JP4620205B2 - Polypropylene film - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、軟質塩化ビニルを代替することが可能な新規なポリプロピレン系フィルムに関し、さらに詳しくはべたつきが少なく、剥離白化性、軟質性、耐衝撃性に優れる新規なポリプロピレン系フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
軟質樹脂として塩化ビニル樹脂が広く用いられているが、塩化ビニル樹脂は、その燃焼過程において有害な物質を発生させることが知られており、代替樹脂の開発が強く望まれている。代替樹脂として、近年、メタロセン触媒を用いて製造されたオレフィン系重合体が提案されている。例えば、エチレンとα−オレフィンの共重合体等が挙げられる。しかしながら、この共重合体は軟質にすると、べたつき成分が多くなってしまう問題がある。さらに、フィルム等の成形体の透明性、表面特性にも劣るという問題があり充分ではなった。また、成形性にも劣るものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、べたつきが少なく、剥離白化性、軟質性、耐衝撃性に優れる新規なポリプロピレン系フィルムを提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、引張り弾性率(TM)が特定の範囲にあり、示差走査熱量計(DSC)測定において、融点Tm(℃)を示さないか、或いはTmを示す場合はTMとTmとが特定の関係を満たし、かつテトラリン溶媒中135℃にて測定した極限粘度 [η] が特定の範囲にあるポリプロピレン系フィルムが、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0005】
すなわち、本発明は、
1. (1)引張り弾性率(TM)が5〜500MPaであり、
(2)示差走査熱量計(DSC)測定において、融点Tm(℃)を示さないか、或いはTmを示す場合はTMとTmとが下記の関係式
TM≧5×Tm−450
を満たし、
(3)テトラリン溶媒中135℃にて測定した極限粘度 [η] が1〜3dl/gであるポリプロピレン系フィルム、
2. ポリプロピレン系フィルムが、(1)25℃のへキサンに溶出する成分量(H25)が0〜80重量%であり、
(2)DSC測定において、融点Tm(℃)を示さないか、或いはTmを示す場合はTmと融解吸熱量ΔH(J/g)が以下の関係式
ΔH≧6×(Tm−140)
を満たし、
(3)テトラリン溶媒中135℃にて測定した極限粘度 [η] が1〜3dl/gであるプロピレン系重合体[A]からなる請求項1記載のポリプロピレン系フィルム、
3. プロピレン系重合体[A]が、(1)メソペンタッド分率[mmmm]が20〜60モル%であり、
(2)ラセミペンタッド分率[rrrr]と[1−mmmm]が下記の関係式
〔[rrrr]/[1−mmmm]〕≦0.1
を満たすプロピレン系単独重合体[A−1]である上記2のポリプロピレン系フィルム、
4. プロピレン系重合体[A]及びプロピレン単独重合体[A−1]が、(A)下記一般式(I)
【0006】
【化2】
【0007】
〔式中、Mは周期律表第3〜10族又はランタノイド系列の金属元素を示し、E1 及びE2 はそれぞれ置換シクロペンタジエニル基,インデニル基,置換インデニル基,ヘテロシクロペンタジエニル基,置換ヘテロシクロペンタジエニル基,アミド基,ホスフィド基,炭化水素基及び珪素含有基の中から選ばれた配位子であって、A1 及びA2 を介して架橋構造を形成しており、またそれらはたがいに同一でも異なっていてもよく、Xはσ結合性の配位子を示し、Xが複数ある場合、複数のXは同じでも異なっていてもよく、他のX,E1 ,E2 又はYと架橋していてもよい。Yはルイス塩基を示し、Yが複数ある場合、複数のYは同じでも異なっていてもよく、他のY,E1 ,E2 又はXと架橋していてもよく、A1 及びA2 は二つの配位子を結合する二価の架橋基であって、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基、珪素含有基、ゲルマニウム含有基、スズ含有基、−O−、−CO−、−S−、−SO2 −、−Se−、−NR−、−PR−、−P(O)R−、−BR−又は−AlR−を示し、Rは水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基を示し、それらはたがいに同一でも異なっていてもよい。qは1〜5の整数で〔(Mの原子価)−2〕を示し、rは0〜3の整数を示す。〕
で表される遷移金属化合物、及び(B)(B−1)該(A)成分の遷移金属化合物又はその派生物と反応してイオン性の錯体を形成しうる化合物及び(B−2)アルミノキサンから選ばれる成分を含有する重合用触媒の存在下、プロピレン又はプロピレンとエチレン及び/又は炭素数4〜20のα−オレフィンを重合させることにより製造されたものである上記1〜3のポリプロピレン系フィルム、
5. 上記1〜4のポリプロピレン系フィルムであって、Tダイキャスト成形法により得られるキャストフィルム、
を提供するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のポリプロピレン系フィルムについて詳しく説明する。
本発明のポリプロピレン系フィルムは、(1)引張り弾性率(TM)が5〜500MPaであり、
(2)示差走査熱量計(DSC)測定において、融点Tm(℃)を示さないか、或いはTmを示す場合はTMとTmとが下記の関係式
TM≧5×Tm−450
を満たし、
(3)テトラリン溶媒中135℃にて測定した極限粘度 [η] が1〜3dl/gであるポリプロピレン系フィルムである。
本発明のポリプロピレン系フィルムにおいて、引張り弾性率(TM)は5〜500MPaであるが、柔軟性の点から、5〜250MPaが好ましい。
ポリプロピレン系フィルムが、DSC測定において、融点Tm(℃)を示さないことはヒートシール温度を低下できることを示唆し低温ヒートシール性が優れていることを示す。また、Tmを示しTmと引張り弾性率(TM)が上記の関係を満たすことは、ヒートシール温度とシール強度のバランスに優れることを示し、フィルム等の成形品の引張り弾性率や耐衝撃性等の剛性が優れていることを示す。
なお、Tm及び後述するΔHは、DSC測定により求める。すなわち、示差走査型熱量計(パーキン・エルマー社製, DSC−7)を用い、試料10mgを窒素雰囲気下230℃で3分間溶融した後、10℃/分で0℃まで降温する。さらに、0℃で3分間保持した後、10℃/分で昇温させることにより得られた融解吸熱カーブの最大ピークのピークトップが融点Tmであり、この場合の融解吸熱量がΔH(J/g)である。
【0009】
ポリプロピレンフィルムがDSC測定において融点Tmを示す場合、TMは
TM≧5×Tm−450
の関係を満たすものであるが、TMがこの関係を満たさないと、ヒートシール温度とシール強度のバランスに優れないこととなる。TMは好ましくは
TM≧5×Tm−400
より好ましくは、
TM≧5×Tm−350
である。なお、引張り弾性率TM(MPa)の測定方法については、実施例において詳しく述べる。
さらに、本発明のポリプロピレンフィルムは、テトラリン溶媒中135℃にて測定した極限粘度 [η] が1〜3dl/gである。極限粘度 [η] は、好ましくは1〜2.5dl/g、特に好ましくは1.5〜2.0dl/gである。極限粘度 [η] が1dl/g未満では、べたつきが発生する。また、3dl/gを超えると、溶融流動性が低下するため成形性が不良となることがある。なお、[η]の測定方法については実施例において詳しく述べる。
本発明のポリプロピレン系フィルムは、上記のように剛性が高く低温ヒートシール性に優れるフィルムであり、食品包装フィルムや農業用フィルム(例えば、ビニールハウス等)、シーラントフィルム等に好適に用いられる。
【0010】
本発明のポリプロピレン系フィルムは、具体的には後に述べるようにH25が特定の範囲にあり、分子量分布(Mw/Mn)が狭いプロピレン系重合体を用いることにより、表面のべたつき成分のブリードが抑えられるので、べたつきが少ない。また、べたつきが少ないので、表面特性のみならず成形性にも優れるフィルムである。さらに、本発明のポリプロピレン系フィルムは、JIS K−7105に準拠して測定したヘイズが通常5%以下、好ましくは3%以下であり透明性にも優れる。さらに、本発明のポリプロピレン系フィルムは、東洋精機製作所フィルムインパクトテスターにおいて、1/2インチ衝撃ヘッドを用いる測定法法により得られる耐衝撃性が通常10000J/m2 以上、好ましくは15000J/m2 以上であり耐衝撃性にも優れる。
【0011】
本発明のポリプロピレン系フィルムとしては、具体的には以下に述べるプロピレン系重合体[A]からなるフィルムが挙げられる。
プロピレン系重合体[A]は、下記の(1)、(2)及び(3)
(1)25℃のへキサンに溶出する成分量(H25)が0〜80重量%であり、
(2)DSC測定において、融点Tm(℃)を示さないか、或いはTmを示す場合はTmと融解吸熱量ΔH(J/g)が以下の関係式
ΔH≧6×(Tm−140)
を満たし、
(3)テトラリン溶媒中135℃にて測定した極限粘度 [η] が1〜3dl/gである
で示される性状を有する重合体である。
プロピレン系重合体[A]が、上記の関係を満たすことにより、引張り弾性率とヒートシール温度のバランスに優れかつべたつきが少なく、成形性、透明性、耐衝撃性にも優れるフィルムが得られる。
【0012】
本発明におけるプロピレン系重合体[A]は、25℃のヘキサンに溶出する成分量(H25)が0〜80重量%である。好ましくは、0〜50重量%、より好ましくは、0〜25重量%、さらに好ましくは、0〜10重量%、特に好ましくは、0〜5重量%である。H25は、べたつき、透明性低下等の原因となるいわゆるべたつき成分の量が多いか少ないかを表す指標であり、この値が高いほどべたつき成分の量が多いことを意味する。H25が80重量%を超えると、べたつき成分の量が多く、フィルムの耐ブロッキング性の低下や透明性の低下が起こることがある。
なお、H25とは、プロピレン系重合体[A]の重量(W0 )と該重合体を200ミリリットルのヘキサン中に、25℃、3日間以上静置後、乾燥した後の重量(W1 を測定し、次式により計算して求めた重量減少率である。
H25=〔(W0 −W1 )/W0 〕×100(重量%)
【0013】
さらに、本発明におけるプロピレン系重合体[A]は、DSC測定において、融点Tm(℃)を示さないか、或いはTmを示す場合はTmと融解吸熱量ΔH(J/g)が下記の関係式
ΔH≧6×(Tm−140)
を満たす。さらに好ましくは、
ΔH≧3×(Tm−120)
特に好ましくは、
ΔH≧2×(Tm−100)
である。
また、DSC測定において、融点Tm(℃)を示さないことはヒートシール温度を低下できることを示唆し低温ヒートシール性が優れていることを示す。また、Tmを示し、Tmと融解吸熱量ΔH(J/g)が上記の関係を満たすことは融点のわりに融解吸熱量が高いことを示し、フィルム等の成形品の引張り弾性率や耐衝撃性等の剛性が優れていることを示す。なお、Tm及びΔHの測定方法については上述したとおりである。
【0014】
本発明に係るプロピレン系重合体[A]は、テトラリン溶媒中135℃にて測定した極限粘度 [η] が1〜3dl/gである。極限粘度 [η] は、好ましくは1〜2.5dl/g、特に好ましくは1.5〜2.0dl/gである。極限粘度 [η] が1dl/g未満では、べたつきが発生する。また、3dl/gを超えると、溶融流動性が低下するため成形性が不良となることがある。
さらに、プロピレン系重合体[A]は、ゲルパーミエイションクロマトグラフ(GPC)法により測定した分子量分布(Mw/Mn)が2.5〜4.0であることが好ましく、さらに好ましくは、2.5〜3.5であり、特に好ましくは、2.5〜3.0である。分子量分布(Mw/Mn)が2.5未満では成形性が低下し、4.0を超えると、べたつきが発生することがある。なお、GPC法における装置及び条件に関しては実施例において述べる。
【0015】
本発明におけるプロピレン系重合体[A]としては、プロピレンの単独重合体が好ましいが、プロピレンの単独重合体には、少量のエチレン及び/又は炭素数4〜20のα−オレフィンが含有されていてもよい。炭素数4〜20のα−オレフィンとしては、1−ブテン,1−ペンテン,4−メチル−1−ペンテン,1−ヘキセン,1−オクテン,1−デセン,1−ドデセン,1−テトラデセン,1−ヘキサデセン,1−オクタデセン,1−エイコセンなどが挙げられ、本発明においては、これらのうち一種又は二種以上を用いることができる。
【0016】
プロピレン単独重合体としては、下記の(1)及び(2)
(1)メソペンタッド分率[mmmm]が20〜60モル%であり、
(2)ラセミペンタッド分率[rrrr]と[1−mmmm]が下記の関係式
〔[rrrr]/[1−mmmm]〕≦0.1
を満たすプロピレン単独重合体[A−1]が好ましい。
本発明におけるメソペンダッド分率[mmmm]とは、エイ・ザンベリ(A.Zambelli)等により「Macromolecules,6,925(1973)」で提案された方法に準拠し、13C−NMRスペクトルのメチル基のシグナルにより測定されるポリプロピレン分子鎖中のペンタッド単位でのメソ分率である。これが大きくなると、立体規則性が高くなることを意味する。本発明におけるプロピレン単独重合体[A−1]としては、メソペンダッド分率[mmmm]が30〜60%であることが好ましく、40〜60%が特に好ましく40〜50%が最も好ましい。メソペンタッド分率[mmmm]が20モル%未満では、結晶性が低下しすぎるため引張り弾性率や耐衝撃性が低下したり、成形性が不良となることがある。また、60%を超えると軟質でなくなりがちであり、ヒートシール温度が高くなり低温ヒートシール性が損なわれることがある。同じくラセミペンダッド分率[rrrr]とは、ポリプロピレン分子鎖中のペンタッド単位でのラセミ分率である。〔[rrrr]/[1−mmmm]〕は、上記のペンタッド単位の分率から求められ、プロピレン単独重合体[A−1]の規則性分布の均一さを表わす指標である。この値が大きくなると規則性分布が広がり、既存触媒系を用いて製造される従来のポリプロピレンのように高規則性PPとAPPの混合物となり、べたつきが増し、透明性が低下することを意味する。本発明におけるプロピレン単独重合体[A−1]としては、〔[rrrr]/[1−mmmm]〕≦0.08が好ましく、〔[rrrr]/[1−mmmm]〕≦0.06がさらに好ましく、〔[rrrr]/[1−mmmm]〕≦0.04が特に好ましい。〔[rrrr]/[1−mmmm]〕が0.1を超えるとべたつきの原因となることがある。なお、13C−NMRスペクトルによる測定方法については、実施例において詳しく述べる。
【0017】
ところで、一般にプロピレンの重合時においては、プロピレンモノマーのメチレン側の炭素原子が触媒の活性点と結合し、順次同じようにプロピレンモノマ−が配位して重合してゆくいわゆる1,2挿入の重合が通常行われるが、まれに2,1挿入又は1,3挿入すること(異常挿入とも言う)がある。本発明におけるプロピレン単独重合体[A−1]としては、この2,1挿入又は1,3挿入が少ないことが好ましい。また、これらの挿入の割合が、下記の関係式(1)
〔(m−2,1)+(r−2,1)+(1,3)〕≦5.0(%)…(1)
[式中、(m−2,1)は13C−NMRで測定したメソ−2,1挿入含有率(%)、(r−2,1)は13C−NMRで測定したラセミ−2,1挿入含有率(%)、(1,3)は13C−NMRで測定した1,3挿入含有率(%)を示す。〕を満足するものが好ましく、さらに関係式(1a)
〔(m−2,1)+(r−2,1)+(1,3)〕≦1.0(%)…(1a)
を満足するものがより好ましい。特に関係式(1b)
〔(m−2,1)+(r−2,1)+(1,3)〕≦0.1(%)…(1b)
を満足するするものが最も好ましい。上記関係式(1)を満足しないと、予想以上に結晶性が低下し、べたつきの原因となる場合がある。
【0018】
なお、(m−2,1)、(r−2,1)及び(1,3)はGrassiらの報告(Macromolecules,21,617(1988))及びBusicoらの報告(Macromolecules,27,7538(1994))に基づいて13C−NMRスペクトルのピークの帰属を決定し、各ピークの積分強度から求めた各挿入含有率である。すなわち、(m−2,1)は、全メチル炭素領域における積分強度に対する17.2ppm付近に現れるPα,γthreo に帰属するピークの積分強度の比から算出されるメソ−2,1挿入含有率(%)である。(r−2,1)は、全メチル炭素領域における積分強度に対する15.0ppm付近に現れるPα,γthreo に帰属するピークの積分強度の比から算出されるラセミ−2,1挿入含有率(%)である。(1,3)は、全メチン炭素領域における積分強度に対する31.0ppm付近に現れるTβ,γ+に帰属するピークの積分強度の比から算出される1,3挿入含有率(%)である。
【0019】
さらに、本発明におけるプロピレン単独重合体[A−1]としては13C−NMRスペクトルの測定において、2,1挿入に由来する分子鎖未端(n−ブチル基)に帰属するピークが実質的に観測されないものがより好ましい。この2,1挿入に由来する分子鎖末端に関しては、Junglingらの報告(J .Polym.Sci.:Part A:Polym.Chem.,33,1305(1995))に基づいて13C−NMRスペクトルのピークの帰属を決定し、各ピークの積分強度から各挿入含有率を算出する。なお、アイソタクチックポリプロピレンでは、18.9ppm付近に現れるピークがn−ブチル基の未端メチル基炭素に帰属される。また、異常挿入又は分子鎖末端測定に関する13C−NMRの測定は、前記のメソペンタッド分率[mmmm]の測定と同様に行えばよい。
【0020】
本発明におけるプロピレン系共重合体[A]としては、下記の製造方法1又は製造方法2により得られたものであることが好ましい。まず、製造方法1について説明する。
製造方法1
製造方法1は、(A)下記一般式(I)で表される遷移金属化合物、及び(B)(B−1)該(A)成分の遷移金属化合物又はその派生物と反応してイオン性の錯体を形成しうる化合物及び(B−2)アルミノキサンから選ばれる成分を含有する重合用触媒の存在下、プロピレン又はプロピレンとエチレン及び/又は炭素数4〜20のα−オレフィンを重合させる製造方法である。
【0021】
【化3】
【0022】
〔式中、Mは周期律表第3〜10族又はランタノイド系列の金属元素を示し、E1 及びE2 はそれぞれ置換シクロペンタジエニル基,インデニル基,置換インデニル基,ヘテロシクロペンタジエニル基,置換ヘテロシクロペンタジエニル基,アミド基,ホスフィド基,炭化水素基及び珪素含有基の中から選ばれた配位子であって、A1 及びA2 を介して架橋構造を形成しており、またそれらはたがいに同一でも異なっていてもよく、Xはσ結合性の配位子を示し、Xが複数ある場合、複数のXは同じでも異なっていてもよく、他のX,E1 ,E2 又はYと架橋していてもよい。Yはルイス塩基を示し、Yが複数ある場合、複数のYは同じでも異なっていてもよく、他のY,E1 ,E2 又はXと架橋していてもよく、A1 及びA2 は二つの配位子を結合する二価の架橋基であって、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基、珪素含有基、ゲルマニウム含有基、スズ含有基、−O−、−CO−、−S−、−SO2 −、−Se−、−NR−、−PR−、−P(O)R−、−BR−又は−AlR−を示し、Rは水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基を示し、それらはたがいに同一でも異なっていてもよい。qは1〜5の整数で〔(Mの原子価)−2〕を示し、rは0〜3の整数を示す。〕
で表される遷移金属化合物、及び(B)(B−1)該(A)成分の遷移金属化合
【0023】
上記一般式(I)において、Mは周期律表第3〜10族又はランタノイド系列の金属元素を示し、具体例としてはチタン,ジルコニウム,ハフニウム,イットリウム,バナジウム,クロム,マンガン,ニッケル,コバルト,パラジウム及びランタノイド系金属などが挙げられるが、これらの中ではオレフィン重合活性などの点からチタン,ジルコニウム及びハフニウムが好適である。E1 及びE2 はそれぞれ、置換シクロペンタジエニル基,インデニル基,置換インデニル基,ヘテロシクロペンタジエニル基,置換ヘテロシクロペンタジエニル基,アミド基(−N<),ホスフィド基(−P<),π結合性の炭化水素基〔>CR1 −,>C<〕及び珪素含有基〔>SiR1 −,>Si<〕(但し、R1 は水素または炭素数1〜20の炭化水素基あるいはヘテロ原子含有基である)の中から選ばれた配位子を示し、A1 及びA2 を介して架橋構造を形成している。π結合性の炭化水素基〔>CR1 −,>C<〕としては、ペンタジエニル基、ボラタベンゼン基等が挙げられる。珪素含有基〔>SiR1 −,>Si<〕としては、−CH2 −Si(CH3 )<,−Si(CH3 )<,等が挙げられる。
また、E1 及びE2 はたがいに同一でも異なっていてもよい。このE1 及びE2 としては、置換シクロペンタジエニル基,インデニル基及び置換インデニル基が好ましい。
【0024】
Xはσ結合性の配位子を示し、Xが複数ある場合、複数のXは同じでも異なっていてもよく、他のX,E1 ,E2 又はYと架橋していてもよい。該Xの具体例としては、ハロゲン原子,炭素数1〜20の炭化水素基,炭素数1〜20のアルコキシ基,炭素数6〜20のアリールオキシ基,炭素数1〜20のアミド基,炭素数1〜20の珪素含有基,炭素数1〜20のホスフィド基,炭素数1〜20のスルフィド基,炭素数1〜20のアシル基などが挙げられる。ハロゲン原子としては、塩素原子,フッ素原子,臭素原子,ヨウ素原子が挙げられる。炭素数1〜20の炭化水素基としては、具体的には、メチル基,エチル基,プロピル基,ブチル基,ヘキシル基,シクロヘキシル基,オクチル基などのアルキル基;ビニル基,プロペニル基,シクロヘキセニル基などのアルケニル基;ベンジル基,フェニルエチル基,フェニルプロピル基などのアリールアルキル基;フェニル基,トリル基,ジメチルフェニル基,トリメチルフェニル基,エチルフェニル基,プロピルフェニル基,ビフェニル基,ナフチル基,メチルナフチル基,アントラセニル基,フェナントニル基などのアリール基が挙げられる。なかでもメチル基,エチル基,プロピル基などのアルキル基やフェニル基などのアリール基が好ましい。炭素数1〜20のアルコキシ基としては、メトキシ基,エトキシ基,プロポキシ基,ブトキシ基等のアルコキシ基;フェニルメトキシ基,フェニルエトキシ基等が挙げられる。炭素数6〜20のアリールオキシ基としては,フェノキシ基,メチルフェノキシ基,ジメチルフェノキシ基等が挙げられる。炭素数1〜20のアミド基としては、ジメチルアミド基,ジエチルアミド基,ジプロピルアミド基,ジブチルアミド基,ジシクロヘキシルアミド基,メチルエチルアミド基等のアルキルアミド基;ジビニルアミド基,ジプロペニルアミド基,ジシクロヘキセニルアミド基などのアルケニルアミド基;ジベンジルアミド基,フェニルエチルアミド基,フェニルプロピルアミド基などのアリールアルキルアミド基;ジフェニルアミド基,ジナフチルアミド基などのアリールアミド基が挙げられる。炭素数1〜20の珪素含有基としては、メチルシリル基,フェニルシリル基などのモノ炭化水素置換シリル基;ジメチルシリル基,ジフェニルシリル基などのジ炭化水素置換シリル基;トリメチルシリル基,トリエチルシリル基,トリプロピルシリル基,トリシクロヘキシルシリル基,トリフェニルシリル基,ジメチルフェニルシリル基,メチルジフェニルシリル基,トリトリルシリル基,トリナフチルシリル基などのトリ炭化水素置換シリル基;トリメチルシリルエーテル基などの炭化水素置換シリルエーテル基;トリメチルシリルメチル基などのケイ素置換アルキル基;トリメチルシリルフェニル基などのケイ素置換アリール基などが挙げられる。なかでもトリメチルシリル基,フェニルジメチルシリルエチル基などが好ましい。炭素数1〜20のスルフィド基としては、メチルスルフィド基,エチルスルフィド基,プロピルスルフィド基,ブチルスルフィド基,ヘキシルスルフィド基,シクロヘキシルスルフィド基,オクチルスルフィド基などのアルキルスルフィド基;ビニルスルフィド基,プロペニルスルフィド基,シクロヘキセニルスルフィド基などのアルケニルスルフィド基;ベンジルスルフィド基,フェニルエチルスルフィド基,フェニルプロピルスルフィド基などのアリールアルキルスルフィド基;フェニルスルフィド基,トリルスルフィド基,ジメチルフェニルスルフィド基,トリメチルフェニルスルフィド基,エチルフェニルスルフィド基,プロピルフェニルスルフィド基,ビフェニルスルフィド基,ナフチルスルフィド基,メチルナフチルスルフィド基,アントラセニルスルフィド基,フェナントニルスルフィド基などのアリールスルフィド基が挙げられる。炭素数1〜20のスルホキシド基としては、メチルスルホキシド基,メチルスルホキシド基,プロピルスルホキシド基,ブチルスルホキシド基,ヘキシルスルホキシド基,シクロヘキシルスルホキシド基,オクチルスルホキシド基などのアルキルスルホキシド基;ビニルスルホキシド基,プロペニルスルホキシド基,シクロヘキセニルスルホキシド基などのアルケニルスルホキシド基;ベンジルスルホキシド基,フェニルエチルスルホキシド基,フェニルプロピルスルホキシド基などのアリールアルキルスルホキシド基;フェニルスルホキシド基,トリルスルホキシド基,ジメチルフェニルスルホキシド基,トリメチルフェニルスルホキシド基,エチルフェニルスルホキシド基,プロピルフェニルスルホキシド基,ビフェニルスルホキシド基,ナフチルスルホキシド基,メチルナフチルスルホキシド基,アントラセニルスルホキシド基,フェナントニルスルホキシド基などのアリールスルホキシド基が挙げられる。炭素数1〜20のアシル基としては、ホルミル基,アセチル基,プロピオニル基,ブチリル基,バレリル基,パルミトイル基,テアロイル基,オレオイル基等のアルキルアシル基;ベンゾイル基,トルオイル基,サリチロイル基,シンナモイル基,ナフトイル基,フタロイル基等のアリールアシル基,シュウ酸,マロン酸,コハク酸等のジカルボン酸からそれぞれ誘導されるオキサリル基,マロニル基,スクシニル基などが挙げられる。
【0025】
一方、Yはルイス塩基を示し、Yが複数ある場合、複数のYは同じでも異なっていてもよく、他のYやE1 ,E2 又はXと架橋していてもよい。該Yのルイス塩基の具体例としては、アミン類,エーテル類,ホスフィン類,チオエーテル類などを挙げることができる。アミン類としては、炭素数1〜20のアミンが挙げられ、具体的には、メチルアミン,エチルアミン,プロピルアミン,ブチルアミン,シクロヘキシルアミン,メチルエチルアミン,ジメチルアミン,ジエチルアミン,ジプロピルアミン,ジブチルアミン,ジシクロヘキシルアミン,メチルエチルアミン等のアルキルアミン;ビニルアミン,プロペニルアミン,シクロヘキセニルアミン,ジビニルアミン,ジプロペニルアミン,ジシクロヘキセニルアミンなどのアルケニルアミン;フェニルアミン,フェニルエチルアミン,フェニルプロピルアミンなどのアリールアルキルアミン;ジフェニルアミン,ジナフチルアミンなどのアリールアミンが挙げられる。エーテル類としては、メチルエーテル,エチルエーテル,プロピルエーテル,イソプロピルエーテル,ブチルエーテル,イソブチルエーテル,n−アミルエーテル,イソアミルエーテル等の脂肪族単一エーテル化合物;メチルエチルエーテル,メチルプロピルエーテル,メチルイソプロピルエーテル,メチル−n−アミルエーテル,メチルイソアミルエーテル,エチルプロピルエーテル,エチルイソプロピルエーテル,エチルブチルエーテル,エチルイソブチルエーテル,エチル−n−アミルエーテル,エチルイソアミルエーテル等の脂肪族混成エーテル化合物;ビニルエーテル,アリルエーテル,メチルビニルエーテル,メチルアリルエーテル,エチルビニルエーテル,エチルアリルエーテル等の脂肪族不飽和エーテル化合物;アニソール,フェネトール,フェニルエーテル,ベンジルエーテル,フェニルベンジルエーテル,α−ナフチルエーテル,β−ナフチルエーテル等の芳香族エーテル化合物;酸化エチレン,酸化プロピレン,酸化トリメチレン,テトラヒドロフラン,テトラヒドロピラン,ジオキサン等の環式エーテル化合物が挙げられる。ホスフィン類としては、炭素数1〜20のホスフィンが挙げられる。具体的には、メチルホスフィン,エチルホスフィン,プロピルホスフィン,ブチルホスフィン,ヘキシルホスフィン,シクロヘキシルホスフィン,オクチルホスフィンなどのモノ炭化水素置換ホスフィン;ジメチルホスフィン,ジエチルホスフィン,ジプロピルホスフィン,ジブチルホスフィン,ジヘキシルホスフィン,ジシクロヘキシルホスフィン,ジオクチルホスフィンなどのジ炭化水素置換ホスフィン;トリメチルホスフィン,トリエチルホスフィン,トリプロピルホスフィン,トリブチルホスフィン,トリヘキシルホスフィン,トリシクロヘキシルホスフィン,トリオクチルホスフィンなどのトリ炭化水素置換ホスフィン等のアルキルホスフィンや,ビニルホスフィン,プロペニルホスフィン,シクロヘキセニルホスフィンなどのモノアルケニルホスフィンやリンの水素原子をアルケニルが2個置換したジアルケニルホスフィン;ホスフィンの水素原子をアルケニルが3個置換したトリアルケニルホスフィン;ベンジルホスフィン,フェニルエチルホスフィン,フェニルプロピルホスフィンなどのアリールアルキルホスフィン;ホスフィンの水素原子をアリールまたはアルケニルが3個置換したジアリールアルキルホスフィンまたはアリールジアルキルホスフィン;フェニルホスフィン,トリルホスフィン,ジメチルフェニルホスフィン,トリメチルフェニルホスフィン,エチルフェニルホスフィン,プロピルフェニルホスフィン,ビフェニルホスフィン,ナフチルホスフィン,メチルナフチルホスフィン,アントラセニルホスフィン,フェナントニルホスフィン;ホスフィンの水素原子をアルキルアリールが2個置換したジ(アルキルアリール)ホスフィン;ホスフィンの水素原子をアルキルアリールが3個置換したトリ(アルキルアリール)ホスフィンなどのアリールホスフィンが挙げられる。チオエーテル類としては、前記のスルフィドが挙げられる。
【0026】
次に、A1 及びA2 は二つの配位子を結合する二価の架橋基であって、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基、珪素含有基、ゲルマニウム含有基、スズ含有基、−O−、−CO−、−S−、−SO2 −、−Se−、−NR−、−PR−、−P(O)R−、−BR−又は−AlR−を示し、Rは水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基を示し、それらはたがいに同一でも異なっていてもよい。このような架橋基のうち、少なくとも一つは炭素数1以上の炭化水素基からなる架橋基であることが好ましい。このような架橋基としては、例えば一般式
【0027】
【化4】
【0028】
(R2 及びR3 はそれぞれ水素原子又は炭素数1〜20の炭化水素基で、それらはたがいに同一でも異なっていてもよく、またたがいに結合して環構造を形成していてもよい。eは1〜4の整数を示す。)
で表されるものが挙げられる。その具体例としては、メチレン基,エチレン基,エチリデン基,プロピリデン基,イソプロピリデン基,シクロヘキシリデン基,1,2−シクロヘキシレン基,ビニリデン基(CH2 =C=),ジメチルシリレン基,ジフェニルシリレン基,メチルフェニルシリレン基,ジメチルゲルミレン基,ジメチルスタニレン基,テトラメチルジシリレン基,ジフェニルジシリレン基などを挙げることができる。これらの中で、エチレン基,イソプロピリデン基及びジメチルシリレン基が好適である。一般式(I)において、qは1〜5の整数で〔(Mの原子価)−2〕を示し、rは0〜3の整数を示す。
【0029】
上記一般式(I)で表される遷移金属化合物において、E1 及びE2 が置換シクロペンタジエニル基,インデニル基又は置換インデニル基である場合、A1 及びA2 の架橋基の結合は、(1,2’)(2,1’)二重架橋型が好ましい。このような一般式(I)で表される遷移金属化合物の中では、一般式(I−a)
【0030】
【化5】
【0031】
で表される二重架橋型ビスシクロペンタジエニル誘導体を配位子とする遷移金属化合物が好ましい。
上記一般式(I−a)において、M,A1 ,A2 ,q及びrは上記と同じである。Xはσ結合性の配位子を示し、Xが複数ある場合、複数のXは同じでも異なっていてもよく、他のX又はYと架橋していてもよい。このXの具体例としては、一般式(I)のXの説明で例示したものと同じものを挙げることができる。Yはルイス塩基を示し、Yが複数ある場合、複数のYは同じでも異なっていてもよく、他のY又はXと架橋していてもよい。このYの具体例としては、一般式(I)のYの説明で例示したものと同じものを挙げることができる。R4 〜R9 はそれぞれ水素原子,ハロゲン原子,炭素数1〜20の炭化水素基,炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基,珪素含有基又はヘテロ原子含有基を示すが、その少なくとも一つは水素原子でないことが必要である。また、R4 〜R9 はたがいに同一でも異なっていてもよく、隣接する基同士がたがいに結合して環を形成していてもよい。なかでも、R5 とR6 は環を形成していていること及びR8 とR9 は環を形成していていることが好ましい。R4 とR7 としては、酸素、ハロゲン、珪素等のヘテロ原子を含有する基が高重合活性となり好ましい。
この二重架橋型ビスシクロペンタジエニル誘導体を配位子とする遷移金属化合物は、配位子が(1,2’)(2,1’)二重架橋型が好ましい。
【0032】
一般式(I)で表される遷移金属化合物の具体例としては、(1,2’−エチレン)(2,1’−エチレン)−ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−メチレン)(2,1’−メチレン)−ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−イソプロピリデン)(2,1’−イソプロピリデン)−ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−エチレン)(2,1’−エチレン)−ビス(3−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−エチレン)(2,1’−エチレン)−ビス(4,5−ベンゾインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−エチレン)(2,1’−エチレン)−ビス(4−イソプロピルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−エチレン)(2,1’−エチレン)−ビス(5,6−ジメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−エチレン)(2,1’−エチレン)−ビス(4,7−ジイソプロピルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−エチレン)(2,1’−エチレン)−ビス(4−フェニルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−エチレン)(2,1’−エチレン)−ビス(3−メチル−4−イソプロピルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−エチレン)(2,1’−エチレン)−ビス(5,6−ベンゾインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−エチレン)(2,1’−イソプロピリデン)−ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−メチレン)(2,1’−エチレン)−ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−メチレン)(2,1’−イソプロピリデン)−ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)ビス(3−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)ビス(3−n−ブチルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)ビス(3−i−プロピルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)ビス(3−トリメチルシリルメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)ビス(3−フェニルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)ビス(4,5−ベンゾインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)ビス(4−イソプロピルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)ビス(5,6−ジメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)ビス(4,7−ジ−i−プロピルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)ビス(4−フェニルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)ビス(3−メチル−4−i−プロピルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)ビス(5,6−ベンゾインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−イソプロピリデン)−ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−イソプロピリデン)−ビス(3−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−イソプロピリデン)−ビス(3−i−プロピルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−イソプロピリデン)−ビス(3−n−ブチルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−イソプロピリデン)−ビス(3−トリメチルシリルメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−イソプロピリデン)−ビス(3−トリメチルシリルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−イソプロピリデン)−ビス(3−フェニルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−メチレン)−ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−メチレン)−ビス(3−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−メチレン)−ビス(3−i−プロピルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−メチレン)−ビス(3−n−ブチルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−メチレン)−ビス(3−トリメチルシリルメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−メチレン)−ビス(3−トリメチルシリルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジフェニルシリレン)(2,1’−メチレン)−ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジフェニルシリレン)(2,1’−メチレン)−ビス(3−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジフェニルシリレン)(2,1’−メチレン)−ビス(3−i−プロピルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジフェニルシリレン)(2,1’−メチレン)−ビス(3−n−ブチルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジフェニルシリレン)(2,1’−メチレン)−ビス(3−トリメチルシリルメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジフェニルシリレン)(2,1’−メチレン)−ビス(3−トリメチルシリルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)(3−メチルシクロペンタジエニル)(3’−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−イソプロピリデン)(3−メチルシクロペンタジエニル)(3’−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−エチレン)(3−メチルシクロペンタジエニル)(3’−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−エチレン)(2,1’−メチレン)(3−メチルシクロペンタジエニル)(3’−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−エチレン)(2,1’−イソプロピリデン)(3−メチルシクロペンタジエニル)(3’−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−メチレン)(2,1’−メチレン)(3−メチルシクロペンタジエニル)(3’−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−メチレン)(2,1’−イソプロピリデン)(3−メチルシクロペンタジエニル)(3’−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−イソプロピリデン)(2,1’−イソプロピリデン)(3−メチルシクロペンタジエニル)(3’−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)(3’,4’−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−イソプロピリデン)(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)(3’,4’−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−エチレン)(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)(3’,4’−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−エチレン)(2,1’−メチレン)(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)(3’,4’−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−エチレン)(2,1’−イソプロピリデン)(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)(3’,4’−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−メチレン)(2,1’−メチレン)(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)(3’,4’−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−メチレン)(2,1’−イソプロピリデン)(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)(3’,4’−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−イソプロピリデン)(2,1’−イソプロピリデン)(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)(3’,4’−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)(3−メチル−5−エチルシクロペンタジエニル)(3’−メチル−5’−エチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)(3−メチル−5−エチルシクロペンタジエニル)(3’−メチル−5’−エチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)(3−メチル−5−イソプロピルシクロペンタジエニル)(3’−メチル−5’−イソプロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)(3−メチル−5−n−ブチルシクロペンタジエニル)(3’−メチル−5’−n−ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)(3−メチル−5−フェニルシクロペンジエニル)(3’−メチル−5’−フェニルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−イソプロピリデン)(3−メチル−5−エチルシクロペンタジエニル)(3’−メチル−5’−エチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−イソプロピリデン)(3−メチル−5−i−プロピルシクロペンタジエニル)(3’−メチル−5’−i−プロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−イソプロピリデン)(3−メチル−5−n−ブチルシクロペンタジエニル)(3’−メチル−5’−n−ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−イソプロピリデン)(3−メチル−5−フェニルシクロペンタジエニル)(3’−メチル−5’−フェニルシクロペンジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−エチレン)(3−メチル−5−エチルシクロペンタジエニル)(3’−メチル−5’−エチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−エチレン)(3−メチル−5−i−プロピルシクロペンタジエニル)(3’−メチル−5’−i−プロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−エチレン)(3−メチル−5−n−ブチルシクロペンタジエニル)(3’−メチル−5’−n−ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−エチレン)(3−メチル−5−フェニルシクロペンタジエニル)(3’−メチル−5’−フェニルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−メチレン)(3−メチル−5−エチルシクロペンタジエニル)(3’−メチル−5’−エチルシクロペンジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−メチレン)(3−メチル−5−i−プロピルシクロペンタジエニル)(3’−メチル−5’−i−プロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−メチレン)(3−メチル−5−n−ブチルシクロペンタジエニル)(3’−メチル−5’−n−ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−メチレン)(3−メチル−5−フェニルシクロペンタジエニル)(3’−メチル−5’−フェニルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−エチレン)(2,1’−メチレン)(3−メチル−5−i−プロピルシクロペンタジエニル)(3’−メチル−5’−i−プロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−エチレン)(2,1’−イソプロピリデン)(3−メチル−5−i−プロピルシクロペンタジエニル)(3’−メチル−5’−i−プロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−メチレン)(2,1’−メチレン)(3−メチル−5−i−プロピルシクロペンタジエニル)(3’−メチル−5’−i−プロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−メチレン)(2,1’−イソプロピリデン)(3−メチル−5−i−プロピルシクロペンタジエニル)(3’−メチル−5’−i−プロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリドなど及びこれらの化合物におけるジルコニウムをチタン又はハフニウムに置換したものを挙げることができる。もちろんこれらに限定されるものではない。また、他の族又はランタノイド系列の金属元素の類似化合物であってもよい。
【0033】
次に、(B)成分のうちの(B−1)成分としては、上記(A)成分の遷移金属化合物と反応して、イオン性の錯体を形成しうる化合物であれば、いずれのものでも使用できるが、次の一般式(II),(III)
(〔L1 −R10〕k+)a (〔Z〕- )b ・・・(II)
(〔L2 〕k+)a (〔Z〕- )b ・・・(III)
(ただし、L2 はM1 、R11R12M2 、R13 3 C又はR14M2 である。)
〔式(II),(III) 中、L1 はルイス塩基、〔Z〕- は、非配位性アニオン〔Z1 〕- 及び〔Z2 〕- 、ここで〔Z1 〕- は複数の基が元素に結合したアニオンすなわち〔M3 G1 G2 ・・・Gf 〕- (ここで、M3 は周期律表第5〜15族元素、好ましくは周期律表第13〜15族元素を示す。G1 〜Gf はそれぞれ水素原子,ハロゲン原子,炭素数1〜20のアルキル基,炭素数2〜40のジアルキルアミノ基,炭素数1〜20のアルコキシ基,炭素数6〜20のアリール基,炭素数6〜20のアリールオキシ基,炭素数7〜40のアルキルアリール基,炭素数7〜40のアリールアルキル基,炭素数1〜20のハロゲン置換炭化水素基,炭素数1〜20のアシルオキシ基,有機メタロイド基、又は炭素数2〜20のヘテロ原子含有炭化水素基を示す。G1 〜Gf のうち2つ以上が環を形成していてもよい。fは〔(中心金属M3 の原子価)+1〕の整数を示す。)、〔Z2 〕- は、酸解離定数の逆数の対数(pKa)が−10以下のブレンステッド酸単独又はブレンステッド酸及びルイス酸を組合わせた共役塩基、あるいは一般的に超強酸と定義される酸の共役塩基を示す。また、ルイス塩基が配位していてもよい。また、R10は水素原子,炭素数1〜20のアルキル基,炭素数6〜20のアリール基,アルキルアリール基又はアリールアルキル基を示し、R11及びR12はそれぞれシクロペンタジエニル基,置換シクロペンタジエニル基,インデニル基又はフルオレニル基、R13は炭素数1〜20のアルキル基,アリール基,アルキルアリール基又はアリールアルキル基を示す。R14はテトラフェニルポルフィリン,フタロシアニン等の大環状配位子を示す。kは〔L1 −R10〕,〔L2 〕のイオン価数で1〜3の整数、aは1以上の整数、b=(k×a)である。M1 は、周期律表第1〜3、11〜13、17族元素を含むものであり、M2 は、周期律表第7〜12族元素を示す。〕
で表されるものを好適に使用することができる。
【0034】
ここで、L1 の具体例としては、アンモニア,メチルアミン,アニリン,ジメチルアミン,ジエチルアミン,N−メチルアニリン,ジフェニルアミン,N,N−ジメチルアニリン,トリメチルアミン,トリエチルアミン,トリ−n−ブチルアミン,メチルジフェニルアミン,ピリジン,p−ブロモ−N,N−ジメチルアニリン,p−ニトロ−N,N−ジメチルアニリンなどのアミン類、トリエチルホスフィン,トリフェニルホスフィン,ジフェニルホスフィンなどのホスフィン類、テトラヒドロチオフェンなどのチオエーテル類、安息香酸エチルなどのエステル類、アセトニトリル,ベンゾニトリルなどのニトリル類などを挙げることができる。
【0035】
R10の具体例としては水素,メチル基,エチル基,ベンジル基,トリチル基などを挙げることができ、R11,R12の具体例としては、シクロペンタジエニル基,メチルシクロペンタジエニル基,エチルシクロペンタジエニル基,ペンタメチルシクロペンタジエニル基などを挙げることができる。R13の具体例としては、フェニル基,p−トリル基,p−メトキシフェニル基などを挙げることができ、R14の具体例としてはテトラフェニルポルフィン,フタロシアニン,アリル,メタリルなどを挙げることができる。また、M2 の具体例としては、Li,Na,K,Ag,Cu,Br,I,I3 などを挙げることができ、M3 の具体例としては、Mn,Fe,Co,Ni,Znなどを挙げることができる。
【0036】
〔Z1 〕- 、すなわち〔M4 G1 G2 ・・・Gf 〕において、M4 の具体例としてはB,Al,Si ,P,As,Sbなど、好ましくはB及びAlが挙げられる。また、G1 ,G2 〜Gf の具体例としては、ジアルキルアミノ基としてジメチルアミノ基,ジエチルアミノ基など、アルコキシ基若しくはアリールオキシ基としてメトキシ基,エトキシ基,n−ブトキシ基,フェノキシ基など、炭化水素基としてメチル基,エチル基,n−プロピル基,イソプロピル基,n−ブチル基,イソブチル基,n−オクチル基,n−エイコシル基,フェニル基,p−トリル基,ベンジル基,4−t−ブチルフェニル基,3,5−ジメチルフェニル基など、ハロゲン原子としてフッ素,塩素,臭素,ヨウ素,ヘテロ原子含有炭化水素基としてp−フルオロフェニル基,3,5−ジフルオロフェニル基,ペンタクロロフェニル基,3,4,5−トリフルオロフェニル基,ペンタフルオロフェニル基,3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル基,ビス(トリメチルシリル)メチル基など、有機メタロイド基としてペンタメチルアンチモン基、トリメチルシリル基,トリメチルゲルミル基,ジフェニルアルシン基,ジシクロヘキシルアンチモン基,ジフェニル硼素などが挙げられる。
【0037】
非配位性のアニオンすなわちpKaが−10以下のブレンステッド酸単独又はブレンステッド酸及びルイス酸の組合わせの共役塩基〔Z2 〕- の具体例としてはトリフルオロメタンスルホン酸アニオン(CF3 SO3 )- ,ビス( トリフルオロメタンスルホニル)メチルアニオン,ビス(トリフルオロメタンスルホニル)ベンジルアニオン,ビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド,過塩素酸アニオン(ClO4 )- ,トリフルオロ酢酸アニオン(CF3 CO2 )- ,ヘキサフルオロアンチモンアニオン(SbF6 )- ,フルオロスルホン酸アニオン(FSO3 )- ,クロロスルホン酸アニオン(ClSO3 )- ,フルオロスルホン酸アニオン/5−フッ化アンチモン(FSO3 /SbF5 )- ,フルオロスルホン酸アニオン/5−フッ化砒素(FSO3 /AsF5 )- ,トリフルオロメタンスルホン酸/5−フッ化アンチモン(CF3 SO3 /SbF5 )- などを挙げることができる。
【0038】
このような前記(A)成分の遷移金属化合物と反応してイオン性の錯体を形成するイオン性化合物、すなわち(B−1)成分化合物の具体例としては、テトラフェニル硼酸トリエチルアンモニウム,テトラフェニル硼酸トリ−n−ブチルアンモニウム,テトラフェニル硼酸トリメチルアンモニウム,テトラフェニル硼酸テトラエチルアンモニウム,テトラフェニル硼酸メチル(トリ−n−ブチル)アンモニウム,テトラフェニル硼酸ベンジル(トリ−n−ブチル)アンモニウム,テトラフェニル硼酸ジメチルジフェニルアンモニウム,テトラフェニル硼酸トリフェニル(メチル)アンモニウム,テトラフェニル硼酸トリメチルアニリニウム,テトラフェニル硼酸メチルピリジニウム,テトラフェニル硼酸ベンジルピリジニウム,テトラフェニル硼酸メチル(2−シアノピリジニウム),テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸トリエチルアンモニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸トリ−n−ブチルアンモニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸トリフェニルアンモニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸テトラ−n−ブチルアンモニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸テトラエチルアンモニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸ベンジル(トリ−n−ブチル)アンモニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸メチルジフェニルアンモニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸トリフェニル(メチル)アンモニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸メチルアニリニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸ジメチルアニリニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸トリメチルアニリニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸メチルピリジニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸ベンジルピリジニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸メチル(2−シアノピリジニウム),テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸ベンジル(2−シアノピリジニウム),テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸メチル(4−シアノピリジニウム),テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸トリフェニルホスホニウム,テトラキス〔ビス(3,5−ジトリフルオロメチル)フェニル〕硼酸ジメチルアニリニウム,テトラフェニル硼酸フェロセニウム,テトラフェニル硼酸銀,テトラフェニル硼酸トリチル,テトラフェニル硼酸テトラフェニルポルフィリンマンガン,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸フェロセニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸(1,1’−ジメチルフェロセニウム),テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸デカメチルフェロセニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸銀、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸トリチル,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸リチウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸ナトリウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸テオラフェニルポルフィリンマンガン,テトラフルオロ硼酸銀,ヘキサフルオロ燐酸銀,ヘキサフルオロ砒素酸銀,過塩素酸銀,トリフルオロ酢酸銀,トリフルオロメタンスルホン酸銀などを挙げることができる。
この(B−1)成分である、該(A)成分の遷移金属化合物と反応してイオン性の錯体を形成しうる化合物は一種用いてもよく、また二種以上を組み合わせて用いてもよい。
一方、(B−2)成分のアルミノキサンとしては、一般式(IV)
【0039】
【化6】
【0040】
(式中、R15は炭素数1〜20、好ましくは1〜12のアルキル基,アルケニル基,アリール基,アリールアルキル基などの炭化水素基あるいはハロゲン原子を示し、wは平均重合度を示し、通常2〜50、好ましくは2〜40の整数である。なお、各R15は同じでも異なっていてもよい。)
で示される鎖状アルミノキサン、及び一般式(V)
【0041】
【化7】
【0042】
( 式中、R15及びwは前記一般式(IV) におけるものと同じである。)
で示される環状アルミノキサンを挙げることができる。
前記アルミノキサンの製造法としては、アルキルアルミニウムと水などの縮合剤とを接触させる方法が挙げられるが、その手段については特に限定はなく、公知の方法に準じて反応させればよい。例えば、▲1▼有機アルミニウム化合物を有機溶剤に溶解しておき、これを水と接触させる方法、▲2▼重合時に当初有機アルミニウム化合物を加えておき、後に水を添加する方法、▲3▼金属塩などに含有されている結晶水、無機物や有機物への吸着水を有機アルミニウム化合物と反応させる方法、▲4▼テトラアルキルジアルミノキサンにトリアルキルアルミニウムを反応させ、さらに水を反応させる方法などがある。なお、アルミノキサンとしては、トルエン不溶性のものであってもよい。
【0043】
これらのアルミノキサンは一種用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
(A)触媒成分と(B)触媒成分との使用割合は、(B)触媒成分として(B−1)化合物を用いた場合には、モル比で好ましくは10:1〜1:100、より好ましくは2:1〜1:10の範囲が望ましく、上記範囲を逸脱する場合は、単位重量ポリマーあたりの触媒コストが高くなり、実用的でない。また(B−2)化合物を用いた場合には、モル比で好ましくは1:1〜1:1000000、より好ましくは1:10〜1:10000の範囲が望ましい。この範囲を逸脱する場合は単位重量ポリマーあたりの触媒コストが高くなり、実用的でない。また、触媒成分(B)としては、(B−1)及び(B−2)を単独または二種以上組み合わせて用いることもできる。
【0044】
本発明の製造方法における重合用触媒は、上記(A)成分及び(B)成分に加えて(C)成分として有機アルミニウム化合物を用いることができる。
ここで、(C)成分の有機アルミニウム化合物としては、一般式(VI)
R16 v AlJ3-v ・・・(VI)
〔式中、R16は炭素数1〜10のアルキル基、Jは水素原子、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基又はハロゲン原子を示し、vは1〜3の整数である〕
で示される化合物が用いられる。
前記一般式(VI) で示される化合物の具体例としては、トリメチルアルミニウム,トリエチルアルミニウム,トリイソプロピルアルミニウム,トリイソブチルアルミニウム,ジメチルアルミニウムクロリド,ジエチルアルミニウムクロリド,メチルアルミニウムジクロリド,エチルアルミニウムジクロリド,ジメチルアルミニウムフルオリド,ジイソブチルアルミニウムヒドリド,ジエチルアルミニウムヒドリド,エチルアルミニウムセスキクロリド等が挙げられる。
これらの有機アルミニウム化合物は一種用いてもよく、二種以上を組合せて用いてもよい。
【0045】
本発明の製造方法においては、上述した(A)成分、(B)成分及び(C)成分を用いて予備接触を行なうこともできる。予備接触は、(A)成分に、例えば、(B)成分を接触させる事により行なう事ができるが、その方法に特に制限はなく、公知の方法を用いることができる。これら予備接触により触媒活性の向上や、助触媒である(B)使用割合の低減など、触媒コストの低減に効果的である。また、さらに、(A)成分と(B−2)成分を接触させることにより、上記効果とともにに、分子量向上効果も見られる。また、予備接触温度は、通常−20℃〜200℃、好ましくは−10℃〜150℃、より好ましくは、0℃〜80℃である。予備接触においては、溶媒として不活性炭化水素、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、などを用いることができる。これらの中で特に好ましいものは、脂肪族炭化水素である。
前記(A)触媒成分と(C)触媒成分との使用割合は、モル比で好ましくは1:1〜1:10000、より好ましくは1:5〜1:2000、さらに好ましくは1:10ないし1:1000の範囲が望ましい。該(C)触媒成分を用いることにより、遷移金属当たりの重合活性を向上させることができるが、あまり多いと有機アルミニウム化合物が無駄になるとともに、重合体中に多量に残存し、好ましくない。
【0046】
本発明においては、触媒成分の少なくとも一種を適当な担体に担持して用いることができる。該担体の種類については特に制限はなく、無機酸化物担体、それ以外の無機担体及び有機担体のいずれも用いることができるが、特に無機酸化物担体あるいはそれ以外の無機担体が好ましい。
無機酸化物担体としては、具体的には、SiO2 ,Al2 O3 ,MgO,Z rO2 ,TiO2 ,Fe2 O3 ,B2 O3 ,CaO,ZnO,BaO,ThO2 やこれらの混合物、例えばシリカアルミナ,ゼオライト,フェライト,グラスファイバーなどが挙げられる。これらの中では、特にSiO2 ,Al2 O3 が好ましい。なお、上記無機酸化物担体は、少量の炭酸塩,硝酸塩,硫酸塩などを含有してもよい。
一方、上記以外の担体として、MgCl2 ,Mg(OC2 H5 ) 2 などで代表される一般式MgR17 x X1 y で表されるマグネシウム化合物やその錯塩などを挙げることができる。ここで、R17は炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基又は炭素数6〜20のアリール基、X1 はハロゲン原子又は炭素数1〜20のアルキル基を示し、xは0〜2の整数、yは0〜2の整数であり、かつx+y=2である。各R17及び各X1 はそれぞれ同一でもよく、また異なってもいてもよい。
【0047】
また、有機担体としては、ポリスチレン,スチレン−ジビニルベンゼン共重合体,ポリエチレン,ポリプロピレン,置換ポリスチレン,ポリアリレートなどの重合体やスターチ,カーボンなどを挙げることができる。
本発明において用いられる担体としては、MgCl2 ,MgCl(OC2 H5 ),Mg(OC2 H5 ) 2 ,SiO2 ,Al2 O3 などが好ましい。また担体の性状は、その種類及び製法により異なるが、平均粒径は通常1〜300μm、好ましくは10〜200μm、より好ましくは20〜100μmである。
粒径が小さいと重合体中の微粉が増大し、粒径が大きいと重合体中の粗大粒子が増大し嵩密度の低下やホッパーの詰まりの原因になる。
また、担体の比表面積は、通常1〜1000m2 /g、好ましくは50〜500m2 /g、細孔容積は通常0.1〜5cm3 /g、好ましくは0.3〜3cm3 /gである。
比表面積又は細孔容積のいずれかが上記範囲を逸脱すると、触媒活性が低下することがある。なお、比表面積及び細孔容積は、例えばBET法に従って吸着された窒素ガスの体積から求めることができる(ジャーナル・オブ・ジ・アメリカン・ケミカル・ソサィエティ,第60巻,第309ページ(1983年)参照)。
さらに、上記担体は、通常150〜1000℃、好ましくは200〜800℃で焼成して用いることが望ましい。
【0048】
触媒成分の少なくとも一種を前記担体に担持させる場合、(A)触媒成分及び(B)触媒成分の少なくとも一方を、好ましくは(A)触媒成分及び(B)触媒成分の両方を担持させるのが望ましい。
該担体に、(A)成分及び(B)成分の少なくとも一方を担持させる方法については、特に制限されないが、例えば▲1▼(A)成分及び(B)成分の少なくとも一方と担体とを混合する方法、▲2▼担体を有機アルミニウム化合物又はハロゲン含有ケイ素化合物で処理したのち、不活性溶媒中で(A)成分及び(B)成分の少なくとも一方と混合する方法、▲3▼担体と(A)成分及び/又は(B)成分と有機アルミニウム化合物又はハロゲン含有ケイ素化合物とを反応させる方法、▲4▼(A)成分又は(B)成分を担体に担持させたのち、(B)成分又は(A)成分と混合する方法、▲5▼(A)成分と(B)成分との接触反応物を担体と混合する方法、▲6▼(A)成分と(B)成分との接触反応に際して、担体を共存させる方法などを用いることができる。
なお、上記▲4▼、▲5▼及び▲6▼の反応において、(C)成分の有機アルミニウム化合物を添加することもできる。
【0049】
本発明においては、前記(A),(B),(C)を接触させる際に、弾性波を照射させて触媒を調製してもよい。弾性波としては、通常音波、特に好ましくは超音波が挙げられる。具体的には、周波数が1〜1000kHzの超音波、好ましくは10〜500kHzの超音波が挙げられる。
このようにして得られた触媒は、いったん溶媒留去を行って固体として取り出してから重合に用いてもよいし、そのまま重合に用いてもよい。
また、本発明においては、(A)成分及び(B)成分の少なくとも一方の担体への担持操作を重合系内で行うことにより触媒を生成させることができる。例えば(A)成分及び(B)成分の少なくとも一方と担体とさらに必要により前記(C)成分の有機アルミニウム化合物を加え、エチレンなどのオレフィンを常圧〜2MPa加えて、−20〜200℃で1分〜2時間程度予備重合を行い触媒粒子を生成させる方法を用いることができる。
【0050】
本発明においては、(B−1)成分と担体との使用割合は、重量比で好ましくは1:5〜1:10000、より好ましくは1:10〜1:500とするのが望ましく、(B−2)成分と担体との使用割合は、重量比で好ましくは1:0.5〜1:1000、より好ましくは1:1〜1:50とするのが望ましい。(B)成分として二種以上を混合して用いる場合は、各(B)成分と担体との使用割合が重量比で上記範囲内にあることが望ましい。また、(A)成分と担体との使用割合は、重量比で、好ましくは1:5〜1:10000、より好ましくは1:10〜1:500とするのが望ましい。
(B)成分〔(B−1)成分又は(B−2)成分〕と担体との使用割合、又は(A)成分と担体との使用割合が上記範囲を逸脱すると、活性が低下することある。このようにして調製された本発明における重合用触媒の平均粒径は、通常2〜200μm、好ましくは10〜150μm、特に好ましくは20〜100μmであり、比表面積は、通常20〜1000m2 /g、好ましくは50〜500m2 /gである。平均粒径が2μm未満であると重合体中の微粉が増大することがあり、200μmを超えると重合体中の粗大粒子が増大することがある。比表面積が20m2 /g未満であると活性が低下することがあり、1000m2 /gを超えると重合体の嵩密度が低下することがある。また、本発明における触媒において、担体100g中の遷移金属量は、通常0.05〜10g、特に0.1〜2gであることが好ましい。遷移金属量が上記範囲外であると、活性が低くなることがある。
このように担体に担持することによって工業的に有利な高い嵩密度と優れた粒径分布を有する重合体を得ることができる。次に製造方法2について説明する。
【0051】
製造方法2
製造方法2は、(A)下記一般式(VII) で表される周期律表4族の遷移金属化合物、(B)(B−1)アルミニウムオキシ化合物及び(B−2)上記遷移金属化合物と反応してカチオンに変換しうるイオン性化合物の中から選ばれた少なくとも一種とを含有してなるオレフィン重合触媒の存在下、プロピレン又はプロピレンとエチレン及び/又は炭素数4〜20のα−オレフィンを重合させる製造方法である。
【0052】
【化8】
【0053】
〔式中、R18〜R28,X1 及びX2 は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基、珪素含有基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基又はリン含有基を示し、R20とR21及びR25とR26はたがいに結合して環を形成してもよい。Y1 は二つの配位子を結合する二価の架橋基であって、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基、珪素含有基、ゲルマニウム含有基、スズ含有基、−O−、−CO−、−S−、−SO2 −、−NR−、−PR−、−P(O)R−、−BR−又は−AlR−を示し、Rは水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基を示す。M4 はチタン,ジルコニウム又はハフニウムを示す。〕
この遷移金属化合物は、単架橋型錯体である。
【0054】
前記一般式(VII) において、R18〜R28,X1 及びX2 のうちのハロゲン原子としては、塩素,臭素,フッ素,ヨウ素原子が挙げられる。炭素数1〜20の炭化水素基としては、例えばメチル基,エチル基,n−プロピル基,イソプロピル基,n−ブチル基,イソブチル基,tert−ブチル基,n−ヘキシル基,n−デシル基などのアルキル基、フェニル基,1−ナフチル基,2−ナフチル基などのアリール基、ベンジル基などのアラルキル基などが挙げられ、また炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基としては、トリフルオロメチルなどの上記炭化水素基の水素原子の1個以上が適当なハロゲン原子で置換された基が挙げられる。珪素含有基としては、トリメチルシリル基,ジメチル(t−ブチル)シリル基などが挙げられ、酸素含有基としては、メトキシ基,エトキシ基などが挙げられ、イオウ含有基としては、チオール基,スルホン酸基などが挙げられ、窒素含有基としては、ジメチルアミノ基などが挙げられ、リン含有基としては、フェニルホスフィン基などが挙げられる。また、R20とR21及びR25とR26はたがいに結合してフルオレンなどの環を形成してもよい。R20とR21及びR25とR26の具体例としては、上記R18〜R28等において挙げたものから水素原子を除く基が挙げられる。R20,R26としては、水素原子及び炭素数6以下のアルキル基が好ましく、水素原子、メチル基、エチル基、イソプロピル基、シクロヘキシル基がより好ましく、水素原子がさらに好ましい。また、R20,R21,R25及びR26としては、炭素数6以下のアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基、イソプロピル基、シクロヘキシル基がより好ましく、イソプロピル基がさらに好ましい。R21,R22,R24,R26及びR27としては水素原子が好ましい。特に好ましい組合せとしては、R18が水素以外のアルキル基であり、R24が水素原子の場合である。
X1 ,X2 としては、ハロゲン原子,メチル基,エチル基,プロピル基が好ましい。Y1 の具体例としては、メチレン,エチレン,エチリデン,イソプロピリデン,シクロヘキシリデン,1,2−シクロヘキシレン,ジメチルシリレン,テトラメチルジシリレン,ジメチルゲルミレン,メチルボリリデン(CH3 −B=),メチルアルミリデン(CH3 −Al=),フェニルホスフィリデン(Ph−P=),フェニルホスホリデン(PhPO=),1,2−フェニレン,ビニレン(−CH=CH−),ビニリデン(CH2 =C=),メチルイミド,酸素(−O−),硫黄(−S−)などがあり、これらの中でも、メチレン,エチレン,エチリデン,イソプロピリデンが、本発明の目的達成の点で好ましい。
M4 はチタン,ジルコニウム又はハフニウムを示すが、特にハフニウムが好適である。
【0055】
前記一般式(VII) で表される遷移金属化合物の具体例としては、1,2−エタンジイル(1−(2−イソブチルインデニル))(2−インデニル)ハフニウムジクロリド,1,2−エタンジイル(1−(2−ブチルインデニル))(2−インデニル)ハフニウムジクロリド,1,2−エタンジイル(1−(2−ブチルインデニル))(2−(4,7−ジメチルインデニル))ハフニウムジクロリド,1,2−エタンジイル(1−(2−イソプロピルインデニル))(2−(4,7−ジメチルインデニル))ハフニウムジクロリド,1,2−エタンジイル(1−(2−イソプロピルインデニル))(2−(4,7−ジイソプロピルインデニル))ハフニウムジクロリド等,ジメチルシリレン(1−(2−イソブチルインデニル))(2−インデニル)ハフニウムジクロリド,ジメチルシリレン(1−(2−ブチルインデニル))(2−インデニル)ハフニウムジクロリド,ジメチルシリレン(1−(2−ブチルインデニル))(2−(4,7−ジメチルインデニル))ハフニウムジクロリド,メチルシリレン(1−(2−イソプロピルインデニル))(2−(4,7−ジメチルインデニル))ハフニウムジクロリド,メチルシリレン(1−(2−イソプロピルインデニル))(2−(4,7−ジイソプロピルインデニル))ハフニウムジクロリド等,1,3−プロパンジイル(1−(2−イソプロピルインデニル))(2−インデニル)ハフニウムジクロリド,1,3−プロパンジイル(1−(2−イソブチルインデニル))(2−インデニル)ハフニウムジクロリド,1,3−プロパンジイル(1−(2−ブチルインデニル))(2−インデニル)ハフニウムジクロリド,1,3−プロパンジイル(1−(2−ブチルインデニル))(2−(4,7−ジメチルインデニル))ハフニウムジクロリド,1,3−プロパンジイル(1−(2−イソプロピルインデニル))(2−(4,7−ジメチルインデニル))ハフニウムジクロリド,1,3−プロパンジイル(1−(2−イソプロピルインデニル))(2−(4,7−ジイソプロピルインデニル))ハフニウムジクロリド等,1,2−エタンジイル(1−(4,7−ジイソプロピルインデニル))(2−(4,7−ジイソプロピルインデニル)ハフニウムジクロリド,1,2−エタンジイル(9−フルオレニル)(2−(4,7−ジイソプロピルインデニル)ハフニウムジクロリド,イソプロピリデン(1−(4,7−ジイソプロピルインデニル))(2−(4,7−ジイソプロピルインデニル)ハフニウムジクロリド,1,2−エタンジイル(1−(4,7−ジメチルインデニル))(2−(4,7−ジイソプロピルインデニル)ハフニウムジクロリド,1,2−エタンジイル(9−フルオレニル)(2−(4,7−ジメチルインデニル))ハフニウムジクロリド,イソプロピリデン(1−(4,7−ジメチルインデニル))(2−(4,7−ジイソプロピルインデニル)ハフニウムジクロリド,1,2−エタンジイル(2−インデニル)(1−(2−イソプロピルインデニル))ハフニウムジクロリド,ジメチルシリレン−(2−インデニル)(1−(2−イソプロピルインデニル))ハフニウムジクロリドなど,及びこれらの化合物におけるハフニウムをジルコニウム又はチタンに置換したものを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
なお、前記一般式(VII) で表される遷移金属化合物は、例えば本出願人が先に出願した特開平11−130807号公報に記載された方法により製造することができる。(A−1)成分としては、これらの遷移金属化合物の中から2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
【0056】
製造方法2において用いる(B)成分は、上述した製造方法1において用いる(B)成分と同じである。また、本発明におけるオレフィン重合触媒としては、製造方法1におけるオレフィン重合触媒と同様に、担体に担持したものであってもよく、予備重合を行ったものであってもよく或いは必要に応じて(C)有機アルミニウム化合物を用いてもよい。
本発明におけるプロピレン系重合体[A]又はプロピレン単独重合体[A−1]の製造方法については、重合方法は特に制限されず、スラリー重合法,気相重合法,塊状重合法,溶液重合法,懸濁重合法などのいずれの方法を用いてもよいが、スラリー重合法,気相重合法が好ましい。炭素数4〜20のα−オレフィンとしては、エチレン,1−ブテン,1−ペンテン,4−メチル−1−ペンテン,1−ヘキセン,1−オクテン,1−デセン,1−ドデセン,1−テトラデセン,1−ヘキサデセン,1−オクタデセン,1−エイコセンなどが挙げられ、本発明においては、これらのうち一種又は二種以上を用いることができる。
重合条件については、重合温度は通常−100〜250℃、好ましくは−50〜200℃、より好ましくは0〜130℃である。また、反応原料に対する触媒の使用割合は、原料モノマー/上記(A)成分(モル比)が好ましくは1〜108 、特に100〜105 となることが好ましい。さらに、重合時間としては通常5分〜10時間、反応圧力としては常圧〜20MPa、好ましくは常圧〜10MPaである。
【0057】
重合体の分子量の調節方法としては、各触媒成分の種類,使用量,重合温度の選択、さらには連鎖移動剤存在下での重合などがある。連鎖移動剤としては、水素;フェニルシラン,フェニルジメチルシラン等のシラン化合物;トリメチルアルミニウム等の有機アルミニウム化合物が挙げられる。なかでも、水素が好ましい。連鎖移動剤の添加量としては、用いる触媒の遷移金属成分に対して10倍モル以上、好ましくは50倍モル以上である。
重合溶媒を用いる場合、例えば、ベンゼン,トルエン,キシレン,エチルベンゼンなどの芳香族炭化水素、シクロペンタン,シクロヘキサン,メチルシクロヘキサンなどの脂環式炭化水素、ペンタン,ヘキサン,ヘプタン,オクタンなどの脂肪族炭化水素、クロロホルム,ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素などを用いることができる。これらの溶媒は一種を単独で用いてもよく、二種以上のものを組み合わせてもよい。また、α−オレフィンなどのモノマーを溶媒として用いてもよい。なお、重合方法によっては無溶媒で行うことができる。
【0058】
重合に際しては、前記重合用触媒を用いて予備重合を行うことができる。予備重合は、固体触媒成分に、例えば、少量のオレフィンを接触させることにより行うことができるが、その方法に特に制限はなく、公知の方法を用いることができる。予備重合に用いるオレフィンについては特に制限はなく、前記に例示したものと同様のもの、例えばエチレン、炭素数3〜20のα−オレフィン、あるいはこれらの混合物などを挙げることができるが、該重合において用いるオレフィンと同じオレフィンを用いることが有利である。
また、予備重合温度は、通常−20〜200℃、好ましくは−10〜130℃、より好ましくは0〜80℃である。予備重合においては、溶媒として、不活性炭化水素,脂肪族炭化水素,芳香族炭化水素,モノマーなどを用いることができる。これらの中で特に好ましいのは脂肪族炭化水素である。また、予備重合は無溶媒で行ってもよい。
予備重合においては、予備重合生成物の極限粘度[η](135℃デカリン中で測定)が0.2dl/g以上、特に0.5dl/g以上、触媒中の遷移金属成分1ミリモル当たりに対する予備重合生成物の量が1〜10000g、特に10〜1000gとなるように条件を調整することが望ましい。
【0059】
本発明におけるプロピレン系重合体[A]又はプロピレン単独重合体[A−1]には必要に応じて造核剤を添加してもよい。造核剤としては、特に制限はなく、結晶核生成過程の進行速度を向上させる効果があるものであればよい。結晶核生成過程の進行速度を向上させる効果があるものとしては、重合体の分子鎖の吸着過程を経て分子鎖配向を助長する効果のある物質が挙げられる。
造核剤の具体例としては、高融点ポリマー、カルボン酸若しくはその金属塩、芳香族スルホン酸塩若しくはその金属塩、有機リン酸化合物若しくはその金属塩、ジベンジリデンソルビトール若しくはその誘導体、ロジン酸部分金属塩、無機微粒子、イミド類,アミド類,キナクリドン類,キノン類又はこれらの混合物が挙げられる。
【0060】
高融点ポリマーとしては、ポリエチレン,ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリビニルシクロヘキサン,ポリビニルシクロペンタン等のポリビニルシクロアルカン、シンジオタクチックポリスチレン,ポリ3−メチルペンテン−1,ポリ3−メチルブテン−1,ポリアルケニルシラン等が挙げられる。
金属塩としては、安息香酸アルミニウム塩,p−t−ブチル安息香酸アルミニウム塩,アジピン酸ナトリウム,チオフェネカルボン酸ナトリウム,ピローレカルボン酸ナトリウム等が挙げられる。
ジベンジリデンソルビトール又はその誘導体としては、ジベンジリデンソルビトール、1,3:2,4−ビス(o−3,4−ジメチルベンジリデン)ソルビトール、1,3:2,4−ビス(o−2,4−ジメチルベンジリデン)ソルビトール、1,3:2,4−ビス(o−4−エチルベンジリデン)ソルビトール、1,3:2,4−ビス(o−4−クロロベンジリデン)ソルビトール、1,3:2,4−ジベンジリデンソルビトール等が挙げられる。また、具体的には、新日本理化製のゲルオールMDやゲルオールMD−R(商品名)等も挙げられる。
ロジン酸部分金属塩としては、荒川化学工業製のパインクリスタルKM1600、パインクリスタルKM1500、パインクリスタルKM1300(商品名)等が挙げられる。
無機微粒子としては、タルク,クレー,マイカ,アスベスト,ガラス繊維,ガラスフレーク,ガラスビーズ,ケイ酸カルシウム,モンモリロナイト,ベントナイト,グラファィト,アルミニウム粉末,アルミナ,シリカ,ケイ藻土,酸化チタン,酸化マグネシウム,軽石粉末,軽石バルーン,水酸化アルミニウム,水酸化マグネシウム,塩基性炭酸マグネシウム,ドロマイト,硫酸カルシウム,チタン酸カリウム,硫酸バリウム,亜硫酸カルシウム,硫化モリブデン等が挙げられる。
アミド化合物としては、アジピン酸ジアニリド,スペリン酸ジアニリド等が挙げられる。
これらの造核剤は、一種類を用いてもよく、二種類以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明においては、造核剤として下記一般式
【0061】
【化9】
【0062】
(式中、R29は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示し、R30及びR3 1 はそれぞれ水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を示す。M5 はアルカリ金属、アルカリ土類金属、アルミニウム及び亜鉛のうちのいずれかを示し、M5 がアルカリ金属のときmは0を、nは1を示し、M5 がアルカリ土類金属又は亜鉛のときnは1又は2を示し、nが1のときmは1を、nが2のときmは0を示し、M5 がアルミニウムのときmは1を、nは2を示す。)
で示される有機リン酸金属塩及び/又はタルク等の無機微粒子を用いることが臭いの発生が少なく好ましく、食品向けの用途に好適である。
有機リン酸金属塩の具体例としては、アデカスタブNA−11やアデカスタブNA−21(旭電化株式会社製)が挙げられる。
【0063】
さらに、本発明においては、造核剤として前記のタルク等の無機微粒子を用いると、フィルムに成形した場合、スリップ性にも優れ、印刷特性などの特性が向上するので好ましい。さらには、造核剤として前記のジベンジリデンソルビトール又はその誘導体を用いると、透明性に優れるので好ましい。さらには、造核剤として前記のアミド化合物を用いると、剛性に優れるので好ましい。
本発明においては、造核剤、及び所望に応じて用いられる各種添加剤とをヘンシェルミキサー等を用いてドライブレンドしたものであってもよい。または、単軸又は2軸押出機、バンバリーミキサー等を用いて、溶融混練したものであってもよい。或いは、造核剤として高融点ポリマーを用いる場合は、プロピレン系重合体製造時に、リアクター内で高融点ポリマーを同時又は逐次的に添加して製造したものであってもよい。所望に応じて用いられる各種添加剤としては、酸化防止剤、中和剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、防曇剤、又は帯電防止剤等が挙げられる。
本発明における造核剤の添加量は通常、前記のプロピレン系共重合体[A]又は及び[A−1]に対して10ppm以上であり、好ましくは10〜10000ppmの範囲であり、より好ましくは10〜5000ppmの範囲であり、さらに好ましくは10〜2500ppmである。10ppm未満ではフィルムの成形性の改善がみられず、一方、10000ppmを超える量を添加しても好ましい効果が増大しないことがある。
【0064】
フィルムの成形方法としては、一般的な圧縮成形法、押し出し成形法、ブロー成形法、キャスト成形法等が挙げられる。なかでも、キャスト成形法により製造されたキャストフィルムが好ましい。また、フィルムは必要に応じてその表面を処理し、表面エネルギーを大きくしたり、表面を極性にしたりしてもよい。例えば処理方法としては、コロナ放電処理、クロム酸処理、火炎処理、熱風処理、オゾンや紫外線照射処理等が挙げられる。表面の凹凸化方法としては、例えば、サンドブラスト法、溶剤処理法等が挙げられる。
フィルムには、常用される酸化防止剤、中和剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、防曇剤、又は帯電防止剤等を必要に応じて配合することができる。
更に、タルク等の無機微粒子を含むフィルムは、スリップ性にも優れるため、製袋、印刷等の二次加工性が向上し、各種自動充填包装ラミネート等の高速製造装置でのあらゆる汎用包装フィルムに好適である。
造核剤として前記のジベンジリデンソルビトール又はその誘導体を含むプロピレン系重合体等を成形してなるフィルムは、特に透明性に優れディスプレー効果が大きいため、玩具、文具等の包装に好適である。
造核剤として前記のアミド化合物を含むプロピレン系重合体等を成形してなるフィルムは、特に剛性に優れ、高速製袋における巻き皺等の問題が起こりにくいため、高速製袋機でのあらゆる汎用包装フィルムとして好適である。
【0065】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例により何ら制限されるものではない。
まず、本発明の重合体における樹脂特性及び物性の評価方法について説明する。
(1)[η] の測定
(株) 離合社のVMR−053型自動粘度計を用い、テトラリン溶媒中135℃において測定した。
(2)ペンタッド分率、トリアッド分率および異常挿入分率の測定
13C核磁気共鳴スペクトルの測定は、エイ・ザンベリ(A.Zambelli)等により「Macromolecules,8,687(1975)」で提案されたピークの帰属に従い、下記の装置及び条件にて行った。
装置:日本電子(株)製JNM−EX400型13C−NMR装置
方法:プロトン完全デカップリング法
濃度:220mg/ミリリットル
溶媒:1,2,4−トリクロロベンゼンと重ベンゼンの90:10(容量比)混合溶媒
温度:130℃
パルス幅:45°
パルス繰り返し時間:4秒
積算:10000回
(3)分子量分布(Mw/Mn)の測定
Mw/Mnは、GPC法により、下記の装置及び条件で測定したポリエチレン換算の重量平均分子量Mw及び数平均分子量Mnより算出した値である。
GPC測定装置
カラム :TOSO GMHHR−H(S)HT
検出器 :液体クロマトグラム用RI検出器 WATERS 150C
測定条件
溶媒 :1,2,4−トリクロロベンゼン
測定温度 :145℃
流速 :1.0ミリリットル/分
試料濃度 :2.2mg/ミリリットル
注入量 :160マイクロリットル
検量線 :Universal Calibration
解析プログラム:HT−GPC(Ver.1.0)
(4)DSC測定
示差走査型熱量計(パーキン・エルマー社製, DSC−7)を用い、試料10mgを窒素雰囲気下230℃で3分間溶融した後、10℃/分で0℃まで降温後、さらに、0℃で3分間保持した後、10℃/分で昇温させることにより得られる融解吸熱量をΔHとした。また、このときに得られる融解吸熱カーブの最大ピークのピークトップを融点Tm(℃)とした。
(5)ヘキサンに溶出する成分量(H25)
H25は、下記の測定条件にて測定して求めた。
試料 :0.1〜5g
試料形状:パウダー状
(ペレット化したものは粉砕し、パウダー化して用いる)
溶媒 :ヘキサン
溶出条件:25℃、3日間以上静置
溶出量の算出方法:以下の式により算出する。
H25=〔(W0 −W1 )/W0 〕×100(%)
【0066】
フィルムの品質の評価方法
フィルムの品質は製膜後、40℃×24時間のエージング処理を行った後、温度23±2℃、湿度50±10%で、16時間以上状態調節した後、同じ温度、同じ湿度条件下にて測定を行った。
(1)引張り弾性率及び破断伸び
JIS K−7127に準拠し、以下に示す条件で引張り試験により測定した。
クロスヘッド速度:500mm/分
ロードセル:15kg
測定方向:マシン方向(MD方向)
(2)耐衝撃性
東洋精機製作所製フィルムインパクトテスターにおいて、1/2インチ衝撃ヘ
ッドを用いた衝撃破壊強度により評価した。
(3)ヘイズ
JIS K−7105に準拠した試験により評価した。
(4)アンチブロッキング性
二枚のフィルムについて、一枚の金属ロール面ともう一枚の反金属ロールとを以下の密着条件にて密着させ、10cm×10cmの治具にそれぞれを固定し、10cm×10cm面積における剥離強度を、以下の引剥試験により測定した。
剥離強度が小さいほど、アンチブロッキング性が優れている。
密着条件:温度60℃、7 日間、荷重15g/cm2 、面積10cm×10cm
引剥試験:テストスピード:20mm/min、ロードセル:2kg
【0067】
実施例1
(1)触媒成分の調製〔(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)(3−n−ブチルインデニル)2 ジルコニウムジクロライドの合成〕シュレンク瓶に(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)(インデン)2 を0.83g(2.8ミリモル),エーテル50ミリリットルを入れ、−78℃に冷却し、n−ブチルリチウム(ヘキサン溶液:1.6モル)を3.1ミリリットル(5.0ミリモル)加えた後、室温において12時間攪拌した。溶媒を留去し、得られた固体をヘキサン20ミリリットルで洗浄することにより、リチウム塩をエーテル付加体として1.1g(2.3ミリモル)得た。得られたリチウム塩をテトラヒドロフラン(THF)50ミリリットルに溶解し、−78℃に冷却した。これに、臭化n−ブチル0.57ミリリットル(5.3ミリモル)をゆっくりと滴下し、室温において12時間攪拌した。溶媒を留去し、ヘキサン50ミリリットルで抽出した後、このヘキサンを留去して(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)(3−n−ブチルインデン)2 を0.81g(1.77ミリモル)得た(収率74%)。
次に、窒素気流下においてシュレンク瓶に、上記で得られた(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)(3−n−ブチルインデン)2 を0.81g(1.77ミリモル)を入れた。これを−78℃に冷却し、n−ブチルリチウム(ヘキサン溶液:1.54モル)を2.7ミリリットル(4.15ミリモル)加えた後、室温において12時間攪拌した。溶媒を留去し、得られた固体をヘキサンで洗浄することにより、リチウム塩をエーテル付加体として0.28g(1.43ミリモル)得た。
得られたリチウム塩を窒素気流下でトルエン50ミリリットルに溶解し、−78℃に冷却し、ここに予め−78℃に冷却した四塩化ジルコニウム0.33g(1.42モル)のトルエン(50ミリリットル)を滴下した。滴下終了後、室温において6時間放置した。溶液をろ過し、ろ液の溶媒を留去した。得られた固体をジクロロメタンにより再結晶することにより、(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)(3−n−ブチルインデニル)2 ジルコニウムジクロライドを0.2g(0.32モル)得た(収率22%)。
このものの 1H−NMRを求めたところ、次の結果が得られた。
1H−NMR(90MHz,CDCl3 )(δ,ppm):0.88,0.99(12H,ジメチルシリレン),0.7−1.0,1.1−1.5(18H,n−ブチル),7.0−7.6(8H,ベンゼン環プロトン)
【0068】
(2)プロピレン系重合体の製造
内容積200リットルの重合槽に、上記(1)で得られた触媒成分を46.7マイクロモル/時間で、トリイソブチルアルミニウム(TIBA)を117ミリモル/時間で、メチルアルミノキサン(MAO)を46.7ミリモル/時間で、ヘプタンを46.7リットル/時間で、プロピレンを3.4kg/時間で、及び水素(H2 /C3 =0.20)を供給し、60℃、0.8MPaにおいて重合を行った。次いで、ポリマー溶液を脱気槽に送り、メタノール10ミリリットル/時間でを投入してプロピレン及び水素を脱気した。得られたポリマー溶液に、酸化防止剤(チバスペシャルティケミカルズ社製のイルガノックス1010及びチバスペシャルティケミカルズ社製のイルガフォス168)及び安定剤を添加して加熱脱気した後、下記の添加剤処方し、単軸押出機(塚田樹機製作所製:TLC35−20型)にて押出し造粒し、プロピレン系重合体組成物のペレットを得た。
【0069】
【0070】
(3)フィルムの成形
得られたペレットを用い塚田樹機製作所製:TLC35−20型20mmφ成形機を用い、膜厚70μmのフィルムを以下の成形条件にて成膜した。
Tダイ出口温度:220℃
引き取り速度 :3.0m/分
チルロール温度:30℃
チルロール :鏡面
得られたフィルムについて、前記フィルム品質の評価方法に従い測定した。結果を第1表に示す。
実施例2
実施例1において添加剤処方を下記のものに代えた以外は、実施例1と同様にしてプロピレン系重合体組成物のペレットを得、実施例1と同様にして膜厚70μmのフィルムを成膜し、評価した。結果を第1表に示す。
【0071】
【0072】
比較例1
内容積6リットルの攪拌機付きガラス製反応器を窒素ガスで十分に置換したのち、この反応容器にエタノール約2430g、ヨウ素16g及び金属マグネシウム160gを仕込み、攪拌しながら加熱して、還流条件下で系内からの水素ガスの発生がなくなるまで反応させ、固体状生成物を得た。この固体状生成物を含む反応液を減圧下で乾燥させることにより、マグネシウム化合物を得た。
窒素ガスで十分置換した内容積5リットルのガラス製反応器に、上記マグネシウム化合物(粉砕していないもの)160g、精製ヘプタン80ミリリットル、四塩化ケイ素24ミリリットル及びフタル酸ジエチル23ミリリットルを仕込み、系内を80℃に保ち、攪拌しながら四塩化チタン770ミリリットルを加えて110℃で2時間反応させたのち、固体成分を分離して90℃の精製ヘプタンで洗浄した。さらに、四塩化チタン1220ミリリットルを加え、110℃で2時間反応させたのち、精製ヘプタンで十分に洗浄して固体触媒成分を得た。
内容積200リットルの重合槽に、上記固体触媒成分を6.0g/時間で、トリイソブチルアルミニウム(TIBA)を0.2モル/時間で、1−アリル−3,4−ジメトキシベンゼン(ADMB)を0.012モル/時間で、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン(CHMDMS)を0.012モル/時間で、プロピレンを37kg/時間で供給し、2.7MPa・Gで重合を行い、ポリプロピレンを得た。
得られたプロピレンについて、実施例1と同様の評価を行い、また、実施例1と同様にしてフィルムを成形し、評価した。結果を第1表に示す。
比較例2
プロピレン系重合体として、ダウ・ケミカル日本社製のアフィニティPL1880(商品名)のペレットを用いて、実施例1と同様にしてフィルムを成形し、評価した。結果を第1表に示す。
【0073】
【表1】
【0074】
【発明の効果】
本発明のポリプロピレン系フィルムはべたつきが少なく、剥離白化性、軟質性、耐衝撃性に優れ、食品包装分野や医療分野に好適に使用できる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a novel polypropylene film that can replace soft vinyl chloride, and more particularly to a novel polypropylene film that has less stickiness and is excellent in peel whitening, softness, and impact resistance.
[0002]
[Prior art]
Vinyl chloride resins are widely used as soft resins, but vinyl chloride resins are known to generate harmful substances in the combustion process, and development of alternative resins is strongly desired. In recent years, an olefin polymer produced using a metallocene catalyst has been proposed as an alternative resin. For example, a copolymer of ethylene and α-olefin may be used. However, when this copolymer is soft, there is a problem that the sticky component increases. Furthermore, there is a problem that the molded article such as a film is inferior in transparency and surface characteristics, and it is sufficient. Moreover, the moldability was also inferior.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a novel polypropylene film which has little stickiness and is excellent in peeling whitening property, softness and impact resistance.
[0004]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies to achieve the above object, the present inventors have found that the tensile elastic modulus (TM) is in a specific range and shows a melting point Tm (° C.) in a differential scanning calorimeter (DSC) measurement. Or when the Tm is indicated, a polypropylene film having a specific relationship between TM and Tm, and having an intrinsic viscosity [η] measured at 135 ° C. in a tetralin solvent, achieves the above purpose. The present inventors have found that this can be done and have completed the present invention.
[0005]
That is, the present invention
1. (1) Tensile modulus (TM) is 5 to 500 MPa,
(2) In the differential scanning calorimeter (DSC) measurement, the melting point Tm (° C.) is not indicated, or when Tm is indicated, TM and Tm are the following relational expressions.
TM ≧ 5 × Tm-450
The filling,
(3) a polypropylene film having an intrinsic viscosity [η] measured in a tetralin solvent at 135 ° C. of 1 to 3 dl / g,
2. The polypropylene film is (1) the component amount (H25) eluted in hexane at 25 ° C. is 0 to 80% by weight,
(2) In DSC measurement, melting point Tm (° C.) is not shown, or when Tm is shown, Tm and melting endotherm ΔH (J / g)
ΔH ≧ 6 × (Tm−140)
The filling,
(3) The polypropylene film according to claim 1, comprising a propylene polymer [A] having an intrinsic viscosity [η] measured in a tetralin solvent at 135 ° C. of 1 to 3 dl / g,
3. The propylene polymer [A] has (1) a mesopentad fraction [mmmm] of 20 to 60 mol%,
(2) Racemic pentad fraction [rrrr] and [1-mmmm] are the following relational expressions
[[Rrrr] / [1-mmmm]] ≦ 0.1
The polypropylene film of 2 above, which is a propylene homopolymer [A-1] satisfying
4). The propylene polymer [A] and the propylene homopolymer [A-1] are (A) represented by the following general formula (I):
[0006]
[Chemical formula 2]
[0007]
[In the formula, M represents a metal element of Groups 3 to 10 of the periodic table or a lanthanoid series;1And E2Were selected from substituted cyclopentadienyl, indenyl, substituted indenyl, heterocyclopentadienyl, substituted heterocyclopentadienyl, amide, phosphide, hydrocarbon and silicon-containing groups, respectively. A ligand comprising A1And A2A cross-linked structure is formed, and they may be the same or different, X represents a σ-binding ligand, and when there are a plurality of X, a plurality of X are the same or different. Okay, other X, E1, E2Alternatively, it may be cross-linked with Y. Y represents a Lewis base, and when there are a plurality of Y, the plurality of Y may be the same or different, and other Y, E1, E2Or X and X may be cross-linked1And A2Is a divalent bridging group that binds two ligands, and includes a hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms, a halogen-containing hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms, a silicon-containing group, a germanium-containing group, and a tin-containing group. Group, -O-, -CO-, -S-, -SO2-, -Se-, -NR-, -PR-, -P (O) R-, -BR- or -AlR-, wherein R is a hydrogen atom, a halogen atom, a hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms, A halogen-containing hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms, which may be the same or different; q represents an integer of 1 to 5 and represents [(M valence) -2], and r represents an integer of 0 to 3. ]
And (B) (B-1) a compound capable of reacting with the transition metal compound of component (A) or a derivative thereof to form an ionic complex, and (B-2) an aluminoxane. The polypropylene film of the above 1 to 3 produced by polymerizing propylene or propylene and ethylene and / or an α-olefin having 4 to 20 carbon atoms in the presence of a polymerization catalyst containing a component selected from ,
5. A polypropylene film of the above 1-4, which is a cast film obtained by a T-die cast molding method,
Is to provide.
[0008]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the polypropylene film of the present invention will be described in detail.
The polypropylene film of the present invention has (1) a tensile elastic modulus (TM) of 5 to 500 MPa,
(2) In the differential scanning calorimeter (DSC) measurement, the melting point Tm (° C.) is not indicated, or when Tm is indicated, TM and Tm are the following relational expressions.
TM ≧ 5 × Tm-450
The filling,
(3) A polypropylene film having an intrinsic viscosity [η] of 1 to 3 dl / g measured at 135 ° C. in a tetralin solvent.
In the polypropylene-based film of the present invention, the tensile modulus (TM) is 5 to 500 MPa, but 5 to 250 MPa is preferable from the viewpoint of flexibility.
The fact that the polypropylene film does not show the melting point Tm (° C.) in DSC measurement suggests that the heat seal temperature can be lowered, and indicates that the low temperature heat seal property is excellent. Moreover, Tm indicating that Tm and the tensile elastic modulus (TM) satisfy the above relationship indicates that the balance between the heat seal temperature and the seal strength is excellent, and the tensile elastic modulus, impact resistance, etc. of a molded product such as a film. It shows that the rigidity is excellent.
Tm and ΔH described later are obtained by DSC measurement. That is, using a differential scanning calorimeter (manufactured by Perkin Elmer, DSC-7), 10 mg of a sample is melted at 230 ° C. for 3 minutes in a nitrogen atmosphere, and then cooled to 0 ° C. at 10 ° C./min. Furthermore, the peak top of the maximum peak of the melting endothermic curve obtained by maintaining at 0 ° C. for 3 minutes and raising the temperature at 10 ° C./min is the melting point Tm, and the melting endotherm in this case is ΔH (J / g).
[0009]
When the polypropylene film shows a melting point Tm in DSC measurement, TM is
TM ≧ 5 × Tm-450
However, if TM does not satisfy this relationship, the balance between the heat seal temperature and the seal strength is not excellent. TM is preferably
TM ≧ 5 × Tm-400
More preferably,
TM ≧ 5 × Tm-350
It is. The method for measuring the tensile modulus TM (MPa) will be described in detail in the examples.
Furthermore, the polypropylene film of the present invention has an intrinsic viscosity [η] measured at 135 ° C. in a tetralin solvent is 1 to 3 dl / g. The intrinsic viscosity [η] is preferably 1 to 2.5 dl / g, particularly preferably 1.5 to 2.0 dl / g. If the intrinsic viscosity [η] is less than 1 dl / g, stickiness occurs. On the other hand, if it exceeds 3 dl / g, the melt fluidity is lowered and the moldability may be poor. The method for measuring [η] will be described in detail in the examples.
The polypropylene film of the present invention is a film having high rigidity and excellent low-temperature heat sealability as described above, and is suitably used for food packaging films, agricultural films (for example, greenhouses), sealant films and the like.
[0010]
Specifically, as described later, the polypropylene film of the present invention uses a propylene polymer in which H25 is in a specific range and the molecular weight distribution (Mw / Mn) is narrow, thereby suppressing bleeding of the sticky component on the surface. The stickiness is low. In addition, since it is less sticky, it is a film excellent not only in surface properties but also in formability. Furthermore, the polypropylene film of the present invention has a haze measured in accordance with JIS K-7105 of usually 5% or less, preferably 3% or less, and is excellent in transparency. Furthermore, the polypropylene film of the present invention has an impact resistance of usually 10,000 J / m obtained by a measuring method using a 1/2 inch impact head in a film impact tester of Toyo Seiki Seisakusho.2Or more, preferably 15000 J / m2It is the above and it is excellent also in impact resistance.
[0011]
Specific examples of the polypropylene film of the present invention include films made of the propylene polymer [A] described below.
The propylene polymer [A] has the following (1), (2) and (3)
(1) The component amount (H25) eluted in hexane at 25 ° C. is 0 to 80% by weight,
(2) In DSC measurement, melting point Tm (° C.) is not shown, or when Tm is shown, Tm and melting endotherm ΔH (J / g)
ΔH ≧ 6 × (Tm−140)
The filling,
(3) The intrinsic viscosity [η] measured at 135 ° C. in a tetralin solvent is 1 to 3 dl / g.
It is a polymer which has the property shown by these.
When the propylene-based polymer [A] satisfies the above relationship, a film having excellent balance between the tensile elastic modulus and the heat seal temperature, little stickiness, and excellent moldability, transparency, and impact resistance can be obtained.
[0012]
In the propylene polymer [A] in the present invention, the component amount (H25) eluted in hexane at 25 ° C. is 0 to 80% by weight. Preferably, it is 0 to 50% by weight, more preferably 0 to 25% by weight, still more preferably 0 to 10% by weight, and particularly preferably 0 to 5% by weight. H25 is an index indicating whether the amount of so-called stickiness component that causes stickiness, a decrease in transparency, or the like is large or small, and the higher this value, the greater the amount of sticky component. When H25 exceeds 80% by weight, the amount of the sticky component is large, and the blocking resistance and transparency of the film may be lowered.
H25 means the weight of propylene-based polymer [A] (W0) And the polymer in 200 ml of hexane at 25 ° C. for 3 days or more and then dried (W1Is the weight loss rate calculated by the following formula.
H25 = [(W0-W1) / W0] X 100 (wt%)
[0013]
Further, the propylene-based polymer [A] in the present invention does not show a melting point Tm (° C.) in DSC measurement, or when Tm is shown, Tm and melting endotherm ΔH (J / g) are expressed by the following relational expression.
ΔH ≧ 6 × (Tm−140)
Meet. More preferably,
ΔH ≧ 3 × (Tm−120)
Particularly preferably,
ΔH ≧ 2 × (Tm−100)
It is.
Moreover, in DSC measurement, not showing melting | fusing point Tm (degreeC) suggests that heat seal temperature can be reduced, and shows that low temperature heat seal property is excellent. Also, Tm is shown, and Tm and melting endotherm ΔH (J / g) satisfying the above relationship indicates that the melting endotherm is high instead of the melting point, and the tensile elastic modulus and impact resistance of molded products such as films. It shows that the rigidity such as is excellent. The method for measuring Tm and ΔH is as described above.
[0014]
The propylene-based polymer [A] according to the present invention has an intrinsic viscosity [η] measured at 135 ° C. in a tetralin solvent is 1 to 3 dl / g. The intrinsic viscosity [η] is preferably 1 to 2.5 dl / g, particularly preferably 1.5 to 2.0 dl / g. If the intrinsic viscosity [η] is less than 1 dl / g, stickiness occurs. On the other hand, if it exceeds 3 dl / g, the melt fluidity is lowered and the moldability may be poor.
Further, the propylene-based polymer [A] preferably has a molecular weight distribution (Mw / Mn) measured by gel permeation chromatography (GPC) method of 2.5 to 4.0, more preferably 2 0.5 to 3.5, particularly preferably 2.5 to 3.0. If the molecular weight distribution (Mw / Mn) is less than 2.5, the moldability is lowered, and if it exceeds 4.0, stickiness may occur. In addition, about the apparatus and conditions in GPC method, it describes in an Example.
[0015]
The propylene polymer [A] in the present invention is preferably a propylene homopolymer, but the propylene homopolymer contains a small amount of ethylene and / or an α-olefin having 4 to 20 carbon atoms. Also good. Examples of the α-olefin having 4 to 20 carbon atoms include 1-butene, 1-pentene, 4-methyl-1-pentene, 1-hexene, 1-octene, 1-decene, 1-dodecene, 1-tetradecene, 1- Hexadecene, 1-octadecene, 1-eicocene and the like can be mentioned, and in the present invention, one or more of these can be used.
[0016]
As propylene homopolymer, the following (1) and (2)
(1) Mesopentad fraction [mmmm] is 20 to 60 mol%,
(2) Racemic pentad fraction [rrrr] and [1-mmmm] are the following relational expressions
[[Rrrr] / [1-mmmm]] ≦ 0.1
The propylene homopolymer [A-1] that satisfies the above is preferable.
In the present invention, the meso-pendad fraction [mmmm] is defined by A. Zambelli et al. As “Macromolecules,6, 925 (1973) ”,13It is a meso fraction in the pentad unit in a polypropylene molecular chain measured by the signal of the methyl group of a C-NMR spectrum. When this becomes large, it means that stereoregularity becomes high. In the present invention, the propylene homopolymer [A-1] preferably has a meso-pentad fraction [mmmm] of 30 to 60%, particularly preferably 40 to 60%, and most preferably 40 to 50%. If the mesopentad fraction [mmmm] is less than 20 mol%, the crystallinity is too low, so that the tensile elastic modulus and impact resistance may be lowered or the moldability may be poor. Moreover, when it exceeds 60%, it tends to be soft and the heat seal temperature becomes high, and the low temperature heat sealability may be impaired. Similarly, the racemic pendant fraction [rrrr] is a racemic fraction in a pentad unit in a polypropylene molecular chain. [[Rrrr] / [1-mmmm]] is an index representing the uniformity of the regularity distribution of the propylene homopolymer [A-1], which is obtained from the above pentad unit fraction. When this value is increased, the distribution of regularity is widened, which means that a mixture of highly ordered PP and APP is obtained as in the conventional polypropylene produced using an existing catalyst system, and stickiness is increased and transparency is decreased. The propylene homopolymer [A-1] in the present invention preferably has [[rrrr] / [1-mmmm]] ≦ 0.08, and more preferably [[rrrr] / [1-mmmm]] ≦ 0.06. [[Rrrr] / [1-mmmm]] ≦ 0.04 is particularly preferable. If [[rrrr] / [1-mmmm]] exceeds 0.1, stickiness may be caused. In addition,13The measurement method by C-NMR spectrum will be described in detail in Examples.
[0017]
By the way, in general, during the polymerization of propylene, the carbon atom on the methylene side of the propylene monomer is bonded to the active site of the catalyst, and the so-called 1,2 insertion polymerization in which the propylene monomer is sequentially coordinated and polymerized in the same manner. Is usually performed, but there are rarely 2, 1 insertion or 1, 3 insertion (also called abnormal insertion). The propylene homopolymer [A-1] in the present invention preferably has a small amount of 2,1 or 1,3 insertion. Moreover, the ratio of these insertions is the following relational expression (1)
[(M−2, 1) + (r−2, 1) + (1, 3)] ≦ 5.0 (%) (1)
[Wherein (m-2, 1) is13Meso-2,1 insertion content (%), (r-2,1) measured by C-NMR is13Racemic-2,1 insertion content (%), (1,3) measured by C-NMR is13The 1,3 insertion content (%) measured by C-NMR is shown. In which the relational expression (1a) is satisfied.
[(M−2, 1) + (r−2, 1) + (1, 3)] ≦ 1.0 (%) (1a)
It is more preferable to satisfy the above. Especially relational expression (1b)
[(M−2, 1) + (r−2, 1) + (1, 3)] ≦ 0.1 (%) (1b)
Those satisfying the above are most preferable. If the above relational expression (1) is not satisfied, the crystallinity may be lowered more than expected and may cause stickiness.
[0018]
In addition, (m-2,1), (r-2,1) and (1,3) are reported by Grassi et al. (Macromolecules,21617 (1988)) and Busico et al. (Macromolecules,27, 7538 (1994))13The peak content of the C-NMR spectrum is determined, and each insertion content is determined from the integrated intensity of each peak. That is, (m-2,1) is the meso-2,1 insertion content (calculated from the ratio of the integrated intensity of peaks attributed to Pα, γthreo appearing near 17.2 ppm to the integrated intensity in the entire methyl carbon region ( %). (R-2,1) is the racemic-2,1 insertion content (%) calculated from the ratio of the integrated intensity of the peak attributed to Pα, γthreo appearing near 15.0 ppm to the integrated intensity in the entire methyl carbon region. It is. (1,3) is the 1,3 insertion content (%) calculated from the ratio of the integrated intensity of the peaks belonging to Tβ, γ + appearing in the vicinity of 31.0 ppm with respect to the integrated intensity in the entire methine carbon region.
[0019]
Further, as the propylene homopolymer [A-1] in the present invention,13In the measurement of the C-NMR spectrum, it is more preferable that a peak attributed to the molecular chain end (n-butyl group) derived from 2,1 insertion is not substantially observed. Regarding the molecular chain ends derived from this 2,1 insertion, a report by Jungling et al. (J. Polym. Sci .: Part A: Polym. Chem.,33, 1305 (1995))13The assignment of the peak in the C-NMR spectrum is determined, and each insertion content is calculated from the integrated intensity of each peak. In isotactic polypropylene, a peak appearing in the vicinity of 18.9 ppm is attributed to the unterminated methyl group carbon of the n-butyl group. Also related to abnormal insertion or molecular chain end measurement13The measurement of C-NMR may be performed in the same manner as the measurement of the mesopentad fraction [mmmm].
[0020]
The propylene-based copolymer [A] in the present invention is preferably obtained by the following production method 1 or production method 2. First, the manufacturing method 1 is demonstrated.
Manufacturing method 1
In the production method 1, (A) a transition metal compound represented by the following general formula (I), and (B) (B-1) the transition metal compound of the component (A) or a derivative thereof is ionic. Production method of polymerizing propylene or propylene and ethylene and / or an α-olefin having 4 to 20 carbon atoms in the presence of a compound capable of forming a complex of (B-2) and a polymerization catalyst containing a component selected from aluminoxane It is.
[0021]
[Chemical 3]
[0022]
[In the formula, M represents a metal element of Groups 3 to 10 of the periodic table or a lanthanoid series;1And E2Were selected from substituted cyclopentadienyl, indenyl, substituted indenyl, heterocyclopentadienyl, substituted heterocyclopentadienyl, amide, phosphide, hydrocarbon and silicon-containing groups, respectively. A ligand comprising A1And A2A cross-linked structure is formed, and they may be the same or different, X represents a σ-binding ligand, and when there are a plurality of X, a plurality of X are the same or different. Okay, other X, E1, E2Alternatively, it may be cross-linked with Y. Y represents a Lewis base, and when there are a plurality of Y, the plurality of Y may be the same or different, and other Y, E1, E2Or X and X may be cross-linked1And A2Is a divalent bridging group that binds two ligands, and includes a hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms, a halogen-containing hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms, a silicon-containing group, a germanium-containing group, and a tin-containing group. Group, -O-, -CO-, -S-, -SO2-, -Se-, -NR-, -PR-, -P (O) R-, -BR- or -AlR-, wherein R is a hydrogen atom, a halogen atom, a hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms, A halogen-containing hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms, which may be the same or different; q represents an integer of 1 to 5 and represents [(M valence) -2], and r represents an integer of 0 to 3. ]
And (B) (B-1) transition metal compound of the component (A)
[0023]
In the above general formula (I), M represents a metal element of Groups 3 to 10 of the periodic table or a lanthanoid series, and specific examples include titanium, zirconium, hafnium, yttrium, vanadium, chromium, manganese, nickel, cobalt, palladium. Among them, titanium, zirconium and hafnium are preferable from the viewpoint of olefin polymerization activity. E1And E2Are substituted cyclopentadienyl group, indenyl group, substituted indenyl group, heterocyclopentadienyl group, substituted heterocyclopentadienyl group, amide group (-N <), phosphide group (-P <), π bond, respectively. Hydrocarbon group [> CR1-,> C <] and silicon-containing group [> SiR1−,> Si <] (however, R1Represents a ligand selected from hydrogen, a hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms, or a heteroatom-containing group), and A1And A2A crosslinked structure is formed via π-bonded hydrocarbon group [> CR1Examples of-,> C <] include a pentadienyl group and a boratabenzene group. Silicon-containing group [> SiR1-,> Si <] include -CH2-Si (CHThree) <, -Si (CHThree) <, Etc.
E1And E2They may be the same or different. This E1And E2As for, a substituted cyclopentadienyl group, an indenyl group, and a substituted indenyl group are preferable.
[0024]
X represents a σ-bonding ligand, and when there are a plurality of Xs, the plurality of Xs may be the same or different, and other X, E1, E2Alternatively, it may be cross-linked with Y. Specific examples of X include a halogen atom, a hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms, an alkoxy group having 1 to 20 carbon atoms, an aryloxy group having 6 to 20 carbon atoms, an amide group having 1 to 20 carbon atoms, carbon Examples thereof include a silicon-containing group having 1 to 20 carbon atoms, a phosphide group having 1 to 20 carbon atoms, a sulfide group having 1 to 20 carbon atoms, and an acyl group having 1 to 20 carbon atoms. Examples of the halogen atom include a chlorine atom, a fluorine atom, a bromine atom, and an iodine atom. Specific examples of the hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms include alkyl groups such as methyl group, ethyl group, propyl group, butyl group, hexyl group, cyclohexyl group, and octyl group; vinyl group, propenyl group, and cyclohexenyl. Alkenyl groups such as benzyl groups; arylalkyl groups such as benzyl groups, phenylethyl groups, phenylpropyl groups; phenyl groups, tolyl groups, dimethylphenyl groups, trimethylphenyl groups, ethylphenyl groups, propylphenyl groups, biphenyl groups, naphthyl groups, Examples thereof include aryl groups such as a methylnaphthyl group, anthracenyl group, and phenanthonyl group. Of these, alkyl groups such as methyl group, ethyl group, and propyl group, and aryl groups such as phenyl group are preferable. Examples of the alkoxy group having 1 to 20 carbon atoms include alkoxy groups such as methoxy group, ethoxy group, propoxy group, and butoxy group; phenylmethoxy group, phenylethoxy group, and the like. Examples of the aryloxy group having 6 to 20 carbon atoms include phenoxy group, methylphenoxy group, and dimethylphenoxy group. Examples of the amide group having 1 to 20 carbon atoms include dimethylamide group, diethylamide group, dipropylamide group, dibutylamide group, dicyclohexylamide group, and methylethylamide group; divinylamide group, dipropenylamide group, Examples include alkenylamide groups such as dicyclohexenylamide groups; arylalkylamide groups such as dibenzylamide groups, phenylethylamide groups, and phenylpropylamide groups; and arylamide groups such as diphenylamide groups and dinaphthylamide groups. Examples of the silicon-containing group having 1 to 20 carbon atoms include monohydrocarbon-substituted silyl groups such as methylsilyl group and phenylsilyl group; dihydrocarbon-substituted silyl groups such as dimethylsilyl group and diphenylsilyl group; trimethylsilyl group, triethylsilyl group, Trihydrocarbon-substituted silyl groups such as tripropylsilyl group, tricyclohexylsilyl group, triphenylsilyl group, dimethylphenylsilyl group, methyldiphenylsilyl group, tolylsilylsilyl group and trinaphthylsilyl group; hydrocarbons such as trimethylsilyl ether group A substituted silyl ether group; a silicon-substituted alkyl group such as a trimethylsilylmethyl group; a silicon-substituted aryl group such as a trimethylsilylphenyl group; Of these, a trimethylsilyl group, a phenyldimethylsilylethyl group, and the like are preferable. Examples of the sulfide group having 1 to 20 carbon atoms include alkyl sulfide groups such as methyl sulfide group, ethyl sulfide group, propyl sulfide group, butyl sulfide group, hexyl sulfide group, cyclohexyl sulfide group, octyl sulfide group; vinyl sulfide group, propenyl sulfide Groups, alkenyl sulfide groups such as cyclohexenyl sulfide groups; arylalkyl sulfide groups such as benzyl sulfide groups, phenylethyl sulfide groups, phenylpropyl sulfide groups; phenyl sulfide groups, tolyl sulfide groups, dimethylphenyl sulfide groups, trimethylphenyl sulfide groups, Ethyl phenyl sulfide group, propyl phenyl sulfide group, biphenyl sulfide group, naphthyl sulfide group, methyl naphthyl sulfide , Anthracenyl Nils sulfide group, an aryl sulfide groups such as phenanthridine Nils sulfide groups. Examples of the sulfoxide group having 1 to 20 carbon atoms include methyl sulfoxide group, methyl sulfoxide group, propyl sulfoxide group, butyl sulfoxide group, hexyl sulfoxide group, cyclohexyl sulfoxide group, and octyl sulfoxide group; vinyl sulfoxide group, propenyl sulfoxide group Group, alkenyl sulfoxide group such as cyclohexenyl sulfoxide group; arylalkyl sulfoxide group such as benzyl sulfoxide group, phenylethyl sulfoxide group, phenylpropyl sulfoxide group; phenyl sulfoxide group, tolyl sulfoxide group, dimethylphenyl sulfoxide group, trimethylphenyl sulfoxide group, Ethylphenyl sulfoxide group, propylphenyl sulfoxide group, biphenyl sulfoxide group Naphthyl sulfoxide group, methyl naphthyl sulfoxide group, anthracenyl sulfoxide group, an aryl sulfoxide group such as phenanthridine sulfonyl sulfoxide group. Examples of the acyl group having 1 to 20 carbon atoms include formyl group, acetyl group, propionyl group, butyryl group, valeryl group, palmitoyl group, thearoyl group, oleoyl group, and other alkyl acyl groups; benzoyl group, toluoyl group, salicyloyl group, Examples thereof include arylacyl groups such as cinnamoyl group, naphthoyl group and phthaloyl group, and oxalyl group, malonyl group and succinyl group respectively derived from dicarboxylic acid such as oxalic acid, malonic acid and succinic acid.
[0025]
On the other hand, Y represents a Lewis base, and when there are a plurality of Y, the plurality of Y may be the same or different, and other Y or E1, E2Or you may bridge | crosslink with X. Specific examples of the Lewis base of Y include amines, ethers, phosphines, thioethers and the like. Examples of the amines include amines having 1 to 20 carbon atoms, specifically, methylamine, ethylamine, propylamine, butylamine, cyclohexylamine, methylethylamine, dimethylamine, diethylamine, dipropylamine, dibutylamine, dicyclohexyl. Alkylamines such as amine and methylethylamine; alkenylamines such as vinylamine, propenylamine, cyclohexenylamine, divinylamine, dipropenylamine, and dicyclohexenylamine; arylalkylamines such as phenylamine, phenylethylamine, and phenylpropylamine; Aryl amines such as dinaphthylamine are mentioned. Examples of ethers include aliphatic single ether compounds such as methyl ether, ethyl ether, propyl ether, isopropyl ether, butyl ether, isobutyl ether, n-amyl ether, and isoamyl ether; methyl ethyl ether, methyl propyl ether, methyl isopropyl ether, Aliphatic hybrid ether compounds such as methyl-n-amyl ether, methyl isoamyl ether, ethyl propyl ether, ethyl isopropyl ether, ethyl butyl ether, ethyl isobutyl ether, ethyl n-amyl ether, ethyl isoamyl ether; vinyl ether, allyl ether, methyl Aliphatic unsaturated ether compounds such as vinyl ether, methyl allyl ether, ethyl vinyl ether, ethyl allyl ether; anisole Aromatic ether compounds such as phenetol, phenyl ether, benzyl ether, phenyl benzyl ether, α-naphthyl ether, β-naphthyl ether; cyclic ether compounds such as ethylene oxide, propylene oxide, trimethylene oxide, tetrahydrofuran, tetrahydropyran, dioxane Can be mentioned. Examples of phosphines include phosphines having 1 to 20 carbon atoms. Specifically, monohydrocarbon-substituted phosphines such as methylphosphine, ethylphosphine, propylphosphine, butylphosphine, hexylphosphine, cyclohexylphosphine, and octylphosphine; dimethylphosphine, diethylphosphine, dipropylphosphine, dibutylphosphine, dihexylphosphine, dicyclohexyl Dihydrocarbon-substituted phosphines such as phosphine and dioctylphosphine; alkylphosphines such as trihydrocarbylphosphine such as trimethylphosphine, triethylphosphine, tripropylphosphine, tributylphosphine, trihexylphosphine, tricyclohexylphosphine, trioctylphosphine Such as phosphine, propenyl phosphine, cyclohexenyl phosphine, etc. Dialkenylphosphine in which two alkenyls are substituted with alkenylphosphine or phosphorus hydrogen atom; Trialkenylphosphine in which three alkenyls are substituted with alkenylphosphine; Arylalkylphosphine such as benzylphosphine, phenylethylphosphine, phenylpropylphosphine; Diarylalkylphosphine or aryldialkylphosphine in which three hydrogen atoms are substituted with aryl or alkenyl; phenylphosphine, tolylphosphine, dimethylphenylphosphine, trimethylphenylphosphine, ethylphenylphosphine, propylphenylphosphine, biphenylphosphine, naphthylphosphine, methylnaphthyl Phosphine, Anthracenylphosphine, Phenanthonylphosphine; Emissions di (alkylaryl) phosphines a hydrogen atom alkylaryl and two substitutions; a hydrogen atom of phosphine alkylaryl include arylphosphine such as three substituted with tri (alkylaryl) phosphines. Examples of the thioethers include the aforementioned sulfides.
[0026]
Next, A1And A2Is a divalent bridging group that binds two ligands, and includes a hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms, a halogen-containing hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms, a silicon-containing group, a germanium-containing group, and a tin-containing group. Group, -O-, -CO-, -S-, -SO2-, -Se-, -NR-, -PR-, -P (O) R-, -BR- or -AlR-, wherein R is a hydrogen atom, a halogen atom, a hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms, A halogen-containing hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms, which may be the same or different; Among such crosslinking groups, at least one is preferably a crosslinking group composed of a hydrocarbon group having 1 or more carbon atoms. Examples of such a bridging group include a general formula
[0027]
[Formula 4]
[0028]
(R2And RThreeAre each a hydrogen atom or a hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms, and they may be the same as or different from each other, and may be bonded to each other to form a ring structure. e shows the integer of 1-4. )
The thing represented by is mentioned. Specific examples thereof include methylene group, ethylene group, ethylidene group, propylidene group, isopropylidene group, cyclohexylidene group, 1,2-cyclohexylene group, vinylidene group (CH2═C═), dimethylsilylene group, diphenylsilylene group, methylphenylsilylene group, dimethylgermylene group, dimethylstannylene group, tetramethyldisylylene group, diphenyldisilylene group, and the like. Among these, an ethylene group, an isopropylidene group, and a dimethylsilylene group are preferable. In the general formula (I), q is an integer of 1 to 5 and represents [(M valence) -2], and r represents an integer of 0 to 3.
[0029]
In the transition metal compound represented by the general formula (I), E1And E2Is a substituted cyclopentadienyl group, an indenyl group or a substituted indenyl group, A1And A2The bonding of the crosslinking group is preferably a (1,2 ') (2,1') double-crosslinking type. Among the transition metal compounds represented by the general formula (I), the general formula (Ia)
[0030]
[Chemical formula 5]
[0031]
The transition metal compound which makes the ligand the double bridge type biscyclopentadienyl derivative represented by these is preferable.
In the above general formula (Ia), M, A1, A2, Q and r are the same as above. X represents a σ-bonding ligand, and when there are a plurality of X, the plurality of X may be the same or different, and may be cross-linked with other X or Y. Specific examples of X include the same as those exemplified in the description of X in formula (I). Y represents a Lewis base, and when there are a plurality of Y, the plurality of Y may be the same or different, and may be cross-linked with other Y or X. Specific examples of this Y include the same as those exemplified in the description of Y in the general formula (I). RFour~ R9Represents a hydrogen atom, a halogen atom, a hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms, a halogen-containing hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms, a silicon-containing group or a heteroatom-containing group, at least one of which is not a hydrogen atom It is necessary. RFour~ R9They may be the same or different, and adjacent groups may be bonded to each other to form a ring. Above all, RFiveAnd R6Form a ring and R8And R9Preferably form a ring. RFourAnd R7As such, a group containing a hetero atom such as oxygen, halogen, or silicon is preferable because of high polymerization activity.
The transition metal compound having the double-bridged biscyclopentadienyl derivative as a ligand is preferably a (1,2 ') (2,1') double-bridge ligand.
[0032]
Specific examples of the transition metal compound represented by the general formula (I) include (1,2′-ethylene) (2,1′-ethylene) -bis (indenyl) zirconium dichloride, (1,2′-methylene). (2,1′-methylene) -bis (indenyl) zirconium dichloride, (1,2′-isopropylidene) (2,1′-isopropylidene) -bis (indenyl) zirconium dichloride, (1,2′-ethylene) (2,1′-ethylene) -bis (3-methylindenyl) zirconium dichloride, (1,2′-ethylene) (2,1′-ethylene) -bis (4,5-benzoindenyl) zirconium dichloride, (1,2′-ethylene) (2,1′-ethylene) -bis (4-isopropylindenyl) zirconium dichloride, (1,2′-ethylene) (2, '-Ethylene) -bis (5,6-dimethylindenyl) zirconium dichloride, (1,2'-ethylene) (2,1'-ethylene) -bis (4,7-diisopropylindenyl) zirconium dichloride, (1 , 2'-ethylene) (2,1'-ethylene) -bis (4-phenylindenyl) zirconium dichloride, (1,2'-ethylene) (2,1'-ethylene) -bis (3-methyl-4 -Isopropylindenyl) zirconium dichloride, (1,2'-ethylene) (2,1'-ethylene) -bis (5,6-benzoindenyl) zirconium dichloride, (1,2'-ethylene) (2,1 '-Isopropylidene) -bis (indenyl) zirconium dichloride, (1,2'-methylene) (2,1'-ethylene) -bis (indenyl) di Conium dichloride, (1,2'-methylene) (2,1'-isopropylidene) -bis (indenyl) zirconium dichloride, (1,2'-dimethylsilylene) (2,1'-dimethylsilylene) bis (indenyl) ) Zirconium dichloride, (1,2'-dimethylsilylene) (2,1'-dimethylsilylene) bis (3-methylindenyl) zirconium dichloride, (1,2'-dimethylsilylene) (2,1'-dimethylsilylene) ) Bis (3-n-butylindenyl) zirconium dichloride, (1,2'-dimethylsilylene) (2,1'-dimethylsilylene) bis (3-i-propylindenyl) zirconium dichloride, (1,2 ' -Dimethylsilylene) (2,1'-dimethylsilylene) bis (3-trimethylsilylmethylindenyl) ) Zirconium dichloride, (1,2'-dimethylsilylene) (2,1'-dimethylsilylene) bis (3-phenylindenyl) zirconium dichloride, (1,2'-dimethylsilylene) (2,1'-dimethylsilylene) ) Bis (4,5-benzoindenyl) zirconium dichloride, (1,2'-dimethylsilylene) (2,1'-dimethylsilylene) bis (4-isopropylindenyl) zirconium dichloride, (1,2'-dimethyl) Silylene) (2,1′-dimethylsilylene) bis (5,6-dimethylindenyl) zirconium dichloride, (1,2′-dimethylsilylene) (2,1′-dimethylsilylene) bis (4,7-di-) i-propylindenyl) zirconium dichloride, (1,2'-dimethylsilylene) (2,1'-dimethyl) Silylene) bis (4-phenylindenyl) zirconium dichloride, (1,2′-dimethylsilylene) (2,1′-dimethylsilylene) bis (3-methyl-4-i-propylindenyl) zirconium dichloride, (1 , 2′-dimethylsilylene) (2,1′-dimethylsilylene) bis (5,6-benzoindenyl) zirconium dichloride, (1,2′-dimethylsilylene) (2,1′-isopropylidene) -bis ( Indenyl) zirconium dichloride, (1,2'-dimethylsilylene) (2,1'-isopropylidene) -bis (3-methylindenyl) zirconium dichloride, (1,2'-dimethylsilylene) (2,1'- Isopropylidene) -bis (3-i-propylindenyl) zirconium dichloride, (1,2'-dimethyl) Lucylylene) (2,1′-isopropylidene) -bis (3-n-butylindenyl) zirconium dichloride, (1,2′-dimethylsilylene) (2,1′-isopropylidene) -bis (3-trimethylsilylmethyl) Indenyl) zirconium dichloride, (1,2'-dimethylsilylene) (2,1'-isopropylidene) -bis (3-trimethylsilylindenyl) zirconium dichloride, (1,2'-dimethylsilylene) (2,1 ' -Isopropylidene) -bis (3-phenylindenyl) zirconium dichloride, (1,2'-dimethylsilylene) (2,1'-methylene) -bis (indenyl) zirconium dichloride, (1,2'-dimethylsilylene) (2,1′-methylene) -bis (3-methylindenyl) zirconium dichlor Lido, (1,2'-dimethylsilylene) (2,1'-methylene) -bis (3-i-propylindenyl) zirconium dichloride, (1,2'-dimethylsilylene) (2,1'-methylene) -Bis (3-n-butylindenyl) zirconium dichloride, (1,2'-dimethylsilylene) (2,1'-methylene) -bis (3-trimethylsilylmethylindenyl) zirconium dichloride, (1,2'- Dimethylsilylene) (2,1′-methylene) -bis (3-trimethylsilylindenyl) zirconium dichloride, (1,2′-diphenylsilylene) (2,1′-methylene) -bis (indenyl) zirconium dichloride, (1 , 2′-Diphenylsilylene) (2,1′-methylene) -bis (3-methylindenyl) zirconium dichlor , (1,2'-diphenylsilylene) (2,1'-methylene) -bis (3-i-propylindenyl) zirconium dichloride, (1,2'-diphenylsilylene) (2,1'-methylene) -Bis (3-n-butylindenyl) zirconium dichloride, (1,2'-diphenylsilylene) (2,1'-methylene) -bis (3-trimethylsilylmethylindenyl) zirconium dichloride, (1,2'- Diphenylsilylene) (2,1′-methylene) -bis (3-trimethylsilylindenyl) zirconium dichloride, (1,2′-dimethylsilylene) (2,1′-dimethylsilylene) (3-methylcyclopentadienyl) (3'-methylcyclopentadienyl) zirconium dichloride, (1,2'-dimethylsilylene) (2,1 -Isopropylidene) (3-methylcyclopentadienyl) (3'-methylcyclopentadienyl) zirconium dichloride, (1,2'-dimethylsilylene) (2,1'-ethylene) (3-methylcyclopentadi Enyl) (3′-methylcyclopentadienyl) zirconium dichloride, (1,2′-ethylene) (2,1′-methylene) (3-methylcyclopentadienyl) (3′-methylcyclopentadienyl) Zirconium dichloride, (1,2'-ethylene) (2,1'-isopropylidene) (3-methylcyclopentadienyl) (3'-methylcyclopentadienyl) zirconium dichloride, (1,2'-methylene) (2,1′-methylene) (3-methylcyclopentadienyl) (3′-methylcyclopentadienyl) zirconi Um dichloride, (1,2'-methylene) (2,1'-isopropylidene) (3-methylcyclopentadienyl) (3'-methylcyclopentadienyl) zirconium dichloride, (1,2'-isopropylidene) ) (2,1′-isopropylidene) (3-methylcyclopentadienyl) (3′-methylcyclopentadienyl) zirconium dichloride, (1,2′-dimethylsilylene) (2,1′-dimethylsilylene) (3,4-dimethylcyclopentadienyl) (3 ′, 4′-dimethylcyclopentadienyl) zirconium dichloride, (1,2′-dimethylsilylene) (2,1′-isopropylidene) (3,4 Dimethylcyclopentadienyl) (3 ′, 4′-dimethylcyclopentadienyl) zirconium dichloride, (1,2′-di Tylsilylene) (2,1′-ethylene) (3,4-dimethylcyclopentadienyl) (3 ′, 4′-dimethylcyclopentadienyl) zirconium dichloride, (1,2′-ethylene) (2,1 ′ -Methylene) (3,4-dimethylcyclopentadienyl) (3 ', 4'-dimethylcyclopentadienyl) zirconium dichloride, (1,2'-ethylene) (2,1'-isopropylidene) (3 4-dimethylcyclopentadienyl) (3 ′, 4′-dimethylcyclopentadienyl) zirconium dichloride, (1,2′-methylene) (2,1′-methylene) (3,4-dimethylcyclopentadienyl) ) (3 ′, 4′-dimethylcyclopentadienyl) zirconium dichloride, (1,2′-methylene) (2,1′-isopropylidene) (3 4-dimethylcyclopentadienyl) (3 ′, 4′-dimethylcyclopentadienyl) zirconium dichloride, (1,2′-isopropylidene) (2,1′-isopropylidene) (3,4-dimethylcyclopenta Dienyl) (3 ′, 4′-dimethylcyclopentadienyl) zirconium dichloride, (1,2′-dimethylsilylene) (2,1′-dimethylsilylene) (3-methyl-5-ethylcyclopentadienyl) (3′-methyl-5′-ethylcyclopentadienyl) zirconium dichloride, (1,2′-dimethylsilylene) (2,1′-dimethylsilylene) (3-methyl-5-ethylcyclopentadienyl) ( 3'-methyl-5'-ethylcyclopentadienyl) zirconium dichloride, (1,2'-dimethylsilylene) (2, 1'-dimethylsilylene) (3-methyl-5-isopropylcyclopentadienyl) (3'-methyl-5'-isopropylcyclopentadienyl) zirconium dichloride, (1,2'-dimethylsilylene) (2,1 '-Dimethylsilylene) (3-methyl-5-n-butylcyclopentadienyl) (3'-methyl-5'-n-butylcyclopentadienyl) zirconium dichloride, (1,2'-dimethylsilylene) ( 2,1′-dimethylsilylene) (3-methyl-5-phenylcyclopentadienyl) (3′-methyl-5′-phenylcyclopentadienyl) zirconium dichloride, (1,2′-dimethylsilylene) (2, 1'-isopropylidene) (3-methyl-5-ethylcyclopentadienyl) (3'-methyl-5'-ethylcyclo Ntadienyl) zirconium dichloride, (1,2'-dimethylsilylene) (2,1'-isopropylidene) (3-methyl-5-i-propylcyclopentadienyl) (3'-methyl-5'-i-propyl) Cyclopentadienyl) zirconium dichloride, (1,2'-dimethylsilylene) (2,1'-isopropylidene) (3-methyl-5-n-butylcyclopentadienyl) (3'-methyl-5'- n-butylcyclopentadienyl) zirconium dichloride, (1,2'-dimethylsilylene) (2,1'-isopropylidene) (3-methyl-5-phenylcyclopentadienyl) (3'-methyl-5 ' -Phenylcyclopentadienyl) zirconium dichloride, (1,2'-dimethylsilylene) (2,1'-ethylene) (3-methyl 5-ethylcyclopentadienyl) (3′-methyl-5′-ethylcyclopentadienyl) zirconium dichloride, (1,2′-dimethylsilylene) (2,1′-ethylene) (3-methyl-5- i-propylcyclopentadienyl) (3'-methyl-5'-i-propylcyclopentadienyl) zirconium dichloride, (1,2'-dimethylsilylene) (2,1'-ethylene) (3-methyl- 5-n-butylcyclopentadienyl) (3′-methyl-5′-n-butylcyclopentadienyl) zirconium dichloride, (1,2′-dimethylsilylene) (2,1′-ethylene) (3- Methyl-5-phenylcyclopentadienyl) (3′-methyl-5′-phenylcyclopentadienyl) zirconium dichloride, (1,2′-dimethyl) Silylene) (2,1′-methylene) (3-methyl-5-ethylcyclopentadienyl) (3′-methyl-5′-ethylcyclopentadienyl) zirconium dichloride, (1,2′-dimethylsilylene) ( 2,1′-methylene) (3-methyl-5-i-propylcyclopentadienyl) (3′-methyl-5′-i-propylcyclopentadienyl) zirconium dichloride, (1,2′-dimethylsilylene) ) (2,1′-methylene) (3-methyl-5-n-butylcyclopentadienyl) (3′-methyl-5′-n-butylcyclopentadienyl) zirconium dichloride, (1,2′- Dimethylsilylene) (2,1′-methylene) (3-methyl-5-phenylcyclopentadienyl) (3′-methyl-5′-phenylcyclopentadienyl) Luconium dichloride, (1,2′-ethylene) (2,1′-methylene) (3-methyl-5-i-propylcyclopentadienyl) (3′-methyl-5′-i-propylcyclopentadiene) Enyl) zirconium dichloride, (1,2'-ethylene) (2,1'-isopropylidene) (3-methyl-5-i-propylcyclopentadienyl) (3'-methyl-5'-i-propylcyclo) Pentadienyl) zirconium dichloride, (1,2'-methylene) (2,1'-methylene) (3-methyl-5-i-propylcyclopentadienyl) (3'-methyl-5'-i-propyl) Cyclopentadienyl) zirconium dichloride, (1,2′-methylene) (2,1′-isopropylidene) (3-methyl-5-i-propylcyclopentadienyl) ( '-, methyl-5'-i-propyl-cyclopentadienyl) zirconium dichloride and zirconium in these compounds may include those obtained by substituting titanium or hafnium. Of course, it is not limited to these. Further, it may be an analogous compound of another group or a lanthanoid series metal element.
[0033]
Next, as the component (B-1) in the component (B), any component can be used as long as it can form an ionic complex by reacting with the transition metal compound of the component (A). The following general formulas (II) and (III)
([L1-RTen]k +)a([Z]-)b ... (II)
([L2]k +)a([Z]-)b ... (III)
(However, L2Is M1, R11R12M2, R13 ThreeC or R14M2It is. )
[In formulas (II) and (III), L1Is Lewis base, [Z]-Is a non-coordinating anion [Z1]-And [Z2]-, Where [Z1]-Is an anion in which a plurality of groups are bonded to an element, ie, [MThreeG1G2... Gf]-(Where MThreeRepresents a group 5-15 element of the periodic table, preferably a group 13-15 element of the periodic table. G1~ GfAre each a hydrogen atom, a halogen atom, an alkyl group having 1 to 20 carbon atoms, a dialkylamino group having 2 to 40 carbon atoms, an alkoxy group having 1 to 20 carbon atoms, an aryl group having 6 to 20 carbon atoms, or 6 to 20 carbon atoms. An aryloxy group having 7 to 40 carbon atoms, an arylalkyl group having 7 to 40 carbon atoms, a halogen-substituted hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms, an acyloxy group having 1 to 20 carbon atoms, an organic metalloid group, Or a C2-C20 heteroatom containing hydrocarbon group is shown. G1~ GfTwo or more of them may form a ring. f is [(center metal MThreeValence) +1]. ), [Z2]-Is a Bronsted acid alone having a logarithm of the reciprocal of the acid dissociation constant (pKa) of -10 or less, or a conjugate base of a combination of Bronsted acid and Lewis acid, or a conjugate base of an acid generally defined as a super strong acid. Show. In addition, a Lewis base may be coordinated. RTenRepresents a hydrogen atom, an alkyl group having 1 to 20 carbon atoms, an aryl group having 6 to 20 carbon atoms, an alkylaryl group or an arylalkyl group, and R11And R12Are respectively cyclopentadienyl group, substituted cyclopentadienyl group, indenyl group or fluorenyl group, R13Represents an alkyl group having 1 to 20 carbon atoms, an aryl group, an alkylaryl group or an arylalkyl group. R14Represents a macrocyclic ligand such as tetraphenylporphyrin and phthalocyanine. k is [L1-RTen], [L2] Is an integer of 1 to 3, and a is an integer of 1 or more, and b = (k × a). M1Includes elements of Group 1 to 3, 11 to 13 and 17 of the periodic table, and M2Represents a Group 7-12 element of the Periodic Table. ]
What is represented by these can be used conveniently.
[0034]
Where L1Specific examples of ammonia include methylamine, aniline, dimethylamine, diethylamine, N-methylaniline, diphenylamine, N, N-dimethylaniline, trimethylamine, triethylamine, tri-n-butylamine, methyldiphenylamine, pyridine, and p-bromo. -N, N-dimethylaniline, amines such as p-nitro-N, N-dimethylaniline, phosphines such as triethylphosphine, triphenylphosphine and diphenylphosphine, thioethers such as tetrahydrothiophene, esters such as ethyl benzoate And nitriles such as acetonitrile and benzonitrile.
[0035]
RTenSpecific examples of hydrogen include methyl, methyl, ethyl, benzyl, and trityl groups.11, R12Specific examples thereof include a cyclopentadienyl group, a methylcyclopentadienyl group, an ethylcyclopentadienyl group, a pentamethylcyclopentadienyl group, and the like. R13Specific examples of these include a phenyl group, a p-tolyl group, a p-methoxyphenyl group, and the like.14Specific examples of these include tetraphenylporphine, phthalocyanine, allyl, and methallyl. M2Specific examples of Li, Na, K, Ag, Cu, Br, I, IThreeMThreeAs specific examples, Mn, Fe, Co, Ni, Zn, and the like can be given.
[0036]
[Z1]-That is, [MFourG1G2... Gf], MFourSpecific examples of B, Al, Si, P, As, Sb, etc., preferably B and Al. G1, G2~ GfSpecific examples of the dialkylamino group include dimethylamino group, diethylamino group, etc., alkoxy group or aryloxy group as methoxy group, ethoxy group, n-butoxy group, phenoxy group, etc., hydrocarbon group as methyl group, ethyl group, n-propyl group, isopropyl group, n-butyl group, isobutyl group, n-octyl group, n-eicosyl group, phenyl group, p-tolyl group, benzyl group, 4-t-butylphenyl group, 3,5-dimethyl Fluorine, chlorine, bromine, iodine as a halogen atom such as phenyl group, p-fluorophenyl group, 3,5-difluorophenyl group, pentachlorophenyl group, 3,4,5-trifluorophenyl group as a hetero atom-containing hydrocarbon group , Pentafluorophenyl group, 3,5-bis (trifluoromethyl) phenyl And bis (trimethylsilyl) methyl group, pentamethyl antimony group as organic metalloid group, trimethylsilyl group, trimethylgermyl group, diphenylarsine group, dicyclohexyl antimony group, such as diphenyl boron and the like.
[0037]
Non-coordinating anion, ie, a Bronsted acid alone having a pKa of -10 or less or a conjugate base of a combination of Bronsted acid and Lewis acid [Z2]-Specific examples of trifluoromethanesulfonate anion (CFThreeSOThree)-, Bis (trifluoromethanesulfonyl) methyl anion, bis (trifluoromethanesulfonyl) benzyl anion, bis (trifluoromethanesulfonyl) amide, perchlorate anion (ClOFour)-, Trifluoroacetate anion (CFThreeCO2)-, Hexafluoroantimony anion (SbF6)-, Fluorosulfonate anion (FSOThree)-, Chlorosulfonate anion (ClSOThree)-, Fluorosulfonate anion / 5-antimony fluoride (FSOThree/ SbFFive)-, Fluorosulfonate anion / 5-arsenic fluoride (FSOThree/ AsFFive)-, Trifluoromethanesulfonic acid / 5-antimony fluoride (CFThreeSOThree/ SbFFive)-And so on.
[0038]
Specific examples of such an ionic compound that reacts with the transition metal compound of the component (A) to form an ionic complex, ie, the component compound (B-1), include triethylammonium tetraphenylborate, tetraphenylboric acid. Tri-n-butylammonium, trimethylammonium tetraphenylborate, tetraethylammonium tetraphenylborate, methyl (tri-n-butyl) ammonium tetraphenylborate, benzyl (tri-n-butyl) ammonium tetraphenylborate, dimethyldiphenyl tetraphenylborate Ammonium, triphenyl (methyl) ammonium tetraphenylborate, trimethylanilinium tetraphenylborate, methylpyridinium tetraphenylborate, benzylpyridinium tetraphenylborate, tetrapheny Methyl borate (2-cyanopyridinium), tetrakis (pentafluorophenyl) triethylammonium borate, tetrakis (pentafluorophenyl) tri-n-butylammonium borate, tetrakis (pentafluorophenyl) triphenylammonium borate, tetrakis (pentafluorophenyl) Tetra-n-butylammonium borate, tetraethylammonium tetrakis (pentafluorophenyl) tetraethylammonium borate, benzyl (tri-n-butyl) ammonium borate, tetrakis (pentafluorophenyl) methyldiphenylammonium borate, tetrakis (pentafluoro) Phenyl) triphenyl (methyl) ammonium borate, tetrakis (pentafluorophenyl) methylanilinium borate, Dimethylanilinium trakis (pentafluorophenyl) borate, trimethylanilinium tetrakis (pentafluorophenyl) borate, methylpyridinium tetrakis (pentafluorophenyl) borate, benzylpyridinium tetrakis (pentafluorophenyl) borate, methyl tetrakis (pentafluorophenyl) borate (2-cyanopyridinium), benzyl tetrakis (pentafluorophenyl) borate (2-cyanopyridinium), tetrakis (pentafluorophenyl) methyl borate (4-cyanopyridinium), tetrakis (pentafluorophenyl) triphenylphosphonium borate, tetrakis [ Bis (3,5-ditrifluoromethyl) phenyl] dimethylanilinium borate, ferrocenium tetraphenylborate, tetrapheni Silver ruborate, trityl tetraphenylborate, tetraphenylporphyrin manganese tetraphenylborate, ferrocenium tetrakis (pentafluorophenyl) borate, tetrakis (pentafluorophenyl) borate (1,1′-dimethylferrocenium), tetrakis (pentafluorophenyl) ) Decamethylferrocenium borate, silver tetrakis (pentafluorophenyl) borate, trityl tetrakis (pentafluorophenyl) trityl borate, lithium tetrakis (pentafluorophenyl) borate, sodium tetrakis (pentafluorophenyl) borate, tetrakis (pentafluorophenyl) Teoraphenylporphyrin manganese borate, silver tetrafluoroborate, silver hexafluorophosphate, silver hexafluoroarsenate, silver perchlorate, silver trifluoroacetate, Such as trifluoromethanesulfonic silver can be given.
The compound that can react with the transition metal compound of the component (A), which is the component (B-1), to form an ionic complex may be used singly or in combination of two or more. .
On the other hand, as the aluminoxane of the component (B-2), the general formula (IV)
[0039]
[Chemical 6]
[0040]
(Wherein R15Represents a hydrocarbon group or halogen atom such as an alkyl group, alkenyl group, aryl group or arylalkyl group having 1 to 20 carbon atoms, preferably 1 to 12, and w represents an average degree of polymerization, usually 2 to 50, preferably Is an integer from 2 to 40. Each R15May be the same or different. )
A chain aluminoxane represented by the general formula (V)
[0041]
[Chemical 7]
[0042]
(Where R15And w are the same as those in formula (IV). )
The cyclic aluminoxane shown by these can be mentioned.
Examples of the method for producing the aluminoxane include a method in which an alkylaluminum is brought into contact with a condensing agent such as water, but the means is not particularly limited and may be reacted according to a known method. For example, (1) a method in which an organoaluminum compound is dissolved in an organic solvent and brought into contact with water, (2) a method in which an organoaluminum compound is initially added during polymerization, and water is added later, (3) a metal There are a method of reacting crystallization water contained in a salt, water adsorbed on an inorganic or organic substance with an organoaluminum compound, and (4) a method of reacting a tetraalkylaluminoxane with a trialkylaluminum and further reacting with water. . The aluminoxane may be insoluble in toluene.
[0043]
These aluminoxanes may be used alone or in combination of two or more.
The use ratio of (A) catalyst component to (B) catalyst component is preferably 10: 1 to 1: 100 in molar ratio when (B-1) compound is used as (B) catalyst component. The range of 2: 1 to 1:10 is desirable, and if it deviates from the above range, the catalyst cost per unit weight polymer becomes high, which is not practical. When the compound (B-2) is used, the molar ratio is preferably 1: 1 to 1: 1000000, more preferably 1:10 to 1: 10000. When deviating from this range, the catalyst cost per unit weight polymer becomes high, which is not practical. Moreover, as a catalyst component (B), (B-1) and (B-2) can also be used individually or in combination of 2 or more types.
[0044]
The polymerization catalyst in the production method of the present invention can use an organoaluminum compound as the component (C) in addition to the components (A) and (B).
Here, as the organoaluminum compound of component (C), the general formula (VI)
R16 vAlJ3-v ... (VI)
[In the formula, R16Is an alkyl group having 1 to 10 carbon atoms, J is a hydrogen atom, an alkoxy group having 1 to 20 carbon atoms, an aryl group having 6 to 20 carbon atoms, or a halogen atom, and v is an integer of 1 to 3]
The compound shown by these is used.
Specific examples of the compound represented by the general formula (VI) include trimethylaluminum, triethylaluminum, triisopropylaluminum, triisobutylaluminum, dimethylaluminum chloride, diethylaluminum chloride, methylaluminum dichloride, ethylaluminum dichloride, dimethylaluminum fluoride. , Diisobutylaluminum hydride, diethylaluminum hydride, ethylaluminum sesquichloride and the like.
These organoaluminum compounds may be used alone or in combination of two or more.
[0045]
In the production method of the present invention, preliminary contact can be carried out using the above-mentioned component (A), component (B) and component (C). The preliminary contact can be performed by bringing the component (A) into contact with the component (B), for example. However, the method is not particularly limited, and a known method can be used. These preliminary contacts are effective in reducing the catalyst cost, such as improving the catalytic activity and reducing the proportion of the (B) promoter. Further, by bringing the component (A) and the component (B-2) into contact with each other, an effect of improving the molecular weight is also seen in addition to the above effect. The preliminary contact temperature is usually -20 ° C to 200 ° C, preferably -10 ° C to 150 ° C, more preferably 0 ° C to 80 ° C. In the preliminary contact, an inert hydrocarbon, aliphatic hydrocarbon, aromatic hydrocarbon, or the like can be used as a solvent. Particularly preferred among these are aliphatic hydrocarbons.
The use ratio of the catalyst component (A) to the catalyst component (C) is preferably 1: 1 to 1: 10000, more preferably 1: 5 to 1: 2000, still more preferably 1:10 to 1 in terms of molar ratio. : The range of 1000 is desirable. By using the catalyst component (C), the polymerization activity per transition metal can be improved. However, if it is too much, the organoaluminum compound is wasted and a large amount remains in the polymer, which is not preferable.
[0046]
In the present invention, at least one of the catalyst components can be supported on a suitable carrier and used. The type of the carrier is not particularly limited, and any of inorganic oxide carriers, other inorganic carriers, and organic carriers can be used. In particular, inorganic oxide carriers or other inorganic carriers are preferable.
As an inorganic oxide carrier, specifically, SiO2, Al2OThree, MgO, ZrO2, TiO2, Fe2OThree, B2OThree, CaO, ZnO, BaO, ThO2And mixtures thereof, such as silica alumina, zeolite, ferrite, glass fiber and the like. Among these, especially SiO2, Al2OThreeIs preferred. The inorganic oxide carrier may contain a small amount of carbonate, nitrate, sulfate and the like.
On the other hand, as a support other than the above, MgCl2, Mg (OC2HFive)2General formula MgR represented by17 xX1 yThe magnesium compound represented by these, its complex salt, etc. can be mentioned. Where R17Is an alkyl group having 1 to 20 carbon atoms, an alkoxy group having 1 to 20 carbon atoms or an aryl group having 6 to 20 carbon atoms, X1Represents a halogen atom or an alkyl group having 1 to 20 carbon atoms, x is an integer of 0 to 2, y is an integer of 0 to 2, and x + y = 2. Each R17And each X1May be the same or different.
[0047]
Examples of the organic carrier include polymers such as polystyrene, styrene-divinylbenzene copolymer, polyethylene, polypropylene, substituted polystyrene, and polyarylate, starch, and carbon.
As the carrier used in the present invention, MgCl2, MgCl (OC2HFive), Mg (OC2HFive)2, SiO2, Al2OThreeEtc. are preferable. The properties of the carrier vary depending on the type and production method, but the average particle size is usually 1 to 300 μm, preferably 10 to 200 μm, more preferably 20 to 100 μm.
If the particle size is small, fine powder in the polymer increases, and if the particle size is large, coarse particles in the polymer increase, which causes a decrease in bulk density and clogging of the hopper.
The specific surface area of the carrier is usually 1 to 1000 m.2/ G, preferably 50-500m2/ G, pore volume is usually 0.1-5cmThree/ G, preferably 0.3-3 cmThree/ G.
When either the specific surface area or the pore volume deviates from the above range, the catalytic activity may decrease. The specific surface area and pore volume can be determined, for example, from the volume of nitrogen gas adsorbed according to the BET method (Journal of the American Chemical Society, Vol. 60, p. 309 (1983)). reference).
Furthermore, it is desirable that the carrier is used after being usually fired at 150 to 1000 ° C, preferably 200 to 800 ° C.
[0048]
When at least one kind of catalyst component is supported on the carrier, it is desirable to support at least one of (A) catalyst component and (B) catalyst component, preferably both (A) catalyst component and (B) catalyst component. .
The method for supporting at least one of the component (A) and the component (B) on the carrier is not particularly limited. For example, (1) at least one of the component (A) and the component (B) is mixed with the carrier. Method, (2) A method in which the support is treated with an organoaluminum compound or a halogen-containing silicon compound and then mixed with at least one of the component (A) and the component (B) in an inert solvent, and (3) the support and (A) Method of reacting component and / or component (B) with organoaluminum compound or halogen-containing silicon compound, (4) (B) component or (A) after component (A) or component (B) is supported on a carrier ) Method of mixing with component, (5) Method of mixing contact reaction product of component (A) with component (B) with carrier, (6) During contact reaction of component (A) with component (B), carrier Is a way to coexist It is possible to use.
In the above reactions (4), (5) and (6), an organoaluminum compound (C) can also be added.
[0049]
In the present invention, when contacting the (A), (B), and (C), the catalyst may be prepared by irradiating elastic waves. Examples of the elastic wave include a normal sound wave, particularly preferably an ultrasonic wave. Specifically, an ultrasonic wave having a frequency of 1 to 1000 kHz, preferably an ultrasonic wave having a frequency of 10 to 500 kHz can be mentioned.
The catalyst thus obtained may be used for polymerization after removing the solvent once and taking out as a solid, or may be used for polymerization as it is.
Moreover, in this invention, a catalyst can be produced | generated by performing the carrying | support operation to the support | carrier of at least one of (A) component and (B) component within a polymerization system. For example, at least one of the component (A) and the component (B), a carrier, and, if necessary, the organoaluminum compound of the component (C) are added, and an olefin such as ethylene is added at atmospheric pressure to 2 MPa, and the temperature is 1 to -20 to 200 ° C. A method of preliminarily polymerizing for about min.
[0050]
In the present invention, the use ratio of the component (B-1) to the carrier is preferably 1: 5 to 1: 10000, more preferably 1:10 to 1: 500 in terms of weight ratio. -2) The ratio of use of the component and the carrier is preferably 1: 0.5 to 1: 1000, more preferably 1: 1 to 1:50, by weight. When using 2 or more types as a component (B), it is desirable that the use ratio of each (B) component and a support | carrier is in the said range by weight ratio. Further, the ratio of the component (A) to the carrier used is preferably 1: 5 to 1: 10000, more preferably 1:10 to 1: 500 in terms of weight ratio.
If the ratio of component (B) [component (B-1) or component (B-2)] to the carrier or the proportion of component (A) to the carrier departs from the above range, the activity may decrease. . The average particle diameter of the polymerization catalyst thus prepared in the present invention is usually 2 to 200 μm, preferably 10 to 150 μm, particularly preferably 20 to 100 μm, and the specific surface area is usually 20 to 1000 m.2/ G, preferably 50-500m2/ G. If the average particle size is less than 2 μm, fine powder in the polymer may increase, and if it exceeds 200 μm, coarse particles in the polymer may increase. Specific surface area is 20m2If it is less than / g, the activity may decrease, and 1000 m2When the amount exceeds / g, the bulk density of the polymer may decrease. In the catalyst according to the present invention, the amount of transition metal in 100 g of the support is preferably 0.05 to 10 g, particularly preferably 0.1 to 2 g. If the amount of transition metal is outside the above range, the activity may be lowered.
In this way, a polymer having an industrially advantageous high bulk density and an excellent particle size distribution can be obtained by supporting it on a carrier. Next, manufacturing method 2 will be described.
[0051]
Manufacturing method 2
Production method 2 includes (A) a transition metal compound of Group 4 of the periodic table represented by the following general formula (VII), (B) (B-1) an aluminumoxy compound, and (B-2) the above transition metal compound. Propylene or propylene and ethylene and / or an α-olefin having 4 to 20 carbon atoms in the presence of an olefin polymerization catalyst containing at least one selected from ionic compounds that can be converted into cations by reaction. This is a production method for polymerization.
[0052]
[Chemical 8]
[0053]
[In the formula, R18~ R28, X1And X2Are each independently a hydrogen atom, a halogen atom, a hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms, a halogen-containing hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms, a silicon-containing group, an oxygen-containing group, a sulfur-containing group, a nitrogen-containing group or phosphorus Indicates the containing group, R20And Rtwenty oneAnd Rtwenty fiveAnd R26They may be bonded to each other to form a ring. Y1Is a divalent bridging group that binds two ligands, and includes a hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms, a halogen-containing hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms, a silicon-containing group, a germanium-containing group, and a tin-containing group. Group, -O-, -CO-, -S-, -SO2-, -NR-, -PR-, -P (O) R-, -BR- or -AlR-, wherein R is a hydrogen atom, a halogen atom, a hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms, a carbon number of 1 to 20 halogen-containing hydrocarbon groups are shown. MFourRepresents titanium, zirconium or hafnium. ]
This transition metal compound is a single bridge type complex.
[0054]
In the general formula (VII), R18~ R28, X1And X2Examples of the halogen atom include chlorine, bromine, fluorine, and iodine atoms. Examples of the hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms include methyl group, ethyl group, n-propyl group, isopropyl group, n-butyl group, isobutyl group, tert-butyl group, n-hexyl group, and n-decyl group. An alkyl group, a phenyl group, an aryl group such as a 1-naphthyl group and a 2-naphthyl group, an aralkyl group such as a benzyl group, and the like, and examples of the halogen-containing hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms include trifluoromethyl. And a group in which one or more hydrogen atoms of the hydrocarbon group are substituted with an appropriate halogen atom. Examples of the silicon-containing group include a trimethylsilyl group and dimethyl (t-butyl) silyl group. Examples of the oxygen-containing group include a methoxy group and an ethoxy group. Examples of the sulfur-containing group include a thiol group and a sulfonic acid group. Examples of the nitrogen-containing group include a dimethylamino group, and examples of the phosphorus-containing group include a phenylphosphine group. R20And Rtwenty oneAnd Rtwenty fiveAnd R26They may be bonded to each other to form a ring such as fluorene. R20And Rtwenty oneAnd Rtwenty fiveAnd R26As a specific example of the above, R18~ R28And the like except for the hydrogen atom from those mentioned above. R20, R26Are preferably a hydrogen atom and an alkyl group having 6 or less carbon atoms, more preferably a hydrogen atom, a methyl group, an ethyl group, an isopropyl group, and a cyclohexyl group, and even more preferably a hydrogen atom. R20, Rtwenty one, Rtwenty fiveAnd R26Is preferably an alkyl group having 6 or less carbon atoms, more preferably a methyl group, an ethyl group, an isopropyl group, or a cyclohexyl group, and even more preferably an isopropyl group. Rtwenty one, Rtwenty two, Rtwenty four, R26And R27Is preferably a hydrogen atom. A particularly preferred combination is R18Is an alkyl group other than hydrogen and Rtwenty fourIs a hydrogen atom.
X1, X2Are preferably a halogen atom, a methyl group, an ethyl group, or a propyl group. Y1Specific examples of methylene, ethylene, ethylidene, isopropylidene, cyclohexylidene, 1,2-cyclohexylene, dimethylsilylene, tetramethyldisylylene, dimethylgermylene, methylborylidene (CHThree-B =), methylaluminidene (CHThree-Al =), phenylphosphilidene (Ph-P =), phenylphospholidene (PhPO =), 1,2-phenylene, vinylene (-CH = CH-), vinylidene (CH2= C =), methylimide, oxygen (-O-), sulfur (-S-), and the like. Among these, methylene, ethylene, ethylidene, and isopropylidene are preferable in terms of achieving the object of the present invention.
MFourRepresents titanium, zirconium or hafnium, with hafnium being particularly preferred.
[0055]
Specific examples of the transition metal compound represented by the general formula (VII) include 1,2-ethanediyl (1- (2-isobutylindenyl)) (2-indenyl) hafnium dichloride, 1,2-ethanediyl (1 -(2-butylindenyl)) (2-indenyl) hafnium dichloride, 1,2-ethanediyl (1- (2-butylindenyl)) (2- (4,7-dimethylindenyl)) hafnium dichloride, 1 , 2-ethanediyl (1- (2-isopropylindenyl)) (2- (4,7-dimethylindenyl)) hafnium dichloride, 1,2-ethanediyl (1- (2-isopropylindenyl)) (2- (4,7-diisopropylindenyl)) hafnium dichloride and the like, dimethylsilylene (1- (2-isobutylindenyl)) (2-indenyl ) Hafnium dichloride, dimethylsilylene (1- (2-butylindenyl)) (2-indenyl) hafnium dichloride, dimethylsilylene (1- (2-butylindenyl)) (2- (4,7-dimethylindenyl) ) Hafnium dichloride, methylsilylene (1- (2-isopropylindenyl)) (2- (4,7-dimethylindenyl)) hafnium dichloride, methylsilylene (1- (2-isopropylindenyl)) (2- ( 4,7-diisopropylindenyl)) hafnium dichloride and the like, 1,3-propanediyl (1- (2-isopropylindenyl)) (2-indenyl) hafnium dichloride, 1,3-propanediyl (1- (2- Isobutylindenyl)) (2-indenyl) hafnium dichloride, 1,3-propa Diyl (1- (2-butylindenyl)) (2-indenyl) hafnium dichloride, 1,3-propanediyl (1- (2-butylindenyl)) (2- (4,7-dimethylindenyl)) Hafnium dichloride, 1,3-propanediyl (1- (2-isopropylindenyl)) (2- (4,7-dimethylindenyl)) hafnium dichloride, 1,3-propanediyl (1- (2-isopropylindenyl) Nyl)) (2- (4,7-diisopropylindenyl)) hafnium dichloride, 1,2-ethanediyl (1- (4,7-diisopropylindenyl)) (2- (4,7-diisopropylindenyl) Hafnium dichloride, 1,2-ethanediyl (9-fluorenyl) (2- (4,7-diisopropylindenyl) hafnium dichloride Lido, isopropylidene (1- (4,7-diisopropylindenyl)) (2- (4,7-diisopropylindenyl) hafnium dichloride, 1,2-ethanediyl (1- (4,7-dimethylindenyl)) (2- (4,7-Diisopropylindenyl) hafnium dichloride, 1,2-ethanediyl (9-fluorenyl) (2- (4,7-dimethylindenyl)) hafnium dichloride, isopropylidene (1- (4,7 -Dimethylindenyl)) (2- (4,7-diisopropylindenyl) hafnium dichloride, 1,2-ethanediyl (2-indenyl) (1- (2-isopropylindenyl)) hafnium dichloride, dimethylsilylene- (2 -Indenyl) (1- (2-isopropylindenyl)) hafnium dichloride, etc. And there may be mentioned those obtained by replacing hafnium in the zirconium or titanium in these compounds, but is not limited thereto.
The transition metal compound represented by the general formula (VII) can be produced, for example, by the method described in Japanese Patent Application Laid-Open No. 11-130807 previously filed by the present applicant. As the component (A-1), two or more kinds of these transition metal compounds may be used in combination.
[0056]
The component (B) used in the production method 2 is the same as the component (B) used in the production method 1 described above. In addition, as the olefin polymerization catalyst in the present invention, like the olefin polymerization catalyst in Production Method 1, it may be supported on a carrier, may have been subjected to prepolymerization, or as required ( C) An organoaluminum compound may be used.
The method for producing the propylene polymer [A] or the propylene homopolymer [A-1] in the present invention is not particularly limited, and a slurry polymerization method, a gas phase polymerization method, a bulk polymerization method, a solution polymerization method. Any method such as a suspension polymerization method may be used, but a slurry polymerization method or a gas phase polymerization method is preferred. Examples of the α-olefin having 4 to 20 carbon atoms include ethylene, 1-butene, 1-pentene, 4-methyl-1-pentene, 1-hexene, 1-octene, 1-decene, 1-dodecene, 1-tetradecene, 1-hexadecene, 1-octadecene, 1-eicocene and the like can be mentioned, and in the present invention, one or more of these can be used.
About polymerization conditions, superposition | polymerization temperature is -100-250 degreeC normally, Preferably it is -50-200 degreeC, More preferably, it is 0-130 degreeC. The ratio of the catalyst to the reaction raw material is preferably raw material monomer / the above component (A) (molar ratio), preferably 1 to 10.8, Especially 100-10FiveIt is preferable that Furthermore, the polymerization time is usually 5 minutes to 10 hours, and the reaction pressure is normal pressure to 20 MPa, preferably normal pressure to 10 MPa.
[0057]
Methods for adjusting the molecular weight of the polymer include selection of the type of each catalyst component, the amount used, the polymerization temperature, and polymerization in the presence of a chain transfer agent. Examples of the chain transfer agent include hydrogen; silane compounds such as phenylsilane and phenyldimethylsilane; and organoaluminum compounds such as trimethylaluminum. Of these, hydrogen is preferable. The addition amount of the chain transfer agent is 10 times mol or more, preferably 50 times mol or more with respect to the transition metal component of the catalyst used.
When using a polymerization solvent, for example, aromatic hydrocarbons such as benzene, toluene, xylene, and ethylbenzene, alicyclic hydrocarbons such as cyclopentane, cyclohexane, and methylcyclohexane, and aliphatic hydrocarbons such as pentane, hexane, heptane, and octane , Halogenated hydrocarbons such as chloroform and dichloromethane can be used. These solvents may be used alone or in combination of two or more. Moreover, you may use monomers, such as an alpha olefin, as a solvent. Depending on the polymerization method, it can be carried out without solvent.
[0058]
In the polymerization, prepolymerization can be performed using the polymerization catalyst. The prepolymerization can be performed, for example, by bringing a small amount of olefin into contact with the solid catalyst component, but the method is not particularly limited, and a known method can be used. The olefin used for the prepolymerization is not particularly limited, and examples thereof include those similar to those exemplified above, for example, ethylene, an α-olefin having 3 to 20 carbon atoms, or a mixture thereof. It is advantageous to use the same olefin as that used.
Moreover, prepolymerization temperature is -20-200 degreeC normally, Preferably it is -10-130 degreeC, More preferably, it is 0-80 degreeC. In the prepolymerization, an inert hydrocarbon, aliphatic hydrocarbon, aromatic hydrocarbon, monomer or the like can be used as a solvent. Of these, aliphatic hydrocarbons are particularly preferred. Moreover, you may perform prepolymerization without a solvent.
In the prepolymerization, the preliminarily polymerized product has an intrinsic viscosity [η] (measured in decalin at 135 ° C.) of 0.2 dl / g or more, particularly 0.5 dl / g or more, and the pre-polymerization product with respect to 1 mmol of transition metal component in the catalyst. It is desirable to adjust the conditions so that the amount of the polymerization product is 1 to 10000 g, particularly 10 to 1000 g.
[0059]
If necessary, a nucleating agent may be added to the propylene polymer [A] or the propylene homopolymer [A-1] in the present invention. There is no restriction | limiting in particular as a nucleating agent, What is necessary is just to have the effect of improving the progress speed of a crystal nucleation process. Substances that have the effect of improving the progress rate of the crystal nucleation process include substances that have the effect of promoting molecular chain orientation through the process of adsorbing molecular chains of polymers.
Specific examples of the nucleating agent include a high melting point polymer, a carboxylic acid or a metal salt thereof, an aromatic sulfonate or a metal salt thereof, an organic phosphate compound or a metal salt thereof, dibenzylidene sorbitol or a derivative thereof, and a rosin acid partial metal. Examples thereof include salts, inorganic fine particles, imides, amides, quinacridones, quinones, and mixtures thereof.
[0060]
Examples of the high melting point polymer include polyolefins such as polyethylene and polypropylene, polyvinylcycloalkanes such as polyvinylcyclohexane and polyvinylcyclopentane, syndiotactic polystyrene, poly-3-methylpentene-1, poly-3-methylbutene-1, and polyalkenylsilane. Can be mentioned.
Examples of the metal salt include aluminum benzoate, aluminum pt-butylbenzoate, sodium adipate, sodium thiophenecarboxylate, and sodium pyrolecarboxylate.
Dibenzylidene sorbitol or derivatives thereof include dibenzylidene sorbitol, 1,3: 2,4-bis (o-3,4-dimethylbenzylidene) sorbitol, 1,3: 2,4-bis (o-2,4- Dimethylbenzylidene) sorbitol, 1,3: 2,4-bis (o-4-ethylbenzylidene) sorbitol, 1,3: 2,4-bis (o-4-chlorobenzylidene) sorbitol, 1,3: 2,4 -Dibenzylidene sorbitol etc. are mentioned. Specific examples include Gelall MD, Gelall MD-R (trade name) manufactured by Shin Nippon Rika.
Examples of the rosin acid partial metal salt include Pine Crystal KM1600, Pine Crystal KM1500, Pine Crystal KM1300 (trade name) manufactured by Arakawa Chemical Industries, and the like.
Inorganic fine particles include talc, clay, mica, asbestos, glass fiber, glass flake, glass beads, calcium silicate, montmorillonite, bentonite, graphite, aluminum powder, alumina, silica, diatomaceous earth, titanium oxide, magnesium oxide, and pumice. Examples thereof include powder, pumice balloon, aluminum hydroxide, magnesium hydroxide, basic magnesium carbonate, dolomite, calcium sulfate, potassium titanate, barium sulfate, calcium sulfite, and molybdenum sulfide.
Examples of the amide compound include adipic acid dianilide and peric acid dianilide.
One type of these nucleating agents may be used, or two or more types may be used in combination.
In the present invention, the following general formula is used as a nucleating agent.
[0061]
[Chemical 9]
[0062]
(Wherein R29Represents a hydrogen atom or an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms, R30And R3 1Each represents a hydrogen atom, an alkyl group having 1 to 12 carbon atoms, a cycloalkyl group, an aryl group or an aralkyl group. MFiveRepresents any of alkali metal, alkaline earth metal, aluminum and zinc;FiveWhen m is an alkali metal, m represents 0, n represents 1, MFiveIs an alkaline earth metal or zinc, n represents 1 or 2, m is 1 when n is 1, m is 0 when n is 2, MFiveWhen is aluminum, m is 1 and n is 2. )
It is preferable to use inorganic fine particles such as an organic phosphate metal salt and / or talc represented by the formula shown below because of less odor generation and is suitable for food applications.
Specific examples of the organic phosphate metal salt include ADK STAB NA-11 and ADK STAB NA-21 (manufactured by Asahi Denka Co., Ltd.).
[0063]
Further, in the present invention, it is preferable to use inorganic fine particles such as talc as a nucleating agent because, when formed into a film, it is excellent in slip property and printing characteristics and the like are improved. Furthermore, it is preferable to use the dibenzylidene sorbitol or a derivative thereof as a nucleating agent because of excellent transparency. Furthermore, it is preferable to use the amide compound as a nucleating agent because it is excellent in rigidity.
In the present invention, a nucleating agent and various additives used as desired may be dry blended using a Henschel mixer or the like. Alternatively, it may be melt kneaded using a single or twin screw extruder, a Banbury mixer, or the like. Alternatively, when a high melting point polymer is used as the nucleating agent, the high melting point polymer may be added simultaneously or sequentially in the reactor at the time of producing the propylene polymer. Examples of various additives used as desired include an antioxidant, a neutralizing agent, a slip agent, an antiblocking agent, an antifogging agent, and an antistatic agent.
The addition amount of the nucleating agent in the present invention is usually 10 ppm or more, preferably in the range of 10 to 10,000 ppm, more preferably relative to the propylene-based copolymer [A] or [A-1]. It is the range of 10-5000 ppm, More preferably, it is 10-2500 ppm. If it is less than 10 ppm, the improvement of the moldability of the film is not observed. On the other hand, even if an amount exceeding 10,000 ppm is added, the preferable effect may not increase.
[0064]
Examples of film forming methods include general compression molding methods, extrusion molding methods, blow molding methods, cast molding methods, and the like. Especially, the cast film manufactured by the cast molding method is preferable. Moreover, the film may process the surface as needed, may enlarge surface energy, or may make the surface polar. For example, the treatment method includes corona discharge treatment, chromic acid treatment, flame treatment, hot air treatment, ozone and ultraviolet irradiation treatment, and the like. Examples of the surface unevenness method include a sand blast method and a solvent treatment method.
The film can be blended with an antioxidant, a neutralizing agent, a slip agent, an antiblocking agent, an antifogging agent, an antistatic agent, or the like as required.
Furthermore, since films containing inorganic fine particles such as talc are excellent in slipping properties, secondary processability such as bag making and printing is improved, and it can be applied to all general-purpose packaging films in high-speed production equipment such as various automatic filling and packaging laminates. Is preferred.
A film formed by molding a propylene-based polymer containing dibenzylidene sorbitol or a derivative thereof as a nucleating agent is particularly excellent in transparency and has a large display effect, and is therefore suitable for packaging toys and stationery.
A film formed by molding a propylene-based polymer containing the above amide compound as a nucleating agent is particularly excellent in rigidity and is unlikely to cause problems such as curling in high-speed bag making. Suitable as a packaging film.
[0065]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although an Example demonstrates this invention further in detail, this invention is not restrict | limited at all by the following Examples.
First, a method for evaluating resin properties and physical properties of the polymer of the present invention will be described.
(1) Measurement of [η]
It was measured at 135 ° C. in a tetralin solvent using a VMR-053 type automatic viscometer manufactured by Kosei Co., Ltd.
(2) Measurement of pentad fraction, triad fraction and abnormal insertion fraction
13The measurement of the C nuclear magnetic resonance spectrum was performed by A. Zambelli et al., “Macromolecules,8, 687 (1975) ", the following apparatus and conditions were used.
Apparatus: JNM-EX400 type manufactured by JEOL Ltd.13C-NMR apparatus
Method: Proton complete decoupling method
Concentration: 220 mg / ml
Solvent: 90:10 (volume ratio) mixed solvent of 1,2,4-trichlorobenzene and heavy benzene
Temperature: 130 ° C
Pulse width: 45 °
Pulse repetition time: 4 seconds
Integration: 10,000 times
(3) Measurement of molecular weight distribution (Mw / Mn)
Mw / Mn is a value calculated from the weight average molecular weight Mw and the number average molecular weight Mn in terms of polyethylene measured by the GPC method using the following apparatus and conditions.
GPC measuring device
Column: TOSO GMHHR-H (S) HT
Detector: RI detector for liquid chromatogram WATERS 150C
Measurement condition
Solvent: 1,2,4-trichlorobenzene
Measurement temperature: 145 ° C
Flow rate: 1.0 ml / min
Sample concentration: 2.2 mg / ml
Injection volume: 160 microliters
Calibration curve: Universal Calibration
Analysis program: HT-GPC (Ver. 1.0)
(4) DSC measurement
Using a differential scanning calorimeter (Perkin Elmer, DSC-7), 10 mg of a sample was melted at 230 ° C. for 3 minutes in a nitrogen atmosphere, cooled to 0 ° C. at 10 ° C./min, and further at 0 ° C. After holding for 3 minutes, the melting endotherm obtained by raising the temperature at 10 ° C./min was defined as ΔH. The peak top of the maximum peak of the melting endothermic curve obtained at this time was defined as the melting point Tm (° C.).
(5) Amount of component eluted in hexane (H25)
H25 was determined by measurement under the following measurement conditions.
Sample: 0.1-5g
Sample shape: powder
(The pelletized material is pulverized and used as a powder)
Solvent: Hexane
Elution conditions: 25 ° C, left for 3 days or more
Elution amount calculation method: Calculated by the following formula.
H25 = [(W0-W1) / W0 ] X 100 (%)
[0066]
Evaluation method of film quality
After film formation, the film was subjected to an aging treatment of 40 ° C. × 24 hours, and then conditioned at a temperature of 23 ± 2 ° C. and a humidity of 50 ± 10% for 16 hours or more. And measured.
(1) Tensile modulus and elongation at break
Based on JIS K-7127, it measured by the tension test on the conditions shown below.
Crosshead speed: 500mm / min
Load cell: 15kg
Measurement direction: Machine direction (MD direction)
(2) Impact resistance
In the Toyo Seiki Seisakusho film impact tester
It was evaluated by impact fracture strength using a lid.
(3) Haze
It evaluated by the test based on JISK-7105.
(4) Anti-blocking property
About two films, one metal roll surface and another anti-metal roll are adhered to each other under the following adhesion conditions, and each is fixed to a 10 cm × 10 cm jig, and peel strength at an area of 10 cm × 10 cm Was measured by the following peeling test.
The smaller the peel strength, the better the anti-blocking property.
Adhesion conditions: temperature 60 ° C., 7 days, load 15 g / cm2, Area 10cm × 10cm
Peel test: Test speed: 20 mm / min, Load cell: 2 kg
[0067]
Example 1
(1) Preparation of catalyst component [(1,2'-dimethylsilylene) (2,1'-dimethylsilylene) (3-n-butylindenyl)2Synthesis of zirconium dichloride] (1,2'-dimethylsilylene) (2,1'-dimethylsilylene) (indene) in a Schlenk bottle2Of 0.83 g (2.8 mmol) and 50 ml of ether were cooled to −78 ° C., and 3.1 ml (5.0 mmol) of n-butyllithium (hexane solution: 1.6 mol) was added. Thereafter, the mixture was stirred at room temperature for 12 hours. The solvent was distilled off, and the resulting solid was washed with 20 ml of hexane to obtain 1.1 g (2.3 mmol) of a lithium salt as an ether adduct. The obtained lithium salt was dissolved in 50 ml of tetrahydrofuran (THF) and cooled to -78 ° C. To this, 0.57 ml (5.3 mmol) of n-butyl bromide was slowly added dropwise and stirred at room temperature for 12 hours. After the solvent was distilled off and extraction was performed with 50 ml of hexane, the hexane was distilled off to obtain (1,2'-dimethylsilylene) (2,1'-dimethylsilylene) (3-n-butylindene).2Of 0.81 g (1.77 mmol) was obtained (yield 74%).
Next, the (1,2'-dimethylsilylene) (2,1'-dimethylsilylene) (3-n-butylindene) obtained above was placed in a Schlenk bottle under a nitrogen stream.2Of 0.81 g (1.77 mmol). This was cooled to −78 ° C., 2.7 mL (4.15 mmol) of n-butyllithium (hexane solution: 1.54 mol) was added, and the mixture was stirred at room temperature for 12 hours. The solvent was distilled off, and the resulting solid was washed with hexane to obtain 0.28 g (1.43 mmol) of a lithium salt as an ether adduct.
The obtained lithium salt was dissolved in 50 ml of toluene under a nitrogen stream, cooled to −78 ° C., and 0.33 g (1.42 mol) of zirconium tetrachloride preliminarily cooled to −78 ° C. (50 ml). ) Was added dropwise. After completion of dropping, the mixture was allowed to stand at room temperature for 6 hours. The solution was filtered and the solvent of the filtrate was distilled off. The obtained solid was recrystallized from dichloromethane to obtain (1,2'-dimethylsilylene) (2,1'-dimethylsilylene) (3-n-butylindenyl).20.2 g (0.32 mol) of zirconium dichloride was obtained (22% yield).
This one1When H-NMR was determined, the following results were obtained.
1H-NMR (90 MHz, CDClThree) (Δ, ppm): 0.88, 0.99 (12H, dimethylsilylene), 0.7-1.0, 1.1-1.5 (18H, n-butyl), 7.0-7. 6 (8H, benzene ring proton)
[0068]
(2) Production of propylene polymer
In a polymerization tank having an internal volume of 200 liters, the catalyst component obtained in the above (1) was 46.7 micromol / hour, triisobutylaluminum (TIBA) was 117 mmol / hour, and methylaluminoxane (MAO) was 46. 7 mmol / h, heptane 46.7 l / h, propylene 3.4 kg / h and hydrogen (H2/ CThree= 0.20), and polymerization was carried out at 60 ° C. and 0.8 MPa. Next, the polymer solution was sent to a deaeration tank, and 10 ml / hour of methanol was added to deaerate propylene and hydrogen. Antioxidants (Irganox 1010 manufactured by Ciba Specialty Chemicals Co., Ltd. and Irgaphos 168 manufactured by Ciba Specialty Chemicals Co., Ltd.) and a stabilizer were added to the obtained polymer solution and heated and degassed. Extrusion granulation was carried out using a single screw extruder (manufactured by Tsukada Juki Seisakusho: TLC35-20) to obtain a propylene polymer composition pellet.
[0069]
[0070]
(3) Film formation
Using the obtained pellets, a film having a thickness of 70 μm was formed under the following molding conditions using a TLC35-20 type 20 mmφ molding machine manufactured by Tsukada Juki Seisakusho.
T-die outlet temperature: 220 ° C
Take-off speed: 3.0m / min
Chill roll temperature: 30 ° C
Chill roll: Mirror surface
The obtained film was measured according to the film quality evaluation method. The results are shown in Table 1.
Example 2
Except that the additive formulation was changed to the following in Example 1, pellets of a propylene-based polymer composition were obtained in the same manner as in Example 1, and a film having a thickness of 70 μm was formed in the same manner as in Example 1. And evaluated. The results are shown in Table 1.
[0071]
[0072]
Comparative Example 1
After fully replacing the glass reactor with an internal volume of 6 liters with a stirrer with nitrogen gas, about 2430 g of ethanol, 16 g of iodine and 160 g of metal magnesium were charged into this reaction vessel and heated with stirring under reflux conditions. The reaction was continued until the generation of hydrogen gas from the inside ceased to obtain a solid product. The magnesium compound was obtained by drying the reaction liquid containing this solid product under reduced pressure.
A glass reactor having an internal volume of 5 liters sufficiently substituted with nitrogen gas was charged with 160 g of the above magnesium compound (not pulverized), 80 ml of purified heptane, 24 ml of silicon tetrachloride and 23 ml of diethyl phthalate. Was kept at 80 ° C., 770 ml of titanium tetrachloride was added with stirring and reacted at 110 ° C. for 2 hours, and then the solid components were separated and washed with purified heptane at 90 ° C. Further, 1220 ml of titanium tetrachloride was added and reacted at 110 ° C. for 2 hours, and then thoroughly washed with purified heptane to obtain a solid catalyst component.
In a polymerization tank having an internal volume of 200 liters, the solid catalyst component was added at 6.0 g / hour, triisobutylaluminum (TIBA) at 0.2 mol / hour, and 1-allyl-3,4-dimethoxybenzene (ADMB). At 0.012 mol / hour, cyclohexylmethyldimethoxysilane (CHMDMS) was supplied at 0.012 mol / hour and propylene was fed at 37 kg / hour, and polymerization was carried out at 2.7 MPa · G to obtain polypropylene.
The obtained propylene was evaluated in the same manner as in Example 1, and a film was formed and evaluated in the same manner as in Example 1. The results are shown in Table 1.
Comparative Example 2
A film was molded and evaluated in the same manner as in Example 1 using pellets of affinity PL1880 (trade name) manufactured by Dow Chemical Japan as the propylene polymer. The results are shown in Table 1.
[0073]
[Table 1]
[0074]
【The invention's effect】
The polypropylene film of the present invention has little stickiness and is excellent in peel whitening property, softness and impact resistance, and can be suitably used in the food packaging field and the medical field.
Claims (5)
(2)示差走査熱量計(DSC)測定において、融点Tm(℃)を示さないか、或いはTmを示す場合はTMとTmとが下記の関係式
TM≧5×Tm−450
を満たし、
(3)テトラリン溶媒中135℃にて測定した極限粘度[η]が1〜3dl/gであり、
(4)25℃のへキサンに溶出する成分量(H25)が0〜80重量%であり、
(5)DSC測定において、融点Tm(℃)を示さないか、或いはTmを示す場合はTmと融解吸熱量ΔH(J/g)が以下の関係式
ΔH≧6×(Tm−140)
を満たし、
(6)メソペンタッド分率[mmmm]が20〜60モル%であり、
(7)ラセミペンタッド分率[rrrr]と[1−mmmm]が下記の関係式
〔[rrrr]/[1−mmmm]〕≦0.1
を満たすプロピレン単独重合体[A−1]からなるポリプロピレン系フィルム。(1) Tensile modulus (TM) is 5 to 500 MPa,
(2) In the differential scanning calorimeter (DSC) measurement, the melting point Tm (° C.) is not indicated, or when Tm is indicated, TM and Tm are the following relational expressions.
TM ≧ 5 × Tm-450
The filling,
(3) The intrinsic viscosity [η] measured at 135 ° C. in a tetralin solvent is 1 to 3 dl / g,
(4) The amount of component (H25) eluted in hexane at 25 ° C. is 0 to 80% by weight,
(5) In DSC measurement, the melting point Tm (° C.) is not shown, or when Tm is shown, Tm and melting endotherm ΔH (J / g)
ΔH ≧ 6 × (Tm−140)
The filling,
(6) Mesopentad fraction [mmmm] is 20 to 60 mol%,
(7) Racemic pentad fraction [rrrr] and [1-mmmm] are the following relational expressions
[[Rrrr] / [1-mmmm]] ≦ 0.1
Polypropylene film consisting of propylene emissions alone polymer [A-1] satisfying.
〔(m−2,1)+(r−2,1)+(1,3)〕≦5.0(%) ・・・(1)[(M−2, 1) + (r−2, 1) + (1, 3)] ≦ 5.0 (%) (1)
[式中、(m−2,1)は[Wherein (m-2, 1) is 1313 C−NMRで測定したメソ−2,1挿入含有率(%)、(r−2,1)はMeso-2,1 insertion content (%), (r-2,1) measured by C-NMR is 1313 C−NMRで測定したラセミ−2,1挿入含有率(%)、(1,3)はRacemic-2,1 insertion content (%), (1,3) measured by C-NMR is 1313 C−NMRで測定した1,3挿入含有率(%)を示す。]The 1,3 insertion content (%) measured by C-NMR is shown. ]
で表される遷移金属化合物、及び(B)(B−1)該(A)成分の遷移金属化合物又はその派生物と反応してイオン性の錯体を形成しうる化合物及び(B−2)アルミノキサンから選ばれる成分を含有する重合用触媒の存在下、プロピレン又はプロピレンとエチレン及び/又は炭素数4〜20のα−オレフィンを重合させることにより製造されたものである請求項1〜3のいずれかに記載のポリプロピレン系フィルム。Propylene homopolymer [A-1] is (A) the following general formula (I)
And (B) (B-1) a compound capable of reacting with the transition metal compound of component (A) or a derivative thereof to form an ionic complex, and (B-2) an aluminoxane. Any one of Claims 1-3 manufactured by polymerizing a propylene or propylene, ethylene, and / or a C4-C20 alpha-olefin in presence of the polymerization catalyst containing the component chosen from these. The polypropylene film described in 1.
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