいは総量は、全量に対して10〜30%程度存在する。
更に、通常の粒径分布を有する糖化未反応残渣であれば、40μmに満たない糖化未反応残渣はゼロと見做せるので、結果として、最後の段33において全ての糖化未反応残渣が除去される。
最後の段33を通過した発酵微生物は、発酵液と共に、331に示す送液管を介して酵母分離槽4に送液され、一方、分離した糖化未反応残渣は、332に示す回収口より回収され、返送管34を介して糖化処理槽1へ返送される。
酵母は、2〜4個の菌体が連結した状態で発酵液中に存在していることもあるが、ストレーナーの目開きは、1つの酵母の平均径γの2〜5倍に設定されるため、連結状態の酵母もこれを通過できる。
本発明において、分離器3は、目開きの異なる分離器を多段に備えるため、糖化未反応残渣のメッシュ上への堆積を各段に分散する。この結果として、メッシュ上における糖化未反応残渣の圧密層の形成と、該圧密層による酵母の補足を回避できる。
以上のように、分離器3によって糖化未反応残渣と酵母は分離される。

Claims (6)

  1. 糖原料を糖化する糖化工程と、糖化された液を連続的に供給してアルコール発酵を行う発酵工程と、
    前記発酵工程の後に、糖原料に由来する糖化未反応残渣と発酵用酵母を主体とする発酵微生物を含む発酵液から、糖化未反応残渣を分離する糖化未反応残渣分離工程と、
    前記糖化未反応残渣分離工程の後に、発酵液から発酵微生物を分離する発酵微生物分離工程とを有し、
    前記糖化未反応残渣分離工程で分離された糖化未反応残渣は糖化工程に返送し、前記発酵微生物分離工程で分離された発酵微生物は発酵工程に返送することを特徴とする糖原料からのアルコール連続発酵方法。
  2. 糖化未反応残渣分離工程は、目開きの異なる分離器によって構成される複数の分離工程からなり、
    最初の分離工程では、糖化未反応残渣の平均粒径γより大きい目開きで、γ×1.2〜1.5の範囲の目開きの分離器により糖化未反応残渣の大部分と発酵微生物を通過させると共に糖化未反応残渣の一部の通過を阻止して分離し、
    最後の分離工程では、糖化未反応残渣の平均粒径γよりも小さく、且つ酵母の平均径γより大きい目開きで、γ×2〜5の範囲の目開きの分離器により前記糖化未反応残渣を阻止し、発酵微生物を通過させることを特徴とする請求項1記載の糖原料からのアルコール連続発酵方法。
  3. 糖化未反応残渣分離工程の最初の分離工程と、最後の分離工程の間に、中間分離工程を備え、
    該中間分離工程では、糖化未反応残渣の平均粒径γよりも小さく、且つ発酵微生物の平均径γより大きい目開きで、γ×0.5〜0.9の範囲の目開きの分離器により、最初の分離工程を通過した糖化未反応残渣と発酵微生物のうち、粒径の小さい糖化未反応残渣と発酵微生物を通過させると共に、平均粒径付近の粒径を有する糖化未反応残渣の通過を阻止して分離することを特徴とする請求項2記載の糖原料からのアルコール連続発酵方法。
  4. 糖原料を糖化する糖化処理槽と、糖化された液を連続的に供給してアルコール発酵を行う発酵槽とを有し、
    発酵槽で発酵後の、糖原料に由来する糖化未反応残渣と発酵用酵母を主体とする発酵微生物を含む発酵液から、糖化未反応残渣を分離する糖化未反応残渣分離装置と、
    発酵微生物を含む発酵液から発酵微生物を分離する発酵微生物分離装置とを有し、
    前記糖化未反応残渣分離装置で分離された糖化未反応残渣を糖化処理槽に返送する返送管と、前記発酵微生物分離装置で分離された発酵微生物を発酵槽に返送する返送管を有することを特徴とする糖原料からのアルコール連続発酵装置。
  5. 糖化未反応残渣分離装置は、目開きの異なる分離器を多段に備え、
    最初の段の分離器は、糖化未反応残渣の平均粒径γより大きい目開きで、γ×1.2〜1.5の範囲の目開きであり、
    最後の段の分離器は、糖化未反応残渣の平均粒径γよりも小さく、且つ酵母の平均径γより大きい目開きで、γ×2〜5の範囲の目開きであり、該分離器により前記糖化未反応残渣を阻止し、発酵微生物を通過させることを特徴とする請求項記載の糖原料からのアルコール連続発酵装置。
  6. 最初の段の分離器、最後の段の分離器の間に、中間段の分離器を備え、
    該中間段の分離器は、糖化未反応残渣の平均粒径γよりも小さく、且つ発酵微生物の平均径γより大きい目開きで、γ×0.5〜0.9の範囲の目開きであることを特徴とする請求項5記載の糖原料からのアルコール連続発酵装置。
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